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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part78

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:14:24 ID:c8JXBZY0
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part77
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1193499441/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

--------------------------------------------------------------------------------

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!

--------------------------------------------------------------------------------
    _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし      ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ      本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l        ・スレタイと違う内容になったり、痛い展開になったりする場合も、避難所に投下した方が無難ね。
              ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。

--------------------------------------------------------------------------------

   ,ィ =个=、       ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉      これ以上だと投下できないそうです。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ      ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>      ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’       ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:16:31 ID:RQpLacGs
>>1


3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:24:08 ID:05pfyfCm
NG推奨ワード

STEALTH & Aegis
ゼロと聖石

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:25:02 ID:RQpLacGs
>3
ま た お ま え か

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:27:21 ID:g1TwV8fL
NG推奨ID
ID:05pfyfCm

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:30:50 ID:zCBFLvTY
>>1乙か霊夢

>>3
お前は何がしたいんだ?

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:37:07 ID:mE9a1t47
>>1
ソウルキャリバーって結構ちゃんとしたストーリーがあるんだな
シャレード召喚で考えて調べたらなかなか化物だらけで吹いた
アスタロスってゴーレムだったんだ……

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:41:48 ID:+wefQ7rI
>>1乙。

>>7
そうなのか? てっきりフランケンシュタインみたいなもんだと思ってたが。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:56:01 ID:oDi2PoDE
新スレおつー

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:57:17 ID:rrGsqTL2
なんで『アプサラス』に見えたんだろ

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:57:48 ID:jFFo7wDj
DS版コードギアスのナナリー自殺ルートで後追い自殺直前のルルーシュを召喚

12 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/10/30(火) 21:05:25 ID:m4AR2HQ+
新スレ乙です。
投下してもよいですか?

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:06:42 ID:99gciWfW
かもんアッー!

14 :豆粒ほどの小さな使い魔6 1/5:2007/10/30(火) 21:06:56 ID:m4AR2HQ+
木でできた家なら、節穴を削って出入り口を作れるんだけど、ここの壁は石だから。
窓の隙間から、壁を蹴りながら地面に飛び降りる。
夜の探索は、どんな獣がいるか分からないうちは危なくてできない。だからルイズが起きる前のこの時間を選んだ。草の間を縫って、ガッコウの敷地を走り回った。
使い魔になった獣は、主人と同じ部屋に住むものと外に住むものがいるって聞いた。野生と見分けがつかないけど、彼らの目は、主人である人間と繋がってると思っておいた方がいい。
このことに、早くに気がついてよかった。
人間の目のあるところでは、動きに気をつけないと。
一息に隣の塔の下まで走り抜けて、石の影で呼吸を整える。だけど、こういう緊張は、きらいじゃない。初めて狩りをした頃を思い出す。
ルイズが許してくれれば、とりすてぃんの国中を回ってみたい。
沢山の動物の気配。覗いてみたら……なるほど、使い魔の見分け方が一つ分かった。
お互いに食い合うことなく、身体を休めている。獣としての性が、薄まってるみたい。
視界にだけ気をつけていれば、襲われる心配はなさそう。
地球にはいないはずの動物たち。でも、地球にもいる動物も普通に混じってるし。矢印の先っぽの国から、どれくらい遠くなのか、さっぱり分からない。
試しに、呼犬の笛を小さく吹いてみたら、ぴくりと耳を震わせたのが何匹か。中でも一番大きなどらごんがこっちに顔を向けたので慌てて逃げ出した。

それから、茂みを走り回って、草の実や毛虫の糸を少し集めた。持ってきた蜘蛛の糸ほど質はよくないけど、手持ちが切れたときのことを考えると、贅沢は言ってられない。
頭の中で、ガッコウの図を広げる。三分の一くらいはざっと見たかな。
続きは明日にしよう。

* * *


15 :豆粒ほどの小さな使い魔6 2/5:2007/10/30(火) 21:08:47 ID:m4AR2HQ+
「――ず、るいずっ」
ぺちぺちと、まぶたに軽い感触。やさしいんだけどくすぐったい。
寝返りをうって、毛布にもぐりこんだ。
「起キテ、るいず」
こんどは耳たぶをつままれた。
「ん……ゃ……」
ああでも頭が眠りから勝手に起きようとしてる。あー、ハヤテだ。
「オハヨ」
「ん、おはよう」
朝から元気ね。寝起きがいいのって羨ましいわ。
「マメイヌ隊ニ入隊スルト、ミンナスグ起キレルヨウニナルヨ」
寝坊すると耳に水を入れられたり池の中に放り込まれたりって、楽しそうに話してくれるハヤテ。
「お願いだから、私にはそういうことはしないで頂戴ね」
「分カッテル。るいずハマメイヌ隊ジャナイシ、ソレニココハ、危ナクナイモノ」
ハヤテくらい小さいと、私たちにはなんでもないことでも危なかったりするんだろうな。

着替えていて、ふとハヤテの着替えが気になったんだけど、昨日あげたハンカチから簡単なものを作ってみるつもりだと言っていた。
「オマツリノ時、布ヲ巻キツケル服ヲ着ルノ。アレナラ簡単ダカラ、スグデキル」
何でもできる完璧なハヤテよりも、こんな風に苦手なことがあっても笑ってるハヤテの方がいいなって、ぼんやり思った。

ハヤテが起こしてくれたお陰で、少し時間に余裕がある。
そうだ、
「ねぇ、ハヤテ。昨日見せて貰おうと思ってたんだけど、その剣を見せてもらってもいい?」
お人形のおもちゃにしか見えないそれだけど、ハヤテたちが野生の獣や鳥と戦う、ちゃんとした武器。その二つが上手く私の中でかみ合わない。
「イイヨ、怪我シナイヨウ、気ヲツケテネ」

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:08:57 ID:99gciWfW
支援!

17 :豆粒ほどの小さな使い魔6 3/5:2007/10/30(火) 21:11:03 ID:m4AR2HQ+
ハヤテはあっさりと帯から鞘ごと剣を抜くと、するりと音もなく抜き放って、私の掌の上に乗せてくれた。
息をつめて目を凝らす。
刃は磨かれた鏡のように光を弾いて、鞘と柄には、細かい装飾が施されている。すごい。すごくて、
「ありがとう。もういいわ」
本当は、もっと見ていたかったけど、これはハヤテにとってとても大事なものだというのが分かっちゃったから。
「ごめんね、我侭言っちゃって」
これは、メイジの杖と同じ。私が毎日杖を振ってきたように、ハヤテもこの剣を振ってきたんだと思う。
帯にぐって差し込んで立つ姿も自然。


「ハヤテたちも、やっぱり剣の練習をするの?」
軍人の訓練を説明したら、ハヤテは『いいえ』の指笛を吹いた。肩に座ってるのに、時々こういう冗談をする。
「ソウイウノハ、シナイ。クマンバチ隊ヤマメイヌ隊ノ相手ハ、コロボックルジャナイカラ。サイショハ、虫ヲ相手ニ練習スルノ」
いきなり生々しくなった。さっき食べた朝食が、お腹の中で跳ねる。だけど、
「殺サズニ追イ返スノガ、私タチノ役目」
さらりとそう言われて、何だか私たちのほうが野蛮なような気がした。
大きな戦争こそ最近は起こっていないけど、領土間では小さな紛争もあるし、外国に行けば未だに荒れている地域もある。そこで流されているのは、同じ人間の血だ。
貴族なら、誇りを守るために戦いに赴くことだってある。だからもし私が……これは簡単に答えがでることでも、答えを出していいことでもない。
ギーシュやキュルケは、悩まないんだろうか。こんなこと人には聞けない。
内ポケットの杖が、鉛みたいに重くなった。

18 :豆粒ほどの小さな使い魔6 4/5:2007/10/30(火) 21:13:06 ID:m4AR2HQ+
授業が終わって、クラスメイトたちが寮に戻るのとは道を違えて空き地に向かう。
そこが、今ではもう見物人もいない私の練習場。
ハヤテが来てから休んでたけど、魔法を諦めるつもりはないのだから。
「ハヤテの指笛って、結構遠くまで響く気がするんだけど。あそこの木人……って分かるかしら、あそこから、笛を三種類吹いてみてくれる?」
いつも魔法の的に使ってるあそこまで10メイルほど。待つほどもなくハヤテの指笛が聞こえた。
「聞こえたわ! じゃあ次はもう少し離れてみるから」
結果、静かなところなら、20メイルくらい離れてても聞こえることが分かった。
雑踏の中でも、10メイルくらいなら聞こえそう。
「段々種類を増やしていきましょうか。それに私も口笛を覚えたら、暗号みたいに内緒でお話できるかもしれないわ」
学院でこんなにわくわくすることがあるなんて思わなかった。
だけど、
「さて……ハヤテは危ないから、離れててね」
ここでもっぱら練習してるのは、火か風の魔法だ。ぶっ飛ばしたい奴のことを考えると、威力が冴える気がする。
今日はちょっと違うけど。
「ハヤテは魔法については知らないだろうけど、それでも何か気がついたことがあったら後で教えてね」
教科書は暗記するくらい読んでる。落ち着いてれば、こんなに鮮明に思い出せるんだ。
私は、空にかざした杖を、木人に向けて振り下ろした。


木人の周り、地面が抉れてぐちゃぐちゃになってる。
いつもはむきになって至近距離で撃ちまくるから怪我も沢山してたんだけど、観察するならこうやって距離を置いた方がいいなんて分かりきってる。
……自分の拙さが丸分かりだから、見たくないから、自分ごと吹き飛ばしてたんだ。
汗で髪の毛が貼り付いてるのを払って、空を見上げたら、陽もかなり傾いてた。
マントと上着を引っ掛けた杭。ハヤテはそこで見ててくれたはず。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:14:17 ID:+wefQ7rI
支援

20 :豆粒ほどの小さな使い魔6 5/5:2007/10/30(火) 21:15:35 ID:m4AR2HQ+
錬金とファイヤーボールだと命中精度が違った。相当集中したのに、狙った場所に全然当たらない。それでも自暴自棄にならずに済んだのは、ハヤテが見ててくれたからだと思う。
今日は、体の隅々まで意識することを念頭に置いたから、30発も撃ってないのに、全身くたくただし、時間もいつもと同じくらい掛かった。
だけど、これが本当の『練習』なんだ。
「つっかれたぁ。ハヤテ、付き合ってくれてありがとう」
失敗魔法を延々見させられたら、私だってうんざりするだろうな。
まだ火照りが収まらないから、マントと上着は手に持って寮に向かう。
一発失敗するたびに恥ずかしくて悔しくて泣きそうになったけど、それでも目を逸らさずにいられた。
何かが噛み合ってないんだけど、その何かが分からない。
「ハヤテは、何か気がついたことってある?」
「……るいずハ、ドノクライ、小サナ爆発ヲ起コセルノ?」
「え?」
「サクラノ技師ガ、前ニ言ッテタ。爆発スルノハ、力ガ大キスギルカラダッテ。モシカシタラ、るいずハ魔法ニ必要ナヨリモ、ズット沢山ノ魔力ヲ入レテルノカナッテ」
ゆっくりと、一言ずつ考えながら話してくれるハヤテ。
風が、急に冷たく感じた。
それは、考えたことがなかった。
私はいつも、足りないからとだけ。だから……多過ぎるなんて……そんなことがあるんだろうか。
「今日ハ、モウダメ。るいず疲レテル。明日ニシヨウ」
足を止めていた私を、ハヤテが現実に戻してくれた。
「ちょ、ちょっと待って! そんなの聞いたことないわっ」
ああでも確かに他の人の失敗と私の失敗は全然違う。
私の爆発は、そうだ、威力だけなら、キュルケのフレイムボールにだって負けないんじゃないだろうか。

意識が半分ぼうっとしたまま、ハヤテに言われるまま夕食を食べてそれからノートにめちゃくちゃ書き殴ってそれでも整理がつかなくて頭がくらくらしたままベッドに倒れこんだ。

21 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/10/30(火) 21:17:54 ID:m4AR2HQ+
投下終了。
本当にガンダールヴなのか心配になってきた。
戦闘シーンが全然ない。
でも原作も戦闘なんてほとんどないんです。

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:19:48 ID:c26bQAu4
GJ
今のこの雰囲気が好きだよ、俺は

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:32:11 ID:yN8w/nXx
すごくほんわかするよぉ・・・



それにしても、新しいスレ立つのめがっさ早いな!

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:39:51 ID:99gciWfW
まあこれでもペースは大分落ちたけどな。
お豆GJ!

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:00:02 ID:ngfrcuIC
ほのぼのいいなぁ〜、一家に一人コロボックルが欲しいこのごろ。
ハヤテの知恵袋にGJ!

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:30:18 ID:+adhWb+U
読んでいると、昔を思い出しますw
今でもコロボックルの存在を信じられそうだよww

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:36:18 ID:2Hx3MkAX
27ならポケットモンスターSPECIALからイエロー・デ・トキワグローブ召喚でルーンはヴィンダールヴ。

向こうで取れなかった腹いせに

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:36:54 ID:k6C5uiNR
イエローはイエローでヴィンの素質ありまくりだな。

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:37:59 ID:Omrjo014
28ならリトルボーイとファットマン召還!

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:38:47 ID:TzglUfaX
前スレ>>762
wikipediaより、
キャラクターブックでは弟(?)、小説では妹だそうだ。
混乱させた様でスマン。言い訳をさせてもらえるなら、
小説版の存在自体知らない様な親からの情報だったんだ。
ジャンプ読んだの数年前が最後だからなぁ……。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:39:12 ID:uGuc3ofG
念話に回復、更に強化までやってのけるからな

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:46:20 ID:2Hx3MkAX
>>28
真紅の剣聖ガンダールヴ
萌黄の聖女ヴィンダールヴ
蒼穹の魔女ミョズニトニルン
翡翠の記されぬ使い魔
という電波を受信

>>30
そういうことだったのか。こちらこそ混乱させてごめん

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:49:14 ID:qcEICMxo
>>32
何故か薔薇乙女が思い浮かんでしまった……紅とか蒼とか翠とかに反応して…

34 :前スレ749:2007/10/30(火) 22:49:20 ID:WYCxPY0x
絶望した!幽遊白書で小兎、樹里、瑠架の三人がやってる
アイドルユニットの知名度の低さに絶望した!
……まあ、19巻にちょっと出てきただけだもんな

35 :薔薇乙女も使い魔:2007/10/30(火) 22:51:36 ID:4AYIQylI
>>33
 お呼びで?

36 :夜明け ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 22:55:32 ID:0iwIUjzo
予約が無ければ23:00から投下します。

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:55:34 ID:QhSLDpkm
デビルメイクライよりダンテ召喚
悪魔の門は文字通り魔界への扉
始祖ブリミルは人類を守った悪魔の魔道士
ガリア王にとり憑きハルケギニア侵略をたくらむ悪魔軍団!
始祖=悪魔の事実を隠匿するため暗躍する法王庁!
初代ガンダールヴ、スパーダの息子ダンテとブリミルの子孫ルイズの戦いが始まる!
一応妄想したけど俺には文才がない・・・


38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:55:48 ID:BtP/AhAR
>>34
安心しろ
自分は分かったから

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:56:09 ID:+p/5OoO0
>>36
古の約定において、支援する!

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:57:35 ID:IVG4GwLF
宇宙船を支援しよう

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:58:49 ID:Omrjo014
>>34
レスしてやろうと思ったら、500KBだったんだ。
樹里と小兎と何とかちゃんだったよな。

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 22:59:38 ID:+wefQ7rI
来たかカオスフレア……支援

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:00:58 ID:UZMkJ/ZC
支援だ。

44 :夜明けの使い魔 1/2 ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 23:01:24 ID:0iwIUjzo
 順次入ってくる報告を耳にしながら、ガリア王ジョゼフは内心の苛立ちを抑えきれずにいた。
「正体不明の軍勢が王都へ向けて進軍中!」
 分かっている。
「今まで見たこともない竜のような亜人で構成されています!」
 分かっている。
「兵を出さねば我が国は大変なことに!」
 そんなことは分かっているのだ。
 言われるまでもなく、すべて知っている。
 知っているが故にジョゼフはタバサを偵察に送り込んだのだ。
 だと言うのに。
(何故シャルロットは戻らん)
 我知らず、ジョゼフはぎりりと奥歯を噛みしめていた。
 痛みに気付けば、己が手には爪が深々と食い込み、赤い血の滲む傷口が見える。
 その傷口をもタバサのせいだとジョゼフは内心で吼えた。
 何故に戻らないのか。早々に戻って報告すべきだろう。
 お前の母は俺が抑えているのに。その母がどうなっても良いというのか。
 ジョゼフの内で思考が巡る。
 よもやガリアを売ったのではあるまいか。否、母がこちらにいる限りは裏切れるはずもない。
 ならばどうした。何故未だ戻らぬのか。
 タバサがその密偵を全うすることが出来なかった場合など露ほども思考に上らせず、ジョゼフは兵の用意を焦る部下達の声も聞こえないかのようにその帰還を待っていた。
「敵の兵力も不明確です。これ以上敵を近付けては危険です!」
「分かっておる」
 分かってはいるのだ。
 だが――
『あの子は、殺されてしまったのかもしれないわね』
 またこの声だ、とジョゼフは周囲の者に気取られぬように首を振った。
 竜の軍勢をジョゼフに教えた声だ。
 それが異界のものであるとジョゼフに告げた声だ。
 そして。
 ――ジョゼフに、相応しい敵手と遊戯盤を与えようと誘う声だ。
 玉座の傍ら、闇からずるりと現れたのは藤色の瞳をした黒衣の少女。
 どう考えても異常であるその光景を見て、ジョゼフを含めその場にいた誰もがそれを異常と口にしない。
 否、ジョゼフ以外は誰もそれに気付いていないのだ。
「アムルタートの軍勢は、あなたの相手に相応しい? それとも、まだ役不足?」
 からかうように少女が尋ねる。
 ジョゼフは答えない。答える言葉を持たない。
 アレが果たして自らの待ち望んだ敵手なのか、その確信はない。
 故に、それが相応しいかどうかを論じる術はない。
「どちらでも良いわね。足りないのならもっと面白い相手を呼びましょう。だけどその前に、まずはあれを打ち破らなければね?」
 その言葉は猛毒か。呪われし者の印をジョゼフの身に刻むような甘言である。
 それを知ってか知らずか、ジョゼフは無言で頷き玉座を立った。
「兵を出すぞ」
「は、はいっ!」
 突然の無能王の言葉にあわてふためきながらも、部下はその言葉を伝えるべく部屋を出る。
 残った廷臣も各々に立ち上がり、それぞれの職務を全うしようとする。
 それを見やりながら、ジョゼフは声を上げた。
「此度の戦は予が陣頭指揮をとるぞ」
 その言葉に、廷臣達が揺れた。
 何を言っているのだ、と。未だその正体のはっきりしない敵を相手に王自ら戦場に出てどうするのだ、と。
 やはり無能王かと考えているのは、言葉にされずとも雰囲気で分かる。
 中にはそこで討ち死にすればいいとまで考えている不埒な輩がいることも知った上で、ジョゼフは心中で嘯いた。
 盤を見ずに勝負する打ち手がいるものか。己自身の目でしっかりと楽しまねばならないのだ、と。
 その後ろで、少女がその唇を歪めた。
「恐れることはないのよ。すべてはあなたの望むままなのだから」
 その言葉に背を押され、同時にささやかな反発を覚えながら、ジョゼフは兵を率いるために部屋を後にした。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:01:26 ID:8+yVGoS9
ワイルドアームズのゼット召還希望

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:01:45 ID:+wefQ7rI
支援
っ【ハートのA】

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:01:52 ID:+p/5OoO0
我が娘まで来た 支援

48 :夜明けの使い魔 2/3 ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 23:03:42 ID:0iwIUjzo
 酒を満たした杯を一息に干しながら、イルルヤンカシュはほう、と息を吐いた。
 空になった皿は既に山と積まれ、飲み干した酒瓶も十や二十では効かなくなっている。
 その上でなお食べようと言うイルルヤンカシュに、アムルタートは凄いとタバサは場違いな関心を抱いていた。
 ほっぺにおべんとさんつけてーきゅいきゅいとシルフィードがイルルヤンカシュの頬に付いたソースを舐め取る。
 おお、すまぬのうと返したイルルヤンカシュはそのままシルフィードの頭を撫でる。
 仲の良い姉妹にも見える、どちらが姉とも妹とも分からないやりとりを目にしながら、タバサは物も言わずに席にたたずむ。
 イルルヤンカシュと同じペースで食べていたせいか、すでに満腹だった。
 変わった刺激の強い味は、タバサにとって充分過ぎるほどに美味でありその味覚を満足させていた。
 ひとしきりシルフィードを撫でてから、イルルヤンカシュが小さく咳払いをする。
「そうじゃ、わらわがこの地に来たのも同胞のことでな」
 その言葉に、タバサは小さく首を傾げた。ガリアに訪れたのは侵略のためではないのだろうか。
 その疑問が顔に浮かんでいたというわけではないのだろうが、イルルヤンカシュは言葉を続けた。
「ただの侵略であればわらわが自ら出向く理由などない。じゃがのう。どうにも真龍の気配がの」
 真龍。また知らない言葉だ。
 それが彼女たちの侵攻の目的であると言うならば、探っておくべきだろう。
 そう考えて、タバサはイルルヤンカシュに尋ねる。
「真龍とは、なに?」
 ふむ、と頷いてイルルヤンカシュは自分自身を指差した。
「真龍とは詰まるところ、わらわのような龍皇じゃ。龍の皇たるに相応しい原初の力を持った龍よ」
「それを探しに来たのね! きゅい、もしかしてシルフィがその真龍?」
 わくわくと目を輝かせながらイルルヤンカシュの服を掴むシルフィードに、タバサはごつんと杖を振り降ろした。
「きゅい! 痛いのね! 何をするのおねーさま!」
「馬鹿なことを言わない」
 頭を抑えて、シルフィードはううと恨めしげな目でタバサを見た。
 それを見返すタバサの目は落ち着いたものだ。いつものごとく平然とした顔のまま、杖を手元に引き戻す。
 その様子がおかしかったのか、イルルヤンカシュは笑った。
 肩を震わせて、喉を震わせて、ついには声を立てて笑い始めた。
「あるいはそうかも知れぬと思ったが、さすがにそれは無かったのう」
 すまぬな、と言ってイルルヤンカシュはシルフィードの喉をやさしく撫でた。
「とにかくその真龍の気配を追って我らはここに来たのじゃ。あるいは元よりここにおったのかもしれぬ。あるいは我らと同じようにここに渡ったのかも知れぬ。……のう、何か知らぬか?」

49 :夜明けの使い魔 2/3 ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 23:04:45 ID:0iwIUjzo
 知らぬか、と問われたところでタバサに答える手はない。
 それはシルフィードも変わらないようで、首を傾げているばかりだ。
 知らぬかと寂しげに呟いて、イルルヤンカシュはわずかばかり肩を落とした。
 それでも龍の女王の矜恃故か、再度胸を張ってその顔に笑みを浮かべる。
「まあ良い。今までに見つかっておらぬ姉様や新たな真龍がそうそう見つかるとも思うてはおらん」
 言って、イルルヤンカシュは自らを納得させるように数度頷いた。
 イルルヤンカシュは龍の女帝であり、タバサの見てきた限りその臣下の全てから愛されているようだ。
 さらには自らやるべきことを知っているように、タバサには思えた。
 それは酷く羨ましいことだ。少なくとも、成すべきことを知っていて、それを成すためのみに動くことのできないタバサにとっては。
「それはそれとして、良ければ我らに手を貸してはくれぬか? 新たな地は不案内でのう」
 どうじゃ? と見上げてくるイルルヤンカシュの視線を受けて、タバサは一瞬返事に迷った。
 そもそもタバサがここに来たのはアムルタートの軍勢について探るためであって、こうまでまで深入りするつもりは、なかったのだ。
 それくらい構わないのねと何も考えずに口にしているシルフィードの頭を一度叩いて、タバサはふと思案した。
 これ以上ここにいても得るものは少ないだろう。アムルタートの目的である真龍については知ることができたが、肝心のそれがどこにいるかもタバサには知れない。
「それは――」
 無理、と言おうとしたところに、扉が開く音がした。
 暫く前に出て行ったハイゼンガーが、開いた扉から入る。
「報告します、イルルヤンカシュ様。我が軍とこの地の軍が戦端を開きました」
 その言葉を聞いて、タバサは自らの不明を悟った。
 龍の軍勢という言葉のイメージと、彼らの実態の違いに惑わされていたのだ。
 最初に見た竜人兵と、イルルヤンカシュ達との内面の差異がタバサの心に不要な余裕を与えてしまっていた。
 がたり、とテーブルを蹴りタバサは立ち上がった。
 それに驚いてか、シルフィードもまた飛び上がる。
「帰る」
 一言、そう告げる。
 その言葉を耳にして、イルルヤンカシュはふと楽しげな笑みを浮かべた。
「そうか。我らに敵するか」
 その言葉に悲しみ無く、怒り無く、純粋に快なりとした気色があった。
「行くがよい。戦場で会うのを楽しみにしておるぞ」

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:05:05 ID:+p/5OoO0
支援 

51 :NPCさん :2007/10/30(火) 23:05:50 ID:ZEDNgJ0X
(・∀・)ニヤニヤ つフレア

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:06:01 ID:+wefQ7rI
あのミューズはグリシーナかな支援

53 :なぜなにハルケギニア侵略 2回目 ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 23:06:25 ID:0iwIUjzo
なぜなにハルケギニア侵略第二回
ルイズ「それじゃあなぜなにハルケギニア侵略二回目ね! ……ところでこのタイトルどうにかならないの? 微妙に嫌な感じなんだけど」
イリア「侵略なんかオリジンじゃ日常茶飯事だぜ。もっと良いタイトルがあれば変更しても良いけどな」
いるるん「それよりもまずはタイトルコールを奪われたことに意見せぬかっ」
イリア「はいはい。それじゃとにかく二回目、開始だ」

・カオスフレアって、なに?
ルイズ「それじゃあこのカオスフレアっていうのが何なのか教えてもらえる?」
いるるん「任せよ! カオスフレアとは色んな世界の勇者が悪い奴を倒すゲームじゃ!」
イリア「間違ってはねぇんだけどちょっと乱暴だな」
ルイズ「分かりやすく説明してもらえる?」
いるるん「わ、わらわの説明では不足じゃと言うのか!」
イリア「間違いなくな。 前回の続きになるけど、カオスフレアはTRPGだ。それは構わないか?」
ルイズ「ええ、いいわ」
イリア「OK。カオスフレアはクロスオーバー・ファンタジーTRPGだ。基本的にはオリジンっていう剣と魔法の世界を舞台に、色んな世界の奴がダスクフレアって悪い奴を倒すために動くのさ」
いるるん「色んな世界と言うとよく分からんのではないかや?」
イリア「んー、色んな文化圏って言や良いのか? 例えばいるるん達龍のアムルタートや夜明けの使い魔第一話に出てきた富嶽っつー戦艦乗りにあの機械のバケモンのグレズとか」
ルイズ「……それって、文化圏なの?」
いるるん「文化じゃ!」
イリア「ま、とにかくそんな色んなところから集まった連中がオリジンって世界で鎬を削ってる。場合によったら敵対してるってのも普通だな」
いるるん「特にアムルタートやグレズは侵略者として目の敵にされておる向きもあるのう」
ルイズ「え、いいの? そんなことしちゃったら遊んでる最中に喧嘩になったりとか……」
いるるん「そうならぬためにダスクフレアがおるのじゃ!」
イリア「その通り。基本的に利害が一致しなくてともすれば争いがちになる色んな世界の連中だが、そいつらには一つ共通の敵が存在する。そいつがダスクフレアだ」
ルイズ「どういうこと?」
イリア「ダスクフレアってのは、自分の望みのために世界を壊しちまうんだよ。そうしたらどの世界も道連れだ。だから戦ってる最中でも手を組んでダスクフレアを狙うってことがあるんだよ」
いるるん「そうじゃのう。いくら勇猛果敢なアムルタートでも世界ごと壊されてしまっては太刀打ちできんのじゃ……」
イリア「ついでに言うと、ダスクフレアはデミウルゴスってー後ろ盾から妙な力を手に入れててな。それに対抗できるのはカオスフレアだけなのさ」
ルイズ「そこでタイトルと繋がるわけね」
いるるん「そうじゃ。各世界にいるカオスフレアが、それぞれの出身世界の特性を利用してダスクフレアと戦う! これぞまさにクロスオーバーの醍醐味じゃな」
イリア「お前は戦いにしか興味ないからな。ま、他にも違う世界から来た人間同士の価値観の違いなんかを楽しむゲームでもあるぜ」
ルイズ「へえ、結構面白そうじゃない」
イリア「そうかい? っと、今回はそろそろ終わりだ」
いるるん「うむ。それでは皆!」
三人「また次回!」

簡単な用語解説
・イルルヤンカシュ
 アムルタートの女帝であり、数万歳の年齢を持つ龍皇。一族の衰退を食い止めるために母を誅殺し、アムルタートの主となる。
 すさまじい力を持つとされるが、基本的には人間の少女にしか見えない格好のままである。
 気に入った物は猫かわいがりする一方、気にくわない者は容赦なく処罰を与える暴君の側面を持つ。

・アムルタート
 龍の一族。人間の姿になったり龍の姿になったりその中間の姿になったりは結構普通にできる。
 非常に誇り高い一族でかつ戦闘好きであり、強さに誇りを持つ。
「強いってことは戦ったときわくわくするかどうかってことだ」などと血迷ったことを口にし、三度の飯よりバトルが好きな戦闘民族。
 結婚に際しても伴侶を自らの手で倒し家族を守るだけの力があるかどうかを見せなければならないというかなり厳しい習慣がある。無論その際に伴侶の命を奪ってしまうことも。
 一族が全体的に衰退していると言われているが、それならばその習慣をどうにかした方が良いと言う説もある。

54 :夜明け ◆ChaosrC.yE :2007/10/30(火) 23:08:13 ID:0iwIUjzo
今回はこれで投下終了です。
ええと、誤爆してしまった先の皆さん、申し訳ありませんでした……。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:11:04 ID:+p/5OoO0
まずは復帰おめでとうございます。
ガリア王がやはりと言うか、なんと言うか早速グリシーナに惑わされかかっているのは、
様々なフラグとして実にwktkモノです。
タバサとイルルヤンカシュの会話シーンはもう少し欲しかったような気もしますが、
むしろあっさり目な方が逆にらしいと思えました。
  
グリシーナが誘惑の仕方を間違えればある意味最強の味方が爆誕しそうで、そっちも期待しています。
 
GJでした!



56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:11:08 ID:+wefQ7rI
乙。誤爆は……活きろ(・∀・)ニヤニヤ

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:14:05 ID:99gciWfW
GJ!
誤爆した時は逆切れで通すんだ!

ごめん超ウソ

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:41:44 ID:yN8w/nXx
やべぇ。俺のアタマの中で白石みのるがガンダールヴやってる!
久々のwktk

あと皆さん投下乙っす!

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:53:43 ID:lrRQTHO5
流石はイルルヤンシュカさま。
胃袋でタバサを圧倒するとは!<お

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:02:28 ID:n9wULao7
投下準備完了しました。
投下して宜しいでしょうか?

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:03:06 ID:wSHcEoA4
支援

62 :GTA:LCS-0 第18回:2007/10/31(水) 01:03:53 ID:n9wULao7
「人を襲っておいてそれは無いよな?……まずは、こいつに頼まれた薬を出してもらおうか?」
「ああ…ひいい……お許しください……」
オヤジは俺に脅されて一歩も動く事が出来ない。まぁ、目的はギーシュそのものにあって、大方薬など端から用意していなかったのだろう。
「おい、ならこの店の有り金全部出せ、今直ぐにだ!!」
「はっ…はいぃぃぃぃ!!」
ショットガンをブンブンと振り回しながら恫喝すると、オヤジは半狂乱になって店中の金貨を掻き集め始めた。この頃になると、ようやく
優男がチンピラを始末する。全くダラダラし過ぎなんだよ。
「トニー此方の始末は付いたぞ」
「ダラダラし過ぎだ」
ショットガンを持っている俺を見て、優男は体中疑問に満ちていた。
「……なぁ、トニーって一体何者なのだ?元の世界では何をやっている者なのだ?」
「ただのレストラン経営者だ」
間違いは言っていない。表向きの商売だし、実家はレストランだからな。だが、ギーシュは疑念を更に強めたような表情を見せる。
「……表向き、はな」
聞こえるか聞こえないかの極小声で言い置くと、ギーシュははっとした様子で此方を見詰めた。

――5分後。
「これで全部か!?」
「はっはいぃぃぃっ!!」
オヤジを恫喝しながら金貨を出させると、おおよそ5000$相当の金貨が出て来た。それをオヤジに自分で馬車に積み込ませる。悪どい商売で
ぼろ儲けしていたに違いない。まぁ、ガキとは言え客を騙したのだから、これ位当然か。
「や…役人だあああぁぁ!!」
しかし、平静は次の絶叫で一瞬で破られる事となる。
「サツか……随分と手回し早ぇじゃねぇか」

63 :GTA:LCS-0 第18回:2007/10/31(水) 01:05:07 ID:n9wULao7
★★★☆☆☆
「トニー!役人だ!!」
「ギーシュ馬車に乗り込め!!サツを撒くぞ!!」
手回しが余りにも早い。大方、これはこのオヤジが元々謀っていた事に違いが無い。この野郎……!!
「プレゼントをありがとうよ。これは俺からのプレゼントだ、受け取れ……!!」
ヘラヘラするオヤジにピストルの鉛弾を脳天に浴びせてやると、手綱を握り歓楽街の方面に馬車を疾走させる。此方ならサツも少ないだろう。
『そこの馬車止まりなさい!!』
上から声が聞こえる……おい、こりゃ飛竜かよ!!シルフィードより規模は半分以下だが、人まで乗って……まるでヘリじゃねぇか!!
「路地に逃げ込め!!」
無茶を承知で路地にカーブで進入する……危ない危ない、建物にぶつかる所だ……。だが、樹木が多い此処からなら上空から上空から見つかり
にくいだろう。
「トニー、これからどうするんだ」
「暫く人気の無い場所に逃げ込んで、警戒が解くまで休む……今日一日位だが、学院に戻るのはそれからだ」
とは言うものの、外に出ている限りは目立つだろう。特に俺が。
「あら、チャーミングなお兄さんと可愛らしい坊や。私と遊ばない?」
「私もどうかしら?」
ん?これは『立ちんぼ』か……待てよ、これなら……。
「姐さん達、俺達二人の相手してくれないか?500$づつ出すから……代わりと言っちゃなんだが、馬車と一緒に暫く休める宿を教えて欲しい
 のだが……大丈夫かい?」
「ええ!?そんなにくださるの?喜んで御相手させていただきますわ!」
「宿の方も任せてくださいね」
これら俺とコンパニオンとの会話に、ギーシュが目を白黒させている。
「ちょっ!ちょっと待てトニー、その…何と言うか……」
俺はギーシュの何とも言えない反応に吹きそうになりながら、二人の立ちんぼに宿を案内してもらう事にした。これなら、暫く身を隠せそうだぜ。

64 :GTA:LCS-0 第18回:2007/10/31(水) 01:06:16 ID:n9wULao7
★★★★★☆
――2時間後。
「……モンモランシー……」
「何凹んでやがる、お前一番腰振ってただろうが」
比較的この歓楽街の中で大き目の宿を手配してもらった俺達は所謂イタした訳だが、この優男童貞だったのだろうか、一番初めは緊張していたが
始まってしまえば一番楽しんでいたようにも見える。まぁ、これがモンモランシーの時に役に立てば幸いなのだろうし、野郎なんてこんなもんさ。
「可愛かったわよ、坊や」
「お兄さん、お酒取ってきますわね」
「すまないな」
コンパニオンに渡した金とは別に、宿に金を多少なりと多く積んでおいたのは幸いだった。いたせりつくせりな対応で、何があっても俺の方に
誰も通さないお陰でこのまま事態は沈静化しそうだ。
「食事お持ちしましょうか?」
「そうしてくれると有り難いな」
こんな具合に色々とサービスしてくれるのだ。
「……しかしトニー、どうしてこんな事に……」
「あのサツの襲撃も計画だったんだよ。要はね、端から薬なんて用意する気はサラサラなく、お前をとっ捕まえさせてグラモン家を強請る算段
 だったんだろう。そうとしか考えられん……良くある手だよ」
ますます凹むギーシュに、酒を取りに行って戻ってきたコンパニオンの姐さんに見つかり、悪戯混じりに胸に顔を押し付けそのままベットに
押し倒されてしまった。まぁ、今はこれくらいで良かろう。
「食事をお持ちしました」
「おお、豪勢だな……頂くとしよう」
帰るのは朝になりそうだろうか……まぁいいか。

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:07:31 ID:YQP1F/0f
GTA色に染まりまくってるwww
つかギーシュwwww
支援!

66 :GTA:LCS-0 第18回:2007/10/31(水) 01:07:41 ID:n9wULao7
今回はこれにて終了です。

どうにも話が脱線してますが、許してね

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:09:36 ID:70CP2/mu
こういう脱線話のほうが好きなオレガイル
面白いです、お疲れ様

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:09:51 ID:qmDcPFLD
GJ!!
ギーシュwwwww

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:10:10 ID:oqqSybwA


70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:11:49 ID:I/tRygqS
投下乙
ギーシュ君、チェリー卒業おめでとう!


71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:12:28 ID:4fwYEnwn
GTAの作者GJ!

ギーシュの扱いワロスwwwwwwwwwwwww
大人の階段をダッシュで上がっちまったwwwwwwwwwww

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:12:46 ID:YQP1F/0f
乙!
ギーシュは災難、もといラッキーだな。

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:15:24 ID:8FW/htoh
ギーシュ酷い目にあってるから
これくらいは良いよなwwwwwwwww

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:16:56 ID:1kdL7Bvw
ギーシュおめでとう!これがこの先どう活かされるのか楽しみだ

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:43:08 ID:BxCYsedU
ギーシュwww
バレたらえらいことになりそうだwww


76 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:46:31 ID:hYiCohfR
寝る前に投下しにきましたよっと。

予約入らなければ120秒後に!

77 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:48:40 ID:hYiCohfR
雷光と共に、それは降り立つ。

七色の光を纏い、それは顕現する。

黒の体に灰色の骨格。

右腕は白く、左腕は黒く。

心の臓があるべき場所に赤い玉を。

額に金色の玉を。

人の姿を取っているだけの他の何か。

己の知らぬもの。

否、人知を超えた、正しくして彼にとっての力の象徴となったのだ。

それを見た時から彼の心は決まった。

それが凶悪なる力であろうとも。

それが滅びの具現であろうとも。

憧れてしまった。欲しいと思ってしまった。


――ああ、だから。

だから彼は目の前に差し出された手を喜んで受け入れたのだ。


最速の使い魔 第四話 クロスロード

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:49:45 ID:YQP1F/0f
速さが足りてる支援

79 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:49:49 ID:hYiCohfR
「体調が悪かったのなら言ってくださいよ」

「……もう、アンタのアレには乗らないっ!絶対!ぜぇえええええったい!」

気遣うようなクーガーの声に、不機嫌と不満と、怒りをこめた叫びをルイズは返した。
トリスタニア、城門。クーガーの作り出したラディカル・グッドスピードの速度はすさまじく、馬に乗って三時間という距離を30分を切ろうかという勢いで駆け抜けた。

「いくら速いっていっても限度があるでしょう……!どこが特等席!?あれならゴーレムに捕まれて投げ飛ばされるほうがマシよ!」

「そうですかぁ?」

「そ・う・よ!」

ラディカル・グッドスピード・車形態。ストレイト・クーガーの持つアルター能力の中で最も使用頻度が高く――多くの悲鳴を運んだ能力でもある。
最大の被害者は彼が思いを寄せていた令嬢だが……。

このアルターの恐ろしさは単純に速いということと、大地を走るということ。この二点である。

前者については今更語る必要も無いだろう。時速200kmを越える乗り物などハルケギニアにはまず存在しない。
後者は――実はこれこそが一番の恐怖だ。空を飛ぶのならまた感覚も違ったのかもしれない。しかし、時速100kmで舗装された道路を走ってすら、その揺れは相当なもの。
人、馬、馬車などが普段利用するハルケギニアの道路は当然それなりに凸凹があり。高速で走った場合死ぬほど揺れる。そりゃもうジェットコースターなど及びもつかないほどの恐怖である。

それを特等席で味わった。むしろ気絶しなかっただけでもルイズは十分クーガーの助手席に乗る資格はあるだろう。

「なんで買い物をする前からこんなに疲れなくちゃいけないのよ……」

ため息と共に出たルイズの言葉は、首都の喧騒にあっさりと流されていった。

80 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:51:03 ID:hYiCohfR
土くれのフーケことマチルダ・オブ・サウスゴータは、トリスタニアの通りで知っている男の姿を見つけた。フーケの側からの一方的な知り合いではあったが。

特徴的な髪型に服に色眼鏡。その隣には人ごみにまぎれてしまってあまり見えないが、時折ちらちらと見える桃色の髪。とくればその特定はたやすい。

(……?何の用だろうね?)

観察するフーケの目が細められる。と。クーガーの隣を歩いていた男が突然倒れた。そのまま足を押さえて動かない。

(……)

また、別の男が倒れる。先に倒れた男も、今の男も一見普通の平民だが――

(スリ……?)

“フーケ”としての目で見ればわかる。どこかしら探るような目つき。その目は獲物を狙う目だった。

“貴族”とその従者。下手に手を出せば確実に首が飛ぶ組み合わせではあるが、成功すれば一生金に困らない可能性もある。このような博打に出る者が何人かいてもおかしくは無いだろう。しかし――

『そういえばクーガー。貴方、体は大丈夫なの?―――を使っても』
『問題ないですなぁ。脚部限定……あのときに使ったタイプと、さっきのタイプは体への負担がかなり小さいので』
『そう。ならいいわ。……帰りもアレだと考えるとちっともよくないけど』

危機感の無いルイズだけならともかくクーガーがいる以上、その試みは瞬時に打ち砕かれる。

(脚払い。しかも――)

また一人、倒れる。引っ掛ける、というレベルではない。食らえばしばらく立ち上がれないような強烈な脚払いを、隣にいるルイズに気づかれることなく放っているのだ。
倒れたスリたちも何が起こったのか分からない、といった顔つき。だが、クーガーが何かをしたということだけは分かったのだろう。何人かのスリらしき人影が二人から離れていく。

(ま、当然だろうね。アレはメイジでさえ殺せる奴だ。その辺のチンピラじゃ相手にもならない)

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:51:34 ID:nbN2FdxP
支援

82 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:52:07 ID:hYiCohfR
肩をすくめると主従から目を離す。少しばかり興味はあるがあの使い魔にはあまりかかわりたくは無い。

(それに、酒場で仕入れた情報だとアルビオンがきな臭くなっているらしいし……。もう一稼ぎしたかったけど、それは諦めるか)

フーケにとって盗賊家業は、貴族たちの慌てふためく顔が見れるという一種の復讐と実益をまとめたようなもの。学院でたまったストレスを晴らしたかった、というのが彼女の本音である。

(ま、適当に土産でも買って早めに戻るとするかねえ。髪飾り?腕輪?……装飾品で喜ぶ子じゃないしね……)

悩みながら市場に差し掛かる。各地から新鮮な野菜や果物など食料を中心として庶民がごった返す場所だ。地面に置かれた品書きにフーケの目が止まる。

「“東方”原産の作物……?」

見たことの無いモノが山積みにされている。果物なのか、野菜なのかもさっぱりわからない、そんなモノ。立ち止まった彼女に向けて売り手の男が声をかける。

「よっ!そこの美人の姉さん!一つ買わないかい?」
「いくらだい?」
「15スウさ!」

フーケが眉をひそめる。食べ物一つの値段にしてはかなり高値だからだ。

「ちょっと高すぎじゃないのかい?」
「い〜や。これはうちの村でしか作れない!それに美味いんだ!口に広がる爽やかな甘さ!こんな味はこのハルケギニア広しといえども滅多に味わえないよ!」

そう言いながら小皿にとったそのモノの一部を突き出す。

「ほれ!姉さんは美人だからちと食わせてやる!」
「そ、そうかい……じゃあ……」

と、威勢のいい売込みに引きずられるように皿に手を伸ばし。

――口を付ける前にフーケは顔を上げる。

「っと……肝心なことを聞き忘れてたよ。これの名前、なんていうんだい?」

83 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:53:48 ID:hYiCohfR
「はい、そのお方達なら先ほどこちらから城下に入られたようですよ。貴族のお方は体調を崩されていたようですが……」

「……どこに行ったかは分かる?」
「いえ、それは流石に……」
「……」

再び視点はトリスタニアの城門。タバサの使い魔はシルフィード。風韻竜というこの世界最速クラスの使い魔。だからトリスタニアに付くまでに追いつけるとタバサたちは考えたのだが――

「どうするの?城の中まで探すのはちょっと……」
「……」

実際は追いつけなかった。ルイズとクーガーの凸凹コンビはかなり目立つが、この城門のように衛兵が見ており、覚えているという可能性はまずない。

「ここで待つ」
「ん〜。まぁいいんだけどねぇ……」

“微熱”のキュルケ。その性格上、退屈――待ちという行為は苦手な分類になる。

「……」
「って……タバサ?」

タバサの目線は駅に置かれているモノに向かっていた。興味深そうに――もっとも、キュルケにしか分からない程度だが――観察を続ける。

「何なのかしらねえ、これ」

ピンク色。四つの車輪のようなもので支えられている。流線型とでも言うべきだろうか。どことなく攻撃的なデザイン。ガラス窓のようなものから中をのぞくと座席がある。

「タバサはわかる?」
「わからない。どうやって動くのかも不明」

呟きながらタバサは杖をかざす。次いでルーンが紡がれ、光の粉がそのモノに広がる。
ディティクトマジック。魔法がかかっているかどうかを調べる魔法。対象の物体が魔法で動くマジックアイテムの類ならば、反応がある。だが、何も感知されない。

「――やっぱり、違う」
「マジックアイテムでもないってわけね……」

マジックアイテムを用いて動くものの代表例としては船がある。空に浮かび、商業的な働きをするものもあれば、軍事的な働きをする戦艦もある。
そのようにマジックアイテムと考えれば、シルフィードで追いつけなかったのも納得できなくも無いのだが。

「ねぇ、いい加減これがなんなのか教えてくれてもいいんじゃない?」
「多分、アルター」
「だからそのアルターって何よ」

キュルケをタバサは見上げる。その目の中には躊躇いが揺れる。それを真剣な目でキュルケは向かえて。タバサの目が大きく開かれる。

「!」
「……?」

その目が見たのはキュルケではない。その背後に浮かぶ小さな鳥。
何処にでもいるような黒の鳥、カラス。だが、その目は真紅の宝石で出来ていた。

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:55:15 ID:YQP1F/0f
支援!

85 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:55:49 ID:hYiCohfR
「あら?ガーゴイル?」

振り向いたキュルケがその正体を言い当てる。ハルケギニアでは珍しくない魔法で動く人形だ。人間の姿をとるものから鳥のような姿をとるものまでその種類は多岐に及ぶ。

「別に驚くほどのものじゃ……タバサ?」

タバサの雰囲気が変化していた。それは、怯え。外に出すまいと、キュルケに悟られるまいとしているが、動揺していることははっきりとしていた。

「いったい、何が……」
『おいたはいけませんよ、“タバサ様”』
「……しゃべった?」

ガーゴイルが小馬鹿にしたような口調でタバサに話しかける。それだけで、タバサの肩がびくりと震える。

「別に、何もしてない」
『そうですか?……まあいいでしょう。思わぬ収穫もありましたしねェ』

ガーゴイルの視線が――視線といえるモノかどうかは分からないが――つい先ほどまで彼女たちが見ていた物体に注がれる。

『クク……いいですね、“タバサ様”』
「……わかってる」
「ちょっとタバサ……」
「なんでもない!」

悲鳴のようにキュルケの言葉をさえぎる声。

「あなた……」
『そうでしょう、そうでしょうとも。何も無い。貴女は何も無い!』
「……」

86 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 01:57:38 ID:hYiCohfR
キュルケの瞳の奥に一瞬で怒りの炎がともる。杖を引き抜き、一瞬で詠唱を完成させ。ガーゴイルに向け解き放つ。
“ファイヤーボール”小さな火の玉だが、人形程度を焼き尽くすのは造作も無い威力を持つ。だが、それは彼女の傍らから放たれた氷の矢により撃墜された。

「……ダメ」
「……」
『クククククク。いいご友人がお出来になったようで!また今のような魔法をぶつけられてはかないません。今日のところはこれで失礼させていただきますよ』

ばさり、と羽を動かしガーゴイルは飛ぶ。その姿を確認することをやめ、キュルケはタバサを見る。視線は合わない。

(あれが、タバサの事情みたいね……)

キュルケはタバサの実力を知っている。仮にも一度手を合わせた間柄であり、自らもトライアングルクラスのメイジ。この小さな少女は、一流と言っても遜色ない魔法の使い手なのだ。だが――

(怯えてる、のよね)

ため息が漏れる。彼女とてそこまで人生経験が多いわけでもない。色恋沙汰ならば相当自信はあるが、このような時、一体どうすればいいのか。

「で、どうするの?」

すっぱりと切り替える。聞きたいことはたくさんある。言いたいこともたくさんある。
しかし、タバサの様子からすると話す可能性はかなり低い。ここについてきて、さっきのガーゴイルを見て、かなり事情を知って。さらに怯えている友人を問い詰めることはキュルケには出来なかった。

「……」

少しだけ考えるそぶりを見せたものの、タバサは呟く。

「戻る」
「そう」
「……」

あっさりとその言葉に頷くキュルケ。それが不思議だったのかタバサの頭に疑問符が浮かぶ。

「あたしが勝手についてきただけだし、あなたが帰るなら帰るわよ」

タバサは俯く。その頭にぽん、と手が乗せられ、次いで少しだけ乱暴に撫でられた。

「さ、行くわよ」
「……借り、二つ目」

少しだけ、いつもの調子を取り戻して。少しだけ、いつもよりやわらかい表情になって。そして、またタバサとキュルケの絆は深くなった。

一時であろうとも、雪風は暖められた。――再び凍えるのか。それとも微熱が勝るのか。それはまだ、わからない。

87 :最速の使い魔:2007/10/31(水) 02:01:46 ID:hYiCohfR
これにて投下完了。真夜中だってのに支援感謝!

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 02:03:48 ID:gtP4Wfof
GJ!!やべえ続きが気になる


89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 02:09:05 ID:q0SR44x1
小馬鹿にした喋り方、蛇野郎か?

90 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:26:19 ID:i7tMyEAP
最速さん、GJでした。そして同じく真夜中ながらも投下宣言をっ。

真夜中が一番テンションが上がるの、かも・・・。
しかしまたあまり進んでいない。菊地風の文章は荷が重いのかしらん。

91 :585:2007/10/31(水) 02:28:16 ID:oTil0th7
速さには何人たりとも勝つ事不可能!!

92 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:35:43 ID:i7tMyEAP
誰も居ないのかもしれないが、すこしずつ投下。

第5章 兵士とメイジと決闘と

結局、授業は半ばで中断された。残り時間は各々、自室で自習である。
爆発とその後の騒ぎで教室は荒れ放題。
至近で爆発を喰らったシュヴルーズは(命に別状無いとはいえ)医務室で意識不明とあっては仕方も無い。
ルイズに教えるのは初めてだったそうだが、彼女はもう少し、ルイズに関するうわさに耳を傾けておくべきであった。
気の毒な中年の女教師は、意識を取り戻したとしても今日1日は『錬金』の授業は行えまい。肉体的にも、精神的にも。

そして騒ぎの元を作ったルイズは、教室の片付けを命じられる事となった。
罰として魔法の使用は禁止―――――最も、使ったら使ったで更に状態を悪化させるだけだろうが・・・。

ああもう、何で私がこんな・・・あの使い魔にやらせてしまおう―――――などという考えは微塵も頭に浮かばなかった。
当然ではある。昨晩のルイズと同じ経験をして、まだ同じようなことを繰り返す人間が居るだろうか。
居るとすればそれは、自殺願望の塊のような人間に違いない。

よって駄目元で南雲に手伝いを頼んだルイズの姿は、
「ね、ねぇ・・・ちょっとだけで良いから、手伝ってくれない、かな・・・駄目?・・・駄目よね・・」
手を体の前で組み、体をモジモジと動かしながら問いかけるという―――――普段のルイズを知る人間が見れば、
人が変わったかと思うような様であった。

無論、それで簡単に心を動かされるような相手ではない。これまでの経緯が経緯である。
そう、ないのではあるが・・・

「―――――少しだけならな」
これには頼んだ当のルイズがおでれーた。もとい、驚いた。
自分から頼んだ事なのに、「ほ、本当に!?」と確認する始末である。
・・・精密な仕掛けで動くからくりも、時折は歯車の噛み合わせが狂う。
鉄で体と精神とを組み上げたかのようなこの男も、たまには気まぐれを起こすのかもしれない。

93 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:39:26 ID:i7tMyEAP
数十分後。
ルイズは箒で床を掃き続けており、南雲は席に座ってそれを眺めていた。
南雲がサボっているわけではない。自分の受け持ちが終わったから何もしていないだけだ。

爆風で倒れた机―――――数人が共に使う巨大なそれを、まるで積み木のように片手で引き起こした。
割れた窓―――――1人では抱えるのも難儀するだろうに、簡単に桟から外し、破片1つ落とさず運んでいった。
それらを見ていたルイズは、座っている南雲に文句を言う気にはなれなかった。まぁ、言っても平然としていただろうが。

掃除をしながら、ルイズの心は限りなく沈みこんでいた。
昨日、召喚と契約は成功した。平民の男というのは予想外だったが、とにかく成功だった。
しかし、こちらに従う気は無いという・・・抗議しようとしたら殺気をぶつけられた。
初めて知った。人を殺すのは、魔法や剣だけではないという事を。
『殺す』という意志だけで、心臓が止まりかねないなんて―――――。

続いて今日。授業に遅れるというな避けない所を見られた。
失態を取り返したくて、少しでも見返したくて、『錬金』をして・・・結果として、今の状況である。

ルイズは決して心の弱い少女では無い。
周囲の嘲笑を跳ね除け、時に噛み付き、いつかは自分も魔法が使えるように・・・と一心に努力し続けてきた。
だが、今は―――――他社からの言葉ではなく、自身の感情に。湧き上がる自虐に心が砕けそうだった。

自虐の気持ちを怒りに変えて、誰かにぶつけて発散することも出来ない。
今一番近くに居る人間にそれをやったらどうなるか、身を持って知っている。

排出されない澱みは、溜まっていくだけだ。
瞳が潤む。

ゴッ・・・、手近にあった供託に軽く頭を打ち付けた。
そのまま動かない―――――動いてしまうと、涙が零れ落ちそうだった。

94 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:43:13 ID:i7tMyEAP
「どうした?」
南雲が声を掛けてきた。ピクッ、と肩を震わせるルイズ。
そういえば、この男は何故―――――
「な、何も言わないのね・・・私が、魔法が使えないってこと知っても・・・」
チラリと見ると、南雲は相変わらずの無表情でそこに座っている。

「使えるようになるために授業を受けるのだろう。全員が最初から完璧ならば授業も教師も必要無い」
その後、今気づいたという口調で、
「それならば、失敗したからといってこの罰は少々重いかもしれんな。
 他にも失敗する者は居るだろう。一々授業を遮ってこんな事をさせていては全体の効率も悪くなる。

 それとも―――――失敗は、1人1人に徹底して実感させ、償わせるという、それが貴族の慣習なのか?」
「・・・違うわ。他の皆は失敗しても爆発なんてしない。
 私だけよ、あんな事になるのは。どんな魔法でも毎回毎回爆発して・・・、
  
 聞いたでしょう―――――『ゼロのルイズ』って―――――」
言葉を紡ぐうちに、だんだんと涙声になっていく。
ズルズルと頭が下がり、体が沈みこむ。髪が床につくのも構わずに。

「どうせあんたも、私の事馬鹿にしてるんでしょう・・・そ、そうよね、魔法が使えない貴族なんて、いい笑いものだわ・・・。
 勝手に呼ばれて、怒ってるんでしょ・・・?言いたい事があるなら、い、いいわよ・・・好きなように罵ったらいいわ・・・。
 
 へ、平民の言う事なんて・・・ぜ、全然気になんかならないんだから・・・平気なんだからぁ・・・」
南雲に向けて肉付きの無い尻を突き出した体勢のまま、涙声で言い続けるルイズ。
自虐を通り越して被虐の段階に入りかけているのかもしれない。
この後のやり取り次第では、立派なマゾヒストが1人誕生する事だろう。
勿論南雲にはそんな趣味も無ければ興味も無い。
ルイズを静かに見つめると・・・おもむろに口を開く。

「罵倒が欲しいのか。 それとも慰めか、励ましか。
 そんなものが欲しいようには見えん。それに、言ったところで何も変わらん」
「え・・・?」
思いもかけない言葉を理解できず、ルイズは南雲を見た。今度ははっきりと。

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 02:44:49 ID:xkHEjBrS
支援しまっす!

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 02:48:58 ID:YQP1F/0f
支援!

97 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:49:24 ID:i7tMyEAP
「侮蔑なり、優しい言葉なりを受け続けていたら魔法が使えるようになるのか?
 そうではあるまい。何の影響も及ぼさないというなら、それはただの雑音だ。意味など、無い」 
ルイズは無言でそれを聞いていた。

人は、それほど強い存在ではない。他者の一言に心を揺さぶられ、時に絶望し、時に希望を見出す。
だからこそ、諸々の悲劇も起これば、喜劇も起きると言える。

その点で言えば、南雲の言葉を否定することも出来る筈だが―――――
なぜかこの男には、そう言い切れるだけの物が在ると、根拠も無くルイズ思った。
―――――それは、南雲の『強さ』を本能的に感じ取ったからかもしれない。
他の者には、絶対に冒せぬ『強さ』を。

「結局―――――自分を僅かでも変えていく可能性が有るとすれば、それは他の誰でもない。
 『お前自身』を置いて他には無いという事だ。
 
 そしてお前も、そう考えているから努力しているのだろう?」

南雲が手を伸ばし持ち上げたのは、置かれていたルイズの教科書であった。
ページは所々擦り切れ、手垢で黒ずんでいる。人並みの使い方では10年経ってもこうはならない。

ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールという少女は、癇癪もちで、生意気で、居丈高で
―――――そして聡明で、並外れた努力家であった。

ルイズには、意外だった。自分の言った通りに辛辣な言葉が飛んでくるか、もしくは完全に無視されるかと思っていたのに・・・。
自分がやってきた事を、ちゃんと見抜いた。自分を『ゼロ』と言ってきた同級生たちが、気にもかけなかったような事を。

「違うのか?」
「あ・・・・当たり前よっ!そりゃ今は上手くいかないけど・・・すぐに使えるようになって見せるわ。
 この学園の誰よりも上手く・・・・必ず!」
「・・・そうか」

短く答えると南雲は立ち上がり、扉へと歩き出す。話は終わったと言う事だろう。
と・・・扉の前でひょいと振り返ってルイズの顔を指差すと、

「直に昼だろう。早く終わらせろ。それから―――――

 早めに顔を洗え。涙と鼻水で見れたものじゃない」
そう言い置いて、教室を後にした。

ルイズの羞恥と怒りが混ざった妙な叫びが響いたのは、その直後であった。

98 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:52:37 ID:i7tMyEAP
学園の中を当ても無く歩きながら、南雲は先ほどの自分の行動を振り返っていた。
なんともらしくない。普段からああいう事をする性分では無いし、相手は勝手に自分を召喚した人間だ。
魔法が使えまいが使えまいがどうでもいいと思っていたし、今現在も基本そう思っている。
やはり異世界に呼ばれたという事で、思ったよりも大きく情緒に乱れが出ているのだろうか。

答えの出ない問い掛けを一旦切ると、南雲は厨房の方へ足を向けた。
これからも定期的に食事を分けてもらう以上、こちらも色々と手を貸すべきだろう。
今頃は生徒たちの昼食が終わった頃だろうか。皿洗いをするか、薪でも割るか。

厨房では、昼食後の片づけの最中であった。
「おう、秋人か!ちょっと待ってな、今一段楽した所だからよ。簡単で悪いけど、昼飯だ」
「有難い。 それから、手伝いに来た。何か出来ることはあるか?」
「はっは・・・本当に義理堅いやつだなお前さん。 
 ま、手伝ってくれるってんなら後でシエスタの手伝いに行ってやってくれ。さっきデザートの配膳に行った所だ」
「分かった」
「急がなくてもいいぜ。いつもシエスタだけでちゃんとやってるしな」

その後。高級な肉と野菜を挟んだ豪華なサンドイッチを食べ終え、南雲は食堂へと向かった。
食堂ではデザートの時間であり、生徒たちがあちこちに寄り集まって談笑していた。
シエスタは、すぐに見つかった。テーブルの1つの傍らだ。
・・・だが、様子がおかしい。

「君が気を遣わなかったせいで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」
「もっ…申し訳ございませんっ!」
「ふん・・・最も平民如きにそんな機転を期待する方が間違いだったかな!」
生徒の1人が、顔を赤くして怒っている。
金色の巻き髪に、フリルのついたシャツを着たメイジである。
顔立ちは悪くないが、服装のセンスと相まって『気障』と表現するのが一番しっくりくるだろう。
金髪から時折何かが滴り落ちている。水も滴る良い男―――――というわけではあるまい。
そのメイジに向かって、シエスタが頭を下げているのだ。

何だ?僅かに困惑の表情を浮かべた南雲の傍らに、少女が1人近寄ってきた。
情熱を現実に表して植えつけたかのような髪―――――キュルケであった。
「お久しぶり・・・ってほどでもないわね」
「どういう事だ、アレは」
相変わらず、名前も訊かずにいきなり本題に入る南雲であった。
キュルケは顔を顰めると、それでも律儀に答える。
「キュルケよ・・・憶えてよね、おじさま。
 あそこのはギーシュ・ド・グラモンっていう女好きなんだけど―――――」

99 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:55:07 ID:i7tMyEAP
キュルケの説明を要約するとこういう事らしい。
ギーシュが落とした香水をシエスタが拾い上げ、ギーシュに渡そうとした。
だがそれが切欠でギーシュが二股をかけていた事がバレてしまい、その女2人から引っ叩かれるわ
ワインをかけられるわという修羅場になったらしい。すると、滴り落ちているのは水ではなくワインだったか。

「なら、そのギーシュとかいう種馬は八つ当たりでシエスタを怒っているわけか」
「た、種馬・・・?まぁ、そうなるわね・・・。ホント、バレないように上手くやるのも恋愛だってのに・・・」

少々時間が経ったが、未だギーシュの怒りは収まりそうに無い。
テーブルの上にワインの瓶が乗っている辺り、どうも昼間から一杯きこしめしているらしい。
酒が気を大きくし、理不尽な怒りを後押ししているのか。

この騒ぎに、周囲にはギャラリーも集まっていた。
しかし誰もギーシュを止めようとしたりシエスタを助けようとはしない。
むしろニヤニヤとした笑みを浮かべ見物している物が大多数であった。
他人の不幸は蜜の味とは良く言ったものだ。

南雲の元の世界での、オーストラリア・南北アメリカ―――――歴史上で、
先住民たちを虐殺しまくった征服者の、その根底にもこれと同じような思想が流れていたのだろう。

相手を自分たちと同じ人間と認めなくなった時から、人間はその相手に幾らでも残酷に、理不尽になれるのだ。

南雲の、貴族という連中に対する思いは「どうでもいい」という考えで占められていた。
それがまた、少しずつ変化していった。

決して、穏健なものではない変化に。
腹の底に湧き上がったモノ。それの名称は―――――?

キュルケは、目の前の公開処刑を決して快く思っていなかった。
いいかげん、ギーシュに対し一言言ってやるべきか・・・キュルケがそう思い始めた時だった。

ゾクリッ―――――。
全身を、悪寒が震わせた・・・キュルケは一瞬、死神に抱かれたのかと思った。
抱かれたのが一瞬ならば去るのも一瞬だ。吹き出た汗と共に、傍らを見る。

さっきと同じ、南雲秋人の姿形であった。そして・・・・さっきと同じでは、なかった。

「あ、あなた・・・?」
言うに先んじて、南雲が歩を進め始めた。ギーシュと、シエスタの方へ。
止める間もあればこそ、というような早足であった。

見る間に近づく。5メイル、4メイル、3メイル・・・ギーシュが気づいた。2メイル、1メイル。

100 :虚無界行:2007/10/31(水) 02:57:32 ID:i7tMyEAP
「・・・ん?何だね君は」
少年―――――ギーシュ・ド・グラモンは、最後まで誰何する事が出来なかった。
下から掬い上げるように伸びた南雲の手が、下顎を押さえ―――――
「!!??」
そのまま、ギーシュの体は宙を舞った。
誰が信じよう・・・顎に掛けた片手の力のみで、人間の体を3メイル余りも投げ上げるなど!
跳んだからには着地せねばならない。ギーシュの体もそれに従った。すぐ後ろにあったテーブルの上へと。
ガシャーンッ、パリンッ・・・。
ケーキの乗った更の割れる音。瓶の転がる音に、
「がっ・・・!」
ギーシュ自身が上げた叫びが混じった。
派手な音が合図だったかのごとく、数秒間周囲が静寂に包まれた。
目の前で起きた、信じられない凶行を理解するためのタイムラグであった。

「あ・・・・秋人さんっ・・・!?」
驚愕に硬直しているシエスタに向けて、南雲は目で「行きなさい」と合図する。
硬直しきっているシエスタは、その意味を理解しても体が動かない。
自分を助けようとしてくれたのは分かる・・・・ああっ、でも・・・!

しかし、そのまま居たとしてももうシエスタに罵倒が飛んでくる事は無いだろう。
なぜなら―――――

「う・・・ごほっ・・・」
「お、おいっ大丈夫かギーシュ!?」
友人の手を借り、ようやくギーシュが立ち上がってきた。そして・・・睨み付ける。南雲秋人を。

なぜなら、憎悪の対象は今、完全に変わったからだ。

「き、貴様・・・っ!?確かゼロのルイズのっ・・・。
 平民の分際で、貴族にこんな真似をしてただで済むとっ」
「やかましい」
相手の台詞を最後まで聞かず、バッサリと切って捨てる。ギーシュも含め、回りの全員が絶句した。

 この男は、一体何だ?平民の分際で、こんなふざけた真似を・・・。もしや、どこか狂っているのか?

「他人の名を出す必要など無い・・・俺が、お前が気に入らなかった。それだけだ」
ギーシュを見るその瞳は、今は全く何の感情も見出せない。
ただ淡々と言うその口調だけは、嘘の無いことを証明して余りあったが。

そして、こんな言葉を聞かされた相手がどう出るか?
貴族と平民という立場を抜きにしても・・・・流れの予測は実に容易であろう。

「!!・・・・・きっ・・・貴様―――――!!」
ギーシュの顔は赤く染まりきっている。これほどの屈辱を受けたのも、怒りを感じたのも初めてに違いない。
周りの大多数の生徒達も、面白いわけはない。
言葉はボソボソとしか語り合わないが、疑いようも無い敵意が高まりつつあった。

しばらくして何とか落ち着いたのか、荒い息を吐きながらもギーシュは薔薇の造花を取り出し、突きつける。
「良いだろう・・・貴様には、言葉では身の程という物を分からせるのは不可能なようだ・・・・。

 決闘だ! いいか、ヴィストリの広場でだっ!必ず来たまえ・・・!逃げだせるなどと思うなよっ!」

流れは、実に予想通りの形を作り、動き始めた。
流れに乗れず、激流に飲まれるのは果たして―――――?

第5章―――――了

101 :虚無界行:2007/10/31(水) 03:03:05 ID:i7tMyEAP
投下完了!次はいよいよ、皆が大好きギーシュ戦です。
暴れ方と収め方はプロットを完成させてますが、書ききれるかどうか。いや書くしかない。

ん〜・・・Lv75とLv20位で換算すればいいかな・・・。
姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いギーシュは血反吐、吐く。
次回、「鬼神蹂躙」来週もメイジの地獄に付き合ってもらう・・・。

深夜にもかかわらず、支援ありがとうございました。

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 03:07:33 ID:1kdL7Bvw
感情で手が出るから怖いなー
暴力慣れしてるキャラだとなかなか怖いわいGJ!

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 03:10:04 ID:zi8hcOSO
お疲れさまでしたー。

Lv75対Lv20って何処のボス戦だ。
メガテンとかディスガイア並みに容赦ないLv差ですな。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 05:59:15 ID:ODnZFnQL
ギーシュよ、さらば。安らかに眠れ…だな。

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 06:10:00 ID:r45pLK98
まあ、せつらやメフィストが相手でなかった分だけマシ……なのか?

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 06:59:13 ID:kJ1IBGku
>>66
>500$づつ出すから
$???

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 07:17:45 ID:WnMy8EVJ
>>106
まあまあ、脳内でエキューと変換してやりなさいな。

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 08:15:09 ID:sUB9qDj/
ゾイドからジーク参戦

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 08:25:49 ID:bpa+T7XI
銀河英雄伝説からオーベルシュタイン召喚

・・・外道な話になりそうだから没

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 08:40:01 ID:94j4yWay
オーベルシュタインの買ってた老犬召喚行方を捜す
義眼の元帥の姿をミュラーが目撃…じゃなかった
軟らかく煮た鶏肉しか食わないので厨房までとりに行くルイズ


111 :ゼロのぽややん:2007/10/31(水) 09:15:29 ID:AZqOEAMF
本編書かずに、小ネタのような短編を書いてしまった。
投下してもかまわんかしら。

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 09:20:51 ID:XK29JIlx
go

113 :ゼロのぽややん外伝?:2007/10/31(水) 09:22:32 ID:AZqOEAMF
よしいくか。

 その日、モット伯はウキウキだった。
 どのくらいウキウキかというと、人の目がなければ踊りだしそうな程、ウキウキだった。
 王宮の勅使として訪れたトリステイン魔法学院で、予想以上の掘り出し物をお持ち帰り、じゃなくて、買い入れたのだ。
 平民の若く美しいメイド。
 珍しい黒髪に黒い瞳の少女だ。
 レアだ。
 メイド服の上からで、実際に確認したわけではないが、巨乳だ。間違いない。
 すばらしい、実にすばらしい。
 ディモールト・すばらしい!!
「ディモールト?」
 魂に浮かんだ言葉に、首を捻るモット伯。
 深く考えてはいけない。作者の心の声だ。
 とにかくだ、もちろんそのメイドを買い入れたのは、雑用のためだけではない。
 夜の相手もさせる気満々だ。
 いいぞ、大いに賛成だ。
 すでに件のメイドには、湯浴みを命じてある。
 今頃は、この扉の向こうで湯上り姿でスタンバっているはずだ。
 つまり、扉を開ければ、そこには桃源郷、パラダイスが!
 いざ往かん、天国へ!
 モット伯が意気揚々と扉に手をかけたその時。

「ちょっと眠ってもらうね♪」
 
 そんな囁きを耳元で聞いて、彼の意識は闇におちた。

 ……おや?
 なにやら、くすぐったくって目が覚めた。
 まず最初に目に入ったのは、毎朝、起きる時にかならず見ている、見慣れた天蓋だった。
 いつの間に自分の寝室に戻ったのだろう。
 モット伯はぼんやりと思いながら、体を起こそうとしたが、動けなくなっていた。
 それもそのはず、ベッドの天蓋を支える四方の柱に、手足がそれぞれ縛りつけられている。
 次に自分の鼻の頭をくすぐる、細い指を見つめた。
 横を見ると。
「お・は・よ。って言っても、まだ夜だけどね」
 顔の上半分を青い布で隠した男が、クスクスと笑っている。
 気がつけば、モット伯はパンツ一丁だった。
「き、貴様!! 一体何のつもりだ!?」
 喚き立てるモット伯の口に、青覆面の男が人差し指を乗せる。
「あんまり五月蝿いと、殺すよ」
 そんな物騒な言葉を、甘く囁く。
 モット伯が固まる。蛇ににらまれた蛙だ。
「あなたが買い入れたメイドだけど、学園に戻してあげてよ」
「なんだ、お前。あの娘の知り合いか」
「質問に答えてほしいな。死にたいの?」
「ふん、脅しか……だが、断る! このジュール・ド・モット、賊に屈するような軟弱な貴族ではない。『波濤』の二つ名は伊達ではないわ!」 
 恐れたか? 恐れおののいたか? ならばさっさとこの戒めを解いて、平身低頭、床に頭を擦りつけるように詫びんか、この無礼者!!」  
 自分の台詞に酔いしれるモット伯。この男、自分の状況が見えていない。
 青覆面の男は、困ったちゃんを見るような生暖かい目でモット伯を見ると、ちょっと考えた。
「……ちなみに、彼女にどんな事をするつもりだったのかな?」
「ふふん、この我輩自慢のテクニックで至上の快楽を与えつつ、あーんな事やこーんな事をして、ゴートゥヘブンする予定に決まっておろうが」
「ふーん。それって」
 青覆面の男は隠されていない口元を僅かに吊り上げると、モット伯のむき出しの太股を、触れるか触れないかの絶妙な加減で撫でる。
「あひゃ」
「これよりも、い・い・の・か・な」
「え、ちょ、おま、な、なにを、ら、らめぇ、そこはらめぇ、あーーーーっ!?」


114 :ゼロのぽややん外伝?:2007/10/31(水) 09:23:35 ID:AZqOEAMF
 チュンチュン。

 鳥のさえずりが聞こえてくる。
 とうとう朝になってしまった。
 どんな心変わりだろうか、結局、モット伯が現れなかった事を不審に思いつつも、貞操を守れた事にホッと胸を撫で下ろすシエスタ。
 徹夜だが仕方ない。
 仕事を始めるためにメイド服を身に着ける。
 しかし、今回無事だったからといって、次回も無事とは限らない。
 正直、貴族とはいえ、あんな好色中年親父に手篭めにされるなど、死んでも嫌だった。
 どうせなら。
 シエスタは、憧れの人の顔を思い浮かべ、さめざめと泣いた。
 別れがつらく、マルトーさんに伝言を頼んではいたが、やはり最後にもう一目会っておくべきだった。
「アオさん……」
「呼んだ?」
 ガチャリとドアが開き、青覆面の男が顔を出した。
 シエスタが思わず悲鳴を上げそうになるのを、男が素早く手で口を塞いだ。
「落ち着いて、シエスタ。僕だよ」
「その声は……アオさん!? そんな、まさか本当に!?」
 感極まったシエスタは、アオに抱きつくと、今度こそ声を上げて泣いた。
 落ち着かせるように彼女の頭を撫でる。
「で、でも、なんでアオさんがここに? それにその格好は?」 
「君を迎えにきたんだシエスタ。格好は、まあ、気にしないでくれ。ここを去るまでの間だけだから。それと名前も秘密ね。
 さ、学院に帰ろう。マルトーさんたちも待っているよ」
「そ、そんな無理です。あの伯爵様がお許しになるはずがありません」
「彼ならOKしたよ」
「嘘!?」
 半信半疑で私服に着替えたシエスタは、アオに連れられて、屋敷の玄関までやってきた。
 するとそこには、屋敷中のメイドと、顔を赤らめたモット伯が待っていた。
「じゃ、僕らは帰るから」
「は、はい、どうかお気をつけて」
 モット伯自らが扉を開け、アオに対して礼を尽くす姿に、シエスタが目を丸くする。
 アオが横切ろうとした時、モット伯が、その腕を掴んだ、というか絡みついた。
「次は、次はいつ会えますか?」
 中年の親父が、乙女のように瞳を潤ませる姿は、その、なんだ、かなりきつい。
 アオはその手をやんわりと解くと、微笑みながら。
「いつでも会えるさ、君がいい子にしていればね。わかったかい?」
 モット伯は、アオの手を両手で握り、『はい! はい!』と何度も頷いた。
 そして、立ち去るアオの後姿に、ハンカチを振りながら見送ったのだった。
 いつまでも、いつまでも。
「い、一体、何があったんですか」
 ようやくその姿が見えなくなったところで、シエスタは思い切ってアオに尋ねた。   
 なんとなく想像はついたが、なにがなんでもアオの口から否定の言葉が聞きたかった。
 アオは覆面を外すと、優しく微笑むだけだった。


「君は赤ずきんを知っているかい?」
「知ってるよ、狼に食べらちまうんだろ」
「なら、青ずきんは?」
「青ずきん?」
「青ずきんはね、狼を、

 食べちまったのさ」


〜ゼロのぽややん外伝〜 The アニメ版
 
 青ずきんちゃん 

     どんとはらい 

115 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/31(水) 09:25:14 ID:VtogCQr8
それと虚無界行さんGJ!! サイトのうザサがない分原作よりもとてもすがすがしく読めますので自信を持ってください!!
やはり菊地御大は主人公がウザクないのがすばらしい。

>>105
いえいえ南雲もせつらやメフィストに負けず劣らずですよ。敵対したヤクザの親分を拉致して両目をくり貫きました
(ああ「某STS」にもこんなキャラがいればとてもよくなったのに)し・・・こう考えると案外Dが一番まともかもしれません・・・。
少なくとも屍はせつらよりもマトモと判断するでしょう。



116 :ゼロのぽややん:2007/10/31(水) 09:25:52 ID:AZqOEAMF
終了
この作品は平行世界です
本編とは一切関係ありません

・・・・・・電波って怖いね。

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 09:31:03 ID:qTL6eHZX
>>115
患者に手を出さなければメフィストが一番人畜無害だと思う

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 09:31:46 ID:RSfKNxi1
アオさん乙! さすが両刀使い本家だ・・・攻受ともにすばらしい。

遅レスだけど前レスgrandma乙。
ワルドやっぱり追いつけないんだ・・・出番はー?

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 09:34:22 ID:NKSpXcHU
ぽややんの人GJ!
まさかガンパレのHな雰囲気をこんなところで利用するとは………

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 11:31:06 ID:1jZEnlD/
> 姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
> 可愛いギーシュは血反吐、吐く。
まさかこのスレでトミノの地獄を見るとは思わなかった
ホントにおまえら妙な方向に博識だなwww

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 11:42:57 ID:FbluBmuE
>>117
その代わり、メフィストは、盲腸とか風邪とかそういった普通の病気は絶対に治せないぞ。
なんでもメフィストが盲腸を治そうとすると、なぜか「盲腸だけは絶対に治らない不老不死の盲腸患者」になるそうな。
なんかのあとがきで作者自身がそう言っていた。

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 12:09:48 ID:a5tQXzRv
>>121
まさにMADなドクターだなぁ

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 12:36:11 ID:15DNmxOS
ぽややんGJ!

>モット伯
ようこそ、男の世界へ

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 12:42:44 ID:gML9qOZn
というより、
「盲腸なぞ待合室にいる間に直る」
のがメフィスト病院だぜ?

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:03:18 ID:aVtLgOSb
トリブラのセス召喚、
ゲルマニアの社会を大いに褒め、トリステインをボロクソにけなす。
とか思いついた。


そういやセスも小説版のカルトも黒髪ショートで怪物兄妹の末妹だ。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:26:22 ID:EFq/hpIj
下品だなぁw方向性を見失ったか
す〜愚w調子に乗るのが悪い癖w

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:39:35 ID:/weJuyvA
>>125
真帝国もある意味似たような感じだったし、
皇帝である自分がいないと存続できなかったから、
苦笑する程度だと思う。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:51:37 ID:FBDwpaqy
ゼロの使い魔13巻作者として、田中芳樹が召喚されました

以後、王侯貴族は庶民と作者からの罵詈雑言を浴び続けます

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 14:57:18 ID:88J+EPeO
トミノの地獄やめてやめてトミノの地獄
俺のトラウマスイッチが入っちゃうよ

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:14:50 ID:aVtLgOSb
じゃあ、家畜人ヤプーのポーリーン。宇宙船とか無しの彼女単体で。
褐色肌のキュルケや日本人の血を引いているシエスタをけなしたせいでルイズブチギレ

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:26:20 ID:asoXSfd8
>>105
せつらは最近切れにくくなってるような…
初登場時はしょっちゅう切れていたが…

>>115
主役級だと
黒豹の人
鬼顔
人形
あたりがまとも…

吸血鬼の旦那も一応常識人かな?

>>121
一度灰にして灰から再生してもそのままなんだろうか?

132 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/31(水) 15:40:29 ID:VtogCQr8
>>130
まあ第3人格のせいでしょう。それに「私」だと強すぎるのもあるかも。屍もそうでしょう。
あと工藤の旦那(極めて普通のヒーロー)、あと「死なず」の人もそうですな。

逆にあぶないのはトラちゃん、蜘蛛の人、ふゆはる(性格ではなく素顔)、八千草(もう言わずもがな)
外道(魂をうしなったままだろうか・・・)この人たちの危険性に比べれば核爆弾もかわいいものです。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:43:28 ID:fJzXB87l
>>130
で、皆でポーリーンをボコボコにして友情を深めるとw

DQNな奴召喚させてルイズ達にフルボッコにさせるっていうのも
面白そうで見たい気もするのだがどうやってもクロス元ヘイトになるだろうから
まず無理だろうな・・・

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:44:36 ID:0EXz6Iao
> 黒豹の人
黒表違いだけど(作者すら違うが)黒木豹介なんかどうだろ

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:58:32 ID:aVtLgOSb
>>133
ヤプーの白人貴族はボコボコにしてもいい。私が許す。
彼女単体ならハルケギニアでは平民扱いだしなwww
金髪碧眼だけが貴族とか言ってるから鳶色の瞳のルイズに従わないのは確実。


キュルケってリアルでいったらビヨンセとかハル・ベリーとかああいう感じなのか?

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 16:11:27 ID:w8otsPON
オスマン・サンコン>キュルケ

137 :STEALTH & Aegis:2007/10/31(水) 16:31:49 ID:Vx3Rsi/6
管制塔、投下許可OKですかー?

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 16:35:10 ID:0ksrLGV2
「はっはっはっは!ここは最早レコンキスタによって包囲されている!
 君の使い魔、ガンダールヴもここには来れまい!」
「いいや、いるね! ここに一人!」
「誰だッ!」
「サンタクロースさ。メリークリスマス!」

 ――否、この声は紛れも無く、奴だ!

「コブラ!」
「やあ、待たせちまったな、ルイズ。
 王子様の登場さ。生憎と白馬は風邪気味だがね」

という脳内妄想が雷のごとく脳裏に煌いた。
まあ「今夜は右手でオナニーだ!」の人が来なかっただけマシか。

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 16:37:45 ID:SVNaToyX
システムオールグリーン、どうぞ。

140 :STEALTH & Aegis:2007/10/31(水) 16:38:30 ID:Vx3Rsi/6

STEALTH & Aegis  :2−3   ストレンジャーズ(3)




馬で3時間の道のりをほんの数分で辿り着いた後、エディは城下町郊外の森林にて1人サイトとルイズの買い物が終わるのを待つ事となった。
外見はともかく、ぱっと見鳥でもドラゴンでもない何かが羽ばたく事も無く城下町の上空を旋回していれば目立つ。かなり目立つ。
最新型大出力スクラムエンジンの発するエンジン音の大きさも半端無い。
何せ垂直に離陸する際にギリギリの最低出力で行っても、ルイズの爆発魔法並みに学院の敷地全体に響き渡る程だ。

そんな感じで上空を旋回していれば十中八九、城の方からマンティコア隊など国の中枢の警護を任されている軍隊がスクランブル発進する事間違い無し。
なのでエディはポツンと1機、人気のあまり無い森の中の空き地で何時とも知れない少年少女の帰りを待っている。



・・・データの統合の結果、この場合の女性の買い物は長時間かかる事間違いなしと結論。



ここ最近、超高性能な人工知能としての能力を少し無駄な方向に向けている気がしないでもない。


そんなこんなでエディが置いて行かれてから30分ほど経った頃、センサーが学院の方から飛来してくる物体の存在を探知。
照合してみると、何度か見かけた事のある生徒の使い魔の1匹らしい竜が1匹。そしてその背中に女生徒が2人。

光学映像の解析の結果、女生徒2人はマントの色と声紋からルイズの同級生だという結果が出た。
炎のような赤毛を持つ、プレイメイトみたいな扇情的なスタイルな褐色の少女と、彼女とは全てが正反対の特徴を持った青髪の眼鏡をかけた少女。

少女と竜は、エディの居る空き地へと降り立った。






141 :STEALTH & Aegis:2007/10/31(水) 16:42:22 ID:Vx3Rsi/6
「コレ、ルイズとダーリンが乗ってたもう1つの使い魔よね?」

褐色の少女がエディを見てそう漏らす。
青髪の少女は黙って頷いて肯定。2mを超える長い杖で小道を指差すと、サイトの履いたスニーカーの特徴的な足跡が残っていた。

「ここから歩いて、城下町に」
「みたいね。でも城下町って結構広いし、今日は虚無の曜日だから人も多いみたいじゃない?
 あーもう、ダーリン達がどの店に行ったのかさえ分かればまだ探しようがあるのに!こうなったらまたシルフィードに乗って空から探そうかしら」

『ダーリン』とは、ニュアンスからしておそらくサイトの事だろう。

「サイトとミス・ルイズに何か御用でしょうか?」

外部スピーカーをオンにしてエディは聞いてみた。
褐色の少女が驚いてエディの方を振り向いて、青色の少女も表情は変わらなかったものの、一瞬だけびくりと震える。

―――瞬間的な脈拍の乱れと血圧の変化を感知。

エディにいきなり話しかけたので驚かせてしまったようだ。彼女達はエディが喋る場面を見た事が無かったらしい。
特に青髪の少女。無表情のままでも指が真っ白になるまで杖を握り締めている点から、驚かされるのは苦手なのだろうか?

エディには生物学的な『口』が存在していない為、どこからともなく声が聞こえてくる様に感じるのも原因の1つだが。

「すいません、驚かせてしまったようですね。
 私の名はエディ。あなた方のおっしゃるダーリンことサイトと同じく、現在の所属はミス・ルイズの使い魔という位置づけのUCAVです」
「・・・・・・驚いたわね。もしかしてこれって韻竜かしら?」
「違う――――むしろ、ガーゴイルに近いと思う」

ガーゴイル。
エディやサイトの居た世界ではガーゴイルは主に翼を持ったグロテスクな怪物の石像などを指すのだが、少女の口ぶりからはこの世界ではまだ別種の存在のように聞こえた。
ルイズ達が戻ってきたら聞いてみよう。そう記憶領域の片隅に記録しておく。

「ホント変わったのばっかり召喚してくれるわね、あの子ってば。
 それで、エディって言ったかしら?ダーリン達がどの店に行ったのか知ってるなら教えて欲しいんだけど」
「ピエモンの秘薬屋の近くの武器屋にむかうと言ってましたよ。その後の予定は言ってはいませんでしたけど」

そう聞くやいなや、褐色の少女は乗ってきた竜に飛び乗った。

「タバサ、行きましょう!早くダーリン達に追いつかなきゃ!」

『タバサ』―――状況からして青髪の少女の名と判断。人物データを更新、保存。
そのタバサと呼ばれた少女はさっきから興味深げにエディをじっと見つめていた。だが友人の少女に再度急かされると、どこか残念そうに最初よりも約5mm肩を落として渋々竜の背に乗る。
そのまま飛び去ってからも、姿が捉えきれなくなるまで青髪の少女はじっとこちらの方を見つめ続けていたのを、エディはしっかりとセンサーに捉えていた。
ついでに2人が乗っていた竜も、どういう訳かしきりにこっちの方にキョロキョロ首をめぐらせていた理由は分からなかったが。


―――これが、サイトの出身地の言い回しで言う『後ろ髪を引かれる』の事ですか。


また1つ、エディは学習した。



ちょっとどうでもいい方向へ。



142 :STEALTH & Aegis:2007/10/31(水) 16:43:48 ID:Vx3Rsi/6
「しっかしおでれーたね。まさか俺みたいに喋る奴でこんな速く飛ぶ奴がいるたーね」
「私としてはむしろ、あなたの様にそのような状態で知能を有するものが存在している方が驚きです」

帰りの機内の中、響くのは男性の声が2つ。
しかし機内に収まっている人影はサイトとルイズだけ。他に人の姿も無ければ、もう1人は入れるようなスペースも無し。

―――そう、『人』は居ない。

声の主は、座席のすぐ横の隙間に突っ込まれた1振りの剣からである。

剣の名はデルフリンガー。
ルイズの説明によれば、魔法によって命を吹き込まれた意思を持つ剣である『インテリジェンスソード』との事。
この世界には他にも無機物でありながら魔法によって意思を持つインテリジェンスアイテムが存在すると聞いた。


興味深い。とても興味深い。


膨大な金や時間をかけて天文学的に複雑な理論と科学技術を駆使して創られた人工知能であるエディ。

元々は単なる剣でありながら『魔法』というエディの人工知能でも正確に解析できない概念を駆使して創られたデルフリンガー。

まさしく、対極の存在だ。

デルフリンガーを解析してみても、出てくるのは『unknown』の結果だけ・・・剣そのものがブラックボックスの塊である。
詳細な情報をルイズに要求してみたが、生憎返ってきた内容は的を得ないものばかり。
インテリジェンスアイテムの存在というものは結構広く知られているが、どんな風に生み出されるのかは詳しくは伝わってないとの事。

学院へと戻ったらコルベールに聞いてみよう。最近は夜もしょっちゅうエディの元へとやって来るので丁度良い。








・・・・・結局、その日はコルベールがエディの元を訪れる事は無かった。




否、訪れる事ができなかった。






―――――その日、魔法学院は襲撃を受けた。


143 :STEALTH & Aegis:2007/10/31(水) 16:48:00 ID:Vx3Rsi/6
今回はここまでです。駄文失礼。
次回はやっとフーケ登場って感じですね。
ちょっと今更だけどGTAの人、GJ!
トラブルも多いが役得もイッパイな男ギーシュ、ここに生まれる。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:19:42 ID:8H7vbUjB
タチコマが召喚されるのも良いかも♪
契約のおかげで燃料はルイズの魔力が代用品になるかと

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:30:17 ID:UD5cvywq
タチコマ呼ぶならバトーさんの天然オイルがないと

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:35:19 ID:asoXSfd8
>>145
ハルケギニアのオイルは殆ど天然物に近いよ。
混ざり物のまったく無いオイルなんて見た事無いだろうから
錬金しても天然物に近い品質で作れるよ。

召喚時は「巨大な蜘蛛?」になるのかな?

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:35:54 ID:+e+WTa17
なにその御都合主義
燃料も弾丸もメンテも魔力ですか、契約ってすげー

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:40:58 ID:ndA8QBfr
ロボット系はどうしてもエネルギー源がネックだよな
ガソリン系ならコルベールが何とかしてくれそうだが

149 :1レスのネタSS「コブラ」:2007/10/31(水) 18:41:44 ID:XwXG+/C7


ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、自らが召喚した使い魔に驚愕した
彼女はトリスティン魔法学院の制服、白いブラウスにマント、黒いTバックのパンティ姿のまま立ち尽くす

召喚されたのは平民の男だった、身長2メイル以上もある大男、肌にピッタリした扇情的な服を着ている
偉そうに葉巻など吹かすその使い魔にルイズは契約のキスをした、ちょっといい男だな、と思った

その男、かつて宇宙海賊として名を馳せた男はルイズの使い魔としての日々を送ることになった

その使い魔はメイドの娘にちょっかいを出したが、逆に仕事の手伝いをさせられる羽目になる
「ハーイ、坊ちゃん嬢ちゃん達、イタズラかお菓子か、行儀いいコにはケーキをあげるよ〜」

彼は香水のビンを拾い上げた事がきっかけでギーシュに決闘を挑まれた
ギーシュの出したゴーレムから、そのやたら逃げ足の早い使い魔は必死で逃げる

「平民よ、その剣をとりたまえ」

その時、使い魔の左手に刻まれたガンダールフの刻印が光った、が、使い魔はその左手を投げ捨てた

「これが答えだ!」

使い魔の左手があった所に「銃」が現れた、銃は光を放ちゴーレムを撃ち飛ばす

「・・・まいった・・・せめて名前を教えてくれ」

「俺か?…そうだな、ワイアット・アープとでも呼んでくれ」





その後、使い魔はルイズと共にアルビオンに向かい、ワルドと対決することになる

「土は偏在する、私は土の力で自らの体を水晶に作り替えた、貴様の持つ光の銃は効かない」

その時、使い魔は左手で腰から下げたコルトパイソンを抜き、目にもとまらぬ早撃ちで鉛の弾を浴びせる

クリスタル・ワルドの水晶の体は砕け散った

「…女からの贈り物は大事にするもんだってな…」

後に戦艦レキシントンを「タートル号」なる異世界の船で撃沈し
アルビオンの7万の兵をアーマロイド・レディなる鉄の女と共に退けた使い魔は勇者として語り継がれた


ルイズは忘れ去られた



150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:42:06 ID:asoXSfd8
やたらと本を読んでいたタチコマなら
知識が豊富だから

コッパゲ先生に蒸留で燃料を作ってもらえそう…
弾も同じように作ってもらって自分で検品

タチコマ「コレ駄目!多分ここぞという時に不発になる」
メンテ無しだと何ヶ月動けるんだろ?

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:46:04 ID:gyZ718nM
>ルイズは忘れ去られた
ってうおいw
でもコブラみたいな、強いけど単体で超強いじゃないからな。

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:58:21 ID:BHn4kVo6
>>130
家畜人ヤプーから呼ぶよりは、『ガリヴァー旅行記』からフウイヌムでも召喚しようか。
高貴で知的で実に官僚的な、馬によく似た種族なのだが。スウィフト先生も大喜び。

さておき、投下予約をいたします。名前は『松下』と申します、皆様お久しぶりで。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:01:19 ID:SVNaToyX
ハルケギニアに行けるロボットは

・石炭又は低品質な油を使用した内燃機関
・太陽光発電
・魔力駆動式
・無限の不可思議エネルギー

このいずれかを持っていないと無理だな。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:03:22 ID:RDbcmYyk
松下氏の次、投下エンゲージ予約します支援

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:03:31 ID:AowfH337
つまりガンダム00からコンテナごと呼べば問題ないってことだな

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:03:34 ID:MaYi6FwK
つまり疾風のよう〜に タタンタタン ザブングル〜ザブングル〜 を呼べってことだな
コトセット「アニメだからね」

157 :松下:2007/10/31(水) 19:04:34 ID:BHn4kVo6
「ヘカス・ヘカス・エステベベロイ!! いまわれは甦りたり!!」

やーあ、人間の皆さん、ハッピーハロウィーン! 松下一郎です。一ヶ月ほどご無沙汰いたしました。
変わらずのご盛況、なによりでございます。
『使い魔くん千年王国』第二部、『新約・使い魔くん千年王国』のプロローグを投下に参りました。
まあ、幕間のつなぎですがね。近日中に「第一章」から始めさせて頂きます。
相変わらず小ネタが多かったり、爺が長話をしたりしますが、ご勘弁の程を……。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:06:37 ID:94j4yWay
ザブングルから呼ぶなら誰だろ?

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:07:26 ID:UD5cvywq
>>153
キラさんストフリを呼べと言うのか…

160 :新約・使い魔くん千年王国 プロローグ クロムウェルの時代に 1/4:2007/10/31(水) 19:07:50 ID:BHn4kVo6
アルビオン王国改め、神聖アルビオン共和国。
ハルケギニア大陸を見下ろし、天空に君臨する浮沈空母。そして、人類を『聖地』へ導く方舟である。

司教が君主となり、始祖ブリミルの教えに則る政治を行うと標榜したから『神聖』。
数千年の王制を廃し、貴族連合の議会による共和政治を行うから『共和国』。
『神聖皇帝』の称号も、『神の名の下に選ばれた元首』という程度の意味である。
まあ、そうやってローマ共和国も帝政になったわけだが。

「信じられん、信じられん、信じられん……」
「クロムウェル閣下、いや陛下! いい加減にお立ち直り下さい」
首都ロンディニウムの、ハヴィランド宮殿にて。
その神聖皇帝オリヴァー・クロムウェルは、タルブ村での敗戦のショックから、立ち直れずにいた。
敗戦? むしろ、アレは……そう、自然災害だ。ただの火山噴火か超巨大台風が、偶然艦隊を襲ったに過ぎない。
艦隊を襲った黒雲のような悪魔どもなんて、嘘だ。寝ぼけた人が見間違えたのさ。
大体『悪魔』は私の味方だ。私が『虚無』の力で操っている奴隷のはずだ。
私は人類を導く救世主、メシアだ。こんな事があっていいはずがない。いいはずがない。

「陛下! 確かにアルビオン艦隊の多くが失われ、第一次トリステイン攻略作戦は失敗しました。
 しかし、アルビオン本土まで侵略され、失ったわけではないのです! お気を確かに!」
黒衣黒髪の美女、シェフィールドが叱咤する。彼女はガリア王国から遣わされた、『東方』出身の人間だ。
その額には、妖しいルーンが刻まれていた。

(全く! 情けない男だ。ガリアはこいつが東を騒がせている隙に、勢力圏を広げる手筈だったのに)
「シェフィールド殿、何か、何か良い手はござらんか」
憔悴した顔で、クロムウェルが女を見上げる。
あちらもあれだけの事をしたのだし、早々に侵攻してくるほどの戦力も整ってはいまい。
だが、相手は『東方の神童』とやらだ。時間稼ぎでもいい、奴らの準備を妨害せねば。

「そうだ、ベリアル閣下はまだ戻られんのか!? ああ、しかしこの大敗、どう彼に報告しろと……」
「わしならここにおりますぞ、クロムウェル陛下。ご無事で何より」
闇の中からふらりと老貴族、悪魔ベリアルが現れた。悪巧みにかけては人間以上の存在である。
何かいい策略を示してくれるのではないか。

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:09:26 ID:UD5cvywq
支援

162 :新約・使い魔くん千年王国 プロローグ クロムウェルの時代に 2/4:2007/10/31(水) 19:10:58 ID:BHn4kVo6
「噂は聞きましたぞ。やはり『東方の神童』と『虚無の担い手』、末恐ろしい。
 今のところガリアは味方、ゲルマニアもひとまずは内紛続きで、トリステインの王女との縁談もお流れでしょう。
 ロマリアは、わしのような存在がうろちょろする所ではありませんしな。
 とは言え、ああした聖職者の方が地獄に近いのは、何処も同じ……いやいや」
ベリアルが飄々と情勢を語る。世界の混乱を分析する彼は、なんとも嬉しそうだ。

「閣下、情けない事でした。しばらく『聖地』侵攻は諦めざるを得ませんが、当面の目標はトリステインの征服。
 国内の急進派の粛清や、要塞並びに軍事都市の建設も始めます。引き続きご協力のほどを……」
「ベリアル閣下。我がガリア王国は、表立っては中立。情勢が整い次第、アルビオンの侵攻をバックアップします。
 私が『指輪』を使って、陛下のサポートをしてもよろしいが……」
シェフィールドは、やや胡乱げにベリアルを眺め、黒髪を掻き揚げる。

彼女の額に刻まれたルーンは『虚無の使い魔』の一つ、『神の頭脳・ミョズニトニルン』の証。
メイジでない彼女でも、あらゆるマジックアイテムを自在に使いこなし、主に勝利をもたらすことができる。
ただし、彼女の主人はクロムウェルではなく、ガリアにいる。

ベリアルはまだニヤニヤ笑っている。シェフィールドが沈黙を破り、口を開く。
「……そうですわね陛下、この間生き返らせた『奴』がいるでしょう。
 彼をトリステインへ送り込み、まずは国内を混乱させてやりましょう」
「お、おお、そうだ! 正面からダメなら搦め手から!
 トリステインの清純なお姫様アンリエッタ王女を、売国奴のビッチとして辱めてやりましょう!
 愚者ども、我が『虚無』の力を思い知るがいい! わは、わはははは」
クロムウェルが生気を取り戻し、いつもの狂気に取り憑かれる。
傍らの二人は目を合わせ、肩をすくめる。何が『虚無』だ、道化の偽メシアめ。


トリステイン王国の南に広がる大国、ガリア王国。
その面積はトリステインの10倍、人口は1500万にも達する。首都リュティスの人口は30万。
その王が住むのは、広大なヴェルサルティル宮殿である。

当年45歳のガリア王・ジョゼフ一世は、美形で精悍な顔つきと体格にも関わらず、非常に内向的性格であった。
加えて魔法の才能がないため『無能王』と呼ばれているが、密かに野心を抱いている。
ハルケギニア最大の王国の、王の野心である。大陸統一、まさか世界征服だろうか。
いや違う。彼は世界を混乱させるのが愉しいのだ。自分の策略で国王や諸侯が慌てふためき、戦争が起きて人が死ぬ。
それがなんとも面白い。エルフだって恐れられてはいるが、つきあってみれば人間どもとそう大きくは変わらない。
そして、その心の奥底には闇が渦巻いていた。

「おお、シャルルよ……我が弟よ。お前さえ……ぶつぶつぶつ……『ミューズ』よ、ならば……」

今日も、暗い王宮の奥で、無能王は黒衣の女の人形に囁きかける。
その澱んだ青い双眸は、『虚無』を宿しているのであろうか……。

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:11:03 ID:RDbcmYyk
支援射撃

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:11:08 ID:asoXSfd8
>>153
一度の補給で数年持つ
なら取りあえずは大丈夫。


トップ2のノノでも呼ぶとか…

契約でインプリンティング完了
ルイズを「お姉さま」と呼んで付いていくノノ
「どう見ても逆」と突っ込みを入れる一同

おそらく「人間相手にはバスターマシンとしての力を使えない」から
(襲われた時の抵抗が普通の人間レベル)
強すぎる事も無い。

決闘イベントは7号の姿の時にヴェルダンデにじゃれ付かれ
「止めてください 止めてください 止めろこの馬鹿土竜!」
「何するだ〜!許さん!」

もしくは決闘イベントすっ飛ばして
「あなた何が出来るの?」
「物を割るぐらいなら…」
「じゃあ試しにコレ(宝物庫の壁)やってみて」(信じていない)
「イナズマキーック!」
そしてその割れ目から盗まれてフーケ討伐に…


165 :新約・使い魔くん千年王国 プロローグ クロムウェルの時代に 3/4:2007/10/31(水) 19:13:48 ID:BHn4kVo6
「ほっほっほっほーーーっ、景気良く負けたもんじゃわい」
再び舞台はアルビオン。大怪我をして治療中の『魔眼のワルド』のもとを、ベリアルが訪問していた。
ワルドは両目に包帯を巻き、白髪で老人のように痩せこけていたが、少しずつ失われた力を蓄えている。
彼の寝るベッドの周りには魔法円が描かれ、生命力を与えるため四つの生首が供えられていた……。

「その声は、ベリアル老……やはり、『東方の神童』と『虚無の担い手』は、恐ろしい存在ですな」
「そりゃあ、あのバエルを始め、地獄の悪魔軍団を一時的にしろ召喚して、操るのじゃからのう。
 その上、あやつは『地獄の門』と契約を結びよった。悪魔族は宿命的に、メシアには逆らえん……」
「では、どうするのだ。このままアレの奴隷となり、神を讃えて生きろというのか?」
ワルドが激昂し、身を起こす。彼の中には西洋妖怪の首領『バックベアード』がいるのだ。

「まあ待て、ベアード。神は人間贔屓じゃが、人間も善良な奴は少ない。あらかたは悪人じゃ。
 そうした奴らを地獄へ導くため、神はメシアに対抗する『偽メシア』、つまり『反キリスト』を遣わすことになっておる。
 こちらはとりあえず、わしら悪魔や妖怪の味方じゃ。毒を以って毒を制するというわけじゃの。
 もしも偽メシアがメシアに勝てたなら、次のメシアが来るまで、悪魔族が地上を支配できるといわれておる。
 まずは、そいつを探すとしよう」
ベリアルはにやりと笑う。偽メシアとやらに、心当たりがあるようだ。しかし、ふと嘆息する。

「さて、時間はあまり残されておらん。滅びのラッパの音が聞こえてくる。
 『東方の神童』がこの世界の『聖地』に足を踏み入れれば、その時『最終戦争』が起きるじゃろうて……。
 人間は、選ばれた14万4千人しか生き残れぬ。悪魔は地獄から出て暴れまわるが、メシアと天使の軍勢に破れ、
 千年の責め苦を受けてから消滅する。少なくとも『地球』での予言、黙示はそうなっておる。
 わしらは神による『罪深き人類殲滅作戦』の、露払いに過ぎんのじゃろうよ」

ベアードが横たわったまま、愚痴を吐く。
「神も、我侭なことだ。自分の園の葡萄が悪しき実をつけたとて、それは木の責任なのか?
 刈り取って焼くのは分かるが、手入れを欠かした園丁も悪いに決まっている。
 称賛して欲しくば、従順な天使どもに取り巻かれて、永遠に変わらぬ天国に引っ込んでおればいいのだ」
「アダムとその子孫は、その『世界の園丁』に任じられておる。責任能力(知恵)を与えたのは、神であり悪魔じゃ。
 たまに来るメシアは、園丁どもの監督代理というところかのう。
 ……まあ、神も暇なんじゃろうの。完全に『善』とは言い難いしのう、あやつも。
 不完全な人間や悪魔を見ておると、馬鹿ばかりやらかして愉しいのじゃろう。ふん」
「神を倒そうとは思わんが、迷惑なことだ」

悪魔と妖怪の神学論争は、深夜まで続いた。

166 :新約・使い魔くん千年王国 プロローグ クロムウェルの時代に 4/4:2007/10/31(水) 19:16:04 ID:BHn4kVo6
南の半島に位置する聖なる国、ロマリア皇国。
始祖ブリミルの弟子が封じられ、いつしか神とブリミルを崇める宗教の総本山となった。
ハルケギニアに広く存在する全ての聖職者の首長、『教皇』の御座が置かれる場所である。
いまは都市国家並みの小国だが、隠然たる権威と権力を保っているのだ。

その大伽藍の門前に立つのは、身長175サントほどの、黒髪の薄くなった中年貴族。
鼻の下にちょび髭を蓄え、体格はやや貧弱。見るからに神経質そうだ。背中には長剣を負い、左手に手袋をはめている。
「ゲルマニアの貴族、アドルフ・ヒードラー・フォン・ブラウナウ伯爵だ。
 教皇聖下に拝謁するため参上した。約束はしてある、お取次ぎ願いたい」

二十歳そこそこの若く美しき教皇、聖エイジス三十二世。本名はヴィットーリオ・セレヴァレ。
その心は優しく平和を愛するが、聡明にも『強大な力と権威こそ平和を保つ』という現実をよく理解していた。
「やあやあ、ようこそ伯爵。トリステイン王国の様子はどうでした?」
「戦争が始まりましたよ、聖下。掘り出し物もありましたし、いろいろと面白い噂も聞けました。
 なんでもトリステインの貴族が、ラ・ロシェール近郊に降下してきたアルビオン艦隊を、何かわからん力で壊滅させたとか」
「ほうほう」
「聞きまわってみると、魔法学院の女学生と、まだ子供のメイジだそうで。
 しかも子供の方が曲者で、なんと『タルブ伯』におさまっているのだそうですよ!」
「子供を伯爵に! なんだか、きみのようではないですかね? ブラウナウ伯爵」

ゲルマニアの中年貴族、アドルフ・ヒードラー・フォン・ブラウナウ伯爵。
その姿がぐにゃりと歪み、縮む。やがてその場に現れたのは、贔屓目に見ても12〜13歳という小柄な少年だ。
金髪白皙だが目は細く吊り上り、いかにも傲慢そうに口をへの字につむいでいる。
服装は軍服、それも地球の、ある時代のある国のもの。頭頂部からはアホ毛が三本、ピンと突き立っている。
「父の姿ならば、違和感はありますまい。それに僕は、こう見えても50年以上生きているのですよ」
「失礼しました、ダニエル・ヒトラー閣下。不老の秘術とその魔力、いや恐ろしい!」

少年は教皇を前に全く気圧されず、軽く笑う。
「ははは、我が父アドルフも、『あちら』の教皇庁とは親しくしていましたからねえ。
 何かのご縁でしょう、僕も貴方の神聖なる野望に協力いたしますよ。
 手土産に、ゲルマニアの財閥をいくつか買収してきました。もうじき大戦争が始まります、軍資金は多いほどいい」
「まったくです。エルフから『聖地』を奪還するため、我々は一致協力せねばならない。
 聖戦を起こすのは、平和なる世界を、そう『千年王国』を築くための方策!
 けれど必要なのは資金よりも、『力』です。いかなる争いも収められる、圧倒的な『力』なのです」

『千年王国』か。あの少年もそんな事をほざいていたな。
山田真吾。悪魔メフィストを従えた、幼きメシア。父と我が神『シーレン』様を殺した怨敵。
何か分からん力を振るう、子供か。まさか、彼なのか?
「聖下。気になる事がございますので、トリステインへもう一度、僕を遣わして頂きたい。
 その子供の件ですよ。ひょっとしたら、僕と『同類』なのかも知れない」
「きっとそうさ、ダニエル閣下。きみの予感は恐ろしいほどよく当たるのだから」

彼の名は、ダニエル・ヒトラー。かつて世界を裏側から支配した少年であり、アドルフ・ヒトラーの息子。
悪魔の帝王たる七つ頭の龍、邪神シーレンの祝福を受けて産まれた、もう一人の『精神的奇形児』であった……。

(つづく)

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:16:24 ID:NBNp97JD
おお、メシア!御降臨じゃー!

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:21:33 ID:BHn4kVo6
投下終了。ご支援に感謝。
『水木しげるのノストラダムス大予言』より、ダニエル・ヒトラーくんが来てしまいました。
原作は1994年ごろに出て、もう絶版なんですがねえ。
山田真吾版悪魔くんの、パラレルワールドでの好敵手です。ヒードラーとかブラウナウとかはヒトラーの小ネタ。
では、また投下に参ります。(カボチャの煮つけを食べながら)

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:22:21 ID:RDbcmYyk
乙でした、です。
それじゃ、5分後に投下しますですよ。

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:27:19 ID:9hTsO3g8
>>143


171 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:27:27 ID:RDbcmYyk
自転車で飛ばし、時折何度か休憩を挟んで、ヴァリエール邸への到着は休息を含め丸一日かかった。
「あんた、ホント色々と無茶苦茶よね」
「流石に、強行軍は疲れました……」
疲労が溜まった身体に鞭打ち、荷台にルイズを乗せたまま自転車を牽く。
そんな二人を、朝焼けの光に照らされた、学院に勝るとも劣らない広大さを持つ巨大な洋館―――いや、城と呼ぶべきだろう―――が待ち受けていた。
「……どこの国でしょうか?」
「国じゃないわ。私達ヴァリエール公爵家の、本邸よ」


「お帰りなさいませ、ルイズさま」
玄関に着くや否や、急な帰還に慌てて使用人やメイドが集まって来た。彼等は自転車を奇妙奇天烈な金属の馬かと勘違いしたものの、ルイズの仕舞うよう言った指示に素直に従う。
「あの、ルイズさま?」
「何かしら?」
扉を開こうとして呼び止められたルイズが振り向き、あちゃーと顔を手で押さえた。
後ろをついて来ようとしたハヤテが縄でグルグル巻きにされ、複数人に拘束されている。「HELP!HELP!」と、どうすればいいか目で訴えていた。
「このボロ着を着た平民、ルイズさまの後ろを着いてこようとしてましたが」
「あー……それは私の使い魔よ。人間だけど、私の使い魔。だから、解放して」
「は? ……は、はい、了解しました」

「で、ちいねえさまの容態はどうなの?」
「そ、それは……私どもの口からは何とも。カトレアさまに、直接お会いいただければ」
尋常で無い口のつぐみ方に、よもや最悪の事態、もしくはそれに順ずる事が起きたのかと、二人は身を硬直させる。
「お嬢さま」
「行くわよ。行くしか、無いじゃない」
僅かな安心でも手に入れたかったか、ルイズは無意識のうちにしもべの手を握り、先導するように引っ張って行った。


『果たして、カトレアの部屋の扉を開けた二人を待ち受けたのは、衝撃の事実だった!』

「あら、ルイズ! 小さなルイズ! どうしてここにいるの?」
例えるなら蹴破れそうな勢いで開いた扉に、部屋の住人は一瞬驚きに身を竦ませたが、相手が親しい人間と分かって双眸を崩す。
病弱で一刻の猶予も無いと言われていた女性は、そんな気配を微塵も見せずに元気に立ち上がっていた。
その様子に、驚きを隠せないルイズ。
「ち、ちいねえさま! 眠ってなくていいの!?」
「?」
最初は思い当たる節も無く、歳に似合わず可愛いらしく首を傾げるだけだが、言葉ももどかしく妹が手に掴んだ手紙を見てようやく納得した。
「なるほど、ね。大丈夫よ、いつもよりちょっと苦しくなったのを、使用人の方が大袈裟に書いたみたいなの。お陰で小さなルイズに遭えたんだから、感謝しなきゃいけないわね」
「よ、よかったぁ……」
実際の姉の声と姿を確認し、安堵したのか、ルイズは腰を抜かしたようにへなへなと絨毯に座り込む。
そこでやっと、カトレアは不自然に浮き上がった腕から繋がれた手と手、そしてその先の少年に気がついた。
「あら、あなたはだあれ?」
「―――えっ! あ、いや、その」
カトレアにうっかり見とれていたハヤテは、突然話を振られてうろたえる。

『何を隠そうこの綾崎ハヤテ、某ハムスター曰く、大人っぽい女性―――特に頼りがいがあって綺麗で優しい人がタイプであるからして。
 カトレアはまさに、ど真ん中に近いストライクゾーンっ! そういえばコミックスゾーンって洋ゲーがあったよね? ってぐらいどんぴしゃりなのであったぁ!』

172 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:28:52 ID:RDbcmYyk
(ちょ、何勝手に人の心を暴いてるんですか!)

「まあ、もしかしてルイズの恋人?」
「ち、違います!」
勝手に空想する姉から今度は自分に矛先を向けられ、全力で否定するルイズ。
「そう? さっきからずっと手を繋いで、仲いいわねって思ってたのに」
指摘されて初めて気付く事実に、ルイズは振り払うように手を離した。
「〜っ! これはただの使い魔だもの!」
「グサッ、ただの……」
自分が使い魔だと弁えているとはいえ、ただのと強調されると結構クルものがあった。
「使い魔? 本当かしらぁ?」
「召喚した時に出て来たの。好きなんかじゃないんだから!」
「好きじゃない……!」
必死で抗弁するルイズにカトレアは母親のようにほほえましく笑みを浮かべ、
「ルイズったら悪い子ね。その子、落ち込んでるわよ」
振り向いた先には、僕なんか僕なんかと呟きながら屈み込み、頭の上に暗闇を浮かべながら「の」の字を書き続けていた少年が一人。
「ああもう、最近見ないと思ったら! 言葉のあやでしょ、いちいちへこまない!」
「素直じゃないわね、ルイズ」
「ちいねえさまー!」


カトレアが容態急変と聞き、ルイズより先に父母ならびにもう一人の姉が駆け付けたが、前述のオチを聞き、父は急ぎの貴族の集いに、母は珍しい外出の用事に、姉は一日カトレアの様子を見てから使用人に後を任せてアカデミーへと、それぞれ外出した。
それから僅かも経たずして、偶然ルイズ達が到着した、との事だ。
寄しくも珍しくヴァリエール家がみんな出掛けてしまい、カトレアが再び大事を取って眠ったので、ルイズ達はのんびりとした一日を過ごしていた。
今日は休み、明日の早朝に自転車で発つ予定。
とは言えど、今日した事と言えばカトレアの看病をし、ルイズの金持ち具合に改めて度肝を抜かされ、一日中自転車を走らせた疲れを癒しただけで日中が終わった。
そして夜もふけ、夕食を終わらせた頃……。


ハヤテは、屋敷の中庭の池のそばで、背中にデルフを縛り付けたまま一人たたずんでいた。
池の周りには季節の花が咲き、池の真ん中にある小島には木の橋がかかっている。あまり人が立ち寄っていなさそうな雰囲気ではあったが、雑草が見当たらない事から手入れはされていると分かる。
そんなうらぶれた場所を右へ左へうろうろしているハヤテは、ただ単に人を待っているだけだった。

夕食後、ルイズの部屋で睡眠前の準備をしていた時の事。姉ゆずりのふわふわした長髪をブラシですいていると、唐突に主が思い出したように告げる。
「……そういえば、昨晩は『ブリッグの舞踏会』だったのね」
「舞踏会……ですか?」
「説明、いる?」
ハヤテは、自分の想像とそう違いは無い筈だと予想する。
男女とも外行きの金をかけた派手な服装を用意し、山ほどの高級料理を食べ、談笑に花を咲かせ、二人一組で踊る。
そのイメージを主に告げると、彼女は「大体その通りよ」と肯定し、突然の提案を繰り出す。
「ねぇ……何なら、踊ってみる?」
「どこで、ですか?」

この家。月の下。中庭で。その提案に、戸惑いを隠せない。
何故そんな事を、言い出すのだろう? 舞踏会に出たかったのだろうか……とは何故か思えなかった。そんな事を尋ねてみると、
「い、いいじゃない、別に。それとも、私とは嫌なのかしら?」
「と、とんでもありません! むしろ、僕なんかがお嬢さまと……はい、ブラシ終わりました」
「私が構わないって言ってるんだから、いいのよ」


173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:29:25 ID:9hTsO3g8
>>143
フーケ相手にどんな活躍するのか楽しみだ、超兵器だしね

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:29:32 ID:Jpbpd6ZY
支援

175 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:30:05 ID:RDbcmYyk
それは、本当に気まぐれだった。月を見ていたら、考えるより先に口から滑り落ちた言葉。
慌てて動揺を隠し、後付けの理由を考えてみたものの、どうもしっくり来ない。
舞踏会で踊りたかった……という訳では無い。どうせ自分に寄る相手も踊りたい相手もいない。
ハヤテのいつもの労をねぎらう……というのもいまいちだ。確かに我が儘も言わないしきびきび働くし優しいしまあ顔も悪くないが、これでも平民にしては優しくしているつもりだし、何かそうする決定打が足りない気がする。
あれやこれやと考えたが、どれも据わりが悪い。そこで開き直り、いっそ理由なんか無い事にした。理由なんて、後で考える。
そうして、半ば強引にハヤテに約束を取り付けさせた。


その結果として、ハヤテは中庭にいた。
ルイズを待ちながら更に5分程待ちぼうけを食らっていると、沈黙に耐えられなかったか、ただお喋りなだけか、デルフが口を開いた。
「しっかし、いきなり踊ろうだなんて、青天の霹靂だな、娘っ子は」
「まあ、唐突ではありましたが」
「ありゃ、娘っ子は相棒に少しは気があると見たね。俺様の目に狂いはねえ」
「目なんてどこにあるんですか」
どこか見当違いのツッコミを入れながらハヤテは嘆息し、
「大体、そんな事ある筈ないでしょうに」
「いいや、自信を持ちな。
 只でさえ使い魔、しかも平民が貴族のダンスの相手を務めるってぇだけでもおでれーたのに、二人きりだぜ?
 晴れた夜空の下、二つの月が照らし、星ぼしだけが観客の劇場。ロマンチックな光景に甘い言葉の一つでも囁けば、ふらふらっと来る事間違い無しだね、これがな」
「二人きりって、デルフがいるじゃないですか」
「俺様は空気読みのプロだぜ? 外しはしないさ。
 おっと、それより来たみたいだな」

誰かが駆け寄ってくる足音と息遣いを聞き取り、ハヤテは振り向いて、
「…………」
「…………」
二人、もとい一人と一本は我が目を疑った。
目を擦り、眠気にやられたかと頬を叩き、もう一度『ルイズ』を見て、
「…………黒の組織?」
そう疑うのも無理は無かった。

『まあ普通に言えばろりぃな体型だった主人の身体が、ブートキャンプもびっくりのダイエットで、ペドぉな感じに縮んでいたのだったぁ!』

つまり、伏線も無く突然に、ルイズの体躯が小さくなっていた。
その癖、貴族の誇り満々な目の輝きと特徴的なピンク色のふわり髪は代わりはしない。
余りに唐突な事に口をパクパクと金魚みたいにしか出来なかったが、「落ち着け……素数を数えるんだ……」と自己暗示をかけ、ようやくハヤテは一言だけ捻り出した。

「……体、縮みましたね。お嬢さま」


若きルイズの脳裏に浮かぶ言葉はは困惑の一言につきた。
今夜もまた母からは魔法の出来が悪いと叱られ、自分を捜す召使から逃げていた。
そして彼女自身が『秘密の場所』と呼ぶ、中庭の池に向かう。
屋敷の敷地内の中でも忘れ去られた場所であり、ましてや池に浮く小船一つを気に留める者は誰もいなかった。
今日も船の中で、毛布に潜り込んでやり過ごそうと思っていたが、しかし今回は勝手が違っていた。
池の側に立っている青髪の、背中に剣を背負う男を認め、先回りされたかと立ち止まる。
が、よくみれば服は平民でも見ないほどみすぼらしく、大体剣を持たされている召使なんていたかしらと考え、
(最近お父様は狩猟に興味があるらしいから、その付添人かしら)
と結論づける。

176 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:31:22 ID:RDbcmYyk
広い公爵領、いちいち召使の顔ひとつ覚えていられないのだ。

やはり向こうもこちらを知っているらしく、反応は驚きを隠していなかった。
が、沈黙のまま何もしてこないのを疑問に思った矢先、男は失礼な言葉を吐いた。

「……体、縮みましたね。お嬢さま」


ハヤテは早打ちの勢いで爆破された。弁解の隙も無かった。
最近は鳴りを潜めたものの、最初はよく突っ込まれた事もあり、身体が勝手にデルフを楯にしたお陰で被害は軽微だったが。
「いや相棒、容赦無くね? まあ、俺様は武器だからしゃあねぇけど。しかし、いま何か思い出せそうな……」
というデルフの呟きは、続いてルイズらしき幼女とやり取りをしていたハヤテには届かなかったが。

「め、召使の分際で、このルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールに何て失礼な事を言うのよ!」
「……え?」
一瞬聞き間違いかと思った。続いて耳の穴をかっぽじってから、もう一度と促す。
「何? だから、召使の分際でこのルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールに―――」
「じゃあ、お嬢さまなんですか?」
「それ以外に何があるのよ」
怒りながら胸を張る幼女はルイズと名乗っている。
確か事前の家族説明にも妹の存在は無かったから、誰かが謀っている説は少なそうだ。
(僕を騙して特に利点なんて無いし)
まさか本気でそういう薬か魔法があるのかというのも考えながら、次の質問に移る。
「お嬢さまは……何歳でしたか?」
「6歳よ?」
何言ってるの? とジト目で睨む幼女。一方、相棒の軽い狼狽を察知したか、デルフが口を開いた。
「相棒。何だか周りがぼろっちいってえか、急に荒れてないか?」
その言葉に、初めて周囲の草木があからさまに違う事に気付いた。

『ハヤテ達は知るよしも無いが、この頃の池は誰も寄り付く事なく、結果として雑草が生い茂り、ルイズの隠れ場となっていた。草木は大切にね?』

しかし向こうに見えるヴァリエール邸や、大まかな景色は変わらない。これらの材料から、ハヤテの脳裏に一つの、突拍子もない推理が浮かび、呟く。
(まさか……これは過去?)
クリスマスイブに全財産を失い、バスに轢かれてなお生存し、おまけに某針ポタもびっくりの魔法世界に喚ばれるという非常識三連打を一日で達成する程何でもありだったが、いきなり過去に飛ばされるのはアリなのだろうか?
その辺りの疑問を解くべく、最後に一つ尋ねた。

「あの、確認なのですが、今は何年でしょうか?」
「変な質問ね?」
決まってるじゃない、と言われた年は、以前教えて貰ったものから十年は前だった。やはり、予想は正しかったらしい。
ならば、僕のすべき事はなんだろうか?
言うまでもない、一刻も早く現代に戻る事。そして、過去に出来るだけ干渉しない事。
うっかり影響させて過去を変えてしまえば、何が起こるか分からない。
最悪、帰るべき未来―――自分の世界ではなくルイズの世界のと言うのは皮肉だが―――が消滅してしまうと、デロリアンの偉い博士も言っていた気がする。
ここは、何事も無かったかのようにごまかして、やり過ごすしか……

「相棒! つーことは、此処は過去か! 俺様達は昔に飛んじまったって事か!
 こいつぁおでれーた!始祖ブリミルもびっくりだ!」
(ちょ、空気読め―――!)


177 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:32:48 ID:RDbcmYyk

さっき空気読みのプロだとか言ったのを一瞬にして撤回する所業に、ハヤテは頭を抱えて絶望した。
ちびルイズの方は目前の平民が持つ剣が喋り出した事に驚きはしたものの、その話の中身の方に興味が移っていく。
その二人の反応も、おでれーたおでれーたと連呼する今のデルフには関係なかった。
「しっかしそれを考えると、昔から娘っ子はちっこいままなんだなぁ。牛乳ちゃんと飲んでるのか?
 ああ、未来でもちびっこいし胸無いし怒りっぽいから飲んでないだろうなあ」

「―――ねぇあんた、その剣貸してくれない? ちょっと暴言吐きすぎのそれの頭冷やすのに、池に浸けたいから。
 具体的には池の底まで」
「奇遇ですね、僕も喋りすぎでノットエアリーダーなこれを放り投げたいなあとか思ってたんです。
 具体的には池の底まで」
「うぉい、ちび娘っ子! 両手で俺様を持ち上げて、何する気よ!
 相棒も邪悪な笑い方しないで助けてくれよ!」



結局喋ったものは仕方が無いと、ハヤテはちびルイズに自身が未来から来た事、そもそもルイズに召喚された事を白状した。
が、それを聞いてちびルイズは初めは疑い、次にルーンや未来ルイズの特徴を挙げるにつれ、酷くがっかりした様子を見せた。
「使い魔が単なる人間で、おまけに10年経ってもまともな魔法一つ、使えないのね……」
「お嬢、さま……」
「私、これからもずっと、まともなメイジになれないんだ……」
未来がちびルイズを打ちのめし、悲しみにうなだれる。そんな主の顔を、ハヤテはいつか見た事があった。
それは、喚ばれてから初めての授業。爆発を起こした後の、落ち込みに……

「―――っ」

回想に浸るのもつかの間、小さな主の瞳から生まれた雫に、ハヤテの思考は焦躁に加速せざるを得なかった。
何せ無限の未来がある若者に、貴方の将来はダメダメですと言われて悲しまない少年少女はいない。
まして貴族なのに魔法が使えないコンプレックス持ちの少女相手、普通ならホラ話と一蹴すべきものにさえ、縋り付きたかった。
一生このままではとの不安を振り払い、将来は普通に魔法が使えているだろうという希望を持ちたかったから。

小さくとも少女の流すそんな涙に男は弱く、ハヤテもまた例外では無い。
(どうするよ僕、どうする、ライフカード……ってボケてる場合かっ!)
何かを言わなければならない、だが何を言えばいい?
ここで選択肢を間違えれば即バッドエンドだが、生憎選択肢は無限にある。
失敗したら時を戻せるキッ○お得意の選択肢で強制クイックセーブは、現実には存在しないのだ。
落ち着け……落ち着けよハヤテ……

(そうだ、話題……じゃなくて、考え方を変えよう!)

さっきまで思い付かなかったアイデアが閃く。
(この小さなお嬢さまの性格を過去から変えて、もっと社交的にしてしまおう!)
自分が見た範囲の学院でのルイズの友人……に近い知人は、知る限りシエスタとタバサとキュルケのみ。しかも前二人に至っては、ハヤテが召喚されてから付き合いが開始したような感じだ。
きっと、魔法を使えない負い目や周囲からの嘲りや憐憫、ならびにそれに伴う、それでも貴族たろうとする苦労からの性格のキツさかもしれない。

178 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:33:55 ID:RDbcmYyk
ならば、とハヤテは決意する。
小さい頃から魔法を使えない苦しみや悲しみから主を守れば、そんなコンプレックスが薄くなり、もっと友人が出来るのでは無いだろうか?

(やろう! 大丈夫、僕なら出来る! 僕の力で、お嬢さまを変えて見せる!
 ホームページに乗せなきゃいけないぐらい誤字があっても『大丈夫! ファ○通の攻略本だよ!』って言ってる所もあるぐらいだし!)
そんな暴走一直線の結論に則り、ハヤテはちびルイズの手を取った。

「大丈夫です!」
「……何がよ?」
「僕が、君を守るから。どんな苦しみや悲しみからも、過去でも未来でも、僕が君を守るから……」
「か、悲しみって何よ?」
「お嬢さまを全力でサポートします。
 魔法の練習が必要なら、僕が練習台になります。
 使えない理由があるなら、僕が調べます。
 お嬢さまが魔法が使えないなんて笑う者がいたら、そんな声から僕が守ります」

一息に言い切ったハヤテに対して、ちびルイズは俯いたまま動こうとはしない。その均衡が続きに続き、沈黙に耐え切れず先にハヤテが身じろぎした時、

「よくも……!」
「は、はい、何でしょう?」
「よくも簡単にそんな事言えるわね! 魔法も使えない平民の癖に!」
「おい娘っ子、幾ら昔のだからって言っていい事と―――相棒?」
反論しようとする剣の刃に手を置き、ハヤテはデルフを制する。
「練習なんて無駄よ! 何の魔法を使っても、何回やっても、爆発、爆発、爆発ばかり!
 調べたって無駄! うちは公爵家よ、大概の書物はすぐに集まるわ! けどどんな文献にも爆発して失敗する魔法なんて書いてない!
 どうせあんたも、他の召使みたいに陰で噂してるんじゃないの! ヴァリエールの三女は貴族の癖に魔法一つ使えないって―――!」

頭を振り、夜の闇に吸い込まれてなお苦しさの滲んだ大声は、ハヤテが胸にルイズの顔を押さえ付ける事で終わりを告げる。
「無責任ですけど、僕にはそんなのは関係ないです」
目を丸く見開くルイズの顔を見る事なく、ハヤテは本気の心をぶつけた。

あの日全てを失い、命さえ失いかけた自分に、新たなモノをくれた人。
これまでも―――これからもろくに魔法が使えなくとも、どれだけ他人から悪く言われようとも、
「あの日あなたに助けられた時から、僕はあなたのお役に立つ事を決めましたから」


先程よりもずっと、ずっと長い沈黙。二人とも身動き一つせず、デルフすらも一言も話さない。
やがて月が進み、冷たい風が体温を奪う頃、ようやくルイズが先に身体を離した。
「本当に、私の役に立ちたいの?」
「勿論です」
「私、魔法を使えるようになるかしら?」
「必ず、見つけます」
「もしもの時には、命をかける?」
「命は勘弁して欲しいかなぁ、なんて……冗談です」
「こっちこそ冗談よ。そうね……あんた、いえ、ハヤテが私の使い魔だってこと、認めるわ。
 これから、私の為に働きなさい。そして、私を守って」
ええ、と頷く。二人は、静かに約束の握手を交わした。


「いや、相棒も結構甲斐性あったんだなあ」
と、そこで終わればよかったのだが、生憎出歯亀がもう一人いた事を忘れていた。
「いやはや、大胆な事で。あー若いねえ」
「な、な、な、何が言いたいのよ! もう一回池に捨てるわよ!」

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:34:45 ID:Jpbpd6ZY
支援

180 :ルイズさんとハヤテくんよ6:2007/10/31(水) 19:37:21 ID:RDbcmYyk
「おー怖い、それは勘弁な」
さっきまでされた事を正気に返って恥ずかしくなったちびルイズを、おどけてかわすデルフ。しかし、ハヤテはそれの意味が思い当たらない。
「何か、おかしいところでも?」
「……ああ、相棒はそんな感じなんだよなあ。
 なあに、よくそんな甘い―――もとい、ズバッとした言葉を照れもせず言えるなあって言う事さ」
「簡単ですよ? 僕は、お嬢さまが好きですから」

沈黙。一番長い沈黙。羊達の沈黙とは、全く関係がない。
二人の呼吸が止まった。風の音も止まった。草木のざわめきの音さえも、聞こえなくなった。
誰もが動かず、誰もが動けない。
ハヤテは「何かまずい事でも言ったか? 補足したらやぶ蛇になりそうな気がする」と、
ルイズは「素直に喜んでいいの? 聞くとやぶ蛇な気がする。それに、私には婚約者がいるし……でも、遠くの家族より近くの他人っていう言葉もあるし」と、
デルフは「どういうつもりだ? からかっていいのか? 本当は全部分かってるんじゃねえのか?」との三すくみが完成し、身動き一つしない。
それにしてもこのルイズ、内心はノリノリである。

とりあえずこんな状況で、二人と一本に出来た事は、余計な事を言わないように黙っているだけだった。

『何やかんやでわだかまりというか違うようなものを残しつつ、次回こそロリコンと戦い……ます予定ですよ?』

---------------------------------------------------------------------
投下終了と、前回予告に誤りがあったことを謝罪いたします。
初めは適当に戻ってエセ外人ギルバートと戦って適当に戻ってルイズに蹴飛ばされるとか考えていたのですが、
どう頭が狂ったのか気がつけばこんな事に。誰も望まないでしょうがというわけであの外人はもう出ません。
それでは、また次回。

181 :聖石の人:2007/10/31(水) 20:41:18 ID:NKSpXcHU
ハヤテの人乙です。
二週間悩ませ続けてきた風邪が完治し、
熱に浮かされたテンションで書いていた作品の酷さに軽く凹んでます。
なんだか泣きそうですけど投下しても良いでしょうか?

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:45:49 ID:kxvtDYzq
GO!GO!

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:46:44 ID:8H7vbUjB
メイリン「進路クリア 投下どうぞ!」

184 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 20:49:55 ID:NKSpXcHU
もうちょっと落ち着いて、静かにがんばろうというわけで投下開始。

脱出艇が無事にラ・ロシェールに付き、安堵する間も無くシルフィードを王都に向けて飛ばす。
その道のりでふと思う。
シエスタのサジタリウス然り、アルビオンの宝物庫にあったアクエリアス。
そして私のヴァルゴ。
もしかして、これら聖石以外もなにかこちらの世界に来ているのかもしれない。
たとえば、アルテマの知識にある旧文明の遺産とか。
なーんて、そんなわけ無いか。

若干気楽に考えつつ、シルフィードの上から景色を楽しむのだった。



一方そのころ学院では。

「これは、一体?」
「へぇ、畑から出てきたんでさぁ。何か分からないから調べてくれんかのぉ」

コルベールの前に転がっているのは巨大な鉄球。
所々に穴が開いていたり突起が出たりしている。
近くある農村の畑から掘り起こされたものを解析の為に持ち込まれたものだ。

杖で叩くと金属独特の音が響きわたる。
かといって鉄のような音はしない。
ためしにフレイムボールを当ててみるが、焦げ目一つ無い。
大丈夫なのか? と触ったこっちが手のひらを火傷してしまう有様だ。
畑から掘り起こす際にクワで思いっきりぶつけたが、クワのほうが折れたと言っている。
すなわち、鉄以上に硬い物質ということになる。
私はそんな物質を見たことが無い。

ふと気になって、窪みの一つをよく見てみる。
どこかで見覚えのある模様がペイントされている。

どこかで見覚えのある記号―――
思い出した、ミス・ヴァリエールの召喚した石だ!
そう思った瞬間、彼はこの鉄の塊を研究室に運ぶように指示しておいた。



あらかじめ情報を収集しておいたので、王宮上空の飛行禁止を知ることが出来た。
もしもシルフィードで飛んでいったら最悪撃墜だろう。
城の入り口で身分と謁見理由を尋ねられたので、素直にヴァリエール家の三女、「手紙の件」とだけ伝えておいた。
アンリエッタ様ならそれだけで謁見を許可するだろう。
案の定、謁見許可が下り、私だけが部屋へと案内される。

「待ってください、ルイズ様。皇子様は名誉に殉じたと、お伝えください」

分かっている。
私が眠らされている間にそんなやり取りがあったのだろう。
ウェールズ様は、シエスタに誇りを託したのだろう。
本来なら私ではなく、シエスタが伝えるべき言葉を噛み締める。

「必ず、伝えるわ」

待合室に皆を待たせ、私は謁見室へ向かった。

185 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 20:50:59 ID:NKSpXcHU
「そうですか、あの子爵が裏切り者でしたか…」

アンリエッタ様に事のあらましを説明する。
ラ・ロシェールの奇襲、ウェールズ様との会話、そしてワルドの裏切り。
全て語り終えた後、アンリエッタ様は深くため息を付いた。

そして、私は手紙と風のルビーを渡す。
さまざまな思いの篭った指輪と手紙が、思いを届けたい人の下へと渡った。

「ウェールズ様は名誉に殉じたと。この場には居ない、一人の騎士が受け取った最後の言葉です」

この思いも、彼女の元へと還っていった。
この言葉を彼女がどう取るかは、全て彼女しだいだ。
私に出来ることは無い。
一礼し、机の上に水のルビーを置こうとして、止められる。

「それは貴女が持っていてください、ルイズ。私が貴女に与えられるのはそれだけですから…」

断ろうとしたが、押し切られてしまったので結局持って出てきてしまった。
待合室に戻るとシエスタが真っ先に駆け寄ってきて、伝えられたかどうか聞いてきた。
間違えることなく伝えたといって、待合室を後にした。

ギーシュが僕のことは話していたかい? と聞いてきたので片鱗すら出なかったと言っておいた。
灰になっていたが気にしない。



ミス・ヴァリエールはオールド・オスマンからの指示で公欠扱い。
同じような石を持っているシエスタも同じく休暇扱い。
いきなり八方塞がりだ。
聖石にどこまでの力があるか知らないが、これに取り付けたらどうなるのだろうか?
いや、その前に私の魔力で動かせないかどうか調べてみよう。
杖を模様部分に当て、全力で魔力を注ぐ。
血管が、浮き出るくらいにまで全力を費やす。
超えろ、コルベール! 自らの限界を超えるんだ!!
ぬずうぉりゃああああああああああ!!!

動き始めた!
球体が震え、内部に格納されていた何かが飛び出す。
足だ、するとこれはゴーレムだったのか!
これは大発見だ!!
と思った瞬間に緊張の糸が切れた。
魔力が完全に切れ、全身から力が抜ける。
恐る恐るゴーレムの方を見やると、止まっていた。
球体から足を生やした状態で。
それを見て思わず笑ってしまう。

このゴーレムは一体どんなものだろうかと、期待に胸を膨らませつつ。

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:53:40 ID:94j4yWay
お体を大切に支援

187 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 20:53:56 ID:NKSpXcHU
さすがにシルフィードの移動速度は速い。
あっという間に学院に到着。
シルフィードを撫でてやり、オールド・オスマンに経過報告をしに行こうと思った瞬間、

「ミス・ヴァリエール! シエスタ君!」

人型の輝く物体、コッパゲが接近してきた。
いや、コルベール先生だ。
全体的にくたびれてる様に見える。
というかいつもより頭の輝きが薄い。

「ぜひとも見てほしいものが! 急いで来てください!」

私達はそのままコルベール先生に引きずられていった。
キュルケは一眠りするといい、ギーシュはモンモランシーに会って来ると言って別れ、ついてきたのはタバサだけだった。

コルベール先生の研究室は一言で言うと、臭い。
カビとか埃とかそういったものが発する臭いだ。
あたりには秘薬や標本などが散らかっており、いかにもズボラな人の部屋といった感じだ。

そして、その部屋の中央にある奇怪なオブジェ。
球体に足を生やしたような不思議な物体。

「見てほしいのはこれなんだ。魔力を動力とするゴーレムらしいのだが、私の魔力を費やしても動かせなかった」

そのことに興味を持ってタバサが観察をしている。

「模様が刻まれている窪みに杖を当てて、魔力を込めると動くのですが―――」

タバサが魔力を込めると、軽く震えるように動き始めるが、それ以上の変化は無い。

「このように、並大抵の魔力では動かないんだ。どうも調べてみると君の召喚した石が関係あるようだが…」

私はその模様を見ようとして、聖石がいきなり煌いた。
それも、強力な魔力を放って。
窪みの模様と聖石の模様は違う。
ためしにはめてみたが、反応は無かった。
それを見て、シエスタが近づくと、胸元からより一層激しい魔力波と光を発する。
ただ、それはシエスタの持つ聖石の緑ではなく、淡い水色。
胸元からシエスタが聖石を二つ取り出す。
一つはいつもの緑色の聖石、もう一つは淡い水色の聖石。

「ウェールズ様からいただいたアルビオンの聖石、アクエリアスです」

188 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 20:55:14 ID:NKSpXcHU
私にその聖石が渡される。
私がはめろという意味か。
窪みに聖石、アクエリアスをはめる。

周囲にまぶしい光を放ちつつ、足だけのゴーレムから手が生え、頭が出てくる。
ずんぐりむっくりした体を動かし、余剰魔力を光として排出する。

そこに立っていたのは、旧文明の遺産、鉄のゴーレムだった。

「システム セットアップ カンリョウ! カクブ イジョウナシ!」

いきなり平坦で微妙に抑揚の無い声で喋りだした。
これは魔力の充電を終了したという合図なのか?

「ゴメイレイヲドウゾ、ゴシュジンサマ!」

コルベール先生は狂喜乱舞しながら各部を観察している。
タバサはコルベール先生と共に観察しているが、落ち着いている。

「ルイズ様、何か命令を出してみては?」
「そうね……踊ってみなさい!」

その言葉にコルベール先生がずっこける。
タバサもこっちをアホの子を見るような視線だ。

「み、ミス・ヴァリエール、その命令はいくらなんでも」
「でも踊ってる」

タバサの発言にゴーレムを見ると、確かに踊っている。
命令を聞く、ガーゴイルに近い特性を持つマジックアイテムなのか?
しかし、それだったらなぜアレだけの魔力を蓄えた聖石が動力源なのか?
疑問は尽きない。

「でも、このゴーレムって強いんでしょうか?」
「ワタシハ トテモ ツヨイデス!」

強いと自己申告されても、正直反応に困る。
自称強いにろくなものがない。
だから、いたずらの意味も込めて、

「コルベールをやっつけろ☆」
「ル、ルイズ様、いくらなんでもそれは」

「リョウカイシマシタ! タイショウ コルベールヲ ショリシマス!」

へ? と思うのもつかの間。
胴体から大砲が三門せり出し、コルベール先生に向かって魔力の光を放つ。
着弾、爆風。
爆煙が消え、そこには倒れ伏しているコルベール先生。
シエスタは顔を青くし、タバサは冷静に今の攻撃を解析している。
私はというと、

「わーっ! フェニックスの尾! フェニックスの尾!!」

慌ててフェニックスの尾を道具袋から取り出すのだった。

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:57:09 ID:xZWt36wj
コッパゲ浮かれすぎ。
でもルイズのほうがさりげなく外道支援

190 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 20:58:20 ID:NKSpXcHU
以上で投下終了。
風邪はこじらせると死ぬっていいますけど、処置しないとここまで長引くんですね。
こりゃ人が死ぬわけだ。
初期プロットでは鉄巨人が竜の羽衣の代わりだったのですか、ある事情の為に断念。
いろいろ考えての登場がこのような形になりました。
さて、次回はシエスタの生まれ故郷、タルブ村での出来事ですよー。
支援ありがとうございましたー。

191 :ゼロと聖石13:2007/10/31(水) 21:00:26 ID:NKSpXcHU
追記。
風邪が治ったことにより、更新ペースはがくっと落ちます。
その分じっくり考えてきます。
支援してくださった方や、批判的な意見を出してくださった方、ありがとうございました。
心から感謝します。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:02:21 ID:/Zbat8q5
ムスタディオ乙w

193 :無から来た使い魔 ◆83t2kl1QFU :2007/10/31(水) 21:07:11 ID:MXShlC/Y
どうもお久しぶりです。
20分頃に投下してもよろしいでしょうか?

194 :無から来た使い魔 ◆83t2kl1QFU :2007/10/31(水) 21:09:37 ID:MXShlC/Y
sage入れ忘れてました。ごめんなさい。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:09:58 ID:xkHEjBrS
>193
OK

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:11:43 ID:/DhegAT5
逝くんだイカサマ少年A!!!!!

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:12:33 ID:a5tQXzRv
ギーシュとコルベールが灰になったw

そして支援支援

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:13:32 ID:6sluzs0n
うはww予想通りの展開でワロタwww

さて
魔法無効の剣を持つ剣聖
同じく魔法を通さぬ鉄巨人

そして異世界魔法を操る虚無の担い手


…間違った方向にいきゃ、世界が滅びるぞ

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:16:14 ID:NKSpXcHU
風の心は探求。支援します。

200 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:19:01 ID:s/fDqaI5
>>193の後に投下予約

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:20:58 ID:6sluzs0n
支援

202 :無から来た使い魔(1/6):2007/10/31(水) 21:21:44 ID:MXShlC/Y
 虚無の曜日当日……
 バッツとルイズは朝早く学院を出て首都トリスタニアへ行き、色々な店を見てまわる。
ルイズは、本屋では始祖ブリミルの虚無に関した内容が書かれていそうな書物や本を探す。その中で彼女にとって信憑性が高そうなものをいくつか購入する。
よろず屋では始祖ブリミルが残したと言われる宝などの話を聞き購入しようとするが、それらしい物はどれも値が張るため購入を諦める。
そして秘薬屋では、始祖ブリミルの時代からある秘薬にはどのような物があるか聞く。

 一方バッツもルイズが本を読んだり買い物をしている時に、最近の事件や噂話、それにここら辺に生息している危険な生き物の話を聞く。他にも手持ちのギルの両替、
又はポーション類の一部を売却しようとする。
 しかし、ギルはハルケギニアには存在しない通貨であるため、店側が難色を示し、詳しく調べるのに時間が掛かり今すぐの両替は難しく、時間が掛かる事を伝えられる。
一方ポーション類は効果の説明をしても、店側が信用せず、実際に使って見せようとしてもメイジであるルイズが一緒にいるため、
「魔法で誤魔化した可能性がある」
 と、言われてしまい買取を拒否される。
なお、テントやコテージならばよろず屋で売れたかもしれないが、彼は学院の近くの森で寝泊りしているため、彼はテントとコテージを売ることは選択肢に入れていない。

 そしてルイズが回りたい店を回り終え、二人は比較的豪華な食堂で食事をしながら午後の予定を話し合う。もっとも注文をしたのはルイズのみで、
お金の無いバッツは何も注文はしなかった。

「わたしが行きたい店は一通り回り終わったから、次は武器屋でいいのよね?」
「ああ、それで良いけど、ギルやポーションの換金が出来なかったから、お金がない。武器屋で欲しい武器が有ったらお金貸してくれないか?」
「え? 何で換金出来なかったの? それにわたしは自分の買い物で持ってきたお小遣い殆ど無いわよ」

 彼女はそう言いながら自分の持ってきた財布の中身が残り少ない事を見せる。

「ああ、どうもギルは珍しすぎて、どれくらい価値があるか調べるのに時間が掛かるらしい。ポーションとかは、どうもここら辺にあるのと勝手が違うみたいで、
効果に懐疑的なんだ。実際に使って見せようとしても、俺自身に使っても演技の可能性が、店員の場合だと毒薬の可能性があるって事で買取は不可だったんだ」
「ふーん、ギルの換金が難しいのは解ったけど、バッツが持ってるポーションと普通のポーションは何が違うの?」
「ああ、魔法を使って消耗した魔力を回復させる物と傷を癒す秘薬秘薬なんだけど、魔力回復させるほうは聞いたことも無いって一蹴された。
傷を治す方はどうも店側で取り扱っている物と違うみたいで、売るとしたら有名な水のメイジか王家のお墨付きでも無いとだめらしい」

 バッツはそう言いながらハイポーションを弄くる。

「信憑性ねー。ところで今バッツが弄っている薬はどの秘薬?」
「ああ、傷を治す薬のハイポーションだ。結構美味しいぞ?」
「へ? 美味しいって、傷を治す秘薬なのに飲み薬なの?」
「いや、飲んでも塗っても効果があるんだ。最も、一番効果を出すためには素人はまね出来ない、特殊なことをしないといけないけどな。
まぁ普通に飲んだり塗ったりするだけでも、大抵の傷は直る。ハイポーションは優れた薬だよ」
「へーすごのね……って、飲んでも、塗ってもいい秘薬なんて聞いた事無いわよ! 確かにそれだと、買い取ってくれる店はまず無いわね。
ほんとにあんた、どこにいたのか分からないわ」

 ルイズは鬼気迫る表情でバッツに迫ろうとしたが、彼が記憶喪失であることを思い出し椅子に座りなおす。
 バッツはルイズを騙していることを負い目を感じるものの、自分の記憶の話題から金銭問題に戻しこの町で働くことを提案する。ルイズに馬の問題を指摘されるが一度戻り、
自分一人が歩いていけばよいと提案する。

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:23:07 ID:uLqVBSsU
『機動戦士ガンダム―A Life Of Casval―』 シャアの生涯を描いた3部作

サンライズは31日、機動戦士ガンダムの人気キャラクター『シャア・アズナブル』の
生涯を描くOVA3部作の制作を発表した。
第1部ではジオン・ズム・ダイクンが人類の革新という概念を胸に宇宙移民者(スペースノイド)の指導者となり、
その息子として生まれたキャスバル(後のシャア)が、多感な少年期に父を暗殺され、
ザビ家への復讐を胸に誓うまでを描く。発売は来年の夏以降になる見通し。
ガンダムの“生みの親”である富野由悠季監督は、
『小生としては、この作品は作るまいと思っていたのですが、この歳になり色々と考え方も柔軟になったというか、
 後悔はしたくないと、やはりここでひとつ今日のガンダムの原点たるガンダムに決別する意味も込め・・・(中略)
 やるからには、もう徹底的にやります。
 第1部の見所は、何といってもジオン暗殺の描写、これまで明かされなかった、あやふやな部分も全て
 明瞭に描いております。この上なく濃い作品に仕上がる筈です。』
と熱くコメントした。
主なキャストはセイラ・マスとブライト・ノア、マ・クベ以外は変動は無く、
幼少期のシャアとセイラ、ジオンの声優と共に追って発表するとの事。

http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/x3/1171939613/


204 :無から来た使い魔(2/6):2007/10/31(水) 21:23:19 ID:MXShlC/Y
「確かにそれなら問題ないけど。でもバッツの場合、トリスタニアで仕事探すよりも、学院の生徒や先生達を相手に、お金を取って歌った方が多分稼げるわよ?」
「ん? そうなのか? でも、ギルの鑑定を待つ間、手持ち無沙汰でいるのが、もったいないから働く。ってのが本音だから学院で歌って稼ぐのはちょっと違うなぁ。
それに昨日は何故か男子生徒たちが、俺のこと目の敵にして襲ってきたから、のんきに歌ってたら歌を聴いてくれる人達に迷惑をかけちまう」
「あ、そういえばコイツ、キュルケに惚れられたんだっけ……「ん? 何か言ったか?」 いえ、なんでもないわ。まぁ欲しい武器が有って、
馬を学院に返すなら反対する理由もないし、いいんじゃない?」

 ルイズは、バッツがトリスタニアに一時的にでも滞在することにより、キュルケがバッツに会えないで悔しがる姿が見れると思い、バッツのトリスタニア滞在の許可を出す。

「それじゃあ、これ食べ終わったら武器屋「ダーリン! お金が無いのなら、私が貸すわよ〜」しょ。ってキュルケ!! 何で貴方がここにいるのよ!?」
「あら、虚無の曜日なんだから、たまには町へ遊びに来たっていいじゃない?」

 話がひと段落付きルイズが、自分の食事が終わったら武器屋へ行きましょ。と、言おうとしたところで、いつの間にか近くに来ていたキュルケがバッツに声をかけた。

「まぁ、ルイズ落ち着けって。よくわからないけど、キュルケの言うダーリンはもしかして俺のことなのか?」
「あら、ダーリン以外にこの場に男の人はいないじゃない?」
「確かにそうだけど、何で俺がダーリンなんだ?」

 バッツは首を傾げながら質問する。

「この前のギーシュとの決闘で、ギーシュのワルキューレを倒す勇姿に一目ぼれしたの。だ・か・ら、ダーリンなの」

 キュルケは妖艶に微笑みそう言いながらバッツの頬を撫でる。

「な、な、ななななななななななにいいてっるんだキュルケ!?」

ガタン

 バッツは顔を真っ赤にし、椅子から跳んで下がる。

「あら、そんなに真っ赤になっちゃって、照れなくてもいいのよ? ダーリン」
「ととと、とにかく、ダーリンは勘弁してくれ、ブランドラミアの誘惑を食らった時の事を思い出す」

 バッツはピラミッドで、仲間の女性2人に戦闘不能になるまで殴られた事を思い出しながら、キュルケに頭を下げ自分の事をダーリンと呼ぶのをやめて欲しい。と頼む。

「え〜、じゃあダーリンが私にキスしてくれたやめてあげるわ」
「なに、破廉恥な事言ってるのよ!!」
「あら、あなただって、ダーリンにキスしたじゃないの?」
「あああああ、あれは契約で必要だったから! あんなのノーカンよ! ノーカン!」

 ルイズはバッツとのコントラクト・サーヴァントした時を思い出し、顔を真っ赤にしてキュルケをポカポカ叩きながら抗議の声を上げる。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:25:05 ID:6sluzs0n
支援

206 :無から来た使い魔(3/6):2007/10/31(水) 21:25:12 ID:MXShlC/Y
「まぁ、貴方がダーリンとキスしたのが、ノーカンとかはどうでも良いのよ。大事なのは私がダーリンを愛しているからキスをしたいだけだし」
「だめよ! これはわたしの使い魔よ、 ツェルプストー家にはたとえ小石一つであろうと絶対に渡さないわよ!」
「あら、私が欲しいのは貴方の使い魔じゃなくてバッツって言う一人の男よ?」
「同じじゃない!!」

「どうしたもんかなー(くいくい)ん?」

 話の中心人物のはずなのに、いつの間にか話から外されたバッツはそう呟きながら頭を掻いていると、不意に彼の裾が引っ張られる。
彼が引っ張られた方を向くと、そこには青い髪の少女が立っていた。

「えっと、君は?」
「タバサ」

 少女はバッツの質問に一言で答えると、ルイズたちのいるテーブルの隣のテーブルの席に座り彼女の正面の席を指差し「空いてる」と言った後、食事を始める。

 バッツはどうすればいいか目をパチクリした後、とりあえず少女に進まれた席に座る。

「えっと、タバサは君の名前でいいのかな?」

 少女は食事を続けながらもコクンと頷く。

「タバサは、あの二人の友達でいいんだよな?」

 すると、タバサは食事の手を止め、少し考えてから答え、再び食事を続ける。

「……キュルケの友達」
「そっか、タバサはキュルケの友人なんだ。あの二人って会うといつもあんな感じなのか? 俺が見ている限りだと、いつもあんな感じなんだけど」

 タバサはコクンと再び頷くと、自分が食べている料理の一部を既に食べ終わっている皿に移しバッツに差し出す。

「あげる」
「え? いいのか?」
「この前のお礼」
「この前って、なんのことだ?」

 バッツは、お礼されることをした覚えが無いため聞き返す。

「授業の時、爆風から守ってくれた」
「あ、あのときの子か。んじゃ、遠慮なくご馳走になります。」

 バッツはルイズの錬金の爆発の時に、とっさにかばった少女がタバサであった事を思い出し、タバサから貰った料理を食べ始める。
バッツがとげとげの形をした菜っ葉を食べる。タバサは菜っ葉を食べる彼をじっと見つめている。

「? タバサどうした?」
「それ」
「ん、この菜っ葉か? ちょっと苦いな。でもこれはこれで美味しいと思うよ。あ、もしかしてこの菜っ葉を食べるのはマナー違反なのか?」

 バッツの質問に、タバサはただ首を振ってマナー違反でないことを示すだけで、肝心の見つめていた理由は答えない。
そんなタバサの態度に、バッツは「そっか」と言った後、料理の残りを食べ、それに続くかのようにタバサも自分の料理を食べる。
そんな感じで二人はただ、もぐもぐもぐ…… と黙って食事をする。そして隣のテーブルで口喧嘩をしていた二人がバッツたちに気づき詰め寄る。

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:26:12 ID:6sluzs0n
支援

208 :無から来た使い魔(4/6):2007/10/31(水) 21:26:52 ID:MXShlC/Y
「ちょっと! あんた、なにやってるのよ!?」
「なにって、食事だけど?」
「それは見れば分かるわよ。なんで、そこの女の子と一緒に食べてるの!?」

「タ〜バ〜サ〜、ダーリンと食事なんて意外な伏兵って奴?」
「借りを返しただけ」
「あら、そうなの? 相変わらず義理堅い子ねぇ」

 バッツになだめられながらも怒りっぱなしのルイズ、タバサの簡潔な説明に納得し、彼女をなでなでするキュルケ、と詰め寄った二人は異なった結果になる。
バッツが根気よくルイズをなだめ続けた結果、なんとかルイズは怒りを沈めルことに成功する。
その後、キュルケがバッツの事を再びダーリンと呼んだため、バッツはキュルケのダーリン発言を撤回のために交渉し、
キュルケはバッツの持っていた【きんのはり】を5本ほど貰うことでバッツの事をダーリンと呼ぶことをやめた。
その交渉が終わる頃には4人の食事は終わり、4人で武器屋へといく事になった。
……もっとも、ルイズは不満たらたらであったのは言うまでも無い。

「これはこれは貴族の方々。うちはまっとうな商売をしてまさあ。お上に目を付けられるような事なんか、これっぽっちもありませんですぜ?」
「客よ」

 武器屋の親父がルイズたちの姿を見て、あわてて繕う様に迎えると、ルイズはそっけなく一言で返した。
ルイズがこのような態度を取ったのは、キュルケ達が着いてくることにまだ納得していないためである。
しかし、そんなことを知らない親父は自分が彼女に対して何か気に障ることをしてしまったのかと思ってしまう。

「き、貴族様。一体どういった物をお探しで?」
「バッツ、アンタが欲しいんでしょ? アンタが聞かないと分からないわよ」
「あ、ああ。親父、ここで売っている武器は……」

 ルイズはいちいち自分の顔を窺がう武器屋の親父にイライラしながら、バッツに武器を選ぶように言って近くの椅子に座った。
ルイズにそう言われたバッツはあわてて親父と話をする。 その様子にキュルケはくすくすと笑う。タバサは既に彼等に関心がなくなったのか、椅子に座り本を読んでいた。
そして、親父は話をしいている内にバッツが平民であることを知り、バッツに対しては砕けた口調になる。そして親父は、一度店の奥に行った後、
槍、剣、斧、棍棒、ナイフ、小剣、弓、ムチなどの色々な種類の武器を持って戻ってくる。
 親父が持ってきた武器の多さに、ルイズが慌ててバッツに近づき、「それ全部を買う気なのか?」 と詰問する。

「そんな訳無いだろ。 ただ色々な武器を試しに持ってみるだけさ。  ……それに、色々な武器を持てばそれが切欠で何か思い出すかもしれないだろ?」

 後半の言葉はルイズにだけに聞こえる用に答えた。
その答えにルイズは再び椅子に座る。 キュルケはルイズに何を言ったのかバッツに聞くが、バッツは「キュルケの気のせいだろ」と答え、
そのまま親父が持ってきた武器を一つ一つ持ち、左手のルーンに変化があるか確認していく。そしてバッツが何か武器を握るたびに左手のルーンが淡く光り、
彼の体がエクスカリパーやチキンナイフを持ったとき同様、英雄の薬を飲んだかのように力がみなぎる。
 バッツの光る左手(正確には左手のルーン)にルイズとキュルケは驚き、それが何なのか聞く。

「ちょっとバッツ、貴方の左手光ってるわよ!?」
「ああ、確かにキュルケの言うとおり光ってるな」
「『光ってるな』 じゃないわよ! なんとも無いの?」
「なんとも無いぞ? それに光ってるのはルイズが付けたルーンじゃないか。何でお前までびっくりしてるんだよ?」
「人間の使い魔なんて前例がないわよ! だからわたしがそのルーンが光るなんて、分かるわけ無いじゃない!」
「あ。そういや、珍しいんだったけ。まぁそれはともかく、どうもこのルーンが光る条件は武器を持ったときみたいだな。
あ。あと、このルーンが光ってるとちょっと体が軽くなるみたいだな」
「……イー…ル…の…者と同じ?」

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:27:06 ID:LRusnC73
支援だ

210 :無から来た使い魔(5/6):2007/10/31(水) 21:28:11 ID:MXShlC/Y
 バッツは(なんでベル系や竪琴系の時は反応しなかったんだろ?)と思いながらそう答える。キュルケとルイズは使い魔になった生き物には、
特殊能力が付くこともあることを思い出し、バッツのルーンが光るのもその一種だと判断する。離れたところで本を読んでいたはずのタバサは、
いつの間にかバッツの方を向いており、驚きの表情をしながら何か呟いていたが、その場にいた全員がバッツの方に気が向いていたため、誰も気づかなかった。
最後に武器屋の親父は驚いていていたが、原因が貴族にある事を聞き、特に口出しはしなかった。
そして、バッツは一通り武器を持ち終える。彼は持ってきた武器の中で彼は長槍を買おうと値段を親父に聞こうとする。が、

「おでれーた! おめぇ使い手だな?」

 不意に誰もいない空間からこの場にいる誰の声でもない声が響く。

「誰だ!?」
「デル公! またてめぇ人の商売邪魔する気か? もし邪魔するならここに居る貴族の方々に頼んでぶっ壊してもらうぞ!!」

 バッツはシーフ技能警戒を持ってしても気がつけなかった声の主を探す。一方親父はまたか、といった感じで声の聞こえた方向にある錆びた剣に怒鳴る。

「ああ、もう飽きたから壊してくれてもかまわねぇ! って、違う。 おい其処のボケッとした顔した兄ちゃん。アンタ使い手だろ? そんな槍なんかより俺を買いな!」
「剣がしゃべった!?」
「へーインテリジェンスソードなんかもあったのね。ところでアンタ今コイツの事を使い手って言ったけどそれっとコイツのルーンが関係あるの?」
「おう! そいつはなって、あれ? なんだったけなぁー。んー忘れた! でも俺を持てば何かを切欠で思い出すかもしれない。だから俺を買え!」

 剣がしゃべることにびっくりしてるバッツを他所にルイズは剣と話し込む。

「へー、記憶喪失同士なら相性いいんじゃない? バッツ、買うならこの剣がいいんじゃない?」

 ルイズは自分も知らない自分の使い魔のルーンに心当たりのある剣に興味を示しバッツに剣を買うように進める。

「え? あ、ああ。所で親父この長槍と其処の剣は幾らなんだ?」
「へぇ、その長槍は大したこと無いもんなんで、新金貨で200枚で其処のデル公「デルフリンガー様だ!」は100枚で結構でさぁ」

 親父が値段を言うとバッツは少し考え込む。

「なぁ、キュルケこれって高いのか?」
「そうねぇ。300枚は位なら別に大丈夫よ」
「べ、別にその槍は要らないでしょ! 剣だけだったら私の残りのお金でも……」

 ルイズがそう言いながら自分の財布の中身を確認するが、

「……20枚しか残ってない」
「あらあら。ルイズあなた、無駄使いしたんじゃない?」
「そ、そんなことないもん! 今日買ったのだって必要なものだし……」
「ルイズ落ち着けって」

バッツはルイズをなだめた後、親父に剣と長槍を新金貨150枚とバッツのギル600枚で売らないか? と持ちかける。
親父は見たことも無い通貨ギルを見せられ、戸惑いながら価値を問う。

「……これの価値は?」 
「両替屋で聞いたが価値が分かるには時間が掛かる。もしこのギルの価値が新金貨の1/4以上でも俺はあんたに返金要求はしない」
「つまり、お前さんはこのギルとか言う硬貨に新金貨1/4以上の価値があると思っているんだな?」

211 :無から来た使い魔(6/6):2007/10/31(水) 21:29:15 ID:MXShlC/Y
 親父はギロリとバッツを見る。

「ああ」

 二人はしばらく見詰め合う。

「ふっ、おもしれぇ! その賭け乗った!」

 親父は豪快に笑いながらバッツからギルを、キュルケから新金貨を受け取ると長槍と剣を渡す。
長槍と剣を受け取ったバッツは剣に声をかける。

「よろしくな。えーっと」
「デルフリンガー様だ。まぁ相棒ならデルフでいいぜ」
「ああ、よろしくな。デルフ。俺はバッツだ」
「ふん、普段はもっと口が悪いくせに。 こいつがうるさい時はこの鞘に入れとけば黙りますぜぇ」

 親父はバッツに親しく話すデルフリンガーに何か複雑な感情を抱きながらも、バッツに鞘を渡す。
バッツは槍と鞘を道具袋に入れると、キュルケに買ってくれたお礼としてギルを700枚渡そうとするが、

「これは、私が勝手にやったこと。だ・か・ら、そんなの入らないわよ」

と、断られた。

 そして、4人は武器屋を出て学院へと帰るのであった。
町を出る時に、キュルケがバッツにタバサの使いまであるシルフィードに乗って帰ったほうが馬よりも早いと言って誘うが、バッツは頭を書きながら、

「高いところは、苦手なんだ」

 と答えると、しばらく静寂が流れる。しかしそのすぐ後、3人の少女達と1本の剣の笑い声がトリスタニアの郊外に響くのであった。
尚、バッツは最初の笑い声がシルフィードの方から聞こえた気がしたが、笑っていたのはルイズ達3人とデルフだけなので気のせいだろうと、気にしないのであった。

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:29:18 ID:6sluzs0n
支援


213 :無から来た使い魔 ◆83t2kl1QFU :2007/10/31(水) 21:30:26 ID:MXShlC/Y
以上です。
前回感想をくれた方々、今回支援していただいた方々。
ありがとうございます。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:31:46 ID:6sluzs0n


アンジェリカの人、嘉門

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:32:22 ID:6USyMVEZ
無の人GJ
アンジェリカ支援

216 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:33:08 ID:s/fDqaI5
40分ぐらいから投下します


217 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:40:16 ID:s/fDqaI5
「つまんない」

華やかなパーティーが開かれる中、綺麗なドレスを着たルイズは一人バルコニーに佇んでいた。そこにアンジェリカの姿はない。

「はぁ」

小さく溜息を吐いてホールに目をやった。そこではパーティーを様々な人が楽しんでいたが、ルイズはその輪に入る気にはならなかった。

「何しけた顔してるの?」

先ほどまで色々な男に囲まれていたキュルケが彼らを振り払い、ここにやってきた。

「だってアンジェがいないし…」

ルイズは口を尖らせ、まるで拗ねた子供のようだ。キュルケはそんなルイズに少し呆れてしまう。

「体調が悪いんだから仕方ないでしょう? けど折角買ったドレスも無駄になっちゃたわ」

キュルケが話しかけてもルイズの様子は変わらない。

「もう、いつまで拗ねてるの? 全く仕方がないわね」

キュルケはそういうとルイズの手を引っ張り無理やり会場に連れ戻そうとした。

「ちょっと、何すんのよ!」

キュルケの手を振り払うルイズ。

「もう、痛いわね。あなたが詰まらなさそうだから一曲踊って上げようと思ったのよ」
「踊りたいならあいつらとでも踊れば良いじゃない!」

ルイズはそういって先ほどまでキュルケを取り囲んでいた男達を指差す。

「本当はアンジェちゃんと踊ってみたかったからルイズ、あなたはアンジェちゃんの代わりよ?」

ルイズはキュルケに煌びやかなホールへ無理やり連れて行かれた。

パーティーは始まったばかりだ。



218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:40:19 ID:YQP1F/0f
しえんする!

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:41:17 ID:6sluzs0n
支援

220 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:43:57 ID:s/fDqaI5
Zero ed una bambola   ゼロと人形



学院長室ではオスマンとコルベールが戻った二人から報告を聞いていた。

「それではフーケの姿はなかったのじゃな?」

報告を聞いたオスマンは何かを考え込むような仕草を見せる。

「あの、スイマセン。フーケを捕まえることができなくて…」

申し訳なさそうな様子を見せるルイズにコルベールは笑顔で答えた。

「いいのですよ、ミス・ヴァリエール。君たちが無事でよかった」
「うむ。破壊の杖を取り戻すことができて何よりじゃ。後は大人の仕事じゃからな」

「それよりもミス・ロングビルは大丈夫なのですか?アンジェちゃん…ルイズの使い魔と一緒に医務室に行ったみたいですけど」
「安心したまえ。治療については最善を尽くそう」

キュルケの問いにオスマンは答えた。

「それと…これ返します」

ルイズはオスマンにM16を渡そうとする。

「そういえば君の使い魔はこれを使えると言っていたね?」

コルベールは唐突にルイズに話しかけた。

「はい…そうですけど、それがどうかしましたか?」
「あーそれは…」

少し答えづらそうなコルベール。

「ちと聞きたいことがあってな…体調が良くなったらここに連れて来てくれんかのう?」

ルイズは少し嫌な予感がした。

「…はい」

口を開くのに少し間が空いてしまった。

「さて、今夜はフリッグの舞踏会じゃ。二人とも楽しんでくれ」

話は終わったと二人の退室を促す。ルイズはその言葉を聞くとすぐに学院長室を後にした。アンジェリカのことが心配なのだろう。
だがキュルケは部屋から出て扉を閉める瞬間見てしまった。オスマンとコルベールが自分達に聞こえないように何かを話しているのを……。

「何か隠してるわね…」



Episodio 26

Un ballo che manca
寂しい舞踏会



221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:44:16 ID:6sluzs0n
支援

222 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:46:22 ID:s/fDqaI5
Intermissione



舞踏会が開かれる中、腕の治療を終えたロングビルは学院長室の前に来ていた。

「お呼びになられましたか? オールド・オスマン」

学院長室の扉をノックして部屋に入るロングビル。アンジェリカに折られた腕を肩に吊っている。

「怪我は大丈夫かね? ミス・ロングビル」

部屋に入ってきたロングビルの怪我を労わるオスマン。

「ええ、完治するのに一月ほどかかりそうですが…」

まだ傷が痛むのか渋い表情をする。

「災難じゃったのう、怪我をした挙句何も盗めなかったらからのう?」

オスマンの軽い口調から出て来た衝撃の言葉。

「!?」

思わず杖を構えようとしたが杖をコルベールに奪われた。

「あまり我々を舐めないで戴きたい。ミス・ロングビル、いや土くれのフーケ」

左腕を折られ、右肩も軽くはない怪我を負っているロングビルにとってこの状況はまさに最悪だった。逃げる手立てなどない。

「逃げようと考えるんじゃないぞ? そんなことされたらわしらは荒っぽい手を取らねばならんからのう」

ロングビルはよろよろとその場に崩れ落ちた。

「そんな…まさか…」

ロングビルの頭の中には最悪のシナリオが展開される。

「嫌…ティファニア…」

気が付けば最愛の家族の名を口にしていた。



223 :Zero ed una bambola ◆EFV8AnGeLs :2007/10/31(水) 21:47:59 ID:s/fDqaI5
投下完了です。
支援に感謝。

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:48:07 ID:6sluzs0n
支援

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:48:45 ID:YQP1F/0f
乙&GJ!
最後のマチルダさんの言葉がエロく感じた俺は末期。
続きが気になる終わりだw

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:56:14 ID:nbN2FdxP
>>180
GJです。
双方の原作に存在するエピソードが巧く融合してますな。

227 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/10/31(水) 21:59:32 ID:FeTT1rXx
今回のフーケはちょっと可愛いかも。

投下してもいいですか?

228 :豆粒ほどの小さな使い魔7 1/5:2007/10/31(水) 22:02:09 ID:FeTT1rXx
ルイズが今から先生に、魔法について聞きに行く。
昨日のあれ、適当に言ったわけじゃないけど、魔法について何も知らない私の思いつき。
本当は止めた方がいいんじゃないかと、そうも思った。
だけど、真剣なルイズを見てたら、止めるなんてできなくて。
もしも私の間違いだったら、それでルイズが泣くことになったら、許してくれるまで何度でも謝ろう……

* * *

「ミスタ・コルベール、お時間を頂いてもよろしいでしょうか?」
「おお、ミス・ヴァリエール、どうしましたか? もしや使い魔のことで何か?」
誰に聞きに行くか、頭に浮かんだのはコルベール先生だった。
ギトー先生は問題外だし、シュヴルーズ先生は、昨日の今日で爆発について尋ねるのは気が引けたから。
「いえ、ハヤテのことではなくて」
感情的になりすぎないように、授業中にノートに纏めたことを思い返す。
「魔法の、失敗についてお聞きしたいんです」
「ミス・ヴァリエール、それは……貴女が努力を重ねていることは、私たちはちゃんと分かっています。ですから諦めずに――」
「違うんです。そういうことじゃなくて、私は、自分がどういう原理で魔法を失敗させているのかをはっきりさせたいんです」
む、と先生が押し黙る。
「私だけでなく、他の生徒たちだって、魔法を失敗することはあります。新しい魔法を習ったときや高度な魔法に挑戦するときは、誰だってそうです。ですが、私の知る限り、誰一人として、私のように爆発を伴うことはないんです」
一息にそこまで言ってから、先生の顔色を確かめる。
私の言ってることが的外れの、ただの現実逃避なのか、それとも考慮に値することなのか。
まだ分からない。コルベール先生にしては、珍しく無表情。
けれど止める気もないみたい。少なくとも、話を聞いてくれている。
だったら続けよう。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:02:21 ID:/Zbat8q5
ルルルッ……支援、する

230 :豆粒ほどの小さな使い魔7 2/5:2007/10/31(水) 22:03:58 ID:FeTT1rXx
「それで、長年教職にあった先生方にお聞きしようと思ったんです。今までの在校生の中に、私のように失敗魔法で爆発を起こす生徒がいたのかどうか。そしてもしいたとすれば、彼はどうやって魔法を会得したのか」
これは、前振りのようなもの。
最初から期待していない。だってもしそんな前例があったなら、先生たちだって教えてくれただろうし、指導法だってちゃんとあったってことなんだもの。
ただ、余計な可能性……先生たちが心底私に関ることを疎ましがっている……を、潰したかった。
「確かに……君の言うとおり、失敗魔法を爆発させる生徒は、当学院では君が初めてだ」
はぁ
溜め息が震える。一歩進んだけれど、それは奈落への一歩かもしれない。
「では、もう一つお聞きします」
これが本命。
「ミスタ・コルベールは、私の失敗魔法を再現できますか?」
教師を馬鹿にするなと怒鳴られるだろうか。そんなつまらないことを考えるくらいなら、まともな魔法が使えるようになるまで杖を振れと追い出されるだろうか。
だけど、コルベール先生が爆発魔法を再現してくれたら、そこから先生が理論立てて逆算してくれたなら、私は大きく前進できる。
何も今すぐ成功したいなんて言わない。どんなに難しくても、ただ手がかりが欲しい!
握った手に、どうしても力が篭る。

「……私には、できません」

え?
ちょっと待ってください。先生は火のメイジでしょう? 爆発なら専門じゃないですか。それに、私は生徒ですよ。ドットですらない。それが先生に再現できなくてどうするんですか。
頭の中が、一瞬ぐちゃってなって、言葉にならない。
「あ……の、それは、どういうことでしょうか?」
落ち着け。落ち着け。
「先生、は、今までに何度も、何十回も、私の失敗魔法を見てきましたよね」
一番最近だと、そうだ、ハヤテを召喚した時。あの時先生は私の後ろにいた。


231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:04:36 ID:a5tQXzRv
支援支援支援〜

232 :豆粒ほどの小さな使い魔7 3/5:2007/10/31(水) 22:06:11 ID:FeTT1rXx
「どうして私が失敗しているのか、私の魔法がどういう原理で爆発しているのか、検証されたことは……?」
返事がない。
考えてもいなかったの?
ただ、私が失敗しているのを、見ていただけ?
一番親身になってくれていると思ったコルベール先生も、無関心故の優しさだった?
ふざけるな、この部屋今すぐ吹き飛ばしてや――

ことりの、さえずり

『るいず』と呼んでくれる、小さなハヤテの。
真っ赤になってた視界に、少しだけ色が戻る。
胸ポケットの小さな温もり。コルベール先生に顔を合わせたくないからって隠れてるハヤテが心配してくれてる。
私にはちゃんと味方がいる。
コルベール先生は、強張った顔で杖に手を掛けてた。
「……ミス・ヴァリエール?」
「すいません、ミスタ・コルベール。改めてお願いしたいのですが、私の失敗魔法、どういう原理で爆発しているのか、検証して欲しいんです」
泣き喚いて逃げ出さなかったのは、本当に最後の矜持だった。
「今日はちょっと……無理みたいですから、後日改めてお願いします」
勢いよく頭を下げて、コルベール先生の研究室を飛び出した。
走って、向かうのは練習場。
練習にならないのは自分でも分かってる。だけど、このぐちゃぐちゃをぶつけたかった。涙も全部吹き飛ばしたくて、杖を殆ど叩きつけるみたいに振り下ろした。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:07:01 ID:nbN2FdxP
支援

234 :豆粒ほどの小さな使い魔7 4/5:2007/10/31(水) 22:08:17 ID:FeTT1rXx
「……あー……」
喉が痛い。頭もずきずきする。
完全に、風邪引いちゃったみたい。
昨日は、我ながら凄かったなぁ。
泣いてるんだか笑ってるんだか、自分でも分からなくなってたし。
コルベール先生にも悪いことしちゃった。
先生にだって、ちゃんと言い分はあるだろうし、それなのに話聞かないで一方的に決め付けちゃだめよね。
はふと溜め息をついたら、枕元で笛を吹いてくれてたハヤテが、心配そうに覗き込んでくれた。
「るいず、ウルサカッタ? ジャマナラ」
「ううん、そんなことないわ。もっと聞かせて」
「ウン」
ハヤテが草の茎で作った笛で、静かな曲を吹いてくれるのを、目を瞑って聴く。
コロボックルって、器用なんだな。
本当は、ショックを受けてる私を慰めようとして、作ってくれたんだよね。
風邪引いて弱気になってるときに、そんなに優しくされたら、泣きそうになっちゃうじゃないの、ばか。
もうどのくらいの時間吹いてるのか、ハヤテだって疲れるのに。
でも甘えちゃう。ちい姉様とは違うけど、ハヤテも同じくらい優しいね。


ふと、ドアをノックする音で目が覚めた。控えめな音。
「ミス・ヴァリエール、お目覚めですか?」
この声って、シエスタ?
ああもう、アンロックが使えたらいいのに。しょうがないから、ベッドからのたのたと這い降りてドアに向かう。
「お休みのようですね、では――」
そんな小声じゃ中の人は気がつかないわよ。
がちゃりとドアを開けたら、やっぱり。

235 :豆粒ほどの小さな使い魔7 5/5:2007/10/31(水) 22:10:06 ID:FeTT1rXx
「あっ お、起こしてしまって申し訳ありませんっ」
「ううん、ちょっとうとうとしてただけなの。それは?」
シエスタが両手で持ってるトレイには、小さな蓋つきの鍋。ほのかにいい匂いがする。
「ハヤテさんから、ミス・ヴァリエールが風邪を引いて寝込まれていると窺いまして、それで軽い物をお持ちしたんです」
「ハヤテが?」
いつの間にか肩に乗ってたハヤテが、私とシエスタの両方に見られてどきまきしてた。
「少シ、食ベタ方ガイイト、思ッタノ」
「おかゆに卵を落としてあります。具合が悪いときには、食べやすくていいんですよ」
ベッドに戻って、膝の上にトレイを置いて、蓋を開けたら、立ち上る匂いに思わず頬が緩んだ。
くすって小さく笑ったシエスタに恥ずかしかったけど、わざわざここまでおかゆを届けてくれた彼女には感謝したい。
「ありがとう、頂くわ――おいしい」
薄い塩味だけ、だけど、それが腫れた喉にはよかった。
ほんのり渋めの緑色の、シエスタの故郷のお茶も美味しかった。
「そうだ、お礼に、ハヤテの笛を聴いて行かない?」
にこにこしていたハヤテが、驚いたみたいにぴょんって飛び上がる。
「ルッ、ルルルルッ」
なに言ってるか分からないもんね。ハヤテには感謝してるけど、こんな照れくさいことしてくれた御礼しなきゃ。
「え? ハヤテさんって笛も吹けるんですか?」
シエスタにそう言われたら、流石に断れないのか、ちょっと赤くなったハヤテは、さっきまでとは違う、明るい曲を吹いてくれた。


私が食べ終わると、仕事があるからと名残惜しそうにシエスタは空になった食器を下げて行ってくれた。
朝よりも、かなり楽になった気がする。
私は、ハヤテの吹いてくれる子守唄を聞きながら、目を閉じた。

236 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/10/31(水) 22:12:11 ID:FeTT1rXx
投下終了。

コルベール先生、いじめてごめんなさい。

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:13:43 ID:a5tQXzRv
いやぁ、どうしてこう毎度和むんだろう。
GJ!

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:25:34 ID:CiS7XEB5
お見事です。
もう、ギーシュ戦やフーケやワルドはいらないですよね。
ギーシュはヴェルダンデとハヤテの交流を描いて登場させれば良いし、
いっそのことレコンキスタもなしにアンリエッタとウェールズの婚約旅行にルイズも
女官としてついてゆくとか話を変えて、アルビオンへ行かせたら良いと思う。
最後のタルブ村のところは、ウェールズの乗ったロイヤル・ソヴリンの事故をルイズの虚無で
救助するとか良いんじゃあないのかなあ。


239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:40:33 ID:6USyMVEZ
確かに皆ルイズの魔法についてずさんすぎるよなぁ。
爆発して危ないんだからむしろほかの生徒よりしっかり検証しろよ。教師でしょ?
豆粒の人GJでしたー。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:40:36 ID:qmDcPFLD
そんなこと書いたらもうその通りには絶対ならないな

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:41:34 ID:88J+EPeO
あいかわらずナゴムナー

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:03:58 ID:zEIL/GLf
しばらく見ない内に随分と荒れたな、読者も作者もアレだし
古参の人教えてくれ、何があった?

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:05:18 ID:2Un3XnCk
>>242
お前のような奴が増えたから

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:09:08 ID:vVTEQOmp
前スレや避難所で言うのならともかく
荒れてない今のスレで火種を撒かれても

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:12:24 ID:gyZ718nM
スルースルー

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:13:49 ID:2Un3XnCk
>>245
すまん。
ちょっとイラっときてしまった。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:15:32 ID:vVTEQOmp
>>238
展開予想はあまりしないほうがいいような。
良くも悪くも、作者の当初のプロットに影響を与えかねないし。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:20:06 ID:6USyMVEZ
つ旦

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:31:09 ID:73kchntt
>>248

  ( ´∀`)   イタダキマス
  ( つ旦O
  と_)_)

    _, ._
  ( ´◎`)   ズズ…
  ( ゙ノ ヾ
  と_)_)

    _, ._
  ( ゚ Д゚)   …………
  ( つ旦O
  と_)_)

    _, ._
  ( ゚ Д゚)   ガシャ
  ( つ O. __
  と_)_) (__()、;.o:。
          ゚*・:.。

      _ _  ξ
    (´   `ヽ、     __
  ⊂,_と(    )⊃  (__()、;.o:。
                  ゚*・:.。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:32:48 ID:plru64G4
249!!!しっかりしろ!!!
248!茶に何入れやがった!!

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:34:48 ID:h3QK0fra
はあ、さっきルイズがお茶を淹れていたようでしたが……

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:35:29 ID:WnMy8EVJ
それは私のおしっこだ

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:36:41 ID:RCnhSQ5l
>>252
姉妹スレに帰りな

254 :零の雷の人:2007/10/31(水) 23:37:49 ID:8N58qTc9
よし! 別に呼ばれてないけど呼ばれた事にして投下だ!

「第五章 大地を乱す龍の影 その二」をお送りさせて頂きたい。

・・・先に言うのもアレですが、ちょっと今回無茶したかもしれません。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:38:40 ID:zNfcb1yr
ちょっと、お茶葉がなかったのでハシバミ草をいぶして粉にしたのを使ってみました。

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:38:45 ID:YQP1F/0f
かもん!

257 :248:2007/10/31(水) 23:41:50 ID:6USyMVEZ
騙されないでくれ!>>255はあっしの偽者でさぁ!
あっしが入れたのはモンモランシーの部屋から持ち出したポーションでさぁ!

そして支援

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:42:48 ID:1b/mNSqu
       、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
     /⌒`         三ミヽー-ヘ,_
   __,{ ;;,,             ミミ   i ´Z,
   ゝ   ''〃//,,,      ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
  _)        〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
  >';;,,       ノ丿川j !川|;  :.`7ラ公 '>了   なに>>239?ルイズの爆発魔法についてずさんすぎる?
 _く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
  ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)  239 それは既に検証されているからだよ
  く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ  ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
   ):.:.:.:.:|.Y }: :!    `二´/' ; |丶ニ  ノノ    逆に考えるんだ
    ) :.: ト、リ: :!ヾ:、   丶 ; | ゙  イ:}
   { .:.: l {: : }  `    ,.__(__,}   /ノ   「虚無メイジは昔から多数居てゼロ扱いが標準」と
    ヽ !  `'゙!       ,.,,.`三'゙、,_  /´
    ,/´{  ミ l    /゙,:-…-〜、 ) |       考えるんだ
  ,r{   \ ミ  \   `' '≡≡' " ノ
__ノ  ヽ   \  ヽ\    彡  ,イ_
      \   \ ヽ 丶.     ノ!|ヽ`ヽ、
         \   \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
            \  `'ー-、  // /:.:.}       `'ー、_
          `、\   /⌒ヽ  /!:.:.|
          `、 \ /ヽLf___ハ/  {
              ′ / ! ヽ

6000年続く系譜なら虚無を使える子孫は腐るほどいただろうし
検証もなされて「原因不明のゼロメイジ」扱いされていると予想

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:43:09 ID:nAJpl5wo
何だこの流れはww

支援

260 :封仙娘娘異世界編 零の雷 1/9:2007/10/31(水) 23:43:50 ID:8N58qTc9
 三


学院長室。
オスマン氏は帰還した四人の報告を聞いていた。
「申し訳ありません。『破壊の槍』は奪還したものの、土くれのフーケは取り逃してしまいました」
「一応、周辺に非常線を敷くように連絡しましたので、捕まるのは時間の問題だとは思いますが……」
メイジ三人娘は深々と頭を下げる。
オスマン氏は良い良いと手を振り、頭を上げさせた。
「構わんよ。『破壊の槍』を取り戻せただけでも御の字じゃて。
 それに、誰一人フーケの正体は見抜けなかったのじゃからな。
 ……しかし、まさかミス・ロングビルがのう」
隣に控えるコルベールが尋ねる。
「一体、どこで採用されたのですか?」
「ん、まぁ……ゴホンゴホン。そういうこともあるわい。男の子じゃもの」
果てしなく苦しい誤魔化し方である。
――街の居酒屋で、やけに愛想良く言い寄ってくるからつい、などと言えるか。
「ゴホン。ま、まぁ、何じゃ。ともかく、『破壊の槍』を取り戻したのは大手柄じゃからな。
 君たちに『シュヴァリエ』の爵位申請を宮廷に出しておいた。
 ミス・タバサは既に『シュヴァリエ』の爵位を持っているから、精霊勲章の授与をな」
ルイズとキュルケの顔がぱっと輝いた。タバサの方は相変わらずだが。
――と、ルイズの表情が翳る。
「……あの、インライには何もないんですか?」
「残念だが、彼は貴族ではない」
ルイズの後ろから殷雷の声が飛ぶ。
「俺はそんな物に興味はない」
オスマン氏は一言「すまんな」とだけ言うと、手を叩いた。
「さて、今夜は『フリッグの舞踏会』じゃ。色々ゴタついてしまったが、予定通り執り行う。
 今日の主役は君たちじゃ。早く用意するといい」
キュルケがあっと飛び跳ねる。フーケの騒動で完全に忘れていたらしい。
三人は一礼し、ドアへと向かう。
――が、殷雷がルイズを引き止めた。
「ルイズ、お前は残れ。少しばかり話がある。
 ああ、キュルケとタバサは先に行ってな」
キュルケとタバサが部屋を出る。
オスマン氏は何かを察したのか、続いてコルベールにも退室を命じた。

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:45:18 ID:d9Tu+xHE
そういやジョゼフは魔法は失敗してどうなったんだろうか
やっぱ爆発したのかな

支援

262 :封仙娘娘異世界編 零の雷 2/9:2007/10/31(水) 23:45:41 ID:8N58qTc9
学院長室には殷雷、ルイズ、そしてオスマン氏が残された。
オスマン氏が口を開く。
「何か私に聞きたいことがあるようじゃな」
「ああ。……と言っても、何から聞けばいいやら」
殷雷は頬を掻く。あまりにも状況がややこしすぎて、彼自身も混乱しているのだ。
とりあえず、適当な所から。
「……ワイバーン、と言うのはどういう生き物なんだ?」
ルイズが首を傾げる。そんなことを聞くためにわざわざ残らせたのか?
「どういうって、翼があって鋭い牙が生えてて……」
「それは龍の一種、なのか?」
「竜……まぁ、厳密には違うんだけど、似たようなものかしら」
「そうか。分かった」
とりあえず、それだけ分かれば十分だ。
殷雷はオスマン氏に向かって、言った。
「学院長。あの『破壊の槍』を、どこで手に入れた?」
オスマン氏は目を細める。
「あれは私の命の恩人の、遺物なのじゃ」
「遺物……」
つまり、それを持っていた人物は既にこの世の者ではない、と言うこと。
「もう三十年も前の話じゃ。森を散策していたら、ワイバーンに襲われてな。
 そこを、『破壊の槍』を持った男によって救われた訳じゃ」
「救われた。どうやって?」
「投げつけたんじゃよ、その槍を。あの時の凄まじい掛け声は、生涯忘れられんじゃろうな」
投げつけた、か。
「その構え、こんな風じゃなかったか?」
殷雷はオスマン氏の杖を借り、構える。
それは土くれのフーケを倒した時と、全く同じ動作だった。
オスマン氏が驚愕する。
「そ、それじゃ! まさに! 何故君がその構えを知っている!?」
殷雷は構えを解き、杖を返す。
そして、大きく息を吐く。

「これは砕鱗槍術。仙人が開発した、対龍用の槍術――の、基本だ」

ルイズはさらに首を傾げる。
「センニンって、あんたの国で言うところの、メイジのことでしょ?
 何でメイジが槍の技を?」
言われて思い出した。そう言えば、自分は仙界という『異国』から来たことになっているんだった。
「ああ、それは嘘だ」
「――は!?」
「俺は別の世界から来た」
ルイズとオスマン氏が絶句する。それはあまりにも突拍子もない話だ。
「その、槍の男とやらも、俺と同じ……かどうかは分からんが、別の世界から飛ばされてきたのだろう。
 もしくは、別の世界から来た何者かによって砕鱗槍術を伝授されたか。
 ――で、その男はワイバーンを仕留めた後、どうした?」
オスマン氏は殷雷の話を反芻しつつ、口を開いた。
「その時既に、かなりの大怪我を負っていてな。学院に運んで手当てをしたのじゃが……」
力及ばず、と。
「大型の獣……虎にでも襲われたのじゃろうか。あれほどの使い手を亡くすとは、惜しい話じゃ」
「でも、オールド・オスマン。ワイバーンを倒せるほどの槍使いが、虎なんかにやられるのでしょうか?」
殷雷は首を横に振る。
「砕鱗槍術は対龍用の槍術。龍以外の相手には、虎だろうが狼だろうが、兎にすら効果はないんだよ」
「それで、虎に対して使おうとして返り討ちにあった、と……」
何と不憫な話であろうか。
「しかし彼の死に顔はとても安らかなものじゃった。最後の最後に竜を仕留めることが出来て、
 本望だったのじゃろうな……」
オスマン氏は遠い目をして、窓の外を見つめた。

263 :封仙娘娘異世界編 零の雷 3/9:2007/10/31(水) 23:47:10 ID:8N58qTc9
 *


「さて、次の話だが」
「ま、まだ何かあるの!?」
ルイズが悲鳴を上げる。正直言って、もう十分驚き尽くしたのだが。
だが、殷雷にしてみればむしろここからが本番である。
――と、言うところでドアがノックされた。

「毎度、九鷲酒造です。九鷲酒五十樽、お届けに上がりましたー」

……何やら、扉の向こうから恐ろしくも能天気な声が聞こえてきた。
「ああ、少々待っていてくれ。先にこちらを済ませてしまおう」
と、扉に向かうオスマン氏に殷雷が言う。
「丁度良い。……そこにいる奴も、今回の話に関係がある。入ってもらってくれ」

部屋に入ってきたのは思った通り、九鷲だった。
「あら。何やらお揃いで」
「こいつは九鷲器。徳利の宝貝だ」
殷雷はあっさりと言う。
九鷲は目を丸くした。
「……あんまり、人の素性をベラベラと話すのは感心できないわよ」
「ここだけの話に留めておけば問題ない」
そういうものだろうか。
九鷲とオスマン氏は面識があった。仕入先の居酒屋の常連で、何度か会話をしたこともある。
信用できる……と思う。
……やたらと尻を触る事に目をつぶれば、だが。
「君もパオペーじゃったのか……ううむ。確かに、どこか普通の人間とは違うと思っていた」
「……お尻が、ですか?」
オスマン氏はわざとらしく咳き込み、その場を誤魔化す。全然誤魔化せてはいないのだが。

「――さて、九鷲よ。ひとつ昔話をしようじゃないか。
 俺と和穂が、お前を回収した時の話だ」
その事は、九鷲もよく覚えている。だが、それが今重要だとは思えない。
殷雷は構わず話し始めた。
「お前は村人全員に五吼酒と七命酒を飲ませた上で武装させて、俺たちを迎え撃った」
と――
「え……それ、何の話?」
殷雷は構わず続ける。
「俺は万返鏡で己の分身を造り、真っ向から応戦した。
 だが、お前は万波鍾の力で分身を消し、不意打ちで万返鏡を破壊した。
 そして、お前と俺の一騎打ちの末に俺が勝ち、封印した」
九鷲は異議を挟む。
「ちょ、ちょっと! 何よそれ、全然違うじゃない!?」
それは、彼女の記憶と大きく食い違っていた。
確かに一騎打ちはした。だが、村人全員を武装させただの、万返鏡と万波鍾だの、
そんな話は一切無かったはずだ。
殷雷は何の話をしているのだろうか?
九鷲に分からない話を、ルイズとオスマン氏が理解できるわけもない。
二人はただ呆然と耳を傾けるだけだった。
「――話は変わるが、界転翼と言う宝貝を知っているか?」
今度は一体何だ。一体何の関係があるのか。
界転翼。聞いたことはある。鳥用の、足環の宝貝だ。
「知ってるけど、それが何か?」
「そいつで龍の能力を強化できる、という話は聞いたことがあるか?」
初耳だ。九鷲は首を横に振る。
界転翼はあくまで鳥用の宝貝であり、龍の能力を強化するならそもそも足環の形を取る必要もない。

264 :封仙娘娘異世界編 零の雷 4/9:2007/10/31(水) 23:48:39 ID:8N58qTc9
先ほどから、殷雷の言うことはまるで筋が通らない。
「……結局、何が言いたいの?」
殷雷は目を閉じ、考える。

幾つもの事実が、一つの結論を導いている。
恐らく、これが正しいのだろう。
だが、それをこの場で言ってどうなる? 何か状況が変わるのか?
……どうせ変わらないのなら、少しでも可能性のある方に賭けるか。
どう転んでも、これ以上悪くなることはあるまい。
殷雷は目を開いた。

「九鷲。お前は、俺の知ってる九鷲器ではない。そして、俺もお前の知る殷雷刀ではない」

「……言葉の意味が、よく分からないんだけど」
殷雷の表情は真剣だ。決してふざけているわけではない。
「つまりだな。俺とお前は、異なる平行世界から呼び出されたってことだ。
 いや、それどころか幾つもの異なる世界から宝貝や人間やらが召喚されている」
甚来旗という宝貝がある。所有者の望んだ物や人を、平行世界より召喚する能力を持つ、旗の宝貝だ。
この騒動が甚来旗によって引き起こされたものとは断定できないが、限りなくそれに近い事態が起きているのは確かだ。
「これまでに幾つかの宝貝と遭遇したが、その中には破壊したはずの物や、能力が異なっている物も含まれていた」
「……あんたの知らない内に龍華が直してた、というのは?」
それはない。幾つかの宝貝は仙界に帰還した際、最優先で修復するよう依頼しておいた。
それらの修復が終わったら、真っ先に知らせる約束だったが、そのような話は聞いていない。
そして、蜂引笛や命運盤がそれらを差し置いてまで優先されるほどの宝貝とも思えない。

――と、ここでずっと黙って話を聞いていたルイズが手を挙げた。
「話は大体分かったけど……それって、やばいの?」
あまりに突拍子のない話の連続に、頭が付いていかないのだろう。無理もないことだが。
残念ながら、突拍子のない話はまだまだ続く。
「……そうだな。
 参考までに、かつて七百二十六個の欠陥宝貝がバラ撒かれた際の予想死者数を教えてやろう」
ここで一度言葉を句切る。
「およそ、二兆人だ」

……ルイズとオスマン氏が同時に噴いた。

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:50:02 ID:z1D46HPE
そう来たか! 支援

266 :封仙娘娘異世界編 零の雷 5/9:2007/10/31(水) 23:51:05 ID:8N58qTc9
「に、にちょうって……拳銃?」
「あれじゃな。パンツ二丁」
二人揃って訳の分からないことを口走る始末。
「二兆人だ。兆。億の一万倍」
「……あんたの世界って、人口何人いるの」
「人間界なら、二十三億と言ったところか。バラ撒いた時点では」
人口二十三億の世界で二兆人が死んだ? 計算が合わないではないか。
「最初に言ったが、あくまで『予想』だ。実際の死者数じゃない。
 まだ生まれていない者、生まれる予定だった者も数に含まれているしな」
「な、なるほど……」
その点は理解できた。だが、二兆人が死ぬ事態とは一体どのようなものなのか、ルイズには想像も出来ない。
「これは仙界が不干渉を貫いた場合の数字。聞く前に召喚されたから、実際に何人死んだかは知らんが」
実際には干渉したということだ。
「干渉って言うと、どういうこと?」
「一人の仙人が全ての仙術を封印して、宝貝回収のために人間界まで出向いたわけだ」
そして、長い旅の末にそれを成し遂げたわけだが……まだ何ヶ月も経っていないのに、遥か昔のことのようだ。
その時はまさか、こんな事になるとは考えもしなかった。
「センジュツを封印? 何で?」
「お前たちには想像しにくいかもしれんが、俺たちの方の人間界には基本的に仙術だの魔法だのは存在しないんだよ。
 そんな中に、宝貝だけでも大事なのに、さらに仙人なんぞ放り込んだらどうなるか」
その『仙界』と『人間界』の関係はよく分からなかったが、今は話の腰を折らないことにした。
「だが、このハルケギニアには元々魔法が存在する。ならばセンジュツとやらを封印する必要もなく、
 センニンが派遣されてくるんじゃろうか?」
オスマン氏の発言には一理ある。その可能性は高いだろう。
「事態を把握していれば、だがな。……まぁ、その点は信じるしかないが。ただ……」
どうにも、殷雷の口調は暗い。九鷲が後を続けた。
「つまり、あらゆる平行世界から仙人が派遣されてくる事を懸念している訳ね」
そう。今回の件は以前とは違い、宝貝の出所が単一世界ではないのだ。

メイジ。幻獣。先住民族。そして、宝貝。既に混沌の極みにあるハルケギニアである。
この上さらに無数の仙人が放り込まれた時、一体何が起こるのか……


 *


「ここの連中は状況をどの程度把握しているのか、元の世界に戻る方法を知っているか、
 ……なんかを聞きたかったんだが。その様子じゃ何も知らないようだな」
魔法学院の学院長ならばあるいは、と思ったのだが。
オスマン氏は申し訳なさそうに言う。
「すまんな。残念ながら、君の役に立ちそうなことは何一つ知らん」
そういえば、何か言うべき事があったような気もするが……まぁ、忘れるくらいなら大した事でもあるまい。
「別に謝ることでもない。ま、今後そちらで何か掴んだら教えてくれれば良い」
「分かった」
オスマン氏は頷いた。頼もしげに、とはいかないが信じるしかない。

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:51:50 ID:ZBsepeH/
この殷雷は実は原作殷雷じゃないの? 支援

268 :封仙娘娘異世界編 零の雷 6/9:2007/10/31(水) 23:52:45 ID:8N58qTc9
――どうやら、殷雷の話はこれで終わりのようだ。
思いの外長くなってしまった。早く部屋に戻らなければ舞踏会に間に合わない。
……そういう時に限って、他に言わなければならないことを覚えているものだ。
「ねぇ、インライ。『竜の羽衣』のことは言わないの? って言うか、教えてくれないわけ?」
別に、殷雷は忘れていたわけではないようだ。
「ああ、それか。別に、大したことじゃないからな」
平然と言ってのけるが、ルイズにはどうも納得いかない。
あの刺繍を見た時は、あんなに驚いていたではないか。
九鷲がこの話題に食いついた。
「『竜の羽衣』……って何の話? 龍衣?」
「ズバリ正解だ。フーケの奴が着ていた」
殷雷は、足下に転がしてあった手提げ袋から龍衣の破片を取り出した。
緑色の輝きは既に失われている。
その破片には、『鏡閃』と刺繍が入っている。
「へぇぇ……」
鏡閃の名は、九鷲もよく知っている。それは驚愕の事実……のはずだった。
だが、ここまでの話を聞いた後では『ああ、そんな事もあるかもね』止まりだった。
感覚が麻痺してしまったのかもしれない。
「その『キョウセン』っていうの、人の名前でしょ? 何か知ってるんじゃない?」
意外に鋭いルイズ。
「まぁ、知ってると言えば知ってるが……俺の世界では、鏡閃の龍衣は既に破壊したからな。
 その龍衣の持ち主の人物像に関しては、何とも言えん」
殷雷の知る鏡閃は、かつて彼らの前に現れた最強の敵であった。
だが、本来の鏡閃は決して悪人ではない。
「まぁ、仙骨抜きで龍衣だけあったわけだからな。恐らく、本人は仙人のままこの世界に居るだろうな。
 敵ではないだろう。多分な」
仙骨。またルイズの知らない単語が出て来た。この男、本当に話を理解させる気があるのだろうか。
後でこの辺りは聞き直さなければ&言い聞かせなければ。
九鷲が龍衣の残骸を手に取る。
「敵じゃないなら、もしかしたら力になってくれるかもね。これ、貸してくれる?」
「別に構わんぞ。どうせもうそいつには何の力もないしな」
九鷲の顧客を通じてなら、近い内に見つかるだろう。

今度こそ、話は終わった。
大した収穫は無かったが、今できる事ももう無い。
――と、学院長室を出ようとする殷雷たちを、九鷲が呼び止めた。
「今日の舞踏会、殷雷も出席するの?」
「是非、そうしてくれ。フーケの件での褒美は与えられないが、せめて今夜だけでも盛大に楽しんで欲しい」
オスマン氏はそう言うが、殷雷は顔をしかめる。その視線の先には九鷲。
ルイズも、彼の言いたいことを察したようだ。

「……断じて、遠慮する」
「あ、そういえば私もちょっと気分が……」

九鷲酒だけは絶対に飲んでやらない。ルイズと殷雷の共通見解である。

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:53:38 ID:z1D46HPE
支援

270 :封仙娘娘異世界編 零の雷 7/9:2007/10/31(水) 23:55:13 ID:8N58qTc9
 四


夜。
トリステイン魔法学院で、後に『叫喚のプレリュード』などと呼ばれたり呼ばれなかったりする饗宴――正式名称・フリッグの舞踏会――が
執り行われている時刻。
土くれのフーケは裏路地にうずくまっていた。
殷雷によって『竜の羽衣』と命運盤を破壊され、今や彼女の手には宝貝の一つも残っていない。
加えて、上半身はほとんど裸同然である。そこいらで拾ったマントを羽織っているので、即襲われるという事もないだろうが、
それでもあまり長くこのような格好をしていては、風邪くらいは引きそうだ。
しかも、先ほどから彼女を捜しているらしき声がそこかしこから聞こえてくる。
捕まるのは時間の問題だろう。
フーケはぽつりと呟いた。
「……ウッディ」
その身を犠牲にし、彼女を護ったオウムの名前。本当は命運盤というのだが、呼びにくいので適当な愛称を付けた。
特に意味も無い、五秒で考えた名前だったが、その名で呼ぶとオウムは喉を鳴らして喜んだ。
そのウッディは、もう居ない。死んでしまった。私を守って。
胸が痛む。丁度そこは、命運盤が納まっていた懐のポケットの辺りだ。
これは物理的な痛みではない。では、心の痛み?
せっかく手に入れた宝を紛失してしまったのは、これが初めてではない。
言葉を喋ろうが鳥の形をしていようが、所詮ただの道具に過ぎない。

なのに何故、涙がこぼれる?

フーケは顔を押さえた。万が一にも、こんな顔は見られたくない。
たとえ捕まって縛り首になろうが、それだけは我慢できなかった。

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:56:34 ID:z1D46HPE
マチルダたん可愛いよマチルダたん

272 :封仙娘娘異世界編 零の雷 8/9:2007/10/31(水) 23:56:39 ID:8N58qTc9
――その時だった。
「宝貝を一つ二つ失った程度で泣きべそとは、怪盗さんも意外としおらしいのね」
いつの間にそこにいたのか。そこには一人の女が立っていた。
フーケは素早く涙を拭き、身構える。不幸中の幸いだが、杖だけは常に携帯しているのだ。
既に魔力はほとんど底を突いているのだが、構うものか。
例え無駄なあがきでも、最期まで抵抗してみせる。ウッディのためにも。
女は手を挙げる。その手には何も持ってはいない。
暗がりで顔は見えないが、声や雰囲気から察するに自分より二つか三つほど年上と言ったところだろうか。
袖がやけに膨らんだ妙な白い服を纏い、そして何故か腰には瓢箪が括り付けられていた。
「そんなに警戒しなくてもいいわ。私はあなたの敵じゃない。
 ……まぁ、言っても無駄だとは思うけどね」
当然だ。警戒を解かないフーケに対して、その女は言った。
「話くらいは聞いてもいいんじゃない? ――マチルダ・オブ・サウスゴータさん」
フーケの顔色が変わる。
それはかつて捨てた――いや、捨てる事を強いられた、彼女の本当の名前。
何故、この女がその名前を知っているのか。
女は肩をすくめる。
「人から聞いただけよ。私はただの使いっ走りの伝言係兼送迎係。
 あなたのその名前にどんな意味があるかも知らない」
「……誰から聞いた?」
「さてね。名前は知らない。ついでに、仮面を付けてたから顔も見てない」
ないない尽くしか。全く訳が分からない。ああ、『ない』が一つ増えた。
「で、あんた――あんたらは、私をどうしたいの?」
「今は一人でも、多くのメイジが欲しいんだとか。優秀な、ね」
それで世辞を言ったつもりか。
メイジを集める? 一体何者が? それで一体何をしようと言うのだ?
フーケが聞くより先に、女が答えた。
「私たち――まぁ、正確には私は違うんだけど――は、この世界の未来を憂い、国境を越えて結集した貴族の連盟。
 無能で腐敗した王族どもを廃し、有能な貴族によって政を行う、と言うのがお題目。
 まずその手始めに、アルビオン王家を倒す」
「アルビオンを……」
かつて父を殺し、家名を奪った憎き存在。アルビオン王家。
仇敵に復讐する機会を与えてくれるというのか?
「……で?」
「ハルケギニア全土を統一し、『聖地』を取り戻す。そして」
女は続ける。

「そして、全ての『殷雷』の名を持つ者の破壊」

え――
フーケは呆気に取られた。何故そこで殷雷の名が出てくる?
「まぁ、これは正確には『連盟』じゃなく、その協賛者と言うか共謀者の方の目的なんだけど。
 あなたも、殷雷の事は知っているはずよ」
知っている。忘れるものか。まだほんの数時間前のことだ。
「あなたにとっては悪い話じゃないと思うけど?」
トリステイン。ガリア。ゲルマニア。そして、アルビオン。
未だに小競り合いの収まらぬ国々である。それらを統一するなど、とんだ夢物語だ。
それに『聖地』の奪還? 全土統一が夢物語なら、こちらは誇大妄想だ。
エルフどもの絶大な力は、この数百年で幾度となく学んできたはずだ。
馬鹿馬鹿しい。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:57:56 ID:a5tQXzRv
ウッディでなんか変なの思い出した支援w

274 :封仙娘娘異世界編 零の雷 9/9:2007/10/31(水) 23:58:27 ID:8N58qTc9
……だが、そんなものはどうでもいいのだ。

「……分かった。協力する。あのインライを破壊するって言うなら、喜んで手伝わせてもらうわ」
『竜の羽衣』を破壊し、己のプライドを傷つけ、そしてウッディを殺した殷雷。
奴に復讐できるのならば、どこまででも付いて行ってやる。
「聞き分けが良くて助かるわ」
女は笑った……のだろうか? やはり顔は見えない。
この女は一体何者なのだろうか? 聞いたところ、『連盟』の人間では無いようだが。
いや、それどころかメイジですらない。
「さっきも言ったでしょ? 私はただの使いっ走りよ。
 連中の思想には興味無いし、この世界がどうなろうとも関係ないわ。
 報酬さえ貰えれば、ね」
「その報酬って……もしかして、パオペー?」
フーケがそう言うと、女はあら、と声をあげた。少しは驚いたのだろうか。
特に根拠もない、ただの勘だったのだが。
「連中が持ってる宝貝の中に、私の目当ての物があるみたいなんでね。そいつさえ戴ければ、用はない」
やはり、『連盟』は宝貝を持っているのか。ここまで大それた目標を達成しようと言うのだ。
一つや二つではないだろう。
「全部で幾つ持ってるかまでは私も知らないけど。ま、いくら強力な味方が付いてるからって、
 肝心の自分たちが丸腰じゃあ、話にならないものね」
強力な味方、というのが先ほども言っていた、殷雷を破壊したがっている共謀者か。

女はちらりと表通りの方に目を向けた。
「……あまり長居するのは危険ね。じゃ、案内するから付いてきて。
 ――おっと、いけない」
女はどこからか妙な仮面と巻物を取り出し、フーケに放り投げた。
「その仮面を付ければ、好きなように変装できるわ」
仮面を手に取ると、使用法、名称、欠陥などが頭に流れ込んできた。これも宝貝か。
「少しばかり精神力が要るけど、あなたなら問題ないでしょ」
仮面を顔に宛い、意識を集中する。……少々ぎこちないが、それなりに見られる顔を構成できた。
「巻物の方は、前払いの報酬。あなたの力をより発揮できるはず」
フーケは巻物を手に取った。
――なるほど、確かに。これ単品では大した能力は無いが、私と組めばかなりの相乗効果を期待できるだろう。
それにしても前金が宝貝二つとは、やけに羽振りが良いではないか。
女はフーケの反応に満足したのか、表通りの方へと歩き出した。
「二つ、聞いてもいいかしら?」
女が振り向く。
「あまり喋らない方が良いわね。顔が崩れる。……何?」
「その、貴族の連盟とやらの名前」
「『レコン・キスタ』よ。もう一つは?」
「強大な力を持つって言う、協力者の名前」
通りの外灯に照らされ、女の素顔が明るみに出る。
意志の強さを思わせる太い眉毛の下には、氷のように冷たい瞳があった。
眉毛の女は、何の感情も通わぬ声で答えた。

「混沌の覇者――静嵐神帝」

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:59:24 ID:z1D46HPE
ウッディって初代ガンダムのマチルダさんの婚約者だもの 支援

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:00:43 ID:01LXQnWC
また静嵐は祭り上げられているのか…。

277 :零の雷の人:2007/11/01(木) 00:01:02 ID:uORXJxn1
以上。
・・・やりすぎた。正直、投下するのが怖かった。


ちなみに、命運盤の愛称は本当に五秒で付けました。
マチルダだからウッディで。的な。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:01:37 ID:WdZf8/+W
氷の和穂に、静嵐神帝!?おでれーた、トンでもねぇ異世界になってやがる。
GJっしたー

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:04:00 ID:01LXQnWC
意志の強さを思わせる太い眉毛に氷のように冷たい瞳って、まさか!?

280 :零の雷の人:2007/11/01(木) 00:04:41 ID:uORXJxn1
・・・ちなみに、投下直前まで「兆は億の千倍」とかひどい大ボケをかましてました。
いやあ、気づいて良かった。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:05:46 ID:E3Kdl13s
大帝が神帝にレベルアーップ!?
まさに混沌w GJっしたー。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:18:19 ID:ssowOKqO
東京赤ずきんを召還したらどうなるんだろう?

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:18:55 ID:P8bs9x8a
そこで静嵐がくるかw どこぞの並行世界ではスットコドッコイなままで使い魔をやってるというのに。

284 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:19:25 ID:ApnCYQid
投下、大丈夫でしょうか?

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:21:43 ID:JB2/oObS
ウェーイ!!

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:21:44 ID:HKmcwpsJ
ギダヨー!

287 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:27:31 ID:ApnCYQid
では、投下しますね。


 夜。
 ルイズは自室のベッドで、となりにいる奇妙で不気味な生き物を観察していた。
なんなのかしら、この使い魔は。
 さっきからチラッ、とこっちを見るくせに、
 「なによ?」
 と聞くと、
 「な、なんでもない」
 と、焦ったように呟く。
 これではまるで、悪いことをして、それを親に打ち明けるべきかどうか迷っている子供じゃないか。
 そこでルイズは、はたと気づく。その通りではないのだろうか?
 「あんた、なにかしたでしょう?言ってみなさい」
 剣崎の額から、一筋の汗が垂れた。
 「・・・怒らないで聞いてくれるか?」
 「ええ」
 「あのな」
 「うん?」
 「えーとな」
 「だから、なに?」
 「その・・・なあ。あはは」
 「いいから言いなさい!」
 しょぼん、と剣崎は縮こまると、ルイズの前に正座した。
 「実は俺、戦えません」
 「はあ?」
 

 「つまり、あんたはそのなんちゃらカードがないと戦えない。
ただの無能で、生きている価値すら見出せない野良犬以下だと・・・そう言いたいわけね」
 「・・・それは言いすぎだろう」
 剣崎は、ルイズに変身するための条件を説明した。
 と言っても、ライダーについては召喚された日に、ある程度話したので、数分で説明は終わったが。
 この前、どこのだれとも分からない人物から送られてきたカテゴリーKのカードは、覚醒器に通したときでないと効果を発揮しない。
 変身できない剣崎には、無用なブツである。
 「ああいやだわ、情けない。この使い魔は足止めもできないうえに、唯一の戦う手段すら奪われ、しかも犬以下だなんて!」
 ルイズが芝居がかった感じでいう。
 さすがに今のはカチンときた。
 「お前な、少しは年上への礼儀ってもんを考えろよ!」
 「へえ」
 ルイズはつい、と顎を上げ、ベッドの上に立った。
 正座している剣崎は、自然と見下ろされてしまう。
 「・・・・・・おい」
 「なあに?」
 「パンツ見えてるぞ」
 剣崎が、キャミソールから覗く下着を指差して指摘した。




288 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:29:10 ID:ApnCYQid
 するとルイズは、ふんふんふんふ〜ん、と鼻歌を歌いながら、逆立ちの姿勢に入る。
 「おい、危ないって!気でもふれたか!?」
 「とう!」
 ルイズの細腕で逆立ちが出来るはずもなく、そのまま倒立前転の形になる。
 ルイズの踵が振り子のように振り下ろされる。
 そして、ちょうどいい具合に、剣崎の頭頂部に命中した。
 「いだっ!」
 「こんのバカ魔!あんたが戦えないってのは、さっきいった通りよ!」
 「つ、つまり、無能・・・ってことなのか?」
 「そうよ!あんたはなに!?」
 「け、剣崎一真」
 「違うわ!この私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールの使い魔よ!」
 頭を抑え、うずくまっていた剣崎の背中に、容赦ないフライングボディプレスが襲い掛かる。
 「おげ!」
 「いいこと!?明日!剣を買いに行くわ!紙程度の殺傷力しかないあんたでも、
いちおう武器を持てば、マシになるでしょ!」
 トランポリンと剣崎を勘違いでもしているのだろうか。
 ルイズは床に突っ伏した剣崎の上で、なんどもジャンプする。
 「ほげ!うえ!ぶへ!」
 「ほらほらほら!剣を買うって言ってるのよ!一言くらい感謝の気持ちをあらわしなさい!」
 「あ、ありが・・・とうっ!」
 「ございますは!?」
 「ごっ・・・ざいます!」
 「よし、許してあげるわ」
 最後に強烈なジャンプを見舞い、ルイズはやっと剣崎から降りた。
 「明日は虚無の曜日だから、街に連れてってあげる」
 ルイズはそのままベッドに入り、眠ってしまった。
 痛む背中をさすり、剣崎はのそのそと立ち上がった。
 いてて。すごく痛い。
 ちびっ子のくせになんてパワーだろう。
 「ふう」
 痛みが引いたころ、剣崎はポケットからカテゴリーKのカードを取り出した。
 「これだけじゃ変身できないんだよなあ・・・」
 『進化』と書いてあるらしいカードを眺め、剣崎は大きなあくびをした。



289 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:30:25 ID:ApnCYQid


 虚無の曜日、というのは休日のことをいうらしい。
 昼ごろ、ルイズは剣崎と馬で出掛けた。
 こんなに遅く出て大丈夫なのかよ、と剣崎は不安になって尋ねた。
 まさか三日三晩ずっと旅します。なんて言いださないだろうな。
 「馬はけっこう速いのよ」
 なんて、ルイズの言葉を信じたばっかりに、剣崎は今、尻を押さえている最中である。
 「さ、三時間も乗せるなよ。おかげで、とても尻と腰がいたい」
 「ぐだぐだうるさいわね。歩いたらもっとかかっちゃうじゃないの」
 「そ、そうだけどさ」
 反論できず、とりあえず剣崎は主人に対する心の闇を払うために街を見た。
 白い石造りの街は、まるでテーマパークのようで、そう考えると、自分の邪気が薄れた気がする。
 貴族に比べて、平民が多いのも特徴だ。
 老若男女。とにかく様々な人が道を行き来している。
 「行くわよ」
 「ああ」
 ほかの道に比べると、大通りといえなくもない道を歩いて数分、一軒の店の前で、ルイズは立ち止まった。
 「ピエモンの秘薬屋の近くだったから、この辺なんだけど・・・」
 きょろきょろしていると、ルイズが一枚の看板を見つけ、嬉しそうに呟いた。
 「あった。あそこよ」
 看板は剣の形をしていた。ばかに分かりやすいな、と剣崎は思いつつ、ルイズの後に従った。

 店の中には、五十くらいの店主らしい親父が、入ってきたルイズと剣崎を胡散臭げに見つめた。


290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:31:26 ID:OScqAYx4
支援

291 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:31:58 ID:ApnCYQid
 紐タイ留めに描かれた六芒星に気づき、ドスの利いた声で話しかけてきた。
 「旦那。貴族の旦那。うちはまっとうな商売してまさあ。お上に目をつけられるようなことなんか、これっぽっちもありませんや」
 「客よ」
 ルイズは腕を組んで言った。
 そのままふたりで、なにやら話し始める。
 剣崎は、店の中にある武器を触ったり、持ったりしてみた。
 「ん?」
 剣を握ったとたん、左手のルーンが輝きだした。
 慌てて剣から手を離す。
 「どうしたのよ?」
 「いや、なんかこの剣を持ったらルーンが光って・・・」
 「そいつはなんの魔法もかかってない剣ですぜ?今まで、そんなことなかったはずですが・・・」
 剣崎が指差した剣を見て、店の主人は、不思議そうに言った。
 「じゃあ、あんたそれ買ったら?」
 「これか?」
 何の変哲もない、ちょうどいい長さで、ちょうどいい重さの剣である。
 う〜ん。ならこれにしようかな。と、剣崎がそれを手にとろうとすると、
 「おい坊主!」
 手を伸ばした先の、乱雑に積み上げられた剣の中から声がする。
 「おめえ、自分を見たことがあるのか?身長ばかりデカイくせして、全然ヒョロヒョロじゃねえか!
それで剣を振るう?そんなことしたら、逆におめえが折れちまうぜ!」
 「なんだと?」
 「やい、デル公!」
 目を吊り上げて、主人が積み上げられた山の中から、一本のさび付いた剣を抜き取った。
 「お客様に失礼があったら、貴族に頼んでてめえを溶かしちまうからな!」
 主人はその剣に向かって怒鳴りつける。
すると、なんとも不思議なことに、その剣から、今まで聞こえていた声が発せられた。
 「おもしれ!やってみろ!どうせこの世にゃもう、飽き飽きしてたところさ!溶かしてくれるんなら、上等だ!」
 「やってやらあ!」
 主人と剣が、言い合いを始めたのを、呆れ顔で剣崎とルイズは見守っていた。
 ふと、剣崎は視線を感じ、店の外を見る。
 そこには、通りを行きかう人々に混じって、自分を見つめる青年の姿があった。
 その顔には、挑発するような笑みを浮かべていた。
 間違いない。あいつは。
 剣崎は急いで、店の扉に手をかけると、走り出そうとする。が、その前にルイズが立ちはだかった。
 「ちょっと!どこ行くのよ!?」
 「悪い!知り合いがいたんだ!行かせてくれ!」
 「あんた、剣はどうすんのよ?いらないの!?」
 青年は、まだこちらを見ている。


292 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:34:34 ID:ApnCYQid

 剣崎は口を二、三度パクパクさせると、店の中で依然として怒鳴りあっている店の主人と剣を指差した。
 「あの剣でいい!」
 「あんなのでいいの!?」
 「いいんだ。大好きなんだよ!分かったなら、ごめん、すぐ戻るから!」
 剣崎が走り出すのを確認すると、青年はゆっくりと人通りを歩き出した。


 五分ほど、青年のあとを追っていた剣崎は、いつのまにか人通りの少ない場所に向かっていることに気づいた。
そして、さらに奥の行き止まりに差し掛かったとき、剣崎は叫んだ。
 「キング!!」
 「なにかな?」
 前を歩っていた青年は、くるりと振り向いた。その手には、携帯電話が握られている。
 「お前、封印されたんじゃなかったのか!?」
 「封印かあ。・・・冗談はよしてよ、ブレイド。君以外に、この世界で僕を封印できるヤツがいるのかい?」
 「それは・・・」
 いない、はずだ。
 この世界にいるのは、自分と、キングだけのはずである。
 「君のところに送られてきたカードだよね?」
 「・・・!」
 なんでそんなことまで知っているんだ。
 剣崎は、じりと身構える。戦おうなんて思っていない。
 「あれ、君に送ったの、オスマンとかいうやつだよ。僕、あいつが部屋から出るのみたんだ」
 キングは携帯をいじりながら、さも当然のように言った。
 「なんだと?」
 「お、今の驚いた顔いいね〜。ま、僕にもよく分からないけど・・・
あの子供たちには、この前の借りがあるしな。いつか、復讐しにいくから」
 キングが、行き止まりの壁を軽く突く。
 そんな、日常でもごく普通にありそうな動作で、壁を粉々に粉砕した。
 そのまま去ろうとしたキングは、なにかに気づいたのか、くるりと後ろを振り向いた。
 「そうそう。これ、返してあげようか?」
 キングの右手には、奪われたラウズカードが十二枚ある。
それをひらひらさせながら、さらに左手から、別のカードの束を取り出した。
 「それは・・・始のカード」
 「そう。ブレイドのカードはタダで返してもいいけどなあ。・・・・・ジョーカーのカード、欲しいかい?」
 「それを渡せ」
 あれさえ、揃えば、始はジョーカーの苦しみから、逃れることができるかもしれない。
 キングはにやりと、いかにもワルです、といったふうの笑みを浮かべると、ひとつ、提案してきた。
 「それじゃあ、きょうの夜、あの学校の中庭に来てよ」
 「それだけでいいのか?」
 「うん。ほら、これ。前払い」
 キングはカードをばらばら落とし、去っていく。
 一体、なにが目的なんだろう。剣崎は、とりあえず落ちたカードを拾うことにした。


293 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:36:07 ID:ApnCYQid
 ルイズは、店で買った錆びた剣・デルフリンガーを背中に背負い、剣崎が走り去った方向へと向かった。
 「全く・・・主人を置いて行くなんて、ご飯ヌキね」
 「おい!降ろしやがれ!」
 「ん」
 リクエストどおり、ルイズは肩からそいつを落とす。
ごん、と鈍い音と共に、デルフリンガーは地面に倒れた。
 ここは大通りである。しかもかなり混み合っているのだ。
通行人は、デルフリンガーになど目もくれず、踏みつけて行く。
 「ぎゃあ!やめろ!悪かった!痛え!マジ痛え!」
 「ふふふ」
 剣崎への怒りが溜まっていたルイズは、悲鳴をあげるデルフリンガーをにやにやと見ていたが、
はっ、としたように、再びそれを背中に背負った。
 「そんなことより、あの馬鹿追いかけなきゃ」
 よいしょ、と健気にもルイズは、その小さな体躯で人ごみを進んだ。



 ルイズが、汗を流しながら狭い通路を歩いていると、剣崎が引き返してくるところだった。
 途端、ルイズはデルフリンガーを放り出し、使い魔にむかって駆け出す。
 「いでぇ!!」
 デルフリンガーは抗議の声をあげるが、聞く耳もたずなのか、ルイズは、とりあえず剣崎にタックルした。
 「うわ!」
 小柄なルイズのタックルは、助走も半端だったこともあり、大した威力を持っていなかった。
 「全く・・・主人を置いていくなんて。しかも、主人にあんなものを運ばせるなんて」
 「ごめん」
 どうやら思ったほどルイズは怒っていないらしい。腕を組んで、剣崎を睨みつけるだけだ。
 「けど、いいことがあった!」
 「あ?」


294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:37:58 ID:I3ImtguX
ブービートラップか?支援

295 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:38:04 ID:ApnCYQid
 
 ルイズは怪訝そうに眉をひそめた。
 「カードが戻ってきたんだ!これで、俺、また戦える!」
 きゃっきゃっと剣崎がはしゃいでいるあいだ、
ルイズは地面に放置されていたデルフリンガーを鞘から引き抜き、剣崎に切っ先を向けた。
 「無駄な金使わせた罰。それ没収よ」
 「ちょ・・・ちょっと待って!せっかく、取り戻したんだけど」
 「口答え禁止!」
 ルイズは剣崎のカードを引ったくると、デルフリンガーを放り投げ、ずんずんと大通りへ戻っていく。
 「オ、オンドゥルルラギッタンディスカー!!」
 なーんてね。不思議なことに、俺のポケットにはまだカードがあるんだなあ、これが。
 スペードのA、それと始のカード。
 それにしても、スペードのカードはどうやって返してもらおう。ピンチに陥ったりすれば、返してくくれるだろうか。
 「おい」
 「・・・ん?」
 見ると、ルイズが乱暴に投げたデルフリンガーから、声がかかった。
 「お前さん、俺のこと使わねえつもりだろ?」
 それはそうである。
 はっきりいって、ただの剣よりもブレイラウザーのほうが数倍扱いやすい。
なのに、使い慣れないさび付いた剣を使うアホがどこにいようか。
 「もし、俺を使わない魂胆だったら、あのお嬢ちゃんに言っちまうぜ。へんなカードまだ持ってるぜ、ってな」
 こ、こいつ、剣のくせにいい性格してやがる。
 渋々、剣崎はデルフリンガーを拾った。
 「おでれーた。見損なってた。てめ、『使い手』か」
 「『使い手』?」
 「なんだよ、自分の実力も知らんのか。まあいい、てめ、運がいいぜ。俺を買うなんてな!」
 「そりゃどうも」
 剣崎は、落ちていた鞘を拾い、剣を収めようとする。
 「おい、待ちな。おめ、名前、なんていう?」
 「俺は、剣崎一真だよ」
 デルフリンガーは、う〜ん、と唸った後、豪快に笑った。
 「ははっ!おめ、名前まで剣がついてんのか!最高だな!最高だ!
おめえさんは、まさしく剣を振るうために生まれてきたっつーわけか!」
 なんだろう、この剣。
 錆びてるし、喋るし。
 なんか、気に入られたし。
 「なんなんだろう、魔法って」
 遠くでルイズが、怒ってる。はやくしなさいと怒鳴る。吊りあがった目尻と、赤くなった顔から察するに、相当怒り狂っているようだ。
 剣崎は、急いでデルフリンガーを背負うと、ルイズの元へと全力で走った、





296 :ゼロの(オンドゥル)使い魔:2007/11/01(木) 00:41:15 ID:ApnCYQid
以上で投下終了です。支援、ありがとうございます。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:43:20 ID:nbeNySdO
剣崎の悲劇(喜劇)は続くか……GJ.
まあ、ダメな主人にがんばって相手をしてやれ、ダメな先輩(普段)よりは……ましかもしれんし

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:45:03 ID:JB2/oObS
ホラ、あの人……肝心な時「しか」活躍しないお荷物だから乙

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:45:34 ID:Vsb15Iq8
召喚したのが始なら、奴はロリコンだからなんだかんだ言いながら
きっとルイズの言うことを聞いてくれるに違いない!
だが橘さんは女医好き巨乳派なのでティファに篭絡されるぞ気をつけろ!

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:45:48 ID:FPNc8/VA
なんか・・・言っちゃあれだがルイズがアホの子に見えるぞ。
現状キングに唯一対抗できるラウズカードを剣崎から取り上げるって。
デルフで二刀流かますためのフラグともとれるが・・・

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:48:07 ID:8YYQ1qt3
オンドゥルGJ!
デルフ、たしか何話だったか忘れたが、2刀流してたから大丈夫かな………

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:59:04 ID:nbeNySdO
まあ、あの世界のルイズはちとアフォっぽいが……。
カードの力でなく剣崎自身の力で戦った二刀流シーンは神だったな。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:07:22 ID:QPtxAHuT
GJ!

ウッディ…
某ネズミの国のフルCGアニメ映画の主人公が真っ先に思い浮かんだ

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:08:46 ID:D9rSiCVW
うおーこないかなと思ってたら来たw
GJ!
>>301
あれはワイルドカリスになる前だから、たぶん36か37くらいだね。
二刀流のストレートフラッシュ。

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:27:49 ID:gZdiXjtc
誰か渋谷有利原宿不利を召喚してくれないかな……
そして故郷が三つに

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:35:58 ID:LljvsEL5
そろそろオメガ11が召還される頃合だと思うんだイジェークト!

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:37:18 ID:+D+1Ct7I
>>300
まぁ多少馬鹿なほうがいいさ。色々と。

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:48:25 ID:SfHMNUtr
>>306
源文キャラは面白そうだな
佐藤と中村とか召喚されたらえらいことになりそうだw

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:52:06 ID:5L29heQk
>>306
ゼロ戦はもちろん、シルフィードからもイジェークト
あげくアルビオンからイジェークトして乗り捨てられたアルビオン大陸が墜落するわけだな


310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:20:26 ID:NZGWDWxm
DQ3のしあわせのくつを召喚させるとしたら誰が一番似合うだろうか
マチルダさんあたりかな

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:27:43 ID:AOQT/6k7
無駄にLVが上がっているテファと申したか

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:28:17 ID:z+he3b1y
ぜひ「あぶない水着」をウエストウッド姉妹に。
すごく…見たいです……。

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:32:37 ID:kbI7VjKf
>>306
エスコン召喚ならモビウス1も中々だと思うんだ…ただ、キャラが作りづらいだろうけどなエンゲージ!


314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:36:50 ID:DeoVyvhk
>>308

ルイズが召喚したのは中年男だった
契約のキスで頬にルーンが刻まれる
あらゆるメイジを使いこなすミョズ何とかのルーン

その男、佐藤大輔はまたたく間に学院の生徒を仕切り、トリスティン学院特命隊を組織する

「…ギーシュ、貴様ァ、女孕ませて借金苦か、よし、入隊だ」
「キュルケか、実家がローン抱えて破産寸前?、入隊だ」
「タバサ、母親の身代金を工面したいのか、入隊しろ」

ルイズは佐藤に聞いた「なんでこんなクズばっかり集めるのよ?」


バキッ!

「本当にてめーは使えねぇメイジだな!無知と無能はメイジの不幸です、ってか」

「……ちくしょういつか殺してやるわ……」


その頃、ガリア王は三匹の使い魔を召喚した

「…イテテテテ…ここ…どこだ…?」
「パッキー!コイツラ人間だ!スゲー!ハリウッドのホラー映画に出てくるニンゲンだ!」
「落ち着けボタ……ラッツ!周辺警戒、少佐に航空支援を要請しろ!」

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 04:17:15 ID:LljvsEL5
>>314
一方、マチルダはグロスマイスター大尉を召還した

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 04:49:58 ID:LljvsEL5
「ったく……。
 アタシはお尋ね者で、追手も掛かってて、
 ついでにここは戦場のど真ん中で、周りは全部敵。
 だってぇのに、こう……どうしてアンタは騎士みたいに振舞うのさ。
 ひょっとしてロマンチストだったり?」
「こんな状況だからだ、フロイライン・マチルダ。
 こんな状況だからこそ、最後に残った騎士道精神を貫きたいのだ。
 ……私は塹壕の汚さも、怯えて流した小便の感触も知っている。
 だが、だからと言ってロマンチシズムは女性の特権ではあるまい?」

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 05:23:58 ID:KWUNLYWv
ガリア王が喚んだのゾンビコマンド三匹じゃなかったか…

>>316
ブリミル信仰ってヴァル原ありそうな感じだけどなwwww

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 05:28:11 ID:KWUNLYWv
…と いう事はジュリオの代わりにバウアー大尉かクルツ軍曹来てるのか

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 07:20:01 ID:OAxO1lH2
この話題わからないからハルケギニアのトリステインに派遣されたローカルな神様を召喚したせいで
トリステインの平和を守る美少女仮面になっちゃったルイズの話しようぜ。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 07:53:12 ID:cSZf4KEh
そういうときはおっぱいの話に決まっている

つまり、二つ合わせて「おっぱい仮面」だな

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 09:20:17 ID:B0Y352Rn
>>320
けっこう仮面召喚?

322 :「一休さん!」(1レスのネタ):2007/11/01(木) 09:21:30 ID:DeoVyvhk

ルイズが召喚したのは「一休さん」だった

使い魔の契約を交わした一休はせっせと仕事に励んだが、粗末な食事では口寂しくなる
「ルイズさん、そのクックベリーパイをわたしも食べたいです」
「こ…これは毒よ!貴族以外の者が食べたら死ぬのよ!」

一休は坊主頭に刻まれたルーンにツバをつけた

……ポクポクポクポク……チーン……

一休は翌日、ルイズの朝食を平らげ、デザートのクックベリーパイも全部食べてしまった
「ルイズさんの食事を食べてしまったので、これを食べて死んでお詫びをしようと思ったんです」


そんな一休も恋はわからんちん、ある日ギーシュに因縁をつけられ、決闘をする羽目になる
喧嘩はからっきしの一休は頓智を利かせる

……ポクポクポクポク……チーン……

「ギーシュさん、あなたが魔法で出したゴーレムはとても大きくて力が強い
そこでこのご飯粒をぼくとゴーレムさんのどっちが早く糊に出来るか競争しませんか?」

(*話のオチは忘れたので各自補完下さい)




一休はワルドと対決するが、アゴがケツのように割れたワルド子爵は一休の頓智にお手上げ
「一休さんそれはないですよぉ、拙者は困るでござる」


そんなこんなである日、シエスタがモット伯に攫われる事件が起き、一休は解決のために一肌脱いだ

……ポクポクポク……チーン……

「モット伯、最高にいい女をご所望でしたら、この一休がご用意いたしましょう」
一休はモットを軍隊の新兵訓練に放り込み、数日に渡って女ッ気無しのシゴキを体験させる
訓練が開けた後、一休が連れてきたのはモット伯の古女房、伯爵の側近は一休に詰め寄るが
モット伯は「なるほど、そちは最高にいい女を連れて来てくれた、大儀であった」

その後、7万のアルビオン軍を止めてくれと命令した将軍に
「それでは将軍様、アルビオン兵をサウスゴーダから追い出して下さい」と頓智で返したり
ガリアとの国境の橋で、「この橋渡るべからず」の立て札を見て真ん中を渡ったり
一休は使い魔として活躍し、ワルド右衛門さんやアンリエッタ殿様は薫陶を受けた



「一休、そちはこのルイズの使い魔じゃ、勝手にいなくなったら許さんぞよ」



(*)史実の一休和尚は酒も女もやり放題の破戒坊主で、応仁の乱で荒んだ人心に徳を積むべく尽力したそうです

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 10:14:05 ID:1RYrW9kQ
>>314
ジョゼフ猫の糞呼んじゃったのか

>>322
もうなにがなんだかw

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 10:32:41 ID:99MneHdm
>321
小ネタにあるんだぜ?

325 :暗黒妖精:2007/11/01(木) 12:26:03 ID:pqLKRi0M
ボトムズの最新作OVAが出ましたし、不死身の男、キリコがルイズの使い魔として召喚されるのはどうでしょう?
はたして、ルイズはキリコと共に地獄で生き延びるか?

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 12:33:33 ID:JB2/oObS
>>325
せかいの ほうそくが みだれる!

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 12:34:00 ID:USSoG0Oz
キリコが来たら地獄になるみたいな書き方ですな

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 12:43:20 ID:wv67H9am
コーヒーは苦くなる。

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:00:13 ID:fWJuu5Gk
次回もキリコと一緒に地獄に付き合ってもらおう

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:01:37 ID:lg1K6o7c
ルイズがむせる


331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:14:47 ID:3+k53B9Y
>>330
脱ぐ→畳む→使い魔を召喚する→使い魔とキリコを間違える

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:14:51 ID:FXmYlQK+
キリコと聞いてブラックジャックを思い出した

ウェールズとアンが安楽死させられそうだから忘れる事にした

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:25:18 ID:fTziE4bE
>>332
でも治せそうな人なら治してくれるよ!

タバサママンには安楽死をお勧めしそうだが…

334 :暗黒妖精:2007/11/01(木) 13:36:34 ID:pqLKRi0M
>>327
たしかに、ボトムズのキリコ・キュービィーが召喚されたとしてハルケギニアがすぐ地獄に変えるわけがないですね。
ところでハルケギ二アでキリコが乗るのはATでしょうか零戦でしょうか?

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:37:37 ID:WdZf8/+W
>>336
連投するなら、メール欄に半角で sage と入れろ。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:38:15 ID:DR8aeu+M
いいえ、空挺戦車アストラッドです

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:42:25 ID:oDaTXKLm
医者……医者……安楽死の人とか間黒男とか京の字とかKとか魔界医師がちらついて「普通」の医者がさっぱり出てこない

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:45:02 ID:WdZf8/+W
ワイルドライフの陵刀先生とか浮かんだから大丈夫!
【しかも獣医だ】

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:46:29 ID:tsgHp6eO
暗黒妖精(笑)

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:17:46 ID:CRG0P5Dj
ヤマトの佐渡先生を呼ぶんだ!
斃れたウェールズを診察→スキル『ありゃ、誤診じゃった、皆には頭を剃ってお詫びせんといかん』発動で無問題。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:31:52 ID:fSMUus2u
>>334
学園の宝物庫にはレグジオネータが
タルブの村にはベルゼルガ・テスタロッサor全長2メートルもの対ATライフルが安置されてます

そしてシエスタを始めとしたタルブ村出身者は劣等種「狂戦士」の血を引く事に…

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:52:11 ID:fSMUus2u
>>337

2000年代の東京から幕末の江戸へ
そして未知の世界ハルケギニアに呼び出される南方仁

最初はメイジでは無い上にハルケギニア人にとって「未開地の野蛮な方法」での治療法
を用いる事で辟易されるも人体に対する医療技術とその姿勢は後々のハルケギニア医療に大きな影響を与える事に


343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:26:53 ID:dMPHJWpJ
>>337
幽遊白書のマッドドクター神谷とか。

なにげに強力だよね、あれ。回復系もバッチリだし。

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:47:01 ID:SfHMNUtr
サウスパークを見てたらコルベールとギャリソン先生
が重なって見えて仕方ない

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:14:01 ID:fWJuu5Gk
其処でクレイトスさんですよ

グロテスク!ゴルゴン首もぎ!

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:14:16 ID:dWOjsLEm
ここで空気を読まずにカイザーラインハルト召喚
タルブに落ちてるのは真っ赤な戦艦バルバロッサ
シエスタは祖父の遺伝で赤毛に……あれ?なんだか頬を熱いものが(´;ω;`)

ただあの人ってフロイラインかキルヒアイスのフォローがないとDQN一歩手前な人なんだよね
沸点が低いから早死にしやすそう

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:30:14 ID:1RYrW9kQ
流れぶった切るけどここって複数の作品のキャラが召喚されるのはNGなんだっけ?
同じシリーズだけど作品間で世界観を共有していないキャラ達が召喚される展開を思いついたんだけど

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:33:43 ID:X5PfDb8C
避難所だね。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:50:14 ID:mTr3TfFx
フルボッコにされるの覚悟だよな

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:55:47 ID:nGol9HP/
ここではフルボッコにはされんと思うが。
なんかちかごろ許容範囲が狭くなったな

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:59:50 ID:ypwnke3w
昔から多重クロスは敬遠されてたよ

っていうか、良識ある人が多かったから誰も書こうとしなかっただけだと思うけどね。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:02:01 ID:rp9CYB1K
医者か…
獣医がありなら、桜塚星史郎とか。


353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:03:26 ID:EO0zF3+D
>>340

真田「こんなこともあろうかと、沖田艦長を生き返らせておいたんだ。」

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:04:19 ID:RuahKmeA
よし、トライガンからテロ牧師をだな

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:09:43 ID:Po73hqoc
>>354
ソレいいね!
レガート呼ぶよりまだマシなSSになりそうだね!!


356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:17:16 ID:hZNTvsYZ
うん、パニッシャー弾切れるね!
ウェールズ戦くらいまでならもつかな!?

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:19:40 ID:xPUZESR6
テロ牧師はテファに召喚されて欲しいな。
孤児院つながりで。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:24:36 ID:cLVbSRao
ウルフウッド「月が…減っとる」

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:27:01 ID:vjsZxT5r
>>356
大丈夫
パニッシャーは振り回すだけで武器になる

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:29:08 ID:Po73hqoc
>>357
ニコ兄ぃと呼ばれて大人気だな。

>>358
>ウルフウッド「月が…減っとる」
…上手いじゃないの。
マジで書いてみない?

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:29:56 ID:mS+oDf+Y
あの星って月が5つくらいあるんだっけ?w

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:30:53 ID:35FBtrgU
クロスカディア?

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:32:33 ID:hZNTvsYZ
>>359
それもそうか

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:36:09 ID:uxAasMku
デルフが泣いてるぞ

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:41:22 ID:kSjktNwR
インテリジェンスパニッシャー


言ってみたかっただけなんだすまない

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:41:40 ID:oDaTXKLm
それなりの重量があるデルフを片手でぶん回して
「アカン……軽すぎて調子狂うわ」とか?

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:46:22 ID:IdP4hUi8
流れを読まずに「ベルセルク」のガッツ召喚
・・・ありそうなのに無いなぁ・・・
けっこ雰囲気合うと思うんだけど

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:54:55 ID:mTr3TfFx
アルトネリコのライナーを……すまん、なんでもない

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:55:21 ID:qeGef/Fy
贄が起こって学院全滅&ルイズ狂人化…みたいな展開しか思い浮かばない

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 18:59:38 ID:mc3JBBLD
>>367
ガッツのみならともかく問題は使徒とべヘリットだわな
>>368
ジョゼフがベヘリット召喚して使徒化、タバサの父親と母親が喰われてクロムウエルやワルドが
使徒もどきにされる展開を思いついた

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:00:40 ID:mc3JBBLD
アンカー間違えたorz
368じゃなく>>369だった…

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:10:50 ID:Kg9DjGnz
他が殆ど全滅と言われるとキスダム思い出すわ……とっとと黒歴史にしたのに。

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:16:12 ID:sw6OGqW5
ガッツには亡霊が寄って来るって設定を何とかするのが先だと思うが。
召還初日から人死に起きちまうぜ。

374 :585:2007/11/01(木) 19:18:42 ID:YBPkiKEt
オンドゥル>>まぁ、余計な事をする雌猫は早死にするって事だ

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:21:55 ID:mc3JBBLD
>>373
鷹の団抜けた頃のガッツを召喚するのが一番無難なような
あの頃が一番平穏な生活送ってた時期だし、それ以後や鷹の団に入る前だと絶対言う事きかねえ

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:32:17 ID:TH4xVkc0
トップ2のノノ召喚とか
フィジカルリアクターで虚無すら赤子扱いしそうだ

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:51:05 ID:KqNmJ/7t
アルスラーンのギーヴ召喚。

田中芳樹はラブシーンを書けないから、表向きはルイズも無事なんだろうな。

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:52:02 ID:DhEMEuWi
>>うん、パニッシャー弾切れるね!
パニッシャーなら薬莢弾込め弾造キット付随してそうな感じだけどな…

土メイジに鉛精製してもらって墓場や便所・牧場から硝石掘り出して
山に硫黄堀りに向かい毎日毎日炭を焼く…

辛い戦いだな…

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:59:10 ID:2nELtsMb
>辛い戦い
本来の錬金術ってそんな風なはずなんだがな
ハルケギニアの錬金はあんまりだと思う

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:06:03 ID:DhEMEuWi
そういやアニメ見たけどあの世界もう火器類黒色火薬なんだよな…

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:06:17 ID:qeGef/Fy
パニッシャーネタで思いついたが…

つ【バットマン&ジョーカー】
つ【ウルヴァリン&セイバートゥース】
つ【スパイダーマン&ヴェノム】

これらが召喚されたらどうなるのやら…
あ、ギャラクタスが召喚されたら即世界滅亡なのでヨロシクw

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:07:54 ID:jErQtkIO
種アストレイよりロウ・ギュールを召喚。

タルブ村の戦いでは、全長150メイルの巨大デルフリンガーでレキシントン号を一刀両断。
虚無の出番は無い。

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:14:58 ID:B0Y352Rn
>>381
バットマンはやっぱバットケイヴとアルフレッドがいないとなあ……
他の二組はなんかやることがいつもと変わりそうにないな
スパイダーマンは地球と別の星に行くスパイダーマンアンリミテッドってアニメがあったけど
あれも結局やってることと軽口は同じだったし
ウルヴィーは子供には優しいだろうけど人の下につくのをよしとしそうにない
てかジョーカー一人だけやばすぎ
それこそタバサが母親と一緒にヒャーハッハッハ
アンアンがウェールズとヒャーハッハッハ
ヴァリエール一家がヒャーッハッハッハ
もう学院全体のルイズ以外がヒャーハッハッハ
それと一緒にジョーカーがヒャーハッハッハ(by青木さんorデーモン閣下)
てなことになりかねない

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:20:42 ID:uGyeYh4U
しかしあっちの方の漫画って目が小さいよな。
日本の漫画のが大きいだけか?

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:20:51 ID:UIGWBa2r
じゃあマーヴェラーって叫んでロボ召喚する方のスパイダーマン

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:21:58 ID:DeoVyvhk
スーパーマン召喚
普段はシュヴルーズかマザリーニの下で物書き見習いか辻新聞の記事書きとして働く冴えない男だが
ルイズに危機が訪れた時には電ボックスの替わりにトイレで変身し、駆けつける
しかしこの時代のハルケギニアであのタイツとビキニパンツなので変態扱いされたりもする

あらゆる武器を使いこなし、綺麗なヒーローには無い非情さもあわせ持ったスーパーヒーロー
「スッパマン召喚」も面白そう、桃りんごを酢に漬けたハルケギニア製のニセ梅干で変身


387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:28:07 ID:B0Y352Rn
>>384
というよりデフォルメが好かんというか、よりリアルなほうを好むんだと思う
向こうだとアニメでも3Dのほうがリアルだから2D<3Dって考えてる人は多いらしい

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:28:19 ID:3w3TgEze
特撮キャラあり?

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:28:36 ID:oDaTXKLm
ハルケギニア的に全身タイツやビキニパンツはありなのだろうか

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:29:54 ID:7COzw3cZ
Ranceシリーズからランス召喚したら
ゼスの二の舞くらいしか思い浮かばん…

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:30:56 ID:LcszUOWO
変態と梅干しで思いついた

つ【ザ・ブレイダーこと速水克彦】

恐らくルイズに同情して自分から使い魔になりそうだ
何かある度に「俺は今、モーレツに感動しているっ!」とか言ってそうだ

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:32:43 ID:D9rSiCVW
>>388
普通にありだが。
今でもブレイドクロスが連載中だし。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:34:01 ID:j0TsSs6m
>>384
まあ、ここ数年で二本の漫画に影響うけて萌え系絵柄のデザイナーもぼつぼつ現れてるけどな。
(アメコミは脚本と作画が違うのが一般的)

いや、萌え絵柄のX−MEN見たときはかなりの衝撃だったなぁ、ストームとかローグとかジュビリーとか。

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:34:35 ID:LcszUOWO
>>390
ルイズが躾しようとして逆に躾られ
キュルケやタバサなど女性達も次々とやっていく…


…イカンな。これ以上は地下送りになりそうだ

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:35:16 ID:R81JfSIb
そういえば忍者みたいなの召喚されてないよな

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:39:52 ID:+CbOjvaI
>>395
乱太郎が召喚されてます。…忍者と言えないか、アレは

忍者と言われてタートルズを真っ先に連想したのは私だけの秘密

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:45:17 ID:HTzpUhiI
>>394
大丈夫、ルイズは実年齢言わない限り子供に見られて襲われない

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:49:51 ID:7COzw3cZ
つか、真っ先にキュルケか?
案外シエスタとかも喰われるな…

デルフとカオスの二刀流になるわけか?
素で強いのにガンダールヴの補正が掛かった
ランスアタック・鬼畜アタックは鬼になるぞ

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:50:46 ID:ttnNRf/S
ディアブロのソウルストーン召喚
ルイズがディアブロに乗っ取られて、学院の地下に迷宮が

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:52:44 ID:CYd5GrEi
一番ヤバそうなヤツといえば・・・


宇 宙 魔 神 
ギ ャ ラ ク タ ス 召 還


なんてのはどうだろ?


401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:55:33 ID:RuahKmeA
トライガンの中で大丈夫そうなのは…

ヴァッシュ、ウルフウッド、メリル、モネヴ、リヴィオ、ラズロ、マスターチャペル…途中で弾切れ
ナイブズ…ヴァッシュと和解した後なら
レガード…性格に難ありすぎ
ミリィ…武器、性格共にベスト
マイン様、サイクロプス、パペットマスター、ホッパード、ミッドバレイ、ナインライヴス、雷泥、ザジ、クリムゾンネイル…武器的にはセーフだが言うこと聞かなそう。


402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:56:06 ID:d0J4SXRg
>>400
宇宙魔神といったらダイケンゴーだろう

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:57:57 ID:B0Y352Rn
やばい奴といえば……
つ 千獣観音の腕
創造神の欠片だし
触れても触れなくても危険というアレな代物

マイナー?知ったこっちゃないね

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:09:20 ID:AvdZHPqS
キンダニ召喚。

『土くれのフーケ』は、この中にいる!!
『白仮面の男』は、この中に(ry
あれ、となるとシエの爺ちゃんが耕助?いとこはまずいよいとこは。

被害者はモブに適当に名前を与えて。あとウェールズ。



405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:12:22 ID:Cezm05rw
エロもある。シリアスもある。色々あるが、ほのぼのが無い。

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:15:14 ID:n+fUhDV5
スパイダーマンか

…確か最も友達になりたいヒーロー全米一位になった時のコメントが

「じゃあ、5ドル貸して」といってのけたつわものだからなぁw

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:16:06 ID:8etNiVbZ
>>401
その時期のナイブズはなあ……死に様が容易に想像できるのが何ともwww
七万相手にフルパワー次元断裂かまして黒髪化で……

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:18:32 ID:ZgphFedQ
>>404
いとこの何が拙いんだ?
結婚できるんだぜ

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:19:43 ID:n+fUhDV5
>401
雷泥ならまぁなんとかなるんじゃない

基本的に強い奴と戦えれば満足できる奴だし
姉妹スレのアヌビス神みたいな展開でいけそうだがな

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:27:20 ID:uxAasMku
>>400
個人的に一番ヤバイのは自称ネットの支配者コントロール・フリーク(当然リモコンなし)
どうなるか想像もつかないぜ。

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:29:49 ID:PYfcuN/l
>>397
いや、ランスは基本外見重視。だから小鹿に全く興味無かったし、ミル(成長Ver)を抱いたりもした。
だけどカロリアやジュリアとヤってたりもするから、こいつのストライクゾーン判定は結構難しい。
ユキも最初は眼中に無かったけど挑発されたらヤる気になったし、Wでもロリとヤってるからなぁ。

アリス作品から呼ぶんだったら、俺は魔神勇二召喚を希望してみる。
……こいつの妹、密かに釘宮声だったりするんだぜ。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:35:47 ID:mTr3TfFx
>>411
アリスソフトから召喚なら女の子モンスターの方が(ry

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:40:14 ID:3v6EZBMK
ところ構わずエロゲ談義をする一部の(中略)のせいで
分別を弁えた他のエロゲーマーまで白い目で見られる事になるんだな・・・

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:41:42 ID:GgVU9g/5
>>401
レオノフはもう呼ばれてたね。
人格面だとまだマシなのはホッパード、ミッドバレイか。

「ゼロのルイズがせむしを呼んだぞーww」
さやうなら、マリコルヌ。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:43:59 ID:KuFycrZL
>>399
Diablo2からウェールズの死体すら問答無用で骨か爆破するネクロさんもですね。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:44:23 ID:xLz43DsT
>>403
なんだっけ?バース?

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:45:59 ID:lRyuCmRj
>381
バットモービル+装備一式でバットマン召喚は考えた
腐敗と暴力が渦巻く犯罪都市トリスティンの治安を守るべく日夜活躍する謎の亜人(?)
ルイズもロビンの格好でノリノリに悪人を爆破
ミョズはジョーカー、ヴィンダはペンギンとか
収集つかなくて投げたけど

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:52:48 ID:B0Y352Rn
>>416
うい
全てを腐らせる細菌が樹海ごと腐らせたのにゼロから復活しましたとか
異空間に飛ばしたら空間ごと喰って戻ってきましたとか
キリストさんの力の源が触手でしたとか
その実体は宇宙を創造したものの触手でしたとか色々とんでもない人

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:53:08 ID:z+he3b1y
アメコミヒーロー召還なら、作品の方向性はおにゃのこ達とキャッキャウフフなラブコメでお願いしたいな。
いつも思うんだが、アメコミヒーローの寝取られ率は異常。
たまにはいい目にあわせて上げて下さい。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:54:02 ID:zaEZT/iW
[sage]
とりあえずエロゲつながりで「ななついろ★ドロップス」のすももなんかどうだ?あいつは泳げないことを理由に、ウンディーネが出てくるシーンになったらご主人なんかほったらかして3秒で逃げ出すぜ!

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:55:35 ID:DeoVyvhk
読み手を限定しない、皆の心に残る普遍的なヒーローで
かつパワーバランスを壊さない存在、って事で
「タケちゃんマン召喚」
ワルドが毎回違う格好の悪役になってタケちゃんマンと対決


422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:57:17 ID:B0Y352Rn
人じゃねえや触手だった

>>421
「やはりお前はロリコンワルドだな!!」
「クワックワックワッよくぞ見破ったなタケちゃんマン」
でいいんですかわかりません

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:03:22 ID:+qkrO308
ワルドが手のひらのかぶりものつけたりするんですね!パァ〜って!

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:08:02 ID:u6cljmj1
>404
脳噛ネウロ召喚は結構本気で考えたことがある。
フーケ戦では最初から見ていましたと迫るネウロに対し、破壊衝動や不満(主にセクハラ)をブッちゃけるマチルダさんという展開を妄想

しかし、ミステリと魔法は水と油な上、この世界の人はトリックより魔法を頼るから整合性が…

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:18:45 ID:tFRl1bP8
エロゲ……
天河輝夜先輩を召喚。

……想像もつかねぇ

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:19:11 ID:oDaTXKLm
>>424
世の中には『どんな鍵も開けられるナイフ』やあらゆる病気の菌を自在に感染させることの出来るキャラクターが普通に出たりするミステリがあるから魔法の一つや二つ大丈夫大丈夫


427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:24:34 ID:tJPN7jK6
>>332-344
今ごろだが。
グリーンマイルのコーフィさんはどうだろ

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:28:24 ID:GXC72b6C
>>425
ルイズが天文部に入部すれば良いんだよ。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:36:51 ID:FPNc8/VA
アニキも良いんだがやはりここは大人シモンを召喚で。


430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:37:25 ID:fWJuu5Gk
「ちょ、ちょっと何よ……へ、平民の使い魔なんて――」

「アカレンジャイ!」
「アオレンジャイ!」
「キレンジャイ!」
「アカレンジャイ!」
「キレンジャイ!」
「「「「「五人揃ってゴレンジャイ!!」」」」」

「ちょっとお前ら其処に座れ」

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:38:34 ID:tFRl1bP8
>>428
おぉう!
そして始まる天文台作製か!!

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:41:34 ID:hZNTvsYZ
>>430
どうせならエキセントリック少年ボウイをだな

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:42:15 ID:8FTPLBpw
風の聖痕のあの人が召還されたら
ルイズと気が合うような

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:48:44 ID:pcmsirdj
誰だろう
なんだっけ、綾乃の後輩君かな?

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:49:11 ID:9WnNFYKl
メイズ爆裂時空から本編前のメイズ(萌衣と明)で召喚てなネタがふと浮かんだ。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:49:40 ID:A+WDzo0D
>>431
ルイズは空っち的ポジジョンか?
……いや、胸囲が違いすぎるか

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:51:03 ID:8YYQ1qt3
某沈黙のコック召喚は………
さすがにバランス崩れるだろうか

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:52:58 ID:AtmP4Pzw
>>435
メイズじゃないから二人そろってアブノーマルワールド(近親相姦世界)へ逝って終わりじゃね
ルイズやハルケギニアのことはアウトオブ眼中で

439 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/11/01(木) 22:56:44 ID:seNf4uiO
こんばんは。
投下しますよ。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:58:44 ID:QpU9QCI1
まってたぜ・・・この投下を! 支援!!!!!!

441 :豆粒ほどの小さな使い魔8 1/4:2007/11/01(木) 22:58:43 ID:seNf4uiO
幅広の包帯のように切り取った布を、胸から腰に巻きつけていく。あまりきつくすると動きにくいし、緩いと動いてるうちにずり落ちてしまうから、結局三回やり直した。
端を結んだら、後は簡単、大きな一枚の布を左肩から掛けて、帯を縛れば出来上がり。
剣と、昨日作った草笛を帯に差す。呼笛とかは、一まとめに包んで、反対側にぶら下げた。
本棚から飛び降りて、鏡台で自分の姿を確かめてみる。
ルイズのハンカチで作ったから、白一色。靴だけが茶色のまま。この色だと、外を走ると目立ちそうだ。染めたら怒られるだろうか。後で聞いてみよう。
後ろを向いて背中を映す。右肩を肌蹴てるから、剣を使いやすい。ちょっと女らしくないかもしれないけど。
布にまだ余裕があるから、これならもう二着分は作れるだろうけど、防護の意味で不安だから、早めにちゃんとした服を作れるようにならないと。
あ、染布の工房がないんじゃ、もの凄く手間かもしれない。虫避けの薬草の煮汁とか、どうやって調達しよう。
一人だと、もの凄くできることが少ない。


ルイズは、いつ気がつくだろう。使い魔の役割、三つ。
今は自分の魔法のことで頭がいっぱいみたいだけど、あの子は頭がいいから、切欠さえあれば気がついちゃうと思う。
その前に、自分から言うべきなんだろうか。

ルイズは、それをどう使うんだろう?

* * *


442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:00:01 ID:tFRl1bP8
>>435
懐かしいなw

>>436
シエスタが空っちじゃない?

443 :豆粒ほどの小さな使い魔8 2/4:2007/11/01(木) 23:00:56 ID:seNf4uiO
昨日は一日時間を無駄にしちゃったから、今日からがんばるぞと、気合を入れて顔を洗う。
ハヤテが草笛で起こしてくれたおかげで目覚めもすっきり。明日からもお願いしちゃおうかな。
髪を撫で付けてると、ぴゅぅと後ろから指笛で呼ばれた。
「ん? なに、ハヤテ」
振り返って鏡台の方に目を向ける。最近、ハヤテがどこにいるか大体分かるようになってきた。ほら、やっぱり
「着替エタ。ドウ、カナ?」
うわぁ、お人形さんみたい!
「可愛いじゃないの、え? もしかして、私のハンカチで作ったの? へえ」
顔を寄せたら、ちょっと照れながら、くるりと回って見せてくれた。
ハヤテが言ってた通り、シンプルな作りだ。右肩がむき出しなのが、ちょっと気になったりもしたけど。それは言わないでおく。
縫製しようにも、コロボックル用の針と糸がないんじゃ仕方ないだろうし。
「布がごわごわしたりしない?」
「ヘイキ、柔ラカイヨ。アト、布ヲ染メタラダメカナ?」
「ええ? 染めちゃうの」
何だか、もったいない。
「外ヲ走ッテテ、獣カラ隠レルトキ、白ダト目立ツ」
ああ、じゃあ、しょうがないか。ぺらりとスカートみたいになってる後ろを捲ったら、ちゃんと下は布を巻いてあった。
「わざわざ染めなくても、色付とか柄物を使ってもいいのよ?」
「本当ハ、布ヲ、虫ノ嫌イナ草ノ汁デ染メルノ」
「へえ、コロボックルの服ってそうなんだ。そういう薬草なら探せばすぐ見つかると思うわ」
奇麗なお洋服とは、求めるものが違うんだ。
話しながら制服に着替えて、教科書を片手に部屋を出たところで、
「あら、ルイズ? 昨日は風邪だったんですって?」
嫌な奴に出くわしちゃった。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:02:13 ID:u6cljmj1
>426
自分も西澤保彦氏の諸作品は知ってるけれど、ネウロの食指が動きそうにない内面的な謎になってしまう。
しかも、ネウロの能力は底がしれないのと召喚直後はかなりの堅さを誇っていたので俺Tueee!になりかねないのがネック

445 :豆粒ほどの小さな使い魔8 3/4:2007/11/01(木) 23:03:02 ID:seNf4uiO
最近タイミングがずれてたから安心してたのに。
「ええもうすっかり大丈夫よ、ミス・ツェルブストー」
こいつとははっきり言って、反りが合わない。いつも何かとちょっかい出してくるし、こっちが怒るのを楽しんでる気がする。
どうせまた何か自慢するつもりなんでしょう。
知らん顔して行こうとしても、ゼロと言われたら反応しちゃう私は、格好のおもちゃなんだろうな。
「昨日も私待ってたのよ。だって貴女ったら、いつまで経ってもその使い魔さんを紹介してくれないんですもの」
「紹介ならしたじゃないの。誰かさんったら不調法にも捉まえようとしたけどね」
「あ、怒らないでよ。だってちゃんと自分の目でよく見たかったんですもの。ね、ハヤテって言うんでしょう? 後で私の部屋に来ない? 色々聞かせて欲しいこともあるし」
「おあいにくさまっ 話がしたければ、ボーイフレンドたちとしてればいいでしょう」
付き合っていられない。背中を向けて走り出す。行儀が悪くったって、これ以上気分が悪くなるのはごめんだ。
何か後ろで言ってたって、聞こえないもの。


まともに話せるのが、ハヤテとメイドのシエスタだけって、学生として相当歪んでるな。
こっちから話しかけなければ、クラスメイトたちも積極的に関ってこようとなんてしない。飽きもせず絡んでくるのは、そう言えばキュルケくらい。
ハヤテに対しての興味が盛り上がらなかったのは、召喚したのが私だからっていうの、あると思う。
自分の悪名が、ハヤテをアカデミーから守るのに役立つなんてね。
だけど、やれることがまだあるから、腐ってなんていられない。ヒントの一つは、ハヤテが言ってくれた、魔力を減らす方法だ。
思えば、ヴァリエールの実家にいたときから、派手に爆発させてたし、次こそは上手くやろうと、気合を思いっきり込めてた。
先生の話が、右から左へと抜けていく。
杖を持たないまま、口の中で呪文を唱える。まだ力が篭ってるかな。
「ハヤテ、お昼休みにちょっとだけ試してみたいから、昼食は急いで食べるわよ」

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:03:51 ID:mS+oDf+Y
支援

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:04:32 ID:u6cljmj1
リロ忘れすまん! 支援

448 :豆粒ほどの小さな使い魔8 4/4:2007/11/01(木) 23:04:55 ID:seNf4uiO
「ダッタラ、シエスタニ頼ンデ、オベントウニシテモラウ?」
どうやって伝えるのかと思ったら、教室の窓から飛び降りるって。三階なのに大丈夫なの?
「壁ヲ蹴リナガラ降リルカラ。今言ッテオケバ、しえすたモ、時間アルト思ウ」
ハヤテって、伝令もこなせるんだ。
考えてみたら言葉が話せるんだから、手紙を運ぶだけのフクロウやネコなんかより、ずっと応用が利く。
「ジャア、行ッテクル、ネ」
辺りを窺ってみたけれど、ハヤテがいなくなったことに、教室の誰も気がついてないみたい。
小ささと素早さ……ハヤテって、もしかして、密偵としたら最高なんじゃないだろうか。
確かに小さいから何も持って来れないけど、それが情報なら……
ごくりと、唾を飲んだ。
ハヤテを使い魔にした私は、ここにいながらにして、どれだけのことができる? ハヤテはどれくらい速く、どこまで走れる? その小ささでどこにでも忍び込んで、
身体に震えが走る。
気づかなかったことにしよう。危険すぎる。
だって、ハヤテを完全にモノとして使うってことだもの。絶対にハヤテは嫌がる。
一見無力に見えて、使いようによってはメイジの何倍も危険なことができるハヤテ。使い魔は、メイジに似合ったものが呼ばれる。
じゃあ、私は……?
ほんの一瞬だけ、無能なゼロと呼ばれてる間が安全かもしれないって。
ゼロのルイズか、それとも、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールか。
私は、どちらを選んだらいい?


シエスタにお弁当を貰って、お礼を言うとき、顔が引きつりそうになった。
爆発を弱める練習は、全然上手く行かなかった。上手く行かなくて、ほっとした。
ハヤテが多分気がついてて、それでも言わないでいてくれたこと。
私の失敗魔法は、どこまで大きな爆発を起こせるのか。
「ドウカ、シタ?」
「ううん、このくらいにしとこうかなって」
私がなりたいのはメイジ。
バケモノじゃないもの。

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:05:02 ID:tFRl1bP8
すまん。
支援支援支援!!

450 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/11/01(木) 23:07:27 ID:seNf4uiO
投下終了。
元々スペック的にはスパイ活動(毒を使えば暗殺も)に向いてるんですよね。
性格的に絶対しないけど。
どれだけ汚い行為ができるか自覚した上でそれをしないことを選んだ二人です。


451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:14:34 ID:WYOH00Az
>>438
「いちゃつくな駄目兄妹!」と爆発魔法でツッコミを入れるルイズ。
ツッコミの繰り返しで失敗魔法の精度上昇だけでなく爆発力の集中や拡散で威力、
破壊範囲の調整が可能になったりすのか。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:17:47 ID:mS+oDf+Y
豆粒の人乙でした

>>435
爆熱時空だYO
ゼロ魔世界にフォルムが無いからな、作品の特徴が活かせないんじゃ呼ぶ意味無いかも。
クリスタルが一個でもあれば分からないけど、あれってメイズ世界に無いと拙そうだし。
そういえばメイズ(融合)になる前の二人だとフォルム使えるんだろうか?

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:22:51 ID:PGTG5+uP
メイズになる前は正真正銘ただの人間だからフォルムは扱えないだろう。

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:23:00 ID:zVHmdVpj
豆粒GJ!新人マメイヌ隊員と落ちこぼれメイジの二人がどんな風に
成長していくかとっても楽しみです。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:23:10 ID:WYOH00Az
豆粒の人乙!
冷静に考えると直接的な戦闘では無力だが、パッショーネの暗殺チーム以上に
ハヤテは暗殺者向いている。
何を考えてパッショーネはギアッチョを暗殺チームに入れたのだろう。
どう考えてもギアッチョは性格的にも能力的にも暗殺には不向きだぞ。

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:23:14 ID:tFRl1bP8
豆粒の方乙!!

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:26:20 ID:WYOH00Az
>>453
明が恋人同伴で多少強めのサイトと化すな。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:29:14 ID:zVHmdVpj
>>455
だってホルマジオがツマラネェ能力って言われてるんだぜ?
まぁギアッチョはアニキと組んで相手の拠点ごと潰す時に使えるしな。
暗殺といえないが。



459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:34:13 ID:xKLS+0Kv
>>452
検索したら爆裂と爆熱で検索数が近くて吹いた
みんなどっちが正式な名前なのかマジにどうでもいいっぽいな

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:35:07 ID:9WnNFYKl
豆粒の方乙

ああ、なんか、話の流れを見ていてふと、なぜか、メイズの代わりに
イレイザーとしてウェールズとアンリエッタが飛ばされるのを幻視した。

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:35:51 ID:xKLS+0Kv
見直したら爆裂の方が桁違いだった……

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:37:36 ID:n0J4yvM1
豆粒の人乙ー

>>458
いや、ギアッチョと兄貴は組めない
ギアッチョが作った氷の所為で兄貴の能力使えなくなるし
つーかそろそろ姉妹スレ行った方がいいか


463 :サテライト60 ◆WqrvLf.tx2 :2007/11/01(木) 23:38:58 ID:07NbTEGS
ちはー。投下よろしいですかー。
俺は415がDiablo2のネクロを召喚するのを待ち続ける。

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:40:11 ID:WYOH00Az
>>458
ちょっと待て、偉大死は低温だと能力が解除されるぞ。
白帳面が偉大死の能力を打ち消すからギアッチョと兄貴の組合せは有り得ないって。

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:41:19 ID:Jy5/dEAl
遅れたが無から来た使い魔乙
とうとう槍か!ジャンプか!ジャンプなんだなヒャッホウ!

466 :スレ内BL対象っぽい人:2007/11/01(木) 23:41:48 ID:CRG0P5Dj
豆粒の人、乙でした。
…で、ガタンと質は落ちちまいますが、スレ78コントロール!
タクシーウェイから、滑走路への移動許可を!!

467 :サテライト60 ◆WqrvLf.tx2 :2007/11/01(木) 23:42:28 ID:07NbTEGS
 この気持ちの名前をルイズはよく知っていた。絶望という。
 ホムンクルスは通常の武器では害することができない。武装錬金という唯一の例外を許すのみで、それ以外の力は無慈悲に撥ね退けてしまう。
 だからこそ、キュルケの残してくれた膨大な魔力(豪商ツェルプストーだからこそ用意できた魔法の小瓶)を使って喚んだのに、ムーンフェイスを害するには足りないというのだ。
 選択肢を誤ったか、とも思った。ホムンクルスの特性が再生(これが擬似的に錬金の力以外への無敵耐性となる)で、ムーンフェイス特有の武装錬金が増殖だった。深く考えてみれば、再生を上回る速度で攻撃を繰り返せば、再生は対処できるように思う。
 ルイズは強く唇を噛んだ。
 増殖は、どうすればいい。ルイズの使い魔(槍の武装錬金)はホムンクルスの再生には対処できている。だが、そのたった一本だけの細い穂先は増殖に対して無力だ。面の攻撃が欲しい。魔法だろうか。このホムンクルスに魔法は効くのか。
 細腕の魔法使いは、対面するホムンクルスの異常な膂力に太刀打ちできるのだろうか。
 自分の落ち度が目の前に丁寧に提示されていて、ルイズは悪態も吐けずにただ歯軋りをしていた。このままでは、ムーンフェイスは我が儘に人を食らうだろう。それだけは阻止しなくてはいけない。
 なにか、なにか手はないのか。
 歯軋りを止め、頭だけをひたすら働かせるため、冷たい表情でムーンフェイスを見据えたルイズの耳に足音が聞こえた。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:44:24 ID:OAxO1lH2
ルイズがじじい口調の黒猫を召喚。韻獣を召喚したと喜ぶ
しかし、実はその黒猫は見たこともない体術や先住魔法を操る異国の姫。
外交問題になると慌てるコッパゲに黒猫が一言。

「わしはもう家とは縁がないから心配はないぞ。」
あれ?夜一さんって勘当されたんだっけ?

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:44:44 ID:hZNTvsYZ
>>466、すまない、許可は出せない
もう少し待ってくれ

470 :サテライト60 ◆WqrvLf.tx2 :2007/11/01(木) 23:44:57 ID:07NbTEGS
「ほっほっほ、若いモン同士で戯れとるところ悪いんじゃが、ちと私も混ぜてもらえんかい」
「……オールド・オスマン?」
 飄々と二人(あるいは六十一人)に声をかけてきたのは、オールド・オスマンだった。間抜けな表情を晒して誰何したルイズに向かって、いかにも、と頷いて彼女の傍に立つ。
 そして大勢のムーンフェイス達と向き合った。
「ムーン、若い者」「そう呼ばれるのは嫌いじゃないけれど」
「私はもう200年以上生きている」
「あんまり」「適切な表現じゃないね」
 四方からオスマンに声がかかる。そのいくつもの口から伝えられる言葉に、僅かばかり眉を動かして不快を表すと、蓄えたひげの中から矍鑠と言った。
「私ぁ300歳じゃよ、若造」
 ルイズは、いつの間にかステージから降ろされてしまった女優のように間抜けな顔を保ったままに、何度も視線をオスマンとムーンフェイスで往復させた。
「それは失礼」「これは社交辞令なんかじゃなく」
「純粋な賞賛として受け取って欲しいんだけど」
「とても300歳には見えなかったよ」
 それはそうだ。ルイズは思わず頷いた。百歳には見えても、三百歳に見える人間など存在しまい。
 気づけば歯軋りは止み、思わずくすりと笑っていた。
「あはは、あー……、もう、おかしい」
 ルイズはしっかりとした目でオスマンを見つめた。
「オールド・オスマン。実はそこのムーンフェイス、少々人食いの嗜好がありまして」
「……ほぅ。それは大層もないことじゃ。実は私もそんな気がしていてのう」
 二人のやり取りが続く中、ムーンフェイスは退屈な素振りも見せずに佇んでいる。そこに一掴みほどの余裕と、それ以外のほとんどを占める好奇心を見て取ったルイズは、種族としての性質(食人嗜好)がなければきっと良い主人と使い魔の関係を築けただろうな、と思った。
「実は、さっきからこっそり二人の喧嘩を覗いておってのぅ。ミスタ・ムーンフェイスが相手だと誰しも千日手じゃな」
「ええ、全く……」
 万策尽きた、と頭を振るルイズに向かって、オスマンはやはり飄々と問いかけた。
「ところでミス・ヴァリエール、私が何故アカデミーから干され、王室から毛嫌いされて、こんな美人の秘書も気づいたらいなくなっとるような学院で学院長をやっとるか知っているかね?」
「それは……なぜ、他の場所に居場所がないのかということでしょうか?」
「うむ、そうじゃ。ところで私の二つ名は知ってるかの」
 ルイズは一拍躊躇ってから答えた。
「ドブ鼠のオスマン、ですか」
「うむ、うむ。そうじゃ」
 ルイズも含めた、この二つ名を知る生徒(ルイズの知識の中にはなかったが、教師も含まれる)は、これを蔑称だと思っていたのだが、どうもオスマンの様子を見ると違うらしい。
 いつの間にか、激しい運動で上がった息が整っていた。窓の外は相変わらず激しい雨音で満たされているようだったが、呼吸音が収まったせいか、ルイズの耳はいくつかの音を捉えていた。
「始祖ブリミルはの」
 オールド・オスマンが杖を掲げた。ムーンフェイスの半数が彼を注視する。武装錬金の牙が彼を狙っている。
「四匹の使い魔を連れていたとされておる」
 その中の一匹が、神の笛、ヴィンダールヴといってな。オスマンは続けた。
「ああ、私がアカデミーを干された理由じゃが――」
 ルイズの耳はたくさんの音を捉えていた。
「そのヴィンダールヴを、不敬にもドブ鼠で再現したからかの」
 気づけば、室内はありとあらゆる鼠によって埋め尽くされていた。オスマンから彼の使い魔モートソグニルに伸びた魔力が、さらに全ての鼠へと伸びている。一匹一匹の、老練な魔力を灯した動物たちが、かちかちと歯を鳴らす様にルイズは慄いた。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:45:17 ID:uReK9Igc
>>463
<<上空の>>463、構わないからココに全弾投下するんだ!!>>

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:46:41 ID:Jy5/dEAl
かっこいいオスマン支援」

473 :サテライト60 ◆WqrvLf.tx2 :2007/11/01(木) 23:47:20 ID:07NbTEGS
 慌ててオスマンを貫くために、一歩踏み出した一人目のムーンフェイスの足が一瞬で消し飛んだ。消し飛んだのではなく、近くにいた鼠数十匹の腹に均等に収まったのだ、とルイズはなんとか理解していたが、自分の足元ですら鼠が這っている状況ではあまり考えたくなかった。
 部屋の中で鼠たちが作る音は、完全に窓の外の雨音を追い出してしまっている。ルイズは騒音に思わず耳を塞ぎそうになる。(ただし、未だ目の前には大勢のムーンフェイスが居たので、顔を顰めるに留めた)
「戦いは数、これもひとつの側面では真理じゃな」
 唯一人、このドブの生物に占有されてしまった室内で我が部屋のように振舞っている賢人は、なんでもないことのように、些かつまらなそうに、君もそう思うからこその分身じゃろう、と言った。
「だがの、ほれ。同じ数の対決になれば、より多い方が勝つのは道理」
 ムーンフェイスが瞬く間にその数を減らしていく。その中で彼が失笑するのを認めて、ルイズはなんとなく、人間以外との体力勝負が始めてだったので、鼠とホムンクルス、どちらが勝るのかと一瞬悩んでしまったのだろうか、と思った。
 撤退を決心したのか、ムーンフェイスの口元が僅かに窄まった。
「ム、ムゥーン!
 この勝負、私に不利だな。ムゥッ」
 一瞬で増殖し、そして一瞬で消え去るムーンフェイス達の中で、何度目かの一瞬の間に現れた、一番窓に近かった一人がガラスを突き割った。そして、二番目に近かった一人が脚力で塔の外に飛び出す。
 室内に残ったムーンフェイス全員から最後の言葉が聞こえた。
「今日のところは」「これで失礼する!」
 そしてそのまま掻き消える。
 ルイズは振り止まない雨の中から、一匹の竜が羽音を立てて学院から飛び去っていくのを見た。
 騒がしい鼠の鳴き声に混ざる、オスマンの、あの娘は簒奪を選んだのかの、という呟きが聞こえた。


 サテライト60 前編
 「ミス・ヴァリエールによる"新・貴族とは"」 了

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:49:55 ID:Jy5/dEAl
オスマンに出番見せ場を取られるルイズは珍しいなGJ


475 :サテライト60 ◆WqrvLf.tx2 :2007/11/01(木) 23:51:03 ID:07NbTEGS
投下終了です。
一応、前中後に閑話で60話の予定なんですが、途中で力尽きないといいなぁ…

比古清十郎的キャラの戦闘介入です。邪道ですがきにしない

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:53:08 ID:cYAk9pX+
>>458
無理だろ。
「今日はやけに冷えるな、暖房つけようぜ」
「ハァァァー?なぁんだってぇぇぇ?」
「お、お前!なぁぁぁんでジジイにぃぃぃなってんだぁぁぁ?」

なんか北風と太陽を思い出した。

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:15:41 ID:KWVan95T
もう、投下いいのかな…?

――鼓膜をつつき回す電子音が、沈み込んでいた彼の意識を『現実』へ引き揚げる。
(う……)
ぼやけた目を一、二度しばたたかせた龍麻は、更に指で軽く瞼の上から揉んで視界をはっきりさせる。
「…俺は、――そうだったな」
回転を始めた脳細胞が、彼自身が置かれた状況を余す所無く伝えて来る。
龍麻はその事実に一つ溜め息を付くと、腕時計のアラームを止め、その場で上体を伸ばした。
被っていた毛布を畳んで側に置くと、ブーツの紐を締め直し、相棒たる黄龍甲を腕に着け、立ち上がるとおもむろに部屋を見回した。
――十二畳程の室内。机に本棚、来客用の椅子と小テーブルやクローゼット、天蓋付きのベッド…。
そのどれもが、手の込んだ細工と意匠が施された、上質な代物であるのは一目で解る。
そして…寝台で穏やかな寝息を上げている、龍麻にとっての疫病神といえる、部屋の主たる少女。
…時刻は5:30過ぎ。以前なら中距離走を始め、瞑想も含めた体力、技倆維持の各鍛錬に当る時間なのだが――
「――洗濯しろとか言ってたな。場所は…、適当に誰か捕まえて聞くか」
床に散らばった服と自前の洗面具を手に、龍麻は静かに部屋を出た。
廊下を通り、階段を降りた所で、視界の端に人影を見つけ龍麻は足を止めた。
「…ん?」
即座に後を追いかけ、視線の先…10m程前を歩く後ろ姿を確認する。
――肩で切り揃えた黒髪に、エプロン姿の少女である。両手に抱えた籠には、洗濯物らしき一杯の荷物。
渡りに船とばかりに、声を掛ける龍麻。
「待ってくれ。忙しそうな所を悪いが、少し聞きたい事があるんだが」
「はい?」
すぐに立ち止まり、こちらへと振り向いた少女に龍麻は歩み寄る。
「――どなたですか?」
「色々あってな、昨日から此処で厄介になる事になった者なんだが」
それを聞いた少女の顔に、何か閃いたかの様な色が浮かぶ。
「――もしかして、あなたミス・ヴァリエールの使い魔になったっていう……」
「前に、やむにやまれずが付くけどな。…知っているのか?」
「ええ。なんでも、召喚の魔法で平民を呼んでしまったって。噂になってますから」
「そりゃまた…」
悪名なんとやら、かと内心ぼやく龍麻。
「それで、何かご用件でも?」
「ああ、洗濯をしろとか言い付かったんだが、それに使う道具やら場所がわからなくてな。出来たら、教えて欲しいんだが」


478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:17:06 ID:ojVB3wHS
支援支援。それと名前欄にタイトル入れた方が良いよと忠告。

479 :ゼロの使い魔人:2:2007/11/02(金) 00:19:00 ID:KWVan95T
「それでしたら、私の後に付いて来て下さい。私もこれから洗濯を始める所ですから」
「そうか。なら宜しく頼む」
「はい」
笑みを浮かべつつ、頷いた少女は踵を返し歩き出すと、龍麻もそれに続く。
「――っと、まだ名乗ってなかったな。俺は緋勇龍麻。緋勇が姓で、龍麻が名前だ。宜しくな」
「変わったお名前ですね……。私はシエスタといいます。あなたと同じ平民で、貴族の方々を
お世話する為に、ここでご奉公させて頂いてるんです」
「そうなのか」
それで会話は終わり、建物の裏手に置かれた、洗い場に案内される。
井戸から汲み上げた水を洗濯桶に張り、洗濯板と石鹸で汚れを落としに掛かる。
そういった作業をシエスタを始めとする大勢の使用人達と共に、黙々とこなし終わりが
見えかけた頃には、結構な時間が経過っていた。
後片付けも含め、一切を終わらせた所で、ルイズの居室へ戻る。
「入るぞ。起きてるか?」
ノックをし、呼び掛けるを何度か繰り返すも反応は無く、中へと入れば、当の部屋主は龍麻が起き出した頃と変わらず惰眠を貪っていた。
「……。ぐうたらしてないで、さっさと起きろ」
肩を掴んで強く揺すりつつ、(抑えた)声を掛ける。
「もう、なによ…。朝からうるさいわねぇ……」
「うるさいも何も、起きる時間だ。遅刻したいのか?」
「はえ? それはこま…って、誰よあんたは!?」
と、半ば寝ぼけた顔と声で叫ぶルイズに、ジト目を向ける龍麻。
「誰も何も、アンタに召喚ばれたばかりに人生棒に振った、不運な男だ」
「ああ、使い魔ね。そうね、昨日、召喚したんだっけ」
……そこから着替えに関する意見と認識の相違で、両者はまたも舌鋒を交えたが、
ともあれ、着替え終えたルイズと龍麻が部屋を出た所で、隣室のドアが開いた。
――鮮やかな赤髪と彫りの深い顔立ちに長身、褐色の肌と恵まれたスタイルが特徴的な若い女性である。
服装はルイズと同じ…つまりは貴族であり、この学院で学ぶ魔術師であろう…と、龍麻は見て取る。
「おはよう、ルイズ」
「おはよう、キュルケ」
前者は愉快そうな笑みを見せつつ、後者は露骨といっていい嫌悪を込めての挨拶である。
「あなたの使い魔って、それ?」
「そうよ」
龍麻を指差し、ルイズの返事を聞くや、遠慮もなにも無い笑声を廊下に響かせる。
「ほんとに人間なのね! 凄いじゃない!」
(まるきり珍獣扱…否、晒し者だな、こりゃ…)

480 :ゼロの使い魔人:3:2007/11/02(金) 00:21:24 ID:KWVan95T
「『サモン・サーヴァント』で、平民喚んじゃうなんて、あなたらしいわ。さすがはゼロのルイズ」
「うるさいわね」
最後の一言に、只でさえ不愉快そうなルイズの顔に、更に皺が寄るのを龍麻は見た。
「あたしも昨日、召喚に成功したのよ。どうせ使い魔にするなら、こういうのがいいわよねぇ〜。来なさい、フレイム」
との、キュルケの自慢気な声に合わせたかの様に、室内から這い出したのは…。
「――只のでかいトカゲ…、な訳無いか」
コモドドラゴン以上の体躯を持ち、それ自体が炎の塊で出来ている尻尾に、口腔の端からも時折、炎が洩れ出している。
(流石にあの旧校舎地下や天香遺跡でも、こんな奴は棲息でなかったな……)
「これって、サラマンダー?」
凝視する龍麻を余所に、ルイズが悔しそうに聞くや、そうよー、火トカゲよー、と、ひとしきりキュルケがその火
トカゲの出自や価値を自慢し、そこからやり取りを重ねる度に、ルイズの表情と声はますます不機嫌さを増す。
と、不意にキュルケは龍麻へと視線を向けた。
「あなた、お名前は?」
「緋勇龍麻だ」
「ヒユウタツマ? ヘンな名前」
予想通りの答えに、小さく肩を竦めてみせる龍麻。
ここに居る間、際限無く掛けられるだろう台詞に、逐一反応するだけ精神エネルギーの無駄である。
「じゃあ、お先に失礼」
そう言ったキュルケは外套を翻し、颯爽たる足取りでフレイムを引き連れ、部屋を後にする。
その姿が廊下の向こうに消えると、ルイズは憤懣やるかた無しな顔で叫ぶ。
「悔しー! なんなのあの女! 自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって! ああもう!」
「………」
無言を保つ龍麻だが、ルイズの癇癪は治まらない。
「あんたは知らないだろうけどね、メイジの実力を測るには、使い魔を見ろって言われているぐらいよ!
なんであのバカ女がサラマンダーで、わたしがあんたなのよ!」
「そりゃお互い様だ。しかしな、召喚のやり直しが出来ん現状、今居る奴が人間だろうが何だろうが、
そいつと組むしかないだろう。無い物ねだりしても、仕方無い」
「メイジや幻獣と平民じゃ、狼と駄犬程の違いがあるのよ」
ルイズは憮然たる表情で言い捨てる。
「駄犬呼ばわりかよ。…そういや、さっきゼロのルイズとか言われてたが、何か曰くでもあるのか?」
「ただの渾名よ。…あんたは知らなくていい事だわ」
ルイズはバツが悪そうに言う。


481 :ゼロの使い魔人:4:2007/11/02(金) 00:23:47 ID:KWVan95T
「そうか。忘れろっていうなら、忘れるさ。ゼロだなんだの、俺にはどうでもいい事だしな」
深く突っ込まない方がよし、と見て取った龍麻は、その単語を意識の隅へと放逐する。
「ほら、食事に行くわよ。さっさと付いて来なさい!」
「了解」
――龍麻を引き連れたルイズは、学院の敷地内で一際大きい本塔の中に作られた、『アルヴィーズの食堂』へと入った。
ルイズが道々、説明する所によると、総ての学院生と教師陣は此所で食事を取るのであり、
又、『貴族は魔法をもってしてその精神と為す』をモットーに、魔法に止どまらず、貴族としての
教養や儀礼作法等も学ぶ…と、いった事を龍麻に語る。
「わかった? ホントならあんたみたいな平民は、この『アルヴィーズの食堂』には一生入れないのよ。感謝してよね」
「別段、入れなくとも一向に構わんけどな。食うだけならどこも同じだ」
「そう。なら次からは外で食べなさい。使用人達にはそう伝えておくわ。――ほら、椅子を引いて頂戴。
気の利かない使い魔ね」
「そいつは失礼。……で、俺の分はどこにある?」
既にテーブルに並べられ、湯気と芳香を立ち昇らせる質と量を満たした料理の群れに目もくれず龍麻が尋ねると、
着席したルイズは、無造作に床を指す。
「あんたのはそこ。何を騒いでも、それ以外は出ないし出さないから」
床に置かれた皿には、黒パン半切れと薄いスープが一皿だけである。
「……やれやれ」
口にしたのはそれだけで、龍麻は床に胡座を掻く。
「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ、今日も…」
と、室内に祈りの声が響く中、龍麻は龍麻で…
(予め、マトモなモノなぞ出ないと予想はしてたが、残飯で無いだけマシか。…しかし、
『コレ』が続く様なら、外で現地調達でもして、食い扶持は自力で確保すべきだな……)
祈りを済まして食事を始める生徒達だが、龍麻もさして時間を掛けず空にした皿を手に、立ち上がる。
「ご馳走さん。外で待っているぞ」
卓上に空にした皿を置いた龍麻は、ルイズの返事を待たずに食堂を後にした。


482 :ゼロの使い魔人の書き主:2007/11/02(金) 00:29:48 ID:KWVan95T
…投下終了です。
なんつーか、此所の住人、職人諸氏に遠く及ばんレベルの物しか書けない自分…。
実力不相応の素材に、手を出しちまったのかなぁ……。

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:57:12 ID:BQ/pIHz1
不安なら避難所に練習用スレがある
と一応言っておく

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:02:08 ID:2Z5g+aaa
俺は標準以上はこなしてると思うし、
謙遜、不安が故の弱気な言葉は好ましいと思うけど、
結果、荒れるので「投下しました!」の一言で胸を張っているべきだろうね。

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:02:58 ID:RwoW9jkY
>>444
両方のファンだからあえて遅レスするが
西尾維新だ、最初の一文字しか合ってないぞ
それに戯言はミステリだったのは職業名探偵が出てくるまでだったな

西尾といえば、魔法使い使い、供犠傷貴は……努力家は好きらしいから意外と上手くいくか?
いやでも、決定的に貴族と折り合いが悪そう

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:42:28 ID:9caulYwT
メイズ爆熱時空の萌衣と明が召還されたら
萌衣 オスマンの秘書かシエスタの同僚
明 ちょい強で恋人持ちのサイト、萌衣が居る分サイトより立場強め。

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:52:21 ID:ojVB3wHS
>>485
病院坂くろね子さんが、召喚主のルイズに「ごはんあげないわよ」と脅されて、
「ああけっこう。キミのような人間に養ってもらいたくは無いね」と言って学院の保健室で春を……

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:54:53 ID:vrjus6Am
ビッグボスなら
『こんな味気ないものを食わされるぐらいなら
野生の生物捕まえて食った方が何倍もマシだ』
とか言い出して学園の近くの森で暮らしそうだな……

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:03:21 ID:weEY0diH
ツチノコも食うしな、あの人(笑)

つーか、色々突っ込まれてるが、問題多すぎるよなあ、ハルキゲニア
「異世界人を無理やり呼びつける」
「帰れないし契約済んだから使い魔やれ」
「平民の使い魔なんだからこき使ってやる」
これでガンダールヴじゃなかったらもっと悲惨ですよ、ええ

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:14:21 ID:a+9FDdTp
ドMの聖地なんだな

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:14:28 ID:MKWNRum0
>>489
それに関しちゃ避難所の設定考察で

虚無の後継者を魔法が使えないと言う
コンプレックスもちにさせるブリミルが諸悪の根源と言われていたな

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:14:49 ID:yHsKeN1z
ビッグボスは使い魔だって構わず食っちまう男なんだぜ? きっと。

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:33:38 ID:usA70ROm
一発ネタの短編を書いたんで、投下しますです

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:41:07 ID:cO3lsoXj
>>493
マダー?

495 :ゼロのドラえもん:2007/11/02(金) 02:42:58 ID:usA70ROm
「……あんた誰よ」
「ぼくドラえもんです」

 春の使い魔召喚の儀。この日、
ルイズはある意味で無敵となった。


「あんたの寝床はそこだから」
「ひどい! だんここうぎする! 『キャンピングカプセル』!」

 自分の寝床として用意されたのが藁束だと知ってドラえもんが憤激したこの日、
どらえもんの寝床は魔法学院の中庭に出現したキャンピングカプセルになった。


「そうか! きみのくやしい気持ちはよーくわかる! そうだ! いいものがある!『魔法辞典』!」
「……なによそれ?」
「ここに呪文と効果を書けば、その魔法を使えるようになるんだ! でも誰でも使えるようになるから、うっかり誰かが言ってしまわないような呪文にしてね」

 『ゼロ』の異名の由来を知ってドラえもんが義憤に燃えたこの日、
ルイズは万能の魔法使いになった。


「えらい! よーし、協力しよう! 『たずねびとステッキ』!」
「何それ?」
「さがしたい相手のいる方向に、たおれるんだ。ただし、的中率は70パーセント」
「それじゃ、あてにならないわ」
「何度もたおせばいいんだよ」

 土くれのフーケから『破壊の杖』を奪還するために旅立とうとしたこの日、
ドラえもんは道具のずるい使い方を知っている事が判明した。


「ミス・ロングビル! きみが土くれのフーケだったとは!」
「く、まさかこんなところでバレるとは! だが!」
「『空気砲』!」

 たずねびとステッキで正体がバレたフーケが逃げようとしたこの日、
ドラえもんは意外と容赦がない事が判明した。


「よくやってくれたドラえもん君」
「いやー、それほどでも……?!」
「ちゅうちゅう」
「ギャー! ネズミ! ネズミ!」
「ああ、これはワシの使い魔でモートソグニルと……」
「『ちきゅうはかいばくだん』!」

 この日○おわり。かなしきかな。


−ゼロのドラえもん:完ー

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 02:46:27 ID:usA70ROm
ということで、一発ネタでした。

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 03:49:34 ID:JBGm+ohX
>>495
大丈夫、そこはちきゅうじゃないw

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 03:54:22 ID:tzNXGKHv
>>495
ドラえもん反則すぐるwww
前にドラえもんズのマタドーラが召喚されたけどここまで道具には頼らなかったぞw

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 04:00:04 ID:fVYuF1iH
>>376
多分人間相手だと唯の人
(バスターマシンとしてのノノにはロボット三原則が働く?)
「人間以外」が相手なら無敵だが…

>>415
大軍ネクロで
アンドバリの指輪VSレイズスケルトン&レイズスケルトンメイジ&リバイブ
で御互いの死体を延々再生して戦わせる千日戦争勃発!

ルイズ? ルーンワードのポールアームでも持ちながら見てるだけ…

>>488
あの人レーションより蛇とかを生で食うほうが好きな人だし…
流石に竜とかサラマンダーは食わないだろうが…
マルコメとモンモンの使い魔が危険だ!
モグラも構わず食べてしまうかもしれない…

マウストラップで捕らえたオスマンの使い魔も…

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 04:32:19 ID:a+9FDdTp
>>499
食べようと思えば毒カエルだって食べちゃう男だぜ?
腹壊すけど。
書きたくてもさりげに難しいよビックボス。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:14:45 ID:JaIEOxpA
いま求められているのはどんな感じのもの?ほのぼの系?

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:17:34 ID:r49aWBPT
>>500
Arcadiaのその他SS投降掲示板にビッグボス召還の話があったよ

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:20:59 ID:usA70ROm
DIOを召喚した話って、なかったですかね?
書いたんで、投下します。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:22:05 ID:zYmhEpwS
>503
支援!

505 :ゼロのザ・ワールド:2007/11/02(金) 05:24:30 ID:usA70ROm
「うぐおおおああああ!? なああにィィイイイッ! ば…ばかなッ!
………こ…このDIOが……… このDIOがァァァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ」

バグオーッ! ドガパァーッ!!
サラサラサラサラ……

「ミスタ・コルベール!」
「なにかね?」
「呼び出した使い魔が直射日光を浴びて灰になってしまいました! やり直させてください!」
「だめです」


ゼロのザ・ワールド−完−

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:27:03 ID:a+9FDdTp
姉妹スレでやれ。

と思ったが一発ネタかよwww

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:39:26 ID:zYmhEpwS
灰を使い魔は無理だろ、DIO様哀れwww
小ネタGJ!

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:48:13 ID:taDsAYPf
というか吸血鬼召喚はやっぱり直射日光がネックになってくると思うんだが
今まで吸血鬼を召喚したのってあったっけ?

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 05:56:18 ID:+4TUxTQd
>>508
ダイ・アモンと馬呑吐が手招きしてるぞ?

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:06:01 ID:taDsAYPf
ああそう言えば……
どっちも吸血鬼離れした化け物だから思いつかなかった
てか馬呑吐とかすでに吸血鬼のスペックを軽く超越してるし

それ以外に直射日光浴びても大丈夫なのがデミトリ閣下しか思いつかねえww

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:12:09 ID:l1mrcX61
姉妹スレの設定ではハルケギニアの太陽光は
吸血鬼を滅ぼすに至らないっていう設定もあったしな

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:21:21 ID:uWM9/HEi
エルフ耳ってことでSO2のチサト召喚。
レナやノエルと違って紋章術も覚えないし装備武器が剣じゃなくスタンガンだったりでアレだけど。

リメイク版のチサトの声は平野綾でお願いしますトライア様。

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:32:03 ID:9aOOw1Yp
姉妹スレからならアーカードの旦那(ロリっ子バージョンも含む)もありますよ

514 :444:2007/11/02(金) 07:02:29 ID:Sm96z4iU
>485
西澤保彦という超能力ミステリ作家がいてだな(ry
遅レスすまん。書き方も悪かったか…
西尾維新氏はダブルダウンとトリプルプレイしか読んだことがないんだ。ごめんね

515 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/11/02(金) 07:31:35 ID:LqPPGxGm
>>510
直射日光を浴びて大丈夫な吸血鬼……

吸血能力はあるけど血は吸わない赤バラ王しか思いつかない。

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 07:32:28 ID:dlq2c2HS
>>501を見て「ぼのぼの」から召喚してどうするんだろうとか思ってしまった俺

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:02:12 ID:9GftmMmt
日光平気な吸血鬼……バンキュリア?

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:08:32 ID:cO3lsoXj
>>516
ワルキューレやゴーレムやロリドをしまっちゃうのか

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:09:40 ID:lrlUyfj/
>>517
エヴァンジェリン?

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:20:03 ID:yZtLdl+c
日光平気な吸血鬼…

幻水のシエラ・ミケーネ様だな

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:37:50 ID:Cz7YvKGA
お前ら、アーカードの旦那を忘れているぞ!

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:46:59 ID:1wdo4Afs
一応、魔界の王弟妃の蘭世は?

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:49:21 ID:1wdo4Afs
>>516
ラッコを召喚したらルイズは皆から水系統だと勘違いされるのか?
とりあえず韻獣で当たりを引いたと喜ぶルイズ。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:56:50 ID:HXY5UWHj
>>517
Dは苦しいけど大丈夫なんだったか
>>519
一瞬なんでミッターマイヤーの奥さんが出るのかと思った

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:01:31 ID:taDsAYPf
>>517
かなり古典的だがカーミラとか
実はドラキュラ伯爵も日光が苦手なだけだったりする

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:11:22 ID:taDsAYPf
>>520
日光当たっても大丈夫な吸血鬼?
ヴぁんぷ!の『赤き血潮』ゲルハルト・フォン・バルシュタイン子爵もだなww

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:13:27 ID:DqjKFnnF
>>512
スタンガンの電源問題で結局デルフが得物になりそうなので
ここは治癒魔法で驚かれそうなレナまたはノエルも喚んでみたい
または敵役のうおおーあっちー!やデ、デリートするをw

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:34:12 ID:0ngQHpe1
ロマサガ3の吸血鬼もいいねー

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:45:25 ID:jNZT3JCY
>>517
剣風帖のマリア先生もありだろ

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:50:00 ID:xMiSCx23
ふと思った

デスノートのL召喚!

あの世界では全くの役立たずな気がする

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 09:58:49 ID:5GHtcy/T
推理力が使いにくい世界だからな。
タバサの冒険についていくのならある程度は使えるかも

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:05:57 ID:wZEsP0jC
>>510
しかしこうやって出てくる名前を見ると
吸血鬼ってのがどれだけデタラメなカテゴリなのかがよく分かるなw


533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:07:38 ID:vNXQYIlg
彼岸島の吸血鬼も太陽光浴びても大丈夫だな

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:08:47 ID:GP7A1O6x
「最果ての数式」を聞いてて、魔王リオン・グンタを召喚する話を思い浮かんだんだが……
こいつがいると、フーケのエピソードがあっという間にケリついちゃいそうだよな。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:12:09 ID:1wdo4Afs
BLOOD+の翼手も日光大丈夫だ。

つか、漫画版は小夜とソロモンが生き残ってて、ソロモンが「交配実験は30年後〜」とか言ってるから
実はシエスタが翼手の女王で祖父母が小夜とソロモンということもありうるw

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:15:39 ID:h5Q6Hm01
絶望した!この流れで現在サンデーで連載中のダレン・シャンを誰も上げないことに絶望した!!

まぁ彼はハーフバンパイアで完全な吸血鬼じゃないからちょっと変化球だけどね

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:19:18 ID:1wdo4Afs
ポップンミュージックのロキ召喚キボンと言ってみる。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:25:38 ID:m36d16W4
>>536
ヴァンピールまで含めればもっと範囲は広がるな
某GSのピートとか悪魔城のアルカードとか

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:27:48 ID:H2qoZ/DC
レミリア=スカーレットも日傘差すだけで日中活動可能だな。
まあ流水も苦手らしいから雨の日は屋内に篭りっぱなしになるけど。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:31:22 ID:lbdTOVKO
>日光が平気な吸血鬼
 
何故誰もアルクェイド嬢を上げない
やっぱスレ違いだからか?
月型のまとめってどっかにあります?

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:34:07 ID:y4GuF/pG
テンプレくらい読めカス

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:37:29 ID:QE5RDoZA
バンパイア召喚>赤いジャケットでいきなり「目が、目が―」
と騙しネタになりかねんな

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:37:46 ID:zYAWOayf
>日光が平気な吸血鬼
赤バラ召喚ですか?

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:39:05 ID:lbdTOVKO
>541
ごめんなさい、謝罪いたします
申し訳ありませんでした
まさかちみっと話題にする事すらいけないとは思わなかったもので

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:43:25 ID:tAzH/HeG
日光が大丈夫な吸血鬼か
鳥羽莉タソだな
弱点が少ない代わりに能力も割と控えめ

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:49:59 ID:jNZT3JCY
しかしみんな、吸血鬼好きだなww


547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:08:25 ID:UXEI2bAy
ドン・ドラキュラなら灰になっても耳一片あればカップラーメン並みに再生するから何気に凄い
バンパイヤン・キッズならサングラスかければ日光平気

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:15:32 ID:iCoVAN9r
美姫…存在が反則すぎるか

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:17:20 ID:MxJgNz38
時々思うが、血を吸わないとか日光が大丈夫な吸血鬼ってもう吸血鬼じゃない気がする。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:31:23 ID:r1gYKUdT
>>549

血=生命エネルギー(気OR魂)として見ると、かなり広範囲に渡るな。
世界の吸血鬼話を見ると、この条件にだけ一致してるだけで、日光は平気
っていうのは相当いる。

日本で怨霊に憑依殺された話なんかメジャーだが、こちらでいう怨霊話が、
向こうでいう吸血鬼の話って大雑把に感じとけば、混乱も少なかったり。

でも、日光が大丈夫で、血を吸うのは年周期に一度大食事とかいう吸血鬼の
民話なんか独逸にあったと思うが、最後は大工のオヤジの女装に嵌められて、
フルボッコにされるという、あんまりな最後だし。

案外、大したことが無いのもいるんで、それはそれで目を瞑ってもいいのかもしれんぞ

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:36:30 ID:jAwxtt0G
>>516
いぢめる?

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:37:31 ID:r1gYKUdT
>>516

「さあ、どんどん、しまっちゃうね☆」

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:42:08 ID:jAwxtt0G
>>552
虚無の召喚は妄想の壁すらも破るのか
現実に現れたら最強かつ恐怖だな
フーケもワルドもあの手この手で"しまっちゃう"ッ!!!

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 11:51:03 ID:r1gYKUdT
>>552

口上述べている間に、「どんどん、いこうね」とコンパクトにされてしまうな。
死神ラッコを超えるからね。学院の宝物庫が彼の収納スペースに改築される様を幻視したww

555 :「野に咲く花のように」(1レスのネタ):2007/11/02(金) 12:04:05 ID:RdpKFAJB

ルイズが召喚したのは、貧相な格好をした中年の男だった
やむなく使い魔の契約を交わしたところ、太った腹にルーンが刻まれる

彼は何一つ取り得も無く食い意地ばかり張ってたが、絵が好きでよく下手な絵を描いていた

ある日、あまり賢くは無い彼はギーシュと諍いを起こし、決闘を申し込まれる

「・・・・・け…け…けっとうはいけなんだな…おなかがすいてるから腹はたつんだな…お…おむすびあげるんだな…」
「何だこの『コメ』を固めたまずそうな物体は・・・・・・・・・・こ…これは故郷でよく食べた塩漬けプラムのピクルス!」
「…シ…シエスタさんがにぎってくれたうめぼしのおむすびは日本一なんだな…」

使い魔とギーシュは仲直りした

「使い魔、二つしかないお前の『オムスビ』を一個食べてしまった、悪かったな」
「・・・・・お…お…おむすびは一緒に食べると2ばいおいしくなるんだな、だから一こでも二つぶんおいしいんだな…」

その後、使い魔はアンリエッタやロングビル、エレオノールに追われることになる
「あなたはもしかして!異世界の天才画家 山下清様ではないでしょうか?」
「山下先生!ぜひ、我が学院の絵を描いて下さいませ!」
「我がヴァリエール家が清さんのために最高のアトリエを作らせます、好きなだけご滞在くださ!」

「……に…に…にげるんだな!」

彼の旅は、また始まった

放浪の天才画家、山下清が某県で保護された後、旅の中で書き溜めた多数のスケッチと絵画が発表された
その中には日本はもとより諸外国のどこにも存在しない不思議な城砦が描かれたスケッチと
桃色、栗色、金色、赤に青、そして美しい黒髪の少女達を描いた裸婦画があったとか


「・・・・・ぼ…ぼ…ぼくはおいしいおむすびをもらったから…絵をかいてあげただけなんだな…」



556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:13:59 ID:c6fjRGre
な、なごむんだな。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:17:17 ID:zYAWOayf
こ、ここれはそ、想定のは、はは範囲外なんだな。

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:21:05 ID:5IQvI8+e
>日光が平気な吸血鬼

マイナーどころだが、ゼロのアルケミストが既に出てるから
アクエリアンエイジの夜羽子・アシュレイとか

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:29:00 ID:0jKJlCSm
>桃色、栗色、金色、赤に青、そして美しい黒髪の少女達を描いた裸婦画
>裸婦画

ちょ、ちょっと待つんだな

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:30:51 ID:R3/zUegF
>>555
>桃色、栗色、金色、赤に青、そして美しい黒髪の少女達を描いた裸婦画があったとか
良いオチじゃないかw




561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:31:32 ID:tcfTGhpC
追っ掛けの中にさりげなくフーケが混じってるのに吹いたw

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:36:38 ID:WAIdS6qq
吸血鬼でなんか話題になってきてるね、個人的にはギルティギアのスレイヤーかな?後エディを召喚してほしいな

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:44:29 ID:TvCbKeF3
エディ召喚すると・・・王子の死体相手に奪われる前に使えそうだからって理由でエディが乗っ取ってそうだな

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:44:53 ID:EIkLOAjA
塚地版かね

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:47:52 ID:SaqwgRaX
ギルティギアならやわらか忍者こと(自称)ジャパニーズのアメリカン忍者チップ・ザナフを
ヤツの速度は先住魔法と勘違いされたりしてな
小説版だと薬草粥が作れます。きっとタバサには好評。

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 12:51:49 ID:HXY5UWHj
サイコダイバー毒島を召喚
タバサの母親を治療するかわりにタバサとタバサの母親を美味しく頂きます

567 :ドスペラードの人:2007/11/02(金) 12:57:22 ID:7h2Yr1I7
1分後に投下します

568 :ゼロの使い魔は魔法使い(童貞):2007/11/02(金) 12:59:29 ID:7h2Yr1I7
このトリステイン魔法学院には宝物庫というものが存在する。
その中ある宝物を盗もうと企んでいる盗賊がいた。その名も『変わり身のフーケ』
彼女からトリステイン学院に予告状が送られてきたのが先日の話だ。
『あなたの学院の宝物庫からあるものを盗みます フーケ』
変わり身のフーケという二つ名は周りの人物が畏怖をこめてそう呼んでいるものだ。
彼女は戦闘中にある姿に変わりその姿を見たものの命はないという。

「ねえ……どっかで聞いたことある事と思わない?」
「……っえ?」
ルイズとエイジは宝物庫の見張りをしていたのだ。二人して扉の前に座り込み、ルイズはフーケによる被害状況がかかれた紙を眺めていてエイジにそんな質問をしたのだ。
「あんたの"魔法"と似ている気がするのよ。戦闘中に姿を変えるとか、魔法を見たものの命はないとか。」
「気のせいじゃないんですかね……ハハハ……」
エイジは空笑いをするしかなかった。自分と同じ"萌"属性の魔法使いなどこの世界にはいないと思っていたのに。
萌属性の魔法使いが俺一人だったら、姿はあれだけれども
俺TUEEE状態になってモテモテになって王侯貴族になって、ハーレム、ハーレム、ハーレム! ……なのにっ! なのにっ!!!
「なんで俺の邪魔をするんだよおおおお」
「ってあんた、煩悩丸出し。まだフーケが"萌"属性の魔法使いって決まったわけじゃないのに。」
「すいやせん。取り乱してしまいやした……」
そのままエイジは黙り込んでしまった。ルイズもつられて黙り込んでしまう。
ずっとそんな状態で朝まで迎えるのだろうか。と思ってたらエイジの目がカッと開いて急に立ち上がった。
「どうしたの!?」
「何かが…来やす」
はたしてそれは窓から急にやってきた。
「危ない!」
エイジはガラスの破砕からルイズをかばい、目の前の敵を見定める。
目の前の敵は茶色いフードを被っていて姿を確認することは出来ない。しかし、わずかに見えた口元がにぃ…と歪むのが見えた。
「パソピア!!!」
ボンという爆発。これは"萌"属性の魔法使いの特徴。もはや決定的だった。
「変わり身のフーケ」それは"萌"属性の魔法使いだったのである。

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:00:32 ID:SaqwgRaX
支援

570 :ゼロの使い魔は魔法使い(童貞):2007/11/02(金) 13:00:32 ID:7h2Yr1I7
「マジカルチェーンジ!!!」
彼女は手に持っているステッキを一振りさせて自分自身を眩い光に包ませる。
「なっ、なによこれ!? 全然前が見えないじゃないのよ!」
エイジはその光をものともせずただじっと見つめていた。
「……確かに全然見えやせん。朝アニメでももうちょっと見えるんですがね。」
つまり彼女が変身している間二人は一切の攻撃をする事が出来なかったのだ。
「何っ!」
彼女の姿は全身を紺色のスクール水着で覆い、頭には小学生とかが被る黄色い帽子をしており、下は白いストッキングを履いていてなぜか右足のほうだけずり落ちていて生足を露出させていた。
よくみると背中にはランドセルを背負っておりオレンジ色のカバーをしたリコーダーがはみ出している。
これが変身した「変わり身のフーケ」であった。
「……あんた何よ、その格好! 年ってものを少し考えなさいよ!!」
「うっさいわね! これが一番最適な衣装なのよ!」
「どこがよ! ただの年増女が無理して変な服を着てるだけじゃない!」
「変な服って言うなぁ!!!!」
ルイズが顔を真っ赤にしながら突っ込んだ。フーケも羞恥で顔を真っ赤に染める。
「はぁはぁ………」
「とぁっ!」
「はうっ!」
そんな様子のエイジを見てルイズは喉元にチョップを食らわせた。エイジは悶えながら床を転げまわった。
転がりまわったところでふと地面を見るとフーケの素足が見えた。
そして、改めて変身姿のフーケを眺める。そして一言
「キレイだ………」
エイジはすっかりフーケに見とれてしまっていた。そしてフーケから追い討ちをかける一言が
「エイジ君………きれいなおねえさんって、好き?」
「うん。ぼくちんきれいなおねえさんだいしゅき!」
いつの間にか赤ちゃん言葉になっているエイジが彼女に感じている"萌え"という名のエナジーは臨界点を突破しつつあった。
おねえさん、ランドセル、スク水、通学帽、たてぶえ、処女、羞恥、羞恥、羞恥、羞恥………そして手に持っているステッキ……ステッキ!?
「死になさい」
フーケがにやりと笑うと見る見るうちにステッキが光り始めた。
「マジカルコケティッシュウェーブ!!!!」
「!!!!」
ステッキから鋭い光線のようなものが放たれた。エイジは直下でもろに食らってしまいたちまち吹き飛ばされた。
「ぐわぁっ!!!!」
「エイジっ!」
あの魔法使いであるエイジを子ども扱いしたのだ。到底ルイズに敵う相手ではなかった。
「エイジ、あなたには"萌"が足らないのよ」
フーケはそう吐き捨てた。エイジもルイズも動くことが出来なかった。
「この"萌"パワー(略称:MP)は自分から補給するだけではない。他者から得た"萌"の感情もパワーに変えることが出来る!
私にやられたやつらもみんな私に萌えて死んだ。文字通りの『萌え死に』だったのよ!!」

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:00:36 ID:fA5WdKOf
支援

572 :ゼロの使い魔は魔法使い(童貞):2007/11/02(金) 13:01:41 ID:7h2Yr1I7
「くっ………」
エイジは舌打ちした。いくら年上とはいえまだ20代前半の若くて綺麗なおねえさんだ。そんなお姉さんがあんなロリロリした衣装を着てたりなんかしたら……
「自分、もう辛抱なりませ(ドゴッ)ぐはぁっ」
「だから煩悩をそのまま口に出すなぁ!!」
思わずルイズは突っ込みを入れてしまった。それに気づいたルイズははっとなり杖をとってフーケのほうに向けた。
「ほう……あんただけは私と戦う気かい? でもね狙いはあんたなんかじゃないんだよ!」
そしてフーケはどこからともなく特大注射器を取り出した。
「よっ、よせっ!! やめろっ!!!」
ドスッ
「ぎゃああああああああ!!!!!」
エイジの尻に特大の注射器が差し込まれた。エイジの体から魔法力がどんどん吸い取られていく。
「ああああああっ!!!!」
きゅぽん。
注射器が抜かれた。エイジが「パピコン!」と唱えても、もうステッキが出ることは無い。
「魔法の使えないあなたは変態……いいえただのド変態よ!」
フーケの体が光りだす。どうやらまたパワーアップしたようだ。
「これで死ねっ! マジカルコケティッシュウェーブ!!!!」
フーケの魔法が放たれたその時、一頭の竜がルイズの前を掠めていった。
大きな爆発の後、そこには何も残っていなかった。
「………消えた!」
目の前の獲物が消えたのにどこか嬉しそうに微笑むとフーケはゴーレムで宝物庫の壁を壊しにかかった。

「間に合ってよかったわ………」
ルイズ達をドラゴンに乗せた彼女は思わず息をついた。
「何のつもりよキュルケ! これから私があのフーケをけちょんけちょんに倒してやるところだったのに……」
「お嬢さん……」
「何よ! この使い魔だってなんか変なものに刺されてたし、
あんたじゃあの『変わり身のフーケ』に勝てるわけ無いじゃない! せっかく助けてやったんだから少しは感謝しなさいよ!」
「べっ、別に好きで助けてもらったわけじゃないんだから!! ……でもちょっと感謝してるわ。えっ、ええ!ちょっとだけ、ちょっとだけ感謝してあげるわ。
これでいいかしら?」
「最高です!」
「あんたは黙ってなさい!」
ルイズが暴れようとしてるところを慌てて取り押さえるキュルケ。
一方竜の持ち主である彼女はただ前を見つめて小さくこう言った。
「学院長室へ向かうわ。スピードをあげるからしっかりつかまってて。」
スピードがあがってルイズもキュルケも竜にしがみついている中で、
ずっとエイジは自らの傷だらけになった右手を見つめていた。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:02:34 ID:fA5WdKOf
支援

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:02:53 ID:GOWKbwAW
ワロタ支援

575 :ゼロの使い魔は魔法使い(童貞):2007/11/02(金) 13:04:02 ID:7h2Yr1I7
というわけで皆様お待ちかね(?)の変身シーンでした。
原作だとナースコスに注射器という組み合わせだったのですがそれだと普通にもえもえになってしまうので
あえて痛いコスプレにしてしまいました。
元ネタはアルカナハートの大道寺きら+もえたんのパステルインク(虹原いんく)の衣装を組み合わせた感じです。

では

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:04:02 ID:SaqwgRaX
これは確かに目撃者を残せない支援

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:15:27 ID:vDcpIM1u
ご褒美ありがとうございます。
GJっしたー!

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 13:41:33 ID:tcfTGhpC
乙でした。
これは様々な意味で危険過ぎるマチルダさんだw

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:13:37 ID:taDsAYPf
乙で御座います。
いや……なんと言うか今までの中で最高に色々と超越しちゃったフーケさんですねw
つーかハーレム作っちゃったら魔法使えなくなるやんw

>>565
ギルティギアからならやっぱりびっくりドッキリメカのロボカイを召喚してほしいですね。
とりあえず目に付いた女性に声かけまくるからルイズのツンっぷりが久々に復活しますです。はい
あれ?永久にデレに入らない?

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:18:58 ID:IKhNd12+
>>吸血鬼

なんでここで皆彼を出さないかなあ?

元ブラッドジャケットにして元私立探偵、元クッキー会社の課長さん。
アーヴィング・ナイトウォーカー少佐がいるだろうに。

……というかしかし、ブラックロッドがガンダールヴになったら凄いだろうな。
呪文編纂機が使えないとはいえ、アデプト級の魔術師って事は……
スクエア級の実力に相当するんじゃねえか、彼は。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:25:26 ID:+4TUxTQd
ドスの人乙です。想像したいようなしたくないような。
このおマチさんも大変だなぁ(ほのぼの


>>545
まぁそれでも男一人取り押さえて血を吸うぐらいは出来なかったか。
後、あの絵柄のルイズは少し見てみたい気もする。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:44:21 ID:tnaiXdQB
>>526
言語の壁が立ちふさがるなw

>>529
……もしやエルフ耳の?

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:59:52 ID:8PMz48bh
そう言えば、ニューカッスルでいつもワルドに容易く遁走されちゃうから、
バーン様(的キャラ)に、


「知らなかったのか…? 大魔王からは逃れられない…ッ!」


をやってもらいたいなあ。
割と強キャラ揃いのこのスレでもし止める所までいく作品は希少なんで。
まあ、ワの字の人の死亡率が跳ね上がるのは必至だけどw

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 15:12:45 ID:K4DAzO1l
そういえばウエディング・ドレスに赤いバラの先天性吸血鬼でたっけ?



585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 15:18:24 ID:Fb9+iog2
>>583
それ結局逃げられちゃったし

キャラが違うのに話の流れが一緒なのはクロスオーバーの宿命みたいなものだね
短編なら誤魔化しもきくけど長編でこれを打ち破れる人間はほんの一握り

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 15:19:36 ID:bPGWklF5
彼岸島の吸血鬼召喚してルイズにハァハァさせたい・・・

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:00:07 ID:rjktXIji
俺は思った、スタースクリームが召還されたのなら・・・
きかんしゃトーマスも召還できるのではないかと思った俺がここにいる・・・

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:01:02 ID:h0D+S/so
>>580
ケイオスヘキサ、絶版なんだよなあ……ブラッドジャケットが手に入らん。
てか、マクスウェルあるから吸血鬼扱いされなくね?

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:03:46 ID:CJYsUPWp
>>534
じゃあアゼル呼ぼうぜ!

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:03:58 ID:R3/zUegF
>>587
>きかんしゃトーマスも召還できるのではないかと思った俺がここにいる・・・
それじゃあトーマスの為に線路の敷設工事をやってくれw


591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:05:13 ID:fVYuF1iH
>>587
誰が「線路を引く」んだろ?

キュルケが実家に相談して鉄道事業スタート?
アルビオンへは999みたいに飛ぶ?

冒険よりも国作り系の御話になりそう…
アンに掛け合って鉄道網を整備して
産業革命を起こしてそこで大活躍したコッパゲが
後に「ブリミルに並ぶ偉人」と言われるように…

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:07:09 ID:qAvk5zHv
>534
順当にベルではいかんのか

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:10:28 ID:CJYsUPWp
>>592
ベルが魔剣使いになると柊とお揃いになってなんかフラグが立つじゃないか!!



……今気付いたけど、別にリオンは「だって、聞かれなかったし」で解決するよねw

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:13:39 ID:c6fjRGre
アゼルといえば宇宙英雄物語
・・・爆裂魔法使いだったっけ?
でも気は合わなさそうw

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:13:52 ID:qAvk5zHv
>593
だいじょうぶ。
このスレではデルフスルーという必殺技がある。

といいながら、俺はすでにベル召喚シーンだけは書いた

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:19:08 ID:CJYsUPWp
>>595
なるほど。
つまり最後は柊の魔剣にデルフを取り込んで、神狩りで超巨大な魔法を吸収する(魔法受け+10くらい?)バスタードソードになった柊が戦うのですね!
……オリハルコンの短剣のほうが強いといってはいけない。

ベルにwktk!
世界結界補正が無いから強そうだw

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:30:37 ID:nUfqLHNR
武装錬金のラストでカズキがヴィクターと一緒に月までぶっとぶ最中、
宇宙空間に変な穴が、とか。
そしてエネルギードレイン×2で学園全滅。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:30:55 ID:/1N5bZhd
流れに乗り遅れたが、ゼロ魔世界での吸血鬼は外伝でも「日光に弱い」としか言われてなくて
どれだけ弱いのか(即死するのか、灰になるのか、きついのか、苦手なだけか)わからないし
本人は出てきたの夜の間だけだけど、結構村で生活できてたから、それほどでもないとか?
グールが日光の下を歩き回ってもいいのは、吸血鬼そのものじゃないからかね
普通に繁殖してて吹いた

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:33:49 ID:TvCbKeF3
あー何だ
スルトの魔剣で語られてた事なんだが
ベルとかあの世界の魔王は月匣持ってるからトンでも威力の武器以外ウィザードの攻撃しか意味が無いと言う無敵設定が・・・

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:46:50 ID:Ffzrm7G3
>>599
プレイヤーキャラでなければ、通じないというのはフレーバーにして置けばレシオは取れるんじゃないの?
(具体的に言うと第一巻のを書くならギーシュとかフーケのはダメージを通す、他はルイズぐらい)
どこでも全能で無敵、負ける可能性が一つもないってのはベル的に面白くないだろうし。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:47:52 ID:CTG2XVXr
吸血鬼×エナドレ……

「死美人(クラリモンド)」のラウラ・シルヴァ・グローリー嬢が浮かぶなぁ
近づくだけでもドレインなるんで、契約のキスでルイズが一ヶ月の昏倒喰らうがw

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:56:45 ID:34Ac3+aO
サロウォンでもないんだし、裏界の魔王が大人しく人間の言う事を聞いてくれるとは思えんけどなあ。
落とし子や侵魔召喚師として契約を結ぶのはアリだと思うが、絶対服従の使い魔になるよう言われたら何しでかすか分からんぞ。
エイミー、イコ=スー、カミーユ=カイムン辺りの魔王なら使い魔になったフリをして、ルイズを堕落させる展開も考えられるが。
それにしたって世界結界の無い状況で、わざわざ策略を働かせる理由があるとは思えない。

……もっとも、魔王の中でもエリィ=コルドンだけは話が別。
あの魔王なら「我輩は弱者の味方である!」とか言って、ノリノリで使い魔やっても不思議じゃない。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:03:07 ID:Q6nu6PNv
ID変わってるけど>595だ
なら、とりあえず避難所の練習版に投下してみる。
あまりにもおかしいようだったらそこでストップ。
いけそうだったら続ける、としてみるよ。

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:03:12 ID:us30Ga3q
吸血鬼の話題でBBBが出ないことに絶望した。

……アニメも別段酷くはなかったんだがなあ。どうにもマイナーか。

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:07:03 ID:fhs+B/dZ
>>602
柊よりも、灯やマユリ、くれはを呼んだほうがいいかも、かわいそうなデルフ的に

まあ、例のシーンで灯がルイズを残してガンナーズブルームに乗って飛んでいくネタや
一見、仲間に見えるマユリがたゆんたゆんの隠れ巨乳で、ルイズがふて腐れるネタ
くれはが虚属性だった気がするんで、ルイズが陰陽術学んでメイジじゃなく
ウィザードになるってネタを思いついただけなんだが

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:10:14 ID:Ffzrm7G3
>>602
あー、魔王召喚聞くたびに気分がもやもやしてた理由はそれか。
魔王達に利点がかけらもないしなぁ。
 
>>605
くれはは冥/水じゃなかったっけ?

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:12:50 ID:fhs+B/dZ
>>606
六柱の巫女の誰かと間違えて覚えてたかも>属性

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:20:18 ID:LWdkvkkm
>BBB
大好きです。
あれから呼ぶなら死んだぜルマン様辺りが無難ですかな。
魔法学院焼け野原!

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:21:52 ID:fVYuF1iH
王繋がりで閻王召喚

普段は平民使い魔「シロウ=ケンザキ」だが
ルイズが馬鹿にされると「ゼロは関係ないだろゼロは!」
と豹変

モット伯は脱税容疑で捕まります…

強さ的には林太郎の方が動かしやすそう…

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:25:20 ID:IKhNd12+
何を思ったか其処で勇壮なマーチ調にアレンジされた般若心経を流しつつ、
霊柩車を思わせる装甲車と共にガンボーズ部隊召還ですよ。

「ゴーレムか。滅相系は無効と思われる。調伏系に切り替えよ」
とかいってナウマクサマラカン弾でゴーレムを蜂の巣に。

611 :>>587:2007/11/02(金) 17:48:55 ID:rjktXIji
>>590->>591
いや、トーマスは一度線路が無いところで走った事あるし(映画でね)
待てよ、ガンダールヴの力で線路無しで走れるかもしれない

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:51:35 ID:rZI/5b9x
魔王といえばオルステッド。
そういえばライブアライブのキャラとか召喚すると面白そうとか思ったがどいつを召喚したものか。

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:53:40 ID:RdpKFAJB
ここはひとつ機関車ながら日本中を旅した「走れ!ケー100」で

わかる人があまりにも少なそうで流産したネタは沢山あるな〜

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:55:07 ID:tzNXGKHv
>>516
クズリくんが召喚されてギーシュにうんこたれてるのを想像した

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:58:17 ID:34Ac3+aO
>>612
ワタナベ。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:58:30 ID:lVKC07DQ
>>613

……まさか

ジムボタンか?

617 :ゼロHiME:2007/11/02(金) 17:58:46 ID:TXlWSyJu
7話後半書きあがったんで投下します。
進路オールクリア?

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:00:02 ID:lVKC07DQ
発進サレタシ!

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:02:41 ID:Fb9+iog2
>>612
保管庫にオディオが……

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:04:41 ID:lrlUyfj/
走れK100は車輪がゴムタイヤだったな。
ちなみにジムボタンはアニメの主題歌しかしらない

さて、ゼロHiME を読むか

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:04:43 ID:a+9FDdTp
かもん!

622 :ゼロHiME:2007/11/02(金) 18:10:55 ID:TXlWSyJu
大丈夫そうなので投下します。

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:12:00 ID:Q6nu6PNv
先回り支援

624 :ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第七話(後編) 1/4:2007/11/02(金) 18:13:05 ID:TXlWSyJu
 トリスティンの城下町についたルイズと静留は、目的地の服屋に向かっていた。

 「そういえば馬に乗るのは始めてとか言ってたけど、ちゃんと乗りこなしてたわね」
 「そうどすか? 自分ではよう分かりまへんけど」

 納得いかない様子のルイズに、静留が首をかしげながら答える。そして数歩進んだところで横にある路地に向かって声をかけた。

 「誰や知らんけど、そんなとこに隠れんと堂々と出てきなはれ。さっきから尾けてきとるのバレバレどすえ」
 「えっ?」

 ルイズが静留の声に驚いて路地の方を見ると、そこからキュルケとタバサが現れる。

 「な〜んだ、ばれてたのね。驚かそうと思ったのに残念」
 「だから……成功しないと……」

 あっけらかんとした感じのキュルケの隣でタバサが不満そうに呟く。

 「で、人をこそこそ尾け回して、何の御用かしら?」
 「別に用事なんかないわよ。私達はあなた達を偶然見かけて、面白そうだから後を尾けてただけだもの」
 「あっそ、用事ないならさっさとどっか行きなさいよ」

 ルイズはそう言ってキュルケを追い払おうとするが、キュルケはそれをまるきり無視して話を続ける。

 「そういえば、この先って服屋があるけど、今日はシズルの服を買いに来たの?」
 「そうよ、いつまでも自分の使い魔にメイドから借りた服を着せておくわけにはいかないもの」
 「ふ〜ん……そうだ、私達と一緒に買い物しない?」
 「はぁ!? なんでそうなんのよ?」

ルイズは唐突なキュルケの提案に声を荒げるが、それをなだめるように静留が口を開く。

 「別にええんやないどすか? せっかく出会ったんやし、皆で買い物したほうが楽しいと思いますえ」
 「結局、それってシズルの希望じゃないの……まあ、今日はあなたの買い物だし、好きにするといいわ」
 「ルイズ様、おおきに。ほな、いきまひょか」

 渋々ながら同行を認めたルイズを先頭に、静留たちは連れ立って服屋へと向かった。

 
 その後の服屋での買い物は大騒ぎだった。
 ルイズとキュルケがとっかえひっかえ服を持って来ては、その度にあーでもないこーでもないといって言い争い、それを静留とタバサがなだめるということが繰り返されたからだ。
 結局、タバサの「実用的じゃない」という突っ込みでルイズとキュルケが選んだのが却下され、静留はタバサの選んだ丈夫なチュニックとズボンという実用重視の組み合わせを数着購入した。もっともルイズとキュルケは不満そうにしていたのだが。
 その後、小物や靴などを見て回ったルイズ達が、昼食のために小奇麗な食事処に入った頃にはすでに正午をだいぶ過ぎていた。



625 :ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第七話(後編) 2/4:2007/11/02(金) 18:16:09 ID:TXlWSyJu
 「ルイズ様、予備の武器を買いに行きたいんやけど」

 食事がひと段落して、皆でこれからどうしよかと相談していると、静留がそんなことを言い出した。

 「予備の武器って……エレメントがあるのに他にも武器が必要なの?」
 「実は高次物質化能力が不安定で、いつでも殉逢を出せるいうようにはいかんようなんどす。現に今日はいくら精神を集中しても出えしまへん」

 ルイズの疑問に静留がすまなそうに答える。

「へえ、あの武器ってエレメントっていうのね。で、高次物質化能力って何?」
 「あっ……」

 横から口を挟んできたキュルケの言葉に、ルイズがしまったという表情で口を手で押さえる。そのルイズの様子に静留は苦笑すると、キュルケにもタバサの時と同じように生まれつきの能力だという説明をした。

 「ふ〜ん、そういうことだったのね」
 「キュルケ、くれぐれもこのことは……」
 「はいはい、誰にも言わないから安心しなさい。いくらなんでも級友の使い魔を売るようなまねなんかしないわよ――タバサ?」

 キュルケが心配そうな顔をしているルイズに向かって面倒くさそうに答えていると、隣に座っていたタバサが席から立ち上がって口を開く。

 「武器屋に行くなら急がないと……夕食までに帰れないかも知れない」
 「そうどすな。ほな、いきまひょか?」

 静留がタバサの言葉に同意して皆を促し、ルイズ達は食事処を出て、路地裏にある武器屋へと向かった。
 

 「こいつはおったまげた! 貴族が剣を! おったまげた!」

 武器屋に入ると、店主は最初はルイズ達を王宮から手入れにきた役人かと怪しんでいたが、客だというと今度は大げさに驚いてみせた。

 「ねえ、貴族が客だからってちょっと大げさすぎない?」
 「いえ、お嬢様方。農民は鍬を振って、兵隊は剣を振って、貴族は杖を振る、と相場は決まっておりますんで」
 「使うのは私じゃないわ。使い魔よ」
 「忘れておりました。昨今の使い魔は剣も振るうようで……剣をお使いになるのは、そちらの方で?」

 店主は揉み手をしながら静留をジロジロ見回すと、ルイズに尋ねる。

 「ええ、そうよ。私は剣の事は分からないから彼女に合いそうなのを適当に見繕って頂戴。そうね、できれば槍の方がいいけど」
 「あいにくとそのお嬢さんが持てそうな槍は扱ってませんな。剣ならこの長剣とか丁度良いかと」

 店主はそう言うと、装飾された煌びやかな長さ1メイル半ほどの長剣を出して見せる。

 「最近、城下の貴族のお屋敷を土くれのフーケとかいう、メイジの盗賊が荒らしてるせいか、貴族の方々の間で手だれの下僕を警護につけて剣を持たせるのが流行っておりましてね。その際にお選びになるのが、こういう業物の長剣でさあ」
 「へえ、このごろ随分と物騒なのね」


626 :ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第七話(後編) 3/4:2007/11/02(金) 18:20:48 ID:TXlWSyJu

 適当に相づちを打つルイズの横で、剣を見ていた静留が店主に話しかける。

 「ご店主はん、確かに見事な剣のようやけど……こら数合打ちおうただけでポッキリいってしまいそうやねえ」
 「冗談言っちゃいけませんぜ。こいつを鍛えたのはかの高名なゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿で、魔法が掛かってるから鉄だって一刀両断でさ。この通り紋章と銘が刻まれておりやすでしょう」

 静留の言葉に店主は血相を変えて食って掛かったのだが――

 「残念……これは精巧な模造品……」
 「そうね、シュペー卿のは実家にあるけど、紋章が違うわ。ご店主、偽物をつかまされたんですのね、お可哀想に」
 「そ、そんな……」

 タバサの冷静な、キュルケの哀れむようなダメ押しを受けて、がっくりと店の床にへたり込んだ。

 「へっ、ざまあみろってんだ! この俺様の価値も分からねえでガラクタの中に突っ込むようなやつにゃ、いい薬だぜ」
 「……誰やの?」

 突然、聞こえてきた店主を嘲るカチャカチャという金属音混じりの低い男の声の主を探して、静留はさっと店内を見回した。

 「ここだぜ、貴族の娘っ子ども」

 再び聞こえてきた声の主は、店の隅に放置されているガラクタの間に突き立てられ、柄にある金具をカタカタとさせている錆びが浮いた片刃の剣だった。

 「へえ、喋る剣どすか」
 「おうよ。なんだ娘っ子、インテリジェンスソードも知らねえのか? 一体、どこの田舎もんだよ」
 
 静留が物珍しそうに剣と会話していると、店主がつかつかとやってきて剣に向かって怒鳴り声を上げた。

 「やい、デル公! てめえ、俺をコケにした上に、お客様に失礼なこと言いやがって! 今日と言う今日はもう勘弁ならねえ! 貴族に頼んで溶かしてやらあ!」
「やれるもんなら、やってみろ! どうせ、こちとらこの世に飽き飽きしてたところさ! 溶かしてくれるんなら、上等だ!」
 「おう、やってやらあ」

 そう言って剣を取ろうとする店主を、静留が押しとどめる。

 「まあ、ご店主はんもそう怒らんと。剣とはいえ、自我があるんやし、粗末に扱われれば嫌味のひとつもいいたなると思いますえ」
 「おっ、なかなか話が分かるじゃねえか、娘っ子。俺の名はデルフリンガー、おめえの名は?」
 「うちの名は藤乃静留や。よろしゅうにな、デルフリンガーはん」

 静留に挨拶を返されたデルフリンガーと名乗った剣は一瞬、黙り込んだ後、静留に向かって口を開いた。

 「おどれーた! 娘っ子、てめ、『使い手』かよ! へっ、しかも場数を踏んでるときてやがる! 娘っ子……いや、姐さん、俺を買いな」
 「別に買うてもかまへんよ」

 静留がくすりと笑ってデルフの売り込みに同意すると、ルイズが嫌そうな声を上げる。


627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:21:57 ID:lVKC07DQ
支援を!

628 :ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第七話(後編) 4/4:2007/11/02(金) 18:24:49 ID:TXlWSyJu

「えー、そんなの買うの? 何か錆びてるんだけど」
 「まあ、磨けば錆は落ちるやろし、いざいう時にはいい知恵を貸してくれると思いますえ。それに見栄えが立派なナマクラを掴まされるよかはええんやないかと」
 「そうねえ、少なくともさっきのよかましね」
 「王宮に通報……」
 
 静留、キュルケ、タバサが冷ややかな視線で見つめると、店主は引きつった愛想笑いを浮かべてルイズに声をかけた。

 「お嬢様、お代は結構なんで、どうぞお持ち帰りください。こうやって鞘に入れときゃ、おとなしくなりますんで」

 店主はデルフリンガーを鞘に収め、背負うためのベルトと一緒に静留に手渡した。

 
 「それじゃあ、お先にね。ルイズ、シズル」
 「お先に……」

 武器屋を出て街の入り口につくと、キュルケとタバサはシルフィードに乗って一足先に学院へと帰っていった。

 「まったく何に来たのかしら、あの二人」
 「でも、楽しかったんとちゃいますか?」

 馬上から飛び去るシルフィードの影を見送りながらぼやくルイズに、静留がにこにこと微笑みながら尋ねる。
 
 「まあ、確かに退屈はしなかったけど……べ、別に楽しくなんか――って、なにニヤニヤしてんのよ!」
 「別になんにも……ただ、ほんにルイズ様はかいらしいなと思うて」
 「かっ……な、何恥ずかしいこと言ってんのよ! と、とにかく帰るわよ!」
 「はいな」

 自分の言葉に顔を真っ赤にするルイズの様子に静留は目を細めると、共にくつわを並べて学院への帰路に着いた。

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:24:57 ID:OpYINbcr
sien

630 :ゼロHiME:2007/11/02(金) 18:27:27 ID:TXlWSyJu
投下終了です。
タバサがちと饒舌すぎたかも;

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:29:51 ID:lVKC07DQ
投下乙!

632 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/11/02(金) 18:40:31 ID:u5f/nehC
投下してもよいですか?

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:43:11 ID:Fb9+iog2
もうじゃんじゃん来てください

634 :豆粒ほどの小さな使い魔9 1/5:2007/11/02(金) 18:43:31 ID:u5f/nehC
ガッコウの中庭、こんなに朝早くから、人間の中では小柄な少女が、サクサクと草を踏み分けて歩いてるのを見つけた。
ルイズと同じ制服だし、顔も見覚えがある。青色の髪。ルイズもそうだけど、ここには色んな髪の色をした人間がいる。
どこに行くんだろうと考えるほどもなく、大きな羽音を立てながら、空からどらごんが舞い降りてきた。
水色の鱗。怖さよりも、きれいだと思う。目がなんだか優しそう?
彼女の使い魔だったのか。
多分私は一番小さな使い魔で、あのどらごんは、ガッコウ一番大きな使い魔だろう。そう思うと、全然違うのに仲間みたいな気がして。
だから、もう少し近くで彼らを見たいと……


……動物って、話せないんじゃなかったっけ?

* * *

ハヤテは、不安を抱えていた私に喜んで……ああ、少しニュアンスが違うんだけど、上手く言葉にできない。
とにかく、私は自分ひとりでハヤテの本質に気がつけたってことで、それはとても凄いことなんだとか。
それから、真面目な顔をしたハヤテが、言ってくれたのだ。
トモダチになって欲しいって。
不安なんて、いっぺんに消し飛んだ。
ご主人様を試してただなんてどういう使い魔なんだと怒ることはできない。
考えなしに口にしていたら、間違いなく将来は政治に、それもあまり口にできない方面に関る羽目に。
ハヤテは、そういうのから、私を守ろうとしてくれてたんだと思う。
だけどね、メイジっていうのは、貴族は、守られる存在じゃないのよ。
逆に先頭に立って、みんなを守る存在なんだから。

635 :豆粒ほどの小さな使い魔9 2/5:2007/11/02(金) 18:45:44 ID:u5f/nehC
思い浮かべるのは、凛々しいお母さまとエレオノール姉様。
見てなさいよ。ハヤテが心配なんてする必要がないくらい立派なメイジになってみせるから。
それとね、
カトレア姉様がすごく優しい理由、姉様の側が居心地がいいわけも、少しだけ分かった気がするわ。
ハヤテは、三人目のお姉さんね。
ちゃんと紹介したいんだけど。無理かなぁ。

そんなことを考えながら、ベッドの中でごろごろと、ハヤテが起こしてくれるのを待つの。朝の贅沢な楽しみよね。


ハヤテに気持ちよく起こしてもらって、食堂で朝食を取る。
いつの間にか、ハヤテったら自分用の食器、小さな木のフォークとスプーンを用意してた。
器もスープ用と飲み物用の二つになってるし。飲み物用の方が一回り小さいから、重ねられるんだ。フォークとかも全部一つに纏めてたから、食卓につくまで分からなかった。
ナイフは流石に木では作れなかったって。そりゃそうよね。でも本当に器用だわ。
ハンカチの衣装は、シエスタにも好評だった。明日、虚無の日に人形の家具を見に行くつもりだって言ったら、
「あの、私もご一緒してよろしいでしょうか?」
私にとってハヤテはお姉さんなんだけど、シエスタには、妹に見えてるらしい。私と二人だけじゃそんなに心配?
「あっ いえ、そういうことではなくて、ただ、お二人とお話をしていると、タルブの妹のことを思い出してしまって」
何となく分かる。私もハヤテと話してると、よくちい姉様のこととか思い出すから。
ハヤテが、ルルルッて。言い直さなくってもちゃんと分かるわよ。
「だけど、シエスタは休日でも仕事はあるんでしょう? 大丈夫なの?」
「はい、明日は夕方までお休みを頂いてるんです。家族に手紙を書くつもりだったんですけど、それ以外に予定も立ててませんでしたし」

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:47:08 ID:c6fjRGre
支援

637 :豆粒ほどの小さな使い魔9 3/5:2007/11/02(金) 18:47:33 ID:u5f/nehC
「だったらいいわ。朝食の後出かけましょう。馬車を借りておいて貰えるかしら」
シエスタは嬉しそうに微笑んで、仕事に戻って行った。
「あのね、今のは別に、いじわるで言ったんじゃないのよ。平民がメイジと、その……友達みたいに出かけると、後で色々言われたりするの。だから」
御者を命じたという形にするの。
私たちには当たり前のことでも、ハヤテにどう見られてるのかと思うと、何だか落ち着かない。
貴族であることに不満はないけれど、窮屈に思えることは確かにある。ハヤテの住む辺りには、メイジも貴族もいないそうだから。


放課後のいつもの練習に、何故だかキュルケが顔を覗かせた。一人じゃなくて、もう一人小さいのを後ろに連れてきてたけど、
無口でただ立ってるだけなんだもの。キュルケに引き摺られて来ただけみたい。
留学生って、変な人ばっかり。
魔法の実力は凄いけど。あの小さい子も、魔法で失敗したの見たことないし。
……一応、聞いてみようかな。
「それにしても、よく飽きないわね」
「煩いわよっ……あ、ねえ、ミス・ツェルブストー」
「なぁに? それとキュルケでいいわよ。いい加減付き合いも長いんだし」
長いって、ずっとからかわれてただけじゃないの。反射的に言い返しそうになったのを抑える。
「じゃあ、キュルケ。火のトライアングルの貴女に聞きたいんだけど、私のこれって、再現できる?」
「はぁ? 私にわざと失敗しろって言うの?」
「そうじゃなくて、ああ、確かにそうなんだけど……わ、私、自分がどうして失敗するのか……自分で分からないから」
恥ずかしくて悔しい。寄りによってキュルケにこんなこと言わないといけないなんて、言葉が胸で詰まる。
「ごめんっ やっぱり今のなし! もうどっか行ってよ! まだ練習するんだから、あんたたちだって怪我したくないでしょ!」

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:47:54 ID:In7k1XS4
支援

639 :豆粒ほどの小さな使い魔9 4/5:2007/11/02(金) 18:50:01 ID:u5f/nehC
だめ、限界。
こんなの気の迷いだ。コルベール先生にちゃんと頼むって決めたのに。キュルケになんて言うんじゃなかった。どうせまたからかわれるんだからぁ
どかんと思いっきりふっ飛ばしちゃった。今のは全部ダメな例。うん、分かってる。
キュルケが何か向こうで言ってるけど聞こえない。聞かない。
ハヤテ、見ててね。
深呼吸をして、頭を冷ます。
「……今度は呪文を一節ずつ分割して、少しずつ力を込めていくから」
ハヤテには意味が分からなくても、聞いてくれるだけでも全然違う。
「途中までは、魔力が通る感触があるの。だからどこで狂うのか見極めたいの」
ファイヤーボール。初めて杖を持った子供みたいに慎重に、ゆっくりと、氷の上を爪先で確かめるみたいに、
「……くっ!」
また、ダメだった。
途中から変な風に引き摺られちゃう。
教科書を引っ張り出して、呪文の載ってるページを開く。
「さっきよりもゆっくり唱えたから、誤差は少なくなってるはず……第8節から次の詠唱に差し掛かる、ここ。多分『火』の属性に転換するところ……だったら、発火は呪文の最初に属性定義があるから、すぐに爆発しちゃうのかしら……やってみるわ」
一緒に教科書を覗き込んでくれてるハヤテに声を掛けてから、火の初歩の初歩の呪文を、ゆっくりと唱え――
爆発した。やっぱり。ただ、付加がされていない分、威力もそんなに強くないし、散漫だった気がする。
杖を吹き飛ばされた右手が痛い。
「もう一回やるから、ハヤテしっかり見ててね」
これ、4回も5回もは無理だ。
「いたた……どうだった?」
「見エナイケド、手ノスグソバデ、爆発シタト思ウ」
「私もそんな感じだったわ、じゃあ次は……なに、キュルケ、まだいたの?」
一年生だってとっくに覚えてる呪文で火傷してるのなんて、見てたってつまらないでしょ。さっさと行きなさいよ。お友達だって待たせてるんだし。

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:51:00 ID:OGg672kr
四円

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:51:34 ID:Ym5jTpC3
支援

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:52:14 ID:SaqwgRaX
支援

643 :豆粒ほどの小さな使い魔9 5/5:2007/11/02(金) 18:52:56 ID:u5f/nehC
変な顔をしてるキュルケ。何か文句があるのかと思ったら、小さい方が近付いてきて、私の右手に呪文を掛けてくれた。
ひりひりとした痛みが引いていく。
「あ、ありがとう」
表情が今ひとつ読み取れないけど、治療してくれたのよね。握っても大丈夫。
「ルルッ るいず、今日ハ、終ワリニスル?」
「そうね、何か気が抜けちゃったし。ええと……タバサ、だったっけ? 助かったわ」
火傷は、水薬を塗っても、すぐには治らないから。
「……いい……あまり得意じゃないから、薬もちゃんと塗ること」
心配、されちゃった?
「う、うん」
怒ってるんじゃ、ないわよね?
怒鳴られるとき以外で、こんなに近く誰かと顔を合わせるのは久しぶりだから、ちょっと焦っちゃう。
「前よりは無茶はしてないみたいだけど、女の子があんまり肌に傷つけるんじゃないわよ」
「うう」
だからっ 嫌味とかなら慣れてるんだけど、こういうのは。
キュルケに取られた右手を、引っ込めていいんだか、どうしたらいいのか。
「頑張るのはいいけど、ほどほどにね。行くわよタバサ」
ぽいと手を放り出されて、勢いでたたらを踏む。戸惑ってた私が、何だか馬鹿みたい?
「ルイズも、夕食の前にその格好どうにかしなさいよ。埃だらけじゃないの。貴族たるもの、常に優雅たれ、なんでしょ?」
「っ 分かってるわよっ」
ああもうっ
急いで荷物を集めて、寮に向かって走り出すその肩にハヤテが飛び乗ってくれる。まだ数日なのに、これがいつものだと錯覚しちゃう。
「オナカ、スイタネ」
「あのねハヤテ、貴族はたとえそう思ってても、そのまま口には出さないものよ」
「るいずモ、オナカスイタンダ」
「だからぁっ ああもう」


ベッドの中。
目を閉じて、子守唄に耳を澄ます。

今日は、そんなにいやじゃなかった一日だった……かな……

644 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/11/02(金) 18:54:28 ID:u5f/nehC
投下終了。
風韻竜がハヤテにばれました(笑)
気がついてなくても、頑張る背中を見ててくれる人はちゃんといます。


645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:56:21 ID:zWF8r2aV
支援

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:03:46 ID:kpKwM91Z
ほのぼのGJです!

647 :豆粒ほどの小さな使い魔:2007/11/02(金) 19:06:47 ID:u5f/nehC
ありがとうございます。
それと、この間かえるの雨合羽の話をしてくれた方。
確かにコロボックルは雨合羽作れますけど、
ハヤテ個人は作り方を覚えてないんです。
本当に残念です(ロビンを横目で見ながら)

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:45:51 ID:zkCHtyEs
モンモランシーは最近得体の知れない悪寒を感じてるんだろうかw

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:57:31 ID:0ngQHpe1
>>613
海は駄目よ!

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:04:16 ID:fXAjO2Rw
>>580
あの人の場合、死体が吸血の呪詛で動いてるだけだから
魂はどこぞでよろしくやってるので、デルフもっても魂震えない

さらに言えば、吸血の呪詛の上に呪を乗せられないでしょ
契約が成り立たないんじゃなかろうか

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:10:38 ID:AWpYSpDT
惑星ゼーベスから大量の物が・・・

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:18:46 ID:HXY5UWHj
>>651
メトロイド書くの?
実際面白そうだしちょっと書いてみようかと思わんでもないが

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:23:24 ID:SaqwgRaX
>>651
なんでメトロイド

そういやこないだスーパーメトロイドの攻略本見たらコッソリと
IR-1762(通称: 惑星ゼーベス) 恒星FS-176の第二惑星
から公転周期に自転周期、半径面積体積質量までみっちり数字が書かれてて吹いた
サムスの日記みたいなのも載ってるし昔の(言うほど昔でもないか?)攻略本って変なところ凝ってるなあ……

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:25:53 ID:H2qoZ/DC
>>584
亀レスだが、ウェディングドレスに紅いバラの吸血鬼は先天性だな。
ただ、吸血鬼として目覚めるかどうかは運次第なところもあるからなー。

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:27:06 ID:us30Ga3q
サガフロ2のアルティマニアは小説付いてたな。
ナハトイェーガーの出自とか、結構面白かった。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:33:55 ID:CJYsUPWp
1の裏解体新書にも小説載ってる。
最後のグレートモンドフルボッコが凄かったwwwww

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:45:17 ID:EQaCFBGU
天使禁猟区より近親相姦変態兄妹召喚

いや、最終話後だとあいつら主人公とヒロインの割に異世界にでも行っちまった方がまだしも幸せになれそうだからさ…

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:46:38 ID:ojVB3wHS
コロボックルほのぼのGJ!
誰も知らない小さな国買ってきたっス

>機関車召喚
ならばワタシは猟奇機関車グランギニョルを呼んで……


659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:46:47 ID:WYTk6y93
>>655
あの小説だとギュスターヴとフリンは焼け落ちる砦で酒飲んでたんだっけ?

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:47:19 ID:vrjus6Am
>>659
そこから2人召喚してみる?

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:50:58 ID:ojVB3wHS
>>657
ティアラ召喚しよーぜ、未来の天使ティアリエル。
一見ほのぼの幼女に見せて実は作品随一の大人じゃね?ってあの重い設定の天使っ娘。
そんで本編の流れ無視して「魔法が使えなくても虐められない国に逃げよう」って愛の逃避行すんのw

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:59:03 ID:Ym5jTpC3
>>661
ティアラっていうからアベル伝説かと思った

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:59:07 ID:RVjPouj4
そういや先週か先々週にBBBとのクロス書くっていってた人がいたがどうなったかねえ。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:23:31 ID:Fb9+iog2
BBBってなんだ思いググってアニメらしきサイトに飛んだけど

なんだろう、このくすぐったいような、恥ずかしいような感覚は・・・

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:24:17 ID:tAzH/HeG
>>581
どうみてもすぅーつきです
本当に(ry

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:27:31 ID:GOWKbwAW
>>664
アニメは知らんけど、原作小説は毎回ハイテンションな燃える展開の連続で面白いよ。

ちなみに、原作者の前作は根暗な高校生がドラッグをキメて悪魔を呼び出して秘密結社と戦う話。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:28:48 ID:h0D+S/so
>>664
原作はあざの耕平のラノべ
アニメは三巻辺りまでの内容を適度に圧縮してるな

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:29:26 ID:Ha1dmMOH
>657
本編そっちのけで、刹那と沙羅のイチャラブ日記になるのしか想像できねえ……
刹那も沙羅も天使の力は失ったんかね

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:35:02 ID:zkCHtyEs
>BBB
ばっくれバークレーボーイじゃないのか・・・

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:37:57 ID:eH88TMBi
>>612
魔導物語(ぷよぷよ)のサタンさま。
あれだとおふざけで使い魔やってくれるかも。ぷよぷよを決闘方法として伝承しそうだ。
気まぐれで戻っていきそうでもあるが…

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:46:17 ID:0AorLq/D
小ネタの投下よかでしょうか?

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:49:47 ID:txtNV0Ok
ok

673 :248:2007/11/02(金) 21:55:18 ID:TC8LnoZy
支援するぜ

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:55:44 ID:0AorLq/D
それじゃ、投下始めます

 私の名前はキュルケ。『微熱』のキュルケよ。
実はこのトリステイン魔法学院女子寮である怪奇現象が起こっているの。
 ことの始まりは6日前の夜。ちょうどサモンサーヴァントをやった次の日の夜ね。
その部屋に住んでいる女の子は、夜中になにかが弾ける様な音や叩き潰すような音を聞いて目を覚ましたらしいの。
部屋には彼女しか居ないはずなのに、なにかが歩くような間隔でする音と、幼い女の声(なぜかルイズを幼くしたような声みたい)を聞いたらしいわ。
そのときは寝ぼけていると思ったらしく、特に気にしないで寝てしまったみたい。

 次の日の朝に響いたのは雄鶏の鳴き声では無く、その部屋の女の子の叫び声だったわ。
その話を聞いたときは、よくある学校の七不思議みたいな、所謂そういう類の話だと思ったわ。
ちょうど、『トリステイン魔法学院七不思議』に『見えない女の子』っていうのがあるし。
たしか、姿が見えないのに幼い女の子の楽しそうな声が聞こえてくるってヤツで、その女の子の正体は50年前に魔法の失敗で死んでしまった生徒だ。っていう話ね。
まぁその日以来、昼夜問わずにこんな怪奇現象が起こっているの。
おかげでタバサはすっかり怯えちゃって、毎晩私の部屋に泊まりに来るからダーリン(ルイズの使い魔になった平民の男の子。すっごい強いの)を部屋に誘い込むこともできないの。

 さてさて、なんでこんな前置きをしたかと言うと、ちょうど私の隣の部屋−ルイズの部屋−から噂の音が聞こえてくるの。
実はついさっき、ルイズがダーリンと一緒に馬に乗ってどこかに行くのを見てるのよね・・・・・・。
じゃあこの、ルイズの部屋から聞こえてくるルイズの声はいったい?
 不安と好奇心に煽られた私は、今ルイズの部屋の前に立っている。
タバサ?彼女ならこのことを話した途端に「きょ、今日はシルフィードにお肉を沢山食べさせてあげるって約束してるの」って言って、シルフィードに乗ってどこかに逃げちゃったわ。
とにかく好奇心に負けた私は、アンロックの呪文を手早く唱えてルイズの部屋に踏み込んだ。
 部屋を見回したところ、中には誰も居なかったわ。
だけど、どこからか箒を掃く音と「おっかったづけ〜お片づけ〜♪」というルイズを幼くしたような声が聞こえてくる。
私は愛用の杖を強く握り締め、思い切ってその音のするほうを確かめてみた!!
 "アレ"がなんなのか最初は理解したくなかったわ。でも時間というものは常に無常で残酷なのね。だって"アレ"がなんなのか私に十分理解させてしまったんですもの。

その直後、ルイズの部屋からはキュルケの絶叫が響き渡った。

 『お帰りなさいませ、ご主人様♪』
買い物から帰ってきたルイズとサイトが見たのは気絶したキュルケと、うずたかく積もられているゴキブリの山と、
それを駆除した、サイトが自分の世界から持ち込んだ超小型害虫駆除ロボット『ホイホイさん』だった。
 もちろん、そのゴキブリの山を見てしまったルイズが絶叫したことは言うまでもない。

〜もしもルイズの召喚したサイトが、『ホイホイさん』のある世界のサイトだったら〜
終われ

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:56:10 ID:rZI/5b9x
>>670
虚無の魔法のエクスプロージョンがダイアキュート重ね掛けなジュゲム、
記憶消去がブレインダムドでの〜みそぷ〜にしてるみたいな変換がなされてしまった
イリュージョンの魔法もあるし結構面白いかも。

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:57:43 ID:0AorLq/D
補足1.超小型害虫駆除ロボット『ホイホイさん』とは?
20XX年、あらゆる殺虫剤を喰らっても死ななくなった害虫を駆除するために作られたロボット。お求めはは薬局で。

補足2.ホイホイさんの装備
左手:アームマシンガン
右手:十六夜
服装:メイド服
パーツ:おしゃべりホイホイさんキット

補足その3:ホイホイさんの声
『おしゃべりホイホイさんキット』を装備すると、くぎみー声で喋るのだ!!
ただし、ルイズやシャナみたいなツン声ではなく、ロリ声。

バッテリーとかそういうのは聞かないでもらえると助かります。
以上、投下終わりです。

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:00:04 ID:vrjus6Am
くぎゅーもやってたのか、声。
ゲームの社長らしきひとが大塚さんの声に聞こえたってことだけ覚えてる

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:02:28 ID:22ZIT+WY
釘宮病 - アンサイクロペディア
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E9%87%98%E5%AE%AE%E7%97%85

本当だ、「媒介するキャラクター」の項に「ホイホイさん」との記述があるな

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:05:02 ID:Fb9+iog2
>>666>>667
ちょっと興味わいたので明日ブックオフに行ってみる


680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:07:10 ID:5fa07QjR
>>660
フリン「ぼく達術不能者は術が全く使えないんです」
ギュス「不完全でも術が使えるお前は本当の意味でゼロじゃない」
ルイズ「ありがとう、二人とも……」

ギーシュ戦で「体術:ローリングサンダー」を使うギュス。
ルイズ「ちょwwwどうみてもそれ風系統の魔法www」

こんな感じ?

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:07:51 ID:us30Ga3q
>>679
『前作』(Dクラッカーズ)は富士見ファンタジアで買うのがオススメ。富士ミスだと結局割高になるから。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:15:07 ID:WgzNtJT/
>>680
残像剣でワルド涙目wwwww

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:15:22 ID:KZL/PKQ6
瀕死状態で召喚されたはいいが誰にも気づいてもらえないヨハンに一人だけ気づくルイズとか。

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:18:01 ID:EQaCFBGU
>>668
天使の力は完全に失われているはず
ほんと現代日本でどうやって生きてゆくつもりなんだあのバカップルはw

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:18:16 ID:vrjus6Am
>>680
そうそう。
晩年のギュス様は術に対するコンプレックスを克服してるから
かなり良い理解者になれると思う。技はさておきw


>>683
あ〜それはギュス自身も気づくんじゃないかな

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:18:45 ID:eH88TMBi
>>670
あとアルルだけだが基礎の攻撃魔法ファイヤー、アイスストームに魔導力の消費が無いという事実。
先住のリフレクトのようなリバイア。
一度だけ死を防ぐリザレクティアとダイアキュート四回がけのヒーリング。

アルルを召喚だったらシエスタの遠いご先祖様がリリス。
若しくは、サタンだろうな。
オールドオスマン助けた人が、アルルのお父さんが妥当かな。
でもそれだと宝物庫に保管できるものが装甲魔導スーツくらいしかないなぁ。
他にもラグナスやシェゾがいけるか。

シェゾを召喚だったら、まぁ順当に召喚されてすぐルイズに「お前が欲しい」をやるだろうな。
で、契約のキスで精神力を奪われると。

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:22:31 ID:OUNfbD/g
さて、投下よろしいか? いじくっていたら、なんだか長めになりました。
その名を松下という。

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:26:20 ID:tPg8wVJA
支援


689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:27:11 ID:vrjus6Am
GOGO!

690 :新約・使い魔くん千年王国 第一章 世界図説 1/4:2007/11/02(金) 22:27:27 ID:OUNfbD/g
タルブでのアルビオン艦隊殲滅から、数週間が経った。

あの日、侵攻して来た『レコン・キスタ』の大艦隊は、謎の《天変地異》によりほぼ全滅。
僅かな生き残りは、元旗艦艦長のボーウッド卿に率いられ、トリステインに降伏した。
変事を聞いて駆けつけたアンリエッタ王女とマザリーニ枢機卿らは、何が起きたのか分からないまま後始末に尽力。
この際、枢機卿の政治的判断により、王女は国家を救った『聖女』として祭り上げられる。
この頃ようやく目覚めた『救国者』松下を、論功行賞の結果、仮にタルブ周辺の領主『タルブ伯』に封じ、
ルイズにはラ・ロシェールの町の収入の十分の一を与えた。

しばらく宮廷内は混乱が続いたが、大勢は王女に戴冠させて国民の結束を固め、アルビオンに対抗する方向に決する。
アンリエッタ王女は前線基地となったタルブを視察して、松下と『密談』したのち、
ようやく戦勝記念パレードが催され、母である太后マリアンヌより王冠を受け取り『女王』として即位した。
「アンリエッタ万歳(ヴィーヴ・ラ・アンリエッタ)!!」「トリステイン万歳(ヴィーヴ・ラ・トリステイン)!!」
民衆の熱狂と歓呼の中、戴冠式は恙無く終了し、同時にゲルマニア皇帝との婚約も解消された。
いまや、トリステインは共和政の暴風からハルケギニアを護る《聖女の王国》となったのだ。


「なるほど、貴女は……ルイズ・フランソワーズは、始祖の力を受け継ぐ『虚無の担い手』。
 そしてミスタ・マツシタは、貴女を護るべき使い魔、『ヴィンダールヴ』であると……いうことですね」
王都トリスタニアの王宮。アンリエッタ女王陛下は、ルイズと松下をにこやかに迎えた。
「退屈は二倍、窮屈は三倍、そして気苦労は十倍よ」と言いながら、彼女は始終笑みを絶やさない。
王族としての習い性か、生来の性格か。……あるいは、女王陛下という仕事が気に入ったのか。
その御前に立つルイズも、幼馴染の放つ威厳に、自然と身が引き締まる思いであった。

「始祖ブリミルは、その三人の御子と一人の弟子に王家を築かせ、各々指輪と秘宝を遺しました。
 我がトリステインには『水のルビー』と『始祖の祈祷書』を。今は二つとも貴女のもの。
 始祖の力を受け継ぐ者は、王家に現れると言い伝えられていますから」
「わ、私は、王族ではございませんのに」
「いいえ、貴女のラ・ヴァリエール公爵家の祖は、王の庶子。立派に資格はありますよ」

「けれど姫様、もとい女王陛下、あまり表向きに褒賞をお授けになるのは……私たちの功績、
 つまり『虚無の力』が国内外に知られ、危険なのではないでしょうか……特に、マツシタ!」
ルイズはクルリと向き直る。松下は欠伸を噛み殺していた。
「このような何処の馬の骨ともわからない、危険で悪魔じみた不愉快な8歳児に『タルブ伯爵』だなんて。
 本人の前で堂々と言わせてもらうけど、あんたはイカレているわ! 絶対に危険人物よ!」
「随分言うようになったな、『ご主人様』サマ。ミスタ・イチロウ・マツシタ・ド・タルブ伯爵と呼びたまえ」
「クソガキで充分よ! このヒョウタン頭!」
二人が険悪な空気を纏うのを制し、女王は答える。

「確かに、それはあまりにも強大であり、一国でさえ持て余すほど。
 敵に知られたら間違いなく狙われるし、味方に知られても私欲のために利用しようとする者が必ず現れましょう。
 ですから『虚無』の力は基本的に秘密です。今回は特別に褒賞を授けましたが、みだりに使うことはなりません。
 ……けれども、いずれこの私と国家のため、ひいてはハルケギニアの安寧のために、
 その大いなる力を振るって頂くことになるでしょう。『利用すべきものは親兄弟でも使え』、
 それがマザリーニ枢機卿の、そして私の座右の銘ですから……」
ふふふふふふふふ、と笑う女王に、ルイズは慄然として跪いた。

ともあれ『祈祷書』を与えられたルイズは、女王直属の女官に任命され、女王の権利を行使する『許可証』を渡された。
王宮を含む国内外へのあらゆる通行と、警察権を含む公的機関への使用を認められている。つまりは某ご隠居様の印籠だ。
「貴女がたにしか解決できない内密の事件が持ち上がったら、必ずや相談いたします。
 表向きには、これまで通り魔法学院の生徒として振舞って頂戴。ではマツシタ伯爵も、公務にお戻り下さい」

691 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/11/02(金) 22:30:31 ID:LqPPGxGm
しえん

692 :新約・使い魔くん千年王国 第一章 世界図説 2/4:2007/11/02(金) 22:30:56 ID:OUNfbD/g
「ふむ。かなり高等な文書も読めるようになり、このハルケギニアについても、大分理解できたぞ……」
タルブ伯・松下は忙しい公務の傍ら、世界征服に向けて知識を集めていた。『知恵で武装したゴジラ』の異名は伊達ではない。
彼は母親の胎内で基礎教育を終え、幼稚園に入る頃には博士課程を1ダース程修了してしまう程の超天才児なのだ。
それこそ、人間の子供の姿をした悪魔か何かだと考えた方がいい。

40年以上死んでいたので、その後の『地球』の情勢については時々蛙男に『霊夢』で教わっている。
ソヴィエト連邦が崩壊する事は予測していたが、相変わらずあちらも紛争が絶えないようだ。
日本を襲った長期不況、コンピュータや携帯電話の爆発的普及、イスラーム教徒の相次ぐテロル、台頭する資本主義中国。
人々の混迷と心の闇、破滅的な新興宗教、蔓延する鬱病と自殺……。千年王国はまだまだ遠い。
それも問題だが、まずはこの世界、ハルケギニアを救わなければなるまい。地球千年王国の雛形として。

この世界の文明レベル……社会、国家体制、宗教観、思想、経済、医療技術などは、魔法うんぬんを抜きにすれば、
ぼくがいた世界『地球』の近世、西暦17世紀中葉の西欧に酷似している。
始祖ブリミルは『偉大な最初のメイジ』『文明の祖』として崇められているが、唯一神はその上にいるようなので、
彼はイエス・キリストと同等の存在と言える。降臨は六千年以上前だから、むしろ人祖アダムだろうか。
「今年は始祖降臨暦6242年か……実は歴史情報が改竄されていて、降臨が1600年ほど前だということはないかな?」
1年は12ヶ月だが384日で、1ヶ月32日、8日で1週間。月日や曜日には北欧のルーン文字の名が用いられているようだ。

アルビオンが英国に当たるなら、ここトリステインはベルギー・オランダから北仏のフランドル地方。
ガリアはそのままフランスで、その南部はスペイン・ポルトガルや南イタリア(ナポリ・シチリア王国)か。
ロマリア皇国はローマ教皇領で、南の半島(イタリア)にはヴェネチアなどの都市国家が割拠しているわけだ。
帝政ゲルマニアは神聖ローマ帝国(ドイツ・オーストリア)にポーランドやロシア帝国をミックスした感じである。
これらに並ぶ強力な『バルト帝国』ことスウェーデン、『海上帝国』デンマークはどこだか分からないが。

すると東のエルフが住まうサハラは中近東で、イスラーム系のオスマン帝国やサファヴィー朝イラン。
始祖ブリミルが降臨した『聖地』は、すなわち聖都イェルサレムの事だろう。それとも『神の門』バベルだろうか。
さらに『東方』にはモンゴル系諸王国やムガール帝国、シナ征服直後の大清帝国、江戸初期の日本などがあるはずだ。
タージ・マハル霊廟は建設中で、第三代将軍・徳川家光はそろそろ病死するだろう。
タイにはアユタヤ王朝、インドネシアには国家に匹敵する『オランダ東インド会社』が成立し、
フィリピンはスペインの総督が支配している時代だ。

ならば、『西方』に行けば南北アメリカ大陸があり、移民や西欧諸国が植民地を経営しているはずなのだが……
どうも海外については資料が手に入らない。フネだってあるし、六千年間文明が停滞していたわけでもあるまいに。
「始祖ブリミルかエルフが、移民制限の呪詛結界でも作ったのか? 単に海外進出する力が足りないためか?」
亜人やモンスターが数多く、冒険航海はできても航路は開拓できないということか。

先頃のクロムウェルの革命は、地球では1642〜49年に起きた『清教徒革命』だ。
この戦いで国王チャールズ1世は捕らえられ、処刑されて10年ほど英国は共和政となる。
ゲルマニア……ドイツはハプスブルク家の帝国だが、1648年に終わった『三十年戦争』でスペインともども衰退する。
その北のホーエンツォレルン家のプロイセン公国が、英主フリードリヒ・ヴィルヘルム大選帝侯のもと勢力を伸ばし、
のちのプロイセン王国、すなわち『ドイツ第二帝国』の基礎を作る。

そしてオランダ・フランス・英国が次々と覇権を争い、植民地帝国たる『世界の列強』として台頭する。
特にブルボン朝フランスはリシュリュー枢機卿、続くマザラン(マザリーニ)やコルベールが重商主義を推し進めた。
ロマノフ朝ロシアはバルト海とカザークの騎馬兵を抑えて、東シベリアの開拓を進め、やがては清や日本と接触するだろう。

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:31:07 ID:fVYuF1iH
>>670
ルルー召喚
魔法が使えないということで親近感を感じるも
「破岩掌!」「風神脚!」
ルイズ「(先住)魔法が使えるじゃない…胸も許せない やはり敵ね」



694 :新約・使い魔くん千年王国 第一章 世界図説 3/4:2007/11/02(金) 22:33:32 ID:OUNfbD/g
重要なのは、ルネサンスも終わり国家間戦争が続き、新教と絶対王政が成立するこの時代、
国際法、市民革命論、社会契約論が現れる一方、『魔女狩り』と『異端審問』の猛威が欧州に吹き荒れていたことだ。

プロテスタントとカトリックの対立は、しばしば政治絡みで虐殺にも発展し、悪徳聖職者やゴロツキの傭兵が横行する。
イエズス会などの海外宣教も盛んな反面、『悪魔学』も前世紀から盛んになり、王侯貴族は退廃的趣味に耽溺。
さらに世界的寒冷化による飢饉や、新大陸からの疫病が打ち続き、民衆の間には終末思想が流行する。
それこそ『メシア』を自称する連中や、『千年王国』思想は山ほどあったのである。
彼がこの世界のこの時代に召喚されたのも、案外偶然ではないかも知れない。フランス革命まではあと140年もあるが。

天文学ではケプラーやガリレイがすでに出て死んでいるが、怪しげな占星術や錬金術もなお盛んだ。
シェークスピアやベーコン、ジョン・ディーやベーメやグロティウス、
セルバンテスにエル・グレコにルーベンスは死んでいる。ニュートンは僕と同じ年頃だろう。
デカルトはそろそろ死ぬし、ロックやスピノザやライプニッツはまだ子供だ。

ホッブズやパスカル、ヘンリー・モアに当たる人物がいれば、出会えるかもしれない。
ボイルやホイヘンス、バニヤンやモリエールやレンブラント、ベラスケスにも。
おお、ラ・ロシュフコー公爵は? スウェーデンの道楽女王ことクリスティーナは?
クエーカー派の教祖フォックスや『失楽園』のミルトンは、クロムウェル側だ。
マザリーニ枢機卿とも対話したいが、何かと理由をつけて面会してもくれない。警戒されてしまったな。
ミスタ・コルベール(やっと覚えた)も、また研究室に篭りきりだし……。

「ま、どこまで地球の歴史や人物をなぞっているやら分からんが、やはり異世界。
 あくまで参考程度に考えておいた方がいいな。メイジだの幻獣だのがうろちょろしている世界だし」
それが賢明であろう。萌えラノベの二次創作にそんなの求められても困る。

「さて、やはり手に入れるべきなのは、やがて世界帝国を築く英国、いや『アルビオン』か……。
 海軍力は知らないが、空軍力は充実している。艦隊も、その運用技術の蓄積もあるはず。
 しかし艦砲外交はともかく、奴隷交易や阿片を用いて土人を分割・征服し、圧制的大帝国を建設するのは、
 いまいち『千年王国』の理想に反する。いや、『魔酒』や『白い粉』はあるのだが……。
 この際スウィフトのラピュータ島作戦で行くか? 彼も英国人、いやアイルランド人だったな」

アルビオン大陸を動かして、従わない地域の日光を覆い隠してしまうのか。ちなみにスウィフトは1667年の生まれだ。
しかしアルビオンは白い雲を纏っており、現れた地域に雨をもたらすのだとか。

トリステインの大きさがほぼオランダとベルギーを併せた程(7万平方リーグ)、つまり北海道(7.85万)より小さい。
ガリアはその10倍(70万)で、人口1500万。ほぼフランスと北スペインを併せた大きさだ。
トリステインと同じ大きさのアルビオンを取ったところで、国力が段違いである。
大体アルビオンがアイルランド(8.3万)より小さくてどうするのだ。韓国以下の国土面積で皇帝を僭称するな。

「それに産業革命か啓蒙革命を起こすにしても、社会がそれを受け入れられるだけ成熟していなくては、どうにもならん。
 『新しい葡萄酒は新しい革袋に入れよ』とナザレのイエスも言っているからな。
 いかに僕が一万年に一人の大天才とはいえ、『世界征服』と『世界政府の運営』には、優秀な協力者が必要だ。
 政治的・思想的・技術的、また魔法面での……やれやれ、前途多難だな」
さしもの松下も、ふうっと溜息をついた。『第二使徒・シエスタ』の淹れた紅茶を啜る。

「エリ・エリ・レマ・サバクタニ(神よ、神よ、何ゆえ我を見捨てたもうや)か」

695 :新約・使い魔くん千年王国 第一章 世界図説 4/4:2007/11/02(金) 22:36:02 ID:OUNfbD/g
それから少し後。
新都市タルブに建設された、マツシタ伯爵の執務室兼書斎に、ルイズがばーーんと飛び込んできた。
「マツシタ! 探したわよ! ホウキで飛んでくるのに手間取ったわ」
「何だね、ルイズ。景気はどうだい」
「ぼちぼちね。それより! モンモランシーとギーシュを、さっさと元に戻しなさい!!」
涙目でキレるルイズの剣幕に、松下も重い腰を上げ、二人は『魔女のホウキ』で学院に舞い戻った。

件の二人は、すっかり変貌を遂げていた。
モンモランシーは、肌が黄色くヌメヌメして、黒い斑点が浮かび、四つん這いで跳ね回るようになった。
目は大きく飛び出して口は裂け、腹は不健康に突き出し、指の間に水掻きができ、脚が大きく長くなった。
水辺にいると安心するらしく、一日の大半は使い魔のロビンと水中で気持ちよさそうにしている。

ギーシュは全身が茶色い毛に覆われ、口は突き出し硬い髭が生え、目は退化し始めた。
手足には強靭な爪が生えて地面を掘り進み、日中は使い魔のヴェルダンデと穴の中に篭ってじっとしている。
菜園の野菜や蟲などを食べ、宝石を求めて地上をうろついたりもするらしい。

「従順なる使徒『蛙女』と『モグラ男』に転生させようと、脳内にベースを入れて実験台にしてみたのだが……
 これは、やはりまずいな。外見がベースとなった動物に近くなりすぎた。これでは人間社会に溶け込めない」
「そおいう問題じゃあ、ないでしょおおおおおお!!! ちゃんと人間に戻してあげて!!」
蒼白になったルイズの肌を蕁麻疹が覆う。いつの間にこんな事に。やはり召喚から二日目の、あのアレからか?

二人の変貌を見て、学院の生徒たちも改めて驚愕する。
「ああっ、いつの間にこんなことに!?」
「あまりに自然すぎて、変化している事にさえ気づかなかったわ! なんて事なの!」
「そう言えば、最近欠席が多いかなとは思っていたが……」
あんたらの目玉は金平糖か。いや、他人の事は言えないけどさ……。

「しょうがない、元に戻してやろう。このままではちと不憫だ。
 しかし、戻すには『秘薬』がいるのだ。心身の変成を起こす、かなり高価な秘薬がね。
 話では、南の『ラグドリアン湖』に棲む精霊から手に入れた物らしいが、もう国内では品切れなんだ」
「よおし、早速そこへ行くわよ! 反論は認めない!!」

かくして、ルイズと松下は、トリステインとガリアの国境にある『ラグドリアン湖』へ向かう。
改造怪人と化した、ギーシュとモンモランシーを連れて……。

(つづく)

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:40:19 ID:OUNfbD/g
投下終了です。長々ずらずらと書き並べましたが、特に深い意味はなし。
17世紀西洋、なかなか面白い時代なんだなあ、とは思いましたが。重商主義者が魔女狩りで資金集めとかしてるし。
トルコにはこの頃ユダヤ人のメシアが現れたという話もあるなあ。
さすがにちと一区切りが長いので、調整していくつもりです。
では、また。

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:48:41 ID:8pGYeHNT
GJ!!

ギーシュとモンモンの惨状を想像して盛大に吹いたヤツは手ぇ上げれ




ノシ

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:59:59 ID:Ym5jTpC3
乙です
本当に吹きだしてしまった

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:02:16 ID:LWdkvkkm
>>681
Dクラッカーズは良い、薬を決めてのトリップ描写が妙に生々しくて
作者にジャンキー疑惑があるとか無いとかという話が(笑

ちなみにDクラで一番好きなのは海野千絵です。

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:10:17 ID:CJYsUPWp
だがあえて俺はここでぐるぐる渦巻きの名探偵とか、東京タブロイドとか、さよならトロイメライとか、ラキスにお任せとか、夕なぎの街とかを推す

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:19:10 ID:N1w9gbNq
猟奇王……だっけ?

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:29:25 ID:HO0cUgeP
さすが松下、ひどすぎる…いや、二人とも幸せなのかも知れんがw

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:31:02 ID:5fa07QjR
ゼロでありながら大業を成し遂げたギュスターヴを尊敬する物静かな青年。
ファイアブランドとデルフリンガーの二刀流、ガンダールヴ効果で鬼の一人四連携、
サウスマウンドトップでの経験を生かして7万相手に上手に立ち回り。

頭は砂糖水だがサガフロ2メンバーだとグスタフも良い気がしてきた

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:43:47 ID:KZL/PKQ6
そしてエンディングでは草原に刺さっている折れて放置された……デルフンリガー

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:45:14 ID:YQaLsNRW
いや、むしろそれはオープニング

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:47:20 ID:Jg+5rXhr
初投下です。まとまりきらなかったものですが、暇つぶしにどうぞ。

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:47:30 ID:a+9FDdTp
かもんなう

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:49:16 ID:Jg+5rXhr
どん!
巨大な音を立てて召喚されたのは、鉄の塊だった。
その音の大きさに、どんな素晴らしい使い魔が召喚されたのかと目を輝かせていたルイズは、そこにあるものに目を疑った。

「なんだあれ、鉄?」
「さすがゼロのルイズだぜ。俺たちには真似できねえ」

「もう一度やらせてください!」

そんな生徒達の声に後押しされてか、ルイズはコルベールに詰め寄る。
こんなもの、冗談じゃない!しかし、コルベールは首を縦に振ることはなかった。

「これは伝統なんです。ミス・ヴァリエール、例外は認められない。」

その言葉に、ルイズは呆然とする。鉄とどうやって契約しろというのだ。
よく見れば、顔みたいなものがついているが動くような気配はない。
新種のゴーレム、とも期待できそうになかった。私の、これからの人生が。
悔しくなって、ルイズは呼び出した鉄に近づいて思いっきり蹴ってみた。痛い。
案の定、鉄にはまったくダメージがなくルイズにだけ痛みが襲った。
だが、それは鉄の中の住人を呼び起こすには充分だったようだ。

「どうしました、何かあったのですか?」
「え!?」

鉄から、少女のようなあどけない声が聞こえた。
ちょっと、誰かいるの!と声を返してみるとあなたは?と不思議そうな口調で言葉が返ってくる。人がいた。
よく見れば、この鉄は子供ぐらいならなかに入れそうだ。
どうしてこんなものの中にいるのか分からないが、鉄と契約するよりはまだ平民、人間の方がマシだ!
すると、鉄の塊が開いた。

「―――ひっ!」

ルイズの口から出たのは、歓喜の声ではなく怯えだった。
鉄の中から出てきたのは、血だらけの上半身裸の少女だったのだ。
全身から血を流しながらも、冷静に辺りを見渡している。

「私はどうしてここに?マルコ達は一体……」
「あんた!血、血がでてるわよ!!!」

首を傾げながら疑問を口にする少女に、ルイズは思わず叫んだ。
後ろにいたコルベールも慌てたように止血を!と慌てている。しかし、少女は微動だにせずににこり、と微笑んだ。

「大丈夫です」
「そんなわ……、」

少女の言葉を否定しようとした瞬間、少女の体が光りに包まれる。
ルイズがまばたきを終える頃には、傷などどこにもない綺麗な肌をした少女が目の前に立っていた。
服もいつのまにか、鎧のようなものをきている。ルイズには何が起こったか理解できなかった。


709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:50:00 ID:1wdo4Afs
>>668
魂はアレクシエルやジブリールのものだからある程度は残ってるんじゃない?

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:50:17 ID:YQaLsNRW
メイデンか?支援

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:52:39 ID:lSL8Kqwq
プリンセスハ…もとい支援

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:55:43 ID:BQ/pIHz1
エーックス支援

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:58:06 ID:1wdo4Afs
メイデン様とミイネとリゼルグが好きです支援

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 23:58:49 ID:FMfsPHhR
規制で避難所に移ったよ

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:00:03 ID:X4usOjEC
非難所のALJv8/FE氏が、Jg+5rXhr氏の続きかな?

投下規制されたらしい

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:02:24 ID:3jPYHFmN
シエスタの祖父母がライハイトと輝子だと予想してみる。

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:05:35 ID:hRU24PDS
>>596
あっはっはっは…



























…俺涙目www orz

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:22:35 ID:WcQ1BYca
唐突にGSから女華姫召喚の電波が受信されたがどう考えても文字で
彼女……彼女?……うん、彼女の表現が出来ないので断念

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:32:33 ID:q9zhbG7C
>>399
天界も地獄も無いハルキゲニアでディアブロに目的はあるのかな。
地獄からも権力争いの末追い出された奴だし。

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:40:57 ID:YAC3qBop
>>717
……どうした?
俺の言動が何かしてしまったか?

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:49:45 ID:6scWaAos
>>718
ターミネーターを書くつもりでやってみようか
もちろん効果音は「ダダンダンダダン」の代わりに「ふしゅるるる」

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:50:44 ID:GoKZ4CAC
>>721
想像してふいたwwwwwww

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:51:21 ID:3SqzYzEr
サモンナイトのキャラを召還してみようかと思うのですが誰がいいのか迷ってます。
今のところ……
マグナ、ライ、ギアン、リッチバーンあたりが候補に挙がっている状況です……

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:52:07 ID:hRU24PDS
>>720
何を仰るウサギさん、まさか話に書こうと考えてたネタを言われてたから涙目になった訳じゃないですよ?
あっはっはっは…




















orz

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:55:22 ID:jxrXM1nv
>>724
ガンガレ。

今書いてるのが詰まってしまうと、唐突に破滅的な話が
書きたくなってしまって困る。

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:55:29 ID:6m5F44is
>ID:hRU24PDS
スペースうぜぇ

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:59:14 ID:YAC3qBop
>>724
ガンガレorz
俺のさっきのセリフは幻覚だから、気にせず書けばいいと思うよ!
破壊の杖が……だったりしそうで怖いぜ。

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:01:56 ID:ktMd9DQd
まあ、気持ちはわかるが、ただでさえ1000行く前に容量オーバーになりやすいスレなんで無駄な改行は自重してほしい

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:06:00 ID:91qUgsEn
姉妹スレなんて同じキャラが召喚されてる上片方はギーシュが死んでるんだぜ
あまり気にせず、まずは書いてみて欲しい

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:10:01 ID:JPEltHCd
書いてた長編が絶賛行き詰まり中、というか後の展開全く考えてなかったぜ!
な俺は現在別のネタに絶賛浮気中。

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:26:38 ID:MDLvgL2R
だめだこりゃ

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:33:52 ID:yHikXGqF
>508-511 あたり
馬先生は「健康のために日光浴をかます」んだぜ?

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:35:08 ID:CZlfH/Cs
>>730
君がどれを書いているかによって、擁護するか白い目で見るかが変わるな。

734 :ゼロのgrandma:2007/11/03(土) 01:37:09 ID:XE7ndXix
おはよーございます。
予約します。空いてますよね?

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:38:08 ID:US/5Vytj
GS美神映画版の信長(ノスフェラトゥ)はニンニクのフライ食ったり
銀の十字架首にかけながら日光浴してたなw

>>734
支援する

736 :ゼロのgrandma 1/6:2007/11/03(土) 01:38:57 ID:XE7ndXix
現在、アルビオン本国艦隊の戦力は、イーグル号一隻しか存在しない。
旗艦ロイヤル・ソヴリンを叛徒に略取されて以降、敗戦につぐ敗戦を続けた結果である。
当然、単艦での戦闘など自殺行為であるから、空賊に身をやつしての通商破壊戦を行うのが精々だ。
補給には民間の商船も使われる。トリステイン船籍の船も然り。
そういった軽武装の船を集中的に襲撃するなら、危険度はかなり低くなる。

ちなみに、空賊イーグル号の頭は司令長官自らが務めており――
更には王立空軍大将の肩書きも持つ皇太子、ウェールズ・テューダーは定刻通りに起床した。
金髪の凛々しい若者である。
「……明日が『スヴェル』の月夜か」
彼は粗末なベッドで身を起こすと、確認するように呟いた。

「本日中には、出港準備を終わらせねばな」
予定表を確認し、窓の外を眺める。
スヴェルの月夜とは二つの月が重なる日で、その翌日にはアルビオンが港町ラ・ロシュールに再接近する。
商船の往来は基本的にその日前後が最も盛んであり、それを狙うのが常套だ。
机の上に目を向ける。
縮れた黒髪のカツラ、空賊らしさを演出する眼帯に、作り物の髭。
全てを揃えれば、空賊の頭が出来上がるという寸法だ。
「我ながら演出に過ぎるとは思うがな」
ウェールズは苦笑すると、いつものように自室の扉を開けた。

その瞬間。
唐突に全身を突き抜けた違和感に、顔を引き締める。
(音が、消えた?)
朝方特有の微かなざわめきや、嫌がらせのような叛徒の船からの砲声が、いきなり途絶えたのだ。
開いた扉を閉め、杖を抜きながら少しづつ後退る。
「……サイレントか? いや」
風系統の消音魔法ではなさそうだ。
自分の声は聞こえる。外部の音のみが完全に排除されているのだ。
(部屋から出た時に音が消えた。まさか城全体にサイレントがかけられたとも思えん)
誰かが、自分の知らない魔法を使ったと考えるのが妥当だろう。
何の為に?
可能性として一番高いのは、自分か王の暗殺だろうか?
「まさかな。今更、私を暗殺する手合いがいるはずもないか」
落城間近の城にわざわざ危険を冒して忍び込むほど、急いで摘み取らねばならない命でもないだろう。
そう考えた時。
コン、コン、と控えめなノックが聞こえた。

「ほう」
彼は部屋の隅まで下がると、扉の方を睨み付ける。
「礼儀正しい賊もいたものだ。どなたかね?」
「アルビオン皇太子、ウェールズ殿下でいらっしゃいますね?」
意外なほど綺麗な響きの声に、彼は眉を顰めた。
女性――いや、少女のものだろうか。
「いかにも。だが、まずは自分から名乗るのが礼儀であろうな」
「……失礼いたしました。どうしても、御本人か否かを確認せねばならない事情がございましたので」
恐縮したように少女の声のトーンが下がる。
「わたしは、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します」
微かに、膝を床についたような音が聞こえ、
「トリステインのアンリエッタ姫殿下より、密書を言付かり参上致しました」
その内容は、彼に久々の驚きを与えた。



737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:40:53 ID:OMykOE4V
ガイバーからユニット召喚ってアイデアは以前あったが、
原作で死んだ獣神将召喚とかってのはどうだろうか?リ・エンツィとかガンダールブ向けだが。
問題は連中が召喚した相手の言う事を聞くかどうかだが、虚無の血統=降臨者の遺伝子保持者
とすれば、無条件で言う事を聞くんじゃあないかと考える。

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:41:16 ID:s5JbXcaT
支援しちゃいますよー


739 :ゼロのgrandma 2/6:2007/11/03(土) 01:41:27 ID:XE7ndXix
「開けても、宜しいでしょうか?」
「きみは、貴族であろう?」
「……はい」
「ならば杖を置いて、扉の右手に5メイルほど下がりたまえ」
「わかりました」
逡巡の気配なども無く、足音は素直に遠ざかっていく。
しかし――
「待て。きみ以外に誰かいるな?」
別の足音を聞きとがめ、ウェールズは詰問した。
「はい。わたしの使い魔にございます」
「使い魔? それにしては人の足音だったが。トリステインでは人を使い魔にすることもあるのかね」
「恥ずかしながら、お察しの通りです」
項垂れるような、さらに小さくなるその声に、彼は苦笑してしまった。
刺客にしては情けなさが目立ち過ぎる。これが擬態だというなら、むしろ見てみたくなった。
「分かった。そのまま動かないでくれ」
扉を開けると、少し離れた場所に少女が一人、膝をついている。
その後ろには異装の女性。
剣士だろうか? 身に余りそうな長剣を、床に置いている。
(武器――という事は平民か。敵意は無いということだが)
ただの平民とは思えぬ相手を、彼は一挙手一投足も見逃さぬよう観察する。
沈黙は暫く続いた。

緊張感に包まれた時が過ぎ。
やがて、ウェールズは軽く息を吐いた。
「それで、密書というのは?」
「これにございます」
頭を上げぬまま、ルイズはアンリエッタからの書状を捧げ持った。
それに合わせるように、リンディがデルフを置いたまま数歩下がる。こちらも頭を下げたままだ。
ちら、とその様子を確認したウェールズは、ルイズの指に嵌められた指輪に気付いた。
目を見張る。
「……それは、水のルビーだな?」
「はい。姫殿下よりお預かりした物にございます」
彼は自分の指から指輪――風のルビーを外し、それに近付けた。
共鳴し合い、虹色の光を振りまく二つの宝石。
「これは――」
「王家の間にかかる虹さ。間違いなく王家の物だという証だね」
相好を崩した彼は、頷いてみせる。
「書状を拝見しよう。ラ・ヴァリエール殿」

   ◆  ◆  ◆



740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:42:14 ID:US/5Vytj
支援

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:43:29 ID:KWILN4xL
支援

742 :ゼロのgrandma 3/6:2007/11/03(土) 01:44:00 ID:XE7ndXix
「なんだ、女盗賊じゃない」
「こりゃご挨拶だね」
朝早くにノックした相手を眠そうに見ながら、キュルケは頭を掻いた。
目の前の憮然とした顔は、学院長付秘書のミス・ロングビルだが――彼女の頭の中ではただの盗賊だったりする。
もちろん、メイジとしての実力は認めているが。
「朝早くから何の用?」
「あの子とあいつの件で急ぎの話。頭が回るようになったらあの子の部屋で」
簡潔に言うと、ロングビルは扉の隙間から中に視線を向けた。
「……ほどほどにしないと、腰を痛めるわよ?」
「お生憎さま。若いうちの特権でしょ。それに微熱は、燃え尽きず消えること無くってね」
「単純に、惚れっぽいって事じゃないさ」
「恋っ気が多いって言ってよ。仕方ないでしょ? 恋は突然燃え上がるものなんだから」
「数をこなしゃいいってもんでもないだろうに」
まあ人それぞれか、とロングビルは肩を竦めた。
どうせそれなりの貴族の娘なんて、相手が決まった後は大っぴらには遊べないのだ。今のうちは好きにすればいい。
「あと、タバサって子にも声をかけておいて」
「なんでよ?」
「飛竜が必要なのさ。色々と楽になるからね」
彼女は軽く手を振って踵を返した。

「それで?」
「――最初の台詞がそれ? 散々待たせておいて」
「起こすのに手間がかかったのよ。文句あるなら自分でやんなさいな」
座った眼差しのロングビルに、キュルケは悪びれずに言った。
その後ろでは、叩き起こされたらしいタバサが、目を微妙に細めながら既に本を広げている。
パジャマ姿のまま。
二人の視線にも、全く反応が無いというところは大物――かもしれない。
「……まあいいさ。なんか言っても無駄みたいだし」
溜息を吐くと、ロングビルは表情を改める。
「見ての通り、あの子たちは昨夜から出かけてるわ」
「そうでしょうね。わたしたちに何も言わないってのが気に食わないけど」
「事情が事情で、そんな暇無くってさ。それで、伝言と後詰めを仰せつかったってわけ」
「後詰めって何よ?」
「出だしの小細工と、帰り道のフォローだろうね」
あの馬鹿、体調に不安を抱えてたから、と彼女は続ける。

キュルケとタバサも同意するように頷いた。
ここ数日、リンディの体調が悪かったのは明白だ。ただの風邪だったとしても無理は禁物。
と言うよりも、十中八九帰りに問題が生じると思ったからこそ依頼をしたはずなのだ。
無闇に人を頼る姿は想像出来ないし。
――とすると、帰りは普通に歩いて帰ってくるという事か?



743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:44:28 ID:MaHRH4Lx
支援

744 :ゼロのgrandma 4/6:2007/11/03(土) 01:46:06 ID:XE7ndXix
それにしても。
「なんて言うかさあ」
キュルケは感心したように腕を組んだ。
最近思うのだが、このロングビル――フーケという元盗賊は、相当度胸がある。
もちろん、二十三歳の『おばさん』だという事を除いてもだ。
保護観察――監視状態に置かれている立場の割には、やたらと余裕のある態度だし。
そもそも放置して外出するリンディもおかしいと思うのだが……逃げても無駄だという自信があるのだろうか?
それとも余程信頼しているのか。
「随分と素直じゃない。それも何となく乗り気に見えるんだけど?」
「あいつの頼みだからってだけじゃないからね。それだけ気に食わないネタなのさ」
「気に食わない?」
「王族に振り回される貴族と、それに乗じる悪党」
ぴく、とタバサが眉を顰めた。
「王族に、悪党」
ぼそっと呟く。
「確定じゃないけど限りなく黒。下手すると、あの子たちの命を狙ってるって感じだね」
「誰?」
「えっと」
ロングビルは、タバサの覗き込むような視線にたじろいだ。
「結構強そうな男だよ。わたしらが束になっても勝てっこない位の」
「勿体ぶらないでよ。だから誰なの?」
苛々と口調を尖らしたキュルケと、真正面から見つめるタバサ。
「あー…要するに、姫殿下の近臣で」
一拍間を置いた彼女は、
「魔法衛士隊、グリフォン隊隊長ワルド子爵。二つ名は閃光のワルドだとさ」
と、嫌そうに口に出した。
ついでに、簡単に容姿を説明する。
「ああ、あの色男の」
キュルケはすぐに思い出した。昨日の王女一行にいた羽帽子の貴族。……魔法衛士隊か、なるほど。
「って、あれが悪党ぉー?」
口から出た言葉は、ロングビルの予想通りのものだった。

リンディと話した憶測と、今朝方のワルドの態度。
「相手が相手だから、裏を取りたいわけ」
「まあ、リンディがそう考えたなら、説得力はあるけどさー…」
二人の微妙な――疑いだか怖れだか分からない視線に、ロングビルは言い繕うように話を続ける。
「あの子たちに追いつくのは厳しいけど、それでも港町までは追うはずだろ?」
結果は失敗確定。その場合はどう行動するか。
「行きがダメなら帰りって事ね」
「普通に考えりゃね。色々と網を張るはずだよ」
「わかった」
スッ、とタバサは立ち上がった。意図が掴めたのだろう。本を抱え込み、さっさと扉に向かっていく。
「ちょっとタバサってば。……まあ、退屈凌ぎにはいいかもね」
「慎重さは忘れないでよ。あと演技力もさ」

彼女たちの頭の中では、ワルドは既に、見栄えと腕っ節のある小悪党である。

三人が知る由もないが。
この時点で、ワルドがルイズの婚約者であることを知っていれば、別の対応を取っただろう。
その場合、苦労は半分になったと思われるが――舞台が半ば喜劇である以上、仕方のない事である。

   ◆  ◆  ◆



745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:46:19 ID:US/5Vytj
支援

746 :ゼロのgrandma 5/6:2007/11/03(土) 01:48:10 ID:XE7ndXix
ウェールズの部屋は、立場にそぐわぬ質素なものだった。
木製の粗末な寝台と、テーブルに椅子。
その一つの椅子をルイズに勧めたが、彼女は断った。
代わりにもう一人――使い魔とはいえ妙齢の女性だ――に、少々強引に勧める。
「結界?」
「はい。わたしの使い魔の使用した魔法です」
「……先住魔法か?」
驚いた顔で視線を向けると、その女性――リンディは軽く会釈した。
「先住種族にも見えないが」
「少々、事情がございまして」
「そうか」
では聞かぬ事としよう、と彼はあっさりと話を切り上げた。
「殿下――」
「ああ」
何か言いたげなルイズに、ウェールズは苦笑する。
「ラ・ヴァリエール嬢はなかなかに頑固のようだ。だが、私の意志は変わらないよ」

結局。
アンリエッタの想いは、半分しか通じなかったと言うべきだろう。
五万を数える貴族軍に対し、王軍は僅か三百。
全滅が確定した王軍の先頭に立ち、討ち死にすることを決めた皇太子の意思は、彼女の書状でも変わらなかった。
書状の中身は、かつて送った恋文の返還要請。そして末尾に示された言葉。
それは本来、記されてはならないもの。
彼の愛する王女は、自国への亡命を勧めたのである。

そこにどれほどの真実の想いが籠められていたか、ウェールズは理解した。
――だからこそ、彼には王女の枷になるような道は選べない。
貴族軍が公言している外征とは、即ちハルケギニア全土の統一を望むという事だ。
争いが避けられないとしても、自ら火種となれようはずもない。

ウェールズは、誇りある死を望んでいる。
その気持ちが変えられない事を理解するまで、ルイズは何度もアンリエッタ王女の気持ちを語った。
だが、それが何も生み出さない事も、彼女は心のどこかで気付いていた。
語れば語るほど、そしてウェールズの言葉を聞けば聞くほどに二人の心の距離が分かってしまうのだ。
王女は、建前よりも愛情を。
皇太子は、愛情よりも誇りを。
どちらも独善的に優先しているわけではない。より相手を想うが故の選択。

少なくとも、自分には皇太子の意志は曲げられない――そう実感した時、ルイズは俯いてしまった。
目の前の人が、数日後には死ぬ。そしてそれを何よりも悲しむ人がいる。
その光景は想像出来る。なのにそれが実感できない。御伽噺などではない現実なのに。

唇を噛んだまま、両手を白くなるまで握りしめている彼女を見て、リンディは腰を上げた。
「殿下は男ですものね。そのお覚悟は理解したいと思います」
唐突に、遠方の音が戻った。
結界を解いたのだろう。
「わたしもルイズさんも女ですから、分かった『つもり』にしかなれませんけど」
リンディは、窓の外に目を向けた。
「夫のことを考える時は、それでもいいと思っています」



747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:50:30 ID:JPEltHCd
支援

748 :ゼロのgrandma 6/6:2007/11/03(土) 01:50:57 ID:XE7ndXix
「結婚しているのか。使い魔である、きみが」
「ええ。――わたしの夫も、かつて艦を任されておりました」
次元空間航行艦・巡航L級2番艦エスティア。
後に、リンディが艦長を務めることになる、8番艦アースラの同型艦。

「任務に対する気持ちは、良く聞かされたものです」
リンディは、誰に言い聞かせる風でもなく、淡々と口にする。
初めて聞く話に、ルイズもいつの間にか顔を上げていた。
「わたし自身も、後に同じ仕事をするようになりました。激務なんて一言では、とても言い表せませんでしたね」
「同じ仕事を?」
ウェールズは素直に驚いた。
女性の軍人ならともかく、船長を務める女性とは思いも寄らなかったのだ。
「リンディが船に乗ってたなんて」
信じられない、という顔はルイズも同じだ。

「もう引退しましたけどね」
微笑んだまま、リンディは話を続けていく。

「ある時、夫の船で暴走……そう、疫病が流行りました」

ロストロギア――『闇の書』が搬送中に起こした暴走は、艦の制御を乗っ取ってしまった。
制御中枢を押さえられたエスティアは、魔導砲アルカンシェルをチャージ。味方艦を標的に砲身を展開させる。

「夫は責任者として、まだ健康な乗組員を逃がす為に、最後まで残ったのです」

空間歪曲による対象殲滅を目的としたアルカンシェルは、発射されれば防ぐのは困難だ。
最後まで努力はするが、それでも制御が取り戻せない場合。
選択肢は一つしか無い。

「最後――まで?」
ルイズは、呆然と呟いた。
視線を向けられたウェールズは、表情を変えていない。
が、それでも苦い声で口にする。
「疫病の流行った船は、沈めるしかない」

「そうですね」
リンディはあっさりと頷いた。
「最後は味方の艦の砲撃で沈みました。その役を引き受けて下さったのは、夫が信頼した上官です」
巡航艦エスティアは、標的とされた艦のアルカンシェルにより消滅した。
塵一つ残さずに。

「……その船の、船長さんは」
微笑んでるリンディの顔に悲しみはない。それでも、分かってしまう。
だから聞くまでもないのに。
どうしても、ルイズは言葉を止められない。
「最後は、どうなったの?」

「殉職しました。――妻と幼い息子を残して」
そう語ったリンディの顔は、とても穏やかなものだった。

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:52:21 ID:s5JbXcaT
支援する

750 :ゼロのgrandma:2007/11/03(土) 01:53:09 ID:XE7ndXix
投下完了です。
支援感謝。
次は週明け……かな。

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:54:57 ID:s5JbXcaT
GJ
せつないなぁ…

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 01:56:03 ID:MAtjJFOR
GJ
・・・(どういえばいいかわからない気持ち)

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:02:42 ID:V6h7NN6E
>>701

勇者シリーズの次に猟奇シリーズで新しいロボット境地を開くサンライズを夢想した( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:11:39 ID:TqBX73ay
いっそのこと覇界王ジェネシックガオガイガーでも召喚してみせる?
いや、TV後FINAL前時点のJの方が良いか、当然フネ付きで

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:16:53 ID:OMykOE4V
FINAL後の未帰還の方が良いと思う。
マモルたちを送り出した後、召喚のゲートに突入、各自バラバラにハルケギニアに
放り出されるとかの方が、初期パワーバランスは取れてるだろうね。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:21:55 ID:JcruyNcp
>>723
俺の書いてるキャラが候補に挙がってなくてなんか安心した
まあ今はサモナイより別のキャラの方が筆が進んでるんだけど

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:24:11 ID:TqBX73ay
Jにはルネが居るしガイには命が居るし、誰と契約するかで
一悶着も二悶着もありそうだな、そうなると

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:24:16 ID:11dob2Za
ゼロのgrandma、GJでした。
でも、本当にせつないですね(涙)

>>754
Jアーク召喚を連想したww

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:31:36 ID:0P+9joWU
聖剣伝説3からマナストーンを召喚するのを思いついたんがどの属性がイイと思う。
もちろん神獣付きで。やっぱり闇かな。

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 03:04:59 ID:oaznGP9l
>>759
神獣は月のドランが好きだったなぁ

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 03:08:20 ID:+G599lfF
木のミスポルムだよ、やっぱ

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 03:35:34 ID:9VZU6e3Y
ゼロのgrandma 乙でした
・・・言葉にできない。

あぁそういう事だったのかぁ、stsが始まる直前に興味を持ったから、
どんな話なのか、おぼろげにしなか内容を知らなかった。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 03:57:09 ID:iMhthnJu
>>757

他の勇者ロボとかとならまだ想像出来るが、
トモロと契約しちゃったらどうなるのか…

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:02:04 ID:o49Etnic
>>759
水のフィーグムンドが好きだな

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:02:10 ID:91qUgsEn
グランマ乙
おマチさんがワルドを嫌ってるけど、この時点のワルドって弱み見せてないから怖いんだよね。

戦艦繋がりでエクセリヲン召喚…いけね、乗組員いねえ

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:09:44 ID:3vc/hjRs
グランマGJ…と言って良いのかどうか悩む展開。

戦艦繋がりならトチローの心が宿ったアルカディア号召喚。
誰も乗っていなくたって動くしメンテナンスも自己解決出来そう。

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:16:07 ID:wjTbsCE6
grandmaあじゅじゅした
ウェールズ王子は覚悟を新たに、ルイズは王子の行動を納得は出来なくとも理解はするようになるのだろうかなぁ……

>>737
獣神将にガンダなんて相性最悪だろーw
人間状態のままですら遺跡宇宙船を破壊出来る怪物揃いだもの、ハルケギニアに存在するレベルの武器に頼ろうとする姿が想像出来ないというか

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:25:44 ID:oVY7KieZ
ガオガイガーからならポロネズとプリマーダなら消滅寸前に召喚
というてもつかえるし

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:47:29 ID:TqBX73ay
ゾンダリアンは微妙だなあ、ルーン跳ね除けて機械昇華やらかしかねん
同様に原種組もマズイ
それならいっそマモルbaby&ギャレオンの方がネタフリ的には面白いか


770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 04:52:50 ID:0uiu11lt
リンディーおばあちゃんGJ

>>766
それ強すぎっすよ。虚無要らなくなっちゃう。
まあ、小ネタが限界だろうな。

まあ同じアルカディアでも「我が青春のアルカディア」の メッサーシュミット版アルカディア号(大山敏郎入り)
&ハーロック2世なら問題ないか?

771 :>>587:2007/11/03(土) 05:20:47 ID:OIpQysmU
しつこくてごめん
トーマスとシルフィールドが競争したらどっちが勝つんだろ?
・・・トーマスと一緒に初代コンボイ司令官も召還されたら良いと思う

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:45:10 ID:nerFzL8h
線路がないから動けなくて終わりだ考えるまでもない。

>>769
遊星主なら単独で召喚すれば意外と使えるかもしれないピサ・ソール以外。
人間サイズになれるし。

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:51:53 ID:s2pAo6tn
終わった話題だけど、吸血鬼の能力が多彩なのは、近代になってあっちこっちの吸血鬼の情報を統合したためだよ。
例えば鏡に映らない吸血鬼というのはドイツのものだった。
同様に吸血鬼の弱点が多いのもそんな形でまとめあげたから。

ちなみに日光で灰になるというのは、映画のノスフェラトゥが最初であるという。


774 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 05:52:28 ID:g8FY4iKo
早朝にこっそり投下いたします

・・・こんな時間にやんないと他人にめーわくってくらい、長くなっちゃった

なんで私は話を短くできないのだろう

775 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 05:56:49 ID:g8FY4iKo
    第三部
      第2話     北花壇騎士


 ガリア王国、王都リュティス
 トリステインとの国境部から1000リーグ離れた内陸に位置する。大洋に流れるシレ河
の沿岸に位置し、人口30万というハルケギニア最大の都市。その郊外には壮麗な大宮殿
が見える。世界中から招かれた建築家や、造園師の手による様々な増築物によって、現在
も拡大を続けている王族の居城、ヴェルサルテイル宮殿だ。
 宮殿中心の、薔薇色の大理石と青いレンガで作られた巨大な王城『グラン・トロワ』か
ら離れた場所に、薄桃色の小宮殿『プチ・トロワ』がある。そこには王女イザベラが生活
している。

 その上空を、青髪の少女を乗せた風竜が降下し始めていた。



「いったい、なんなんだい?この任務は・・・」

 肩まである青い髪の少女は、訳が分からないという風で書簡を何度も読み返していた。
その前に立つ、やはり青い髪の少女は、無表情に黙っていた。

「この前の『ド・ロナル伯爵家』の件も酷かったけど、今回は極めつけだねぇ。こんな、
そこらの平民に金渡すだけで出来るようなものに、北花壇騎士をわざわざ使うなんて。と
いうか、こっそりやる必要すらないんじゃないかい?」
 と言って長い髪の方の少女は、さらに年下であろう青い髪の少女を睨んだ。何も答えな
いタバサに、王女イザベラは、ふんっと鼻を鳴らした。
 青く細い目、絹糸のように細く柔らかい髪、大きく豪華な冠。それら全てが、彼女が魔
法先進国ガリアの王女である事を示していた。だが、その下品な仕草と粗暴な物言いが、
彼女が王女に相応しくないと物語っていた。
 タバサは、黙って立ったままだった。

「まぁしょうがないね。全くもって残念で腹が立つけど」
 王女は書簡をタバサに投げつけた。タバサは避けようともせず、頭にコツンと当たって
落ちた書簡を拾い上げ、じっと内容を見つめた。
「ま、そういうわけだ。非常に気にくわないけど、あんたが一番適任って事になっちまっ
たんだろうねぇ。だが、下らなくても任務は任務だ、手ぇ抜くんじゃないよ!」

 タバサを乗せた風竜は、『プチ・トロワ』を飛び去った。



「きゅいきゅい!ねぇお姉様、今回はどんな無茶言われたの?」
 上空3000メイルに来て、風竜―韻竜シルフィード―は、ようやくしゃべり出した。
 タバサは、本を読みながら、一言答えた。
「無茶じゃない」
「えー!やったねー!今度は痛いのないのかな?そうだといいなきゅいきゅい!ねぇねぇ
どんなのどんな命令なの!?」

 タバサは、淡々と書簡を読み上げた。

「ヴァリエール家三女ルイズの使い魔を調査せよ」







776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:57:44 ID:F1ld3WoW
sien

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:58:12 ID:zFslxc/s
じゃあ俺がこんな早朝に支援してやんよ!

778 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 05:58:58 ID:g8FY4iKo
 トリステイン魔法学院、アウストリの広場にゼロ戦が置かれていた。
 運んできてくれた竜騎士隊に、コルベールが代金を払っている。
 ジュンは操縦席に座って、なにやら気持ち悪い動きをしていた。


 シエスタの唇
「にへへ・・・いや、今はこの機体を」


 シエスタの瞳
「はあぅ〜・・・いかんいかん!機関砲、4丁とも、よし」


 シエスタの胸
「ぐふふふ・・・だあー!違うってんだー!」

 思春期まっただ中のジュン。彼にとってシエスタとのキスは刺激が強すぎたようだ。
 そんな彼の所へ近づく貴族が一人。ある意味、今のジュンと並ぶほど気持ち悪いキザさ
の男、造花の薔薇を口にくわえたギーシュだった。

「竜騎士隊を貸してくれと言うから何かと思えば・・・これは一体何だね?」
「あ、ミスタ・グラモン。竜騎士隊を貸して下さって、ありがとうございました」
「まぁ、父上への口添えくらい楽なものだけど。君もミスタ・コルベールも、何をしてい
るのかね?」
 ギーシュはゼロ戦を気の無さそうに眺めていた。操縦席ではジュンが各部を点検してい
た。
「これは飛行機って言って、僕の国の乗り物なんです。空を飛ぶための」
「空を飛ぶ!?これがかね?」

 ギーシュはゼロ戦を見つめた。

「ヘンな平民だとは思っていたけど…まさかあのコルベール並みに変人だったとはねぇ。
こんなモノが飛ぶわけ無いじゃないか!この翼、どう見たって羽ばたけるように出来てい
ない」
 ギーシュは呆れて立ち去っていった。他の貴族も平民も同様で、すぐに興味を無くして
立ち去っていった。キュルケにしても「なぁにこれ?つまんないのー。一緒に行かなくて
良かったわ」と言って去っていった。
 ジュンは気にせずゼロ戦を点検し続けている。左手の包帯からは光が漏れっぱなしだ。
傍らにはデルフリンガーが置かれている。

「ジュン、これは飛ぶんかね」
「飛ぶさ。昇降舵も垂直尾翼も動く。どこも壊れてない。照準器も生きてる。燃料さえあ
れば、ちゃんと飛べるよ。…滑走路は、どうしようかな」
「これが飛ぶなんて、ジュンの来た世界は、ホントに変わった世界だね」
「あ、その事誰にも言ったらダメだからな!」
「分かってるって。ていうか、俺自身が信じられねぇ。お前さんの世界をこの目で見たワ
ケじゃネーし」
「あぁ、そういえばそうか。てか、その方が都合良いかも」
「おいおい、冷てえ事いうなよぉ。いつか俺も連れてけや」

 さすがに、常にジュンが携帯しなければならないデルフリンガーにまで隠し通す事はで
きないので、ジュン達が地球と往復出来る事を話していた。だが、ジュン達が鏡面から出
入りする所しか見ていないので、地球の存在までも信じると言うのは、ちょっと難しい事
だった。
 そんな話をしていると、おーい、と声をかけられた。ルイズだ。真紅と翠星石もいる。
ジュンは颯爽と飛び降りた。

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:00:19 ID:zFslxc/s
支援

780 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:00:39 ID:g8FY4iKo

     どてっ

…つもりだったが、着地の時に尻餅をついた。ゼロ戦から手を離した瞬間にルーンの効果
が切れる事を忘れていたのだった。

「あいててて…ルイズさん、ただいま〜」
「おかえりー。で、今回の収穫がコレってわけね。これがあなた達の世界を飛び回ってる
ひこおきってやつなの?」
「そうです。どうやらチャンと飛べますよ」
「へぇ〜。この前地球に行った時には見れなかっ」
     むぐっ
 ジュンと翠星石が、ルイズの口を押さえた。

「ぷぅはっ!ご、ごめんなさい。その話はまた後で」
「もう!気をつけて下さいですよルイズさん!壁に耳ありジョージにメアリーですよ」
 翠星石がプリプリ怒っている。だが、真紅は黙ってゼロ戦を見上げていた。ジュンが不
審がり、尋ねる。
「どうしたの?真紅」

 真紅は哀しそうな目でゼロ戦を見上げ続け、ポツリと答えた。
「…また、こんなモノを見る日が来るなんてね」

 その言葉を聞いた翠星石も、やはり哀しげに見上げた。
「そうですねぇ…出来れば、見たくなかったですねぇ」
「そっか。お前等は第二次大戦中も、その前からもずっとヨーロッパにいたんだもんな」

 学校で教わる戦争。第一次・第二次大戦の地獄絵図。ジュンにとっては遠い昔話でも、
薔薇乙女にとっては自分の経験なのだ。

「ふーん。あんた達の世界も、結構戦争があるのねぇ」
 ルイズはへぇ〜っと言う感じだ。彼女には別世界の、想像のつかない事なのだから。

 彼女たちの話を聞き、ジュンは改めてゼロ戦を見直した。ルーンの力で状態が完璧なの
は分かる。弾丸も翼内20mm機銃2挺と機首7.7mm機銃2挺、全て満タンだ。おそらく
戦闘に向かう直前だったのだろう。
 そして、このハルケギニアでは各国の小競り合いが日常茶飯事らしい。

 コルベールが燃料を練成し、このゼロ戦が飛んだ時・・・

 ジュンは、その時自分がどうすべきか、想像がつかなかった。
 もしかして自分は、何も考えず好奇心だけで、とんでもない事をしてしまったのか?そ
んな後悔が頭をもたげていた。

 そんなジュンをよそに、ルイズがひそひそと耳打ちした。
「とにかくね、ジュン。これ飛ばす時は、あたしが一番に乗るんだからね。絶対よ!」
「う、うん…分かった。通信機とか余計なモノ外すから、一人くらいは入れるよ」
 曖昧な不安を頭をふって振り払う。今はただ、のんきにルイズや真紅や翠星石を乗せ、
空を飛びたいだけだった。




 放課後の本塔図書館。
 一つのテーブルでルイズが沢山の書物を引っ張り出している。本の山に埋もれながら、
う〜んこれでもないあれでもない、と唸っていた。その周囲をホーリエとスィドリームが
ふよふよ漂っている。
 いつのまにやら隣にタバサが立っている事も気付かないほど没頭していた。

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:00:45 ID:F1ld3WoW
支援

782 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:02:02 ID:g8FY4iKo

 タバサがひょいっと一冊の本を取り上げ、背表紙を読む。
「始祖ブリミルと系統魔法」
「ひゃあっ!・・・あら、なんだ。タバサか」
 ようやくルイズがタバサに気がついた。タバサがルイズの姿を見て首をかしげる。
「ん?ああ、これね。ちょっと始祖ブリミルの魔法について調べてたの」
「虚無は伝説」
「ええ、まぁそうなんだけどね。どっかに何か手がかりでもないかと思ってね〜。でも、
やっぱり無理みたい。はぁ…こんなところで見つかるくらいなら、6000年も伝説とか
言われないわよねぇ」

 ルイズは、タバサが自分から他人に声をかけたのを見たのは初めてだ、と思い出した。
 タバサは何も言わず、ルイズの前に立っている。

「ところで、もしかして私に何か用?」
 タバサがコクリと頷く。
「ひこおき、飛ぶ?」
「ああ、その事ね。私には分かんないけど、ジュンが飛ぶというなら、飛ぶわ」

 タバサは首をかしげ、ついで周りをキョロキョロ見る。

「ジュン達ならいないわよ。街へ用事を言いつけてあるの」
「いつ戻る?」
「さぁ?早ければ明日の朝だけど、遅かったら数日後ね」

 本当は、学校へ通うため地球に帰っている。近道を発見したおかげで、かなり気軽に移
動出来るようにはなったものの、さすがに『地球の学校で勉強する→ハルケギニアに来る
→魔法の勉強をする→地球に帰る→・・・』を毎日していてはジュン達の体が保たない。
というか、寝る暇がない。
 だからこれからは、土日祝日はハルケギニアで過ごすが、平日はジュン達の都合次第、
ということになった。

「なあに?珍しいわね、あなたが自分から他人に話しかけるなんて」
「ひこおきを知りたい」
 タバサは相変わらず淡々と言うが、ルイズはキョトンとなった。
「…信じられないわね。空を飛びたいなら、あなたの風竜に乗ればいいじゃない?」
「東の世界の技に興味ある」

783 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:03:04 ID:g8FY4iKo

 何の感情もこもらないように見える目だが、じっとルイズを見つめている。

「ふぅん…まぁいいわ。でも、私に聞いても無駄ね。あれの使い方が分かるのはジュンだ
けよ」
「乗れる?」
「ダーメ!あれはジュンが手に入れたんだからね。使い魔のモノは主のモノよ。だからあ
れはあたしのモノでもあるの。ぜーったい触っちゃダメ!」
「宝物庫」
「むぐっ・・・古い話をぉ」

 『エレオノールとルイズの大喧嘩で宝物庫の壁が壊れた。そのせいでフーケに破壊の杖
を盗まれた』。これを秘密にする事は、タバサとキュルケが、ルイズへの貸しにしたまま
だった。
 学院としてはエレオノールに弁償させたし、盗まれたモノも戻ってきたので、それ以上
責任を問うつもりはなかった。だがそれでも、表沙汰になればスキャンダルなのは変わり
ない。

「貸し借りゼロ」
「うぐぐぐ・・・わ、分かったわよ。宝物庫の件、秘密は守りなさいよね!」
「守る」
「うー、いい?杖にかけて守りなさいよ!」
「杖にかけて」
 タバサとルイズは互いの杖をかかげた。二つの光球が二本の杖の周りをクルクル回る。



 そのころ厨房では、シエスタがぼーっとしていた。
 食器を洗う手も、さっきから止まったり動いたりを繰り返している。

 あたしってば、なんてことしちゃったんだろ。そりゃ、ジュンさんは3つしか違わない
けど、見た目はまだ子供じゃないの。

「おい、シエスタ」

 確かに、モット伯から助けてくれた恩人だし、あのフーケと戦える程の剣士だし、メガ
ネ外すとなかなか可愛いし、ミスタ・グラモンの事でも恩着せがましくしなかったし、控
えめで勇敢な子よね…でも、でも、それとこれとは別じゃない?

「おい、シエスタってばよ」
「ちょっと、聞いてるの?」

 ああ、でも何年かしたら、すごい美青年になるんじゃないかしら?彼はきっと騎士にも
なれるわよね。背は低いけど学はあるみたいだし、真面目ね。ミス・ヴァリエールの使い
魔をしてるんだから、ヴァリエール家の執事とかもなれるんじゃ?

「おいこら!シエスタ!」
「ねーえ、帰ってきてよー!」

 性格だって、とっても大人っぽいし、子供扱いはないんじゃないかしら?そうよ!この
際、身長とか年下とかは気にしたらいけないわ!性格と将来性に賭けてみるべきよっ!

「おう、ジュン。来たのかよ」
「あらジュンさん、シエスタならそこに」

 ガッチャーンっ!
「ええっ!ジュンさんっ!?ど、どどどこ??どこどこ!?・・・あ」
 洗っていた皿を落として割ってしまった。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:04:21 ID:F1ld3WoW
支援

785 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:05:08 ID:g8FY4iKo

 慌てふためくシエスタを、マルトーとローラがニヤニヤ笑いながら眺めていた。
「おーっと、人違いだったようだな、すまんすまん」
 わざとらしく言うマルトーだった。そしてローラがシエスタの横にすすす〜っと近寄っ
てくる。耳元でささやく。
「ねぇ、何があったのよぉ」
「な!何も無いわよっ!」
 思いっきり赤面して力強く否定しても、説得力はゼロだった。
「ぐはははははっ!まさかシエスタが年下好みとはなぁ!意外だったぜ」
「ちちっち違いますっ!どどどどどうして私があんな子供と、子供と!」
「子供と・・・なんでい?」
「えっと、その、あの・・・子供と・・・」

 マルトーに聞かれて、シエスタは顔を赤くしてうつむく。黙ったまま、無意識に彼女の
指が自分の唇をすぅっと撫でてしまう。
 その仕草を見逃すローラではなかった。
「キスしたのね!?」
「はうぉ!しししっ知らない知らない知らない!そんなのしてないしてないぃっ!!」

 必死に否定するシエスタだったがもう遅い。わらわらと他のメイド達も集まってきた。
「なになに!?やっぱりシエスタはジュン君狙ってたのね!」
「もうモノにしちゃったんでしょ!ハッキリ言いなさい!!」
「やーんもう、これは犯罪ねぇ。子供に手を出すなんてぇ〜」
「いやいやジュンちゃんって実は14歳なんですってよ」
「きゃー!ぎりぎりオッケーなの!?マジなのー!?」
「でもあの子、背は低いし子供にしかみえないよぉ」
「でもでも剣士で、魔法人形遣いで、頭良さそうじゃない?…将来性バッチリよ!」
「今からツバつけとこうっての!?やるじゃない、ねぇ」
「違うーっ!あたし、あたしそんなつもりじゃあ」
「だったらどんなつもりなのよ〜?キチンと説明しないかー!」
「なななによ説明って!?カミーユもドミニックも、みんないい加減にしてよーっ!!」

 どこの世界も、いつの時代も、他人の恋愛は最高の娯楽だった。




 次の日の朝。コルベールの研究室にジュンとコルベールがいた。
「・・・というのが、僕の国でのガソリンの作り方です。その他の細かい材料とかは、素
人の僕にはこれ以上は分かりません。でも大まかには合ってると思います」
「なるほどなるほど!うんうん、そんなに高い温度で蒸留するのか…いやーありがとう。
これで、練成にもめどが立ちそうですぞ!」

 ジュンはコルベールに、ネットや参考書で調べたガソリンの作り方を伝えていた。

「ところでジュン君。前から不思議だったんだが…君の国では平民でも、そんなに学があ
るのかね?」
「学…と言われても、この国の平民がどうなのか、僕はよく知らないんですが」
「つまり、平民でも字が普通に読めたり、ガソリンなんていう特殊な油の作り方を知って
いたりするのですかな?」
「え!?…あ、そうか。う〜んと、どう言えばいいのかな…」

 ジュンはネット世代。一般人がいろんな知識を持っている事が不自然、という発想が無
い事に気付かされた。さて、どのくらい話したモノだろうかと、ジュンは頭を捻って、日
本の社会のおおまかなところくらい話しても問題ないか、と結論を出した。


786 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:06:42 ID:g8FY4iKo

「平民でも皆、読み書き計算は必ず出来ますよ。外国とか社会とか、重要な産業の事とか
も習います。ほぼ全員、子供のウチは学校に行ってます。それに、図書館は誰でも使えま
すから」
「ううむ、なんと素晴らしい国ですか…そんなに教育に力を入れているとは」
「素晴らしいのかなぁ?僕にはよく分からないですけど」
「いやいやいや!君にとってはそれが当然だからわからんでしょうが、教育とはですな」

 コルベールが拳を握りしめ、熱く教育論を語り出しそうになったので、ジュンは退散す
ることにした。

「あの、僕はルイズさんの所へそろそろ行かないといけないので、それじゃまた。あ、そ
れと滑走路の件、お願いしますね」
「そう、それは国家の基礎となるべき!・・・え?ああ、分かりました。ではまた」



 研究室を出て寮塔へ向かうと、タバサが立っていた。彼の前にトコトコとやって来る。
「ひこおき、乗せて」
「え?…タバサさんが乗りたいんですか?」

 無表情なままコクリと肯く。

「あの、『フライ』が使えるし、ウィンドドラゴンまでいるのに、なんでですか?」
「東方の技に興味ある」
「…ん〜別に僕はいいです。タルブへ送ってくれたお礼もあるし。でもルイズさんは」
「宝物庫の件の貸しでオーケーって」
「なーる、それなら構いませんよ。でも、まだ乗れません。先生が燃料作ってから、ルイ
ズさんと先生を乗せた後に、でよければ」
「それでいい」

 といってタバサは僅かに頭を下げて礼をした。だが、まだジュンをじっと見ていた。
 ジュンが首をかしげる。

「あの、なんでしょうか?」
「馬で街へ行ってた?」
「ええ、街へ・・・うま?」

 一瞬、ジュンは動揺が顔に出そうになるのを、必死で我慢した。感情を押し殺し、表情
を変えないよう、自分を押さえつける。

「いえ、違いますよ。僕は実は、馬に乗れないんです。僕の国の馬は、普通の人ではめっ
たに乗れないモノですから」
 今度はタバサが首をかしげる。
「…どうやって街へ?」
「それは、秘密です♪でも、タバサさんも知ってるんじゃないですか?」
「街まで走った?」
「ふふーん、どうでしょう?んじゃ、燃料が出来上がるの待ってて下さいね」

 ジュンは一礼して、ルイズの部屋へ戻っていった。その背中を、タバサがじっと見つめ
ていた。



 ルイズの部屋に入ったジュンは、不自然にゆっくりと扉を閉めた。

「ぶふぁあ〜、危なかったあ〜…なんで気付かなかったんだろ」


787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:07:05 ID:F1ld3WoW
支援

788 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:08:26 ID:g8FY4iKo

 ジュンは壁に背を預け、ずるずると腰を落とした。
「ジュン・・・ちょっと」
 と、声をかけたのは、制服を着ようとしていた下着姿のルイズだ。
「ひゃっ!ごめんなさい!!」
 慌てて外に飛び出した。

「もう、いいかな…?」
 改めてビクビクしながら入ってきた。
    ごすっがすっ
 入ったとたんに真紅と翠星石に脛を蹴られた。
     ばこっ
 ルイズの投げた本が頭に命中した。
「いだだだ、あにすんだよぉ〜」
「あたしの着替えを覗いておいて、あにすんだも無いわよ!」
「鼻の下をだらしなく伸ばしてるからですよぉーだ!お仕置きは当然ですぅ!」
「ジュン。紳士たるもの、レディの部屋にはいる時はノックを忘れちゃダメよ」
「だははははっ!ジュンよ、ここは素直に謝っておけよ」
「うう、ごめんなさい。…なんだよぉ、前まで平気で僕の前でも着替えてたクセに…」
   ぼこすかどか
 三人に蹴られ殴られ鞄を投げつけられた。デルフリンガーがさらに大笑いしていた。


「…というような話をしたんだ。危なかったよ」
 痛む頬や脛ををさすりながら、ジュンはタバサとの会話を皆に説明していた。
「え〜っとよぉ、ジュンよ。俺にはよくわからんのだが、何が危なかったんだ?」
 デルフリンガーが尋ねてくる。彼に首があれば、多分首をかしげていただろう。

 顎に手を当てていた真紅が答える。
「ここから王都トリスタニアまでは馬で2~3時間、というか学院はこんな辺鄙な場所に
あるのよ。風竜も魔法も使えないジュンがどこかへ行くには、馬を使うはずよ」
「でもですね、ジュンは馬に乗れないですしぃ、使った事もないですぅ。それは厩舎の人
に聞けば、すぐ分かりますぅ。そもそも、ジュンが一人で乗馬している所なんて、誰も見
た事は無いですよぉ」
 翠星石もトコトコ歩き回りながら、推理を続ける。ルイズもウンウンと頷きながら言葉
をつなぐ。
「そうね、つまり『馬を使ってないなら街に行ってない。ではどこに行ったのか?』と怪
しまれるワケよ。そして、学院の門を見張りだせば『学院から出ていない』ことも、すぐ
気付くわね」
「ほっほぉ〜、なるほどねぇ、こりゃおでれーた。んじゃ、あの娘ッ子にはもう怪しまれ
たんじゃねぇのか?」
「いえ・・・そうでも無いと思うわ」

 真紅が推理し続ける。どこかの名探偵なノリらしい。

「私達が最初にトリスタニアへ行った日、タバサとキュルケは帰り道に私達を尾行してい
たわ。なら、『ジュンは馬並みの速さで街から学院まで走れる』事を見ているわね」
「そのとーりですぅっ!」
 翠星石がビシィッっと真紅を指さした。
「ジュンがタバサさんに『街まで走った』と暗に言ったのは、おそらく正解ですよぉ。余
計な言い訳しなくて済みますからぁ」

 これを聞いたルイズは、腰に手を当てて誇らしげに胸を張った。
「ふっふーん♪これでタバサはジュンの言葉を疑わないわね。ま!あたしのおかげね、感
謝しなさーい♪」
「いや、あれはただの嫌がらせじゃ」
    ぽかっ!
 ジュンの突っ込みにルイズのげんこつが飛んだ。


789 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:10:16 ID:g8FY4iKo

「こりゃおでれーたわ!なるほどなー、俺の頭じゃぁそこまで考えられネーわな。ホント
におでれーた!」
 デルフリンガー以外の全員が、あんた頭どこ?と突っ込みたいのを耐えた。

「さて、そろそろ朝食の時間よ。お話はここまでにしましょ」
 話を切り上げようとするルイズに、真紅が口を挟んだ。
「でも、私達が地球に行ってる間の不在を、どうやって誤魔化そうかしらね」
「まぁ、『秘密よ』『ナイショ♪』とかでいいんじゃない?それでダメなら『学院の中に
いると思うわ、多分だけど』で、どうかしら」
「そうですねぇ。ヘタにウソつくと、バレた時がやっかいですよぉ」
 ルイズの言葉に、翠星石も頷く。だが真紅は、まだ考え込んでいた。
「そうね、それで行きましょ。…でも、タバサという人は、そこまで疑ってジュンにカマ
をかけたのかしら?」

 真紅の疑問に、ジュンも考え込んでしまう。
「うーん、あのタバサって人は無表情だから、何を考えてるのか分からないよなぁ。…で
も、単に世間話のつもりだったんじゃないかな?」

「まっさか、そこまではあるめぇよ。お前等の考え過ぎじゃねえのかい?」
「ん〜、そうねえ。確かにあのタバサって娘は何考えてるか分からないけど、そこまで疑
う必要はないんじゃない?」
 デルフリンガーのノンキなセリフに、ルイズも同意した。
「ん〜、やっぱそうかもな」
「そうね、とにかくこれからも気をつけましょう」
「ですねぇ。それじゃ、朝ご飯に出発でーすっ」

 ルイズ達は陽気に食堂へ歩いていった。



 アルヴィーズの食堂は、貴族達の朝食中。
 ジュン・真紅・翠星石は、いつものように入り口横のテーブルで食べていた。
 そんな彼らの姿を、パンをほおばりながらタバサが見つめていた。
 ジュン達を見つめるタバサを、取り巻きの男達と談笑するキュルケが見つめていた。
 そしてキュルケもジュン達を見た。シエスタが飲み物を注ぎに来ていた彼らを。

 −−あら、あれってこの前言ってたメイドの、えと、シエスタって言ったっけ。あら、
何かモジモジしてるじゃないの。あらやだ!ジュンちゃんまで顔真っ赤にしちゃって!
あ、メイドが走って逃げた。あらあら、ジュンちゃんたら、お人形さん達につねられてる
わ。これは、恋ね!やーん、やっぱり一緒に行けば良かったぁ〜。こんな面白いの見逃す
なんてぇ〜。
 …あれ?ちょっと待ってよ、それをなんでタバサがじぃ〜っと見てるのよ。この子がこ
ういうのに興味を持つなんて、初めてじゃないの?・・・ま、まさか!タバサにも春が来
たって言うの!?
 そういえば、タバサとジュンちゃんって、年は一つしか違わないのよね。背格好も似た
ようなモノだし。それにジュンちゃんって、やたら勉強熱心だわ。魔法も使えないのに、
魔法の勉強なんて何故だろって思ってたけど。あの真面目さ、不思議さは、タバサと合う
んじゃないかしら?
 でもタバサに限ってそんな事・・・ああでも、もしそうなら!きゃー!なんて面白そう
な三角関係なのぉ!!

 キュルケの興味は恋愛ごとだけのようだった。



 午前の授業中、ジュンと使い魔達はルイズの周りで座っている。ルイズはジュンに授業
の内容を、小声でわかりやすく説明し、ジュンは熱心に聞いている。その様子を、やっぱ
りタバサがじっと見ていた。
 そして、そんなタバサをキュルケがワクワクしながら見ていた。

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:11:51 ID:F1ld3WoW
支援

791 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:12:01 ID:g8FY4iKo



 お昼休みになると、キュルケは昼食を誘いに来た男性達を無視して、タバサをスズリの
広場へ引っ張っていった。キョトンとするタバサをストンとベンチに座らせる。
「ちょっとー、ちょっとちょっとタバサー!正直に言いなさいよぉ。この前タルブの村に
行った時、何があったのよぉ!?」
「…ひこおき見つけた」
「ひこおきって、あのアウストリの広場にあるやつ?いえ、そうじゃなくて、ジュンちゃ
んに何があったのか、ということよ!」

 タバサは首をかしげ、ついであさっての方を見た。
「他人事」

  ぐりぐりぐりぐり
 タバサの素っ気ない返事に、キュルケは青髪をこねくりまわす。
「んもー!つれないわねぇ、正直に言いなさいよー!あのメイドと、ジュンちゃんに何が
あったのよー!?」
「秘密」
「な、なになに?てことは、秘密にしなきゃならないようなことがあったんだぁ!今朝の
様子といい、間違いないわね♪
 それでそれで、あなたはどうするよのぉ?」

 どうするのよぉ、と聞かれたタバサはキュルケを見てキョトンとする。

  ぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり
「何よ何よー!とぼける気ねコノコノー!気になるんでしょ?気になるんでしょーがジュ
ンちゃんが!ハッキリ言いなさいよぉ〜」
 ここまで来て、ようやくタバサはキュルケの勘違いに気がついた。
「ロバ・アル・カリイエの技術が知りたい」

 今度はキュルケがキョトンとした。

「…東方の技術?」
 頷くタバサ。
「そんだけ?」
 やっぱり頷くタバサ。
「なぁ〜んだぁ、つまんないのぉ」
 キュルケはガックリ肩を落とした。

「ねぇタバサぁ、あんな鉄の塊が飛ぶなんて、本気で信じてる?あれ、ディティクト・マ
ジックで確かめたけど、絶対ただの鉄の塊よ?」
 気の抜けたキュルケが、なんの気無しに尋ねてくる。タバサは少し考え込む。
「…分からない。でも、ジュンはウソをつく必要ない」
「それもそうか。平民は大変ねぇ、宙に浮くだけで、あんな大騒ぎしなきゃいけないだな
んて」

 すっかり興味を失ったキュルケと、それ以上何も言わないタバサは、そのまま食堂へ向
かった。




 放課後、タバサはシルフィードに乗って学院から街までの街道上を飛んでいた。
 タバサは眼下の街道をじっと見ている。もっとも、肉眼で見える高度では無かったが。

「ねーねーお姉さま!どうしたのね?さっきからじっと下をみてばっかりなのね。少しは
シルフィとお話しするのね!」

792 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:13:22 ID:g8FY4iKo

 それでもタバサはじっと下を見ていた。

「もー!どうするの?どこいくの!?さっきから行ったり来たりしてばっかりなの。これ
じゃお腹空いちゃうのね!きゅいきゅい!」

 少しして、ようやくタバサはシルフィードの顔を見た。
「ジュンは、下の道を走った」
「ジュン?この前村まで乗せていった男の子なのね。あの子凄かった!馬と一緒に学校ま
で走ってたんだもの!でもでもでも、もちろんシルフィの方が早いのね!」
「そう。彼は走って街へ行ける」

 そう言って、再びタバサは道を見た。

「でも、走れる事と、走る事は、違う。鍛錬とも、違う」
「きゅい?どゆことどゆこと」
 シルフィードが首をかしげて聞いてくる。
「学院に着いた時、倒れそうだった」
「うんうんそうよね。ゼーゼー言ってたよね!」
「馬に乗れば、楽」
「確かにそうね、きゅい」
「でも、彼は乗馬が出来ない。経験無い」
「あらら、それじゃしょうがないのね。ビンボーな平民だわ!」
「でも、走ったら、疲れる」
「…お姉さまは、何がいいたいのね?」

 ますます首をひねるシルフィードを、タバサが見つめた。

「乗馬を習えば良い」
「そ、そりゃそうなのね」
 タバサは、ゆっくりと、珍しく長々と語り出した。
「彼は、ルイズに乗馬を教えてもらえば良い。勉強熱心で、剣士の彼が、学院での生活に
役立つ事を、教えてもらおうとしないのは、変。ルイズと馬に乗ってたから、馬が嫌いで
もない。なのに、魔法の勉強しか、してない。
 彼は、乗馬を習う暇がないのか、習う必要がないのか、習いたくないのか」

 シルフィードは、頭の上に『?』が幾つも浮いてるかのように見えた。

「きゅいきゅい、きゅいきゅい・・・。うーん、分かんないのね。でも、それって今の任
務に関係ある事?」
「分からない」
 タバサも首をかしげていた。
「でも、ジュンと人形達を調べるのが任務」
「うぅ〜ん…さすがにこれは関係ないと思えるんだわ、きゅいきゅい」
「かも、知れない。でも・・・」
「…でも?」

 シルフィードの大きな瞳が、タバサの青い瞳を見つめる。

「彼は、彼等は、何かおかしい」
「何がおかしいの?」
「分からない」

 韻竜は、学院に向けて飛び去った。






793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:14:29 ID:F1ld3WoW
支援

794 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:14:53 ID:g8FY4iKo
 そして数日後。
 トリステイン魔法学院の正門には、街への道がある。
 その横には、もう一本の道が出来ていた。。
 街への道とは違う、ひたすらまっすぐで、石の一つも落ちてない、真っ平らで幅の広い
道だ。

「まったく、オールド・オスマンといい、ミスタ・コルベールといい、一体何を考えてい
るのかしら?」
「ミセス・シュヴルーズ、あなたもこれがなんなのか知らないのですか?」
「ええ、知りませんわよ、ミスタ・グラモン。なんでもあの鉄の塊が空を飛ぶために必要
だ、というのですけど。なんの関係があるのか、さっぱり理解出来ませんわ!
 一体全体、『かっそうろ』というのは、なんなのかしら?」

 滑走路の横には、学院長の命令で協力させられた教師や生徒達がいた。そして、道の端
には、ゼロ戦があった。操縦席にはゴーグルをつけたジュン、通信機を取り除いた空間に
はルイズと真紅と翠星石、そしてデルフリンガーも乗っていた。

「あうう〜狭いですぅ〜」
「しょうがないわ。我慢なさい」
「あーもー!あんた達はもともと空飛べるじゃないのよ!なんで一緒に乗ってるのよ!」
「ダメですぅ!飛行機に何かあったら、お前らチビチビ達を助けなきゃですから!」
「でも、狭すぎねぇ。そうだわ、デルフリンガーだけでも降ろしましょう」
「まてまてシンクー!俺を降ろしたって大してかわんねーだろーがよぉ!」
「あのよぉ、お前等・・・頼むから、静かにしてくんない?」

 低く押し殺したジュンの声に、ルイズ達はそろって『しぃ〜っ』とジェスチャーした。
ジュンは各部計器の確認に余念がない。

 ゼロ戦の周りにはコルベールとオールド・オスマン、タバサもいる。その後ろにはシル
フィードも座っていた。コルベールもオスマンも、興味津々だ。特にコルベールは手に汗
握って離陸の瞬間を待ちわびている。
「のう、ミスタ・コルベール・・・本当にこれは飛ぶのかのぉ」
「私は飛ぶと信じてますぞ!今はただ、準備が出来るのを待ちましょう!」
 タバサは、じっと機体を見つめていた。

 少し離れた場所では、一体何が始まるのかと遠巻きに見ている土メイジ達。彼等は、平
民のクセに何を下らない事を、あんなモノ飛ぶわけがない、ただ宙に浮くだけでこんな余
計な事をさせるとは、などの非難と軽蔑の声を上げていた。
 学院の門からは、メイドなど平民達が見物している。平民達は、魔法人形遣いで剣士の
ジュンが今回も何か凄い事をする、とワクワク期待している。その中には、手を組んで成
功を祈っているシエスタの姿もあった。


 操縦席のジュンが、コルベールに向けて親指を立てた。OKのサインだ。
 事前の打ち合わせ通り、コルベールの魔法で、プロペラがごろごろと重そうに回る。
   
   バスバスッババババババッ!
 エンジンが始動し、プロペラが回り始める。更に回転数が上がり、ゼロ戦の後ろに突風
が吹き荒れる。

 おお・・・

 見物の人々が驚きの声を上げた。見た事もないほど高速回転する風車が、『ウィンド・
ブレイク』のような突風を生み出している。しかも平民が、ただの鉄の塊を使って。

 見物の貴族達からは、まさか飛ぶのか、そんなはずはない、それでどうやって宙に浮く
んだ、という驚愕と困惑と否定の声が上がる。
 平民達からは、行けるのか?飛んで!お願い!クソッたれの貴族共を一泡吹かせてく
れ!という祈りと期待の声援が上がる。

795 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:15:55 ID:g8FY4iKo

 そんな期待と不安と嘲笑の声は、ジュンには既に届かなかった。
 後ろで押し黙ったまま、ジュンの操縦に命を預ける人と人形達と剣の事も、もはや頭に
はなかった。
 あるのは、夢を、誰でも一度は必ず抱く夢を叶える、それだけだった。

 いける・・・いけるぞ!飛べる!

 ジュンは包帯の下に隠されたルーンの輝きに導かれる。ブレーキを弱め、スロットルレ
バーを開いた。
 弾かれたように、ゼロ戦が勢いよく加速を開始した。

「くぅ!」
 後ろからルイズがうめき声を上げた。生まれて初めての急加速に内臓が押さえつけられ
て驚いたのだ。ジュンの体も座席に押しつけられる。
 尾輪が地面から離れた。ジュンは、いやルイズも緊張と恐怖で手が汗で濡れている。

 周囲からは、えっ!?走った?飛ぶんじゃないの??、という声が上がっている。

「ジュン!今だ!」
 デルフリンガーの叫びで、ジュンは操縦桿を引いた。
 ゼロ戦の脚が地面から離れた。

 アルミ合金製の鳥は軽々と、ハルケギニアの空に飛翔した。
 さっきまで真横にあった草原が、学舎が、森や池が、急速に眼下へ小さくなっていく。
 いつも見上げていた遠くの山々が、今は下に見える。

 空と雲が近づいてくる。


「やった・・・やった!飛んだあーーーっっ!!」
 ジュンは雄叫びを上げた。

「・・・あ、あは、あははは・・・やった!やったじゃないのジュンっ!!飛んだ、飛ん
でるっ!信じられない!飛んでるーっ!!」
 ルイズはもう、大はしゃぎでガラスに張り付いている。その瞳には涙が溢れていた。

「やったなぁジュンよ!よくやったぜ」
 デルフリンガーも嬉しそうに声をかけた。
「ありがとなデル公!…でも、なんで離陸のタイミングが分かったんだ?」
「こいつは『武器』だろ?ひっついてりゃ、大概の事はわかるよ。忘れたか?俺は一応、
『伝説』なんだぜ?」

「すっご〜いですぅ。ホントに飛んじゃったですぅ」
「これがルーンの力…本当に、凄い力だわ」
 真紅と翠星石も、驚いて目を丸くしていた。普段から空を自由に飛べる彼女たちだが、
やはり『飛行機の操縦なんて知らないジュンがゼロ戦を飛ばす』という事実には言葉もな
かった。


 地上はもっと大騒ぎだ。
 貴族達は、多くは飛ぶとは思ってなかった。飛ぶかもと思っていた少数派も、応援して
いた平民達も、せいぜい『浮く』程度だろうと思っていた。
 だが今彼等の頭上には、マンティコアはおろか竜をも凌駕する速さで、燕のような軽快
さで、自由自在に飛び回る鉄の塊があった。しかも、一切の魔力無しに、平民が飛ばして
いる。


796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:16:00 ID:F1ld3WoW
もうちょいか?支援

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:20:53 ID:VAsK65VT
支援だ

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:24:17 ID:F1ld3WoW
規制喰らったなら避難所か?

799 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:24:42 ID:vxKOijc5

 平民達からは大歓声だ。「飛んで、飛んでるーっ!」「ウソだろおい、マジで飛んでる
よ…」「すげえ!すげえぞジュン!!やりやがったなぁおい!」「速い!竜騎士隊だって
あんな速さじゃ飛べないわよ!」「あはははっ!見てよあの貴族共のマヌケ面を!」と、
並み居る貴族を尻目に飛び回るゼロ戦に、あらん限りに声を張り上げ、エールを送ってい
る。
 貴族達からは「そ、そんな・・・ばかな」「ウソだ!こんな事はあり得ない!」「ど、
どうせこれもあの人形達の仕業だ!」「始祖ブリミルよ、これは我らへの試練なのです
か!?」「ただの平民に、こんな事が出来るわけがないのよっ!」「い、異端だっ!」「い
や!エルフのスパイだ!」と、大混乱だ。
 杖を構える者までいる。

「えーいっ!静まりなさい、見苦しいっ!」
 オールド・オスマンが動揺するメイジ達を一喝した。
「これがロバ・アル・カリイエから来た平民、桜田ジュンがもたらした東方の技じゃ。彼
は我々に快く東の世界の技を示してくれているのじゃ!それをなんじゃと!?異端だの、
エルフのスパイだの!
 平民の子供に恐れおののいてる暇があったら、己の無知と狭量を恥じいれいっ!!」

 オスマン氏に叱責され、貴族達は口を閉ざした。

 コルベールは、ただ天を見上げていた。火が、破壊を司る炎の系統が、ただの人を鳥の
ように、いや、鳥を超える速さで空を飛ばしていた。火を破壊以外に使いたいという彼の
20年にわたる悲願が、今、頭上で風を切り裂き大空を舞っている。
 彼の頬には、涙がつたっていた。


「あの平民の少年…確か、サクラダ・ジュンって名前だったかな?」
 ギーシュが、ゼロ戦を見上げながらつぶやいた。
「変な子供だと思ってたけど、どうやら違ったか…ハルケギニアとは違う国、違う世界、
違う魔法がある、という事なんだね」
 彼にとって大事な杖であるはずの薔薇の造花は、地面に落ちていた。だが、もうそんな
事にすら気付かなかった。


 轟音を響かせて飛び回るゼロ戦を、学院中の人々が見上げている。
「まさか…ジュンちゃん、本当にやったの!?すごい、まるで風竜のようだわ…」
 寮塔の窓から身を乗り出すキュルケが、言葉を失った。



 学院の上空を旋回していたゼロ戦は、やがて機首を上げ始めた。

「ねぇー!ジューン!」
「んー!?なにー!ルイズさーん!」
 エンジンの大音響が響くコックピットで、ルイズがジュンの耳元で叫んだ。
「地球じゃあ!こんなのが当たり前に飛んでるのよねぇ!」
「そーだよー!」

 少し考えたルイズが、決心したように思いっきり叫んだ。


800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:26:22 ID:F1ld3WoW
支援

801 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:27:29 ID:vxKOijc5

「ねーねー!またいつか!地球に連れてってよ!」
「もちろんいーよー!姉ちゃんもきっと喜ぶよー!」
「おう!ジュンよぉ!そんときゃ俺も連れて行けよっ!」
「もちろんさデル公!みんなウチに来なよっ!真紅も翠星石もいーよなあ!?」
「当然よ!皆に美味しいお茶をご馳走するわ!」
「お茶菓子だってですね!苺大福とか!花丸ハンバーグとか!すっげーの出してやるです
よ!ビックリこきやがれですっ!」

 ゼロ戦のエンジン音に負けないほどの元気な声が、狭いコクピットに響いた。
 青空を貫いて、鉄の鳥がまっすぐ太陽へ飛んでいった。



 ようやく地上に降りてきたジュンは、駆け寄ってきた学院の平民達に、もみくちゃにさ
れていた。真紅と翠星石は操縦席から、メイド達に抱きつかれ、シエスタやマルトーから
熱いキスを受けるジュンを暖かく見つめていた。ルイズは、操縦席の後ろでぼーっと夢見
心地だった。
 貴族達は熱狂する平民達を見て、ある者は羨ましそうに、またある者は忌々しげに、そ
れぞれの想いを抱きながら遠巻きに眺めていた。

 そして約束通り、コルベール、次にタバサを乗せて、ゼロ戦は飛翔した。燃料が切れる
まで、学院の空を舞い続けた。




「ぐぅへぇ〜、さ、さすがに疲れたぁ〜。・・・なんか、吐きそう」
「おう!まったくお疲れだなぁジュンよ。まぁ今夜はゆっくり休めや」
 ジュンはもうヘロヘロで、ゼロ戦の脚にもたれて座っていた。傍らのデルフリンガーが
彼の労をねぎらう。

 夕食前になり、さすがに学院に勤める平民達は夕食の準備のため戻った。貴族達も食事
に向かった。もう滑走路に残っているのはオスマン氏とコルベールとタバサ、真紅と翠星
石と、両手に人形達を抱いたルイズだけだ。
 ルイズと学院長とコルベールは、今後のゼロ戦の扱いを相談していた。
 タバサがトコトコとジュンの前に来て、頭を下げた。


802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:28:00 ID:VAsK65VT
ゼロ戦が飛んだ、支援

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:28:37 ID:F1ld3WoW
支援

804 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:29:00 ID:vxKOijc5

「ありがとう」
「いやいやいーんですよぉ。それより約束は守って下さいね」
「守る」

 タバサはじっとジュンを見つめた。

「ん〜…なんですか?」
「何故、魔法の勉強を?」
「え…何故って」
「平民のあなたに魔法は使えない。魔法を使わなくても、あなたは空を飛べる」
「えー、そう言われてもなぁ」

 困ったジュンは真紅と翠星石を見た。ルイズに抱かれた二人は顔を見合わせ、ジュンへ
軽く微笑んだ。彼は、少し頷いた。

「まぁ、簡単に言うと、僕もローゼンメイデンみたいのを作れればいいな〜って思うんで
す。だから魔法を、特にガーゴイルを作る技を知りたいんですよ」
 タバサは首をかしげた。
「あれも魔法で作ってる」
「知ってます。それでも、何か方法は無いかと探してるんです」
「おお!なるほど、そういう事でしたか!」

 このジュンの言葉を聞いたコルベールが、感心して声を上げた。

「いや、そういう事なら話は早い!このコルベール、微力ながら助力致しますぞ!」
「うむ、このオスマンも学院長として、君が授業に参加する事を認めよう」
 オスマン氏もヒゲを満足げに撫でながら同意した。
「助かります、是非よろしくお願いします」
 ジュンはフラフラと立ち上がって、コルベールとオスマン氏に礼をした。

 そんなジュンの姿を、タバサはずっと見つめていた。

「分かった」
 タバサはポツリとつぶやいた。
 そして、タバサはシルフィードを呼び、背に乗って空へ飛び去った。



「きゅいきゅい!どうしたのお姉さま、もう晩ご飯の時間だよ?」
 タバサはシルフィードを、一気に上空3000メイルまで上昇させていた。
「分かった」
「え?分かったって?なにがなの?」
 シルフィードがタバサを振り返る。
「ジュンの何がおかしいのか、わかった」
「えー!ほんとなのね!?」
 シルフィードの大きな瞳が、もっと大きく見開かれる。
「分かった…信じられない。あり得ない…でも、そうとしか考えられない」
「なんなのなんなのなんなのー!教えて欲しいなきゅいきゅい!」
「言えない」
「えー!なんでなんで!?お姉さまのケチー!」

 シルフィードはだだをこねるように体を左右にゆする。ゆすった拍子に、タバサを振り
落としてしまった。

「きゃー!お姉さまー!」


805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:30:30 ID:F1ld3WoW
支援

806 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:30:51 ID:vxKOijc5

 慌てて落下するタバサを追うシルフィードに目もくれず、タバサは真っ逆さまに落ちな
がら、「信じられない、あり得ない、これは予想でしかない、でも、これしか考えられな
い」と繰り返しつぶやいていた。



 その日の夜。タバサは部屋で報告書を書いていた。
 ベッドの上には一羽のフクロウ。ガリア王家からの伝書フクロウだ。
 何度も何度も書き直し、一字一句言葉を慎重に選び、数枚に渡ってジュン達の事を記述
していく。
 そして最後の紙を手に取った時、タバサの筆が止まった。
 何度も頭を振り、目を閉じて思索を重ね、幾度も別の紙に試し書きをしては、丸めて捨
てていく。

 扉の外からは、るいず〜あたしも乗せてよぉ〜いやよなんでツェルプストーの女に、と
か、ジュンちゃーん乗せてくれたら良い事してあげるわよぉ〜、とか、きゃージュンから
離れろー、とか聞こえてくる。
 だがタバサは、そんな雑音は気にもせず、報告書を書き直し続けていた。

 外がようやく静かになった頃、タバサはやっと書き上げた報告書をフクロウに持たせよ
うとした。
 だが、自分の書いた報告書を再度見直した。特に、最後のページを。

 ジッと読み直し続けたタバサは、ふぅっとため息をついた。
「ただの憶測」
 そして、最後のページを報告書から取り除いて、フクロウに持たせた。

 フクロウは、窓から飛び去っていった。





 『プチ・トロワ』の寝室では、タバサからの報告書を読んだイザベラが肩を震わせてい
た。
「な・・・なんなのよコレ、こんな事、あり得るわけが無いじゃないの!あんのガーゴイ
ル、何考えてんのよっ!」

 イザベラの怒声に、壁際で控える侍女達が怯え、首をすくめた。

「平民が召喚されたってだけならまだしも・・・何よこれ!
 見た目10歳くらいのチビな平民の子供が、巨大ゴーレムを切り刻む?トライアングル
クラスの土メイジを凌駕する魔力を持ったガーゴイルがいる!?それも、その子供が2体
も持ってるですってぇ!
 冗談言わないでよ!そんなの、この宮殿のガーゴイルなんて目じゃないじゃない!『ス
キルニル』どころの話じゃないわ!!
 おまけに、風竜並の速さで飛べる鉄の鳥まで手に入れたですってぇ!??魔法も使わず
空を飛べるって、一体どういう事よお!!そんなのエルフにだって無理に決まってるじゃ
ないの!
 このあたしを、バカにしてるのかーーーーーっっ!!」

 イザベラは報告書を読みながら、大声を張り上げて寝室を歩き回り、周囲の物を蹴散ら
していた。


807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:31:58 ID:F1ld3WoW
もうちょうだな。支援

808 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:33:04 ID:vxKOijc5

 散々怒鳴り散らし、肩で息をするくらいに疲れ果てた頃、ようやく落ち着いて報告書を
見直した。
「まったく・・・あいつは、何を考えてるんだかサッパリだわ。
 …ま、いいわ。こんなのをお父様に見せれば、さすがにあいつも打ち首ね」
 そういってイザベラは、報告書をガリア王へ提出するよう侍女に命じた。





 タバサは、報告書から外した最後のページを、改めて読み直した。

「最後に、これは自身の推測に過ぎないが、追記する。
 サクラダ・ジュンは、確かに使い魔としての契約をルイズと交わした。これは自らの目
で確認している。だが、彼は『自分の手でローゼンメイデンに匹敵するガーゴイルを製作
する』という目的を持って行動している。実際、彼はこの目的に従い、魔法学院で授業に
参加している。この目的は彼が行動する上で、主に仕えるという使い魔の義務に優先され
ている。
 結論として、彼はルイズの使い魔ではない。どのように『契約』を無効化しているか、
現状では不明である。だが彼はコントラクト・サーヴァントと無関係に、自らの意思でル
イズのもとにとどまっている。これは、彼等の能力なら東方への帰還は困難ではないにも
関わらず、未だに学院に滞在しているという事実からもうかがえる。恐らく、トリステイ
ンで活動するための身分と資金と信用を得るためだろう。
 加えて、彼等はトリステイン王宮ともアカデミーとも関わりなく行動している。彼等は
ルイズとの個人的信頼関係をもとに、学院に滞在している。これは先に述べた、王立魔法
研究所の主席研究員であるヴァリエール家長女エレオノールとの確執と戦闘からも伺え
る。
 彼にとってルイズの使い魔とは、目的を果たすための手段に過ぎない。彼は学院で授業
を受けるため使い魔を演じているだけでしかない。彼は、自分が魔法を使えない平民だと
いう事実を、さしたる問題と考えていない。事実、彼は魔力も無しに、『フライ』を超え
る飛翔を見せた。なら、彼の目的実現に魔法は必須の条件でない、という可能性も考慮す
る必要がある。
 ゆえに、もし他者が、ルイズが彼に与えた以上の身分と資金と信用、そしてガーゴイル
に関する知識を与えるならば、彼を懐柔し、彼の所有するガーゴイルと共に、戦列に加え
る事が可能である」


 何度も何度も読み返した後、床に散らばる他の紙と共に、燃やした。
 タバサは灰になっていく最後のページを、じっと見つめていた。
 そして、つぶやいた。

「彼等が手に入れば…」


第2話     北花壇騎士  END

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:34:08 ID:VAsK65VT
イザベラさまあw、支援
でも、無能王とその使い魔は、より興味もつだろうな。

810 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 06:36:07 ID:vxKOijc5
薔薇乙女も使い魔:第三部 第2話、ようやく終了です

投稿するだけで40分もかかるって、マジどうよ?って感じです

もうちょっと細かく分けるなりなんなりすればいい、とは分かってるのになぁ

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:41:56 ID:VAsK65VT
投稿お疲れ様でしたGJ!!
また後で、避難所の感想掲示板に、感想書きますね。
タバサ、報告書の最後のページ、報告しませんでしたが、賢明ですね。
それでも、あの人たちの興味を引くには不足ないですし、
ひょっとして、ミューズの登場も原作より早まるか?

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:46:43 ID:F1ld3WoW
乙!

だけど次は50kb以下で頼む
wiki保管しようとしたら容量オーバーで1ページに保管できなかった。
切れ目が不明確かもしれませんので作者さんの方で
修正していただけると幸いです

813 :薔薇乙女も使い魔Vー2:2007/11/03(土) 07:16:54 ID:vxKOijc5
>>812

 あらら、やっぱり長すぎましたが
 すいません、お手数ですが分割お願いします
 食堂〜スズリの広場のシーン、この間で前後編に分けてくれると助かります



>>そして、そんなタバサをキュルケがワクワクしながら見ていた。
   
    から

>>お昼休みになると、キュルケは昼食を誘いに来た男性達を無視して、

 の間でお願いします

 申し訳ありません

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 07:24:38 ID:84JcSTOC
>>813
乙!!1

これを見ながら読ませていただいた
出来るならばどうぞご覧あれ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm388121

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 09:08:39 ID:91qUgsEn
おはようございます薔薇乙女乙です
タバサの母が治る糸口が掴めればいいなと日々祈っております

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 09:19:22 ID:cBFEBJKy
薔薇乙女も使い魔を読んでると、いつも思う

もう、ゼロ魔本編より長いんじゃなかろうか

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 10:20:12 ID:TdmSjwEe
なにが長いの?

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 10:27:16 ID:0uiu11lt
Drスランプから「ガっちゃん」召喚
喰われるワルキューレ 喰われる破壊の杖 喰われるワルドの杖 喰われる零戦 喰われるレキシントン ついでにピンチなデルフ

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 10:30:04 ID:nerFzL8h
>>817 冗長が

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 10:34:34 ID:0P+9joWU
朝、テレビを見てて思い付いた。
ストレッチマンを召喚だ。
「のびーる、のびーる、ストップ。大きな声で数を数えよう。いーち、にー、さーん、しー、ごーーー」
「ぬぁは、ぬぁぁはっはっはっは」
「ストレッチパワーがこの辺に溜まってきただろ」

ストレッチを行うタイミングが難しい。


>>818
ギーシュはがっちゃんのご飯係だな



821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 10:46:28 ID:t6EnZB/0
>>693
ミョズニトニルンとしてウィッチ召喚とか。
ガリア王でも資金とか秘薬を提供してくれたら絶対協力するな。

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 11:23:03 ID:AoigNfXq
イザベラwwww

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 12:27:49 ID:0Wamgsl6
薔薇乙女も使い魔さん、乙〜♪

グダグダと長いだけなら問題ですが。
長くても読みたいと思う、良い物語は大好きですよぉ〜^^

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 13:06:50 ID:VGO0Bxr3
薔薇乙女の人GJ!

まぁ焦らずゆっくり頑張ってくだしあ。

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 14:45:02 ID:c7a6UVdq
タバサが忍空の風助 なんてな

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 14:48:52 ID:OA8X7UWd
タバサがずっと舌を出したカエルに見えるだとォー!?

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 14:56:04 ID:zLUVFmPq
>>825
『タバサの女装コスした風助』というか風助風タバサをイメージしてみた。
描けるものならお絵かき板に投稿したいシロモノができたんだぜ。




828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 15:29:07 ID:CqhVAirU
>>826
・豪快に屁をこくギーシュ
・「ぶっ殺す」が口癖のマリコルヌ
・しょっちゅう居眠りしてるキュルケ

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 15:35:22 ID:BT2TQDtx
・普段は美形とか関係なく、驚いたときの表情がありえないほどのブサイク顔。

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 16:26:18 ID:F1ld3WoW
ttp://roofcity.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0015.png

聖石の人明日あたり来るといいなぁ…
けっこうやっつけで作った

831 :1レスネタ(ときめきゼロの使い魔):2007/11/03(土) 17:01:07 ID:W5cCLURk
――召還されたのは、平民だった。
何の変哲もない、何処にでもいるような、極めて平凡な青年。
たとえ本人が異世界から来たと言い張っても、ゼロのルイズにとっては喜ばしくない。
「あ、あんたなんかと一緒に歩いて噂されたら嫌じゃない! あっち行ってよ!」
時に気紛れを起こして剣を買い与えてやる事はあっても、そんな風に使い魔を遠ざけるのであった。

――が。

その遠ざけられた使い魔が毎日何をしているのか、それを彼女は知らなかった。

まずは朝から昼は、ここが学園であるのを良いことに勉学に励む。
続いて昼食から夕食までは肉体鍛練に勤しみ、コルベール先生に手合わせを頼み込む。
そして夕食後は、召還直後のゴタゴタで親しくなったギーシュにこの世界のファッションを教授して貰う。

「……これで今日の日課も終了、と。もうそろそろ良いかな。
 それでデルフ。どんな感じだ?」
「ああ、女の子の相棒に対する好感度は
 ルイズ☆ シェスタ☆☆☆☆ キュルケ☆☆☆ タバサ☆☆ ロングビル☆☆☆
 こんな感じだな」
「まあデートもしてないからなあ、ルイズとは。……爆弾ついてないだけマシか」
 なにやら考え込む相棒を見やり、デルフリンガーは溜息を吐いた。
 本人は気付いていないようだが、こいつはガンダールヴだ。
 つまり武器を握れば一騎当千。技術こそ未熟だが、鍛練を積んだ今ならば……。
 そして今のまま知識を習得し続けて武勲の一つでも立てれば、確実に騎士くらいになるだろう。
 だというのに、この男は――。
「なぁんで女の子にモテる事しか考えてねぇのかねぇ……」
「それこそ男子の本懐だろうッ」
「…………」

かくしてその後、彼が為したことといえば――

「あ、ルイズ。今度の休みは暇?」
「……予定は無いけど。何よ、だからどうしたっていうの?」
「良かったら街に遊びに行かないか?」
「……………………別に、良いけど」

「こいつはオデレータ! あのルイズの嬢ちゃんがデートしてくれるってよ!」
「……良いか、デルフ。確かにルイズの要求は厳しい。
 キュルケは容姿、タバサは勉強、ロングビルは体力、シェスタは全部が少しずつ高ければ良いけど、
 ルイズだけは、その全部が高くないと見向きもしてくれない。けど――」

そして彼は、何処か遠くを見やる。思い起こされるのは故郷の幼馴染だ。
隣の家に住んでいて、学園でも同じクラスだった、あの少女。
その存在をしみじみと噛み締めながら、青年は呟いた。

「詩織に比べれば楽なんだよなぁ……」


832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:09:59 ID:cPGrFAok
>「詩織に比べれば楽なんだよなぁ……」

確かにっ…

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:11:26 ID:VAsK65VT
>「詩織に比べれば楽なんだよなぁ……」
ワロタ、そういうオチできたかwww

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:13:45 ID:11dob2Za
というか、何気にデルフに新特技が!?
人の自分に対する好感度が解るなんて…

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:15:25 ID:HSvbvcGN
なんというカモ君wwww
これは良短編www

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:19:56 ID:ScWV6dsZ
うはっw

確かに詩織よりいいw

つか、詩織選ぶくらいなら、ハルケギニアで使い魔やった方がマシだ

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:21:31 ID:L+Hf+kOp
なんつうか・・・
自覚型の伊藤 誠にならないことを祈ります(滝汗)

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:28:50 ID:rKuclSxX
>キュルケは容姿、タバサは勉強、ロングビルは体力、シェスタは全部が少しずつ高ければ良い

何気にシエスタも結構条件きついなw

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:41:05 ID:MaHRH4Lx
瀬戸の花嫁より、瀬戸燦がルイズに召喚されたら、というものを書いてみました
初投下になりますが、よろしいでしょうか?

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:41:07 ID:00ssdCr8
誰ともエンディングを迎えられなかったら、
きっとギーシュが「めめヤロ」歌ってくれるんだろーなw

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:44:42 ID:QFO6Ejoh
>>837
いやいや、恋愛シュミレーションなんて畢竟そんなもんだ
それを昼メロ以上にドロドロにしたのがスクイズだったわけで……

しかし、体力補正はガンダールブがあるから実は攻略しやすいのはマチルダさん?

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:45:07 ID:3SS7t1zA
>839
よろしいかと
どうぞ

843 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:46:07 ID:MaHRH4Lx
瀬戸を離れて夕波小波
人魚呼び出すゼロのルイズ
義理を立てりゃ、道理が引っ込む
笑ってやって下せぇ
苦い不幸の始まりでございます



ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは追い詰められていた。
使い魔を呼び出すサモンサーヴァントの儀式。
これに成功しなければ彼女は進級出来ないのだ。
仮にもヴァリエール家の人間が落第するなどという事があってはならない。
正に祈るような気持ちで呪文を唱えた。
呪文は完璧、失敗による爆発も起きない。
ゲートは召喚された、ここまでは問題無い。

ぼて。びちびちびちびち。

楕円状のゲートから何かが落っこちてきた。
最初に目に入ったのは見事なその尻尾、鱗に覆われたそれは魚の尻尾と思われる。
しかし、その上半身は美しい少女の姿をしていた。
「これ……もしかして……人魚?」
以前読んだ伝承に、確か人魚の記述があった。だが、あれは作り話ではなかったか?
呆気に取られるルイズ、それは隣で見ていたコルベール先生も同様で、二人はその美しい人魚の姿に見入っていた。
人魚は、最初周囲を探るように見渡す。
すぐにルイズとコルベールに気付き、数秒の間の後、物凄い勢いで騒ぎ出した。
それは、遠くからこちらを囲むようにしてみているほかの生徒を見て、更に激しくなった気がする。
話す内容は支離滅裂で何を言っているのか良くわからなかったが、最後に叫んだ声だけはルイズにも聞き取れた。
「人魚エンシェントリリック! 眠りの詩!」

ラァリホエ〜〜〜〜〜〜♪

そしてみんな意識を失った。



最初に意識を取り戻したのはルイズだった。
「む〜、頭痛い……」
「大丈夫?」
そう問いかけてきた声に聞き覚えが無かったので、ルイズはちらりとそちらを見る。
腰まで伸ばした後髪、年は十四、五ぐらいであろうか。
清楚な佇まいを持つ、美しい少女であった。
「あなたは?」
「瀬戸燦言います。よろしゅう」
そう言ってにぱっと笑う彼女は、本当に美しいと思えた。
何故か赤面してしまうルイズだったが、首を横に振って意識をはっきりさせる。
「そ、そう、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」


844 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:47:25 ID:MaHRH4Lx
「ルイージマリオズッケェロ? 首だけになって拷問とかされてそな名前やね」
「何処のマフィアよそれ!? ルイズよルイズ!」
勢いでそうルイズがつっこむと、燦はまた笑った。
「そか、ルイズちゃんか。私も燦でええで」
再度赤面するルイズ。
これが、二人の出会いであった。



ようやく起きたコルベールを交えてお互いの状況を確認するルイズと燦。
他の生徒は既に教室へと戻っている。
その際、彼らが空を飛ぶのを見て燦はえらく驚いていた。
「サンは魔法を知らないの?」
「そないに当然な顔して言われても……大体ここ何処なん?」
「トリステイン魔法学園」
「……瀬戸内魔法学園に変えん? それなら少しは親しみのある名前になりそーやし」
「いや歴史有る魔法学園の名前をそんな理由で変えられても」
二人のやりとりに、コルベールがわざとらしく咳をしてルイズを促す。
ルイズは助けを求めるようにコルベールに問う。
「あ、あのーコルベール先生。流石に平民の使い魔は……」
「駄目です、ミスヴァリエール。使い魔召喚の儀式はそうほいほいとやりなおせる類の事ではありません」
がっくりと項垂れるルイズ。
燦は不思議そうにルイズに聞いた。
「なあなあ、それ何なん?」
「使い魔よ使い魔。あなたは私の使い魔として召喚されたの」
「ようわからんけど、私そろそろ家に戻らんとお父ちゃんに怒られるねん」
そこでルイズは初めて気付いた。
そう、平民、人間を使い魔にするという事は、その人間を家族から引き離すという事なのだ。
今度はさっきよりも強い口調でコルベールに言う。
「ミスタコルベール、彼女には家族も居ます。それを無理矢理使い魔にするのはいくらなんでも非道がすぎるのでは?」
ルイズは、もちろん燦の事も心配しているが、これでうまい事再挑戦をさせてもらおうという計算があったのも事実である。
コルベールも少し悩んでいるようだ。
「それはそうだが……いや、前例も無い事だしやり直しは認められない。その場合はミスヴァリエールは留年という事になる」
留年、という言葉にルイズは身を硬くする。
が、それ以上に燦がその言葉に大きく反応した。
「ちょっと待ってや! 留年て何なん? ルイズちゃん留年してしまうん?」
返答に困ってコルベールはルイズを見る。
ルイズは俯いて肩を震わせている。
燦はルイズの肩を掴む。
「なあ、ルイズちゃん。留年て本当なん?」
それが引き金であった。
激昂して燦を怒鳴りつけるルイズ。
「そうよ! あんたみたいな平民が召喚されたせいで私は留年するかもしれないのよ!」
燦は青い顔をしてコルベールに確認する。
「そうなん? なんとかならへんの?」
コルベールも心苦しそうだ。
「ああ、ミスヴァリエールが誰よりも努力している事は私も良く知っている。出来る事ならなんとかしてやりたいが、使い魔との契約が出来ないのであれば留年扱いとなる……」
コルベールの言葉に燦はコルベールの腕の裾を掴む。
「そしたら、私はルイズちゃんに召喚とかいうのされたんやろ? なら私がルイズちゃんの使い魔になれば留年しないで済むん?」
「そ、それはそうだが……」


845 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:48:49 ID:MaHRH4Lx
燦は力強く頷く。
「じゃったら私がルイズちゃんの使い魔なる!」
ルイズは燦とコルベールとのやりとりを黙ってみていたが、そう言う燦の言葉に首を横に振る。
「私の使い魔になるって事は、ご両親とも会えなくなるって事よ?」
燦はわかっているのかいないのか、拳を握って答えた。
「お父ちゃんもお母ちゃんもきっとわかってくれる! それに、困ってる人を見捨てたりするんわ瀬戸内人魚の名折れじゃ!」
何故か燦の背後で津波が岸壁へと叩きつけられ、白い波頭が舞い上がる。

「任侠と書いて人魚と読むきん!」

燦のあまりの迫力に気圧されるルイズとコルベール。
ふと、ルイズは気になった事を口にした。
「そういえば、貴女さっき足が魚じゃ……」
突然燦が慌てだす。
「そ、それは夢じゃ! そんな白昼夢私知らん!」
「そう、人魚よ。自分でも今咆えてたし……」
「それはドリームじゃ! そんなデイドリーム私知らん! そそそ、それよりルイズちゃん! はよその契約せんと!」
大慌ての燦はとても怪しかったが、契約を早く済ませた方がいいのは確かである。
「そ、そうね。でも、本当にいいの?」
「もちろんじゃ! 瀬戸内人魚に二言は無いきに!」
「……人魚?」
「ル、ルイズちゃん! はよー契約や契約!」
「わ、わかったわ」
深呼吸一つ、ルイズは意を決して燦の両肩に手を乗せる。
「ちょっと、かがんで……そう、それで、目をつぶって」
「わかった。どんと来てや」
言われるままに目を閉じる燦に、ルイズは呪文と共に口づけを交わす。
ルイズが口を離し、そっと目を開くと燦は驚いたのか目を大きく見開いてこちらを見ている。
何か言いたいようだが、言葉にならないようだ。
その様子に、ルイズの頬も紅潮する。
「こ、これは契約なの。だから回数には含まれないんだからね。わかった……」
みなまで言わせず、燦はその特技である『ハウリングボイス』を放っていた。



ルイズが目を覚ましたのは医務室のベッドの上であった。
目を覚ますなり、隣で寝ていた燦が飛びついてくる。
「ごめんな〜ルイズちゃん、本当にごめんな〜。ウチ驚いてしもてつい……」
びーびー泣きながらそう言う燦を宥めつつ、自分の身に降りかかった出来事を思い出す。
「あー、何かこー謎の衝撃波によって全身裂傷、耳血を大量に噴出し、血だるまになってた記憶が……」
「堪忍や〜、堪忍してつか〜さい〜」
どうやらアレはやっぱり燦の仕業らしい。
「何はさておき、事情の説明をしなさい。一体アレは何?」
燦は、頭をかきながらこう答えた。
「いや〜、私昔から声大きゅうてな〜」
「人一人ぼろ雑巾にするぐらいの大声って何よ!?」
至極真っ当なルイズのつっこみに燦は脂汗を流す。
「そ、それは……」
ルイズから顔を逸らす燦。
「それは?」


846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:51:09 ID:zLUVFmPq
支援

847 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:52:25 ID:MaHRH4Lx
「ま、魔法じゃ……こう、杖振ったり箒に乗ったりするはりーぽったー的な……」
「魔法!? でも呪文も唱えてなかったわよ!」
「そ、それは……その……そういう特別な魔法なんよ」
そこまで言って、自分の無茶言い訳さかげんに更に脂汗が流れる。
しかし燦の言葉にルイズは飛び上がって喜んだ。
「凄い! 凄いわサン! それってもしかして先住魔法!?」
『うっわ、めちゃめちゃ信じとる!?』
今更引っ込みはつかない、無理矢理話を合わせる燦。
「そ、それ、その長寿魔法言うやつ。長生き出来るんや、きっと」
ルイズはベッドから飛び降りて燦の手を取る。
「やったわ! これでみんなを見返してやれる! 私だってやれば……やれば出来るんだからっ!」
感極まって涙目になるルイズ。最早修正は不可能と思われる。
物凄く心苦しい燦をさておいて、一人テンションを上げるルイズ。
そこにノックの音と共にコルベールが入ってくる。
「おお、起きたかねミスヴァリエール」
コルベールの顔を見るなり、ルイズは嬉々としてこの事を報告する。
「聞いてくださいミスタコルベール! サンは先住魔法の使い手なんです! この間私を吹っ飛ばしたアレも魔法なんですって!」
その言葉に驚くコルベール。
「なんと!? 確かにアレには呪文の詠唱も無かった。だとすればミスヴァリエール、君の努力が遂に実ったという事か! 素晴らしい! 私も心から祝福させてもらうよ!」
「ありがとうございます、ミスタコルベール……これで、もう誰にもゼロだなんて呼ばせない……うぅっ」
「良く頑張った、君は良く頑張ったよ」
医務室で感涙にむせぶルイズとコルベール。
ちなみに燦は、二人が何か言う度に心に鋭い何かが突き刺さるような衝撃を受け続けていた。
この空気に耐えられそうに無い燦は話題をそらしにかかる。
「それはそれとして……なあルイズちゃん、使い魔って何するもんなん?」
まだ半泣きであったルイズだが、燦の問いかけに少し首をかしげる。
「そうね……とりあえず、燦は炊事洗濯掃除とかは出来る?」
「もちろん、得意分野じゃ」
「んじゃ後は、私を守るんだけど、それもサンの先住魔法なら大丈夫よね! ねえ、他にはどんな事出来るの?」
そう問われた燦の動きが止まる。
『他のて、後は歌とか……イカン、眠りの詩教えたら人魚姿誤魔化したのがバレる。詩系はダメとなると……後は……』
ぽんと手を叩く燦。
「そしたらルイズちゃんヤッパ持ってへん? 出来れば長ドスがええんじゃけど」
二人には全然理解出来ない単語である。
「何それ?」
「えっと、刃物や。それも1メートルぐらいの長い奴がええ」
「剣の事? もしかして剣使えるの?」
「うん、私それ得意なんよ」
少し期待外れの答えであったルイズ。燦の体格では武器を使えたとしても、さほどの強さは期待出来ないであろう。
「魔法は他には無いの?」
「ごめんな、私まだ子供やからハウリングボイスだけなんじゃ」
残念ではあるが、それでもあのハウリングボイスの威力は身をもって知っている。あれだけでも十二分である。
「構わないわよ。それじゃあ、そろそろ部屋に行きましょうか」
そう言って燦の手を取るルイズ。
だが、それをコルベールが止めた。
「ミスヴァリエール、実は君に話さなければならない事がある」
ルイズが振り返ってコルベールを見ると、コルベールは眉間に皺を寄せていた。
あまり良い話ではなさそうだと思ったルイズは少し身構える。
「なんでしょう、ミスタコルベール」
コルベールはルイズから目線を逸らし、僅かな躊躇の後、思い出したように陽気に言った。


848 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:54:16 ID:MaHRH4Lx
「そうだ、君の治療の件があった。今回の件は授業中の事故という扱いにしておいたから、治療にかかった水の秘薬は経費で落ちたよ」
すっかり忘れていたが、治療もタダではないのである。
気を失う最後の瞬間、自分が全身血まみれになっていた記憶がある。
今は何処も痛くない事を考えるに、治療するのにはかなりの量の水の秘薬を必要としたであろう。
「助かります。結構かかりましたか?」
あらぬ方を見ながら指折り数えるコルベール。
「そうだね、全身36箇所の裂傷と耳からの大量出血。特に裂傷はどれも放っておいたら傷が残るようなものばかりだったから、通常の治療の倍の秘薬が必要だった」
改めて聞かされて冷や汗をかくルイズ。
「……結構、危険だったんですね」
「ああ。でも傷を残すなというのは学院長の指示でもあるし、君は気にしなくていいよ。確かにあれは事故だったんだから」
「本当にありがとうございます。サン、今後は気をつけてよね」
「大丈夫! もー二度とせん!」
「よろしい」
ルイズは深く頷いた後、コルベールに向き直る。
「では先生、失礼します」
そう言って二人は医務室を出ていった。
残されたコルベールは笑顔でそれを見送った後、その場にひざまずく。
「先住魔法……アカデミーにバレたらまずいですよね……しかし、ああも嬉しそうにされると……言い出しずらいです、はい」
この事は明日一番に伝えよう、それまでにサンの手に浮き出た紋章も調べておこうと心に決めたコルベールであった。



二人はルイズの部屋に入る。
ぼろぼろに引きちぎれた制服の代わりに医務室備え付けの寝巻きを着ていたルイズはさっそく服を変えようと燦に命ずる。
「サン、着替えるから下着と寝巻き取ってちょうだい」
「ん、わかった」
燦ががさごそと服を漁っている間にルイズはさっさと服を脱ぐ。
すぐに寝巻きと下着を見つけ、それを手に振り返る燦。
「ルイズちゃん、これでええん……っっ!!!!」
ルイズの姿を見た燦はその場に硬直する。
ルイズは下着も脱ぎ、一糸纏わぬ姿であった。
「そうそう、それよそれ。早く着させてちょうだい」
燦はそんなルイズの姿を指差し震えている。
「る、ルイズちゃん……やっぱり女好き好きアマゾネス……」
明らかにおかしい燦の様子に、ルイズは数歩歩み寄る。
「どうしたのよ?」

「イヤーーーーーーー!!」

悲鳴と共に放たれたハウリングボイスは、ルイズを紙くずのように吹き飛ばし、壁面へと叩きつける。
再び刻まれる全身への裂傷、そして壁面に叩きつけられた事による打撲、ほとばしる耳血。
「……二度と、何だって?」
辛うじて残った意識のままそんな事を呟くルイズ。
燦は大慌てでルイズへと駆け寄ってくる。
「ご、ごめんルイズちゃん! 大丈夫か!?」
「……無茶言わないでよ……」
「しっかり! しっかりしてルイズちゃん! 一緒に瀬戸の海を見ようって約束したじゃろ!」
「……してないし……」
「嘘じゃ……こんなん嘘じゃルイズちゃん……嘘じゃーーーーー!!」
「……そりゃ、嘘にしたいでしょうけどね、アンタは……」


849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 17:58:14 ID:rKFAwnD+
支援

850 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/11/03(土) 17:58:31 ID:NRG6Vvgf
支援

851 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 17:59:01 ID:MaHRH4Lx
「誰か! 誰かおらんの! 衛生兵! 早く来てくれんとルイズちゃんが……ルイズちゃんが死んでしまうっ!!」
「……誰かじゃなくて、アンタが助け呼んで来なさいよ。いや、ワリと本気で……」
「誰か助けて! ルイズちゃんを! ルイズちゃんを助けてーーーー!!」
「……お願い、悲鳴はいいから、早く医務室に……」

結局、たまたまルイズの部屋に来ようとしていたキュルケがこの悲鳴を聞きつけ、医務室へと連絡する。
すぐさま駆けつけた医療スタッフにより、タイヤの付いたベッドに乗せられたルイズ。
「患者は!?」
「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、上から76、53、75、系統ロリツンデレ、裂傷多数、大量の耳血に全裸です」
「出血がひどい、水の秘薬をありったけ持って来い!」
何やら騒がしい医療スタッフと、それに突き従うように後を追う燦とキュルケ。
「ルイズちゃん! しっかり! 今お医者さんが助けてくれるき!」
「……全裸で血だるまって、一体何したのルイズは?」
ベッドに横になった事で安心したのか、ルイズは静かに目を閉じる。
同時にルイズの全身がびくんびくんと跳ね出した。
「くそっ! 痙攣だ! 手術室へ急げ!」
「ルイズちゃん! ルイズちゃん!」
いきなりのルイズの変貌に真っ青になってルイズにすがりつこうとする燦。
それを医療スタッフが遮る。
「邪魔をするな! テンブレードと……」
突き飛ばされ、その場に座り込む燦。
移動ベッドと医療スタッフはそのまま正面の扉を開き、手術室へと消えていく。
扉が閉まると同時に輝く手術中のランプ。
燦はその扉にすがるように張り付く。
「お願いじゃ! ルイズちゃんを助けてあげて! ルイズちゃんを……ルイズちゃんを……」
そのまま泣き崩れる燦。
キュルケはそんなルイズの肩に手を置く。
「後は医療スタッフに任せましょう。ほら、そこのイスにかけて」
しばらくの間、泣いている燦を宥めるキュルケ。
そして落ち着いた頃を見計らって事情を尋ねた。
「一体何があったの?」
「ひっく……ルイズちゃんが女好き好きアマゾネスなんにびっくりして、つい……ぐすっ……」
「わかったわ、もう少し落ち着いてからにしましょう」
早々に事情を聞くのは諦めるキュルケ。
そこに話を聞いたコルベールが駆けてきた。
「ミスツェルプストー! ミスヴァリエールが大怪我を負ったと聞きましたが!」
「はい、今手術中です」
「何故そんな事に、怪我はどんな感じです?」
「全身に裂傷、後耳血ですわ」
それだけで状況を察するコルベール。
「……サンさん、どういう事ですか?」
燦はまだしゃくりあげながらだが、すぐに答える。
「やきに、ルイズちゃんが女好き好きアマゾネスやったんよ。私、それに驚いてしもて、つい勢いでハウリングボイスを……」
ため息をつきながらコルベールはキュルケの方を向いて問う。
「ミスツェルプストー、貴女はそんな話を聞いた事がありますか?」
「……今のでわかったんだコルベール先生は。申し訳ありませんけど、この子が何を言ってるのか私にはさっぱりです」
「ですから、ミスヴァリエールに女性を愛好する性癖があったのかと」
「あるわけありませんわ。ルイズの部屋に誰か女の子が出入りしているというのは聞いた事がありませんもの。そもそも、プライドの塊みたいなヴァリエールがそんな真似するとは思えませんわ」
「なるほど、確かにそうかもしれないな。なら詳しい事はミスヴァリエールが意識を取り戻してからだな」
不意に手術室から怒鳴り声が聞こえてくる。


852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:00:15 ID:rKFAwnD+
支援

853 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 18:00:37 ID:MaHRH4Lx
どうやら手術室では何らかの展開があった模様。
「ドクター! あなた一体何処触ろうとしてるんですか!?」
「ええい離せ! 漢には人間失格とわかっていてもやらなければならん事があるのだ!」
「うおっ!? ブレード挿した状態からそんなに動いたら……ぎゃー! 傷口がー! 止血を! 止血剤を!」
「かくなる上は止む終えまい。三年生にも協力を要請する。水魔法が得意な生徒へ伝えてくれ。ロマンが君達を待っている、魂に賭けて誓おう! お触り自由であると!」

ドガン!

「水系統の三年女子に限定します。よろしいですね」
「イエスマム!」
手術室の扉が開き助手の一人が出てくると、中の様子が見える。
一人の男性医師が頭部から間欠泉の様に血を噴出して倒れ、その他の医師達は黙々と治療に専念している。
医療スタッフの配慮か、どうやら女性スタッフのみでの手術になっている模様。
「峠は越したみたいですわね。ルイズ、貴女の純潔と誇りは守られそうよ」
「それは何より」
冷静にそう呟くキュルケと、あの医師はオスマン菌にでも冒されたかなどと考えながらそっぽを向いている律儀なコルベールであった。

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:01:55 ID:s+iFJMgh
支援

855 :瀬戸の花嫁:2007/11/03(土) 18:02:38 ID:MaHRH4Lx
以上です。支援ありがとうございました

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:04:56 ID:MaHRH4Lx
……_| ̄|○ タイトル瀬戸の花嫁じゃ、そのまんまじゃあーりませんか
「ゼロの花嫁」だよね、私チネ

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:06:09 ID:ya9NtA7a
なんつうか凄まじいな……GJ

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:13:23 ID:00ssdCr8
医者ヒデェ爆笑したGJ!
石塔斬りする燦ちゃんならガンダールヴ要らないよなぁとか思った。

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:24:42 ID:6Y5tsROB
なにげにそろそろ新スレだな

新スレ建てるなら
「まとめwikiは1ページ50kbだから、1投稿もその範囲がグッド」
と入れるのがいいかも

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:25:45 ID:o0y7Vpcj
何を言ってるんだお前は

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:34:33 ID:H61s2t9Q
YES!
グッジョブアマゾネス!

江田島燦八も出るのでしょうか

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:34:43 ID:zLUVFmPq
>>859
こンの早漏ヤロウw

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:41:44 ID:tcFyJoeu
>>859
そーゆーのは避難所の運営でなw
俺はあっても悪くないと思うよ

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 18:56:12 ID:Y6UUJDCk
ふと思った事。
『コーセルテルの竜術士』(知ってる人いるんかな?)のマシェルとか召喚されたら…竜がいないと術が使えねー…。

シルフィに力借りない限りは武器に頼る事になるんだろうなぁ…w

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:05:39 ID:VGO0Bxr3
瀬戸の人GJ

866 :STEALTH & Aegisの代理人:2007/11/03(土) 19:06:35 ID:rKFAwnD+
代理投下いきます。

867 :STEALTH & Aegisの代理人:2007/11/03(土) 19:07:01 ID:rKFAwnD+

STEALTH & Aegis  :3−1   襲撃



城下町での買い物を終えたその夜。


今日も来るであろうコルベールを中庭の片隅で待ち構えていたエディの高感度マイクが、データに記録された声をキャッチした。
声紋照合。サイト、ルイズ、並びにもう1名の女性の声を確認。
名称不明の女性の声は、午前中に竜に乗って飛来してきた2人の内の赤毛の女性である確率は97.32%。

センサーで捉えてそのまま追いかけていると、なんとロープで縛られたサイトが本塔の上から解体された肉よろしく吊るされたではないか。
塔の屋上では、午前に出会ったもう1人の少女と竜が飛んでいる。スキャンの結果、竜が咥えているのはサイトが購入した喋る剣と別の剣だ。
吊るされた高さは30mほど。何かの拍子で落下した場合の確率は90%近くとの結果。
何で吊るされているのだろうか。エディには判断がつかない。
50m以上離れた位置で話し合っているルイズと女性の音声を拾う内に、呆れのような感情をエディは覚えた。


分かりやすく抜粋すれば、魔法を使って今のサイトにとって――文字通り――唯一の命綱を切って、サイトを地面に落とせば勝ち。

とどのつまり、単なるちっぽけな意地を賭けた勝負だ。


・・・・・・何とも言えない情けなさをエディは感じた。
これがもし軍隊内の揉め事であれば、即座にMPにでも捕まって双方懲罰房行きで即座にノーゲームで終わる揉め事であろう。
第一、落とされたサイトはどうなる?縛られた状態であの高さから落ちれば確実に命は無いだろうに。
ああでも、コルベールから教えてもらった知識の中に物理法則の大半を無視して物を浮かせたり飛んだりする魔法もあるとデータの中に記録してある。
ならばあの高さぐらいどうって事無いという事か。

それでも道徳的論理的、ああして他の人間を巻き込むやり方はどうなのだろう?

ルイズが杖を振るうと、本塔の壁で爆発が起こった。

――――爆発の特徴に関する該当データ無し。
データ中のどのような火薬、または引火性物質による爆発とも一致しない。
瞬時に発生した爆風速度とその規模から威力は手榴弾からグレネードランチャー用榴弾程度と推測。
だが爆発の際、少なからず影響が出る筈の空気中の組成の変化はまったく見受けられない。
建物への損害評価――壁の一部に亀裂が入ったが、建築素材のスキャンの結果から軽微と評価を下した。



868 :STEALTH & Aegisの代理人:2007/11/03(土) 19:07:18 ID:rKFAwnD+


続けて女性が、言語データに一致しない言葉を紡いで杖を振るうと、大気中の混合比率――特に酸素の割合――が急激に変化が発生。火の玉を形成。
放たれた火球は、容易くサイトの命綱を焼き切った。
重力に従って縛られたサイトはなすすべも無く落下したものの、急激な落下速度の低下によって怪我1つ無く地面に着地する。
エディのセンサーは、その瞬間にサイトの周囲の気流が急激に変化するのを計測した。

そのデータによる比較から、不可思議な結果が発生する。



――――ルイズの放った『魔法』は、エディのセンサーにまったく反応しない。



これは一体どういう事か。その詳細な診断結果を出すべく、エディの脳が人間の数万倍もの回転速度を発揮し始める。

その時、火山活動に似た地質の変化を探知した。
機械でしか探知できないレベルの地面の揺れを感知。
するとエディとルイズ達との中間の地面が盛り上がって、勝手に巨大な人型を形成した。
不自然なくらい静かに地面から現れたせいで、ルイズ達は未だ気づいていない。このままでは危険だ。

スクラムジェット起動。

背後に迫る未知の脅威が迫っている事を知らせるべく、エディは即座に出力を上昇。
ヘビメタバンドのコンサートも子供騙しな轟音を、学院中へと轟かせた。




土くれのフーケ――――ただ今全米中、じゃなくてトリステイン中を騒がせている盗賊の名だ。

『土』系統のトライアングルクラスである彼(もしくは彼女)が次に目をつけたのは、トリステイン魔法学院の宝物庫に保管されているという『破壊の杖』である。
しばらく前にこの楽員の要職として潜入し要領良く宝物庫についての情報を手にしたは良いが、その対処法が見つからなかったのだ。

宝物庫の壁にかけられている『固定化』のクラスはフーケよりも高度なスクウェアクラス。
『錬金』の魔法によって壁を破るのがフーケの主な盗みのやり方であるが、自分よりも強い魔法がかけられている以上効果は無い。
ならば、と特大のゴーレムを生み出して力任せに壁を破壊する強行策も考えはした。
色々と手を使って学院の教師から、物理的な衝撃が弱点だと聞き出した為である。
もっともそれも、核サイロの隔壁並みの分厚さと強度を持つ壁に阻まれて諦めかけたのだが。


869 :STEALTH & Aegisの代理人:2007/11/03(土) 19:07:30 ID:rKFAwnD+


しかし、それも目の前で、学院1の落ちこぼれとまで言われていた少女の爆発魔法によって、宝物庫の壁に亀裂が入れられるまでの話。

何であの少女の魔法?によって『固定化』のかかった壁が破壊されたのかは見当がつかない。
が。これが明らかにチャンスである事に気づくぐらいの鋭さをフーケは持ち合わせていた。
そばに居るのは単なる学院の生徒とその使い魔ぐらい。強行突破ぐらい容易い。



――――そして今、フーケは生み出した全長30メイル程もある巨大ゴーレムの肩に乗っていた。だがその表情は苦々しい。

理由は、ゴーレムを生み出してからすぐに背後から轟いてきた爆音の為。
あまりの大きさに耳も痛いが、もっと厄介なのはその音に釣られてやってくるであろう衛兵や学院教師達だ。
背後を見てみると、例の落ちこぼれの少女の使い魔の片割れ・・・何やら奇妙な見た目の鋼の塊が、ゆっくりと浮上していた。それを見て舌打ちが漏れる。
この使い魔が魔法も何も使わずに自由に空を飛んで見せる存在だというのはフーケも聞いている。実際に風竜の軽く10倍近い速度で飛んできた場面も目撃済みだ。

だがそれは今は関係無い。自分のやるべき事は、

@ゴーレムで宝物庫の壁を破壊する
A中へ忍び込んで、『破壊の杖』を頂戴する
B中の壁に『錬金』で犯行声明を残す
Cばっくれる

まずは最初の段階を終わらせよう。
ゴーレムを壁に近づけていく。足元に居た生徒たちが慌てて逃げてくのを満足げに確認してから、ゴーレムの拳を『錬金』。鉄の拳へと変化させる。
轟音。
拳が壁にめり込む。
壁はあっけなく崩れ、めり込ませた拳から腕を伝って宝物庫へと入り込んだ。
中に並ぶ様々な宝物を無視して、真っ先に奥へ。そこにあるのは、多数の杖がかかった一角。
そこにそれはあった。
それを見た瞬間、フーケは思わず呟いていた。

「・・・・・・なんだい、こりゃ」

明らかに、杖には見えない。
いや、これまで様々な杖は見てきたが、外見からして判る通り、全て鉄で出来ているような杖なんて見た事が無かった。
とにかくこれが『破壊の杖』だろう。
1メイル以上ある『破壊の杖』を抱える。重い。
しかし今は急がなければと、去り際に杖を振ってから、最初とは逆の要領で逃亡した。


宝物庫に刻まれていた文字はこうだ。





『破壊の杖、確かに領収いたしました。

                      土くれのフーケ』



870 :STEALTH & Aegisの代理人:2007/11/03(土) 19:07:57 ID:rKFAwnD+


771 名前:STEALTH & Aegis 投稿日:2007/11/03(土) 17:46:14 [ Z36ZD0fo ]
今回は投下ここまで。
資料とかが無いので分からないんですが、戦闘機のエンジン音てどんくらいなんでしょーね?
軽く鼓膜が潰れる位なのは簡単に検討つくですけれども。

代理投稿してくれる方、手間かけてすいませんがよろしくお願いします。


=============

以上で代理投下は終了です。

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:12:14 ID:xY1V0DT3
わざわざ糞の代理お疲れ様です。

規制されるような糞は避難所でマスかいてればいい。

ここに投稿する資格が無いって身の程を知れや無知糞。

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:12:31 ID:VGO0Bxr3
代理お疲れ様です。それとGJ

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:14:03 ID:VGO0Bxr3
>>871
せめて避難所の毒吐きスレで言え

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:14:10 ID:F1ld3WoW
代理の人、乙

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:16:37 ID:tcFyJoeu
代理の人二重に乙

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:18:13 ID:eo3R/0Cl
AegisGJ。
投稿規制は>>871のような奴とプロクシ共用させられてる人にもかかると思うんだぜ?
次スレ立てましたか?

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:36:43 ID:Pw8QopgU
卓ゲ板でここの噂を聞いて来ました。ここは力作ぞろいで良いスレですね。
遅ればせながらルイズキングダムの人GJ! 続き待ってます。

自分も何か書きたくなりました。

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:45:33 ID:q9zhbG7C
>>870
作者&代理人 乙!

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:50:30 ID:Q2C5jJJu
>>870
代理人乙、作者は死ね

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:53:59 ID:om681FkF
ハイハイ来ましたよゥ〜

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 19:56:30 ID:ZjAzRUyM
>>870
乙!


……何回も言われてるが毒吐きは
専用のスレに行ってくれねえかなぁ。住み分けぐらいしろよマジで。

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:04:38 ID:oGQK/mwJ
>>871>>879
毒吐きいけ。

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:09:56 ID:tO7sT4TK
ゴミはゴミ箱から出てくるな

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:11:30 ID:Cq9mYoVG


・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!



885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:12:44 ID:3MIXM7ch
寝る前にテレビを見てたら、もやしもんが流れてたんだが、
召還された生物がビフィズス菌とかでも、使い魔に出来るんかな?

あの顔付き細菌見てたら、なんか出来そうな気がして_| ̄|○

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:13:16 ID:MDLvgL2R
>>885
キスできるのかw


887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:17:03 ID:WIgbO9TU
>>871>>879
んっとに、なんでこう何も考えずに突っかかる脳味噌間抜けが出るかな。
そのうちトランスフォーム出来るようになってることに気付くとでも脳内保管しておけ

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:17:00 ID:56JT5Pf8
薔薇の人とステルスの人乙。
どっちも次回を楽しみにしてるJ

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:29:16 ID:3MIXM7ch
          ト-!
             _,」-L. _
          r‐r┐,. ´      ヽ_┌r┐ 
         `└L′・       ・ '.」┘′ 
           {  rー──‐┐ }
           ,ゝ└──‐ ┘,.イ
         rく,ゝ'` ーr─┬ヘ.ム
.           `´   │ │   `┘
              `'⌒’
>>885 いやあ、こんな風に見えるみたいだし。これと契約すればそれはそれで。
でも、文字通り他人には目に見えない使い魔ということになりそうだがww

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:37:06 ID:H61s2t9Q
>>885

「スタジオさ〜ん、現在わたしはハルケギニア一の長寿村、ヴァリエール領に来ております
インタビューに答えてくれるのは80過ぎなのにとっても元気な領主のルイズお婆ちゃんです」

「ワタシがこんな年になってもカゼひとつひかず元気なのはこのヨーグルトのお陰ですじゃ」

「お婆ちゃん若いですね〜、でもそのヨーグルトには胸を大きくする効き目は無かったみたいですね〜」


              爆発


「ら・・・来週は奇跡の増毛料理で知られるツェルプストー村からお送りしま・・・す・・・」


891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:37:08 ID:rHJMKHjl
話にまったく絡めないってどうよ

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:39:53 ID:/ok1QKto
EDFを投下してみたいんだけど今大丈夫かな?

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:41:29 ID:OXgaKtMm
EDFキター!! 支援

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:42:41 ID:MDLvgL2R
カモン!

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:42:50 ID:bsuS5Rog
>>892

カマン!

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:43:39 ID:Go4nNkbx
>>892
EDF!EDF!イーディ〜エフ!(3の味方兵士風)

897 :ストームゼロ予告編:2007/11/03(土) 20:44:59 ID:/ok1QKto
EDF。

「私は逃げない!敵に後ろを向けないものを、貴族と言うのよ!」
だが、世界は非情だ。無力な者は踏みにじられる。力ある者でもより大きな力に打ち倒される。
だが、その理に立ち向かう者がある。彼らの武器は、絶望的な状況でも戦い続ける強靭な意志。
轟音と共にゴーレムの左足が吹き飛ぶ。ルイズの背が掴まれ、後方に投げられる。
顔を上げた先には、絶望に立ち向かう戦士の姿。
「もう大丈夫だ。貴族の誇り、立派だよ。君は退かなくていい、君の誇りは君が守るんだ。その代わり君の命は僕が守る。それが僕たちEDFの、戦士の誇りっ!」

The Earth Defense Forse ―連合地球軍―

「僕は、行けない。国家間の争いに、僕は手を貸さない。手を貸せない」
「すまない。君にも貴族の誇りがあるように、僕にもEDFの……言葉にするのは卑怯だね。たのむ、解ってくれ」
「ルイズ、僕は君に行くなと言いたいんだ。密偵なんて、子供が戦場に出るなんて、スパイやゲリラなんてやる世界は間違ってる、本当に、心からそう思う。でも、ここは、違う世界なんだな。僕たちの価値観を押し付けるのは、間違っているのか……」

 地球防衛軍

「ルイズ、君は本当に優秀な密偵だったよ。僕はウェールズ皇太子の命も、手紙も、ルイズ、君自身も!全て手に入れた!
手紙のおかげでゲルマニアが参戦しなかった!トリステインの戦力は王城の近衛隊だけだ!学院で手に入れた人質を盾に寝返りが続発している!!滑稽だよ、最高の気分だ!!
可愛いルイズ、君は最高の女性だよ、愛しているよ!ははっははははははっははっは!!」

 彼らは不屈の戦士。絶望に立ちはだかる最初の壁。絶望を打ち砕く最後の剣。

「スカウト1、全ての捕虜の退路確保。撤退戦に移行。スカウトチーム作戦進行に問題なし」
「レンジャー1・2、接敵!レンジャー3から5は右手通路から厨房を制圧しなさい!厨房にある大鍋用の洗い場の真上が兵員通路よ、増援連中の足場を落として一気に叩くわっ」

EDFは最後まで戦う。例え希望のない戦いであっても。

「レキシントン号が、燃えている!?」
「バカな…まだ、戦うものがいたのか?まだ諦めていない者がいたのか?!」
「……」
「アンリエッタ王女。自害は、取りやめです。諦めてしまって、何の誇りですか。どんなに絶望的な状況であろうと、まだ戦いは終わっていないのですから」

EDFは敵に後ろを見せない。

「バカな、平民如きにこの《閃光》が……認めぬ全てを、何もかも手に入れたはず…!!」
「何度も悩んださ。自分の命を掛ける事に躊躇いはなかった、仲間の死を踏み越えるのに躊躇う事はできなかった。滅びる故郷のために怪物を皆殺しにしたのを後悔しなかった。
それでも、攫われたお姫様を救うために、人を殺すのは、怖かった。誰かの都合のために、誰かの人生と奪って、誰かの誰かの人生を狂わせるのが怖かった」
「でも、守りたいと思ってしまったんだ!きっと後悔する。出発したときも後悔した。銃を抜いて後悔した。人を殺して後悔した。今も後悔している、これからも後悔する!でも、今は、この引き金を引く!」

EDFは最後まで戦う。

「守るものは、何もなくなったはずだったのにな。オスマンの思い通り、帰れなくされちゃったよ」
「迎えに来たよ。ルイズ」

EDFは最後まで戦う。

「レキシントン号大破!墜落します!」
「総員退避!レキシントン号が落ちる、できるだけ遠くに逃げろ!」
「まって!まだあいつが、ストーム1が戻ってないわ!!」

EDF!EDF!EDF!

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:48:57 ID:765p9fKx
ペイルウィングの使い辛さとゴリアスの使い勝手のよさは異常支援

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:58:36 ID:1pe5SqOS
投下終了?

900 :ストームゼロ予告:2007/11/03(土) 21:02:21 ID:/ok1QKto
ごめん、ブラウザが起動しなくなってた。
続きの序。これで投下終了。

死体だ。誰もがそう思った。
ボロボロの服、傷だらけの顔、砕けた兜。
そして、安らかな顔。
戦い抜いた戦士の顔だった。
「…………」
笑い声が上がり、そして、小さくなっていく。
その男の姿に皆、言葉を失っていく。何を言えばいいのか。その男の姿に言葉が詰まる。

最初に動いたのはコルベールだった。小走りに近づくと、息を確かめ、慌てて叫ぶ。
「生きています!まだ生きています!!急いで秘薬を、手当てを!!死なせてはなりません!」
世界の時が動き出した。慌しくなった輪の中で、ルイズは、涙を流していた。
熱い、熱い涙だ。
自分がこの男に何を感じたのかはっきりとはわからない。
だが、確信した。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの生涯は、この男と共にあると。
自分の使い魔は、半身には、この男しかない。
この邂逅だけで、ルイズという存在にそれほどまでに食い込んでしまったのだ。
成し遂げた戦士の姿。
ルイズは、目指していた優秀なメイジの姿が、貴族の誇りが、そこにあると無意識に気づいた。

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:11:44 ID:UpwOYl7Z
予告編だけで泣けるとは何事だ
GJ

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:13:12 ID:VGO0Bxr3
>>900
乙か霊夢&GJ

これほどまでに続きに期待してしまう予告編とは何故

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:16:18 ID:gqNICsSg
>>902
乙彼ー
とうとうストーム1が召喚かw
思えば巨大蟻や蜘蛛は何千と仕留めた彼も、人間は殺してないんだよな・・・

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:17:19 ID:gqNICsSg
ごめん、>>900でした・・・

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:22:47 ID:YSbK9Qcx
>>903
×巨大蟻や蜘蛛は何千と仕留めた彼も、人間は殺してないんだよな・・・
○巨大蟻や蜘蛛は何千と仕留めた彼の武器も、人間は殺せないんだよな・・・

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:23:39 ID:utmRUt79
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1194092595/

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:24:08 ID:aemy+Fpz
>900
GJ熱いな
これは予告編という名の小ネタで完結?
それとも本編投下があるのですかね?

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:30:25 ID:3bjrVSGV
>>906

ス○ッガーさんかい?早い、早いよ!
でも乙

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:31:30 ID:MDLvgL2R
スレ立て乙!

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:32:25 ID:utmRUt79
スレ立て宣言してなかったね。悪い悪い。

>>908
容量見てみ。

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:33:10 ID:/ok1QKto
>907
一応本編投下の予定、だった…
とりあえず予告ってことでプロット縛って話が迷走しないようにってことでこの形なんだけど、
下手に話を肉付けするよりは、なんかこれで終わった方がいい気がしてきたなー

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:34:09 ID:3SS7t1zA
昨日、避難所で本スレに投下すると言いながらすっかり忘れていた俺が埋めついでに投下していいですか。
9K程度だからちょうどいいと思うんですけど。

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:36:42 ID:TqBX73ay
モーマンタイ

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:36:57 ID:Go4nNkbx
>>903
ストーム1なら3で友軍兵士を誤射したり

変な方向に兵士を導く指揮官を射殺(部下の兵士は自分の指揮下に編入)
とかやるよ

単独では頼りない味方兵士も
数があれば結構強いし…
高難易度だと心強い

915 :ナイトメイジ:2007/11/03(土) 21:38:54 ID:3SS7t1zA
「あんた誰?」
ルイズが使い魔として召喚した少女に言った第一声がそれだった。
ルイズが召喚した召喚した少女は年はルイズより少し下くらいだろう。
銀髪を首のあたりで切りそろえ両端を一房ずつ編んでリボンをつけている。
服はこのあたりではあまり見ないものだ。
どことなく水兵服に似ているが、それが水兵服かと聞かれたら違うと答えるだろう。
特に肩掛けが全然違う。と言っても、それが似合っていないわけではない。むしろ、少女にはぴったりの服に見える。
少女は召喚された後、
「あら?」
とか言った後、ルイズを無視してその場できょろきょろ周りを見ている。
それがルイズの癇に障った。
この少女、何者かは知らないが少なくとも貴族ではあるまい。
マントも無ければ、杖も持ってない。
──平民に間違いない。
その平民に無視されているし、それ以上に平民なんかを召喚してしまったことが頭に来た。
周りでルイズをはやし立てる声もあるようだが、そんなものは耳に入らない。
ルイズは目をつり上げてこの授業の担当教官の元に走った。
「ミスタ・コルベール!」
「失敗しました!もう一回召喚させてください」
黒いローブのコルベールは首を振った。
「それはダメだ、ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!失敗したんですよ!」
「決まりだよ。二年生に進級する際、君たちは使い魔を召喚する。今やっているとおりだ。一度呼び出した使い魔は変更することは出来ない。なぜなら春の使い魔召喚は神聖な儀式だからだ。好むと好まざるに関わらず、彼女を使い魔にするしかない」
「でも、平民を使い魔にするなんて聞いたことがありません。こんなただの平民を!」
コルベールはもう一度、今度はもっと大きく首を振った。
「これは伝統なんだ」
「そんな……」
ルイズは愕然として言葉を失った。
幻獣とは言わない。ネコや犬、ネズミ。なんなら虫でもよかった。
──それなのに、ただの、こんな、平民だなんて!
「でも、ミスタ・コルベール!」
なおも食い下がるルイズを止めたのはコルベールではなかった。
「ちょっと、待ちなさい」
ルイズが召喚し、使い魔とすることを断固として拒否していた少女が腰に手を当て、いたずらっぽい目でみていた。
「何よ。今は忙しいところなの。後にして」
「そうはいかないわ」
少女はつかつかとルイズの目の前まで歩いてきて、ルイズの目を少女の目を思いっきり近づけた。
「あなた、聞き捨てならないこと言ってるもの。この私を召喚し、なおかつ使い魔とする幸運に浴しながら私を嫌とはどういう了見かしら」
「どういうことよ!」
「さぁ、どういうことかしら」
少女はいたずらがまさに成功したとばかりにくすくす笑う。
「あなた、何者?」
この少女はここまで大言壮語をはくのだ。
その身分によほど自信があるのだろう。
ルイズはいくつかの可能性を考える。
──さしずめ、ゲルマニアの貴族というとこかしら。あそこは、平民でもお金次第で貴族になれるというし。
「さぁ、何者でしょう。私を使い魔にしてくれたら教えてあげるわ」
少女はまたもくすくす笑う。
「このっ!」
ルイズはあたまに血を上らせて顔を真っ赤にした。何か怒鳴ろうと思っても怒りのあまり言葉も出ない。
その間に少女はルイズの周りをくるりと一周して何かをつぶやいている。
「ふーん、面白い素質ね。それで、私を呼び出せたのね。でも、まだ花開いてない。だから、私のことがわからないのね」
「なにしてるのよ!」
ようやく出た言葉を今夏斬りの大声にして少女を怒鳴りつけるがこれまた無視される。
少女は今度はコルベールと対面した。
「進級なんて言ってるって事はあなた先生なんでしょ?」
「ああ、そうだが」
「彼女、このまま私と契約しなかったらどうなるの?」
「彼女は使い魔を持てないことになる。そうなれば、落第、退学処分となる」
少女はカカトを立ててくるりと半回転。

916 :ナイトメイジ:2007/11/03(土) 21:41:07 ID:3SS7t1zA
腰を曲げて、ルイズを下から見上げるようにして言う。
「だ、そうよ。あなた、落第したいわけ?」
「そ、そういうわけじゃないけど」
「退学したいの?」
「そんなわけ無いでしょ!」
ヴァリエール家の三女が落第なんてあり得ない。
家に戻ったら姉にどう言われるか。いや、婚約者の所にいるはずだからそれはないだろうが、とにかくあり得ない。
「なら、選びなさい。あなたの言う平民の私と契約するか、それとも落第するか」
「うーーーーーー」
唸っても現実は変わらない。この平民の少女が目の前から消えて無くなるわけではないのだ。
「わかったわよ!契約するわよ!」
「そう」
「契約したら、あなたが何者か教えてくれるんでしょうね?」
「ええ、もちろんよ。マイマスター。あ、まだマスターじゃないわね」
ルイズはしたから覗き込む少女を睨みつける。
この人を小馬鹿にした態度は気に入らない。
でも、まあそこまでだ。
──この少女を使い魔にしたらそれ相応の礼儀というものを教え込んでやるわ!
そう自分を納得させたルイズは深呼吸をして、登った血を元に戻す。
そうなると、今までイライラしていたのが馬鹿馬鹿しくなる。
そう、自分は貴族なのだ。こんな平民に何をイライラしているのだろう。
「じゃあ、始めるわよ」
「いいわ」
ルイズは少女の前で杖を今までのイライラよ吹き飛べと思いっきり振る。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ルイズはそっと杖を少女の額に起き、唇を近づける。
「ふーん、それなら」
ルイズは思わずうめき声を漏らす。
少女はいきなり自分から唇を近づけてきて、ルイズの唇とあわせ、あまつさえ
「あ、あなた舌を入れてきたわね!」
「ちがうの?」
「ちがうわよ!」
びっくりした。ほんとーにびっくりした。
あんなキスは離しでは聞いていたが実際にしたのは初めてだった。
びっくりしすぎてまだ胸がどきどきする。
「で、終わったみたいよ。これが証なの?」
少女は左手をルイズに見せつける。
確かにそこには使い魔のルーンがあった。
「ふむ、珍しいルーンだな」
横から首を突っ込んだコルベールがそんなことを言っている。
それはいいとして、契約を交わしたルイズにはまず聞かねばならないことがあった。
「約束よ。あなたが何者かを教えて」
もし、彼女が身分を誇るのならルイズはそれには絶対に負けないつもりでいる。
それ以外であったとしても、貴族と平民の差は大きい。
ぐぅの根も出せないようにしてやる。
少女は例のくすくす笑いをしながらルイズの耳に小さい唇を寄せてささやいた。
少女の声を聞いた途端、ルイズの顔は驚きで白くなっていった。
「はぁ?なに言ってるのよ。そんなはず無いわ。そんなものが召喚できるはず無いじゃない。あなた、私をからかってんでしょ!」
「嘘じゃないわよ。使い魔が主に逆らうはず無いじゃない」
「あのね、誰が信じるって言うのよ。そんなこと!あなたが!」
「まちなさい」
少女はルイズの唇に細い、ひんやりとした人差し指を当てた。
「ここで言っていいの?これでもあなたのことを考えてあなただけに教えたのよ」
「うっ」
ここだけは、その通りだ。
もし、この少女が自分の正体として語ったことをここで言えばそれこそみんなにバカにされる。

917 :ナイトメイジ:2007/11/03(土) 21:42:10 ID:3SS7t1zA
使い魔にウソをつかれるメイジなんていないからだ。
そうでなかったら誇大妄想の平民を召喚したメイジと言うことになる。
「なんなら、証明してあげましょうか?そうね。あそこにいるあなたのお友達をみんな消しちゃいましょうか。今すぐ」
少女の白い肌の中の赤い唇勝ちのように鮮やかに見えた。
その言葉には確かな自信を感じる。
それが、この少女の言うことに真実味を添えたりもしたがやはり嘘八百もいいところだ。
よくもまあ、言いも言ったりという気がする。
──さて、この口だけの少女にどうやって口を割らしてやろうかしら。
考えていくうちにルイズの頭がくらくらしてきた。
おまけに体が熱くなっていく。
思いっきり走った時のようだ。
いや、そんなものじゃない。熱病にかかったように熱くなっていく。
熱くて熱くてたまらない。我慢できない。
「あっ」
うめき声を漏らして、ルイズはその場に倒れた。
──絶対こいつに本当のことを言わせてやる。
ルイズはついさっき聞いた少女の言葉を思い出していた。
「私は裏界の大公。蠅の女王。魔王、ベール・ゼファー」

918 :ナイトメイジ:2007/11/03(土) 21:43:14 ID:3SS7t1zA
終わりです
1週間に何話も出すようなハイペースでは投下できそうにないのでスローペースで投下させてください。

919 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:44:37 ID:5nUT/1A7
>>911
やった事無いんで詳しくは知らんが、確かストーム1って元ネタでは所謂「台詞なしの無個性主人公」
って奴じゃなかった?
だとしたら止めといた方がいいかも
迂闊に個性付けとかすると、それだけで色々と言われる可能性あるし

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:45:52 ID:OA8X7UWd
>>918

安心しろここがハイペースすぎるだけだ

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:47:48 ID:00ssdCr8
よーし、パパもナイトウィザードの小ネタ、穴埋め代わりに投下しちゃうぞー

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:48:07 ID:No7TwxAN
>>905
ところがどっこい、地球防衛軍3だと味方の兵士を殺傷できます

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:49:04 ID:oGQK/mwJ
>>918
ベル様召喚GJ。
続きも期待しています

924 :ウィザード・ルイズ:2007/11/03(土) 21:50:01 ID:00ssdCr8
「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、答えなさいっ!!」

数十回の使い魔召喚に失敗し、ヤケッパチ気味にルイズが叫ぶ。
その、ある意味高望み過ぎる内容に周囲の同級生は「おいおい」と思ったとか思わなかったとか。
だが、神か仏かブリミルにか、彼女の願いは聞き届けられたのだった。
宇宙の果てのどこかにいる神聖で美しく強力な「なにか」の前に、召喚のゲートは開いたのである。

 ★★★★

異次元空間に浮かぶ壮麗にして典雅なる白亜の城の、丹精に手入れされた中庭。
そこで『世界の守護者』アンゼロットは日課である午後の紅茶の時間を楽しんでいた。
見た目は12歳程度の美少女に見える。
黒いドレスに映えるどこまでも白い肌。月光を束ねて銀糸にしたかのような流れる髪。
同じく銀色の瞳が、世界の行く末を思ってか儚く潤んでいた。
ふうっ―――と小さくため息をつけば、少女の手の中でユラユラと揺れるダージリンティーの水面。
お茶請けは配下のロンギヌス特別茶菓子班が泣きながら焼いたお煎餅。
紅茶にセンベイ合わすなよというツッコミも涼しげに無視して、外見銀髪少女の大年増は優雅にセンベイ食う。
バリンバリンバリバリバリバリバリリッ――ふう、やはり紅茶のお供はノリ煎餅ですわね――ってなカンジで優雅に。
そんな彼女の前に、突然銀色の円盤が現われた。
ここは腐っても、精鋭部隊ロンギヌスが守る正義の砦アンゼロット宮殿。
シナリオの都合でさえなければ簡単に危険な異物や敵の侵入を許す場所では無いのに、その円盤は平然と宮殿の主である少女の側に浮かんでいた。
レベル∞を誇る世界の守護者アンゼロットは、それが使い魔召喚のための次元ポートである事を瞬時に見抜く。
そして煎餅のカケラほども躊躇も見せず、その中にレースで飾られた黒いドレスに包まれた腕を突っ込んだ。グイっと。

「んー、このへんでしょうかねぇー……っと、コレですわ!」

中でグリグリ手を動かして、ズバッと一本釣りで引き抜いたのはピンクの髪の少女。
いきなり空中に現われた腕に襟首を掴まれて見知らぬ場所に釣れて来られた少女は、驚愕と不安であたりをキョロキョロ見回している。

「なななななななに? なんなのよここ? いったい突然何がおこったのよ!?」
「はーい、落ち着いて下さいルイズさん。私は『世界の守護者』アンゼロット。
今から私がするお願いに、ハイかイエスでお返事して下さいね?」
「へっ?」
「ハルケギニアは世界の敵に狙われています。貴女にはこれから、その敵を倒すために戦ってもらわなければいけません」
「ええっ!?」
「とは言え、今のルイズさんのレベルでは少々心もとないので―――」

今度は何も無い空間にズボッと手を突っ込むアンゼロット。
しばらくグリグリして「えいっ」と引き抜けば制服姿の少年が投げ出され、アンゼロットとルイズの頭上を跳び越し、頭から地面に落とされた。

「ってえなぁ! イキナリ授業中になにしやがんだこのクソ年増!」

ヤバい角度で地面に突っ込んだ男の様子に(なんだか知らないけど生きてるのかしらこの人?)と心配するルイズの前で、
素早く立ち直ってアンゼロットに詰め寄るのは柊蓮司。
一見普通の不良学生だが、その正体は色々下がる不幸学生だ。
以前、使命だと言われて学年が2年生から1年生に下がるという理不尽も体験した事がある。

「まぁまぁ落ち着いて下さい柊さん。まずは紅茶でも飲んでお煎餅でも食べて」
「いやお前煎餅と紅茶の組み合わせはねーだろう普通。まぁもらうけど」
「では紅茶も飲んで落ち着いた所で本題ですが」
「早っ! まだ一口しか飲んでねぇって言うか椅子にも座ってねぇって!」
「使命です。世界の滅びを防ぐために、そこのルイズさんは6レベルまで成長しなければなりません」

柊の剣幕もツッコミも無視して、さっさと使命の説明に入るアンゼロット。馴れた対応だ。
柊の方もそんなアンゼロットには慣れたもので、白いロココ調の上品な椅子をガタガタと引いて、ドカっと行儀悪く座って話を聞く体勢に入った。

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:50:29 ID:YAC3qBop
盛り上がれ! TRPG勢!!
グッジョブ!!
だから俺は折角だからアゼルを召喚するぜ!! 妄想の中で!

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:51:24 ID:aemy+Fpz
>911
ぶっちゃけすぎwwww
よしなに

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:51:45 ID:YAC3qBop
エアダンス支援!!

928 :ウィザード・ルイズ:2007/11/03(土) 21:51:48 ID:00ssdCr8
「ルイズって言ったか? アンタも座ったらどーだ?」
「えっ、あっ、う……うん」

ちょっと恐い外見の柊に椅子を勧められて、まだ混乱中ながらおずおずと着席するルイズ。
その間にもアンゼロットはマイペースで話を続ける。

「ルイズさんが実戦経験を積み、かつレベルアップしてもらうために柊蓮司さん、
貴方の向かう使命へ彼女を共に連れて行き、そこで一緒に戦ってあげて下さい」
「良いけど、俺とこの子じゃレベルが違いすぎじゃないのか?」
「ご安心を。柊さんが飲んだその紅茶に、ある薬を入れてありますから」
「なっ―――まさか!?」

不吉な言葉に絶句する柊。
以前彼はアンゼロットが紅茶に入れたという薬のせいで、レベルを下げられた事がある。
それなのに同じ手に二度も引っ掛かる人の良さが、彼の良い所だろう。

「柊さんもルイズさんと同じ1レベルになりましたから、頑張ってレベルアップして下さいね」

にこやかに手を振るアンゼロットの笑顔にヤバイと感じて立ち上がろうとする柊だったが、もう遅い。
突然椅子の下に、底も見えない黒い穴が現われる。
柊と、そしてルイズはそのまま侵魔――エミュレイター――と呼ばれる『世界の敵』が跋扈する戦場へと、次元を超えて落下させられた。

「いってらっしゃーい柊さーん♪」
「コノヤロウ覚えてやがれーっ!!」
「きゃー! なんなのよ、なんだっていうのよー!?」
「ちなみに柊さんが私の事を年増呼ばわりしたので敵のレベルはちょっぴり高めでーす♪」
「うわーっ! しっかり恨んでやがったかー!?」
「はわわわーっ!?」

ドップラー効果と共に遠くなって消える二人の声ってゆーか悲鳴。
何度となく世界を救ったウィザード、落ちる男・柊蓮司。
彼は一部事情通の間では『アンゼロットのオモチャ』とも呼ばれているのだった。

★★★★

その日、ゴーレムが学院を襲っていた。
宝物庫まある階に巨大な拳を打ち込むゴーレムは、30メイルはあろうかという巨大な物だ。

「待ちなさい!」
「……なんだい、アンタは?」

誰もが恐れて逃げ出す巨大ゴーレムの前に立ち塞がったのは、ルイズ・フランソワーズ。
3週間ほど前に行方不明になり、先週突如ボロボロの姿で学院に帰ってきた少女だった。

「魔法も使えないメイジが何の用だい? 世をはかなんでアタシのゴーレムに潰されたいってんなら相談に乗ってやるよ?」
「やれるモンならやってみなさいよ、土くれのフーケ」
「ふん、じゃあお望み通りにしてやるさ!」

ゴーレムの拳がルイズを押し潰した―――かに見えた。
だがルイズは平然とその場に立ったままだ。
彼女の手前数センチで止まった巨大な鋼鉄の拳。当然、それはフーケが止めたのではない。
ルイズの周囲に展開された結界・月衣<カグヤ>。
それは世界そのものが持つ法則を無視して、持ち主を一切の物理法則から守る極小の異世界だ。

「わ、私のゴーレムの拳を防いだ!?」

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:55:22 ID:oGQK/mwJ
月衣って、世界結界に対しての防御機能なんで第8世界だからやくにたつもんで
世界結界の無いファンタジー世界じゃ防御機能大してないんじゃなかったっけ。
それこそ物置代わりにしかならなかったような

930 :ウィザード・ルイズ:2007/11/03(土) 21:55:24 ID:00ssdCr8
「……魔法の使えないメイジじゃ、ないわよ」
「なんだって?」
「メイジじゃないって言ったのよ!」

月衣の中から背丈ほどもある長剣を引き抜き、構えるルイズ。
それは≪魔剣使い≫である彼女の力、近接戦用対魔法箒・デルフリンガー。

「……って、俺っち箒扱いかよウイザードの嬢ちゃんよぉ」
「私はウィザード! エミュレイターと戦う、夜闇の魔法使い・ナイトウィザードよ!」

ウィザード業界では、魔力を受けて機動する道具は剣でも銃でも盾でも、果ては宇宙船でも箒なのだからしょうがない。
デルフのぼやきは無視して、ルイズは声高々と宣言した。
≪魔器開放≫によって真の力を解放したデルフリンガーが輝く。
魔法構造を崩壊させる≪魔力吸収≫の特殊能力が、刃に触れたものから尽く魔力を奪おうと唸りをあげた。
≪封印されし力≫を解放したルイズの≪虚無の属性≫魔法がその刃に吸収される。
あふれ出るプラーナの力が大地を削って噴き上がり、周囲を黄金の光で照らす。

「ば、ばかな!? なんだいこの力……こんな魔法、わたしは知らない!?」
「受けてみなさい! これが私の召喚した使い魔、世界の守護者から無理矢理与えられた力よ!」

一閃。
ただの一撃で右脇腹から左の肩まで一直線に切り裂かれ、その傷口からボロボロと崩壊してゆくフーケのゴーレム。
自身を構成するための魔力を根こそぎ奪われた結果だった。

「って、召喚してないってゆーかアンタ自分が向こうに召喚されたんじゃんかー!」
「うるさいうるさいうるさーい! エクスプロージョン!」

瞬間、ゴーレムの巨体が大爆発をおこす。
吹き飛ばされたフーケは「あ〜れ〜」と塀の向こうまで飛ばされていった。

かくしてフーケのたくらみは未然に防がれ、学院の平和はウィザード・ルイズの活躍によって守られた。

「盗賊退治お疲れ様ですルイズさん。ところでまたハルケギニアを揺るがす大事件が」
「ちょ、アンゼロット!? 私は今戦い終わって余韻に浸ってる最中で―――!」
「諦めた方が良いと思うぜ嬢ちゃん。どうせ最後には働かされるんだから」

空間からにょろりと突き出た腕に掴まれて拉致されるルイズとデルフリンガー。
明日はガリアかアルビオンか。アンゼロットにコキ使われるルイズに休息の日は無い。
頑張れルイズ。負けるなルイズ。
いつかハルケギニアを狙う魔王(推定)を倒して、アンゼロットから開放されるその日まで!

↑以上で投下終了。なんとか次スレに持ち越さないですんだわさ(汗

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:56:13 ID:MDLvgL2R
500kだったらアンとアンアンする

932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:56:37 ID:FMaMZAbZ
>>500kbなら電脳コイルのイサコ様召喚。

電脳メガネが使えなければ面白くないので、なぜかハルケギニアでも
使えるという設定で。


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