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【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚71人目】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 01:46:43 ID:U3lc1CZA
携帯でご覧の方は携帯ビューアのorz もしくは携帯用2chブラウザiMona をご利用ください
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【iMona】http://imona.net/
     _      ここは「ゼロの使い魔」と「ジョジョの奇妙な冒険」のクロスSSスレよ。
    〃 ` ヽ     他にも避難所にしか掲載されてないSSとかもあるから一度見てみなさい 
    l lf小从} l /    投下中は空気読んで支援しなさいよ 荒らしはスルーだかんね
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/     職人さんは荒らし防止にトリップを付けてよね
  ((/} )犬({つ'      次スレは900か950を踏んだ人が立てること
   / '"/_jl〉` j      480KBを超えた場合も立てるのよ。 わかった?
   ヽ_/ィヘ_)〜′

【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚69人目】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1192704728/l50

●まとめサイト                               ,〜'´  ̄ヽ
http://www22.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1.html         ミハ^^ヽヽ(   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●避難所.                           ____. -' ヽル::::д)ζ <批判は避難所だ!君の意見を聞こうッ!
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9292/     =='、 ̄ニ|::... . . . . ...::::: :: ::〉:::.:ヽ     |_________________
●ジョジョの奇妙なAA集               ' ´   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`!:::::::::::.. :i
ttp://jojoaa.web.fc2.com/                         `y::::::. ::ト、
●ジョジョスレUPローダ                            〉::::::::. .::`ヽ
ttp://vblave.hp.infoseek.co.jp/                        ハ:::::::: ..:λ:i
●アニメAA保管庫 ゼロの使い魔ページ                /:::::::::: .:/::::i´
ttp://aa.tamanegi.org/anime/zero-tsukaima/
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*スレ運営について意見のある方は運営議論スレへどうぞ    . *
*http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9292/1184936505/ *
*******************************************************

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 01:52:18 ID:FiYqQIfs
乙!

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 01:54:18 ID:U3lc1CZA
第一部+第二部
ジョナサン 卿 ブラフォード シュトロハイム シーザー スケコマシーザー
究極生命体カーズ様 ワムウ様 スト様 石仮面+ブルりん+吸血馬

第三部
承太郎 法皇花京院 一巡花京院+平賀才人 メロン花京院
ジョセフ アブドゥル ポルナレフ イギー 
DIO様 ンドゥール ペットショップ ヴァニラ・アイス ホル・ホース
ダービー兄 ミドラー デーボ エンヤ婆 アヌビス神 ボインゴ 

第四部
東方仗助 仗助+トニオさん 広瀬康一 アンリエッタの康一 虹村億泰 ミキタカ+etc 間田
シンデレラ カトレアのトニオさん 岸辺露伴 静(アクトン・ベイビー)+露伴
デッドマン吉良 猫草 キラー・クイーン 

第五部
ブチャラティ ポルナレフ+ココ・ジャンボ(亀ナレフ) アバ茶 ナラ・アバ・ブチャ組
ルイズトリッシュ マルコトリッシュ ナンテコッタ・フーゴ アバ+才人 ジョルノ  ミスタ
ディアボロとドッピオ プロシュートの兄貴 リゾット ローリングストーン 偉大兄貴
ギアッチョ メローネ 俺TUEEEディアボロ ペッシ ホルマジオ スクアーロ
暗殺チーム全員 紫煙+緑日 ブラック・サバス セッコ 亀ナレフ+ジョルノ

第六部
引力徐倫 星を見た徐倫 F・F アナスイ ウェザー エルメェス エンポリオ ヘビー・ウェザー
プッチ神父 帽子 ホワイトスネイク 白蛇ホワイトスネイク

SBR
ジャイロ+才人 ジョニィ マイク・O
リンゴォ マウンテン・ティム Dio

バオー+その他
橋沢育郎 バオー犬 味見コンビ(露伴+ブチャ) 決闘ギーシュ タバサの奇妙なダンジョン

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 01:58:33 ID:U3lc1CZA
・スレッドが1000に満たなくとも、480kbをオーバーした場合には新スレを。
・行数は最大で60行。 一行につき全角で128文字まで。
・4096Byts、全角だと2048文字分。
・専用ブラウザなら文字数、行数を管理してくれるので目安がつけやすいかも。

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:19:46 ID:P4AURGbt
            , -―  ――-、
             /に    (ニ==\
         //')      に二) (ヽ   新スレを立てやがったなッ!
         〃____,r^)__,r、(ニユ|  よく立ててくれたよなぁぁぁぁぁぁ
         i!   ● / /●  ヾヽヽ,!      >>1鬱!……
          ヽニ⊃,// ⊂⊃}:}ソi   …じゃなくて>>1モツ!
        /⌒ヽ__ ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~/⌒ヽ
      \ /:::::  >,、 __, イァ/   /
.          \     |三/ []「/__ /
         `ヽ「ミヾr‐ 、[]「ヾ三/


            , -―  ――-、
             /に   u (ニ==\   …は違う…
         //')  u    に二) (ヽ  うぐぐ………
         〃____,r^)__,r、(ニユ|  >>1己…じゃない……
         i!   ● / /● uヾヽヽ,!  >>1没でもなくて……
          ヽニ⊃,// ⊂⊃}:}ソi
           ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~`=ーノ
           /⌒l,、 __, イー-<
.          /lilili/ |三/^ oOo,ヽ
          |三 lキヾr-、[] 「! (ニ }


6 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:20:51 ID:P4AURGbt
ルイズとワルドの二人は、朽ちた村の小屋で一晩を過ごした。
翌日、昼頃に目を覚ますと、ルイズがどこからか取ってきた野ウサギを解体していた。
ルイズの細腕がウサギの毛と皮をむしり取る姿は、どこか年期のいったものに見えるほどだった。
あらかじめ血抜きをしておいたのか、それとも血を吸ったのか、ウサギの肉は思ったよりもあっさりとした味だった。
ワルドはルイズに『手慣れているね』と軽い気持ちで言おうとしたが、今の自分がどんな立場なのか思い出して、結局何も言わずにいた。

料理などしたこともない公爵令嬢が、吸血鬼となって家名を捨て、傭兵に混じり生きてきたのだ。
太陽の下を歩く吸血鬼!ディティクト・マジックですら吸血鬼と人間は判別できないのに、太陽の下を歩けるとなれば、いよいよその区別はつけれられなくなる。
昨日、ルイズが自分の身に起こった出来事を語ってくれたが、それが本当ならばルイズは家名を捨てる必要など無かったはずだ。
しかしルイズは家名を捨てる道を選んだ、そこにどんな思惑があったのか、そこにどんな葛藤があったのかワルドには解らない。
だが、少なくとも自分よりも先を見ている気がするのだ。
聖地、聖地、聖地、いつか聖地へとたどり着きたい、その願いがワルドをレコン・キスタへと走らせた。
そこに何があるのか解らない、けれども、何か納得できるかもしれない。
ワルドの考えはせいぜいそこまでだった。

ルイズは違う、自分の思うように生きている、自分で自分に制約を課して生きている。
小さな小さなルイズは、いつの間にか自分よりも大きな、揺るぎのない存在へと成長している気がした。

食事を終えた後、ルイズは小屋の裏手で、地面を掘った。
驚異的な腕力で指を突き立て、重いタンスをひっくり返すように地面を持ち上げる。
地面に突き刺した腕を中心にヒビが広がっていき、スコップを用いることなく地面に手頃な穴ができあがる。
そこにたき火の灰や、ウサギの骨などを埋め、この村に滞在した証拠を念入りに隠した。


ルイズが小屋に戻ると、ワルドの手を取った。
「あなたの足じゃ時間がかかり過ぎるわ、私が貴方を背負う、いいわね」
「拒否権は、無いのだろう?」
「ええ」

ワルドはルイズに手を引かれて立ち上がると、背を向けたルイズに寄りかかった。
吸血馬の骨が埋まっているので、ルイズの身長は普段より大きい、それでもワルドよりは小さいので、少々不格好な背負い姿になる。
ルイズが両手を後ろに回し、ワルドの尻を持ち上げると、ワルドはルイズの首に手を回した。
「首を絞めるつもりでつかまないと、落ちるわよ」
ルイズは一言呟いてから、ゆっくりと第一歩を踏み出した。
一歩、また一歩と、大地の感触を確かめるようにして足を進めていく。
最初歩くよりも遅かったが、次第に速度を増し、空に星が見える頃には馬以上の速度に到達していた。


7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:21:29 ID:DnCanIbb
>>5
>>1乙…か?

8 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:23:30 ID:P4AURGbt
ひゅん、と音を立てて、顔のすぐ側を木の枝が通り過ぎていく。
まるで風になったようだと、ワルドは思った。
一方、ルイズも自分の体が妙に走りやすくなっているのに気づいた、足の感触が今までと違うのだ。
以前よりも繊細に大地の感触が伝わってくる上に、地面を蹴る足の力が以前よりも上がっている気がする。
吸血馬が力を貸してくれているのだろうか?と思えるほどだった。

ルイズは気づいていなかったが、地面に残る足跡はU字をしており、馬蹄の跡にしか見えなかった。

ルイズは森の中を走り、時には街道を横切り、ワルドの元領地へと走っていった。
ラ・ヴァリエールの領地のどこに街道があるのか、どこに旅籠があるのか、どこに集落があるのか、ルイズはすべて記憶している。
人に見つからない、それでいて最短のルートを想像し、ルイズは走った。

不意に、トリステイン魔法学院に入学する時のことを思い出す、ラ・ヴァリエール邸を馬車で出発したルイズは、丸一日近い時間をかけて魔法学院にたどり着いた。
それが今はどうだ、ラ・ロシェールから離れた名もない村から走り出し、そこから夜が明けぬうちにワルドの領地に差し掛かっている。
自分はいったいどれぐらいの速度で走っていたのだろう?
少なくとも、馬が全力で走るのと同じだけの速度はあるはずだ、しかし物足りない。
吸血馬は圧倒的なパワーを持っていたが、驚異的な速さで走ることはできなかった。
しかし全力を丸一日以上出し続けられる体力があり、結果として吸血馬は馬よりもグリフォンよりも早く地上を駆けることができた。

吸血馬の姿を思い出すと、手首と足首に埋め込んだ骨がうずく。
肉腫を脳に埋め込み、吸血馬を操り、挙げ句の果てに骨になってもまだ利用する自分が、とても浅ましい存在に思えた。

それなのに、これからワルドの母を食屍鬼として蘇らせようとしている。
ただ蘇らせるのではない、ワルドを操るために蘇らせるのだ。


9 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:25:37 ID:P4AURGbt
木々の隙間から見られる空が、白みがかったと思われる頃、背負われていたワルドが声を上げた。
「止めてくれ」
ルイズは無言のまま速度を落とし、50メイルほど足踏みをしてから止まった。
「…ふう」
ため息をつきつつ、ルイズはワルドを降ろし、地面に膝をついた。
「けっこう疲れるわね。あの子みたいにはいかないか……」
吸血馬の体力を思い出しつつ、自分の体を見た。
夜目の利く目で自分の足を見ると、細い足に筋肉の筋が浮かんでいるのが解った、それは屈強なドラゴンの足を思わせるほどの堅さと、グリフォンの翼のようなしなやかさを兼ねていた。
筋肉の緊張を解くと、浮き出た筋は溶けるように消えていき、柔らかい少女の足へと変わっていった。

「さっき横切った街道から見て…西側に館があるはずなんだ。今はもう封鎖されているか、人の手に渡っているかもしれない」
そう言ってワルドが空を指さす、月と星の位置から西がどちらかを割り出したのだ。
「……私もそのあたりのことは聞いてないわね。お母様の遺骸はどこにあるの?」
「墓地は離れた場所にある、西に丘があるんだ、母はそこに眠っている」
ルイズは再度身をかがめようとする、ワルドを背負うためだ。
だが、ワルドはそれを断った。
「歩かせてくれ、ここを、歩きたい」
「…いいわよ」
ルイズは立ち上がると、ワルドの手をって歩き出した。
ワルドは足にまだ違和感が残っているためか、ひょこひょこと足を引きずるように歩いた。

ぽつりと、ルイズの頬に冷たいものが落ちた。
見上げると白みがかった空には、黒い雲が浮かんでおり、この時期には珍しい雨が降り出そうとしていた。
「好都合ね」
ルイズはそう呟くと、ワルドと二人で歩いていった。


10 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:26:45 ID:P4AURGbt
二人が墓地に着いた頃には、空は黒い雲に覆われていた。
ザァザァという雨の音が、二人の足音と臭いを消している。
薄暗い墓地を歩く二人の姿はとても異様だった、半裸の少女と、ボロボロの魔法衛士隊が並んで歩いているのだから、人が見たら何事かと思うだろう。

小高い丘に作られた墓地の、一番高いところに、白い塀と茨のツタで囲まれた一角があった、扉には紋章が刻まれており、それを見ればここがワルドゆかりの地であると解る。
高さ2メイルほどの塀に囲まれたそれは、貴族の墓地としては小さい方だが、名前の刻まれた石の並ぶだけの石と比べて、遙かにその規模は大きい。
平民の墓地は石が並ぶだけだが、ワルドの両親の眠る墓は、魔法学院でルイズが暮らしていた部屋よりもはるかに大きい。
平民の墓地と比べ、明らかな雲泥の差、死語も彼らとは立場が違うのだ。

ルイズが目をこらして周囲を見回す、周囲に人の姿は見られない。
仮に鳥やモグラなどの使い魔がいたとしても、ルイズの目はそれを容易に捕らえる、誰にも見られていないと判断して、ルイズはワルドの腰に手を回した。

ルイズはワルドを軽々と持ち上げ、槍状の棘が並ぶ塀へと飛び上がった。
太さ1サント、長さ15サントほどの棘がルイズの足に突き刺さる、だがルイズはこともなげに足を持ち上げ、塀の内側へと跳躍した。
着地の瞬間、膝を折り曲げて衝撃を逃がしたので、石畳はひび割れることなくワルドとルイズの重量を受け止めた。
ワルドを降ろしてから、墓地の入り口を見る。
鋼鉄の扉から続く石畳が、墓地の中央から奥の廟へいざなう、両脇には薔薇が植えられていたが、誰にも手入れされていないせいか、乱雑に枝が伸び、一部は塀の裂け目から外へと飛び出ているようだ。

奥の廟はトリステインでは珍しい形式で、遺体を安置する館と言えるだろう、観音開きの扉は大人二人が並んで入れるほどの大きさがあり、中は魔法学院の寮と同じぐらいの広さがあるだろうと容易に想像できた。

「杖が無いな」
ワルドの呟きを聞き、ルイズは何のことかと首をかしげた。
「いや、”アンロック”だよ」
「アンロック?そんな時間無いわ、力づくで開けるわよ」
廟の扉には鍵がかかっているのだろう、ワルドはそれを心配していたのだ。
ルイズはずかずかと廟の扉に手をかけると、鍵がかかっているかを確かめるために、軽く取っ手を引っ張った。
ギィ、と音を立てて扉が開く。
「……改めて見ると、すごい力だな」
感心したようなワルドの呟きに、ルイズはふと疑問を感じた。
扉を開いたとき、まったく抵抗を感じなかったのだ。
「ワルド、鍵は壊れてないわ…何の抵抗も感じなかったもの」
「なに?」
ワルドが扉の裏側をのぞき込むと、確かに鍵にはなんの損傷も見られなかった。
「この扉を最後に閉じたのはいつ?そのとき、ロックはかけた?」
「父が戦死して、母が死んで……埋葬した後には誰もここには来ていないはずだ」
「平民の盗賊だったら鍵なんて壊すでしょうね、でも見て…なんの傷跡もない、アンロックで開けられた扉よ、これは」


11 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:27:46 ID:P4AURGbt
ワルドはルイズを押しのけるようにして廟の中に入っていく。
廟の内側には、壁に歴代当主の名前が刻まれていた、よく見ると遺品なども飾られている

その中央に、ひときわ高い大理石の棚がもうけられ、上には漆黒の棺桶…ではなく、炭のようなものが置かれていた。
それを見たワルドの目が、大きく見開かれた。
「そんな!…そんな…馬鹿な…馬鹿なッ! そんな!誰が、誰がこんな!こんな事を!」
炭を手に取り、ワルドが叫ぶ。
手の隙間から風化した炭がボロボロと崩れ落ちていく、それをかき集めるように、ワルドは炭に手を入れた。

「ワルド!落ち着いて。説明してよ、どういう事なの?」
ルイズがワルドの左腕をつかむ、狼狽えていたワルドの体が、ルイズの腕力で静止した。
ルイズの握力に顔をしかめつつ、ワルドは興奮を押さえようと、右手で自分の胸を押さえ、呼吸を整えた。

「僕は、母の遺骸をここに安置した、白い棺桶の中に眠る母に、花を沢山添えて、固定化の魔法までかけたんだ」
ワルドの声に、焦りから怒りが見え始める。
「遺骸がミイラ化することはあっても、誰かが手を加えなければ、こんな、こんな炭になるはずはない、そうだろう。そうだろう!?」

ワルドは怒りと怯えの混じる目でルイズを見た、ルイズはワルドの腕から手を離すと、ワルドを押しのけ、炭の中から頭蓋骨を探した。

「ワルド…ねえ、おばさまを生き返らせる前に、言っておきたいことがあるの。よく聞いて…」
「生き返るのか?骨でも?」
ルイズが無言で頷くと、ワルドはつばを飲み込み、ごくりと喉を鳴らした。
「もし、おばさまが吸血鬼の本能に負けたら、手当たり次第に食屍鬼を増やす化け物になるわ。吸血鬼の本能に勝てる自信はある?」
少しの沈黙の後、ワルドは「母は誰よりも誇り高い人だ」とだけ言った。
「もし、本人に生きる意志が無ければ、すぐに体が崩れていくわ。二〜三言の会話しかできないと思う……」
「かまわない、やってくれ」

ルイズは頭蓋骨を棚の上に置き、その上に左手を掲げ、右手の爪で左腕を切り裂いた。
ぽたっ、ぽたっ、と音を立てて、ワルドの母の頭蓋骨に血が落ちる。

およそ一分間、ルイズは頭蓋骨に血を垂らしていった。
ガタッ、と音がして、図解骨が独りでに揺れる。

ボコボコボコボコと音を立て、まるで泡立つように頭蓋骨の中から血がしみ出し、しばらくすると頭蓋骨の焦げ跡は消えてしまった。
更に血を垂らし続けると、今度は頭蓋骨の表面に少しずつ皮のようなものが浮き出て来る、そこでルイズは血を止め、再生されていく頭蓋骨をじっと見つめた。

(私は今、ワルドを騙そうとしている)
ルイズは、ワルドの母を生かすつもりは無かった。
なぜこんな依頼を引き受けたのか、なぜ食屍鬼を作る気になったのか、はっきりとした理由が思いつかないのだ。

あえて理由を見つけるとしたら、二つのものが思い浮かぶ。
一つは、ワルドの母がなぜ自殺したのか、その理由を知りたいと思ってのこと。
もう一つは、母への依存心が気に入らないという理由だ。
もしかしたら、ルイズはワルドの母に嫉妬してしまったのかもしれない。
今のワルドは、まるで母に呪縛されているようではないか、それがルイズには気に入らない。

ワルドは自分だ、ワルドはルイズと同じように母に呪縛されている。
いつの頃からだろうか、ルイズは、母を恐れ、母を尊敬し、母のようなメイジになりたいと思っていた。
ゼロと呼ばれていた自分が虚無の使い手だった!それを母に言ってやりたい、姉たちも父も私を見返してくれる!
でも、それはもう、できない。

自分の代わりに、ワルドを使って、母との決別をさせようとしているのかもしれない。
私は、いつからこんな考えをするようになってしまったんだろう……


12 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:29:08 ID:P4AURGbt
びくん、びくんと動く頭蓋骨は、いつの間にか髪の毛が生え、眼球ができあがり、口をぱくぱくと動かしていた。
「ウ……」
生首がうめき声を上げ、目を開けた。
「オ……オオォォォォー……ジャン……わたしの…ジャン……」
「あ、あああ!!母さん!」
「ワタシノオオオオオオ
   ジャンンンンンンン!」
くわっ、と生首の口が開かれ、牙となった犬歯をむき出しにした、次の瞬間髪の毛がバネのように動き、生首が宙を舞った。
「!!」
ルイズは咄嗟に手を出し、生首の動きを遮った。
しかし、ずぶりと牙がルイズの手首にかみつき、そのままゴキゴキと音を立ててルイズの骨を砕き始めたのだ。
「くっ…」
ルイズは髪の毛を伸ばし、生首の顎を掴んで無理矢理開かせ、腕から引きはがした。
同時に一部の髪の毛を後頭部から脳髄へと差し込んでいく。
「乾ク…乾クノオオオォォォォ」
「か、かあさん!僕の血を、僕の血を使ってくれ!ルイズ、母は苦しんで居るんだ、血を…」
「駄目よ!これを乗り越えられなければ、理性のない吸血鬼になるわ!母親を信じなさい!」
ルイズは、驚くほど自然に嘘をついた。
乗り越えられるはずがないのだ、五体満足で吸血鬼になったルイズと違い、食屍鬼となったワルドの母が理性を保てるはずがない。
ただ、一つだけ理性を取り戻させる方法があった、それもルイズが作り出した理性のようなものであり、本人の人格とは遠いかも知れない。
ルイズは髪の毛を肉腫として脳内に仕込み、忠誠心を呼び起こす応用で、『乾き』を麻痺させようとしていた。
「ウウウオオオオオオアアアアアア」

「アアアア…オオオオ」

「………オ…ォ…」

次第に凶暴な顔つきは、穏やかな顔になって、ワルドの覚えている母の顔に近くなっていった。
ワルドと同じ灰色の髪の毛と、整った顔立ち、そして優しそうな眼。
ワルドの母は、美女と呼ぶに相応しい雰囲気を漂わせていた。
「母さん…」
「おお…ジャン…私の…ジャン…わたしは、わたしは…」
「かあさん、もうすぐ体も元通りになれるんだよ、母さん」
ワルドは、ルイズに抱かれている生首の頬を、愛おしそうに撫でた。
ワルドの母は慈しむような眼差しを返したが、その表情はだんだんと曇っていった。
「かあさん、どうしたんだい?なぜ泣いているのさ」
「ああ…なぜ、なぜわたしは生きているの、辱めを受けた私をそのまま死なせてくれなかったの」
「…え」
「リッシュモンが…ああ、にくい、あのおとこが、あのおとこが、あのひとをヲヲヲオオオオオオ」

ガタガタと生首が震え出し、表情がまた険しくなっていく。
ルイズの埋め込んだ髪の毛でも、ワルドの母を制御することはできなかった。
ルイズは少しずつワルドの母から血を吸い取っていく、みるみるうちに顔にはしわが刻まれ、目は落ちくぼんでいった。
「か、母さん!どういうことなんだ、リッシュモンが、どうしたって言うんだ!教えてくれ母さん!」
「アアアァ……アノヒトハ…戦死ジャナイ……リッシュモンニ…殺サレ……私ヲ手ニイレルタメニ……ゴメンナサイ アナ タ」

ボロボロと崩れ落ちる頭蓋骨、その粉をワルドは必死で拾い集めた。
ルイズはただ、呆然と、腕の中で崩れていくワルドの母の姿を見ていた。
「ああああ…母さん…母さん…」
もう涙も出ないのだろうか、ワルドは地面に落ちた母の骨…の粉を握りしめていた。
「……」
ルイズも、ワルドと同じように、どうしていいのか解らなかった。
髪の毛で作り出した肉腫は、生物の脳から感情を引き出したり、押さえることが出来るはずだった。

しかし今回は、リッシュモンへの恨みと、死にたいという感情がルイズのコントロールを上回り、落ち着かせる事ができなかった。


13 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:30:09 ID:P4AURGbt
そして、アンリエッタの信頼厚いリッシュモンの悪行。
アノヒト、というのはワルドの父のことだろう、戦死したと聞いている。
そしてワルドの母も、リッシュモンにいいようにされていたのだとすれば、なぜ死体が焼かれていたのか、その理由が想像できる気がした。
「…レコン・キスタ」
「………何?」
ルイズの呟きを聞き、ワルドが顔を上げた。
「アンドバリの指輪は、水の先住魔法が込められた指輪、それこそ死者をも蘇生する力を持つわ。でも遺骸が無ければ蘇らせることも出来ない」
「どういうことだ」
「あなたの母は、あなたに知られては困る情報を持っていた。だから死後念入りに焼かれた…もっとも、頭蓋骨は半分形をとどめていたけれど…」
「じゃあ、まさか、僕は、リッシュモンは」
「十中八九、レコン・キスタと繋がっているでしょうね。貴方はまんまとハメられたのよ」

ゆらりと、ワルドが立ち上がった。
「はは…そうか、そうか」
おぼつかない足取りで、ワルドは廟の外へ出ていく。
一歩、また一歩と、歩いていった。
出遅れたルイズが廟の扉を閉め、急いでワルドの隣に並ぶ。
「いっそ、殺してくれ」
「だめよ」
「生き恥を晒したくない、母と一緒に、僕を葬ってくれ……いや、レコン・キスタに関する情報を根こそぎ喋ってから、拷問されて殺されてもいい」
「それも駄目よ」
「なぜだい?ルイズ、僕を哀れんでいるのか」
「違うわ、違う。拷問よりも、死ぬよりも、先にやることがあるでしょう?」
「…やること、とは」

「一緒にリッシュモンを殺しましょう?」

ルイズの犬歯がきらめき、吸血鬼独特の牙に変化した。

それを見たワルドは、明らかに恐怖とは違う何かが、背筋に走るのを感じた。

ルイズの手を取り、その指にキスをする。

遠くどこかの世界、画集に収録されたモナリザの手を見て、勃起した男がいた。
ワルドもそれに似ていたのかもしれない、欲しいものを見つけたのだ。
空虚なワルドの心に、ルイズの狂気に満ちた笑みが入り込んだ。







To Be Continued→


14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:30:54 ID:8RVPfc9u
冨樫の長期休載の理由が判明。なんとレベルEの続きを書いていた! 
ジャンプスクエアで連載とともに、コミック発売も決定。
漫画速報板より
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/comicnews/1182689647/l50

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:33:21 ID:fwJHHV+n
乙…。
どんどんルイズが染まっていく…。

書かなくては…SS復帰しなくては…。

16 :仮面のルイズ:2007/10/29(月) 02:34:07 ID:P4AURGbt
>>7
            , -―  ――-、
             /に   u (ニ==\ 
      Σ  //')  u    に二) (ヽ ・・・!?・・・
         〃____,r^)__,r、(ニユ| 
         i!   ○ / /○ uヾヽヽ,! 
          ヽニ⊃,// ⊂⊃}:}ソi
           ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~`=ーノ
           /⌒l,、 __, イー-<
.          /lilili/ |三/^ oOo,ヽ
          |三 lキヾr-、[] 「! (ニ }


            , -―  ――-、
             /に   u (ニ==\
         //')  u    に二) (ヽ   
         〃____,r^)__,r、(ニユ|   知ってんだよオオォォッ!
         i!   ◎ / /◎ uヾヽヽ,!   投下すると思ったときには容量ギリギリだったんだよォォォォ!
          ヽニ⊃,// ⊂⊃}:}ソi   うう…うう… うおお おっ おっ オメーラはよォォォォ! 
        /⌒ヽ__ ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~/⌒ヽ   投下したぁぁんだよおォォォォォッ!
      \ /:::::  >,、 __, イァ/   /
.          \     |三/ []「/__ /
         `ヽ「ミヾr‐ 、[]「ヾ三/

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:34:26 ID:DnCanIbb
GJです
ルイズ怖いな…

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 02:36:02 ID:hJrzTsqG
GJ. ルイズはどこに向かおうと言うのか……。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 03:20:27 ID:vmTLWEuD
GJ…。
吸血馬…死してなおルイズに力を貸すのか…。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 03:32:59 ID:cRvkb5Ug
相変わらず読後感が若干苦いな…

だがそれがいい。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 07:45:46 ID:SlYJHbTz
仮面さん・・・あんた最高だよGJ!

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 10:59:29 ID:2wDQEsGC
.       /i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:\
       /i.:i.:i´゙ヽ、.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.:i.x-、:i.:i.:
      /i.:i.:_l   ,l\i.:i.:i.:i.:i.:i/   ヽ:i.:
      ,'i.:i.:/,.へ  i ハ>--イ´  /ヽ V
.      i.:i.://,.-、.:\/ lヽ  〃 //`ヾ   何で >>1のスレ立て乙パーティーに
       i.:i.i ' ,.=-ミ、ヽ ,ノ,.、 r:,'ィ ,. ‐-ミ    遅れてるんだよ
      ';i.:フ, ヽ、_..(ソヽ ノi ll i l /,,..(タ/     オレッ!
     _ Yi ,.-‐ ij//  ', `‐- - ..,,_
    / ヽ!    ij 、    _,
    //゙ヽ. !    ij ヽ  f/
.   i  ハ .ll.   ij   、`‐' _ 、
   ', リノ i !   ij  / /`ニ´入゙、     /
    V ヽゝl i.    ,/:;.‐、;.-、:::'、      ,'
     ヽ   l i.   〈::/    ヽノ!.    /
      `¨゙li !   \    // .  ,'
         l.l l   、 ` =ニ ィ /  ,'  /
        l !、 !   ヽ-==‐-く    /
        l  \  ,ノ   ‐-、   //
       /i  l \        / /
     /  .l  l   ヽ、..__,,..イ  ./


23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 11:08:09 ID:8UZwYox4
GJ!
・・・GJ!

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 11:32:15 ID:FiYqQIfs
まさに新スレを祝福するような投下タイミング

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 11:55:59 ID:vrbw7hbY
GJ!
たまらんなこの展開…。先が読めねぇよ。
続きが楽しみで仕方ない。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 12:56:41 ID:5u8M2XXO
ルイズ達はダークサイドに向かうのか!?
ワルドも新しい心の拠り所を見つけることができてよかった

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 13:09:18 ID:FiYqQIfs
しかし姉妹スレであるあの作品でもそうなんだが人を引き付ける作品ってのは本当に凄いね
世界感に取り込まれるというか・・・まぁ凄いです

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 13:29:39 ID:wLQ9NInn
作者の力量ここにありと
見せ付けてくれる作品の含有量が
多くて嬉しいぜ

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 14:51:39 ID:DhdDcx9z
何というか…仮面氏のキャラクターはみんな
最良の結果を目指して一生懸命生きているのに、
何でこうも悲劇的な結末に向かっているとしか思えなくなるんだ…。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 18:15:10 ID:HMn+0iU6
皆が最良の結果を目指すからこそ、だろう。
それが個々にとって違うからこそ、ぶつかり合ってしまうんだ。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 18:21:52 ID:GfAU5nPI
カタルシスだな、とカッコヨク言ってみる俺乙w

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 18:22:52 ID:wLQ9NInn
>>30
ガリア王だけはガチで
愉快犯的凶悪犯罪者だと思うがなw

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 18:44:50 ID:esVnpFHR
>>30
どこの世界でもおんなじだなw

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 18:52:04 ID:CRT3unSC
ガリア王はトラウマだらけだからな
ああでもならないととっくに発狂して終わってるぞ、ジョゼフは

それにしても仮面GJ!
ドキドキワクワクのしっぱなしで投下が待ち遠しくてしかたがない
吸血馬といいブルリンといい端役をここまで魅力的に書ける仮面の人にシビれてアコガレざるを得ない

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 22:56:45 ID:2UYg9WUL
やめろーやめろーぶっとばすぞー

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/29(月) 23:36:10 ID:FUcqlnSw
どうしたんだ>>35!!まさか…新手のスタンド使いの攻撃を受けているッ!?

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:01:07 ID:tHuHt84T
「チョチョチョコラータ、このベルトなんだぁ?」

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:04:14 ID:XVIzPtp8
図解骨ってなんだ

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:25:23 ID:IiVnrzOv
詳細精緻極まる骨格図面の事だよ

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:27:21 ID:5YD/q3Fl
それなんて解体新書?

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:35:02 ID:j/6NbS6P
それなんて輪切りのソルベ?

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 00:43:14 ID:iCd1S5k0
リッシュモン惨殺フラグが完璧に立ったッ!
アニエスの出番はねーなコリャ

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 01:12:17 ID:wlQCD0CS
いや、惨殺が終わってからがアニアスさんの出番さ。
ところで前スレ埋めないか。

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 01:21:38 ID:1MrnHlHm
何故か自分の中でルイズの株が上がった。
何でだろう?自分でも不思議だ。精神まで吸血鬼っぽくなってきたからかな?

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 01:25:44 ID:IiVnrzOv
「苦み」は「深み」にも通じる



さながらサザエの壺焼きの肝のごとく

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:10:38 ID:l6xHisuM
今、人いるのかな?

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:25:31 ID:rVADPlKQ
投下かい?

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:36:18 ID:l6xHisuM
イエスレロレロ。
リハビリかねてるからひどく短いけど、投下します。
3:40分から〜

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:38:28 ID:rVADPlKQ
ならば支援するしかない。

50 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:40:09 ID:l6xHisuM
部屋で魔法を放つわけにもいかず、僕や才人、ルイズ達は再び、素振りをおこなっていた中庭まで戻ってきた。

「ほんとにお前等、決闘なんかするのかよ」
「そうよ」

才人が呆れたような声で、二人の意志を確認する。
その言葉に、ルイズが息を荒げて答えた。既に臨戦態勢のようだ。
この興奮しているルイズを止めるのは、僕には不可能だな。
なら、キュルケはどうだろうか?
どうにか落としどころはないかと、僕は少しばかりの望みを掛けて、キュルケの方を見る。
得意げに鼻をならして、ルイズの方を見ていた。こっちも臨戦体勢の様だ。
こちらの方も、僕に止めることは不可能だ。
まあ、彼女たちが何を始めようと、僕や才人に火の粉が降りかからなければ、別に止めようとも思わないのだが。
結局こういう名誉や意地は、いつか自分の手で決着をつけなくちゃあならないものだしな。
キッカケこそ才人だが、僕がキュルケに誘惑された日の説教、及び先程の話の流れからして、起こるべくして起こったことだ。僕らの知ったことじゃあない。
僕は才人の方に手で、クイッとそこから離れ、こっちに来るように指示を出す。
才人は一応、その指示に従って僕の方へとついてくる。が、その表情は何故そんなことをするのか解らない、というのが顔に出ている。

「何だよ、止めねぇのかよ」
「僕たちが口を挟むことじゃあない。当人達が決着をつけなきゃならないことだ」

才人と僕はぴりぴりした空気を放つ二人から、大体十m程度距離を取り、事の成り行きを見守る事にした。
しかしここに来てにらみ合いはすれども、ルイズもキュルケも中々杖を抜かない。
流石に僕らとギーシュがやったような決闘をするつもりは無いか。

「危ないと思わないのかよ。なぁ、花京院。やっぱり止めた方が…」
「必要ない」

っと、先程からずっと黙っていたタバサがキュルケに近づいて、何かを呟き出した。あいにくと、その内容は此方にまでは届いてこない。
キュルケは身体を屈め、そのタバサの呟きをフンフンと頷きながら聞いている。
どうせロクな事ではないだろうが、聞こえない話を何時までも観察してもしょうがない。
僕はキュルケ達から視線を外し、辺りに彷徨わせた。

「……ン?」
「どうした?」

ふと視界に、茂みが揺すられるのが入った。

風だろうと思うが、それにしては一部分だけしか揺れないというのは変だな。
誰かの使い魔か、この様子をつけている人間が居るのか。
しかし、そのいずれの理由にしても、葉のすれる音が全くしなかったというのはどういう事だ?
現にそちらを見ていなかった才人は、あれほど揺れたのに気づきもしていない。
僕はその、揺れた辺りがどうにも気になり、ハイエロファントの聴覚で、虫の足音一つ聞き逃さぬよう、注意を払って様子を見た。

「……」
「花京院、どうしたんだよ?」
「…才人、少し静かにしてくれ」
「?」

暫く、じっとそこに神経を集中する。
後ろから、なにやら大きな声で相槌を打つキュルケや、ルイズの声すら聞こえないほどに。

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:40:24 ID:rVADPlKQ
支援

52 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:42:26 ID:l6xHisuM
「ッ!」

再び、茂みが揺れた。先程とは違い、今度は風によって揺らされたようだ。
しかし不自然なことに、またもや葉のすれる音がしなかった。
それどころか、あの辺りに風が通った時、唐突に風の音まで途絶えたのだ。まるでそこだけ何かで切り取ったかのように。
音が消える。そういう魔法があっても可笑しくは無いな。
その魔法をこんな人通りの少ない屋外で使うとなると、最初にたどり着く結論は侵入者だろう。
少し、確認を取ってみるか。
僕はその茂みに近づきながら、集中を高め、ハイエロファントの掌へ破壊のエネルギーを集約し…

「あの、ご主人サマ? その手に持っている縄で、何をするつもりデスカ?」
「縛る以外に何があるっていうのよ」

ようとした所で、才人の気の抜けた声で気を散らされた。
いつもであれば、すぐさま才人に文句を言っている所だが、縄なんてものが出てくる、その会話の内容が気になった僕は、茂みの方をハイエロファントに任せ、後ろを振り向くことにした。

振り向いた先には、サディスティックな笑みを浮かべ、手に持った縄をピンと引っ張るルイズ、それを楽しそうな表情で見つめるキュルケ、
全く反応の見られないタバサ、そしてそのタバサの傍らに、デルフリンガーとキュルケの持ってきた小綺麗な剣を加えた、見覚えのある青い竜。
……あの竜はやっぱり、タバサの使い魔だったのか。
と、そう様子を見ている間に、タバサが杖を引き抜き、なにやら呪文を唱えだした。
すると、ルイズの持っていた縄が、まるで蛇の様に僕らめがけて飛びかかってきた。
マズイッ! このままでは巻き付かれてしまうッ!
僕は慌て、ハイエロファントの左腕をのばして縄をつかみとった。

しかし、コレは蛇ではなく縄である。一点を抑えた程度じゃあ止まりはしないッ!
かといって、ハイエロファントの右腕まで此方に向けては、茂みの方が疎かになる。
逆に縛られた場合でも、茂みの観察は続けられるが、だからといって縛られるのは嫌だッ!
どうする? どうすればいいッ!
そう考える内に縄の蛇は、今度は押さえている方と反対を頭として、また飛びかかってきた。
考えている暇は無いッ!
僕はとっさに右手でその縄の頭をつかみ取る。そして、その行為の失敗に気がついた。
これじゃあ、間のたるみから巻き付かれるのを止める術がないッ!
案の定、縄はそのたるみから僕の右手を登り、あっという間にその腕を拘束した。

「何をする気だッ!」
「そうだ! 俺や花京院にそういう趣味はねぇ! 女相手ならともかく!」

何を言っているんだ才人ォォオオオッ!
お前の性癖なんて聞いて無いッ! 聞きたくも無いッ!

「ハァ? アンタ何いってるのよ? いいから黙って縛られなさい!」

縄はそうこうしている間にも、僕と才人の身体に絡みついてくる。
何とか逃れようと、僕と才人は必死で身をねじる。

「クッ! ……才人! 身体に力を込めろ! そうすればまだ…」
「もう遅ぇよ、絡みつかれちまった!」
「クソッ!」
「あ、暴れないでッ! 縄が、縄が食い込んで!」

しかしあがいても縄は外れてくれない。

「さて、後はつるし上げるだけね」

つるし上げるだってッ!? クソッ! よりにも寄ってこの状況で!
説明するしか無いッ!
侵入者にも聞こえてしまうかもしれないが、つり上げられるよりマシだ。
僕は確実に聞こえる様に声を張り上げた。


53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:43:31 ID:rVADPlKQ
君がッ!投下を終えるまでッ!支援するのをッ!止めないッ!

54 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:44:36 ID:l6xHisuM
「待ってくれ! ルイズ、キュルケッ! 侵入者が居るかもしれないんだ!」
「え?」
「え?」
「……」
「マジか!?」

僕のやや張り上げた声に、普段反応の薄いタバサですら、本から顔を上げて此方を見てきた。

「そこの茂みの中、彼処だけ、音がしないんです!! そこを調べれば、確実に!!」

だが、全員反応は薄い。
何を言っているんだ、といった感じの視線が僕に向けられる。
だが、今、声を張り上げた時、確実に茂みが揺れた。
間違いなく、居る!

「ここはトリステイン魔法学院よ? いくら何でも、メイジの多いこの学園に、侵入者なんか出ないわよ。見間違いじゃあないの?」
「つくなら、もっとマシな嘘をつきなさい。国中の貴族を敵に回す事になるのよ。第一アンタ、どうやって音がしないって気がついたのよ」

ルイズもキュルケも、冷ややかな反応を返すだけ。
かくいう僕も、何か居ると言っても、口で説明できる証拠を持っている訳じゃあない。
気付いた理由にしても、スタンドについて、ルイズもキュルケも理解が薄く、タバサに至っては説明すらしていないので、喋りようがない。
どうしたものかと黙っていると、才人がぼそぼそ声で、僕に話しかけてきた。

「なぁ、どうやって気がついたんだよ? やっぱり、さっきスタンド……だったっけ? アレを出してる時か?」
「ああ、そうだ。ちゃんと話してはいなかったが、僕のスタンドは聴力がある。それを使って聞いても彼処だけ、切り取られた様に音がしないんだ」
「成る程、つーことはつまり、確信だけはあるんだよな? だけれど、説明のしようがない……」
「Exactly(その通りでございます)」

しかし、才人にだけ伝わってもしょうがない。
縛り付けているのはルイズ達だ。
どうにかして、この事実を伝えなければッ!

55 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:46:04 ID:l6xHisuM
「それだったら俺も、そこの茂みで影をみたぜ。侵入者かどうかはしらねぇけど……」
「何、アンタも?」

才人のフォローが入る。ナイスアシストだッ!
一人よりも二人。これなら市にいる虎にだって気がつくだろう。
気づかせられずとも、時間ぐらいは稼げる。つり下げられたら、抵抗のしようもないからな。
初めて、僕は才人に感謝の念を抱いた。

「茂みが揺れた時も、音一つしなかったから、間違いねぇよ」
「……」

まだルイズは納得いかない様子で、疑いの目で僕達の方を見続ける。
せめてもう少し証拠があれば、信じさせることも出来そうだが。
まぁ、とりあえず時間は稼いだ。
その間に、既に僕はエメラルドスプラッシュを撃つ用意を完了させている。
すこし強引ではあるが……

「やむをえんッ、強行手段だッ! エメラルドスプラッシュ!」

僕は先程の茂みの辺りに、解放したエメラルドスプラッシュを叩き込む!

エメラルド色の拡散されたエネルギーは、茂みを根本からえぐり取る威力がある。人に当たれば、骨ぐらいは折れるだろう。
メイジ、平民を問わず見ることは出来ない、この散弾銃を避けられるのか? 無理に決まっている。
他人に見えないことを鬱陶しく思ったが、こういう時はそれがアドバンテージになる。
確実に当たる! 僕はそう確信した。
だが、

「何ッ!?」

その破壊のエネルギーは茂みに到達することなく、突如合間に現れた巨大な土の手を砕いて消え去った。
狙ったかのようなタイミングで出現したそれは、間違いなく、ガードを目的として現れた筈だ。
何故、ガード出来たのか。
直進的にしか撃ってないとはいえ、初めて見る人間には何が起きているのかさえ解らないはずだ。
その理由を考える暇もなく、砕かれた巨大な土の手は再生して、いや、その手に見合う巨大な身体も含め造られていく。

「嘘!」
「本当に」
「いた」

ルイズ達は侵入者が居ることに驚いている、僕はガードされたことに驚いたそのわずかな間に、土の手はそれ相応の、30mはありそうな巨大なゴーレムとなって、僕達の前へと現れたのだった。

To be contenued……

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:46:07 ID:rVADPlKQ
支援

57 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:47:42 ID:l6xHisuM
久しぶりに投下終了。
プロット変更に次ぐ変更の所為でつなぎが可笑しいかも。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 03:48:22 ID:rVADPlKQ
乙ー。

59 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/30(火) 03:49:50 ID:l6xHisuM
あっと、それとこんな夜遅くに支援ありがとう。
次は何とか投下ペース持ち直します。うぃ

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 09:50:37 ID:DjMQff2r
GJ

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 10:18:43 ID:DRvJ2o8Z
花京院とサイトの対比がいいなあ
花京院は苦労人になるぜGJ!

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 12:35:40 ID:EZ1c9H6t
GJ!やっぱりパーティの人は面白いぜ。そして格好いいぞ花京院!

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 19:35:18 ID:hjn4P/y2
時よとまれ!ザ・ワールド!

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 19:50:37 ID:gEEp+b6u
             ___,,,,,..... -一ァ
         / ̄;;;´;;、;;;ヾ;;;, -──--、,!
.        /'´|;;;;,、;;;;;;;;;;/      ,!
.         /:.:.:.レ´:.ヾ;;;;;;i   断  だ ,!
       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ;i  る  が ,!
.      /:.;.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ       ,!
.       /レ' ;|:.:.:.:.:.:.:,:ィ:.:.:.:〉 __,.,!
     /-、ヽ,:|:.:.:,/ /:.:.://.:,:ィ:.:.:.,!
      /'ヽ、ヾi ゙´.:   /__;:;:-'"´ ,;|:.:.:.,!
.    /ゝ-`';:/ .:〈ニ=-=ニ二 ̄ヽレ',!
   /::::;;;;;/  ' ,, ニ`ー-,、__\〉ィ,!
.   /;:::::/ ::.    ::.,,\_ゞ;'> 〈;,!
  /i!:::::iヾ-'、::..       '';~ ,;:'/,!
. /;;;i!fi´l_、,.`        .: ,;:'  ,!
/;;;;;i' ('ー、ヽ      ..: ,;:''   ,!
ヽ、jゝ、`ヾ:、゙、   ,..:'.:'"    .: ,!
   ``ヽ.、_ ¨`  ,:'      (_r:,!
       ``ヽ.、..    ノr;ソ~,!
             ``ヾ、 / 7,!
                 ``ヽ,!







65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:07:16 ID:/Dqk+3q3
ルイズとタバサの成長と、ついでに時よ止まれザ・ワルド!!

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:31:30 ID:/ChpjC7n
キング・クリムゾン!ツンからデレへという過程を吹っ飛ばして
いきなりデレに…ってただのニコポじゃねーか

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:37:38 ID:FO6OFTQd
>>66
つスコップ

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 20:52:46 ID:K2bUvuMq
スコップなんて使わなくてもアンダーグラウンドで充分だ。

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:04:03 ID:YjjO1Jfy
             ___,,,,,..... -一ァ
         / ̄;;;´;;、;;;ヾ;;;, -──--、,!
.        /'´|;;;;,、;;;;;;;;;;/      ,!
.         /:.:.:.レ´:.ヾ;;;;;;i   S  も ,!
       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ;i  Q  う ,!
.      /:.;.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ  出  す ,!
.       /レ' ;|:.:.:.:.:.:.:,:ィ:.:.:.:〉演 _ぐ,.,!
     /-、ヽ,:|:.:.:,/ /:.:.://.:,:ィ:.:.:.,!
      /'ヽ、ヾi ゙´.:   /__;:;:-'"´ ,;|:.:.:.,!
.    /ゝ-`';:/ .:〈ニ=-=ニ二 ̄ヽレ',!
   /::::;;;;;/  ' ,, ニ`ー-,、__\〉ィ,!
.   /;:::::/ ::.    ::.,,\_ゞ;'> 〈;,!
  /i!:::::iヾ-'、::..       '';~ ,;:'/,!
. /;;;i!fi´l_、,.`        .: ,;:'  ,!
/;;;;;i' ('ー、ヽ      ..: ,;:''   ,!
ヽ、jゝ、`ヾ:、゙、   ,..:'.:'"    .: ,!
   ``ヽ.、_ ¨`  ,:'      (_r:,!
       ``ヽ.、..    ノr;ソ~,!
             ``ヾ、 / 7,!
                 ``ヽ,!






70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:11:45 ID:P+EUbikK
>>65
ザ・ワルドは成長を止めるのではなかろうか

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 21:15:56 ID:2EAm+8NU
キラークイーン・バイツァダスト!
ザ・ワルドを爆破し、ルイズがデレからツンになる前に戻る!

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:36:35 ID:l6xHisuM
投下はないのか!?

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:54:34 ID:WYCxPY0x
>>72
投下がない?逆に考えるんだ
君が書いて投下すればいい

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/30(火) 23:56:14 ID:TvJ09MkE
                γ ⌒ Y  ヽ
                  (       )    ┌───────────────┐
               ( (    ,爪勿   )   |                       |
                ((  ノ   し    )  |                        |
                 ) λ{,へ,, /^ヽ, )   |  たまには静かに暮らしたいんだ  |
                 〔ξセtヶ, !kァヲ 卩  <                        |
                  ヘヽ ̄   ̄´∧_    |                        |
                  ∧   _  ///i\  └───────────────┘
                 / |ミ\  ̄////| | \  /⌒\
               // |ヘミ/ ▼\彡 |  |   ̄   / イつ
             /  〈  | ! ! ! ■! ! ! ! |  |   \/  ⌒\
          / ̄/    > |! ! ! !■! ! ! ! |   \    ヽ    \
         / /    <   |! ! ! ■! ! ! ! |  <    \     \
         | /     ヽ  |! ! ! 【・・】 ! ! !|   /     ヽ      \
         人|     |  | ! ! ! 【X】! ! ! !|  /      /^\      \
        /  ヘ     |  |! ! ! ! ■■ ! ! |  |      /   ~\      \
       /    〉    |   |! ! ! !■||■ ! !|       /       \     \
      /    /^\      | ! ! ! ■|||■! !|      /         >
     /    /    ~\    | ! ! !■■■ !|      /        /    /
    ノ   /       \   | ! !■【・・】■|      |       /    /
  /  ⌒)           ̄| | ! !■【,X.】■|      |     /    /
  |     \          } |! !■■■■|      \  /   θ/
  \      \       / |ミ ■■■彡|  匸二コ | /\  θ/
    \0    \  _ /   |   ■■ |       ノ\/ ̄
      \0/^/ ̄ ̄ へ\ |   ▼   |     / ̄  /
          ̄\    \\  |            |_/7  |
             ̄\\ \               /   ノ


75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 00:11:03 ID:f6iHcPnC
一瞬マイコーに見えたのは秘密だ

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:05:31 ID:JQnarMsI
投下無いのも寂しいから、中途半端でも投下した方がいいかな?
いいなら1:20位からレロレロ

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:15:32 ID:1kdL7Bvw
支援する

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:18:03 ID:I/tRygqS
待ってるぜ

79 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/31(水) 01:20:44 ID:JQnarMsI
「きゃああああああああああ!」

30mはあろうかというゴーレムの落とす影は、強烈なプレッシャーになる。
その重圧に、最初にキュルケが悲鳴を上げた。
そしてその悲鳴を合図に、ここにいる全員が蜘蛛の子を散らすようにして逃げていく。
未だ、身体に縛られて思うように動けない、僕と才人を除いて。

「おい、おいていくなよ!」

才人が去っていくキュルケの背中に叫んだ。
しかし、キュルケはそのまま本塔の方へと走り去っていってしまう。
自力で何とかするしかないか。
幸い、僕にはスタンドがある。
パワー自体は強くないが、このくらいの縄、刃物さえあれば切断は可能だ。
まず、僕は今この広場にある刃物は、僕の槍、デルフリンガー、キュルケの買ってきた剣の3つだ。
デルフは論外だ。威力は兎も角、切れ味は鈍い。第一、今タバサの竜がくわえているしな。
次にキュルケの買ってきた剣。コレが一番の候補だが、これまたタバサの竜がくわえたままだ。
となると、切りづらいが僕の槍しかないか。

僕はハイエロファントを、立てかけておいた槍に向かって伸ばす。
と、それに合わせたかのように、我に返ったルイズが此方へ駆け寄ってきた。

「な、何で縛られてるのよ! あんた達!」
「お前等が縛ったんだろうが!」

兎に角、駆け寄ってきたルイズは、僕達の縄に手を掛け、それをほどこうとする。
しかし、男二人を縛り上げている縄だ。そう簡単にはほどけないだろう。
案の定、ルイズはその縄の前に悪戦苦闘している。
そうこうしている合間にも、ゴーレムの影は刻一刻と此方に迫り来る!
僕も急ぎ、槍の穂先を外そうと試みるが、今に限って中々外れない。
クソッ! こんな時に!

「ルイズ! お前だけでも逃げろ!」
「く、このロープ!」

良し、何とか外れた。
が、今から槍の穂先をたぐり寄せても、どうやら間に合いそうにない!
そんな僕の頭に、いつぞやと同じような選択肢が浮かぶ。

80 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/31(水) 01:23:24 ID:JQnarMsI
3択−一つだけ選びなさい
 @ハンサムの花京院は突如、起死回生の案が思い浮かぶ。
 A誰かがきて助けてくれる。
 B踏みつぶされてペシャンコ。現実は非情である。

僕の理想は2だが、キュルケは既に逃げ、タバサは既に上空。どうがんばっても間に合いそうにない。
ルイズは僕らと同じ立場だから、アテにはならない。
となると1しかないが、ハイエロファントで引っ張り上げようにも、3人同時は辛いし、何よりとっかかりになる物が無い。
となればッ!

「エメラルドスプラッシュ!」

僕は自分めがけてエメラルドスプラッシュを放つ。
これなら多少怪我は負うが、命は助かるッ!

「え!? ……きゃあ!」
「お、おいちょっと待……うぐあっ!」
「ぐうッ!」

とっさに撃ったエメラルドスプラッシュは加減が効かず、縄を引きちぎって、僕ら三人の身体は大きく宙に舞い上げられた。
思わず食いしばった歯が唇を切ったのか、口内に血の味が広がる。
が、そんな痛みは全身の激痛に比べれば……ッ!

直後、地面に身体が叩きつけられた衝撃に加え、才人、ルイズの身体が、僕の上へとのしかかる。
その衝撃に思わず、意識が飛びそうになった。
が、何とか意識を一枚繋いで、二人の様子を確認する。
才人や、ルイズは落下の衝撃が弱まった御陰で、意識を持っている様だ。すぐには動けないだろうが、逃げることは出来るだろう。
とりあえず、首の皮一枚だが、命は繋がったか。

幸い、ゴーレムの動きがのろく、大雑把なのでもううっかり進路上にでも出てしまわない限り、大丈夫であろう。
が、身体の痛みはどうしようもないな…ッ
何とか、未だに激痛のする身体を持ち上げ、僕はゴーレムの様子を見る。

先程までは影しか見えなかった、そのゴーレムはいやにずんぐりむっくりな体型をしていた。
そしてその肩の所には、黒いローブをまとった人影。おそらくアレが、侵入者。つまりこのゴーレムを操っているメイジだろう。
残念ながら、ローブのフードを深くかぶっている為、顔は解らない。
わざわざ姿をさらしているのは、自信の現れだろうか。
其奴はこっちをちらりと見、どうでも良いかと判断したのか、僕らを無視して本塔の方へと近づいていく。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:23:29 ID:g5cU57mP
支援

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:24:50 ID:2Un3XnCk
レロレロ支援レロレロ

83 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/31(水) 01:25:38 ID:JQnarMsI
「痛ぅ… 何なのよ、もう!」
「ぐぅっ…… 花京院! もう少し、やり方があるだろ!」
「助かっただけマシです。贅沢を言わないでください」
「お前なぁ…」

どうやら二人も起きたようだ。
二人は震える体を動かして、互いに肩を貸すような体勢でゴーレムを見上げる。

「しかし、なんなんだよ。あれ」
「わかんないけど、巨大なゴーレムね」

二人が見たままの感想を述べた。
あんなに大きくては、生半可な城壁では意味がないだろう。

「あんなデカイのアリかよ……」
「あのサイズのゴーレムを操れるなんて、トライアングルクラスのメイジに違いないわね」

トライアングル。確か、分け方としてはスクウェアの下のクラスだったか。

「アレでトライアングル…… ということは、スクウェアはもっと大きいゴーレムを操れるんですか?」
「サイズ的にはあのくらいが限度だけど、スクウェアクラスとなると、もっと機敏だったり、全身が鉄で出来てたりするわね」

アレよりも凄いのが居るというのか。
全身土で出来てるとはいえ、重量だけならン百トンぐらいありそうなのだが。
常識が通じない世界だと思ったが、まさかここまでとは。
まさしくファンタジーだな。
しかし、一体何が目的で……

「どうして、こっちの方に来るのよ!」

キュルケの悲鳴にも似た大声によって、僕の思考は中断される。
見れば、キュルケが丁度ゴーレムの進路上に突っ立っていた。今にも踏まれそうな状況だ。
上空のタバサも気がついたのか、キュルケを助けようと急降下しているが……アレでは間に合いそうにない。
だが、そこは丁度さっきエメラルドスプラッシュを放った場所と、今僕がいる場所の一直線上。
つまり、

「僕がスタンドの力で、簡単に引っ張り上げられる! 『ハイエロファント・グリーン』ッ!」

引っ張られたキュルケの身体は、低空で風を切るようにして、僕達の方へ引き寄せられた。

「大丈夫ですか?」
「え、ええ。助かったわ……」

キュルケは少し呆然とした感じの表情で、僕の顔を見ている。
しかし、とっさのことだったので、引っ張る時にスタンド越しではあるが、思いっきりキュルケのムネを触ってしまった。
その、何というか、大きいことは良いことだと思います。
柔らかくて、張りがあって……
って、何を考えている、僕はッ!

84 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/31(水) 01:26:54 ID:JQnarMsI
そうやって、僕の思考があちら側に行っている間に、巨大なゴーレムは本塔の辺りに付き、その大きな上体を反らして、拳を思いっきり本塔の壁に叩きつけた。

ッ!?
本来、見えないはずの衝撃が、見えたような錯覚を覚える程の強さを伴い、空気を伝わって広場全体に広がる。
まるで耳栓をしている人間の横で、銅鑼を叩いたような感じである。
その衝撃が広場に伝わりきったのを確認して、黒ローブの人物は腕を下げる。。
すると、召使いが王の命令を聞くようにゴーレムはゆっくりと本塔から腕をどけた。

「なッ!」

そこで僕の目に入ったのは、傷一つついていない壁。
あの衝撃を耐えられる耐久度。一体、何で出来て居るんだ?
驚かずには居られない!

それは黒ローブの人物にとっても意外なことだったらしく、しばし、その動きを停止させていた。
そしてしばし間をおいて、ゴーレムはもう一度上体を捻って、パンチの体勢を造った。
今度は先程と違い、振り上げられたその腕が、鈍い光を放っている。
明らかに土じゃあない。
あの光沢は、金属の物だ。

「……宝物庫!」

突然、ルイズが声を上げた。
宝物庫。いったい何のことだ?

「思い出したわ。ここは丁度、宝物庫の裏手になるのよ」
「ってことは、つまり泥棒か」
「凄く大胆な泥棒ね」
「盗賊といった方が正しい気がします」

成る程、あくまで盗むのが目的だったから、僕達を無視して本塔に近づいた訳か。
音がしなかったのは、この大胆な盗難行為を隠蔽するためか、兎に角、人を寄せない為なのは間違いない。
だとすれば、ここに僕らが来たのは相手にとっては大誤算ということなのか。
と、すると、次はどんな行動を取ってくる?
そう思っている内に、二回目の衝撃が辺りに走る。
今度は先程より強烈だ。
しかし相変わらず、壁には傷一つついていない。

それを見、黒ローブの人物は突然、此方に向きを変えた。
今度は此方を確認する。という感じではなく、明らかに此方に狙いを変えたといった風である。
どうやら、強行逃走に目的を変えたようだ。

「あんた達も運が無かったねぇ!」

黒ローブの人物が声を上げ、右手を振り上げた。その手には、教鞭程度のサイズの杖が握られている。
それに合わせ、ゴーレムも同じように右腕を振り上げる。

「恨むのなら、こんな所にきちまった、自分の不運を恨みな!」

その言葉と共に、ゴーレムはその振り上げた右腕を振り下ろしてきたのだった。

To be contenued……

85 :ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk :2007/10/31(水) 01:28:27 ID:JQnarMsI
投下完了。
メチャ短いのは仕様です。
リハビリ、リハビリ

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:39:03 ID:1kdL7Bvw
GJ!
花京院の存在がどう影響するか楽しみだッ!!!

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:41:03 ID:g5cU57mP
GJです!

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 01:59:58 ID:Ay+AB+hl
カッキョーさーん、投下乙デース

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 03:07:59 ID:xuFi3vvm
GJ!

花京院w
役得だなwww

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 03:15:25 ID:8D0R4Y8z
GJ!花京院はホントにハンサムだから困る。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 06:42:50 ID:MC+uENTh
仮面のルイズを読んでいて思ったのだが、吸血鬼化したルイズは受胎可能なのだろうか?
DIOは人間の女性を孕ませる事ができたわけだが。
もしもかりに受胎可能だとしたら、生まれてくるのははたして吸血鬼なのか?
それとも人間なのか?もしもかりに人間だとしても……。


そいつの頭はやはりコロネなのか?

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 07:47:18 ID:YQP1F/0f
男のピンク髪でコロネヘアーは最悪だなw
花京院の人GJ!


93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 08:31:09 ID:gT1msrvB
受胎可能だとしても首だけになってシエスタの肉体を奪ってからの話だろうなw
つまり髪の色はギャングスターなコロネと一緒のはずだ

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 08:36:36 ID:94j4yWay
六部で登場したDIOの子供たちの髪の色は違ってたから
メイジの能力に目覚めても髪の色は変わらない?

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 11:03:35 ID:jAEHEEFs
仮面のルイズになら喜んで血を差し出す

最初見た時はルイズがWRYYYYYになって主要キャラの血を
吸いまくる話だと思ってたのにこんなにも切なくなるとは…

作者様には感服しました
本当にGJであります

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 11:16:48 ID:nZf17nuZ
仮面ルイザーは改造人間である!
悪の組織、石仮面に吸血鬼へと改造されたルイズは
今日もアンニュイ乙女な本性を健気な強がりで覆って運命と戦い続けるのだ!

という話だった訳だな

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 11:28:11 ID:HWO6wDGu
受胎可能で一応人間として生まれる、じゃないかな?
吸血鬼になるには脳への刺激が必要だし、赤ん坊が吸血鬼だと成長しないだろうし。
もし吸血鬼が滅んでなかったら、
息子(娘)が成長したら親が脳を刺激して吸血鬼にする成人の儀式が作られてそう(w

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:54:41 ID:/OhP0VZp
吸血鬼卵細胞から発生して、吸血鬼子宮に着床するんだから、生まれてくるのはほぼ100%吸血鬼だろう。

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 13:57:24 ID:z1D46HPE
JOJO世界の吸血鬼って秘孔を刺激された超人の一種だから、
若干身体能力は高いだけの人間が生まれる方が可能性は高いんじゃね?
 

問題は受胎させようにも筋肉の締りによって、入れられなかったり引き千切られる方が先という罠。
【体外受精という方法はないのか】

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 14:39:50 ID:Pz9LTYqX
つまり吸血鬼×吸血鬼なら作成から出産まで
問題がなく、吸血鬼が生まれる、と?


101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 14:49:17 ID:pdDDZABL
>>99の人の意見に賛成です。生まれてくるのは人間なのでは?
そういえば、柱の男達は人間との混血が可能なんでしょうか?

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:03:08 ID:nZf17nuZ
しかしだな、髪の一本すら生物を操る肉腫となり
他の生物を無節操に己に取り込めるJOJO吸血鬼の場合、

もしかしたら精子と卵子にすらこの特性が(ry

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 15:10:35 ID:/OhP0VZp
>>101
完全に種族違うから無理じゃないか?というか、触れた瞬間に喰われるw

トラとライオンの混血って、どちらが母体になるかで体格がかなり変わるのよ。
父トラ母ライオンのタイゴンは体格が小さいけど、
父ライオン母トラのライガーは体格がトラより大きくなる。

母体が吸血鬼である以上、母体の影響で胎児もかなり吸血鬼化すると思う。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 16:02:15 ID:38kOThG/
>>96
危うく噴く所だったじゃないかバーローww

105 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:09:04 ID:Oi6KpzZZ
久しぶりの投下にドキドキしながら投下します

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:10:52 ID:Ln3lHICM
>>101

最終カーズは「死なないし老いないから、生殖イラネ」という解説があったろう?
他の赤石石仮面を被ってない柱の漢も、この辺りから考えると、不可能では無いが
エロゲの如く即受胎な生殖力は無いんじゃないか?不可能では無いが、かなり確率は低いと
思う。

発情期などがあり、その際には柱の不死の一族孕ませる程の強力な生殖するというパターンも
思わんでも無いが。

107 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:11:54 ID:Oi6KpzZZ
第二十九話 『凱歌はなお鳴りやまぬ銃声と共に』

 トリステインの城下町、ブルドンネ街ではでは派手に戦勝記念のパレードが行われていた。
 華やかななりをした貴族たちが馬車に乗り込み胸を張って闊歩し、その周りを魔法衛士隊が警護している。だが絶体絶命とさえ思われた状況から生きて帰れたことからかその目には厳しさよりも安堵の色が強く見受けられた。
 狭い街路には観衆が詰めかけ花道を作り出し、道に出られなかった者達も通り沿いの建物の窓や、屋根や、屋上から身を乗り出すようにしてちり紙の花吹雪と共に歓声を上げている。そして次の瞬間に観衆の興奮は最高潮を迎えた。
 聖獣ユニコーンに引かれた馬車に乗ったアンリエッタと、そのいささか後方から美しい白馬に跨ったウェールズがやってきたのだ。
「アンリエッタ王女万歳!聖女様万歳!」「トリステイン万歳!」「おお!白の国の勇者様だ!トリステインを救ってくれた勇者様だぞ!」「アリガトオオッ!アリガトォ〜〜〜〜〜〜!!アリガトオオッ!!!」
 街路は今まさに歓喜の坩堝と化した。敵の侵攻にいち早く反応し駆け付け侵攻をくい止めながら村人を守ったウェールズと数で大きく勝る敵軍を最終的には大きな力で撃破したアンリエッタは『聖女』と『勇者』と崇められ、今やその人気は絶頂である。
 二人が進むたびに観衆は黄色い歓声を上げ、この勝利を祝う。
 すると誰かが歌を口ずさみ始めた。それは徐々に、徐々に周りに伝播して気づけば街中が歌を歌い出し始めたのだ。勝利を祝い、兵を労い、祖国の繁栄を歌う、トリステインに伝わる凱歌。人々の喜びを乗せた歌声は青い空に響き渡る。
 人々が歓喜する理由には祖国の勝利の他にもう一つあった。
 アンリエッタはこの戦勝記念パレードが終わり次第、戴冠式に臨むのだ。母である太后マリアンヌから王冠を受け渡され、晴れて女王となる運びであった。これに異を唱えるものなどはまずいなかったほどである。
強いて上げるとすれば隣国のゲルマニアくらいではあるが、ゲルマニア皇帝は渋い顔をしながらアンリエッタとの婚約解消を受け入れた。一国にてアルビオンの侵攻軍を打ち破ったトリステインに対して強固な姿勢を示せるはずもなく、同盟の方もより強固なものとなった。
 しかし何より、アンリエッタとウェールズの事が庶民の話題の中心であった。亡国の王子と祭り上げられた王女。悲劇的な上に二人は美しいときている。
人はとかく美談に弱いもので、二人は恋仲だのトリステインに亡命したのは王女がいるからだのと騒ぎ立て、今や二人はいつ婚約するのかというまでに話は膨れあがっていた。


108 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:15:48 ID:Oi6KpzZZ

「結ばれぬはずの恋人は今数々の障害を共に乗り越えて結ばれる――――いやはや、これは物語化されること間違いなしだね。なあホレイショ」
 賑々しい凱旋の一行から離れた中央公園の片隅で捕虜の一人がそう言った。男の名はサー・ヘンリー・ボーウッド。あの巨艦レキシントン号の艦長として指揮を執っていた者だ。だが敗軍だというのに日焼けした精悍な顔には微塵も悔しさを見せていない。
「おや、気が合うな。ぼくも今まさにそう思っていたところさ。見ろよあの二人の嬉しそうな顔を。さすがは『聖女』に『勇者』だ!なんとも輝いているね!」
 ホレイショと呼ばれたでっぷりと肥えた貴族のその言葉にボーウッドは腕を組んだ。
「輝き。輝きと言えば、ああ、あの光はいったい何だったのかな!艦隊を丸ごと飲み込んで壊滅させてしまった光!驚きだね!」
「なによりあの光による死傷者はゼロときている。奇跡の光だ。あれも巨人の力なのかね?まるで巨大な手のひらで弄ばれたような気分だよ」
「まったくだ・・・。『巨人』に『聖女』に『勇者』とは、ますますもってお伽話じゃないか。やれやれ、我が『祖国』は恐ろしい敵を相手にしたものだ!」
 ボーウッドは大仰に手を上げて見せた。そうは言いながらもやはり不思議と悔しさはなかった。そして近くに控えていたトリステインの兵士に声をかけた。
「きみ。そうだ、きみ」
「お呼びでしょうか、閣下」
 敵味方を問わず貴族には礼が尽くされる。杖こそ取り上げられてはいるが、敗軍の将が今こうして縄も掛けられずにパレードを見ているのもそう言った事情からであり、兵士は丁寧な物腰でボーウッドに接してきたわけである。
「なあきみ、ぼくの部下達は不自由していないかね。食わせる者は食わせてくれているかね?」
「兵の捕虜は一箇所に集められ、トリステイン軍への志願者を募っている最中です。そうでもない者については強制労働が課されますが、ほとんど我が軍へと志願するでしょう。あれだけの大勝利ですからな。
 それと胃袋の心配は無用でしょう。捕虜に食わせるものに困るほどトリステインは貧乏ではありませぬ」
 胸を張って答えた兵士にボーウッドは苦笑を浮かべて金貨を握らせた。
「これで聖女の勝利を祝して、一杯やりたまえ」
兵士は直立すると、にやっと笑った。
「おそれながら閣下のご健康のために、一杯いただくことにいたしましょう」
 立ち去っていく兵士を見つめながら、ボーウッドはこの不思議な気分の正体に気付き呟いた。
「もし、この忌々しい戦が終わって国に帰れたらどうする?ホレイショ」
「もう軍人は廃業するよ。なんなら杖を捨てたってかまわない。おかしな話なんだがね、負けたというのに気分は晴れ晴れとしているのだよ」
 ボーウッドは大声で笑った。
「まったく今日は良き日だよ!こんなに気が合うとはね!ぼくも同じ気持ちだよ!もしかしてきみも今何か叫びたいんじゃないのかい?」
「おお奇遇!それでは一緒に叫んでみるか!何せ今日は無礼講だ!」
 二人は目を合わせて笑うとそろって叫んだ。
「トリステイン万歳!」


109 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:18:17 ID:Oi6KpzZZ

 枢機卿マザリーニはアンリエッタの隣で、ここ十年見せたことの無いようなにこやかな笑みを浮かべていた。
 彼はアンリエッタが戴冠式を迎えて女王となった暁には、内政と外交の二つの重石をアンリエッタに任せ、自分は相談役として退こうと考えていた。いや、正確にはアンリエッタとウェールズに、である。
(この夢のないじじいに期待を抱かせる二人だ。きっと上手くやってくれるだろう)
 王宮の中には未だウェールズの存在を快く思っていないものもいるが、ウェールズの活躍に民衆の期待がそれを軽く押し切ってしまうだろう。自分の最後の仕事はさしずめ二人の仲人か、とマザリーニは柄にもなく思っていた。
 傍らに腰掛け民衆に手を振る新たな主君に声をかける。
「ご機嫌麗しいようでなによりですな。このマザリーニ、この馬車の中で殿下の晴れ晴れとしたお顔を拝見するのはこれが初めてですぞ」
「あら、それはあなたの見方がひねくれているのではなくて?わたくしあなたの前で笑顔でなかったためしはなくってよ」
「その様子では本当に気負いはないようですな」
 するとアンリエッタは少し考え込み尋ねた。
「母さまはなぜご自分が即位なさろうとはお考えにならなかったのでしょう・・・」
「太后陛下は喪に服しておられるのですよ。亡き陛下を未だに偲んでらっしゃるのです。あの方は我々が『女王陛下』とお呼びしてもお返事をくださいませぬ。妾は王の妻、王女の母に過ぎませぬ―――そう言ってご自分の即位をお認めになりませぬ」
 マザリーニは自分でも声の調子が落ちているのに気付きしまったと思い、下げてしまった視線を上げた。しかしアンリエッタは凛とした顔をしてマザリーニを見つめている。
「母さまのお気持ちはわかります。もし・・・・・・もしもウェールズ様が死んでしまわれていたのなら、きっとわたくしも王座に座ることを拒否したでしょうから・・・・・・」
「殿下・・・・・・」
「でも、あの人は帰ってきてくださったわ。あのときの誓いを果たしてくれました。だから今度はわたくしが誓いを果たす番ですわ。『国も国民も守る』覚悟はできています」
 アンリエッタの瞳には、まだ小さいながらも力強さが備わり始めているようだ。そして天井のない馬車の背後を見つめている。その先には、愛しの君がいる。
 昔の詩人は『恋する乙女は無敵』と謳っていたが、なるほど、確かにその通りだとマザリーニは微笑んだ。
 今まさにその守るべき国民達が凱歌を歌い始めた。

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:19:15 ID:siPSmUyQ
 

111 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:20:23 ID:Oi6KpzZZ

「ある雪の日にディランとキャサリンが道を歩いていたんだ。あんまりにも寒くって地面に氷が張っていたのに二人は気付かず、案の定キャサリンは思いっきり転んで尻餅を打ってしまったんだ。それで慌てて助け起こしたディランは彼女のお尻を見て言っちまったのさ。
『おいキャサリン、お尻が汚れてるぜ』と。そしたらキャサリンはこう答えた。『やあねディランったら。私のお尻はとっくにあなたに汚されちゃってるじゃない』ってな!HAHAHAHA!」
 パレードを眺める群衆の中、ウェザーはワインの瓶を片手にかなりオーバーアクションでそう言うと豪快に笑い出した。俗に言うアメリカンジョークというヤツである。
「こんな時間から下ネタだすなんてだいぶ酔ってるわね、ウェザー」
「酔い方がオヤジ臭いのよ」
「・・・彼は三十九」
 そんなウェザーの様子をルイズ、キュルケ、タバサの三人娘は呆れたように見ていた。
「まあでも、あのお姫様達もようやくってとこだしね。ダーリンが浮かれるのもわかるわ。私たちもかかわった手前、人ごととは思えないし」
「それもそうね。今日はめでたい日だし、少しくらいは大目に見てあげようかしら」
「・・・進歩」
「何か言ったかしら、タバサ?」
 そんな三人をよそにウェザーは空を仰いでため息をつく。疲労ではなく充実感からのため息。
 ああ、ペルラ。見てるかい?あの幸せそうな二人の顔を。こっちまで嬉しくなっちまう。デートの時の君はよく笑ってくれて、今のアンリエッタにそっくりだ。
 なあ、ペルラ。あの時守れなかったモノ。ちゃんと今は、守れてるだろう?
流れる雲も緩やかに、風は優しく吹いている。この凱旋を祝う凱歌も徐々に大きくなり盛り上がりを見せている。
「・・・ん?」
ウェザーはその雲の中に一つだけ違和感を感じるものを見つけた。白くてふわふわしていて、捉え所のない雲。いや雲と言うより――帽子だ。
 どこかで見た気もするが、果たしてこのパレードの観衆の物だろうか?
 いや、今日は風は強くない。あんな空高くにまで運ばれはしないはずだ。となればあれは幻覚だろうか?
「あー・・・なあルイズ。『あれ』見えるか?」
 帽子を指差して尋ねるがルイズは目的のものがわからずに小首を傾げるだけだ。
「なに?あれって・・・雲?」
「ああ、いやいい。どうも酔ってるらしい」
「幻覚でも見たんじゃないの?」
 ほどほどにしなさいよ、と呆れた様子でルイズは視線を戻した。
 ウェザーはそれに肩を竦めて答えると再び視線を上げた。帽子は変わらずふわふわふらふらと宙を漂っている。
凱歌は高々と空に響いている。

112 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:23:47 ID:Oi6KpzZZ

 ウェザー達とは別の場所でモンモランシーはパレードを遠巻きに眺めていた。人垣でパレード自体は見えないが盛り上がっていることはよくわかる。
 手持ちぶさたにそれを見ていると、人ごみをかき分けてギーシュが現れた。両手には果物のジュースの入った容器を持っている。
「遅いわよ」
「いやあ、ごめんごめん。人が多くてね。いつもあそこは大人気だ」
 頭を掻きながらジュースを渡してくるギーシュに、モンモランシーはあっそ、とつれなく返した。困ってしまったギーシュはパレードを指さして明るい声を出す。
「ほら、あれをごらんよ。姫様が通る。すごいね」
「へえ。じゃああなた、せっかくなんだからアンリエッタ様とデートでもすれば?それともキュルケとがいいのかしら。まさかタバサやルイズだなんて言うの?」
「も、モンモランシー・・・・・・誤解しないでくれよ。彼女達とは確かによく一緒にいるけれど、それはあくまで親友としてであってだね、ぼくが愛しているのは君だけさ、モンモランシー」
 キザったく恰好をつけて言ってはいるが、果たしてこのセリフも何度目だろうか。モンモランシーがなお冷たい姿勢を崩さないで居ると、ギーシュは空を仰いで眉間を抑えた。必死に褒め言葉を探してでもいるのだろう。
 その間にモンモランシーは事を起こした。袖に隠していた小瓶を取り出し素早く中身を自分の飲み物に垂らす。透明な液体がジュースに溶けていく。あとはこれを不味いとでも言ってギーシュのものと取り替えてしまえばいい。
 小瓶の中身は禁制の惚れ薬だ。ギーシュの浮気性にかねがね悩まされてきた身としてはこれぐらいのことはしなければ安心できない。
「そうだ!さっき向こうでアクセサリーの露天を見つけたんだ。君に似合いそうな物もあったよ。行ってみないかい?」
「ふうん・・・まあいいわ。行きましょう」
 俄に表情を明るくしてギーシュは歩き出した。本当にころころと表情の変わる人ね、これが表情だけですめばいいんだけれどと思いながら、モンモランシーも歩き出した。
 でも、何か違和感を感じる。何だか今までのギーシュとは違う気がするのだ。確かにギーシュはギーシュでギーシュだけど、でもけっしてギーシュであるとは言い切れないのでギーシュ・・・・・・語尾までギーシュに侵されるなんて相当ね。
 べ、別にあいつが好きなわけじゃなくて、浮気が許せないだけなんだから!
 なんて事を考えて顔を上げると、ギーシュはもう人ごみに紛れて姿が見えない。モンモランシーは慌てて駆け出した。
「いてぇな!」
 ろくに前も見ていなかったせいか、モンモランシーは男にぶつかってしまった。花を擦りながら見上げると、いかにも傭兵崩れといったなりの厳つい大男で手に酒のビンを持ち、ラッパ飲みをしている。その顔はすでに真っ赤で相当にできあがっているようだった。
 こういう手合いにはかかわらない方がいい。視線を避けるようにモンモランシーは男の脇を通り抜けようとしたが、腕を掴まれた。酒臭い息が降りかかってくる。
「おいおい、待てよお嬢さん。他人様にぶつかっておいて謝りもなしに立ち去ろうなんて法はねえ」
 モンモランシーは必死に腕を振り払おうともがくが、力が強く放してはくれない。
 傍らの傭兵仲間らしき男がモンモランシーの羽織ったマントを見て「貴族じゃねえか」と呟いた。しかしモンモランシーの腕を掴んだ男は動じない。
「今日はタルブの村の戦勝祝いの祭だぜ、無礼講だ。貴族も兵隊も町人も関係ねえよ。ほら、貴族のお嬢さん、ぶつかったわびに俺に一杯ついでくれや」
「は、離しなさい!無礼者!」
 モンモランシーが叫ぶ。だがその声は震えてしまい、男もそれに耳ざとく気付きいやらしい笑みを浮かべて迫ってきた。
「なんでぇ、俺にはつげねぇってのかい、ええ?そりゃねえだろうお嬢ちゃん。誰がタルブで戦ったと思ってやがる!あんたが今こうして平和に暮らせてるのは『聖女』や『勇者』でも貴族でもねえ!俺達兵隊さ!」
 男の無骨な手がモンモランシーに向かって伸ばされる。モンモランシーは恐怖に竦んでしまい動くことさえ出来なかった。
 いや、いやよ。何でこんなことになってるの。誰か助けて。誰か・・・助けて、ギーシュ!
 モンモランシーはきつく目を瞑った。しかしいつまで経っても男の手は触れてこない。怪訝に思い目を開くと、いつの間にか現れたギーシュが、男の手をがっしりと掴んでいた。
「ギーシュ!」
「なんだテメエ、ガキはすっこんでろ!」
「彼女に触れるな」

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:24:46 ID:siPSmUyQ
 

114 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:26:11 ID:Oi6KpzZZ
 ギーシュの低く静かな声が聞こえた。モンモランシーにはそれが信じられなかった。確かに出しゃばりで大口を叩くが、その実ヘタレでへっぽこな、あのギーシュが私をかばってこんな厳つい大男の前に立ち塞がるなんて。
「テメエも貴族か。だったら俺達に感謝の意を示すべきじゃねえのか?俺たちゃあのタルブで―――」
「タルブ村で戦った?それはおかしいな。あそこで戦った兵達は女王陛下にその功績を讃えられ特別にウェールズ様の隊としてあのパレードに参加しているはずだ」
 ギーシュはけっして目をそらすことなく大男を睨みつけている。大男は歯軋りをして腕を振り上げたがそれをもう一人の男がそれを抑えた。
「そのへんにしとけって」
「放せよ!こいつをぶん殴ってやらなきゃ気がすまねえ!」
「よく見ろ。そいつはもうマントの下で杖を構えてるぞ。いや、呪文も出来ているかもな。どちらにせよ俺達に良い事なんざねえよ」
 大男は仲間にそう諭されて、手を下げた。しばらくギーシュの目を見ていたが、やがて「悪かったな」と告げて背を向け去っていってしまった。
 何だかギーシュの意外な一面をよく見せられる日だ。
「・・・ギーシュ、あなた・・・」
「ああ、大丈夫だったかいモンモランシー?急にいなくなるから心配で走って探し回ったよ」
 ギーシュは極度の緊張から解放されたせいか、大きくため息をついて膝に手をついた。額には汗が滲んでいる。
(ああ、急いで駆け付けてくれたんだ)
モンモランシーはなんだか嬉しくなってしまい、頬が赤くなるのを隠すように俯いた。ギーシュはそれをケガでもしたのかと勘違いしておたおたとモンモランシーの様子を心配して、そのギャップがモンモランシーには何だか可愛く映ってしまう。
「大丈夫よ、ケガはないわ。それよりほら、あなたこそこれ飲んで落ち着きなさいよ。自分のヤツはどこかにやっちゃったんでしょ?」
 飲み物を手渡したとき、モンモランシーはあることに気が付いた。
「あなた―――背が伸びた?」
「え?そうかなあ・・・大きくなった気はしないけど自分じゃ気付きにくいからかな?」
 いや、確かに伸びている。思えばこの前アルビオンから帰ってきた時にも少し伸びていた気がする。
(そう言えばさっき私をかばってくれたときも、何だか背中が大きく見えたし・・・)
 ラ・ロシェールやアルビオン、それに先のタルブ村での戦いのことも聞いてはいたが話半分程度にしか信じていなかった。けれどギーシュはそこで戦い、大きくなってきたのだ。メイジとしても、人間としても。
 そう思うと惚れ薬を使ってギーシュを自分に縛り付けようとしていた自分が急にちっぽけに見えてしまった。
(くやしいけど、わたしも早くギーシュに追いつかなきゃダメね)
「ねえギーシュ、その飲み物なんだけど・・・」
 ギーシュから惚れ薬入りの飲み物を返して貰おうと声をかけたとき、銃声が響いた。
「な、何?」
 パレードの様子がおかしい。周りの人たちも不安そうに騒いでいるみたいだ。
「姫様達に何かあったのかも・・・・・・危ないかも知れないからモンモランシーはここで待っていて!」
「ちょっ・・・とギーシュ!」
モンモランシーの制止も虚しくギーシュはパレードに向かっていってしまった。
 と言うか、
「ジュース返してよ―――ッ!」

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:29:37 ID:2Un3XnCk
sien

116 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:29:43 ID:Oi6KpzZZ

勝利に酔いしれる街の片隅に男はいた。パレードから少し離れた路地裏に立ち竦んでいる。元はそれなりだったであろう衣服はすり切れてみすぼらしくなり果て、長い髪はボサボサだった。
だが、その下の眼だけは少しもすり切れてはいない。獲物を狙う鷹のような眼光が宿っているのがわかる。しかし、それでもその双眸が光を映像として捉えることはない。男の目は白く、光はもはや彼を苦しめるだけの毒に過ぎなかった。
だからだろうか。男は光を嫌うように薄暗い路地を歩き、頭にはボロ布を巻いていた。かすかに三つ編みが揺れる。
「『あのお方』が・・・・・・この光を嫌ったわけがわかるな・・・」
 ボソボソと呟かれた言葉は誰に届くでもなく、男は歩き続けた。その手には布に巻かれた杖があり、見えぬ割には確かな足取りだ。
「右は・・・・・・レンガの壁・・・でかいな・・・・・・工場か?・・・煙突があるな。高さは15メートル弱・・・・・・十分だ・・・」
壁をなぞり、男はその白い瞳を左右に向けた。そして路地の一角、資材の積まれた場所に向かうと懐からズッシリとした袋を取り出して資材の中に紛れ込ませた。近くに立て掛けられていた梯子を見つけると、それを民家の屋根にかけて、一歩一歩静かに登っていく。
 危なげもなく登り切ると、煙突のてっぺんに陣取り周囲を見渡す。
「大通りまでは・・・・・・90・・・2・・・3・・・・・・95メートル前後というところか。風は後方からの微風・・・・・・1.7メートル。障害物無し・・・」
そこまで確認すると煙突に腰掛け、杖を取る。布を取り払ってその真の姿を日の下に晒してやる。
 黒光りする長筒――銃――を抱き締めるように持ち上げ、正面に構える。
「筋肉は信用できない。ライフルは骨で支える―――と、ライフルではなかったな・・・・・・」
 一瞬、ほんの一瞬だけ男は寂しそうな顔を見せたかと思ったが、再び正面を見据えたときの眼は鷹のそれだった。頭に巻いていたボロ布を剥ぎ取って捨てる。
「・・・・・・『マンハッタン・トランスファー』」
 帽子のようなスタンドがパレードの真上に浮遊する。弾丸を待ちこがれるかのように揺れている。
 かつてウェザーのいた地球には悪の帝王がいた。その圧倒的なカリスマと力で世界を支配しようとした男。だがその計画は男と深き因縁を持つ者達によって砕かれ、悪の帝王は消滅した。
 しかしその影響まで完全に消し去ることは出来なかった。帝王に心酔した生き残り達が帝王の敵討ちを考えるのも当然の流れと言えた。彼らは執念深く時を待っていた。
 二十年。それがこの男の執念を物語っていると言えよう。男は二十年間片時も恨みを忘れずに生き、ついに仇に手傷を負わせたが、戦い破れ息絶えた。
 そして今『ここ』にいる。男の名はジョンガリ・A。復讐の引き金を引く男。
 狙いを定めて引き金に手をかける。
「暢気なものだ・・・戦の引き金に指はかかっているというのに・・・・・・」
 銃声が凱歌を切り裂く。

117 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:32:53 ID:Oi6KpzZZ

 ルイズは固まっていた。いや、だけではない。観衆も凱歌を止め、ただただ目の前の光景を見ていることしかできない。
 アニエスによって地面に取り押さえられるウェザー。アンリエッタをかばうように覆い被さるウェールズ。そして地面に垂直に撃たれた弾丸。何が信じられないかと言えば、何もない空から弾丸が降ってきたことだろう。
 ウェザーが飛び出してからまさに電光石火だった。凱歌が最高潮を迎えた瞬間、空を見ていたウェザーがいきなりウェールズの名を叫びアンリエッタの馬車に向かい駆け出し、同時に銃声。
 一番に反応したアニエスによってウェザーが地面に倒された時には弾丸が馬車を貫通していたのだ。十数秒の間に起きた急転直下の事態についていけぬ観衆はただただ口を開けることしか出来ない。
「いてぇいてえ!絞めすぎだ馬鹿!」
「黙れ不埒者、大人しくしろ!」
 アニエスに関節を決められてもがくがいっこうに緩む気配がない。
「あ・・・アンリエッタ、ウェールズ、無事か・・・」
「あ、ああ。お陰様でね」
 ウェールズもかすり傷で済んでいるようだった。ウェザーが空を見上げると既に帽子は消えている。
「銃声は・・・あっちか!」
 ウェザーは渾身の力を込めてアニエスを跳ね飛ばすように立ち上がると騒ぎ立てる観衆を掻き分け、一目散に駆け出していった。
「あ、待て貴様!」
 アニエスが後を追いかけて消えた。
「ちょ、ちょっと!ウェザー!?」
 取り残されたルイズの叫びも野次馬と化した観衆のざわめきに虚しく飲まれて消えた。
「・・・どうする?」
「あら、それは愚問と言うものよタバサ。あたしたちは行くけど、お姫様が心配なら待っててもいいのよ?ルイズは」
「追いかけるわよ!」

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:34:39 ID:JQnarMsI
しえんするさー

119 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:34:41 ID:Oi6KpzZZ

 煙突の上で、騒ぎ立てる群衆のようにジョンガリは驚愕していた。よもやこの世界に自分以外のスタンド使いがいようとは。
「・・・・・・・・・」
 だがそれを動揺につなげたりはしない。心を落ち着かせて再び銃を構える。だが、銃を見てその気もなくしてしまった。銃身が歪んでしまっているのだ。
「ふん、オレを性能実験に使ったか・・・しょせんはオレも捨て駒というわけだ」
 懐に手を入れてブツを確認する。もしものときのために用意しておいた保険。だがジョンガリは命に保険をかけてきたわけではない。
 目的を遂行するためだけに用意した死の保険だ。
 ふと気づくと、スタンドが何か空気の乱れを感じ取った。恐らくは自分を捜し回っているのだろう。スタンドに不意打ちでもさせられれば楽だが、所詮こいつは衛星にすぎない。弾丸を中継する『狙撃衛星』。
 三度銃を構え、狙いを絞る。『マンハッタン・トランスファー』はすでに中継点で待機している。
「最後の仕事だ・・・・・・行くぞ。『あのお方』の下まで」
 ズドンッ!
 迫りくる追手に向けて弾丸を放つ。

120 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:37:11 ID:Oi6KpzZZ

 銃声のした方向に向かってかけているとギーシュと鉢合わせた。
「ウェザーじゃないか!何があったんだい?」
「アンリエッタが狙撃された。無事だが犯人を捜している。俺が見た限りじゃ敵は上だ。この辺で高い場所は?」
 それにアニエスが答える
「高い・・・・・・確か路地の奥に工場があったはずだ!あそこの煙突は高い」
「そ、それはどこだい?早く行かなくては逃げられてしまう!」
「いや、銃の射程を考えればそう遠くへはまだ逃げていないはずだ。すぐに衛士隊の包囲が完了して逃げ場はなくなるだろう」
「そんなに大人しいヤツなら苦労しないんだがな・・・」
「とにかく急ごう!」
 アニエスを先頭に路地を走り抜ける。しばらく走ると狭い空から煙突が見え始めた。と同時にウェザーにはスタンドも見えた。前のアニエスの袖を引いて思いっきり引っ張る。
「う、わあっ!」
 弾丸がアニエスの眼前を横切る。いきなり引っ張られてバランスを崩したが、そのおかげでかわすことが出来たのだ。
「な・・・弾丸がいきなり・・・」
「ウェザーこれは・・・」
「ああ、スタンドだ。弾丸操作系か?何にせよ遠距離攻撃は厄介だな」
 スタンドを視認できるのがウェザーだけな上に敵は手の届かない場所にいる。スタンドに気を取られていては本体を逃がしてしまうかもしれない。
 だが、こちらの焦りよりもあっさりとそいつは見つかった。
 入り組んだ路地の奥、少しだけ開けた行き止まりに男――ジョンガリ・Aは座っていた。
「逃げないんだな」
 するとジョンガリはゆっくりと立ち上がり顔を上げた。白く濁った眼がこちらを捉える。
「!・・・目が見えてねえのか。それであの射撃精度とは恐れ入るぜ」
 ハルキゲニアの銃のレベルは魔法の台頭によって明らかに低く、しっかりしたモノでも100メートル先の標的を狙うのは蟻の眉間に針を刺すようなものだ。
 だがこの男はパレードから直線距離にしておよそ100メートルの距離を正確にアンリエッタめがけて発射したのだ。スタンドの力がどの程度のモノかわからないが、それでも本人の能力に依る部分は大きいだろう。
「目など必要ない。目などあるから見なくて良いものを見てしまうのだ。この鼻が、耳が、肌が世界を教えてくれる」
「臭いものには蓋をするってわけか。気に食わねえな・・・。そしてもう一つ気に食わねえのがてめえの態度だ。とても追い詰められた人間には見えないな」
 その問いにジョンガリは喉で笑った。籠った笑い声が湿った路地に響く。
「追い詰められた・・・か」
 ジョンガリの足元を見れば、銃身が見るも無惨に折れてしまった銃が落ちていた。なぜこうなったのかはわからないが、
「・・・・・・撃てなかったのか」
「今のこの状況、後ろには壁、前方には追手が三人。しかも一人はスタンド使い・・・なるほど確かにオレの能力と装備ではこの状況は確かに『追い詰められた』のだろうな。
 ・・・『あのお方』ならば『将棋やチェスで言うチェックメイトに嵌まったのだ』、とでも言うのだろうなあ・・・ふふふ」
 ジョンガリは一人で話し、納得し、笑いだした。完全にネジがハズレているタイプだ。頭上で浮遊するスタンドが今の状況とチグハグで不気味さに拍車をかけている。


121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:40:25 ID:8101VoQ8
支援すると思ったとき(ry

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:40:29 ID:8BK46WL3
支援!

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:43:41 ID:siPSmUyQ
 

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:44:10 ID:JQnarMsI
支援せずには居られない!

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 17:46:25 ID:So6k4+P6
支援すると思った時にはスデにッ!

126 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 17:59:17 ID:Oi6KpzZZ
 その陰鬱な雰囲気を無理矢理吹き飛ばすようにアニエスは銃を向けた。
「わかっているなら話しは早い。大人しくお縄につけ!」
「お縄につけ?舐めるな女ッ!オレを縛り付けられるのは『あのお方』だけだ!オレがオレの意思で心と体を捧げるのは唯一人!DIO様だけだ!あのお方こそがオレの世界だッ!」
 今までとは打って変わった弾けるような口調にさすがのアニエスも怯んでしまった。
 ウェザーはジョンガリの目に見覚えがあった。己の信ずるものこそ正義と信じる文字通りの狂信者。世界の基準など関係ない、善悪さえちり紙のように吐き捨てるだろう。そう、あのプッチがまさにそれだった。
「お前が何を正義と信じようと勝手だ。だが、それで関係ない他人を傷付けるなよ。迷惑なんだよ」
「知ったことか」
 心底どうでもよさそうに言い捨てると、壁に積まれた資材の布に手をかけた。土でも積まれているのか盛り上がったそれは、しかし布が取り払われた瞬間に凶悪な素顔を見せたのだ。
「っ!火薬!」
「動くな」
 ジョンガリは懐から取り出した小銃を火薬の山に向け、再び静かな口調でウェザー達に命じた。当然動くことは出来ない。
「そこら中の路地に火薬を仕込んである。ここで火を着ければ火が飛んで辺り一帯は―――」
 ボンだ、と空いた手で爆発を表した。
 すぐ近くにはパレードを見に来た群衆が溢れかえっている。もしもジョンガリの話が本当なら、最悪の事態が引き起こされることになる。
「くっ・・・だが、それに着火すれば貴様も確実に死ぬぞ!」
「構わないな。あちらにもこちらにもDIO様はいなかった・・・・・・なら最早オレに生きる意味はない。そしてDIO様のいない世界など消えてなくなればいいのだ!争い戦い憎み殺し合え!」
「だからアンリエッタ様を狙ったのか・・・そんな下らない理由で」
 アニエスが歯痒さに震えている様を男はたいそう面白そうに見る。
「ああ、だから雇われてやったんだよ・・・この新型の銃もそいつから貰った。とは言え、試作型でこのザマだがな。しかし・・・ふはは、『聖女』は憧れと同時に憎しみの対象でもあるわけだ。
 王女の輝きが増せば増すほど影は濃くなる・・・やはりあのお方ほどのカリスマでなければ人を支配するのは不可能だ」
「雇われただと?誰にだ!言え!」
「そこまで教えてやる義理はない。さあお話はここまでだ!残りはあの世で昔話に興じるがいい!」
「俺は――」
 ウェザーが脈絡もなく話しに割って入ってきた。
「お天気お姉さんではCCNのロラーナちゃんが好きなんだけど、あの子がやるといつもハズレるんだよな。まあ、晴れって言ったら傘をさせってことなんだが」
「何が言いたい!」
「お前天気予報確認したか?」
 ジョンガリが引き金に力を込めた瞬間、まさに瞬間に世界から音が消えた。否、一切の音がかき消される程の豪雨が街に降り注いだのだ。バケツをひっくり返した程度では済まなさそうな、文字通り体を打つ雨。
 呆然とするジョンガリにウェザーが声をかける。
「本日のトリステインの天気は全国的に快晴、ただしところにより一時的なスコールが降るでしょう―――ちゃんと確認したか?家出る前に天気予報を見るのは大人のたしなみだぜ。あーあーひでえなあ、火薬濡れちゃってんじゃん。勿体ない」


127 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 18:00:27 ID:Oi6KpzZZ
 そして豪雨は現れた時のようにいきなり去っていった。と同時に魔法衛士隊が到着する。ウェザーたちの後方で隊列を組み、屋根にまで登って包囲を完了させていた。
「あーあー、犯人に告ぐ!貴様は完全に包囲されている!アンリエッタ王女殿下を狙いし貴様の卑劣な犯行!天が許そうとも、あ・このヒポグリフ隊が許してはおかーん!」
 屋根の上から杖を掲げて現れたのはいつぞやのヒポグリフ隊隊長だった。
「元気だなあのオッサン・・・・・・」
「腕は立つし面倒見はいい人なんだが・・・」
 アニエスが恥ずかしそうにフォローした。後ろを見ればマンティコア隊の隊長もやれやれと頬を掻いているしまつだ。しかしヒポグリフ隊隊長はそんなもの目に入らぬようで、元気に捲し立てている。
「トリステイン魔法衛士隊の包囲網は世界一ィィィィ!半径二十メートル『衛士隊の結界』を食らうがいい!・・・と言いたいところだが、取り敢えずは五体満足で捕らえなければな」
「ぐ・・・オレは・・・復讐も、破壊も出来ないのか?DIO様の下に行くことすら許されないのか?」
 切り札の火薬も銃も雨に濡れて使えなくなってしまい、ジョンガリは後退する。が、すぐに壁に阻まれてしまった。魔法衛士隊がその包囲網を縮めていく。
 誰もがこの事件が無事解決されるのを確信していたのだろう。だが、その緩んだ空気を裂くようにして風の刃が放たれた。
「危ない!」
 ウェザーとアニエスは咄嗟にギーシュを押さえて倒れこみ、その上を刃は飛んでいった。
 その先には―――
「がフッ!」
 三人が顔を上げて見たものは、バックリ開いた胸と口から大量の血を吐き出し今まさに崩れ落ちるジョンガリの姿だった。
 一帯はただただ静まり返る。有り得ないことだ。なぜならあの風の刃を放ったのは魔法衛士隊なのだから。
「救護だ!救護兵を呼べ!死なせるな!」
「誰だよ撃ったの!」
「俺じゃないぞ!」
「う、うろたえるんじゃあないッ!トリステイン魔法衛士隊はうろたえないッ!」
 現場は打って変わって騒がしくなり始めた。魔法衛士隊が忙しなく動いている。
 ウェザーは男の側に駆け寄り声をかけてみる。聞き出せる情報があるかも知れない。期待はしなかったが・・・
「最後だ。誰に雇われた?」
 しかし意外にも男は口を開いた。だが声が小さく聞こえない。ウェザーは屈んで耳を寄せた。男はパクパクと金魚のように口を動かして、
「・・・・・・今行きますDIO様・・・」
 喜びに満ちた笑顔で、死んだ。

128 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 18:02:13 ID:Oi6KpzZZ


 ルイズたちが迷い迷って現場に着いた時にはそこはすでに封鎖されていて、立ち入ろうとすれば案の定止められてしまった。
「ここから先は立ち入り禁止です」
「わたしの使い魔が中にいるのよ」
「使い魔?」
 魔法衛士隊のその態度を見て改めて人間の使い魔の珍しさを思い知らされた。彼にはウェザーはただの平民にしか写らないのだろう。
「ほら、帽子被っていて」
「とっぽい感じの」
「黒衣の男性」
 三人の説明にようやく納得したらしい。
「わかったら通して」
「いや、ですが許可無しには・・・」
「構わないよ」
 声をかけたのはウェールズだった。いきなり背後に立たれて隊員は慌て敬礼の姿勢をとる。
「彼女たちは犯人について僕らよりも詳しいはずだ。力になってくれるかもしれない」
 ウェールズの意味ありげな視線に気付いた三人は、この事件がスタンド使い絡みだと覚った。黙って頷くとウェールズに先導される形で進んでいく。
「でもなぜウェールズ様がここに?」
「レコン・キスタの手掛かりがあるかと思ってね、アンリエッタを落ち着かせてから飛んできたんだ」
「やはり奴らの仕業でしたか・・・」
「いや、それが事態はもう少しややこしくなりそうだ・・・と、着いたよ」
 そこは入り組んだ路地の行き止まりで、壁にはまだ赤い血が生々しく残っていた。ウェザーたちはそこで魔法衛士隊と話している。ウェールズが声をかけた。
「隊長、何かわかったかね?」
「他の場所から見つかった火薬の量から考えて、外部から運んだとは思えません。それにあの銃も。また現在調査中ですが、我々衛士隊の中にも敵の息のかかった者がいるようです。これらのことから恐らくは内部に事件を手引きしたものがいるかと・・・」
「考えたくない答えだったがな・・・」
「ぬうぅ!ワルドに続きまたも裏切り者が出ようとはなんたることか!我ら魔法衛士隊は王家に!祖国に!忠誠を誓ったはずではないのか!」
 ヒポグリフ隊隊長の激昂ももっともだろうが、事態は予想以上に深刻なようだ。
「・・・これ以上は何も収穫はないだろうな。何人か残して君たちは下がりたまえ」
「ですな。では我々はこれで」
 隊長二人は敬礼をして退いていく。ヒポグリフ隊長がまだ何か言うのをマンティコア隊長が適当に相手してやっているのが後ろ姿でわかる。
 残った面々の間には嫌な沈黙が流れた。戦いは一区切り付いたが敵の撃鉄は上がりっぱなしなのだと思い知らされたからだ。
「ところでギーシュ。お前さっきからずっと何持ってんだ?」
ウェザーの言葉に全員の視線がギーシュの手元に集まった。
「ああ、これかい?果物ジュースだよ。何だね、ずっと持っていたのに気付かなかったよ。なんなら飲むかい?」
 その時さんざん走って喉の渇きを覚えている者が何人かいた。
「ウェールズ先に飲めよ」
「いいのかい?昔トリステインに来たときに見たことはあるんだが機会はなくてね。一度でいいから飲んでみたいとおもっていたんだ」
 そう言いながら容器を受け取り、口に運ぶ。

129 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 18:04:24 ID:Oi6KpzZZ
「ウェールズ様!少しお話しが・・・」
 今まさに飲まんとしているところに衛士隊から声がかかった。ウェールズは残念そうな顔をしながら容器を下ろし、ウェザーに渡した。
「やれやれ、どうやら今日は飲む日ではないと始祖様からのお達しが来てしまった」
 おどけて見せて去って言った。それじゃあとウェザーが容器を掲げた。
「・・・いや、お前全部飲めよ」
 その掲げた容器をアニエスに突きだした。アニエスはいぶかしんでウェザーと容器を交互に見た。
「俺の故郷じゃレディーファーストは基本なのさ」
 レディーと言われて複雑な表情をしながらもアニエスはそれを受け取って口に運んだ。しかしその時、
「ギーッシュ!」
 モンモランシーが叫びながら走ってきた。額に汗なんぞ浮かべてかなり必死で走ってくる。
「モンモランシーじゃないか。今迎えに行こうと思っていた所なんだよ。それとも、一人にしたのが寂しかった―――」
「そんなことよりアレは?ジュースは?」
 そんなこと呼ばわりされたギーシュは項垂れながらもアニエスを指差した。慌ててモンモランシーが容器をひったくる。が、
「ああああああああ!」
 すでに中身は空だった。飲んでしまったアニエスはと言うと、
「なんだ、飲んだらダメなものだったんじゃないか・・・・・・んあ?」
 ウェザーを見上げた瞬間、アニエスの感情が変化した。
 アニエスはウェザーのことを、王族の信頼を得るほどの凄腕の戦士と見ていた。とある事情で異性を気にする余裕はなかったアニエスである。
 しかし今ウェザーを見た瞬間、今まで感じたことのない感情が溢れ、どうにかしなければ堪えきれない程になっていた。そして体は本能に忠実だった。
 ぼふっ。
 柔らかい音に今度はウェザーに視線が集まる。そこには――――
「好きだ!」
「な、何だってェーッ!」
 幸せそうにウェザーに抱きつくアニエスの姿があった。


130 :ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c :2007/10/31(水) 18:07:19 ID:Oi6KpzZZ
以上投下完了!
ひ、久しぶりにさるさんにかかって狼狽えてしまった・・・
人生初骨折が両腕で書きたくても書けなかったが、今は実にすがすがしい気分だ!
痛みを波紋でやわらげながら書くんで次も大分遅くなりそうです・・・・・・

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:22:16 ID:8101VoQ8
>人生初骨折が両腕で書きたくても書けなかったが

な、何だってぇー!!
静かにの作者さんみたく交通事故かいな…?
まあ完治するまで無理しない方がいいでしょ、このスレ住人ならいつまでも待ってくれるぜ
あとアニエスフラグとはこの海のリハクの目をもってしても(ry

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:33:07 ID:YQP1F/0f
久しぶりに見れてよかったぜ。GJ!
アニエスさんに好きって言われてるwwwwwいいなあwwwww

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 18:41:06 ID:s4DCYSHy
GJ!ヒポグリフ隊隊長いいキャラw

・・・ってアンタそんな病み上がりで書いてたのかーッ!?
続きも楽しみにしてるが、無理だけはしないでくれ

134 :ヘビー・ゼロ:2007/10/31(水) 18:52:01 ID:gB2EFhja
本当はウェールズが惚れ薬飲んでアンリエッタに「この泥棒猫!」言わせて決闘してさらにはあれこれ・・・という話ができあがっていたなんて、はずかしくってあの世にいけねえぜ・・・・・・
>>133
彼は原作だと死んじゃってて名前がわからないんで困る。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:16:55 ID:So6k4+P6
GJゥ!
突然投下なくなったと思ったらそんな理由だったのか。ムリはすんなよー。
ヒポグリフ隊隊長はもうF.V.シュトロハイムでいいと思うwwww


136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:26:58 ID:B6aBn4sM
それはウルムド・アブドゥル登場フラグですな!

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 19:59:54 ID:unwFHgvn
待ってた…待ってたぞぞウェザー…!!GJ!GJ!!
続きも気になるけど腕大事にしてくれ!無理は禁物だ!

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:46:06 ID:6USyMVEZ
>>134
骨折を押してまでSSを執筆する根性!
僕は敬意を表するッ!

139 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 20:56:37 ID:mdMO9qTL
骨は折れても心と筆は折れぬという事か。
熱き執筆魂とアニエスさんの直球な告白にGJしつつ、
9時から投下しても構いませんねッ!?

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 20:59:58 ID:jtKH9EZa
支援

141 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 21:00:26 ID:B6aBn4sM
何しろ1行も書いていないでしょう
「努力しろ」「執筆しろ」だの言うのは簡単だけど
そんな言葉に乗せられて書こうとしたら…要するに俺がただ困るわけで…

そういうのちょっと俺には向かない…っていうか無理…たぶん無理…っていうか不可能

パーティさんもいぬさんも書いてますし今日中にあげます。たぶん。

142 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 21:01:13 ID:mdMO9qTL

『マリー・ガラント』号の甲板に出来る人だかり。
しかし、その興味のほとんどは傾いた世界樹と押し流されていく巨人に集中している。
もはや飛び乗ってきた彼の事など眼中にない。
それに元の姿に戻った今、蒼い怪物がどこに行ったかなど誰にも分かるまい。
その彼に接近してくる人影があった。
「よう。やっぱりテメェかデル公」
「また会ったな、親父……だよな?」
親父の声に振り返る彼とデルフ。
その二人の目前に立っていたのは体中を包帯で覆うミイラ男。
片腕は折れて首から布で吊り下げられている。
何があったのか?と問うデルフに、思い出したくもないと親父は返した。
まあ大体の見当は付いているのでデルフも詳しく聞こうとはしない。
「しかしこれから戦場に行くってのに、もう戦場帰りみたいな姿になってるな」
「ほっときやがれ! それに俺は戦場までは行かねえよ、しばらく港町で療養だ」
「は? 何言ってんだ、金もねえのにどうやって…」
頭を打たれすぎたのかと心配するデルフの前に親父がずしりと重たい袋を差し出した。
その中身は眩いぐらいに輝く金貨の山。
「例の剣が言い値で売れてな、こいつはその代金って訳だ」
おおっ!と驚く二人を前に自慢げに親父は語った。
もっとも高く伸ばそうとしても親父の鼻はへし折られている。
だが、これだけあれば良い水のメイジの医者にもかかれるだろう。
城下町に拘らなければ店の再建だって夢ではない。
しかし、そうなってくると湧いてくる疑問が一つ。

「なら何でアルビオン行きの船なんかに乗ってんだ? 
もう無茶して稼ぐ必要もねえんだし、その気も無いんだろ?」
「ああ、それなんだがな…売った相手が、ちょっとな」
そう言うと親父は荷の中から一本の剣を持ち出してきた。
なんでも『あの剣』を買った奴が前に使っていた物を引き取ったらしい。
それをデルフの前で刃を引き抜いて見せる。
「なるほど…。こりゃヤバイな」
「俺も売った後で気付いてな、今更取り消しも出来ねえし」
それは染み付いた血脂の痕跡。
手入は行き届いているのだがそれでも全ては消し切れない。
デルフも得物を見る機会は多い方だが、これだけ人を斬った物も珍しい。
まず軍人でもそうはない、あるとすれば山賊ぐらいなものだろう。
加えて、剣の腕も並の剣士とは一線を画している。
斬り合いになれば普通は刃筋が乱れるものだ。
お稽古事のように綺麗に剣が振れる筈も無い。
その為に斬れなくても相手を叩き殺せるだけの重みを剣は持っている。
だが当然それで刃がガタガタになる事も多い。
しかし、この剣はそれがほとんど無い。
それはこの剣の持ち主が技量と胆力共に秀でている事の証明である。


143 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 21:03:22 ID:mdMO9qTL
「こんなのに追われたら命が幾つあっても足りねえな。それでとんずらか?」
「ああ。ほとぼりが冷めた頃に戻ろうかと思ってな。
念には念を入れてトリステインじゃなくてゲルマニア辺りにでも」
「ああ、そうした方がいいな。何なら貴族のお仲間入りするか?」
「へっ…バカ言うな。貴族様なんて柄じゃねえよ」
親父と笑い合いながらデルフは僅かに安堵の吐息を漏らした。
もし賊の中にその剣士が混じっていたらギーシュ達は危険だった。
しかし、あの剣を振るっているなら問題無い。
鋼鉄も断ち切るシュペー卿の鍛えた剣って触れ込みだが、実際の所は飾りも飾り。
「何しろ大根も切れねえ代物だからなあ……」
「ま、物の価値を決めるのは買う側って事さ」
「ほう? 詳しく聞かせてもらおうか」
「いや大した事じゃねえですが。
鈍らをシュペー卿の剣だって言ったら高く買ってくれた客がいましてね…」
ちゃりちゃりと金貨の感触を指で確かめながらニシシと笑う。
背後に人が立つ気配を感じるものの恐怖はない。
親父がアルビオンに発つ決心をしたのは二人の人間から逃れたかったからだ。
勿論その一人は暴利を吹っかけた相手の剣士。
もう一人は彼を生死の境に追いやった悪魔のような女。
そのどちらもこの船には乗り合わせていないのは確認済み。
だから親父は何の躊躇いも無く全てを話した。
背後にいる人物が誰かも考えずに。

「…そういえば私の勤務している町でも報告があったな。
ある貴族が名工の逸品と偽られ出来の悪い剣を売りつけられた、と」
「まあよくある話ですからね、ところでお嬢さんはどちらから?」
声の感じから若い女性と判断した親父が振り返る。
そして、そのまま彼の時間は止まった。
親父の振り向いた先には短い金髪を揺らす女性の姿。
途端に怪我が熱を持って痛み出した。
それと同時に忘れようとしていた恐怖が甦る。
「…もう忘れたのか? ならもう一度言ってやろう。
私はアニエス。所属は城下町の警備隊、その隊長だ」
それを聞いた瞬間、言葉にならない悲鳴を上げて親父は走り出した。
そして手近な船員を捕まえると必死に懇願する。
「船を…船を戻してくれ! 早く! お願い!」
「む…無理ですよ。第一、戻るにも桟橋があの状態では…」
乗っている筈の無い悪魔の存在に親父は発狂寸前だった。
どうやって乗ったのかなど想像も出来ない。
一刻も早くこの場から離れようと縁に足を掛けて親父は飛び降りようとする。
それを必死に食い止める船員達。
そんな光景を眺めながらアニエスは溜息を漏らした。
「そこまでトラウマになるほど手酷く痛めつけた覚えは無いのだが…」
その彼女の足元では一匹と一振りが恐怖に震えていた。


144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:03:35 ID:jtKH9EZa
支援!

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:04:18 ID:ze7qVasu
アニSになら爪をはがされてもいい支援

146 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 21:05:17 ID:mdMO9qTL

「…なんという事だ」
コルベールの説明を聞いたオスマンの口から驚愕の声が漏れる。
この事実を聞かされた所で誰も信じるまい。
だがオスマンはコルベールに深い信頼を置いていた。
そして彼の行動全てがそれを裏付けている。
彼を疑う余地はどこにも無かった。
「では彼の力の源は脳に住む小さな寄生虫だと?」
「…はい。それが自分の身を守る為に彼に力を与えているのです」
彼の資料に混じって出てきた小さな虫の情報。
最初はその関連性を見出せなかったが遂にコルベールは気付いたのだ。
その虫こそがパズルの最後のピース…否、最初のピースだという事に。
「だが、その寄生虫もやがては成虫となり卵を産み付け……」
そこから先をオスマンは言えなかった。
宿主の体を突き抜けて出て来た幼虫が世界中に伝染する。
そうなれば人間のみならず全ての生命が滅びる事になるだろう。
重い…あまりにも重過ぎる事実だ。
口にする事さえも憚られる。
それをコルベールは一人で背負っていたのだ。

「…済まぬ。儂は救いようの無い愚か者であった」
「そんな! 学院長は悪くありません!」
コルベールの弁護も耳には届かない。
異世界より現れた彼と書物、そして“光の杖”
それが危険である事は“破壊の杖”を知る自分には想像出来た筈だ。
その解析を急ぐあまりコルベール自身の事を考えるのを忘れていたのだ。
もしかすれば世界の命運をも揺るがす事実に遭遇するかも知れない。
それに彼の心が耐えられるかどうかなど判らなかったのに。
しかし彼は耐え、そして真実を胸に秘めたまま隠そうとした。
“竜の羽衣”なら彼を元の世界に帰せるかもしれない。
彼が来た異世界ならば虫を摘出する術もあるだろう。
しかしそれが成せない場合、世界を救う方法は一つしかない。

「誰にも話さず自分一人で決着をつけるつもりだったのか」
「……………」
ミスタ・コルベールは火のメイジ。
他人には決してその実力を見せようとはしないがオスマンは知っていた。
彼の魔法はスクエアメイジにすら匹敵し得る物だと。
あるいは炎を苦手とする“彼”を倒せるとコルベール自身も自覚していた。
だからこそ誰にも言わずに黙っていたのだ。
倒すにせよ、救うにせよ彼女の使い魔はこの世界には居られない。
全ての事実を押し隠したまま彼は終わらせるつもりでいた。
たとえ、それでルイズ達から責められようとも…。

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:06:24 ID:z1D46HPE
支援

148 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 21:06:45 ID:mdMO9qTL

「もはや儂等だけではどうしようもない。
姫殿下にこの事を報告し指示を仰ぐしかあるまい…盗難の件も含めてな」
「ミス・ルイズには?」
「彼女には知らせぬ方がいい。事実を受け止めるには彼女は幼すぎる」
「…分かりました」
俯いたまま一礼しコルベールは部屋を後にした。
その姿を見送りながらオスマンは天井を見上げた。
どのような結果になるにせよ誰もが傷を負う。
使い魔を失うミス・ヴァリエールと、その友人達とその使い魔。
真実を隠したまま教え子から使い魔を奪い取り、
自ら禁じた炎の魔法を使う事になるかもしれないミスタ・コルベール。
そして再び主を失うデルフリンガー。
その他にも彼の友人といえる者達は皆悲しむだろう。

だが何よりも哀れなのは彼自身。
生の喜びを見出し主の下で懸命に生きる彼を、
他人の手で望まぬ姿に変えられ命の期限を定められた彼を、
どうしてこの手に掛けなければならないのか…!?

「偉大なる始祖よ。
この世界に生きる者達に遍く差し伸べられる貴方様の御手も、
あの小さな異世界からの来訪者には届かぬというのですか…?」

それとも、これは罰なのか。
六千年もの永き時を掛けて尚も聖地を奪還できず、
同じ人間同士争い殺し合う我々への警鐘だとでもいうのか。

幾ら問おうとも始祖は答えてくれない。
見守っているのか、それとも見放されたのか。
そのどちらであろうとも答えを出すのはいつも自分達自身なのだ…。


149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:07:34 ID:z1D46HPE
支援

150 :ゼロいぬっ!:2007/10/31(水) 21:10:04 ID:mdMO9qTL
投下したッ!!
次回はアルビオン上陸編!

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:11:34 ID:z1D46HPE
アニエス可愛いよアニエス。
コルベール渋いよコルベール。
わんこ可愛そうわんこ。
……名前がないのがとっても切ないよ。
GJッ!

152 :初代スレ506:2007/10/31(水) 21:22:16 ID:c/1WZiEM
GJ!コルベール……

そして30分に投下します。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:25:30 ID:AGJuabT2
投下wktk

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:28:19 ID:jtKH9EZa
産卵はどうしようもないよなー
GJ

155 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/10/31(水) 21:31:08 ID:c/1WZiEM
服が納められた包みを持ちながら店を出る。わかってはいたがやはり人が多い。最悪だ。店の中にあまり人がいなかったため余計にそう感じる。
ここから人がいなくなったらどれだけ気持ちがスカッと爽やかになるだろうか。まあ、そんなこ思っても現状は何も変わらない。
心に思っただけで願いが叶うなんてことは絶対にない。
「結構高かったわね。もう今季のお小遣いがほとんどなくなっちゃったわ」
私に続きルイズも部屋から出てくる。言葉通り金が少ないらしく顔を少し顰めている。この服はそんなに高かったのだろうか?だからといってルイズに感謝することはない。
これは私に対するルイズからの当然の報酬なのだ。買ってもらって当然で高いからといって負い目を感じる必要は無い。
しかし、報酬とは言っても今までの働きからしたら随分と安い報酬だと思うけどな。だが貴族の小遣いってのは服を4着買った程度でなくなるほど少ないのか?
ガキだから持たせる額が少ないのかもしれない。それか何かに使ったとか……、そういえばルイズにデルフを買わせたんだったな。
それにアルビオンで受けた傷の治療費も全部ルイズが出したんだったな。だから金が無いのかもしれない。治療に使う秘薬は高いって聞くしな。
そう思うと感慨深いものが……ないな。デルフは絶対に必要なものだったし、アルビオンで怪我をしたのはそもそもルイズが分不相応な依頼を受けたから。
つまりルイズのせいだ。身の程を知ってしっかり断っていれば私が死に掛けるなんてこともなかっただろう。謝られることはあっても感謝することは無いだろう。
あ、アルビオンのことは前に謝られたっけ。
「ヨシカゲ。何つっ立ってのよ。行くわよ」
「ん、ああ」
既に歩き出していたルイズの声に現実に引き戻されルイズの後姿を追い始める。しかし、これでやっと帰れるな。やれやれだ。こんな人混みとはさっさとおさらばしたいね。
帰れるとわかると少し足が軽くなった気がする。心がこの人ゴミから抜け出せるとわかって喜んでいるのだろう。
「今宵は、めでたき日にござる……、めでたき日にござる……」
「きえ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
「ハハハハ〜〜!拳王の肉体は砕けぬ!折れぬ!朽ちぬ!」
「笑えよベジータ」
「俺を誰だと思ってやがる!」
「いちからか?いちからせつめいしないとだめか?」
「卑怯……!後ろをバック!」
人混みにいるため嫌でも周りの人間の声が耳に届く。その殆んど全てが笑い声や楽しげに弾む声だ。こんな声を聞いているとふと思う。
なぜ、私は祭りが楽しめないのだろうかと。そりゃあ人混みがあるからと言ってしまえばそれまでだが、そもそも祭りで人混みができない祭りなんてあるのだろうか?
あったとしてそれは楽しめる祭りなのか?きっと楽しめないだろう。楽しくないから人が集まらないのだから。人が多ければ多いほど祭りは楽しい。
しかし、私は人が多ければ多いほど、つまり楽しければ楽しいほど祭りを楽しめない。本当に最悪だな。楽しい祭りを楽しめないなんて不幸にも程がある。
私だって、こういった祭りに興味が無いわけではない。素直に祭りを楽しみたいと思っている。楽しいと思うことは『幸福』と確実に繋がっているからな。
キラヨシカゲと闘ったときは自分が幽霊でよかったと感じたが、こんな思いをするとなんで自分は幽霊だったんだって思っちまう。
もう幽霊だったときの思いも癖も無くして生きたいものだ。
「わぁ!」
不意に、ルイズが可愛らしく叫び立ち止まる。一体どうしたというのだろうか?ルイズの後ろに回り、ルイズが見ているものを覗き込む。それは一つの露店だった。
指輪やネックレス、ブレスレットやらが並べられている。どれもこれもキラキラとした宝石で彩られている。どうやら宝石をあしらった装飾品を売っている露店らしい。
だが、そんなもの私には関係ない。

156 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/10/31(水) 21:32:12 ID:c/1WZiEM
「ルイズ、さっさと行くぞ」
何よりルイズが祭りを楽しんでいるのが気に入らない。まったく、使い魔は楽しみたくても楽しめないというのに。
「せっかくのお祭りなのよ。見るぐらいいいじゃない」
くそっ、こいつ祭りを堪能する気満々だな。
「もしかしたら馬車がもう来てるかもしれないだろ?待たせてたら悪いじゃないか」
「大丈夫よ。まだそんなに時間が経ってないからきてるはずないわ」
「…………あっそ」
こりゃあだめだな。絶対に自分を通すつもりだ。私が何を言おうと自分が飽くまで見るだろう。
「ほら、近くで見てみましょうよ」
ルイズは提案のような感じで言ってはいるが、私の意見など聞かず既に店に近づいていっている。
このままルイズを放っておいてしまってもいいのだが、そうすると後で何を言われるかわからない。いや、されるかわからないの方が正しいか。
もはや諦めの境地でも開けそうな感じで私も店に近づく。
「いらっしゃい!見てください貴族のお嬢さん。珍しい石を取り揃えました。『錬金』で作られたまがい物じゃございません」
ルイズを見てターバンを頭に巻いた商人は声をかけてくる。なかなか素早い対応だ。
ふと、商人の言葉で思い出す。そういえば、『錬金』で石を真鍮に変えたりすることができるんだったな。ってことはやっぱり宝石も『錬金』で作れるわけだ。
金だって作れるらしいから別に驚くようなことでもないがな。しかし、やっぱり人工物より天然の方がいいのかね?天然と人工じゃそんなに質が違うのか?
『錬金』で作られた宝石を見たことが無いからわからない。仮に結構な違いがあるとしよう。そして、この店に使われている宝石の類が全部天然物だとしよう。
だとしたら、この店は宝石の無駄遣いをしているとしか思えないね。装飾があまりにも目立ちすぎて重く苦しい感じがするし宝石がまるで目立ってない。
素人目から見てもあまりいい商品は無い。これじゃあ貴族であるルイズがつけるにはあまりにも似合わない。ルイズはこんなものに目を引かれたのか?
だとしたら趣味が悪いとしか言いようが無い。こんな趣味が悪い奴とは思ってなかったんだけどな。
そんなこと思っていると、ルイズがある商品を手に取った。それは白いペンダントだった。
どうやら貝殻を彫って作られているらしく、大きな透明な石が幾つもはめ込まれている。多分水晶か何かだろう。光に反射してキラキラしている。
他のに比べて質素な作りで、いかにも安物ですって感じがする。よく土産売り場に売ってあるキラキラしてるキーホルダー。まさにあんな感じな品物だ。
そんなもんを気に入るなんてさすが貴族様だ。さすが公爵家のお嬢様。高貴な所で育っただけのコトはある。実にお目が高い。本当にいい目をお持ちですね。
だからさっさとそれを買って早くこの場を立ち去りましょうね。
しかし、ルイズは何時まで経っても買う様子はない。ただ見ているだけだ。こいつ買う気あるのか?
「買わないのか?」
そう聞いてみるとルイズは困ったように首を振った。
「お金がないもの」
そういえば、今季のお小遣いはもう殆んどないと言っていたな。残り少ない金だ。慎重に使うのは当然だろう。だが、私がいるということも考えてほしい。
お前が買おうか買うまいか考えている間、私はずっとここで待つことになるんだぞ?
すると、商人はルイズの言葉を聞いて値を下げると言ってきた。どうやら商人も売るのに必死なようだ。……どんな商人もそれは同じか。
「四エキューにしときます」
商人はそう言って笑顔を見せた。元値は知らないが、とにかく値下げで四エキュー。デルフは確か百エキューだったな。
エキューがどの程度の高い値かはよくわからないが、貴族なら四エキューぐらい普通に買えるんじゃないか?しかしルイズは、
「高いわ!」
そう叫んだ。どうやらお小遣いは本当に殆んど無いらしい。四エキュー今のルイズにはそれすらも高いのだ。私がアンリエッタからもらった金貨や宝石。
宝石をのぞいて、金貨一枚が一エキューだとすれば私なら十分にこのペンダントを買うことができる。だが、ルイズのためにこの金を使う気も更々ない。
買ってやればさっさとこの場から離れるだろうが、それだけのために買ってやる気は絶対に起こらない。

157 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/10/31(水) 21:33:17 ID:c/1WZiEM
「う〜〜〜……」
しかし、買ってやらなければテコでもここを動きそうにない。では、どうすればいいか?なんとか諦めさせればいい。
「ルイズ。それが欲しいんだな?」
「え?」
ルイズが私の言葉に驚いたように振り向く。それを無視し、ルイズが持っていたペンダントを取り上げる。
「あ!何するのよ!」
「これが欲しいんだな?」
ルイズが文句を言ってくるのをこれまた無視し、ルイズに念を押す。
「買ってやるよ。金が無いんだろ」
「うそ……」
呆然とするルイズをやっぱり無視し、ペンダントを商人の前に一旦置き、少し大仰な感じでポケットを探る。
「確か四エキューだったな。これで足りるか?」
私がポケットから取り出したのはもちろん金貨だ。大体二十枚ほどだろうか。私の予想では金貨一枚が一エキューだが、必ずしもそうだという保証は一切無い。
なのでなるべく余裕を持って差し出したのだ。それ以外にももう一つ目的はあるがな。
「こ、こんなにいりませんよ!」
商人は私が出した金貨の多さに驚いたらしく大きな声を出した。しかしすぐに冷静さを取り戻す。さすが商売人。
「ひい、ふう、みい……、これで結構です」
商人は私の掌に乗っていた金貨を四枚取るとそう言った。そして、これで私の予想は正しかったと証明された。やはり一エキューは金貨一枚のようだ。
「ヨ、ヨシカゲ?ほんとに買ってくれるの?」
「何を見ていた?もう金まで払っただろ」
「ヨシカゲ……」
余った金貨をポケットに戻し、商人の方へ向き直る。そして私の目に映ったのは、
「あれ?どこだ?おい、どこ行っちまったんだよ。おかしいな〜」
何かを一心不乱に探す商人の姿だった。
「どうかしたの?」
ルイズはその商人の態度に疑問を持ったのか、商人に尋ねる。
「……え、え〜とですね〜。あのですね〜」
商人はいかにもやばいといった感じで口ごもる。
「いいから早くペンダントを渡してくれないか?金は払っただろ」
私は商人を見据えながら手を差し出す。
「私は金をあんたにあげたわけじゃないんだぞ」
「は、はい!しかし、あの、その、え〜と…………、ペンダントが無くなってしまいまして……」
「何を馬鹿なことを言ってるんだ。私たちをおちょくっているのか?私がさっきあんたの目の前に置いただろ。ルイズも見たよな」
「う、うん」
私の言葉に少し戸惑ったように同意する。するしかない。何故なら私は確かに商人の目の前にペンダントを置いたのだから。ルイズにも商人にもはっきり見えるようにな。
「置いたのはほんのついさっきのことだぞ?なのに無くなった?これは馬鹿にしているとしか思えないよな〜」
「そそそ、そんなこと言われても本当に無くなっちまったんですよ!ほら、いくらでも探してもらっても構いませんよ!」
ルイズは先ほど私がペンダントを置いた場所を見る。しかし、そこにペンダントは無い。ルイズと商人はペンダントを探したが一向に見つからない。
…………見つかるはずが無い。

158 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/10/31(水) 21:34:24 ID:c/1WZiEM
「ダメだわ。ほんとになくなっちゃってる」
やがてルイズと商人は探すのを諦めた。さて、
「おい。ペンダントが無いんじゃあ金をやるわけにはいかない。同じデザインのペンダントも無いから、早く金を返せ。わかっているだろうが四エキューだ」
「は、はい!勿論です!ご迷惑をかけてすみませんでした!」
商人は慌てた様子で四エキューを私に差し出してくる。私はそれを受け取ると手早くポケットに突っ込んだ。
「今度からしっかり商品を管理しろよ。じゃあな。行くぞルイズ」
「え?ちょ、ちょっと」
ルイズの手を掴むと私はルイズを引っ張りながら店を離れた。そして暫らく歩いたところでルイズの手を離す。
「いきなり引っ張ることないじゃない!」
「悪かったな」
「まったくもう……。でもおかしいわよね?いきなりペンダントが無くなるだなんて」
「本当だな」
人の目から見たらそりゃおかしいだろう。そこにあったものが何の前触れも無くいきなり消えたんだ。おかしくないわけが無い。だが、私にとってはおかしいことでもない。
何故なら消えることがわかっていたからだ。なぜ消えることがわかっていたのか?それは私がペンダントを消したからだ。詳細はこうだ。
まず初めにルイズの手からペンダントを取り上げ、商人の前に置く。勿論商人とルイズに見えるようしっかりとだ。
そしてこのとき、すでにキラークイーンはペンダントに触っている。次に少し大げさな感じでポケットを探る。
これはルイズと商人の目をペンダントではなく私に引きつけるためだ。なんとしてもペンダントから目を背けさせる必要があったからな。
さらに念のため金貨を多く取り出した。そして商人の目を金貨に引き寄せ、ルイズの視線を私の体で遮る。これで準備は完了だ。
後はキラークイーンのスイッチを押せばいい。そうすればペンダントは爆破されなくなるというわけだ。この騒ぎの喧騒のなか、小さな破裂音など誰も気にしまい。
たとえ気づいたとしても、見た瞬間にペンダントは爆破され終えている。爆破される前からペンダントを見ていなければ、ペンダントが消える瞬間を見ることなど不可能。
もし私のスタンド能力をルイズ、あるいは商人が知っていればタネが解ったかもしれないが、知っているわけも無い。ゆえに誰も消えた理由はわからない。
ペンダントが無ければルイズがペンダントを諦めると思い実行したが、どうやらうまくいったようだな。
「せっかく買ってもらったのに……」
ルイズが少しブルーな声でそう呟く。……これじゃあストレスが溜まるんじゃないか?手に入りそうだったものが手に入らなかったのだ。
そりゃあストレスが溜まって当然だろう。今ルイズにストレスを溜めさせるのは好ましくない。ストレスの発散対象が私になりかねないからな。
ではどうすればいいか……、おだてるか?そうすればルイズのことだ。すぐに調子に乗ってペンダントのことなど忘れるに違いない。
「安心しろ。あんなペンダントをつけなくてもお前は十分可愛いぞ」
「……え?な、なに!?いきなり何を言うのよ!?」
……ん?予想していた反応と大分違うな。驚いてはいるが喜んでいないように見える。
「私が何か変なことを言ったか?」
「い、言ってないわよ!」
ルイズは顔を赤らめながらそう叫ぶと私を無視し、どんどん先へ進んでいった。どうやら怒らしてしまったらしい。やれやれ、
「年頃の少女の考えることはさっぱりだ」
今の心境を端的に呟きながら私はルイズの後姿を追いかけていった。

159 :初代スレ506:2007/10/31(水) 21:35:32 ID:c/1WZiEM
以上!

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:43:04 ID:unwFHgvn
GJ!ルイズの胸が大きくなるのと吉良がルイズにデレるのとでは、どちらが現実的だろうかw
そして作者は体調は大丈夫なのか?あまり無理はしないでくれ

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 21:44:22 ID:jtKH9EZa
微妙な悪辣さわろた
GJ

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:40:52 ID:IvAIHqA0
盗んだのかと思ったら、斜め上の悪事だw

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:45:37 ID:Jbt09sil
ちゃっかりキラークィーン使いこなしてるwww
VSもう一人の吉良戦以来だなwww

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 22:46:40 ID:y5fbPTGx
GJ!
きえ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!っていうネタがわからんorz
あとブルーって少し古いぞ吉影w

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:03:06 ID:cghxCaQ0
GJ!
吉良が相変わらず鬼畜すぎるwwww
しかしルイズが一人で舞い上がる報われなさには萌えるなしかし


166 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 23:26:07 ID:B6aBn4sM
「睡眠時間」をあえて差し出したものが最後には真の「投下」を見る
でもいいか…たった一度しか投下しねえからよく見てろ

167 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 23:27:09 ID:B6aBn4sM

教室を爆破した罰として、ルイズは魔法無しでの掃除を命じられた。(無論この教室は使えないため、休講となった)

「なるほど、それが『ゼロのルイズ』のいわれか」
「なんとでも言いなさいよ!どうせ私の魔法成功率はゼロよ!あんたは掃除が終わるまでどっかいってなさい」


ぷい、とそっぽを向いてルイズは一人で掃除をし始めた。
すると、ワムウが歩いてきて横に立つ。


「なによ、同情の代わりに手伝ってくれるとでもいうの?これは私の受けた罰なんだから私がやらないと。
まあ、強制はしないけどやってくれるっていうなら別に手伝ってもいいわ」

無言を肯定と受け取ったルイズ。
「じゃあ、あんたはあっち側をお願いね」

しかし、動かない。
「なによ?手伝ってくれるんじゃなかったの?」
「少し待て」

ぶっきらぼうに返すワムウ。

ワムウは小型の竜巻を作る。そしてッ!その竜巻は部屋中のほこりを一箇所に集めていったッ!


「……すごいじゃない、亜人のくせに私より魔法みたいなことができるなんて…」
「俺を召還したんじゃなかったのか?使い魔は主人の能力を示すというがそれならば大したメイジとやらだといえるんじゃないのか?」
「…努力したって、練習したって、どうにもならなのよ!生まれてこの方、まともな魔法なんて成功したことないのよ!」
「努力、か。我々には縁のない言葉だな」
「そうよ!あんたみたく才能だけでそれだけやれるような奴とは出来が違うのよ!」

ルイズは目に涙を浮かべる。
が、それを無視してワムウは語りつづける。

「そうだ。我が風の流法は天賦の才。我々一族はそういった能力を生かして戦ってきた。だが、多少荒削りでもありのままの能力を生かす
のは貴様ら人間の方が上手いのではないだろうか?俺が今までに戦ってきた戦士たちにも波紋の強さ、弱さなどはあったが、決して自分の
本質を見失い、闇雲に攻撃してくるような敵は手ごわくない。が、自分の弱ささえも武器にする、そういった人間が手ごわいのは
二〇〇〇年間変わっていなかった。俺が負けた相手も、波紋の強さは数々の勇士とは劣っていたが、自分の本質を最大限に生かしていた」

この大男が負けたと聞いて、ルイズは唖然とする。


「あ、あんたが負けたって?『はもん』とか、よくわからないけど……そいつはなにかすごい能力を持ってたの?」
「目に見える能力だけなら、我々が戦ってきた者の中でも一般的な強さであっただろう……しかし、奴の武器は状況、怪我、道具、
能力、相手、自分全てを利用する、そういったしたたかさであった。これに敵う人間、いや我々を含めてもそんなのは数少ないだろう

そして、そういったしたたかさ、というのはどんな能力だろうと発揮できる。お前の『爆発』も天賦の才、違うか?」
「そ、そうやって、高い目線で私をバカにして!励ましになってないんだから!」


言葉とは裏腹に機嫌を戻したのか掃除を再開した。


168 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 23:28:12 ID:B6aBn4sM
「あ、あの〜」
入り口のあたりにメイドの女性が立っている

「あら、どうしたの?確かあなたは、メイドの…」
「シエスタです、ミス・ヴァリエール。あの、掃除など私めに頼んでいただければ請け負いましたのに」
「いいのよ、これは私の罰なんだから私がやらないと」
「じゃ、じゃあ手伝わせてください!」
「せっかくだけど、私の失敗が原因だし、責任くらい私が果たさないと」
「で、でも隣の…ええと…貴族様…じゃないですよね…?」
「ああ、あいつは私の使い魔よ、どうしても手伝いたいって言うから手伝ってるだけよ。貴女がやらなくても構わないわ」

ワムウは風でゴミを集めつづけている。

「いいえ、やらせてください!私もどうしても手伝いたいんです!」

といってシエスタは有無を言わさず部屋に入り込み掃除を始める。
数十分後にはほとんど片付いていた。

「ミス・ヴァリエール、掃除は終わりましたか…って貴女!魔法は禁止したはずですよ!」
「え、違います、これは私の使い魔がおこした風で……ねえワムウ、そうで…」

ワムウは既に居なかった。

「ちょっとぉぉおおおおッ!どこ行ったのよあの木偶の棒はぁあああッ!」
「貴族たるもの、掃除を手伝ってもらうくらいはいいでしょう、しかしミス・ヴァリエール!今のは魔法を使っていたのに
一方的に嘘をついていたように見えたわ!貴族のすることではないッ!」
「え、ち…違いますわ!」
「いいわけ無用です!ふたりとも、ふたりともあとで罰を与えるわ!」

説明には掃除していた時間よりも多くかかった。


 * * *


寮の廊下を歩いている二人。

「ふう、ひどい目にあったわ…貴女も災難だったわね、ごめんなさい」
「い、いえ、そんな!貴族の方が私なんかに謝らないで下さい!」
「そんな貴族だとか平民だなんて関係ないわよ。あなたの好意で手伝ってもらったのに、迷惑かけちゃって…
あなたにもまだやることはあったんでしょう、ごめんなさいね」
「い、いえ、仕事なんかもうありませんよ、その……もうすぐ貴族の方の家に専属で勤めることになっていて…」

シエスタが続きを話すのを止める。ワムウが部屋の前に立っていた。

「あ、あんた!どこ行ってたのよ!あのあと説明とかすごい大変だったのよ!」
「俺の風で集められるゴミはあらかた集め終わった。あいにく不器用なんでな、残りはそこのシエスタにやってもらった方が
効率的だっただろう?力仕事は先に終えていたしな。俺の仕事が終わったら俺の好きにさせて構わんだろう」
「そうじゃなくて!あんたのあの風が魔法と間違われたのよ!先住魔法の類だって言って誤魔化しておいたけど…
あんたのその風の仕組みを知らないんだから説明だって難しいわよ!だいたい、窓から出て行ったのにすぐ見えなくなったなんて」
「少々日差しが強かったんでな、プロテクターを纏っていたからな」
「『ぷろてくたー』?なによそれ、よくわかんないけど今日はあんたの能力について教えなさいよ!いい、わかった?」
「教えてやるから扉を開けてくれ、扉や壁を壊されては困るんだろう?」

ブツブツといいながら扉のカギを開ける。
ワムウがすっと中に入っていく。


「さ、話の続きは中でしましょう。よくわからないけど、今は特にやることがないんでしょう?」
「え、ええ。ではお邪魔しますわ、ミス・ヴァリエール」

169 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 23:29:49 ID:B6aBn4sM

先ほどの話に入る。
「えーと、どこかの貴族に専属で勤めることになったんですって?」
「ええ」
「どこに勤めるのかしら?それくらいもう聞いているでしょう?」
「それが………その……モット伯というところで……」

ルイズは唖然とする。

「も、モット伯ってあの変態ドスケベオヤジ?」
「そ、そんなミス・ヴァリエール、そんな言葉をおっしゃらないでください」
「で、でも…貴女だってモット伯の評判くらい聞いているでしょう?断れないの?」
「私たち平民が貴族様に抗うなんて…私にもタルブに家族が居ますから…」

場が重くなり、二人の口は止まる。

シエスタが先に口を開く。
「でも、残り数日間ここで生活ができますから、思う存分その間は楽しませていただきます」
「じゃ、じゃあね、あさって一緒にでかけない?綺麗な湖が森の方にあるんだけど」
「本当ですか!じゃあ、お言葉に甘えて、ご一緒させていただきます……あら、もうこんな時間ですので部屋に戻らないと…
楽しみにしてますわ、ミス・ヴァリエール。」

シエスタは出ていき、扉が閉まった。

「おい、ルイズ、シエスタが言っていたモット伯とやらはどんな人間なんだ?」
「クズもクズ、貴族の風上にもおけないクズよ!いろんなところから目をつけた平民の女性を逆らえないことをいいことに
屋敷に連れ込んで、ご禁制の薬やらなにやらを使っていろいろやっているらしいけれど、王宮直属の国吏でそうそう手は出せないのよ」

「そうか、ではそんなクズは生きていても仕方がないな」

話を聞き終えたワムウは、
ワムウは窓を開け出て行こうとする。

「待ちなさい、これは命令よ。いくらクズでも貴族ですし、王宮直属の国吏なんか殺したらあんたの死刑は確実、わたしだけじゃなく
シエスタも含めて使用人たちにもなにか罪を科せられるかもしれないわ」
「人間どもの社会は面倒だな、ならば死体さえ残さない『事故』にすればいい。体ごと取り込んで食えばそれも可能だ」
「ダメといったらダメよ。これはね、あんたのことも心配して言ってるのよ。とにかく、そのルーンがあって私の使い魔である以上命令は聞いてもらうわ」

それを聞いたワムウは質問で返す。

「ルーンがなければいいんだな?」

「無理よ、使い魔の契約は死なないと切れ……」


ワムウは、ルーンの刻まれた左手の甲を、切り落とした。


「なにをやってんのよワムウゥウウウッ!手首はともかく理由を言いなさい!なんでそんなにあのシエスタにこだわるのよ?」
「主人が恩を受けた以上、使い魔がその義理を返すのは当然だ、違っても今更曲げる気にはなれん」

ワムウは、窓から夜の闇に飛び去った。

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:29:59 ID:unwFHgvn
支援!

171 :風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/10/31(水) 23:31:59 ID:B6aBn4sM
サブ・ゼロなんかワルド戦終わってからやっとモット伯編入ってるのに
こっちはまだデルフのデもでてないうちからモット伯戦突入

アニメみてないからモット伯はイメージしかねえw

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:35:55 ID:6USyMVEZ
間に合うか支援

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:38:31 ID:6USyMVEZ
すまん、支援間に合わず…orz

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:55:52 ID:17NX2Hzx
あ…ありのままに起こった事を話すぜ…
「もう寝ようかな…と思っていたのになぜか『ルイズ座談会ネタ』を書いてしまった…」
十二時に投下したいんですが構いませんかねッ!?

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:56:54 ID:wevGfR3O
雑踏の中がえらい事にwwwwww
そしてガンダールヴの効果も即座に打ち消す程って
どれだけルイズが嫌いなんだ吉良wwwwww
ある意味元の吉良より性質が悪化してないか?

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:56:57 ID:Jbt09sil
GJ!!
ワムウ→(捕食)→モット伯
の関係がwww

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/31(水) 23:59:59 ID:wevGfR3O
>>174
構わん、やれ

178 :ルイズ座談会:2007/11/01(木) 00:02:21 ID:b2OVGanb
サブ・ゼロルイズ「ギアッチョ、キュルケ、タバサ、ギーシュ、それにシエスタ。もう私は一人じゃない…」
風虚無ルイズ「幸せそうね…私の使い魔は強いし頼りになるけどちょっと怖いのよね…」
来訪者ルイズ「私の使い魔は強いし、頼りになるし、その上優しいわよ?…一人じゃないって良いわよね。でも最近二人で居るとキュルケが変な目で見てるような…」
隠者ルイズ「大切な人がそばに居てくれる…」
ヘビールイズ「喜びを分かち合い、悲しみは二人で…皆で立ち向かう…」
いぬっ!ルイズ「人じゃなくても…あいつは私にとってかけがえの無い存在…」
見えないルイズ「いつも護ってもらってばかり…護られるだけじゃなくて、私もあいつを護りたい…」
スネイクルイズ「…あいつともきちんと分かり合えたら他の私みたいにあんなに幸せそうになれるかしら…?」
仮面ルイズ「私には使い魔が居なくても、ワルドさまがいる…この運命を乗り越えてみせる、きっと…」
兄貴ルイズ「良いわよね、皆は…あのバカ犬もうちょっと『あいつ』みたいに…とまでは望まないけど、もうちょっと節操があったら…」
決闘ルイズ「才人がね、才人がね!!!私の事『俺にはお前だけだよ』だって…『子供作ろう』だって…才人ぉ…今直ぐ遭いたいよぅ…」
皆「「「「「「「「「「(ここまで行くと逆に引くわね…)…ま、まあやっぱり良いわよね、」
静かルイズ「やっぱり良いわよねっ!信頼しあえる使い魔が居るのって!!」
皆「「「「「「「「「「(信頼…しあえる…?)」」」」」」」」」」

179 :ルイズ座談会:2007/11/01(木) 00:04:16 ID:b2OVGanb
以上『投下した』

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:07:12 ID:3D4xB1H2
静かだけ気づいてないのか…夜道には気をつけるんだよ…

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:08:29 ID:m43z+EGQ
>>179
GJ
自分はこういうのに自分のSSのが入ってるのを見ると
希望とやる気がムンムン湧いてくるタチだから嬉しいな

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:10:02 ID:y5J0f7pq
何か懐かしいな座談会。

今書いてるのはかませ犬に剣針飛ばし食らわしてる所だから
書いててどうもイマイチな出来だ…。
早くイベント終わらせてメインに移りたい。
ルイズをいつまでも迷子にしてられないし…。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:11:47 ID:QkFVUKNF
GJ
静かルイズ、吉良戦で見せた洞察力はどこにやったw

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:12:22 ID:kNu/GqgW
ああ、そうか。俺のルイズはもう座談会に出る事もないんだな……。

>>179
GJだ! 久々の座談会ネタに思わず拳を握ってしまったぜ!
仮面ルイズはこんな所でも悲愴で泣けるなぁ。

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:12:44 ID:jFd7TG0t
>>182
つまり女難という事でFA?

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:17:16 ID:bxXswH1P
GJ!
久々の座談会がイイ!ルイズ4回目!
静かと決闘は……まあ…それがいいんじゃあないか…?

で、俺も書いてみようかなと考えたがやってしまうと確実にファンタの二の舞になると思い断念します!
俺の判断は間違ってないよな?

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 00:39:52 ID:sCdaBkpV
調子に乗りすぎなきゃ座談会もいいと思うんだけどね。
私的にフーケとか見てみたいかな。

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:00:19 ID:lolMe8Mf
フーケは、おマチさん扱いか、絶望ォォォォだねッ!的な扱いかに分かれるからな…
まぁ、うちのおマチさんは二部以降完全フェードアウト状態なんですがねッ!
近いうちに絡ませたいとは思うが…



189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:38:47 ID:Jy5/dEAl
       、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
     /⌒`         三ミヽー-ヘ,_
   __,{ ;;,,             ミミ   i ´Z,
   ゝ   ''〃//,,,      ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
  _)        〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
  >';;,,       ノ丿川j !川|;  :.`7ラ公 '>了
 _く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
  ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)    なに?自分のルイズが座談会に出ることがない?
  く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ  ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
   ):.:.:.:.:|.Y }: :!    `二´/' ; |丶ニ  ノノ     逆に考えるんだ
    ) :.: ト、リ: :!ヾ:、   丶 ; | ゙  イ:}
   { .:.: l {: : }  `    ,.__(__,}   /ノ   「自分で書いてしまえばいい」と
    ヽ !  `'゙!       ,.,,.`三'゙、,_  /´
    ,/´{  ミ l    /゙,:-…-〜、 ) |       考えるんだ
  ,r{   \ ミ  \   `' '≡≡' " ノ
__ノ  ヽ   \  ヽ\    彡  ,イ_
      \   \ ヽ 丶.     ノ!|ヽ`ヽ、
         \   \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
            \  `'ー-、  // /:.:.}       `'ー、_
          `、\   /⌒ヽ  /!:.:.|
          `、 \ /ヽLf___ハ/  {
              ′ / !

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:41:51 ID:Jy5/dEAl
50分ごろから投下予定。

191 :仮面のルイズ:2007/11/01(木) 01:52:36 ID:Jy5/dEAl
トリステイン魔法学院、学院長の部屋にパイプの煙が舞った。

オールド・オスマンが窓から空を見上げつつ、水パイプを吸っている。
ぼんやりと暇を潰しているように見えるが、頭の中ではミス・ロングビルにどう接するべきか、シエスタとモンモランシーにシュヴァリエの下賜るをどう伝えようかと思い悩んでいた。
ウェールズ皇太子とアニエスの二人は、日が高いうちに帰っていった。
オールド・オスマンはそれから夕方になるまで一人で悩み続けていた。

「どうしたもんかの」
ぷかあ、と音を立てて煙が昇る。
ミス・ロングビル。本名はマチルダ・オブ・サウスゴータ。彼女は秘書として優秀なのは間違いない。
訳ありなのは解っていたが、家名を失った理由まで、深く知るつもりはなかった、むしろ知りたくなかった。
知った以上は、何かしらの便宜を図りたくなるのが、オールド・オスマンの性だからだ。

マチルダは涙ぐみながら、ウェールズ皇太子に大公反逆の真実を語り、その場にいる皆を驚かせた。

マチルダの話はこうだ。
アルビオンの大公は、ロバ・アル・カリイエからやってきた女性を妾にしていたが、その女性がエルフのスパイだと疑いをかけられた。
大公は妾とその娘をを庇ったが、妾が先住魔法の込められたマジックアイテムで怪我人を治療していたことがアダとなり、疑いは晴れるどころか深まってしまった。

結局、当時の王ジェームズ一世は大公に刺客を差し向け、大公と、大公を庇った者達を皆殺しにした。

話を聞いたウェールズは、マチルダに頭を下げ、名誉を回復すると約束した。
だがマチルダはそれを不要だと突っぱねた上、ウェールズを決して許さないと力強く叫んだ。
復讐はしない、しかし、決して協力もしない。それがマチルダの”ありかた”らしい。

オールド・オスマンは、ウェールズ皇太子の胆力は素晴らしいものだと、素直に思った。

二人が帰った後、オールド・オスマンはロングビルを気遣い、今日は休んで心を落ち着けなさい、と言った。
ロングビルは申し訳なさそうに礼を言うと、気が抜けたような表情で学院長室を出て行った。

「この様子では、パリーの奴も苦労が多かったようじゃなあ」

今は亡き、アルビオンの好敵手を思い出し、オールド・オスマンは静かに呟いた。
オールド・オスマンは偉大なメイジだと言われ、様々なコネクションを持ってはいるが、他国のお家騒動に詳しい程ではない。
だが、こういう時の勘は鋭い、長命に蓄えられた知識と経験に裏打ちされた”直感力”が、ロングビルの嘘を見抜いていた。

ロングビルの語る『真実』は、重要な部分がぼかされていると、見抜いていた。
「大公…東方から来た女性なんぞ、嘘じゃろう。東方から来た人間なんぞリサリサ先生しか知らん。もしや妾はエルフそのものか…」

192 :仮面のルイズ:2007/11/01(木) 01:54:02 ID:Jy5/dEAl
杖を振り、水パイプを机の上から壁際の戸棚の上へ移動させる。
机の上に置かれた器を見ると、そこには針が浮いており、針は現在の時刻を示して少しずつ動いていた。
「そろそろ頃合いかの」
今日の授業はすべて終わり、夕食の時間が迫っていた。
オールド・オスマンは廊下に出ると、手近な教師に『夕食には出られない』と言づてを頼み、魔法学院の裏手にある倉庫へと歩いていった。

魔法学院の裏手にある石造りの倉庫は、元々は学院長専用のグリフォンや竜を繋ぎ止めておく厩舎であったが、現在は使われていない。
中は魔法学院学生寮の一室と同じ程度の広さがあり、使われなくなった藁束が詰め込まれている状態だ。
戸板にかけられた鍵をアンロックで外し、オールド・オスマンが扉を開ける。
すると中には、藁束の上で膝を抱えているシエスタと、腐乱の始まりかけた馬が転がっていた。
「シエスタや」
魔法学院の制服を泥で汚したシエスタは、オールド・オスマンの言葉にびくりと体を強ばらせた。
「丸一日、ここで過ごして、自分のしたことが解ったかね」
ちらりとシエスタの隣に転がった物を見る、シエスタがタルブ村に向かうのに使った馬だ。
「なぜ吸血鬼が我々の敵なのか、言ってみなさい」
「…人間を、食べるからです」
シエスタが細い声で答えると、オスマンはうんうんと頷き、更に質問した。
「吸血鬼はどうやって人間を食べるのかね」
「人間を食屍鬼に使役して、人間をだまし、血を吸います」
「そうじゃ、食屍鬼じゃ。いいかねシエスタや、吸血鬼と戦う者が吸血鬼に成り下がってはいかんのじゃよ」

オスマンはゆっくりと歩き、シエスタの隣に腰を下ろした。
「貴族の馬鹿息子どもが、平民をお遊びで殺すこともある。シエスタはそうなりたいのかね?」
「…いいえ」
「なら、なぜ馬を殺したんじゃ」
「それは、その、私、気が動転してて」
「ならシエスタに波紋の資格はない。その呼吸、ワシが封じてやろう」
「!!」
「気が動転したなどと言っている間は駄目じゃ、貴族も波紋戦士も、その力と立場を傲(おご)ってはならんのじゃ」
「………」
「もう一度聞く、なぜ馬を殺した」
「わ、私が……馬を、操って、殺したんです……早く、タルブ村に行きたくて」

シエスタの目から涙がこぼれた、それを見て、オスマンはふうとため息をついた。
どっこいしょと言いながら立ち上がると、シエスタに手をさしのべる。
「……ミス・シエスタとミス・モンモランシーに、シュヴァリエが下賜されることになった。今の反省を忘れてはならんぞ、これから正式に貴族の仲間入りをするんじゃからなあ」
「えっ」
呆気にとられたのか、シエスタは大きく目を開いてまばたきをした。
目は口ほどにものを言うと言われるが、まさに『信じられない』といった表情だった。

「貴族が、平民を奴隷にすることもあるじゃろう。シエスタがこの馬を殺したようにな。それを自覚し、反省せねばシュヴァリエなど無用の長物じゃ」
「…はい」
「波紋の力、決して間違った使い方をしてはならぬ。命を司る波紋戦士だからこそ命の尊さと、儚さを知らねばならんのじゃ。解ったかね」
「はい。」
「そうか、ならよい。久しぶりにマルトーのところに顔を出してやりなさい、まかないでも食べて、初心を思い出す事じゃ。それと…この馬も埋葬してやらねばなあ」
オールド・オスマンの言葉が、シエスタの心に重くのしかかった。


193 :仮面のルイズ:2007/11/01(木) 01:55:12 ID:Jy5/dEAl
シエスタは部屋に戻ると、泥だらけになった服を脱いだ。
別の制服に着替えると、空の桶を持って井戸に行き、水をくむ。
制服を水に浸してからマルトー達のいる厨房へと向かった。
厨房は夕食の後かたづけをしている最中で、のぞき込んでみたはよいものの、声をかけづらい。
どうしようかと思っていると、包丁の手入れをしていたマルトーがシエスタに気づき、声をかけてきた。
「おお!シエスタ、どうしたんだ、腹減ったのか?」
「マルトーさん」
いつものように接してくれるマルトーの笑顔に、シエスタは心が癒されたのか、ほんの少しだけ笑顔が戻る。
ところが、その次に出てきた言葉が、シエスタの表情を深く曇らせてしまった。

「オールド・オスマンから聞いたぜ、今度シュヴァリエを賜るんだって?」
マルトーの何気ない言葉を聞き、厨房で働く者達から、おお、と声が上がった。
「あ……」
だが、シエスタにはその声が、どこか恨みの混じった声に聞こえてしまう。
いつも、厨房では食事を残す貴族、横柄な貴族への悪口を聞いていた。
だが、今度は自分もその貴族に加わるのだ、波紋を魔法として扱い、これから先は貴族として皆と接しなければ行けない。
そう思うと、マルトー達との間に深い溝が出来てしまった気がする。
『裏切り者』と、言われているような気がした。


「どうしたよ、そういえば夕食に顔を出してなかったみたいだが、食いそびれたのか?」
「あ、あの、マルトーさん、私」
シエスタの目からぼろぼろと涙がこぼれた。
「なんだ、ちょっ、どうしたんだよ」
マルトーは困惑しつつ、泣き崩れるシエスタの肩に手を置いた。
厨房内に振り向き、何人かのメイドを呼び、シエスタを食堂へと連れて行って貰う。

人気の亡くなった食堂の席にシエスタを座らせると、マルトーはその向かい側に座った。
「どうしたんだよ、沢山の人を治療したそうじゃないか、故郷の村の人たちも治してやったんだろ?何を泣いてるんだよ」
「うぐ…私、私、貴族になりたくない…私……自分が自分じゃなくなっちゃうみたいで……怖いんです…」
「なあ、シエスタ。こんな言い方して良いものかどうかわからねえけどさ。ええと……ミス・ヴァリエールがシエスタの足を治してくれたろ」
「え…は、はい」

ルイズと初めて言葉を交わした日。
あの日、シエスタは足をルイズに治して貰っていた。
子供の頃片足が折れ、歪んでくっついてしまったので、左右の足の長さがほんのわずかに違っていたのだ。
水のメイジに頼むようなお金もないので、シエスタは魔法学院で足を多用しない仕事に就いていた。
厨房で働けるようになったのも、外を全力で走ることが出来るのも、思えばルイズのおかげだった。

「シエスタはそれを受け継いだんだよ、平民の俺たちもよく気遣ってくれるいい貴族様だったじゃないか、それを忘れなきゃ大丈夫さ」
「…ルイズ様」

シエスタの記憶には、包帯を仮に来たルイズの姿と、火傷が治りあどけない笑顔を見せるルイズの姿が、はっきりと残っている。
シエスタにとって、ルイズは憧れだった。
憧れだからこそ、『土くれのフーケ』と、『石仮面』が許せない。
ルイズは何者かの手によって『石仮面』を被せられ、吸血鬼化していると、オールド・オスマンは言っていた。
にわかには信じられないが、曾祖父の残した大量の日記と、波紋の力を理解していくうちに、その説に信憑性が増していく気がするのだ。

ルイズが『石仮面』によって吸血鬼にされているのなら、自分に与えられた『波紋』はそれを打ち砕くための力だと信じて止まなかった。

タルブ村での戦争もそうだ、戦争をする貴族、人の血を吸う吸血鬼、立場こそ違えども人を犠牲にすることに違いはない。
波紋を人間同士の戦いではなく治癒のため、守るために使うべきなのだと、改めて思った。

「そう、ですね。私、ルイズ様に笑われないように、頑張らなきゃいけないんですよね……」


194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 01:55:46 ID:L/ZwBXb3
支援する

195 :仮面のルイズ:2007/11/01(木) 01:57:48 ID:Jy5/dEAl
「あの、マルトーさん、ルイズ様が”ゼロ”って呼ばれていた理由、ご存じですか?」
「確か魔法が一切使えなかったから、魔法成功率ゼロ、だからゼロのルイズって呼ばれてたんじゃないか」
「ゼロ…なんですよね」

シエスタは顔を俯かせ、何かをぶつぶつと呟いた。
表情は至ってまじめであり、何かを考え込んでいるようだった。
「まあ、シエスタなら大丈夫さ、きっといい貴族になれるよ。まかないのシチューしかないがすぐに持ってくる。ちょっと待ってな」

そう言い残してマルトーが食堂を出る、後には、一人で何かを考え込むシエスタが残された。

「魔法が成功しないのなら、私の足を治したのは……まさか、ルイズ様、あのとき既に……」

強く頭を振り、考えることを止めようとしたが、次々に心の中にルイズの笑顔が浮かんでくる。
何度も何度も考え直しても、シエスタが思いつくのは、残酷な結論だけだった。

『ルイズ様が操られていなかったとしたら』
『ルイズ様が自分の意志で死を偽装したのだとしたら』
『私が殺すのは、憎き吸血鬼ではなく、尊敬するルイズ様』


恐ろしい想像にぶるりと体を震わせたシエスタは、手を自分の方に回し、自分で自分の肩を抱いた。

かたかたと歯が震えるのを、止めることは出来なかった。





To Be Continued→





196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:03:46 ID:DTnr8kvk
GJ!ほんと、この作品は読んだ後に余韻が響いて残るなぁ…

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:05:21 ID:Jy5/dEAl
投下したッ!
妊娠については、アレだよ、愛の力とかそんなのがあれば何とかなるよ!たぶん。おそらく。


ヘビーゼロの人大丈夫か!?無理しないでくれ…と言いたいが、リハビリを兼ねてどんどん書いて欲しいとも思ってしまうよ。
それにしてもウェザーのジョークは凄いな、初登場の物静かさを思い出すと、びっくりしてしまう。
ジョンガリ・A…

ゼロいぬGJ!
アニエスの睨みのきかせ方はいいねー。
と思ったらコルベール先生…これは読み進めるには覚悟が必要だ。

ヨシカゲGJ!
盗むよりひでえ!
そして天然さに磨きがかかってる気がする…ルイズも、吉良も。

ワムウ様乙!
なんかこのワムウ様は綺麗なワムウ様だなあ。
あと、ほんの少しだけお茶目な気がする。




198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:32:36 ID:CQrEl1YA
支援する! と思ったときにはッ既に投下が終わっていたんだぜぇーっ

GJ!

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:46:49 ID:AllTgXJG
GッッッJ!!
シエスタがとうとうルイズの真実に気付き始めたか…。しかし当のルイズは黒くなってきてるし…。マジに目が離せないんだぜ。

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 02:52:51 ID:m43z+EGQ
GJ!
シエスタが波紋で馬を殺しちゃった件もキッチリ回収されたし、
ルイズ=吸血鬼にシエスタが気付き始めたりと、
シエスタ絡みの話が進展してきたな

あとマチルダさんが結局アルビオン王家を許さない、という決断をしたのは個人的にグッドだった
仮面は話の節々にある締めなきゃならないところをキッチリ締めてるのがいいね

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 03:16:24 ID:X5PfDb8C
仮面の人GJすぎる。
展開がそっちいっちゃらめー!
って方向に傾いてておもしろいぜ!


202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 03:27:32 ID:wPfWy9vu
仮面の人…君が!勘弁してくれと言うまで!!GJするのをやめない!!

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 08:22:56 ID:rY4rQ4pN
GJ!としかいえない自分が悲しい…

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 08:42:24 ID:HW/bDMi1
GィィィィィィJィィィィィィ!

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 10:22:13 ID:VSc1r+Qc
仮面ルイザー・シエスタ篇

忘れてはならぬことを刻み込むオスマンと
曇りが晴れると共に真実に手をかけ始めた波紋メイドに乙!

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 11:40:37 ID:Q/XSs2EH
シエスタもっと強気でもいいじゃないか。
「こいつは死んで当然のウマさ!
おまえもブッ殺してやりたくなったぞ」
ぐらいの意気込みで。



それにしても道中で死んだウマをどうやって学院に持って帰ってきたんだろう?

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:07:25 ID:kSjktNwR
オスマンが遠見の魔法で全部見てて、こっそり回収してきたんじゃなかろうか。

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:11:57 ID:qfNui6WQ
シエスタのお仕置き用に馬一頭を遠くから運ぶとは
このオスマンは間違いなくドS…

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 13:22:50 ID:lE7nZDKR
仮面さんGJ!
ルイズに降りかかった運命は残酷なんだけど、
今回のシエスタにもそれが当てはまるのだな
物語が広がりを見せる中、一つ一つのエピソードが丁寧なので
感情移入の対象がますます増えて面白い
次も楽しみ

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:39:54 ID:qBW+dGz3
ジョジョキャラいないのにここまでできるってスゲーよなぁ
GJが止まらない

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:53:36 ID:WYOH00Az
仮面ルイズvsシエスタでこんなシーンが浮かんだ。
仮面ルイズ「どうする、どうするの?化け物はここにいるわ!!平民!!
倒すんでしょ?勝機は幾ら?千に1つ?万に一つ?億?兆?それとも京?更にその先?」
シエスタ「それがたとえ那由他の彼方でも、私には充分過ぎます!!」

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 14:54:51 ID:whdX6UK9
そっちの吸血鬼なルイズは嫌だwww

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:13:54 ID:/jTyXck3
ついでに、神父なシエスタも嫌だwww

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:16:08 ID:acWYRyYQ
誰が大佐役なんだwwww

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:24:31 ID:5E+LpFr3
デブつなが

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:26:50 ID:WYOH00Az
少佐の制裁を受けて殺される大佐役はクロムウェルだろ。

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 15:45:07 ID:oDaTXKLm
七万の命を解放するルイズか

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 16:58:10 ID:3w3TgEze
仮面ルイズに幸せになって貰いたい俺は異端

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:10:34 ID:HW/bDMi1
>>218
正常

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:17:36 ID:z6ED/D3t
正常だな

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:18:40 ID:Q/XSs2EH
>>218
正常だ。
むしろ帝王を目指して貰いたい。

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:21:18 ID:z6ED/D3t
しまったsage忘れた
すまん

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:29:45 ID:bxXswH1P
仮面ルイズがBAD ENDを迎える可能性が結構高いと感じるんだが

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:45:20 ID:WYOH00Az
仮面ルイズ「私の負け?」
コルベール「そうだ…お前の負けだ。醒めない悪夢なんかありえない。
家も輩も消え果てて、配下の下僕も死に果て、彼(サイト)のルーンも消えて失せた…
彼はお前のものになんかならない。」
(グッ)コルベールが何かを踏みしめる。
仮面ルイズ「GAAAAAAA。」
コルベール「お前にはもう何もない…ルイズ、哀れな吸血鬼よ…お前にはもう何もない。」

BADENDってこんな感じか?

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 17:49:37 ID:whdX6UK9
ハゲが嫌いになった

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:34:33 ID:rY4rQ4pN
影響受けやすすぎwコルベールが覚悟完了するまでを誰かうまい人が書いたら
きっとコッパゲが好きになる。

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:40:20 ID:3D4xB1H2
コルベール「その言葉宣戦布告と判断する」
コルベール「当方に迎撃の用意あり」

こうでしょうか?

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:46:37 ID:eW6m7YvI
なんだか知らんがとにかくよし!

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 19:57:00 ID:hCLslGaH
>>227
ゼロつながりか

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:20:33 ID:WYOH00Az
コルベール「ルイズ、貴方の敗因は、貴方が滅ぼしたDIOと同じ…
死人が生者の夢を見た…ただそれだけです。」
回想
シエスタ達との共闘でルイズ、DIOを撃破。
仮面ルイズ「お前の敗因はたった一つ、たった一つのシンプルな答え。
死人が生者の夢(世界征服)を見た・・・ただそれだけよ。」
ルイズのエクスプロード(小)でDIO完全消滅。
回想終了
仮面ルイズ「…(どんな犠牲を払っても…は生者の夢…って、
死人でも思いから生者を引き込むのは有りじゃない、納得がいかないわ)。」
シエスタ「ルイズ様…サイトさんは、この世では私が貰いますがあの世では勝負です。」
仮面ルイズ「…あの世では譲りなさいよ…。」
シエスタ「嫌です。」
仮面ルイズ「このド平民が…あの世で負けるのを先延ばすため、精々・長い…(ルイズ灰化)。」
シエスタ(この時間差が貴方の敗因になるぐらい時間を掛けて行きます。ルイズ様)

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 20:25:51 ID:oDaTXKLm
「焼けた皮膚を剥ぎ取った! これで帳消し!」
そんなコッパゲ

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:11:26 ID:Q/XSs2EH
最終決戦でシエスタに敗れるものの首だけになって襲い掛かり相打ち。
爆発炎上する船の中で取引を持ちかけるも。
仮面ルイズ「こ、こいつ…死んでいる!」

100年間後、シエスタの体を乗っ取って生き残ったルイズが、シエスタの孫の孫と因縁の対決。

LIS「マヌケが…知るがいい…虚無の力は正に世界を破壊する能力だということをッ!」
何故か名前はローマ字三文字に。
しかもシエスタの孫の孫も虚無使い!!

シエス太郎「おれが虚無を止めた…エクスプロージョンの時点でな…そして脱出できた…やれやれだぜ…」

LIS「…ばかなッ!………こ…このLISが………このLISがァァァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ」

その後、物語はシエスタの孫のシエスフの息子シエ助が住む町で、虚無使い達の起こす奇怪な問題を解決したり殺人鬼を退治したり。
続いて、LISの息子シエルノがゲルマニアでギャングスターになるため、ボスに反旗を翻したり。
さらにロマリアに収容されたシエス太郎の娘、シエ倫を助けに行く話へと続いていく。

最後はイカレタ虚無使いのせいで世界が崩壊、再生した新世界でヘタた子供が何故か覚醒してその虚無使いを倒し、
そして、新世界でシエニィの歩き出す物語が始まる…

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:20:46 ID:hkrBZstR
もう何がなんだかwwwwwww

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:21:30 ID:HW/bDMi1
カオス過ぎるwww

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:22:44 ID:hbpcZV/4
なんでシエスタ波紋使いじゃなくて虚無使いになってんだよw

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:25:40 ID:n+fUhDV5
仮面ルイズのバッドエンドねぇ


石と砂だけになった荒涼たる世界で

「…私だけになっちゃったわね」

空を見上げると赤色巨星化した太陽だけが見える

死ぬ事の出来ないルイズは

一人、空を眺め続ける

いつか巨大な太陽がハルキゲニアを飲み込む日まで…



237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:33:47 ID:hbpcZV/4
なんかデビルマンみたいだ

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 21:39:47 ID:Le5tFCJg
デビルマンの場合は太陽じゃなくて神軍団が昇ってくるんだよな…傍迷惑な飛鳥了の同類が群れで。

オレが思い出したのは暗黒神話とかワッハマンかねえ。

ところで、何故か間違えるのが多いので検索してみたら、変なの出たから貼っておく。知らんかった。
ttp://www.nrc.gamagori.aichi.jp/w_muse/enjoy/cambrian/haluki/chapter01.html

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:20:40 ID:n+fUhDV5
>>238
>暗黒神話とかワッハマンかねえ

yes,yes,yes

あと百億の昼と千億の夜ね

不老不死ねたで俺が最も怖いバッドエンドがこれですよ

「みなでぱらいそさいくだー」って言って一人取り残されるw

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:38:25 ID:E9Ha83Nw
わしもつれていってくだせ!
わしもつれていってくだせ!

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:44:54 ID:7riafe7e
それって奇談じゃないの?

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:49:17 ID:b2OVGanb
昨夜にルイズ座談会ネタを投下した者なんだが、本当は昨日セットでキュルケ座談会も投下するつもりだったんだ。
でも何でかそれが消えちゃったからルイズ座談会のみにしたんだけど…やっと書き直せたからこれから投下しちゃっても良いかな?
それとも自重して間を取るべきかな?皆の意見を聞かせてくれないか?

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:55:37 ID:7riafe7e
許可する!

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 22:59:17 ID:bxXswH1P
投下しないのは許可しないィィィ

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:01:10 ID:Q/XSs2EH
投下…してください……待ってます

246 :キュルケ座談会:2007/11/01(木) 23:02:26 ID:b2OVGanb
許可をもらえたので投下させてもらう。

愚者キュルケ「ルイズ、なんだか変ね…ひょっとしたら薬の後遺症でもあるのかしら…?心配だわ…」
来訪者キュルケ「(薬!?そんなまさか…アレな薬を使ってモット的なプレイをしちゃったの!?愚者の私!!!)」
鉄キュルケ「ちょっと来訪者の私…大丈夫?顔真っ赤よ?ねえ愚者の私、ひょっとしたら貴女の所のルイズ誰かに恋しちゃったんじゃないの?恋って人を変えちゃうものよ?」
愚者キュルケ「でも、他の人間を召喚したルイズなら兎も角…あの娘の使い魔は犬だし、特にあの娘が好きになるような男の人は居ないし…それはないと思うわよ?」
来訪者キュルケ「(ルイズ!?!?まさか…犬なの!?ダメよ!!!そりゃ私だって興味はあるけど…犬なんて…ハァハァ…)」
白蛇キュルケ「ねえ来訪者の私…貴女凄い汗かいてるわよ?ルイズ、か…心配よね?あの娘、何でも溜め込んじゃうところがあるし…」
サーヴァントキュルケ「そうよね…強がってはいるけどまだあの娘『子供』って感じで放っておけないわよね。」
サブ・ゼロキュルケ「愚者の私、取り合えずルイズと話し合ってみたら?一緒にどこかに出かけてみて…それとなく悩みがないか聞いてみる…なんてどうかしら?」
愚者キュルケ「出かける…か…それ良さそうだけどダメなのよね、これから宝探しでしばらく会えなくなるのよ。あの娘も無理にでも誘えば良かったかしら?」
来訪者キュルケ「(ダメよ!!愚者の私!!!いきなり外で、しかも無理やりなんて…萌え、ゲフンゲフン…じゃなくてはしたないわ!!!)」
DIO魔キュルケ「(来訪者の私…ルイズの事を考えて凄い悩んでるみたい、優しいのね…)でも愚者の私…あの娘に何かあったら貴女きっと後悔するわよ?ダメよ?後悔するような事だけは…取り戻せなくなるような結果だけは…
何にしても早すぎる、って事は無いわよ…ここは直ぐにでも…」
アヌビスキュルケ「まあ落ち着きなさいよ?物事には『流れ』って物があるのよ…焦ってそれが裏目に出て、逆にあの娘を傷つけちゃう…なんて事もあるかもしれないわよ?」
あくまキュルケ「まあいざとなったら『ビシッ!!!』っと叱りつけでもしちゃえば良いじゃない、私の所なんかちょっと脅かしたらあの娘すぐ怯えちゃって…可愛いものよ。」
愚者キュルケ「そうね…取り合えず、まずはこれからゆっくり考えてみることにするわ…ありがとうね『私達』」
キュルケ達「「「「「「「どう致しまして、『私』」」」」」」」
来訪者キュルケ「(『ビシッ!!!』っと…傷つける…脅かす…野外で…動物…薬…ハァハァ……)」

247 :キュルケ座談会:2007/11/01(木) 23:04:23 ID:b2OVGanb
投下完了&来訪者さんスイマセンでした。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:10:47 ID:L9abcpEQ
ちょwww来訪者キュルケ、自重!!


249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:14:10 ID:CqmLgiHl
このいきおいでデルフ座談会なんかどうか?

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:16:33 ID:Q/XSs2EH
>>246
GJ!!
来訪者キュルケwww
既に末期だなwwww

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:24:36 ID:5tbRerKB
>>246
GJ!

デルフ座談会も見たいなあ
アヌビスデルフと静かデルフに嫉妬する不遇デルフ達……


252 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/11/01(木) 23:25:17 ID:k2382PiF
来訪者のキュルケが1番エロすって事でいーかなぁ?
異論は認めるw

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:45:09 ID:yRwIeCRJ
キャラが悪に落ちるのってDIOとペットショップの話だけ?

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:53:52 ID:AqizHeGM
静かのフーケとか?大量虐殺してたよな

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/01(木) 23:56:38 ID:b2OVGanb
白蛇のシエシエはどうなんだろう?

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:00:26 ID:8YYQ1qt3
吉良シエスタか………

白蛇ルイズも前半はダークサイドだったな

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:08:14 ID:BWxCcnE1
来訪者キュルケが末期過ぎるwwww

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:20:09 ID:9caulYwT
番鳥キュルケも似た感じだったけど、来訪者キュルケ自重。

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:20:30 ID:0SqMRfAD
キュルケが固有結界を展開する日は遠くないな

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:29:19 ID:0cEKpGwA
妄想戦士、来訪者キュルケw

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:32:08 ID:8bHflSY5
キュルケ確り者だなぁ…と思いきや、来訪キュルケwwwwwwwww
これはもう別人だなwwwww

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:44:48 ID:hkVZoR0d
さすがキュルケだ!俺たちに真似出来ない恋模様を展開してくれるッ!そこにし(ry


なんだか久しぶりにワルなんとか座談会とかも見たく……あれ?俺だれの座談会が見たかったんだっけ。ワ……?

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:46:52 ID:a+9FDdTp
ワールドだっけ?

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:51:35 ID:8bHflSY5
ワ?…ワリオ?ワルイージ?ワイリー?ああ、違うな。
ところでギー  も見たいな…最初で止まってるから
あっ、ギー…なんだ?

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:52:21 ID:ExdJqfOs
ワムウじゃないのか?他にワのつく人って誰かいたっけ?

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:52:41 ID:CJYsUPWp
ワセリンじゃないっけ?

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:53:15 ID:8jTUf4GH
お前らここは基本に戻ってギーシュだろうが
…ニコニコギーシュとギーシュさんを見たいなぁ

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 00:53:34 ID:hkVZoR0d
>>263
時が止まってしまうではないかっ!

>>264
OK兄弟。そいつは風の申し子ギトーに違いない!

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 01:07:01 ID:U8Iz3TEu
>>264
ギアッチョじゃね?

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:02:07 ID:qHmnW4/N
ギー・・・なんだっけ

ギギギ

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:03:09 ID:uY2wctrw
銀河英雄伝説

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 06:21:55 ID:1eW+9jon
え?銀河声優伝説?

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 07:19:02 ID:K4DAzO1l
モット伯とか?犬の独壇場な気もするけど。2日連続でやったから暫く
間をあける必要があるかもしれない。

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 08:38:52 ID:cRdod51l
>>264
愛の戦士ギーシュさんを忘れてはいないかね?

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 10:04:33 ID:uY2wctrw
ギーシュさんは戦士というより伝道師、むしろ聖者w
ついでにマチルダちゃんは有数の萌えヒロイン

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 14:19:23 ID:Y7Ke47+a
ギトー座談会とな?

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:20:26 ID:R3/zUegF
>>276
時間切れまで風の系統万歳三唱が響くんだろうな。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 16:32:38 ID:sWw1+O3u
>>277
一人くらいスカートめくりが出来るという意味で、
風最強説を唱えるギトーがいそうだな。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 17:08:34 ID:K4DAzO1l
>>278みたいなのとか授業中に偏在したやつとか姉妹スレ含めると
結構バリエーション豊富

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:03:51 ID:wMof3WxX
偏在って戦う事よりも逃げることに向いてないかな?
みんないっせいにバラバラに逃げ出せばいいw

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:10:33 ID:FcMIi3zi
二つ名の所以は疾風のように逃げ足が速いからかw

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:16:26 ID:dIe1rMzk
小説読んでないけど、偏在で増えたやつが偏在を使う事できるのかな?

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:24:02 ID:0RBzsJB5
>>282
なんだ、そのマリオばりの無限増殖はw

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:24:21 ID:0xcicbqu
常識的に考えてry

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:27:42 ID:Q6nu6PNv
マリオばりってことは、当然増やしすぎたらやばいんだな

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:28:00 ID:lVKC07DQ
>>282

常識的には無理 魔力が足らない


でもクロス先の異世界グッズで魔力が無限補充される出来るかもしれない

まぁしたら最後 評価がかなり厳しいモノになりそうだけどw

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:41:49 ID:vAKMeqRC
>>285
いつのマリオだよw古いよw

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:42:00 ID:wFZyv6g/
風の偏在って、例えばワルドが4つ作ったのが全部消された後にまた4つ作り直すとかは可能と考えていいのだろうか

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:51:37 ID:Y7Ke47+a
>>277
風最強じゃないギトーがいるじゃないか
一人『ギーシュさん』コール

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 18:55:48 ID:SaqwgRaX
遍在は風属性版のゴーレムだと考えてみる
ちょっと無理があった

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:07:33 ID:WByO9H6n
風最強って言われてもしょうがない性能だよな偏在って
弱点ないのかね?
燃費は悪そうだが

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:27:15 ID:l/1EGCL1
NARUTOの影分身みたいな感じと俺は考えてるんだが。
たとえばワルドの精神力を35とすると、そこで偏在したら一体につき5の精神力消費
そんで残った精神力を分割してんじゃじゃないかと・・・
偏在による消費 15
ワルド本体(精神力5
ワルド偏在1(精神力5
ワルド偏在2(精神力5
ワルド偏在3(精神力5
って感じで。
そのなかでエアカッターを使うと消費3・・・っていう風にすれば説明できる。
だから偏在補充はできなかったんじゃないかなーと思う。
どしどし反論ぷりーず。

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 19:39:32 ID:uY2wctrw
例えるならギーシュx5は大して怖くなさそうなのに、ヴェルダンデx5だと脅威の戦力。
すなわち偏在が最強であるためには、使い手が最強である必要があるのだ!!(mmr

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:03:21 ID:mfACbOV9
つまりゴーレムの代わりにヴェルダンテを錬金すれば最強だな

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:26:52 ID:AWpYSpDT
それよりも
トニオさん×5だと無敵にしか・・・

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:31:15 ID:vecT7T7W
>>288
可能なんじゃないのか?
俺もほとんど影分身だと捉えているからだが

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 20:34:28 ID:mrRcRZzW
そう言えば仮面のギトーは、シエスタと出かけて吸血鬼にかまれて、それをシエスタに助けられて連携の大切さに気付いたんだっけ
それっきり影が薄くなって出番無いけどw

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:11:29 ID:wMof3WxX
>>292見て考えを改めた。
偏在を使った奴に対する最大の攻撃が逃走だw

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:14:04 ID:uY2wctrw
しかし、二人に増えたと思ったら、逃げた先先に作り出されていた残りの偏在
偏在はバラバラに活動できる距離も脅威だよな

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:20:16 ID:dIe1rMzk
なるほど偏在は風属性版ゴーレム、NARUTOの影分身的な考えね

幽白の朱雀が使った分身みたいだったら最強じゃね?なんて思ったが
あれは分裂みたいなもんだから違うか
むしろそんな性能だったら強すぎて/(^o^)\

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:20:57 ID:9caulYwT
偏在って強さが分割されない四身の拳だろ。
応用で腕を偏在させて数を増やしたりとか出来ないのかな。
腕とかを偏在させたらワルドのイロモノ化が決定する。

来訪者キュルケ「戦う前に一つ聞くわ、偏在で身体の一部を増やす事も可能?」
ワルド「冥途の土産かいいだろう…試した事は無いが恐らく可能だろう。」
来訪者キュルケ「それって…(じゅるり)」
偏在ワルド「お喋りはこれまでだ。」
来訪者キュルケ「アンリエッタ女王の性活の為にもウェールズ王子には生き抜いて貰うわ…お礼も欲しいしね(ハァハァ)。」
タバサ(キュルケの魔力が上がった!?)

302 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:26:57 ID:0ngQHpe1
三十分から代理投下しますよー

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:30:13 ID:dIe1rMzk
よろしい、ならば支援だ

304 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:30:40 ID:0ngQHpe1
広間に姿を現した姫を見て、来賓達は皆息を飲んだ。
衣装は今夜の為にあつらえた最高級の生地を使った一品で、しかしそんな衣装も彼女の引き立て役でしかない。
アンリエッタの体は奉公人達の手によって磨きぬかれ一点の曇りも無い、透くような美しさがある。
一国の姫として、清廉で潔白を体現したかのような姿を皆が見つめた。

視線が自身を貫くのを感じながら、アンリエッタは堂々と口上を述べる。
「お集まりの紳士淑女の皆様。まず今宵の舞踏会の誘いへのご参加に深く感謝いたします。
わたくしも皆様のお顔を拝見でき、とても嬉しく思っておりますわ」
ニコリとほころぶようにアンリエッタが笑った。

そんな彼女を聴衆となり静まり返った来賓達が見つめている。
「今宵は貴き者として始祖に感謝を捧げながら、歌い、踊り、語り合いましょう。
皆様方……ごゆるりと存分にお楽しみくださいまし」

そう口上を締めくくると同時に響き渡るファンファーレ。
高々と響く金管楽器の音色に加え、更に繊細な音色の弦楽器やリズムの心地良い打楽器が音を奏でる。
来賓からは惜しみない拍手が送られ、それさえもが音に深みを与える。
かくして今宵の舞踏会は合奏曲を合図として幕が上がった。


「おおォーーー」
感心したような、驚いたような声で康一が唸った。
今康一はACT1を広間に向かわせ、上空からアンリエッタの口上を眺めていた。
康一は公式的な行事に出席するアンリエッタは初めて見る。

十日と少々前にアンリエッタの暗殺未遂事件が起きたので、そのような公務は安全の為に極力組まれていなかったからだ。
人の多いところへ出向くなど狙ってくれと言っているも同然。
そのため事件からずっとアンリエッタは城に篭りっぱなしだったのである。

だが今回は城の中、更に毎年行う舞踏会という事で公務に組み込まれたのだった。
当然ながら普段以上に警備は厳重であるし、各所に魔法衛士隊の隊員や平民の衛士が眼光を向けている。
そして康一も多分に漏れず隣のアニエスと警備に回っているのであった。
しかし康一はエコーズの射程距離と、アンリエッタの使い魔である故に微妙に自由な立場にある。

基本的には射程距離50mを保ちつつ、広間の周辺を自分の判断で回る。
しかしこんな仕事は基本的に素人の康一にできるはずもなく、回る場所などはアニエスに任せっぱなしだ。
そもそも見回る箇所も衛士が見張っているので効果は定かではない。
だが康一に求められているのは、アンリエッタの身の安全という唯一点なので特に問題は無いらしい(とアニエスが言った)。

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:31:05 ID:zU2gXalL
支援だッ!

306 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:32:21 ID:0ngQHpe1
「しっかし豪華ですよねー。幾ら掛かってるんだろう」
少し呆れが混じりながら康一は言った
「わたしには縁の無い世界の話だな。そんな事を考えるより明日の生活だぞ」
全くもって健全で、庶民的感覚な物言いのアニエス。

現在地は広間から25m程離れた廊下。
康一とアニエスは二人並んで見回りをしていた。
アニエスは一つ一つ空き部屋や死角になりそうな物陰をその目でチェックしている。
一応適当に康一はACT1をそこらに飛ばして、視覚や超音波での探査などもしてみてはいるが怪しいモノはまるでない。

「何か本当に何事もないですね。いえ、別にその方がいいんですけど」
「おいコーイチ。完全に気を張っていろと言うつもりはないが、一応最低限は気を抜くなよ」
「そーですよね。気を抜くと酷い目に合いますよねェ…」
康一は自分のせいで、人を酷い目に「合わせてしまった」恐ろしき殺人鬼の爆弾戦車との戦いを思い出して言った。

完全に気を抜いてしまうと予想もしない出来事に対応できない事は間々ある。
兵士や戦いに生きる者は避けようのない出来事で、死ぬ時は死ぬだろう。
だが死ななくて済む時に死んでしまうのはバカのする事だ。
康一はアンリエッタからの、いわば預かり者であるので任務中に死ねばアニエスの責任にもなる。

もちろん責任がどうとかより、目の前で人に死なれるのは気分の良い事ではないという理由もあるが、
微妙に実感が篭った康一の言葉に、アニエスはこの分なら問題は無いかと思った。
そんな事を考えながらアニエスがまた一つ部屋のドアノブを引いて開く。

「これは…」
そこは窓も無く薄暗く殺風景で、前面がガラス張りのとても大きな棚が一つ置いてあるだけの部屋であった。
部屋の入り口から棚に向かいやすいようにしているからなのか、棚は入り口の真正面に置いてある
それ故に入り口からでも、棚の中に何かが収められているのが見えた。

アニエスと康一は見回りの任についているので、当然ながら入室して棚の中を覗いてみる。
「何でしょう、結構たくさん大きなビンがありますけど?」
康一が不思議そうに、棚の中のラベルの付いたビンを見つめて言った。
「…ああ、これはワインだな」

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:32:40 ID:dIe1rMzk
支援〜

308 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:33:21 ID:0ngQHpe1
ラベルの文字を読み取ったアニエスがそう呟いた。
「恐らく今夜の舞踏会用のワインを、この広間から近いワインセラーに一時的に置いてあるんだろう。
ワインの貯蔵庫は城の地下室にあるから、一々取りに行くのは面倒だしな。
それに以前姫さまから聞いた話だが、ワインセラー自体も色々と魔法の掛かった最高級の一品で、
ワインを入れておけば飲むのに最適な状態にしてくれるらしい。使わん手はないのだろう」

それ、とアニエスが指差すその先に、康一が数日前に飲んだシャンパンが保管されていた。
「あー、そーいえばこのワイン。今夜の舞踏会に出すって言ってましたっけ。
皆で二本飲みましたけど、二本目をマザリーニさんが開けるのちょっと失敗して大変でしたよね」
「そんな事もあったな。それにもう何本かは広間にも出されているだろう。この部屋も問題なさそうだ。さっさと別の場所へ行くぞ」

踵を返して本当に置いていこうとするアニエスを、康一はバタバタと慌てて追いかけた。
そしてドアをガチャリと開け、アニエスが廊下に出て康一も続く。
更に当然ながらドアを開けたなら、今度は閉めなければならない。
それをアニエスは行おうと腕に少し力を込めたところで声がした。

「ちょっと、そこのあなた達」
少々キーの高い声。一声聞いただけでも女性の声と分かる。
反射的にアニエスと康一は声のした方へ顔を向けた。

まず康一の目に入ったのは金の輝きだった。
正確には金のブロンド髪が、揺らめくランプの明かりを受けた幻の如き輝き。
金色が髪の毛だと気付いたと同時に相手の顔も見えた。
まず眼鏡。そして眼鏡の奥にある少々キツイ印象を与える吊り目。

顔立ちは可愛らしいと言うより、凛々しく美しいと言わしめんばかりの気品が漂う。
服飾も美しいベージュ色のパーティードレス。
その全身から溢れるような威圧感ともいえる雰囲気は、彼女がまさしく貴族であることを物語っていた。
「あなた達、わたくしが問いかけているのです。返事ぐらいすぐに返しなさい」

鋭い眼光が康一とアニエスを容赦なく貫いた。
表情には出ていないようだが、彼女の眼光は秒を重ねるごとに研ぎ澄まされていく。
アニエスはこれ以上相手を刺激するのは不味いと考え、すぐさま貴族への言葉遣いで話し始める。

309 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:35:18 ID:0ngQHpe1
「失礼いたしましたっ。何でしょうか?」
「まぁ…いいでしょう。あなた達に聞きたい事があるわ。舞踏会はもう始まっているの?」
頭を下げて問いかけたアニエスにつられて、康一も頭を下げてみる。
そんな二人を本当に心からどうでもよさそうに見つめ、彼女は高圧的な口調で聞いた。

舞踏会。康一はそういえばこの人ドレスを着ているな、と思った。
つまり彼女は舞踏会に出席する為に城へ来た者だと考えられる。
しかし会場となる広間から少し離れた廊下を舞踏会が始まったのに歩いているという事は、開始に間に合わなかったという事だろう。
そんな事を指摘されればこの怖そうな彼女は烈火の如く怒るであろうが。

アニエスはその辺りを加味して、慎重に言葉を選び答える。
「はっ。十数分前に姫さまが口上を述べられて始まっております」
アニエスは面をあげてキビキビと答えを述べた。ついでに康一も顔を上げた。

彼女はその言葉を聞くと一つ小さく、ふぅと溜息を漏らす。
「そう、分かったわ。もう用は無いから何処へとでも行きなさい」
そう言い放って、彼女は康一達が来た広間の方へ向かって去って行った。

彼女が廊下の角を曲がり視界から消えるまで、アニエスと康一は硬直したままであった。
そして視界から金色の髪の毛が消えると同時に、一気に体から力が抜ける。
「はぁーーー…かなりキツかったな」
先ほどの彼女とは比較にならない溜息をついてアニエスが呟く。

「えぇ……フツーに反則ですよね」
かなり強烈な彼女に康一は結構精神的に疲れた。貴族という人達にはああいう人もいるのか、と改めて思う。
さすがに山岸由花子に誘拐された時に比べれば、直接的な危険が無かった分大丈夫だったが、やはり怖いものは怖い。
何となく康一とアニエスは友情を育んでしまったような気がした。

身長差がある二人が、見上げ見下ろして、見つめ合う。
「……行くか」
「…そうですね」
微妙に煤けた背中の二人は廊下を歩き出し仕事に戻った。

310 :アンリエッタ+康一(代理):2007/11/02(金) 21:36:54 ID:0ngQHpe1
400 名前:アンリエッタ+康一[sage] 投稿日:2007/11/02(金) 13:17:20 ID:nOn2Y4Fk
二回連続避難所投下です、早く規制解除されないかなぁ…
今回も申し訳ありませんが、どなたか代理投下していただけないでしょうか?
どうぞよろしくお願いします

それと話が変わるのですが、Wikipediaのゼロの使い魔用語一覧を見て気が付いたのですが、
アンリエッタの杖の名前が「水晶の杖」ということで載っていたのです
自分は名前は知らなかったもので原作のどの部分に載っているのかどなたか情報をいただけないでしょうか?

代理投下してもらえる方はこの文章もスレに載せていただけるとありがたいです


======================
以上。
代理投下終わり。
康一はアニエスみたいなお姉さんと縁があるなあ
原作でもアレだったしGJ

311 :248:2007/11/02(金) 21:39:20 ID:TC8LnoZy
sienn

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:40:36 ID:9caulYwT
康一は由花子や露伴のようなSっ気が有る相手に好かれるからね。
アニSさんやアンリエッタ女王様もひょっとして…いや、まさか。

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 21:45:56 ID:dIe1rMzk
代理投下乙であります
読んでいて支援を怠ってしまったorz

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/02(金) 22:16:21 ID:wFZyv6g/
金髪貴族はエレオノール姉さまなのか?
ともかくGJ!

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:13:53 ID:Ib4+emvH
気の強いお姉さん、アニエスと同じタイプのSか!?
アン康さんにGJしつつ18分から投下して構いませんね!?


316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:14:30 ID:L72An6tR
 | 三_二 / ト⊥-((`⌒)、_i  | |
 〉―_,. -‐='\ '‐<'´\/´、ヲ _/、 |
 |,.ノ_, '´,.-ニ三-_\ヽ 川 〉レ'>/ ノ 
〈´//´| `'t-t_ゥ=、i |:: :::,.-‐'''ノヘ|
. r´`ヽ /   `"""`j/ | |くゞ'フ/i/        関係ない
. |〈:ヽ, Y      ::::: ,. ┴:〉:  |/          行け
. \ヾ( l        ヾ::::ノ  |、
 j .>,、l      _,-ニ-ニ、,  |))
 ! >ニ<:|      、;;;;;;;;;;;;;,. /|       ___,. -、
 |  |  !、           .| |       ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、
ヽ|  |  ヽ\    _,..:::::::. / .|       `''''フく _,. -ゝ┴-r-、
..|.|  |    :::::ヽ<::::::::::::::::>゛ |_   _,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ
..| |  |    _;;;;;;;_ ̄ ̄   |   ̄ ̄ / _,. く  / ゝ_/ ̄|
:.ヽ‐'''!-‐''"´::::::::::::::::: ̄ ̄`~''‐-、_    / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ
  \_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /  /  .(_ヽ-'__,.⊥--t-⊥,,_
\    ̄\―-- 、 _::::::::::::::::::::__::/  /  /   ̄   )  ノ__'-ノ
  \    \::::::::::::::`''‐--‐''´::::::::::/  / / / ̄ rt‐ラ' ̄ ̄ヽ ヽ
ヽ  ヽ\   \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/      /    ゝニ--‐、‐   |
 l   ヽヽ   \:::::::::::::::::::::::::::::::/           /‐<_   ヽ  |ヽ

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:14:34 ID:91qUgsEn
ともかく支援だ

318 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:18:27 ID:Ib4+emvH

「アルビオンが見えてきたぞー!」
船員の一人が前方を差し声を張り上げる。
それに反応を示したルイズの後を追って彼も船室を飛び出す。
しかし、そこにあったのは白い雲の塊。
足元には国どころか何も見えない。
「どこ見てるのよ、あっちよ」
ルイズの指差す先も同様に白一色。
だが、その色合いが微妙に違う。
周りにあるのが雲なのに対して、そこは霧に覆われていた。
そして、その切れ間から見えるのは見渡す限りの大地だった。
「……………」
圧倒されて声が出ない。
天高く聳える山の上流から大陸の端まで流れる川。
そこから降り注ぐ水が空に散り霧へと変わっている。
その幻想的な光景が作り物や幻などではないと彼の鼻が告げていた。
「あれが『白の国』アルビオン。その由来である霧の幕が雲になって雨を降らせるの」
見入っている彼に説明するようにルイズが語りかける。
聞こえているのか分からないが、ぴこぴこと振れる尻尾。
どうして雨が降るかなど彼は考えた事も無かった。
自分のいた世界にも雨はあった。
もしかしたら、その時にも空に大陸があったのかもしれない。
そう思うと見ておきたかったという後悔が少しだけ沸く。


楽しげな彼を見ながらルイズは笑みを浮かべる。
気が付けば自分自身の表情も若干和らいでいた。
さっきまでは緊張していたのだが彼のはしゃぐ姿が嬉しかったのだろう。
一時ではあるが任務の事を忘れていた。
普段なら気の弛みと自戒する所だが今はそんな気分になれなかった。
こんなにも喜んで貰えるなら、どこかに旅行するのも悪くない。
この任務が終わって詔を完成させてキュルケ達も連れて出掛けるのだ。
それはきっと楽しい時間になるだろう。

私はきっと忘れていたのだと思う。
自分の事だけに手一杯で何も見ようとしなかった。
だけど彼が思い出させてくれた。
世界はこんなにも美しく光に満ちている。
生きているだけで人生は素晴らしいものだと。

キュルケやタバサ達とも深く分かり合おうとはしなかっただろう。
生まれたての雛の気分に近いのかもしれない。
殻を自分の手で壊して私は外の世界へと飛び出した。
実感している、私は今『生きて』いるのだと…。


319 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:20:16 ID:Ib4+emvH

「ん?」
アルビオンへと視線を向けていた乗員の一人が違和感を感じた。
大陸以外は白に覆われた世界の中で蠢く黒い何か。
それは徐々にこちらへと迫り、その全容を明らかにした。
黒塗りの船体、その左舷から突き出ているのは数十もの砲。
掲げられるべき旗は無く、それ故にその存在を明確にしていた。
「海賊だァァーー!!」
船員の言葉に船内がどよめく。
その最中にあってワルドは表情を変えようとしない。
(…やはり、きたか)
それは彼の想定の範囲内の事だった。
貴族派からの報告によれば、
この空域でしばしば補給物資を狙った襲撃が行われているらしい。
だが、それは海賊の仕業などではない。
被害者の事情聴取において偽装した王党派の行動と判明している。
愚かな事だ。色を塗り替え旗を降ろそうとも船の形状は誤魔化せない。
船名は『イーグル』号。船籍はアルビオン王国。
その船長はウェールズ・テューダー皇太子。
わざわざ御自らお迎えに上がるとは恐悦至極といった所か。


「取り舵一杯、雲の中に突っ込め! 振り切るぞ!」
向こうより小回りは利いても積荷が重い。
逃げられるかは半々だが積荷が目当てなら撃沈はしない筈だ。
そう判断した船長の耳に望遠鏡で海賊船を窺っていた船員の声が入った。
「海賊船、発砲!」
「っ…!?」
白煙を上げて放たれた砲弾が『マリー・ガラント』号の進路の先に撃ち込まれる。
それはこちらの動きは読めているという意味ともう一つ、
逃げようとすれば撃沈するという意思の表明だった。
積荷と船を奪われれば確実に破産するだろう。
だが命には代えられない。
ましてや多くの船員の命を預かっているのだ。
もっとも生き残れるかどうかなど相手の裁量次第。
それでも無謀な勝負に出るよりは可能性がある。
彼は決意し俯きながら全乗組員に指示を出した。
「…ただちに停船せよ。以降は向こうの指示に従おう」


320 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:22:21 ID:Ib4+emvH

「ちょっぉぉぉと待てぇぇ!! どうして止まるんだよ!?」
急に停船した船に困惑を隠せないのは武器屋の親父。
相手はどう見ても海賊。捕縛されれば間違いなく略奪が行われるだろう。
彼の手元に金貨の詰まった袋。
そして、それは彼の全財産と言ってもいい。
これを失えば待っているのは身の破滅だ。
「まあ諦めろ。命には代えられねえだろ」
「バカ野郎! 今死ぬか後で死ぬかの違いじゃねえか!」
あっさりと言い放つデルフを怒鳴りながら親父は辺りを見渡す。
どこか金を隠せる場所はないか探す視線の先にはワルドの姿。
その腰には戦闘用の杖と襲撃の最中にも動じない態度。
「そうだ! 貴族様なら連中をなんとか出来ないですかね!?」
「それは無理だな。私の魔力では足りない風石を補うので精一杯だ」
ワルドのにべもない返答にガックリと肩を落とす。
そして親父が顔を向けた先にはルイズと彼女の使い魔がいた。
「はぁ……」
彼女達を一瞥し背を向けて溜息をつく。
オムツが取れたばかりの貴族の嬢ちゃんに犬っころとお喋り鈍ら。
どう考えても無理に決まっている。
「何よ! その顔は!?」
ルイズにはどうしようも出来ないのは事実。
だが明らかに落胆する親父の態度に怒りを露にする。
まあまあと彼女を落ち着かせる彼とデルフ。

「……………」
そんな寸劇を眺めながらアニエスは考える。
まず迎撃は不可能だろう。
そんな事をすれば即座に砲撃で船は沈められる。
となれば向こうに乗り込んで制圧するか?
それは不可能ではない。
ワルド子爵、私、ミス・ヴァリエールの使い魔。
これだけの手勢で掛かれば出来るだろう。
だが犠牲は避けられまい。
それに操船は私達には不可能だ。
船員を失えばアルビオンを目の前にして漂流する事になるだろう。
いつ貴族派に見つかるかもしれない状況で無茶は出来ない。
同意するように彼とワルド子爵からも戦意は感じられない。

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:23:29 ID:L72An6tR
しえん

322 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:24:46 ID:Ib4+emvH

仮に捕縛されても手紙を没収される事はない。
せいぜい奪われるとしたら銃と旅の資金ぐらいだ。
貴族を人質にして身代金を請求するというのもあるが手間が掛かる。
これだけ迅速に行動する連中なら無駄な面倒は避けるのが常だ。
元々、無くして困るような物など持ち歩く筈も無い。
うんうんと頷くアニエスの目に止まったのはルイズの嵌めた指輪。
「……………」
そういえばすっかり忘れていたが彼女に預けた指輪は国宝『水のルビー』。
奪われたらどうなるかなど考えるまでも無い。
良くて一兵卒に降格、悪ければ牢獄行き。
わたわたとアニエスがどこか隠せる場所を探し回る。
落ち着け、落ち着くんだアニエス。
こんな時こそ自分の経験を生かすのだ。
密輸を取り締まるのも自分の任務の一つ。
こういう時どこに隠せば見つかりにくいかなど分かる筈だ。
うーんと唸っていた彼女の顔が一瞬にして真っ赤に茹で上がった。
(いや…それは、しかし…それ以外に方法は無い)
もうパニックに陥っている彼女にまともな判断など出来る筈も無い。
ええい、と何の説明も無くルイズに掴み掛かる。
「ちょっ…! 何するのよアニエス!?」
「許せ、水のルビーを隠す為だ!」
「隠すってどこに!?」
「それは…! そんな恥ずかしい事、言えるか!」
「口に出せないような場所に隠そうとするなァー!!」
二人がもみくちゃになりながら船室の床を転がり回る。
ルイズ達が絡み合う光景を船員達が好色と奇異に満ちた瞳で見入る。
ワルドが止めに入ろうとした瞬間、大きな音を立てて扉が開け放たれた。

「てめえら全員動くんじゃねえ!!」
海賊の頭目と思しき男の声と同時に部下が展開される。
その手には小銃を持ち横一列に並び前方へと構える。
もし何か怪しげな動きがあれば即座に斉射を浴びる事になる。
それは一片の無駄も無い洗練された動き。
しかし、その彼等の動きが止まった。
目の前で繰り広げられる異常な光景。
年端もいかぬ少女を押し倒し馬乗りになる金髪の女。
どれほどの経験を積もうとも予想さえ出来ない事態に、
彼等の思考も完全に停止していた。


323 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:27:42 ID:Ib4+emvH

「あー、こっちの目的は船と積荷だけだ。
大人しくしててくれりゃあ危害は加えねえ。
もっとも自殺志願者がいるなら話は別だがな」
船名と積荷を確認した男が気を取り直して告げる。
ちらりと目を向けた先には“いっそ撃ち殺してくれ”と言わんばかりの表情の二人。
顔を真っ赤にしながらプルプルと震えて涙を堪えるルイズ達。
それを痛ましそうな目で見ながら他の人間へと視線を外す。
否。正確に言えば男は常にワルドを警戒の内に置いていた。
杖を没収したにも拘らずに変わらぬ余裕に満ちた態度。
あのメイジは危険だ。一瞬たりとも気を抜いてはいけない。
そう思わせるほどの空気を彼は漂わせていた。

「信じてくだせえ、こちとら一文無しなんでさ!」
船室に響き渡る大声に一同が振り返った。
そこには海賊に銃を突きつけられる親父の姿。
武器を隠し持ってないかという警戒だったが略奪行為と勘違いしたようだ。
背後に積まれた武器も剣や弓といった代物。
銃火器の類は扱っていなさそうだ。
ならば拳銃を隠し持っている可能性は低いだろう。
「見てくださいよ、この怪我! 押し込み強盗にやられて…!」
「そうか。そいつぁ災難だったな。強盗の次は海賊なんてよ」
親父の身の上話を聞き流しながら海賊は身体検査する。
武器は持ってない上、骨も本当に折れている。
怪我の跡を見れば殴られたものだとすぐに分かった。
経営資金を全部奪われてアルビオンまで行商に来たという話は納得できた。
ただ周囲の目線が白々しい者でも見るかのようなのが気になる。
見れば親父の目はチラチラと自分の荷物へと向けられている。
仲間の一人との話に気を取られている間に男はそこを探ってみた。
「うう…これで商売道具まで持っていかれたら…」
「分かった、分かった。向こうに着いたら頑張って商売しろよ」
「ありがとうごぜえます、本当に感謝のしようが……」
その口上の続きは船室中に響き渡る甲高い音に遮られた。
音のした方に振り向けば床いっぱいに広がった金貨の山。
その傍では袋を逆さまにして持つ頭目らしき男の姿。
彼は荷の中に隠した袋を容易く見つけ出していたのだ。
あわわ、と顔が青ざめていく親父に海賊が呆れたように声を掛ける。
「親父…。俺が言うのもなんだが…アンタきっと碌な死に方しねえぞ」
「へ…へへ……」
返す言葉など何もない。
それが今日でない事を祈る事しか親父には出来なかった。


324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:27:51 ID:Tp7Obhgb
支援するだぁーっ

325 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 00:29:52 ID:Ib4+emvH
以上、投下したッ!


326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:35:24 ID:fSD/RsN8
GJ!!

ところでふと思ったのだが脳内に寄生した
バオーだけをルイズのエクスプローションで破壊できるのだろうか?

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:39:51 ID:PlDzFetP
いや、普通に頭が吹っ飛ぶと思うが

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:44:07 ID:cxvyQH7i
支援には遅れたがGJ!
相変わらず面白いけど、一つだけツッコミを。
海賊じゃなくて空賊じゃね?

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 00:49:49 ID:gF57x1bC
「オレ達は雲の海を渡るのさ!」ってノリでいいんじゃね?

330 :ゼロいぬっ!:2007/11/03(土) 01:27:42 ID:Ib4+emvH
空賊なんていませんよ。
紅の何とかや何とかアルカディアじゃあるまいし。

はい、海賊→空賊の間違いです。
ここ最近、何でか致命的なミスばっかりしているなあ。
ついでにかなり遅レスになるけど仮面さんの>>197

読み進めるのに覚悟がいるって…貴方が言うなァァーー!!
今後の展開に一番ハラハラさせられる作品書いてる人の台詞かー!

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 02:03:15 ID:FKEvgFbg
アニSさん、今回の密命で百合疑惑か…。
幼い少女を押し倒すお姉さん、始祖様でも想像出来ない状況に遭遇したら本物の会賊でも思考が停止する。
ゼロ犬さん乙!

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 03:13:04 ID:l6Hi7AKL
>>310
Wikiの当該項目書いた本人です。
すいません、名称がわからなかったので仮につけました。>水晶の杖
「アンリエッタの使った水晶の杖」とでもしたほうが良かったかも。

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:58:45 ID:GysV3SP/
アニー可愛いw

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 05:59:31 ID:HCZAZHr0
アニエス、貴方は危険な女…

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 06:20:48 ID:WktHuVyG
ゼロいぬGJ!!
なにげにワルドがこの状況で落ち着いている理由が描かれているのは非常に珍しいな。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 08:38:47 ID:GlzG1HRb
まあ原作でそれ書いちゃうと展開読めるからな
二次創作でしかできんが、原作で出てこない描写は書きにくいからやっぱり二次創作でも出てこない

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 09:55:43 ID:HCZAZHr0
というか、ノボルは多分そんな事考えてないと思うが。
普通の作家と全然書き方が違うから

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 11:46:29 ID:EZflWzaS
行き当た(ry

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 20:45:45 ID:flaYD2Bb
ザ・ワールド!

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 21:17:01 ID:lm1pzHKJ
こんなに時間を止めていられるなら居眠りだってできるぞッ
ウサギと亀みたいになるDIO様

341 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:12:57 ID:7exCb+nE
ありのまま今起こったことを話すぜ!
『午後6時からゆっくり書いていると思ったらもう10時だった』
な、なにを言っているかわからねーと思うが俺もなんでこんな時間がたっているのかわからなかった

頭がどうにかなりそうだった…今回のプンゲのできいいなーとか急降下爆撃おもすれーだとか
そんなチャチなことをしつづけていたんじゃ 断じてねえ

もっと恐ろしいニートのやる気のさなの片鱗を味わったぜ…


おかしいよね、7時半くらいにはできあがる予定だったのに
あと祝 13巻12/25に発売内定

342 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:13:59 ID:7exCb+nE

「ハァ……ハァ……ハァ……」
ルイズは馬に乗って森を駆け抜ける。

「もう…どこいったのよ…」
彼女は巨体の使い魔を探す。

「そもそも、あいつモット伯の屋敷の場所知らないでしょうに……」
口に出してから、気づく。

「そうよ!あいつはモット伯の屋敷の場所を知らないのよ!飛び出していったはいいいけど、方角も距離も知らないはずだわ!なーにが
『我々の知力』よ!穴だらけのザルじゃない!一応あてがないから念のために屋敷に行って、そこに居なかったら帰るしかないわね」

そして、森が開け、モット伯の屋敷が見えてくる。
屋敷を囲む塀の向かいの茂みに一人の大男が潜んでいた。

彼の使い魔であった。



「ちょっとぉおおッ!なんであんたいるのよ!」
「モット伯とやらの家に向かうといったはずだ、脳みそがクソになったのか?」

ルイズは混乱する。
「あ、あんた異世界から来たんじゃなかったの?なんでモット伯の屋敷の場所がわかったのよ?」

ワムウは平然と答える。
「シエスタは『もうすぐ貴族の方の家に専属で勤める』『残り数日間はここで生活ができる』と言っていた。もうすぐと言っているんだから
行くのが5日以上はないだろうが、数日間という言い方からには少なくとも3日か4日はここに居るという印象を受ける。つまり馬車で1日ないし
数時間といったところだろう。こちらの馬の速度が俺の世界とほぼ同じだというのは数日前に俺の体で調べさせていたからな。まあ、俺の足で
1時間ちょっとしかかからない程近いとは思わなかったがな。方角はお前の部屋にある地図を見れば、王宮が北で南西はガリアという他国との国境、
東はゲルマニア国境だ。いくらなんでも勅使がこれ以上王宮から離れるということはあるまい。したがって北に向かって歩いていたら大きな屋敷に
『モット屋敷』などという悪趣味な看板があったんでな、小さな『赤石』を探すよりはわけがなかった」

ルイズは目が点になる。
「あんた、異世界から来た亜人だってのに地図の文字が読めるって言うの?」
「我々の能力をなめるな。文字や言葉など数時間ほどでほぼ完全に習得できる」

ルイズは呆然として、ため息をつく。
「あんたって、ほんと化け物ね……肉体面でも精神面でも…」
「ではその化け物から忠告だ。これから化け物じみたことをやるから貴様のような普通の人間は足手まといだ、帰ってくれ」

足手まといだと言われ、ルイズは激昂する。
「ヴァリエール家三女のメイジが普通の人間だっていうの!やっぱり私が魔法使えないからなの?爆発だけでも手助けくらいできるわよ!」
「違う。多少土人形やら火やら出せたところで同じだというのだ。俺は足手まといを抱えながら暗殺するほど器用ではない。
それに俺のプロテクターの定員は一人だ。ついて来られて侵入がバレては元も子もないし、バレずに済む方法は思いつかん。
それとも、お前がその方法を思いついたって言うのか?」

ルイズは唸る。
「じゃ、じゃあ私が正面で爆発を起こして陽動してる隙にあんたが裏口から入り込むとか…」
「論外だ。お前が勅使など殺したら死刑だと言ったんだ、誰かが殺したと思われては困る。それに、兵士の追撃をかわしきれるのか?」

ルイズは黙る。
「とにかくだ、帰って貰おうか。できれば物音を立てずにな」


ワムウは立ち上がり、姿を消した。

343 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:15:07 ID:7exCb+nE

 * * *

ノックに主人は気づき、返事をする
「誰だね?」

一人の兵士が入る。
「衛兵のフウガです。あの、前門を23時まで見張るはずの同僚のライガが見当たらないのですが、行き先をご存知でしょうか?」
彼は後ろ手で自分の入ってきた扉を閉めた。

「知らんな、まあ十中八九脱走だろう。そんなやつはごまんといる、一々騒ぐんじゃない」
「しかし、彼とはこちらで数年一緒に勤めており、そんな奴じゃないはずな…うがッ!」

モット伯は目を見開いた。
こんなことは禁制の薬、厳罰の器具、裏世界の禁術を数多見てきたが、彼はこんな自体をあらわせる言葉を知らなかったッ!
先ほどまで、平然と自分と話をしていたはずの一人の兵士の背中から首が生え、胴体が体の外に表れ、腕を出し、足を出していった。
何より恐ろしいのはッ!その男が全ての体を見せてきたときには!その兵士は跡形もなくなっていたのだ!
その男には、手首がなかった。

モット伯はガタガタと奮えながらもその男に話した。
「お、お前は何者だ!先ほどの兵士はどこにいったんだ!」
「食べさせてもらった。人間に潜行するなんて、4000年ぶりだろうか」
彼は舌なめずりでもするかのように、周りを眺めながら淡々と述べた。

モット伯は腰を抜かし、後ろに倒れる。
「Wake me up!だ、だれかッむぐッ!」

モット伯ののどに手首が食らいつき、彼は大声をあげることはできなかった。
「切り落とした手首を持ってきていてよかったな、まさか役に立つとはな」

彼はその大男を憎憎しげに見つめる。

モット伯は杖を振った。
「何者だか知らんがトライアングルを舐めるなッ!」

腐ってもトライアングル、腰を抜かした状態でも詠唱を密かに終えていた。
杖先から大男に向かって水柱がワムウに向かって飛んでいく。

しかし、大男は片手でそれを受け止める。水しぶきが天井、床に広がる。

「う、うわぁああああッ!」
モット伯はまだ杖を振る。今度は高熱の蒸気を杖からあの大男に向かって飛ばす。

直撃はした。はずだった。が、大男はものともしない。

「あまり音と時間はかけたくない。とっとと死んでもらおうか」

モット伯はガタガタと奮えている
「あ、あんたは何者なんだ!誰に命令されたんだ!」
とのどに手首が食らいついた状態で出せるだけの声を出す。そして倒れたまま後ずさる。

大男はニヤリと笑って
「お前の命を狙っているものはいくらでもいるだろう」

モット伯は哀願する。
「せ、せめて、冥土の土産にどこの者か教えてくれ」
「だめだな」

344 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:16:08 ID:7exCb+nE
すると、モット伯の顔色が変わった。
「教えてくれないのならば、少々痛めつけてさせてもらおうか」

大男の天井から水滴が滴り落ちる。


「『アクア・ネックレス』!」


 * * *


風のプロテクターを纏い、見張りの一人を単独のときに殺し(その人間はかけらも残さず食った)、交代に来た人間に潜行する。
数人経由しなければならないか、と思っていたが一人はそのまま主人の部屋に向かってくれた。ありがたい。

主人のモット伯とやらはメイジのようだが、大したことはない。
腰を抜かしたまま叫ぶ。
「あ、あんたは何者なんだ!誰に命令されたんだ!」
「お前の命を狙っているものはいくらでもいるだろう」

直接のかかわりがないだろうルイズですら嫌っていたのだから、殺意のある奴はいくらでもいるだろう。
そいつらと勘違いしてくれれば対処がしやすい。

「せ、せめて、冥土の土産にどこの者か教えてくれ」

奴は哀願してきた。戦士としてもクズであると明言できる。こんな奴には神風嵐を使うまでもない。もっとも片方手首がないため使えないが。
「だめだな」

すると、奴の顔が変わる。
「教えてくれないのならば、少々痛めつけてさせてもらおうか」

天井から水滴が滴り落ちてきた。


「『アクア・ネックレス』!」


落ちてきた水滴は軌道を変え、俺の口の中に飛び込んでくる。
普通の人間ならば、とっさにかわそうとする!しかしワムウは思いっきり拳を奮った!
水滴が吹っ飛ぶ。

しかし、彼はそのあたりをまだ漂っていた『蒸気』にまでは気を払っていなかった。
蒸気はまるで先ほどの水滴のように進路を変え、ワムウの喉へ侵入した。


「NWWWWWWWWW!!」

その蒸気は俺の喉を切り裂いた。


モット伯は叫んだ。
「ビンゴォッ!喉を引きちぎった!」

大男の体はよろめく。

「フハハハハ!口ほどにもない奴め!俺の『水魔法』と『アクア・ネックレス』!これほど相性がいいものがあるだろうかッ!」

モット伯の家柄がいくらよかったと言っても、人望も実力もなければ出世はできない。
彼の人望は皆無ではあった。つまり、実力は折り紙つきであった。表面を取り繕う演技力とその実力だけは認められ、勅使にまで出世したのだ。
彼の『右腕』である能力もその出世を手伝っていたが、どんな汚れ仕事をも果たす胆力と経験こそは彼の『左腕』であった。

345 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:17:11 ID:7exCb+nE

が、彼の経験をもってしても、

「MWWW…」

喉をもがれて、

「WRY…」

それでもなお戦いを挑んでくるような生物を知らなかった!

「WRYYYYYYYYYYYY!!!!」

起き上がった勢いによる蹴りがモット伯にヒットし、彼は壁に吹っ飛ぶ。
クリーンヒットとはいえ、苦し紛れの攻撃には違いないため、致命傷にはならない。
が、威力がないゆえにあまり音が立たなかったのは幸運であった。


呻き声をあげて吹っ飛んだモット伯は、着地地点で自分の状況を考える。
(ど、どういうことだ!?奴の喉は確かに切り裂いた…もぎとったはず!実際ここからでもそれが見える!なのに!なのにッ!なぜ奴は
生きているんだ!?俺に蹴りを食らわしてくるんだ?)


ワムウは予想外の攻撃に少し立ち止まって考える。
(ふむ…魔法にはこういうものもあるのか、勉強になったがいかんせんパワーが足らなかったようだな)

「うおおおおおッ!『アクア・ネックレス』ッ!!」
ワムウがモット伯に向かって歩き出すと、彼の近くを漂っていた先ほどの蒸気が、実体化し彼の喉に突っ込んでくる。


が、その水蒸気はワムウには届かなかった。
ワムウの姿はゆがんで見えた。

「この『風のプロテクター』は…もっともこの名付け親は俺ではないがな……まあそんなことはどうでもよかろう……
『風のプロテクター』は俺の肺からの水蒸気を俺の風で操って纏っている…水蒸気が水蒸気と風の壁をつっきることはできまい…」

モット伯はアクア・ネックレスを執拗に忍び込ませようとする。しかし、カッター型にしなければシャボン玉すら通さなかったであろう
風のプロテクターは、水蒸気などを弾くことはわけがなかった。

「ひ、ひぃいいいい!」
モット伯は後ろに後ずさるがもう窓しかない。
ここは屋敷の4階、生身の人間が落ちたら怪我は免れないだろう。
そして、怪我した状態でこの化け物から逃れることは不可能であると悟っていた。
そのために…

「『アクア・ネックレス』!」
彼はそれを自分の付近まで呼び寄せ、窓を開け、それをクッションのようにして飛び降りた。
そして、着地。

「なるほど、そういった使い方もできるのか」
ワムウは窓のさんに立ち、躊躇なく飛び降りる。こちらも問題なく着地。


「さあ、そろそろ諦めるんだな。なかなか楽しかったが、そろそろ終わらせないと困る」

「ふは…ふはははははは!」
モット伯は大きく笑い出した。
「お、俺も幸運に恵まれたようだぜェーーッ!」

モット伯の視線の先にいるのは、ルイズだった。

346 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:18:13 ID:7exCb+nE

 * * *


「な、なにがおこってるのよ!」
「その水滴を口に入れるなッ!」

モット伯はアクア・ネックレスをルイズの方向に向ける。
いくらワムウが柱の男だからと言って、あの距離ではアクア・ネックレスを止めるのは不可能であった。


「ふひゃはひゃッ!無駄だッ!口以外にも入れるところなんてどこにだってあるぜェーッ!こんな時間に通りすがりの娘がいるわけがない、
そう思っていたがやはり貴様の関係者かッ!お前らは将棋やチェスでいう『詰み』に嵌ったのだーッ!」
モット伯は未だに手首で半分締められている喉を使い叫ぶ。


「よくわかんないけど、こいつから離れればいいのね!ワムウはそいつをやっちゃいなさい!」
ルイズは杖を抜く。
ワムウは一瞥したあと、モット伯に向き直る。

「ただの魔法でどうしようっていうんだ!俺のはただの魔法じゃないんだぜェーッ!」
モット伯は狂ったように叫びつづける。


ルイズは地面に杖を振った。
地面は軽い爆発を起こし、ルイズは後方に吹っ飛ぶ。
「距離は稼いだわよ。これでいいの?」
「ああ、十分だ」
ルイズには、なぜか、ワムウの考えがわかっていた。

「なにが十分だって?その程度の距離でェーーッ!お前だって俺に届く距離じゃ…」

モット伯の心臓が血を吹いた。
「単発式『渾楔颯』」
『烈風のメス』は軽々とモット伯の心臓を貫き、アクア・ネックレスはルイズの手前で墜落した。


ワムウは倒れているモット伯に近づく。
「ふむ…まだ息があるか……」
モット伯は持ち前の水魔法を使って治していたが、それでも意識を保つのが限界、死ぬのは時間の問題であった。

「とどめをささねばならない…だがただ食ってしまうのも惜しい…」
ワムウはつぶやく。
「この俺に単発とはいえ『渾楔颯』まで使わせた貴様には敬意をもってとどめをさしてやろう…手首がないから亜流になるがな…」


左足を関節ごと右回転…

右足を膝の関節ごと左回転…

そのふたつの足の間に生じる真空状態の圧倒的破壊空間は!

まさに歯車的砂嵐の小宇宙!!


「闘技『神砂嵐』!!」



347 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:20:44 ID:7exCb+nE

 * * *


「…いくら無茶だからって、足手まといっていわれたのに残ってそれで人質になった、なんてことになるくらいなら死んだ方がマシよ」
「あいつの注意がお前に行ったから助かったといえば助かった。まあ、礼くらいは言ってやろう。」

ワムウは馬の横を同じスピードで走りながら話していた。

「…怒らないの?」
「無茶をやったが、結果的に良かった以上は俺からはなにも言えん。だが、あんな上手くいくことは滅多にない。十回に九回は死んでいても
おかしくない。あんな無茶をやりつづけるつもりなら、もう少し精進するんだな」

ルイズは下を向いて少し黙ったのち、話題を変える。

「ねえワムウ、なんでモット伯なんかに敬意を払う、なんて言ったのよ。戦いの上でも人質をとったり、能力を隠して奇襲したり、
あんたの言う『戦士』とはほど遠いような戦い方をしてたように思えるんだけど?」

ワムウは振り返りもせず答える。だが、その話には重みがあった。
「戦士とは戦いを侮辱しないもの、と考えている。今回の戦いにはルールなどなかった以上、卑怯呼ばわりする必要はあるまい。
むしろこちらから押しかけていって殺したんだ、どちらかといえば非はこちらにあるな」

「……あんた、わかってるならなんでこんな無茶やるのよ、まったく」
ふー、とルイズはため息をつく。
ルイズが生きてきた中でこんな生死の間をさ迷ったのは初めてだったゆえに、精神的に大分疲れているようだ。

「だが、戦いを侮辱しなかったといったことだけではなく、奴は単純に強かった。この俺にここまでダメージを与えられる奴は今までにもそうは居なかった。
波紋使いでもないのにここまでやられたのは長いこと生きてきたが始めてかもしれんな。その強さに『敬意』を払った。それだけだ」

ルイズは息をすいこむ。
「あんたのいう、『敬意』とかよくわからないけれど……あんたにとって『戦士』は全てだってのは本当のようね……
ゲスだから殺そうと思った相手に敬意を払うとかわけわかんないわよ、まったく」

そして、振り返る。
「そうそうワムウ!寮に戻ったらあの姿を消した『ぷろてくたー』とかについてちゃんと説明するのよ!」



X月Y日付 ゲルマニア新聞――モット伯行方不明事件

屋敷の敷地には小さな穴が空いており、争った形跡があったため、モット伯自身の失踪は考えにくく、殺人、あるいは誘拐と当局は考えていたが
モット伯自身の魔法と思われる水魔法以外の魔法が使われた形跡がなく、メイジ殺しの犯行と考えられて捜査を進めていたが、
凶器と行方不明になったモット伯及び2名の死体すら見つからず、当局は昨日、捜査の打ち切りを決めたと発表した。
新しい勅使に就任したアンドリュー・リッジリー氏の会見では……


To Be Continued...

348 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:21:51 ID:7exCb+nE
投下終了。
きれいなノリさんMVPおめでとうございます

349 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/03(土) 22:25:52 ID:7exCb+nE
やばい ダラダラ書いてたせいかデルフゲットイベントをねじ込もうと思ってたのに忘れてた
やっぱりワムウを街まで行かせなさいというお告げだろうか

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 22:29:08 ID:3ALVAUnN
GJでした。
ところで
>急降下爆撃おもすれー
これは某牛乳好きで義足の軍人を召喚する前振りと考えてよろしいのでしょうか?

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 22:32:17 ID:7exCb+nE
>>350
ゼロ戦じゃワムウ狭そうだし
そもそも見たことないだろうしスツーカでもいいかもなあ
ヨーロッパいたんだから見たことありそうだしw

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 22:42:03 ID:6rztjXS3
フウガとライガwww


353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 23:10:09 ID:91qUgsEn
フウガとライガって言うと、あの二人がモット伯の屋敷を警備してるのか、怖いな!
それにしてもアクアネックレスとは、今まで柱の男とスタンド能力で戦うことはなかったから新鮮に感じる

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/03(土) 23:51:50 ID:NOveQhu/
GJでした。
テンポがいいし、逆転劇が多いんでかなりジョジョっぽかったYO!

柱の男という化け物に対抗するためにスタンドを使うというアイディアもいいと思う。

355 :味見@本スレ出張:2007/11/04(日) 01:07:26 ID:zI4z5M1D
ダレモイナイ...センデンスルナライマノウチ...
つ避難所

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:10:04 ID:T4PstaG0
モット伯の死にっぷりが良かった。

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:11:44 ID:WEZiNPIA
ついに柱の男とスタンドが相対したか・・・

DISCがあれば、究極生物並みに手が付けられん超戦士が出来上がるわけだが

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:17:10 ID:m062QCI7
これは・・・試練だ。
味見氏からの心を込めた挑戦状。そうオレは受け取った。

投下までもう少しだ…。


359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:32:30 ID:XJvMaUyI
GJ!
ワムウカッケーよワムウ
つかコイツならDISC幾らでも入るんじゃね?

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:49:58 ID:AP2M8pFJ
>>358
これから寝ようと思ってたのにwwww
そんなこと言われたら眠れないじゃあないかwww
>>359
いくら柱の男とはいえ一生物一能力の原則は流石に崩れないかと

しかし衛兵が凄いなwwww
二神風雷拳ならどこぞの救世主以上じゃあないと通過できんwww
あれ?じゃあもしかして才人だったら突破できない?

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 01:52:22 ID:m062QCI7
いいやゆっくり休んでくだされ。
投下はしばらく時間あるんで。


362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 02:15:54 ID:1rCO8Y6e
>>358
どっちが先に投下出来るか競争しようぜ!…俺は多分、夜明けまで掛かっても完成しない可能性が高いッ!

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 03:33:01 ID:T4PstaG0
ワムウに似合う能力は単純に強い白金や世界だな。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 08:43:41 ID:WC69JUeT
あれ?
ある程度だけど、太陽を克服したワムウって最強じゃね?
あの世界に波紋使いがいる確率は低いし………

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 08:57:30 ID:QAtZgtmg
>>364
最強だろうな。
その最強を打ち破るのがスタンドだが。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 09:26:47 ID:r0z8kIMp
>>365
つまりこの先もスタンド使いとなった(DISCの力で?)ゼロ魔キャラがワムウの前に立ちふさがるという事か
ぶっちゃけスクエアクラスがスタンドと魔法の両方を駆使してやっと柱の男と互角なんじゃないだろうか?

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 10:10:08 ID:L04eGZ6L
でも触れられたら終わりだしな

368 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/11/04(日) 11:39:07 ID:PpHIbqc7
『緑の日』とか『紫霞』は効果有るのかね?

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 11:50:35 ID:KmNsbMb+
昔サンデーでやってた美鳥の日々とグリーンデイって関係あるんだろうか

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 11:52:38 ID:o7nViBKt
>>369君だっけ? 立ってるのも何だからここ座んなよ。
お茶でも飲んで…話でもしようや…

つ旦

で、どの辺に関連性を見出したの?


371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 11:59:13 ID:KmNsbMb+
>>370
美鳥の日々→緑の日々→グリーンデイ(ズ)

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 11:59:41 ID:sxJj09kd
>>368
殺人ウイルスは代謝機能を破壊するそうだから、多分再生能力は役に立たない。
感染した部分を切り落として戦うしかない。
殺人カビの方は落下していくジョルノを見ると表面から食い荒らしていくようだから
栄養さえあれば再生しながら戦えると思う。

まぁ、どちらにしろ『神砂嵐』があるから近づくことなく勝てるけど…

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 12:04:54 ID:o7nViBKt
>>371
このやろうw

>>372
>殺人ウイルスは代謝機能を破壊するそうだから、多分再生能力は役に立たない。
>感染した部分を切り落として戦うしかない。
なるほど

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 12:34:58 ID:r0z8kIMp
>>371
俺はグリーンディと聞くと洋画の『ソイレントグリーン』を思い出す変人です
どんな映画かは…知らないほうがいいこともあるってことで

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 13:23:59 ID:h2r9BRQe
  _, ,_  しょおー
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:09:00 ID:o7nViBKt
『ソイレントグリーン』の詳細をwikiで読んだんだが、便乗させていただく。
  _, ,_  このやろうw
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:12:52 ID:pTL/TZMM
グリーン・ディの元ネタってスティーヴン・キングの作品だったよな?

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:21:26 ID:fTXoAkZp
食料が貴重って辺りで既に見当ついたけど

>   _, ,_  
> ( ◎д◎)
>   ⊂彡☆))Д´) >>374

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:22:36 ID:RgQHEly/
ゼノギアスのソイレントシステムの元ネタってこれか!
  _, ,_  このやろうw
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:27:28 ID:x1YbOEqy
同じく調べちゃったじゃねーかww
  _, ,_  このチョコ先生の手先めw
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:30:14 ID:rNiKIt8d
この流れwww

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:31:34 ID:cpo8JtzR
  _, ,_  サノバビッチ!
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:33:17 ID:oU2qzpAh
(本当は調べたけど)
  _, ,_  なにかわからんがくらえ!
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>374


384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:46:30 ID:YT6C06Bg
君が!泣くまで!!殴るのを止めないッ!!!
 _, ,_  
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) ←ディオ


385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:49:18 ID:ftdY0+cZ
ここで空気読まずに。
エメラダは俺の嫁!!

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:50:41 ID:nlemWebP
                            _, ,_
      []                /⌒( ◎д◎) …しょおー
      ||__________ (_)∪ ∪ 
    / ̄:l:  .―:l:――――:l:/___ヽ,―、_(_)
    |  :|:./ E:|: EEEEl  :|:|:   :  ̄ ̄||`l
   / ̄ ̄ヽ ̄ヽ EEEEl  :|:|:__:___||._|
  /  ,●、  |  |777777|:|   l, ―┴、┴――、  
  | ●|  |.● |  |/////// .:|:| /     ヽ    ヽ 
  ヽ  `●'  .|  |====:|:| |====l===| 
   ヽ    / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~'ヽ     /    /Д´)つ >>374
     ̄ ̄ ̄ ̄           ゛ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:52:48 ID:TPq6Re0G
ま…まさか…もうこれ以上>>374を殴ったりしないよね………?
重症患者だよ
鼻も折れてるし
アゴ骨も針金でつながなくちゃあ
ハハハハハハハハ

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:54:45 ID:4lR0gxe5
調べて内容知ってしまったさ! 世の中知らないほうがいいってこともあるねアニキ!
  _, ,_   夕食一年ぶりのステーキなのに!
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´)>>374

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:55:34 ID:KuTOkdQY
ザ・サンのディスクがハルケギニアにあれば柱の男は瞬殺だな。


390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:56:11 ID:sAGuvVKo
世の中にはクレイジーダイアモンドというスタンドが有るんだぜ?
んじゃ、また始めようか。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 15:58:58 ID:o7nViBKt
>>374のライフはもう0(ゼロ)だッ!!
と、これは殴った俺が吐いて良い台詞じゃあないな。

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:00:30 ID:ufEj+ktP
>>389
作った光で(ry

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:10:19 ID:in5dufTP
>>372
ただなぁ、細胞レベルで消化吸収する連中に
スタンド由来とは言え、生物が有効かどうか
カビやウィルス如きにワムウ様が負けるのが
単に厭なだけなんだけどね

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:13:08 ID:cCwDQ8yO
あらゆる強大な敵を打ち倒した英雄が些細なことで死ぬというのも定番だがね

395 :374:2007/11/04(日) 16:18:59 ID:r0z8kIMp
おまいら…
だから知らないほうがいいこともあるっていったじゃねーかw

396 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/11/04(日) 16:22:00 ID:4yeVZ7kj
副隊長「この騎士隊結成の式にあたって女王陛下から御言葉がある
    皆の者!心して聞くように!」
アンリエッタ「皆さん 最も大切なものは何だと思います?それは「信頼」です
       人が人に望むものの中で最も大切なのは「信頼」なのです
       それに比べたら頭がいいとか派手な魔法が使えるなんて事は
       クラッカーの歯クソほどの事もありません・・・」

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:32:40 ID:in5dufTP
えらくビッチ度が上がったな姫様wwww

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:37:00 ID:o7nViBKt
「歯クソ」とか言うなよw
>>397
よっぽど溜め込んでるか、爆発寸前だろうな。

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 16:55:57 ID:PFod39fq
何故か小学生の視聴覚授業でソイレントグリーンをクラスまとめて見せられた俺が通りますよ

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 17:12:18 ID:cpo8JtzR
>>374の被害者がまだこんなところにも…。

401 :374:2007/11/04(日) 17:13:14 ID:r0z8kIMp
>>399
トラウマってレベルじゃねーぞw
それを見せた先生はビデオカメラで子供達の表情を嬉々として観察してたに違いないw

402 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/11/04(日) 17:22:46 ID:4yeVZ7kj
ウェールズ「もう一度言う 貴族派に付く気はないかね?」
ルイズ「ネズミの死骸はそれに相応しい者が食らうべきだわ 
    私が食べるものではないのよ!」
ウェールズ「よし!
      お嬢さん!国籍は違えど私はそなたのような勇気ある者に敬意を表す!
      優れた人間のみ生き残ればよい!
      この者以外の全員を処刑しろ!」
ギーシュ「わあぁぁぁぁ!!」
シュトロハイム「フンッ!これでは反乱が起こるのも当然だわ!」

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 17:27:07 ID:gNRORI1Q
そういえばワムウってローマ帝国にも居たはずなんだよな・・・
「ガリア」とか「ゲルマニア」とか「アルビオン」とかの国名聞いて「あれっ?」と思わないんだろうか。

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 17:34:27 ID:uKNFQ0J5
そこは暗黙の了解じゃね?ゼロ魔はその他にもちょっと知ってる奴が聞けば突っ込みたくなるような
名前のオンパレードだしいちいち反応させてちゃキリがないぜ。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 17:35:53 ID:aA73Rj7t
>>404
その意味ではサブ・ゼロの兄貴はホントよく抑えてるよな(w`

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 17:42:30 ID:gPjLVhZ4
歴史とかに比較的詳しそうなジョセフとかアヴドゥルとかならレコンキスタくらいは知ってそう

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 18:00:32 ID:HdQKddji
というかサイトもレコン・キスタって単語ぐらい知っててもおかしくはないんだけどね

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 19:08:49 ID:fTXoAkZp
サイトの場合
「レコンキスタ? ヘルシングのあれ?」
とか言いそうだ

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 19:13:41 ID:gPjLVhZ4
諸君私はルイズが好きだ

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 19:22:51 ID:yhSELUu2
いやいや、エロゲでそんなタイトルがあったような無かったような

411 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/04(日) 19:55:20 ID:gPjLVhZ4
諸君 私はゼロ魔が好きだ 諸君 私はゼロ魔が大好きだ

ルイズが好きだ シエスタが好きだ タバサが好きだ ティファが好きだ アンリエッタが好きだ
サイトが好きだ ギーシュが好きだ デルフが好きだ コルベールが好きだ

学院で 浮遊大陸で 森で 草原で 湖で 城で 街で 城下で 国境で 宝物庫で

この地上で刊行されるありとあらゆるゼロ魔が大好きだ

以下略。投下しちゃいまーす

412 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/04(日) 19:56:29 ID:gPjLVhZ4

職員や生徒の間で勅使が亡くなった、というニュースが流れていたが、その日は大多数の生徒にとっていつもの平和な朝だった。
もちろん、1人の少女と使い魔の間でも。

「……で、あの『ぷろてくたー』ってのはなんなの?」
「俺の世界では、身に纏う防具だったが…名づけた相手にとっては比喩だろう。俺の体の管から水蒸気を出し、それをウズ状にして
俺の周りに纏わせる。そうすれば光が屈折して俺に当たらない、故に姿が見えにくくなる。まあ、元々の目的は透明化ではないがな」
「あんたの風って便利ねー。異世界の亜人ってこんなんばかりだとしたら…恐ろしすぎるわね」

ワムウはそうでもない、と否定をする。
「我々はもう4人、いや2人しか残っていない。あちらでは亜人などと言う言い方はしていなかったがためになにを指しているか
詳しくはわからんが俺の世界で高等生命に足る知性があるのは人間と吸血鬼、屍食鬼くらいだった。俺の知っている限りではな」
「我々、ってことはあんたみたく風を操るのがあと1人いたの?」
「元々は4人居たのだが、2人は戦死した」

ルイズは黙る。

ワムウは語りだす。
「我々は一人一人能力が違う。一人はサンタナ、奴には大した能力も知性もなかった。もう一人はエシディシ様だ。あのお方は我々の中で
最も勤勉で、人間どもの戦略を必死に学んでいたな。二〇〇〇年ぶりの目覚めだというのに『戦争論』だの『海軍戦略』読んでいてなにが
楽しいか私には理解できなかったがな。あとは少々、気難しいというかなんというか…そして、エシディシ様は熱を操る流法『怪焔王』を
使っていた。俺の能力よりも使いやすく、どんな状況でもあの方ははほぼ落ち着いていた…ほぼだがな」

「次はカーズ様だ。我々の世界で吸血鬼を生み出す『石仮面』を作り上げるほどの知能の持ち主であった。正直な話、俺が求める『戦士像』
とは違っていたが、それでも偉大な方であった、と俺は思う。カーズ様は……もうあうこともないだろうしお前に話しても構わないだろうな、
カーズ様の流法は『光』。輝彩滑刀の流法といって骨を硬質化してエッジの部分を絶え間なく動かすことによって『チェーンソー』のように
切れ味を増し、どんな堅い物質であろうとも切り裂く。俺の肉体でも一瞬で切り裂かれるかもしれんな」

ルイズは、この目の前の化け物のような働きをした亜人の肉体を切り裂く武器があるのかと驚き息を呑んだ。『チェーンソー』とはなにかはよくわからなかったが。

「そして…仲間ではないが…というか我々の敵である人間、俺を破った人間の話だ」

ワムウを一人で倒せる人間の話、と聞いてルイズは今まで以上に緊張する。

「名はジョセフ…波紋戦士…正真正銘人間の青年だ。」
「ねえワムウ、あんたの話にたまにでてきたけど…波紋ってなに?」

ワムウは少し考えたのち答える。
「波紋とは…俺には原理はよくわからんが…吸血鬼、屍食鬼、そして我々の天敵だ。我々一族は普通の生命が例えば蹴りをはなって
来たとしよう。我々はその蹴りを、足ごと吸収して食える。したがって武器なしで打撃を与えることは普通はできないし、
武器があったとしても我々に身体能力で敵う生命など生まれてこのかたみたことがない。これは自慢でも過信でもない。
我々の誇りと自負だ。しかし、『波紋』は我々の弱点である。人間がこれを纏えば、我々にとってはどんな鎧よりも恐ろしい鎧となる。
波紋を纏った蹴りを吸収しようとすれば内部から組織が破壊され、波紋が通っている油を塗った鉄球を打ち込まれれば
屈強な我々一族の肉体をも貫き、立ち上がることすらできなくなる」

ワムウは続ける。
「そして俺を破った戦士、ジョセフはその波紋の使い手の一人であった。波紋の強さ自体は今まで戦ってきた戦士の中では中の上
程度であった、が、自分の弱ささえも武器にし、自分の本質を最大限に生かしていた。これは前にもいったな。『したたかさ』と
『高潔さ』を両立できる人間…戦士を俺は尊敬している。俺にとってそういった者は友であり尊敬するもの。俺は俺を倒した
ジョセフや、俺に向かってきた戦士たちを尊敬している」
「あんたのいう『戦士』って、ただ強いだけってことじゃないの?」
「強者こそは真理であるし、敬意をも払う。しかし、俺が目指す、尊敬している友人たちは強いだけではなかった」

「話が長くなったな、もうそろそろ食事の時間だろう」
ワムウは話を終え、外へと出て行った。



413 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/04(日) 19:57:30 ID:gPjLVhZ4


 * * *


朝の食堂。

「お、おはようモンモンラシー!今日も素敵だね!」
キザなセリフを吐きながらも、なぜか声の裏返っているギーシュ。

「そんなに慌てて、またあんたなにかやましいことでもあるのね?」
「ぜ、ぜぜぜぜぜぜんぜんないよ!ハハハハ!」
「ギーシュ様…最低!」
入り口に立っている女の子が泣きながら外に走り出した。

「あの子は後輩のケティね……あんた、後輩にも手を出して…」
「ははは、ちょっと待ってくれ、平和的に話し合いで…」
「どうして欲しいのあんたは?色々と嫌がらせしてみる?あんたのファン減らすためには…そうね、色々とバラしてみる?」
「や、やめてください…」
「ってことはやっぱりまだやましいことがあるのね?オラオラオラァー裁くのは私の水魔法だァーーッ!」

今日も食堂は平和であった。
ルイズ達が入ってくるとやや雰囲気が強張ったが、決闘騒ぎはもう過去の物となり、影にさえ気にしていれば大丈夫とされたため
大多数には特に目立った変化もなかった。キュルケはまだ怯えている少数派の一員だったが。

「あら、おはようシエスタ」
「おはようございます、ミス・ヴァリエール」
「前は言いそびれちゃったけれども、ルイズでいいわよ。そんな畏まらないで」
「そ、そんな恐れ多いです……そういえば前に話しましたモット伯の話を聞きました?」

ルイズはビクリとふるえる。ワムウは平然と食事を続ける。
(落ち着くのよルイズ……落ち着いて自然数を数えるんだ…自然数はなにかがある数字…私と胸に力を与えてくれる…)
「い、いえ聞いてないわ」
「それが、行方不明になったらしくて、私が勤める話もご破算になって…それでここの仕事に復帰できたんです」
「そ、そうよかったじゃない」
「ミス・ヴァリエール、なんだか目が虚ろですけれど風邪でもおひきになられましたか?」
「べ、別になんでもないわ、大丈夫よ。気にしないで」
「そうですか、では仕事に戻らせてもらいます」

シエスタが席から離れていき、ルイズはため息をついた。
(なんとか、うまくいったようね…死体も残ってないから「行方不明」になってるんでしょうけど…冷静に考えるとすごい恐ろしいわね)

どうにか一息つき、シエスタの働きぶりを眺める。
(しかしよく働くわねー。メイドだけじゃなくウエイターや会計までやってるわ)

今日は虚無の曜日の前の平日であり、出かけている人も少なく、食堂は非常に混んでいた。
そして、その日はウエイターが数人休んでおり、ただでさえ多いシエスタの仕事は増していた。
そのため、いつものシエスタならば起こりえないミスを犯してしまったのだ。

414 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/04(日) 19:59:04 ID:gPjLVhZ4

「あっ!」
シエスタが持っていた飲み物が手から落ち、横にいた女生徒の頭にかかる。

「す、すみません!ミス・ヴィリエ!」
シエスタは膝を土につけ、必死で謝る。が、

「おのれ…よくも私の髪に飲み物をッ!」
ヴィリエと呼ばれた女性はその程度では許す気にはなれないらしく、杖を懐から出し、振り上げる。

(ああ、私を魔法で殴る気だッ!)

しかし、杖は振られなかった。
いつのまにか後ろに立っていたルイズが杖を抑えたのだ。

「やめなさいよ、大人気ないわ。仮にも貴族であるなら程度をわきまえなさい」
「あら、『ゼロのルイズ』が貴族観について私に意見するの?」

相手の言にルイズは激昂しそうになるが、堪える。

「ええ、そうよミス・ヴィリエ。謝っているのにそれを認めずに杖を出すのがあなたの貴族観だっていうの?」
「ええそうよ、平民風情が多少謝ったところで許してたら私たち貴族の誇りは守れないの。私、残酷ですもの」

ルイズの眉が震える。
「じゃあ、どうすれば許すってのよ」
「どんなに魔法で痛めつけても、私の心は晴れないし許す気にもならないけど…それくらいの罰は受けてもらわないと、貴族としてね」

ルイズは一歩下がる。
そして、

目の前の少女を思いっきり殴った。

乾いた音が静かな食堂に響く。

倒れた状態でヴィリエは叫ぶ。
「おのれ…よくも私のハダに傷をッ!」
「や、やめてください!ミス・ヴァリエール!私が悪いのです!」

シエスタがルイズを止めようとする。
しかし、ルイズはそれを無視する。

「あんたがいくら私を侮辱しようとも構わないけれど…私の友人を侮辱するようなら!私はあんたを
許さないわ!貴族による決着のつけたたを私から教えてあげるわ、決闘よ!」

「決闘…ですって?貴族同士の決闘は許されていないわ」
「そんなのは関係ないわ…侮辱には『決闘』も許される!ヴェストリの広場で待ってるわよ」

ルイズは後ろを向き、出口へ向かう。
そして、一度振り向いて

「ただ、あんたがこの決闘の申し込みにも従わず、負けても従わないようなら、私はあんたに対して『貴族らしく』なんて考えないことにするわ」

そう呟いて食堂を出て行った。



To Be Continued...

415 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/04(日) 20:01:00 ID:gPjLVhZ4
わしが民主党小沢代表である!!以上で辞任!!

投下終了です。小沢さんはISAFの件といいなんか悪霊が乗り移ったり小泉さんと麻雀したり妖刀触ったりしたんでしょうか

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 20:06:29 ID:Wzbbgq/i
多分ドラゴンズが優勝したせいだよ

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 20:17:49 ID:UykuB+nx
>>416
あるあるwww

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 21:08:39 ID:duMlX/PS
中日が優勝すると政界に嵐がくる法則

は、まあ置いといて、色々とオジャワさんは進退が窮まっているだよとマジレス
投下乙

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 21:19:36 ID:sPUnqGqa
SS書きの皆がオザワしちゃわないことを祈るだけである

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 21:47:20 ID:gPjLVhZ4
なに勝手に動名詞にしてやがるんだァーーッ!
言葉になるほどオザワは有名な人物じゃあねえだろうどういう事だああ〜〜っ!?ナメやがってこの言葉ァ超イラつくぜぇ〜〜ッ!!
ナメやがってこの言葉ァ超イラつくぜぇ〜〜ッ!!
それならイソロクしちゃうとかショウワテンノウしちゃうとか作ってみろってんだ!ナメやがって、クソッ!クソッ!

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 21:56:49 ID:sxJj09kd
ギーシュる:ズレた因縁をつけ、(無謀な)決闘を申し込むこと。『かませ犬』と同義。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 21:59:49 ID:yhSELUu2
その後友情をはぐくむ

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 22:04:04 ID:khGrE0+N
>>422
または死ぬ

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 22:38:50 ID:pTL/TZMM
「朝日・日経以外は捏造」には笑ったw

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 22:51:06 ID:xfxCjC5u
次に「すまん、誤爆した」と言う!

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 23:26:29 ID:m062QCI7
00:00に投下…できることを祈って執筆中。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 23:37:07 ID:cKqykIhd
>>426
だからオメーはm(ry
投下したなら使ってもいい!!



スイマセン調子に乗り過ぎました

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/04(日) 23:53:35 ID:+TpvIGOt
>私、残酷ですもの
さりげなく入っているこの一言が怖いよ!
ワムウ様に何を言って良いのか解らない、ルイズの雰囲気がいい

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:01:07 ID:m062QCI7
みんな、今まですまなかった。
忙しかったとはいえ今まで執筆を怠けていたのは事実だけども。
でもこの間、懐かしい顔ぶれが次々と復活していくのを見て、オレはこうしちゃあいられないと思って復帰した。
その時思った。「やっぱ話作るのは面白い」と再確認できた。

荒木先生に会うことも出来て生命の大車輪も回り始めたように描ける描ける。
さて、15分から投下予告。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:02:25 ID:yhSELUu2
召喚儀式じゃー!

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:06:02 ID:YqZ7FYlQ
よし支援だ


432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:08:57 ID:XTxYpP3S
支援祭りだッ!!

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:09:45 ID:CzYztCKt
「支援をする」「SSの続きも書く」
両方やらなければならないのが、書き手のつらいところだ。
覚悟はいいか?俺はできてる。

>>429
おかえり!やっぱり書き始めると楽しみよネ!

434 :slave sleep〜使い魔が来る 0/19:2007/11/05(月) 00:18:24 ID:TCuzyFtN
久々だしおさらいも投下しておく。


ブチャラティ、きゅいきゅい、ウェールズ
   →チンピラチームの親玉を叩くことに決定。ウェールズと二手に分かれる。
    『鋼線』のベックと遭遇。フーケ、『破壊の杖』手がかりゼロ。



キュルケ
   →『アヌビス神』のスタンドによって操られたタバサと戦闘中。
     たまたま居合わせたホル・ホースが巻き込まれた。
ルイズ
   →疲労により息使いが荒くなっていた。
    顔は少し薄紅色になっており、少し汗ばんでいる。
    「ねえ…。少しお願いがあるんだけど…。」
    すこしよろめき気味になって懇願する。

    「背中の『ジッパー』下ろしてくれない…?」

    (空腹で倒れそうだから。)

次より本編スタート。



435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:19:51 ID:YqZ7FYlQ
支援

436 :slave sleep〜使い魔が来る 1/19:2007/11/05(月) 00:20:35 ID:TCuzyFtN
ブルドンネ街の外れでブチャラティは追い詰められた。
「さてッ!!そろそろ年貢の納め時が来たみたいだなズラ…。」
モミアゲとか髪がもさもさしたこのはぐれメイジ『鋼線のベック』に追い込まれ
戦わざるを得なくなったブチャラティ。
「イルククゥ!下がっていろ!!」
デルフリンガーを構えてベックと真っ向から向かい合う。
その時だった。ギーシュとの戦いの時と同じように左手のルーンが光る。
「これはあの時と同じ…?なんだコレは?」
「それこそがアンタが俺の使い手であると言う証さ。えっと、何てったかな?
なんせ6000年も生きてるからちょっとばかり記憶に障害が…。」
ベックのほうは既に焦れている。やがてイライラが最高潮に達した時彼の血管がプッツンと音を立てるッ!!
「いつまでゴチャゴチャやってるつもりズラッ!!オレは待たされるのが嫌いズラ!」
ベックがブチャラティめがけて飛びかかる!
だがブチャラティはそれよりも一瞬早くベックの懐へ間合いを縮める!
「ウギャンッ!!」
剣の腹で殴られたベックは情けない声を上げながら壁に激突した。

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

「やはり気のせいではなかった。スタンドを使わずただ剣で叩いただけでこの威力。
このルーンの能力がそうさせているんだッ!!」

437 :slave sleep〜使い魔が来る 1/19:2007/11/05(月) 00:22:35 ID:TCuzyFtN
ヨロ・・・。
ベックが力なく立ち上がる。イルククゥはその様子にすぐに気がついた。
「おかっぱさん!起き上がってるわ!気をつけてッ!!」
ブチャラティが迷わず近付いた。
だがその時だった。紙のはしで切ったような痛みがブチャラティの胸の辺りに走った。
「ッ!!これは?」
「そこを動くなズラ!!それ以上動いたら切り刻むズラ!!」
ベックとブチャラティの間に複数の糸のようなものが張り巡らされている。
「これは鋼線(ワイヤー)か?」
「ご名答!それはオレが持参した糸を『錬金』して作ったワイヤーズラ!
鋭いから触れただけでスパッといくズラ。だがそれを薄皮一枚でしのぐとは
やはりカンのいい奴ズラ。やるじゃないかズラ…。」
ベックはその辺の瓦礫をワイヤーに叩きつける。するとまるで豆腐を切る様に
瓦礫はスパリと容易く切れてしまった。
「あ、危なすぎるのね!うかつに動いたら体がバラバラになっちゃう!きゅい!」
当然ベックには近づけず立ち往生するかに思えた。
しかしこの程度の罠はブチャラティの能力の前では無効!
「『スティッキィ・フィンガース』!!」
ジッパーを使ってベックの足元から間合いに入った。
ここからならデルフで斬ろうがS・フィンガースで殴ろうがどちらでも簡単に倒せる!
だがそのまま離れるであろうと思われたベックは逆に間合いを詰めたッ!!
ブチャラティは目を疑う。近づいてくるベックの体中から針が生えているのに驚愕してしまったのだ。


438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:22:51 ID:4K03iS2c
支援

439 :slave sleep〜使い魔が来る 3/19:2007/11/05(月) 00:24:11 ID:TCuzyFtN
「こいつは!?」
一瞬早く身を引くことに成功する。だがそうして改めて観察すると今のベックの姿は実に奇妙な物になっていた。
「よくはわからないが…。錬金をかけても生物にはほとんど影響が無い中
唯一容易く錬金できる部分をオレは見つけたズラ。そう。『毛』ズラ。
オレは体毛を鋼線に錬金して針を作って至近距離から刺すことを得意技のひとつとして戦うズラ。
離れすぎればトラップにかかるよう距離とかも確認しつつなズラ!!」
離れれば鋼線のトラップ!近づけば全身を針の鎧で覆って襲い掛かってくる!
この状況をどう切り抜けるか?ブチャラティの場合はジッパーで身を隠した。
「やっぱりその妙な魔法で地面にやりすごしたズラ。だがもう気付いてるズラよ…?
おまえはその技を使えるのは『息が続くまで』だろ?いつまでも隠れてられるならいちいち外に出る必要は
ないはずだからなズラ。」
(すでに弱点を見抜かれている。このベックと言う奴なかなかやるな。)
たまらず外に出る。だがすでに周りはワイヤーだらけで身動きがとれないッ!!
「HNHNHNNHNHNNN〜♪楽勝ズラ。このまま仕留めてくれるズラ!」
ベックがとどめを刺そうと杖を向ける。だがッ!!
「ヘン!この程度のワイヤーくらいオレなら余裕で切れるぜ相棒!」
「…そうなのか?だとしたらすまなかったな。すでに切断は終了している。」
「え゛?」
そんなやりとりが交わされてからすぐだった。ワイヤーの罠がひとりでに切れていくのは。
ブチャラティの能力を相手に強度は自慢にならない。超極小のジッパーを使って切れば容易い話だった。
(やべえよ。また出番なしの会話担当の剣になりさがっちまう前触れか!?)
「え…?え!?」
ベックも目を疑う。剣で斬ったわけでもない。だが目の前で全く触れずにワイヤーが切れていく光景に
動揺せずにはいられない。
ベック自身は自分の『錬金』には自信があった。そんじょそこらの剣でも切れないような頑丈さも誇るワイヤー。
それが得体のしれない破られ方をしたのだ。無理も無いことだった。



440 :slave sleep〜使い魔が来る 4/19:2007/11/05(月) 00:25:53 ID:TCuzyFtN
「ま、まだだ!まだ負けてはいないズラ!」
全身針だらけのベックが襲いかかるッ!
「一歩引け相棒!地味に見えるがあれを全身にまともに喰らったら一発で即死だぞ!」
「ダメだッ!イルククゥが後ろに…!」
いなかった。うしろにいたと思った彼女はすでにいなかったのだ。
逃げたのか?いや違った。彼女はベックの後ろにいたッ!!
「きゅい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
ベックに石を投げたッ!!
「アダッ!アダダッ!このアマ・・・!」
「おかっぱさんから離れて!次はもっともっと大きいやつぶつけるのね!きゅいきゅい!」
ベックはこめかみに血管を浮き出させ言う。
「おれ、女が自分に対し冗談を言うのは好まないズラ。
そういう場合はおしおきズラ!!」
イルククゥに注意が向いた!
「やめろ!!!」
気がついたときにはブチャラティが無我夢中で腕を伸ばしてベックを攻撃していた。
だがその一撃は…。
「ハンッ!こんなものでオレを攻撃できたつもり?笑っちゃうズラ!!」
無常な針の一撃はブチャラティのスタンド攻撃が届く前にブチャラティの手に決まった。


441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:25:57 ID:4K03iS2c
支援

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:28:29 ID:VnmITBpS
支援

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:29:12 ID:YqZ7FYlQ
支援

444 :slave sleep〜使い魔が来る 5/19:2007/11/05(月) 00:29:15 ID:TCuzyFtN
「ぐぅッッ…!!」
激痛が手に走った。手が一撃でズタズタになる。
「相棒!大丈夫か!?」
「なんとか…。」
ベックはイルククゥの方向を向く。だがブチャラティは素早く目の前に立ち塞がった。
「邪魔だ邪魔だァ!!おまえなんぞにオレは倒せないズラ〜♪」
ベックがふたたびイルククゥに向かう。しかしブチャラティは負けじと目の前に立ちはだかる。
「SYAAAAAAAAAAAAA−−−−−−−−−!!!!!」
ブチャラティがデルフで防ぐがベックの攻めはおもいのほか荒かったッ!!
防戦一方の中デルフがカタカタ音を立てて言う。
「近距離ではあの針の餌食。遠距離ではワイヤーで奴の思う壺。
さあ相棒…。あんたはこの状況、どうやって切り抜ける?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
ブチャラティが間合いを広げるッ!!
「逃げてばかりでいいのかズラ?もっとも近づいても無駄ズラ。
近付いたら針の鎧の餌食!殴られる前に突き刺してやるズラ!
さあ見せてみるズラ。その手を尽くして絶望に伏すそのツラを…。」
だがブチャラティの顔は…笑っている。
「どう切り抜けるか?いいや切り抜ける必要もないんだ。
単純な手を使う奴ほどまた単純な手で倒せる物だぜ。それこそ拍子抜けするほど単純にな。」
「何ッ!?」
ブチャラティの次の行動!距離をとったッ!
「腕を伸ばせば針の餌食。剣で攻撃しても近付かれてやはり針の餌食だ。」
野球のバッターのフォームのようにデルフをかまえる。そして振るう!すると。


445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:30:18 ID:CzYztCKt
支援

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:31:31 ID:CzYztCKt
  

447 :slave sleep〜使い魔が来る 6/19:2007/11/05(月) 00:32:20 ID:TCuzyFtN
「あれ?」
一番驚いたのはデルフ自身だった。気がついたら自分の刃が柄から切り離されていたのだから。
「ゲッ!!!剣が飛んできたズラ!?」
ブチャラティはさっき剣を振るったと同時にジッパーをデルフに貼り付けてそれを切り離したのだ。
これぞいわゆる『剣針飛ばし』である。
当然、ベックに向けて振るったスイングはベックの肩に突き刺さるッ!!
「ぐえっ!肩が!肩がッ!!」
「そして怯んでいる隙に…。」
ブチャラティが接近し、S・フィンガースの脚で急所を攻撃する。
男なら、もはや描くまでも無く了解してるあの「急所」である。
S・フィンガーズの破壊力Aの要素を存分に使って。

ズコォ!!

「OHHHHHHHHH---------!!!!NOOOOOOOOOOOOOO------------!!!!!」
「ほらな。拍子抜けするくらい簡単に倒せただろ?」
「信じられねぇ…。男として一番やっちゃいけねぇ技をためらいなくやりやがった…。
なんてことしやがあうがzせxdrctgbyh!!」
手元でデルフがカタカタ揺れている。
「流石に同情するぜ…。それよりてめっ、相棒この野郎!!なんちゅー使い方すんだよ!!オレの刃が!」
「今繋ぎ直してやるよ。騒ぎ立てるな。」





448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:34:00 ID:qRn3ice5
しえん

449 :slave sleep〜使い魔が来る 7/19:2007/11/05(月) 00:34:16 ID:TCuzyFtN
しばらく呆然とした感じで見ていたイルククゥはやがて口を開く。
「・・・・・・・え!?ということはコイツもうやっつけちゃったってことなの!?
もう終わり!?完全にあの剣針飛ばし見せただけの戦いだけ!?きゅい!」
そこでブチャラティは思い出したように言う。
「しかしデルフリンガー。武器なんていらないと思ってたけど学ばせてもらったよ。」
「え?何を?」
「オレのスタンドの能力はただジッパーを貼り付けたりするだけの単純な能力だ。
だがその分スタンド同士の戦いのキモ、能力の応用がよく効くのがオレの自慢だ。
それこそ一本の剣に能力を組み合わせた戦法だけでもバリエーションに富んだ戦いができるだろう。 
ほかにもいろいろ考えてみるか。」
デルフが少し混乱しながら言う。
「え、それってつまりどういう事なんだ?」
ブチャラティは微笑みながら言う。
「これからもよろしく頼むぜ。喋る剣デルフリンガー。」
「お、おう。(おいおいマジかよ!それってつまり…。変化刀としての大活躍フラグって事か!?
やったぜ!相棒の能力の勝利だ!!ジッパー万歳!!)」
と、デルフは心の中で小躍りしていた。剣なのに。
「さて、そこのお前!そろそろ喋ってもらおうか。お前の親玉の情報を詳しく。
無論ゲロッちまわないなんて甘い選択肢は考えないほうが身のためだぞ?」
「ひぃっ!来るな、来るなぁ!!HEYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!」
その後、イルククゥはそう言って考えこみ、意地でもオチをつけようとしてこう言った。
「…オ、オーノーだズラ。オメェもうおしまいズラ。
逆に拷問ターイムの時間になっちゃったズラ。きゅいきゅい。るる。るーるーるー。」

オチてないよね♪ こんなの。



450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:34:57 ID:R/BMcGEp
股間に、おしおきされちまったズラ。
支援

451 :slave sleep〜使い魔が来る 8/19:2007/11/05(月) 00:36:31 ID:TCuzyFtN
一方 キュルケ。
「『フレイム・ボール』!!」
「『ウィンディ・アイシクル』。」
炎の玉と氷の槍がぶつかり合っては消えてゆく。
キュルケの感覚は今、ナイフのように研ぎ澄まされていた。
「どう運命が二転三転すればあなたと殺しあう事になるのかしらね、タバサ…。
もっとも私はあなたを殺す気なんてさらさらないけどね。」
アヌビス神がタバサの口で、タバサの声で血に飢えた快楽殺人鬼のように楽しげに喋る。
「おいおい、とことん甘ちゃんだねお壌ちゃん!殺意も無い戦い方でおれに勝てるつもりか?
全くもって…。」
鋭い刃の切っ先をキュルケに刺すように向ける。
「舐められたモンだなぁッ!!!」
タンッ と音をたてキュルケに飛び掛るッ!

「うわわっ!」
さっき『エア・カッター』で切られた柱をアヌビスに投げる。
スパスパスパッとあっという間に切り刻まれていく柱を尻目にキュルケが後ずさる。
「や、やっぱりあんな業物相手にショートサイズの杖じゃあ受けられないわよね…。
どうしようかしら…。」

452 :slave sleep〜使い魔が来る 9/19:2007/11/05(月) 00:38:47 ID:TCuzyFtN
その激戦の最中、隠密に壊れた建物の中を探る影が一つ。
ホル・ホースが瓦礫から喋る本を探していた。
「テル!おいテルノスケ!大丈夫か!?早いとこズラかるぜッ!!」
過去にとある戦いによって本に姿を変えられたスタンド使い、宮本輝之介が呆れたように言う。
「おいおい、苦労して見つけた目的のものを前にして逃げるのか!?
最後まであきらめずに探し回ったあの根性はどこに行ったんだよ?」
「相手が悪すぎる!今回の任務、アヌビス神の疑いのある妖刀を確保するには、
誰かを操る前にオレたちが確保する事が安全面において最も大切な事だったんだぜ!
テル、おまえの能力『エニグマ』は「恐怖のサイン」を見つけなくては使えないんだったよな?」
輝之介はその質問に答える。
「ああ、だが相手が人間でなければ恐怖のサインは必要ない。
だがアヌビス神のような存在は試したことがないからわからない。」
ホル・ホースはパイプを齧りながら言う。
「わからないではダメなんだよ!『絶対』でなくてはいけないんだ。いいか?ああやってアヌビス神が人を操って
自由になってしまったらだ。わざわざオレたちに協力しなくても勝手に辻斬り始めて、協力なんてしてくれないだろう。
奴を見つけたら即『エニグマ』で閉じ込めて絶対安全に確保するのが今回の計画だった。
だが見てのとおり奴は自由になった!早くも作戦失敗だ。」
「ホル・ホースが戦って勝って恐怖させ、操られてる奴ごと閉じ込めてしまうのは?」
「不可能だ。オレにはとても奴を恐怖を味あわせるのは無理ってもんよ。
奴はあれでも当時『エジプト九栄神』だったころは、純粋な戦闘力なら最強だったスタンド使いなんだぞ?そうでなくても
ああ言う狂気的なタイプは恐怖なんてめったに抱かないと相場が決まっている。」
「じゃあどうする?」
「決まってるだろ…。そもそもこうなる確率がとても高かった無謀な任務だからな。既に手は打ってある。」

ホル・ホース は にげだした!

「命には代えられないぜ!シェフィールドには別の土産を渡して勘弁してもらおう!」
「出来もしないのにどうしてこんな任務引き受けたんだッ!!」
「ダメもとでもいいから手柄立てておきたかったんだよ!地位が地位だしメンツを保ちたかったからなッ!」


453 :slave sleep〜使い魔が来る 10/19:2007/11/05(月) 00:41:31 ID:TCuzyFtN
「くっ!」
キュルケの火はまるでこたえてないとでも言わんばかりにアヌビスは次々と薙ぎ払う。
「そんな直線的な炎がおれに聞くかよ!ポルナレフを乗っ取った時に炎をも切り裂く技術はばっちり覚えたからなぁ〜〜。
そんなすでに『覚えた』火は通じない。」
「空気を切り裂いて炎を…!」
その剣技に息を呑む。圧倒的な実力にキュルケ自身の心が折れるのは時間の問題だった。
「タバサ…!」
正直、キュルケは終始胃の中に鉛を埋め込まれたような気分だった。
目の前の変わり果てた親友の姿は戦いに身が入らなくなる。
本当は戦いたくない。タバサを傷つけたくない。
でも・・・。

かつてタバサは差し伸べたキュルケの手を払いのけたことがあった。
タバサは自分の苦しみを打ち明けようともしなかった。
タバサは巻き込みたくなかったのだ。大切な親友だからこそ、キュルケを頼らなかった。
いつだってタバサは一人で戦っていた。いつだって苦しんでいた。
今だって苦しんでいるだろう。あの子は優しい子だから…。
だからこそ手を差し伸べずにはいられないのだ。だからこそ支えずにはいられないのだ。
(こんなこと勝手な事かも知れないけど、わたしにとってはいつものことよ…。)

(ただ親友を助ける。それだけの話じゃないの。)

それが強引かつ単純な生き方をモットーとするキュルケという人間だった。
考える。どう考えても戦力は向こうの方が上。まともにやっても絶対勝てないだろう。
(それに極力タバサを傷つけたくない。荒っぽくやったらタバサも大火傷じゃあすまされない。)



454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:42:07 ID:R/BMcGEp
支援

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:42:22 ID:YqZ7FYlQ
支援

456 :slave sleep〜使い魔が来る 11/19:2007/11/05(月) 00:43:28 ID:TCuzyFtN
その時あることを思い出した。

真っ向から戦ってもかなわないなら搦め手だッ!!

さっきのギーシュの台詞だ。
そうだ。なにか直接的ではない手を使えばタバサを助け、あわよくばアヌビスを倒せるかもしれない。
でもどうすればいいか。半端な炎ではアヌビスは防いでしまう。
防ぎようが無いほどの大きな炎を使えば確実にタバサは重傷を負うだろう。
何があるか。アヌビスでも防げない、なおかつタバサを傷つけずに倒す方法。
そこまで考えて・・・・・キュルケの顔に笑みが浮かんだ。
「どうした?なにかオレに勝てる策を思いついたか?」
キュルケは自身ありげに返す。
「勝てる策?ええ。いまあなたを倒す方法を思いついたわ。知りたい?教えないわよ。」
「おい!何後ずさりしてんだ?まさか逃げるつもりじゃあないだろうな。」
「ウフフ。」

ダッ!「大当たりよッ!!」

ギーシュたちやホル・ホースとは逆方向に逃げ出したッ!!
「なんだなんだ?お前らの間じゃあ逃げるのが流行の最先端か?無論逃がすつもりは無いぜ!」
アヌビスはキュルケを追った。アヌビスに乗っ取られたタバサは素早い。
不意をついて逃げたキュルケに追いつくのは時間の問題。
振り返ったキュルケが度肝を抜かれるのも無理は無かった。
「信じられない!速すぎるわ!あの子こんなに足速かったの?それともこれもヤツの能力!?」
「『エア・ハンマー』ッ!!」
風の一撃がキュルケに命中!建物の中に吹っ飛ばされるッ!!




457 :slave sleep〜使い魔が来る 12/19:2007/11/05(月) 00:44:51 ID:TCuzyFtN
そこはさきほどブチャラティが来ていたイタリア料理店だった。
「ちょ、ちょっと!人の店をぶっ壊すつもり!?迷惑な客なら帰ってもらうわよッ!!」
店長があたふたしながらキュルケに怒鳴る。
「あら、ごめんなさい。でも非常時だからカンベンしてくれないかしら?今気を抜いたらあの世に行ってしまいそう
なくらい追い詰められてるの。」
アヌビスが凍りつくような笑みを浮かべながら入り口の外にいた。
その様子を見て驚く人が二名。
(に、兄ちゃん!アヌビス神だよ!!あいつもここに来てたんだッ!!)
(それくらいわかる!けどよぉ、なんかかつての仲間の再会を喜べるような空気じゃなさそうだぜ…。)
その時、怯えるボインゴが何かを見て何かに気付いた顔をする。
だがそれに気付かないキュルケが店長に問いかける。
「あなた、ちょっと聞きたいことがあるのだけどいいかしら?」
質問を聞いて店長が答える。
「そんなの、この町にだってあちこちにあるわ「この店を出て右!そのまま真っ直ぐ行ったところにあるッ!!」
突然、そう割り込んだのはボインゴだった。
「お、おい!ボインゴ!何やってるんだ!?」
「ボインゴ?こいつらオインゴとボインゴか…?」
「グラッツェ(感謝するわ)!!そこなら問題ない!」
だが間髪いれずアヌビスがキュルケに杖を向ける。
「『ウィンディ・アイシクル』ッ!!」
「『ファイヤー・ボール』ッ!!」
空中で術がぶつかり合い、衝撃で椅子が吹っ飛んだ。
その時に煙も出たため、キュルケがアヌビスの脇をすり抜けていった事に気付くのに数秒かかった。
ボインゴが本を見ながら言う。
「予知通りになった…。次はどうなる?

458 :slave sleep〜使い魔が来る 13/19:2007/11/05(月) 00:46:54 ID:TCuzyFtN
「待ちやがれッ!!」
全力疾走するキュルケを追う。必死に逃げるキュルケに氷を放つ。
「『ウインディ・アイシクル』!!」
当たらない。キュルケは必死になって避けている。
「やろう!ちょこまか逃げやがってッ!!」
アヌビスが立ち止まり精密にキュルケを狙う構えに入る。
「ラグーズ・ウオータル・イズ・イーサ・ウインデ…!」
空中に現れたのは巨大な氷の槍(ジャベリン)。キュルケに向かって一直線に飛ぶッ!!
「『ファイヤー・ボール』!!」
ドットスペルでは防げる大きさではない。当たった炎の玉はウソのようにかき消える。
「やばいッ!!」
近くにあった大きな板を投げつけて走る。だが簡単に貫いたそれはキュルケの足元に落ちた。
大きな衝撃でキュルケが前に吹っ飛ぶ。
「きゃあッ!!」
前の建物に頭をぶつけてしまった。強く打ち付けて血が出たが意識ははっきりしている。
「この建物の中に入る…!『アンロック』!!」
その建物の鍵はウソのようにあっけなく開いた。
学院内で禁止されてる『アンロック』をまるで気にしないように使うためよく疎まれたキュルケなら簡単に開けれるだろう。
「これでよく周りから疎まれたものだったわね…。でも今回は使い慣れてたのが幸いしたわ…。」



459 :slave sleep〜使い魔が来る 14/19:2007/11/05(月) 00:48:06 ID:TCuzyFtN
入ったキュルケはまずちゃんと火が消えてない暖炉に向かって呪文を唱えた。
「『フレイム・タワー』!!」
大きな火柱がゴウゴウと音を立て暖炉の中で燃え上がる。
「まずはこれで…。」
「こんなところに逃げてどうする気だ?」
すでにアヌビスがキュルケの後ろに立っていた。キュルケの顔が青ざめる。
「もうすでにこんな近くに…!」
また脇を避けて逃げないようドアを閉めて唱えた呪文を開放する。
「『ウィンディ・アイシクル』!!」
一歩引いたキュルケも立ち向かう。『火』の三乗の魔力で唱えられるラインスペル。
「『フレイム・ボール』!!」
相殺させてアヌビスは言う。
「地の利を利用したか。確かにお前とコイツのクラスは同じトライアングル。
だが攻撃力はお前の『火』の系統が上か。この近距離ならおまえの呪文のほうがパワーも上回るだろうな。」
アヌビスはタバサの右手に握られた自身を、抜き身の刃を向ける。
「だが奇遇だな。オレも近距離での斬り合いのほうがお好みなんだよなぁ…。」
アヌビスが飛び掛るッ!!
「最後の一騎打ちと行こうかなお嬢さんよぉ!!」
「『ファイアー・ボール』!『フレイム・ボール』!!『フレイム・タワー』ッ!!」
キュルケが呪文を連発して畳み掛ける。自身の精神力が尽きるまで放つつもりだ。
アヌビスはそれを受け流すように斬る。
「無駄だと言ってるんだよこんな炎はッ!!」
「『フレイム・ボール』!・・ッゲホッ!『フレイム・ボール』!!」
アヌビスは横に袈裟斬りにする。衝撃でキュルケがまた吹っ飛んだ。
「もう虫の息か?ハン!そろそろ止めと行こうかねぇーッ!!」
「『フレイム・ボール』…!!」
倒れてもなおキュルケは呪文を止めない。
「あきらめが悪い女だぜ。喉掻っ切って終わりにしてやろうか!?」
アヌビスの刃がキュルケを捉える…!


460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:48:53 ID:YqZ7FYlQ
支援するしかない

461 :slave sleep〜使い魔が来る 15/19:2007/11/05(月) 00:50:02 ID:TCuzyFtN
クラ…。
タバサの体がよろける。妙な眩暈に襲われたようだ。
「な、なんだ?急に体の動きが鈍く…!」
アヌビス自身には痛みや苦しみはないため、タバサの顔色が悪くなっているのに気がつかなかった。
顔からはいやな汗が出て、呼吸はゼイゼイと苦しげに荒くなっている。
「な、なにをしやがった!?」
「ウフフ…。なぜ私がここに来たと思う…?このレンガ造りの家に入ったのは何も行動範囲を狭めるためじゃあないわ…。」
よくみるとキュルケ自身も顔に汗がにじみ出る。
「まさか…熱か!?熱でコイツ自身を弱らせるためにこの家に!」
「石の竈があるように、石というのは耐火性があるかわりにとても熱を含みやすい性質があるわ。
こういうレンガに囲まれた家の中で火の呪文を乱発すればもちろん熱を含んで熱くなるわ。
そうね…。もうサウナ風呂の熱さは越えたころじゃない?暑い中町中動き回ったことだしさぞ熱にまいってるでしょうね。」
「バカなッ!てめーも危険じゃねーか!何考えてやがる!?」
キュルケは腹の中から声を絞り出すように言う。
「これでいい…。あなたひとり苦しませはしないわタバサ…。これが最善の方法よ。」
「くそッ!『ウィンディ・・・』!」
グラッ!タバサの体が大きく揺れる。
「『フレイム・ボール』ッ!!」
出来かけていた氷の塊が完全に消失する。冷気も残さずに。
「わたしの『火』は全てを溶かし『尽くす』と言ったはずよ…。タバサの精神力ももう限界でしょうしね…。」
「こいつ…!途中からここに来るまで弱い術ばかり使ってたのはこの為かッ!
だから『ジャベリン』を前にしても力をセーブしていたのかッ!!」
「はあっ!!」
杖でアヌビスの刃の横っ腹を叩きつけるッ!!
「ヤバイッ!握力がもたねぇッ!!」
「今…助けるわタバサ…。」
「くそおおおおおおおおおお!!!!」

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:50:30 ID:C2KzyScY
シエン

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:51:55 ID:VnmITBpS
支援

464 :slave sleep〜使い魔が来る 16/19:2007/11/05(月) 00:52:54 ID:TCuzyFtN
バシャンッ!!

キュルケを絶句させるのに十分な音だった。
アヌビスは叩き落される前にタバサのマントからあるものを取り出していた。
「そ、それは…!?」
それはレストランとかにあるウェイターが水のおかわりを注ぐ水の容器だった。アヌビスはそれをタバサの頭にぶっかけたのだ。
「さっき…レストランに突っ込んだだろ…?その時…おまえが『火』の使い手だということを考慮して…、
こいつをくすねておいたんだ…。その判断はやはり賢明だったようだぜ…。おどろいたな、ぬるま湯みたいになってるぜコレ。」
失策…!キュルケは絶望する…。
「そんな…。もう少しだったのに…!!」
タバサを一時的に復活させたアヌビスが閉めてしまったドアを切り刻む。そこから完全に熱は逃げてしまった。
「熱で弱らせるのはいい手だったが詰み(チェック)が甘かったなキュルケさんよ…。そのアイディアに敬意を表し、
一撃で斬り殺してやるぜ…。」
自らが熱にやられすでに疲労した体は動かない。
(ここまで…なんて…。友達を助けられないまま終わるなんて…。ブチャラティも、間に合わなかった、ようだわ…。」
アヌビスが振りかぶる。
「ゴメンね…。タバサ…。」
その瞬間まで、彼女はタバサの身を案じた。



465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:53:03 ID:YqZ7FYlQ
支援!!!!

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:53:17 ID:qRn3ice5
しえん

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:54:29 ID:VnmITBpS
しえん

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:55:04 ID:CzYztCKt
  しえん

469 :slave sleep〜使い魔が来る 17/19:2007/11/05(月) 00:55:35 ID:TCuzyFtN
一方。

「今…目の前を走り去っていったのは…キュルケ?」
一人町を彷徨っていたルイズが驚く。
「こんなところで一体何やってるのよ?」
しかし彼女には今、構っている暇はない。なぜなら今彼女は迷子だからだ。
「わ、私が迷子なんじゃあないわッ!!迷子って呼ぶならご主人様のそばにいつまでもいないブチャラティのほうよ!
大体私はこのあたりの地理も詳しいし、迷うのはあいつのほうに決まってるわ!!」
怒鳴っているうちに音が鳴る。

グゥ〜〜〜〜〜。

「おなかすいたわね…。」
金は持っていた。でもブチャラティの『ジッパー』で背中から体内にしまってあり、
なおかつそれに手が届かないのだ。
「ブチャラティの…バカ。見つけたらおしおきしてやるんだから…。」
疲労と空腹で彼女は半べそになっていた。
「あいつだって、状況は同じはずよ…。その泣きっ面みるまでは、諦められないわ…。」
タフな精神で前に進むルイズだった。
その時、目の前に一人の男が現れた。
「…あんた、誰よ?」

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:55:56 ID:fi2Iks1n
支援

471 :slave sleep〜使い魔が来る 18/19:2007/11/05(月) 00:57:29 ID:TCuzyFtN
一方。
ズッタン!ズッズッタン!
「うんごおおおおおおおおおお!!!」
ズッタン!ズッズッタン!
グイン!グイン! バッ!バッ!
「うんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
ズッタン!ズッズッタン……
鼻の穴に切り離された自身の指を詰められ、口の中に切り離された自身の足を詰め込まれてベックが悲鳴をあげる。
「さあ、とっとと話してもらおうか。ン?おまえの親玉はどこかって聞いてるんだぜ?」
「モガガ…!ひらないズラ…。」
バキッ!!
ブチャラティの蹴りがベックにぶち当たる。口から足が取れた。
「知らないじゃあないぜ。今親玉がなにをしようとしているのかくらいはわかるだろ?ン?」
ドゴッ!!パンチがベックにクリンヒットする。
「おかっぱさん、いくらなんでもやりすぎだと思うのね…。」
「オレたちは命を狙われたんだ。これくらいやらないと、」
ブチャラティが腕に手をやる。

ボキィッ!!

それは肘の関節をはずした音だった。
「があああああッ!!」
「このまま伸ばしてみるか。関節はずすと結構伸びるんだぜ?」
かつて、波紋使いはそれを『ズームパンチ』として発展させたが、波紋の使えないベックに
激痛が和らげることができるわけもなく、激痛に身を捩じらせた。
「ぐうううう!!!」
「早く言わねーと拷問はさらに続くんだぜッ!!答えてもらおうじゃねーか。お前らの情報を洗いざらいな!」


472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 00:59:47 ID:RugzEq4n
ギャングダンスwww
支援

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 01:00:15 ID:fi2Iks1n
ひでえ
容赦の二文字が無いな
流石ギャング
支援

474 :slave sleep〜使い魔が来る 19/19:2007/11/05(月) 01:00:57 ID:TCuzyFtN
「フ、フフ。そうだな、そろそろいいだろうズラ。教えてやるよ従者さんよ。」
「…?何の話だ?」
ベックの顔には笑みがあった。
「知ってるんだぜズラ。お前、貴族の女に仕えてるんだろ?それがこんな荒っぽいチンピラとは思わなかったが、
ウチのメンバーが運良く見てたんズラ!おまえが貴族の女と商店街を歩いてたのをな!目に付く桃色の髪だし
すっごくマブイ娘だから印象に残ってたみたいだズラ。」
「きゅい…?それって…。」
おそらくブチャラティの主人、あの怒りっぽい女の子の事だとイルククゥは思った。
「いったい…何の話だ?」
「お前、目を離してていいのかズラ?今頃リーダーはあの女を見つけたころズラ。
リーダーは女の子を殺すのがだーい好きだからなぁズラ…。特に美女なら美女なほどいいって言ってたズラ。
おまえにそんな絶望を教えられるなら喜んで…敗北してやるズラ…。」
ブチャラティの顔は間違いなく青ざめていただろう。
「なん・・・・だと・・・!?」
「いやー、綺麗な肌してたみたいだからなズラ!切り裂いてやりたいッて願望はわからなくないなぁズラ!
ハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!アガァッ!!」
ベックは顎に蹴りを喰らい、そのまま意識を失った。
「探すぞ…!」
「きゅい?」
「事態は一刻を争うッ!!急げ!早く探し出すんだッ!!早くッ!」
ブチャラティが冷静さを失っていた。

『鋼線』のベック 再起不能
To Be Continued⇒









475 :slave sleep〜使い魔が来る 19/19:2007/11/05(月) 01:03:06 ID:TCuzyFtN
まだ繋ぎの段階。gdgdでスイマセン。
メインは次回のルイズVSリーダー。
そのために正規ルート外れたんだから。

やめるつもりはない。フーケ戦とワルド戦のプロットを無駄にする気もないし。
特にワルド戦は改心の出来だし。

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 01:05:31 ID:C2KzyScY
GJ!!

リーダー……ジャックさんかな?

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 01:12:12 ID:XTxYpP3S
ワルド戦…?はは、聞き間違いかなぁ
ワルド戦って言ったよねあんた。
それはもう…二巻まで終わっているという事なのか…?どうなんだ?答えろォーーーーーーッ!!
GJ祭りだッ!

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 01:16:09 ID:pLuXpxtS
>>477
「答える必要はない」って言われるのがオチだろ
兎も角おれもGJ祭りだっ!

479 :奴隷 ◆CR2IDhbEVw :2007/11/05(月) 01:18:33 ID:TCuzyFtN
答える必要はない。  ・・・ハッ!

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 09:45:48 ID:7xtXycjm
G.J!なんだぜ

>荒木先生に会うことも出来て生命の大車輪も回り始めたように描ける描ける。
!?

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 11:00:05 ID:t20yUKTy
>>480
先生が講演会やったのしらないのかい?

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 11:27:21 ID:7xtXycjm
>>481
知らなかった...。
サンクス!

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 12:01:14 ID:bCgI189s
久しぶりに鉄まとめて読んだけど、どのキャラも魅力あんなーって改めておもた

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 12:16:53 ID:y0/QA+oZ
JOJOって題材はクロスにすごく向いてると思うぜ!
インフレするような能力は極一部だし、得体の知れない凄みがあるからな

何よりこのスレに集うSS作者は皆紳士ってのが一番のポイント!!

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 13:06:17 ID:+9xIzxcy
確かフィンガーズの精密動作性は『E』だったし、
ルーンで強化された本体の投擲攻撃はかなり有効だろうな


と思って単行本で確認したら『C』だった、
どうやらクラフトワーク辺りとごッちゃにしてたらしい。
…ダカラドーシタッテワケデモナインデスケドネ

ブチャ・イルククゥ(きゅいきゅい)のコンビはいつも楽しみにしていますGJ!

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 14:01:46 ID:+WMxxzsY
ブチャ・イルククゥがブチャラクゥに見えたw


487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 15:53:57 ID:k1xFCm66
きゅいきゅい!アリーヴェ・デルチなのね!!

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 16:28:37 ID:iZT0R8JR
一つ疑問なんだが、チューブラーベルズで作ったバブル犬や鳥に
錬金の魔法は効くのだろうか?

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 16:38:15 ID:D1LOzWhf
>>488
元の物質の特性を引き継いでいるから効くんじゃあないかな

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 17:39:48 ID:tlchSpU6
まだ召喚されてないキャラってだれ?

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 17:44:42 ID:FKGWlL6n
>>490
重ちー がまだだど!!

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 17:48:39 ID:G3CAjdMr
このブチャは避難所でやるべきだろ。どうみても味見よりもオリ色が強いだろ

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 17:50:51 ID:IejKLqVt
ハンサム顔もまだじゃあなかったかな

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:02:32 ID:FpkHE51E
リサリサ先生もだな

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:10:14 ID:Z0vDiFhP
>>490
いっぱい

しっかし5部は敵も味方も味も温情もあるから人気だねー
フーゴはともかく一番ジョルノが影薄くなってるし 主人公なのに
イルーゾォさえ召還されれば暗殺チーム座談会までできちゃうぜ ソルベとジェラートはともかく

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:27:25 ID:fi2Iks1n
短編のイルーゾォが鏡の中から>>495を見ています

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:29:10 ID:3LK2NotD
>>495
イルーゾォは短編でもう召喚されてるぜ

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:30:34 ID:Z0vDiFhP
短編もカウント入れるのか
短編は斜め読みしかしてないからイマイチ覚えてないな

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:46:05 ID:/UW3TN8x
>>490
短編いれないならチョコラータ
いれるならマニッシュボーイ又はデス13とか、後ジャッジメント

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 18:56:14 ID:D9XkUD9u
そういえばソルベも短編で召喚されてたような

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:15:10 ID:K+APLezu
            H  /y'
        /ヽ  H  /y'
         /`  }_ ヽTァr-,、
        /   |こ=y7 ̄`ヽ>、
      /   } ,,{ペ.f!{    ,ノソ  ノ丿
     ./ヽ  ,j} jf}气`ハ、  ,H  />'
    |{ハ}} ,,ィリ州|い{,mヾコエ>゙ /7
     |ルjム=.' iif !ケy ,==ミ、_,/>'    厂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ヽ
     k<.9ノリ jリ|ひ!((.・>.)!┴'゙     /           |
    __|77ァ''´   |Y,ィ`ァ'-ヘ      | ボ ー ン ナ ム は |
  _r'「{|,;if|'   j; ビ了父ィソ ,/y  _,厶  召喚された?/
 /_,>ィ|,fリ     |,八八/^′/y'zZ    \______,/
 |__/ム|イ    ,イ}|ゾY^ンYメYイ ⌒ヽ
  ,.く::7ト,    州こ^ニ^/⌒ヾィ´
/;゙ `>| W! _,,ィ化儿>'⌒ヾ/.:: /;l
f.::::,ィl{{リヾ比"  jf|}y' `ヾ//.:::: /;f}}
 / ,ノ| f|\V"l; |7 `ミ/^!/.::::: /,,,,,,
f{G/| {{V,ハ wリト~ミ八/.:::::: /,;;;;;;;;
fハ `ヽ.| ll{{V∧VF ,イ /.::::::::::/.............
;ifツ\_ハ、j}}}l>、ヾレシ´.:::::::::;/,;;;;;;;;;;.;.;..

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:17:45 ID:/UW3TN8x
ペイジとプラントならウェザーの出てる奴に

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:18:53 ID:Z0vDiFhP
            H  /y'
        /ヽ  H  /y'
         /`  }_ ヽTァr-,、
        /   |こ=y7 ̄`ヽ>、
      /   } ,,{ペ.f!{    ,ノソ  ノ丿
     ./ヽ  ,j} jf}气`ハ、  ,H  />'
    |{ハ}} ,,ィリ州|い{,mヾコエ>゙ /7
     | -==ェ;、 !,,,,,,,,,,,,,,,_、_,/>'    厂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ヽ
      ー:ェェヮ;::)|f';;_-ェェ-ニ!┴'゙    / 久々に血管芯攻撃     |
    __|77  .::;i |   i `'' ̄     | ギーシュにボコられてた  |
  _r'「{|,;if|'....:;イ;     l 、 ,/y  _,ム のが昔の使い魔なんだよな |
 /_,>ィ|,fリ / ゙'''=-='''´`ヽ′/y'zZ  | 今のはギーシュは手も足も |
 |__/ム|イ :´~===' '===''`メYイ ⌒ヽ | 出ないから困る       |
  ,.く::7ト,   `::=====::"/⌒ヾィ´   \___________,/
/;゙ `>| W! _,,ィ化儿>'⌒ヾ/.:: /;l
f.::::,ィl{{リヾ比"  jf|}y' `ヾ//.:::: /;f}}
 / ,ノ| f|\V"l; |7 `ミ/^!/.::::: /,,,,,,
f{G/| {{V,ハ wリト~ミ八/.:::::: /,;;;;;;;;
fハ `ヽ.| ll{{V∧VF ,イ /.::::::::::/.............
;ifツ\_ハ、j}}}l>、ヾレシ´.:::::::::;/,;;;;;;;;;;.;.;..


504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:29:14 ID:eCI7JUnX
ゼロのパーティーの血管針カルテットはほのぼのしてるね

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:34:03 ID:mJBHcyt1
ノートリアスを呼び出してしまって阿鼻叫喚になる短編が読みたい俺はきっと外道

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:36:18 ID:4LpSw7tR
阿鼻叫喚と聞いて、アルヴィーズの食堂で生徒全員がトニオさんの特性料理を食べる光景が浮かびました。

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 19:36:39 ID:hRgcKU4R
>>505
本体の人ならすでに召喚されてかと……アレって、一巡後どーなってるんだろう?
生物扱いで来てるのか、精神エネルギーでしかないので弾かれたのか

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:14:47 ID:fbNLJFYV
>>491
一度考えた。
ハーヴェストなら普通に使い魔の仕事をこなせそう。
「モノ集め」ならハーミット以上の能力だし。

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:22:21 ID:8cQTMz+k
このスレのおかげでジョジョに興味を持って
五部ゲーを買いました

リゾットの不遇さに全俺が泣いた

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:25:57 ID:4LpSw7tR
俺はこのスレ(というかまとめの方だが)のおかげでジョジョを2部まで買いました

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:28:34 ID:TqfNTHU8
俺もこのスレのおかげでゼロの使い魔を2巻まで、ジョジョを3部まで買いました

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:34:47 ID:rE8e9w2h
なんだか、
「私はこれで煙草を止めました」
「私もこれで煙草を止めました」
「私はこれで会社を止めました」

♪止めたいひ〜との禁煙パイポ


みたいですね。

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:38:16 ID:+9xIzxcy
ペラペラ化・ズッケェロ、主役格の能力・サーレーさん、がまだじゃないか!
支蔵未起隆、噴紙裕也、鋼田一豊大、(名前度忘れしたけど)テルノスケ、
四五部キャラ好きとしてはこの辺りがほしいね。

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 22:58:49 ID:9paRjJxS
エシディシ、サンタナ、1部ディオ、タルカス、ドゥービー、ウィル・A・ツェペリ、
かかったなアホが、トンペティ、スモーキー、ポコ、吉良親父、グレーフライ及びタワー・オブ・グレー、
テニール船長とか
俺としては早人&猫草inランドセルが欲しい

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 23:13:08 ID:TRnZnoj9
>>513
エニグマは能力を生かそうとすると難しすぎる
恐怖のサインって……

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 23:17:19 ID:mJBHcyt1
ふんがみ(何故か変換できない)がすげー読んでみたいな
とりあえずギーシュ戦は一瞬で終わりそうだ

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 23:19:49 ID:LYY6UH39
ハイウェイスターはさりげなくすごい強スタンドだからな。
そしてルイズ、キュルケ、シエスタあたりをコマして連れまわす噴上

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/05(月) 23:38:21 ID:C2KzyScY
こんなこと幻視した

ワルド戦後の怪我人噴上裕也「こっち来て俺のことかまってくれよ〜〜〜
けっこう元気になってはきたが、まだこの裕ちゃん動けねえんだぜ〜〜〜
看護してくれよォ〜〜〜ッ
桃食わしてくれたりさあ〜〜」
キュルケ「きゃあーーっ
それは私の役目だわッ!」
ルイズ「な、なに言ってるの!? 私がやるって言ってるでしょーーッ!」
モンモン「え!!わたしよ、わたしッ!」
以下自重

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 00:17:56 ID:W4bPnIAr
モンモン取られたギーシュ涙目www

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 00:21:40 ID:C3YlHHw1
>>518
由花子「たっぷり看護してあげるわ。私のことしか考えられなくなるくらいにね…」

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 00:23:23 ID:fOWWV16h
むしろギーシュが看護する

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 00:28:19 ID:vePd8B5b
>514
ダイアーさんを名前で呼んであげて。

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 01:02:11 ID:c96T8Ole
召還された荒木キャラの活躍
アルビオン壊滅 チープトリック
ガリア軍7万が全滅 ノートリアスBIG
ギーシュさん愛に覚醒&マルコメ性癖が覚醒 アヌビス神
敵キャラ全滅 イルゾォー
ルイズ覚醒? ワムウ、兄貴、ゲフ神、白蛇(スネイクの方)
キュルケ大暴走 イクロー
アニエスさん進化&モット伯覚醒 バオー犬

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 01:18:17 ID:qS5Kmjtw
トニオさんのカトレアさんと婚約を忘れてるぜ

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:00:52 ID:Gsq/be3w
>>508
それ最強候補なんですが
500体ですよ?巧くやれば7万の兵に勝っちゃいますよ

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:17:04 ID:c96T8Ole
カルシウムも操作可能なら最強候補にメタリカを上げる。

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:25:01 ID:Mh436i+0
っスクラッパー

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:29:38 ID:PzmZW/bW
>>526
もしそうだったらしょっぱなからディアボロの頭蓋骨潰して脳を破壊するなりして確実に殺してるだろ
さすがにカルシウムは無いと思う
……でも適当に鉄分を外部に無理矢理排出させたら動脈とかブチ切れて出血多量で大抵死ぬから大群相手も出来るよな
暗殺チームはほんと敵に回すのが恐ろしい連中だな

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:36:59 ID:z6mrPrBx
コロネさえ居なければ光に当たれたのにな
さすがDIOの血筋だぜ

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 02:39:33 ID:l9D34Qfg
メタリカは血管切るだけで全員殺せるし
キンクリにも勝てると思うの俺だけ?

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 03:07:14 ID:c96T8Ole
最強候補に上げるとすればシンデレラか。
最悪の運勢を付けられたら完全カーズでもどうにもならない。

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 03:12:57 ID:ih3lGpri
どうやってそこに持っていくかが・・・。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 03:51:25 ID:c96T8Ole
誰かに最高の運勢(期限付き)を付けて押え込んで貰うしかないよな。

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 04:17:14 ID:/AwDLwCa
それなんてアイリン?

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 08:13:43 ID:5W2vW7Uc
メタリカってリゾットにカーズ並みの知識があれば脳の毛細血管の鉄分利用して
石仮面と同じことできるのかねえ?
チラシの裏  とあるゲームでキャラメイク時にランダム生成される異名に
微熱の魔術師というのがでた。思わず名前をキュルケにしてしまった…

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 08:26:01 ID:UHGBlGy9
石仮面被ればできそう

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 12:51:35 ID:TgWN5VAN
>>523
短編だけどギーシュを倒し七万を倒しガリア王とその使い魔を暗殺した
イルーゾォの凄さが改めて判るな
過去ログ読んでたら投下された時の
イルーゾォ(笑)→怖eeeee!って
反応の変わり方にサンドイッチ噴いた

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 13:51:55 ID:OfbDdK0s
>>535
Erona?


539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 14:13:41 ID:5W2vW7Uc
何で速攻でばれるのかねwRじゃなくてLだけど

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 17:51:54 ID:AyGrqAMj
とりあえず俺は手品とか雑学いっぱい知ってる人にビーティを書いて欲しいなw
まったく能力無いのにサイトとかより負ける姿が見えん

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 17:57:43 ID:0BWeMYHG
「そりゃ無茶だろ!?」ってトリックこそがBTだからな

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 19:20:36 ID:tvufgcE4
ポルポルの続き読みてぇ・・・

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 19:49:55 ID:sAnUPhDZ
俺も続きを期待している。

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 19:50:20 ID:CttgGfOE
ギーシュ戦で止まってるの多いね
ジョニイとジョリーンの続きも…待ってます…
それとACTの使い魔も

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 20:08:18 ID:URuLG19C
ローリングストーン……
いつまでも待ってるよ

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 20:13:25 ID:qAkKZE8e
番鳥…初めの頃はあんなにペースが速かったのに…
ディアボロは保守ついでだったからわからなくもないが…

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 20:16:27 ID:+JvaFD5m
プッチ神父も

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 20:28:22 ID:AyGrqAMj
諸用とか単にめんどくなったとかなんでもいいからやりたくなくなったら
書き手を譲渡してみたりするのはどうだろうか ごめんなんでもない

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 20:59:21 ID:U8KNbxxo
>>549
神父は第一話というか導入書いてそれで終わりだったからもう期待しないほうが・・・
だってルイズに「だんた誰よ?」って言われてそこで終わってるんだぜ・・・?

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:02:38 ID:U8KNbxxo
何で自分にアンカーつけてるんだorz
>>549じゃなくて>>547

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:18:28 ID:t3AH/yaG
マイク・Oと臭い魔いつまでも待ってるよ。

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:31:28 ID:FEExGRHQ
他の方を待ってる所お邪魔してすまないが、45分から投下させていただきたい。
『許可』を、よろしくお願い申し上げます。

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:32:40 ID:PI3rQDtA
『投下した』なら使っても良い!

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:47:23 ID:FEExGRHQ
予告どおり投下させていただきます。

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
私は気が向いたんで部屋を掃除していた。
亀の中にある部屋も次第に汚れてしまうからな。
掃除は上から行う。埃が落ちてしまうからだ。
高い所から水で濡らした布で拭いていった私は、壁に違和感を感じた。
一見すると普通に見えるのだが、どこか妙なのだ。
私はそこを念入りに調べた。
結果。私は隠し戸棚を発見してしまった。亀の中で暮らし始めてから暫くが立つがこんなのがあるなんて聞いてなかったぜ。
中には引き出し一杯の白い粉があった…

……な、何を言ってるのかわからねぇと思うが私にも何を見つけちまったのか分からなかった!
薄力粉とか砂糖とかそんなちゃちなもんじゃねー!
もっと恐ろしい空くの片鱗を垣間見たぜ。
頭がどーにかなりそうだった…! 
が、とりあえずこれが何か確かめなければならないだろう。
これで本当に砂糖だったら笑えんからな。

「ペロ…これは、青酸カリ! ではないな」

改めてもう一舐めする。
味は特にどーということはない。
だが次第に私の視界は奇妙な事になっていく…そして心地よい。
間違いない。これは麻薬だ。
パッショーネで取り扱っているような話は知っていたがまさか亀の中にまであったとは…裏をかかれたような気分だぜ。
ジョルノを問い詰めねーとな。
そんなことを思っていると、ちょうど狙ったようなタイミングでジョルノが亀の中へと入ってきた。
私は粉を見せる。

「おいジョルノ、こりゃなんだ?」
「ああ、それは麻薬ですね。僕がこちらに着てから作ったものです」

…落ち着けポルナレフ。
私に隠れ麻薬なんぞ作っていたとあっさり言うジョルノには怒りがわいてくるが、なんとか堪える。
昔ならとりあえずフルボッコにしていたところだが、私も丸くなったな…ジョルノは爽やかな笑みを浮かべていた。
余計腹が立った。

「…色々といいたい事はあるが、まずは理由を聞こう」
「既にこの世界にも麻薬などは存在しているようですから、僕もお金を得る為に市場に参加しようというわけです」

勿論子供には売りませんがとジョルノは言うが、私にはそれがいい事とは思えなかった。
この世界の連中は麻薬の危険性を本当に理解しているのか?
市場ってもんがあるんだからある程度理解はしているとは思うが、私達の世界でも麻薬は増え続けているってことを考えると子供騙して金せびってるような感覚を覚えるぜ。
だがそこまで考えた瞬間ジョルノの表情を見て私はジョルノはそれよりも優先している考えがあるのを思い出した。
それが危険性を知っていて使用するのは彼らの価値観って奴であり、彼らの自由だとジョルノの目は語っていた。

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:49:18 ID:PI3rQDtA
支援

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:53:29 ID:FEExGRHQ
「ポルナレフさんのいいたいことは分かります。ですが帰る方法を探しながら暮らしていくには大金が必要になりますから」

なんてことなさそうな口調でジョルノが言う事もわからなくはない。
何をするにも金は必要だし、私達にはスポンサーがいるわけじゃないからな。
実際今なんてテファのヒモになってるようなもんだ。

「普通に働いたりするわけにはいかねーのか?」

憮然とした私の言葉にジョルノは首を振った。

「ギャラが安すぎます。傭兵の真似事をするなり何年かかっても構わないならそれでいいでしょうが…」
「ちっ…それはごめんだな」

パッショーネにも暗殺チームなんてのが存在しているが、人を殺して報酬を得るというのは私は拒否する。
普通に働くのは、私にとっては問題ないがジョルノには時間がかかりすぎる。
最近忘れがちだが、ジョルノはまだ高校にも通ってるか通ってないか位のガキだからな。

「…納得はできん。だが、理由はわからんでも…ない!」

結局、私はジョルノの勝手にさせることにした。ソファに転がるが、その動作が一々乱雑になるのを抑えられん。
私は自分自身に憤っていた。
ジョルノのやり方が正しいとは思わないが、それを今更言い出す事はできん!
それなら向こうの世界にいる時から辞めさせるべきだったのだ。
市場自体は既に存在しているのだし、状況は向こうと変わらないんだからな。

ある程度譲歩している分コイツの方が他の売人たちよりはマシ、と考えるしかないのか?
どーにも情けない現状に私の表情は曇ったが、ジョルノは相変わらず嫌味なくらい爽やかな表情だ。

「助かります。既に2万エキューほど売ってしまいましたから止めにくいんですよ」
「…ちょっとまてジョルノ。お前今なんて言った?」
「二度は言いません、無駄な事は「さっさと言え!」既に2万エキュー程度の利益は得たと言ったんですよ。三度目は言わせないでくださいね」

マジシャンズレッドで胸倉掴んだからではないだろうが、ジョルノがうんざりしたような顔で言った言葉に私はショックを受けた。
百二十エキューあればこの世界では一年暮らせるって話をどこかで聞いた。
なのに既に2万とか、ありえねぇだろ。

「ど、どこからそんな金が出てきたんだ!? おかしいだろ! 稼ぎすぎだ!」
「僕が扱う麻薬はこの世界にはありませんからね。それに…」

私はマジシャンズレッドを動かしジョルノを揺さぶったが、ジョルノはあくまで冷静に返した。
その目には冷たい獰猛な輝きがあった。

「貴族達は溜め込んでますからね。散財するのも彼らの勝手だし、家宝と引き換えに何を買おうが彼らの自由ですから。フーゴ達がいたらもっと稼げるんですが…」

言うジョルノの表情は、イタリアを超えEUに乗り出すパッショーネのギャングの一面を見せていた。
ちょっとばかし、背中に氷を入れられたような気持で私はジョルノの胸倉から手を離させた。
知らぬ間に私の顔からは冷や汗が吹き出ていた。
こいつ、どこまで既にやってるんだ?
麻薬を売って大きく儲けた、だがそれだけなのか?
この野郎の表情。更に何か隠してそうな感じが拭えねぇ…私は疑心暗鬼に陥っていた。
つい先刻までは、麻薬を見つけるまでは全幅の信頼を置いていた男に対して、情けない話だが。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:59:05 ID:WhHYlp8I
ジョルノが恐い……血筋が恐い……支援

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 21:59:55 ID:FEExGRHQ

「おい、それだけか?」

私はそう口に出していた。

「当然それを元に情報を集めてますが?」
「そういうことじゃねぇ。変な奴に売ったり別のことはしてないだろうなって話だ」

ジョルノは意外そうな顔をした。

「ポルナレフさんがそんな事に気付くなんて意外でした」
「おまっ、私だってそれ位…「ちょっと待ってください」」

失礼な発言に私は引っ込めようとしたマジシャンズレッドを呼び出すが、ジョルノは慌てずゴールドエクスペリエンスでマジシャンズレッドを抑える。
ゴールドエクスペリエンスのスピードはマジシャンズレッドよりかなり上田から、一瞬の事だった。
(私が使ってるせいではっきりとはいえないんだが)パワーでは負けないと思うが、体勢が悪く振りほどく事が出来ない…ジョルノは私には目もくれず耳を澄ましていた。

「テファが僕を探しているようです。少し出てきますね」
「仕方ねぇな。行ってこい」

話はまだあるが、テファに今後言うかどうかはどもかくとしてこんな事でばれちまうのは面白くない。
ジョルノが出て行って暫くの間私は部屋の中で私は頭を抱えてゴロゴロと転がる。横では同じようにマジシャンズレッドも腕を組んで何か考えているように見える。
私にはどーしよもないことばっかりになっているし、どーしたらいいものか。
つってもどーにもならんのじゃねぇの?って気がするが。
私はマジシャンズレッドを見る…こういう頭を使うのはアヴドゥルの仕事だよなぁ。

ちょっと考えたが、できることといやジョルノがそこまで酷い事はせんだろうと信用するしかないかもな、と私は結論した。

「じゃ散歩でもしてくるか」

食える実でも探すとしよう。
気晴らしにマジシャンズレッドを出した私は亀を抱えさせて外へ行く。
外ではなんかしらんが黒板っぽいものの前に座るコロネとそれを囲んでるガキどもが見える。
目がただの線にしか見えないめちゃくちゃやる気なさそうななコロネが黒板書かれた字を指す。
もしかして、勉強会か?

「では昨日のおさらいです。これは…「「「無駄ァッ!」」」ええそうですね。ではこっちは「「「な、なにするだー」」」違います。な、なにをするだーです」

…アホか。
私は脱力して森へ向かった。
その背中にでは「次は算数の復習になります」とかジョルノが言ってるのが聞こえた。
ジョルノが何をしたいのか私にはよくわからん。
暫く歩くとオークと鉢合わせするが、そこは最近着々と森の中では地位を築いているこの私。
オークは亀と目があっただけで元来た道を引き返していった。
ちっ今絡んできたらいい感じに焦がしてやるんだがな…
私は野苺っぽい実を見つけるとそれをマジシャンズレッドで取って亀の中に入れる。
中々美味そうだ。
そう思って口に入れ一かみして私は実を吐き出した。

「ぺっぺっ!…す、すっぱいな」

実を外に投げ捨てて私は散策を続けた。
自分の気持を整理する時間が必要だった。
ここで割り切れないのなら、私とジョルノの関係はここで切れてしまうだろう。
当然だが、マジシャンズレッドはあの口うるさいアヴドゥルのスタンドのくせに物言いたげな面をしているだけで何もいいやしなかった…俺は難しい事をあれこれ考えるのは苦手なんだよな。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:00:48 ID:PzmZW/bW
さすがは原作初登場からラストまで通してバリバリ現役の犯罪者
麻薬を扱いながら躊躇ってものが無いぜ
支援

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:00:52 ID:AyGrqAMj
ヤバいクスリがIN!

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:05:04 ID:PI3rQDtA
やはりギャングといったところか

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:06:13 ID:FEExGRHQ

どうにか気持の整理をつけた私は夜には村に戻った。
ジョルノに宛がわれた部屋に戻ると、粗末なテーブルの上に食事が置かれている。
食器などを見るとわかるが、どうも私の分を取っておいてくれたようだ。
私はマジシャンズレッドにそれを運ばせ、無言で食べていく。
視線は液晶に映るドラゴンボールに釘付けだった。フリーザ様ツエー。
そこにジョルノが入ってくる。ジョルノは湯上りで、軽く湯気の放つコロネが輝いていた。

「なぁ、お前なんであいつら相手に教師なんぞしてたんだ?」
「居候ですからね。恩返しに少勉強を見てあげようと思ったんですよ」

私は首を傾げた。
この世界の識字率なんぞ中世ヨーロッパ以下だからしなくても別に困らんと思うんだが。

「意味あんのか? 字が読めない奴だって多そうなのに」
「ええ。彼らの武器になる可能性がありますからね…商売をしたくなった時などに少しは活用できるかもしれません」

ジョルノは髪をタオルで拭き、乱れたコロネをセットしなおしながら少し残念そうな表情を作る。
コロネが見る見る内に二つから三つに増えていく様は圧巻だった。
私はもう慣れたからドラゴンボールに夢中だけどな。

「惜しいのは」
「ん?」
「子供の一人に理数系に強い子供がいるようです。すぐに中学程度の数学はマスターできるかもしれません。他にも1人2人、覚えの良い子供がいましてね」

私はそれを聞いてジョルノを見た。
髪を拭きコロネをセットしているジョルノを見て、何故か嫌な予感がする。
…ここは釘を刺しておくか。

「そいつらを育ててお前に協力させたりするんじゃねぇぞ?」
「そんな気はありません。それは彼らの自由ですからね」

半眼になる私に返された返事は、嘘は言っていなさそうな感じだ。
だが少し神経質になっていた私はもう一度念を押すように聞いておくことにする。

「本当だろうな?」
「はい。彼らがもっと高度な学習をし、それを役立てたいと思うなら僕と来るのが最も早い道ですが…」

勧誘する気にしか思えねぇのは私だけか?
ちょっと監視しておかねぇと拙いかもな。
そう考えながらクリリンが爆発するシーンを眺める私を他所に、髪をセットし終わったジョルノは幾つかの手紙を開いていた。
良い事だったのか、薄く笑みを浮かべたジョルノは次々に読み進めていき…最後の手紙を開いたジョルノの手は止まった。
笑みは浮かんでいたが、爽やかなだけではない、残酷さが微かに姿を見せていた。

「ポルナレフさん。このアルビオンで後一月もしない内に戦争が起こるようです」
「は?」

私は耳を疑った。
いきなり戦争が起こるとか言われてもな。流石に信じられん。まぁ、ジョルノが言うんだから嘘じゃネェだろうが。
信じられずにいるのを悟ったのか、ジョルノは手紙を置き私へと向き直った。

「僕が麻薬を売る相手は基本的に貴族と傭兵。自然、彼らと繋がりができ…そこから情報を得たと言うわけです。まだまだ僕の情報網は狭いですが、信頼性はまぁまぁですよ」

流石にこんな事で嘘つくはずがないか。
つかここ、浮いてんだろ?
良く攻め込むな。戦争なんかしにくくて仕方がないと思うんだが…

「どことだよ?」
「貴族派と王党派。所謂内戦って奴です」

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:09:19 ID:FEExGRHQ

…共和制に移行しようとでもしてんのか?
貴族派が聖地を奪還するとか意味の分からん野望を掲げてるとは知らなかった私はそれを聞いた時そんな風に感じた。
別にどーでもよさそうだとか。そんな風にな…ジョルノは手紙を幾つか書いてからその日は眠ったようだった。
そう言えば何時だったか、テファはアルビオン王家の血を引いているとかなんとか…言ってたような気がするな。
ジョルノは…その辺りはどうする、のか。
今度、聞いて…

私もちょこっとだけ今後について考えてみたのだが、そこまで考えてあっさり意識を失った。



今回は以上です。
やっと一巻に近づいてきた…もう少しで、ルイズ達が出せます。
後ジョルノは今後もダーティ。ギャングですから。

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:09:41 ID:R4yBm+YY
支援

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:15:16 ID:M2+lgliI
ダークヒーローってレベルじゃねーぞwwww
間違いなく このジョルノはDIO様の息子…

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:17:29 ID:PI3rQDtA
GJです
なかなかジョルノが黒いな

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:21:29 ID:WhHYlp8I
GJでした
このジョルノ、個人的にDIO様より恐い。


568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:21:31 ID:OvCaC7Y/
よく考えたら原作でも
『麻薬は許せない』じゃなくて『子供に麻薬を売るのが許せない』
だからこの展開もアリなんだよな

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:22:26 ID:wI8sYfPA
ジョルノポルGJ!
どういう因縁か、姉妹スレではどこぞの人魚が麻薬に怒りを燃やしてますな。

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:26:11 ID:6/UsDpyY
ケシの栽培かwwww
さすがジョルノだ。どこいっても頭角を現しそうだもんな。
GJ!DIO様の子孫は伊達じゃないな。

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:38:57 ID:qS5Kmjtw
GJ!
確かにジョルノはそういう事しそうですね

さて、四十五分に久しぶりに投下します

572 :愚者(ゼロ)の使い魔 1/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:45:02 ID:qS5Kmjtw
宝探しでギーシュが買ってきた地図は五つ。
いちいち細かく言うのも面倒なのでダイジェストで行こうと思う。

まず一つ目。竜の金貨だ。
これは五つ集めると自分が一人増えるらしい。
どういうことなのかは分からない、偏在みたいなもんか?
竜の金貨があるのはダイナソー陸地と呼ばれる場所だ。
陸地ってのは土地名に使うには正しくない気もするが細かい事は気にしないでおく。
そのダイナソー陸地に着き、地元住民から情報を集めていたらとんでもない事が分かった。
竜の金貨はもう無いのだ!
地元住民のYさん(仮名)が言うには突如現れた赤い帽子のひげ男が『便利だから』と全部とって行ってしまったらしい。
もう無い物を手に入れる事ができるわけも無く、だが次に行くには時間がないのでその日はダイナソー陸地に泊まった。
一日目終了。


二日目。

二つ目は青眼の白龍。
これは龍の形の彫刻とかじゃなくて青い目の白い龍を召還できるお札らしい。
キュルケが言うにはこの秘宝は考えられるとしたらサモンサーヴァントを応用したマジックアイテムらしい。
だがサモンサーヴァントには色々と制約があるため、そんなものはまず存在しないとも言っていた。
だが実際に存在しているのだ。この場合は未知の技術か真っ赤な嘘かのどちらかだろう。
それも実際に見てみればハッキリする。

その青眼の白龍が祭られている神殿に着いた。
だが中には何も無かった。
あるのはただの破壊の跡。
鋭い爪によって抉られただろう壁。
堅い尾によって倒れたと思われる柱。
この傷跡をみればここで龍が暴れただろう事を想像するのは容易かった。

少し離れたところにある壁には何か文字が書かれていた。
近くにいたギーシュが読み上げる。
『これが青眼の白龍か!ウワハハハー!すごいぞーカッコいいぞー!』

どうやらこの龍を手に入れたヤツはどうしようもないヤツらしい。
ギーシュが続きを読む。
『龍を一度戻したらもう出て来なくなってしまったのですがどうすればいいのでしょうか?
分かる人は教えてください。もちろん報酬は出します。
                 レコン・キスタ総司令官 オリヴァー・クロムウェル』

おれ達は次の場所へと向かった。これはほっといても良いや。

573 :愚者(ゼロ)の使い魔 2/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:47:05 ID:qS5Kmjtw
三つ目はブリーシンガメン。
これは首飾りらしい。
これがある寺院はオーク鬼が住み着いていたのでそれを倒す必要があり、
それを終わらせ、中を調べてみたのだが見事なまでに何も無かった。
ギーシュはブリーシンガメンを使ってワルキューレを強くするつもりだったらしくちょっと落ち込んでいた。
「やっとクラスチェンジできると思ったのに…」
まあまあ、スターランサーの方が使い勝手は良いしさ、そっちにするチャンスだと思えよ。


四つ目は退魔の剣らしい。
コレを抜けるのは真の勇者だけだ!
みたいなことが地図には書いてあるのだが…これは宝の地図と言うよりは観光パンフレットだ。
その証拠に剣が祭られてる神殿には金を払えば普通に入れるし台座に刺さってる剣を抜く事だってさせてくれた。
だがおれにもキュルケにもタバサにも抜けなかった。
それにしてもおれが何も言われず挑戦できたのには驚いた。

最後にギーシュがチャレンジ。
どうせ抜けないと分かっていてもこういうのはワクワクするらしく顔を輝かせている。
そんなギーシュを見ることもなく次の相談をするおれ達。
全く関係ない人たちと思われても仕方ないくらいのスルーっぷりだ。
おれ達がもう遅いし今日はここに泊まろうと決めたところでギーシュが台座から降りてきた。
だが様子が変だ。
表情がポルナレフのAAみたいになっている。
「あ…ありのまま今起こった事を話すよ!」
台詞までそのままだった。
「僕は剣を抜いたら七年後の世界に飛ばされていてその世界は大変な事になっていて僕がそれを救ったんだ!」

ハイハイワロスワロス。
二日目終了。

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:48:15 ID:dRxFDYhs
どこから突っ込んだらいいんだwwwwwwwwwwww

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:49:04 ID:PI3rQDtA
支援

576 :愚者(ゼロ)の使い魔 3/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:49:17 ID:qS5Kmjtw
三日目。

五つ目にして最後は竜の羽衣。
これを身に着けたものは空を飛べるらしい。
だがはっきり言って必要ない。
だって自力で飛べるもん。紙飛行機みたいに舞うだけだけど。
それでも売れば金になる。

そしておれ達は竜の羽衣があるタルブの村までやってきた。
タルブの村はだだっぴろく綺麗な草原があり、のんびりとした所だ。
おれはこの草原の匂いを嗅いだ事があるような気がする。何故かは分からないが。

これが最後でかつ戦闘も無さそうと言う事でみんなもリラックスしている。
おれは使いそうにないデルフを外し、シルフィードに預けた。
キュルケはこうも言っていた。
「ルイズも来れば良かったのに…」
最近のキュルケはルイズの心配をしている。確かにちょっと様子が変だからな。
おれも昨日の夜キュルケに色々と聞かれたのだが、おれはそこまで気にするほどの話じゃないだろうと思っている。
で、おれが他のヤツに相談したらどうだ?と聞くと
「『自分』にも相談したんだけどやっぱり使い魔である貴方も無視できないでしょう?」
と言われた。なるほど、正論だ。

さてそんな風に気分転換に丁度良いタルブの村だが、おれ達は休暇や観光で来たのではなく冒険に来たのだ。
とりあえず話を聞くために人間を探す。
丁度道の向こうから女が来たのでそいつに話を聞こうと近づく、
おれ達貴族が近づいたのを見て、大名行列みたいに脇にそれ頭を下げる。
素朴な感じで明らかに村娘といった娘だが、かなり胸がデカイ。
そして何故だかおれはこいつがメイド服を着ている姿を思い浮かべてしまうのだ。
その理由はすぐに分かった。草原の匂いの謎と共に。

「よう、シエスタ」

その女はシエスタだった。
メイド服を着ている姿を思い浮かべるのもいつも着ているのだから当たり前。
そして草原の匂いはおそらくここがシエスタの故郷だからだ。
匂いってのはそいつが何処に住んでいるかと、何処で育ったかで違ってくる。
だからシエスタの匂いとこの草原の匂いが重なり、前にこの草原の匂いを嗅いだように感じたのだ。

で、次がこの推理をした名探偵イギーへのシエスタの反応。

「イギーちゃん!?」

『ちゃん』付けだった。
いつもはおれが使い魔だからか『さん』なのに。
きっと今までも心の中ではそう呼んでいたに違いない。

577 :愚者(ゼロ)の使い魔 4/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:51:40 ID:qS5Kmjtw
シエスタに会ってからの話は早かった。
おれ達が竜の羽衣を探していると言ったら、それはシエスタの家にあるものだがインチキで名前だけの秘宝だと言う事を教

えてくれた。
それでもここまで来たのだし、一応見ておくことになり、
寺院にある実物を見たのだが、これがビックリ!
飛行機だった!

「まったく、こんなものが飛ぶわけないじゃないの」
キュルケが言い、ギーシュも頷く。
「これはカヌーか何かだろう?それに鳥のおもちゃのように、こんな翼をくっつけたインチキさ。」
「……」
そして相変わらず本を読んでるタバサ。
誰一人としてこれが飛ぶとは思ってないらしい。この馬鹿共が、科学を舐めるな。
ちょっと説明しようとも思ったが、今はもっと情報が欲しい。
おれはシエスタに話しかける。
「シエスタ」
「何?イギーちゃん」
「これについてもっと教えてくれ」

シエスタへの質問の結果、これはシエスタのひいおじいちゃんの物で、そのひいおじいちゃんはこれで飛ぶ事ができなかっ

たという事が分かった。
そしてひいおじいちゃんのお墓があると言うのでちょっと見せてもらう事にした。

タルブ村の共同墓地の一画に他の白い石でできたものとは違う、黒い石のものがあった。
それがシエスタのひいおじいちゃんの墓だった。墓石には墓碑銘が刻まれていた。
「ひいおじいちゃんが死ぬ前に自分でつくったそうよ。異国の文字で書いてあるから、
誰も銘が読めなくって。なんて書いてあるんだろうね?イギーちゃん」
さっきからちゃん付けが定着してしまっている。言葉遣いももう友達へのものだ。
「海軍少尉佐々木武雄、異界ニ眠ル」
「え?イギーちゃん読めるの?」
「まあな」
話す事や書く事はできないけど読んだり聞いたりなら六ヶ国語は軽い。
承太郎や花京院、それにアブドゥルと一緒にいたせいか日本語とアラビア語も何とかなる。

寺院に戻ると四人が待っていた。…四人?
「おお!イギー君!」
まばゆく輝くハゲ頭、コルベールだ。何でここにいるんだ?
コルベールはかなり興奮している。
「竜の羽衣について君は何か知っている、いや解っているらしいね!?」
多分キュルケ達から話を聞き、そしてそう思ったのだろう。
「是非教えてくれ!」
何でおれが…と前のおれなら思っただろうが、
コルベールとはちょっとした協力関係にあるし、これだって立派な機械だ。
これを応用したものを作るとしても作るのはコルベールだ。知識はあったほうが良い。
そんな訳でキュルケとタバサとギーシュとシエスタは今日泊まる予定の、
そしてコルベールが泊まっている(持ち主の家だかららしい)シエスタの家まで案内され、コルベールとの二人きりでの飛

行機講座は開かれた。

飛行機に触れると左前足のルーンが光り、この飛行機の情報が頭に流れ込んでくる。
そして飛行機が飛ぶ原理やこの飛行機の名前はおそらく『ゼロ戦』で今は燃料がないこと等、今わかっている事や推理した

ことを話す。
一通りの事を話し終え、日も暮れてきたところでとりあえず今日は終わりにしようって所でコルベールが口を開いた。
「君は確か異世界から来たといっていたね?」
「ああ、異世界から来た」
コルベールは少し考え、話し出した。
「もしかしたら、君は元いた世界に帰れるかもしれない」

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:52:30 ID:PzmZW/bW
ところで最近イギーに似た犬が近所で飼われてる件
支援

579 :愚者(ゼロ)の使い魔 5/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:54:36 ID:qS5Kmjtw
コルベールがこの『竜の羽衣』の存在を知ったのはある伝承からだそうだ。
そしてその伝承によると竜は二匹いたらしい。
その竜は日食と共に現れ、一匹は日食へと消えた。
これはつまり日食が何か関係してるという事。
ゼロ戦に乗って日食に飛び込めば…帰れるかもしれない。

「まあ、証拠なんて一つもありませんがね。けれど、可能性は高いと思われます」

元の世界に帰る。
それは、つまり、あいつらにまた会えるかもしれないという事だ。

しみったれたじいさんが車を運転しながら馬鹿話をして、
そのじいさんのケチな孫がそれを聞き流して、
マヌケなフランス人がそれに笑い、
胡散臭い占い師がそれを聞きながらひょろっちい高校生の事を占ったらヤバイ結果が出て、
その横でおれはガムを食べる。

何が楽しいのかなんて今も分からないけど、楽しかった時を過ごせる。
また、あいつらに会いたい。

これは自分がずっと諦めていた事。
でも諦めきれないから無意識の内に別の目標を作った。
それをする事によって忘れられるように、
『国を作る』そんな事犬にできる訳ないよな、常識的に考えて。
最初は神になるとか言ってた事も会ったけどそれだって本気じゃない。言われた側だってただの誇張表現だと思ってるだろう。

それにおれが帰ることで一つの可能性も伝えられる。
確かアブドゥルと花京院もおれと同じく死んだはずだ。
だがおれはこうしてここに生きている。それは普通にはありえない事だ。
だから花京院とアブドゥルも同じように異世界に飛ばされてるのかもしれない、
もしかしたらハルケギニアの平行世界でルイズの使い魔をやってる可能性だってある。
SPW財団ならこの謎について解明しようとするだろう。
それがもし、上手く行ったのなら。

また、あいつらに会えるかもしれない。
これは嬉しい事だ。

だが、おれは何故だか沈んだ気分でシエスタの家に向かった。


580 :愚者(ゼロ)の使い魔 6/5 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:55:58 ID:qS5Kmjtw
家に入るとシエスタの弟達がやってきた。全員まだ小さい。
そしてそいつらはおれを見て
「犬だ」
一人がおれの体を撫で始めた。
「止めろ」
「喋ったよ」
もう一人なで始めた。だから止めろ。
「可愛いね」
三人目。
「でも元気ないよ」
「じゃあ元気付けよう」
残りも含めて全員でおれの体を撫で始めた。

「おい止めろ!」
だがそう言ってもガキ共はおれの言う事を無視しておれを撫で続ける。
「ああ!もっとやさしく」
一人が胸の方に手を伸ばしてくる。
「そこはダメ!ダメッ!ダメッ!ダメッ!」
何本もの手がおれを撫で回す。
「ああ!やさしくして やさしく!」
トドメとばかりに全員が同じリズムで撫でてくる。
「うああああ!ダメッ!もうダメ〜ッ!」


To Be Continued…

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 22:56:06 ID:GVPhd1vT
マリオゼル伝遊戯王コナン…
果ては座談会まで使ってるよwwwwww

582 :愚者(ゼロ)の使い魔 ◆Dv3XctLjy. :2007/11/06(火) 22:58:21 ID:qS5Kmjtw
以上です。間があいてすいません。
改行が多いと言われて調整したは良いけど上の数字を直し忘れて6/5なんて事に…



583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:01:39 ID:1OgvsytK
イギーちゃん復活乙ゥ!
待ってたぜ! GJ!

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:05:13 ID:PI3rQDtA
GJです!
イギー面白いなww

585 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:23:29 ID:AyGrqAMj
ワムウ・ フランソワーズ ―その投下―

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:24:18 ID:dkNTF5FS
愚者さんGJ!!
>>「『自分』にも相談したんだけどやっぱり使い魔である貴方も無視できないでしょう?」
俺の書いた座談会をネタとして使ってくれるなんて…読んで震えが止まらないくらい嬉しい限りですよ!!

ところで、今ワルド座談会を書いているんだが…皆は『アヌビスワルドは黄金ワルドだ』と思うかい?
それについてちょっと聞かせて欲しいんだ。

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:25:14 ID:j/yQ1ifx
>ワムウ・ フランソワーズ ―その投下―
ワムウ姉様…

588 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:25:17 ID:AyGrqAMj
ヴェストリの広場に向かうルイズとワムウ。
「勝算はあるのか?」
「ないわ」
「作戦はあるのか?」
「ないわ」
「俺に助けろなどというのか?」
「言わないわ……ああ、なんであんなこと言っちゃったのかしら…あんたに似てきたのかも」
口調は嫌がっているようだが後悔の念はなかった。

「ならば、付き添いは必要ないな」
「あら、何様のつもり?主人に付き添いって私子供じゃないのよ」
「俺から見れば人間なんぞ皆子供だ」
ワムウがフッと笑う

「よく言うわ」
「遅れるなよ」

「あいつが笑ってるところなんて……初めて見たわね。雨でも降るのかしら」

 * * *

「はあ?ゼロのルイズが決闘?あの恐ろしい使い魔じゃなくて?」
キュルケがタバサから噂を聞き、首を傾げる。

「変ねえ、あいつは後先考えないことがあるとは忍耐だけはあると思ってたのに。ま、あのヴィリエじゃもし気に入らなく
なったらなにするかわかんないけどね、最近は落ち着いてきたと思ってたけど。あいつ何されたのよ」
「メイドが侮辱された」
たまたま食堂にいなかったキュルケの代わりに事態を見ていたタバサは答える。

「あいつも素っ頓狂な理由で決闘なんかするわねー。確か禁則事項だったわよね?校則は守らないと」
「私たちも人のことは言えない」
「未遂でしょ。校則破りなんてバレなきゃいいのよバレなきゃ」

キュルケは立ち上がって歩き出す。
「どこ行くの?」
「あんた程じゃないけどヴィリエは確か風のラインメイジでしょ?点もないのにどれだけやれるかからかいに行くのよ」

 * * *

「なに?あのルイズが決闘だって?本当かい、モンモンラシー」
決闘でのケガでまだ医務室暮らしのギーシュ。

「ええ、本当よ」
「やれやれ、あの使い魔に影響されたのかな?それで、原因と相手は?」
「風のラインメイジのヴィリエよ。原因は私は直接見てないけど、シエスタっていうメイドの平民らしいわ」
「ああ、あの脱いだら凄そうな」
「ギーシュ、そうえいばケティの件問いただしてなかったわね?あと見舞いに来た子達のことも」
モンモンラシーに殺気が宿る。

その気配を感じ取って慌てるギーシュ
「ははは、何言ってるんだモンモンラシー、君の愛のこもった看護のおかげで全治数週間のケガだってのにもう
歩けるようになったし、僕もヴェストリの広場を見に行こうかな」

言うが早いか、ギーシュは立ち上がって医務室を出ていった。

「まったく、あの浮気癖の治療法はないのかしら…」
モンモンラシーはため息をついて、医務室を出て行った。

もちろん、行き先はヴェストリの広場。

589 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:26:48 ID:AyGrqAMj

 * * *

「おい、また決闘だってよ」
「誰と誰がだい?またゼロの使い魔かい?」
「その主人とヴィリエだってよ」
「チハとシャーマンくらい差があるな」
「いや、クリリンと魔人ブウくらいだろ」
「いやいや、勇次郎とディーノ男爵くらいだって」
「ちょっと待てお前、地獄の魔術師バカにしやがったな?」
「あんな奴ヘタレじゃねーか、所詮鎮守直廊三人衆だろ」
「黙れ、今その思いをはらしてやる!キレまくってはらしてやる!」
「俺が最強だ!はらしてやる!」
「最高にハイ!って奴だーーッ!」

 * * *

ヴェストリの広場、決闘開始10分前。

「立ち見席でいい、買うぜ!50ドニエまで出す!」
「金さえ出すなら一番前の席だって引っ張ってきてやる」
「特等席だっ!……500ドニエ以上出せる奴っ……!ケチケチしてると買い損なうぞ!」

席の売買まで行われ、非常に活況を呈している。
この前のワムウとギーシュの決闘での結果が尾を引いているのか、それともルイズがどう戦うか見ものなのか。

「ヴィリエに5スウ賭けるぜ!」
「あ、あれは!1ヶ月分の小遣い全部だ!」

賭けも行われ、さながら祭りのような異様な雰囲気だ。


あまりの騒ぎに校長を含め、教師が駆けつけたが、止めるどころか声すら届かない。


「のう、ミス・ロングビル。ワシ、けっこう娯楽だけは用意しているつもりなんじゃが、近頃の子供は
そんなに退屈しておるのかのう……今期の学生は色々と不安じゃ……なんとか仲裁できんかの?」
「ミスタ・オスマンがやらないなら無理でしょう」
「スクウェアクラスが5人居ても仲裁なんて無理ですな」
「やれやれ、こういうときはいつも風を自慢しておるミスター・ギトーに押し付け…任せたいんじゃが、
あやつはどこにいるんかの?ミスタ・コルベール」
「えーっと、さっきチラっと見たんですが…」

コルベールがあたりを見回す。
そして、ギトーを見つける。

「最前席に座ってますな」

コルベールはため息をつく。
「なあ、ちょっとあやつを殴ってきていいかの?わしゃもう泣きたくなって来たわい…」



590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:28:12 ID:dkNTF5FS
男爵ディーノは良い漢的支援

591 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:28:12 ID:AyGrqAMj


「やれやれ、すごい活況だね、モンモンラシー」
立ち見席で遠巻きに広場を眺めるギーシュとモンモンラシー。

そこに席を探しているキュルケとタバサがスペースを目ざとく見つける。
「……ほんと、どこも空いてないわね…あ、ギーシュの隣が空いてるわね。あそこで妥協しましょう、行くわよタバサ」
「妥協ってなんだねキュルケ、そんなに僕の隣がいやなのかい?」
「あんたの隣なんて座ってたらうるさいのが増えるもの、あんたの女だなんて思われると色々と面倒だしね」
「…僕の名誉を貶すのがそんなに好きかい?」
「あんたの名誉なんてこの前の決闘で急落も急落、整理ポスト行き同然じゃない」
「せめて、そういうことはモンモンラシーの前以外で言ってくれよ…」

決闘後の医務室で五股もバレ、使い魔に決闘で敗れて取り巻きも消え、唯一残ったモンモンラシーの中での評価もガタ落ち。
それでも彼女が残ったのは決闘の原因が彼女の香水であったこともちょっとだけ影響している。

「おいお前らも賭けないか?1口10ドニエだ」
小銭の入った箱と賭け金の額を書いている紙を持った同級生が彼らに尋ねる。

「今の倍率どうなってんのよ」
キュルケが興味を示す。タバサはギャンブルは嫌いではないが、野暮だと思って顔を上げない。

「賭けになんねーよ、今ならルイズに賭ければ140倍だ、どうだい賭けないかい」
彼は肩をすくめる。

ギーシュがポケットの財布を出し、
「そうだな、じゃあルイズに5口かけるよ」
「ほう、ギーシュ、なかなかギャンブラーだな」
「彼女が勝ってくれれば彼女の使い魔に負けた僕も少しは汚名返上できるかもしれないからね。まあお祈りみたいなもんさ」
ギーシュは苦笑する。

「そうねえ…」
キュルケが呟く。
「じゃあこれくらいかしら…5スゥだから…50口ね」
「はいはい、ヴィリエに50口ね」
「待って、わたしの『投票先の選択』の発言がまだすんでないわ」

帳簿に書き込もうとした彼の手が止まる。
「ルルルルルルルルルルル、『ルイズ』だとッ!あんたは一番バカにしてるはずじゃ…」
「140倍なら十分儲かる見込みありよ」
「驚いた、こんだけもらえれば黒字だな、サンクスキュルケ!」
彼は去っていった。


「どういう風の吹き回しだい、キュルケ?」
「言ったとおりよ、殺し合いならともかくルールのある決闘なんだから十に一つくらいはルイズでも勝てるでしょ
1割で勝てるんだから140倍なら限界まで張らないと……それに、なんとなく『なんか』やりそうなのよね、あの子」

ギーシュはニヤっと笑った。
「君はルイズ以上に素直じゃないな」
「どういう意味よ、燃やすわよ」
キュルケはニコリともせずにギーシュを睨んだ。



592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:30:26 ID:6/UsDpyY
支援

593 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:30:40 ID:AyGrqAMj

「ふーっ、もうすぐ決闘開始か、まあこんなもんだろうな」
帳簿を見直し、一息つく。

「おい、そこの男」
「ヒッ!な、なんですか?」
いきなり後ろから巨漢に話し掛けられ、ビクりとする。
どうみてもメイジではないが、平民からの賭けも募っているため、その件かと思う。

「なんでしょうか?賭けならば一口10ドニエですが」
「賭けをやっているらしいな、この宝石を賭けよう、証明書もある」

大男は宝石と証明書を懐から出してくる。素人でもわかるくらい素晴らしい輝きを誇っている。

「そうですね…それはいくら分ですか?」
「100エキューだと書いてあるな」

冷や汗が彼の頬を走る。
(ひゃひゃひゃ100エキューだって!?馬が何頭帰るんだ!?えーと…2頭、3頭、5頭、7頭…)

「どうした?受けないのか」
「そ、そんな、ヴィリエにそんなに賭けられたら赤字ですよ」

「ヴィリエ?誰だそれは、俺はルイズに賭けると言ってるんだ」

彼の汗が引く
(やったァーーッメルヘンだ! ファンタジーだッ!こんな体験できるやつは他にいねーッ!)
「わかりました、ルイズに100000口ですね!」

(でも…万が一…当たっちゃったら…俺破産だな!そんなわけないだろうけどね!ハハハ!)



「「ルイズ・フランソワーズの入場だァーーッ!」」

場内から歓声があがった。

594 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/06(火) 23:31:50 ID:AyGrqAMj

※ 参考 10000ドニエ=100スゥ=1エキュー

投下終了でちゅわ

いやあうっかり60秒2回待たされちゃったよHAHAHA!!
ってか風のラインメイジってどんだけ強いんだろうね

595 :ゼロいぬっ!:2007/11/06(火) 23:53:25 ID:6hdF7WJ5
凄まじいまでの投下ラッシュ!
ポル&ジョルノさん、愚者さん、風さん、GJです!
さて、ではこの流れに乗って12時から投下しますが構いませんねッ!?

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:54:04 ID:AyGrqAMj
今日は紅茶飲んで寝ようと思ったのに投下だと!けしからん!

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/06(火) 23:56:34 ID:a1krautl
この盛況っぷり、あなおそろしや
支援開始

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 00:00:14 ID:j/yQ1ifx
ジョルノ黒いよ黒いよジョルノ
この世界の麻薬とは違う…ってことは、ジョルノは裏社会を牛耳って麻薬の流れをコントロールしそうな気がする
GJ!

宝石かけてるワムウ様にルイズへの信頼と期待を見た!
キュルケやギーシュ達もいい味出してるGJ!

599 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:00:37 ID:6hdF7WJ5

空賊の船に曳航される『マリー・ガラント』号。
それを格子付きの窓から覗き込みながらルイズは溜息をついた。
本来ならあの船でアルビオンの港まで入り込めた筈なのに。
「…どうしてこうなっちゃうのよ」
「おまえのせいだ、おまえの!」
びしりと彼女に指を突きつけながらアニエスが激怒する。

事の起こりは十数分前、船員と乗客の人数確認が行われた時だった。
内戦中のアルビオンに観光旅行する貴族もいるまいと、
当然のように私達は連中に怪しまれた。
その場を何とか切り抜けようとする私の苦労を余所に、
「私はトリステイン王国の使いよ! 大使としての扱いを要求するわ!」
事もあろうにミス・ヴァリエールは大胆にも自分の正体を明かしたのだ。
突然の強気な態度に困惑するも空賊達は聞き返す。
「使いって…貴族派のお偉方にかい?」
「バカ言わないで! あんなのただの反乱軍じゃないの!
私が用があるのはアルビオン王国の正当な王室よ!」
「……………」
もはやアニエスには頭を抱える他なかった。
そして頭目に話してくる間、彼女達はこの船に拘留される事となった。

これからどうなるか、どうするべきかをアニエスは考える。
まず貴族派に供給している交易船を襲った事から彼等に組していないだろう。
だとすると即座に引き渡される心配はないが取引のカードとして用いられる可能性が高い。
その間は、いずこかにある空賊のアジトで丁重に扱われるだろう。
脱出する機があるとすればそこだ。
空賊共は武器は全て没収した気になっているだろうが実は違う。
ミス・ヴァリエールの使い魔はただの犬ではない。
文字通り全身が武器と言ってもいい怪物なのだ。
その気になればこのような監禁などすぐに突破して……。
「!!?」
視線の先には退屈そうにあくびする彼の姿。
それでアニエスは違和感に気付いた。
以前襲撃を受けた時には彼は事前に敵の存在を察知していた。
ところが今回は船が接近してくる事に気付かないどころか、
捕縛されるまで抵抗らしい抵抗も見せていない。
そして彼の緩みきった態度が彼女の推理を裏づけしている。
恐らくはミス・ヴァリエールもワルド子爵も気付いていたのだ。
だからこそ態度を変えようとしなかったのか。
彼女が真相に気付いた直後、船室の鍵が外された。
「出ろ。御頭がお会いになるそうだ」

600 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:04:04 ID:6hdF7WJ5

男達の後に付いて通された先は船長室だった。
決して広いとは言えない室内には男が二人がいた。
簡素な机の上は整頓もされず所狭しと雑多に物が置かれている。
そこに踏ん反り返るように座っているのが頭目だろう。
その隣に立っているのは『マリー・ガラント』号に乗り込んできた連中を率いていた男。
周囲に視線を配る私達に頭目は苛立たしげに口を開いた。
「挨拶ぐらいしたらどうなんでい?」
「これは失礼した。私はアニエス。
トリステイン王国城下町の警備隊長に就いております」
片膝を着いてアニエスは一礼した。
それはまるで高級貴族に対するかのような態度だった。
突然の行動に脅かすつもりだった二人が逆に困惑する。
しかし気を取り直して頭目は再度アニエスに話し掛ける。
「へっ、躾がよく出来てるじゃねえか。
そうやって言う事聞いてりゃ痛い目見なくて済むってもんだ」
「はい。私達はトリステインの大使として来ているのですから、
相手側…『アルビオン王国』の人間に礼を尽くすのは当然です」
「…………!!」
アニエスの返答に頭目の顔が驚愕に歪む。
いかに取り繕うとしても表情には焦りしか浮かばない。
何よりも彼女の目は真実を確信していた。
諦めたように溜息を漏らすと頭目は彼女に問い掛ける。

「まいったな。自分としては上手く演じてると思ってたんだが。
一体どこで気付かれたのかな?」
「そうですね。兵の足並みが整い過ぎていたのが最初の違和感でした。
それに船も兵も空賊の武装にしては重装備かと」
「なるほど。しかし、それだけでは決め手に欠ける」
「ええ。これが軍艦だと気付いたのは船室に閉じ込められた時です。
あの部屋は営倉ですね、どこも造りは同じですからすぐに判りました。
よくよく調べたら落書きを消した跡もありましたし」
かといって他に閉じ込める部屋は無かったのだろう。
船倉には『マリー・ガラント』号から移した火薬がある。
万が一、着火されたら軍艦といえども無事では済まない。
「それと部屋が汚れているように見せかけていますが埃が積もっていない。
そして端から微かに見えているのは航路図でしょう?」
「…参ったな。完敗か」
「はい、そのようで」
どさりと背凭れに体を預け頭目が天井を見上げる。
その姿はイタズラを見破られて残念そうにする子供のよう。
隣の男も頭目の情けない姿に込み上げる笑いを隠そうとしない。

しかし今挙げた理由は全て後付に過ぎない。
空賊に囚われたという異常事態に浮き足立った人間は、
多少の違和感を感じた所で気のせいだと思うだろう。
だがミス・ヴァリエールは気付いていたのだ。
姫殿下の目は確かだった。
このような状況でも戸惑う事無く判断できる彼女の能力。
そこに着目してこの任務に就かせたのだ。
アニエスが振り返る。
そして今までにない敬意を込めた眼差しで見つめた彼女は。
「へ……? 空賊じゃなかったの?」
事態が飲み込めずに呆然としていた。
その姿に顎が外れんばかりに唖然とする。

601 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:06:15 ID:SpKZlq7A
それも一瞬。即座に再起動した彼女はルイズの襟首を掴みガクガクと揺する。
「きーさーまーはァーー!!
王党派の人間って分かってたから身分を明かしたんじゃないのか!?」
「だ…だって! あんな屑に嘗められるのってイヤだったんだもん!」
「いいかげんにしろ! 一人の我侭で全員を危険に晒す気か!」
「落ち着くんだ、ルイズは貴族の誇りを守ろうとしただけだ。
僕も薄々勘付いていたがね、そのうち向こうから明かしてくれると黙ってた。
もし危険だと判断していたなら、その前に僕が止めていたよ」
まるで子供の駄々のような弁明をするルイズに憤怒を露にする。
その間に割って止めに入ったのはワルド子爵。
事前に植え付けられた苦手意識からか思わずアニエスも手を離す。
その瞬間、さっとワルドのマントに隠れるようにルイズは背後に回る。

「それで大使殿はどのような件でアルビオンに?」
三人の騒動が落ち着いた頃合を見計らって頭目がワルドに訊ねる。
恐らくはリーダーと勘違いされたのだろう。
ルイズは幼すぎるし平民を大使として送る筈もない。
「いえ、私は護衛です。大使は…」
ワルドに促されてハッと本来の役割を思い出したルイズが前に出る。
さっきまで醜態を晒していた事が恥ずかしかったのか、その顔は赤いまま。
スカートの端を摘まみ、頭を下げて丁重に答える。
「失礼致しました。私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
彼はトリステイン王国魔法衛士隊、グリフォン隊隊長のワルド子爵。
そして、こちらが私の使い魔とその愛剣のデルフリンガー。
アンリエッタ姫殿下よりウェ−ルズ皇太子殿下宛に密書を預かって参りました。
それで今、殿下はどちらにいらっしゃられますか?」
「こちらに」
隣の男が頭目に手を向ける。
はあ?と戸惑う一行を前に頭目がニヤニヤ笑いながらカツラと付け髭、加えて眼帯も外す。
そして変装の下から出てきたのは凛々しい顔立ちをした金髪の美青年だった。
「自己紹介が遅れたな。私はアルビオン王国空軍大将、本国艦隊司令長官…と勿体つけた所で、
空軍に残されたのは、この『イーグル』号一隻だけだから余分な肩書きは不要か」
こほんとそこで一旦区切りを入れて青年は続けた。
「アルビオン王国皇太子ウェールズ・テューダーだ」
突然の発言に一同の目が丸くなる。
クックと皇太子は笑いながら、それを楽しげに眺めた後で隣の男に話し掛ける。
「副長、どうやら彼女達から一本取り返せたようだ」
「そのようで。これで我が国の面目も保てますな」
実に愉快そうに笑う者達と驚きを隠せない者達。
そのどちらにも属さないワルドの眼が細められる。
それはまるで獲物を捕らえる直前の鷹のよう。
標的を確かめたワルドの視線がルイズの方に向けられる。
だが、その先にいたのは自分を睨む一匹の獣の姿。
今の感覚が向こうにも伝わっていたのか。
互いの間に僅かな緊迫感が流れる。
(焦るなガンダールヴ。おまえとの決着はいずれ付けてやる)

602 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:09:18 ID:SpKZlq7A

「あの、本当に皇太子殿下なのですか…?」
ルイズの一言にウェールズが彼女に視線を向ける。
本来なら失礼な物言いなのだが事は重大、僅かなミスとて許されないのだ。
それに嫌な顔一つせず彼は爽やかな笑みで彼女に返す。
「とてもそうは見えないかね?」
「い…いえ…そうではなくて…」
「ははは、済まない。ついからかいたくなってね。
分かっているさ、私の身の証だろう?
ミス・ヴァリエール。その指輪を嵌めた右手をこちらに」
そう言って彼は自分の手袋を外した。
外気に晒された皇太子の指には大きなルビーの付いた指輪が嵌められていた。
そこにアンリエッタ姫より預かった指輪『水のルビー』を近付ける。
瞬間。ルイズとウェールズ、二人の宝石が共鳴し合い光の帯が掛かった。
それは互いの宝石を結ぶかのような美しい虹の架け橋。
その光景に見惚れるルイズ達にウェールズは説明する。
「『水と風は虹を作る』…王家に架かる虹さ。
きっとアンリエッタも互いの証明として君達に持たせたんだろう。
これが何よりも一番の証になるからね」
「……………」
太陽のような朗らかなウェールズの笑み。
それから気まずそうにアニエスは視線を外した。

言えない…言える筈がない。
まさか何も考えずに困ったら質に入れろと渡されたなどと…。
どうも姫殿下といいミス・ヴァリエールといい、
トリステイン王家所縁の人間は何かが欠落しているとしか思えない。
正直な話、どちらが滅びかけている国なのか判らなくなってくる。
…しかし考えてみれば妙な話だ。
これだけ皇太子がしっかりしているにも係らず、
反乱軍は何故これほどまでの勢力を手にする事が出来たのか?
その背後で別の組織、または国が絡んでいるのか。
いや、考える必要はない。
任務は終わった、このままトリステインに帰国すればいいだけだ。
それでようやく仇へと手が届くかもしれないのだ。

だが彼女の思惑とは裏腹に事態は進んでいく。

「…そうか。アンリエッタが結婚を…あの可愛らしい…従妹が」
ルイズから受け取った密書に目を通しウェールズが呟く。
それに静かに頷いてルイズは肯定を示した。
中身は書状というよりも手紙に近いものだった。
それを最後まで読み終えてから彼は告げた。
「判った。私に『ある物』を返して欲しいとの事だが今は手元には無い。
面倒に思うかもしれないがニューカッスルまでご足労頂きたい」
「元よりそのつもりでしたから」
心中の落胆を隠しアニエスが答える。
敵の包囲の中に飛び込むのは気が進まないが彼等はこうして出てきているのだ。
どこかしらに安全な抜け道があると見ていいだろう。
(もっとも敵に塞がれていなければ、の話だが)

603 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:11:11 ID:SpKZlq7A

「んー、いい気持ち」
ニューカッスルへと向かう『イーグル』号の甲板で日差しを全身に浴びる。
営倉や船室の中での時間が長かったせいか、吹き抜ける風が心地良く感じる。
話の後、ウェールズは“今は一人にして欲しい”と部屋に篭ってしまった。
その言動にルイズは僅かに思い当たる節があった。
彼女は何度かアンリエッタ姫に頼まれて替え玉をした事があった。
その時には必ずといっていいほどアルビオン王国の人間が来ていた。
当時はきっと会いたくもない嫌な相手がいるのかと思っていた。
だがアンリエッタ姫とウェ−ルズ皇太子は皆に隠れて逢瀬を重ねていたのだ。
そんな二人が結ばれないなどと…何故こうも残酷な運命が待ち受けているのか。

「ねえ、ウェ−ルズ皇太子殿下は…」
姫殿下は今も本気で彼を愛しているのだろう。
では彼の方はどうなのだろうか、それを聞きたくて副長に話し掛ける。
しかし思わず吹き出しそうになって言葉が途切れる。
見上げた彼の顔には未だに無精髭と眼帯。
もう空賊の扮装などする必要もないのに外し忘れているのだ。
なるべく不快にさせないようにルイズが注意を促す。
「もう『それ』は外した方がいいですよ」
「はて? 『それ』とは?」
ルイズの言葉に不思議そうに首を傾げる副長。
それに呆れ返った彼女が髭の辺りを摘まんでぐいっと引っ張る。
「これよ、これ」
「あ痛たた……」
それと同時に上がる副長の声。
その光景に甲板中の船員がどっと爆笑に沸く。
自分の過ちに気付いたルイズが素っ頓狂な声を上げる。
「へ? だって付け髭じゃ…」
「自分では気に入っているのですが…剃った方が宜しかったですかな?」
咄嗟に手を離したものの、摘まんだ部分は赤くなっている。
それを撫でながら副長は人の良さそうな笑みでルイズに返す。
「え? じゃあその眼帯も…」
「はい、先だっての戦での名誉の負傷ですが何か?」
「……………」
ぱくぱくと金魚のように開閉されるルイズの口。
思考停止状態になっていた彼女が正常の機能を取り戻す。
「し、失礼しましたァーーー!!」
謝罪の言葉を告げて彼女はその場を走り去った。
もう恥ずかしくて居た堪れない気分なのだ。
だって仕方ないじゃない。
あんまりにも空賊っぽいんだもの。
ウェールズ皇太子と同じ様に変装しているって思うじゃない。
泣き出したい気分を堪えて彼女は必死に自己弁護していた。

604 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:14:23 ID:SpKZlq7A

「ふむ。どうやらトリステインの女性には不評のようですな。
『空賊よりも空賊らしい』と皇太子殿下には喜んで頂けたのですが…」
副長の冗談に再び甲板上に沸き上がる笑い。
だがそれも一瞬。響き渡る轟音が全てを掻き消した。
瞬間。船員達の顔付きが変わる。
皆一同、憎悪や恐怖の入り混じった敵意を以ってそれを見上げる。
まだかなりの距離があるというのに一目で船と判る巨体。
横に並ぶ軍艦の優に二倍近くはあるだろう。
その砲声がここまで空気を揺るがし伝わってくるのだ。
唖然とするアニエスの口から驚愕の声が漏れた。
「なんて…化け物だ…」
「かつては我等アルビオン王国の艦隊旗艦であった『ロイヤル・ソヴリン』号です。
今では連中の手に落ちて『レキシントン』号と改名されているそうですがね」
この戦いの始まりがあの船の反乱からだった事や、
今の船名が初めて貴族派が勝利を収めた地から来ている事などを副長は語った。
だが、そんなものはアニエスの耳には届かない。
『レキシントン』号を初めとする貴族派のアルビオン艦隊。
その数はトリステイン王国の保有する艦艇数をも上回っていた。
しかも各艦の砲門数では更に差が開くだろう。
砲撃を受けているニューカッスル城と船との距離を目算で弾き出す。
その結果に愕然とするアニエスに副長が声を掛ける。

「気付かれましたか? 通常の砲に比べて連中のは二割ほど射程が長い。
それに主力艦に積まれている砲はアルビオンの物ではありません。
どこのかは判りませんが最先端の技術が我が国に持ち込まれているのです」
「………………」
現状は彼女の想像を遥かに越えていた。
これではトリステイン単独での戦争は不可能だ。
こちらの軍船が射程に入る前に敵の集中砲火を浴びせられる。
そうなれば容易く戦列を崩されて艦隊は全滅する。
恐らくはグリフォンや竜などでも接近は出来まい。
ましてや地上からの砲撃など届く筈もない。
戸惑う彼女に副長は続ける。
「空軍工廠のあるロサイスでは新型の大砲の鋳造や各艦の改修も行っていると聞きます。
既に勝負の付いた戦争でこれ以上の戦力の投入は無意味でしょう。
ならば、その目的も自ずと予想が付くというもの」
「…それが我が国に対して使われると?」
アニエスの返答に彼は頷いた。
滅亡寸前のアルビオン王国に来る理由。
ウェールズの胸中に秘めた想いに気付いていた彼には察しがついた。
恐らくは二人の間で交わされた恋文か何かを取りに来たのだろう。
もし、それが明るみに出ればアンリエッタ姫殿下の結婚は取り止めとなる。
そうなれば連中は間違いなく孤立無縁のトリステインを狙う筈だ。
ゲルマニアとの同盟が成れば良し。しかし、それが成らない時は…。

「もし今、トリステインが敵の襲来に対し何の準備も取っていないとしたら、
我々の次に滅びるのは貴方がたかも知れない…」

それは何の脚色もなく冷静に現状を見据えた軍人の言葉。
だからこそアニエスは何の疑いも無く理解できた。
彼が口にした言葉は紛う事なき事実だと…。

605 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:16:05 ID:SpKZlq7A

皆が甲板に向かう中、ワルドは一人宛がわれた船室で寛いでいた。
その行動を誰もが精神力の使いすぎと思っていた。
だが彼にはまだ有り余るほどの力が残されている。
ワルドはただ誰にも邪魔されない所で考えを纏めたかっただけ。
「…ルイズ」
自身の愛しい者の名を呼ぶ。
しばらく会わなくなってから彼女は魅力的になった。
空賊相手にも一歩も怯まずに押し通す強さ。
王宮に巣食う者達とは違う『本当の貴族』の有り様だ。
取り戻したいのは過去、貴族が貴族らしかった時代。
父と母が生きていた頃の誇り高き世界。
彼女はそれを実現するだけの『力』を持っている。
だからこそ僕は欲するのだ、彼女を!

ぎゅうとペンダントを握り締める。
手の内の冷たさが彼を冷静にさせる。

悔しいが彼女の強さは彼女だけのものではない。
宿で別行動を取ってからの彼女はあまりにも弱弱しかった。
その彼女に自信を与えているのは…間違いなくあの使い魔だ。
彼女が初めて成功した魔法で召喚されたという事もあるだろう。
だが幾度もの危険を乗り越える度に互いに信頼が生まれた。
彼がいるからこそルイズは強く在れるのだ。
もし彼を失えばルイズは只の少女に戻ってしまうだろう。
だが、そんな心配など必要ない。

「大丈夫だよルイズ。今度から僕が守ってあげるから」

使い魔がいるのは僕がいるべき場所。
彼女から向けられる信頼、愛情、そして彼女自身も。
異世界からの来訪者に譲り渡すつもりはない。
それに彼はルイズの傍には居られない。
いずれ消えて貰わなければならない存在なのだ。

ウェールズ皇太子殿下…。
貴方はアンリエッタ姫殿下を心からは愛していない。
もし、僕が貴方の立場ならゲルマニア皇帝を暗殺してでも添い遂げる。
相手が誰であろうとも一歩も退いたりはしない。
たとえ、それが世界を滅ぼす怪物だったとしてもだ…!

様々な人々の思惑を乗せ『イーグル』号は遂にニューカッスルに入港した。


606 :ゼロいぬっ!:2007/11/07(水) 00:19:18 ID:SpKZlq7A
投下したッ!


607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 00:20:43 ID:Y8dvfEVc
おつ。
最近は空気や噛ませじゃないワルドが流行ってるのか?w

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 00:21:43 ID:ZGjcsr4S
真ワルドは色々期待させてくれるので好きさ!

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 03:03:19 ID:E2XIbssH
真(チェンジ)ワルドが任務の前にモット伯と出会って居ればゼロ犬への評価も変わったと思う。

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 03:16:06 ID:6Rn+qx/w
イギーといい、ゼロいぬといい、今日のわんこはギャグにまみれてるな!
良い具合に腹筋が鍛えられた気がする両者ともGJです!

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 09:48:35 ID:HZfFcwmr
思わず時を吹き飛ばしてしまったようだな

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 12:19:20 ID:zLIKt047
>>586
遅レスでスマンが、あのワルドは『良い奴』だとは思うが黄金ワルドでは無いんじゃないか?と俺は思う。
どっちかっていうと愚者ワルドに近いものがあると思う。

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 12:43:58 ID:E2XIbssH
>>612
あえて属性を付けるならあのワルドは『愛』ワルドだろう。

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 12:50:00 ID:6Rn+qx/w
ならば久々のワルド座談会か…しかしワルドは原作だとキャラが掴みにくいな


615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 12:55:59 ID:E2XIbssH
ジョルノ&ポルポル
流石はジョルノ、麻薬で財産を築いた英国紳士の孫ってところだな。
DIOだったら路地裏のゴロツキレベルで終わると思うのは気のせいだろうか。
原作のDIOはジョージやジョナサンとの出会いで大きく成長出来たけど最後まで小物臭が消えなかったし。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 14:05:22 ID:mErB4JQr
ジョージって麻薬で財産築いたっけ?

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 14:12:31 ID:NylbQ+HD
19世紀ならアヘン戦争とかそこら辺の時代でしょ。
ジョースター卿貿易の仕事してるって言ってたし可能性は高い

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 15:02:11 ID:uXf10D7Q
描写が無い以上、妄想に近い推測でしかないな

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 15:24:19 ID:D2IhQKrp
自分の脳内設定をさも公式設定のように言う奴にロクなのはいやしねェーッ
ここはお前のネタ帳じゃないんだチラシの裏にでも書いてろ、な!(AA略)

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 15:50:40 ID:aGTX5rZ4
>>615
>麻薬で財産を築いた英国紳士
ここんとこってどうなの?
なんか資料ってあったっけ?


621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 16:15:46 ID:NylbQ+HD
公式ではそんな設定はないな
「可能性は高い」はちょっと言い過ぎた。
まあ俺は本人じゃないから>>615が何を考えて言ったのかはよう分からんけど

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 16:16:08 ID:ZGjcsr4S
>>615 が言ってるのは歴史の話あって
かかるのはジョースター個人にじゃなくて英国紳士ってカテゴリの方だろう。

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 16:19:57 ID:oxN9hSB5
その頃は阿片貿易で財をなした成金貴族と、古くからのコネクションを元に美術品の貿易事業を行ってる貴族もいたそうだ

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 16:54:29 ID:eUiDCRdg
>>614
まあ原作のワルドってデル公の魔法吸収能力を披露するためにいたようなもんだし。
キャラ薄いのも仕方ない。

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 17:53:52 ID:8NRHh5Zs
キャラ薄いはずのワルドの座談会はあるのにデルフはたぶんほぼ全部に出てるのに無いから
書こうと思って読み返してたらこいつどの話でも性格と扱いが似たようなものだったから諦めた

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 18:16:18 ID:3mGMlxAe
武器無くてもジョジョキャラは元から強いしな……
だが、キラデルフとアヌデルフの
デレられっぷりはガチ

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 19:04:04 ID:IJgOz98p
デルフは割りとキャラ固まってるからな

628 :586:2007/11/07(水) 19:29:22 ID:nw6Y4T83
>>612>>613
有難う参考になった。
ワルド座談会は遅くても来週の日曜には投下できる…筈だと思う。

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 20:16:16 ID:+rNzWV8I
・勝ち組のワルド
アヌビス神・仮面

・美味しい役どころだったワルなんとか
見えない・兄貴・鉄・サブ・せっこ

・負け組みのワなんとか
星屑・静か・ヘビー

・出番すらないヒゲ
該当なし


簡単に分けてみた。
負け組みは本編中で負け組みなだけであって、本編が負け組みな訳じゃないのであしからずw


630 :初代スレ506:2007/11/07(水) 22:52:08 ID:uTwKgivm
23時に投下します。

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 22:55:58 ID:E2XIbssH
来い!

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 22:56:49 ID:8NRHh5Zs
プッチ神父!

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 22:59:49 ID:DdEyc8Cr
支援

634 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/11/07(水) 23:00:53 ID:uTwKgivm
ドアを開きルイズが部屋に入る。私もそれに続き部屋に入り机の上にデルフと荷物を置き、既に定位置に成りつつある椅子に深々と腰掛ける。それにしても疲れたな。
帽子をとる手間すら面倒臭い。まあ、あのお祭り騒ぎの人混みの中を歩き回ったのだ。当然の結果といえよう。ルイズも見る限り、疲れてベッドの上に寝転んでいる。
まあ、ここまで疲れたのにはそれなりにワケがあるのだが、
「ほんとに疲れたわ。ちょっと歩きすぎたわね」
「……お前が迷うからだろ」
「うっ…………」
そう、道に迷ったのだ。ルイズが、知っているはずの街で、迷ったのである。私はルイズの後ろを追っていたので当然迷った。巻き込まれたと言ってもいい。
しかし、普通知ってる街で迷うか?迷う奴は幼子かボケた老人だけだ。
「し、仕方ないじゃない!その、街なんて細かに場所を覚えるほど行ってないし、人混みが多くて場所が判断しづらかったし、お祭り騒ぎで街の印象も変わってたし……」
「お前が余所見ばかりしていたからだろ?それに、迷ったことを一時間も誤魔化すか?」
「そそ、それは…」
「迷ったなら場所を人に聞けばいいのに、それを頑なに拒んでさらに二時間迷ったな」
「そそそ、それは……、そう!人に聞くなんて逃げたのと同じよ!貴族は困難に正面から立ち向かうものよ!」
「…………」
「…………」
私が黙るとルイズも黙り口を開かなくなる。そして空気に耐えられなくなったのか私から視線を逸らし、傍らに置いてあった祈祷書を開き眺め始めた。やれやれだ。
それにしても、なんともセンスの無い言い訳だったな。センスがあっても所詮言い訳だが。……言い訳にセンスを求めること事態が間違いだな。
「ねえ、ヨシカゲ」
不意にルイズが私に話しかけてくる。口調からして、今思いついた、みたいな感じだ。
「どうした?」
「あんたのボロ剣貸してくれない?」
「……なんだと?」
今こいつは何って言った?
「だから、机に乗せてるそのボロ剣をちょっと貸してほしいのよ」
何を言っているんだこの馬鹿は?デルフがボロ剣だと?どうやらルイズの目は相当な節穴のようだ。ルイズがボロに見えるとは。あの光り輝く刀身を見たこと無いのか!?
……考えてみると見せたことが無いな。見せようとも思わないし。私だけが知っていればいいことだ。だが、デルフをボロと言われるのはあまり気分がいいものではない。
「どうして『デルフリンガー』を貸してほしいんだ?」
「そのボロ剣、アルビオンが攻めてきたときに、わたしに祈祷書のページをめくれって言ったじゃない?それに『イクスプロージョン』のことも知ってたわ。
つまり、それは虚無のことを知ってるってことでしょ?だから、虚無について知ってることを話してもらおうと思って」
こいつ、私がわざわざ『デルフリンガー』と強調して言ったのに、普通にボロ剣って言いやがって……

635 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/11/07(水) 23:01:57 ID:uTwKgivm
しかし、ルイズに言われて思い出したが、あのときデルフは何故か祈祷書のことや『イクスプロージョン』のことを知っていた。それは一体どうしてだ?
デルフ、『デルフリンガー』。曰く、『ガンダールヴ』の左腕。曰く、一応『伝説』。推測、『ガンダールヴ』が左腕の武器。これが自分が知っているデルフの重要情報だ。
ん?ここまで思い出して、ふと気がつく。『ガンダールヴ』は伝説の『使い魔』だ。始祖ブリミルの使い魔であらゆる武器を使いこなしたらしい。
それで、始祖『ブリミル』は『始祖の祈祷書』に『虚無』のことについて記した張本人だ。そしてブリミル自身『虚無』が使えた。
ここまで思い出すと、あとはすぐにわかる。『デルフリンガー』と『ガンダールヴ』と『ブリミル』、こいつらは同じ時代に存在してた。
『ブリミル』と『ガンダールヴ』は主従関係だったのだから当然一緒にいたはず。
そして『デルフリンガー』は『ガンダールヴ』の武器なのだから『ガンダールヴ』と共にあり、『ブリミル』の近くにいたはずだ。
『ブリミル』は『ガンダールヴ』の前で虚無を使ったことがあるはずで、『デルフリンガー』はそれを直接見ていた。
だからデルフは『虚無』のことを知っているし、祈祷書のことを知っている……
きっとこれは限りなく真実に近いはずの考えだ。そう考えないとデルフが『虚無』や『始祖の祈祷書』について知っているはずがないんだからな。
もし、ルイズにデルフを貸せばルイズはデルフに虚無について確実に聞くだろう。実際に虚無について知っていることを話してもらう、とか言ってるしな。
だが、それは色々まずいんじゃないか?知識は力だ。つまり、ルイズに『虚無』の知識が増えればさらに力が強くなるということだ。
ルイズが強くなれば強くなるほど、いざというときルイズを殺せる可能性が低くなる。それはなんとしてでも避けたい。
「どうしたの?いきなり黙っちゃって」
「いや、なんでもない」
とりあえず、ルイズにデルフを渡さない方法、あるいは渡しても意味が無い方法は無いのだろうか?デルフに直接ルイズに『虚無』のことを話すなといえば早いだろう。
そうすれば渡しても問題ない。きっとデルフは喋らないだろうからな。しかし、ルイズが見ている手前、そんなことを言うわけにはいかない。
ペンダントのときのように爆破するか?論外だ。私がデルフを爆破するなんて、こんな状況じゃありえない。
今この瞬間に、誰かがこの部屋に入ってきてくれればその間に何とかできる自信はあるのだが、このタイミングで都合よく誰かが来るなんてことは期待できない。
クソッ!なにか、なにかいい案は!?
「ヨシカゲ?」
そうだ!
「別に貸しても構わないが喋るかどうか定かじゃないぞ」
「え?どういうこと?」
そう言ってデルフを手に取る。
「どうしてだかアルビオンが攻めてきたあの時以来、殆んど喋らなくなってしまったんだ。最近じゃあ抜いても一言喋るかどうかだ」
これは一種の賭けだ。こうしてデルフに聞こえるように、デルフは最近喋らないということを強調して私が喋らないことを望んでいることを暗に伝えるのだ。
デルフを信頼しているからこそのこの賭け。そしてこれはある意味、私とデルフの絆がどれだけのものか確かめるチャンスでもある。
デルフが私を少しでも理解していれば、しっかりと意図を汲んで喋らないはずで、喋るということは私を少しも理解していないということだ。
ルイズにデルフを渡しながら、心の中で願う。デルフが何も喋りませんようにと。しっかりと私の意図を理解しているようにと。私を理解しているようにと。
そして、ルイズがデルフを喋れる程度に引き抜いた。その刀身にはしっかり錆が浮かんでいる。

636 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/11/07(水) 23:03:25 ID:uTwKgivm
「ボロ剣、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「…………」
「ちょっと、なんか言いなさいよ」
「…………」
「ねえ、由緒正しい貴族のわたしが、あんたみたいなボロ剣に尋ねてるのよ。なんか言いなさいよ!」
「…………」
この光景を見て、私は安堵した。デルフにはちゃんと私の意図が伝わっていたのだ。そして嬉しかった。
デルフは私のことをどれほどかはわからないが理解してくれているとわかったから。やはりデルフ以上の相棒はいないな。
というより、ボロ剣呼ばわりするルイズに、私の相棒と喋る価値は無い。しかし、喋らないデルフってのはどうしてこう違和感があるのだろうか?
剣は喋らなくて普通なんだがな。
「いい加減喋りなさいよ!喋らないと『虚無』で溶かすわ!誓ってあんたを溶かすわよ!」
……なんだとー!?デルフを溶かす!?冗談じゃない!
「おい、ルイズ。それは、私の剣だ。勝手に溶かされては困る!それに最近は喋らないとあらかじめ言っておいただろ!」
「喋らないだけで喋れないわけじゃないんでしょ!それってこっちを無視してるってことじゃない!」
「だからと溶かすのか?お前、溶かしたら別の剣買ってくれるのか?もうお小遣いは無いんだろ?それに女王様から言われただろ。みだりに虚無を使うなって」
「う〜〜〜〜〜!」
まったく、気に入らないから壊すってガキかよ。
とにかく、こういったことが二度とないように、適当にそれっぽいことを言って、ルイズをうまく丸め込まなければならない。
「お前は何になりたいって言ってた?立派な貴族だろ?お前が夢見る立派な貴族はみんな冷静さを欠いているのか?そんなわけ無いだろ」
「…………」
「冷静じゃないと短絡的な行動をしてしまう。短絡的な行動は後悔に繋がる。それぐらい考えればすぐにわかることだろ?」
このセリフ、過去の自分にも言ってやりたいな。そうすればきっとこの世界なんかに来なくて済んだだろう。
「今回のことは、また喋るようになるまで待てばいいだけの話だ。溶かしたら二度と聞く機会が無くなるぞ。それこそ短絡的な行動だと思わないか?」
「……わかったわよ。わたしだって後悔はしたくないわ」
どうやら無事ルイズを丸め込むことに成功したようだ。見る限り、見事に気持ちがクールダウンしている。それを確認してルイズからデルフを取り上げ、再び机の上に置く。
やれやれ、本当に危なかった。せっかくデルフとの絆も確認できたのに、まさか突然のさよならになりそうになるとは。
「あ、そういえばもう夕食の時間じゃない?」
突然普段の調子に戻ったルイズの言葉に窓の外を見てみる。すっかり日が暮れ暗くなっていた。耳には他の生徒が移動するような音も聞こえる。
「そういえばそうだな」
「行きましょ」
「ああ」
丁度いい。食事を終えたらシエスタのところに行って今日のことを謝っておこう。本当は帰ったらすぐに謝る予定だったんだが、予想外に体力を消耗していたからな。

637 :使い魔は静かに暮らしたい:2007/11/07(水) 23:04:28 ID:uTwKgivm
ルイズが立ち上がり部屋から出る。私はそれを見ながら立ち上がり、机の上のデルフを喋れる程度に抜いた。
「これでよかったのか相棒?」
デルフは抜いた瞬間、いつものように喋りだす。そうだよな。これでこそデルフだ。これがデルフにとっての普通だ。
「ああ、上出来だ」
いつもより少し上機嫌なためか、簡単にデルフを労うことができた。自分でも少し驚きだ。
「しっかしよ〜。どうしてあんなことしなくちゃいけねえんだ?普通に喋ってもよかねえか?」
「ダメだ。あれは虚無なんていうありえねー力を使う奴だぞ。完璧に化け物だ。
ただでさえ力を持っているのに、知識が増してこれ以上強くなったら殺さないといけないとき殺せないかもしれない」
「…………」
「いいか。これから先、非常時以外ルイズの前で喋るなよ。絶対だからな。それじゃあ私は食事に行ってくる」
デルフを鞘に収め部屋を出る。少し急いだほうがいいかもしれない。ルイズに遅れたことを怪しまれたら少し厄介だからな。
遅れた理由を聞かれたときの言い訳もあらかじめ考えておくか。そう考えながら私は食堂へと向かっていった。

「いやぁ、こんどの『ガンダールヴ』はどうなってんだ?ちっとやばいような……」

638 :初代スレ506:2007/11/07(水) 23:05:55 ID:uTwKgivm
以上!



639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:06:28 ID:8NRHh5Zs

デルフさんデルフさん
気づくの遅いですよ

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:13:11 ID:G1aAjvBt
GJ!
デルフリンガー、人格が変わったりする辺りから気付こうぜ?

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:22:02 ID:DxvJeDYd
GJ!!

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:25:46 ID:E2XIbssH
拙いぞキラ、デルフの心が離れつつある。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:36:34 ID:3mGMlxAe
キラの方GJでした
頑張れデルフ!キラとハルケギニアの平穏は
君の両肩にかかっている!

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/07(水) 23:50:27 ID:IJgOz98p
GJ!

吉良、ルイズに怯えてるなあ。
キラークイーンの方がよほど強い殺傷能力を持ってるのに。
その辺の臆病さが吉良の吉良たる由縁っぽいけどね。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 00:07:19 ID:jtdlGlTn
頑張れデルフ!ルイズの命はお前に掛っている!

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 00:09:45 ID:rOWWk7yM
おっと、ここでデルフとの絆が脆く…。GJ。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 00:47:04 ID:7al9m830
デルフGJ!
吉良さんには幸せになった欲しいです

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 00:58:53 ID:uqBsHs6q
デルフは虚無の使い手を守る為に作られたものだからルイズを殺す事を考えている吉良とは上手くいかなくても不思議では無いな

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 07:47:24 ID:BCAd6BXE
もしデルフとの関係がこじれてしまったら、なんか吉良の場合ヤンデレになっちゃいそうな気がするw
いや、もうキャラもシチュエーションも新しすぎて全く予想できないのが本音だがwww

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 12:55:57 ID:ZFN02q2A
GJ!
なんだか吉良のいう冷静さがルイズに影響を及ぼしそうな気がするな。

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 13:48:47 ID:3ikGF+sI
投下乙です
吉良が言ってることはまともだし、貴族として有りたいと願うルイズには良い教師になってるなー
いや、本人は丸め込んでるダケと思っててもちゃんと筋は通ってる絶妙さがw

652 :隠者の中の人 ◆4Yhl5ydrxE :2007/11/08(木) 17:57:16 ID:2fs56VHG
さて久しぶりに投下するッ!
18時頃からでいいかなッ!

653 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:00:03 ID:2fs56VHG
 ルイズが目覚めたのは、まだ二つの月が重なったままの夜だった。
(……寝てたんだ、私)
 瞼の裏にわだかまる眠気を振り払うように目を開けると、横のベッドに腰掛けたジョセフが童話の本を読んでいた。タイトルは「イーヴァルディの勇者」。子供なら誰でも知ってるような本を老人が一生懸命になって読んでいる姿に、思わず笑みを漏らした。
「ああ、起きたか」
 微かに漏れた笑い声を聞いたジョセフが、ぱたんと本を閉じた。
「ごめん、つい寝ちゃったわ。まだ朝じゃないのね」
 ルイズが起き抜けに考えたのは、ワルドとの結婚の話だった。もう断ることは決めているが、果たしてこんな夜中に押しかけていいものかどうか少し悩む。
「ああ、そう言えばさっきワルドが来てな。明日の朝に式を挙げるとか言っとったぞ。媒酌人をウェールズ皇太子に頼むとかも言っとったなー」
 さも今思い出しました、と言わんばかりに何気なく呟いたジョセフの言葉に、ルイズの思考に根付いていた眠気がいっぺんに吹き飛んだ。
「なんですって!? そんなの聞いてないわよ!?」
 寝耳に水、という言葉を体現するかのようにルイズは慌てふためく。
「わしもついさっき聞いたばかりじゃ」
 しれっと大嘘を吐くジョセフ。
 ルイズはほんの少しの間あわあわしていたが、すぐに平静を取り戻していく。
「そんな……いくらなんでも急すぎるわ。私まだ、結婚するとも何とも言ってないのに……」
 困惑しながらも、ふるふると首を横に振って口元に手を当てた。
「ほらルイズ、水でも飲んで落ち着け。波紋を流してあるから疲れも吹き飛ぶぞ」

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:01:14 ID:6Q3NN681
>>652
ゴゴゴゴゴゴ……

……来たな……体(ボディ)……

って、こっちは孫のほうぢゃん!!

655 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:01:26 ID:2fs56VHG
「あ、うん……ありがとう」
 ジョセフの差し出したコップを受け取って水を飲むと、はぁと溜息をついた。
「困ったわ、王子様は明日戦いに行くのに……そんな時によその国から来た貴族の結婚式の媒酌人なんかさせられないわ。早いうちに断ってしまわないと、王子様にまで迷惑がかかっちゃう……」
 ルイズはコップの半ばまで水を飲むと、ベッドから降りて立ち上がった。
「――ジョセフ、付いて来て。今すぐに結婚を断って……朝になったら、ウェールズ様にきちんと謝らなくちゃいけないわ」
 凛と立つルイズの言葉に、ジョセフは満足げに頷いた。
「そうか、んじゃちょいと待っててくれんか。どーも年を取るとトイレが近くてのォーッ」
 キシシ、と笑うジョセフに、ルイズは呆れ顔で言った。相変わらずこの使い魔はいつでも緊張感がないというか。
「ちゃんと手は洗ってきなさいよ」
「判っておりますじゃ」
 ジョセフがトイレに行く背を見送り、ルイズは軽い苦笑いを浮かべた。
 婚約者に結婚を断りに行くなんて大事の前だと言うのに、相変わらずの使い魔の様子が微笑ましく映る。
(……もし、ジョセフが私と同い年くらいならどうなってたのかしら)
 ふと考えてみる。今よりお調子者でアホでケンカっ早い図体のデカい男があちらこちらで騒動を巻き起こす光景しか思い浮かばず、そのうちルイズは考えるのをやめた。
(……68にもなってアレなら、18の時なんか手も付けられそうに無いわ)
 至極真っ当な見解に辿り着くと、ちょうどジョセフが戻ってきた。左手をポケットに突っ込んだまま鷹揚に歩いてくる。
「いやー、すまんすまん。それじゃ行くとするか」

656 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:02:35 ID:2fs56VHG
 主人の気も知らずあっけらかんと笑う使い魔に、ルイズはジト目で問うた。
「……ちゃんと手は洗ったんでしょうねっ」
「洗いましたとも。ちゃーんと石鹸水で」
「……そう、それならいいわ」
 多少の躊躇いの後、ルイズハジョセフの右手を掴むように握った。
「そそそそそそれじゃ、行くわよ!」
 懸命に、自然に何気なく手を取ったように演出した不自然さにジョセフは言及することも無く、そっと手を握り返した。
「うっしゃ、んじゃ行こう」
 ルイズとジョセフは孫と祖父の姿そのままの様相で部屋を出、ニューカッスル城最後の夜の方向に勤しむメイドを捕まえて、ワルドの部屋を聞き出してそこに向かう。
 ドアの前に立つと、ルイズは二、三回ほど深呼吸をし、それからノックをしようとして、ジョセフと手を繋いだままだったのに気付き、慌てて手を離してから改めてノックをした。
「ワルド、私よ」
「ルイズかい? どうしたんだね、こんな夜更けに」
 まだ起きていたワルドの返事から少しの間があり、ゆっくりとドアが開いた。
 最初にルイズを見、続いてジョセフに視線を移してから再びルイズに視線を戻したが、あくまでワルドの表情は崩れない。
(――仮面の出来ばかりはいいモノじゃな)
 ジョセフは眉の一つも動かさず、心の中で悪態を付いた。
「ルイズ、立ち話もなんだし、中に――」
「ワルド、ごめんなさい。貴方との結婚は出来ないわ」
 部屋に入れようとするワルドを遮っての言葉に、ワルドの仮面めいた表情が揺らぎ、赤が強まる。ジョセフは心底どうでもよさそうに告げた。

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:02:47 ID:mnwuxMhT
支援

658 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:03:49 ID:2fs56VHG
「あー、子爵様や。誠に、誠に気の毒じゃなァ」
 イヤミ丸出しの言葉にも構わず、ワルドはルイズの手を掴んだ。
「……気の迷いだ。そうだろルイズ。君が、僕との結婚を拒むはずが無い」
「ごめんなさい、ワルド。憧れだったのよ。もしかしたら恋だったのかも知れない。でも、今は違うのよ」
 するとワルドはルイズの手から肩へと手を移し、強く掴む。目の端が吊り上り、まるで爬虫類めいた表情へと変貌していく。そこに今までワルドが浮かべていた優しげな表情は、欠片たりとも感じられることは無い。
「世界だルイズ。僕は世界を手に入れる! その為に君が必要なんだ!」
 この旅の中で初めてワルド本人の感情が言葉に乗せられた瞬間、であった。
 豹変したワルドに怯えながらも、ルイズはそれでも首を横に振った。
「……私、世界なんていらないわ」
 ワルドは両手を広げ、ルイズに詰め寄った。
「僕には君が必要なんだ! 君の能力が! 君の力が!」
 そのワルドの剣幕に、ルイズは恐怖が沸き上るのを感じてしまう。あの優しいワルドがこんな顔をして、こんな言葉を吐き出すだなんて考えすらしなかった。ルイズは知らず、ジョセフに向かって一歩後ずさった。
「ルイズ、いつか言ったことを忘れたか! 君は始祖ブリミルに劣らぬ優秀なメイジに成長するんだ! 君は気付いていないだけだ! その才能に!」
「ワルド、貴方……」
 唇から漏れた声は、恐怖に揺れていた。目の前に立っている人間は一体誰だ。かつての記憶にある子爵様はこんな人間じゃなかったはずだ。どうして、今の彼はこんな人間になってしまったのだろうか?

659 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:04:57 ID:2fs56VHG
「ジョ……ジョセフ!」
 ワルドの剣幕に怯えたルイズは、反射的にジョセフに振り向いて助けを求めた。
 ジョセフはワルドにも負けないほど、仮面めいた無表情でルイズを自分の背後へと引き寄せ、ルイズは何の躊躇もせずにジョセフの後ろに隠れた。
 シャツの裾をぎゅっと掴むルイズの手が小刻みに震えているのを感じ、ワルドを睨む両眼の光が鋭く強まった。
「坊主……オマエはフラレとるんじゃッ! これ以上ないくらいになッ!」
「黙っておれ!」
 ジョセフの一喝に叫びで返したワルドは、ジョセフの後ろから恐々と顔を覗かせているルイズを見下ろした。
「ルイズ! 君の才能が僕には必要なんだ!」
「私は……そんな、そんな才能があるメイジなんかじゃないわ」
「だから何度も言っている! 自分で気付いていないだけなんだよルイズ!」
 ルイズはここに来て、認めたくない事実を認めざるを得なくなったことを悟った。
 彼は……ワルドは。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールを愛していない、という事実に。
「そんな結婚、死んでもイヤよ! 貴方、私をちっとも愛していないわ! 貴方が愛しているのは、貴方が私にあると言う在りもしない魔法の才能だけ! そんな理由で結婚しようだなんて……こんな侮辱はないわ!」
 ワルドはその言葉に、ただ優しい笑みを浮かべた。だがその優しい笑みは虚偽だけで作られていることを、ルイズは既に理解していた。
「こうまで僕が言ってもダメかい。ああルイズ、僕のルイズ」
「ふざけないで! 誰が貴方と結婚なんかするものですか!」

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:05:48 ID:mnwuxMhT
支援


661 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:06:16 ID:2fs56VHG
 ワルドは天を仰いだ。
「この旅で君の気持ちをつかむため、随分努力したんだが……」
「どれもこれも見事に失敗しとったがな」
 ジョセフの茶化しにも眉の一つも動かさず、ワルドは肩を竦めた。
「こうなっては仕方ない。ならば目的の一つは諦めよう」
「目的?」
 首を傾げるルイズに、ワルドは禍々しい笑みを見せつけた。
「そうだ。この旅に於ける僕の目的は三つあった。その二つが達成できただけでもよしとしなければなるまい」
「達成? 二つ? ……どういう、こと」
 シャツの裾を知らず強く握り締めながら、ルイズは尋ねる。まさか、と言う思いと、考えた雲ない邪悪な想像が心の中でせめぎ合う。
 ワルドは右手を掲げ、人差し指を立ててみせる。
「まず一つは君だ。ルイズ、君を手に入れることだ。しかしこれは果たせないようだ」
「当たり前じゃないの!」
 次にワルドは中指を立てた。
「二つ目の目的はルイズ、君のポケットに入っているアンリエッタの手紙だ」
 王女を呼び捨てにする言葉で、ルイズは理解してしまった。
「ワルド、貴方……!」
「そして三つ目……」
「次にお前は『ウェールズの命だ』と言う」
 筋書きの判り切った一人芝居を見ている観客のような面持ちで、ジョセフはものすごく面倒くさそうに言った。

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:07:28 ID:isj02VgV
sien

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:07:40 ID:KpxF8CL+
ウオ−−!!!来たわ支援!!

664 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:08:56 ID:2fs56VHG
「ウェールズの命だ……ふむ、その通りだ。ガンダールヴ」
 ワルドの表情からは仮面めいたそれは完全に消えていた。仮面の下にあったのはおぞましい……冷酷で酷薄なもの。笑みに良く似た、全く異なる表情であった。
「貴族派……! 貴方、アルビオンの貴族派だったのね!」
 ルイズは、戦慄きながら怒鳴った。
「そうとも。いかにも僕はアルビオンの貴族派、『レコン・キスタ』の一員さ」
「どうして! トリステインの貴族である貴方がどうして!?」
「我々はハルケギニアの将来を憂い、国境を越えて繋がった貴族の連盟さ。我々に国境は無い」
 ワルドは杖を掲げ、恍惚の笑みを浮かべて宙を見上げた。
「ハルケギニアは我々の手で一つになり、始祖ブリミルの光臨せし『聖地』を取り戻すのだ」
「革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標をもってやるから、いつも過激なことしかやらんなぁ」
 去年見たロボットアニメの映画の中で出てきたセリフが、思わず口をついて出た。地球の歴史もハルケギニアの歴史も、そこに住む人間もさして変わらない。ジョセフは思った。
「昔は、昔はそんな風じゃなかったわ。何が貴方をそんなにしたの、ワルド!」
「月日と、数奇な運命の巡り会わせだ。それが君の知る僕を変えたが、今此処で語る気にはなれぬ。話せば長くなるからな、共に世界を手に入れようと言ったではないか!」
 ワルドは二つ名の閃光のように素早く呪文の詠唱を完成させ、ジョセフもろともルイズに杖の先を向けたが――余裕を見せて無駄口を叩いていたワルドより、先の展開を読んでいたジョセフの方がそれより一挙動早かった。
「我が友シーザー・ツェペリの技! シャボン・ウォールッ!」
 ポケットの中に入れていたままの左手が掴んでいたのは、反発する波紋を流して固めていたシャボン水の塊ッ!

665 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:10:16 ID:2fs56VHG
 それを波紋戦士が持つ驚異的な肺活量が生み出す突風の如き吐息を内包することで生まれる大量のシャボン玉ッ!
 波紋シャボン玉がワルドとルイズ主従の間に壁のように充満した瞬間、ワルドの『ウインドブレイク』がジョセフ達に襲い掛かる……が!
「それがイイッ! そいつがイイんじゃよワルドよォッ!」
 風のハンマーはジョセフ達に到達する前に、互いの間にあるシャボン玉の壁に命中せざるを得ないッ!
 しかもそれはただのシャボン玉ではなく、反発する波紋がたっぷり流されたシャボン玉!
 つまり風のハンマーが早ければ早いほど、波紋シャボン玉の速度が増すことになり――
「きゃあっ!?」
 シャボン玉に触れたジョセフが吹き飛ばされれば、ジョセフのシャツの裾を掴んでいたルイズも同じく吹き飛ばされることになる。吹き飛ばされながらも空中でルイズを小脇に抱えつつ、ワルドからの距離を大幅に広げる!
 そのまま着地すれば、ワルドにおもむろに背を向けるッ!
「ジョースター家伝統の戦法ッ! 『逃げる』んじゃよォーッ!」
 ルイズを片脇に抱えたジョセフは、そのまま一目散に夜の廊下を逃げ切った!
「ちっ……逃げ足は大したものだな、ガンダールヴ」
 忌々しげに歯を軋ませる音が響く。
 今すぐ追いかけようにもシャボン玉の壁が廊下に充満し、追う事を許さない。
 それにしてもあの使い魔……ガンダールヴの能力は、このような先住魔法めいた所業を可能にするのか、とワルドの心中を慄然と歓喜の混ざり合った感情が満たしていく。
 こんな使い魔を持つルイズはやはり虚無の使い手ということだ。そのルイズを己の手で小鳥を縊る様に殺さねばならない、というのはいささか残念だが。

666 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:11:41 ID:2fs56VHG
「だがそれならそれで好都合と言うものだ。目的の一つは果たさせてもらう!」
 部屋に戻ると羽帽子とマントを取り、開け放った窓から天守へ向けてフライで飛翔する。
 目的の場所は言うまでも無く、ウェールズの居室――



 見事ワルドから逃げおおせたルイズ主従は元の部屋に帰り着いていた。
 小脇のルイズをベッドに下ろすと、ジョセフは毛布を一枚取って窓へと歩いていく。その背にルイズは、怒りめいた声で名を呼んだ。
「ジョセフ!」
「……なんですかな」
「いつから気付いてたの! どうして私に言わないの!」
 今が急を要することはわかる。本当なら今すぐ問い詰めて何もかも白状させたいが、こんな下らない質問をして足止めしてはいけないのも頭では判っている。
 だが、それでも、今の今まで使い魔が気付いていたことを主人に伏せられていたなんて――あまりにも、マヌケじゃないか。
「谷で襲われた辺り。お前に言えば向こうにバレる危険があったからじゃ。判ってくれ」
「……判るわよ! 子供じゃないんだから! でも、でも――!」
 理屈は十分すぎるくらい判る。でも、騙されていた。何も言われなかったのが、腹立たしくて……悲しい、のだ。
 幼い頃からの憧れだった婚約者が裏切り者だったのがどうしようもなく悲しい、辛い。
 それなのに、信頼しているジョセフにまで!
 人間不信に陥りかけたルイズに、ジョセフは背を向けたまま言った。

667 :ゼロと奇妙な隠者:2007/11/08(木) 18:12:50 ID:2fs56VHG
「あのクソッタレはアンリエッタ王女殿下、ウェールズ皇太子だけじゃあなく、わしの可愛いルイズを侮辱しおった! それをこのジョセフ・ジョースターが許せるはずァないわいッ!」
 ルイズは気付く。毛布が今にも指の力だけで引きちぎられそうなほど、固く強く握られていることを。
 ジョセフは、激怒している。
 主人が騙されたことを。侮辱されたことを。
「ルイズ、わしは今からあいつをブッ飛ばす。だがお前を連れて行って守りながらは戦えん。だがこのジョセフ・ジョースターは、お前の……ルイズの使い魔!
 お前の代わりに、お前の分まであの裏切り者をブチのめすッ!」
 振り返るジョセフの顔を見たルイズは、ほんの一瞬、ジョセフの顔を見つめ。
 沸き上がる様々な感情や言葉を押さえ込んで、言った。
「私の分まで……ブチのめしてッ!」
 懐にいつも備えている杖を、無意識に固く服の上から掴みながら、叫んだ。
「おおせのままに、ご主人様」
 帽子を被り直し、デルフリンガーと毛布を手にジョセフは窓から出て行く。
 開け放たれた窓を呆然と見つめたまま悔しげに唇を噛み締めると、ルイズは今すぐにでもジョセフの後を追いかけたくなる衝動と、懸命に戦い続けることとなる。


 To Be Contined →

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:14:15 ID:FAcmAdXf
隠者の人GJ!

669 :隠者の中の人 ◆4Yhl5ydrxE :2007/11/08(木) 18:16:24 ID:2fs56VHG
以上投下したッ!
あと前回ワルド戦突入と言ったがありゃーウソじゃった。忘れてくれ(てへ)
次こそは! もう間違いなく次こそは!

>654は900Pの第一部コンビニコミックスを買ったにチップを三枚賭けるッ!

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:34:37 ID:EoJFqX+4
>>669
じゃあ俺は、>654が単行本と現行の文庫版凡てを買ったに
アブドゥル三枚…加えてそこでガム噛んでる
イギ―の魂を掛けるぜ!


671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:42:10 ID:/xpuZYFj
ジョセフ、『逆襲のシャア』見てたのかよw

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:54:18 ID:6Q3NN681
> ありゃーウソじゃった。忘れてくれ(てへ)

またまたやられてしまいましたァ〜ン!

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:59:35 ID:WDr/OGDI
隠者の人乙!石鹸と言う単語が出てきて狂喜した俺は、間違いなくシーザー好き。
そして、次回こそ戦闘突入なんですね!答えは聞いていない!

>>670
イギーとアブドゥル+ガムを一緒にしちゃらめぇぇぇえええ!

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 18:59:38 ID:6Q3NN681
> >654は900Pの第一部コンビニコミックスを買ったにチップを三枚賭けるッ!

残念!JoJoはJC版で揃える趣味でね。コンビニ版が出る前に全巻揃えているのだッ!!
いただこう!魂のチップをッッッ!!

……って魂抜いたら続きが出ないぢゃん!ナシナシ、今のナシ!

675 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:16:51 ID:JA4i91hg
ようやく避難所暮らしから脱却!25分から投下させていただきたい

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:19:12 ID:gp3/NsVv
キャモォォォォン!!

677 :隠者の中の人 ◆4Yhl5ydrxE :2007/11/08(木) 19:20:01 ID:2fs56VHG
>674
魂を抜かれた為『ゼロと奇妙な隠者』は休載させていただきます。あらかじめご了承下さい(ぇー)

>アンリエッタ+康一の人
お帰り! 支援するぞッ!

678 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:25:14 ID:JA4i91hg
皆が踊り、語り、ワインを飲んで笑い合う。
そんな舞踏会の主役の周りには、やはり人だかりができてしまった。
出席した者はほぼ全員が彼女に挨拶をし、変わらぬ忠誠の言葉を述べる。
それが内心はどうあれ、言葉にするだけで充分でもある訳だが。

「それでは姫さま、これにて失礼させていただきます」
「はい。それでは今宵は良い夜となりますようにお祈りしておりますわ」
アンリエッタは舞踏会が始まってから、あらかたの貴族と言葉を交わしていた。
多少時間は掛かったが、これで自分の仕事は大体は終了。

目の前の貴族と別れの言葉で離れて、誰にも見られぬ角度で小さく、少しだけ安堵の溜息を付いた。
(本当に面倒なお仕事ね…。マザリーニ卿が代わってくれないものかしら?)
もちろん思うだけで、アンリエッタはそんな事を言うつもりはない。
ちょっとした意趣返しで言ってもいいが、その場合はマザリーニの溜息が増えるだけだ。

色々心労も溜まっているようだし、今度肩たたきでもしてあげようかと思う。
見た目は結構イイ歳のお爺ちゃんに見えなくもないし、泣いて喜んでくれるかもしれない。
こんな事を考える自分もやはり、少ないが歳を重ねてきた証なのだろうか。
いつの間にか時間は、あっという間に過ぎ去っているものだ。

「め…さま……?…姫さまっ」
ハッとして、現実がアンリエッタを呼び覚ます。
考え事をしていたら、自己の内面深くに落ち込んでいたらしい。
慌てて表情を繕って声の主に向かう。

「失礼をいたしました。…あら、アナタは」
「お久しゅうございます。今宵もお美しいですわ、姫さま」
流れる金糸のような髪に、ベージュ色の派手ではないが華麗なドレス。
眼鏡を掛けたいかにも知的そうな美人は、アンリエッタの親類にあたる公爵家の長女。

「エレオノール殿っ。本当にお久しぶりですわ!」
「はい。姫さまはご機嫌いかがでしょうか?」
エレオノールは相貌を僅かに崩して、美しく微笑む。

679 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:27:29 ID:JA4i91hg
エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエール。
ラ・ヴァリエール家といえば、トリステイン屈指の大貴族である公爵家だ。
彼女はその公爵家の長女。しかもラ・ヴァリエール家は王家とも血を連ねる者達でもある。
その家柄は王家にも等しいとも言える程の歴史を持った一族。

アンリエッタも彼女の家とは幼少の頃から親しくさせてもらっている。
エレオノールとも小さな頃から見知った仲だ。
「本日はお招きに預かり光栄です。しかしまず今宵は始まりの刻限に間に合わず。
姫様へのご挨拶が遅れてしまった事、深くお詫び申し上げます」

深く礼をして律儀に自分の非を晒す彼女に、アンリエッタは困ったような顔になる。
「エレオノール殿やめてくださいまし。貴女さまにそんな事をされる程、わたくしは偉くなったつもりはございません。
あの子にも貴女にそんな事をさせたとあっては会わす顔がありません。どうぞ面をお上げになって」
エレオノールは顔を上げて、何も言わずにアンリエッタを見つめる。

少しだけ震えるような瞳のエレオノールに、アンリエッタは尋ねた。
「それで、エレオノール殿。あの子はどうでしょう、何か変わりはありませんか?」
「はい。特に何も、変わりありません。普段どおりだと聞いております」
アンリエッタもエレオノールも表情は変わらない。

「そうですか。…あまり王宮にいると話が伝わってこないので。特に変わりはありません、か」
アンリエッタは沈黙した。その瞳は宙を浮き遠くを見つめている。それは何処か、寂しげな瞳だった。
「姫様が気になさる事ではありません。それよりもお体の具合はいかがですか。
ついこの前。姫さまに仇を成す賊が城に押し入り、寸でのところで捕らえられたとお聞きしましたが?」

エレオノールの変えた話題は、もうアンリエッタにとっては聞き飽きた話題であった。
それは顔を合わせる貴族から口々に「お体は?」「ご無事でしたか?」などと聞かれれば、聞き飽きもするだろう。
「それは大丈夫です。魔法衛士隊の方々が城を守ってくださってますし、今は心強い使い魔もいますから」

安堵の表情を浮かべて、エレオノールは続ける。
「それは何よりです。ところで今…使い魔と仰いましたが、姫さまは使い魔を召喚なされたのですか?
姫さまと最後に会ったときには、使い魔は連れていなかったように思えるのですが」

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:27:48 ID:gp3/NsVv
支援


681 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:29:29 ID:JA4i91hg
これも今夜、大体の貴族が同じような事を聞いてきた。
普段城にいない舞踏会に来た貴族達は、どうしても城の新しい話には少し疎い。
何人かはアンリエッタが使い魔を召喚した事を知ってその事を聞いてきたが、さすがに召喚したのが人間であることまでは知らなかった。
まだ康一を召喚してから二週間も経っていないので、それも仕方の無い話だが。

しかしアンリエッタにとっては多少都合のいい話ではある。
平民(もちろん異世界人というのは内緒)だろうとなんだろうと、康一は自分の最高の使い魔だ。
その康一が貴族達から偏見の目で見られる事など許容しがたい。
暫くはまだ康一の事を知られる事もないだろうし、もう少しは城の中で話を止めておきたい。

その方が康一の為になるだろうし、ちょっぴりだが人に知られていない優越感も楽しめる。
その旨マザリーニにも手を打ってもらった方がいいかもしれない。
決めた。またマザリーニの仕事が一つ増えるな、と思いながらも止めはしない。
(今度本当に肩たたきでもしてあげた方がいいかもしれないわね…)

「はい、本当についこの間召喚しました。わたくしには勿体無い程の使い魔です」
「ちなみにどのような使い魔なのです?種族は?」
笑って話すアンリエッタに、エレオノールはどんな使い魔を召喚したのか聞いてみる。

大体の貴族にどんな使い魔なのかも聞かれたので、話さないでかわす引き出しは幾つもある。
さてどの引き出しを使おうか、と考えるアンリエッタだがその必要も無くなった。
「おやおや。お美しい花が二つも咲いておりますとは、今宵の宴は贅沢ですのぉ」
二人の間に割って入る声。公爵家の長女と一国の王女が話している時に声を掛けるなど、
不敬もいい所だが声の主はそんな事は全く気にしないタチだった。

「オールド・オスマン!」
長い髪の毛と髭を垂らした、老いてなお伝説の魔法使い。
しわがれた声の主は悪びれる様子も無く、眉尻を下げて笑っている。

「お久しぶりですじゃ、殿下。そちらの方はヴァリエール家のエレオノール殿ですな。
アカデミーの優秀な研究員だそうで、お噂はかねがね聞いておりますぞ」
ほっほっほ、と年寄りっぽく笑うオスマンにエレオノールは頭を下げる。
これでもオスマン氏は魔法学院の学院長を任されるほどの伝説級のメイジなのだ。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:30:50 ID:2fs56VHG
嫁き遅れ支援

683 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:31:43 ID:JA4i91hg
全くもって偉そうに見えないオスマン氏だが、王宮や大貴族とも個人で渡り合えるほどの実力を持つ。
そうでなければ貴族の子弟を預かる魔法学院で学院長などやっていられない。
アンリエッタやエレオノールとて敬意を払わねばならない、一角ならぬ人物である。
そんなオスマン氏の足元に白いハツカネズミが跳んできて、その老魔法使いの直立した足を垂直によじ登り始めた。

「おや、モートソグニル。何か美味しいナッツでも貰ってきたのかね?」
そのままオスマン氏の肩までよじ登り、顔の掃除を始めるモートソグニル。
実にノンキなハツカネズミの顎をオスマンは軽く撫でてやる。
そんなオスマン氏の視界の端から男が一人近寄ってきた。

「お久しぶりです、オールド・オスマン」
声を掛けてきた男の顔を、オスマン氏が見る。
「これは枢機卿!こちらこそ久しいのぉ」
男の名はマザリーニ。トリステインの枢機卿を務める男である。

彼がオスマン氏に声を掛けてきたのは他でもない、本日の用向きを話す為だ。
オスマン氏もタバサから今夜は用事があると伝え聞いてる。
それゆえアンリエッタとエレオノールとの話は短いがここで切り上げる事とした。
女の子二人と分かれなければならないとは、オスマン氏は本気で正気で残念極まりない。

「失礼ですが、ちと行かねばなりませぬ。お二方とも今夜は良い夜を」
そう軽くオスマン氏は別れを告げ、マザリーニも小さく礼をして広間の端の方へ向かっていく。
そんなあっという間の出会いと別れに、エレオノールは少し目をパチクリさせている。
アンリエッタは何だかここ何日かで、こーいう展開に少々慣れた感じだった。


「まったく!酷くないかね、女性と話しておる時に仕事をさせようとは。年寄りへの敬意が足らんよ」
オスマン氏は広間から張り出したテラスで愚痴を漏らした。
ここなら人はあまり来ないので、秘密の話をするには向いている。

「それでワシに何をさせたいんじゃね?ミス・タバサから用向きがあると聞いたのじゃが」
仕事はさっさと済ませるに限る。オスマン氏は話を切り出した。
「まずはこれを」
マザリーニはそう言って、懐から件の古書を取り出し、オスマンに手渡す。

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:33:10 ID:xp/1IqXc
>>682…おま…消されr
支援致します

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:33:39 ID:ZQYR1FVP
年上大好き支援。

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:33:43 ID:2WTCCLkL
エレオノール姉さんと結婚支援

687 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:34:27 ID:JA4i91hg
「これは?」
古書を手に取ったオスマン氏は読んでもいいのか、とマザリーニを見て、
そのマザリーニが一つ頷いたのを確認し古書のを開いてページを捲る。
そしてページを読み進めると共に、だんだんと元から細い目が更に細まってゆく。

読み終わった古書を閉じたオスマン氏は、マザリーニを見た。
「なるほどの。これをワシに解読させるか、誰か解読できる者を探している、といったところかの?」
的確な判断だった。実に頭の回転が速い。マザリーニはオスマンにそんな感想を抱いた。

「ご明察です」
「とりあえず事情を説明してもらえるとありがたいんじゃがの」
事情も分からない事をするほどオスマン氏はバカではない。
そんな事はマザリーニもとっくに承知している。

マザリーニはオスマン氏に事情の説明を始めた。


「ふぅむ。随分ミス・タバサは色々やってくれているようじゃの〜」
事情を聞いてオスマン氏が最初に発した声は、実に楽しそうな笑い声だった。
オスマン氏がタバサを紹介したのは、彼女の事情を多少なりとも知っていての事であった。
複雑な事情を抱えてトリステインに留学してきた彼女には味方が必要だ。

そう考えたオスマン氏はタバサをアンリエッタに紹介して、王家に恩を売らせてあげようと思った訳である。
オスマン氏はそれだけで充分だと思っていた訳だが、当のタバサは何だか色々頑張っているらしい。
しかも自ら望んでやっている様子であり、彼女にとっては実に良い経験を積ませてあげられているようだ。
あれほど大変な事情を抱えた生徒が、自分の心が臨む事を自分からしているというのは学院長として本当に喜ばしい。

「これだから学院長は辞められんのぉ」
様々な感慨が混じった呟きをオスマン氏が漏らした。
「は?」
「いや何でもない。それでミス・タバサが学院から探し出した、
この古書に記されたルーンを殿下の人間の使い魔が持っているというのかね?」

人間の使い魔、恐ろしく珍しい存在だ。そのような者をアンリエッタが召喚するとは尚更衝撃である。
「はい。正確には、その使い魔の少年とよく似たルーンですが」
「確かにそれは調査が必要になるかの。だがその使い魔の少年。
記されたルーンと自身のルーンの違いの『順序が逆になった矛盾』によく気が付いたものじゃなぁ」

それはマザリーニ自身も同意するところだ。確かに『順序が食い違った』事に気が付くなど、非情に観察力が優れている証拠だろう。
姫殿下の使い魔が人間というのは多少対外的に問題があるかもしれないが。
使い魔としての能力的には申し分、ない……人材で……あ…る……………?

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:34:32 ID:efoPVcTU
支援

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:37:07 ID:ZQYR1FVP
コーイチ君は割りとハイスペックな支援。

690 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:37:24 ID:JA4i91hg


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今のは、何だ。今の、引っかかりは、何だ?
そうだ『順序の食い違い』だ。そこに何かが引っかかる。
しかもこの感覚、前に一度あった。前にも一度同じ感覚があった。
しかも極最近。……そうだ。アレは。確か。

ミス・タバサが、この古書を持ってきた話し合いの晩に感じた、引っかかり。

そう、あの時感じた引っ掛かりは、何か大きな意味があると感じた。
あの時も『順序が食い違っている』事に対して、大きな引っ掛かり、閃きを感じた。
それと同じ感覚が今の自分に重大な事を知らせている。

重大な事。それは何だ?今の自分が抱えている案件に関する事か?
自分が今抱えている最も大きな案件は何だ?
それは姫殿下を狙う者の調査だ。調査は現在行き詰っている。ならこの閃きは現状を打破する閃きなのか?
最大の手がかりとなりそうなのは、今追っている件の『書類』に関する事か?

そもそも何故、書類の件の調査は行き詰っている。
それは姫殿下の触れる書類を調べたが、改ざんなどの形跡が見つからなかったからだ。
何故改ざんの形跡が見つからない。普通は改ざんすればどこかに歪みが生じるはず。
しかしソレが今回の事案には無い。姫殿下に触れられては不味い書類では無いのか?

ひょっとすると、考えるべき方向性を見誤っているのか……?
それが……もしや『順序の食い違い』という事なのか……!
それなら何処の順序が食い違っている!一体何の順序なのだ!

いや、待て。そもそもどうして、姫殿下は、狙われねばならなかったのだ?

どうして、姫殿下を狙う者は書類の処理をしようとしたのだ?

姫殿下と書類。どちらか二つが終わればそれで済む話。
しかし姫殿下を狙った暗殺が失敗し。しかたなく書類の方を処理せざるをえなくなった。

そういう単純な話では無いのか?そう『思い込んでいる』だけなのか?
そうだ、思い込みだ。何処かで自分は思い違えているのだ。
何処かで順序を思い違えているのではないか。

『敵の狙い』の順序が違っているのではないのか!

691 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:39:52 ID:JA4i91hg

そこまでたどり着いたとき、マザリーニの頭の中で話が一本に繋がった。
最もしっくりとくる、敵の狙い。それが何なのかを読みきった。
しかし証拠は無い。ならば探すまで。今ならまだ証拠は残っている筈だ。
そこまでの時間的余裕は敵には存在していない。

「オールド・オスマン!」
「ひょっ!い、いきなりなんじゃね?」
突然叫ぶマザリーニに驚いて、オスマン氏は素っ頓狂な声を出す。
「ありがとうございました!申し訳ありませぬがっ、急用ができましたのでこれにて失礼をいたします!」

そう言って、マザリーニは脱兎の如くオスマンに背を向けて駆け出した。
「ありがとう、とは。まだ礼を言われるような事はしておらんのじゃがのー……」
呆気に取られるオスマン氏がテラスから広間に戻って、マザリーニの背中を見送りながら言った。
そこを丁度良く通ったウェイターが、銀盆に載せたワイングラスを持っているのを見取る。

「ああ、君。すまんがワシにも一つ貰えるかね?」
「かしこまりました。どうぞ」
そつなく仕事をこなすウェイターがオスマン氏にワイングラスを渡した。

そのワインを軽く口に含んだオスマン氏が、また驚いたような顔をする。
「これはまた、変わった口当たりじゃなぁ。しかし癖になる。まったくもって良き酒じゃて」
シュワリ、とオスマンが持ったグラスの中で、ワインが細かな気泡を吐き出す。
オスマンはワインをグビッと飲み干し、ウェイターに御代わりを告げた。
どうにもこうにも、今宵の酒は体に回る。

692 :アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs :2007/11/08(木) 19:42:49 ID:JA4i91hg
投下完了、まず改めて前々回と前回の代理投下してくださった方に感謝
そして今回で少し複線回収です、だけどちょっと展開が唐突過ぎる気がする…
もうちょっとやりようがあった気がしないでもないですし、やはりSS書くのは難しいです
それに予定よりも分量が多くなったし、色々精進せねば

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:48:43 ID:ZQYR1FVP
GJでした!
まずは本スレ復帰おめでとうございます。
長女をトラブルに巻き込むのか、今回の舞踏会編の続きに期待してます。

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 19:52:11 ID:2fs56VHG
復帰お疲れ様GJ&名探偵マザリーニ頑張れ!

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 21:13:47 ID:GN5qWBpI
マザリーニが倒れないか心配になってきたGJ

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/08(木) 21:29:46 ID:jtdlGlTn
イヤイヤ盛り上がってきましたよ、GJッス!


697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 00:40:55 ID:csFGBwAf
本スレ復帰おめでちゃー
いい感じで盛り上がってきてるじゃない〜。
ゆっくりでいいからがんばってくださいな。応援してます。

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 01:18:47 ID:znGVjqPS
隠者GJ!
さりげなく色々なところが色々なところにリンクしている、こういう小ネタのちりばめ方は凄い、尊敬する。
遍在を使うワルド相手にどうするのか非常に気になるところだ。

アンリエッタ+康一GJ!
エレノオールか!しかも使い魔の話題になるとはドキドキだな。
マザリーニの苦労人さがよく出てる、特にオールド・オスマンとは関係がありそうだけど、あまり他の作品だと描かれないので新鮮みがあって続きが気になります。


699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 02:36:51 ID:HpKRktEx
次回も期待GJ!

700 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:20:09 ID:znGVjqPS
こっそり

701 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:21:12 ID:znGVjqPS
トリステインの首都トリスタニア。
タルブ戦で勝利したトリステイン軍と、アンリエッタを称えるお祭りも一段落し、街は普段の落ち着きを取り戻していた。
とは言っても首都である以上、にぎやかであることには違いはない。
平民達にはあまり関わりのないことだが、この日、王宮ではシュヴァリエ授与式が行われていた。

トリステインの貴族達にとって、シュヴァリエの称号は最下級ではあるが、非常に名誉な称号でもあった。
タルブ戦で活躍した者達ですら、恩賞や勲章、もしくは役職を与えられた者達がほとんどであり、シュヴァリエを授与される者はシエスタとモンモランシーの二人のみだった。

王宮の一室で待機するように命じられたシエスタは、革張りの柔らかいソファに身を預けていたが、柔らかすぎて落ち着かないようだった。
魔法学院の制服を着たとき、自分がこんな上質の服を着て良いのだろうかと恐れたものだが、王宮はそれにも増して豪華であり上品であり、そして恐ろしかった。

オールド・オスマンとミス・ロングビルは、先ほどアニエスと名乗る女騎士が連れて行ってしまい、40メイル四方はありそうな部屋でシエスタは孤独だった。
壁を見てみると、薄い灰色と茶色の波が通っており、それが天然の岩石模様なのか練金で作られたものなのかシエスタには判別できない。
しか平民だったシエスタには考えられぬほどの手間と技術によって作られていることは想像に難くなかった。
ソファにしてもそうだ、生まれて間もないグリフォンの産毛でも使われているのだろうか、ふわりと体を包み込む感覚は生まれて初めてのことだ。
視線をテーブルに向けると、つなぎ目一つ無い大きなテーブルに金箔の線が入っている。
テーブルの大きさは縦2メイル横4メイルの長方形だが、一枚の樹木から削り出されたらしく、深い茶色の木目には一つとして繋ぎ目はない。
ラ・ロシェールの桟橋には劣るが、かといってこれほどの樹木はなかなか見かけられぬ事だろう。


これから王女、いや女王となったアンリエッタの前に呼ばれ、直々にシュヴァリエを授与される。
それを考えると、シエスタは今にも気絶してしまいそうなほど、頭が混乱してしまう。

天井を見上げるとくすんだ銀色の細工が施され花びらの形をしたシャンデリアが象牙のフィルターごしに光を出しており、窓から入ってくる光だけでは照らされぬソファの足下までをも十分に照らしていた。
よく考えてみれば強い光なのに目が痛くならないのはこれも魔法か、かなりの手間と技術と、金がかけられているに違いないと思って……シエスタは考えるのを止めた。
ミスタ・グラモンが『貴族の生活には見栄も必要なんだ』と語っていたが、どこまでが見栄なのか、どこまでが純粋な財力なのか、シエスタにはとても考えることは出来ない。


不意にガチャリとドアを開ける音がして、シエスタは体を強ばらせた。
扉の方に視線を向けると、制服姿のモンモランシーが親に呼ばれたという
「緊張してる?」
もじもじと手を膝の上で動かしたり、壁に掛けられた絵画や調度品を見回しているシエスタに、モンモランシーが声をかけた。
「あ、え、はい。緊張、してます」
肩をびくっ、と震わせつつ、シエスタが答えた。

顔を上げたシエスタの瞳には、リサリサと同じ深い優しさと厳しさを湛えた色が浮かんでいた。
「そうよ、だから緊張し過ぎちゃ駄目」
モンモランシーはそう言うと、にっこりと笑った。

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:21:25 ID:6Re+L/wU
|∀・)

703 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:22:40 ID:znGVjqPS
その様子を見たモンモランシーが、にこりと笑う。
「私も緊張してるわよ」
「落ち着いてるじゃないですか」
「落ち着いてる?ううん、心臓がどきどき音を立ててる、シエスタに聞こえるんじゃないかってぐらい、私、緊張してるわ」
モンモランシーが自身の胸に右手を当てた。
シエスタの向かい側の席に座ると、緊張してきょろきょろしているシエスタを見つつ、モンモランシーが喋り始めた。
「…私の家はね、代々ラグドリアン湖に住む水の精霊と関わってきたの。あの湖ってすごく綺麗で、深くて…ほんとうに神秘的なのよ」
「水の精霊、ですか」
「そう。あなたも使ってた水の秘薬、あれも水の精霊の一部よね。モンモランシ家は代々水の精霊との交渉役を担ってきたわ…でも、ある時水の精霊を怒らせちゃって、交渉役を外されたの」
「……」

シエスタは黙ってモンモランシーの話を聞いた。
なぜこんな話をするのか解らないが、大切な話をしていると感じていた。
「水の精霊に頼んで、大きな瓶に入って貰ったまでは良かったんだけど…お父様ったら『歩くな、床がぬれる』なんて言っちゃうから、水の精霊を怒らせちゃったのよ」
「……」
「シエスタ?……おかしいとか思わないの?」
「え!いえ、あの、私おかしいとか、そんなことは」
しどろもどろになるシエスタを見て、モンモランシーはため息をついた。
「もう、ちょっと緊張がほぐれるかと思って恥ずかしい話までしたのに」
「すみません…」
「謝らなくたって良いわよ。…ともかく、それで水の精霊を怒らせて干拓は失敗。私の家は交渉役を外されたわ」

モンモランシーは居住まいを正すと、凛とした表情でシエスタに向き直った。
いつものモンモランシーと違い、普段意識することのなかった貴族としての威厳に満ちている気がした。
「だから私は緊張なんかしていられないの。私がシュヴァリエになったことで交渉役に戻れるかもしれないんだから。私はモンモランシ家の一員として恥ずかしい姿は晒せないの」
「……!」
シエスタはツバを飲み込んだ、その時の音がモンモランシーに聞こえるのではないかと考えてしまうほど、体の中で大きく響いた。
モンモランシーの持つ迫力は、彼女自身が背負っている家名その他諸々のものの使命感だった。
魔法学院の一員となって、貴族の間に混じって行動することに慣れたつもりだったが、
決定的に違う生まれの差が見えた気がした。

「シエスタにも、何か目標とか、夢とかあるんでしょう?それを思えば大丈夫よ」
「目標、夢…はい。あります」
モンモランシーがシエスタを気遣って、話をしてくれたのだと、今更ながらに気づいたシエスタ。
少し落ち着きを取り戻したのか、深くため息をつくように息を吐き出して、ゆっくりと音が立たぬ程度に波紋の呼吸を始めた。

顔を上げたシエスタの瞳には、リサリサと同じ深い優しさと厳しさを湛えた色が浮かんでいた。
「そうよ、だから緊張し過ぎちゃ駄目」
モンモランシーはそう言うと、にっこりと笑った。

704 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:25:07 ID:znGVjqPS
その後、女官が二人を玉座へと案内し、厳かにシュヴァリエの授与式が行われた。
モンモランシーには、モンモランシ家から当主以下何名かが出席し、シエスタには親族の代わりに魔法学院学院長オールド・オスマンとミス・ロングビルが出席した。

他には、タルブ戦に参加した将軍が数名と、ロングビルのお目付役としてアニエスがいるだけであった。
略式とはいえ女王アンリエッタ直々にシュヴァリエの授与を行うのだから、モンモランシ家の感激といえばそれはもう大変なもので、モンモランシーの父親は誰よりも緊張していた。
対してモンモランシーとシエスタの二人は、あらかじめ女官に教わった通りの礼節を守り、堂々としたものであったという。




授与式が終わった後、シエスタ達は先ほどまで使っていた控え室に戻り、オールド・オスマン達やモンモランシ家の人々と共に談笑していた。
モンモランシーの父親が言うには、オールド・オスマンは昔と全く変わっていないらしい。
改めてオールド・オスマンの不可思議さを確認した二人だった。
「ところでミス・シエスタは、怪しげな魔法を使うと聞きましたが」
父親の『怪しげな』、という言葉にモンモランシーが眉をひそめる。
モンモランシーはシエスタの能力を高く評価しており、友人だと思っているが、他の貴族が元々平民だったシエスタを見下すのは至極当然のことだ。
「ほっほっほ、シエスタはワシの恩師の…ええとひ孫さんでしての。正確には水系統ではありませんのじゃ」
「ほう?」
興味深そうに聞き返すモンモランシーの父に、オールド・オスマンは飄々と、時折嘘と真実を混ぜながら答えた。

「まあ、軍人なら魔法の力だけでなく体も鍛えて基礎体力を向上させるじゃろう?それと同じじゃよ、シエスタは自己治癒能力を他人に分け与えられるほど持っておるんじゃ」
オールド・オスマンは、シエスタの曾祖母は吸血鬼退治を生業とする女性であり、彼女の使う魔法は平民も貴族も本来持っているはずの力だと説明した。
特にその力は平民、貴族、亜人、精霊…つまり生命が必ず必要とする力であり、特にその力は治癒の力として非常に優れているのだと主張するに至って、モンモランシ家当主の目に、何かを打算するような表情が浮かんだ。

オールド・オスマンはモンモランシ家が干拓に失敗し、苦しい経済状況に陥っていると知っていた。
だからこそあえて「精霊」という単語を含ませて興味を惹いたのだ。
「ミス・モンモランシー、シエスタと共に治癒を繰り返して、何か得るものはあったかね?」
突然オールド・オスマンから話を振られて、紅茶を飲んでいたモンモランシーの動きがピタリと止まった。
オリーブのような鮮やかな緑で描かれたツタが、ソーサーの中央へとカップを導く。
モンモランシーは静かに、浅く広口のティーカップをソーサーに乗せると、手に持ったソーサーをテーブルに降ろしてから一呼吸を置いた。

「シエスタのおかげで学ぶことは沢山ありましたわ、水の流れがより微細に感じられますの。体全体の流れを大きく感じることで、かえって微細な濁りや漏れが感じ取れるようになりましたわ」
「おお!そうか、それは素晴らしい、いずれはトライアングル、いや、水のスクエアになれるかもしれんな!」
興奮した口調で喜びを表現する父の姿を見て、モンモランシーは少し困ったように肩をすくめた。
「ミス・シエスタ!これからも娘のライバルとしてよく頑張ってくれたまえ」
「は? …はい!あ、それに私もミス・モンモランシーにお世話になっていますから」

一瞬呆気にとられたシエスタだったが、勢いよく返事をして、顔を真っ赤にした。
そんなシエスタを見て、モンモランシーが笑っていた。


705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:25:22 ID:flOXqGnQ
ミテルヨー

706 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:26:16 ID:znGVjqPS
一方、ロングビルは一足早く王宮を出て、城下町を歩いていた。
成り行きで仕方なく、不本意だが仕方なくシュヴァリエの授与式に出席したが、正直なところ生きた心地がしなかった。
今でこそなりを潜めているが、ロングビルはトリステインの貴族達に一泡も二泡も吹かせた『土くれのフーケ』そのものなのだ。
その上王宮内ではアニエスがぴったりと後ろに張り付いていた、ただでさえ息苦しい空間なのに、余計な息苦しさと不安を感じ、早々に王宮から立ち去ったのだ。
唯一の救いは、アニエスがあらかじめ「王宮内では行動を監視させてもらう」と前置きしてくれたことだろうか。
どうせなら王宮を出る前に、どこかに隠れているウェールズに「バカ野郎ー!」と罵声でも浴びせてから出て行けば良かったかなと思いつつ、ロングビルは裏通りに入っていった。
裏通りには秘薬の材料や、マジックアイテム類を売っている店がある、表通りの大きな店と違い中古品や粗悪品、もしくはご禁制スレスレのものを売っている店があった。
そのうち一つ、がらくたのようなマジックアイテムを扱っている店に入ると、ロングビルは壁にかけられた板に目をやった。
薄暗い店内の壁にぶら下がるそれは、幅一メイルほどの木板で、手のひらサイズのメモがいくつも貼り付けられていた。
よく見ると『高く買い取ります』等と書かれており、この店の常連達が欲しい商品を集めるために使う掲示板のようだった。
そこに目的のものが貼り付けられていないのを見て、ロングビルは落胆し眉間にしわを寄せた。
…つまりは、ルイズからの連絡が無いのだ、注文書が連絡の代わりになっているはずだが、それが無い。
タルブ村での戦いで『アルビオンを疾走した騎士が現れた』とは聞いている、デルフリンガーは『心配するな』とは言っていたが、ルイズが今どうしているのか気になって仕方がなかった。

おかしな話だが、ルイズという存在はロングビルの心に完全に入り込んでいた。
化け物、吸血鬼、貴族、虚無、理解の範疇を超えた存在を裏で支えているのが私だという自負があった。
もし、ルイズに見捨てられたら…と思うと、ロングビルの背筋に冷たいものが走る。



「今日は買っていかないのかい」
「え?ああ、めぼしいものがないね」
店の店主に声をかけられ、ロングビルは素っ気なく返事をした。
店主の体つきは良く、カウンターの上にだらしなく出した腕は太い、しかし背は低いようで椅子は他よりも高いものを使っていた。
浅黒く、頬にしわの刻まれた初老の男性だが、昔は傭兵か何かをしていたらしい。
「また来るわ」
そう言ってロングビルは店を出て行こうとした。
ギィ、と音を立てて扉を開くと、フードを被った二人組が店に入ろうとしているところだった。
身分を隠して店に来るものや、すねに傷を持った者がフードを深く被ることは多いが、それにしてもボロのようなフード付きローブを着た二人組と鉢合わせするのは不気味だ。

早々に立ち去ろうとするロングビルの腕を、二人組の片方が掴む。
ギョッとして振り向くと、フードを被った二人組のうち、背の低い方が左手でロングビルの左腕を掴んでいた。
ギィー、と間の抜けた音が鳴る、扉の閉まる音だ。

「あ」
あんた何者だい、私に何か用?……と言おうとしたロングビルの表情が固まる。
フードの隙間から見慣れたピンク色の髪の毛が見え隠れしていたのだ。
「丁度良かったわ、鳥で落ち合いましょう」
フードを被った女はそう言ってロングビルから手を離した。


707 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:27:19 ID:znGVjqPS


夕方、空が赤みがかる頃…フードを被った二人組と、ロングビルの計三人は、ブルドンネ街のはずれにある安宿で合流した。
この宿屋の前には秘薬屋があり、元はどこかの貴族の三男だった男が店主を務めている、店主には使い魔が居て、それがカラスだったので、この店の近くにある宿のことを「鳥」と言っていたのだ。

ロングビルは右手の袖に仕込んだ杖を取り出し、サイレントを唱えた。
土系統を得意とするロングビルは他の系統が苦手だが、それでも盗みに使えるサイレントは必死で練習し、会得していた。

ディティクト・マジックを唱え、この部屋が覗かれていないか、音を聞かれていないかと確認をしてから、ベッドに座る二人の前で呟いた。
「耳も目もないみたいだよ」

ロングビルの言葉を聞き、二人はフードを外した。
「ふう」
窮屈な服装から解放されたのか、大げさに息を吐きながら、ルイズがフードを外した。
ピンク色の髪の毛が短く、ショートカットになっているのを見て、ロングビルは軽く驚いた。
「切ったの?」
「切れたの」
ルイズが短く答えると、ルイズの隣に座る男が、ためらいがちにフードを外した。
「あら、いい男じゃない」
「もう、キュルケじゃあるまいし」
ワルドの姿を見たロングビルは軽口を叩き、ルイズもそれにつられて笑い出した。
「…で、何者なのか説明してもらえるんだろうね」
ロングビルが備え付けの椅子に座りつつ、ルイズに質問する。
「ええ。彼はジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。この間アルビオンの王様を殺した人よ」

「…なんですって?」
ロングビルの瞳が驚きに見開かれる。
「とりあえず…そうね、タルブ戦の話をする前に、彼との再会から話しましょ」

そう言って、ルイズはワルドと自分との因縁を語り出した。
ニューカッスル城では、まだ自分がルイズだとは気づかれてなかったこと。
タルブ戦で戦い、吸血竜となった吸血馬を翻弄するほどの実力があること。
そして『エクスプロージョン』を放った後、ワルドの母親を生き返らせようとしたが、失敗してしまったことなどを話した。
ティファニアに関することはあえて話から除外した、今の時点でテファの存在を事細かくワルドに教える必要はないと判断したからだ。

最後に、ワルドの母から聞いた話を元に、高等法院のリッシュモンがレコン・キスタに通じて居るであろうことまで話した。
その間、ワルドはじっと黙っていたが、話が一段落するとおもむろに口を開いた。
「ルイズ、こちらの女性は?」
「土くれのフーケよ」
ルイズがあっさりと自分の正体をばらすので、ロングビルが慌てた。
「…!ちょっ」

「ああ、君がか。ルイズから話は聞いたよ」
だが、予想に反してワルドはあっさりとそれを受け入れた。
ロングビルからしてみれば、ワルドという男は良くも悪くも純粋で子供っぽい。
『ルイズを殺した憎きフーケ』だと思われていたらとても勝ち目はないと思っていただけに、そのあっさりとした反応が返って不気味だった。
戦い方によってはルイズを圧倒する実力の持ち主なのだ、どう考えても勝ち目はない。
「心配するな、ルイズが自分を死んだことにした後、君はルイズを影ながら支えてくれたのだろう?僕は君のような人が居てくれたことを嬉しく思うよ」

ワルドは心底からそう言っているようだった、打算や、こうかつさという者がとても感じられないほど無邪気な言葉に、まるで毒気を抜かれたロングビルは力なく肩を落とした。
「いや…まあ、そう思ってくれるなら、それはそれでいいけれど…」

ふと思いつく。
この男も、きっとルイズに惹かれているのだろう。
自分と同じように、ルイズに見捨てられたくないと思っているのだろう。
さらけ出すには恥ずかしい心を、容易に露出させてしまうのが、ルイズの魅力なのだろうかと思った。



708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:29:35 ID:flOXqGnQ
支援

709 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:32:09 ID:znGVjqPS
「あんたも大変だったろうけど、私も大変だったよ。そうそう、一昨日アニエスって奴とウェールズが魔法学院に来てさ」
「一昨日?」
ルイズが聞き返す。
「そう、一昨日さ」
ロングビルは、シエスタとモンモランシーがシュヴァリエを授与されたことを話した。
また、ウェールズが身分を隠して魔法学院を訪ねてきたことも話すと、ルイズは少しだけ不満そうに顔を見上げ、そのままベッドに寝ころんだ。

「……シエスタがシュヴァリエかあ」

本来、戦場から一番遠いはずの人が、戦場で活躍してシュヴァリエを授与されたという話しは、ルイズの心に重くのしかかった。

「………」
ルイズは、天井を見上げつつ、喉の奥から出てこようとした言葉を飲み込んだ。

”会いたいな”

会ってどうする?自分は生きていたのだと告白するか?
おそらく、それは無理だろう、オールド・オスマンが吸血鬼対策を練っているはずだ。
虚無の魔法にある『忘却』を使って、吸血鬼に関する記憶をすべて消してしまえば、あるいはシエスタと再会できるかも知れない。
そしてキュルケ、モンモランシー、タバサ、ギーシュ、あの時私を助けようとしてくれた友人達とまた笑いあえるかも知れない。

自分が死んだという記憶を消せば、ちい姉様に会えるかもしれない…

そこまで考えてルイズは頭を振り払った。

「…だめね、思い出に浸ると弱くなるわ」
ルイズの言葉を聞いたワルドが呟く。
「そうかもしれないな」

少しの間沈黙が流れると、ロングビルが唐突にルイズの頭を指さした。

「ところで、どうしたんだい」

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:33:41 ID:flOXqGnQ
ルイズがカリスマを放ちだしてるな……そして憑き物が落ちたかのようなピュアワルド支援

711 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:35:34 ID:znGVjqPS
「何が?」
ルイズが返事をしつつ、ロングビルの指先を見る。
それが自分の髪の毛を指しているのだと気づいたので、ルイズは苦笑した。
「失恋とかそんなんじゃないわよ、ちょっと油断して切られちゃったの」

「お隣の色男にかい?」
「バカね、そんなんじゃないわ。ワルドの首だって切られそうだったもの」

話が剣呑な方向に行きそうなので、ロングビルが眉をひそめた。
そして期待通り、ルイズはまた突拍子もないことを言い出したのだ。

「ちょっとミノタウロスと戦っちゃったの」

「はあ?」

ロングビルは口を半開きにして、この波乱の人生を送る少女の言葉に呆れた。


To Be Contined →

712 :仮面のルイズ:2007/11/09(金) 05:37:09 ID:znGVjqPS
投下したッ!
早朝にもかかわらず支援ありがとう。

あと>>701のラスト3行はコピペミスです、脳内で削除おねがいします。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:39:55 ID:flOXqGnQ
乙。願書書いてたらこんな時間になってた……しかしそれでリアルタイムで読めたのだから塞翁が馬だな。

ルイズとシエスタが危うくエンカウントする所だった気がする、おマチさんが帰るまえではまだ安心出来ない気もするが。
そしてエンカウント表のダイス目が走ってミノタウロスとうっかりエンカウントするとはお茶目さんだなルイズ(命がけ的な意味で)

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 05:47:45 ID:aSRxehH9
GJであります、ルイズの周りには色んな人が集まってくるなぁ
かつてのDIOのように、彼女はLISとアルファベット三文字で呼んでしまってもいい気がする
それほど仮面ルイズのカリスマは凄い

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 06:36:14 ID:OwL6TEiN
GJ!
これ以外になんの言葉があろうか!
ってかミノタウロスと戦ったのかよw

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 07:07:09 ID:LZztuwaa
朝からいいもの見せてもらいました
これで気分よく仕事にいけそうです

本当に乙!

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 07:32:27 ID:WS8Lq7Qn
GJ!
ルイズは着実にカリスマ性を身につけているな。
そしてショートカットのルイズ……。いい!スゴクイイ!

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 07:49:25 ID:TntnrZ0L
GJ!
>>713のせいでミノタウロスと肉弾戦を演じた某エルフ思い出したw
あと>>717に同意

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 08:17:13 ID:9hLLEEem
仮面氏GJ!!
あの後ルイズとワルドが何をしていたかスゲー気になるww

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 08:22:03 ID:YE82sPvd
仮面さんGJ!
今回も相変わらず引き込まれる話だなあ
登場人物から伸ばされた糸が複雑に絡み合っていくのは
読んでいて非常に面白い
吸血鬼となってもルイズに人が集まってくるのは
虚無が使えることよりも大きな意味をもっているのだろうな

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 09:49:21 ID:csFGBwAf
仮面の人GJ!
おもしろいと素直に思えるってのがすごいな。
キャラ一人一人が魅力的ですげえ引き込まれました。

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 10:10:43 ID:b47FfjVc
仮面のお方GJ!
ミノタウロス……タバサと戦った奴か?
ウンガガとか言う名前だったら吹くが

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 10:32:50 ID:za5k3v0/
仮面さんGJ!!
まじカリスマ凄いなぁ。



>>718
それは何処のエルフの重戦士?w

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 11:03:20 ID:y4F1XNhO
仮面氏GJ!!

オスマンが怖いな。気づいたら、トリスティンの貴族がみんな敵ですた。てなことになるかも知れん。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 12:50:44 ID:FGeXje//
ハルキのミノタウロスはルイズでも梃子摺る程なのか… 仮面さんGJ!

>>722
む、エルフの重戦士が分からない。ソードワールドか何か?

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 13:27:35 ID:ciiuY1y0
ミノタウロスっつーても普通にガチで勝てるような連中ばっかだから、あんま強そうって印象ないな。

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 14:24:22 ID:CHadRIjd
ギアッチョ「ミノタウロスの名前の意味の……『ミノスの牛』の…
       『ミノス』……ってよォ〜〜。
       『牛』ってのは、わかる……スゲーよくわかる。
       顔がまんま牛だからな…。
       だが、「ミノス」って部分はどういう事だああ〜〜〜っ!?
       ミノスが牛を産んだっつーのかよーーーーーッ!
       ナメやがってこの名前ェ、超イラつくぜェ〜〜〜ッ!!
       ミノタウロスを産んだのはパシパエじゃあねーか!
       産めるもんなら産んでみやがれってんだ!ミノスゥーーッ。
       どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
       ミノスの牛って、どういう事だッ!ナメやがってクソッ!クソッ!」

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 15:26:54 ID:c7p++RpG
ミノタウロス
ギリシア神話においてはクレタ島のミノス王の妻パシパエの子である。
星,雷光を意味するアステリオス(Asterios)と名づけられるが,
ミノス王の牛を意味するミノタウロスの呼び名のほうが有名。


729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 15:32:44 ID:z4C9eAvs
ミノタウロス…どこぞの女神転生で魔王をやってた方を思い出した

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 16:05:25 ID:afx3mj3S
ミノタウロスの皿

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 16:09:04 ID:SZUVKMWC
ゼロ魔世界には、武術を極め鬼神のような強さを得た史上最強のミノタウロスがいたのかもしれん

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 16:24:14 ID:KQfaZFgF
>>730
ふじこ
自重

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 16:33:29 ID:qvm7dj6J
別にみのさんが一匹だったとはいってないじゃあないか
流石に雲霞の如く襲ってきたら吸血鬼といえど辛かろう

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 16:47:02 ID:kLQbRYGU
長時間かけて固く形成された「価値観」・・・偏見と言いかえてもいい。
立派な老人であればあるほど、致命的な思い込みをしてしまうものだ。

と、格好つけて言ってみるテスト

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 17:11:24 ID:KQfaZFgF
ゴキブリが「私はきれいなゴキブリです」とか言い出すような感じか

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 17:12:52 ID:bxBrqNpL
うっかり調べちゃったじゃねえか
  _, ,_  このやろう!
( ◎д◎)
  ⊂彡☆))Д´) >>730

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 17:12:59 ID:kLQbRYGU
罪を犯さなければ悪人ではない、っていう感じだ

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 17:27:03 ID:fyokSG1s
>>736
藤子作品はダークな作品が多すぎる

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 18:10:29 ID:elsS2Va+
藤子作品の恐ろしさは異常。
ところでワルド座談会が書きあがったから投下してもいいかな?

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 18:21:47 ID:kKJHwsBB
ワルド支援

741 :ワルド座談会:2007/11/09(金) 18:22:04 ID:elsS2Va+
ワルド'S「いや、やっぱり…『シエスタ』……『オスマン?』………『ルイズは流石に…』…………!!」
ワルド'S「ところで…『…針串刺し…』……『…輪切り…』………『…消し炭…』…………」
仮面ワルド「皆久しぶりだなあ!いったい何を話しているんだ?良かったら私も混ぜてくれないかな?」
いぬっ!ワルド「やあ、仮面ワルド。君は今来たところか?」
仮面ワルド「ああ、君はいぬっ!ワルド…会えて光栄だよ。ところで皆は一体何を話しているんだ?」
いぬっ!ワルド「いや私も今来たところだから彼らが何を話しているかは解らないな…ところで話は変わるが、君は中々活躍しているそうじゃあないか。聞いたぞ?この色男め!」
仮面ワルド「いやいや僕なんか所詮はルイズの引き立て役だよ。君に比べたら…よっ!!このハルケギニアを…いや!!ルイズを護るイーヴァルディの勇者をも超える英雄、その名も『黄金ワルド』!!」
いぬっ!ワルド「勇者だなんて照れるよ…君は自分を卑下することは無い、君は僕なんかよりずっと格好良いさ!!もう『ロリド』だの『アカタイサ・モドキ』だの言われない位立派だぞ!君こそ真の『黄金ワルド』だよ…」
仮面&いぬっ!ワルド「「ああ『黄金ワルド』…なんて素晴らしい響きなんだろうか…」」
星屑ワルド「やあ『ルイズの相棒=死亡フラグ(運が良ければ離脱で済む)が立っちゃったワルド』!!」
仮面ワルド「え?」
見えないワルド「それに『デルフ&リスキニハーデン・セイバー・フェノメノンの二刀流で微塵切りにされるワルド』じゃあないか!!!今ちょうどお前らの事話してたんだよ…」
いぬっ!ワルド「はい!?」
星屑&見えないワルド「「お前らがどんな風に死んでしまうか、をな。」」
DIO魔ワルド「波紋シエスタに殺されてしまえ、仮面ワルド」
隠者ワルド「犬でもいいから使い魔にルイズ取られて殺されろ、いぬっ!ワルドめ」
静かワルド「ルイズに爆殺されろ」
ヘビー&鉄ワルド「「トラウマ作れ、それで一生治るな」」
不死ワルド「男とキスしてしまえ、そんで死ね」
白亀&愚者&遺産ワルド「「「仮面ワルド…お前は半裸のルイズを見たり、おんぶして貰ったり…羨ましいんだよこのクソ野郎!死ね!!氏ねじゃなくて死ね!!!」」」
ワルド'S「「「「「「「「兎にも角にも惨めに死んじまえ。それから白亀&愚者&遺産ワルドは自重しろ」」」」」」」」
いぬっ!ワルド「死ねとか洒落にならない事言うなよ!それ以前に嫉妬なんて見苦しいぞ!!」
仮面ワルド「いぬっ!ワルドの言うとおりだ!!それにDIO魔ワルド、君は今後の展開次第で上手く行けば黄金ワルドになれる可能性があるかもしれないじゃあないか?」
DIO魔ワルド「五月蝿い!!お前に解るか!?ルイズの目の前でメイドにボッコボコにされた上に何だか負けフラグ踏んでる俺の気持ちが!!!」
見えない&星屑&静かワルド「「「お前ら『黄金ワルド様』には解らないだろうな…俺達みたいに惨めに死んでいく悲しみと虚しさはな…」」」
ワルド'S「「「「「「「「今はそのポジションを喜べ!!だがこれから常に死の恐怖に取り付かれて精々おっかなびっくり暮らすんだな!この『死亡フラグ踏みかけワルド』どもめ!!!」」」」」」」」
仮面&いぬっ!ワルド「「五月蝿い!!本当に死んだらどうする!?縁起でもない事を言うな!!!このダメワルドどもめ!!!!」」
ナンダトー!? シネー!シンデクサッチマエー!! ダマレ!ダメ゙ワルメドドモ!! ウルセー!コノロリコン!! ワタシタチハロリコンジャナイ!!! タマニハロリコンモイイヨネ!!! ジチョウシロ、コノヘンタイドモ!!!! シンジマエー! チクショー! ワーワーギャーギャー…


アヌビスワルド「僕もギーシュさんのお陰で愛に目覚め、おっぱ…ゲフンゲフンルイズ達の仲間になれた黄金ワルドなのに、二人と違って他のワルド達に狙われていない。これはきっと…」
アヌビスワルド「きっとギーシュさんの愛の力だな!!流石ギーシュさん、その愛の力は僕を他作品ワルド達からの嫉妬から護ってくれる…そんなミラクルラブパワーに痺れる、憧れるゥ!!!」
仮面&いぬっ!ワルド「「(お前みたいなおっぱい野郎が黄金ワルドとは言い難いし。仮に黄金だとしても、『三枚目キャラは生き残りはすれどもルイズとくっ付ける訳無い』からだろうが…)」」

742 :ワルド座談会:2007/11/09(金) 18:24:25 ID:elsS2Va+
以上、『投下って今さ!!』
ところで次、座談会ネタを投下するとしたらどれくらい間隔空ければ良いのかな?


743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 18:40:47 ID:g65IG/gd
正直な話、ジョジョとゼロ魔の二次創作から離れてる三次創作だしあんまり頻繁にはやって欲しくないな

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 18:51:09 ID:IKMjxzAd
>>739いいとも。

徐々に成長してルイズ様化が進んでいく仮面ルイズに目が離せない。ルイズなら
すぐアーカード級の立派な魔王に成れそう。仮面の人GJ

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 19:19:50 ID:vZZmsfJO
ハルケギニアのミノタウロスはトロル鬼並のパワーと鋼鉄の皮膚、恐ろしい生命力を持ったチート生物だっけ
相性が悪いってのも含めてタバサが真っ向勝負じゃ勝てないほどの

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 19:40:38 ID:ZIongigf
そのうち赤石やら『世界』やらが出てきかねんな。このLISなら。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:07:27 ID:KQfaZFgF
>>745
硬い強いしぶといの三拍子なのか
シンプルだけに手強そうだな

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:07:50 ID:YS3UUn5s
>ワルド座談会氏
個人的には避難所でお願いしたい所存です。
なんかファンタのような駄目な感じがひしひしと伝わってきて、
読むのが辛いです。><


749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:11:07 ID:ISMHPWJe
真っ向から勝てるのはスタプラやパープルヘイズやマンインザミラーやキラークイーンかな。
ボッコボコにして溶かして閉じ込めて爆殺!

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:13:41 ID:H8LyTWu4
>>747
アッーダン自重

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:14:11 ID:6siAoBp1
>>742あまり嫉妬ネタはしないほうがおもしろいな〜

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:24:39 ID:IKMjxzAd
DIOからスタンドを奪い取るLIS様か。
DIO「このDIOがAAAAA。」
DIO身体の内側からLISに食い尽され頭をアンロックで消し飛ばされ完全消滅。
LIS「貴方の敗因はたった一つ、自分の実力を過信しすぎ私を見くびった…ただそれだけよ。」
満身創痍ワルド(あの化物(DIO)がまるで虫けらだ…君は人間から何になったんだ…ルイズッ)
LIS「貴方のコレは私が有効利用させて貰うわ。」
記憶の魔法でDIOから奪った世界のDISKを装着。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:36:50 ID:CHadRIjd
>>745
それでチートだと柱の男たちなんて
マシンガンで撃たれても死なないし、ダイナマイト食っても破裂しないし、万が一体がバラバラになっても再生するし、脳だけでも動けるし・・・


時に突っ込みどころを間違えた事に気づいたんだよ

タバサ「ミノタウロスの名前の意味の……『ミノスの牛』の…
     『ミノスの』……ってよォ〜〜。
     『牛』ってのは、わかる……スゲーよくわかる。
     顔がまんま牛だからな…。
     だが、「ミノス」って部分はどういう事だああ〜〜〜っ!?
     ミノスって誰だっつーのよーーーーーッ!
     ナメやがってこの名前ェ、超イラつくぜェ〜〜〜ッ!!
     『ミノスの』っつったら、ミノスって奴が居ないといけねぇじゃあねーか!
     居るってなら出して見やがれってんだ!チクショーーッ。
     誰だ!誰だよッ!クソッ!
     ミノスって、誰だッ!ナメやがってクソッ!クソッ!」

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 20:46:13 ID:nxcKgmPn
>>745
ミノタウロスのパワーって巨大ゴーレムとどっこいじゃなかったっけ?
巨大ってのがどこまでを指すのかはよく分からんが、フーケゴーレムとタイマン張れるようなレベルだったら反則過ぎるな

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 21:45:30 ID:iZ0icUS9
そりゃ産んだのはパシパエで種付けは牛だがなぁ

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 21:50:13 ID:X6raCRET
タバサと戦ったやつなら系統魔法も使ってくるミノ・タン・ロースなんだよな

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 21:53:38 ID:csFGBwAf
 | 三_二 / ト⊥-((`⌒)、_i  | |
 〉―_,. -‐='\ '‐<'´\/´、ヲ _/、 |
 |,.ノ_, '´,.-ニ三-_\ヽ 川 〉レ'>/ ノ 
〈´//´| `'t-t_ゥ=、i |:: :::,.-‐'''ノヘ|
. r´`ヽ /   `"""`j/ | |くゞ'フ/i/     私はディオ・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
. |〈:ヽ, Y      ::::: ,. ┴:〉:  |/ 
. \ヾ( l        ヾ::::ノ  |、      ヴァリエール家の長男だ。べ、別にサイトとか好きじゃないんだからねっ!
 j .>,、l      _,-ニ-ニ、,  |))
 ! >ニ<:|      、;;;;;;;;;;;;;,. /|       ___,. -、
 |  |  !、           .| |       ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、
ヽ|  |  ヽ\    _,..:::::::. / .|       `''''フく _,. -ゝ┴-r-、
..|.|  |    :::::ヽ<::::::::::::::::>゛ |_   _,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ
..| |  |    _;;;;;;;_ ̄ ̄   |   ̄ ̄ / _,. く  / ゝ_/ ̄|
:.ヽ‐'''!-‐''"´::::::::::::::::: ̄ ̄`~''‐-、_    / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ
  \_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /  /  .(_ヽ-'__,.⊥--t-⊥,,_
\    ̄\―-- 、 _::::::::::::::::::::__::/  /  /   ̄   )  ノ__'-ノ
  \    \::::::::::::::`''‐--‐''´::::::::::/  / / / ̄ rt‐ラ' ̄ ̄ヽ ヽ


758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:10:04 ID:96ckK2RO
>>757
DIO様、たまに出てきたと思ったら・・・

どうせならDIO様の為に特攻した上院議員に
労いの言葉でもかけてやって下さい

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:15:53 ID:/2cPnemf
>>757
DIO様、酸素欠乏症にかかってしまって……。

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:16:11 ID:38ZLj6Ls
宇宙1000巡くらいしてそうなDIO様だなwww

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:20:47 ID:2Avb0s/H
>>757
幾らDIO様でもエレオノールお姉様と結婚しようなどとは断じて許さん!
最高にル・ブラン・ド・ラ・ドララララァッってヤツだぁー

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:38:08 ID:BNKyJ6Mo
      _ _   
    /     ヽ
   r .' - 、_ ,.- i
   i / Z   .Σi
  ('ニ! -ー   -、 |
   !.j    |  .|
    ;:    '  i         しばらく見ないうちに
   ..|`ー _ ̄/          親友が乱心していたのを見ると
  _,. 「.ー─┐-',、_           とても
/ii:: :`,. _||__ 、 \           「なぜこんなヤツと親友になったのだろうか」
:: ノ.:: ::l. ─ ll-- .l :: :ヽ              と思う
:: :: :: : :` :: ::|| ::´ :: :: |



763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:39:18 ID:SlHo+6Qa
承太郎の記憶DISC読んだときはいろんな意味で驚愕しただろうな

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 22:40:27 ID:K5/hH1dg
娘が生まれた頃の超デレデレパパが記憶の大半だった

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 23:14:17 ID:ezUTqAIF
>>741
まだいぬワルドは黄金かどうか分からないんじゃね?
と空気を読まずに突っ込む

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/09(金) 23:15:53 ID:afx3mj3S
いきなり友人がオカマになってりゃ誰だって驚くわ

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 00:25:55 ID:nOsvmwBb
>>749
鏡は真っ向勝負じゃあないだろwww
>>762
>>766
あなやしきさん乙

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 07:40:26 ID:9wtEaQAm
そーいえば第二号のジャンプスクエアで荒木先生が、岸辺露伴は動かないを載せるらしい
一号は買うのやめたけど本当に載るなら二号は買ってもいいな

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 11:08:27 ID:eOILDo7M
SQの予告にのってたからだいじょうぶじゃね?

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 11:43:54 ID:UI3SQIpm
岸辺露伴か…
また名台詞が増えそうな気がするぜ

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 19:26:54 ID:/TPB4rEV
超!キング・クリムゾン!
時間を8時間ほど吹き飛ばした!!
神父〜、そろそろお仕事の時間です。

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 19:44:01 ID:BNL0CbI0
最近鉄分が足りてない…。
鉄の人マダー?

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 19:57:59 ID:IyFikEy2
      ,. - ‐ - 、
    , '´      `' 、
   /           ヽ       呼
 _/              \_     ん
 <┬ri/`ヽ、/`\r┬、>     だ
   _l l 二ニ、  ,ニ二 l l_       か
  (、ヽ!_,. - 、j_j, - 、_!ノ )      ね
  {j i`ゝ- ' l ̄lゝ- '´! リ      ?
  _,}ーl   , ‐{_ _}‐、  r'、_
二 __,l  ! ,.‐v‐、 !  l__` ー 、
− '''゙ ̄\  `二´ / ̄ ー 二`
 − '''" ̄`>ーrr‐<´ ̄`''' −
   − '''"´ /||ヽ `"''' −

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 19:59:50 ID:HR8sReFk
>>773
そんなことしてる暇あったら戻ってください

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 22:35:11 ID:qxi9Bg06
>>773
 奥さん大変なんですから

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 22:44:37 ID:prE0T1/d
>>773
仕事も沢山残っているじゃないですか、ほら早くお戻り下さい

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 23:25:32 ID:VsjNKtEA
>>773
「卵の殻をかぶっているようにしか見えない」と市民から苦情が・・・

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 23:28:15 ID:3LUnNUlz
>>773
ワルドの性癖について何か言いたいことは?

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 23:49:04 ID:n/iuXhsi
>>773
あんたは鉄というより鋼の人だ

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/10(土) 23:49:57 ID:CG1bS1jn
>>773
早く仕事に戻ってくださいよ

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 01:03:35 ID:OUlSTkvs
仮面ルイズの従者ワルドは最終的にン・ドゥール化かヴァニラ化しそう。
DIOを一撃で屠れるヴァニラや時間止めしても回避不能な攻撃を仕掛けられる
ン・ドゥールやエンヤ婆のような猛者が従ったのは父親の不在でを補完してく
れる相手を求めたからかも。
従者ワルドの母親の喪失を仮面ルイズが補っている感じだし。

782 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/11(日) 01:51:09 ID:2bBGu5OO
      ,. - ‐ - 、
    , '´      `' 、
   /           ヽ       投下しても
 _/              \_     あぁ〜〜〜
 <┬ri/`ヽ、/`\r┬、>     イイッすかねェェェェェ〜〜〜〜と
   _l l 二ニ、  ,ニ二 l l_
  (、ヽ!_,. - 、j_j, - 、_!ノ )
  {j i`ゝ- ' l ̄lゝ- '´! リ
  _,}ーl   , ‐{_ _}‐、  r'、_
二 __,l  ! ,.‐v‐、 !  l__` ー 、
− '''゙ ̄\  `二´ / ̄ ー 二`
 − '''" ̄`>ーrr‐<´ ̄`''' −
   − '''"´ /||ヽ `"''' −

783 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/11(日) 01:52:12 ID:2bBGu5OO
歓声と怒号の飛び交うヴェストリの広場。
ルイズとヴィリエが対峙する。

まずはルイズが口を開く。

「開始の合図はどうするのかしら?」
「いつでもよろしくてよ、魔法の使えないゼロのルイズに先制攻撃されたところで私の勝利は変わりませんから」
余裕綽々と答える。

「あら、それじゃあお言葉に甘えておきたいところだけれども…
魔法が使えない、は訂正して貰わないとね」

詠唱の短い、コモンマジックを唱える。詠唱は短いが、威力は十分である。
ヴィリエの手前に大穴が空く。
圧倒的にヴィリエムードであった広場はざわめく。

「確かにゼロかもしれないけれど、あなたくらいを吹っ飛ばすくらいの威力はあるわ」
ルイズも負けじと余裕を見せる。

「ゼロのルイズに魔法の侯爵をされたとあっちゃあラインメイジの名が廃れるわね」
しかし、ヴィリエは余裕の姿勢を崩さず、杖を構え、長々と詠唱した。

そして、彼女は2人に増えた。
「これが『偏在』。どう、驚いたでしょ?詠唱が長すぎるから実戦で使えるのはトライアングルの上くらいからだけれど
あなた相手の1対1の決闘なら十分使えるわ」

そう言って偏在を戻す。

しかし、ルイズは挑発に乗らなかった。
「風の魔法の講義、ありがとう。でもミスタ・ギトーの授業で十分でしたわ、じゃあ始めましょうか……
開始の合図は……貴女がコイントスをして、そのコインが地面に落ちたら詠唱を始める、これでいい?」
「ええ、構わないわ。ただ、手加減はするつもりないの」
ヴィリエは一瞬話すのを止めて、また話し始める。
「この世で最も大切な事は『名誉』であると私は考えているの。すなわち最も忌むべき事は『侮辱』する事と考えているわ。
私たち貴族は平民と違って、金や利益のため、あるいは、劇場や食堂の席を取られたからといって、
人と争ったり、命を賭けたりはしないわ。争いは実にくだらんバカのする事。
だけれども、!『侮辱する』という行為に対しては、命を賭ける。殺人も、ブリミル神は許してくれると思っている!
……あなたが決闘を受けた以上、負けたときの仮にも貴族なんだから貴族らしく覚悟くらいはしておきなさい」

観客がざわめく。
食堂の関係者数人は憎憎しげに見つめ、一部の生徒はそうだそうだと野次を飛ばしている。

「あなたこそね、さあ始めましょう」

ルイズは数歩歩き、コインを投げて渡す。
そして、両者が杖を構え、ヴィリエがコインを右手に持つ。
ヴィリエがコインを弾いてトス!
コインが高々と空中を舞う。

コインが上がった瞬間!
ヴィリエはルイズの意外な行動に驚いていた!
なんとルイズは、ヴィリエに向かって突っ走っていった!

コインをトスしたために左手だけで杖を持っていたため、杖を構えるのが遅れる。
そして、後ろでコインが地面にあたり甲高い音を鳴らしたときには

ヴィリエはルイズのタックルを受け杖を落としていた。

「私の勝ちよ、ミス・ヴィリエ」
ルイズはそう宣言した。

784 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/11(日) 01:53:13 ID:2bBGu5OO


 * * *


「な、納得いかないわ、卑怯よ!開始の合図の前に突っ込んでくるなんて!」
「私は、こう言ったのよ『貴女がコイントスをして、そのコインが地面に落ちたら詠唱を始める』
合図の前に走ってはいけないなんて一言も言ってないわ」

ヴィリエは歯軋りをする。
「それだけじゃないわ!コインを自分でトスすればいいのに、わざわざコインを渡すためを装って
近づいて、そして相手の片手をコイントスで塞いで注意がコインに言っている間に…」

「なんとでも言うがいいわ。普通にやってたら風のラインメイジ相手にはやればやるほど不利になることはわかってる。
でも、なんにも覚悟も戦術もない、偉そうな口上叩いて余裕ぶっていた相手ならペンタゴンだって私でも倒せるわよ。
負けたからにはあんたのいう、貴族らしくシエスタを許しなさいよ」
ルイズは片膝のヴィリエを見据えて、いや睨んで、そう述べた。

「わかったわ、あんたがなんでそこまであのメイドに肩入れしてるかはわからないけど…貴族らしく約束は守るわ」
それを聞いてルイズは背を向けて去っていく。


しかし、
「でも…あんたは許さないわ……それに、杖を落としたら負けなんて聞いてないわ!エアカッ…」


しかし、その詠唱は止められる。
観客席から乱入してきた2つの物陰に殴られて。
「負けは負けだ、油断するならそれくらいのハンデ与えても十分戦えるようになってからするんだな」
「おーおー、俺も同じ意見だぜ。気が合うな、亜人さん」

ルイズは、ぽかんと口を開ける。
「えーと…ワムウと…あなたは確か……料理長さん?」
「ああ、料理長マルトー、以後お見知りおきをな」

「許さんぞ平民!ジワジワとなぶり殺しにしてくれる!平民の方は逃がさんぞ!覚悟しろッ!」
起き上がったヴィリエが憤怒の表情でマルトーを睨む。

「あんたがどこの貴族だかは知らんが、決闘後に背後から狙った、なんて知れたら貴族の力は使えるのかねえ?」
しかしマルトーは屈しない。
そのセリフを聞いて、ヴィリエは杖を構える。

「決闘なんていうまどろっこしいことはもう終わりよ!ルイズとその使い魔はともかく、平民一人くらい、家の力がなくても…」

マルトーはなにかを取り出しそれを注入する。
すると彼のオーラが変わりだす。

バルバルバルバル!!
これがッ! これがッ! これが『ドーピングコンソメスープ』だッ!
ウォォォーーム!!
「もしかしてお前、まだ自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」

ヴィリエは、杖を落として逃げた。


 * * *

785 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/11(日) 01:54:19 ID:2bBGu5OO

 * * *

ヴィリエが逃げるのを見て、ギーシュとキュルケが手を合わせる。
「しあわせぇ〜〜〜〜〜っ!」
「私たち金持ちっ………! 億万長者………!」

こっそりと逃げようとする胴元。
それをギーシュがタックルで倒し、押さえ込む。
「嘘だ…夢だろ…これ…夢に決まってる…!」
「ところがどっこい…夢じゃありません!これが現実です!」
「ぐにゃ〜〜〜〜」

その日から数日間、ギーシュの羽振りが異常に良くなるが、70スゥくらいなんてすぐ飛んでいくものである。
半分だけでも実家に送れたのは幸運だっただろう。


 * * *


「あ、ありがとうございました…」
決闘が終わり、広場を離れて厨房に来ている。
普段の料理長の姿に戻ったマルトーにルイズは礼を述べる。

「なあに、いいってことよ、『我らが杖』よ!俺たちがかばうはずのシエスタをわざわざこんな騒ぎまで起こして守ったんだ!
その辺の貴族は嫌いだが…外見や服装だけじゃねえ、あんたは精神的にも貴族だ!気に入ったぜッ!」

周りのコックなども同意見のようで、しきりにうなずいている者も多かった。
「さーて、戦勝祝いだ!おい!1924年物のシュタインベルガーをもってこい!」

ルイズは厨房奥の部屋に案内され、そこの席に座らされる。
すると、料理が運ばれてくる。ヨダレずびっ!なくらい美味しそうだ。
料理に手をつけようとすると、シエスタが厨房に入ってくる。

「ミス・ヴァリエール!大丈夫ですか!」
実際はかすり傷一つしていないのだが、まるで今夜が山だと言われたかのような慌てぶりだった。
「だ、大丈夫よシエスタ、そんなに慌てないでよ」
「で、でもミス・ヴァリエールが私なんかのために決闘を申し込んだなんて気が気じゃなくて…」
「そうやって自分を卑下しないの。ほら、マルトーさんがすごい上等そうなワインを下さったから、一緒に飲みましょう?」
「え、い、いいんですか?ミス・ヴァリエール?」
「前から思ってたけど、そのミス・ヴァリエールっていうのやめてよ、ルイズでいいわ」
「そ、そうですか……じゃあルイズさん、乾杯……」
グラスが鳴る。
「さっ、俺たちも飲みますか。ワムウさんもどうです?」
「少々用があるんでな、その分今日の主役にでも飲ませてやってくれ」
ワムウは食堂から出て行った。



「ひ…ひと思いに宝石を…とっていってくれ」
NO NO NO
「あ…ありがね全部?」
NO NO NO
「りょうほーですかあああーーッ?」
YES YES YES
「もしかして借金ですかァーーッ!?」
YES!YES!YES! ”OH MY GOD”

追記。質素な生徒が一人増えたそうです。

786 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/11(日) 01:56:07 ID:2bBGu5OO
      ,. - ‐ - 、
    , '´      `' 、
   /           ヽ    投下終了
 _/              \_
 <┬ri/`ヽ、/`\r┬、>  このハード(PS3)を買った者に失敗なんて存在しない!
   _l l 二ニ、  ,ニ二 l l_    存在するのは冒険者だけだ!
  (、ヽ!_,. - 、j_j, - 、_!ノ )   価格4万切って妊娠涙目!
  {j i`ゝ- ' l ̄lゝ- '´! リ
  _,}ーl   , ‐{_ _}‐、  r'、_
二 __,l  ! ,.‐v‐、 !  l__` ー 、 あと避難所の亀ナレフ・ジョルノの人お疲れ様です
− '''゙ ̄\  `二´ / ̄ ー 二`
 − '''" ̄`>ーrr‐<´ ̄`''' −
   − '''"´ /||ヽ `"''' −

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 02:00:09 ID:JnuSN4O0
乙!DCS吹いたww

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 06:28:10 ID:ENk3TaJe
GJ!
ルイズがワムウの話したジョセフに感化されるってのが面白い。
そして、PS3買ったんですか・・・w

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 07:51:18 ID:JIb+eo6W
GJ!
しかしDCS噴いたw

790 :来訪者:2007/11/11(日) 07:53:07 ID:XTlM7myU
随分久しぶりかつ、あいも変わらず予定より短く、さらに予定した外伝もないが
投下だ!

791 :ゼロの来訪者:2007/11/11(日) 07:54:33 ID:XTlM7myU
「彼をお願い」
タバサの言葉に、シルフィードがその巨大な頭を縦に振る。
「でも大丈夫なの?あなたがいなくても」
ルイズの問いに、タバサが頷く。
「シルフィードなら大丈夫だよ」
育郎の言葉に、シルフィードは前足で自分の胸をたたいて、まかせなさいと
一声きゅいと鳴いた。

晩餐が終わり、いざ帰ろうという時になって、タバサがシルフィードの疲労を
理由に、ヴァリエールの所有する竜で帰りたいと申し出た。シルフィードなら、
一匹でも学院に帰ることが出来ると言うので、ついでに育郎を乗せて学院に戻る
という事になったのだ。

「えーっと…お父様、お母様それでは学院に戻りますね」
キュルケたちに続いて、ヴァリエール家の竜にのったルイズが広場に集まった
家族達に声をかける。
「うむ。身体に気をつけてな」
重々しく頷く父。
「先生のいう事はちゃんと聞くんですよ」
「はやく魔法が使えるように、真面目に勉強するのよ」
母と姉の言葉に頷くルイズ。
「ルイズ、今度帰ってくる時は、私もっと元気になってるわ。楽しみにしててね」
「いえ、できればこれ以上元気にならない方が…」
「もう、ルイズったら変なこと言って。ね、お父様」
「え?あ、ああ…うむ…そ、そうだな」
思わず目をそらしてそう答える父親に、なんとも微妙な気分にさせられた
ルイズを乗せて、竜は学院に向けて飛び立った。


792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 07:54:40 ID:tGU4DndJ
来訪者ktkr
支援だ!

793 :ゼロの来訪者:2007/11/11(日) 07:55:38 ID:XTlM7myU

「はぁ…」
溜息をついて、エレオノーは机の上のグラスに手をとり、中のワインをあおる。
夜もふけ、家の者の大半が寝静まっている時間だというのに、彼女は一人黙々と
酒を飲み続けていた。それはバーガンディ伯爵に婚約を解消させられたから…
と言うのは理由の半分である。もう一つの理由のために、彼女はアルコールの
力を借りようとしているのだ。
「………ずっとこうしていてもしょうがないわね」
意を決して立ち上がり、部屋をでて、なるべく足音を立てないように目的の
部屋へと向かう。屋敷の者の大半が寝静まっているとはいえ、衛兵が見回りを
しているのだ。エレオノール自身のためにも彼らに見つかるわけにはいかない。
しかしエレオノールは気付かなかった。
道中一度も衛兵を見なかったことの奇妙さに。


794 :ゼロの来訪者:2007/11/11(日) 07:57:26 ID:XTlM7myU

「まさかとは思っていたが…」
育郎のために用意した部屋に、エレオノールが入っていく様子を確認した
ヴァリエール公爵がうめき声を上げる。
やたらと気位が高いエレオノールが、平民の育郎に対し妙に寛大な態度を
とっていた事が気になった公爵は、もしやと思い、こうして部屋の前で
見張っていたのである。
「ぬう…婚約解消させられたからといって自棄になるとは…」
ヴァリエール家の長女が、いくら可愛い妹を病から救った…救った…とにかく
救ったような相手とはいえ、夜半平民の男の部屋に押しかけようとは…
「衛兵を下がらせておいて正解だった…」
もしこんな事が誰かに知れたら大事だと、伯爵は今日ばかりはこの部屋と
エレオノールの部屋との間に、衛兵が見回りに来ないように命じていたのである。
なにせ、あれである。
平民に夜這いをかけたぐらいなら、目撃者の口を様々な手段で封じればいいだけ
ではあるが、もし断られたところでも見られた日には、さすがのエレオノールも
いろいろと危険な領域まで追い詰められるかもしれない。
「いや、まてよ?」
さりげなく酷い事を考えていた公爵があることに気付く。
あの平民は、その医者としての能力だけなら、そこらのメイジが遠く及ばない
ものをもっている。なにせヴァリエール家が八方手を尽くして治療法を探した
カトレアの身体を、あそこまで…過剰に健康にしたのである。
この国では無理としても、ゲルマニア等の平民でも貴族になれる国なら、十分に
貴族になれるだろう。幸い相手はカトレアを救ったっぽいという実績もある。
それなら申し分ないとまではいかないが、なんとか及第点ではなかろうか?
エレオノールの歳は27。
既にいき遅れを通り越して、行かず後家の領域に達しようとしている。
ヴァリエール家の子女たるもの、名家に嫁がねばと思ってはいたが、この際
贅沢は言ってられない状態なのかもしれない。温厚で有名なバーガンディ伯爵
すら耐えられなかったのだ。もうこうなったら平民上がりだろうが、不平を
述べている時ではない。
「ならば後はいつ踏み込むかだな」
例え相手が断っていようが、公爵が出向いて責任を取れと言えば相手は平民、
逆らう事などできないだろう。
「これが…最後のチャンスなのかもしれん…」
どこか遠い目で、娘が入っていった部屋の扉を見つめる公爵であった。


795 :ゼロの来訪者:2007/11/11(日) 07:59:30 ID:XTlM7myU

「おや?きつい方の姉ちゃんじゃねえか?おい、おきろよ相棒」
「…エレオノールさん?」
カトレアの相手で(精神的に)疲れていた育郎であったが、デルフの声に
すぐに目を覚まし、ドアの前に立つエレオノールを見る。
「あの…エレオノールさん?」
うつむいて黙ったままのエレオノールに、育郎が声をかけるが返事はない。
「こりゃ…あれじゃねえか相棒?」
「あれ?」
不思議な顔をする育郎にデルフが続ける。
「野暮だね相棒。夜中に女が男の部屋を尋ねるってこたぁ夜這い以外に」
その言葉を言い終わる前に、駆けよってデルフを握り締めるエレオノール。
「な、なんだよ姉ちゃん!?」
デルフの声を無視して窓を開け放つ。
「そおおおおりゃああああああああ!!!」
「ちょ何おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ………」ガン!キュイ!
「はぁ…はぁ…」
「あの、エレオノールさん?」
双月に届けといわんばかりにデルフを全力投球し、肩で息をする
エレオノールに、恐る恐る育郎が声をかける。
「その…そういうのは僕にはまだ早」
「違うわよ!貴女に頼みがあるの!」
目をむいて怒鳴るエレオノールに気圧されながらも、どこかほっとした様子の
育郎が問い返す。

796 :ゼロの来訪者:2007/11/11(日) 08:00:28 ID:XTlM7myU
「頼み…ですか?」
「…そうよ、カトレアを治療した腕を見込んで、貴方に頼みがあるの」
どうにか呼吸を整え、落ち着きを取り戻したエレオノールが続ける。
「…その前に一つ言っておくけど、このことは他言無用。これは命令よ」
「はぁ、かまいませんけど」
明らかに人に頼む態度ではないが、エレオノールはそんなことを気にもしない。
あまりにも当然という態度に、育郎も不快等と微塵も感じなかったほどだ。
「それで頼みって?ひょっとして誰か知り合いが病気に」
その言葉に首を振るエレオノール。
「違うわよ…その…私の…」
「え?エレオノールさんが病気なんですか!?」
「それも違う…」
「じゃあ一体?」
再び部屋に入ってきた時と同じようにうつむいて黙るエレオノール。
やがてボソボソと小さな声が育郎の耳に届いた。
「私の……………の」
「はい?」
「だから……私の……てほしいの」
「あの、よく聞こえないんですが?」
「だから…その…」
エレオノールは顔を真っ赤にして叫んだ。
「私の胸を大きくして欲しいの!!!」

797 :来訪者:2007/11/11(日) 08:02:35 ID:XTlM7myU
投下終了。
次も間が空いてしまいそうですが、気長に待ってくれるとありがたいです。

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 08:16:02 ID:HPxhuU/I
OKいつまでも待ってるぜ

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 08:19:53 ID:a0Mj8h3X
まさかそう来るとは……
GJ!

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 08:32:20 ID:Vvn0j6Lm
GJ!公爵必死だなW

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 09:02:14 ID:masNoPc2
>>785
>1924年物のシュタインベルガー
それは死亡フラグだろ・・・。

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 09:28:01 ID:ikTl9Maq
エレオノールさん何やってんすか
公爵は娘のことを考えてるんだな…けど夜這いの瞬間を見ようとするな

803 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:39:09 ID:+zwX0VT6
わたしたちは船に乗るために階段を駆け上がる。
階段の隙間から、ラ・ロシェールの明かりが見えた。
みんな無事かしら。
階段を駆け上がっていると一番後ろを走っているはずの、わたしの後ろから
足音が近づいてくる。
フーケと一緒に居た白い仮面の男!
わたしが気づくと同時に男は、わたしを抱え上げた。
「ルイズ!」
プロシュートが剣を抜き常人とは思えない程のスピードでわたしに接近する。
男は、わたしを抱えたまま宙に浮いた。
プロシュートは、男を見上げるとグレイトフル・デッドを出現させ跳びあがらせた。
男を殴ろうとグレイトフル・デッドの拳がせまる。仮面の男が杖を構えると、丁度
拳がわたしの目の前に来るコースになった。
「きゃあああ!」
アレで殴られると、どうなるのか。ギーシュのワルキューレの様になるの?
「ちっ!」
ここまで聞こえてくる舌打ちと同時にグレイトフル・デッドの拳が止まる。
その隙に仮面の男が呪文を完成させる。
「『ライトニングクラウド』!」
男の杖から稲妻が伸びてプロシュートの体を直撃した。
「ぐぁああああああ!」
プロシュートがうめくと、そのまま失神した。
「プロシュート!」
電撃の痕が服の袖を焦がしている。左腕の大火傷は見ているだけで痛そだ。
わたしが傷跡に気を取られていると仮面の男からドンと衝撃が伝わってきた。
男の手が、わたしから離れる。わたしはそのまま地面に落下していくと、間一髪
ワルドがわたしを受け止めた。
「大丈夫かいルイズ」
「ええ、ありがとうワルド」
さっきの衝撃は、ワルドが風の呪文を仮面の男にぶつけたものだったのね。

804 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:41:34 ID:+zwX0VT6
仮面の男とワルドが対峙する。
「エア・ハンマー」
ワルドが仮面の男に向かって杖を振った。
目に見えない空気の塊が仮面の男を吹き飛ばす。
仮面の男は階段から足を踏み外し地面に向かって落ちていった。
それを見届けると、わたしは倒れたプロシュートに駆け寄り胸に耳を当てる。
鼓動がする、強力な電撃を受けたみたいだけど死んではいないようだ。
「ううっ」
プロシュートの目が開いた。そして、苦しそうに立ち上がる。
「いてぇ・・・。くっ!」
デルフリンガーが心配そうに声を掛けた。
「今の呪文は『ライトニング・クラウド』。『風』系統の強力な呪文だ。
あいつ相当の使い手のようだな」
ワルドがプロシュートの様子を確かめる。
「しかし、腕ですんでよかった。本来なら、命を奪うほどの呪文だぞ。ふむ・・・。
この剣が、電撃を和らげたようだな。よくわからんが、金属ではないのか?」
「知らん、忘れた。」
デルフリンガーが答える。
「インテリジェンスソードか。珍しい代物だな。」
プロシュートは奥歯をぎりっと噛み、無理やり立ち上がった。
デルフリンガーを鞘に収め何事も無かったように振舞う。
「行こう、もう大丈夫だ」

港に着き、船を強引に出港させたが、わたしたちは空賊に捕まってしまった。


805 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:43:34 ID:+zwX0VT6
「空賊だ!抵抗するな!」
黒船から、メガホンを持った男が大声で怒鳴ってる。
「空賊ですって?」
よりによって、こんな時に!
わたしたちの前にわらわらと得物を持った屈強な男達がやってくる。
その数およそ数十人。
プロシュートは剣を握るが、怪我が痛むのか表情は苦しそうだ。
「プロシュート・・・」
わたしの声に応えるように、プロシュートは剣を握り締めた。
左手のルーンが光る。
しかし、いつの間にか背後に現れたワルドに肩を叩かれた。
「ここで暴れてどうにかなるか?ルイズも、きみも、ここにいる全員が魔法と
大砲と矢弾で蜂の巣だ」
プロシュートが剣から手を放す。
「わかった」
前甲板に繋ぎ止められていたワルドのグリフォンがギャンギャンと喚き始めた。
その瞬間、グリフォンの頭が白い雲で覆われた。
グリフォンは甲板に倒れ、寝息を立て始めた。
「眠りの雲・・・、確実にメイジがいるようだな」
ワルドは呟きながら両手をゆっくりと挙げた。


806 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:45:01 ID:+zwX0VT6
わたしたちは、空賊に捕らえられ船倉に閉じ込められた。
他の乗組員たちは、自分たちのものだった船の曳航を手伝わされてる。
プロシュートは剣を取り上げられ、わたしとワルドは杖を取り上げられた。
あまり意味がない行為ね・・・、プロシュートは剣を持てば強くなるみたい
だけど無くても充分に戦えるし、わたしは・・・魔法を使えないし。
ワルドは魔法を、あの船を動かす為に使い打ち止めだし・・・。
まあ、向うはそんな事情を知るわけないわよね。
ワルドは周りに積まれている荷物を興味深そうに見て回っている。
プロシュートは船倉の隅に腰掛ようとするが、つっ!と顔をしかめた。
「・・・やっぱり、怪我が痛むんじゃないの」
「なんでもねえよ」
プロシュートはぶっきらぼうに言った。
「なんでもないことないでしょ。見せてごらんなさいよ」
わたしはプロシュートの腕をつかむと、服をたくし上げた。
「きゃ!」
・・・すごいミミズ腫れ・・・


807 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:46:10 ID:+zwX0VT6
「ひどい火傷じゃないの!どうしてほっとくのよ!」
手当てしないと。わたしは立ち上がり、ドアを叩いた。
「誰か!誰か来て!」
看守の男が、むくりと立ち上がった。
「なんだ?」
「水を!あとメイジはいないの?『水』系統のメイジはいないの!
怪我人がいるのよ!治してちょうだい!」
「いねえよ。そんなもん」
「嘘!いるんでしょう!」
プロシュートが、わたしの肩をつかんだ。
「おとなしくしてろ。オレたちは捕まったんだぜ」
「いやよ!だって、あなた怪我してるじゃないの!」
「いいって言ってんだろ!」
プロシュートは怒鳴った。
なによ、あなたの為に言ってるじゃないの・・・なんだか涙が出てきた。



808 :偉大なる使い魔:2007/11/11(日) 10:47:56 ID:+zwX0VT6
「泣くなよ」
「泣いてなんかいないもん。使い魔の前で泣く主人なんかいないもん」
わたしは壁際まで歩くと、そこにしゃがみこみ顔を押えて、うずくまった。
どうして、わかってくれないのよ。
「ルイズ」
プロシュートが声を掛けてくる。
「何よ」
わたしが顔を上げると、すぐ目の前にプロシュートが座り込んでいた。
そのまま両手をわたしの肩に置き顔を近づけてきた。
 
コツン

くぁwせdrftgyふじこlp;@
「ルイズ、ルイズ、ルイズ、ルイズよォ〜〜〜。オレはお前を信じているんだ。
オレがさっき、お前を怒鳴った事なら『自信を持て』・・・
使い魔の前で泣く主人はいないじゃねーのか?そうだろ?
ここが正念場だぜ、ルイズ!オレたちは目的に近づいてる!」
顔が、顔が!おでこが!
「『成長しろ』!ルイズ。『成長』しなきゃあ、オレたちは『栄光』をつかめねえ」
プロシュートが右手でわたしの頭をなで。左手でわたしのほっぺに手を当てた。
「心配するなルイズ。こんなのは掠り傷だ。オレはお前を必ず守る!
たとえ腕を飛ばされようが脚をもがれようともなッ!」
励ましてくれてるの?
・・・でも、もっとこう言い方ってもんがあるんじゃ無いの?

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 10:57:32 ID:/CrG4qT3
キター!!支援

810 :偉大:2007/11/11(日) 11:55:09 ID:ZTNnubSX
>>809
今日は、これでお終いなんです
支援、申し訳ない

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 12:19:39 ID:gQeK+INQ
来訪者のエレ姉様は必死だな!見事すぎる誤解と流れだ。
カリン様も巻き込んだら収集つかなくなりそう。

偉大な兄貴待ってたぜ!
こっちは淡々とした流れだなぁ。
ワルドが裏切り者だと気付いたらどうなるやら。

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 13:47:15 ID:i8dY6jcf
来訪者の人GJ!お姉さま気たぶんお父様も気づかれていらっしゃいますよwww
兄貴の人もGJ!このスレ大好きな作品ばかりでホントおもしろいぜ。


813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 14:50:19 ID:xe8X5xMO
>>811
死体まみれの城内にミイラが転がるだけのことさ

814 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/11/11(日) 17:21:47 ID:qjlpPB34
ギーシュ「う・・・うぅ・・・」
モンモン「どうしたの?ギーシュ顔青くして」
ギーシュ「ぼ・・・ぼくはこれから何回負ければいいんだ・・・
     こ・・・今度は誰と決闘するんだ・・・・・」
モンモン「どうしたの?風邪でもひいたの?」

  
  「ぼ・・ぼくの前に近寄るなアァァァーーー!!!」

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 17:55:05 ID:c3RiIVKg
>>814
その先にあるのはささやかだが『栄光』だ。
いずれ辿り着く石壁の向こうの桃源郷の為に、イキロ!

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 18:49:42 ID:lhsZ3uiF
ギーシュの大冒険が始まる・・・

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 18:51:55 ID:n2S2XAzU
1F プロシュート兄貴にヨボヨボにされて死亡

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:12:18 ID:oXdGeXcX
2F DIOにハリネズミにされて死亡

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:18:50 ID:Zm+8pqv2
3F ブチャラティにアリアリされてアリーヴェデルチ

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:29:47 ID:j0Vbft3n
何その何も知らずにメイドインヘヴンだけで天国突入しちゃったみたいな

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:39:26 ID:CgHHOoC1
スティッキーフィンガーズ欲しいなあ
プラモをランナーから分離したり堅いパンをスライスしたりピザを綺麗に分割したり鍵を無くしても家に入れたり便利そうだよなあ


822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:44:43 ID:n2S2XAzU
スライスするのは向いてない気がするな
均等に切るならチャリオッツの方が向いてる

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:53:01 ID:Zm+8pqv2
プラモ作るならスタプラだろう精密動作的に考えて

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:57:23 ID:dmPbeVYz
スタプラはスケッチにも使えるな

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 19:58:56 ID:Xz2tc4Wy
顕微鏡いらずだしな

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 20:00:12 ID:BDOD48DQ
>>823
チャリオッツでパーツを切断して、スタプラで組み立てに塗装だな
何気に剣さばきの正確さならスタプラに匹敵するんだよなチャリオッツ

もし承太郎がポルナレフ並みに修行したらスタプラの精密動作性はさらに上がるんだろうか?

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 20:06:17 ID:LCgzWxGL
>>785
カーライル・ベンディッツwww

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 20:15:35 ID:c3RiIVKg
>>821
100万円隠して家捜しするTV番組で常勝無敗にもなれるな

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:15:46 ID:nL6r/UDa
二十五分に投下しても構いませんねッ!?

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:20:14 ID:lhsZ3uiF
            /'rイイvイ ノ|イ,へ、
           lV l~V,イ^レ' ν;;/ ノ て、.
             /し' / ,ィγ'`ヽ ヽ ノ ̄;; `>
          `> /ヽノ?,三ヽハイィ ;,,'`て
         〃 _イヽレ /  し| l │て'"  関係ない
         | / ●    ●   V|て      行け
          ヽ|,⊃ 、_,、_, ⊂⊃ ;;メ,
        /⌒ヽ__ ヘ   ゝ._)   ,j '/⌒i
      \ /:ノ:ィ:| l>,、 __, イ★/;;;;;;/
        \'  〈《:::::::::::::::::》 〉人. ∧

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:23:46 ID:DiE9QULb
稲妻十字空裂支援ッ!

832 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:26:11 ID:nL6r/UDa

『イーグル』号の入港は万雷の喝采で迎えられた。
皇太子から積荷が硫黄と聞くと一斉に歓声が上がる。
港の周りにいるのはアルビオンの屈強な騎士やその家族達だ。
絶望的な状況下にありながら尚も彼等の目は輝いていた。
その場をバリーという老メイジに任せるとウェールズは挨拶もそこそこにルイズを連れて自室に向かった。
「皆の者よく聞け! 決戦を前に火の秘薬が手に入ったのは天の采配である!
これこそ始祖が我等に最期まで己が名誉を守り抜けと……」
港から遠ざかっていくウェールズの背中。
背後から聞こえてくるバリーの演説もそれに同意する兵士の声も彼には届かない。
彼の心中は一人の女性への想いで満たされていた。

アニエスは船上から居並ぶ兵達を見下ろす。
それは城外で包囲する貴族派に比べあまりにも脆弱な軍隊だった。
他にも城門や内部の警備についている者もいるだろうが、それにしても兵が少なすぎる。
多くても3、400人程度、向こうは何万という大軍だ。
とてもではないが勝ち目などない。
いつ物量に押し潰されてもおかしくない状況。
ギシギシと軋む倒壊寸前の建物に入った気分というべきか。
早急に用を済ませて退散しようとする彼女がふとワルドがいない事に気付いた。
もう船から下りてどこかに行ったのか。
これだけの人がいれば紛れてしまうのも仕方ない。
一人で暇を持て余す彼女にバリーは声を掛けた。
「さあトリステインの客人殿、宴の席を用意しております。
ぜひとも城内にてお寛ぎくださいませ」
「宴? 毎回、船が帰港する度にやっているのか?」
トリステインから大使が来たからという訳ではないだろう。
城とは連絡も取らずついさっき戻ってきたばかりだ。
事前に準備が出来ていたとは思えない。
だとしたらウェールズ皇太子が無事で帰還した祝いか。
補給を絶たれたも同然なのに大した余裕だと鼻で笑うアニエスに、
バリーは平然とした態度で答える。
「いえ、決戦を前に皆の士気を高める晩餐会です」
「なっ…!」
「お察しの通り補給も儘ならず食糧や風石を後僅かに残すばかり。
このまま徒に時が過ぎれば戦う事さえ出来なくなるでしょう。
それならば貴族らしく名誉を守って死のうと王は御決断なされたのです」
愕然とする彼女にバリーは表情を変えぬまま続けた。
そこには間近に迫った死に対する恐怖はない。
むしろ名誉を守って死ねる事への安堵すら感じる。
王の決断ならば貴族がそれに従うのもいいだろう。
だが非戦闘員はどうする? 彼等も巻き添えにするというのか。
それを察したようにバリーは笑みを浮かべる。
「ご安心を。家族や下働きの者達は『イーグル』号にて脱出する手筈が付いております。
その際に貴方がたもトリステインに戻られるのが宜しいでしょう」
“あくまでも死ぬのは貴族だけ”そう告げるように老メイジは告げた。
アニエスには言うべき言葉など見当たらなかった。
もう彼等の覚悟は決まっている。
脱出できるなら全員で脱出しろなどとは言えない。
遺された家族がどれほど悲しい想いをするか判っていてもだ。
心に癒せない傷を持つ自分と軍人である自分。
さながら揺れる天秤のように答えは出せない。
その両方の気持ちを理解した所で何も出来はしないのだ。

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:28:34 ID:gdPYZTx1
支援だッ!

834 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:29:12 ID:nL6r/UDa
「ではウェールズ皇太子もその船で?」
王が死ぬ覚悟をしたなら仕方ない。
だが連綿と続いた王家の血を途絶えさせる訳にはいかない。
どこかに落ち延び再興の機を図るつもりだろう。
たとえ軍事上で強力であろうとも政治方面は不明だ。
敵を失った瞬間、たちどころに崩壊してもおかしくはない。
その時点で国民の人気も篤い皇太子が残っていれば可能性はある。
しかしバリーは静かに首を振った。
「ウェールズ皇太子殿下はここで果てる覚悟でございます」
「そんなバカな…!」
王家というのは単に国の最高権力者達ではない。
始祖ブリミルの直系に連なる者、失われた伝説の『虚無』の手掛かりとも言われている。
それが失われる事はハルケギニアにとって大きな損失となるだろう。
「誰かが責を負わねば戦争は終わりませぬ。
王家の者達が死なねば生き残った者達に累を及ぼすでしょう。
皇太子殿下はそれを危惧しておられる。
“一人助かるぐらいならば、より多くの者を”
ウェールズ様はそのような御方なのです」
理由はそれだけではない。
アンリエッタ姫殿下のいるトリステイン王国以外は、
亡命した皇太子を受け入れてくれる国などないだろう。
だが、それはかの国に戦争の火種を持ち込む結果となる。
バリーもまたウェールズの想いに気付いていた。
愛する者を守る為にも彼は死を決意したのだ。
たとえそれが彼女の想いを裏切る事になろうとも……。


簡素な机にベッド、必要最低限の物しか置かれていない粗末な部屋。
それがウェールズ皇太子の私室だった。
この国の窮乏の縮図というべき部屋を見渡すルイズを余所に、
ウェールズは机の引き出しから小さな箱を取り出した。
宝石や装飾であしらわれて輝くそれはこの場にはあまりにも似つかわしくない。
そこから出てきたのは擦り切れ褪せた何通もの手紙。
恐らく幾度と無く読み返したのだろう。
愛おしそうに眺めた後で彼はそれを差し出した。
ルイズは手紙を破かないように細心の注意を払って丁重に受け取る。
確かめるまでもない。
彼はアンリエッタ姫殿下を愛している。
宝物のように扱われている手紙から姫殿下への想いが伝わってくる。
「これで君達の任務もお終いだ。
明日の朝、拿捕した『マリー・ガラント』号を解放するのと同時に『イーグル』号を避難船として出航させる。
それに乗ってトリステインに帰るといい」
「…殿下はどうなさるおつもりで?」
「私は残るよ。そうでなければ他の者に示しが付かない」
「…勝ち目なんて無いのにですか?」
「それでも…いや、だからこそだ」
ルイズには軍事的な事など何一つ分からない。
アルビオンの情勢だって伝聞ぐらいでしか知らない。
それでも山のように巨大な戦艦と津波のように襲い来る艦隊に対して、
貝のように城に閉じ篭る事しか出来ない軍隊。
どちらが勝っているかなど一目瞭然だった。

835 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:31:58 ID:nL6r/UDa

「トリステインへの亡命は受け入れてくださらないのですね?
姫様の手紙にもそれを勧める内容が書かれていると思いますが」
「……………」
ルイズの問いにウェールズは黙って首を振った。
確かに手紙にも亡命してほしい、生き延びてくださいと書かれていた。
だが、それを承諾する訳にはいかない。
仮に私の亡命を受け入れ、それがアルビオンとの戦争の火種となれば、
彼女は恋人の命惜しさに自国を危機に晒した恥知らずとして誹りを受けるだろう。
『レコンキスタ』の手は各国の中枢にまで伸びていると聞く。
彼等にとってみれば信頼を失った王家から貴族を引き離す事など容易い。
そうなればトリステインは内部から崩壊しアルビオンと同じ運命を辿る事になる。
彼女が私を愛するように、私も彼女を愛している。
だからこそ生きて幸せになって欲しいと思えるのだ。

「おい、どうした相棒?」
低く唸り声を上げる彼にデルフが尋ねる。
その視線の先にいるのはウェールズ皇太子。
ウェールズがやろうとしているのは生き残る為の戦いではない。
自分達の死を決意しての自殺行為だ。
何故、生き残る努力を放棄するのか彼には理解できない。
その姿が彼には命への冒涜に思えて仕方なかったのだ。
降伏すればいい、皆殺しにされるよりはまだ望みはある。
逃げればいい、もはや力を失った敵を追い回す事もないだろう。
名誉が大事なのは知っている。
だけど命に代えられる物なんてどこにもない。
「こら! 皇太子殿下に失礼じゃないの!」
その彼の思いを知ってか知らずにかルイズが注意する。
主の怒号にしゅんと静まり返った彼はその場を後にした。
(もし、同じような状況に迫られたらルイズも死を選択するのだろうか…)
そんな恐ろしい想像に胸を掻き立てられながら彼は静かな場所を探し彷徨い始めた。


ニューカッスルに臨む小さな森の中でワルドは夜空を見上げた。
満天というべきか、山の頂上よりも鮮明に浮かぶ星々の輝き。
そして一際大きく映るのは重なり合う二つの月。
『スヴェル』の月夜も過ぎ、今は一つに見える月も離れていくばかり。
それはまるでルイズと僕の関係のようだ。
近づこうとも逆に遠ざかるような錯覚。
不意にワルドは月へと手を伸ばした。
あらゆる山の頂よりもアルビオンは天に近い場所。
さりとて月を掴む事など到底叶わない。

「“聖地”ばかりか月までもとは随分と欲深い事で」
「矮小な我が身で途方もない願いばかり持ってしまう物でね」
「いえ。貴方の欲深さも私は評価していますのよ。
より強く、より豊かに、より楽を、人は求めるが故に発展するもの」
「だが身の程を弁えぬ人間は道を誤るものだ」
背後から響く声に返答しながら振り返る。
そこにはコートを纏った長髪の女性がいた。
その姿は髪も衣類も黒一色で、完全に闇に溶け込んでいる。
だが警戒を示す事無くワルドは本題を切り出した。

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:36:20 ID:95BSckp6
支援

837 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:36:29 ID:nL6r/UDa
「予定通り城には潜入できた…余計な客も一緒だがな」
「存じてますわ。それにしてもよく城から抜け出せましたわね」
こちらに包囲されている彼等の警戒網は厳重だ。
容易く出入りが出来るならワルドを潜り込ませずとも任務は達成できた。
その問いにイタズラめいた顔でワルドは答えた。
「風の流れる場所、意の及ぶ場所は我が領域という訳さ」
「なるほど。風の偏在ですか」
本体がどこにいるかは分からないが距離は相当に離れている。
それを意にも介さないとは、さすがはスクエアのメイジ。
感心したように見つめる彼女にワルドは表情を変えずに続ける。

「奴を葬るのに力を借りたい。
今のままでも勝ち目はあるが危ない橋は避けたいのでな」
「葬る? おかしな事を仰らないで下さい」
キョトンとした声で女はワルドの発言を笑い飛ばした。
突然の態度の豹変に彼の顔が驚愕に歪む。
“彼女が何を言っているのか理解できない”そう言わんばかりに。
困惑する生徒に解答を教える教師のように彼女はワルドに諭す。

「彼は生かしたまま捕らえなさい、これは主からの命令です」
「バカな…! 奴は生きていても害悪にしかならない!」
「何を言っているのです? 彼の体は異世界の技術の結晶。
究極の英知が詰まっている宝箱と言ってもいい。
この世界では再現できない奇跡をそう簡単に諦めろとでも?」
「その結果、世界に混乱が訪れようと構わない言うのか!?」
「ええ、勿論よ。アルビオン一つぐらい犠牲になったとしてもね。
それに見合うだけの価値が彼にはある、そう評価しているわ」
「……………」
ワルドの表情が苦々しいものに変貌していく。
恐らくは彼女は自分よりもあの使い魔を評価している。
確かに“聖地”奪還を目標に掲げる我等にとってもあの力は魅力的だ。
だが自分達さえも滅ぼしかねない悪魔を招きいれようとする彼女に、
ワルドは空恐ろしいものを感じていた。
それに今更、自分に言えた事ではない。
世界中を巻き込んで戦争を引き起こそうとしている自分と、
知らぬ間に大災厄を導こうとする使い魔に何の違いがある。

「…分かった。だが捕らえるなら外からの助力は不可欠だ」
「そう、物分りが良くて助かるわ。
こちらも協力は惜しまないつもりよ」
ワルドからの要請に微笑みで女は返した。
まるで恋人に気に入った宝石をねだる少女のようだ。
“全員捨石にするから兵を三万用意しろ”と言っても今の彼女なら従うだろう。
無論、そんな事をするつもりはない。
自分の考えた策を彼女に簡潔に説明する。
それを聞いた彼女はしきりに感心し唸り声を上げる。
「…なるほど。だけどタイミングをどう合わせるかが問題ね」
「ここに指定した時間で頼む。調整はこちらでする」
「分かったわ。御武運を祈っています」
差し出された紙を受け取りながら彼女は形のいい唇で囁く。

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:37:32 ID:95BSckp6
支援

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:38:37 ID:gdPYZTx1
支援

840 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:40:44 ID:nL6r/UDa
それに何の関心も示さずに立ち去ろうとするワルド。
しかし、それを彼女は呼び止めた。
そして彼女が渡したのは香水を入れるような小瓶。
その中は見た事もない不思議な液体で満たされていた。
「万が一の保険ですわ。
愛しの婚約者の心が手に入らなかった時、
せめて虚無の力だけでも手に入れなくては」
「…惚れ薬か。下らんな」
「まさか。そんな安っぽい玩具じゃありませんわ」
突き返そうとしたワルドの目に女の嘲笑がくっきりと浮かぶ。
それは喜悦が混じった残虐な笑み。
人が堕ちゆく瞬間を愉しむかのような目。
言葉に詰まったワルドに彼女は告げる。
「それはクロムウェル司教の力を込めた薬ですのよ」
「……! では“虚無”の魔法か!?」
「飲んだ人間の心は永遠に失われ貴方に従属する。
ある意味では婚約者を殺す事になるのかしら」
「………!!」
瓶を持つワルドの手が震えた。
小石程度のサイズなのに今では岩に匹敵する重みを感じる。
僕がルイズを殺せるかどうか試すような彼女の視線。
それに背を向けて彼は立ち去った。
“バカらしい”と笑い飛ばして薬を投げ返せば良かったのだ。
ルイズを自分の物にするつもりなら必要ない。
それなのに使わない物を何故持っていくのか。
いや、別にどちらでも構わない筈だ。
持っていようが持っていまいが使わないのだから、
そんな事を気にする方がおかしい。
いくら考えようともワルドの答えは出ない。
ニューカッスル城へと踵を返す彼の手には、
心を殺す“毒薬”がしっかりと握られていた…。


バルコニーから彼は空を臨む。
これほど暗くなったら目標に当たらないからか、
昼間に見た砲弾の雨はすっかりと形を潜めていた。
戦場だというのに穏やかに流れる風。
それに身を任せて彼は床に転がり不貞寝を決め込む。
そして星空という宝石をあしらった天蓋を見上げようとして、
ふと自分を見下ろすウェールズ皇太子と視線が合った。
ウェールズの事を忘れようとしていた彼にとって衝撃的な再会に慌てふためく。
敵意に満ちている所為か、他の事に関する鼻の利きがどうにも鈍い。

「ああ、驚かせて悪かったね」
「いやいや。相棒が不意を突かれるなんて珍しいもん見れたしな」
笑いながらデルフはウェールズに応える。
二人の楽しげな会話を余所に、
少し恥ずかしい所を見られた彼は身の置き場も無く縮こまった。
それでも皇太子にはどこか敬遠するような雰囲気を残している。
そんな彼にウェールズは友人に接するように語り掛ける。
「分かっているよ。命を粗末にするなって言いたいんだろう?」
彼の気持ちは皇太子に伝わっていた。
それもデルフを介した言葉ではなく文字通り『心』で通じたのだ。
しかし、それが分かっていて尚も死を選ぶ皇太子の考えが判らない。
それを察した上でウェールズは続ける。

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:41:41 ID:lhsZ3uiF
んっ

842 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:42:29 ID:nL6r/UDa
「だけど私がトリステインに亡命すればアルビオンとの戦争になる。
それは連中に降伏して人質になったとしても変わらない
そうなれば君の主人が危険に晒される事になるんだ」
「……!」
ウェールズの言葉が深く胸に突き刺さる。
ルイズは皇太子を助けたいと思っている。
だけどそれは彼女を危機へと追いやる事になる。
フーケの時のように自分の身を盾にすればいいという話ではない。
何万もの敵を相手にルイズを守りきれる自信などありはしない。
いや、守るのはルイズだけじゃない。
キュルケにタバサ、そしてギーシュ、それに戦友の使い魔たち。
他にもマルトーさんにシエスタやコルベール先生、アニエスと…。
今まで出会った多くの大切な人達が脳裏に浮かぶ。
彼の世界はいつのまにか掛け替えのない者で溢れていた。

「人には限界がある。
大切な物があっても全ては守れない。
だから選ばなくちゃいけないんだ、本当に守りたい物だけを」
そして、ウェールズが選択した物に自分の命は含まれなかった、ただそれだけだ。
「こんな選択をしなくてもいい、そんな世界ならば良かった。
そうすれば彼女に私の本当の気持ちを伝える事が出来たのにな」
語りながら空を見上げるウェールズの眼は穏やかで…悲しかった。
それにつられて彼も同じように夜空を見上げた。

瞬間。彼は敵意の臭いの中に“ある違和感”を感じた。
それはフーケのゴーレムや仮面の男の偏在と同じ感覚。
まるで艦隊の大半が“物”を介した悪意のよう。
その源流をフーケの時のように彼は辿る。
そして行き当たったのは空に浮かぶ巨大な船、そこに真の悪意は存在した。
「連中は操られてるってのか? そんなの無理に…いや、待てよ」
彼の言葉を否定したデルフ自身、思い当たる節があった。
以前、湖の精霊が盗難にあったという『アンドバリの指輪』。
あれならば何万もの人間を洗脳する事も不可能ではない。
何が起きたのか困惑するウェールズにデルフを介し、彼は皇太子に告げた。
“あの人達は誰かに操られているのかもしれない”と。

「……!!」
最初は戸惑うしかなかったウェールズが俯きつつも考える。
そう言われてみれば思い当たる事は幾つもある。
例えば王宮で起こった不自然な裏切りの数々。
国王の信頼の厚い者達も反旗を翻すなど考えられない事態もあった。
それは高度に隠蔽された事前工作の所為だろうと一応の決着はつけられていた。
だがウェールズは一人納得できずにいた。
名誉を重んずる者達が容易く甘言に乗るだろうかと。
しかし彼の言葉が真実ならば頷ける。
それはまるで頭の中の霧が晴れていくかのような感覚。

「頼む! 詳しく話を聞かせてくれ!」

藁にも縋る思いでウェールズが彼をがっしりと掴んだ。
霧の晴れた先に彼が見たのは暗雲を切り裂く一筋の光明だった…!


843 :ゼロいぬっ!:2007/11/11(日) 21:45:19 ID:nL6r/UDa
投下したッ!
次回、ワルドとウェールズ、二人の策が交錯する!
“私にいい考えがある!”

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:47:36 ID:gdPYZTx1
司令官やめてください!
GJ!
アニエスもこんな貴族が相手なら尊敬できたのかも

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:48:24 ID:ZOmAXmts
いぬGJ!
来るかウェールズの逆転劇が!

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 21:54:41 ID:u9jpsr4V
いぬGJ!
しかし最後の次回予告で逆に不安が煽られる件

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 22:03:58 ID:CgHHOoC1
グッジ……
>私にいい考えがある!
たった10文字でここまで不安を煽るセリフがかつてあったろうか
でもグッジョブしちゃう!

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 22:04:06 ID:n2S2XAzU

ウェールズ側の兵士がベアクローつけて、2倍のジャンプをして、3倍の回転をしても足りないな


849 :初代スレ506:2007/11/11(日) 22:30:35 ID:6QfjAcgF
35分に投下!

850 :バッカスの歌:2007/11/11(日) 22:36:14 ID:6QfjAcgF
小瓶の中の鮮やかな紫色の香水。机の上に置かれたその香水を見やる。わたしが自分のために作った香水。
見た目の鮮やかさに匂い、全てを自分にあわせて作ったまさに特製の香水だ。
今まで作った香水の中で一番気に入っていて、自分のために作ったものなので当然売りに出したことも無い。
この特製の香水を作るのには、随分と試行錯誤したものだと、香水を見ながら思い出に浸る。苦労したが、その苦労すら楽しかった。
できた時の喜びは今まで作ってきたどの香水より大きかった。思い出しただけでも、自分によく作ったと褒めてあげたくなる。
そして今、自分はこの香水に並び匹敵するような香水を作ろうとしている。どうしても作らなければならないと思っている。
机の上に置いてあった香水をしまうと、代わりに香水を作るための材料を取り出す。そして無残に短くなってしまった髪を軽くなで上げる。
自慢だったこの髪も、今ではまるで男の髪のような短さだ。
「ギーシュ……」
思いの人の名前を呟きながら香水作りに取り掛かる。大丈夫。自分ならきっと作ることができる。わたしはモンモランシー。『香水』のモンモランシーだから。

使い魔は穏やかに過ごしたい外伝『バッカスの歌』

ギーシュと付き合っていた頃、自分はいつもイライラしていたと思う。並んで街を歩けば自分以外の女を見つめる。酒場で給仕の娘を口説く。
デートの約束を忘れ、他所の女の子のために花を摘みに行く。なんとう浮気性だろうか。わたしという彼女がいながら。イライラするのも当然だ。
しかし、わたしは耐えた。イライラしながらもギーシュの浮気性を耐えた。何故なら、本当に浮気をしたことはなかったからだ。
表面上そんな浮気性を演じていて、心の中ではわたしだけを愛しているに違いないと信じていていた。浮気性に心配を持っていたため、そう信じたかった。
……そして、そんな自分の思いは裏切られた。
春の使い魔召喚の儀式の次の日、昼食の席で騒ぎがあった。別に騒ぎなんてよくあることで気にすることはない。ただ、その日の騒ぎはわたしにも関係があった。
「おお?その香水は、もしやモンモランシーの香水じゃないか?」
自分の名前が出たことに驚き、騒がれている方向を見ると、そこにいたのはギーシュとその友達、そしてゼロのルイズの使い魔だった。
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」
ギーシュのすぐ横にはたしかにわたし特製の香水が置かれていた。わたしが自分の手でギーシュにプレゼントしたのだ。見間違えるはずが無い。
「そいつが、ギーシュ、お前のポケットから落ちてきたってことは、つまりお前は今、モンモランシーとつきあっている。そうだな?」
その問いをギーシュは、
「違う」
否定した。何故否定するのだろうか?香水が自分とつきあっている決定的な証拠になるじゃない!肯定できない何かがあるの?
もしかしてそれは、わたしが懸念していることなんじゃ……
「いいかい?彼女の名誉のために言っておくが……」
ギーシュが何かを言おうとしたとき、栗色の髪をした一年生が彼の元へ来た。そしてそれを確認した時、わたしは自分の懸念が的中していたことを理解した。

851 :バッカスの歌:2007/11/11(日) 22:37:18 ID:6QfjAcgF
「ギーシュさま……。やはり、ミス・モンモランシーと……」
一年生はボロボロと泣きながらギーシュに喋りかける。
「彼らは誤解しているんだ。ケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは、君だけ……」
ギーシュの言葉に耳を傾けもせず、一年生はギーシュの頬を引っ叩く。
「その香水があなたのポケットから出てきたのが、何よりの証拠ですわ!さようなら!」
一年生が去っていくのを見つめながら、自分も立ち上がる。そしてギーシュの元へ向かう。ギーシュがこちらに気がついたのわたしの方を振り向く。
ギーシュの顔にはきれいな赤い手形がついている。
少し前からギーシュの様子がおかしいとは思っていた。急に予定をキャンセルしたり、何か隠れてコソコソしたりと。もしかしたら浮気かもしれないと懸念していた。
きっとそうじゃないと、ギーシュは浮気なんかしてないって信じていた。信じるしかなった。でも、ギーシュは浮気をしていた。ギーシュはわたしを裏切った!
ギーシュの席に辿り着く。体に段々と熱が篭っていくのを感じる。
「モンモランシー。誤解だ。彼女とはただ一緒に、ラ・ロシェールの森へ遠乗りをしただけで……」
「やっぱり、あの一年生に、手を出していたのね」
何も感情を込めずに、浮気したという事実を自分に確認させるように呟く。
「お願いだよ。『香水』のモンモランシー。咲き誇る薔薇のような顔を、そのような怒りでゆがませないでくれよ、僕まで悲しくなるじゃないか!」
顔には出していないつもりだったけど、どうやら自分が思っている以上に怒りを感じているらしく、無意識に顔に出ていたようだ。
その事実を確認しながら、机の上の香水を手に取る。そして、中に入っている香水をギーシュの頭の上からかける。
この香水は、付き合い始めた頃にギーシュに渡したものだ。あのときギーシュは自分のことを『愛してる』と言って、キスをした。
でも、全部嘘だった。ギーシュはわたしを愛していなかった。ギーシュは女であれば、誰でもよかったのだ!
香水が小瓶から流れ出るにつれ、さらに怒りが高まっていく。自分の中のギーシュへの思いが全部怒りに変わっていく。小瓶の中身は無くなり、怒りは頂点に達していた。
わたしのこと『愛してる』って言ったのに。『愛してる』って言ったのに!!
「うそつき!」
全ての思いをその一言に込め、わたしはその場を駆け足で立ち去った。そして、そのまま自分の部屋へと走り駆け込むと、鍵にロックをかけた。
その瞬間、それで全ての力を使い果たしてしまったかの如く、その場に座り込む。既にギーシュへの怒りなど無くなっていた。
その代わり、浮かび上がってきたのは悲しみだった。さっきの一年生のように、あるいはそれ以上に涙が溢れ出してくる。
あるのはギーシュへの怒りだけだったはずなのに、どうしてこんなに悲しんでいるのか?どうしてこんなに涙が溢れ出てくるのか?わたしは何を悲しんでいるのか?
わからない。わからないけど、悲しい。涙が止まらない。何もわからないまま、わたしはずっと泣き続けた。涙が止まったのは深夜になってからだった。

次の日、ギーシュがゼロのルイズの使い魔と決闘をして、逆にギーシュが負けたことを知った。
聞いた話によれば手に穴が開いて、杖を折られ、顔を踏みつけられるなど、相当足蹴にされたらしい。わたしはそれを聞いて、何も思わなかった。
いい気味だとか、大丈夫だろうかとか、そのようなことを何も思わなかった。ただ、ギーシュが足蹴にされたことをありのまま受け止めた。
それを実感したとき、自分はもうギーシュのことを好きでも嫌いでもなく、なんとも思っていないということを理解した。


852 :初代スレ506:2007/11/11(日) 22:38:51 ID:6QfjAcgF
以上。

タイトルの元ネタわかる人いるかな。
しかし病院に通院、生活のため仕事、時たま入院、書き溜める時間が殆んど無いぜ……


853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 22:48:43 ID:j0Vbft3n
バッカスなんてバッカスの酒しか分からないぜ!


854 :使い魔は引き籠り:2007/11/11(日) 22:53:23 ID:UuHRknxn
『――――つの・・・・さ・・・ペン・・・・の・・・・・』

全身を焼き尽くす・・・・否、溶かしつくす熱は急激に全身に回り
視界が崩れ、『オレ』が崩れ、支えを失って地面へと落下する。
受身も取れずに転倒したというのに大した音はしなかった。
地面につく頃にはもう殆ど『オレ』は失われて、石畳に落ちたのはオレの気に入りの厚みのある洋服ばかり。
いつもなら膝だってつかないからめったに汚れる事は無いそれ。
土埃まみれなんて我慢ならない!けど、今はそんな事考える余裕は一切無し。

熱い。熱い。熱い。消えていく、オレは死ぬのか?嘘だろ?オレは強かった。オレたちは!

『祝福を・・・・・・使い魔と成せ・・・・!―――――』

いつだってワンサイドゲームだった。オレたちが殺して、死ぬのは向こう。
膝だってつかなかった。怪我だってしなかった!オレの仕事は『引き込んで』、
訳もわからず困り果てる相手を『殴り倒し』『切り刻む』――――こんなんじゃない!
熱い!熱いッ!

熱はやがて脳味噌を蹂躙して、オレの思考は意味を成さなくなった。
ただ熱いだけの苦痛は頭部で遊びまわるのに飽きたのか、やがて左手に集束した。
なんだよ・・・・左手はさっき、溶けただろ・・・・・もういいじゃないか、やめてくれても・・・・

「もう!あんた、何時まで寝てるのよ!?起きなさいよッ!」
「ふぐあッ」

何故か顔を赤く染めて怒り狂う少女に、
こめかみを思い切り蹴りぬかれ(トゥキックだ畜生)オレは視界を取り戻した。



本日は晴天なり。石畳なし。ウィルスなし。これはなんだ?

「なんだってこんな平民なのよー!」
わっと沸くガキどもの笑い声は遠い昔に置き忘れてきた『平和』ってヤツそのもので、
オレはますます意味がわからなくなる。
さっきまでギンッギンに痛んでた左腕をひょいととられ、
ほう、ふむ、とか言いながら眺めるオッサンが気持ち悪かったからとりあえずぶん殴った。
何なんだ、はこっちの台詞だ!

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 22:54:55 ID:dmPbeVYz
こ…こいつはまさか…

856 :使い魔は引き籠り:2007/11/11(日) 22:55:45 ID:UuHRknxn
此処は何処だろう?
ピンク頭の小娘をさんざっぱら笑った(平民がどうとか)ガキどもは、ふわふわと浮いて去っていった。
近くにスタンド使いが居るのか?モノに空を飛ばさせる能力なのか?
相手は何処に居るんだろう・・・・危険かもしれない・・・・状況がわからなさ過ぎる。今は。
「さっきから何をぶつぶつ言ってるのよ。」
「なんだ、まだ居たのかお前。鏡持ってるか?」
「口の利き方がなってないッ!」   痛ッ

痛い・・・・畜生、何だお前、プッツンしてるんじゃないのか。急に引っぱたくなんて
「何か言うならハッキリ言いなさいよ。」
「何も言ってません。すみません。」
五月蝿いな、口に出る癖は直した方が良いってのはわかってるさ。
だけど自分の能力を長々説明したり、攻撃方法を解説したり、皆似たようなもんだろ。
痛いのはもうたくさんだから口に出ないよう慎重に思考する。
周りのガキがふよふよ浮いてるってのに。この小娘、異常に気づかないのか?
というか・・・・・・
「お前は浮かないのか?」
「五月蝿いわね!」   痛ァッ

逆の頬にビンタを食らった。何なんだ。もう嫌だ。ギアッチョみたいなヤツだ!
ああ、ガキの、しかも女に二発もビンタを食らうなんて、仲間に知られたら笑われる――――


――――それどころじゃないだろ。『死んだ』んだ、オレ。笑われるのは間違いないが・・・・・・
『死んだ』、はずだった・・・・



少しばかり呆けていたら、いつの間にか屋内に居た。
あの小娘に手を引かれて連れてこられたような記憶が、ぼんやりとある。
ということはアイツの部屋かな。広くって、やたらと豪華だ。
そしてご本人様はオレの前で、椅子に座って、ふんぞり返ってオレを見・・・・・

「やあーっと正気に返ったみたいね。急に静かになったと思ったら、ぴくりとも動かなくなるし」
「あ、ああ・・・・」
「いい加減名前くらいは教えなさい。呼ぶのに困るし。別に私がつけるんでもいいけど・・・・」
「イルーゾォ。」
「そう。」
小娘はつまらなそうにふんと言う。(名前をつけたかったのか?ごめんだな。
少女趣味なヤツをつけられたらたまらない――――『イルーゾォ』より少女趣味ってのは中々難しい気もするが)
「じゃあイルーゾォ、なんでアンタなのよ。ねえ?なんで平民のアンタが来るの?」
「平、民?」
「貴族なら良いってもんでもないわ!あたしは猫とか梟とか、出来たらドラゴンとかが良かったの!
『サモン・サーヴァント』で平民を呼び出すなんて聞いた事ないし、どれだけ笑われたか――――」
「『サモン・サーヴァント』ってスタンドなのか。動物を呼び出してどうするんだ?大体何に使うんだ」
「よくわかんないけど、平民よりは動物のがマシよッ!アンタみたいに口答えしないでしょ」

暗殺者を捕まえて猫の方がマシとはよく言ったもんだ。
よっぽどオレの便利なスタンドについて説明してやろうかと思ったが、それより大事な事がある。

「お前の『サモン・サーヴァント』で、オレは此処に来たんだな?間違いないな?」
「ルイズ。それかご主人様って呼びなさい、無礼よ。」

高慢ちきな小娘だ。ご主人様?誰が呼ぶか、意味側からない。
しかしコレで原因はハッキリした。無差別なスタンド攻撃でつれて来られたんだな。
何故か無傷なのだってスタンドの効果かもしれない。『完全な状態で呼び出す』だとか――――


857 :使い魔は引き籠り:2007/11/11(日) 22:58:37 ID:UuHRknxn

「何にせよ、オレは幸運だったし、それはお前の・・・・痛いすみません・・・・ルイズのお陰なんだろう。
ありがとう、だから、帰してくれ。」

オレは無傷だ。スタンドだって(まだ試してはいないが)出せるだろう。まだ『側に居る』感じがある。
実力ではなく『幸運で』だが・・・・戦いを乗り越えたオレには知識がある。
パンナコッタ・フーゴの危険なスタンド、新入りの機転や、『覚悟』!伝える必要がある!
あいつ等はやはり危険なんだ。ホルマジオも死んだし、『オレだって死んだようなものだった』
イタリアに帰って、仲間に伝えるんだ!
(仲間達はろくなヤツじゃあないが、オレは気に入ってるんだ。もう、ただの一人だって死んで欲しくない)

「場所がわからないなら、イタリアだ。イタリアならこの際何処だって」
オレはがっつくみたいに詰め寄って、小娘はそれに驚いて仰け反る。
申し訳無いけど時間が無いんだ。オレからの連絡が途絶えれば、次の追っ手があいつらの元に向かうだろう。
「・・・・む、無理よ。『サモン・サーヴァント』は召還するだけで、帰すなんて出来ないわ」


冷水をブッ掛けられたみたいだった。
なあ、なんだって?

「それに出来たってね、帰しやしないわ。あんたは私の使い魔だもの。あたしの――――何処行くのよ。」
「・・・・洗面所なら、鏡はあるよな。」
「何なのよ鏡鏡って。いいけど。帰ってきたら身の回りの世話をしてもらうから!」
「嫌だね」

最悪だ。最悪の気分だ。もう一度死んだみたいに。
ふらふらと洗面所らしき場所を見つけ、「『マン・イン・ザ・ミラー』。オレだけを許可しろ」 鏡の世界へ潜り込む。
左右対称の『向こう側』でオレはルイズの居た辺りに戻り、少し狭いがふかふかのベッドに潜り込んだ。
(正確にはゾンビみたいな顔をしたオレを見て、マン・イン・ザ・ミラーが気を利かせて掛け布団を持ち上げてくれたんだが)
ああ、此処はいい。五月蝿いやつの居ない、オレだけの世界だ。

――――でも、喧騒も懐かしかった。帰りたい・・・・仲間の元へ・・・・
今日は眠ろう。そして明日、何としても帰る方法を突き止める。
死ぬのは怖かった。泣くほど。(ギリギリで泣かなかったと思う。多分。暗殺者は泣いたりしないだろ)
でも仲間達が死ぬのはもっと怖い。ソルベ達が死んだときの2.5倍、ホルマジオが死んだときの5倍は怖いだろう。
だから帰るんだ。
あんな強敵が相手じゃ謀反は失敗するかもしれない(急にネガティブになるのはオレの悪い癖の一つだとリーダーは言う。)
でも、最悪そうなっても、『マン・イン・ザ・ミラー』を慎重に使えば仲間を逃がす事が出来るだろう。俺は帰らなくては――――

「でも、もしも?」
嫌な事ばっかり思い浮かんで目頭が熱くなった。
熱くなっただけだぜ。泣いてない。暗殺者が泣くわけないだろ・・・・・・


「わ、私の使い魔が消えた!?」
ルイズは鏡の外で大騒ぎしていたが、その声は届かない。
鏡の中のイルーゾォは、当分その姿を表す気は無いようだった。

858 :使い魔は引き籠り:2007/11/11(日) 23:00:10 ID:UuHRknxn
以上一話投下終了。
イルーゾォが短編しかないようなので。

問題なかったら今後少しずつ書こうと思うけど大丈夫かな?

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:03:40 ID:6QfjAcgF
GJ!ついに長編でイルーゾォが出てきたな。
このままどうなるか楽しみだ!

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:04:37 ID:dmPbeVYz
GJ
イルーゾォktkr期待

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:06:35 ID:ZOmAXmts
GJーっつか鏡の世界に引き篭もりかよイルーゾォ―――――ッ!
折角殆ど最強スタンドなのによォ――――ッ!

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:07:24 ID:Q+WE3YQ1
そしていきなり引き篭もったwww

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:09:02 ID:Uz/joW8S
召還早々引き籠もるという前代未聞っぷりw

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:10:02 ID:Uz/joW8S
UGYAAAAAAA!!! sageミスすまぬッ!!

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:11:44 ID:r6NsPQXj
反則クラスのスタンドの持ち主は意外と精神が脆そう……(吉良とか)
ってイルーゾォ泣くなよwww
兄貴がみたらぶん殴るぞwwww

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:13:42 ID:/ZvuarJT
いいなぁマン・イン・ザ・ミラー・・・

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:22:34 ID:h+5PwNPr
来たぜ無敵のスタンド!ちょっと弱気な本体!
「これしきのことぉぉぉぉぉぉ!」の精神で頑張れ!

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:35:12 ID:edB3U6wH
反則スタンドすら超えるスタンド、キタ―――!GJ!
ところで、そろそろ次スレですね

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:40:30 ID:ZOmAXmts
最近1000まで行かなくなったなぁ
次スレは870で

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:44:41 ID:Uz/joW8S
ああ、そういやもう480kb突破してるのか。早いのう

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:46:57 ID:dmPbeVYz
まだ2週間も経ってないってのに

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:52:22 ID:YbGc7498
ビューアで視聴してるから、時々現在の容量がわからなくなる時があって危ないな
そうか、>>1000よりも容量オーバーが目前だったんだな…

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/11(日) 23:54:17 ID:JIb+eo6W
うおお!イルーゾォ!待ってたよそしてGJッ!
いきなり引き籠るとかw

さて、こうなると誰か長編でペッシか
短編でジェラートを呼んで欲しいと言ってみる
……って、オリキャラ状態だな奴じゃ

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 00:08:21 ID:JViCXURO
>>873
『死にゆく使い魔』を思いだすんだ!!

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 00:09:31 ID:F9h/aDhE
静かGJ!
バッカスの歌はメディチのか?
















だれも感想かいてないからさ・・・

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 00:24:32 ID:FknucrYA
静かの人の元ネタわからんwwwがGJ!
そして鏡の中の住人さんいらっしゃい

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 04:22:32 ID:nnqT7nUw
ゲェーッ!また残り容量が足りねえ!

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 04:59:53 ID:rQB5i34R
>>877
……遅くなってすまん。
要するに立てろって事かい?

879 :870:2007/11/12(月) 07:54:27 ID:s3q4kI99
俺が>>870でしたァ―ッ いつの間にかァ―ッ!

…うん、ホントごめんなさいorz
テンプレにイルーゾォを追加したが、ミスは無いだろうか。

【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚72人目】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1194821444/

880 :877 :2007/11/12(月) 11:29:49 ID:nnqT7nUw
870乙です。
またもや容量ギリギリなので新スレに投下させて貰います。


881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 12:57:00 ID:0xPP36s4
マンミラって持続力D=人間以下だから鏡の中で眠るなんて無理じゃないか?

882 :使い魔は引き籠り:2007/11/12(月) 17:46:15 ID:wiaM9GxS
あう。そう言われるとそんな気もする。
睡眠=スタンドパワーの回復とか適当な判断をしてくれると助かるかも。

「持久力Dだから鏡の中にはあんまり居られません」ってなるとイルーゾォのキャラが立たな(ry
ご都合主義って事でお願いします。

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 18:04:53 ID:5Xsggryl
>>882
本体だけは例外ではダメだろうか?

884 :使い魔は引き籠り:2007/11/12(月) 18:10:09 ID:wiaM9GxS
本編のマンミラは描写が少ないから、
実は五部ゲーを参考にしてるんだ。まずったかもしれない

イメージ的には鏡の世界はずっとあって、マンミラはその中にずっと居る感じ。
>>883みたいに本体はおkで、
人や物を引き込むと疲れる、ってのが都合がいいかもしれない。
今そんな感じで書いてます。

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 18:16:11 ID:qcD8kein
リトルフィートの縮小もエネルギーを食うから他人は時間がかかるけど、
本体であるホルマジオだけは例外で一瞬で小さく出来たしいいじゃね?

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 19:10:58 ID:G9ZnCyZm
ほらそこは つ【話の都合】

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 19:23:13 ID:O3BxC12h
つ【機械仕掛けの神】

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 19:34:04 ID:Qj+V2yc4
つ【埋め】

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 19:53:12 ID:yrV2iMlT
つ【姉妹スレも埋め】

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 20:04:33 ID:n+fTvcKF
 .    l   ヽ\          ヽ,
     l\   l `ト、         ',
      lヽ ヽ  l  ll \,、       ソ
  .   ト、ヽ V lレl  / ` ー-t=テ'
     l \ ', / ,. !  i     j  /
  .  _iヽ  ヽ ソ i ', !     / /
   / V  V  ,'  Vl.     / /
 '゙´ ! ハ V l 〉ノ   ',    /,.イ
 / 入ヽ^ l/: :ヘ. ,./  ヽ_,/ /
  / ∧)人: : ト-:X..__     _ノ
 イ ,.ヘ j(: : i、: :゙ヌゥ、: : T=フオ
 .l Vシ l.し; :`フ:./:,r‐'ィ'ネヲ´
  Vハ .ヘ L_ノ、_.ノ,. -! /!
  ',  \ヘ /  __ヽ_ノ/::::::l
   \ \'.、 ー-`/::::::::::!
 、`丶、゙ー-- `¨ニ´::::::::::::/
  ` ー----.、ィ´:::::::::::::;.イ
 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  ! _
 ::::::::::::::::::::::::::::::::/ ,.x '´/l
 ::::::::::::::::::::::::::::fフ ./  ./ .!
 ::::::::::::::::::::::::/ク ヒ'`L,.、  j
 ::::::::::::::::::/,イ  ム/く  /
 >ニニフ´ム!l  人ス  `i´
 ::::://::::::iリ.X /    l



891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 20:23:34 ID:jS2h8zMa
埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め
埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め
埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め
埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め
埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め埋め


892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 20:40:00 ID:244Vilh8
コロネがコロネの作り方を歌っていた。何、ただの穴埋め事さ

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 20:45:19 ID:1kY3Pnz8
一度、死んだのとルーンの影響で成長したで良いだろ。
ウィルスから逃げたい一心で半永久(本体のみ)は鏡の世界に居られる様になったとか。

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 21:18:55 ID:N9cb+2cV
埋め立てすると思ったら、スデに行動は終わってるんだッ!

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 21:42:38 ID:NkHHGdLf
そういやマン・イン・ザ・ミラーの鏡の中の世界って『死後の世界』って設定だったな
一度死んだからイルーゾォに限り時間制限がなくなったんじゃね?
といってみる

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 21:45:06 ID:MWHGMxfd
んじゃ俺も手伝うわ。


埋メメタァ!

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 21:57:40 ID:0xPP36s4
>>895
>そういやマン・イン・ザ・ミラーの鏡の中の世界って『死後の世界』って設定だったな
そんなの初耳だ埋め

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 22:07:33 ID:NkHHGdLf
死後じゃなくて「死の世界」だった埋めorz

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 22:55:42 ID:lfPmP8lC
やっぱ埋めるときはこの言葉
ウメタァ

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 22:58:00 ID:7/jjjLXC
>>898
振り返ったら死ぬ小道がありそうだな
ウメタァ

901 :風と虚無と使い魔 ◆/4V68E5Ojg :2007/11/12(月) 23:06:22 ID:3E3FzGwV
左埋めを関節ごと右回転! 右埋めをひじの関節ごと左回転!
けっこう呑気してた住人も
レスが一瞬巨大AAに見えるほどの回転圧力にはビビった!
そのふたつのレスの間に生じる埋め流れの
圧倒的埋没空間はまさに前スレ的埋没の小宇宙!

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 23:07:25 ID:6eKF4uWD
なんというコスモ埋め

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 23:11:57 ID:3E3FzGwV
君は歯車的砂嵐の小宇宙を感じたことがあるか

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 23:16:58 ID:lfPmP8lC
            ,イム⇒
           /〈ス孑彡    あ…ありのまま 今 起こった事を話そう
          /〉火_マ/\
        /しl/::::::`´/l⌒i  『私はこのスレを埋めようと
       / フ-、!|::::::::/ー|> !   思ったらいつのまにか既に埋めていた』
       / ,r'   ハ::::::|/ ノヽ/
      〈圦   イ迅´ミ/_ |   な… 何を言ってるのか わからないだろうが
      | |     /〉 .个/   /    私も何をされたのかわからなかった
      ||  //  / 〉__ノ
       l !  l/   辷ノ     頭痛と吐き気でどうにかなりそうだった…
      ! !  Y  ム_
    ┌┘└┐l`ソく\ \    生ハム兄貴とか幹部の辛いところだとか
    └┐┌┘ ヾ  \\リ、    そんなチャチなもんじゃあ 断じてない
.     _斗‐¬ ゙  ̄ `ヽ マス
  _..- ´           iヽ_マ、\ もっと恐ろしい、ジョジョ5部読破者の片鱗を味わったぞ…
./             ノ_/;;ム ̄
 、 _      _..  -‐ ´`ーく
     ̄

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/12(月) 23:33:03 ID:NE0iEYX6
このもうすぐ埋まりそうな状況なら言える

長編でチョコラータ出ればいいな

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 00:07:45 ID:hs6FRoMi
>>905
確実に!沢山の死者が出る!埋め

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 00:24:48 ID:7oQ5x8Dv
ウメタァ


908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 02:53:28 ID:pDDd08ux
         _..  - ―‐ - ._
        , '"          \
      /"レ'/  /\_. へ、 ∧lヽ
     / /´ {/ノノ ,ィ爪Yハ`′  ',
   /  / // ノ´    ヽ ', l
   |  /   //   :    ', l |      
   | l| l  /     .::     ,,l !l |      新スレを祝福して一杯やらないか
   |l |l |  ド==、、::  ,r='"-| ! |      
  ノ|| |l l  |t‐t・ッテ,  ィrt・ッラ|l  |      遠慮はいらないよ
≦ノノll│ |  |. ´¨~〃 .,,_ ヾ~´ .|l lト、     
_./ノ|l | |  l:.   ゙:. ′゙    ,'|l l|ヽヾニ=‐   それとも…俺の入れた紅茶が飲めないってのか?
‐''"ノ| | |  ト、     `''"__  /:l  l\ー-`ニ=-  
:::´ノ,l li l  | ヽ、 '‐ニ-'' ,イ:::l  lヾミヽ::l
:::‐"/ / ハ l  | ヽ ヽ、._"_/ l:::! l`ヽ、`二>‐      
:::::/ノ/ } i l― -、ヾ三/ __ll l::::::::::::::`>― ---- 、
::::"´:::::::;.' ノ、 ', ⊂) 〈フフ  _,l l::::::::::::r'´ /¨>'"  )
:::::::::::::://::| ヽ ⊂⊃ノ7 '"´l _l. ― 、`='-、/( _,∠ヽ
:::::::::/´:::(cl=  ⊂二ノ   ,r'‐、  ‐= }   `ヽ |   }
:::::::::::::::::::::::`l   ⊆¨l  ハ __ノ} <l ,' ⊂) 〈フフ\-‐'´}
::::::⊂) 〈フフ:::l    ⊂ 」  { `¨´ l_> / ⊂⊃ノ7  ヽ/}
::::⊂⊃ノ7:(cl"´┌i 00 V ム Δ /   ⊂二ノ    l/}
::::⊂二ノ:::::::::l`⊂ ⊃   {` ー''"     ⊆¨l   l/
:::::::::::⊆¨l::::::::l (フl」<)=、‐-∨⌒ヽ     ⊂ 」   /
 ̄ ̄⊂ 」 ̄ ̄ ̄r'rブノ   `  ',   ┌i 00 // ̄ ̄
  ┌i 00'" ̄ ̄} }} ̄ ¨''‐、____ノ_  ⊂ ⊃ //
  ⊂ ⊃ |`` ========''"r==、ヽ-(フl.」<)‐'´


909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 09:04:18 ID:7FOgHezz
>俺の入れた紅茶が飲めないってのか?

        /  , -''"´     \
  / /  /  ,. ‐'''""~´ ̄ ̄\
 V /   /  /             }
  ∨ /  / ,,.. -一ァ',二二二{
   V  ,..,/ ,.ィ彳 f==<r'二二二{、    | ̄ ̄              __|__ |
   ∨| ヘ`<=''~   弋ッ-ミ'''テ~ナ/    |ー― \/ ´ ̄| 「 ̄`  |   | \/
    〉'| | ト、   i{   ,..`二/ =|/''′     |__ /\ 匚]__ !__,  |_ |  __/
   //ヽヽぅ   ヽ     {   =|
   //匚 ̄]〕       丶,-‐ ,>      ( そ の と お り で ご ざ い ま す )
  /´r┐|__,|ト、       、____`7´
__人..二.」'   l>、    ヽ`,二/
     ´"''ー-論\  ∠三ノ
―-、__        ``ヾニ='′
     `ヽ      /、
       |‐- ...__   /ヽ\_
         \    ̄   `ヽ \

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 09:23:50 ID:/JkFkdts
ひでぇww

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 11:13:53 ID:EzYSGUGN
まだスレが埋まっていないだと!
これはスタンド攻撃だ!

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 11:36:31 ID:0h1OKbow
        /´〉,、     | ̄|rヘ
  l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/   ∧      /~7 /)
   二コ ,|     r三'_」    r--、 (/   /二~|/_/∠/
  /__」           _,,,ニコ〈  〈〉 / ̄ 」    /^ヽ、 /〉
  '´               (__,,,-ー''    ~~ ̄  ャー-、フ /´く//>
                                `ー-、__,|     ''

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/13(火) 16:48:31 ID:5njLZq5r
    ... -.、     ._  - --‐     - .,_.    、    .-- ,,_
   ..l,,,, .l ‐''"´´.、  : . ̄´ ̄ ̄"''''''‐ .`''''‐‐.ゝ---"   . `"'''‐ ,,
     ./  : : : : : ヽ : : : : : : : : : : : : : : : i".i': : : l,_,,、.,.          ..`"'- ,,,
   _ ./ : : : : : : : : : : `''- 、_.: : : : : : : : : : .ゝ.l: : : : : : .-, `‐、,  :  :   ...-- 、 `''-、,
  .| . / : : : : : : : : :    : : : `"'''''‐--..,,_ : : l: : : : : : : . \ `-、,: : : : .l    l: : : : : `'''._,,,..,
  ´ | .、_: : : : : :     : : : : : : : : : : : : : :  : : .": : : : : : : : : .`'-、_`" / "''_: : : : : : .、   .!._
   .l : : `''- ..,,,,,,,,,............ --‐‐: : : : : ,.. --‐‐‐‐‐、,: : : : : : : : : .`" `: ." .....,,二,゙,゙_,゙.    '"..,,`'-、 .,.‐''‐、
    ヽ: : : : : : :    : : : : : : : ._.... .‐" - ‐"'-_,;ニ_ `''-,: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . ̄ ̄´.  :     ヽ_/
     ヽ.: : : : : : : : ._、: : : ., ''ミ,, .ヽ . ヽ .---...'、/ / /`,",、 `\,,: : : : : : : : : : : : : : : : : : : _..-'"-": : : 、 .'、
      `' ...‐-‐'''"´: : / ‐ ,, "  ... ..、  / ,i`'- '....'-._./   .../ ‐- ..,,_.: : : : : .-‐'"´: : : : : : : : : : .ヽ " . -、
     ,.. ‐'' ,二ミ"'- : ! ヽ ヽ ` /  !    .´        /'"/`,、 i‐ ´.l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ` /
   /,..-''"    : : : : ...l .-‐ l゙: .,ゝ  ."            `.\/_/ヽ´‐ ": : : : : : : : : : : 、.  ..,,,,....、  ,゙''''
  .,i'./ ´       : : : : .ヽ,,,,,,./ i"  ..-、   ._,,..--......,,    ../ !´ -,i / : : : : : : : : : : : : .`"'‐---‐ l
.___!       ,,, -'''""___   ヽ‐'' .i' ."'''''''-''ニ'''''-..,: `ヽ     ` .- .、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
 : : .``''‐、,  / _,, -'"    `" .|, .!- |      `''- ,`'i .l    ../ ;;_  |: : : : : : : : : - ..,_: : : : : __ ./
    : : : : `./ .,/´  ._.. -‐‐-..,,_: ヽ  "         "." .,  /     / : : 、.: : : : : : : : .`""´´/
     : : : : : l.` .i''"´     .,,,,,゙'‐ヽ.  --- ..,,,      .,./ /.`/ 、"' / ..、: : : .`'‐ .._.: : : : ,, /
 : : : : : : : : : : l ` ''"/      .'" 、 `''-..,,    .'‐ ._,,.. / : : ヽ,__..‐',,,,, : .` ............ -`-'"´
   : : : : : : : : : ヽ  . ,/,゙_     /    ., ``"''''''"´´.-、,'-、.: ヽ .、   `'-、.ヽ
   : : : : : : : : : : .´ ./  ._./   . /  ,./ ´: : : : : : : : : : : : : .ヽ ゙l: ,゙..,,,,,_    ...l \,
  : : : : : : : : : : : : ,  .\, ,/´ ./     : : : : : : : : : : : : : ! .,./    .`;;  !: .! : : : `'-、
  : : : : : : : : : : : : : . l,.   ´    ./       : : : : : : : : : : ,, .!     l   `'、: : : : : : .ゝ
 : : : : : : : : : : : : : : .、 \    l,  !     :  : : : : : : : : : ./  \,,,,,,,,.../ i'. ̄ヽ  : : : : : /
 : : : : ,i': :  : : : : : : l゙  `'-..,,." l.: : : : : : : : : : : : : : /      ,/´ |. .,./ : : : : : /
、 : : / : : | :  : : : : . l  .,   `'-..ゝ: : : : : ._,, ---‐'" . 、   ./  -,  .`'".ヽ: : : : : : . \


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