2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part72

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:18:32 ID:oDkY43yr
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part71
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191955495/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

--------------------------------------------------------------------------------

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!

--------------------------------------------------------------------------------
    _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし      ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ      本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l        ・スレタイと違う内容になったり、痛い展開になったりする場合も、避難所に投下した方が無難ね。
              ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。

--------------------------------------------------------------------------------

   ,ィ =个=、       ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉      これ以上だと投下できないそうです。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ      ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>      ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’       ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。


2 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:20:51 ID:0tjknZa4
>>1

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:21:29 ID:eVtfRnZG


4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:23:47 ID:oDkY43yr
げ、前スレの容量がギリギリじゃw
ラスト1レス収まるか?

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:24:31 ID:bptb5GLU
きれちゃってるみたい


6 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:24:56 ID:0tjknZa4
>>4

大丈夫だったみたいだね。
夜天の人乙。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:25:04 ID:oDkY43yr
前スレがちょうど500KB到達。
12/12だから本文自体は完了かな。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:26:03 ID:IxcbYSeP
すげータイミングで埋まりきったぜ……

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:26:47 ID:J5D58FTb
夜天の人GJ。ルイズとキュルケが格好良過ぎる。そしてさらば悪奴。
君も勿論悪いのだがウェールズとキュルケを馬鹿にした君があかんかったのだよ。
そして夢の世界にキュルケ隔離して……とうとう来るか、来るのか。
次回が楽しみでならない。

10 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/10/12(金) 23:26:53 ID:s8daVj6t
投下終了で投下終了。
本当にギリギリだった。
皆様長らくお待たせ致しました、次回は遂にリイン降臨。

ワルドだとかモット伯だとかウェールズだとか言われてた「二人目の蒐集者はだーれだ?」クイズですが、
正解はキュルケちゃんでしたー。
誰かは当てるんじゃないかと思ってたんだけど、意外と盲点だったんだろうかキュルケっていうのは。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:27:16 ID:HF4BzoUM
前スレ夜天の人GJ!
って、キュルケの守護騎士入り!?

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:27:34 ID:bptb5GLU
GJ
でしたー

13 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:28:13 ID:0tjknZa4
ええと……それでは続いて投下良いんでしょうか……?
OKなら10分後から始めますが。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:28:51 ID:poch/FMN
GJ

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:29:25 ID:EMZC3+gK
要領きっちりの投下GJ!
キュルケが蒐集されたってことは烈火の将はまさか…

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:31:38 ID:J5D58FTb
確かに盲点だ……あ、炎△+地△で覚えさえすれば爆炎が撃てないか?
>>11
殺すなー!炎の将ならぬ炎の魔女になっちゃうからー!?

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:35:48 ID:rsKpCpaj
>>16
炎の魔女、か。
そういや、ブギーポップのキャラって誰か召喚されたっけ?
最強とかリセットとかビートとか金曜日の雨とかトールとか不気味泡とか、それこそ炎の魔女とか。
あの作品のキャラも結構ぶっ飛んでるの多いから、結構馴染みそうな予感。

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:36:02 ID:WgK8QQul
おかんの人も夜天の人もGJ!
そして薔薇の人カモォォォォゥゥン!

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:37:17 ID:22fhQHG2
夜天の人超GJ!!
スターダストフォールも烈火の剣技も燃えた!
キュルケ死亡はマジ意表を突かれた(死んではいないが
残りの三人はアンリエッタ、タバサ、シエスタ? それなんて乙女の園?

それよりも何よりも今回一番輝いてたのは
お約束のセリフを残して死んでくれた悪ドだと思うんだ


>>薔薇の人
支援するっ!

20 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:40:02 ID:0tjknZa4
ふはははは、このスレよ私は帰って来た!!(病院の検査から)


おかしい………。
『あの女』……フーケが現れない……現れる気配すら無い。
折角脱獄まで手伝ってやったと言うのに。

……ああ、そうか。

そう言えば、彼女は一度あの男に瞬殺されている。
だからこそ、大金を積んで傭兵を雇わせたんだったな。
でも、あの男のテクニックで傭兵達は寝返ってしまった。
元々無かった勝ち目が更に減ってしまったのだから、そりゃあ闘いたくも無くなるな。

…………大変だなぁ、フーケも僕も。
あれ、何でだろう。 目頭から汗が………。

そうだ………この『仕事』が終わったら、ルイズと温泉旅行にでも行こう。

(宿屋のベッドの上で休んでいたワルドの独白より)


【薔薇男と穴を掘る使い魔】〜白の国の罠(その5)〜




21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:40:15 ID:ToyubIsx
京大RPG研究会
ttp://www.ku-rpg.org/
ttp://www.ku-rpg.org/column/population.html 中世の都市人口

Dragon's Lair by Water Dragon
ttp://ww2.enjoy.ne.jp/~tteraoka/
ttp://ww2.enjoy.ne.jp/~tteraoka/esse.htm 中世の食事
ttp://wdragon.fc2web.com/fg/index.html 中世ヨーロッパの装い(下着含む)


小説の書き方参考
ttp://www.feel-stylia.com/rc/creative/ ←【重要】

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:40:38 ID:+U2LNB41
夜天の人GJ
ワルドの科白がどことなくクロスボーンガンダムを思い出させたぜ

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:40:54 ID:7RjhyyMD
夜天の人GJ!!

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:41:15 ID:FT97D0yF
すっげーいいところで前スレ終わったな…ゾクゾクした

25 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:41:16 ID:0tjknZa4


【薔薇男と穴を掘る使い魔】〜白の国の罠(その5)〜


あの決闘から1日が経過した。
水の秘薬のおかげで、サイトの体も子爵の砕けた頬と顎の骨も順調に回復して来ている。
この間のお使いでアベが連れ帰った手下軍団に周辺が護衛されているので、何時刺客が現れても準備は万全だ。
この調子ならば、予定通り今晩アルビオン行きの船にも乗れるだろう。

それにしても、やはり水の秘薬と言う物は高い。
2人分だから余計に。

元々彼等が怪我したのは子爵が決闘なんか申し込んだからなので、
取り敢えず2人の治療費と秘薬の代金は彼の財布から殆ど支払って貰った。
領収書は一応貰ってるけど、多分経費では落とせないだろう。
子爵の自業自得だし……そもそもコレって秘密の任務だし……。

いや、当然僕達も払ったよ? 雀の涙で全然足りなかったけどね?
子爵の持ち合わせが無茶苦茶多くて助かった。
下手すると輸送船位ならチャーター出来るぞ、あの額。
魔法衛士隊の給料が良いのか,はたまた僕達が貧乏なのか………。
うん、後者だね。 分かってるよ分かってるさ分かってるから。


で、今は夜だ。
モヒカン頭の殺人鬼が歩き回ったり草木も眠ったりする丑三つ時だ。
そんな暗い世界で、僕達は空賊船に乗っている。
と言うか、牢に捕まっている。



26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:41:26 ID:s8daVj6t
バトンタッチ支援

27 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:42:58 ID:0tjknZa4
と言うか、牢に捕まっている。

さっきまで乗っていた船が、空賊にハイジャックされたんだ。
密入国がベストだからって、あんな輸送船を選ぶんじゃなかった。

今、僕とキュルケで此処から脱出する……いや……アルビオンへ向かう為の作戦を話し合っている。
僕達の勝利条件は、この空賊達を倒す事では無い,此処から逃げる事でも無い。
あくまでも、僕達を白の国・アルビオンまで送り届けさせる事だ。

そう……どんな手を使ってでも。

卑怯者と呼ばれたって良い。
仲間を助ける為に踏み出せない様な誇りなんていらない。

「………シュ。」

今の僕が望むのは、強い心だけ。

「ギー………。」

何としても、今度こそ絶対に!! 僕は『一歩』前に進む!!

「ギーシュ、私の話を聞きなさいッ!!」

         ヒュッ!!

                  グチャッ!!

キュルケの声で意識を引き戻されたと同時に、風を切る様な音と切ない激痛を感じた。
止めとばかりに、キュルケがグリグリと踵で踏ん付けて来る。


28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:43:20 ID:Jwg2qAcJ
乙したー。

二番目の蒐集者はキュルケかー。
まあこの話の悪ドのリンカーコアを使うってのはリィンも嫌だっただろうしなぁ。
悪役としては一流だが、人間としては最低だし。
でも夜天の彼は物凄く悪役として輝いていたと思う。

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:43:58 ID:J5D58FTb
支援。そして>>21はエクスプロージョンで消滅しろ。

30 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:44:35 ID:0tjknZa4
キュルケの声で意識を引き戻されたと同時に、風を切る様な音と切ない激痛を感じた。
止めとばかりに、キュルケがグリグリと踵で踏ん付けて来る。

止めて!! これ以上は本気で止めて!!
モンモランシーがコウノトリさんやキャベツと無縁の一生を過ごす事になっちゃう!!
って、こんな光景を見てた才人と子爵が恍惚の表情で前屈みになってる!?
アレですか、あんた等。 ルイズが好きって、そう言う意味ですか?

如何でも良いから、助けて下さいマジで。

「おいおい、そんな事をしてもソレは増大なんかしないぜ?」

何処からか取り出したのか良く分からない竹製の剣を弄びながら、
3回程ストンピングされた後で漸く僕の使い魔……アベがキュルケを止めてくれた。

ありがたいんだけど、助けるんならもっと早くしてくれたまえ。
と言うか、こんな風にやれば増大するんだとばかりにソレを振るな。
何か君の後ろにブツを台に乗っけて叩く姿が見えるんだよ!!

「誰かがこっちに来てるわ。 ギーシュ、作戦覚えてるわよね?」

床に耳を着けているタバサが、ハンドサインで鉄格子の向こう側にあるドアを指差す。
成程。 ドアの向こうから足音が聞こえて来ている。

キュルケと痛みで中腰になっている僕は、視線を交わして作戦を確認し合う。

軽くストレッチをして作戦に備えていると、足音がドアの前で止まった。
小さな開錠の音の後に、痩せぎすの男がこの牢のある部屋に入って来る。


31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:45:09 ID:s8daVj6t
しえ☆すた

32 :薔薇の人:2007/10/12(金) 23:47:07 ID:0tjknZa4
軽くストレッチをして作戦に備えていると、足音がドアの前で止まる。
小さな開錠の音の後に、痩せぎすの男がこの牢のある部屋に入って来る。

「お頭がおよ『んぁああぁああッ!!』……何だ如何した?」

作戦通り、キュルケが呻きながら胸を押さえて床に蹲った。
床に押し付けられて変形した豊満な果実が、キュルケの動きに合わせてプルプルと蠢いている。
このおっぱいの魔力に抗える男など、そうはいない。
ご丁寧に普段よりも一つ多くキュルケのブラウスのボタンが外されているから尚更だ。

「胸が痛いのぉ……素敵な叔父様……摩って下さらない?」

流石僕監修のセリフ!! 素晴らしいエロさだ!!
古典的な物は兎角馬鹿にされがちだが、この様に素材次第では素晴らしい物となるのだよ!!
演技だと分かってるけど、それでも興奮を禁じえないね!!

「ええ……でも………その…………。」
「男は度胸!! 何でもやってみる物さ!! きっと良い気持ちだぜ?」

理性で牢の前で踏み止まろうとする痩せぎすの彼の本能をアベが煽る。
この男、かなりのテクニシャンだ。

「し……失礼しまーす!!」

涎と鼻血をダラダラと垂らしながら、男が牢の中に一足飛びでキュルケに向けて突入した。
そして、それを何時の間にか間に立っていたアベの胸板が受け止める。

「良し、それじゃあトコトン悦ばせてやるからな。」

暴れる痩せぎすの男をアベの丸太の様な腕が押さえ込み,彼の懐から杖と銃を奪い取る。

「アーーーッ!!」

ついでに、人としての尊厳とかそんな感じの物も奪い取った。
ダラリと糸の切れたマリオネットの如く、男の体からは力が抜けてしまっている。

さて、コレで人質とこの船の内部構造を知る者を確保出来た訳だ
それじゃあ……早速、この船を制圧しに出発しようじゃないか!!

33 :薔薇の人@実は左足罅が入ってます:2007/10/12(金) 23:50:20 ID:0tjknZa4
と言う訳で、今回は以上です。
皆も階段を降りる時には段の数に注意しようね。

追伸:夢の中でテファが介護をしてくれました。 とっても幸せです まる

34 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/12(金) 23:52:49 ID:kjwbelDh
乙でしたー。
自分も予約が無ければ投下してよかですか?

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:56:46 ID:MnXUcFRk
薔薇の人乙アーッ!
人としての尊厳奪いまくりw

そして支援

36 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/12(金) 23:57:26 ID:kjwbelDh
どうやら無さそうなので投下します。

鳴り響け!俺のメロス!

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:57:43 ID:pjaeiHc9
道がアッーーではないか。行け。

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 23:58:13 ID:J5D58FTb
乙。

そして鳴り響け僕のえろす?

39 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/12(金) 23:59:04 ID:kjwbelDh
◇2:〜契約〜メイジと戦士、2人の物語の始まり◇

―20世紀に、大きな戦争があった。
それは、モンスターと人間達との全面戦争。
突如現れた、理解出来ない生物。
それゆえにモンスターとしか呼ぶしかなかった、怪物達。
彼らが人間達に牙を向いた事に端を発する戦争で、人間と世界を護る為に戦ったのがメロスの戦士。
だが結果として人間は負け、影からモンスターに支配される世界へと変わった。
それでも、諦めない者達が居た。
生き残った戦士達と、彼らに導かれ成長した新たな戦士達。
絶望的な状況の中、彼らは必死に戦った。
戦いの途中で、仲間を失った。
誰からも感謝されなかった。
それどころか、自分達の生活を乱した者として石を投げられ罵倒された。
モンスター達の情報操作によって、『平和を乱す悪党』に仕立て上げられた。
その所為で、テロリスト扱いされ指名手配された。
―それでも。
戦って。
戦って。
戦い、続けた。
全ては、自由の為に。
自分が決めた道を。真剣に志した生き方を、命を賭けて貫く為に。
そして。彼らは勝利した。
モンスター達の王、モンスターキングは倒れ。それに仕える幹部達もその多くが同じ道を辿った。
また、その過程で成功させた『ヤブサメ計画』。
それがどんな計画だったかは、別の機会に語る事になるが。
それによってメロスの戦士はその数を大きく増やした。
人間達が自由を手にするのも、そう遠い未来ではないだろう。
その様子を、音無 小百合はある場所から見守っていた。
彼女は、『ヤブサメ計画』の立案者であり、メロスの戦士達の隊長でもあった。
小百合は、やはり自分同様に見守っていた隣の男性を見やった。
彼は、かつて小百合の教え子で。
また、今回の勝利の原動力となった1人の戦士を導いた、凄腕の戦士だった。
その名は黒船 バラード。
鍛え上げられた体躯の上に漆黒のコートを纏い、小百合の様にサングラスを掛けていた。

―黒船。やってくれたわね、あの子達。

全てを見届けた小百合は、黒船に向かって微笑む。

―ああ。

それに対し黒船も、微笑みを小百合に返す。
それはとても、満足げなものだった。

―ボッカ。

かつて、自分が小百合の背中を追いかけていた様に。
自分の背中を追い続け、やがては立派な戦士になった少年の名を黒船は呟く。

―お前はよくやった、立派だったぞ。
―誰もがきっと、お前を尊敬しているさ。

それは、黒船にとって最大級の賛辞である事が小百合には分かる。
彼は、その台詞を自分や皆に言って欲しかったからこそ、必死に頑張って来たのだから。

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:00:14 ID:INHH5zuO
支援

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:00:35 ID:NHNERNI/



関係ないがシエスタが「メロスのように」を歌っていたぜ

42 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:00:57 ID:TyrzcA6K
―そろそろ行こうか、黒船。
―そうだなぁ、先生。順番の終った奴が何時までも留まってるのは、良くない。

2人は踵を返すと、巨大な門へと歩いて行く。
門の前には、人影が。
いや、それは人ではなかった。
普通の人間なら頭部が在る筈の其処には。
変わった形で、針が奇妙な形に捻れた時計が納まっていた。
彼は、門の番人だった。

「おう、新しい奴―じゃなくてお前らか。もう用事は済んだのか?」
―ええ、迷惑を掛けたみたいで悪いわね。
「いや、こっちはイキの良いのが2人分余計に来てくれたから、寧ろ得してる」
「ネビロスの頼みだったし、おめぇらが気にすることじゃねえ。面倒だからさっさと門をくぐれ」

小百合の詫びに、淡々と言葉を返す番人。
その様子に黒船と小百合は苦笑し、言われるがままに門をくぐろうとした。
その、瞬間だった。
小百合の目の前に、光る鏡が現れた。
突然の事に、小百合はどうすることも出来なかった。
勢いのまま鏡に触れてしまい、そのまま吸い込まれていく。

―何!?
―先生!?
「ちょ、なんだこりゃあ!?」

三者三様の驚きの声。
番人まで驚いている所を見ると、これは彼にとってもイレギュラーな事態らしい。

―先生!

必死に小百合の手を掴み、引き戻そうとする黒船。
だが、その努力も空しく小百合の体は物凄い勢いで鏡へとその体を消していく。
小百合の体が全て鏡に吸い込まれると同時に、鏡は忽然とその姿を消し去った。
番人と黒船はその様子を呆然と見守るしかなかった。

―ごめんね、黒船。私が逝くのは、もう少し先になるみたい……

一方小百合は、光に包まれながら小さく呟き。気付いたら―
濛々と立ち込める煙に包まれながら、立ち尽くしていた。
煙の向こうから、誰かの声が聞こえる。
漸く煙が完全に晴れた時。

「ここは……?」

彼女の眼に入ったのは。

「平、民?アンタ、誰……?」

見知らぬ景色と、自分に近寄る桃色の髪の少女だった。

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:01:18 ID:oDkY43yr
支援

44 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:02:34 ID:TyrzcA6K
「メロスの戦士……傭兵みたいなものなの?」

小百合の言葉に、首を傾げるルイズ。その事に、小百合は軽い驚きを覚えた。

(メロスの戦士を知らない?まさか、そんな筈は……)

在り得ない。少なくとも、自分が元居た場所でメロスの戦士を知らない者など、いなかった。
なのに。自分の目の前に立つ、桃色の髪の娘は、それを知らないと言う。
動揺を辛うじて胸の内で押し留め、ルイズの問いに答える。

「傭兵ではないわ。……戦いを生業にしていると言う所は、共通しているけど」

詳しく説明すると長くなるからまた後でね、と曖昧に言葉を濁す。
ルイズもその事自体には然程興味を抱いていなかったらしい。一言ならいいわ、と言うだけだった。

「ねえ…ここは何処?名乗ったのだから、質問には答えて貰えるのよね?」
「解ってるわよ、急かさなくてもきちんと答えてあげるわ」

そして、ルイズから説明された。
彼女の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだと言う事。
此処はハルキゲニアと言う大陸で。其処にあるトリステインと言う国に建てられた、魔法学院だと言うこと。
ここはメイジを養成する学校で、自分は其処の生徒である事。
今は進級に必要な『春の使い魔召喚の儀式』が行われていて、自分はそれによってルイズに召喚されたと言う事。

「ちょっと待って、メイジって何?」
「メイジはメイジよ。魔法を使う人達の事。そんな事も知らないなんて、貴方何処の田舎者?」

信じられない、と溜息を付くルイズ。だが、信じられないのは小百合の方だ。
メイジとはつまり魔法使い?なんだそれは。
ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし、何故そんな人達が居るのか。
とは言え、自分もメロスの戦士と言う超常の力を操る人種。モンスターと言う化物と戦っていた身なのだ。
魔法使いが居たって可笑しくはないのかもしれない。
それでも、自分がいた地球において魔法使いが居たなどと、ましてやそれを養成する場所がある等聞いた事がない。
小百合達にとって魔法使いとは、あくまで御伽噺かオカルトの域を出ない存在だ。
なら、そんな魔法使いが存在する此処は、一体何処なのだろうか?
少なくとも、トリステインと言う地名は地球にはない。
ならば、此処は。小百合はある仮説を思い付く。ただしそれはもう既に確信に近かったが。

(多分、私が元居た場所とは違う、異世界)

そして、ルイズの言葉を借りるならば、自分は彼女に使い魔として召喚されたらしい。
それにしては言葉が通じるのがなんとも奇妙な話だったが、まあ自分の知らない魔法か何かだろう、と考えるのを止めた。

(一寸先は闇とは良く言ったものだけど、コレは少しばかりエキセントリック過ぎない?)

途方に暮れ、天を仰ぐ。自然と、溜息が出た。

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:02:52 ID:YVrrGdUb
覇王のメロス支援

46 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:05:45 ID:TyrzcA6K
「それにしても、何度も失敗してやっと成功したと思ったら召喚したのは平民だったなんて…やりきれないわ」
「ミス・ヴァリエール、彼女を召喚した以上は―」
「わかってます!この平民と契約しなくちゃいけないって事くらい!」

愚痴るルイズに釘を刺そうとしたコルベールに先んじて、ルイズが半ば自棄っぱちな口調で叫んだ。

「そうですか。ならば、儀式の続きを」
「だからわかっています!…だ大丈夫。相手は女性だし使い魔だし。コレはノーカウントよ、そうノーカン…」

ブツブツと呟き更に小百合へと歩み寄る。2人の距離は既に互いの息がかかりそうな程近い。

「ええと…契約って、一体どう言うこと?コレから何をするの?」

小百合はルイズの顔を困った様に見つめる。

「ちょっと黙ってて。…いい?貴族にこんな事して貰えるのよ?光栄に思いなさい」

ルイズが眼を瞑る。その顔には諦念と覚悟が入り混じったような表情が浮かんでいた。
手に持った杖を振りながら、呪文の詠唱を始める。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。5つの力を司るペンタゴン。
この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」

朗々と呪文を唱え終えた後、小百合の額に杖を置く。そして小さく背伸びして、唇を近づけて行く。
―だが、そこでルイズは何かに気付いた様に動きを止め、眉を顰めた胡乱な顔で尋ねた。

「その前に、貴方に1つ訊きたいんだけど」
「?」

きょとん、とした顔の小百合に、ルイズはこう問うた。

「なんで貴方の体、うっすらと透けてるの?」

そう、彼女の体は良く見なければ分からない程度だったが、向こうの景色が透けて見えていた。
その問いに小百合はああ、そんなことかと呟いて。淡々と、こう答えた。

「だって私、死んでるから」

―それはモンスターとの戦争の途中だった。
圧倒的な戦力差の中戦い続け、疲弊した彼女を悲劇は襲った。
モンスターの中でも指折りの実力者だった幹部の1人が、彼女に襲い掛かったのである。
抵抗も虚しく、戦場で散って行った多くの戦士たち同様、彼女も殺され瓦礫の下に埋まった。
その後、とある者の手によって現世に舞い戻った事はあった。
だがそれは一時的なもの。戦士達の手助けをした後、同じく現世に舞い戻った黒船と一緒に、あの世へ旅立つ筈だった。
その折に、召喚されたのだ。死んでいて当然である。
それは兎も角。小百合の答えに、ルイズは驚いて眼を見開いた。

「って事は…アンタ幽霊!?」
「そうなるわね。貴方に召喚されたのだって、あの世に行く途中だったのよ?」

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:06:28 ID:thBQquBA
支援支援

48 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:07:57 ID:TyrzcA6K
ほらこの通り、とルイズへ向けて手を伸ばす。
その手はルイズの体に触れること無くすり抜けていった。
実体が、無い。つまりは本物の、幽霊―

「すげぇ!ルイズが平民の幽霊を召喚したぞ!」
「流石ゼロのルイズ!俺達に出来ない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる憧れるゥ!!」
「……きゅう(ドサリ)」
「ちょっとタバサ!?大丈夫!?」
「きゅいきゅいきゅい!?」
「幽霊とはいえ平民を召喚してどうするのヴァリエールー?」
「きっとまた間違えたのよ!いつも失敗ばかりだものね!」

心無い野次が、周りの生徒から浴びせられる。
……野次ではない声が混じっていたが、頭に血が上ったルイズの耳には届かない。

「うるさいうるさいうるさい!」

真っ赤な顔で周囲に怒鳴り散らすルイズ。
自分だって好きで召喚したワケじゃない、選ぶなんて出来ないんだから仕方ないとブツブツ呟く。

「…そんなに珍しいことなの?」
「周りを見て見なさいよ、他の生徒が召喚した使い魔の中に貴方見たいなの、いる?」

言われた通り離れた所で(爆風回避の為)見ていた生徒達の方を見れば。
フクロウや巨大な蛇など地球にもいそうなのも居れば、
目玉だけのバグベアー、6本足のトカゲと言う風貌のバジリスク、蛸人魚のスキュア等、RPGの世界から抜け出てきた様なものまで。
多種多様な生き物が召喚主であろう生徒達の脇に控えていた。
だが、少なくとも自分の様な人間は1人も居なかった。

「ミス・ヴァリエール……」
「わ分かってます!……行くわよ、じっとしてなさい」

コルベールの焦れた声に慌てて小百合へと向き直るルイズ。

「ちょっと、何を―」
「黙って!んっ……」

混乱する小百合の言葉を怒鳴り声で遮り、ルイズは唇を彼女と重ねた。
柔かい感触に、小百合の思考は一瞬停止した。

(え、キス!?儀式ってコレの事!?あ、でも戦士の1人が持ってた漫画にそう言うのがあったわね、キスで契約とか。方法としては
意外とメジャーなのかしらね?っていうか久しぶりのキスの相手が同姓ってどうなの!?メロスの戦士に目覚めて以来
浮ついた話なんてなかったし男なんて戦士の素質に目覚めたムサイ奴等か司令部のオッサンやジジイばっかだったのに!)

思えば色気のない一生だったわねぇ、と1人こっそり凹む小百合だったが。
1つの疑問が頭に浮かぶ。

(待って。なんで彼女とキスが出来るの?)

自分は幽霊で実体が無いはず。なのに何故自分の唇とルイズの唇は触れ合っている?
その答えは、直ぐに分かった。
体の感覚が、唇から順に蘇っている。肌をくすぐる風の感触と、それが伝える気温で解る。
見ると。半透明だった幽霊の体が生身の肉体に置き換わっていく。
頭から首へ、首から胴体へ。
次に二の腕と太腿。最後に手足の指先。
信じられないことだが、自分は生き返ったらしい。
唇を離したルイズにもその変化が分かったようだった。

49 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:09:06 ID:TyrzcA6K
「どういうこと……?」

照れの為か顔を真っ赤にしながら、ルイズ。

「私が訊きたいわ……痛っ」

熱くなる体、左手から焼け付くような痛み。思わず顔を顰め左手を押さえる。

「心配ないわ。使い魔のルーンが刻まれてるだけ。すぐ終るわ」
「サモン・サーヴァントは何度も失敗したが、コントラクト・サーヴァントはきちんと1回で出来たようだね」
「はい、有難うございます……!」

嬉しそうに言うコルベールと、やはり達成感に満ちた笑顔で答えるルイズ。
こっちは痛くてそれ所じゃないんだけど、と言いたい小百合だったが、痛みで声がでない。
暫くしてやがて痛みが納まり、小百合は左手の甲から抑えていた手を除ける。
そこには蛇がのたくったような見慣れない文字が躍っていた。

「ふむ、見慣れないルーンですな……。ちょっと失礼」

いつの間にか近くまで来ていたコルベールが、小百合の手を取りまじまじと見た。

「やはり、珍しい……。それに、儀式をした途端幽霊が実体を取り戻すなど前代未聞だ」

最も平民を呼び出すこと自体前例はないのですが、とコルベール。

「後で調べてみる事にしよう。何か解ったらミス・ヴァリエール、ミス…でよろしいかな?」
「ええ。残念ながら未婚ですから」
「ではミス・オトナシ。そうなったら、後で報告する事もあるでしょう。では皆」

そう言って此方に背向け、他の生徒達に声を掛けるコルベール。

「学院に戻りなさい。寄り道などしないように」

その言葉に、他の生徒達が浮き上がる。
浮き上がった後、すぅっと音も無く石造りの城の様な建物―あれが魔法学院だろう―に向かって飛んでいった。

「凄いわね…あれも魔法?」

その光景に、感嘆の溜息を漏らす小百合。
そんな彼女に、ルイズは何故か不機嫌そうな顔で説明する。

「……『フライ』の魔法を使ってるのよ。浮き上がるだけだったら『フライ』を使うメイジもいるけど」
「本当に魔法を知らないのね。何処の出身なの?」
「うーん……凄く遠い所、かな。だから、ここの常識に疎かったりしれないわね」

別の世界出身と言っても信じてもらえないだろうと、適当に誤魔化す小百合。

50 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:10:56 ID:TyrzcA6K
「ふぅん。まあ分からない事は教えるけど。使い魔を躾け教育するのは主の義務だもの」
「躾って…」

呆れた様に頬を掻く小百合。
そして、誰もが思い付くであろう、至極真っ当な質問を口にした。

「あら?それなら……何故貴方は飛ばないの?」
「うるさいわね!私が飛んだら貴方を置いてっちゃうでしょう!それだけよ!」
「なんで怒ってるの?」
「私はうるさいって言ったのよ。さっさと歩いて」

にべにもないルイズの態度にやれやれと肩を竦める小百合。
言われた通りルイズの隣に並んで唯々諾々と歩いていると。
前を歩いていたコルベールが前を向いたまま、思いだしたように口を開いた。

「あー……そうそう。ミス・オトナシ」
「貴方は、名乗った時に自分は『メロスの戦士』と言ったね?」
「……そうですが。それが何か?」
「絶対に、周囲にその事を洩らしてはいけない。ミス・ヴァリエールも」
「ミス・オトナシについて何か聞かれても『タダの平民』で通しなさい」
「貴方の二の腕に刻まれている紋章も、袖のある服か何かで隠しておいた方が良い」

振り返らぬまま言うコルベール。
さり気無い話の切り出し方とは、うって変わった真剣な口調。彼から漂う緊迫した雰囲気。
ルイズと小百合は眉を顰めいぶかしむ。

「ミスタ・コルベール……?」
「……何故です?」
「詳しくは言えないんだ、済まない……。だが、悪い事は言わない。命が惜しかったら、私の言う通りにするんだ。いいね」

そう言い残すと、コルベールは『フライ』の呪文を唱え浮き上がる。
そしてそのまま、学院へ向かって飛び去ってしまった。

「なんだったのかしら…まあいいわ。えっと…」
「小百合、で良いわ」
「そう、ならサユリ。私の部屋に行くわよ。使い魔の仕事について色々話すこともあるし」

そう言うと、再び学院へ向かって歩きだすルイズ。
先程のコルベールの言葉に胸騒ぎを覚えつつ、小百合は黙ってルイズの後を追った。

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:12:29 ID:INHH5zuO
支援

52 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:13:03 ID:TyrzcA6K
場所は変わって、そこは学院内にある寮の中、ルイズの部屋だ。
小百合とルイズの2人はテーブルを挟んで椅子に腰掛けていた。
使い魔の仕事の事、ハルキゲニアの事。トリステインの事。この学院の事。
小百合の事。小百合が生きていた頃の事。暮らしていた場所の事、当時彼女が置かれていた状況。
互いに色々な事を聞いているうちに、すっかり日も暮れていた。
窓から見えるは地球にはない二つの月。やはりここは異世界なのだと、しみじみと小百合に実感させた。

「要は、衣食住の面倒を見て貰う代わりに、身の回りの世話をすれば良いのね?」
「まあ、そう言う事。他には主の目となり耳となる能力が与えられるらしいんだけど…」
「私の見た景色や聞いた音を共有するってことね」

プライバシーも何もあったもんじゃないわ、とボヤく小百合。
だがルイズはその心配はないわよ、と小百合に向かって手をひらひらと振った。

「でも私達は無理みたい。何にも見えないもの」
「どの道空を飛んだり狭い所に入ったり出来るワケじゃないし、出来ても大した意味は無い、か」
「そういう問題じゃ無いと思うけど…」

はぁ、と溜息をつくルイズに、額に一筋の汗を浮かべつつ小百合はやんわりとつっこんだ。

「後は秘薬とか主人の望んだ物を見つけてくるのも一般的な使い魔の役目の1つね」
「秘薬って?」
「特定の魔法を使う触媒よ。硫黄とかコケとか、そういうの。……出来る?サユリ」
「出来ると思う?ここの常識にすら疎い私が」
「……出来ないわよね。まあ仕方ないわよね、平民なんだし」

ルイズは話を続ける。その声からは落胆の色が隠しきれない。

「最後に、コレが一番重要なんだけど……使い魔って言うのは主人を護る存在なのよ」
「要はボディーガードね。それなら任せなさい」
「自分で言うのもなんだけど、結構強いわよ、私」
「ああそう」

誇らしげに力こぶを作るジェスチャーをしてみせる小百合に、ルイズは力無い返事を返した。


53 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:15:14 ID:TyrzcA6K
「……信じてないわね?」
「当り前よ。メロスの戦士だかなんだか知らないけど、要は只の平民じゃない」

カラスだって倒せそうに無いわ、と不満げに口を尖らせるルイズは知らない。
彼女がメロスの戦士の中でも、トップクラスの戦闘力を持つ存在である事を。
彼女の教え子である黒船をして、「世界で一番強い、無敵の人」と言わしめる存在だと言う事を。
そして、その事実を後に嫌と言うほど思い知らされる事もまた、知らなかった。

「取りあえず、当面は私の身の回りの世話をお願い」
「仕方ない、契約しちゃったものね……殆ど無理矢理だけど」
「わ私だって好きで契約したんじゃないもん!あの儀式はやり直しがきかないのよ!」
「再びサモン・サーヴァントを行う為には、使い魔が死ななきゃいけないの。……死んでみる?」
「別にいいけど?」

さらりと言う小百合に、思わず座っていた椅子からずり落ちそうになるルイズ。

「そこは普通拒否しておく所じゃないの……?」
「一度は死んだ身だもの。もう1回死のうと同じ事よ」
「信じらんない。……そんなに、私の使い魔になるのは、イヤ?」
「じゃああなたは、行き成り見知らぬ場所に拉致されて、ご飯と寝床を用意してやるから身の回りの世話をしろ、
言う事を聞けって言われて、貴方ならハイそうしますって、素直に言える?そう言うしかないとしても、よ」
「拉致ってそんな、人聞きの悪い。コレは神聖な儀式で…」
「行き成り呼び出された側にとっては、同じ事よ」

ルイズの弱々しい反論をピシャリと切って捨てる。其処には微塵の容赦も無い。
取るに足らない存在だと思っていた使い魔からの思わぬ反撃に、ルイズの額に青筋が浮かぶ。

「ああアンタねえ!ご主人様に対してそんな口聞いて良いと思ってんの!?」
「たとえ言葉が過ぎようと、貴方を怒らせようと、これは言わせてもらうわ」
「それが我慢できないなら、今直ぐ私を殺して召喚し直しなさい」
「さっきも言ったけど、私は死ぬ事は怖くない。元の状態に戻るだけだもの。……未練もないしね」

そう言われては何も言い返す事は出来ない。
なによ、それ。ずるいじゃないの。
ルイズは悔しげに唇を噛む。

「だから。正直な所召喚されたことも、使い魔になる事もそれほどイヤではないわ。でもね」
「貴方が私って言う1人の人間を召喚して、使い魔にするって事の意味を、ちゃんと考えて」
「自分のしでかした事の重大さを、きちんと認識して貰いたいの」
「極端な事を言えば、貴方は死に無くなければ奴隷になれと言っているのよ?」
「もう一度聞くわ。もし貴方が逆の立場になったら、どう思う?」


54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:15:21 ID:INHH5zuO
支援

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:16:47 ID:yWECBB7C
ロリウェーイ支援

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:18:08 ID:gYhXmaNv
支援

>>55
メロス違いw

57 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:18:08 ID:TyrzcA6K
その言葉に、ルイズは考える。
気が付いたら知らない場所に連れてこられ。自分独りでは生きていけない所をつけこまれ、馬車馬の様にこき使われ。
2度と家には帰れず。いつ見放され、殺されるかを怯えて過ごす一生。
厳しくも優しいお父様やお母様。
自分をチビ呼ばわりし、ことあるごとに頬をつねって苛められるけど、なんだかんだ面倒を見てくれて。
彼女なりに自分を可愛がってくれた姉さま。
自分にとって憧れの存在であり、何時でも自分の味方であり理解者だった優しいちいねえさま。
そんな家族にも、2度と会えない。そんなの、そんなの―

「……イヤよ。絶対に、イヤ。決まってるじゃない」

フルフルと、頭を振るルイズ。

「そうよね、ルイズ。でも、貴方が私に対して要求しているのは、そう言う事なのよ」
「……そんなつもりは無かったのよ」
「そうでしょうね。それに、私を戻す方法も無いんでしょう?」

小百合の問いに、口を噤むルイズ。それを小百合は肯定と受けとった。

「そんな事だろうと思ったわ。そんな方法があったら、真っ先に貴方がそれを試している筈だものね」
「……ごめん、なさい……」
「謝らなくていいわよ。ただ―」
「私にしようとした事は、とても良くない事だと分かってもらいたかったの。それだけよ」
「……うん、解ったわ」
「よし、良い子良い子」

優しく微笑み、ルイズの頭を撫でながら、小百合は思う。
この子は少しプライドが高くて、不器用で。だから、簡単に他人に迎合したりできないから、かみついちゃうこともあるけれど。
でも。筋の通った正しい理屈を素直に聞き入れる事が出来る子だ。きっと、真っ直ぐな心根の持ち主なんだろう。

(なんだか、昔の黒船みたい)

あの世に置いてきた教え子を思い出し、少しだけ胸の奥が切なくなった。
かたやルイズといえば、気恥ずかしげに頬を紅くしながら、小百合の手を振り払った。

「もう。子ども扱いしないでよ……私、これでも16なんだけど」
「え?そうなの?」

心底意外そうな小百合に、ルイズの顔は不機嫌の色に染まる。

「…幾つに見えたのよ?」
「ごめんなさい。正直……12、13」
「ちょっと!それはいくらなんでも酷すぎるわ!何処をどう見ればそんな風に見えるのよ!」
「…訊きたいの?」

言いつつ、小百合の視線はルイズの体のある部分に注がれる。ハッキリ言ってしまえば、胸だ。
彼女ほどの年頃なら、ある程度の起伏が出来ていて当然の部分は、どうしようもなく平らだった。
見ていて可哀想になるほどに、其処には何もない。
まな板なのである。大草原の小さな胸なのである。イボンコペッチャンコなのである。

「……言わないで。死にたくなるから」
「死ぬのも案外悪く無いわよ?」
「笑えない冗談は止めてよ……」
「ふふ、そうね」
「……もう」

ふくれっつらのルイズと、微笑を浮かべる小百合。この夜、少しだけ2人の心の距離が縮まった。

58 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:19:27 ID:TyrzcA6K
以上です。
話が全然進まない…orz

次はギーシュ戦まではいきたいものです。

でわまた投下する時まで〜

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:19:58 ID:INHH5zuO
長崎からの航空郵便で支援

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:20:08 ID:mSx8g5F9
長いけどテンポ悪いな。盛り上がりも何も無い。
正直、飽きる。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:20:30 ID:4v/BkFP1
鳴り響け!俺の支援!

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:28:11 ID:4v/BkFP1
あら支援失敗。
忘却の人乙です。忘却はロードポリス男爵が格好良くて好きだったな。

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:31:17 ID:ixVKNvnf
GJだけど、セリフをすぐ閉じるのはなんかの演出?
遍在使って、複数で取り囲んで喋ってるような違和感を感じるのだが。

64 :755:2007/10/13(土) 00:34:36 ID:DVEN3EHp
>>62
熱さと紳士さを兼ね備えた好キャラクターだったな>ロードポリス

65 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:39:13 ID:TyrzcA6K
>>49

「……『フライ』の魔法を使ってるのよ。浮き上がるだけだったら『フライ』を使うメイジもいるけど」
                  ↓
「……『フライ』の魔法を使ってるのよ。浮き上がるだけだったら『レビテーション』を使うメイジもいるけど」

うおお間違えてた…orz


66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:40:07 ID:0GIVGwAT
>>60
そういうなよ。少なくとも読み手全無視して、いきなり俺展開をやらかすよりはずっとマシさ。
(早い段階で)呼び出す側と呼び出された側の意識のズレを描いて、そこから互いを理解する為の、
糸口というか下地を作るのも又、必要ではあると思うよ。


67 :虚無<ゼロ>の旋律:2007/10/13(土) 00:41:00 ID:TyrzcA6K
>>63

長くなりすぎると見難いかなと区切ってみたのですが、
なるほど確かにそう言われると違和感が…。
参考になりました。サンクス。

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:43:33 ID:jEpkXuZd
>>60本スレで言うなよ…
最近この手のレスがままあるけど、またどっかで紹介されて新しい連中が来たのか?

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 00:54:54 ID:i8uDbFij
遅れていまったが、夜天の人GJ!
すげぇよ、キュルケ。
ルイズ本人も輝いているけど、周りのキャラもいいなぁ。

そして次回は、リィン降臨ですか。
今から楽しみでなりませんよ!

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:16:56 ID:VAtRWU1+
小ネタ投下よろしいでしょうか?

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:17:49 ID:IyCBh98n
夜天の人と旋律の人、乙でしたー

>>57
某ゴリラ「…ぶっ飛ばすよ?」

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:20:33 ID:VAtRWU1+
アネゴな使い魔



「宇(略)」

ルイズがそう唱えた瞬間爆発が起こる…そして…

「ケホッ!まったくなんだってんだい!?久々に丸一日銃火器の手入れして過ごそうと思ったのに
ミルフィーもいないのに爆発するなんて…ん?」

咳き込みながら愚痴り煙の中から現れたのは帽子を被りモノクルをかけやや露出が多いが
それでも軍服といった感じの服装の赤色セミロングの髪をしたグラマラスな女性だった。

「あの…あなたは?」

コルベールが軍人といった感じの服装なのを警戒しておずおずとはなしかける…

「それはこっちが聞きたい質問何だけどねぇ…まあ、まずは名乗るとするさ。
EDEN軍所属フォルテ・シュトーレン中佐さ…で、ここはどこなんだい?」




「貴族、メイジ…そして使い魔ねぇ…まあ、大体はわかった。
クロノクリスタルも通じないみたいだし行くあてもなし…いいさ、使い魔、やってやるよ」

「当然よ」

ルイズのその言葉を聞いてフォルテは少し顔を顰めてからやや舐めるような表情を浮かべ口を開いた

「まあ、使い魔自体は仕事としてやってやるとして…
お前さんのことは侮蔑の意味を込めてご主人様と呼ばせてもらうよ」

「なっ!?侮蔑ですって!?どういうことよ!?」

「本来は同意の上のはずの儀式で同意してないあたしを呼び出し、それでそのまま使い魔にする…
さらにあたしが使い魔になることを了承するのを当然と思っていた…
そんなのに払ってやる敬意なんざあたしにはないね」

「なっ!?貴族にそんな口聞いていいと思ってるの!?」

「そんなの関係ないね。あたしが敬語を使うのは基本的に尊敬できる人物だけさ。
それ以外の親しい人間や尊敬できる人間じゃないのには大方こんな喋り方さ。もちろんあんたは後者さ」

「へ、平民の癖に!」

「だから、関係ないっていってるじゃないか。名乗りでわかってると思うけどあたしは軍人さ。
軍となると上官下官という風な立場あるけどね…
今まであたしが下で働いてきた中で一番信頼できた直属の上司は貴族でも合ったけど
貴族ということも上官ということも除いてタメ口だったよ。
最初はお前さんと同じで舐めて司令官殿呼ばわりでのだったしね。
まあ、今でもタメ口なのは信頼できる証だけど…
ちなみにその前の上官は平民だけど立派な方だったから敬語だったよ。
それに下の連中は貴族のボンボンであろうと容赦したことはないしね。
少なくとも生まれとか親の権力笠に着てるようなガキに使ってやるような敬語はないね。
あたしに敬語喋らしたかったら相応の努力をして示すんだね。おわかりかい、ご主人様?」

「クッ…」

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:21:36 ID:VAtRWU1+
「君のおかげで2人のレディの名誉が傷ついてしまったじゃないか。どうしてくれるんだね?」

そう言ってシエスタを責めるギーシュをフォルテは止める。

「ちょっとお待ちな、そこの若造…元はといえばお前さんが悪いのに発覚したらバレた原因の
メイドを責めるなんざ男らしくないねぇ…
男なら誠実に対処するか…もしくは2人同時に受けもつ甲斐性を見せなきゃねぇ…」

その言葉に周りからギーシュを馬鹿にする笑いが起こる…だが、フォルテはそれを一括する。

「面白半分ではやすなら静かにしな!!」

その言葉に不満そうながらも笑いが収まるがすでに気分を害したギーシュは頭に血が上りフォルテに
決闘を申し込んだ。少し失望した雰囲気のフォルテ…だが、すぐにいつもの表情に戻り口を開いた。

「まったく…いくら笑いものになったからとはいえ…自らの非を認めずに
今度は私に責任転嫁とは…ますます男らしくないねぇ…
いいよ、その決闘であんたの根性、叩きなおしてやるよ!」


その後、ギーシュはフォルテとともにこちらに出現した銃火器で、ワルキューレを破壊され、
さらに杖を破壊され、散々銃弾を掠められ失禁するまで脅され根性を叩きなおされた…




「敵に後ろを見せないものを貴族というのよ!!」

そう言いながらゴーレムへと向かっていくルイズ。と、それを止めるフォルテ。
その肩には破壊の杖が背負われていた

「フン…冷静に状況を判断できない馬鹿なのには正直あきれるがただ威張っているだけじゃなくて
やることはちゃんとやろうとする姿勢自体は気に入ったよ、ルイズ!どいてな!」

破壊の杖を構えるフォルテ

「艦や施設内じゃデカイのは撃てないんで溜まってたんだ!あたしのストレス発散もかねて盛大に吹き飛びな!!」

発射された弾が爆発しゴーレムを打ち砕いた。

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:22:40 ID:VAtRWU1+
ルイズが外したのを確認しフォルテはアンリエッタに口を開く

「姫殿下、少しよろしいでしょうか?」

「なんでしょ…!?」

唐突にフォルテはアンリエッタを押し倒す…そしてどこか得体の知れない笑顔で話を続ける…

「信頼できる幼馴染にわざわざ泣き落としまでかまして任務を命じた気分はいかがですか?」

アンリエッタの背筋に冷たいものが走る…だが、そんなことお構いなしにフォルテは続ける…

「悲劇のヒロインなんて演じているほど余裕のあるときでもあるまいに…」

「……」

「…この先またこのような事をするのでしたら覚悟なさいませ…」

そう言ってアンリエッタの胸に人差し指を持っていく…

「ここに風穴が開きますよ…あたしの…拳銃でね…」

そしてゆっくりとアンリエッタを解放する

「覚えといてくださいね!!」

最後に人のよさそうな笑顔を浮かべフォルテは立ち去った…




ワルドがルイズへと杖を向ける…彼の杖から魔法が放たれる寸前…銃弾が飛来する。
ワルドは攻撃を中断し急いで飛びのく…飛来した方向にはフォルテの姿があった…

「敵を欺くにはまず味方から…やれやれ…どこの世界…いつの時代にもこんな考えを持ったやつはいるもんだ…」

少し自嘲の混じった声で呟くフォルテ…

「けど…それはいただけないねぇ…」

そしておもむろに顔上げた…そして叫び銃を構えながらワルドへと向かう…

「人の主人に手をお出しでないよぉー!!!」

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:23:50 ID:VAtRWU1+
〜オマケ〜

タルブ村…フォルテはシエスタの祖母の形見…竜の羽衣のコックピットでコンソロールを操作していた…

「間違いない…武装…主なシステム…ほとんどがあたしの知る機体だ…登録されてるパイロットも…」

「フォルテさんは、曾お祖母ちゃんを知ってるんですか!?」

横からシエスタが顔出す。フォルテは気だるそうに返事する…

「まあねぇ…同僚…のはず何だけどねぇ…」

やけにはっきりしないフォルテ…と、ウィンドウに映像が表示される…
そこには様々な奇行をとる彼女を含めた今は解散した部隊ムーンエンジェル隊の面々…
そして2人の少年と髭の中年男性…

「こんな変な事、あたしゃしたことないしこんなガキとオッサンも知らないねぇ…
第一、この子はこんなことする子じゃなかったんだけどねぇ…
所属もツインスター隊とかになってるし…ヴァニラもこんな変なぬいぐるみはつれてないしねぇ…」

ウィンドウを見ながらあきれたように呟くフォルテ…だが、すぐに表情を引き締める。

「よし!H.A.L.Oの調整はこんなもんでいいだろ!ハッピートリガー…じゃなかった!
GA−006シャープシューター!出るよ!」

長い間沈黙を保ってきた竜の羽衣…紋章機シャープシューターは久々にその体を宙へと躍らせた…



〜おまけ その2〜

「うわははは!!!くらいなアアア!!!」

「なんのオオオ!!!銃などきかぬウウウ!!!」

銃を乱射するフォルテ、そして銃弾を剣をぶん回してはじく銃士隊隊長アニエス…
あまりの状況と2人のあまりのテンションに唖然となる周囲…
と、唐突にフォルテが銃の乱射を止めた…そして口元に笑みを浮かべながらアニエスに話しかける…

「まさか、リリィ以外に剣であたしとここまでやれるやつがいるなんてねぇ…」

「それはこちらの台詞だシュトーレン中佐…」

息を荒くしながらアニエスも笑みを浮かべ言い返す…

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:24:52 ID:VAtRWU1+
「なあ、アニエス…銃と剣じゃ埒があかないねえ…」

「…私も今そう思っていたところだ」

二人が同時に邪魔な上着を脱ぐ…

「肉弾戦で行くよ!!」

「望むところ!!」

まずは取っ組み合い…そこからバックドロップやらジャイアンとスイングやらキックやら…
もはや周囲はあまりの惨状に震え上がっていた!!

結局勝負はフォルテのことを認めたアニエスが敗北を認め決着がついた…
この日、2人に戦いを通しての友情が芽生えた…




〜さらにちょいおまけ〜

「なあ、相棒…たまには俺を使ってくれよ…」

壁に立て掛けられた剣が声を発する。だが、それを聞いてもフォルテは顔色一つ変えようとしない…

「嫌だね。あたしゃ銃の方が気に入ってるんでね」

愛銃の銃口をぺろりと舐めながらあっけらかんとフォルテは返答した…
結局、彼女がインテリジェンスソード・デルフリンガーを振るうことは2桁に満たなかったという…






投下終了です。ギャラクシーエンジェル(ゲーム系統)のフォルテでした。
無限回廊の鍵が待ち遠しい…

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:28:36 ID:5gGFvmVq
夜天の人の話だと、土魔法って攻撃手段てゴーレムしかないのね

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:33:53 ID:Xj6Woc6N
フォルテ姐さんか!
これは是非長編で見たいネタだ

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:38:39 ID:dVgQr3pg
姐さん乙ですー、おまけ長ーw
>>64
戦闘力3900で21500のロキの攻撃を受け止めちゃうナイス紳士ですw
戦いは単純な数字ではないとか言ってたけど戦闘力凌駕しすぎですあのオッサンw

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:45:51 ID:1H3Dd9pu
>>77
フーケが土の塊飛ばしてたじゃないか

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:51:25 ID:neJ1KtNw
「だが阻止する!」

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:51:49 ID:JqiizFIF
エヴァのようにゴーレムの筋力生かして?土塊投げるだけでも十分攻撃手段になりそう
腕振り回してロケットパンチもどきとか

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:53:44 ID:neJ1KtNw
いかん!スレを間違えてるぞ俺!すまん!

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:53:58 ID:/bn4dm7L
腕を振り回してロケットパンチ?
それなんて大車輪ロケットパンチ?

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:55:22 ID:thBQquBA
先約がなければ久々に投下しようと重います
2:00予定

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:55:38 ID:+iWQmp3b
今回、足下を錬金して、というのも出てたな
本編でも何か他に攻撃手段ってあったっけ

もしかして、人体に固定化かけたら即死するんじゃないか

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:58:49 ID:uqIi7A+S
>>86
生き物に固定化が掛けられるなら

ルイズが使えば
対象「たわばっ!」と北斗状態になる悪寒

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:59:44 ID:BwzQ8503
>>15
蒐集じゃないぜAbsorption(吸収)は「永遠があるよそこにあるよ」魔法だ
本の中の夢って形の仮想空間に相手を封印して相手の時間を永遠に引き延ばす(中に居る対象は物理的時間が停滞する?)魔法だよ
A's10話でリンフォースがフェイトに対して使った本の中へ光と共に吸収する魔法

蒐集はSammlungで全然効果が違う
蒐集は夜天の魔導書に対象の魔法技術をコピーして相手の魔力を奪う魔法(レアスキル?)
もし人を雛型にヴォルケンを作れるとしても蒐集じゃなく吸収じゃ作れないと思う、少なくとも蒐集もちゃんと行わないと
ヴォルケンが復活できたのは守護騎士プログラムが夜天の魔導書の中にちゃんとあったからと
ヴォルケンを蒐集してその技術とリンカーコアを回収していたからって事だった筈

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 01:59:50 ID:H8Tk+5Qg
細胞の代謝活動止めちまうんでない?>固定化

90 :ゼロのちグゥ1/2:2007/10/13(土) 02:03:03 ID:thBQquBA
「ねえ、グゥ。いい加減それしまいなさい……後、その格好も何とかならないの?」
「えへへ」
「かわいく微笑んでもダメ!」

ルイズは目の前で剣――本人に言わせれば杖――を猛烈に振り回すグゥを見つめた。
認めたくない事実は、その剣を買い与えたのがルイズ自身というところだろうか。
また、その姿もかなりの問題をはらんでいる。
“杖”発言に悪乗りしたキュルケが、なんと魔法学院の制服に近い服とマントを探してきて着せたのだ。
よって、現在の光景を客観的に分析すると
“何故かトリステイン魔法学院の制服を着た子供が、学院の中庭で剣を振り回して暴れている”
……ということになる。
しかもそいつはルイズが管理すべき“使い魔”なのだ。

「ああ、深く考えたら頭痛が……」
がっくりと肩を落としたルイズに気づいたのか、グゥが仕方なさそうに剣を振り回すのを止める。
「どうした、体調でも悪いのか」
「全部あんたのせいよ」
「気のせい気のせい、ねー魔法のステッキ?」
その言葉に反応し、元インテリジェンスソードであるデルフリンガーが、カタカタと震え否定の意を表そうと口を開く……ことはできなかった。
「チッ」
舌打ちをしたグゥが、音、いや声を出しかけたそれを一瞬で鞘に収めたのだ。
電光石火の早業であった。

「気のせいには見えないわね。
ところで、あんた魔法使えるとか使いたいとかそんなこと言ってた気がするけど、結局どうなのよ?」

「ん?あ、あーあー。魔法、魔法ね」
あからさまに“忘れてました”という表情を浮かべたグゥを見て、ルイズの頭痛が一段階ひどくなる。
「忘れてたのね」

「いやいや、そんなことないですよー」
「ありまくりよ!」
「まあ、嗜む程度には。ステッキもあるしな」
罵声をさらりと流したグゥは、少しだけ真剣な表情になり今しがた鞘に押し込んだ“杖”をすらりと抜いた。

「で、何ができるの」
「んー、ちょっと待ってえな」
グゥが塔の方に向き直って数秒後。

「錬金!」

ルイズの口があんぐりと開く。
別に呪文そのものがおかしかったわけではない。
失敗して爆発したわけでもない。
確かに、グゥは魔法が使えた。
しかし………

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:05:00 ID:1i3X/H6x
魔力があるものには効かないか効きにくいのかも
それなら平民がメイジを恐れる理由にもなりそうだな

92 :ゼロのちグゥ2/2:2007/10/13(土) 02:05:02 ID:thBQquBA
「ねえ、何でよ。何でなの!?」

グゥの目の前に巨大な火球が現れ、魔法学院本塔に向かって飛ぶ。
壁に激突したそれは幸いなことに、魔法防御を大幅に高める多重の“固定化”に阻まれ表面を数十サントほど溶かしただけに終わった。

「どうかな」
錆びた大剣を構えたグゥが胸を張って目を細める。
「ええ、確かに凄いわ、凄いわよ!でもそうじゃなくてね!」
「何だ」

「なんで唱えたのが“錬金”なのに、発動は“フレイム・ボール”なのよ!!!!!」

休日で閑散とした学院にルイズの絶叫が響く。
グゥが少々寂しそうに呟いた。
「この破壊力じゃ不満か」
「不満とかそういう問題じゃなくてね」
「……?」

ルイズは頭を抱えて座り込んだ。

なんというか、何もかもがおかしい。
確かにグゥの放った“フレイム・ボール”は凄い。
スクウェアの“固定化”がかかった壁を少しでも溶かすなんて驚きだ。
それにしても、何で呪文が“錬金”なのかしら。
わたしが魔法の失敗で爆発するみたいなもの?そんな馬鹿な。

「グゥの魔法はおかしいか?」
「別に結果はおかしくないけど、呪文が著しくおかしいわ」
「いやな、“錬金”が一番言い易かったん」

ふと、ある発想がルイズの頭に浮かぶ。
それはどちらかというと認めたくないものであったが、そうとしか思えない。

「もしかしてあんた、わたしたちを真似して魔法使ってるの?」
「………」
グゥが微妙な表情で剣を鞘に仕舞う。
「やっぱりそうなのね」

「あかん?」
「ダメってことはないけど、控えめにね。あと、あからさまに悪そうな奴以外に使っちゃだめよ」
グゥがやや不服そうに頷く。ルイズは熱でへこんだ壁をまじまじと見た。
そして……

「とりあえず逃げるわよ」
「へいへい」

その様子を、ずっと物陰から見ていた人物がいた。
ルイズにとって幸運だったのは、そいつが塔の壁の損傷を教師陣に伝えるような奴ではなかったということ。
「これはチャンスだね……けれども、時間が早すぎる」
そいつは夕焼けの空を見上げ、一言呟くと何処かへ消えた。

93 :ゼロのちグゥ:2007/10/13(土) 02:07:04 ID:thBQquBA
ちょい短いですが今回のは以上です。
フーケ相手はルイズが超頑張る予定・・・は未定

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:12:27 ID:fo8Q8H0W
ちょ、アニメ版混ざってるw

そういえばタクトの家ってトランスバールでもかなりの名門だったけっか。ウホッ

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:19:31 ID:Xj6Woc6N
グゥの表情は反省しているときでも「してやったり」に見えるから困る。
ルイズもこんな規格外なキャラを使い魔にして災難?だな。でも見てる分には面白いからGJ!

ところで25分から代理投下しようと思うんだけど

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:21:00 ID:thBQquBA
OK支援だ

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:22:25 ID:86rEWD1z
君が投下するまで!支援するのを!やめない!

98 :GTA:LCS-0 第10回(代理):2007/10/13(土) 02:25:02 ID:Xj6Woc6N
「キュルケ!」
「あらステークス」
ここは3階だったはずだが……そう言えばここは魔法学院だったな。正直何を見てももう驚かん。
「待ち合わせの時間に君が来ないから来て見れば……」
「じゃあ二時間後に変更して」
「話が違う!!」
興奮する男に、キュルケは魔法を使ったのか蝋燭の炎を操って老け顔の学生にけしかけ駆逐する。
「アッ――――――――!!」
「今のは?」
「只のお友達」
どれだけ股が緩いんだ。貴族と言う事は便宜上、こいつは『姫』と言う事だろ?全くすげぇ世界だぜ。
「キュルケ!!今夜は僕と激しく……アッ―――――――――――!!」
また出やがった。キザっぽい野郎が顔を出した途端、キュルケは先程の老け顔のメイジと同じ手口で駆逐する。このお姫様は随分と
遊んでやがるなぁ……。
「あれも友達か」
「そうよ」
少々呆れ気味に俺は見据えると、急かすようにキュルケは言い置く。

99 :GTA:LCS-0 第10回(代理):2007/10/13(土) 02:26:04 ID:Xj6Woc6N
「とにかく!夜は短いわ……貴方との時間を無駄に過ごしたくないの……」
そう言って俺の顔に自分の顔を近づけようとした刹那、更に上を行く光景を目の当たりにした。
「「「キュルケ!!何してる、恋人は居ないって言ったじゃないか!」」」
暗くて少々確認できないが、三人ほどの野郎が我先にと争いながら窓の向こうで喚いている……実際は違うのだろうが、俺らの世界
では『公衆便所』と言われかねんぞ……。
「えーっと、じゃあ6時間後に……」
「「「朝じゃないか!!」」」
いや、もう鬱陶しい。流石にそう感じた俺は、火炎放射器を取り出して窓に向けて構え、引き金を引こうとした同時に、
「おお!?フレイム!」
嬉々とした声とともにキュルケがこう言うと、トカゲのフレイムは俺の横で勢い良く炎を吐き出す。俺の火炎放射器とフレイムの炎を
浴びた三人組は、はち切れんばかりの悲鳴と共に四散していった。
「死んだかな」
一言思わずこう言い置いた隙に、キュルケに押し倒された。いかんな、こいつ本当にヤる気だ。
「愛してるわ、トニー……」
何と言う雰囲気の持ってき方だ。流石に犯してしまうのはまずいな……適当に言い訳して切り抜けなければな。雰囲気に飲まれてヤって
しまっても良いのだろうが……ママは悲しむだろう。


100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:26:14 ID:uqIi7A+S

グゥの体内人口が万単位で増えるのか?
GJ&乙

>>95
支援する。


101 :GTA:LCS-0 第10回(代理):2007/10/13(土) 02:27:37 ID:Xj6Woc6N
「悪いなキュルケ、俺はルイズの使い魔だろ?あいつの世話しなきゃならんのでな」
もっともらしい言い訳を並べたものの、
「放っておきなさいなゼロのルイズなんて」
こう言い切って一蹴された。こう言う状況以上、キュルケを乱暴に振り払うわけにも行くまい。だが、救いの女神は唐突に来るものだ。
「キュルケ!」
「あら?」
「ルイズ?」
視線の先には、子供っぽい薄いピンクのパジャマと言うべきものを羽織っているルイズが
「取り込み中よヴァリエール」
「ツェルプストー、誰の使い魔に手を出してるのよ」
顔を歪ましてイラついているルイズに、しらっとした態度でキュルケはこう返す。
「仕方ないじゃない。恋と炎はフォン・ツェルプストーの宿命、恋に身を焦がす事こそ本望なのよ」
だが、半分無視した様子で俺を引っ張るようにして起す。やれやれ、俺はモノじゃねぇんだぜ。
「帰るわよトニー、『公衆トイレ』に取られるものですか」
「…それはどう言う意味?」
ルイズ、お前その言葉の意味本当に分かって言ってるか?いや絶対分かってないな。幸い、このキュルケも理解していないようにも見える。
ここは混乱に乗じてルイズを連れて退散するか。と言うか、何処で覚えたんだ、そんな下品な言葉……。


102 :GTA:LCS-0 第10回(代理):2007/10/13(土) 02:28:46 ID:Xj6Woc6N
代理投下終了
ルイズお前どこでそんな言葉…
もしかして、飼い主は使い魔に似るって奴か!?

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:30:25 ID:86rEWD1z
あ、ありのまま起こった(ry
支援しようとしたら、すでに投下は終わっ(ry
な(ry
も(ry
(ry

と言うわけで乙

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 02:30:57 ID:thBQquBA
代理乙様

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:00:33 ID:k5ncbmM7
>>102
投下乙彼
キュルケが意味を理解したら決闘が始まりそうな言葉でしたねw

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:09:31 ID:PL2upTo8
GJ
キュルケはいい女だが、ヤ○マンなのは事実だからなw
処女だけど性格腐ってるビッチおっぱいとイケイケだが性格の良いおっぱい
君ならどれが好き〜?

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:14:39 ID:4E671zyz
>>106
僕はワルド先生に相談してから決める!

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:15:06 ID:ds00wOjc
タバサの尻かなっ

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:26:36 ID:xB3HfuVO
>>106
せっかくだから俺はマチルダを選ぶぜ

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:34:31 ID:OetrSR+B
>処女だけど性格腐ってるビッチおっぱい

最近のシエスタ?

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:38:19 ID:6CRyDY+Z
>>110
ビッチ姫のお株を奪うと申したか

112 :111:2007/10/13(土) 03:41:56 ID:6CRyDY+Z
忘れてた
>>106
よろしい。ならばティファだ。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:47:52 ID:OetrSR+B
>>111
いや、姫さんはウェールズと致してる可能性が

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:49:24 ID:6CRyDY+Z
>>113
!!

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 03:50:11 ID:KiB0Kgx5
実はキュルケの部屋に次々と現れる男たちは碁敵で、キュルケの部屋には一局打ちに来てただけなんだぜ。

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 04:07:25 ID:GjLQf+w3
外見に反して名参謀なキュルケさんと申したか。

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 04:14:21 ID:IvNk5d00
何このカオス

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 04:26:18 ID:8cNSKXHs
いつものおっぱいだろ

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 04:30:56 ID:dCuaJ0H7
ああ、街角でよく見かけるおっぱい談義だな。

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 04:42:15 ID:s5ZzWXVp
なに?
オッパイン召喚だと?
……オッパインってなんだっけ?

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 05:05:38 ID:mzLWKCZP
>>120

パイナップルの新種だそうな

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 05:41:38 ID:ds00wOjc
ブロッコフラワーみたいなもんかの。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 05:54:03 ID:wZnKF37H
http://b.bngi-channel.jp/psp-haruhi/swf/haruhi_swf_sample/mikuru512/mikuru512.swf
http://b.bngi-channel.jp/psp-haruhi/swf/haruhi_swf_sample/haruhi512/haruhi512.swf


124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 05:56:52 ID:wZnKF37H
誤爆

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 07:40:35 ID:On75lS7V
絶対可憐チルドレンの明石 薫とか地球へ…のトォニィとか
破壊力・戦闘力が半端でなく、しかも従わない確率の高い超能力者を召喚。とかやってみたいんだけど……。
コルベールに力を隠しておけと言われても全く隠さず、シュヴルーズの授業でも教室で大暴れ。


アニメ版のトォニィと瀕死のアルテラ召喚、アルテラを治療する代わりに従わないと
アルテラの治療をやめる(=殺す)と冗談で脅しをかけるルイズを半殺しにしようとするトォニィ
とか思い付いた。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 08:30:06 ID:V2su4JMK
人の命がかかることを冗談のネタにはせんだろ

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 09:13:24 ID:oc7zcS6w
イザベラ主役ものがもっと読んでみたいと思ったり

「イザベラがムスカ大佐を召喚したようです」とか書いてみたいが、自分は無理…

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 09:27:29 ID:UxxYE5vb
ルイズが召喚したのは、二組の黒いスーツと黒眼鏡だった

アルビオンの監獄でのお勤めを終えたルイズを迎えに来たのは、パトカーに乗ったシエスタだった
ルイズはシエスタから、母校のトリスティン学園が莫大な税金をかけられ、存続の危機に瀕していると聞く

漆黒の肌のコルベールがソウルフルに神の教えを説く中でそれを召喚したルイズは、シエスタに
「バンドよ!バンドをやるのよ!」

かつてのバンド仲間であるキュルケやワルド、マリコルヌを強引に集めたルイズとシエスタは
楽器屋のメンヌヴィルからキーボードをせしめ、バンド活動を始める
見せ場はワルドの妻フーケのヴォーカルと7万の兵が踊りだしたメンヌヴィルの弾き語り
ジョゼフのスキャットな司会で成功したライブの稼ぎを抱えてトリスティン学園まで走るルイズは
アンリエッタ率いる警官隊と凄絶なカーチェイスを繰り広げながらも、無事学園を救った

最後は二人揃ってブタ箱にブチこまれたルイズとシエスタ、「ブルースシスターズ」の監獄ロック

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 09:37:12 ID:6cSujPQw
1行目と3行目の行間に何があったw

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 10:49:32 ID:77Dq3kyL
ブル−スブラザ−ズか、あれは面白かったな

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:09:09 ID:PC9e+oVP
ドマイナーラノベから召喚とか考えたなあ。

「あんたよばわりはやめてください」なガチ神様とか、
「剣と化せ、我がコード」なアルプス山脈な人とか、
『石に鉄を食わせる」白髪な不老不死の人とか、
百合気味な大回転軍神様とか。

でもネタがマイナーだと、まったく盛り上がらないんだな、これが。

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:18:30 ID:l/kDXK+/
>>106
おまえとは趣味が合わないようだな……
キュルケは自分の魅力で男を落とすのをモットーにしてるだろ。
体はそう簡単に売らないだろ、常考。

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:42:24 ID:z5cQ9/1Y
夜中に男を自室に呼んで、扇情的な衣装で誘惑しておいて体は許してないって、どんな御伽噺w

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:46:00 ID:h/DPosxl
>>131
マイナーラノベなら、風の猿候神の神格筐体召喚を考えた事がある

俺TUEE状態にしかならないので諦めたけど

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:51:13 ID:aUFxHuyQ
>>133
ラノベなんてそんなもの
18歳の娘がいる母親のことを処女に違いないとか言って発狂してるような連中を購買対象にしてるんだぞ

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 11:52:48 ID:AIHbFy2v
>>134
ルイズの場合何を具現化させるんだろ

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:07:57 ID:I3UsQYF5
まあ最近は作中でしっかりヤっていると明言されているラノベもあるけどな

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:19:55 ID:b46Mu2DD
こないだ読んだラノベのヒロインなんか保健室で春を売ってたぞorz

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:23:14 ID:H+7B75B/
それ本当にラノベか?w
あきらかにえっちいゲムの小説じゃないのか?w

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:30:52 ID:t8H6kDiN
俺が始めてエロスを知ったのは、
小学生の頃初めて呼んだラノベの某都市シリーズの香港でした

あれは子供心に凄かった、驚愕した

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:33:52 ID:9YeUDQsi
俺はリングとからせんで知ったなぁ……

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:35:40 ID:H+7B75B/
>>141
リングを貫き、螺旋のように絡み合う把握

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:35:50 ID:gYhXmaNv
>>140
某都市シリーズは基本的にえちなシーンが一冊に一シーンはあったような気が。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:38:00 ID:thBQquBA
ゴルゴみたいだね

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:39:56 ID:QWemBFNi
>>125
絶対可憐チルドレンのネタもらってもいいかい?

146 :楽園の使い魔→ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:43:17 ID:xwG/CDD7
こんな時間帯に第二話を投下したいと思います。
あと以前別の作品と勘違いした方には申し訳無かったため作品名を変えます。
NGにしたい人は変更お願い致します。

ではよろしければ支援をお願いします

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:46:32 ID:kDreL0t6
ちょっと冷たい巫女支援

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:47:07 ID:b46Mu2DD
>>139
ラノベだよ。さすがにそのシーンそのものの描写はなかったが

そして支援の準備は万端

149 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:47:25 ID:xwG/CDD7


ここは何処だろうか?真っ暗だ…
何にもわからないし、考えたくても頭が痛い。
確かなんだっけ?使い魔がなんたら神聖な儀式がこうだらで呼ばれて…

とりあえず一刻も早く幻想郷に帰らないと焦って…なんか一人で暴れてた様な気がするわね。
でも苦労して手に入れたお茶も早く飲みたいし、なにより私がいなくなった代わりにあの八雲紫が頑張っているだろう。
急いで帰らないと何を要求されるかわからない。
良くて酒宴、悪くて家の食べ物だ…
今家にはあまり食べ物がない、これ以上減らされたらお茶と水で生活しなければならない。

あぁでも、ここは何処だろう。
せめて光があればわかるのに。

「うくっ……ひくっ……………ひくっ……。」

ふと、何処からかすすり泣く声が聞こえてきて、前から光がさした。

私、博麗霊夢がこのハルケギニアで心を落ち着かせて見たものは、顔を埋めて寝ているボロボロの服を着た桃色の髪の女の子だった。



150 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:49:19 ID:xwG/CDD7
数時間前…
「五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え…我の使い魔となせ。」
あの後、ルイズは自身が召喚した気絶した少女に口づけをした後、少女の左手にルーンが刻まれて儀式は終了した。
これを静かに見届けていたコルベールはルイズを哀れんだ。

彼女は呪文はおろか練金も出来ない生徒であった。しかもあの名門ヴァリエール家の娘である、そこから来る精神的負担は多いだろう。
出来るかわからなかったサモン・サーヴァントで出てきたのは少女、しかもはっきりと契約を断っていた。

本当なら召喚が出来たなら契約をしなくても二年生に進級出来るのだが彼女はそれを断り、あの少女と契約した。
おそらく汚れている家名をさらに汚くしたくなかったのだろう…
あぁ始祖ブリミルよ、何故彼女はこうも報われないのか、彼女が何をした?

とりあえず後ろにいる生徒達が興味深そうに見ていたため私は彼らの方に向き直り解散の合図を告げた。
「さぁ皆さん!儀式が終わりましたので寮に戻りますよ!」
私がそういうと生徒達は『フライ』を唱え、寮の方へと戻っていった。
皆が行き去ったのを確認すると未だに気絶した少女の傍らで顔を埋めて泣いているルイズの傍へと向かった。
おそらく自分が召喚した少女が独唱も無しに空を飛んだうえ、契約を断られたのが原因であろう。

先ほど彼女が行った契約は召喚した者の合意無しで契約したのだ、余程それがこたえたのだろう。
(しかし見たこともないルーンが刻まれているな…後で調べてみよう。)
私は少女の左手に刻まれて見たこともないルーンを素早くメモ帳にスケッチするとメモをしまった。
その後私はミス・ヴァリエールに声を掛けようと思ったが、後ろの方にいる生徒達に呼ばれたので私はその場を後にした。

その数時間後、起きあがった霊夢は泣き疲れて寝てしまったルイズを見ることになる。






「寝てるのかしら…?」

やがて日が沈んだ広場には寝ているルイズと先ほど起きあがったばかりの霊夢だけがいた。
(あんまり記憶にないけど、なんかこの子に悪いことしたかも…?)
霊夢はいきなり辺鄙なところに使い魔として呼び出されて混乱してしまい、早く幻想郷に戻りたいが故にあのような脅迫を行ってしまった事を思い出した。
(でもだからってあんな攻撃をしなくていいのに…アイテテ。)
霊夢は軋む体をパキポキ鳴らしながら空を仰ぎ見た。
いつも見ていた星座は見えず、空には二つの月が煌々と輝いていた。
「なんか変な場所に呼び出されたわね、私…。」
月が二つある時点で彼女はここが幻想郷とは全く別の世界であることを確信した。
とりあえずどうしようかと考えながら霊夢がグルグル歩き回っているとうっかり寝ているルイズの体を蹴ってしまった。
「…い、イッタイじゃないのぉぉぉ!………ってアレ?アンタ…」
蹴られたショックで怒鳴りながら起きあがったルイズと霊夢の目線がピッタリと合った。
「あ、こんばんは………。」
とりあえず霊夢は挨拶をした後、ルイズの出方を待った。
「……よ、よ、よ、……良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
いきなり目から大粒の涙を出してルイズは霊夢に抱きついた。
「え、えぇ!?」
いきなり抱きつかれて驚いた霊夢はとりあえず離そうするがなかなか離そうとしない。
ルイズは泣きながらも霊夢にしっかりと抱きつきながら叫んだ。
「良かった良かったぁぁぁ!!死んだかと思ったけど生きていたのね!!」
とりあえず霊夢は自分を勝手に死なせたルイズの頭に拳を叩きつけた。

「イッタ!!何するのよ!!!」
頭を押さえながら転んだルイズは起きあがった物凄い剣幕で霊夢に怒鳴った。
「人を勝手に死なせたバツよ。」
霊夢はジト目でルイズの方を見た。


151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:50:04 ID:b46Mu2DD
支援

152 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:50:46 ID:xwG/CDD7
霊夢はもう一度空を見上げると目を瞑り、この世界で結界の力を感じられるか調べてみたが反応はなかった。
(これはもう自分の力でなんとか帰らないといけわね…。)
結界の力を感じられればなんとか帰れるのだがそれがなければ自力で帰る方法を探すしかないのだ。
霊夢は憂鬱になりながらも目を開けるともう一度ルイズの方を見てみた。ピンク色の髪と白い肌がなんとも似合っている。
「アンタの住んでる所は何処よ?そこまで送っていってあげるから。」
霊夢は左手をルイズの方に差し向け、顔を逸らした。
ルイズは頭を左手で押さえて呻きながらも右手で霊夢の手をつかんだ瞬間、二人の体がフワッと宙に浮いた。
「うっ…うわぁっ!わ、私が飛んでる!?」
ルイズは思わず手を離しそうになるが霊夢がその手を掴んだ。

「手を離さないで、離すと落ちるわよ。」
そのままふわふわと上昇し、ついには学院全体の光を眺められる高さにまで上昇した。
綺麗ね、と霊夢は思ったがルイズは歯をガチガチ鳴らしながら必死に霊夢の手を掴んでいた。
「アンタの住んでるところを指さして。」
「と、ととととととととりあえずあそそこに…」
霊夢がそっけなく言った後、ルイズは震える指を女子学生寮の方に向けた。
それを見た霊夢はルイズと一緒にふわふわとそこに降下していった。


とりあえずルイズは自分の部屋の窓の所まで来ると鍵を閉め忘れた窓を開けて自分の部屋に流れ込んだ。
足はガクガクしていて乱れた呼吸を直そうと深く息を吐いた。
ルイズをここまで運んた霊夢は空中をふわふわと浮きながらルイズの事を見ていた。
なんとか呼吸を整えたルイズは部屋に入らずふわふわと浮いている霊夢を入って良いと手招きした。
「部屋に入っても良いの?それじゃあ…」
霊夢は窓からルイズの部屋に入ると部屋をグルリと見回した、部屋の作りは紅魔館とほとんど同じである。
とりあえずルイズはこのボロボロの服を変えようとタンスを開けて替えの服を出した。
ふと霊夢がいるという事に気が付いたルイズは隠れようともせず平然とボロボロの服を脱いだ。
とりあえず霊夢は開けっ放しの窓から二つの月を見ることにした。

あまりにも霊夢が珍しいものを見るような目で月を見ていたため素早く着替えを終えたルイズが声を掛けた。


「…そんなに月が珍しいの?……えーっと名前なんだっけ?」
「なんでこの世界は月が二つあるのよ…?……確か名前はなんてったっけ?」


二人同時に名前を聞いてしまったためかなり複雑な空気になっていた。
「…………コホン、私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、ルイズで良いわ。」
「………私の名前は博麗霊夢よ。というかこのトリステイン魔法学院ってどんな所なのよ?」

「あんた、この魔法学院を知らないの!?」
霊夢の言葉を聞いたルイズは目を丸くした。この魔法学院はあちこちに知れ渡ってるほど有名だからである。
「アンタの常識と私の常識を一緒にしないでよ…。」
「まぁいいわ、この際説明しておくわ…ここはハルケギニア大陸にあるトリステイン国立魔法学院というところよ。」
その後ルイズは一気に説明し始めた。
ここは貴族達が一人前のメイジになるための学校の様な所であり、貴族のほぼ全員がメイジだという。
「でもメイジってただの魔法使いのことでしょう?」
「魔法使いじゃないわ、メイジよ。」
どうやらこだわりがあるようだ、と霊夢は思った。
「というかアンタはどこから来たのよ?見たことも無い服装ね…それに黒い髪なんてここでは珍しいわよ?」
この世界の説明を聞き終えた霊夢はルイズに分かり易く自分がいた世界の説明をし始めた。



153 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:52:10 ID:xwG/CDD7
  −=≡☆
−=≡☆
 ―=≡★

「つまり、アンタはこの世界とは違う「ゲンソーキョー」っていう月が一つしかない別の世界から来たって言うの?」
あの後霊夢はルイズに自分が別の世界から来たという事を話し、ルイズはそれを信じられないという目つきで見ていた。
「あたしだって信じられないわよ、こんな異世界。」
霊夢は大きくため息を吐きいた。
その後自分がいないとその世界が大変なことになるのを教えた後、ルイズに送り返して欲しいと言ったがルイズは無理と言った。
「別に良いじゃない。今日からあなたは私の使い魔としてここで生活することに……って痛っ!?」
この日、ルイズは霊夢から二度目の鉄拳制裁を喰らった。
「最初に会ったときに言ったでしょ、あたしは使い魔になる気はないわよ。それにアンタにとってはどうでもいいけど私はそうもいかないの。」
霊夢はそう言って開けっ放しの窓から飛んでいこうとしたのでルイズが足を掴んで止めた。

「ちょっとぉ!何処に行く気よ!?」
「何って?今から帰る方法を探しに行くのよ。」
「馬鹿言わないでよ!それにアンタの左手にルーンが刻まれてるでしょ?それが使い魔の証拠「そんなの何処にも無いけど?」…え?嘘、なんで!?」
ルイズは我が目を疑った。霊夢の左手に刻まれている筈のルーンが消えていたのだ。
おそらく代々巨大な結界を張ってきた博麗の血がルーンの文字をいつの間にか消していたのであろう

「ルーンが無いから私はアンタの使い魔じゃないんでしょ?それじゃあねぇ。」
霊夢は今度こそ飛んでいこうとするがさっきよりも凄い力で足を掴まれた。
「なによ、まだ何かあるの?」
霊夢は呆れた目で鬼気迫る顔で霊夢の足を掴んでいるルイズに聞いてみた。
「じゃあひとつ聞くわよ、アンタはこの世界の文字を知ってるのかしら!?」
ルイズの言葉に霊夢は今になって気づいた。
この世界には知り合い(正確に言えば妖怪や亡霊だが)が一人もいないうえ、文字もわからない。
それに食べ物だって何があるか分からないと思った時、霊夢のお腹がぐーっと鳴った。
とりあえず霊夢は部屋の中にもう一度はいると後ろ手で窓を閉めた。
「…とりあえず話だけでも聞くから何か食べるものない?あと、出来たらお茶も。」



154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:53:21 ID:TYLgtnrl
支援

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:53:29 ID:I3UsQYF5
無重力支援

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:53:45 ID:fYFhuMQz
空飛ぶ不思議な巫女支援

157 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:54:40 ID:xwG/CDD7
その後、二人は遅めの夕食と紅茶をたまたま部屋の外を通りかかったメイドに部屋まで持ってこさせて食べていた。
ルイズはビーフシチューを食べながら霊夢に使い魔が何をするか教えていた。
「つまり、使い魔は主人の目となり耳となったりするって言ってるけど、なんか見える?」
霊夢は体を別の方に向けてティーカップに入っている紅茶を飲みながらルイズに聞いてみた。
ルイズは首を横に振ると説明を続けた。
「次に秘薬の材料を集める事……でもそれはいいわ…アンタ材料とかわからないでしょ?」
「そういうのは魔理沙が好んでやりそうね。」
「マリサ?」
ルイズは霊夢の口から出た聞いたことも無い名前(?)に首を傾げた後、使い魔として一番重要な事を話した。
「んで一番重要なのは主人を守る事と雑務……といってもアンタに出来そうなのは雑務くらいね。」
それを聞いた霊夢は一気に紅茶を飲み霊夢の方に顔を向けた。
「………う〜ん、今から言う私の約束を守ってくれればそれは聞いてあげるけど…。」
ルイズの話しを聞き終わった霊夢はティーカップを置くとルイズの目の前に指を三本出した。
とりあえずルイズは首を縦に振った後、霊夢はルイズに三つの約束事を言った。

一緒に元の世界に帰る方法を探すこと
ちゃんとお茶と食事は摂らせて欲しいこと、後ちゃんとした寝床
私の迎えが来るか元の世界に帰る方法を見つけたらすぐに帰らせて欲しいこと

「この三つを守ってくれたらアンタの護衛や雑務くらいはしてあげるけど…どうかしら?」
言い終わった霊夢はポットに入っている紅茶をティーカップに入れると味わいながら飲んでいる。
ルイズはこれを聞いて頭の中で考えた。

一つめはかなり難しいが二つめは認めよう。
身長は私より少し大きいが女の子を床で寝かせたり貧しい食事を取らせる趣味はない。
もしもただの平民の男だったら遠慮無く床で寝かせたり貧しい食事を取らせていたが…
三つ目は…もし彼女がここからいなくなれば再び召喚が可能になる。
二回目のサモン・サーヴァントを行う条件は使い魔や呼び出したものが死ぬ、または行方不明になることである。
彼女はルーンがいつの間にか消えていたため使い魔ではないが私の召喚で呼ばれてた為、二度目の召喚は出来ない。
もし彼女が元の世界へ帰ってくれれば、私ルイズ・フランソワーズは二回目のサモン・サーヴァントが正式に出来るという事になる。

「わかったわ。その約束、ヴァリエールの名にかけて守ることを誓うわ。」
そのとき霊夢の左手が薄く光っているのを二人は気づきもしなかった。


158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:54:43 ID:o3k5STjr
ゆかりんパニック支援

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:55:21 ID:kDreL0t6
何者にも縛られない支援

160 :ツェペリ:2007/10/13(土) 12:55:41 ID:5V/6zFKX
>>133

ジョジョ、戦いの思考その一じゃ。

ワシが奴なら!扇情的な衣装にあわせて当然、『道具』も用意するはず!
衣装と道具、体を許さない、この三点から導き出される答えとはっ!

女王様と犬プレイに他ならない!ということで、そのシチュエーションも、
そんな妄想と照らし合わせれば良い感じになるだろう?(;´Д`)ハァハァ

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:57:07 ID:fYFhuMQz
支援

>>160

なるほど それは すばらしい

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 12:58:14 ID:TYLgtnrl
もっともだが、投下中は自重しようぜ。支援

163 :ルイズと無重力巫女さん:2007/10/13(土) 12:58:28 ID:xwG/CDD7
はい、今回はこれで終了です
次はおそらくギーシュの決闘宣言まで行くと思います。
どうか感想を言いながらも温かい目で見守っていてください

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:02:07 ID:I3UsQYF5
無重力巫女おつでしたー
シエスタに緑茶をご馳走してもらう場面が今から楽しみです(ぉ

>>133
忘れたか?キュルケの二つ名は『微熱』
そう、じっくりねっとりとろ火で炙るような焦らしプレイが大好きなんだよ!

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:02:55 ID:o3k5STjr
乙したー。
風神録ラスボスに勝てねぇぇ……<ヘタレ

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:23:13 ID:t+kK4abq
>>138
もしかして、くろね子さんかい?

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:23:27 ID:tgFGhvy0
腋巫女の人、乙です

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:39:02 ID:4E671zyz
貞淑なら「NICE BOAT」でもいいかい?

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:43:13 ID:z5oNLK1i
>>138
病院坂のことなら、むしろおれは妹にどん引きしたんだが

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 13:56:02 ID:4fFgnBQY
腋の人乙。

>>138,>>169
西尾のキャラにまともなのが居た記憶が俺にはないんだが。

>>168
芋エンドなら良いよ。

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 14:07:08 ID:tv6okl2e
>>138
おまえら俺のささやかなトラウマを・・・(#^ω^)

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 14:58:17 ID:/yoNnB9h
>>140
一瞬魔界都市かと思った

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:01:36 ID:rEcpu4SF
霊夢最強説とかあるよな
霊夢ってzun氏の発言抜きにしてもかなり強いと思ってるんだがどうなのよ

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:04:06 ID:DHfN34uw
博霊の巫女である以上、かなり強いとは思うぜ。
弾幕ごっこの浸透以前の妖怪退治ってのは、つまり殺し合いな訳で
それを勝ち残って幻想郷の維持を行ってたのが博霊だし。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:07:10 ID:ZuUJadn9
腋巫女乙です
霊夢の空を飛ぶ能力はルーンも無効化するのかね
いや少し残ってるみたいだが

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:11:30 ID:8YhGaMeM
>>172
菊地作品は基本エロいからな

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:16:02 ID:rEcpu4SF
>>174
なるほど、やっぱり最強かはともかく強いんだな。
霊夢の能力は人によってはかなり反則気味に考える人もいるからその辺どうするのか
楽しみにしようかな

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:31:13 ID:KqxpcPcD
>>174
確か博麗の巫女は幻想郷最強じゃなかったっけ?
で、それだと妖怪達が勝てないから協議の末に巫女に勝てる可能性がある弾幕ごっこのルールが出来たはず

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:36:39 ID:YVrrGdUb
正直な所霊夢を扱うのはかなり鬼門なんだよね。
>>177みたいに解釈次第ではヤバい能力持ちと捉える人も居るし。
扱い難い東方キャラの中でさらにずば抜けて扱い難いキャラだから、作者の人はがんばれとしか言えない。

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:39:20 ID:cUzkI8su
>>178
逆じゃないっけ、うっかり巫女を殺しちゃうと大変だから殺し合いにならずに気軽に異変を起こせるように考えられたのが
弾幕ルールだったきがする。


181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:50:30 ID:tgmj8PNl
>腋巫女の人
前も思ったんだが、独唱じゃなくて詠唱じゃないの?

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:54:33 ID:9YeUDQsi
ガリバーボーイとか召喚………知らないか

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:55:02 ID:c5iJ1Dk3
妖怪が異変を起こしやすくし人間がその異変を解決しやすく
人間と妖怪の実力差をなるべく埋めつつ、それでいて美しい戦い

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 15:59:39 ID:6azXZvng
>>182
その節は、朝から股間がお世話になりました

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:00:56 ID:tgFGhvy0
人間と妖怪が対等に戦う場合や、強い妖怪同士が戦う場合に、必要以上に力を出さないようにする為の決闘ルールである。
作中では「弾幕ごっこ」とも呼ばれた。対決の際には自分の得意技を記した「スペルカード」と呼ばれるお札を一定枚数所持しておき
すべての攻撃が相手に攻略された場合は負けとなる。

まぁ、wikiに載ってるやつですけど

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:02:14 ID:rEcpu4SF
どんな妖怪でも重要な存在である霊夢を倒すわけにはいかなくて
人間に恐れさせるという妖怪の存在意義が消えようとしていた時に
霊夢が考えたものがスペルカードルール。
このルールのおかげで力の弱い人間も妖怪に勝負を挑むことができるようになって、
それと同時に気軽に巫女を倒すこともできて妖怪も無茶できるようになった。

ってのが公式だったと思う。微妙に忘れたところもあるけどだいたいこうだった気がする。

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:03:16 ID:uvemE6dF
シリーズ後半が特にエロかった、DVDでないかねー

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:03:37 ID:rEcpu4SF
あっ・・・、かぶったorz

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:05:24 ID:Us743zuF
>>184>>187
よう、俺たち

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:10:56 ID:0E5bpHXn
イースのアドル召喚とかどうだろうか。

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:16:06 ID:uvemE6dF
アドルは少年からおっさんまでバリエーションが豊富なんだが、どの時点の彼をお好みかね

米国版のマッチョメンがお勧めだが

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:16:58 ID:r21ncyGb
>>184>>187
ヒロインの変身シークエンスが途中で邪魔されて素っ裸になっちゃったり、
そもそもギャラリーが変身シークエンス見て(;´Д`)ハァハァしてたり、
ヒロインその2がラスボスに洗脳されて女王様風コスチュームになったが、
洗脳解けてもコスはそのままで最終話までの1クール近くを通してたり。

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:17:06 ID:h/30YStN
そこはアリオスで

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:17:27 ID:BwzQ8503
>>189
変身→妨害→キャンセル→素っ裸という新しいテクもあったな

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:18:25 ID:9YeUDQsi
>>184
>>187
>>189
まさか知ってる奴がいるとは………


ええ、俺もミスティにはお世話になりましたよ

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:19:35 ID:BwzQ8503
被ったorz

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:34:14 ID:9YeUDQsi
けど、ガリバーボーイを知ってる世代というのは結構年が………ゲフンゲフン

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:37:09 ID:uvemE6dF
いや、CSで。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:37:25 ID:SUg9AnTL
(コンコン)こんにちは。ちょっと早いが、投下していいかい?
例の貴族なんだけど。

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:38:09 ID:4fFgnBQY
ダメと言ったらどうするの?

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:38:14 ID:WeMAD4iI
>199
OK!

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:40:18 ID:UuFOp1pq
sienwohazimemasu

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:40:57 ID:EiPLk7oX
アドル本人は実は「腕の立つ剣士」でしかないという驚愕の事実。
作品中の変態技のほとんどは作中アイテムの能力だったりする。

…アドルがミョズとか最悪じゃねw

204 :趙・華麗なる使い魔 第3回 趙・怪盗追跡!! 1/4:2007/10/13(土) 16:42:35 ID:SUg9AnTL
それではゴー。小ネタ過多注意。


「ねえ『ヒトー』。あのプリンス・チョウ・コウメイって方、いったい何者なの?」
虚無の曜日の夜。
学院の自室で、ルイズは趙公明と同じ世界から来たという巨大なインテリジェンスソード、『飛刀』と対話していた。
壁にかかる大剣に現れた顔が、彼の知る限りの趙公明の情報を話す。

「ん〜〜、何ちゅうか、恐ろしいお方よ。華麗でゴージャスで貴公子なんだが、『戦闘狂』ってやつでな。
 もとは俺たちの世界でも上位に入るツワモノで、何千年も生きているから暇なのか、
 ゴージャスな闘技場を作っては強い敵を招いて戦うんだわ。勿論大体勝っている。
 あの人に勝つには、大陸クラスの大メイジが束になってやっとだろうな」

中国大陸の東西の果てに浮かぶ二大仙人界。その東側の金ゴウ列島で、大幹部を務めていたのが趙公明だ。
しかも彼の行動は東西冷戦状態を作り出し、後の『仙界大戦』にも繋がった。大変傍迷惑な男である。

「それと、あの方が持っているのは『宝貝(パオペエ)』っちゅう秘密兵器だ。
 持主の力を吸って魔法のような力を発揮する、いわばマジックアイテムだな。
 ただ、使いこなすだけの才能がないと、全身のエネルギーを吸われてミイラになっちまうから気をつけな。
 今持っている『縛竜索』はただの鞭型宝貝だが、スーパー宝貝『金蛟剪』を使いこなせるのは、
 あの方と妹さん方、それにナタクって野郎だけさ。メイジ連中が宝貝を使えるかは、わからねえがよ」
「御妹君がおられるんだあ……きっと素敵な美人なんだろうなあ」
「…………まあな。きっと一生忘れられないぐらい、凄いぜ」
無論、精神ブラクラ的な意味で。

「まあ、口で説明するよか、見てもらった方が手っ取り早いわな。
 ちょっとオレの剣身を見てみなよ……これをどう思う?」
悪戯心が湧いた『飛刀』は、鏡のような剣身をルイズに注目させ、徐々に映像を投影していく。
そこに映ったのは…………。

「……いっ……いやあああああああああああああ!!!」

それは某メーガス三姉妹を彷彿とさせる、おぞましい三体の化け物どもであった。
学院寮に、ルイズの悲鳴が響き渡る。
すぐに『飛刀』がルイズと趙公明からお仕置きされたのは、言うまでもない。

【ルイズのSAN値(正気度)が減少した!】

205 :趙・華麗なる使い魔 第3回 趙・怪盗追跡!! 2/4:2007/10/13(土) 16:45:05 ID:SUg9AnTL
翌日、学院長室。禿頭の中年教師が、興奮気味にノックをする。
「オールド・オスマン! コルベールです! ご報告したい事があって参りました」
「なんだね、ミスタ・ゴルベーザ。もうひといきじゃ、パワーをメテオに」
「いいですとも! って違います!! コルベールですよ!(ガチャ)」
確かに学院長オールド・オスマンは、あの月の民に似ていなくもなかった。どうでもいいですとも。

「ミス・ロングビルは外ですかな? まあよろしい、丁度いい。
 学院長、あの方の左手のルーンは、明らかに伝説の『ガンダールヴ』のものです!」
「ガンダム? ああ、あの伝説の巨大ゴーレムの事かね。とうとう奴らが復活しおったか」
「『ガンダールヴ』です! 六千年前、始祖ブリミルの『盾』となり、あらゆる武器を自在に操った、
 あの伝説の使い魔なんですよ!! ミス・ヴァリエールの召喚したプリンスは!」
「なるほど、ゲッターロボの方じゃったか。たちの悪い奴らじゃと聞いてはおるが」
「耳が遠いのか、脳味噌が悪いのかどっちですか!!?」
「まあ落ち着きたまえ、ミスタ・ゴルバチョフ」
「私の名前はコルベールだと言ってんだろうが人の話聞いてんのかこのドMがァ―――――ッ(ゴシャアァ)」
オールド・オスマンのボケ倒しは、コルベールにツッコミ倒された。
結局何も伝わっていない。

【コルベールは『●メテオ』をおぼえた!】


その夜。学院の本塔、宝物庫の傍に、黒いフードの女が立っていた。盗賊だ。
「この塔の壁にヒビを入れるなんて……あの『貴公子』は何様なんだろうねえ……」
仮にも魔法学院の宝物庫である。マジックアイテムとは言え、たかが鞭の一撃や青銅のワルキューレがぶつかった程度では、
ヒビ一つ入らないぐらいの『固定化魔法』はかけてあるのだ。
まあ、ヒビぐらいではビクともしない厚い壁だが、これなら破る手段はある。盗賊は唇の端を上げた。

「まあ、誰でもいいさ! この『土くれ』のフーケの手間を省いてくれて、有難うよ!!」
フーケは、巨大なゴーレムを大地から創造し、豪腕の一撃で宝物庫の壁を砕いた。
「あはははは! 『土くれ』のフーケ、魔法学院より『火竜の杖』を頂戴いたしましたよッ!!
 ざまあみやがれ、能無しども!」
ゴーレムの立てた轟音と地響きに、学院は騒然とした。魔法がポンポンと飛ぶが、ゴーレムには通用しない。
後に残されたのは、無惨に破壊された宝物庫と、怪盗フーケの犯行声明だった。


「奪われたのは、宝物庫の中のマジックアイテム『火竜の杖』のみでした。
 宝物庫の修繕費も高くつきますが、学院の失われた信頼はプライスレスです」
翌朝、学院長室に教職員一同が集まり、緊急会議を開いている。
オールド・オスマンの美人秘書ミス・ロングビルからの調査報告を終え、討議に移る。

「ならば、わしらの誰かがフーケから秘宝を取り戻さねばな。
 ついでにフーケ自身を探し出し、捕縛か退治できれば、これに勝る手柄はない。
 さあ、誰か功名をあげてみたい者はおらんか!? 立候補する者は杖をあげよ!」
だが、誰も呼びかけに答える教師はいない。情けないことだ。

「(バン)待ちたまえキミたち!! この僕が立候補しよう!!(タラタタータータータッタターン)」

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:46:08 ID:r21ncyGb
>>190
イースヒロインの法則(名前がア段で終る)から言って、アドルに惚れるのは
シエスタ&アンアン&テファ(&タバサ&イザベラ?)か?

>>193
本名、アネモス・アイネアデスの彼ですね。
…………始祖ブリミル全否定発言やらかしかねないような気が。

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:46:10 ID:vBNSo8sW
ゴルベーザ吹いたwwwwww

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:46:33 ID:Km+HtWEv
支援せざるを得ない

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:46:39 ID:xwG/CDD7
>>181
アッー!!

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:47:15 ID:4fFgnBQY
まぁ支援するけど

211 :趙・華麗なる使い魔 第3回 趙・怪盗追跡!! 3/4:2007/10/13(土) 16:47:32 ID:SUg9AnTL
全員が振り返り、開かれた扉の方を見る。
杖(鞭)をあげているのは、趙公明だ。ルイズにキュルケ、タバサもギーシュもいる。
ロングビルは思わぬ闖入者に驚き、慌て、青褪める。

「ぷぷぷ、プリンス! これは学院側の不祥事、貴方様のお手を煩わせるわけには」
「いいじゃないか、ミス・ロングビル。僕は歯ごたえのある好敵手と戦いたいのさ!
 僕の有り余る力を以って、怪盗くんを見事捕まえてみせよう!(アイセイェーズットー)」
「「「私(僕)も行く」」」
四人の生徒も、一斉に杖を掲げた。趙公明に唆されたか。

「ふふん、決まりじゃな。これ教師諸君、勇敢なる彼ら彼女らを、見習うのじゃぞ。(ふぉふぉふぉ)
 プリンスとその仲間の力を以ってすれば、容易く事件は解決じゃ!
 では、ミス・ロングビルも捜索隊に加わってくれんかのう」
「は、はい………」
ミス・ロングビルは、なぜかガックリと肩を落とした。


「……で、情報は集まったの? ミス・ロングビル」
「はい。西の山中にある山小屋に、夜な夜な黒いフードを被った人影が現れるという噂が。
 酒場で薪売りの男から聞いただけですので、確証とは言えませんが」
「でも、行ってみる価値はあるわ! 何かの手がかりは掴めるかもしれないじゃない!」
ルイズは『ゼロ』の汚名を返上しようと大張り切りだ。捜索開始から三日目、初めての有力情報である。
「では、早速そこへ向かおうじゃないか!(ヴァヴァヴァン)」
「プリンス! 華麗なる戦いをお見せ下さい!」

六人は馬車を学院から借り、怪しい山小屋へ向かう。『飛刀』も一応積まれた。
当然馬車は趙公明がロココ調に改造しており、道中目立つ事この上なかったが。
「……で、『火竜の杖』ってどんな秘宝なの? 火のメイジとしても、興味あるわ」
「ええ、なんでも天空に棲まう火竜の息を鍛えて作ったもので、二本で一セット。
 投げつけると回転して炎を放ちながら飛び、自動的に手元に戻ってくるとか。悪用されると危険ですね」
「むむ? それは……僕の知識にある『火竜金票(かりゅうひょう)』ではないかな?
 キュルケくんのような火の高位メイジなら、使えるかもしれないな」

仙人界に伝わる宝貝の一つだ。さほど強力でもないが、人間の数十人程度なら焼き払えるだろう。
趙公明や余化・飛刀と同様、こちらに召喚されていたか。面白い、あちらと行き来する方法が見つかるかも知れない。
「プリンスはやはり博識でいらっしゃいますのね。是非使ってみたいですわあ」

一行は何事もなく、目的の山小屋に着いた。家捜しすると『火竜の杖』他盗品も発見できたため、
ここがフーケの隠れ家の一つだろうとの確証はできた。だが……。
「では諸君、肝心のフーケを、どうやって誘き出す?」
「そりゃあ、ここに身を潜めて、奴が戻ってきたところを袋叩きよ!」
「そーね、秘宝もあるんだし、夜になれば一度ここへやって来るはずよ。ねえ、タバサ」
「…………空腹」

いい方法も見当たらず、一行は山小屋の内装をバロック調に改装して潜み、フーケを待つことにした。
「あの、プリンス……快適にはなりましたが、今の改装はどうやって?」
「ギーシュ。あのお方に不可能はないのよ、分かる?」

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:48:47 ID:xwG/CDD7
支援

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:49:18 ID:Px/IMB8h
いいですとも!支援

214 :趙・華麗なる使い魔 第3回 趙・怪盗追跡!! 4/4:2007/10/13(土) 16:50:16 ID:SUg9AnTL
だが、深夜になってもフーケは来ない。精進フレンチ料理とワインに舌鼓を打つ一同だが、眠くなってきた。
見回りに行く、とロングビルは山小屋の外に出て行ったが……。

ズドオオンと地響きがして、小屋の前に高さ30メイルもある土のゴーレムが現れた!
「うひゃあ!? 何だ、どうした!?」
「フーケよ! ついにお出ましね!!」
眠気は吹き飛び、臨戦態勢に入る。ロングビルは無事だろうか?
「このゴーレム相手なら、遠慮はいらないわね! 行けぇ、『火竜の杖』!!(ブオン)」

キュルケが長さ1メイルほどの湾曲した『火竜の杖』を投げると、それは回転しながら飛翔し、
岩をも融かす高熱の炎を放ってゴーレムの表面を焼く。そして自動的に手元に戻る。
「お……面白いわっ! でも普通の魔法より数段魔力を吸われるわね……」
「周りを焼かれても、すぐ再生しているじゃないか! これはトライアングル級の実力者だぞ」
ギーシュのワルキューレなら焼き尽くせる威力だったが、デカブツすぎる。
タバサやギーシュも魔法を放ち、ルイズも『錬金』を唱えて爆発を喰らわせるが、効果はいまいちだ。
ゴーレムは建物のような手足で暴れまくり、山小屋を踏み潰してしまう。

「諸君、下がっていたまえ。僕がやってみよう」
「プリンス! お願いします」
ビシュッと『縛竜索』が伸び、ゴーレムの手足を切断するが、土くれが集まってすぐに復活する。
「これじゃあ、埒が明かない! 操っている本体はどこ!?」
「まあ、なかなかやるじゃあないか。しかし」
その時、シュルシュルと趙公明の掌から『ツタ』が伸び、ゴーレムに突き刺さる。
ツタはゴーレムの表面を見る見る覆いつくし、養分を吸い尽くして『砂』に変えてしまう!

「木は土を剋す。『土くれ』では僕に勝てないよ、怪盗フーケくん」
「せ、先住魔法か……!?」

「そして本体くん。そこにいるね!?」
「きゃあ!(ドサッ)」
茂みで誰かの悲鳴が聞こえ、倒れる音もした。ルイズたちが駆け寄ると、ロングビルがツタに絡まれている。
「ミス・ロングビル!? 大丈夫ですか?」
「いいやルイズ、彼女こそが『怪盗フーケ』さ。密かに周囲の地面にツタを張り巡らし、
 怪しい動きをする者を捕らえさせた。もうゴーレムは動かないし、新手も来ないだろう?」
ロングビル……いやフーケは、観念して自白する。
「ああ。流石だね、異世界のプリンス。これ以上逆らっても無駄みたいだし、降伏するよ」

かくして、ロングビルこと『土くれ』のフーケは捕縛された。
ルイズたちは功績を認められ、シュヴァリエの爵位を授けられた。
その夜の舞踏会は、トリステイン魔法学院始まって以来の豪華なものになり、長く語り伝えられたという。

(つづく)

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:52:36 ID:SUg9AnTL
投下終了。祝・フジリュー新連載!
そういえばFF4って、誰かの声を釘がやってたような。
趙公明だとチートすぎて、生半な敵では歯が立ちませんなあ。

それでは、また。


216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:53:59 ID:aQp5ThKz
乙!
趙公明による馬鹿見たいな光景がたやすく想像できるから困るwwww

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 16:57:15 ID:xwG/CDD7
乙。お茶ドゾー
  ∬
つ旦

ゴルベーザに思わず吹いてしまったwwwwwwwwwwwwwwwwwww

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:02:45 ID:o3k5STjr
流石プリンス! 俺たちに出来ないことを平然とやってのける!
そこに痺れる憬れるぅ!
ってなわけで乙したー。 いきなりバロック調とかどんだけー。
ところで「かりゅうひょう」はひょっとして「火竜[金票](金偏に票)」?

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:02:52 ID:+0jOU9nR
あぁ、そういや公明さんって、花の化身だったよなぁ。
忘れてたけど。
投稿乙。GJですた。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:07:20 ID:btOYrv2T
投下乙! ぐっじょー
個人的にタイトルを見ただけでwqwqしてしまう作品になりつつある。

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:08:24 ID:eZJpvVjC
メテオ覚えるなよコルベールwwwwwwwww

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:21:22 ID:H+7B75B/
ふと思ったんだが、サンサラ2の主人公が召還されたらどうなるんだろう?
ぶっ倒れてるゲジ眉主人公、ご主人様ー!と叫び駆け寄る白竜、
みゅんみゅん鳴きながらおろおろするごっつい竜2匹。
・・・だれかこれで書いてクレー

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:21:27 ID:CLPYnw66
>>219
細かい事だけど、花の化身はナタクで
趙公明は山百合の妖怪仙人だったかと。


山百合って日本原産なんだっけ?

224 :貴族C:2007/10/13(土) 17:23:28 ID:SUg9AnTL
おお、声援有難う諸君。お茶を頂くよ>>217くん。
金票でヒョウとか金ゴウ島とかナタクとか楊ゼンとか、読みにくくて変換しにくい漢字が多いから、
封神演義は大変だよ。wikiで編集できるかな。
……おお、しまった! 今回の投下は「第4回」じゃないか! それこそ編集しなくては!(くらり)

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:25:55 ID:xwG/CDD7
>>224
えらくハイテンションだなwwwwwwwwww

まぁ面白いからいいがwwww

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:30:00 ID:ESEj0Ohu
>>214
gjだけどどう考えても勝てそうにない相手を
そのまま呼び寄せるフーケの行動が不自然な気がするんですが…

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:35:45 ID:YWU86WA5
そう言えば、FF4も月が二つなんだよね。
もし、FF4から召喚するとしてパワーバランス的に問題ないのは…
テラorフースヤー。双方凄まじい魔法使いだが、MPの低さでバランス取れる?

いや、いっその事、16歳で弱いゴルベーザを召喚
「語る事すら憚れる」の力で暗黒剣&黒魔法&召喚(黒竜召喚したから)ゲット
しかし、どんどんダークヒーローになって最終的はハルケギニアをFF4の世界に変えていく…

結構面白いかも試練。ちょっくら練ってみる

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:39:40 ID:o3k5STjr
>>226
>ロングビルは思わぬ闖入者に驚き、慌て、青褪める。
とあるから、公明が動くのは予想外だったんだろう。
「ゲゲェッ! コウメイッ!」ってなもんで。
その後はそもそも逃げる隙がないし。
まあ、『火竜の杖』を諦めれば逃げられただろうけど、人間一度手に入れたモンは手放しがたいものだし。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:42:17 ID:vO0V8R7Y
>>223
ナタクは、蓮の化身デス。
本当に細かくてすいません、ごめんなさい。


230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:51:38 ID:CmTBZFAw
>>228
こんなところでも恐れられるとは流石こうめい

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:52:49 ID:0CWMNV1v
どなたかポップンからMZD召喚してください。壱ノ妙でもいいです。(ロキたんでも)

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:54:48 ID:8c55xmBm
面白かったけどフーケはなんで学園に戻ったんだろうか?
火竜の杖の使い方は知ってたみたいだし、
そのまま、とんずらすればよかったのに。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 17:59:42 ID:wGCh5JtH
・アリバイ作り
・物語上の都合でしょうがなかった
・これは(趙)公明の罠だ!

さあどれだ

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 18:00:23 ID:wGCh5JtH
つーかsageようぜ

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 18:02:37 ID:LamYQSV5
>>231
ここは書くのを頼む所じゃねえぞ。あと下げろよ。

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 18:03:44 ID:No5kiOrb
>捜索開始から三日目、初めての有力情報である。
とあるから、プリンスが出撃するんで当初の予定を諦めたのは間違いないな。

そのままとんずらしなかった理由は単純に面が割れてるからだろう。
捜索隊に参加、全滅――ならフーケは謎の人物のままだ。

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 18:17:07 ID:xwG/CDD7
>>231
自分で書いてみてはいかがかな?

自分の力で書けば納得のゆく作品が出来ると思うぜ?

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 18:27:20 ID:Don58GP0
ルイズがシュヴァリエになっとる。

239 :ゼロガー:2007/10/13(土) 19:03:31 ID:AFJqdnI2
投下開始

240 :ゼロガー:2007/10/13(土) 19:05:33 ID:AFJqdnI2
「アレの行き先は大体見当が付く、下がってよい」
逃げるように退室する武官の足音をカーテン越しに聞きながらジョゼフは呟いた
「そこまでシャルロットに拘るか、血は争えんな…」
一瞬遠くを見る目つきをしたジョゼフは詰らない事を思い出したと言わんばかりに
表情を歪ませると、ギシギシとベッドを軋ませながら動きを再開する
「ぬふうっ!」
やがて我慢の限界に達したジョゼフは一声呻くと逞しい裸身の下で喘ぐ和己の中に
己の欲望を注ぎ込んだ

二つの月の下、対峙する二人の少女
「相変わらず辛気臭い顔してるわねガーゴイル」
「はて、我と汝は初対面のはずだが?」
「邪魔」
自分が呼ばれたと思いイザベラの前に現れたガーゴイルをタバサのエア・ハンマーが
吹っ飛ばす
イザベラが絡んだ時のタバサは容赦が無い
「むう、理不尽だ…」
「ルルル、積木崩シ」
抗議の声を上げるガーゴイルにすかさずフォローを入れるデュラハン
微妙にフォローになっていないが
「…用件は分かってるわね?」
「原稿の手伝い」
「そーなのよぉ、つい勢いで『冬は新刊3三冊ー!』なんてペーパー出しちゃって…
て違うでしょっ!!」
これはひどい
「アンタ私を何だと思ってんのよ!?」
「キャブ・キャロウエイ」
「ハァリ、ハリ、ハリ、ハァ〜!」
ミニー・ザ・ムーチャーを唄い出すイザベラ
まさにショーマンの鑑
「シャルロットォォォォォオッ!!」
怒りの形相も凄まじくタバサに掴みかかるイザベラ
タバサも正面から迎え撃つ

241 :ゼロガー:2007/10/13(土) 19:07:37 ID:AFJqdnI2
二人の少女はがっぷり四つに組み合うと
互いに相手の首を左手で掴み右の拳で相手の顔面を
殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った
殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った
殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った
殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った
殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った 殴った
また殴った
「お前が!泣くまで!殴るのを止めないッ!」
激情のままに拳を振るうイザベラ
タバサは能面のような表情を保ち、機械のごとき正確さで
ショートレンジから抉り込むようなジャブを放つ
魔法の言葉を唱えながら
「ラッシャー木村は打たれ強い、ラッシャー木村は打たれ強い…」
「いや〜タバサ嬢があんな泥臭い戦い方をするとは」
「あの子も色々と複雑なのよ」
「強敵と書いて“とも”と読むのだわ」
「で、どちらが高山でどちらがフライなのかね?」
ギャラリーが勝手なことを言っている間に、眉間にいいパンチを貰ったイザベラが一瞬
意識を跳ばす
その隙を見逃すタバサではない
「阿修羅・原!」
渾身のヘッドバットがイザベラの顔面に突き刺さる
「阿修羅・原!阿修羅・原!阿修羅・原!」
遂に膝をついたイザベラの首にタバサの右腕が絡みつく
「北花壇騎士団でのミッション二百回、うち非公式なミッションが約百回」
左手は妙に露出度の高いイザベラの女騎士服のベルトを掴む
「自称『剣技世界一』、自称『メイジ殺し世界一』、私に挑戦してきた全員が
国王の用意した刺客だった…」
腰を落としたタバサの背筋が唸りをあげる
「私は負けるわけにはいかない!母様を元に戻すまでっ!!」
思い切り身を反らせるタバサに引っ張られイザベラの体が美しい放物線を描く
「ブレンバスターッ!!」
はたして叫んだのは誰だったか
背中から地面に激突し、ピクリとも動かないイザベラを尻目にゆっくりと立ち上がった
タバサは右手を突き上げて雄叫びをあげた
「オッシャァァァッ!!」

投下終了

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:18:26 ID:DExkuleu
>>240
やっちまったな……本スレで濡れ場をよォ
先生!お願いします!


        (<、,,> ":::::::::::::::::::::::::::: 、     ハ こ
      〜〈/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)     レ の
       〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<、    ン 
     ~そ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,)    チ 
  、_ ,, /::::::::::::::::::::::::、,ゝ===く:::::::,:::::ヽ   腐
    `V:::::::::::::::::::::::::{0}::::::/¨`ヽ::::::{0}:::<  め
     l::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ._.ノ::::::::::::::::: く, !
 〜v,ん:::::::::::::::::::::::::::::::::::`ー'′`:::::::::::::/l/!/⌒Y
     l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 、m,.. ,ゞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ´ " ~ ヘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:20:49 ID:ESEj0Ohu
>>236
面が割れているのはロングビルであってフーケは捕まるまで正体不明、
フーケ探索に失敗して学院に一度帰り後日の機会を狙うなり
諦めて「セクハラに耐えかねた」とでも言って慰謝料請求した上で円満退職するのが妥当。

あと、他人の作品で「間違いない」とか言い切るのは止めたほうがいいと思う

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:21:54 ID:TV4RxDJ/
私闘学園とは懐かしい。
国プロ復活ほーいほーい

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:28:52 ID:bx8xns7R
>>242
濡れ場って最初のアレか?
「ぬふぅ」のお陰でシグルイ絵しか浮かばなかったから気がつかなかった

※シグルイ絵では濡れ場とは言わない

246 :貴族:2007/10/13(土) 19:39:39 ID:SUg9AnTL
そーねー、不自然ですね。編集しましょうかねー。
投下後に居座ってすみません。これも調子を狂わす公明の罠か?

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:45:57 ID:ESEj0Ohu
>>246
No!

むしろこれは文章魔法の才能溢れるお貴族さまを妬む
才能0の平民の妬みと嫉妬が生み出すトラップの予感がじんわりと

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:50:15 ID:wGCh5JtH
とりあえずコテを外す努力から始めなさい。

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:50:45 ID:Bph3+Ecy
使い魔くん千年王国はゼロ魔キャラ壊しすぎでムカついたぞ

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:53:39 ID:wGCh5JtH
愚痴るだけなら毒吐きへよろしくお願いする。

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 19:57:59 ID:TB0i4FdI
んだったらよーどんなんが好みだっつの?


俺なら、世界観ののインパクトで「男達の使い魔」
ギャグなら下ネタだけど「ご立派様」
ストーリーなら「薔薇乙女も使い魔」
小ネタで「おじゃる丸」


おまなら、どれが面白いと思うね?
自分のお勧めをあげてみそ

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:00:52 ID:VwQuZ8m5
超一級歴史資料が一番好き

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:01:07 ID:1H3Dd9pu
>>251
やめようぜ、人気投票みたいで感じ悪い

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:07:14 ID:F6CZEIIz
ゼロ魔を壊してない長編なんてあったっけ?

男塾:
ゼロ魔キャラがみんな揃って男塾マンセー
シエスタまで戦闘キャラに改造したもんだからルイズの影が薄いこと薄いこと
そして馬鹿みたいに大量召喚して、しかも場面場面でとっかえひっかえしてるからキャラが立たない。
桃ですら何やったかも分からん空気。

爆熱:
みんなドモンに付いて行ってるだけ。
まさかガンダム本体を出すなんて馬鹿な真似はせんだろうけど、
出すまでもなく既にゼロ魔のキャラを蹂躙してるが。

ディセプティコン:
もうゼロ魔である必要無いな。


俺のスルー対象の三巨頭。
もう避難所に逝って欲しいレベル。
クロス先のファンには楽しいんだろうけどな。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:09:21 ID:Hg76rJcN
>>254
そう言うレスこそ毒吐きへGOですぜ、旦那

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:09:51 ID:vY3v1kwG
>>254
人には避難所へ行けというのに、自分は行かんのか。

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:10:08 ID:1H3Dd9pu
スルー対象の割にはしっかり読んでるんですね

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:10:42 ID:uywzJhgZ
ワロチwww

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:11:15 ID:C0on4eMS
               .|   |  | |   |    |  | |   |   |   || | |
               .|   |  | レ  |    |  | |   |  J   || | |
    ∩___∩    |   |  |     J    |  | |  し     || | |
    | ノ\   ,_ ヽ  .|   レ |      |  レ|       || J |
   /  ●゛  ● |   .J      し         |     |       ||   J
   | ∪  ( _●_) ミ             .|    し         J|
  彡、   |∪|   |              .J                レ
 /     ∩ノ ⊃  ヽ
 (  \ / _ノ |  |
  \  "  /  | |
   \ / ̄ ̄ ̄ /

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:11:39 ID:ZPWx6iEF
           |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ|
           |丶、 ;;; __;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,: ィ";;_|
           ト、;;;;;;;;;;;;;;;` ` '' ー -- ‐ '' ";;;;;;;;;,:ィ;:;!
          ,';:``' ‐ョ 、 ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l       ┌‐┴  ┌┐ _|_
          l;:;:;:;:;:;:;ミ   ` ` '' ー -‐ '"    ,リ;:;:;:l       |┼┼ ,工、   ノ┐ ・ ・ ・
          l;:;:;:;:;:;:;:ゝ   く三)   (三シ  `ヾ;:t、      /, 小小 |_|   (二
         fミ{;:;:;:;:f'´  , -−-_,, _,ィ 、_,,ィ,.-−、  };f }
         l トl;:;:;:;:l  、,ィ或tュ、゙:ミ {,'ィt或アチ l:l,/
         ゙i,tヾ:;:;:!  `ヽ 二ノ   ト ` ‐''"´  l:l:f         /ヽ |__ ーァ ノ一 __
          ヽ`ー};:l       ,r'、   ヽ      リ_)       ┬ /、| ∠、 ニ、 / 〃
           `"^l:l      ,/゙ー、  ,r'ヽ    l        巫 ノ  。__) メ レ ヽ
             ゙i    ,ノ    `'"  丶.   ,'
               ゙l、   ′ ,, ィrェェzュ、,_ 〉 } /         ⊥   |  l l   ーァ   |       ┃ ┃
              ',ヽ  ヘヾ'zェェェッ',シ' //ヽ          |_ヽ |      ∠、  ̄|`ヽ丶    ┃ ┃
               } 丶、 ` ー--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ       (j 、)  ヽ__ノ  や 。__,)  / 、ノ  ツ  ・ ・
              /l   丶、      ,.イ:.:.:.:.:.:.:.:丶、、
            ,r'"^l !    ` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ  ,}、
       ,. -ァ=く(:.:.:.l  l      //:.:.:.:.:.:., - '"  ,/ ヽ、
    , - '"´ / ,/`>'t、_」___,ィ'゙,ィ,.: -‐ '" ,. -‐ '"    \


261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:11:43 ID:Ku79VDp9
作品を悪く言うなら毒舌行ったほうがいいぞ?


262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:14:21 ID:uqIi7A+S
召喚された奴が強すぎると展開が一方的になってしまうから
ギャグにしないと難しい…


「海のリハク」とか「呉学人」とかの「迷軍師」を呼べば面白いかもしれない…

ルイズ「アンタ生身で強そうなんだから戦いなさいよ!」
迷軍師「私は軍師ですから策で戦います!」

そして肝心のところでポカをやらかす。


263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:16:19 ID:6azXZvng
う…うろたえるんじゃあないッ!ゼロ魔スレの住人はうろたえないッ!

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:17:07 ID:Hq2fHS1e
あたふたおろおろ

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:19:30 ID:KmCK1XZC
そう、ゼロ魔住人はうろたえない!

   ( ´∀`)     シュッ
    Σ⊂彡_,,..i'"':
        |\`、: i'、
        .\\`_',..-i
         . \|_,..-┘
 
   (*´ω`)ムシャムシャ
    つi'"':
      `、:_i'


266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:21:55 ID:C0on4eMS
喰っとる場合かーッ!w

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:22:27 ID:XrxV8ih2
>>262
「誤先生」こと「呉用」か
優秀そうな役立たずという人らしいが

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:22:27 ID:dCuaJ0H7
ゼロ魔スレね回避力は世界一ィィィィイイイ!!

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:22:45 ID:R84zzgzC
長編ってのはクロスキャラがゼロの使い魔のキャラを打ち倒していった結果だしな。
自然と原作蹂躙になるわけだ。
ギーシュを粉砕し、フーケを粉砕し、ワルドを粉砕し、
ついでにキュルケを落とし、タバサを落とし、シエスタは言うまでも無く。

短編ならまだクロス先とゼロの世界が対等なのが多いけど。

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:23:01 ID:Bph3+Ecy
前スレで俺のスルー対象リスト
普段からスルーしているので探すのに苦労した

夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s
ゼロのおかあさん
異世界BASARA
ゼロの使い魔人
ソーサリー・ゼロの代理人
男達の使い魔
ディセプティコン・ゼロの代理人
つかわれるもの
MOZ―ザ・ミラクル・オブ・ザ・ゼロ
ゼロヒーロー
ダブルクロス ゼロ
夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s
ゼロのgrandma
ゼロのおかあさん

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:23:06 ID:fo8Q8H0W
>>268
おまいさんちょっとうろたえてるぞw

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:24:24 ID:Hg76rJcN
ちぃっ!話題を、話題を変えなければ!…そうだ!




みんなー!でっかいのと小さいの、好きなおっぱ……ギャース!

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:24:34 ID:fo8Q8H0W
何故か>>270が、魚の皮だけを食べてる姿を幻視した

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:25:09 ID:CmTBZFAw
呉先生とかリハクとか生身でガチ殴り合いのが強いよな
元ネタの世界観的に。

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:25:38 ID:DCn1Bg2j
夜天の使い魔を二度書いてるのはそれだけ意識しているってことなんだろうな

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:27:07 ID:rSB62hH6
そもそも270のスルー対象なんてどうでもいいし
何がしたいんだこいつは……
他者に同意を求めてるのか?

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:27:25 ID:lRS4xTMt
>>270
だからそういうのは毒吐きでやれと(ry
ってかスルー対象大杉だろ。なんならいいんだよ

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:27:31 ID:6azXZvng
とりあえず>>270がゼロのおかあさんが大嫌いのなのはわかったw

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:27:54 ID:W318SsJm
341 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2007/10/12(金) 18:39:26 ID:Igrxv/AX
ホムンクルスの賢者の石を召還してルイズが取り込んで夜天の書や仮面のルイズみたいな作品作れないかな・・・ 

鋼専用で無理って言われたので、こっちに書いてみる

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:27:56 ID:tgFGhvy0
ただの荒しでしょ

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:28:15 ID:jku3/PT6
皆さんルールを守って楽しい生活を送りましょう。
散々ルールを説明してるのにそれを守れない人はどうするかって?「あいつ馬鹿じゃねぇ?」って嘲笑しとけばいいんですよ。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:28:32 ID:wol8yhpo
そもそも代理の人まで入れるのってどうよ…

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:29:06 ID:fo8Q8H0W
明日のよいちから烏丸与一召喚ネタとか考えてみた。

うん、ごめん。乳ネタやりたいだけなんだ。すまない。

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:29:30 ID:1H3Dd9pu
馬鹿ばっか

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:29:40 ID:C0on4eMS
               .|   |  | |   |    |  | |   |   |   || | |
               .|   |  | レ  |    |  | |   |  J   || | |
    ∩___∩    |   |  |     J    |  | |  し     || | |
    | ノ\   ,_ ヽ  .|   レ |      |  レ|       || J |
   /  ●゛  ● |   .J      し         |     |       ||   J
   | ∪  ( _●_) ミ             .|    し         J|
  彡、   |∪|   |              .J                レ
 /     ∩ノ ⊃  ヽ
 (  \ / _ノ |  |
  \  "  /  | |
   \ / ̄ ̄ ̄ /

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:30:08 ID:sB4vunEC
適度なおれつええは好きです

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:32:01 ID:Uoari/fp
 なんなんだこの荒れようは……

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:32:08 ID:dCuaJ0H7
>>271
ごめん。ちょっぴりうろたえてたw

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:33:34 ID:fo8Q8H0W
>>288
はははwオバカさんめ!

でも、そんな君が好きなんだ。

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:33:37 ID:Bph3+Ecy
気に入って更新が待ち遠しい作品

気さくな王女
超1級歴史資料〜ルイズの日記〜
神聖マルコメ帝国AZ 神聖モテモテ王国
零魔娘々追宝録
宵闇の使い魔
Mr.0の使い魔

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:34:19 ID:uqIi7A+S
>>274
リハクの場合
フーケゴーレムに突っ込むルイズ
「ルイズ殿の性格を見抜けなかったとはこのリハク一生の不覚!」
迷軍師による修行イベント

ワルド戦前にウェールズの許可を取って城に大量の罠を仕掛けて置くリハク
トラップは破られるもののルイズがワルド相手に大健闘
「しまった今になって最後の仕掛けが…」
ウェールズアボン
「ルイズ殿の成長を見抜けなかったとはこのリハク一生の不覚!」

と尽く足を引っ張る迷軍師をルイズたち御一行が
「努力」「根性」「友情」でカバー



292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:34:36 ID:192izT9d
>>270
俺とスルー対象かぶってるな
俺の場合嫌いだから読まないわけじゃなくて
全部読んでる時間がないから1話2話でこれはと思った奴以外読んでないだけだが
時間さえあればなー

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:37:25 ID:H8Tk+5Qg
荒らしにレスすんな

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:39:07 ID:/bn4dm7L
今来たけど
なんかすごいことになってるね・・・
とりあえず他のところで時間潰してくるか

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:39:22 ID:/DsLmIq2
原作でサイトがやった以上のことをクロスキャラにさせようとすれば、どうしたって歪みが出るわな
本来ならキュルケやタバサの物だった筈の見せ場を奪わざるを得ないんだから。
で、敵を強化してバランスを取ろうとすれば逆に歪みは広がるだけ。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:39:35 ID:CmTBZFAw
>>291
一生の不覚がフーケ戦行くか行かないかの時点で二桁に上るリハクを幻視した

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:40:02 ID:k0LiUFVU
>>293
ヒント:同一人物

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:40:24 ID:UuFOp1pq
>>290
では僕も

ウィザーズ・ルーン〜雪風の翼〜
ゼロの使い魔―銀眼の戦士―
ゼロの答え
S-O2 星の使い魔
T-0
とある魔術の使い魔と主
夜天の使い魔
ゼロの守護月天
レンタルルイズ〜魔法使い、貸します!
以上原作50音順

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:40:40 ID:1H3Dd9pu
無駄に人が多いから釣りに来る馬鹿も釣られてしまう馬鹿も多いのですよ

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:41:28 ID:U4d64IJl
さrて、荒らしのID:Bph3+EcyをNGワードに設定、と。

それとだ。
うろたえるな小僧どもー!!

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:42:16 ID:39A6ZIoz
なんか、釣ろうとする発言が多いね。

ところで、呼ぼうとする作品のキャラの本編前の時間帯で
呼ぶお話を考えてて、本編前や本編中のキャラの場合
本編終了後のキャラと違って達観してないから
ルイズと一緒に成長していけるお話が作れるけど
そのキャラが世界を救うキャラの場合、そのキャラの世界の
ことを考えてしまうなあ。



302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:43:29 ID:DHfN34uw
リハクの一生は一日で終わります。
朝、リハクはリハク卵と呼ばれるものから誕生します。
昼になると、リハクは羽化し、成体となります。
夜になると、羽化したリハクは一晩をかけてリハク卵を作成したのちに、短いその生涯を終えるのです。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:44:34 ID:lRS4xTMt
それはある意味クロスもの(特に召喚系)の宿命だからなぁ
終了後から来るとオーバースペックだったり精神が強すぎたりするしな
むぅ、これがジレンマというものか

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:44:48 ID:hRswypR8
某サイトにあるダイノガイスト様が召喚されてるやつがオススメ。
もちろんダイノガイスト様と契約なんて出来るはずもありませんがw

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:44:56 ID:H8Tk+5Qg
「未熟ゆえに世界を救えた」って傾向の話だったら、ゼロ魔世界で「成長」したことで台無しになる可能性もあるな

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:46:32 ID:wol8yhpo
>>301
それは俺もよくある
だから無理矢理納得する為に、召喚の瞬間に未来の分岐が発生するもんだと考えてる

でも自分でネタを考える際にはやっぱり本編終了後、もしくは退場後のキャラが多い

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:48:15 ID:CmTBZFAw
>>301
しょっちゅう世界救ってる奴呼ぶとか
本編の合間から……ってこれだと成長ってテーマに引っかかるのか
難しいな
目立たない子にスポットライト当ててみるとか
ほら実力も才能もあるのに周囲が飛び抜け過ぎて空気な奴とか味方に似たようなただしずっと高位の技能持ちがいて目立たない奴とか

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:48:34 ID:39A6ZIoz
原作とは逆の答えをだしたりといろいろ面白いんだけどなあ。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:48:49 ID:DHfN34uw
終了後、退場後の方がキャラが掴みやすいからな。
最初のほうとは違って、どう変化したのかの履歴が見えて。

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:53:35 ID:o+0ZxQcc
>>307
週間世界の危機から勇者を呼べば

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:53:58 ID:CtM2lYlY
投下でもあったかと思った
>退場後のキャラ
真っ先にMM2のビイハブ船長思いついた

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:57:17 ID:o1jW80id
>>307
ヤムチャのことかぁぁぁ!

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:59:02 ID:fEUK35th
召喚で人外の奴召喚すると良くも悪くもルイズって成長する傾向にあるな

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 20:59:36 ID:39A6ZIoz
あ、ふと思った。
そのキャラが呼ばれたかわりにサイトがそのキャラの世界に行き
かわりに救っていくんだと思い込んでみる。



315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:02:45 ID:Hq2fHS1e
玉突き衝突みたいな召喚だな

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:05:21 ID:TB0i4FdI
サイトは他の世界行ったらタダの人だろ・・・

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:06:06 ID:JPaVkYGh
虎眼先生でも召喚してやれ。


318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:06:35 ID:uqIi7A+S
>>307
バットとかアインとかハゲの兄弟とか
5車の風と炎とか

エイサップ鈴木君とか
種死の前期主人公とか
アポリーとかロベルトとか
カイジデンとかジョブジョンとか
アトリエのイングリド(幼女時)とか
ライダーマンとか
ギャブレー君とか
オタコンとか
ハーリー君とか


319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:08:02 ID:IwAoqTnN
ただのヲタ学生のサイトに救える世界も無いだろうがね

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:08:28 ID:CmTBZFAw
>>314
時空間に穴ぶち開けてんだから違うとこに影響出てもおかしくはないな
サイトが観察したり鍵いれてみたりする位には開きっぱなしだったわけだし。
……ただの人間が呼ばれたり落っこちたりするのは……マの付く自由業ならうっかり違う世界渡ってもおかしくないかな?
十二国記も蝕で説明つくな

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:09:15 ID:ehxS129u
>>316
「この海のサイトの戦略はかなり完璧に近い!」
「リハク殿が居なくなってどうなる事かと思ったが、サイト殿が居てくれてよかった」
「緻密な作戦で拳王もうまいこと倒せたしな」
「良かった良かった」

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:10:12 ID:VwQuZ8m5
たまには自力でハルケギニアへ行きましたみたいな斜め上の話が読んでみたい

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:10:23 ID:Hq2fHS1e
別の世界に行ったらサイトが覚醒するわけだな

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:11:42 ID:DBWRT4s9
>>314
ドラゴンボールとか、ターミネータ、星の海、FF……
他にも主人公としていろんな世界に行くサイト。マジでいじめですw

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:11:50 ID:uqIi7A+S
>>317
虎眼先生「戯れならば当身にて」
ワルドの顔面は倍に腫れ上がっていた

こうですか?判りません!

>>321
余計な事をしなければケンシロウが倒していたしね…

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:14:56 ID:39A6ZIoz
>>313をみて思い出したことで、
ポケモンとか魔物系とか名前のないキャラを召喚したとき
キュルケとかだったらとりあえず原作の使い魔の名前をつけとけば
良いけど、ルイズが呼んだ時はオリ名前をつけないといけないのが困る。
オリ名前を付けるとなんかその呼ばれたキャラの皮を被った
オレキャラにしか見えんし、
サイトと付けるのは原作に対しての侮辱だしねえ。

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:15:38 ID:qbY8Frx/
スレイヤーズのあとがきから、部下Sなら
ギャグキャラだし、よさげ

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:17:20 ID:uvemE6dF
>>314
夢小説にそんなのよくあるシチュエーションだぜ
ほとんどの異世界は本命世界で活躍するドーピングのための踏み台だけどなw

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:18:48 ID:Hq2fHS1e
>324
ギーシュが決闘でいろいろなことになっているぶん、別の世界に行ったサイトもいろいろなことになっていると
うん。公平だ

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:19:02 ID:VwQuZ8m5
いっそ名前をつけないとか

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:20:18 ID:8zxiEDmR
グレンラガンならカミナに引っ張れればなんとかなるんじゃないか。

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:20:22 ID:ydm4KYis
>>291
リハク「この海のリハクの目を持ってしても見抜けなかった…
    ウェールズ殿とアンリエッタ殿が恋仲とは!」
   「この海のリハクの目を持ってしても見抜けなかった…
    このウェールズ殿が操られていたとは!」

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:21:49 ID:uvemE6dF
>>326
なにが召喚されても、元キャラの名前を被ったオリキャラですw
最初から召喚元もゼロ魔も侮辱しまくりですよwというか陵辱w

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:23:23 ID:CHIkccRU
>別の世界に行ったサイトもいろいろなことになっていると

どこかにあった幻想水滸伝クロスで見たなぁ、そんな感じの。
サイトが幻水世界にいって、幻水キャラがルイズに召喚されてるってやつ。

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:25:18 ID:fIv1J3XT
オーフェン短編マダ〜?

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:25:24 ID:X+65H4ln
>>301
その辺意識して現在執筆中
問題はクロスさせる作品が最終盤とはいえ完結してないことだが

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:35:30 ID:Ew/gvk32
>>327
部下SはL様があれだからな・・・

本体は、あれですよw

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:38:50 ID:oOE/Gqht
RPGなんかで、ちょいとダメージ喰らうとすぐ死んじゃうキャラを初期レベルで召喚させるというのはどうだろう。
で、ぎーしゅとの決闘で死亡。

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:41:18 ID:6cSujPQw
そういうキャラは決闘イベントが発生しないと思うんだ。

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:41:24 ID:PC9e+oVP
>>301
その辺を考えて、ある意味キャラが完成しちゃってる人物で書いてる。
成長する要素がないっていうわけじゃなくて、個性を確立してるような感じで。


1回以来レスがちらほらで、スルーの対象かと思ってたが、
読んでくれている人がいるというのなら、これは続きを書かざるを得ない。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:44:48 ID:oOE/Gqht
>>339
むう、言われてみれば確かに。

……ルイズキングダムがちょっと近いかと思ったが。

実はPSからルツ召喚とか考えたのだが、うまくまとまらなくて投げてしまったのだ。
「シュギョウノジャマデス。ショウカンシナイデクダサイ」

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:45:32 ID:ehxS129u
>>338
避難所のルイズ・キングダム!とかオヌヌメ。
小鬼惨殺でギーシュが新たな称号を獲得してるぞ。

と、言ってみる作者。

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:46:54 ID:wol8yhpo
死亡ネタキャラだったら、姉妹スレのG.Eレクイエムディアボロなんかがある
まあ、あれは死んで復活してまた死んでの繰り返しだが

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:47:50 ID:O/gFhi5t
天野河リュウセイさんにかかれば
超理論で決闘も自分に絶対的に有利なボーグバトルになる

345 :338:2007/10/13(土) 21:48:46 ID:mHYrI8N9
ルイズ・キングダム!は続きを読みたい作品の一つだったりします。
ルイズのやさぐれっぷりとか、コッパゲール先生の馴染みっぷりとか、小鬼の死にっぷりとかスゴくいい。


346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:48:53 ID:uqIi7A+S
>>338
スペランカー先生召喚とな?

階段と段差に注意!

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:48:55 ID:wGCh5JtH
リュウセイと聞くとリュウセイ・ダテしか思いつきませんが何か?

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:50:50 ID:/2WRioeA
>>319
A君(17)の戦争 はそんな感じ
小野寺君はまあ、精神的にバケモノ(主に軍・政治的な意味合いで)ではあるのですが
あ、今生魔王様はすこし社交的なだけのオタクですが魔王領を救いました
あとは変則的にはハルヒみたいなセカイ系が

349 :338:2007/10/13(土) 21:51:05 ID:mHYrI8N9
すげえ……段差だ……とか言って死ぬのはスペランカーじゃないな。
なんだっけかなあ……

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:53:16 ID:Hq2fHS1e
>338
死ぬ度に作り直しするんですね。
で、だんだん名前をつけるのが面倒になって「あ」とか「ああああ」とかって名前つけるんだけどそういうのに限って長生きする。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:55:15 ID:CtM2lYlY
久しぶりにガッシュを読んでて思ったんだがキッドと出会う前のナゾナゾ博士
みたいな「何もしていない人」が召喚される話ってどんなのがあったっけ?
追伸爆発とか記憶操作とかゾフィスが虚無の担い手に見えてきた俺は病気


352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:55:36 ID:c5iJ1Dk3
>>350
「かさああ」というよくわからない名前の勇者をロトにしてしまった十数年前の記憶ががが

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:55:58 ID:h/30YStN
>>260
水戸黄門から六条三位を召還と申したか?


「あんたどこの平民?」
「だまりゃ! 畏れ多くも帝より三位の位を賜り、中納言まで務めたこの麻呂をかどわかし、
 かようなに蛮地に連れ出すなど言語道断! ものども、切れぇ! 切るのじゃぁ〜ッ!」
「うるさい! うるさい! うるさーい!」

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:57:52 ID:PZbJHD6O
勇者ああああのことか

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 21:57:54 ID:ehxS129u
>>352
「ふるちんや、おきなさい」と申したか

356 :小ネタ:2007/10/13(土) 22:00:51 ID:bjYk2s/K
ゼロとどら絵もn

「まったく君はどうしようもないのろまだなぁ」
「きーっ!キュルケにまた馬鹿にされたぁ、何かいい道具出してよ」
「いいかい、道具に頼っていたらいつまでたっても君は駄目なままだよ」
「いいから貸してょぅ」

ドラ絵もんがやって来たため、駄目ルイズ誕生

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:03:43 ID:J10LzsOc
たまには高貴な人でも呼んで見ようぜ

……フォズ大神官とか?

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:04:19 ID:AIHbFy2v
>>347
フラグクラッシャー召喚と申したか
サルファ後なら行き来可能だな

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:04:25 ID:2HAG/iWs
ヴェストリの広場には
「えいえんなる ルイズのしもべ ゆうかんな フライングマンせんし ここにねむる」
の墓が無数にあってだな。

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:04:40 ID:krK07XPE
7だとダーマ神殿にいる改名じいさんの
忠告無視して変な名前に改名すると5000ゴールド払わないと
ずっとそのままの呪いがかかるんだよな。

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:04:52 ID:DfN4Iq3Y
高貴キャラならもう何人も呼ばれてるじゃん

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:07:14 ID:sB4vunEC
ポップ召喚の続きが見たい

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:09:17 ID:CtM2lYlY
アバン先生…

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:09:27 ID:TB0i4FdI
安部前首相とか?

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:10:55 ID:vBNSo8sW
クウガの人には期待している

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:11:55 ID:asqIHgp6
荒れてますね・・・。
作者も投稿しにくいだろーに・・・。

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:13:52 ID:H+7B75B/
ペル3の続きも・・・

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:14:38 ID:TB0i4FdI
うむ、ここはひとつ勇気を持って、作家をコントラクト・サーヴァントすべきだ

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:15:29 ID:6N0qXDkY
>>356
ドラ絵もんと見せかけてドラエ・タチバナ・ドリャーエフさん召喚と申したか。

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:15:58 ID:TB0i4FdI
違った、サモン・サーヴァントだorz
使い魔にしてどーする

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:16:35 ID:4NHRcfvm
この流れを読まず聞くがタバサは美乳かそれとも微乳か
他の意見を聞きたい

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:18:57 ID:6YXHUzxT
>>371
ホンマに流れを読まんなw
レスする俺もなんだが。
なんとなく無乳の気がする。

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:19:44 ID:n/akCYrM
どっかで「平乳(ひらちち)」という表現を見たが、タバサにはぴっt

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:19:50 ID:TB0i4FdI
いや、ナニゲに微にして美乳

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:20:28 ID:CmTBZFAw
適当な名前といえばウィザードリィ
装備剥ぐつもりで万が一まともなボーナス出たらと警戒して一応名前つけてたら
アドンとかサムソンとか付けた時に限ってしょっぱなからNINJAになれる高ボーナス

ところでデルフって大体どのくらいの衝撃で折れるんだろう

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:20:38 ID:+ICV7Ui1
タバサのは儚い乳 儚乳。ルイズは品のある乳、品乳。
これで!

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:20:48 ID:ehxS129u
サイトの背中に押し付けられていた描写から判断するに、
ささやかながら存在感を主張する美微乳だと思うが。

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:20:50 ID:6azXZvng
>>371
タバサは発育途中の美乳だろう!
ちなみに虚乳はエレオノール以外に考えられない!

379 :sage:2007/10/13(土) 22:22:14 ID:EGHs5HLL
>>371
いいか、落ち着いて考えるんだ
あれはどう考えても虚乳だろ?

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:22:52 ID:wGCh5JtH
>>379
いいか、落ち着いて深呼吸するんだ
名前欄に入れてどうする?

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:22:59 ID:LamYQSV5
タバサ 無乳
ルイズ 美乳
エレオノール 虚乳

こうですか


382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:23:41 ID:EGHs5HLL
なんという名前欄……
これは間違い無く恥ずかしい

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:24:01 ID:n/akCYrM
爆乳に対抗して薄乳というか。
しかしトリスティン魔法学院の生徒にはおっぱい好きが多いんかね。

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:26:23 ID:krK07XPE
おっぱいが嫌いな男などいない!

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:26:30 ID:o+0ZxQcc
テファは核乳かな?

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:26:36 ID:8F4+eOoh
以前はオールドオスマンを中心にもっと多かったのですが、
ミスロングビルに粛清されてからは地下勢力と化したようです

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:26:39 ID:ehxS129u
すくなくともキュルケの所に来た5人はおっぱいスキーだと思う。
あと学院長もおっぱいスキー。
最初にフーケにコナかけてたコルベールもむっつりおっぱいスキー。

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:27:17 ID:6YXHUzxT
>>379
ちょっと和めたから個人的にはGJ

>>383
ちょっと面白かった。
濁点無いだけで全然違うもんだと感心してしまったよ。

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:28:05 ID:/yoNnB9h
職人さんは誰もいない……小ネタ投下するならいまのうち…かな?

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:29:00 ID:+ICV7Ui1
ゼロ魔の世界に、ブラジャーがないのは痛いところだ。
あまり大きいとすぐにたれs
 
うわなにをするはなせやめろ てふぁあなたはーふえるふだからたれn

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:29:12 ID:wGCh5JtH
虚乳 無乳 儚乳 微乳 薄乳 貧乳 普乳=間乳 豊乳 巨乳 爆乳 魔乳

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:29:31 ID:CmTBZFAw
タバサはきっと膨らみかけのちっぱいだと主張してみる

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:29:58 ID:4NHRcfvm
このスレの住人で嫌いな奴はいないだろう
ちなみに俺は美乳にして微乳だと思っている
>>389
カム!!

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:30:36 ID:UuFOp1pq
支援

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:32:30 ID:b46Mu2DD
微妙な流れから一気におっぱい談義に変わるそんなこのスレ住人が大好きです

そして支援

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:32:51 ID:6azXZvng
>>393
だが、それぞれに派閥分けされているのもまた事実。
(姉妹スレにいる)おっぱいソムリエのあの人なら、派閥の虚しさを解いてくれるだろうに。

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:34:03 ID:/bn4dm7L
おっぱいソムリエと聞いて八神はやて思い出した

398 :ゼロの妖美獣:2007/10/13(土) 22:35:35 ID:/yoNnB9h
始めに言っとく!このネタはかーなーり、gdgd&冗長だ!

この日も、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールの朝の目覚めは最悪だった。
睡眠が浅かったのか、頭は全く働かない。とりあえずベッドから出て立ち上がると、体中の節々が痛む。
喉は昨日幾度も出した怒号のせいでかなりしゃがれていた。
眼の下には隈でもできていることだろう。鏡を見ないでも大体わかる。
なんでこんなことになったんだろう。そう思いつつ、ほとんど無意識にため息をつくルイズ。
原因は分かっている。自分が召喚した平民の使い魔である。
使い魔召喚の儀式の日からここ数日、召喚した彼を躾けようとたり、逆に躾けられたり…もとい、反抗されたりの繰り返しで、
ルイズは正直疲れきっていた。
それを考えていると、怒りと苛立ちによって半分睡眠状態だったルイズの脳に血が通い、活性化していく。
ただの平民でありながら、貴族に対して気後れや畏怖を一切感じてないあの態度。
主と使い魔という関係を全く考えていない言葉遣い。自分が少しばかり年上で人生経験が豊富だからって、
自分の主をなんだと思っているのか。
考えれば考えるほど、怒りが増せば増すほど、全身に力がみなぎってくるのを感じる。空元気といえばそれまでだが。
「今日こそ自分がどういう立場にいるのか思い知らせてやるんだから…!」
よし、と気合を入れて服を取ろうとクローゼットに向かおうとして、当の使い魔がいないことにルイズは気づいた。
いつもならば、どこからか見つけてきて敷き詰めた藁の上に寝ているのだが、そこには誰もいない。
洗濯物でもメイドのところに持っていったのかと思ったが、洗濯物は籠に小山のように詰まれたまま置いてある。
ひょっとして使い魔なんてやってられなくて逃げ出したのかと思ったが、召喚時に彼が持っていた荷物袋は、少し口が開いているがそのままだ。
一体どこに?そう思いつつ着替えていると、まるで見計らったかのようにノックの音が響いた。
「誰?」
「あたしよ、ヴァリエール」
ルイズの顔がげ、と言いたそうにゆがむ。ルイズが今聞きたくない声トップ3に入る相手、キュルケはそんなことお構いなしに、
どこか愉快そうな顔をしながらドアを開けた。
「なによツェルプストー、こんな朝っぱらから一体なに?」
「ご挨拶ねヴァリエール。そんな朝っぱらから自分の使い魔に決闘なんてやらせてるのは一体誰よ?」
「決闘?」
決闘なんてものは生徒同士では禁止されている。そもそもそんなことをやる者なんてそうはいない。
使い魔同士というのならさらにありえない。そんな下らないことを考える者が一体どこにいるというんだろう。
ルイズが疑問に思っているのが分かったのか、キュルケも不思議そうな顔を浮かべた。
「あなたの命令じゃないの?あなたの使い魔のダテ・カザオキがギーシュと決闘やってるんだけど」
ルイズが数秒後、思わず喉が枯れそうなほどの驚きの声を上げたのは言うまでもない。


…はあぁぁぁぁぁ。
文字にするならそういった感じの溜息をつきながら、伊達風興は今の溜息が何度目か考えていた。
トリステイン魔法学院のヴェストリの広場。そこで伊達は金髪の学院生徒と対峙していた。
周囲には野次馬と化した同じく学院の生徒達が今か今かと決闘の始まるのを待っている。
――これじゃまるで、決闘というより闘犬とか闘鶏とかいうほうがあってるんじゃないか?
などと思わないでもないが、目の前で気障に口元を釣り上げているギーシュとかいう生徒にとっては、貴族の誇りに関する重大な決闘らしい。
馬鹿馬鹿しい、と思いつつまた溜息。別に自分は大したことはやってないんだが。と思う。
確かに、この世界に召喚されたとかなんだということのせいで、ちょっと気が立っていたのは否めない。
そんなときにあの学生がメイドを自分の二股がばれた八つ当たりで苛めてたので、
ちょっとツボを突いて人事不省に陥らせて、土下座のポーズのまま体を固定させたりした。
周りから見れば、ちょっとあの生徒に近づいて、ちょっと首筋に触って、ちょっと手を握ったくらいにしか見えなかったはずだ。
魔法だけしかやってない学生達にはわからない。そう考えたのだが、それでもさすがに気づく人はいくらかはいたらしい。
それで先ほど、久しぶりに鍛錬を行っていたときに学生数人に絡まれて……この表現が
適切がどうかは分からないが……決闘と相成った、というわけだ。


399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:36:03 ID:eZJpvVjC
しえ☆すた

400 :ゼロの妖美獣:2007/10/13(土) 22:37:12 ID:/yoNnB9h
こんなことになるなら絡まれたときに先手必勝で叩きのめしとくんだったか。などと物騒な事を考えてみたりもする。
ああ全く面倒くさい。随分と下らない話じゃないか。なんだってこんな事になったんだか。
「君の武器はその棒でいいのかい?」
ギーシュの言葉に、伊達は現実に引き戻される。手に持っている七節棍のことを言っているらしい。
かまわねえよ、とぞんざいに言うと、ギーシュはそうかい、と気障に笑い、手に持っている薔薇の造花を振った。
途端に、金属製の人形のようなものが三体現れた。
「僕はメイジだから、魔法をつかわせて」
「あーわかったわかった、いいからさっさと来い」
伊達のやる気のなさそうな返事に、ギーシュは一瞬眉をひそめた。唯の平民のくせに、
メイジを相手にしてこの落ち着きはいったいなんなのか。この自信は一体どこから?
実際のところは、伊達からしてみれば今まで化物と嫌というほど戦ってきている上に、一番の化物が非常に近くにいるのだ。
その今までの体験からしてみれば、高々金属のマネキンが出てきたからといって一々驚いてはいられないだけだった。
だがギーシュは別に自分が負けるとも思ってないらしく、すぐに元の表情を取り戻す。
「行け!ワルキューレ!」
ギーシュの号令と共に、三体のワルキューレが伊達へと走り出す。伊達は右手から襲ってくる一体の剣撃をかがんでかわすと、
棍をワルキューレの足にひっかけて振り払う。
後ろから響くワルキューレが地面に叩きつけられる音を気にもせず、伊達はそのまま目の前の一体に向かって突きを放った。
目の前の一体はその突きを軽く弾く。だが棍は、まるで蛇のようにワルキューレの首に巻きついた。
伊達が七節棍に仕込まれたロープを伸ばすことで、一本の棍がロープにつながれた七本の棍となり、それを自在に操ったのだ。
「ふっ!」
気合を入れて一気に棍を引っ張り、伊達は棍の先に繋がれたワルキューレをもう一体にたたきつけた。
二体がぶつかり倒れこんだ隙に、伊達は七節棍のロープを引き戻して棍に戻し、構えてギーシュに向かって突進する。
「甘い!」
瞬間、棍で突かんとしていた伊達の目の前に、新たにワルキューレが現れる。
伊達は突こうとしていた棍を無理やり戻し、目の前のワルキューレの攻撃をなんとか防いで後退した。
「僕が三体しか作れないとでも思ってたのかい?」
余裕たっぷりに言うギーシュに、伊達は思わず舌打ちする。
さっさと倒したかったが、相手も決闘などを仕掛ける程度にはそれなりの頭があるらしい。
後ろには先ほど倒したワルキューレが起き上がってきている。
――面倒だな。
「手伝いましょうか?」
まるで日常の挨拶のような声に、伊達は思わずおう、と応えそうになるが、
その瞬間上がった周囲の生徒から上がった声に飲み込み、辺りを見回した。
生徒の半分の男女は何も考えられないまま、顔を蕩けさせていた。
残りの生徒のそのまた半分は、目の前にいきなり現れたそれに対処する方法が分からず、全身を硬直させていた。
残りの生徒は腰を抜かし、アレな意味で興奮していた。
余談だが、ちょうどこの決闘を見ようとしたオールド・オスマンがそれを見たショックによって意識を失い、
目の前に光り輝く階段が見えて「いける!!」と思った瞬間に、なんとか我に返ったミスタ・コルベールとミス・ロングビルによって
なんとかこの世に留まったというのは有名な話である。
伊達は後ろを振り向いた。
目の前の惨状を引き起こした原因が何であるかは分かっていた。
千年に一人の天才彫刻家が文字通り命をかけても作り上げられるかどうかの造形。
全てを吸い込まんばかりの輝きを秘める黒瞳。
深海のようなブルーの服に全身を包み、露出している肌はぞくりとするほど白い。
幾度も自分を助けてきた、美しい青年がそこにいた。
「やっと来たのかピエール」
「もうしわけありません、お父さん。見つけるのに大分時間がかかりまして」

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:38:12 ID:xwG/CDD7
おっぱい談義と聞いてすっ飛んできた。
シエスタこそ世界最高のマグロ乳。キュルケは脂が乗ったブリ乳だ。
ルイズやエレオノールはめざし乳
タバサは玉筋魚乳

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:38:29 ID:eZJpvVjC
支援カートリッジ、リロード。

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:38:28 ID:/yoNnB9h
ルイズは目の前の光景に思わず硬直した。
体液が沸騰しているのかと思うほど、全身が熱い。心臓が破裂しそうなほど高鳴っているのは、
自分の使い魔となった伊達が行おうとしている決闘を止めるために、広場まで走ってきたためだけではない。
隣のキュルケも完全に蕩けきった顔をしている。
それも無理の無いことだ。目の前の青年を見れば、誰だって理解するだろう。
あの美しさの前では、誰もまともな思考など出来はしないのだ。
この決闘を見ていた全ての人間の視線を一身に集め、青年は伊達に向かって口を開いた。
「それで、どうしましょうかお父さん。なにやら面倒ごとに巻き込まれているようですが。僕が代わりましょうか?」
――お父さん!?あの使い魔が、あの美しい人のお父さん!?
全員の頭に疑問符が浮かぶ。それも当然だ。どう見ても目の前の青年は十代後半、精々二十歳程度だろう。
それなのに同じ年位にしか見えない伊達をお父さんと呼ぶのだ。どう考えてもありえない。
いや、そもそもこんな美しい人が、こんな普通の人間から生まれてくるはずがない。
「いらん。別にお前の手を借りる必要はない」
全員の考えが一致している中、伊達は別に気にもせずに青年――ピエールに応える。
「ですが父の危機を救うのは息子の役目です」
「どこが危機だどこが。それに、下らんことでお前の手を借りてると癖になる」
「ですがお父さん」
「ちょ、ちょっとダテ!」
ルイズが伊達に怒声をかける。伊達は面倒くさそうにルイズの方を向いた。
「そ、その人になんて口の聞き方をしてるの!?あああ、あたしはその方が一体どんな人か知らないけど、
あんたみたいなどこの馬の骨とも知れないような平民が気安く声をかけていいような方には見えないわ!」
「いや、不本意だが俺の息子だよ。こいつも言ってただろうが」
「う、うるさいうるさい!わけのわかんないこと言ってないで、その方を困らせるようなことするんじゃないの!
ご主人様の言うことを聞きなさい!」
「お父さん、この世界にいる間にお父さんは従僕として生きるようになったのですか?」
「色々ややこしいことがあったんだよ」
「い、いい加減にしないか!今は決闘の最中なんだよぉ!?」
いきなり上がる声に全員の視線が集中する。声の主であるギーシュは、ピエールの美しさに
戦意喪失するところをなんとか堪えているようだった。しかし頬が朱色に染まり、声が上ずっているところからも、
かなりギリギリのところで留まっているのは見て取れる。
「つ、使い魔くん!さっさと続けようじゃないか!別にそちらの方に代わってもらっても、僕は一向にかまわ――」
ない、と言うところで、ギーシュの言葉は止まった。いや、周囲の野次馬も、ルイズも。ここにいる全ての人が、
何も考えられなくなった。
そう、目の前の美青年の微笑みによって。
「わかりました。あなたもお望みのようです、伊達風興の息子、壇ピエール。父に代わってお相手しましょう」
「え?え、あ、ああ、わ、ワルキューレ!」
ギーシュが現実に戻るまでに数秒を要したが、ピエールの笑顔の呪縛から数秒で復帰し、
新たにワルキューレを生み出して命令を下せたのは、まさに奇跡としか言いようがない。
だがその数秒の間に、ピエールは目の前のワルキューレに近寄り、ワルキューレの頭部を両手で掴み、
ワルキューレの口の部分あたりに自らの唇を重ねた。
周囲から上がる、割れんばかりの絶叫。一体あの方は何を考えてこんな行動に出ているのか。
唯一人、あの口付けの効果を知っている伊達は、目の前の光景を冷ややかに見ていた。
時に人を操り、時に死者を蘇らせるあの口付け。
ならば、仮初の命を与えられているものにはあの口付けはどんな効果をもたらすか。
効果はすぐに現れた。
ピエールが口づけを行ったワルキューレは、まるで下手な人形遣いの動かすマリオネットのようなぎくしゃくとした動きで、
隣にいたワルキューレを殴り飛ばした。
殴り飛ばされたワルキューレはまるで爆弾で吹き飛ばされたかのようなスピードで地面と垂直に飛び、
野次馬の生徒を数人巻き込みつつ、接触した地面から数mほど転がる間にばらばらになった。
「え?」
ギーシュの目がまさに点になる。
そんなギーシュのことを気にもせず、口づけを受けたワルキューレはまるで竜巻のごとく猛威を振るい、全てのワルキューレをなぎ倒していた。
そして全てのワルキューレが倒されたとき、口づけを受けた一体もまた、糸の切れた人形のようにその場にくず折れた。


404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:39:20 ID:xwG/CDD7
急いで支援

405 :ゼロの妖美獣:2007/10/13(土) 22:39:42 ID:/yoNnB9h
「そ、そんな……こんなことが…」
目の前の光景が信じられないまま、へたり込むギーシュ。そんなギーシュにピエールはゆっくりと近づき、ただ一言だけ言った。
「お父さんに敵意を向ける者を、僕は決して許さない」
このときの気持ちを、ギーシュは後にこう述懐している。
『あのときはもう死ぬと思ったよ。怖くて怖くていけなかった。
正直彼に殺される前にショック死するんじゃないかって思うくらいだったさ。
でもそのとき、不思議と死んでもいいかな、ってどこかで思ってたよ。こんな美しい人に殺されるんならいいや、
いやむしろこの人に殺してもらいたいって思うくらいだった。
今思うと、あの時ダテが彼を止めてくれなかったらと考えるとゾッとするね。
もう二度と彼やダテに決闘を申し込んだりなんてしないよ』
結果として、伊達がピエールを制止したことによってギーシュは生きながらえたのであった。

「つまり、この世界とは別の世界から来たっていうの?あなた達は」
「はい。付け加えるなら、僕の生まれたところとお父さんの生活していたところもまた別のところです」
決闘も終わり、ルイズは自室にピエールと伊達を入れ、彼ら自身のことについて説明を受けていた。
向こう側。魔法など存在しない世界。魔法の代わりに発展した様々な技術。伊達が学んだ古流武術『裏鬼門』。
ミスタ・コルベールやオールド・オスマンが聞いたらどう思うんだろう、などと考えつつ、ルイズは嬉しそうに微笑んだ。
「まあ、サモン・サーヴァントで呼び出したものを返す魔法なんて存在しないし、ダテも結局このまま使い魔生活、
ミスタ・ピエールもここで生活するってことね」
そう、自分の使い魔は役に立たないただの平民と考えていたが、実際にはまずまずの能力を持っていると分かった上に、
この世の者と思えない美青年がその使い魔だけに従う、つまり自分が従えることが出来るのだ。
そう考えるとルイズの笑顔はさらに深くなる。いっそ契約解除してピエールと契約を結ぼうか。
もうこの人がいれば魔法なんて一生使えなくてもいいかも。
婚約者?ふふん、そんなものこの方の前では黄金に対する石ころにも及ばない。
名誉?なんかもう正直この方の前じゃどうでもいいわ。
ふふ、ふふ、ふふふふふ……
「いえ、あなたの手を借りずとも帰ることはできますので」
「ふふふってええええええええええええええええ!!?」
ルイズの絶叫が学院中に響く。頭の中に描いていた未来図が一歩目から崩れた瞬間である。
「そ、そんなのしてもらったら困るわよ!もうダテはあたしの使い魔なのよ!?帰ったりなんかしたらあたしはどうなるの!?」
「別の使い魔をお呼びになるなりなんなりなさればいいでしょう」
「それじゃあなたを従えられなくてあたしの前からいなくなっちゃうでしょ!?」
「なんだか話が噛み合ってないぞおい」
伊達の冷ややかなツッコミが入るがルイズは無視した。なにがあっても目の前の彼を逃すなど出来るものではない。
彼女も必死である。
「とにかく、契約したんだからダテはもうあたしの使い魔なの!だからあなたも連れて帰るなんていわずにこのままにして
一緒にいなさい!!」
「一体どういう理屈だよ」
「そうですか。ではあなたも一緒に行きましょう」
「「え?」」
いきなりのピエールの発言に、伊達とルイズの声がそろう。ピエールは気にもせずに二人の腕を握った。
「彼女は契約している間はお父さんと離れるわけにはいかないそうですから、彼女も一緒に連れて行くことにします。
その内気も変わるでしょう」
「お、おいちょっと待てピエール」
「え?いや、あたしがこっちでまだ」
「では帰りましょう、お父さん」
「ちょ、ちょっと待って――!!」



406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:40:58 ID:CmTBZFAw
なんかよくわからんがいつでもスゲー力が借りれるのにクセになると手を出さないのは凄いんじゃないか支援

407 :ゼロの妖美獣:2007/10/13(土) 22:42:11 ID:/yoNnB9h
それから、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、彼女の使い魔とその使い魔の息子共々行方不明となった。
学院関係者やヴァリエール公爵家などの必死の捜索にも関わらず、行方は杳として知れなかった。
その後、彼女が発見されたのは行方不明となってから数ヵ月後、何故か同学年の生徒達より一年ほど余分に年を取り、出るところが出た姿で発見された。
その時彼女は左手には喋る人面疽、背中には木刀、懐に数十本の針と常軌を逸した巨大な拳銃を忍ばせ、
ポケットの中に入れた針金細工を使い、丁度学院に現れていた盗賊『土くれ』のフーケの操る巨大ゴーレムをいきなり微塵切りにしたと言われる。
彼女の説明によると、行方不明になってからというもの、あのピエールという青年の妹の手で一年以上、様々な世界を回りつつ、
ひたすら鍛えさせられたらしい。
「シンジュクには近寄るな」「貴族?ああ吸血鬼のことね」「キスって軽々しくするものじゃないのね。相手によっては死人にさせられるし」
「この程度の魔法じゃあのデブの魔法使いに笑われるわ」「早く念を鍛えてテレポートくらいできるようにならないと」などと語ったと言われるが定かではない。
ちなみに彼女は後に起きた戦争においても活躍し、「魔法を使わないほうが強いメイジ」として有名になるのだが、
それはまた別の話である。


投下終了。ネタ元は菊池秀行の「妖美獣ピエール」
最初は長編に挑戦しようかと思ったんだけどピエールがいる状態で本編書くなんて俺には無理だったよ
正直オチが弱いとは思う。だが私は謝らない

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:42:28 ID:4XqPOwTt
>>325
あいつのせいでユリアはラオウに孕まされたんだよなぁ。

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:43:58 ID:mzLWKCZP
>>408

空気読もうよ

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:47:37 ID:+ICV7Ui1
>>妖美獣の人
乙っした。
左手の爺さん連れてきたら らめぇ!


411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:48:40 ID:CmTBZFAw
乙!
ところでこの妖美獣ピエールとやらは何冊くらい?…つーか完結してる?
菊池作品は何から手を出せばいいのかさっぱりで長編とかも読みたいけどあんまり長いと揃えにくくて……

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:51:25 ID:/yoNnB9h
さすがにマイナーネタは分かる人がいない分反応が寂しいねw
メジャーネタだとネタが浮かばない自分がうらめしいわ
>>411
三冊。全部話は一冊で完結してるし古本屋にも結構置いてあるんで買いやすいはず

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:52:39 ID:uqIi7A+S
>>407
僅か1年半で大量の特殊技能を修得するなんてなんて才能の持ち主…

ルイズ・・・恐ろしい子

でもドラムはおっぱいエルフならともかく
ルイズの物ではどうやっても(以下検閲)

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:53:50 ID:CmTBZFAw
>>412
ありがとう早速探してみる
今月の自由になる金400円だけどな!

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:54:04 ID:ehxS129u
乙っしたー

>>411
よし、先ずは一巻完結の「妖神グルメ」を買ってくるんだ!<外道

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:55:32 ID:Nf5/+al2
ピエールはねぇ。なかなか難しいかな

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:56:30 ID:On75lS7V
お疲れ様です。ルイズ、すっかり強くなってwwww

>>126
冗談ではなくとも頭に血が上ったら言いかねない。
お互い沸点の低いキャラだから………。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 22:58:13 ID:/yoNnB9h
菊池先生は上手いよね。基本は伊達を動かして話を作って
ピエールはギャグとデウス・エクス・マキナ担当として扱ってるし
正直俺には書けないよもうピエールの美貌が兵器ってネタにするくらいしか無理だよ

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:01:25 ID:Jnc+wEVY
しかし菊池先生も年のせいか、さいきんめっきりエロくなくなって・・・

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:02:35 ID:jEpkXuZd


菊池作品から遠ざかってたので、最後のネタの幾つかが分からんぜw

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:02:54 ID:LamYQSV5
元々菊池先生の作品はエロいです。
ピエールの人GJ!菊池作品の美しさはもはや攻撃手段。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:09:33 ID:PC9e+oVP
ロード・グッジョブカートリッジ!

菊池作品は使いにくい人ばっかりだから、書けるのがうらやましい。
某美形すぎて戦闘にならない煎餅屋主人とか。

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:10:58 ID:Nf5/+al2
実は煎餅屋は楽だったりするw

424 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:11:11 ID:Bwvkj2R2
投下予約あるかしら?

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:13:03 ID:pzgbrfNg
ないんだぜ

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:14:22 ID:Km+HtWEv
支援態勢で待機

427 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:14:21 ID:Bwvkj2R2
じゃ、投下させていただきます。

 トリステイン学院ルイズの部屋にて、ルークはデルフリンガーの錆を落とす事に精を出していた。
 錆を落とす為の砥石は、食堂の料理を任されている料理長マルトーから、何時か料理を振舞う事と引き換えに譲ってもらった物で
 長剣に部類されるデルフリンガーに使うには、少々小さいのだが逆にその小ささを利用して器用に錆ついた刃を研いで行く。
 それをつまらなさそうに見ているのは、部屋の主であるルイズ。頬杖なぞつきながらぼんやりとデルフリンガーを研ぐルークを見ている。
 勉強するにしても、学院の教科書は穴が空くほど読んだし暗唱しろと言われれば高らかと暗唱できてしまう。
 それは単に、魔法が『使えない』ゆえの努力の成果。ただ、その成果は魔法には全然現れなかったと悲しい結果になってしまったのだが、
 ルイズとしては、まぁ覚えていて損は無い知識だと認識している。

「ねぇルーク」
「なんだ?」

 デルフリンガーの錆が、大部分落ち錆の下に隠れていた綺麗ながらも鋭い刃を見ながら短く答えるルーク。

「その剣。アンタの事使い手とか呼んでたけど……使い手って何?」
「さぁ?」

 ルイズの質問に知らんと答えるルーク。そして、二人の視線はその使い手発言をしたデルフリンガーに注がれる。
 ジッと見られデルフリンガーは、少々狼狽しながらカチャカチャと鍔を鳴らす。

『い、いや、俺は六千年も過ごしてるもんだから……物忘ウボァ!?』

 物忘れが激しい。と、発言したかったデルフリンガーだったが唐突に、床に叩きつけられ変な悲鳴を上げる。
 ソレに構わずデルフリンガーを何度も何度も叩きつけるルーク。
 そんなルークの行動に、何してるのよ? と、呆れ顔で尋ねるルイズに笑顔を浮かべ

「いや、調子悪い音機関とかこう何度か叩くと調子が良くなる事あるんだ」
「へぇ……音機関がなんなのかわからないけど……それなら、床に置いて蹴ればいいんじゃない?」

 それもそうだな。と、同意すると……デルフリンガーを床に置く。
 床に置かれたデルフリンガーを見下ろす二人は、一度お互いの顔を見てニンマリとした笑みを浮かべた後で
 おもむろにデルフリンガーを蹴る。蹴ると言うよりも踏みつけの連打。
 悲鳴を上げるデルフリンガー。笑う二人。最初は、静か(?)だった踏み付けの音も二人のテンションが上がってきたのか……
 何処かの突貫工事に使うブレイカーと言う機械並の騒音と振動に発展し……
 直ぐに隣接した部屋の生徒達から苦情が来たのは言うまでも無い。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:15:00 ID:Jnc+wEVY
煎餅屋は夜叉姫のオチでかなり萎えた覚えがあるな。
壇つながりで壇隼人とか呼んでみたい。
転校生だから気軽によべそうだし。

429 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:15:40 ID:Bwvkj2R2
>>427
 雰囲気的にズタボロになったデルフリンガーを見る二人。二人の目は何故か爛々と輝いている。どうやら、癖になった様だ。
 そんな二人の視線にガタガタガタとデルフリンガーの鍔が振るえ、搾り出した様な声で思い出した! と、告げる。
 途端に残念そうな表情を浮かべる二人に、俺なんか悪い事した様な……いや、まて俺! と、困惑する剣が一本。

『結構色々思い出したぜ! まず、俺には魔法吸収の効果がある! 魔法が来たら吸収してやれるぜ!
 あと……それに伴ってなんかあった気がするんだが……』

 まぁ次な。と、途端に目を輝かせ始めた二人に冷や汗を浮かべながらにそう告げ、再び思い出した事を話し始める。

『相棒の左手のルーン。それな、ガンダールヴってんだ。六千年前の使い手もガンダールヴだった。
 どういうヤツだったか忘れちまったけど、調べりゃ分ると思うぜ?』
「へぇ……この変な文字……ガンダーム?」
「ガンダールヴって言ったら、始祖ブリミルの使い魔の一つじゃない!」

 ルークの発言を露骨に無視した形で、ルイズは大声を張り上げる。
 おう! そうよ! おでれーたろ! と、何処か誇らしげに告げるデルフリンガー。
 一体なんなんだよ……ガンダームって……と、一人取り残された感じで頬を掻くルーク。
 デルフリンガーの発言に、ルイズは顎に手を添えて考え始める。
 ガンダールヴとは、始祖ブリミルの使い魔が一つであり……何故そのルーンが、ルークに刻まれたのか?
 もっと深く思考の海へ潜ろうとしたルイズと、同じくしてまだ錆落としてねぇと、再びデルフリンガーを手に取り研ごうとしたルーク。
 その二つは、突然の乱入者によって阻止されてしまう。
 突然の乱入者とは、ルイズの宿敵である少女。まぁ胸の育ち具合とかで少女に分類できるのかよくわからないが……
 キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーと
 そのキュルケの後ろで、己の身長よりも長い杖を脇に抱え黙々と本を読んでいる蒼い髪の少女タバサの二人である。

「お邪魔するわよ〜!」
「………」

 1.5メイルばかりある包みを抱き抱えたキュルケとやはり黙々と本を読むタバサ。
 一体何の様よ! と、ルイズはせっかく思考の海に潜ろうとした所を邪魔された事に憤慨し、鋭くキュルケを睨む。
 その睨みを軽く受け止めキュルケは、抱き抱えていた包みをルイズの前で剥ぐ。
 包みの中から現れたのは、一本の大剣。しかも、見覚えのある大剣。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:16:04 ID:UuFOp1pq


431 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:16:56 ID:Bwvkj2R2
>>429
「風の噂で、なんでも使い魔……もとい、ダーリンに剣を買ってあげたそうじゃない?
 どうせ、ケチな貴女の事だからまともな剣をダーリンに買って上げなかったしょう?」

 だ、か、ら。この剣をダーリンにプレゼント! と、その大剣をルークに強引に渡す。

「ダレが、ダーリンだ。俺はルークだ。それに、コレ……武器屋にあったヤツか?」
「そう! ゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿が」
「いらね」

 大剣をポイッと、投げ捨てる様に粗雑に床に転がすルーク。そんな様子を見て「あぁん! ダーリンのいけず!」
 と、良くわからん発言をしながら身をくねるキュルケ。
 さて、何故キュルケがルークをダーリン発言しているのかといえば……数日前のギーシュとの戦いにまで遡る。
 ギーシュとの戦い後、ルークは相変わらずルークのままであり、何か変わった事があったか? と、聞かれたのならば
 食堂の料理長であるマルトーや食堂で働く者、さらにはメイド達から『我らが紅』などと呼ばれる様になった事
 さらには、何故か使い魔達と良く一緒に居る事等だ。
 我らが紅に関しては、貴族を打ち倒した平民。と、言う事でルークの燃える様な髪色をとって『我らが紅』と呼ばれ
 使い魔達と良く一緒に居るのは、ルークの訓練に付き合っているとだけ。
 その中で、一番激しい訓練を繰り広げるのは、タバサの使い魔である風竜シルフィードと
 キュルケの使い魔である火蜥蜴フレイムだったりする。

 それはさておき、キュルケの二つ名は『微熱』である。
 本人曰く、ささやかに燃える情熱。らしいが……その情熱がどう言った方面への情熱なのかが、問題であったりする。
 そのささやかに燃える情熱が、どうやらギーシュとの戦いに置いて活躍したルークに対して燃え上がったらしく……


 戦いから数日後の夜。食堂でマルトーとなにやら話し合っていた帰りにルークは、フレイムに捕まった。
 正確に言えば、ただ服の裾を甘噛み――と、言ってもそれなりに力強く――され、フレイムとルークのちょっとした押し問答後に
 どうやら、フレイムがどこかに連れて行きたいのだと、やっと分り裾を噛まれたままフレイムに先導され
 たどり着いたのが……キュルケの部屋。

 部屋の中は暗く、サラマンダーたるフレイムの周りのみぼんやりと明るく光っていた。
 その暗がりから部屋の主であるキュルケの声がした。

432 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:18:22 ID:Bwvkj2R2
>>431
「扉を閉めて?」

 ルークはその声に、首をかしげながらも言われた通りに扉を閉める。

「ようこそ。こちらにいらっしゃい」
「暗すぎてみえねぇよ」

 キュルケが指を弾く音が聞こえた。
 すると、部屋の中に立てられた蝋燭が、一つずつ灯って行く。
 ソレを見て、へぇ……どういう仕組みだ? これも魔法ってヤツか? などと珍しげに灯ってゆく蝋燭を見るルーク。
 蝋燭は、ルークの近くにあった物を最初とし最終の蝋燭は、キュルケの傍に存在した。
 ぼんやりと、淡い幻想的な光の中に、ベットに腰掛けたキュルケの悩ましい姿があった。
 そして、キュルケが着ているのはベビードール。
 思春期の少年青年ならば、クラッと来る物があったのだろうが……

「なぁ寒くねぇのか? それ」

 腕を組み眉を顰めながらにそう告げるルーク。その声は、実に平坦で別に興奮した様子も羞恥した様子も無い。
 他の少年や青年ならば興奮もしただろうし羞恥もしただろうが……
 ルークは、人の営みによって生み出された存在ではなく創られた存在だ。
 その創られた年数から数えてルークは、七年の時を過ごしている。つまり、ルークの実年齢は七歳。
 さらにその七年間、箱入り娘ならぬ箱入り息子として育てられた彼としては、キュルケの姿に対してそんな感想しか抱けず。
 ルイズに召喚されるつい最近まで壮大な冒険や争いに身を費やしたが、そう言う色恋沙汰は、ほぼ確実にと言うぐらいに無い。
 ルークにとって女性と言うなれば、ぬいぐるみを武器に戦う表裏激しいフォンマスターガーディアンの少女や
 冷静沈着ながらも可愛いものには目が無いセブンスフォニマー。
 そして、気の強すぎるバチカルの王女の三人と言う強烈な印象を持っている。
 それも手伝ってなのか……ルークにとってキュルケが何をしたいのか? なんて毛頭分るわけが無かったのである。

「私は『微熱』のキュルケ。コレぐらいは寒くは無いわ」

 それより、此方にいらして? と、ルークの言葉に難なく答え自分の隣をポンッと軽く叩く。
 一体なんなんだ? と、とりあえず其処まで歩み寄って少々荒々しくベットに腰掛けるルーク。
 そして、キュルケがベットに腰掛けたルークの膝の上に手を軽く乗せ、顔を近づけ何事かを言おうと口を開いた瞬間。
 窓の外が叩かれる。窓の外には、一人のハンサムな男の姿があった。

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:19:11 ID:UuFOp1pq
支援

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:19:50 ID:pzgbrfNg
支援

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:19:51 ID:Nf5/+al2
紫煙


436 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:19:50 ID:Bwvkj2R2
>>432
「キュルケ……待ち合わせの時間に、君が来ないと思ったら……」
「ペリッソン! ええと、二時間後に」
「話が」

 違う! と、言うや否やキュルケはいつの間にか、取り出した杖を振るうと、蝋燭の火から轟々と燃え盛る蛇が現れ
 ペリッソンに喰らい突き、そのまま吹き飛んでいった。

「無粋なフクロウね」
「女版ギーシュだな。お前」

 ため息交じりにそう言うキュルケに対し告げたその言葉は、酷くキュルケの心を傷つけた様で
 私が? あのギーシュと一緒? と、ガックリと肩を落としうな垂れたのだが、直ぐにガバッと身を起こし
 ルークの手を掴み爛々と輝いた瞳を持ってその顔をルークの顔へと近づけるが……

「キュルケ! その男は」

 ペリッソンとは違う精悍な顔立ちをした男が、やはり最後まで台詞を言う前に、先程と同じ様に蝋燭の火から伸びた
 焔に絡みつかれ蝿や蚊の様に落下してゆく。
 その後も、更に三人の男が同時に現れ……同時に焔に絡みつかれ落ちてゆく。
 なんだ? この笑える状況。と、ルークは呆れながらに想い、ベットから立ち上がる。
 そんなルークに、あら? 何処へ行くの? と、キュルケが尋ねると部屋と、短く答えキュルケの部屋を出て行こうとし
 扉に手をかけた瞬間……不意に思いっきり扉が開けられルークの顔面を強打する。
 痛ぇ! と、顔面を両手で覆いながらその場に転げまわる。そんな彼を尻目に部屋に入ってきたのは、
 一応、ルークの主であるルイズだった。ルイズの表情は、最初は無表情ながらもルークの姿を確認するなり憤怒の表情に変貌。

「ツェルプストー! 誰の使い魔に手を出してるのよ!」

 それに、このルークの怪我は何! と、大声で叫び。いや、それはアンタが原因。と、キュルケほかフレイムやルーク。
 天津果てには、焔に吹き飛ばされたペリッソンに焔により射ち落とされた四人の男達から、総突っ込みが入ったり。
 その後一悶着があり、キュルケの部屋から出た二人は、そのままルイズの部屋へ。
 其処で、二時間ばかりキュルケ……もといツェルプストー家が、どれだけルイズ……ヴァリエール家に何をどうやってこうなったのか。
 と、ツェルプストー家とヴァリエール家の因縁の歴史を聞かされる事になるルークだった。
 まぁ其処で抱いた感想といえば……眠い。つまんね。ティア達元気かなぁ? の三つだったりする。
 何はともあれ、それが切っ掛けでキュルケは以後、彼をダーリンと呼ぶのだった。

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:20:59 ID:UuFOp1pq
支援

438 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:21:23 ID:Bwvkj2R2
>>436
 ■


「…………」
「…………良くこんな喧騒の中で本読めるな。お前」

 錆落としを続けるルークの隣にちょこんと座り読書に没頭するタバサを横目で見つつそう告げる。
 二人の目の前では、ルイズとキュルケの彼に合う剣について喧々諤々の論争を展開。
 答えは出きっているのだが……そんなのお構い無しらしい。

「………タバサ」
「………ルークだ」
「知ってる」
「そうか」

 煩い二人とは対照的な二人。そして、大方デルフリンガーの錆を落とし終えた所で彼は立ち上がり。
 今だ騒音を振りまく二人を尻目にさっさと部屋をで行く。その後ろにタバサが、着いて行くあたり本当に煩いのだろう。
 二人が出て行った事にまったく気づかない騒音振りまく二人。

「私が買ってあげたインテリジェンスソードが、良いわ……よ……ね?」
「いいえ! このシュペー卿が………あら?」

 ルークとタバサが、部屋を出て行って十五分後にやっと二人が居ない事に気づき慌てて部屋を出てゆくルイズとキュルケ。
 二人が何処に行ったのかは不明だが、まぁ部屋の中に居るより捜しに出た方が早いと思ったのだろうか?

「競争よ! ツェルプストー!」
「えぇ! ダーリンを一番最初に見つけた方が! ね!」

 捜すは捜すでも、ただ二人を捜すのではなくどっちの剣を使わせるかと言う競争に発展したようだ。
 そして、やっぱり騒音撒き散らしながら廊下を走りかけ……安眠していた生徒達から思いっきり怒鳴られる二人であった。




 ルイズは『デルブレイカー』『ブラストボイス』の称号を手にいれた。
 キュルケは『八方美人』『ブラストボイス』の称号を手にいれた。
 タバサは『読書少女』の称号を手にいれた。
 ルークは『デルブレイカー』『お子様?』の称号を手にいれた。
 ペリッソン以下四人は『空気嫁』の称号を手にいれた。

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:22:16 ID:INHH5zuO
支援

440 :レプリカ・ゼロ:2007/10/13(土) 23:22:49 ID:Bwvkj2R2
投下終了です。ありがとうございました。

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:25:32 ID:ehxS129u
空気嫁ワラタww
乙っしたー

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:31:45 ID:/yoNnB9h
GJ
てか称号の内容ひでえw

>>420
・人面疽&貴族=吸血鬼:吸血鬼ハンターD
・木刀&テレポート:念法
・針:退魔針
・拳銃:ドラム
・キス:魔界行
・針金細工:メフィスト
・デブ:トンブ=ヌーレンブルグ
・シンジュク:魔界都市

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:36:02 ID:5E3pd4C9
>442
もう確実に犯られまくってるな。
お尻をたっぷり舐められて。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:39:27 ID:/yoNnB9h
>>443
新宿のチンピラも向こう側の化物も尻好きだからなw

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:40:42 ID:lEAKFEyz
スネーク呼んで7万と戦おう
弾薬が足りないだって?
心配いらん、無限バンダナだ

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:42:40 ID:Tssudcxc
スネークならやってくれそうだから困る

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:45:32 ID:5E3pd4C9
>444
ルイズがもし人妻だったら、ハルゲニアには帰って来れなかったなw
あいつら人妻の尻が大好きだから。

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:48:38 ID:42yKTZrK
>>445
公式チートw

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:56:30 ID:xXWjayzJ
ポマエラ一応18kネタは自重しろw

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/13(土) 23:56:56 ID:yTYURqej
ルイズがワイルドハーフのサルサを召喚した場合
サルサは獣人なのか韻獣なのかどっちなんだろう


451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:01:05 ID:tUKfGIZD
>>445
いやいや、無限フェイス+ステルス迷彩で狙撃しまくりとか、
指揮官優先的に狙ってRPGぶち込むとか機関銃で蜂の巣にするとかw
そういえばPSのMGSは無限バンダナつけると弾奏交換さえ要らないという
恐ろしい装備だった。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:01:26 ID:nXrzsfWg
韻獣じゃね?
人に化ける竜は韻竜だし
喋る生き物は化ける確率が高いと
思われてる可能性もある
つか、ゼロ魔世界に獣人っているのかな?

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:01:33 ID:kwT+E6g0
>>450
また懐かしいものを・・犬形態で召喚されたら韻獣だろうが、
変身できるから獣人じゃね?

454 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:05:32 ID:WXdc85S5
投下準備できてるんですけど、いいですか?

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:06:26 ID:Y/D28zZ0
トリステインの空は広がっている。進路クリア。どうぞ。

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:06:58 ID:mRriWqr/
支援開始

457 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:07:26 ID:WXdc85S5
 フーケ事件も終息し、タバサとルイズが主役となった舞踏会が終わったある日のこと。
 いつものようにHunter Pigeonの操縦室で本を読んでいるのは、青髪青眼の小柄な眼鏡少女、「雪風」のタバサである。
 今日読んでいるのは、倉庫となっている居住区画に詰まれてあった本のひとつ。タイトルは「よく分かる四字熟語」で、ヘイズが北京語を学習するさいに、入門として漢字を学ぶ為に読まされたとか。
 そして四苦八苦して覚えた後に、先生から「記憶領域に辞書データでも入れればいいだろう」と言われて、全部無駄骨になったとか。
 さてそんな操縦室に、今日も訪問者が一人。
「フーケのゴーレムを破った上に、あんなに上手にダンスの相手を務めてみせるなんて……便利屋として世界を回ったヘイズに教えを賜りたい!」などと鼻息も荒く意気込んでいるのは、
先日決闘で敗れ、未だに恋人に許してもらっていない「青銅」のギーシュだ。
「いや、あれはなあ……」
 ヘイズは髪をわしわしと掻きながら口ごもる。
 タバサのダンスの相手を見事に務めたと言うが、実は予測演算を駆使しただけである。ワインを飲んでいた時に、タバサと踊る前に何人かのダンスを見て、踊る為のデータは蓄積できていた。
 あとはタバサの動きを予測して、演算結果から得られる「踊る為に最適な動き」をすればいいだけであった。
 元々ミリ単位で見切って、攻撃を回避できるヘイズである。ダンスのステップなど、騎士の攻撃を思えば取るに足らない。
 ギーシュはさらに顔を突き出して、
「ぼくが今モンモランシーに振り向いてもらえないのは、きっとぼくがふがいないからだ。ぼくが強くなれば、モンモランシーもぼくのことを振り向いてくれるに違いない。
というわけでヘイズ。何か案はないかい?」
 キザったらしく薔薇を銜えているところから直すべきじゃねーか? などとはおくびにも出さず、ヘイズはまず戦闘スタイルから考えてみた。
 ギーシュの戦い方はゴーレム使い。錬金で作り出したゴーレムを操って戦うタイプ。
 魔法士で言えば人形使いが最も近い。ゴーストハックと呼ばれる仮想精神体を送り、非生物を生物化して使役し戦う魔法士。
「そういえば、ゴーレムってわざわざあんなに細かくゴーレムを作る必要があるのか?」
「いや、ぼくのワルキューレは、ぼくの特技である彫金を反映した結果さ。その結果として再生能力を失ったけど、通常より速く動けることが出来る」
 なるほど青銅に錬金した結果として、再生しないのではなく再生できないのだ。フーケのような土ゴーレムならそこらじゅうに材料があるが、青銅の床の上ならともかく、普通の土の上では青銅を錬金しなければ材料がどこにもない。
「彫金の結果ってことは、もっと細かい意匠のゴーレムや人型じゃないゴーレムもできるってことか?」
「まあね。あれ以上細かくすると、今度は作成にかかる精神力が多くなって作成数が下がるけどね。デザインの代償さ。人型じゃないのはゴーレム使いの入門で作るから簡単だね」

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:07:35 ID:yoKCPbav
<<440
GJです。お疲れ様です。

>そう言う色恋沙汰は、ほぼ確実にと言うぐらいに無い
そんな!?燃えカス君と王女のラブロマンスは!?
メロンちゃんと決戦前夜のお話は!?なにより消える直前の会話は!?
7〜8歳児に言うのは酷ですかそうですか OTL

459 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:08:55 ID:WXdc85S5
「ってことは人型じゃなければ、異様に細かくもならねえし、簡単に数も増やせるな」
 ヘイズがそこで思い出すように、額に人差し指を当てた。
 人形使いのゴーストハックは通常、腕や足など生物の一部を生やすだけだが、高レベルの人形使い――例えばエドワード・ザインは先端が螺子状の触手を千本以上も同時に操ることが出来た。
「だったら触手を大量に作るって言うのはどうだ? 生物である必要があるなら、タコとかイカみたいな触手を大量に持ったやつの形にすればいい」
『どうやらゴーレムは、人形使いのように元々人型に縛られるものではないようですしね』
 とハリーが付け加える。
「しかしそんなに奇怪でグロテスクなものを作るのは、モンモランシーを振り向かせる薔薇としての威厳が……そうだ!」
 とそこでギーシュが何か閃いたのか叫ぶと、「参考になったよ。あとは実践あるのみだ」と言い残してそそくさと立ち去ってしまった。
「なんだか台風のようなやつだったな……なあ、ハリー?」
『そういえばタバサさまは、さきほどから読書のお邪魔ではなかったのでしょうか?』
 とハリーのマンガ顔がひらひらと、タバサの傍まで飛んでいくがタバサの反応はなし。
 ハリーは「おや?」と首を傾げるように、マンガ顔を傾ける。
「ああ、そりゃああれだ。サイレントの魔法をかけてるんだな。今のタバサには近くで荷電粒子砲ぶっ放そうが関係ねえよ」
 とヘイズの説明。まだ一月と経っていないのに、使い魔としての能力か、すでにタバサの行動が大体分かってしまうようになった。
 ……ファンメイの時も、これくらい機微が掴めりゃ、あそこまで悪化させることはなかったんだがな……。
 とヘイズはシティ・ロンドンに残した、一人の元同居人のことを思い出した。

460 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:10:07 ID:WXdc85S5
 ギーシュが去ってしばらくし、ハリーがHunter Pigeonのセンサーに手紙を足にくくりつけたフクロウを捉えた。
『ヘイズ。どうやら我々に用がある模様ですが、いかがいたしますか』
 モニターにフクロウの姿を大写しする。とそのフクロウの姿を見たとたん、タバサが起き上がり、操縦室の扉に向かう。
 その様子を見て、即座にヘイズもシートから立ち上がった。
「あのフクロウはタバサに用があるんだろ? オレも付いていくぜ」
 そう言うヘイズに、何故か首を振るタバサ。そして静かに口を開く。
「関わらないほうがいい」
 ただそれだけ言って、早々と立ち去ろうとするタバサ。
 どうやらややこしい事情があるようだ。しかし、ヘイズも負けじと、
「まあ待て。オレはタバサに便利屋として雇われている身だろ? じゃあ雇い主の用事にも従うのが筋じゃねえか?」
「じゃあ、雇い主として命令」
「そう来るなら俺は使い魔であることを理由にするぜ? 契約は破棄といっても、ルーンはこの手にしっかりと刻まれてるからな」
「……卑怯……」
 応酬を繰り返し結局ヘイズが付いていくことを承諾させた。
 ヘイズのお人よしのおかげでタダ働きが多いものの、なんだかんだで十年以上便利屋として働いてきたヘイズである。口の上手さで十五歳の少女に負ける道理はなかった。

461 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:11:19 ID:WXdc85S5
 タバサは手紙の内容を確認すると、すぐに手紙を丸めてしまった。
「で内容は?」
「ガリア王都のヴェルサルテイルへの召喚」
「ガリアか……ここから歩いていける距離じゃねえな」
 ヘイズはハルケギニアの地図を思い出した。ガリアはトリステインの南方に位置する大国で、馬車で何日かかけねばたどり着けないはずだ。
「今までは移動専用のガーゴイルがいた。今回はなし」
「そりゃまたなんでだ? 学院の馬車に揺られて来いってか? 手続きが面倒そうだが」
「あなたと船を召喚したから多分そのせい」
 タバサが小さく手を握り締めたのを、ヘイズは見逃さなかった。
 未だに演算機関が不調ということになっているのだが、先方はそのことを知らなかったのだろうか?
 タバサの反応を見ると、むしろ知っていてやったような……。
「あー、タバサ? 言いにくいんだがHunter Pigeonの演算機関の調整はちょっと前に済んでるんだ。ってわけで快適……とはいかねえが、ガリアまで船の旅ってのはどうだ?」
 ヘイズの言葉にタバサは目を丸くした。
 言おう言おうとしていたのだが、なにしろさっさとサイレントをかけて読書に入るので、言う機会がなかったのだ。
 まだ驚いているタバサに、わざわざタバサが付けている方の通信機から、
『すでに戦闘機動・飛行中の偏光迷彩・荷電粒子砲の使用と全ての装備が使用可能です。どうぞ搭乗してくださいタバサ様』
 というハリーの甲高い声。
 こくんと可愛らしくタバサが頷いき、また操縦室へと向かう。
 かくして三人のガリア行きはHunter Pigeonでの旅と相成った。

462 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/14(日) 00:14:58 ID:WXdc85S5
投下終了です。
今回は導入なので心持ち短め。
そういえば冒頭の4行詩入れ忘れちゃった……。wiki載せるとき追加しますね。

執筆時BGM:tune the rainbow

463 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/14(日) 00:18:12 ID:uFzHDcOl
妖美獣の人GJ!!
ちなみに、菊地作品でものに長編をするに、うってつけなのは「死なずの醍醐」、「秋月」
工藤(この人タバサママン救えると思う)」、「凍らせ屋」、「人形娘」、「ブルージョー&グレイランサー(この二人の世界は滅亡しましたの)」
あたりですね。後の人たちは使い魔になれ!!といったとたんルイズと学院の連中を皆殺しにしかねません。あと非常にむずかしいがやってみたいのが
「にせD(戦闘能力バランスがダントツで難しい!!)」です。それにしても菊地作品と萌え系作品をクロスさせると空気が引き締まって良いですな。



464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:18:33 ID:yoKCPbav
うげ!? 安価ミスand割り込み!?両作者様申し訳ありません

>>462
投下お疲れ様です

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:30:36 ID:70f4tO3t
>>462 乙です。

地球へ…のネタを練ってるんだけど、原作にあった
「人間はミュウと一緒に居るとミュウ化する」
ってのを活かして、歴代ソルジャーの誰かを召喚し、
メイジは何の変化もないのに、虚無の担い手と平民はミュウ化が進んでいく。

とか思い付いたんだけど、ミュウ化したら迫害されてルイズも学校には居られなくなる?

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:38:12 ID:B5GLGe+S
>463

にせDとのクロスならこのスレではないが既に存在しているんだぜ


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:40:26 ID:KOVG6o2h
>>465

ネタ元だけ決めれても、それ以降の展開を自分で決めることができないのなら、
諦めたほうが良いのでは。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:49:52 ID:debLDgH7
職人のみなさんお疲れ様です。

そして妖美獣の方GJです。まさかここでピエールが拝めるとは・・・。
俺も自分のを早く書きあげて投下せねば。
よし、いい具合にテンションが上がってきた。

正直、八千草飛鳥とかでちょっとプロットを考えたことがあるのは内緒だ。

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:51:26 ID:oMQY2DZ7
小ネタ投下してもよろしいかな?

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:54:26 ID:hwedbZfs
>>465
先住魔法の使い手が増えるだけじゃないかw

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:54:52 ID:9nhuxtVv
支援

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:54:54 ID:debLDgH7
>>469
どうぞー。

そしてもう一つだけ言いたいことがある・・・みんな!「菊池」じゃない!「菊地」だ!

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:56:36 ID:oMQY2DZ7
 その日。ルイズは使い魔を三人召喚した。
 その三人は少女で、ルイズよりも年下だった。
 使い魔として契約する『コントラクト・サーヴァント』を行なう際、カナリの負傷を負う事になるルイズ。
 結果的に言えば、契約には成功したが……『三人が帰れる手段が見つかるまで』と条件が着く事になった。
 何でも、大好きな人……愛する人の許に、帰りたいと言う事らしい。
 なんか、非常に悪い事をした。と、数日間罪悪感に苛むルイズだったが……
 三人の破天荒ぶりに、その罪悪感もぶっ飛ぶと同時にその三人の愛する人とやらに同情してしまうルイズ。

 さて、その三人が来てからの様々な事が起こる。
 最初はギーシュ・ド・グラモンとの決闘。
 まず、良くわからない力であっさりとワルキューレが拉げ、そのワルキューレが瞬時に消えたかと思うと
 ギーシュの頭上に出現し、落下し……ギーシュは、直撃を受けて気絶。
 その後は……「モンモランシー愛してるって」「え? ケティ? 本当に気晴らしに付き合っただけの様よ?」と
 気絶したままのギーシュの心を根掘り葉掘りの暴露大会。
 その後、ギーシュは「青銅」じゃなくて「愛戦士」とか言う二つ名で呼ばれる様になる。

 次に、土くれのフーケ。
 30メイルもあるゴーレムも……良くわからない力『PK(教えてもらった)』で持ち上げ、
 もう一人の良くわからない力『瞬間移動(教えてもらった)』で、宝物庫の上空に移動させられ落下。
 宝物庫に胴体を貫かれたゴーレムをちょっと哀れに思う。
 でも、その衝撃で宝物庫の一部が、崩壊したらしく……フーケは、破壊の杖を盗んで逃亡。
 オールド・オスマンやミスタ・コルベール。その他教師達が、破壊の杖を盗まれた後で誰が云々とか責任の擦り付け合い。
 オールド・オスマンとミスタ・コルベールは、あきれてたけど。
 そんな所にミス・ロングビル登場。フーケの居場所を見つけたらしいけど……
 「あ、この人犯人」
 いつの間にか、ミス・ロングビルに触れていた一人が、良くわからない力『読む力(教えてもらった)』を発動させ
 あっけらかんと言い放つと同時に、ミス・ロングビルは壁に張り付け。壁が凹むの始めてみたわ。
 オールド・オスマンとミスタ・コルベール。その他教師達も唖然としてたわね。あれは見ものだった。
 これで、土くれのフーケは終わり。

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:57:53 ID:oMQY2DZ7
 その次は、アンリエッタ様から受けた密命を遂行する為にアルビオンに向かう事になった時。
 アンリエッタ様から密命を受けた直後……『読む力』を発動させたのか「演技するのもお疲れね」などとつげ
 アンリエッタ様がビシッと硬直したのには、失礼ながら笑ってしまった。
 その後ギーシュも何故か同行し……ワルド様がアンリエッタ様から命を受けたと同行。
 途中、賊に襲われて撃退。ワルド様は「ただの賊だろう。先を急ごう」と、告げたのだけど三人は、ちょっと残るわ。
 と、告げワルド様は、渋々ながらもグリフォンに乗り先行。勿論、私もだが……
 まぁ、その賊に襲われた時キュルケにタバサが、風竜シルフィードに乗って参戦したので、街までシルフィードに乗ってくれば
 いいだろうし……『瞬間移動』あるから大丈夫よね〜。などと考えてた。
 街で合流した時、キュルケはウンザリした表情を浮かべタバサは、その瞳に希望の光を携えていた。
 キュルケに後でその原因を聞いたら……『読む力』を発動させた子が、大暴露大会を開催して逆に賊が哀れになったそうだ。
 アルビオン到着後、最後の晩餐とやらは非常に賑やかな物になった。原因は、使い魔の三人。
 その晩餐後、気づいたらなんかワルド様と結婚式してた。目の前にはウェールズ殿下。
 何この展開? と、眉を顰めたのはしょうがないよね? と、一人心の中で呟く。
 とりあえず、まだ早いから結婚を断ったっけワルド様……まぁワルドが、切れる。ウェールズ殿下に「黙っておれ!」なんて無礼だ。
 ……とりあえず、失敗魔法ぶちかまして吹き飛ばす。あの三人に感化されてるなぁ私と苦笑。
 吹き飛ばした瞬間、いつの間にか来た三人に見事な連係プレイでボロボロな顔が地面から生えていると言う状況に至り……
 そして、恒例の大暴露大会に発展。暴露されるワルドの心に、ホロリと涙。
 鬱憤たまってたんだね。そう言えばそうよね。アンリエッタ様……箱入り過ぎるから……私? 三人に鍛えられたわ。色々と。
 そんな事やってたらレコンキスタが、進軍を開始し攻めて来るのだが……
 『読む力』を持つ子を残して『PK』の子と『瞬間移動』の子が、そのレコンキスタ向かって飛んでゆく。
 小一時間もしない内に、レコンキスタは総倒れ。あと、クロムウェルとか言う変なの捕まえて帰ってきた。
 アンドバリの指輪? なにそれ? とりあえず、貰っておいた。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:58:38 ID:9nhuxtVv
絶対可憐チルドレンか!
支援

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:58:44 ID:vFKtQVmZ
絶チルか

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 00:59:09 ID:oMQY2DZ7
 まぁ色々あったわ。水の精霊にアンドバリの指輪返したり。タバサの母親を『読む力』の子がどうにかこうにか治したり。 
 喋る剣を何処からか手に入れてきて「皆本への土産だ!」なんてその剣振り回すし……
 オールド・オスマンの髪の毛が、後退しはじめるし……ミスタ・コルベールは、急性胃炎で倒れるわ……
 私が、虚無の属性に目覚めたり、ハーフエルフのティファニアと知り合ったり……三人がテファの胸を見て驚愕の表情を浮かべてたわね。
 うん。あれはもう……なに? 魔よね? 魔乳。
 あの三人と居て得た物は、多くて大きい。そして失った物は……まぁなんて言うか色々よね。
 ほんと、あの三人が愛する人には同情しちゃうわ。うん。
 そして、三人を元の場所に返す方法が判明し……サクッと返す事にした。

「じゃなー! 楽しかった!」
「ほな。さいなら〜」
「まぁ、普通じゃ経験できない事経験できたから楽しかったわ」

 そう言いながら三人は、元の場所へと帰ってゆく。

「じゃぁね。薫。葵。紫穂」

 その後、サモン・サーヴァントを行なったら皆本とか言う平民が出てきた。
 その瞬間。あ、あの三人言ってたのこの人か。と悟り速攻で帰ってもらった。
 次にサモン・サーヴァントをやったらオカッパ頭の兵部とか(ry
 次に(ry
 次(ry
 なんか、平民しか出てこないのでサモン・サーヴァントするの諦めた私でした。
 それにしても……テファの胸……すげぇ……ハッ!? 薫に毒されて……
 でも、すげぇ……じゅるり……

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:00:30 ID:oMQY2DZ7
絶対可憐チルドレンより 明石 薫。野上 葵。三宮 紫穂。を召喚。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:03:09 ID:/0335GUi
ちょwwwルイズwwwwその反応はwwwwwwww

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:03:31 ID:rZVNyPHj
乙!
最強のエスパー呼んだらイベントもサクサク進むわな

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:03:57 ID:EqYkoTQk
GJ・・・・・・ティファ逃げてぇぇぇ!

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:09:14 ID:FG8XQfza
>>481違うぞ!それだとXが来…!

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:12:34 ID:bov1KBa/
ティファニアでテファってのはわかる
でも正直ティファのほうが呼びやすい

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:14:31 ID:92m2eI+K
それなりの強さがあってサモン・サーバント以外で来れる奴っているかな?

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:16:13 ID:tckNm4Y8
TOPのダオスさんとか?

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:16:54 ID:9nhuxtVv
>>484
鉄刃とか?
クサナギなら行けそう
デルフに玉を無理矢理はめ込んで雷神剣とか

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:18:16 ID:FG8XQfza
意表を突いて富竹など…

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:19:33 ID:LkdK9HAX
世の中にはわけわからん謎の力でキャラが異世界間移動する二次創作なんて五万とあるからなぁ

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:19:57 ID:2ZAf6mOU
つまり自力もしくは別世界に何か移動できる物を持ってる人か

なのはさん達しか思い浮かばない

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:20:50 ID:vFKtQVmZ
ソーディアンディムロス持ったリリス・エルロンかな

491 :使い魔!!俺?:2007/10/14(日) 01:23:15 ID:TfhvCtTm
すいません
投下してよかですか?

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:24:00 ID:ex58A+Va
よかですたい!

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:25:02 ID:f0vmGWz+
>つまり自力もしくは別世界に何か移動できる物を持ってる人か

今日、納戸片付けてたら「神皇記ヴァグランツ」って懐かしいコミックが出てきた

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:25:49 ID:zHTmFblr
まさか、やつか!
期待支援!!

495 :使い魔!!俺?1/6:2007/10/14(日) 01:26:35 ID:TfhvCtTm
ではいきます

ルイズは夢を見ていた。


そこは地面が石畳に覆われており、灰色の建物で埋め尽くされた場所だった。
そんな所にたった一人、自分は立っていた。
彼女は、誰か人は居ないものかとその場から歩き出した。
しかしいくら歩いても、いくら呼びかけても誰も居ないし返事もない。
突然自分の体を影が覆った。ルイズはふと空を見上げた。
そこには巨大な円盤が浮いていた。
突如その円盤から、砲撃が始まった。
砲撃により自分のまわりの建物が次々と崩れていく。
恐怖を感じたルイズは一目散に逃げ出した。
息が切れ、足がもつれそうになりながらもひたすら逃げる。
すると自分の前に人影が現れた。5、6人はいるだろうか。
よかった、この人達に助けを求めよう。
人影に駆け寄り声をかけようとする。しかし喉から出たのは恐怖の叫びだった。
それは人ではなかったからだ。その姿は図鑑でも見たことも無い怪物だった。
口や胸から無数の牙の生えたもの、全身が泡のように膨らんだものなど醜悪と呼ぶのに相応しい生き物だ。
ルイズは本能的に危険を感じ、その怪物達からまた逃げ出した。
が、怪物達は奇妙な音を発しながらルイズを追いかけてきた。
殺される
そう考えながら走っていると、一匹の子犬が地面に伏せっていた。逃げ遅れたのだろうか。
その子犬を助けようと抱きかかえたとき、一体の怪物がルイズの足元に稲妻を放った。
その攻撃でルイズはその場に倒れこんでしまう。
逃げなければ殺される、そう思い立ち上がろうとするものの足に力が入らない。
疲労のせいか恐怖のせいかは分からないが、もう逃げることはできなかった。
怪物達は徐々にルイズに近づいてくる。
もうだめか。そう思ったときルイズと怪物達を隔てるように一人の影が立ち塞がった。
また怪物の仲間だろうか、ルイズは諦めていたがそれは紛れも無く人間であった。
「逃げろ」
声からして男だろうか、彼はそうルイズに告げた。
さすがにルイズは躊躇した。
自分が死ぬのは怖い。でも、たった一人ではこの人も殺されてしまう。
それを見透かしたように男はルイズに振り返った。逆光で顔はよく見えない。
「また会えるさ…きっと」
ルイズを安心させるように言葉を発すると、男は怪物達に立ち向かっていった


ルイズはそこで目が覚めた。

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:28:03 ID:uNP9SoDb
>>484
平行世界なのか宇宙のどこかにある別の星なのかがわからないと微妙だけど
雄羊座とか乙女座の黄金聖闘士(空間の歪んだような所からでも自力で帰れます)
幻惑のセルバンテス(平行世界を移動できます)
プレデター(宇宙船で)
勇者王のソルダートJ(JアークのESウィンドウ)
バスターマシン7号(単体でワープ可能)
ドラ(どこでもドア)
マクロスシリーズのフォールドブースターを装備したバルキリー

それなりどころか「7万?何そのゴミ?」ってレベルの強さだね…


7号は人間相手にはバスターマシンの能力を使えないような気がするから大丈夫か?
(襲われても普通の女性並の抵抗しかしていない)
プレデターならメイジが上手くやれば戦えるかな?
武器を使わない主義の熱気バサラなら…


497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:28:36 ID:zHTmFblr
支援じゃねえ!

498 :使い魔!!俺?2/6:2007/10/14(日) 01:28:59 ID:TfhvCtTm
いやな夢だった。自分が殺されそうな夢を見るなんて。
でも、夢の最後に出てきた人かっこよかったな。
自分の命も顧みず、私を助けてくれるなんて。
「あーゆー使い魔がよかった…」
ふと自分の使い魔の方を見る。
スズムラアキラと言ったか。変な名前。
幸せそうな寝顔を浮かべている。はっきり言ってマヌケ面だ。
でも昨晩は頑張ってくれると言ったし、ちょっとは期待しよう。
そう思ったときあるものが目に入る。
洗濯物の山だ。まさか忘れたのだろうか、昨日洗濯しといてと言ったのに!
今すぐ叩き起こしてやろう、しかしルイズはあることに気づく。
洗濯物がそのままということは、こいつはもしかしてずっと寝ていたのだろうか。
ひょっとして私を起こすことも無く。
ルイズの体から冷や汗が噴き出す。彼女は恐る恐る時間を確認した…

「いやあああああああああああああああああああああああああ!」

ルイズは悲鳴を上げた。それはこの部屋だけでなく、学院全体を震わすほどの大声だった。
「うわぁ!なんだなんだ!ダークザイドか!?」
あまりの大声に暁は驚き目を覚ます。
そんな暁に気づいたルイズは鬼のような形相で睨みつける。
「ア、アンタ…よくも…のん気に…」
「え、俺なんかした?」
暁は寝起きでぼーっとしながら問いかける。
「『何かした』じゃなくて『何もしてない』のが問題なのよ!アンタ何考えてるのよ」
大声でまくし立てるルイズに対し、暁は眠たい目を擦りながらうーんと考える。
「何だっけ?えーっと、今日はルイズとデートの約束だっけ?」
予想もしなかった暁の返答にルイズは顔を真っ赤にする。
「な、ななななな何言い出すのよ!洗濯よ洗濯!それに何で起こしてくれないのよ!」
「洗濯?そんなもの一週間くらい溜まってからやればいいだよ。
それにおてんと様は真上じゃないよ。まだまだ寝てる時間でしょ」
暁はぜんぜん悪びれずに言い切った。
それもそのはず、暁はこれまで夜は遅くまでガールフレンド達と遊び倒し
次の日は昼まで寝ているという生活を送ってきている。普段ならまだ寝ている時間なのだ。
「そんな訳ないでしょ!どんなグータラ生活を送ってきたのよアンタは!」
「うーん、まだ寝足りないな。どれ、もう一眠り…」
「寝るな!無視するな!着替えるの手伝いなさい!早くしないと朝食に間に合わないじゃない!」

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:29:48 ID:zHTmFblr
モーレツに支援!

500 :使い魔!!俺?3/6:2007/10/14(日) 01:30:36 ID:TfhvCtTm
「ゼェ…ハァ…アンタが…起こしてくれれば…」
「ハァ…間に合ったんだから…ハァ…いいじゃないの」
何とか着替えを直ぐに終わらせたが、全力ダッシュで食堂に着いたため
二人ともすでにグロッキー状態である。これは朝食がうまくなりそうだ。
「ふぅ…コレに懲りたらアンタも規則正しい生活を心掛けることね」
「たった一回失敗しただけじゃないの。もっと大目に見てやってよ」
「アンタの言えるセリフじゃないでしょ!」
そんなことを話していると一人の女性がやってきた。
「おはようルイズ。今朝はスッゴイ声だったわね。それになんか疲れてるみたいだけど」
赤い髪、モデルのような体つき、褐色の肌。隣人のキュルケである。
「おはようキュルケ。まあ、色々あったのよ」
ルイズはあからさまに嫌そうな顔をして答えたが
当のキュルケは「ふーん」と特に気にもせずに頷いている。
どうやら今の彼女の興味はルイズの隣の青年だ。
「あら、もしかしてそれが貴方の?」
ちょっとバカにしたような口調で尋ねてきた。昨日の儀式の時に知ってるくせに。
ここは抑えてキュルケに暁を紹介することにした。
「そうよ、こいつが私の使」
いない。今まで隣に居たのに。
「いやーお美しい。例えるならキミは妖艶な真っ赤なバラだ。あ、俺涼村暁って言うの。ヨロシクね」
「あら、お上手ね。あたしはキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー、キュルケでいいわよ」
暁はキュルケの隣に移動していた。いつの間に。
「キュルケちゃんか。しかし長い名前だね、貴族っぽいよ。高貴な家柄はキレイな人が多いっていうけどホントだね」
「貴方もなかなかイケてるわよ。ハンサムさん」
このバカは何をしているんだろう。朝っぱらからナンパか?
しかもよりによってツェルプストーの女を。
ちょっといい感じなのが余計ムカツク。
「アンタ何やってのよ!初対面の女を口説くなんてどーいう性格してるの!」
ルイズは遂にキレた。洗濯しなかったことも起こさなかったことも何とか我慢したがもう限界だ。
しかし暁とキュルケは白い目でルイズを見ている。
「ちょっとぉ、男女の会話を遮るなんて無粋なんじゃないかしら?」
「カリカリしちゃってカルシウムが足りないんじゃないの?あ、ウェイトレスさーん、俺バナナパフェひとつねー」
こいつらはどこまでマイペースなんだ。使い魔はちゃっかり自分の食事を注文しているし。でもバナナパフェて。
「アンタにあげる食事なんてないわよ!」
「えー、なんでなんで?」
暁は抗議の声をあげるがルイズは気にせず言葉を続ける。
「しつけの一環よ!洗濯はしないわ、寝坊はするわ、おまけにナンパまでするバカ犬にエサなんてあるわけないでしょ!」
一番頭にきたのはキュルケをナンパしたことなのだが。
しかしそのキュルケはルイズをからかう。
「まあ!ルイズったら自分の衣類を男に洗わせようとしたの?はしたない人!」
「そこ、うるさい!」
さすがに食事を抜きにされては暁もたまらない。
ここは謝るべきだろうと判断したが
「ごめんなさーい、ご主人様。反省しますから食事抜きは勘弁してくださいにゃーん♪」
「それは猫でしょ!てゆーかかわいくないわよ!」
ちっとも反省しているようには見えなかった。母性本能をくすぐる作戦だったが逆に火に油を注いでしまったようだ。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:30:49 ID:zHTmFblr
支援の先生!!

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:32:06 ID:zHTmFblr
支援ゾロゾロ

503 :使い魔!!俺?4/6:2007/10/14(日) 01:35:01 ID:TfhvCtTm
結局暁は食堂から追い出されてしまった。無論食事は抜きである。
ルイズに「私が食べ終わるまで外にいなさい!」と言われ広場で寝そべっていた。
それにしても何もそんなに怒ることもないじゃないか。ちゃんと謝ったのに。
やっぱ、あそこは泣き落としのほうがよかったか。
そんなことを考えていると、メイド服を着た一人の少女が歩いていく。黒髪ショートカットのかわいいコだ。
暁はすぐさま飛び起きた。美女がいたらすることは一つだ。
「キミかわいいねえ。例えるなら大きく花開いたひまわりだ!」
さっそく女の子に声をかける。
「え?あ、あの…あなたは?」
口元に手をあてながら女の子は困ったように尋ねてくる。
その仕草がまたかわいいなと思いつつ暁は自己紹介をした。
「俺涼村暁。ルイズってコの使い魔やってんの」
暁の言葉を聞くと、女の子は警戒を解いたように笑顔を見せる。
「ああ、ミス・ヴァリエールの使い魔さんですね」
「え?俺ってそんなに有名人?」
「ええ、平民の使い魔を呼び出すなんて珍しいってウワサになってますから。
私はここでご奉公させてもらっているシエスタと言います。」
いいウワサなのか悪いウワサなのかこの際どうでもいい。
とりあえずこのコと仲良くなろうと暁は会話を続ける。
「ヨロシクね、シエスタちゃん。でもかわいいね、何だかキミと話してると癒されるってゆうか」
そんな話の途中で暁の腹の虫が鳴り、シエスタはくすくすと笑う。
「ありゃ、ごめんねカッコ悪いとこみせちゃったなぁ」
「お腹空いてるんですか?」
「うん、ルイズに『しつけだー』とかなんとか言われちゃって朝飯抜きなんだよ」
腹をおさえつつ暁は事情を話す。
原因を作ってしまったのは自分なのだが、シエスタを見た瞬間からそんなものは忘れてしまっている。
「じゃあ、厨房にいらしてください。何かご用意いたしますから」
「え、マジでいいの?」
「はい、困ったときはお互い様ですから。」
シエスタはにっこり笑いながら暁を案内する。
「サンキュー、シエスタちゃん。やっぱかわいいコは親切だ!」
「そんな大げさですよ」
暁の言葉にシエスタは頬を赤く染める。
そんなシエスタの様子を眺めながら暁は足取りも軽く厨房へついていった。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:35:39 ID:P14almcj
支援させていただく

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:36:27 ID:zHTmFblr
支援さんが転んだ!

506 :使い魔!!俺?5/6:2007/10/14(日) 01:37:29 ID:TfhvCtTm
厨房に着いた暁は皆の作業の邪魔にならないよう隅のほうに座る。
「ごめんなさい、貴族の方の残り物ですけど」
シエスタは料理を持ってきたが申し訳なさそうにしている。
しかし腹の減った暁はそんなことは気にしない。
「いいって、そんなこと。んじゃいだだきまーすマルトーさん」
「おう、ゆっくり食えよ」
料理長のマルトーにも声をかけられる。
目の前のシチューとシエスタたちに感謝しつつ暁は食べ始めた。
「うん、すっげーうまいよこれ。貴族ってのはいいもん食べてるんだなー」
「そう言っていただけると厨房のみんなも喜びます」
シエスタは暁の食べる様子を見てうれしそうにしている。
年上なのに妙に子供っぽいこの青年のことが少し気になったシエスタは質問をしてみた。
「アキラさんは今までどんなことをされていたんですか?」
「ん?俺は探偵やってたの」
「探偵さんですか?」
ちょっと意外だなと思いながらも質問を続ける。
「どんな事件があったんですか?」
「んーとね、お金持ちのお嬢さんを凶悪犯から助けたり、密輸の現場をおさえたり
迷宮入りになりそうな殺人事件を解決したりとか毎日すっげー忙しかったよ」
「すごいですね!アキラさんは名探偵なんだ」
シエスタは尊敬の眼差しで暁を見つめる。
「いやいや、大したことじゃないよ」
無論嘘である。暁の探偵事務所は代々続く名門ではあるが、やってくる依頼といえば近所の犬探し等が主なものだった。
その依頼も決して多くなく事務所のパソコンのスケジュールは埋まったことなど一度も無い。
そんな暁の嘘を真に受けたシエスタは興味津々に尋ねてくる。
「大したことですよ、そのお金持ちの方を助けたときとかアキラさんはどんな活躍したんですか?」
「え?えーと、話がちょっと長くなるし、また今度聞かせるよ。」
シエスタにカッコつけようと見栄を張ったが自分の首を絞めてしまう。
何とか話題を変えようと暁は逆にシエスタのことを聞いてみる。
「シエスタちゃんこそ仕事とか大変じゃない?」
「私ですか?そんなことないですよ。料理長のマルトーさんとか同僚の方達とかとても親切ですし」
「そっか、やっぱり仕事は楽しくても人間関係がよくないとね。」
暁はうんうんと頷くと、ちょっと突っ込んだ質問をする。
「ところで恋人とかいるの?」
「い、いませんよ。恋人なんて」
いきなり恋愛のことを聞かれシエスタはどぎまぎする。
「ウソだー!いないなんて。でもシエスタちゃんの良さが分からないって可哀想だよな、女の子を見るセンスなくてさ」
「もう、アキラさんってお世辞がうまいんですね」

そんな他愛も無い世間話をしているうちに暁は料理を平らげた。
「ごちそーさま。んじゃ、俺そろそろ行くね。マルトーさん、ご飯ありがとー」
「ああ、貴族に飯抜かれたらいつでも来な」
気さくで豪快そうなおっちゃんだなと暁は思いつつシエスタにも声をかける。
「ありがとシエスタちゃん、助かったよ。今度なんかお礼するから」
「お礼なんて気にしなくっていいですよ。」
シエスタとしては当然のことをしたまでなのでお礼など必要ないと断ったがそれでは暁の気がすまない。
「ダメダメ、かわいいコに親切にしてもらったのに何もしないなんて俺の主義に反するから」
「かわいいだなんて、そんな…」
照れて顔を伏せるシエスタだがまんざらでもなさそうだ。
「わかりました、じゃあアキラさんの言葉に甘えます」
その答えを聞いた暁は、にぱっと笑う。
「うん、それじゃ何か考えといて。またね、シエスタちゃん」
「はい、またいらしてください。」
深々とお辞儀をするシエスタに手を振りながら暁は厨房を後にした。

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:37:34 ID:ex58A+Va
いまだかつてこんな軽い使い魔はいただろうか支援

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:37:37 ID:zHTmFblr
支援残して

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:39:01 ID:zHTmFblr
ああ支援 ああ無情

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:39:52 ID:uNP9SoDb
暁は「爬虫類のような物」の丸焼きを食べずに済んだ

支援!

511 :使い魔!!俺?6/6:2007/10/14(日) 01:40:13 ID:TfhvCtTm
もうルイズたちの食事も終わっているだろう。暁はそう思い広場に戻る。
それにしてもシエスタちゃんか、かわいいなぁ
なんてことを考えているとそこには、とても怖い人がいた。
暁のご主人様、我等のルイズである。
朝食はとっくの昔に終わっていたのだ。
正直お近づきになりたくない雰囲気を醸し出している。
おそらく待たされたことに怒っているのだろう。
暁はビビりながらもなるべく平常心でルイズに声をかける。
「お待ちでしたか?」
なぜか敬語になってしまう。
「今までどこに行ってたのかしら?」
妙にやさしく話しだすルイズ。
それが余計に怖い。
「ごめんね、待たせちゃって。それじゃ教室に行こうか」
冷や汗をたらしながら暁はその場をそそくさと離れようとする。
すかさずルイズに腕をつかまれる。
「質問に答えて欲しいんだけど」
ギリギリと腕を捻られ思わず暁は悲鳴を上げてしまう。
「ああ、痛い痛い!暴力はやめて!」
そんな叫びを聞いたルイズは力を弱め、暁を連れて行く。
「とにかく、早くしないと授業に遅れちゃうから言い訳は後で聞くわ。ついてきなさい」
声を荒げることはなかったが、その言葉には明らかに怒りを感じる。
腕を引っ張られつつ暁は
これはシエスタちゃんのことは言えないな
そんなことを考えながら教室についていくのだった。


512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:40:54 ID:zHTmFblr
支援を超えて……

513 :使い魔!!俺?:2007/10/14(日) 01:42:48 ID:TfhvCtTm
以上超光戦士シャンゼリオン召喚話投下終了です
読んでいただきありがとうございました

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:42:53 ID:VXOK3DAK
紫煙が舞う…

515 :使い魔定光:2007/10/14(日) 01:44:02 ID:PCsBLHfb
シャンゼリオン懐かしかったっス。乙でした
10分後に投下いいかな?回答の入力を

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:45:30 ID:zHTmFblr
GJ!!
タイトルからもしやと思いましたが、やはり暁ですか。
ギーシュとの決闘で暁が受ける理由が大変ですが、次回を楽しみにしています。

いや、あいつだとギーシュにナンパを教えている姿しか思い浮かばないw
燦然はいつになるやらw

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:47:31 ID:kBdKLRGm
C

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:50:51 ID:TfhvCtTm
感想ありがとうございます
はやく上げられるように頑張らないと

>>515
バッチコーイ!

519 :使い魔定光:2007/10/14(日) 01:55:02 ID:PCsBLHfb
ではいきます



「ええ、明日決行の予定よ」

暗闇と静けさがあたり一面を支配する夜。
既に時間も遅く、東方の島国の言葉を借りればまさしく丑三つ時と呼ぶにふさわしい。
その暗闇を照らす光はは二つの美しい月の光と、夜空に広がる星々だけだ。

「それより、ホントに大丈夫なんでしょうね?スクウェアクラスの固定化は一筋縄じゃいかないわよ?」
「心配するな。馬鹿力だけが取り柄の奴だ」

女の問いに、影は肩をすくませ少しばかり笑ってみせる。
なんとも芝居がかった仕草だ。女は口にはしないが不快感を覚えた。

「〈イホウジン〉は明日の夜にでも手配する。現物を確認してから、もう半分の報酬を渡す」
「わかったわ。 …ねぇ、あんた達が欲しがってるモノ、あれはいったいなんなの?やけに払いがいいし、気になってたのよね」

女は、用件を伝え終え姿を消そうとするその影を呼び止めた。
月の光に照らされ、黒ずくめの影の顔がチラリとのぞく。
垣間見た男の顔は不敵に笑っていた。

「…世界をひっくり返すぐらいのものさ」
「!?」

突飛な答えに、女は一瞬思考が回らなくなる。
そして、そう答えるや否や影はすばやく飛び去り、夜の闇へと溶けていった。


「ミス・ロングビル!こんな夜中にどうされました?」

その場に呆然と立ち尽くしていた女、ロングビルに衛兵が気付いたのはそれからしばらくしてのことだった。

「あぁ。ごめんなさい。お月様があんまり綺麗だったから…」
「そ、そうでしたか…しかし、女性の夜歩きは危険です!自分が部屋までお送りします!」
「あら…ありがとう。衛兵さん♪」

すこし興奮気味の衛兵に微笑み、ロングビルは衛兵の隣に寄り添うように身を寄せた。
容姿端麗、人当たりもよく聡明。学院の中でも人気のあるロングビルの前で、この若い衛兵が顔を赤く染めるのは道理であろう。
月夜に照らされた、この妖艶な笑みに騙されない男の方が少ないことは明白であった
たとえそれが、狩りを企てる雌狐のものだったとしても…


520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:55:19 ID:kBdKLRGm
紫煙

521 :使い魔定光:2007/10/14(日) 01:56:13 ID:PCsBLHfb
「変身!」

ポンコツを勢いよく頭に被ったコルベールが叫ぶ。
その顔はどこか期待感に満ちており、そんな彼を咎めることなど誰一人としてできなかった。
それはルイズも同じで、ただでさえ被り心地の悪いポンコツをその頭で被っていて平気なのだろうか、とちょっと思ったりもしたが、口には出さなかった。
しかし、コルベールの意気込みむなしくその身体には何の変化も起きず、シーンと静寂が流れるばかりだ。

『やはりルイズ以外の人間には変身できないようだな』
「……」

現実は非情である。
コルベールの淡い期待を容赦なく、粉々に打ち砕いてしまうのだから。
結局、その場に残ったのは兜を被ったまま項垂れるオッサンと、なんとも言いがたい微妙な空気だけであった。

「ぽ、ポンコツは私の使い魔ですから、しょうがないですよ、コルベール先生!」
「そうそう。ねぇタバサ?」
「……」
「僕が試したときも駄目だったから、当然の結果だと思うんだ…っ!?」

ぎろりとルイズ、キュルケにひと睨みされたギーシュがビクッと震える。
彼は意図して言ったわけではないのだが、場の空気が読めないのは考え物だ。
一方、タバサは下手に慰めると逆に本人をみじめにさせることを知っているのか
はたまた、ただ面倒なだけか何の反応も示さない。

「ハハハ…いいんですよ皆さん…おそらく、ミス・ヴァリエールの言うとおりの理由でしょう」
『君達が変身できなかったのは、変身機能が私の意思とは関係なくルイズの生体信号でロックされているからだろう。例のルーンの影響と言うことか』

コルベールは、傍らに人体模型よろしく立てかけられたポンコツの胴体、ユマノイドデバイスに目をやりながら、ポンコツを脱ぐと自分の机に置き、自分もイスに座った。
だらりと、生気を失ったユマノイドデバイスの手の甲に刻まれてあったはずのルーンは、きれいに消えていた。
消えた理由は、具体的に言えばポンコツの頭部がユマノイドデバイスから外れたときだ。

「ポンコツ君のルーンはとても特殊なものでしたからね…書き留めておいてよかった」

言いながら、引き出しからルーンを書き留めた用紙を取り出す。
全員の目がそれに集まった。

「見たことがない」
「たしかに…ね」

目を凝らせるようにルーンを観察していたタバサが口火を切った。
キュルケもそれに同意する。

「これに該当するものがあるとすれば、それはきっとガンダールヴぐらいのものでしょうね」
「へ?!」
「が、ガンダールヴ?!」
「あの伝説の!?」
「あ、いや、皆さん?あくまでこれは、言葉の綾というか…」

まじまじと見入る生徒達の反応に、まるで自分のことのように気を良くしたコルベールが
ちょっとした冗談のつもりで言った言葉に、他の全員は目を見開いて驚く。
無理もない。ガンダールヴといえばあらゆる武器を使いこなすと言われている伝説の使い魔。
ポンコツは宇宙から来たということ以外は、全く素性の知れない使い魔なのだ。
大いにその可能性ある。


522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:56:44 ID:kBdKLRGm
四円

523 :伊達風興:2007/10/14(日) 01:57:01 ID:sAf4WGvp
伊達風興液晶で

524 :使い魔定光:2007/10/14(日) 01:57:56 ID:PCsBLHfb
『…そろそろ本題に移りたいんだが』
「あ、そ、そうね。ごめんなさいポンコツ。はじめて」

やっと空気が落ち着きだしたところでポンコツが切り出す。
ルイズも、わざわざコルベールの部屋にこうして集まった経緯を思い出し、それに従った。
そもそもこの集まりは、今回が第1回目となる「流刑体対策会議」なのだ。
参加メンバーは、流刑体についてポンコツからだいたいの事情を聞いて知っているコルベール。
それに加えてキュルケ、タバサ、ギーシュと、ルイズが随行体として戦うのを知る面々。
あとは、学院長のオスマンだが 立場上、あまり頻繁に参加できそうもないということで1回目から欠席である。
もっとも。それは建前で、実のところは最近入った美人秘書と長く一緒にいたい、というのが本音なのでは?とはキュルケの談。

『流刑体達がここ最近おとなしくしているのは奇妙だ』
「たしかに…人里離れた山で仲良く肩を寄せ合って暮らしてるとか…ないわよね」
『気性の荒いものが多い流刑体に限って考えられんな』

馬躁の一件から既に数日。
それを除けば一ヶ月近く流刑体はその姿を現していない。
ポンコツによれば、ここ数日であわせて5000体ほどの流刑体が降ってきたという。
だが、市街ではまったく騒ぎになっていないと、コルベールは言う。
流刑体よりも、怪盗の方がよほど世間を騒がしている、とコルベールが肩をすくめながら言っていたのが思い出された。
残忍で狡猾。人並み知恵を持つ野獣が一ヶ月行動を見せない。
これをひと時の平和と捉えるか、嵐の前の静けさと捉えるかは人それぞれだが
確実に言えるのは、このハルケギニアに流刑体は今も息を潜めて存在しているということだ。

「密かに殺されてるとか?」
『今現在確認してるだけで5000体ほどの流刑体を?現実的ではないな』

キュルケの言葉にもすばやく異を唱えるポンコツ。
その後も様々な意見や推測が出たが、どれもここ最近の流刑体の大人しさを説明するには弱いものばかりであった。

「まぁ、身近に一匹いるちゃ、いるんだけどね…」

1回目から泥沼状態の会議に、ほとほと疲れたルイズが伸びをしながら窓に目をやる。
そうそう、あんな感じで見た目は完全に馬なんだけども、やけに馴れ馴れしいのよね。
姐さん、姐さんうるさいし…

「って!馬躁!あんたなんで!?」
「あんな小屋でじっとしてろってのが酷ですぜ、姐さん!ちょっくらその辺をひとっ走りしてきていいですかい?」
「だっ、だめだめだめ!あんたみたいなのが走り回ったら大騒ぎよ!」

窓からぬっと首を出す馬躁にルイズは一瞬凍り付いてしまった。
コルベールは口をあんぐりと開け驚き、ギーシュは露骨に嫌な顔をして後ずさる。
キュルケとタバサは我関せずを決め込んでいるようだった。
ルイズは連れ帰った馬躁を、そのまま学院の馬小屋に放り込んで放置してしまったことを今更ながらに悔やんだ。
ここが地上2階だということはこの際置いておこう。


525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 01:58:21 ID:kBdKLRGm
私怨

526 :使い魔定光:2007/10/14(日) 01:59:33 ID:PCsBLHfb
『馬躁。今は重要な会議の途中なんだ。自重してくれないか』
「そ、そうなのよ!走れる場所だったら今度探しとくから、とりあえず今は馬小屋に戻って…!」

なんとか馬躁を引っ込めようと四苦八苦するルイズをよそに、しばらく固まっていたコルベールが持ち直し、興味津々と言った様子で馬躁に近づく。

「しゃ、しゃべる馬とは!実に興味深い!ポンコツ君、この馬も流刑体なんですか?!」
『うむ。数日前に捕獲した。再三報告しておけとルイズに言っておいたのだが…』
「す、すいません!コルベール先生!どう言えばいいのかわからなくって、つい…」

本当は単にルイズが面倒くさがって咆哮を怠っただけである。
とりあえず馬小屋に入れておけばバレまい、などという甘い考えのもとに。

「あぁ!いや、それはもう結構。しかし本当に興味深い!ミス・ヴァリエール!この首筋に――」
「ところで姐さん、誰でい、このハゲ散らかしたオッサンは?」
「あ――――」
「ちょ!」
「……」
「…神よ」

コルベールにまとわりつかれ、若干不快な様子の馬躁が何気なく口にしたそれで、ルイズは部屋の温度が一気に冷え下がるのを感じた。
普段は温厚で、物腰が柔らかい人柄で通るコルベールを怒らせる、あるひとつのワードがあることは、この学院に身を置くものなら誰もが知っていた。
彼の身体的特徴、噛み砕いて言えば、その体毛のきわめて少ない頭部。
そのことについて触れないということは、ここでは暗黙の了解として確実に存在していた。
一度、勇気と無謀を履き違えた生徒がそのことを指摘したとき、学院には血の雨が降ったという逸話が、嘘か真か残っている。
教室の天井にある赤いシミはその時のものだ、なんていう笑えない冗談とともに、その伝説は代々トリステインで語り継がれてきたのである。
しかし、その伝説の再現をまさか自分達が体験することになろうとは…
その場に居た全員が神の意地悪な所業を恨んだ。

「は、話も終わったみたいだし、私達は帰るわ!」
「そうさせてもらう」

筋の通った言い訳で、まずはキュルケ・タバサのコンビが戦線を離脱する。

「そういえばモンモランシーと約束があるんだった…ルイズ、これからもできる範囲で協力させてもらうよ! それじゃ!」

続いてギーシュが、すたこらさっさと前述の二名に続き離脱。
ルイズの孤軍奮闘というわけである。

「ちょ、ちょっとー!薄情者ぉー!私だっ…」
『不可解だ。彼らは一体何をあんなにおびえているのだ?』

今にも逃げ出したい衝動に駆られたルイズが自分もそれに続こうとする
ポンコツの的外れな発言に突っ込むゆとりはもうなかった。

「姐さん、待ってくださいよ!今度っていつっスか〜」
「って…え?」

ルイズの戦略的撤退は適わなかった。
馬躁は彼女のローブをむんずと咥えていたのだ。

「は…ははっ」

人間、ぎりぎりの状況になると自然と笑ってしまうというが…それは本当なのだな、とルイズは身をもって思い知った。
わなわなと肩を震わすコルベールの全身から発せられるオーラで、窓ガラスがピシっと小さく悲鳴を上げる。
視界が暗転する---―
ルイズが覚えているのはそこまでだった。


527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:00:02 ID:kBdKLRGm
し得ん!

528 :使い魔定光:2007/10/14(日) 02:01:33 ID:PCsBLHfb
「はぁ、疲れた…」
『流刑体と互角に渡り合う人間が居るとは驚きだったよ』

結局、ルイズ達が解放されたのは陽もだいぶ沈んだ頃だった。
途中、意識が途切れたので記憶は曖昧だが、ポンコツの話を聞く限り、とてつもなく恐ろしい惨劇が繰り広げられたのは確かだ。
その証拠にあれだけ騒がしかった馬躁はすっかり大人しくなり、「光が…なんだかわかんねぇ、光が…」などと、うわごとのように繰り返しながら、トボトボと馬小屋にまっすぐ帰っていった。
あの伝説は本当だったのだ…
ルイズは、自分が気を失った幸運に感謝した。

「でも馬躁も馬躁よね。本当に流刑体なのかしら、あいつ」
『馬躁は事故とはいえ、3000人の命を奪った凶悪な犯罪者だ』

枕元に丁寧に置かれたポンコツがこちらに目を合わせるように、もっとも表面上は無機質なコワモテなのは変わらないが、答えた。
ギーシュとの一件以来、ルイズがポンコツを乱雑に扱うことはなくなった。
それはポンコツがルイズの信頼を得た意味でもあったし、使い魔として認めたということに他ならない証拠であった。

「ふーん…」
『しかし、会議といっても何の進展もなかったな。やはり流刑体達の動向をつかめないことには…』

ポンコツはそこで言葉を切ると、彼が時折発するジジジ…というくぐもった音が耳元から聞こえてきた。
妙に思ったルイズが、ポンコツに頭を向けようとしたその時、ズン!と腹の底から響くような凄まじい振動がルイズを襲う。
地震!?と一瞬思った矢先に、再び重いバコーン!という轟音の第二波。
第一波に比べ、やや弱い衝撃だが、そんなことをいちいち考えている余裕はなかった。

『ルイズ!外だ!!』
「っ!?」

普段のポンコツからは想像もつかないような怒声が上がり、慌ててルイズはポンコツを小脇に抱えダッと窓へと走る。
ポンコツの声はよほど大きかったのか、隣の部屋の生徒達が自分と同じように窓から顔を覗かせているのが見えた。
ルイズは落ちない程度に窓から身を乗り出す。もっとも、本当に落ちたとしてもポンコツがいれば安心だが。


529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:02:18 ID:TfhvCtTm
支援

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:02:20 ID:kBdKLRGm
私縁

531 :使い魔定光:2007/10/14(日) 02:03:21 ID:PCsBLHfb
「あ、あれは!?」
『?!』

目の前に広がる光景に、ルイズは絶句した。
月夜に映し出されたその赤土色の巨体は、さながら樹齢何千年も経とうかという大木そのものであった。
「それ」が巨大なゴーレムであるということに気付くのに、しばらく時間がかかってしまうほどに。
どこからともなく、土くれのフーケだ!という声がした。
土くれのフーケ。
錬金魔法を操り、貴族達から希少なマジックアイテムを奪っていくという、巷で話題になっている大怪盗。
時には巨大なゴーレムを使い、手荒な方法で目当ての品を奪っていくとも聞く。

『ルイズ!ゴーレムの肩を見ろ!』
「!?」

ここにそれほど希少価値の高いものがあるのか、と一瞬考えを巡らせていたルイズを
現実に引き戻すかのごとくポンコツが声を張った。
見れば、ゴーレムの右肩に乗るフーケと思しき影の向こう側、左肩に陣取る影が確認できた。
遠目からでも、その大きさは推測できる。身の丈2メイルはあろうかという大男だ。

『あれは流刑体・爆腑(バクフ)だ!』
「なんですって…?!」

それを聞いたルイズは、おもわず変身して飛び出そうと身構えたが、それはポンコツによって却下された。
今ここで戦えば被害は甚大なものになる。
そしてなにより、爆腑は強い。
誇張なしに命を落とす危険性がある、とポンコツに力説されてはルイズも黙って従わざるを得なかった。
しばらくすると、外からあわただしく被害状況を報告しあう、ほとんど罵声に近い声が聞こえてきた。
静かな夜は一転、突然の騒動によって騒がしい夜となってしまった。




『この惑星の犯罪者と「流刑体」。あまり好ましくない組み合わせだな』

ポンコツがポツリと零したその一言がひどく頭に引っかかり、その夜ルイズは一睡もできなかった。


532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:04:10 ID:kBdKLRGm
死宴

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:04:25 ID:rEqGJFrr
たわば

534 :使い魔定光:2007/10/14(日) 02:04:56 ID:PCsBLHfb
はい、ここまでです
こっぱげ先生ごめんなさい

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:06:34 ID:iMD9k8uD
GJです!
コッパゲール先生かわいそうに…www

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:10:55 ID:kBdKLRGm
GJです。


537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:13:45 ID:P14almcj
おつー。
狂乱のコルベール先生は見たかったかもw

>>484
そう言えば定光も平行世界移動出来るから召喚されなくても来れるキャラだよね。

あと天地無用の美星の血族なら、異世界にでも迷子になって行けると思う。
デュアル!の方も博士の作った並行世界転移装置使えば異世界に飛べるかも。
先頃アニメになったナイトウィザードの柊なら、
自力では無理でもアンゼロット様に強制的に送り込まれたりしかねない。
既に有るけど日帰りクエストとか、まだ無いけど天からトルテとか
あとアルファの無銘世界観なんかも世界間移動技術持ってる。
まじしゃんずあかでみぃ、円環少女、ジェイドシリーズなんかの世界観、
異世界騎士のカズマさんとかも行けるんじゃないっすか?

538 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:16:11 ID:iPZrlaRX
おつー

そして投下したいのだけどよろしいかしらー?

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:17:46 ID:P14almcj
待ってました! 支援

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:18:59 ID:3TcMB77k
>>534
お疲れ様でした。

>>484
ここまででアストラナガンとディス・アストラナガンが出てない事に絶望した!

541 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:20:57 ID:iPZrlaRX
「空賊だ! 抵抗するな!」

いきなり現れて大砲を撃ち放った黒船に、ルイズは胡乱そうに目を細めた。
その船腹ではメガホンを持った男が大声で怒鳴っている。

「空賊ですって。どう思う?」

髪をかきあげ、集まってきた仲間たちに問い掛ける。
それがね、とキュルケが楽しそうに笑った。

「後甲板で船長たちのやり取りを見てたんだけど、
 あいつら、この船が貴族派の荷物を積んでるって言ってやってから撃ってきたのよ」
「当たり。王党派」
「まぁそれ以前に、最初に自分から馬鹿正直に空賊でございなんて言う奴はいないな。
 反撃されたらどうするんだ。臨検を装って武装解除してから言えば損害も出ないのに」

タバサとギーシュも笑いながら口を挟む。
ワルドは帽子を押さえながら天を仰いだ。
頼もしいのはいいことだが、これはいくらなんでも異常だろう。

「で、どうするの?
 最初から正体は解ってるのよと言ってあげる?
 それとも、出方を待つ?」
「ぼくとしては後者を進めるね。
 王党派なら手荒い真似はしないだろうし、ぼくらにはブータニアス卿もいる」

いつしか一行の中での参謀役に納まったギーシュが言った。
異論はないと頷く少女たちを見回し、ワルドに話を振る。

「子爵もそれでよろしいですか?」
「かまわない。かまわないが、ブータニアス卿とは誰のことかね?」
「ああ、ルイズの使い魔の猫ですよ。
 ブータニアス・ヌマ・ブフリコラ。略してブータです」

ふむ、とワルドが首を傾げる。
それはまた、貴族のように仰々しい名前の猫だな。
だがラ・ロシェールでのことを思えばそれくらいが相応しいのかもしれない。
実際には貴族ではなく王でしかも神なのだが、さすがにワルドもそこまではわからない。

「のん気なもんだ。状況がわかってるのか?」
 
離れたところでそれを見ていた船長が舌打ちする。
ワルドはルイズたちの落ち着き振りを異常と称したが、傍目から見れば彼もまたその一人であった。
顔を歪める船長を副長が宥め、混乱して暴れられるよりはいいでしょうと舷側から乗り込んでくる男たちを指し示す。
こちらにメイジがいると空賊が知れば、問答無用で殺しにくることも考えられたからだ。

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:21:30 ID:TfhvCtTm
乙でーす
>兜を被ったまま項垂れるオッサン
想像したらすげえシュールw

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:22:19 ID:bov1KBa/
>>484
幽幻道士・馬呑吐
原作終盤で次元の穴に吸い込まれてる
「ワタシはきっといい旅をしてくるヨ!」と異世界楽しむ気バリバリなので運が良ければ使い魔業もこなしてくれるかもしれない
掃除洗濯を馬に任せたらキョンシーにやらせて徐々に服や部屋に死臭が染み付くルイズ
食堂ではノリノリでメイド服を着こなす馬呑吐
フーケ相手に巨大ゾンビが……
そいやこいつならウェールズが目の前で殺された場合逆に好都合だな。


544 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:23:48 ID:iPZrlaRX
「船長はどこでぇ」

派手な格好の空賊の一人が荒っぽい言葉遣いで辺りを見回した。
どうやら彼が頭らしい。ルイズはその腰に水晶で飾られた杖が提げられているのを見て取った。

「わたしだが」

震えながら、それでも精一杯の威厳を保とうと努力しながら、船長が手を上げる。
頭は大股で近づくと、その顔を曲刀で叩きながら問いかけた。

「船の名前と、積荷は?」
「トリステインのマリー・ガラント号。積荷は硫黄だ」

空賊たちの間からため息が洩れた。頭はにやっと笑うと、船長の帽子を取り上げ、自分がかぶった。

「船ごと全部買った。料金は手前らの……!?」

――――その時、世界が凍った。

ギーシュが薔薇の造花を取り出し、目の前に掲げた。
キュルケが杖を構え、頭に狙いをつける。
タバサがデルフリンガーをいつでも抜けるように腰をかがめた。
彼らは知っていたのだ。
自分たちの中心である少女が何に怒り、何を許せぬと感じるかを、十二分に理解していたのだ。

「おい……?」

ワルドが呆然とした表情で戦闘態勢を取った連れを見やる。
ブータを従えたルイズが、怒りに燃える目で頭を睨んでいた。

「……貴族の客まで乗せてるのか」

怒気を感じ取ったのか、頭がルイズたち一行を見やる。
空賊たちが半円を描くように包囲し、武器を構えた。
慌てる船長を押しのけ、頭はルイズに近づくと顎を手で持ち上げて口笛を拭いた。

「こりゃあ別嬪だ。お前、おれの船で皿洗いをやらねえか?」

ルイズはその手をぴしゃりとはねつけると、頭に目を合わせたまま言ってのけた。

「下がりなさい、下郎」
「驚いた! 下郎と来たもんだ!」

頭は大声で笑ったが、周囲の男たちは誰一人として笑わなかった。
むしろ不快さを視線に乗せてこの傲慢な少女を見やった。
いつの間にか横にいた船長が顔面一杯に汗をかいているのと対照的に、
ルイズは冷静そのものの表情で口を開いた。

「無自覚に他人の誇りを踏みにじる者を下郎と言って何が悪いのかしら?」
「ハ! 貴族さまの誇りって奴かい?」

頭は笑い、これだから世間知らずの貴族さまはと肩を竦めた。

「ここは陸じゃねぇ。貴族だからって偉いわけじゃねぇさ。
 しらねぇようだから教えてやる。船で一番偉いのは……」
「結構よ。下郎の口上は聞くに耐えないわ。
 理解できないようだから教えてあげる。あなたを下郎と呼んだのはこれが理由よ」


545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:23:56 ID:bov1KBa/
おっと支援

546 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:26:34 ID:iPZrlaRX
ルイズの合図で大猫が動いた。跳躍し、頭を掠めるように着地する。
その口には先ほど奪われた船長の帽子が咥えられていた。
ルイズはそれを受け取ると、軽く埃を払ってからその正当なる持ち主に差し出した。

「かぶりなさい、船長」
「え、いや、しかし」
「あなたはこの船の船長で、これはその証よ。
 あなたにはこれをかぶる権利がある。
 航海中においてはそれを禁止することは誰にも出来ない。
 あなたが死ぬか、自分から船長であるのをやめる時以外はね。
 少なくともわたしはそう聞いているわ。
 違うのかしら?」

船長は驚き、目を見開いた。
差し出された帽子を受け取り、じっと見る。
ルイズの言うことに嘘はなかった。
それは彼女が空軍士官を兄に持つギーシュから聞いたことの一つだった。
およそ航海中の自分の船の中においては、船長は一国に置ける王と同様の権限を持つ。
それは水の上と空の上を問わず、民間と軍組織の違いも問わない船に生きる者たちの不文律だった。
その権限を持ち、全ての船員の生命を預かる責任を持つが故に船長は尊敬されるのだ。
帽子を見つめ、これまでの長い船乗りとしての人生を思った。
水夫として過ごした期間を、副長として船長の補佐をした時間を、初めて自分の船を持った時の喜びを思い出した。
無意識のうちに手が帽子の縁をなぞる。
綺麗な、とはお世辞にも言いがたい。
長い月日の間に雨風に打たれ、何度も繕った痕がある帽子だった。
だがこの世に二つとしてない、船長としての今までの自分を飾ってくれた帽子だった。
同じ風を感じ、同じ光景を眺め、同じ時間を過ごしてきた帽子だった。
船長は頷き、そっと帽子を自分の頭にのせた。
背筋を伸ばし、先ほどとは別人のような姿勢で空賊の頭に相対する。
奪われた誇りが、再び自分に戻ってきたのだ。
この上何を恐れるべきか?
決まっている。再び誇りが奪われることだ。

「貴族であろうが平民であろうが、船の上には船の上の掟がある。
 まさかそれを知らないわけではないでしょう。
 なのにあなたはそれを破った。下郎と呼んで何が悪いのかしら」

あくまでも堂々とした態度を崩さぬルイズに、空賊の頭は深々と息をついた。
周囲の空気は先ほどまでと違い、船長の誇りの為に声を上げた少女を賞賛するものに変わっている。
ルイズの言動は空の上に生きる者から見て正しく、文句のつけられるものではなかった。
それを否定することは自分たちの誇りを否定するものだからだ。

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:26:36 ID:uNP9SoDb
>>543
死体の調達とキョンシーにする手間が大変な悪寒…


ついでに支援!

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:27:16 ID:bov1KBa/
支援支援
時々思うがリナみたいの呼んでたら空「賊」なんて危険極まりないな
支援支援

549 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:28:38 ID:iPZrlaRX
「さて、それではその下郎に要求するわ。
 わたしとその仲間、五人の身代金を合わせればこの船を買ってお釣りが来る筈よ。
 わたしたちがそちらの船に移る代わりに、この船を開放しなさい」

ルイズは一度息を吐くと話題を変えた。
その内容に空賊や船員たちが顔色を変えるが、ワルドを除く仲間たちはただ苦笑しただけだった。
なにしろ彼らの中ではこの空賊は王党派のものであり、それと接触することが目的だったのだから。
自分たちの任務と関係のない商船を巻き込むのは彼らの本意ではなかった。

「それは……」

空賊の頭もまた息を呑み、ルイズの提案を考える振りをした。
本来ならば取るべき道は決まっている。
この船に積載された硫黄も、そしてこの船自体も、彼にとっては喉から手が出るほど欲しいものだった。

「お前は、優しいんだな、貴族の嬢ちゃん」

頭の呟きに、ルイズは面映そうに笑って見せた。
その表情に空賊の頭もまた嬉しそうに頬を緩める。
この少女は自分の無礼をそれ以上追及しなかった。もし追及され、謝罪をと言われれば断りきれぬ。
彼の行いは確かに空を往く者たちの掟に抵触したのだから。
だが、部下たちの前で自分の非を認めることなど人の上に立つ者が出来るものではない。
この少女はそれを知っており、その上で話題を変えたのだと理解できたからだ。
ため息を吐く。
もしも自分の知る貴族が全てこの少女のようであったのなら。
いや、もしあと十人もこのような貴族がいてくれたのならば。
自分はこのようなことをしなくても良かった筈だった。
周囲にいる船員たちがざわめきを上げる。
空賊たちの船に続き、もう一隻の船が姿を現したからだ。
頭はそれを眺め、皮肉げに唇を歪めた。
朝方に拿捕したその船で見た貴族の娘を思い出す。
今は人質として自分の船にいるその娘は、
混乱して船長や船員に罵詈雑言を浴びせた挙句に眠りの呪文で無力化されたのだ。
おそらく今頃は目を覚まして、同じ部屋に閉じ込めたお付きらしい男に食ってかかっているだろう。
頭は視線をルイズに移し、やれやれと首を振った。
今世にいる貴族の大多数はあの娘のような存在であり、
目の前の少女が極少数派なのは解ってはいたが、
それでもなぜこうまで違うのかと考えるのを止めることは出来なかった。
冷静に考えれば、船は自分たちの船ともう一隻あれば足りるだろう。
ならばこの船は見逃してもいいか。少女の提案を受け入れようと頭は決意した。

「生憎だが、貴族のお嬢さん。そういうわけにもいかんよ」

頭の機先を制するように口を開いたのは船長だった。
先ほどまでの怯えが嘘のように力の篭った視線で空賊を見回すと、ルイズを庇うようにその前に立った。

「わたしが依頼されたのは、君たちをアルビオンに送り届けることだ。
 故に、わたしは君たちがアルビオンの港に着くのを見届ける義務がある。
 さて、空賊くん。わたしの船と積荷は差し上げよう。
 その代わりに、このお嬢さんたちがアルビオンに着くのを見届けさせていただきたい」

頭は船長の目を見つめ、そこに決意の色を見て取った。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:29:29 ID:bov1KBa/
支援

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:31:20 ID:Evi+LAVd
遅ればせながら・・・
待っておりました支援

552 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:33:12 ID:iPZrlaRX
「……いいだろう。このお嬢ちゃんたちはアルビオンに着いたら開放しよう。
 その代わり、着くまでは人質としておれの船に移ってもらう。それでどうだ?」
「異存はない」

驚いたのはルイズである。
この空賊が王党派であり、船長たちに無体を働くことはないと思ってはいるが、
船乗りがその船を失うようなことを許していい筈がない。
だが、その反論は船長の微笑みによって封じられた。
船長は微笑み、本当に嬉しそうにしていたからだ。

「すまんな、副長。それにみんな」

言いながら、船長は胸を押さえた。
その奥にある熱いモノを感じ、それを得られたことに、それを与えてくれたこの少女に感謝した。
船乗りは常に危険と隣り合わせである。
永い航海の間にはこの様に賊に襲われることもあるし、
風を読み間違えた所為で目的とは違う場所に不時着することもある。
あるいは嵐にあって船体が破損することもあれば、
乱気流で空に投げ出されることもある。
例え生き残っても、船乗りとしては死んだも同然の怪我を負ってしまえば意味がない。
歳を取り、船に乗れなくなっても同様だ。
船長はそんな死んだ船乗りを何人も見てきた。
船を降り、陸の上でかつて自分がいた世界を眺めるだけになった同胞を何人も知っていた。
憧れの、後悔の、憧憬の視線でかつての世界を眺める元船乗りたち。
だがその中に、数こそ少なかったけれど笑みを持ってそれを為す男たちがいた。
笑いながら、後悔などないとかつての世界を優しい瞳で見る男たちがいた。
それを不思議に思いながらも、それでもいつか自分はそうなりたいと思った。
そうなれればいいとずっとずっと思っていた。

「なに、気にすることはないよ、お嬢さん。
 わたしも歳だ。そろそろ船乗りとしての寿命が近づいてきたと思っておったところだ。
 惜しむらくはこの船を副長に譲ってやれんことだが」
「ご心配なく、船長。自分の船は自分で調達します」

副長もまたにこやかに言った。
長年に渡り船長の女房役を勤めてきた忠実な男は、素直に喜びを現していた。

「ありがとうよ、お嬢さん」

船長は深々と頭を下げた。
船乗りとしての最後の最後に、このような客を運ぶことが出来た。
誇りをこの胸に取り戻すことが出来た。
船と引き換えに恩人を救うことが出来た。
自分はこの先、ずっとずっとこの時のことを思い出すだろう。
それは夜の闇の中でも消えぬ光。冬の寒さの中でも消えぬ燠火。
長い長い航海の間に何度も自分を導いてくれた星明りのように、
この思い出はこれからの自分を導き、この胸の奥で輝いてくれるだろう。

「本当にありがとう。
 船乗りとしてのわたしはこの航海で死ぬだろうが、どうやら笑って逝けそうだ」


553 :ゼロのガンパレード:2007/10/14(日) 02:34:56 ID:iPZrlaRX
以上です。
あじゅじゅしたー

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:37:51 ID:G89BzxZY
乙じゅじゅしたー
何だかウェールズが相当な悪党に見えてワロスw

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:39:09 ID:9nhuxtVv
あじゅじゅしたー
読んでると自然に頬がにやけてくる

556 :ゼロのアルケミストの人:2007/10/14(日) 02:41:42 ID:N+Nxs7F7
乙&GJ! カッコいいよ、船乗り。惚れそうだよ、船乗り(なに
そして待っている人が居るとは思えないが、久し振りに書いてみた。
投下してOK?

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:45:19 ID:X1xGw152
おK

558 :ゼロのアルケミスト 五話:2007/10/14(日) 02:48:06 ID:N+Nxs7F7
自分で言うのもなんだが私 シエスタは仕事熱心な方だと思う。貴族様と接するのは緊張するけど、それで仕事がイヤになった事は無い。
もちろん働かなければ生きて行けないという理由も無きにしも非ずだが、それでもお仕事にはそれ以上の意味を感じている。

「はぁ……」

でもそのお方に会わなければならない時だけは、気の抜けた溜め息が漏れてしまう。
手には頼まれた洗濯物を満載した籠を持ち重い足取りで進むのは、今まではメイドすら余り行かなかった中庭の一角。
広くてガッシリとした石造りの小屋、その扉の前で大きく深呼吸。まるで魔王の城に突入する勇者様……のような気分。

「ミス・パラケルスス、仰せつかっていた洗濯物をお持ちしました」
「は〜い」
「あれ?」

何時もの優しい声は建物の中からではなく、その後ろから聴こえてくる。そちらには周ってみれば、立派な菜園が広がっていた。
貴族様が好んでする花を中心とした庭ではない。文字通り様々な植物が畑のように整然と並んでいる。

「わ〜……ヒャッ!」

思わず故郷の風景を思い出して漏らしてしまった歓声は、後ろから私の胸を揉む手の出現で素っ頓狂な悲鳴に変わる。
恐らくアノ人だ。もう何度目かなんて数えていないけど、微妙なテクニックでクセに……しっかりして、私!!

「ご苦労様〜いつも頼んで悪いわね」
「イエ……メイドの仕事ですから」
「じゃあ私に改造されるのも…「違います」…チェッ!」

何とか否定の言葉を搾り出すと、胸を揉んでいた手は離れる。声の主は残念そうに私の前へと周った。
現れたのは間違いなく絶世の美人。にこやかな笑みを絶やさない妙齢な女性。紫色の長い髪はキラキラと輝き、しみ一つ無い白い肌。

「もう〜いい加減にOKしてくれれば良いのに〜」
「こればかりはダメです、ミス・パラケルスス」

そんな話をしながらもミス・パラケルススは土を弄り、植えられた植物に水を与えていた。
私のお給金何か月分するか解らない服は所々土に汚れている。これは普通の貴族様ではありえない事。
異国のメイジであるこの人は学園にお仕えしている平民が持つ貴族 メイジに対する認識を容易く打ち壊している。


559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:48:52 ID:AsqM/v8X
支援要請了解!

560 :ゼロのアルケミスト 五話:2007/10/14(日) 02:50:17 ID:N+Nxs7F7
「クラリスでいいわよ? 他のメイドたちにもそう呼んでもらっているから」
「はい、クラリス様」

この人はとにかくとっつき易い。どんな時でもニコニコ微笑んでいる。そして私たち平民を下に見ていないのだ。
何か頼みごとを仰せつかった時は『お願いね?』とか『手間を取らせてごめんなさい』。やり終えれば『ありがとう』や『助かったわ』なんて言ってくれる。
貴族様が平民を下に見るのは当然であり、メイドにいちいち配慮やお礼などしないのが普通。
今までそうやって来た皆からすれば、お礼と言うのは味わったことが無いある種の快感だったのだろう。
だから私の同僚もクラリス様にお呼びがかかると実に嬉しそうだし、仕事をやり終えた時も満ち足りた表情。

「そうそう! 話は変わるけどシエスタちゃん!」
「はい、なんでしょうか」
「魔法……使いたくない?」
「結構です!」

話は振り出しに戻ったらしい。そう言えば他の子もこんなお誘いを受けているのだろうか?
クラリス様が不思議なのは何もお礼を言ってくれるなんて小さな事に縛られない。
『怪我を魔法で治してくれた』とか『風邪に効く魔法薬を貰った』。果ては『故郷の姉に安産祈願のお守りをくれた』みたいな言う話は良く聴く。
プライドなんて何処吹く風で、誰にでもメイジの特権たる魔法や高いだろう薬などを軽々しく与える。
本人曰く『データが欲しい』とのことだけど、効果があるのだから貰った人は大喜び。

だけど……私はこの人が怖い。

改造されそうになるからって言うのもあるけど、大きな理由はソレではない。
本当に怖いのは笑顔。いつもニコニコと笑っている事が逆に怖いのだ。裏も表も無さ過ぎる笑みは狙ったように邪気を取り除いた結果なのでは?
本当に自分が失礼なことを考えていると解っているのだが、そんな思考が止まらなかった。

「あの……クラリス様?」
「なにかしら?」
「そのハシバミ草……大きすぎませんか?」

しかし目の前の怪奇現象でそんな恐怖心が吹き飛んだ。良く考えたら作ったばかりであるはずの菜園で植物が実をつけているのはオカシイ。そして現在進行形で山のように大きくなるハシバミ草の塊。

「調合を間違えたかしら……」
「なっなんのですか?」
「肥料」

オカシイ。肥料って言うのは植物の成長を促す物で、葉っぱに目が付いたり、蔓が動き出すようなものでは(ry


私は数日ハシバミ草が食べられなくなった。


561 :ゼロのアルケミスト 五話:2007/10/14(日) 02:53:09 ID:N+Nxs7F7
ギーシュ・ド・グラモンは混乱していた。『なぜこんな事になったのだろう?』と。
僕は今闘っていた。残念ながら決闘なんて良い物じゃない。ゼロのルイズ曰く『実験』と言う事らしい。

「ギーシュ、ボサっとしているとさっさと終わっちゃうからしっかりやんなさい!」
「うるさいな! ゼロのルイズの使い魔なんて相手に……『斬!』…あれ?」

ルイズにぶつけていた反論は中断せざる得なかった。視線をワルキューレに戻せば、中心で真っ二つに両断された青銅が地面を打ち、鈍い音を立てる。

「どう、エルザ。デルフの切れ味は」
「申し分ありません」
「当たり前だぜ、何せオレ様は……」
「はいはい。解った解った」

もちろん真っ二つにしてくれたのはルイズの使い魔であり、ミス・パラケルススの人造生命体のエルザ。
白い肌に銀色の髪、幼い少女の姿だが感情を廃した表情はやはり人間ではない何かを感じさせる。
戦闘用らしい黒の防護コートに身を包み、手にはなにやら良く喋るインテリジェントソードを握っていた。
これでルイズの声で『うるさいうるさい!』とか言えば灼○のシ○ナなのだが……何を考えているんだろう?

「ギーシュ! さっさとワルキューレを出しなさい」
「何で僕がこんな事を……」
「あら? ギーシュ・ド・グラモンはゼロのルイズに背を向けるのかしら?」
「ッ!? 冗談じゃない!」

思わず叫び造花の杖を振ってワルキューレを作ってから後悔した。上手い事自分は乗せられているんだと気が付いて。
だがもう遅いようだ。敵の出現を喜ぶようにエルザが走り出す。戦闘用に調整されているらしい身体能力は半端ではない。
瞬く間に大剣に両断される無数のワルキューレ。ただ負けるなんてイヤだから、必死に指示を飛ばしているというのに全く相手にならない。
歯痒い! もう決闘ではないとか、唯の実験なんて無意味な慰めだ。そんな様子をみて勝ち誇り、笑っているのだろうルイズを睨みつけて……

「なんでそんな真剣な顔を……」

手に持ったメモ帳に戦闘を睨みつけながら、何かを書き連ねているルイズが居た。ブツブツと呟いては首を傾げ、熱心にメモを取る。
『実験だ』と確かに言われては居たが……どうやら彼女は他人も何かが進んでいるようだ。魔法など具体的なことではなく、志の面で……

「イタッ!」

ルイズに見とれていたのは五秒に満たない程度だったはず。だと言うのに僕は何かに首を掴んで押し倒されている。
自分の状態を理解すると視界には僕の首元を押さえたまま、大剣を逆手にして振り下ろしてくる銀髪の少女。
その目は僕を殺すことをなんとも思っていないガラスのようで……ってギャ〜!! なんか殺されそうになってるけど!!

「ストップよ、エルザ!!」
「しっ死ぬところだったぞ!?」

ビタリとご主人様の命令で止まったエルザを払いのけて、怒鳴った。貴族は何時でも取り乱してはならないのだろうが、命がけとなると話は別。
だけどようやくメモ帳から目を離したルイズは実に単純に言い切った。

「ゴメン、エルザに貴方を『倒せ』って命令したけど、『殺すな』って言うの忘れてた」
「君は頭までゼロなのか!? そんな理由で殺され…『マスターの悪口は許さない』…ゴメン」

ピタリと背後から首筋に当たる冷たい感覚に、僕の最後の嘆きは遮られた。珍しそうに集まっていたギャラリーからは笑いが聞こえる。
世の中はこんな筈じゃなかった事ばかりである。


562 :ゼロのアルケミスト 五話:2007/10/14(日) 02:55:26 ID:N+Nxs7F7
「やっぱり武器を持つとエルザは強くなるみたいね」

ギーシュを相手にした実験も終了して、ルイズはメモ帳に書き連ねたデータに目を通す。
あの後デルフ無しでギーシュと闘ってもらったが、やはり苦戦した。
そこからわかる事は武器使用による有効打の増加だけではなく、エルザの動きそのものが違うと言う事。

「エルザ、デルフや武器を持っている時ってどんな感じ?」
「私が本来持っている能力以上のモノを引き出している感覚があります。具体的に説明する事は出来ませんが……」
「なるほど……」

宝物庫が見える中庭の一角で、私はエルザに膝枕してもらいながら、思考に耽っていた。ア〜実に落ち着く。この膝は良いものだ……あれだけ運動したというに汗の匂いが全くしないし、弾力が違う。
因みにエルザの今の格好はクラリス様から貰った防護コートを脱ぎ、戦闘用にと作ったフィットする素材で作られたタイトな黒の上下。
露出した肩と太腿がなんとも素晴らしい……アレ? 思考がクラリス様のようになっている。汚染されてしまったのだろうか?

「使い魔の幼女に膝枕させている時点で、充分に踏み外してると思うぜ? 娘っこ」
「黙れ、バカ剣。クラリス様に溶かして作り直してもらうわよ?」
「ヒィ!? アソコだけは勘弁してくれ! もうアソコには……あの魔女に弄られるのはイヤだ〜!!」

エルザの横に置いた剣 デルフリンガーがカタカタと音を立てて震えている。なにやらトラウマがあるらしい。
買った日に錆を落としてもらおうとクラリス様に預けたら、錆がキレイに落ちて華麗な装飾が施された握りに換装して帰ってきた。
でもどうやらその過程でトラウマが出来たらしく、彼女の名前を出せば無条件でこの剣は大人しくなる。


563 :ゼロのアルケミスト 五話:2007/10/14(日) 02:56:44 ID:N+Nxs7F7
「さて……今度は私の魔法の練習ね」

未だにエルザの膝から頭を起こさないが、取り出したのは杖。合いも変わらず爆発ばかりだけど、それでも私は練習していた。
いつかチャンと当たるようになれば、並みの攻撃魔法よりも威力が高いと言う事に気が付いたから。

「レビテーション」

ポツリと呟いてみた。いつも真面目に狙って当たらないのだから、不真面目にやってみた。発想の転換は大事!だとクラリス様もいつも言っている。あの人は思考が転換どころか、回転していて一般人は付いていけないけど……

「ドゴォォン」

何処かで爆音が聞こえた。頭を起こして見てみれば、煙を上げ微かにヒビが走る宝物庫の搭。
アァ……不真面目にやると見当違いな場所が爆発するようだ。こうしてまたルイズは賢くなったのである。

「アレって……ゴーレム!?」

知識の進展に寄与した搭を感慨深げに眺めていると、不意に立ち上がった巨大な土の人型。
トライアングル以上の土メイジが操っているだろうゴーレムが巨大な拳を振り降ろした。
先程とは違った轟音に耳を塞いでいたら、あっけなく崩れ落ちる外壁が見える。
アレか? 私の爆発のせいだろうか? スクウェアクラスメイジが数人で固定化をかけた壁がまるでゴミのようだ!!

「まさか土くれ?」

物騒な事を考えていたらゴーレムの肩から宝物庫へ侵入するローブを纏った人影が見えた。
数秒と経たずに出てきたソイツの手に中には何かのマジックアイテムが抱えれている。反転したゴーレムを呆然と見送って私はまずしなければならない事をする。

「エルザ……」
「はい、マスター」
「ついでにデルフ」
「俺はオマケかよ」

真剣な声で呼びかけ、真剣な瞳を向けて私は成すべき事をする。それは……

「これから色々と強奪の経緯を聞かれるわ。その時に……私の魔法の事は言わないように」

成すべき事は口止め。『私の爆発がきっかけでゴーレムが搭を破壊できました!』なんて決して知られてはならない。
懲罰どころか退学処分だってありうる……アァ、恐ろしい!

「解りました、マスター。決してマスターが私の膝枕上からテキトウに魔法を唱えた事は口外しません」
「……もうちょっと言葉をオブラートに包みなさい、エルザ」
「申し訳ありません」


564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:57:14 ID:S0lJimDN
支援

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 02:58:00 ID:SVJXW0fZ
ギーシュが造り出せるワルキューレは七体までじゃ…?
とりあえず支援

566 :ゼロのアルケミストの人:2007/10/14(日) 02:59:06 ID:N+Nxs7F7
以上でした〜クラリスの出番が少ないな〜と我ながら思う。
そしてドンドンオリキャラ化していくエルザ。だってカードだもん。キャラなんて解んないもん♪
と可愛く誤魔化したいw

567 :ゼロのアルケミストの人:2007/10/14(日) 03:04:51 ID:N+Nxs7F7
休憩を挟んだら回復と言う方向で……ゴメンなさい>ギーシュのゴーレム

ついでに解る人が居るか解らないけどカード的にエルザを表現すると
名前は「ゼロの使い魔 ホムンクルス・エルザ」
能力は精神力1 攻撃力2 耐久力1 インターセプトって感じで。

イヤ……ただそれだけw


568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 04:25:13 ID:KPgUllEa
夜更かししてたら投下確認そして乙!

最早キャラの濃い使い魔にルイズが影響されるのはお約束を全速力で通り越して最早伝統にして必然の儀式

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 06:39:07 ID:8dwCJFx0
夜更かししてたら朝になっちゃった・・・

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 08:12:00 ID:075/6Q5u
亀だが
>>407
ピエールワロタw

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 08:58:09 ID:hwedbZfs
腐りきってるwそれにキモいwwwwww

572 :双月の女神:2007/10/14(日) 09:55:01 ID:6H1Ii1y/
どーもです。2週間のご無沙汰です。
5分後投下、いいですか?

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:00:04 ID:L1r9kYaq
支援態勢に移る

574 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:00:44 ID:6H1Ii1y/
感謝です。では逝きます。




――――――魔法学院での使い魔としての初日において、騒動に巻き込まれたミカヤ。
メイジの名門グラモン家の四男ギーシュに、因縁をつけられた。

決闘はハルケギニアにおいて、古来から貴族の誇りと、掛け替えの無いものを守るために、
命を懸けて行われるメイジ同士の一騎打ち。
そのため、ここトリステインにおいて、「女王から授かった命を無駄にすることの無きようにする」措置として、
決闘禁止法が敷かれていた。

しかし、その法は平民との間、または他国のメイジには適用されていない。
そこをギーシュは逆手に取り、自らの誇りを取り戻す名目で、決闘を申し込まれた。

ミカヤの召喚者であり、姉のように慕うまでに信頼を寄せるルイズには、許容出来るものではなかった。

食堂の給仕の手伝いの過程で、親交を築いたメイドのシエスタも、メイジの魔法を使えることの恐ろしさを知るが故に、
二人はすぐさま静止しようとするものの、ミカヤはそれを断り、決闘へと赴く。

大鏡で事を見守る、オスマンとコルベールを除く、当事者であるミカヤ自身すらも、この決闘が真に何を意味するかを
未だ知らない。
この決闘こそが全ての始まり。新たなるハルケギニアの伝説の幕開けになることを――――――

575 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:02:51 ID:6H1Ii1y/






ファイアーエムブレム外伝 〜双月の女神〜

第一部 『ゼロの夜明け』

第六章 『神の頭脳(ミカヤの章)』





『風』の塔、『火』の塔の間にある広い中庭、ヴェストリの広場。
日中に関わらず、あまり日の差さないこの校庭は、決闘騒ぎを聞きつけた生徒が溢れ、その中心に大きな円を作っていた。
その中心に、自らこそが、これから行われる劇場の主役であるかのように振る舞い、観衆にアピールするギーシュ。

「諸君!決闘だ!!」

青銅であしらった紅薔薇の花弁をつけ、細部すらも忠実に再現した、指揮棒程の長さの杖を右手に持ち、掲げての大音声。
生徒達も歓声をあげ、はやし立てる。

「ギーシュが決闘するぞ!」
「相手は平民のメイジだ!」
「新入りのメイドらしいぞ!」

歓声に優雅に左手を振るギーシュ。しかし―――――

その歓声も、広場に響いた、澄んだ金属音に静まり返る。

振り向く一同の視線が、一ヶ所に集中するとそこにはメイド服を纏った銀髪の女性。
しかし、その服装にはあまりにも物々しい、本を数冊納め、杖を下げたホルダーを腰に巻き、右手には明らかにつくりが
異なる、美しくも神々しい長杖。
先程の金属音は、この長杖が地面をついた音だった。
一歩一歩、杖をつきながら静かに歩む姿に、生徒達は目を奪われ、彼女の道を開く。
一部の実力あるメイジ達はここに来て、理解した。
メイド服姿のこの女性―――ミカヤこそが主役であり、ギーシュは憎き敵役なのだ、と。






576 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:05:21 ID:6H1Ii1y/
それを理解できる一人―――『雪風』の二つ名を持つ、真っ直ぐな空色の短髪の少女、タバサは興味が無さげに本を
読むふりをしつつ、ミカヤを赤い楕円縁の眼鏡越しに、その鋭い視線で注意深く観察している。

「全く、ギーシュも馬鹿よね。ミス・ミカヤに決闘だなんて。」

その右隣にはキュルケが呆れたように、台詞を投げかける。
タバサを挟む位置にルイズ。

「どうして止めないのよ!?」

自身だけでは止められないと考えたルイズは、ミカヤと面識を持ったキュルケに、仇敵に頭を下げてでも止めようと思い、
声をかけた。
その後、キュルケはタバサに事情を話し、共に中庭に来たのである。

「だって、止めたら面白くないもの。」

一縷の期待を裏切るように、そんなことを事も無げに言ってのけるキュルケ。
彼女にしても、退屈な日々の娯楽を欲していたのだ。

「あの人・・・、戦いを知っている・・・。」
「どういうこと?タバサ。」
「え?」

自身の親友とも言える少女が、感情の読めない声で話し始めるのを聞く。
ルイズも初めて会話の機会を持った、この無機質な表情の少女の言葉を聞く。

「・・・あの身のこなし、現役を退いて長い。でも、あの人は幾つもの戦いを潜り抜けているように見受ける。」
「そ、そそそうなの。」
「なら、ギーシュには勝てるわよね?」

その言葉に、ルイズはどもりつつも、内心安堵する。
キュルケの問いに当然、というように軽く頷くタバサ。

「・・・長年退いていた身体の反応と、培ってきた戦場の勘の摺り合わせが終わった時、決着。」
「あらら。」

タバサの言葉に、ミカヤの正体を知れば、更に愉快なことになろう、とキュルケは笑みを強めた。
ルイズもミカヤの勝利を疑ってはいないが、自身の大切な『姉』に怪我が無く終わることを願った。

「ミカヤお姉さま・・・・・。」






577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:05:22 ID:hwedbZfs
いや、伝説の幕開けはせめて子供の喧嘩(よわいものいじめ)じゃなくてせめてフーケ、王道なら対レコン・キスタあたりにしようよ支援

578 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:08:41 ID:6H1Ii1y/
闘技場の舞台のようにミカヤとギーシュを囲む生徒達の前では、幕前の寸劇が繰り広げられている。

「とりあえず、逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか。」
「退けない理由がありますから。」

あくまで貴族らしく、地位の高い者としての大柄な口調で告げるギーシュに、そう返すミカヤ。

「ほう、それは何かね?元は貴族であったろう君が平民に身をやつしたことに関わるのかな?」

このハルケギニアにおいて、メイジは須く貴族。始祖ブリミルの御世から、魔法を与えられた人々の子孫故に、
力と名声を持つ。
その貴族が平民に下る時は、咎を成した者か、出奔した者になるということ。
自身は末男とは言え貴族。そうした驕りの感情でミカヤを愚弄する。

「友人のため。今はそうと申しておきます。」

そんな言葉の毒を気に止めず、淡々と告げる。

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:10:37 ID:BfQWVdev
すべからくは全ての意味じゃないけど支援

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:11:00 ID:TuVdn3ly
短く分けすぎじゃないかなぁ支援

581 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:12:11 ID:6H1Ii1y/
実の所ミカヤは、シエスタの思いつめた想念を感じなければ決闘を受けることはせず、穏便に済ませようとした。
だが、シエスタがミカヤの為に、ここトリステインにおける大罪、メイジ殺しを自ら被ろうとしたのだ。
そして同時に、彼女のルーツが『こちら』―――テリウス側の、自身が最もよく知る者であるということも。
だからこそ、この決闘を受諾した。
さらには、今後ルイズを守る為には、嘗ての戦場の勘を取り戻し、自らを再び、戦向きに身体を鍛えなおす意味合いもあった。
決闘の後は、シエスタに自分の予想が正しいかを聞くことを考え、思考を決闘に戻す。

「ふっ、麗しいことだ。
では―――――、始めようか。」

そんな思慮も知らず、ギーシュは薔薇の杖をミカヤに突きつけ、開幕の為の名乗りを上げる。

「僕はギーシュ・ド・グラモン!名を表すは『青銅』!
誇り高き魔法将軍の家系、グラモンの末男!」

それに合いの手を入れ、ミカヤもまたギーシュに聖杖『マトローナ』を向ける。

「私はミカヤ。
名乗るならば、私の名を表す二つ名は―――――」

自らを寄り代とした女神が、嘗てあるべき姿の時呼ばれたもの。
民の、ヒトの解放の証。
幾つかの二つ名で呼ばれた中で、一つを取り、名乗りを上げた。

「―――――闇夜を晴らす暁。すなわち、『暁光』。」

582 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:15:01 ID:6H1Ii1y/
「・・・・・なんだって・・・!?」

ギーシュはその名乗りに、そう小さく呟き、内心かなり動揺するものの、誇りと虚栄心でひた隠しにする。
ミカヤの召喚に立ち会った彼は、その姿、雰囲気。全てを覚えていた。
眩いばかりの銀髪に、暁を思わせる金色の瞳。
改めて見れば正に眼前のメイド服を着た女性は、『ゼロ』と蔑んだルイズが召喚した『女神』そのもの。
しかし、彼女が仮にそうであったとしても、既に賽は投げられた。

「・・・ほう、『ゼロ』のルイズが呼んだ、彼女には余りにも釣り合わない『女神様』の名と瓜二つとはね。」

貴族の誇りに懸け、退くことは叶わない。

「しかし、罪人のメイジには過ぎた二つ名と名前だ。この決闘で返上してもらおうか!」

そう言い放つと同時に、杖を横へ振りぬく。
それにより舞い散った青銅で出来た幾つかの花弁が、鎧を纏った女神を象った、人間と同身長の、美しい造形の青いゴーレムを
作り出した。
その数、7体。

「僕の系統は『土』。『錬金』で生み出せし僕の武器、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手しよう。」

剣を、槍を、斧を持ち、ゴーレム達は此方を威嚇する。
それを見届けたミカヤは表情を落とし、読まれないよう俯く。

「ミスタ・グラモン。貴方は一つ、言ってはならないことを言いました。」

静かに震える心の中にあるものは、『怒り』。

「この世界で出来た、私の大切な『妹』の心を踏みにじる・・・」

それに呼応するように、額に刻まれた文字が光を帯び、浮かび上がる。

「『ゼロ』と言う言葉を告げたことです。」

引き締まった表情の面を上げると同時に、光はいっそうの輝きを纏う。

そして、轟、と音を立て、風が吹いた。

583 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:18:06 ID:6H1Ii1y/
ミカヤの怒りに、神の頭脳の力に応え、活性化した光の精霊達が彼女を金色に染め、ベールが如く、尖塔が如く纏う。
銀髪が舞い上がり、正しくその姿は、眼前の愚者に裁きを下す、『女神』。

「ご安心を、オールド・オスマン。」

『遠見』で此方を見ているであろうオスマンに、告げつつ、左のホルダーから『ライト』の書を取る。

「彼を傷つける事無く、終わらせます。」

長杖を軽く右下へと振り抜くと、眼前の『ワルキューレ』を鋭く見据えた。




584 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:20:51 ID:6H1Ii1y/
以上です。戦闘と決着を引っ張りましてごめんしてください(汗)。
後、細かい指導多謝です。
では、失礼をば。

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:28:46 ID:VXOK3DAK
双月の人、乙っした〜。

前から思っていましたが。
wikiに登録するときに各レスで区切られた場所が、改行どの程度あければ良いかに結構悩んでいますので、
一応登録したのでチェックお願いします〜。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:29:03 ID:hwedbZfs
GJあえて一言ものもうす
>ミカヤこそが主役であり、ギーシュは憎き敵役なのだ、と。
露骨な主人公持ち上げと、対照的なキャラヘイトは止めたほうがいいかと
この状況に観客たちがこのような感想を抱く根拠は全くありませんから

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:34:02 ID:lwxpe4Je
>>586
そんなのはほかの作品だって同じだろ
このスレの作品の約半数はそんなのだ

588 :双月の女神:2007/10/14(日) 10:36:13 ID:6H1Ii1y/
皆さん多謝です。
去り際にもう一言。

皆さんの指導に従い、おかしい文は改訂してwikiします。
では。


589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:39:43 ID:rZVNyPHj
>ミカヤこそが主役であり、ギーシュは憎き敵役なのだ、と。
作者が地の文で説明してしまったらアウトだな。
かなりムカついたわ。

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:41:40 ID:lgg14YOy
>>586
ギーシュだから仕方がない。

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:44:56 ID:QyCgg4fo
この場合はミカヤのカリスマ…というのもなんか違うな?
ギーシュとの格の違い?てのもなんかおかしいな。
まあ、そんなニュアンスの何かを示してるんだろうから良いんじゃね?

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 10:51:02 ID:hwedbZfs
ニュアンスは思わせぶりにするものであってあからさまに書いたのでは意味が無い

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 11:01:28 ID:x2yTC74+
一言申したら後は黙ってないと俺の理想通りの書き方じゃないからヤダヤダと化すぞ。

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 11:19:02 ID:KPdc+r1n
ネギまの楓とか召喚されたら、いろんな意味で驚かれるだろうなぁ
忍法の類はさることながら、

身長180cmのモデル体系で タバサよりも年下 だと言う事にw


>>452
ゲーム版に獣人とのハーフがおったぞな

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 12:48:10 ID:kwT+E6g0
ID:hwedbZfs
ID:rZVNyPHj
そんだけ文句をつけるなら自分で書いた方が早いんじゃないか

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 12:54:16 ID:Tdio3NaU
これはあれだ…よつばを召喚して、少し変な楽しい日常を

ダメだ、話が進まん

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:05:06 ID:Y/D28zZ0
誰かディードリッヒ高原を召喚して、ガリア王を楽しませて平和な世にしてくれ

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:06:11 ID:DFT5dixV
>>596
その日常風景があずまタッチで再現されたんだがどうしてくれる。
「フーケは足太いな」とか

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:24:27 ID:hwedbZfs
>>593
同じ一言についてだが何か後煽り乙。

自分で同じネタで書いたらそれ盗作。
CM理想郷みてねw

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:34:45 ID:hXeNHfnY
>>598
ちがう!フーケさんの足は太くない!
むっちりとしていながら足首がきゅっと締まったえろ美脚なんだ!<論点がずれてます

あとオールドオスマンは乳より尻が好きな爺さんだと思うんだが


601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:44:17 ID:I5aKac06
いや、やはり乳だろう。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:46:32 ID:kG/yN8oY
乳を愛でつつ尻も堪能できるお人だ

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:51:22 ID:EqYkoTQk
乳とか尻とか、そこに優劣はない。
オスマン老の微かに残っている良心で、おマチさんの乳を揉んでいないだけなのさ。あの老人には、揉むと言ったら揉みしだく気迫がある!

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:54:46 ID:DFT5dixV
>>603
>オスマン老の微かに残っている良心
結局ロングビルさんはストレスを溜めていくわけですねw
しっかり報復しているけど、精神的なダメージは中々癒えないでしょうねwww


605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:57:57 ID:hXeNHfnY
ううむ、俺はオスマン老を見誤っていたということか…
尻にも乳と同じだけの情熱を持って執拗に撫で揉み挟むのがオスマン流なのだな…。

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 13:59:20 ID:AmqNeVPs
そういやメトロイドクロスのコルベール先生は、
その乳と尻の両方をゲットしてるんだよな。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:02:06 ID:21aHIGDo
…と言うより、あのお爺ちゃん先生はヤリたい盛りなだけじゃね?
乳や尻がどうこう以前に。

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:13:14 ID:eVoxzYHj
貧乳がステータスだなんて戯れ言は俺は認めない
でもルイズはOK

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:19:46 ID:hXeNHfnY
とりあえず、マチルダさん以外で美尻の持ち主って誰がいるだろう?
いや、たまには切り口を変えてみたくて。

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:45:05 ID:zHTmFblr
個人的にはモンモランシーあたりは美尻だと思っている。

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:47:11 ID:pDeuRft6
とりあえずこのスレに変態という名の紳士が多いのはよくわかった。

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 14:53:54 ID:XiIMG1go
逆に考えるんだ>>611
おっぱいが嫌いな男性などいないように、変態じゃない紳士などいないと考えるんだ

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:02:46 ID:t1/lyOJg
>>611
変態紳士など、我々は何先年も前に通過した道だっ!

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:09:52 ID:cVyFlgVB
>>611
変態という名の紳士=タキ○ード仮面様でおk?

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:11:25 ID:Lq3Q3DS4
乳だの尻だのエロが話したいなら
避難所かエロパロ板に行ってくれ

書き手にはエロを書くなと言っておきながら、読み手はエロ談義OKて、
何の為のテンプレやら

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:11:55 ID:075/6Q5u
むしろバスタードの某悪魔ではなかろうか

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:16:38 ID:kXCvF4uv
>>613
変体紳士と聞いて兄弟板の
卿を連想したおれは毒されている

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:16:38 ID:U8zIJ5Tv
この変体紳士どもが!


619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:27:57 ID:rtObII81
18禁に両足突っ込むような深いエロ話なら避難所が良いと思うけど、
乳だ尻だと言ってる程度の、少年漫画雑誌程度のエロ話に目くじら立てんでも。

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:36:46 ID:OZZzU3aa
変体紳士といったらチャンピオン紳士のことだろ…

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:42:06 ID:1OACsl6q
クマキチくん…

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:42:58 ID:dXGie1JR
トライガンのレガード・ブルーサマーズとかはどう?

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:49:47 ID:Ep885iKV
どうって……どうしろと?

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:51:20 ID:ogKS9pJp
あんなナイブズ狂呼んでどうすんだよどうにもなんねぇよ

625 :Mr.0の使い魔:2007/10/14(日) 15:52:28 ID:/Dz4759V
さてさて、久しぶりのトゥーカ予告。
前回から二週間、そろそろ忘れられられられた頃合いかしら。
一応五分ほど空けてトゥーカするわよぅ。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:52:32 ID:J/lOdXus
契約したらルイズ狂になるかもなw

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:57:09 ID:TYYwgfbV
支援にござる支援にござる!

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:57:19 ID:Yj0klPWX
ふむ、支援するかな

629 :Mr.0の使い魔 第二十六話(1/6):2007/10/14(日) 15:57:50 ID:/Dz4759V
 至近距離での爆発は、クロコダイルにも少なからぬ被害を与えていた。
湿気の多いこの空間では、砂になって衝撃を逃がす事ができない。全身
すす汚れや擦り傷だらけ、羽織っていた外套も壁際まで吹き飛んでいる。
 見るも無惨な有様だったが、クロコダイルは笑みを浮かべていた。

「こうもあっさり片付くとはな」

 煙の中から白い仮面が転がり落ちる。からからと音を立てる仮面以外、
それこそ肉の一欠片も残さずに、敵の体は消し飛んでいた。
 上階にいたメイジの驚愕が背中越しにもわかる。たった一撃、それも
失敗した【レビテーション】にこんな破壊力があるとは思うまい。完全
に無警戒だったモノがとんでもない活躍をすれば、どんな人間でも動揺
する。その意識の揺らぎは、歴戦のスクウェアメイジとの戦いにおいて
致命的な隙だった。

「はぁッ!」

 裂帛の気合いと共に、ワルドの竜巻が膨れ上がる。荒れ狂う風に跳ね
飛ばされた白仮面は、踊り場から投げ出されて墜落した。その姿が闇に
紛れて、それきり影も形も見えなくなる。魔法で地面への激突は避けて
いるだろうが、追撃する余裕はないらしい。

「何とか、片付きましたね」
「そうだな。取りあえずは一段落だ」

 僅かに疲れを滲ませたワルドの言葉に、クロコダイルも小さく頷く。
何度か指を曲げて痺れが抜けたのを確かめ、吹き飛ばされた外套を取り
に壁際へ向かう。
 埃を払って外套を羽織ったクロコダイルは、そこでようやくルイズが
デルフリンガーのすぐ傍らにしゃがんでいる事に気づいた。床に落ちた
仮面を拾い上げてまじまじと眺めている。

「何やってんだ、ルイズ」
「え、あ、別に」

 引き抜いたデルフリンガーを鞘に納めながらのクロコダイルの言葉に、
ルイズはハッとして顔を上げた。勢い余って手からすっぽ抜けた仮面が、
軽快な音とともに階段を転がり落ちて行く。
 思わず手を伸ばしたルイズだったが、すぐにその手を引っ込めた。敵
はすぐそこまで迫っているのだ、余計な事をしている暇はない。

「行きましょう。早くフネに乗らないと」

 掌に残る蝋燭のような手触りを思い出しながら、ルイズはそう言って
歩き出した。


 Mr.0の使い魔
  ―エピソード・オブ・ハルケギニア―

     第二十六話



630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 15:58:51 ID:Yj0klPWX
支援

631 :Mr.0の使い魔 第二十六話(2/6):2007/10/14(日) 15:59:33 ID:/Dz4759V
 『女神の杵亭』前の攻防戦は、再び膠着状態に陥っていた。
 傭兵達は同種の罠に嵌まる事を警戒し、また近接部隊が揃って火傷を
負ったため、最初と同じ遠距離攻撃のみに徹している。比較的軽傷で沼
から脱出できた者の方が多いのだが、それでも数人、炎に絡めとられて
絶命した。半ばまで泥に沈む黒ずんだ死体は、それを見る人間に恐怖と
嫌悪を抱かせる。もう一度突撃して同じような反撃を受ければ、自分も
死体の仲間入りをするかもしれない――明確な死の可能性が、積極的に
攻め込む事を戸惑わせていたのだ。
 翻ってギーシュ達三人も、亀のように宿の中に引き蘢っている。特に
ワルキューレを七体全て精製した事に加え、広範囲に【錬金】をかけた
ギーシュは、すでに疲労困憊でコモン・マジックも使えない。キュルケ
とタバサ、そしてヴェルダンデに守られ、柱の裏で息を乱していた。

「は、は……我ながら、みっともない。こんな無様な姿を、女性の前で晒すとはね」
「何言ってるの、ギーシュ。あなた、すごく素敵だったわよ」
――もぐもぐ

 力なく呟いたギーシュを、キュルケとヴェルダンデが労う。隣で呪文
を唱えるタバサも、いつもとは違う温かい眼差しで彼を見つめた。囮と
して、ギーシュはドットとは思えないほどの大活躍を見せたのだ。力を
使い果たすのも無理はない。
 友人達の心遣いに、ギーシュは自嘲した。弱気な姿を見せては相手に
嘗められる。だからこそ冷徹に振る舞って心理的優位を得た。同時に、
余裕がある所を見せてキュルケやタバサに心配をかけさせまいとした。
だというのに、引っ込んでしまえばこの様だ。これでは彼女らに、また
自分にこの場を任せてくれたクロコダイルに対して、とても格好がつか
ないではないか。
 ギーシュの内心に気づいたのか、キュルケは悪戯っぽく笑う。普段の
妖艶な笑顔とはまた別の魅力があった。

「ねぇ、ギーシュ“隊長”。あたし達にも活躍させてよ。
 お祭りは見るだけじゃなくて、参加するのが楽しいんだから」
「そう、かい? じゃあ……この場は、君に、引き継ごう」

 ギーシュの意識はそこで途切れた。精神力が底をついて、気を失った
のである。
 目を閉じたギーシュの額に軽く口づけて、キュルケは玄関の外を見た。
隊列を整え直した傭兵達から何本もの矢が放たれ、暴風に弾かれて見当
違いな方向へ飛んで行く。あれだけ派手にやられて、再び突撃する気は
ないようだ。
 敵情を確認し、今度はヴェルダンデに目を向けた。主人に寄り添って
いたヴェルダンデは、キュルケの視線に気づいて鼻を鳴らす。

「ヴェルダンデ、もう少しだけ頑張れるかしら?」
――もぐもぐ

 自分の使い魔でない生物との意思疎通は難しい。ヴェルダンデが何と
言ったのか、その意図を完全に汲み取る事はキュルケには不可能だ。が、
ヴェルダンデもそれをわかっているようで、首を大きく縦に振り賛同の
意を示す。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:00:10 ID:Yj0klPWX
支援すればよかろうなのだ

633 :Mr.0の使い魔 第二十六話(3/6):2007/10/14(日) 16:01:49 ID:/Dz4759V
「いい子ね。それじゃ――」
「待って」

 意気込んだキュルケを、不意にタバサが引き止めた。

「どうしたの?」
「様子がおかしい」

 言われて、キュルケはもう一度外を見る。タバサの杖が指した先では、
傭兵達が一カ所に集まっていた。


「ここまで、だと?」
「そうだ」

 戻って来るなり、仮面のメイジは仕事の終了を告げた。
 いぶかしむ隊長の視線を受けても、メイジは平然としている。

「理由を聞かせてもらえるんだろうな」
「必要がなくなった……それだけだ。
 報酬は全て『金の酒樽亭』に預けてある。後は勝手にしろ」

 メイジの言葉に、隊長はしばし考え込んだ。
 依頼人から終了の旨を言い渡されたのだから、これ以上攻撃を続ける
のは体力の無駄遣いである。気前よく使い続けていた矢もタダではない
のだ。折角の残弾を減らす必要はない。貴族の子供にコケにされたのは
腹立たしいが、感情よりも現金の方が大切だ。
 考えをまとめて、隊長は頷いた。

「わかった、俺達はここで解散する」
「待てよ! あんなガキ共に嘗められたまま終われってのか!?」
「俺はそれでも構わん。わざわざ魔法を喰らいに突っ込むよりはマシだ」
「う……」

 血気盛んな一人が隊長に詰め寄るも、返ってきた言葉に口をつぐんだ。
左腕の火傷が疼きはするが、やはり単独で突っ込むのは無謀でしかない。
怒りを溜め込むか、それとも自分だけ突撃して怪我を増やすか。僅かに
迷いを見せたものの、最後には彼は前者を選んだ。
 他の者も似たり寄ったりで、結局全員が酒場へ戻る事に決めた。
 全員の意見が出揃うと、隊長は今度はメイジの方を伺う。

「さて、と。あんたはどうするんだ、メイジの旦那」
「ここでお別れだ。もう会う事もあるまい」

 最後まで横柄な態度のまま、仮面のメイジは闇に消えた。



634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:01:52 ID:ogKS9pJp
支援

>>626
ワルドが死んじゃうどころか絶殺されちまうよ

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:02:24 ID:Yj0klPWX
俺は支援を諦めないZE

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:03:43 ID:LaXOr0Uz
支援

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:03:44 ID:XTp1VV7w
今日からの新OPに出ないか期待したけど
徒労に終わったよ支援

638 :Mr.0の使い魔 第二十六話(4/6):2007/10/14(日) 16:04:03 ID:/Dz4759V
 クロコダイル達がフネ――『マリー・ガラント』号に辿り着いた時、
甲板では船員達が出港準備に大忙しだった。勝手に乗り込んで来る三人
に、彼らは最初こそ顔を顰めて詰め寄って来たが、ワルドが貴族派だと
告げると途端に掌を返した。何と言っても貴族派はお得意様であるから、
粗相があってはならぬ、という事らしい。
 遅れて現れた船長も、金貨数枚を渡されてあっさり乗船を許可した。
ワルドがグリフォンを呼び寄せた時にも、毛並みの良さや力強さを褒め
讃えて追加のチップを受け取るあたりいい根性をしている。
 もっとも、ルイズはそれがいたくお気に召さなかったようだが。

「信じられない! 仮にもトリステインの人間が、貴族派に媚を売るなんて!」
「彼らにも生活があるのだろう。貴族派は金払いのいい上客だからね」
「ワルドは貴族派が正しいって言うの!?」
「そうじゃない。ただ、価値観というのは人それぞれだ。
 王家への忠義を第一とする人間もいるし、とにかく報酬を優先する者もいる。
 このフネの船員、少なくとも船長にとっては、貴族派からの報酬が大事だというだけさ」

 宛てがわれた船室で不満をこぼすルイズ。ワルドは苦笑とともに自分
の見解を述べたが、それでもルイズは納得がいかないらしい。由緒ある
トリステイン貴族であり、またアンリエッタ王女に忠誠を誓う彼女には、
たかが金のために仇敵とも言える貴族派に与する船長達の行動が、国を
裏切るも同然に思えたのだ。
 立派な愛国心の持ち主だとワルドは頬を緩めたが、同時に幾ばくかの
危機感も覚える。この先はルイズの敵視する貴族派の膝元なのだ。ヘタ
な事を口にしては杖を向けられかねない。
 間違いが起こる前に、ワルドは一言釘を刺す事にした。

「いいかい、ルイズ。
 これからは不用意に貴族派をけなしたり、王党派を擁護したりしない方がいい。
 僕達が王党派だとばれたら、任務どころではなく敵に捕まってしまうからね」
「……わかってるわ」

 相変わらず不機嫌な表情だが、それでもルイズは頷く。自分の感情が
原因でワルドに迷惑をかけるのは本意ではない。彼の為にも、今だけは
我慢しようとルイズは決心した。

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:04:32 ID:Yj0klPWX
支援をしえん

640 :Mr.0の使い魔 第二十六話(5/6):2007/10/14(日) 16:06:42 ID:/Dz4759V
 同じく頷いたワルドは、今度はクロコダイルへと視線をずらす。港に
着くのが翌朝なので、クロコダイルは入って早々横になってしまった。
今は積み重なった藁の上で寝息を立てている――のだが、ワルドが用が
あるのはクロコダイルではない。

「少しいいかな、インテリジェンスソード君」
「……デルフリンガーだ。覚えとけ」
「では、デルフリンガー君。少し、聞きたい事がある」

 カタカタと鍔を震わせるデルフリンガー。渋々ながらも返事が返って
来た事に笑みを浮かべたワルドは、気になっていた事を尋ねた。

「桟橋での戦い、君は魔法を受け止めていたね。
 普通の剣ならあっさりと破壊されていたと思うのだが、君には何か特別な力があるのかな?」
「さてな。作られたのが随分昔だから、細かい事は忘れちまったねぇ」
「ならば聞き方を変えよう。デルフリンガー君は、魔法を吸収、あるいは無力化できるのか?」
「……」

 そこでデルフリンガーの声が止まった。
 不審に思ったルイズが横から口を挟む。隠し事をするのはワルドへの
不義理のようで、いい感じがしないのだ。

「ちょっと、デルフリンガー。この間実験したんだから、ちゃんと答えなさいよ」
「……あー、まぁ、そうだ。完全じゃねーが、ある程度なら吸収できる」
「ふむ。それは、どんな魔法でも?」
「モノによるさ。さっきの雷みてぇに、吸い込み損ねた分は持ち手がダメージを受けちまう」
「そうか。ありがとう、参考になったよ」
「どういたしまして」

 ぶっきらぼうに答えて、デルフリンガーは再び鞘に引っ込んだ。
 ワルドはと言えば、小さく欠伸をして壁に身を預ける。

「港に着くまでにはまだ時間があるな……ルイズも、今のうちに寝ておきなさい」
「わかったわ」

 頷いたルイズも、藁束を枕に横になった。



641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:08:00 ID:Yj0klPWX
デルフの思慮台無し支援

642 :Mr.0の使い魔 第二十六話(6/6):2007/10/14(日) 16:08:07 ID:/Dz4759V
 夢を見ていた。
 もう何年も前の光景。実家の庭にある湖のほとりで、まだ少年の域を
出ていないワルドがちいねえさまと楽しげに話している。幼いルイズが
二人の間に混ざろうとして、後ろからエレオノール姉さまにほっぺたを
引っ張られる。
 懐かしい日々の記憶。“今”のルイズは、それを上から眺めていた。

「―――」

 なぜだろう。
 温かな気持ちの中に、僅かに冷たいモノを感じる。

「――ズ」

 気づいてしまったからだろうか。
 ワルドが、ずっと昔からちいねえさまを見つめていた事に。

「―きるん―、―イ―」

 自分が、ワルドの“一番”にはなれな――。


「起きろ、ルイズ!」


 ハッとルイズは瞼を開けた。目と鼻の先ワルドの顔がある。一瞬火が
出そうなほど顔が熱くなるも、鋭い視線にすぐさま頭を冷やされた。横
で寝ていた筈のクロコダイルも、いつの間にか目を覚ましている。
 ただならぬ気配に、何かあったのだとルイズも理解した。

「何があったの?」
「フネが止まった。その直前に爆発音――いや、砲撃音が聞こえたから、多分空賊だ」

 空賊、文字通り空を縄張りとする盗賊である。フネを襲い、金品や時
には乗員の命すらも奪い取るならず者の集まり。逃げ場のない空という
領域に出没する彼らは、山賊や海賊と同様に危険極まりない存在だ。
 知らず知らずのうちに、杖を握る手に力がこもる。

「戦うの?」
「いや、敵がどんな武装を持っているかわからない。
 不用意に暴れると、逆上した連中が大砲でこのフネを沈める可能性もある」
「そんな! それじゃ、おとなしく捕まれって言うの!?」
「そうさ」

 横からクロコダイルが口を挟んだ。口元がつり上がっているのを見る
に、何か悪巧みをしているらしい。えげつない事だというのは、今まで
の付き合いですぐにわかった。

「……一応聞いておくけど。捕まって、それからどうするつもり?」
「賊相手に正面から戦う義理はねェだろう?
 連中が何を相手にしたのか、骨の髄“から”みっちり叩き込んでやる」

 愉しげに告げるクロコダイル。
 ルイズは頼もしく感じると同時に、喚び出す前の彼が海賊だった事を
思い起こして一抹の不安を覚えた。


   ...TO BE CONTINUED

643 :Mr.0の使い魔:2007/10/14(日) 16:09:27 ID:/Dz4759V
以上、二十六話終了。支援ありがトゥー!

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:11:31 ID:XTp1VV7w
乙でしたー!
次回は海賊の流儀を空賊に叩き込むクロコダイルクルー?

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:12:32 ID:j8KYZ2EL
GJ!!
ウェールズ…
本職の賊相手じゃ…

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:14:48 ID:w26XKfe6
GJ。
ヤベェ…。ウェールズがミイラになってしまう…。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 16:41:15 ID:Fmyq1izg
GJ
そうか空賊か・・・

648 :エンジェリック・ゼロ:2007/10/14(日) 17:14:53 ID:5OSE6ucQ
初めて投下します。
内容は「エンジェリックセレナーデ」のラスティ・ファースンが召喚される話です。
5分後ぐらいに投下します。

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 17:17:35 ID:FKQtZNgL
人を憎んじゃいけないから天罰支援

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 17:17:45 ID:S0lJimDN
投下前支援

651 :エンジェリック・ゼロ(1/3):2007/10/14(日) 17:20:39 ID:5OSE6ucQ
少女は静かに歌う。
その歌声は風と共に流れて行く。遠く遠くどこまでも。
これは天使の歌を歌う少女と、<ゼロ>と呼ばれた少女が奏でる物語。


エンジェリック・ゼロ


(何とか成功して欲しいものだが・・・)
コルベールはそう呟きながら、眼前の桃色の髪の少女を見守っていた。

その日、トリステイン魔法学院では毎年の恒例行事である春の使い魔召喚の儀式が行われていた。
魔法を使う者が生涯を共にするパートナーを決める為の重要な儀式である。
どの様な使い魔が呼び出されるかはその時まで判らない為、召喚を行う生徒は勿論
今年の儀式の監督を務めるコルベールも緊張を崩せない。
万が一、召喚した使い魔が暴れ出した時に生徒達を護るのも彼の役目だからである。
去年の儀式では大蛇を召喚した生徒が契約の呪文を唱えようと近づいた途端
その大蛇に危うく丸呑みにされかけた事があっただけに、今年もそうならない様、不測の事態に備えていた。
だが、今年の儀式は大したトラブルも無く、一人を除いた全ての生徒が無事に召喚を終えていた。
中には非常に珍しい風竜の子供を召喚した生徒も居り、それはコルベールにとっても満足の行くものであったが
彼は未だ緊張の面持ちを崩していない。その原因は最後に儀式に望んだ生徒にあった。

彼女の名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
トリステインでも有数の名門貴族の出身でありながら、如何なる魔法も全て爆発させてしまうという特異な存在だった。
その有り様に周囲からは『ゼロ』のルイズと揶揄され、馬鹿にされている。
その為、彼女はせめて使い魔だけでも立派な者を召喚しようと決意し、儀式に望んだ訳だが
失敗の連続に初めのうちは笑っていた生徒達も「早くしろよ」「何時まで続ける気だ」等、様々な野次を彼女に飛ばしていた。

「皆さん! ミス・ヴァリエールも一生懸命やっているのですから、彼女を責めるのはやめなさい!」

コルベールの一喝に騒いでいた生徒達は一瞬で静まり返る。
思わず語気を荒げてしまったが、ルイズが人一倍努力家である事を誰よりも知っている自分にとって
彼女が馬鹿にされる事は教師として許せない。だからこれは仕方が無い事だと彼は思った。
とは言え、彼女の召喚の失敗は既に三十回に及んでいる。
いくら召喚の呪文が微少の魔力消費で済む『コモン・マジック』の一種だとしても、かなりの魔力を消費している筈だ。
事実、彼女の顔には相当な疲労の色が浮かんでいた。その様子に心配になったコルベールが声を掛けた。

「大丈夫かね。ミス・ヴァリエール。少し休んだ方がいい。」
「い、いえ、まだ行けます! ミスタ・コルベール!」
「しかしだね、君は相当疲れている筈だ。このまま続けても埒が明かない。
後日、改めて儀式を行える様に学院長に掛け合ってみるから、今日の所はこれで終わりにしなさい。」
「で、でも」
「でも、何だね。」
「それでは納得が行かないんです! 後一回、一回でいいですからやらせて下さい! お願いします!」

さて、どうしたものか・・・
このまま特別扱いしても、他の生徒達に示しがつかない。だが、彼女がここまで頑張って来た事を無駄にもしたくない。
暫く考えた後、コルベールは静かに口を開いた。

652 :エンジェリック・ゼロ(2/3):2007/10/14(日) 17:23:47 ID:5OSE6ucQ
「判りました。特別に後一回だけ認めましょう。但し、これで失敗したら私の言う通りにしてもらいます。
それで構いませんね。」
「はい! ありがとうございます! ミスタ・コルベール!」

ルイズは嬉しそうに礼を言った後、今まで以上に真剣な表情で呪文を唱え始めた。

「この宇宙の何処かにいる私の下僕よ! 神聖で美しく、そして、気高く力強い使い魔よ!
・・・えーい! この際、何でもいいわっ! 私は心より求め、訴えるわっ!
我が導きに答えなさいっ! ってゆうか答えてください! お願いします!!」

半分自棄になりながらも呪文を唱える彼女の熱意に応えたのか、魔方陣から眩い光が溢れ出した。
また失敗するとばかり思っていた生徒達から驚きの声が上がる。
そんな周囲を余所に、ルイズは一人感動に打ち震えていた。

(遂にやったわ! 私だってやれば出来るのよ。
さあ、その神聖で美しく、そして、気高く力強い姿を私に見せなさい・・・・・・って、あれ・・・?)

光が収まった後、そこに居たのは神聖で美しく、そして、気高く力強い使い魔ではなく、人間の少女だった。
年はルイズよりも下だろうか。『少女』と言うよりはまだ『子供』と言った方が良い感じだった。
柔らかそうなライトブラウンの髪を両側で留めているヘアピンはうさぎの顔を可愛く模っており
少女の幼さをより引き立たせている。眠るように静かに横たわる様は、まるで人形のように可愛らしかった。
周囲からは「ゼロのルイズが平民を召喚したぞ」等と笑いが起こった。それは何時もの事なので特に気にはしなかったが
何故か一部の男子が鼻息を荒くしていたのが気に入らなかったので、失敗魔法の爆発で容赦無く吹き飛ばした。
そんなやり取りをしていても少女は一向に目を覚まさないので、ルイズは不安を覚えた。

「ミミミ、ミスタ・コルベール! さっきから、全然目を覚まさないんですけど。
まま、まさか死んでるんじゃ・・・」

ルイズが言い終わるより早く、コルベールが少女に駆け寄り、彼女の脈を確認する。

「いや、脈はあるから死んでいる訳では無い様だ。恐らく召喚された時のショックで気を失っているのだろう。」
「そうですか。良かったぁ・・・・・・あの、ミスタ・コルベール。」
「ん?何かね。」
「やはりこの平民を使い魔にしなければいけなんでしょうか。」
「もちろんだとも。この使い魔召喚の儀式は君達の将来を決める上でも重要なんだ。
それに一度呼び出した使い魔を変更する事は出来ない。それだけに神聖な儀式でもあるんだ。」

ルイズはがっくりと肩を落とす。
だが、何時までも惚けていても仕方が無いので、諦めて契約しようと少女に足を向けようとした所で
コルベールが慌てて彼女を止めた。

「待ちなさい、ミス・ヴァリエール。話を最後まで聞きなさい。」

ルイズが自分の方を向いたのを確認してから言葉を続ける。

「私も今まで様々な使い魔を見てきたが、人間の少女を召喚したのは君が初めてだよ。
普通なら早く契約を済ませなさいと言いたいところだが、今回ばかりは少し事情が違う。」
「どういうことですか。」
「特殊なケースだからね。彼女にも色々と話を聞いてみたいのだよ。
だから、それまで契約するのを待って貰いたいのだが、構わないかね。
勿論、契約をするなという訳では無いから安心して欲しい。」
「・・・判りました。そちらにお任せします。ただ・・・」
「ただ?」
「あんまり可愛いからって、絶対に変な事だけはしないで下さいね。」
「・・・君は普段からそういう目で、私の事を見ていたのかね・・・・・・」

653 :エンジェリック・ゼロ(3/3):2007/10/14(日) 17:25:39 ID:5OSE6ucQ
ルイズのあまりの一言にコルベールはがっくりと肩を落とした。
このコルベールという男、人当たりの良さと教育熱心なところから、生徒や教師からの人気は総じて高い。
だが、女性が嫌いではないにも拘らず、そのような素振りをあまり見せない為、一部では少女趣味があるのではないかと
噂されていた。

「と、兎に角、このままここに寝かせて置く訳にもいかないだろう。取り敢えず医務室に運ぼう。」

コルベールは杖を一振りし、少女に『レビテーション』の魔法を掛ける。少女の体がふわりと宙に浮き上がった。
自ら抱き抱えて運ぼうとも考えたが、今は止めて置く事にした。

「さあ、召喚の儀式はこれで終わりです。今日はもう授業はありませんから、各自、自分の部屋に戻りなさい。
ミス・ヴァリエールは私と一緒に医務室に向かいましょう。」

ルイズは契約が出来なかった事に気落ちしたが、召喚が旨くいっただけでも上出来だ。と前向きに考え直したところで
コルベールの後を追う事にした。

654 :エンジェリック・ゼロ:2007/10/14(日) 17:27:07 ID:5OSE6ucQ
投下終了。今回は以上です。
初めて書いたから疲れました・・・

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 17:35:27 ID:WXdc85S5
GJです!
初めてと謙遜する割には、文章が小慣れてて読みやすかったですよ。
これは良作になる予感。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:06:41 ID:5shLsffV
GJしたー。二人の心の交歓、楽しみにしております。
何げに工画堂作品からは初めてではなかろーか……。
後真っ先にエンジェルラビィネタで支援したやつ、自重しろ(笑

657 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:38:48 ID:YaEeuz16
さて……予約が無いようでしたら120秒後くらいに投下します。

例によって緊張で手に汗が……;

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:39:41 ID:HBeN/tJb
支援させていただく。

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:40:16 ID:R5PhEiI/
最速支援

660 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:40:51 ID:YaEeuz16
(これは、夢。)

彼女は知っている。いつもの悪夢だ。
招かれた宴席。罠。
一人の男が幼い自分の前に現れる。

(……やめて)

呟く。目をそらそうとしてもそれはできない。
白い髪の男だ。黒い服の男だ。黒い色眼鏡をかけた男だ。
執事のように自分のグラスに飲み物を注ぐ。それは、毒。

(かあさまっ!)

何の疑問も持たず伸ばされた自分の手を、母の手が叩き落とす。何か粗相をしたのだろうか。不安げな自分の瞳に対して、母は少しだけ悲しそうに、さびしそうに笑って――

(だめっ!それは、だめっ!)

ああ、その叫びは届くことなど無い。これはただの夢だからだ。

(あ……ああああ……ああああああああああああああっ!)

グラスが、落ちる。目から生気が抜け、よだれが零れ落ちる。
ぼうぜんとする“私”。そして――、そして、私の代わりに毒を飲んだ母様に向けて、つまらないものを見るような目で見る男。小ばかにした笑みを浮かべる男。

(……っ!…………!!!!)

あの時、自分が今の力を使えたら、怒りのままに奴に襲い掛かっただろう。今でもその思いはくすぶる。

――っ!?

目が開く。現状把握。トリステイン魔法学院、寮の自室。それだけ確認する。そう、ここは安全な場所。
……自分がそう考えたのがわかった瞬間。手が震える。とめようとしても止まらない。安全な場所だと考えた自分が許せない。だが、それよりも大きく、暗いものが。手の震えを止めてはくれない。

――憎悪とともに、刻まれたものがある。後に、かの使い魔の戦闘に同行させられたとき。その時、自分に上書きされた感情の名は――

“恐怖”



最速の使い魔 第三話 ラディカル・グッドスピード

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:41:17 ID:XF2EthkC
速さが足りない支援

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:41:50 ID:X1xGw152
支援

663 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:41:52 ID:YaEeuz16
学園長室で謹慎処分が下されてから10日。

「――ってこと。まあ、知覚の同調は……試しては見たけど出来ないみたいだし……貴方に頼みたいのは秘薬の材料の採集と、護衛。この二つかしら」

夕焼けが窓を染める中、ルイズは自室で椅子に腰掛け、壁にもたれている男と向かい合っていた。

「でも、本当によかったの?」
「んん?」

話しかけた相手はストレイト・クーガー。異世界から召喚された男。立場は、“使い魔”

「正直に言うわ。私は貴方に残って欲しい。使い魔としてね。だけど……私には貴方を引き止めれる力なんて無い」

普通、使い魔には己の力量が反映される。例えばドットメイジ・ギーシュのジャイアントモール。トライアングルメイジ・キュルケのサラマンダー。はっきりと力量によって召喚されるものに違いがあるのが分かる。
さて、平民でありながらメイジを圧倒したクーガー。“ゼロ”のルイズと比べてみるとあまりにも差がある。

「貴方には契約の縛りなんて関係ないように見えるの。……クーガー、違うとは思うけど……私への同情で使い魔をやるなんていうことは無いわよね。」

キッ、とその目がとがる。そうだとすれば、それは侮辱に他ならない。自分の噂はいやでも耳に入るだろうし、決闘のときのあの無様な姿も見られているのだ。

が、見上げたその目はどこか面白がるような瞳に迎撃される。

「な、なに?」
「ヴェリエール様、俺はこう考えているんです!」

ずずい、と目と鼻の先にクーガーの顔が接近。顔を引くルイズ。
追う様に近づくクーガーの顔、さらに接近。あわてるルイズ。

「ヴァ、ヴァリエールよ!」
「ああすいません。人の名前を覚えるのが苦手でして」
「どこがよ!」

突っ込むルイズ。が――

「人に何かをしてもらったらお礼をするのは至極当然であり、文化の基本法則だ!ありがとう、うれしいです、助かりました、等の言葉だけですますと言う問題じゃない!一方的に与えられたものにお礼をしないでいると、その内罪悪感になって自分に跳ね返ってくる!」
「え、え、え???」
「そう!お礼は早く返すことが重要なんだ!遅いことなら誰でもできる!猫でもできる!この際なんでもいいからお礼を最速で返すことこそ人間関係を円滑にするための物理的有効手段であり、俺の信条!そうは思いませんか!?ヴェリエール様!」
「え、えっと……? 」

――そんな突っ込み、言葉の奔流に押し流されてしまう。自分の姓が間違えられていることへの突っ込みすら出来ないまま、なんとか思考だけはその中から拾い上げて。

「つ、つまり……恩返しがしたいからってこと?」
「そのとぉーりぃ!」

(な、なんというか……喋りだすと別人格ね、クーガー……)

ルイズの中のクーガー株、最速の勢いで降下。とはいえ、それなりの好意度は残っているが。

664 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:43:53 ID:YaEeuz16
「とにかく、こちらは命を助けられたわけです。それなりのことをしなけりゃならんでしょう」
「ん〜……」

煮え切らないルイズ。――この光景、以前のルイズであれば『そう、じゃお願い』とでもなる場面なのだろう。それ以前に奴隷のように扱った可能性も高い。
だが、彼女は既にクーガーを“使い魔”でも、“平民”でもなく一人の人間として見てしまっている。それが平民に対する申し訳なさ、という珍しい現象を引き起こしている。

「そうね、明日は虚無の曜日……。つりあいが取れるとは思えないけど、貴方がこっちで生活するのに必要なものを揃えるわ」
「いいんですかぁ?」
「当然よ!これでも貴方のご主人様になったんだしね。それくらいのことはするわよ」


――後に、この決断をルイズはとんでもなく後悔することになる。


「ところで、いい加減姓で呼ぶのも間違えるのもやめてくれないかしら」
「あぁ、すいませんユイズ様」
「ルイズよ!!!!」

賑やかな夜は過ぎていく――


「――参ったね……これは」

闇の中をミス・ロングビル――土くれのフーケが歩く。彼女の目的はこの魔法学園の宝物庫にあるといわれる秘宝。だが、それにたどり着く前の障害が厄介だった。壁。単なる壁であるが、その強度が並ではないということが問題だった。

「――私のゴーレムでも、無理か。この厚さは……」

壊すだけではない。壊した後、秘宝を奪い無事に逃げること。それを考えると、例え壊せたとしても魔力が厳しいだろう。

「でも、ここで諦めるのも悔しいね」

何しろセクハラに耐え続けながら得た情報だ。なんとかして活かしたいもの、そう考えるのも無理は無い。だが――

(――きつい)

フーケの冷静な部分が告げる。今の自分の手札に、壁を壊すことが確実なものは無い。諦めたほうがいいのではないか。教師たちも腑抜けているとはいえかなりの使い手だ。手間取れば身の破滅は免れない。

「ま、一応この秘書としての稼ぎもそれなり……。最後にあの爺への仕返しでもすればいいか」

史実がずれる。ミス・ロングビルは虚無の曜日に『実家で妹が倒れたので看病のために戻ります』という手紙を残して忽然と消える。
ちなみにミス・ロングビルに対するセクハラの数々を赤裸々に綴った書面が王室宛に送られたり、魔法学院の予備予算の一部が消えたりしたのは全くの余談である。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:44:37 ID:X1xGw152
支援が足りないっ!

666 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:45:02 ID:YaEeuz16
虚無の曜日。普通なら寮の一室にいるタバサにとっては休日であり、自室で本を読むのに格好の日。が、不運なのか幸運なのか。疲れた目を休ませるために窓の外に目をやって。妙な光景を見ることになる。


『本当に馬車だけでいいんですか?』
『えぇ!全く問題ありませんよ、お嬢さん』
『……なんか私と扱い違わないかしら?』
『え?そんなことないですよユイズ様』
『ルイズよっ!!!』

ルイズ。使い魔。メイド。そして、その前に置かれているのは馬車。正確には、馬車の本来馬がいるべきところに何もいないものが置いてあった。

(……??)

タバサの疑問はおそらく全ての一般人に共通するものだろう。馬のいない馬車をどうしようというのか。

『まぁとにかく乗ってください。ああ、そこではなくこちらです』
『……私に御者台に座れって言うの?』
『いや〜とんでもない!すぐにそこを特等席にして見せましょう!』

(……わからない)

抗議の声を上げるルイズをひょいと抱え上げ、御者台に乗せ、自らはその隣に座る。

『では、しゅっぱぁあああつっ!!!!』
『へ』
『は』

「っ!?」

馬車だったものの屋根が消え、周囲の大地が抉れ、七色に輝いた何かがそれに巻きついていく。車輪だったものが別の何かに変わり、車高が下がり、色が変わる。その変化は一瞬。
ピンクを基調とした、謎の物体がそこには出現していた。

『私のアルターの名は!』

生まれた静寂を破り、放たれたのは使い魔の声。

『ラディカル・グッドスピード!!!!!』

その声を合図としたかのように、その物体が動く。否、走り出す。加速、加速、加速。

『い、いやぁぁああぁあああぁああああああぁぁあぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ……』

爆音と共にすさまじい悲鳴が響き――遠ざかる。残されたのはメイドだけ。そのメイドが、呆然とした調子で呟く。

『今のは……まさか……?』

だが、それを見ることも、聞くことも今のタバサには出来なかった。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:45:02 ID:HBeN/tJb
流れがスロウリィーなので支援支援

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:46:55 ID:be2S+skI
  ,..、_      _  __  ..,,__        _,, ,,_  _           __
  l ./====/ \| .l ,、| ./ , 、   \''゙ <.| i=' `l ヽ\     _  7 フ,、
  / /.l`‐- ゙、| |=| .i- l ./= ,>  /,_、.ノ| |.| !∧.| l'    !、`'゙ _,,,..ゝ_,、
. /  |.| || | | |.|`' __'`ノi、l / /   二| /'゙∠,,> = '゙l .|     ゙7 .l ∠~_,,,,.)
 ~| |.| !! |.| .|.| | | .|ヽ. ./     .フ  <'ヾフ / .| .|    /!./ /_  ゙
  | .|.!-'`二l  .|| |._| .|/  `‐-   /,、 |゙、ノ.>  '-┐、 `.-‐'' .// ./ ヾ‐---‐、
  |_,,,|   \_丿!-‐'>,.-'゙~`、/   ` |_,,l/-‐'゙‐、_| `‐- -‐' ヽ_/  `‐- - ‐'

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:47:33 ID:lKQnMC7B
支援

670 :sage:2007/10/14(日) 18:47:56 ID:8DG854KS
支援

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:49:23 ID:lKQnMC7B
そんなにsageなくてもいいから。支援

672 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:49:24 ID:YaEeuz16
「ごほっ……くう……っあぁぁぁああ」

(あれは、あれは、あれは――)

雪風。その二つ名のように、滅多にタバサは感情を外に出さない。その彼女が、苦しんでいた。呼吸が上手くできずに咳き込み、自分の体を抱き寄せる。

「タバサ!!タバサ!?」
ドアが乱暴にたたかれる音が耳に入るが、それに対応する余裕など無い。ついに体を支えるだけの酸素すら失い、彼女は倒れこむ。
「っ!?開けるわよ!!」

唱えられたのはアンロック。かぎ開けの術であり、校則違反の魔法でもあるが、唱えた本人――タバサにとって数少ない友人、キュルケ・フォン・ツェルプスト――はそんなことで微塵の躊躇もしなかった。
明らかに部屋の中では異変が起こっている。友人に何か危険があったのではないか。そう考えただけで体が勝手に動いたのだ。
そして、開け放たれた扉の奥。窓辺で取れている彼女に駆け寄る。

「タバサ!?どうしたの!?」
「はっ……ふぅっ……」

小刻みに震える小さな体を抱き起こし、背中をゆっくりとたたく。こういった場合、慌ててゆすっても状況は何も好転しない。そういった意味でも最低限の知識があるキュルケが助けに来たのは、タバサにとって喜ぶべき事だった。

「落ち着いたかしら」
「……(コク)」
「で、なんで貴女があんなに取り乱したの?」
「なんでもn「ないわけないでしょうが!!!」……」

怒気すらはらんだその言葉にタバサはキュルケを見上げる。怒っていた。かなり怒っていた。髪の毛が逆立っているような、そんなオーラすら放っていた。

「あのね……事情を全部聞こうなんて思わない。あなたが色々背負っているの、少しは分かっているつもりだし」
「……」
「でもね……心配くらい、させて」

最後の言葉は、力なく放たれた。怒りは消え、さびしげな姿。

「……“アルター”」
「?」
「……ルイズの使い魔」
「……」
「……かなり、危険」

脈絡の無い言葉。しかし、タバサの目に込められたわずかな意思をキュルケは読み取る。

「……」
「……どうするの?」
「話を聞きに行く」
「わかったわ」

立ち上がり、窓辺によるタバサ。それに当然のようについてくるキュルケ。

「……?」
「当然、私もついていくわよ」
「……」
「だって、なかなか面白そうじゃない?」

――実際、彼女達の間にあるのは、安っぽい言葉で片付けられるものではないのかもしれない。親友。言葉だけでは表せないモノがあるから、彼女たちはそうなのだ。
キュルケは面白そうだ、という理由だけでタバサの事情に近づく人間ではない。それが意味するところに気づいているから、タバサは少しだけうつむく。

「で、その使い魔はどこに向かったの?」

キュルケの疑問にタバサは少しだけ目を閉じ――すぐに結論を出した。

「多分、トリステイン……」

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:49:57 ID:be2S+skI
しえ

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:50:30 ID:FbZRuDak
支援ブリット

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:50:54 ID:UPnhplZZ
くやしいけれど 俺に夢中〜 支援

676 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 18:51:18 ID:YaEeuz16
これにて投下終了。

まあ伏線とか張りすぎて回収できるかどうかは不明……。
でもやってみせるさ!ではまた〜

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:52:02 ID:17WeZGEV
オーケェェェ支援だ

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:53:34 ID:17WeZGEV


679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:56:27 ID:FbZRuDak

むむむ何故知ってるタバサ

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 18:57:19 ID:3sBVgeGT
ヘビ野郎が伏線か?
支援

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:07:51 ID:mW9Xg8kw
王都はトリスタニアじゃなかったか

682 :最速の使い魔:2007/10/14(日) 19:14:04 ID:YaEeuz16
>>681
ぐほっ……ご指摘サンクスです。
勘違いがデフォになりかけている俺の馬鹿……orz

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:20:25 ID:GNpr/+hX
>>682
イタイ勘違いならクーガーの兄貴もよくやってる。
最速氏GJ!!
また縮めるのか…


684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:24:28 ID:G89BzxZY
最速の投下乙です。
って、あの男が来ているのか!?

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:45:20 ID:l51mbe/Q
無常にクーガーが負けたのってかなみの能力を無常が使ってたからだよな。


686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:45:53 ID:sgZWUG/X
大丈夫だ!ハルケギニアには保志キャラはいないから。

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:46:53 ID:COql5geL
>>685かなみの能力が無かったらアニキにボッコボコにされてた

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 19:49:17 ID:GmdGnF/N

      _. -ッ'"  ̄ ̄`' ー-、
    /、.....!......._,,::;;:'::::::::::::::ヽ
     i´厂`''''"´   `ー、‐::-::;;l
    }ノ-、    ,. -‐-、 ヽ;::::::::l
    l ̄二'ー 'フ,ニニ.ーrー}-レ ''7
    l : i.__゚〉r、::..ヽ.__゚ノ レ''}ノf´/
    `''r-- ノ:::`ー---‐'′:l-イ
     l  `_ ____,、  :l|::::|    教えてあげません
 .    ヽ.   ―    /:::|:リ
        ヽ.   ,. -'-‐''"´|  ,.へ,
         r} ̄ _,,.. -‐ ''"フ‐''"_∠,`ー- ...,,_
      -‐ノハ ̄  _.=''´/    --`i''''ー-′
        / l  /  /   '′ -ー{
             ,.ヘ.    '´_,.‐'′


689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:01:46 ID:sgZWUG/X
>>688
ロイドさんランスロットの整備いいんですか?

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:04:47 ID:JY+WNR5l
セシルとミモリは似ている

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:12:41 ID:Xg+R87jz
>>44
ゼロの使い魔の舞台はハルキゲニアじゃないぞ
わざと変えてるのならごめん

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:17:15 ID:p7+aGln9
>>507
貼るならこっちの方がよい
http://www.youtube.com/watch?v=xWTfCcukCjQ&mode=related&search=

693 :零魔娘娘追宝録の人:2007/10/14(日) 20:21:18 ID:HBeN/tJb
さて、道が空いているようなので投下したいがよろしいか。

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:21:47 ID:O6o+Ppfy
小ネタいきますが、よろしいですか?

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:22:03 ID:+bAH6kEC
 その為のこのスレです

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:23:54 ID:FUSisoSz
最強は兄貴俺はそう信じてる

697 :零魔娘娘追宝録 8話1/9:2007/10/14(日) 20:26:19 ID:HBeN/tJb
俺が>>694氏より先でいいんだよな? 投下させていただく。
--------------------
                    王女アンリエッタの密名を受け
                                  風の国
                              『アルビオン』
                      を目指すルイズたち一行に
                        襲い来るものやいかに?


 ルイズは言った。
「わかりました。その手紙、必ずや私たちがアルビオンよりお預かりしてきます!」
 アンリエッタ王女が魔法学院を訪れた夜。
 幼い時に約束をかわした婚約者との思いがけない再会に心を奪われていたルイズのもとに、アンリエッタ自らがやってきた。
 アンリエッタの学友として、幼少時代を過ごしてきたルイズにとって、この王女は何者にも代えがたい『友』だ。
 その友人が、人目を忍んでルイズの元に現れたのには理由があった。
 彼女は力を増すアルビオンの反乱貴族に対抗するため、周囲の薦めによって
 強力な国力を持つゲルマニア皇帝のもとに嫁ぐということになったのだ。

 アンリエッタとて望んで行う結婚ではない。だが、緊迫する情勢の中それ以外に小国トリステインの生き残る道はなく、
 そうするより他無いことと諦めるしかなかった。
 だが、それを見過ごせないであろうアルビオンの反乱貴族たちは、その結婚を破談にする材料を血眼になって探している。
 そしてその、『材料』がどこあろう渦中の地。アルビオンに存在しているという。
 それはアンリエッタがアルビオンのウェールズ皇太子に宛てた手紙であり、内容は明かせぬものの、
 その存在が公になれば、ゲルマニア皇帝との縁談は無くなってしまうであろうことは確実だという。
 その手紙は当のウェールズ皇太子が持っており、ウェールズ皇太子の軍は反乱貴族に追い詰められている。
 もはや一刻の猶予もなく、トリステインの国土を守るために手紙を回収せねばならない。
 しかし、ことを公にして大仰に回収部隊を送り込むということもできず。
 回収には秘密を守れる少数の人間で行うのが望ましいのではあるが、
 まだ年若いアンリエッタにそれほどの腹心がいるわけでもなく、
 仕方なく彼女は自分――ルイズたちにその仕事を依頼したのだった。

「このような危険なことに貴方を巻き込むのは心苦しいのだけれど……他に頼れるものがいないのです。
どうか、お願いルイズ。わたくしに力を貸してちょうだい」
「はい。お任せください!」
 他ならぬアンリエッタの依頼である。断れるはずも、断る気も無い。
 それに、不謹慎な話ではあると自覚しているが、ルイズは喜んでいたのだ。
 ゼロのルイズと呼ばれる自分が、王女の密命を受け重要な任務に就く。
 国のために力を尽くすことを誉れとする貴族のルイズにとって、これほど喜ばしいことはない。
「重大な任務だわ……さっそく旅支度をしなきゃ」

「……ねえルイズ。アルビオンって戦争やってるところだよね?」
 興奮した面持ちで落ち着かないルイズに、いつもの調子で静嵐は話しかける。
 この使い魔ときたら! 
 落ち着いているのはけっこうだが、自分たちに課せられた任の重さが理解できていないのだろうか。
「ええそうよ。反乱を起こした、恥知らずな貴族たちが王家を滅ぼそうとしているの。危険な任務だわ。
……あんたも、もちろんついてくるわよね?」
「もちろん。ルイズが行くところなら、どこへでも。例え冥府の先にでもお供するよ」
 あっけらかんと言う静嵐。
 言葉だけならなかなか感動的なものだが、それを言う静嵐の態度は軽く。
 一応は本心からではあるが、それ故に何も考えず適当に言った言葉であることは明白だった。

 そんな静嵐の様子に、アンリエッタも苦笑する
「貴方もよろしくね、使い魔さん。どうかルイズを守ってあげて」
「もったいないことです! この馬鹿剣にそのような……」
 ぼけっと突っ立っている静嵐の手を握り、言葉をかけるアンリエッタ。
「ええと――そういえば、まだ名前も聞いてなかったわ。貴方のお名前は?」
「僕はルイズの使い魔をやっている、静嵐刀といいます」
 美しい王女に手を握られているというのに、少しも動揺を見せたりはしない。その辺は、流石パオペイだと言おうか。
 しかしアンリエッタは、静嵐という名前に驚きの表情を見せる。


698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:26:38 ID:CB4AkQOe
零魔娘娘追宝録の人の後>>694ですねどぞ〜

699 :零魔娘娘追宝録 8話2/9:2007/10/14(日) 20:27:22 ID:HBeN/tJb
「セイラン? ……そう、貴方がそうなのね」
「うちの使い魔をご存知なのですか?」
 まさか王女が自分の使い魔ごときを知っているとは思えない。
 フーケ捕縛の際も、報告書にはルイズとキュルケとタバサの三人によるものだと記していた。静嵐の名前は一つも書いていない。
 それは、平民に無用な手柄を与えることは厄介ごとの種にもなるし、
 宝貝である静嵐はそうした褒美や手柄に興味は無いといったからである。
「ええ。私の知人が彼のことを話してくれていました」
「セイランの知っている人というと、もしかするとその者は……」
 静嵐が王女の、普通の知人に知られているとは考えにくい。
 ならば最初から彼を知っている存在、つまり、
「ええ、パオペイです」
「姫様もパオペイをお持ちなのですか!」

 宝貝と呼ばれている異界のマジックアイテム。どうやらそれが、多数この世界にやってきているらしい。
 タバサが戦ったという『将軍』を名乗る宝貝や、先日フーケによって奪われた学院の宝物『魔封の札』あらため『符方録』など、
 いくつかの宝貝が確認されている。静嵐が言うには、それらは自分のようにこちらから召喚されたものではなく、
 何らかの事故や偶然によってこちらに落ちてきてしまったようであるらしい。
 宝貝。所詮はマジックアイテムと侮る無かれ。宝貝というのは異界でも伝説となっている存在、
 仙人によって造られたモノであり、その力たるや尋常ならざるものだという。
 ぼけっとした自分の使い魔、静嵐刀もまた宝貝であり。この青年の姿は仮の姿、その本性は剣の姿なのである。
 この間抜けな使い魔でさえ、そうした超常能力を有しているのだ。
 そしてアンリエッタもまた宝貝持つという。果たしてその宝貝がどのような力を持っているのか……。
 ルイズの驚きの問いに、アンリエッタは困ったような顔をする。

「結果的にはそうなるのかしら? 一応、私が所有者であることは間違いないのだけど……。
でも、彼は所有物というよりは私の、そう、『先生』のようなものなの」
 どうやらアンリエッタの宝貝も、静嵐や『将軍』のように、人格持ったもので、
 それもアンリエッタから『先生』と呼ばれるほどのものらしい。
「一体どのようなパオペイを?」
「それは……ごめんなさい、言えないの。でも、貴方に言いたくないのではないの、今はまだ明かすことはできないだけ。
このパオペイは、秘密を明かすことで力が弱まってしまうものなのよ」
 そのような宝貝もあるものだろうか、と思うが。
 敵も多い身であるアンリエッタのこと。用心するに越したことは無い。
 自分が好奇心を抑えればいいだけの話である。だが、
「そういうことでしたら。無用な詮索はいたしませんわ。
……ですが姫様、パオペイには、その『アレ』があるはずですが」

 そう。ルイズには一つだけ不安があった。
 宝貝と呼ばれる異界のマジックアイテム。さまざまな種類のものがあるようだが、一つだけ共通していることがある。
 それは、これら宝貝たちはみな、『欠陥』を持っているが故に封印されてしまっていたものであるということだ。
 何せ尋常ならざる力を持った宝貝のことである。その欠陥一つをとっても、無視できないほど危険なものとなることもある。
 もしアンリエッタが、欠陥の存在を知らずに使っているとしたら大変なことになる。
 しかし、当の彼女はころころと笑う。 

「ふふふ、大丈夫。ちゃんと承知しているわ。貴女が心配するようなことはないわ。
――たしかにちょっと使いづらいこともあるけれど、それでも私にはこのパオペイが必要なの」
 よかった。欠陥の存在を知っていて、なおそれを使うというのであればかまわない。
『ちょっと使いづらい』というところに不安が無いではないが、宝貝に振り回されるほどアンリエッタは愚かではないだろう。
「それならばよろしいのですけど……」
 ルイズたちの解決した『土くれのフーケ』による宝物盗難事件。それもまた、パオペイが関っていた事件である。
 フーケもまた、宝貝を盗み出し利用しようとしたのであるが。ものの見事に宝貝の欠陥にはまり、あえなくお縄を頂戴したのだ。
「なんだい、ルイズ?」
 じっと静嵐を見ると、静嵐はわけもわからず首をかしげる。
 ルイズの使い魔にして所有宝貝、静嵐刀。使えるところもあるが、やはり欠陥宝貝であるようでどうにも間の抜けたところが多い。
 こいつを見ていると、不安な気持ちはだんだん大きくなっている。 
 ルイズがそう思っていると、アンリエッタは思い出したようにいう。


700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:28:25 ID:Q9AoONTe
うおお初リアルタイム支援っすー!!

701 :零魔娘娘追宝録 8話3/9:2007/10/14(日) 20:28:26 ID:HBeN/tJb
「そろそろ戻らなくては、枢機卿がまた余計な気を回してしまうわ。それではルイズ、これを」
 そう言って、アンリエッタは自らの指に嵌めた指輪を抜き、ルイズに手渡す。
 思わず受け取ってしまったルイズは手の中の指輪を見た。
 涼やかな青い光を湛えた宝石のはまった古い指輪だ。
「これは……」
「我が王家に伝わる『水のルビー』です。これを貴女に授けます」
「! そんな、このような大事なもの! 受け取れません!」
 王家に伝わるというのなら、始祖ブリミル由来のものかもしれない。
 普通の装飾品ならばいざ知らず。そのような貴重なもの、気軽に下賜するものではない。

「いいのです。これは私からのほんの気持ち。
貴女にお願いしたことを思えば、これでもまだ足りないくらいです。受け取ってちょうだい」
 アンリエッタのまなざしに力がこもる。
 どうやら彼女にとってこの任務はそれほどに重大なものであるらしい。
 ならば、自分は貴族として、臣下として、そして何より友としてこの『水のルビー』にも勝る結果を出すしかない。
「……わかりました。それではこれは『お預かり』します」
「ええ。今はそれでいいわ。――それとこれを」
 アンリエッタは紙を取り出し、小さく杖を振るう。
 すると紙面にインクが滲み出し、文字をつづる。どうやらウェールズに宛てる手紙のようだ。
 文をしたため、封をする。そしてそれをルイズに手渡した。
「手紙を返していただく旨を書いてありますわ。皇太子様に渡せばわかるはずです
――どうかルイズ、この手紙を、そしてあの手紙をよろしくお願いします」

                  *

 ルイズの部屋を出たアンリエッタは、一人廊下に佇む。
 胸元に手をやり、懐に隠した彼女の『宝貝』に語りかける。
「ごめんなさい。貴方の言いつけのとおりにはできませんでした。やはり私は、あの方のことを……」
 今回のルイズへの依頼は、その宝貝の策によるものであった。
 だが実際に彼女の依頼したものとは違ったものであり、宝貝が伝えたものではない。
 宝貝は彼女に意思を送る。『自分が信用できないか?』と。

「いいえ、貴方の仰るとおりにやって間違いがあったことはありませんわ……その、結果的にですけど」
 言いよどむアンリエッタに、宝貝は『笑い』の意思を伝える。
 ある日、一人思い悩んでいた彼女の元に突如現れたこの宝貝。
 宝貝は、それを望むもの所に現れるというが、これまで自分は悩み事をこの宝貝に打ち明け、
 幾度と無くこの宝貝は自分を救ってくれてきた。
 ……それは少々強引な手段をとることもあったが、概ね結果的に見れば解決していたと言えなくもない。
 だから自分は、この宝貝を『先生』と呼び、相談役として仰いでいるのだった。

 今回のゲルマニア皇帝との縁談も、この宝貝だけは反対したのだ。「他に方法はある」と。
 しかし、周囲の人間に「マジックアイテムが反対したから」という理由だけで縁談を拒否することはできず、
 仕方なく彼女はその縁談を確実なものとすべく宝貝に助言を求めたのであった。
「あなたの言いつけを破って書いてしまいましたわ……『トリステインに亡命するように』と」
 それがどんな混乱を、トリステインにもたらすかわからぬアンリエッタではない。
 それ故に、彼女の宝貝もそれだけは絶対に禁止したのではあるが、自分はいいつけを破って書いてしまった。
 否、書かずにはいられなかったのだ。

 宝貝はしばらく思案するような気配を見せた後『書いてしまった以上仕方無い。静嵐刀がなんとかするだろう』と意思を送る。
 その言葉にアンリエッタは意外な思いをする。
「その、こう言っては彼に失礼なのですが、私にはあの青年がそれほど頼りがいのある人物には見えませんわ。
彼もまた貴方と同じパオペイなのでしょう? それも武器のパオペイだと聞きますが、それほどの者にはどうも……」
 宝貝は『大笑い』の意思を伝え、さらに『君は正しい』という意思を伝える。そして『しかし間違っている』という意思も。
 彼女の宝貝がそういう理由もわかっている。あらかじめ、静嵐刀について聞かされた時に言われたことだ。


702 :零魔娘娘追宝録 8話4/9:2007/10/14(日) 20:29:32 ID:HBeN/tJb
「わかっています。私がルイズにお願いしたことがいかに困難であるか。
そしてそれを成し遂げるには計算できない要素。貴方の言う『コントン』が必要であることも。
……その為には彼が、セイラン殿が必要なのですね」
 計算では彼女……ルイズたちの任務の成功率は限りなく低い。
 だがもし、それら計算をものともしないような巨大な不確定要素があれば?
 それが静嵐刀に期待することであった。
「最悪の結果は覚悟しています。ええ、それが『あの人』を愛する覚悟というものですもの。
……わかりました、託しましょう。『嵐』があの方の『風』を助けることを祈りますわ……」
 宝貝は『励まし』の意思を伝える。いつものようにつかみどころの無い、しかし確固たる意思の流れにアンリエッタは安心する。

「ありがとう――ミスタ・ドウカ」

                  *

「いや、長閑だねえ」
 ぱからぱからと、早足で馬を駆けさせながら静嵐は言う。
 街道は快晴。トリステインの穏やかな気候と、温かな日差しがなんともいえぬ陽気を作り出す。
 空を小鳥が舞い、道端には花が揺れる。
「…………」
 隣を走るもう一頭の馬に跨った金髪の少年、ギーシュは押し黙る。
 それに気づかず、静嵐は言葉を続ける。

「こんなに長閑だと、遠いところで戦争をやってるなんて思えないもんだね」
 アンリエッタより密命を託された翌日早朝、ルイズたちは早速アルビオンに向けて出発する。
 アルビオンへ行く船の出ているラ・ロシェールまではどんなに急いでも二日はかかる。
 ルイズは気ばかり急いでいるようだが、こんな時は慌てず歩を進めることが大事だと静嵐は知っている。
 それ故に、いつも以上にのん気な様子で静嵐は言う。
「ねえ、ギーシュ。ここからその、アルビオンというのは遠いのかい?」
「…………」
 ギーシュは返事をしない。馬に跨ったまま……というか、しがみついたまま馬の走るに任せている。
 ははあ、と静嵐は納得する。この陽気だ、仕方あるまい。

「ギーシュ、寝るのはいいけど落っこちないようにね」
 静嵐の言葉通りというわけでもないだろうが、ギーシュはがくっと体勢を崩し、
 すぐに起き上がって叫ぶ。
「ね、寝てるわけないのだろう! 疲れ果てて口も聞けないんだよ! 
朝からずっと馬で走りっぱなしで、グリフォンに乗ってる魔法衛士隊の男はともかく、君はなんで疲れないんだ!」
「なんで、と言われてもなぁ」
 宝貝である静嵐には、普通の人間のよりはよほど体力が備わっている。
 たかが半日馬に乗ったくらいで疲れるほどヤワな体にはできていない。

 ふう、とギーシュは息をつく。喋っていたほうがまだ気がまぎれると思ったのだろう。
 先行しているグリフォンに乗った男。ワルドのほうを見て言う。
「しかし、あの男は何者なんだろう。やけにルイズと親しげだが」
 昨夜、アンリエッタが帰る間際。ギーシュは突然ルイズの部屋に乱入してきた。
 どうやらアンリエッタが忍んでやってきたのを偶然目撃したらしく、ルイズたちの話に聞き耳を立てていた。
 扉の外にいれば静嵐が察知していただろうが、どうやら離れたところから魔法を上手く使って盗み聞きしたらしい。
 それもただ魔法を使うのではなく、部屋の壁に魔法で細い穴を空けて伝声管のようにしていたという。
 まさに苔の一念なんとやら、である。
 聞かれてしまった以上、彼の存在を捨て置くわけにいかず。
 本人のたっての希望もあり、アルビオンへの道のりに同行することになったのだ。


703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:30:03 ID:cVyFlgVB
支援!

704 :零魔娘娘追宝録 8話5/9:2007/10/14(日) 20:30:35 ID:HBeN/tJb
 静嵐は答える。
「ルイズの婚約者だそうだよ」
 閃光のワルド。昨日静嵐がエレオノールと会っている時に現れたあの男は。
 彼は、ルイズたちに同行するようアンリエッタから命じられてやってきたのだった。
 しかも驚くべきことに、彼はなんとルイズの婚約者だと言う
「婚約者ねえ……しかし、魔法衛士隊の隊長か。ま、たしかにルイズとは釣り合いがとれているかもね」
「そうなの?」
 ルイズの実家はトリステインでも有数の大変な名家だということは聞いている。その子女と釣り合うとなれば、並大抵の男ではない。
 ギーシュは我がことのように、誇らしげに言う。

「そりゃそうさ。魔法衛士といえば近衛の花形、トリステイン全貴族の憧れの的さ。
しかもグリフォン隊の隊長ともなれば実力は折り紙つきってやつだ。婚約者の資格としては十分だろうね」
 なるほど、たしかに彼は出来る。ルイズにじゃれついていたギーシュの使い魔、
 大モグラのヴェルダンデを吹き飛ばした魔法の腕前といいと、相当な腕っぷしの持ち主であるということは伺える。
 それに加えて、紳士然とした振る舞いに優雅な物腰、おまけに顔も整っているという。才色兼備とはまさにこのことだ。
 いるところにはいるもんだな、完璧な男というやつは。と静嵐は感心する。

「年はけっこう離れてるみたいだけど」
「あれくらい、貴族の結婚じゃ普通だよ。平民とは違うんだよ平民とは」
「ふうん。そんなもんなのかな」
 たしかに、離れていると言っても十歳程度だろう。そう思えばそれほど無理な話でもない。
 なるほどなぁ、と静嵐は納得する。
 ギーシュはそんな様子を見て、意外そうな声を出す。

「あまり興味が無さそうだね? 君の主人の結婚話だというのに」
「僕が結婚するわけじゃないからね。ルイズが誰と結婚しようと直接的には関係ないよ」
 何を言うんだ、と静嵐は思う。
 しかしギーシュは呆れたように肩をすくめる。
「淡白だなぁ、君は。それでも男かね? そりゃま、ルイズはちょっとばかり発育が悪いかもしれないけど。なかなかに美人だろ? 
この前の舞踏際の時みたいに着飾ればそれなりのもんじゃないか。そんなご主人様が他の男に取られて悔しくないのか?」
 ギーシュの言葉は理屈では理解できる。普通の男ならば、面白くないものを感じるだろう。
 そういうギーシュとて、別にルイズのことを意識しているわけではないだろうが、
 自分と同い年の少女が自分より年上の男に声をかけられているというのは面白くないものがある。
 その程度には、静嵐とて少年少女の感情の動きは知っている。

 だが、静嵐は人間の思考を理解できても、人間ではない。宝貝なのだ。
 それ故に、理屈ではわかっても、感情としては実感することができない。
「悔しくないよ。僕はルイズの『物』だけど、ルイズは僕の『者』じゃないし」
 そうなのだ。使い魔にして宝貝である静嵐は、所有者がそのままであるならば特に問題は無い。
 ギーシュはそれを、使い魔としての言葉としてと受け取る。
「使い魔の忠誠というやつかね。律儀なことだな」
「……そういうわけじゃないけどね」
 だが静嵐も、何か嫌な感じはしていた。それが武器の宝貝としての判断によるものか、それとも静嵐自身の『勘』なのか。
 それすらもわからなかった。


705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:31:10 ID:peTptdvH
フーケ、おロープ頂戴支援

706 :零魔娘娘追宝録 8話6/9:2007/10/14(日) 20:31:41 ID:HBeN/tJb

                  *

 日も暮れかけ、ラ・ロシェールまであと少しという距離までギーシュたちは来ていた。
 疲れた。早く宿に入って休みたい。そう思っても体はなかなか言うことを聞かない。
 しかしこのままでは日が暮れてしまう。ならばここは無理にでも急いで、とギーシュが思った時。
「!」
 横を、自分と同じように馬に乗って走っていたルイズの使い魔、セイランが何かを感じたかのように毛を逆立てる。
 滅多に見せない真剣な表情で、静嵐は辺りをうかがう。
「参ったな。長閑な旅もここでお仕舞いかな?」

「……セイランくん」
 先を行っていたワルドたちが戻ってくる。彼と同じグリフォンに乗っているルイズも不安げ顔で両者を見回す。
「やられたな。一気に距離を詰めてくるぞ」
「ええ。困りましたねえ。気配は読めていても、包囲されるだけしかないなんて」
 少し悔しげに静嵐は言う。
 二人とも何かを察知したのか、互いの背中を合わせるようにして周囲を警戒する。

「あの数だ。無理も無いさ。無理に突破するのは危険だな――さて、どう見る?」
「殺気も敵意も中途半端だ。雇われた兵士が誰かの依頼で襲ってくるか、それともこちらの素性に興味は無い盗賊たちの類かな?」
「ほう。そこまでわかるのかね? 気配だけでそこまで読むとは大したものだ。私は風の『匂い』で感じただけなのに」
 苛立ちが募る。二人が何のことを話しているかわからない。
 ギーシュは叫ぶ。
「二人とも何を言ってるんだ!」
 ワルドはうるさげにギーシュに言う。

「ギーシュくん、杖を抜きたまえ。――我々は囲まれている」
「え!」
 ギーシュが驚きの声を挙げると同時に、ヒュンヒュンと風切り音を立てて無数の矢が飛んでくる。
 ワルドが風の魔法で、いつの間にか引き抜いたのか静嵐が背中の剣で、矢の全てを叩き落す。
 何者かが自分たちを狙ったことは確実だ。
 つまり、これは、
「奇襲だーっ!」
 ギーシュの叫びとともに第二射が殺到する。

                  *


「セイランくん! ギーシュくん! 私とルイズがやつらの頭を抑える、君たちは下から敵を迎え撃ってくれ!」
 ワルドは叫び、グリフォンを舞い上がらせる。普通ならばこの状況で空を舞うのは躊躇われることだろう。
 だが、あえて危険を冒し敵の意表をつく。そうすることができるだけの実力を持っているのがワルドであった。
「わ、私はセイランと……!」
 ルイズはそう言ってグリフォンから飛び降りようとする。フーケのゴーレムと戦った時のように静嵐を使って戦うつもりだった。
 しかし、そんなルイズをワルドは押しとどめる。

「駄目だ、ルイズ。今下に降りるのは危険だ」
「で、でも。私も何かしなきゃ……」
 杖を引き抜いては見るが、この状況下では『ゼロのルイズ』はギーシュよりも役に立たない。
「安心してくれ、君は僕が守る」
「え? ……私は、その……」
 そういうことではないのだ。ルイズは――自分も戦いたいのだ。


707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:32:26 ID:s4gD5eRu
導果先生トリステインかぁ……ヤエエな。 支援

708 :零魔娘娘追宝録 8話7/9:2007/10/14(日) 20:32:50 ID:HBeN/tJb
 眼下では静嵐とギーシュが戦闘に入る。敵の数は増す一方だ。
 それに反してこちらへの攻撃は段々と減ってきている。
 風の防壁で守りに入ったワルドたちを、敵は無視するつもりだ。先に地上の二人を潰そうというのだ。
「……いざと言うときは彼らを見捨ててでもここから離脱する」
「そんな!」
 冷徹なワルドの言葉に、ルイズは反論しようとするが、
 ワルドはそれを押しとどめる。

「もしもの話だよ。だけどルイズ、僕たちの任務の重さを忘れてはいけない。僕らにはトリステインの未来がかかっている。
アルビオンにいきつくことがもっとも僕たちの最も優先すべきことだ。――それに」
 ワルドは薄く笑う。その笑みは何処か空虚で、何か恐ろしいものを感じさせる。
「彼の実力を見てみようじゃないか。……伝説の使い魔、ガンダールヴのね」

                  *

「不味いなぁ、囲まれた。一人ひとりはそれなりの腕しかないけど、こう数が多くっちゃね……」
 岩陰を遮蔽物とし、とりあえず矢を防ぎながら静嵐はぼやく。
「どどどど、どうするんだ!」
 ギーシュが慌てたように言う。今この場でなんとかできるのは自分たちだけだ。
 上空に退避したワルドたちも支援してくれているが、守りも一人でこなさなければいけない彼に期待はできない。
 静嵐は策を練る。

「そうだなあ……まずは僕が一気に懐に飛び込んで敵を撹乱するから、君はあのワルキューレってやつで敵を狙うんだ」
 それは考えて出した結論ではない。
 あくまでも、静嵐の持つ武器の宝貝の知識が言わせている兵法にすぎない。
「ぐ、具体的には?」
「三体で攻めて二体で君自身を守る。残り二体は遊撃ってところかな。長丁場になるだろうからなるべく温存。
あと、攻める時守る時は連携を忘れずに。そうすれば僕と戦った時みたいに各個撃破されることはないよ。
優先する攻撃目標はまずは弓を持ってるやつだ。でないとルイズたちが危険だしね。
相手に飛び道具が無ければ逆にこちらが上とも連携できるから有利になる」
 すらすらと淀みなく静嵐は言う。この程度の戦術は考えるほどのものではない。

「わ、わかった。だが、こんな矢の雨の中大丈夫なのかい?」
 ワルキューレを呼び出しながらギーシュは言う。
「平気……さ! 行くよ、デルフ」
『おうよ、相棒』
 岩陰から飛び出す静嵐を、矢の一斉射が狙う。
 それを回避し、叩き落し、防御しながら静嵐は走る。
 目指すは崖の上、敵が集まっている場所だ。
 遅れて、ギーシュのワルキューレが出てくる。
 鈍重な彼女らはさすがに矢を避けきれないが、その分痛みも恐怖もない。
 矢の衝撃に体を震わせながら敵に近づいていく。

 敵中に飛び込んだ静嵐は、デルフリンガーで敵を斬る。
 悲鳴を上げて敵――武装した兵士らしき男は倒れ付す。
 こちらの命を狙う相手に手加減をしてやるような武器の宝貝は――いないではないが――無い。
 とはいえ、無駄に命を奪うような趣味もない静嵐は、適当に敵の骨や筋を狙い昏倒させていく。
 そもそもこの錆びた剣、デルフリンガーでは真っ当な切れ味は期待できない。
 暇を見つけては研ごうとしていたのだが、何故かデルフリンガー本人、否、本体がそれを嫌がったのだ。
 したがって、今のデルフリンガーはただの鉄板程度の武器でしかないが、
 達人の神技をその身に刻み込んだ武器の宝貝である静嵐刀にはそれで十分だった。

 また一人の敵を叩き伏せた静嵐の後ろに、男が襲い来る。
 静嵐は当然それを読んでいた。前面の敵を斬った勢いをそのままに、ぐるりと体を一回転させ敵を斬ろうとする。が、
 後方の敵はその身に氷の塊を受け、吹っ飛んでいく。
 この魔法には覚えがある。そして、上空から聞こえるワルドのグリフォンとは違った別の羽ばたき音。
 静嵐は空を見上げ、叫ぶ。

709 :零魔娘娘追宝録 8話8/9:2007/10/14(日) 20:33:57 ID:HBeN/tJb
「タバサ!」
「貴方をまだ死なせるわけにはいかない」
 上空には、巨大な風竜シルフィードに乗った、杖を構えた二人の少女。タバサとキュルケが居た。
 二人は地上、ギーシュの傍に降り立つ。遠方から静嵐を援護するつもりだ。

「これで貸し一つ」
 そう呟き、タバサは風の塊を操りギーシュに近寄ろうとしていた敵を打ちのめす。
 静嵐は困ったように言う。
「ああ、やっぱりその話はまだ続いてたんだ……。キュルケ、君はなんで?」
 敵を頭に火をつけ、チリチリにさせて痛めつけていたキュルケは片目を瞑って嫣然と笑う。
「私はただの付き添い。なんだか面白そうだしね。そこのギーシュよりは頼りになるわよ?」
 矢を全身に受けてハリネズミのようになったワルキューレで、ようやく一人敵を倒したギーシュは怒る。
「失礼だな! 僕は立派に――うわわあ!?」
 言葉の途中でギーシュは悲鳴をあげる。
 三人の眼前に巨大な影が立っていた。

                  *

「この巨大なゴーレム! まさか……」
 キュルケは呻く。
 ずんぐりむっくりとした、重量感のある巨体。間違いない。
 まぎれもなくそれは『土くれのフーケ』のゴーレムであった。
「そのまさか、さ」
 ゴーレムの陰から、一人の女が現れる。
 地味な色のフードから覗く髪の色は――虹色のまだら模様。

「! その頭、フーケ!」
「頭で人を判断するんじゃないよ! 誰がこんな頭にしてくれたと思ってる!」
 がばっとフードを脱いで、フーケは叫ぶ。空気に触れたまだらの髪は、きらきらとした場違いなほど派手な光を放つ。
 事情を知らないギーシュは「なんだあの変な頭」と呟き、言うが早いか叩き込まれたゴーレムの拳に逃げ惑う。
 キュルケは呆れたように言った。
「……誰のせいも何も、自分のせいでしょう?」

 盗んだ道具の使用法を間違っての結果だ。誰がどう見ても自業自得でしかない。
 しかし、絶対的有利であるフーケは鼻で笑って言う。
「フン、お黙り。気分の乗らない仕事だったけど、相手があんた達だってんなら話は別さ。
ここいらは岩ばかりで私のゴーレムの威力も倍増。今日はそうそう上手く勝てると思わないことね」
「くっ……」
 たしかに、この女のゴーレムは一筋縄でいく相手ではない。そして、以前にそれを倒した静嵐は――
「あのすっとぼけた剣男はあの仮面男が相手をしているみたいだし、ね」

                  *

 ギーシュたち三人の前に現れたフーケの巨大ゴーレム。
 あれに対抗するには自分の力が必要だ。
「み、みんな!」
 主だった敵を全て打ち倒した。残った敵は逃げるか、さもなければ散発的な攻撃しかしてこない。あとはワルドに任せて平気だろう。
 そう判断し、慌てて三人の下へ駆けようとする静嵐。だが、

「待て」

 言葉ともに殺気の筋を感じ、静嵐は横っ飛びに身をひねる。
 静嵐が立っていた場所に雷光が走り、地面を焼く。
「! いつの間に……」
 いつの間に現れていたのか。白い仮面をつけた男が静嵐の後ろに立っていた。
 静嵐の気配察知をすり抜けて『まるで自分はどこにでもいるのだ』と言わんばかりに彼は現れた。
 さきほどの雷光はこの男の放ったものだろう。
 男は何の感情も見せない声で言う。

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:34:12 ID:0wKLe6hb
宝貝収集支援

711 :零魔娘娘追宝録 8話8/9:2007/10/14(日) 20:35:02 ID:HBeN/tJb
「おまえの相手は私だ」
『相棒、こいつはやべえぞ!』
 魔法の威力を感じ取ったか、デルフリンガーは戦慄したように言う。
 静嵐もまた、男のただならぬ気配を感じて、ごくりと唾を飲む。
「ああ。こいつ、強いよ……!」

 男は杖を振り、静嵐に挑みかかる。

                                (続く)

------------------
ということで第8話。目指せアルビオン編です。バトルシーンは筆が進みすぎて困るので、戦闘シーンは次回に持ち越し。
ちょいと『引き』なんぞという終わり方をしてみましたが、SSという媒体では微妙かな? 多用は控えようっと。

アンリエッタの宝貝登場。もちろんご存知導果先生です。ある意味で反則級の宝貝を手にしたアン様の行く末や如何に。
ところで導果先生はアン様の胸元のどこに納まっていたのであろうか?

そう言えば、前々の回第6話。符方録の符の中に『無病息災の符』を入れ忘れてました。
とりあえずまぁ、ルイズが聞き忘れただけでちゃんと入っていると思ってください。
しかし無病息災の符は、病気や怪我にかからなくなるだけで、治すものではないのだと判断。
ちい姉様用にと期待はできないので注意。仙術的力で、病気そのものを治すのはとても難しいのです。

てなところで紙数も尽きた。ではまた。

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:40:07 ID:Q9AoONTe
静嵐の作者さん乙っす。いつもわくわくして読んでますよー。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:43:30 ID:tyhW8ax8
苔の一念ではなく虚仮の一念です。>零魔の人

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:45:01 ID:tyhW8ax8
乙です>零魔の人
続きを期待して待ってます

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:46:36 ID:s4gD5eRu
大帝の混沌が滅茶苦茶期待されてるー!?
乙でしたー


716 :sage&Aska:2007/10/14(日) 20:48:21 ID:dEgEy79R
次は>>694の人ですね?
支援用意。s

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:48:51 ID:HBeN/tJb
>>714
うおおお。指摘ありがとう。そうか、そっちの虚仮か。ちぃ覚えた。

8/9が二回あるなぁ……最後のは無論のこと9/9です。
そして>>694氏、進路オーライでござい。

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:53:17 ID:5z9jt2z4
>導果先生登場
アン様の心が折れない限り、
もはやトリステインに敗北の二字はないですね……。
GJでした。

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:54:35 ID:O6o+Ppfy
げぇ、静嵐、だがGJ
大作のあととかマジプレッシャー





(これが最後よ)
その思いと共にルイズが杖を振るった、瞬間。
爆発。
またもや失敗かと悲嘆にくれかけるが、粉塵が収まるにつれ、何かの影が存在しているのが見て取れた。
(もしかして成功?)
期待する、ドラゴンやグリフォン等と贅沢は言わない、猫や犬でもいい、何でもいい、とにかく使い魔が必要なのだ。
そして粉塵が完全に収まるとそこには。
「何、アレ?」
背中に七対十四本の長い棘が生えた直立歩行するナメクジのようなものがいた。
何だろうコレは?
とりあえず人間ではなさそうだが、じゃあ亜人かというとそれも違うような気がする?
まぁ、隣で契約しろとウルサイのがいるのでとりあえず契約をしよう。
さて、それではどこにキスをすればよいのだろう。
じっくり眺めてみるが口らしきものは見つからない。
「あのー」
そういえば目もない、鼻もない、耳もない。
「あの、もしもし」
となると感覚の共有とかは無理だろう。
「あの、すみませ「ああっ、五月蠅いわね、何か用!?」
はて、と首をかしげる。今自分は何と会話したのだろうか?
「い、いや五月蠅いて言われても、あのここ何処なんですか、何で俺こんな所にいるんですか」

秘密結社インバーティブリットの改造人間、ハルキゲニア男とゼロのルイズの出会であった。





以上、小ネタハルケギニア のハルキゲニア男でした。

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:55:45 ID:dEgEy79R
導果先生に頼るのはどうかと思うよ?
……ごめん、心が寒かったんだ。
>>694の人、支援するよー

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:57:03 ID:VXOK3DAK
>>719
これは長編の書き出し?かな?


722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:58:15 ID:O6o+Ppfy
出展書き忘れ。
元は『俺の足には鰓がある』 作 富永浩史 画 あさりよしとお です

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:58:53 ID:dEgEy79R
ハルキゲニア男がやってきた!ヤァ!ヤァ!ヤァ!

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 20:59:50 ID:P14almcj
「おいお前、上下が逆だぞ」
うん、まぁ出オチの極致だよな、怪人ハルキゲニア男。
しかし「俺の脚には鰓がある」とは懐かしすぎるネタを。GJ

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:04:04 ID:Mg50KzAQ
召喚されただけで終わりなの?

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:08:05 ID:Q9pSjcaR
ハルキゲニアとハルケギニアを掛けてるんですね?
……駄洒落ってのは解説すると寒いなあ……

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:12:03 ID:5shLsffV
>>725
そらまぁ、出オチだし。

セイラン&小ネタの人、乙したー。
導果筆なぁ……軽く調べてみたけど、実にヤバそうだ。

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:15:25 ID:5shLsffV
導果先生のことを調べててふと頭を過ぎったんだが、
ゼロ魔原作って「戦略や戦術レベルでの失敗を戦闘レベルでひっくり返す」
って展開がぽちぽちあるんだよなー。まるで正義が勝ち、悪が敗れると定まっているみたいに。

そう、実はハルケギニアとはすたーらーくのうわなにをするやめ(ry

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:16:26 ID:P14almcj
導果先生のヤバさは原作読まないと完全には理解できないゼ!
同時に静嵐のアレさ加減も、劉華女仙の創る宝貝のアレさも。

ちょうどもうすぐ完結するし、マジオススメよ?

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:20:25 ID:Mg50KzAQ
…あー、つまり
>>719の一番下の行がすべてってわけね

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:32:37 ID:VXOK3DAK
むぅ…名前オチ物だったのか…
小ネタでwiki登録したはいいけどページ名がまんまにしちゃったんだが…
ハルキゲニア男の作者の人、まずかったら避難所のwiki更新報告スレで管理人に名前を変えてもらってくだちい



732 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:36:54 ID:cRoDv/mO
雑談が盛り上がってる時に限ってやってくる相変わらずな俺が惨状。
他に予約がないようなら40分あたりから投下しますねー。

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:38:13 ID:U8zIJ5Tv
支援するぞよ

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:39:00 ID:ogKS9pJp
最近書くの早いな!待ってたぜ!

735 :夜天の使い魔 1/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:40:14 ID:cRoDv/mO
 目を開けると、そこは白に包まれた世界だった。
 しんしんと降り積もる雪。それは辺りを一面に多いつくし、地面を純白に彩っていた。灰色に白んだ空からは止め処なく雪が降ってくる。そんな気候であるはずなのに、ルイズはまったく寒さを感じていなかった。むしろ、暖かく心地良いとすら感じられた。
 目の前に開けた空間から臨めるのは海で、見える光景から察するにここは海岸線近くにある何処か小高い場所らしい。丘の下には見た事も無いような建物が立ち並んでいる。
 ルイズは、そんな場所にある小さな広場に一人、立っていた。
 ここは、いったい何処なのだろう――。
 
「ご友人の事ならばご心配なさらないで下さい」
 ルイズの後ろから響く声。優しく、凛とした女性の声は、初めて聞くはずなのに懐かしい感じがした。
「我が内にあるのは一瞬と永遠の狭間、無限に続く夢の庭園の中ならば例え世界が終わりを迎えようと命を散らす事はありません」
 ゆっくりと、ルイズは振り向く。
 長い銀髪を靡かせ、恭しく臣下の礼を取る女性の姿が、そこにはあった。頭を垂れ、畏まるように彼女はそこに居た。
 その声、その姿。ルイズは彼女を知っていた。初めて会うはずなのに、良く知っていた。
「先ずは我が不明をお許し下さい。傷を負い不完全なこの身なれば、主と満足に意思を交わす事すら不可能な状況にあったのです。
決して、私は自ら貴方に呼びかける事は出来ず、こうしてこの場にお出で願うしか方法はありませんでした。そしてそれも、主の強い意志の働きかけが無くては実現しなかったでしょう」
「強い……意思?」
「はい。我が身は御身にお仕えし願いを叶える為の道具、主の強い願望と意志とか引き金となって初めて力を行使する事が出来ます。故に、それが無くては私は動く事が出来ません。
主は願ったはずです、『友人を助けたい』と。その想いが私と貴方とを繋ぎ、今こうして引き合わせた」
 彼女は静かに顔を上げる。その赤い二つの瞳とルイズの双眸とが放つ視線が絡み合った。ルイズは感じた、言葉以上の繋がりを。表す事など到底不可能な程の絆が二人の間にある事を。
「お会い出来る日を……お待ちしておりました」
 ルイズは惹かれるように、彼女の頬にそっと手を添えた。伝わる温もりは良く知っているものに相違無かった。どんな時も一緒に居てくれた、物言わぬ使い魔。
 添えられた手はそのまま誘うように捧げられた。女性は自らの手をルイズの手に重ね合わせると、促されるままに立ち上がる。
 
「不思議ね、ここは。雪が降っているのに全然寒くない」
 温暖な気候のトリステインでは、雪が降り積もるという事は殆ど無い。北の方の高い山脈等では良く見られるというが、彼女が実際にこの冷たく美しい景色を見たのは片手の指で数え切れる程の回数だ。
だがその何れも、身を切るような寒さを伴っていたはず。だがこの場所にそれは無い。凍えるどころか、心までも包み込むような温かさと安らぎがここにはあった。
「ここは、私の心の内の世界です。そして、私が生まれた場所でもあります」
 女性は想いを馳せるように、瞳を閉じる。
「今の私は、この場所から始まったのです」
 ああそうか、とルイズは理解した。ここは、彼女の思い出の場所なのだ。彼女にとってかけがえの無い、忘れえぬ大切な場所。
ここから見える街も、海も、降り積もる雪も、何一つ欠かす事の出来ない大切な記憶。だからこんなにも暖かく、まるで故郷のような安らぎを感じているのだ。

 二人の間に、暫し無言の時間が流れる。降り行く雪だけが時の流れを示すように、静かに、沈黙するような時間を二人は共有していた。だが、それが何より得難いものだと、ルイズには感じられた。きっと、こうした時間を過ごしたいとずっと思っていたのだと。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:40:40 ID:10MvCNxW
ついにリインか…
原作知らんけど楽しみス

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:40:44 ID:DPFoYsQ5
支援なの

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:41:12 ID:hoJV5HgG
支援してもいいよね? 答えは聞いてないけどッ!

739 :夜天の使い魔 2/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:41:21 ID:cRoDv/mO
「わたしは、ずっとあなたに伝えたいと思っていた事があった」
 沈黙を破るように、ルイズは語りだした。ただこうしている事でも、気持ちは通じ合えていると思える。それでも、言葉に出して伝えなくてはいけないこともあると思ったから。
「使い魔召喚の儀式の日……わたしの心は不安で一杯だった。ずっとゼロだった言われて、魔法が使えなかったわたしが、きちんと使い魔を呼べるのか、って。だから必死に祈りながら呪文を唱えて杖を振ったわ。
そしてあなたが来てくれた、こんなわたしの所に。最初はただの本だって思って失望したわ。でもあなたはずっとわたしの傍に居て、わたしを助けようとしてくれた。
それは、どれだけ嬉しい事だったか。だから、言わせて。本当に、ありがとう。あなたが来てくれて、本当に良かった」
 それは、ルイズの万感の想いが篭った言葉だった。思えば、あの日から全てが始まった。たった一度のサモン・サーヴァントが彼女の人生を変えたのだ。
使い魔を得たその日から、初めて人生の歯車が回り始めたような、そんな気がしていた。彼女には幾ら感謝してもし足りない。

「そしてもうひとつ、ありがとう。わたしの願いを叶えてくれて。キュルケの命は、助かるんでしょう?」
 ルイズの言葉に、女性は肯いた。
「私の内に居る間は時間が静止したのと同じ。治療を施す事は出来ませんが、多少ならば損傷の治癒を促す事が出来ます。我が命に代えても、決して死なせは致しません」
「そう、良かった」
「ですが――」
 彼女はさらに言葉を続ける。
「貴方の願いは、それだけなのですか?」
 わたしは確か、キュルケを助けたいと願っていたはず。ただ強く、ひたすらに、それだけを。それ以外の何を願っただろう?
 彼女はルイズの疑念を汲み取ったように言った。
「この蹂躙される光景から人々を守りたい。貴方はそう願ってここに来たのではないのですか?」
 燃える村の家々、傷付き、愛する家族を失い涙を流し悲しみに暮れる人々。その姿を見て憤りを覚え、助けたい、守りたいとルイズは思った。
 思い出す。国を奪われ自らの命まで奪われたウェールズを、散っていった王党派の貴族達の姿を、大切な人を失ったアンリエッタを。
 しかしアルビオンの軍勢を前に、彼女は抗える力を持たなかった。彼らが人々を蹂躙し、何かを奪い去っていく様を、ただ見ているしかなかった。どんなに願い、死力を振り絞ろうとそれがルイズ・フランソワーズの限界だった。
 きっと攻め入ってきた艦隊はこのまま他の街をも焼き尽くし、トリステイン中を戦火に巻き込むのだろう。どうしようも無い現実。
 ――でも、それでも諦めたくない。

 ルイズははっと目を見開く。
「そうです、貴方はまだ諦めてはいない」
「ええ、諦めてはいない。例え僅かでも、出来る事があるならあがくべきだと、そう思ってる。だからこの村まで来た。でもこれ以上、出来る事なんて無いわ。あの艦隊を押し止め、国を守るなんて――」
「出来ます」
 彼女は言い放つ。厳として、確かなものと告げるように。
「私は、貴方の傍に侍り、あらゆる艱難辛苦を退け御身をお守りし、その願いを叶えるものです。貴方は願い、それは私の元へと届いた。ならば、それが為せぬという道理など有りません」
 出来ると言うのか? アルビオンの一軍を押し止めるなどと、そのように途方も無い事が。そんな馬鹿な、と思ったが――彼女の目は真摯で真剣だった。その瞳の光が告げている。かならず出来ると。
 女性は再び身を下げると、臣下の礼を取る。
「さあ、ご命令を我が主。貴方が願うのなら、夜天の名に於いて例え神であろうと退けてみせましょう」


740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:41:52 ID:VXOK3DAK
おおっリインがくるか。
紫煙くゆらせ。

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:41:52 ID:DPFoYsQ5



742 :夜天の使い魔 3/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:42:27 ID:cRoDv/mO
「信じるわ、あなたが出来るというのなら。だから……」
 そこまで言ってルイズは気付く。まだ一番大事な事を聞いていなかった。
「その前に、一つ聞きたい事があるの」
「なんなりと」
「あなたの名前を、教えて」
 一番最初に聞くべき事を失念していたのは、彼女と初めてあったとは微塵も思っていなかったからだ。ルイズには、彼女がまるで家族のように親しく長くいた存在のように感じられていた。だからすっかり、この大事な事を聞き忘れていたのだ。
 女性もそれに思い至ったのだろう、くすりと笑うと、己の名を告げる。
「私の名は――」
 それは千の願いと万の祝福が込められた名前。彼女が忌むべき存在ではなく、望まれて生まれたという証。強くささえるもの、幸運の追い風、祝福のエール。
「リインフォースと申します、我が主」
「リインフォース……」
 それは、この世で最も彼女に相応しい名前に聞こえた。ルイズはその美しい響きを持つ名を胸に深く刻み込む。
「お願い、リインフォース。わたしを助けて」
 ルイズが差し出した手を、リインフォースは確かに掴む。それは、今主従が結ばれたという証であった。召喚の日より幾日もの年月を重ね、ついに二人は出会い、そして真に絆を結ぶに至った。
 
 今ここに、幾千の世界の魔法を従えし最強の魔導師、夜天の王が復活を遂げる。
 
 竜騎兵の指揮を執るワルド子爵との連絡途絶、そしてそれと共に報告されたタルブの村での巨大ゴーレムの出現と地震の発生。タルブで起こった異変を調べる為、ワルド指揮下にあった竜騎兵達が村へと向かっていた。
その数9騎。その彼等の眼前、丁度タルブの村の中央あたりにそれは出現した。天を貫くような光の柱。眩いばかりに輝くそれは、彼等の常識を超えた減少だった。
「あれは何だ?」
 一番歳若い騎士が素直に疑問を口にする。
「判らん。まさか先住の類ではあるまいな」
 先住、その言葉に一同が気を引き締める。先住魔法は人間が使う系統魔法とはまったく違う強力な魔法だ。それを用いるエルフ達は一人で一騎当千とも言える力を発揮するという。もしあの光がその類のものだとしたら、僅か9騎の竜騎兵では荷が想いかもしれない。
 その時、突如空が暗く翳る。晴れ渡っていた空はみるみる内に暗雲に覆われ、空は雷が鳴り響き、雲は激しい勢いで雨粒を生み出し大地を穿っていく。
 光の柱の出現と共におきた突然の天候の変化に彼等は恐れ慄いた。このように天候すら操ってみせるとは、もしや本当にエルフが居たりするのではないだろうな、と。
 豪雨は長くは続かなかった。家々を燃やす炎が消えうせるのを待っていたかのように、大地から赤い色が消えると同時に雨も止まる。暗雲も瞬く間に空へと溶けて行き、雲間から太陽の光りが差し込んできた。

 彼等は見た。その光の中に浮かび上がる姿を。
 
 遠く離れたタルブ南の森の中、不安げに空を見つめる村人や、シエスタ達もそれを見た。遠くに浮かんでいるのに、はっきりとそれは見えた。
 
 太陽の光を受け、美しく光り輝き靡く銀髪。右手には輝く黄金の杖を持ち、その身は白を基調とした簡素にして優美さを備えた法衣に覆われていた。背には力強く広げられた黒い羽を背負い、彼女は雲間から差す光の中、威厳を持って屹立していた。
 
『地上の火災は全て鎮火を確認しました。もうこれ以上この村が燃える事は無いでしょう』
 リインフォースの声がルイズの脳裏に響く。
 今ルイズとリインフォースは一体となっていた。リインフォース、その身は「ユニゾンデバイス」と呼ばれる特殊な魔導器。術者と融合する事によりその力を最大限にまで引き出す、古代ベルカの技術の結晶。
そしてその中でも傑出した力を持ち、ありとあらゆる世界の魔法をその身に納める為に作られた強力なデバイス。それが彼女だった。

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:43:20 ID:VXOK3DAK
夜店の支援

744 :夜天の使い魔 4/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:43:35 ID:cRoDv/mO
 ルイズはリインフォースと融合した事により、その力を知った。多数の魔法の使い方が頭に流れ込んできて、それが自然と整理されて納められていく。
今ならリインフォースの自信も理解出来る。それ程までに、リインフォースの中に納められていた魔法の数々は強力無比なものばかりであった。

 先ずルイズがした事は、タルブの村の火災を消す事であった。もう既に殆ど燃え尽きてしまっているが、もしかしたら誰かの大切にしているものがまだ形を残しているかもしれない。だから、そんな僅かな希望の為に彼女は力を行使する。
「まったく、天候を操る? 出鱈目も良い所ね」
 系統魔法では到底及ばぬ境地。それを軽々と行使できてしまう自分に驚きを覚えるルイズだったが、それに心を奪われている余裕は無かった。
『竜がやってきます。数は9』
 リインフォースの報告に、気を引き締める。おそらく、アルビオンの竜騎兵だろう。ワルドとの戦いであれだけ派手に暴れたのだ、注意を引いてもおかしくない。ルイズは相手がどう出てくるのか見極めようと注意深く空飛ぶ竜の編隊を凝視した。
 
 光の中に浮かび上がる姿は、竜騎兵達を動揺させた。
「あれは……翼人か!?」
 翼人。このハルケギニアに生息する亜人の一種で、その名の通り背に鳥のような巨大な翼を持つ種族である。
ひっそりと、人目を忍ぶように暮らす少数種族であるが、問題なのは彼らがエルフ同様に先住魔法を使うという事だ。それを相手にすると考えるだけで体に恐怖が走る。
 相手もこちらは見えているのだろうが、攻撃してくる素振りは無い。このまま様子を見るか? それとも、一体しか居ない相手だ、何もさせずに一気に叩き潰すか? 迷う内にもどんどんお互いの距離は縮まっていく。
 その緊張に耐えかねたように、歳若い騎士が突出して翼人に突っ込んでいく。全力で、一直線に。
「たった一人なんだ、先住だろうが数で囲めば!」
「馬鹿、止めろ!」
 しかしその静止の声も聞かず、騎士は突っ込んでいく。
「仕方ない、続くぞ! 相手を囲んで、周りから一斉射で決める!」
 残りの竜騎兵達も後に続いていく。こうなったら仕方ない、相手が何かする前に捻り潰す。彼等はそう判断した。
 
 唸りを上げて火竜が翼人へと突っ込んでいく。まずは真正面からぶちかます。近距離から火竜の息吹を浴びせかければ、いちころだ――そう考えていた騎士の思惑は、見事に裏切られる。
 距離があと20メイルと言ったあたりで、翼人が動く。避ける気か、と騎士は判断した。だがそれも計算済みだ、その軌道に先んじて息吹を浴びかけてやる、と気焔を上げる。
 翼人が飛ぶ。だがその軌道は、彼等の思いもよらないものであった。
 急速に加速し、鋭角に、かくかくと銀の奇跡を描いて翼人は飛ぶ。それは空を飛ぶ生き物の動きではない。自由に空に絵筆を走らせるかのように、銀光が伸び、翼人は飛ぶ。そしてあっと言う間に竜騎兵の後ろを取った。
 騎士は驚愕に目を見開く。ハルケギニア随一と言われたアルビオン竜騎兵の俺があっけ無く後ろを取られるだと? まるで悪い夢だ、と。
 
 当のルイズも、その動きに驚きを隠せなかった。本当に、思ったとおりに体が空を飛ぶ。
フライの魔法で飛ぶ時とはまったく違う感覚だ。フライの魔法の場合、自分の体から空気を押し出して進めているという感覚がするのに対し、今の飛行はまるで天上から自分を俯瞰して、釣り糸で縦横無尽に動かしているようだ。
『落ち着いてください、主ルイズ』
 ルイズの動揺を感じ取ったリインフォースが安心させるように語り掛ける。
『制御の大半は私が担っています。何も躊躇う事はありません、思いっきり飛んでください。もし何か失敗しそうになっても、必ず私がフォローします』
 ルイズはこくりと肯き、言われた通りに思いっきり、躊躇いを覚えずに空を飛ぶ。縦横無尽に自由な軌道で飛び回るルイズの飛行は竜騎兵達を翻弄し、その連携を混乱させた。
 しかし相手もハルケギニアにその名を轟かせたアルビオン空軍の竜騎兵。混乱する中も巧みに連携を取り徐々にルイズの行動を制限し、囲い込んでいく。必死に飛び回るルイズが気付いた時には、既に四方八方を竜騎兵が取り囲んでしまっていた。

745 :夜天の使い魔 5/13 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:44:44 ID:cRoDv/mO
 竜騎兵達は各々杖を振り上げる。魔法の一斉射でルイズを消し炭にでも変える気なのだろう。
  次々と放たれる九つの魔法。暴風となった風の刃や、業火で形成された火球がルイズ目掛け飛んでくる。完璧な連携により放たれたそれを回避する事は不可能だ。
 ――やられる!
 身を固くするルイズ。
『怖れる事はありません。このような魔力収束が散漫な魔法攻撃など……』
 周りに響く衝撃音。耳を劈かんばかりのそれは、人一人消すのなど造作も無いだけの破壊力を秘めている事の証であった。しかし――。
『主の身を纏う甲冑はおろか』
 その衝撃はまったくルイズの元まで届かない。見えない壁に遮られるかのように彼女の周りで止められている。
『我が障壁を貫く事すら適わない』

 盛大な煙と轟音響く空の中、竜騎兵達はやった、と勝利を確信する。如何に先住魔法を使いこなす翼人であろうと、こうやって四方八方から魔法を浴びせかけられればひとたまりもあるまい。きっと塵一つのこさずこの世界から消えうせたはず。
さああとは、消息を立ったワルド隊長の捜索でもしようか――そう考えていた彼等の目は、信じられないものを捉えた。
 爆煙が晴れる中、徐々にその姿が浮かび上がる。何かの見間違いだ、と最初は思った。しかし晴れ渡った先に存在する姿は紛れも無い、消え失せたと確信したはずの翼人の姿。
「馬鹿な……」
 度を越した驚きが、男達の腹から言葉を捻り出した。人一人を殺すのには過剰過ぎる程の魔法を叩き込んだはず。それなのに。
 目の前の存在は、まるで何も無かったかのように、変わらぬ姿でそこに居た。
 これが、先住魔法の力だとでも言うのか? いや違う、幾ら先住魔法と言えどあのような状況でまったくの無傷で居られるとは思えない。なら、今我々の目の前に居るこれは、一体なんだと言うのだ?
 竜騎兵達の対応は素早かった。一度で効かぬなら、と断続的に魔法を放ち、火竜の息吹を浴びせかけ、この翼人を亡き者にしようと必死になった。
 
 苛烈な猛攻の中、それでもルイズの体には僅かばかりの魔法も届く事は無かった。ルイズの周りに張り巡らされた魔力の障壁は彼女を完全に守りきり、あらゆる脅威を退けていた。
『例え効かない攻撃とは言え、好き勝手にやらせておく必要などありません。そろそろ反撃をするとしましょう』
 確か似そうだ、とルイズはリインフォースに同意した。確かに体には害が及ばないとは言え周りでどかんどかんやられているのは精神衛生上宜しくない。
 左手に持ったリインフォースの本体、夜天の書が一人でに開いて行く。ぱらぱら、と捲られていく頁。右手では掲げられた杖が光り輝く。それに呼応するように、ルイズの周りに現れたのは無数の小さな短剣だった。
赤黒い色をしたそれらがルイズの周辺に現れ、円周上に展開する。その数は9。目の前で攻撃をしかけてくる竜騎兵と同数だ。
 これが、反撃の狼煙だ。決してこのトリステインの大地を蹂躙させたりはしない。そんな決意と共にルイズは杖を掲げ、叫ぶ。
「避けられるものなら、避けてみなさい! 放て、ブラッディ・ダガー!」

 それは、ある意味幸運な事だったのかもしれない。竜の背に乗り魔法を放つ騎士達は、誰一人例外無く、その攻撃を知覚する事すら出来ず死んだ。魔力によって編み出された短剣は視認する事が困難な程の速度で飛来し、的確に敵を貫き爆散した。
もし仮に反応して辛うじて交わしたところで、やはり結果は変わらなかっただろう。この魔力刃は風竜を凌ぐ速度で飛来するに止まらず、相手の魔力を感知し自動追尾する性質を持っている死の弾丸であった。この刃が編み出された時点で、彼等の命運は尽きていたのだ。

 竜騎兵達は一瞬の内に一人残らず倒された。増援が来る気配も無い。これで、タルブの空にも平穏が戻るだろう。あとは空から降りてきたアルビオン艦隊の元へと向かうだけだ、とルイズは判断した。
 ――あなた達には、もう何も奪わせない。わたしがきっと止めてみせる。
 決意を胸に彼女は飛ぶ。敵が居るであろう、ラ・ロシェールへと。


746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:44:47 ID:DPFoYsQ5
どれだけこの日を待ち望んだことか

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:45:01 ID:P14almcj
夜店の主とか書くとテキ屋のあんちゃんみたいだよな支援

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:45:30 ID:VXOK3DAK
支援を蒐集するッー。

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:46:01 ID:hoJV5HgG
支援だ! ユニゾン・イン!

750 :夜天の使い魔 6/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:46:31 ID:cRoDv/mO
 空に伸びる銀光を、タルブの村の人々は食い入るように見つめていた。光の中から現れた翼を持つ少女は、瞬く間に自らの故郷を蹂躙した者達を打ち倒した。まるで物語のような光景に、誰もが言葉無く空を眺め続ける。
 あれは、きっと天からの遣いだ。
 誰かが、ぽつりと言葉を漏らす。我々の苦境を救う為に遣わされた天の御遣いだと。
 きっとそうだ、と他の誰かが声を上げる。天は我らを見放さなかったと。悪しき侵略者達を退ける為に力を貸してくださるのだと。
 村人達が口々に賛同の言葉を示す中、ただ一人シエスタだけは。その正体が何であるのか理解していた。姿が変わろうと、はっきり判る。あれは自分の良く知る少女に違いない。
ほんの短い間だけ仕えた小さな貴族の少女。「助けに来た」という言葉そのままに、彼女はそれを為して見せたのだ。
 銀光は疾く、一直線にラ・ロシェールへ向かって飛んでいく。
 ――どうかご無事で、ルイズ様。
 シエスタは祈った。たった一人だけ、天ではなく、自分達を助けに来てくれた勇敢な少女の為に。
 
 迫り来る銀光に、艦隊の周りを飛び回る残りの竜騎兵達もようやく異変に気付く。彼らも高速で飛来するそれを敵と認めたのだ。竜に匹敵する速度で迫る人型。いったい
なんであるのかは、理解出来ないが――敵であるという事だけは、はっきりと判る。精強なるアルビオン竜騎兵達の行動は早かった。まるで一つの生き物となったように編隊を組み未知の敵へと立ち向かう体制を整えた。
 
 ルイズは自らに向かい来る竜騎兵の姿を目に収めた。その数は12、先程よりも三割り増しの戦力だ。この騎兵達を打ち破り、敵の旗艦の元へと辿り着かなければならない。
地上には歩兵達が展開する姿が見えるが、彼等に構っていた所でこの戦いを止める事は出来ないからだ。激しくラ・ロシェールの街に砲撃を加える艦隊、これを下さなければトリステインに勝ち目は無い。
この戦いに一隻も戦艦が迎撃に出てきてない以上、おそらくトリステインに航空戦力は残っていないのだろうから。
もし地上の兵達を全て打ち倒したとしても、戦艦が一隻でも残っていれば空からの砲撃でトリスタニアは容易く落ちる。それだけは防がなければならなかった。
 上空高くに存在する艦隊目指し高速機動をしながらの戦闘になる為、静止しなければ用いる事が不可能な先程のブラッディ・ダガーは使えない。今度は自分自身で魔力砲撃を行い、迎撃する。
 右手に構える杖の先に魔力が篭っていく。淡い銀の光を放つ光球が三つ、その先端に現れた。
「行けぇ!」
 裂帛の気合と共に振り下ろされた杖から光球は放たれる。三つの光球はそれぞれが別方向へと飛んで行き、まるで意思を持つかのように飛び回る。それらは幻惑するような機動を取りながら、巧みに空を飛びまわる竜の元へと近付き、着弾し――爆発した。

 あっと言う間に三騎が落とされた事に対し、残りの竜騎兵達は動揺を覚える。あのような光の球を打ち出す魔法など見た事も聞いた事も無い。そしてその威力は凄まじく、トライアングルクラスが作り出す火球に匹敵するか、それ以上。
ばらばらと消し炭になって空に散っていった仲間の姿をみれば一目瞭然だ。何より恐ろしいのは、それが無詠唱で襲ってくる事だ。最後尾に着いていた騎兵の一人は、さらに二騎が光球の前に倒れるのを目撃した。
僅か十秒に満たぬ間に5騎がやられる光景は、悪夢という表現すら生易しい程に絶望的だった。

「凄いわ、この魔力弾も考えた通りに動いて当たる。リインフォース、あなたって本当に凄いのね」
 いや、それは違う、とリインフォースは思う。彼女は大容量魔法ストレージ型ユニゾンデバイス。世に散らばる膨大な魔法を蒐集し収め行使するのが役割であるが、決して戦闘に特化した存在では無い。
故に射撃魔法の類の収束や細かい制御等は苦手であるのだが、その欠点を感じさせないようにルイズは次々と魔力弾を相手に命中させて行く。これが始めての魔力攻撃行使とは思えないような精度だ。
ルイズ自信の能力無くして、このような精密魔力射撃を為し得る事は出来ない。凄いのは自分自身では無い。この主の力なのだ。

751 :夜天の使い魔 7/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:47:44 ID:cRoDv/mO
 光球の攻撃は恐るべきものだ。しかしその威力故自らが巻き込まれる範囲で使う事は出来ないはず。そう判断した騎士の内一人が、うまくルイズの虚を突き肉薄する。
「貰った!」
 丁度死角となる角度、上後方からの急降下で彼は迫る。このままぶちかましの体当たりをして相手に組み付き、竜の鋭い爪と牙で引き裂こうという狙いだった。
二者の距離が2メイル、1メイルと縮まって行き、ついに捉えたと思った刹那――その姿が、掻き消えた。本当に一瞬、瞬きするよりも短い時間で完全に姿が見えなくなった。これは一体どういう事だ、と混乱した思考が彼の最後の記憶となった。
 彼のさらに頭上から降って来た光の槍。乗っている竜をも包み込む程巨大なそれが、圧倒的な圧力を以って彼等を押し潰したのだ。
 
 遥か上空、そこには杖を槍を持つように両手で構え、大地を指し示すルイズの姿があった。
短距離間ならば爆発的な加速力で、相手が姿を見失う程の速度を瞬間的に出す移動魔法。それを用いてこちらの頭上を取りに来た相手のさらに頭上を取っての砲撃を彼女は行ったのだ。
「これで……6騎」
 接敵から30秒にして、残り半分。
「リインフォース、一気に決めるわよ!」
『御意』
 ルイズの体が、激しく加速する。残りの竜騎兵達を引き離すように、天空へと向かい急上昇して行く。竜騎兵達もそれを追うが、ルイズと彼等との間にある距離はほんの僅かづつではあるが、その長さを増していった。
「この状態なら……」
 両者が同じ方向に全力で飛んでいる。追いかけられるルイズから見れば、追いかけてくる竜騎兵達はまるで空中に止まっているかのような光景であった。動いている状態の敵を狙い撃つのは難しい。しかし、それが止まっているのなら――確実に、当てられる。
 杖を構え、ルイズはイメージする。真っ直ぐと飛来し、敵を貫く弾丸の姿を。明確なイメージと彼女が編み出した魔力が光り輝く弾丸となって杖に集い、次々と発射される。それは寸分違わず敵の中心を射抜き、次々と爆発を引き起こしていった。4騎撃墜、残りは2騎。
 射撃を回避した2騎は編隊の中でも最も手錬の二人なのだろう、いち早く彼女の意図に気付き回避行動を取ってきた。2騎は左右に分散し、的を絞らせぬように各々が牽制しながらルイズを追撃してくる。
 だが、そんな事は徒労でしか無かった。外したかと思われた弾丸が踵を返し、残りの2騎をも打ち抜いた。彼女の打ち出した魔力弾は、その意思のまま自由に動く。それを知らなかった事が彼等の敗因であった。
 僅か2分にも満たない時間で12騎が姿を消した。ハルケギニア随一と謳われたアルビオンの竜騎兵も、夜天の王の前では敵ではなかった。
 
 レキシントン号の後甲板、そこで眼下に広がるタルブの街並みを眺めていた侵攻軍総司令官サー・ジョンストンの元へと届けられた報せは、俄かに信じ難いものであった。
「何だと……私の聞き間違いではあるまいな? もう一度、言ってみろ」
 そう聞き返してしまう程、それは有り得ぬ報せだった。
「サー。艦隊の周りを護衛していた竜騎兵は全滅したとの報告であります」
「本当に、全滅か。まさかトリステインがそれ程の戦力を隠し持っていたとはな。敵は何騎だ? 並の竜騎兵なら100騎も居なければ我等アルビオンの騎兵を落とす事など出来ないはずだぞ」
 アルビオンの竜騎兵1騎は、他の国の竜騎兵の3騎に相当する、と言われている。天空に浮かぶ白の国で鍛え上げられた彼等の強さは、それ程までに恐ろしいものなのだ。
ましてや今艦隊を守るのは戦を勝ち抜く中実践でさらに実力を昇華させた精鋭とも言える者達ばかり。その強さは3騎どころかそれ以上に匹敵するだろう。そんな彼等を相手にするのなら、5倍の戦力は必要だと自惚れなしにジョンストンはそう考えていた。
「それが……」
 だが続く言葉は、さらに彼を驚かせる。
「敵は、一人、だと……」
 ジョンストンは、その言葉に呆然となり、暫く呆けていたが――はっと我に返ると自らの頭に乗っていた帽子を乱暴に掴み床へと叩き付け激しい怒りを表した。

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:49:08 ID:VXOK3DAK
支援の風、吏員坊主

753 :夜天の使い魔 8/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:49:16 ID:cRoDv/mO
「ふざけるなッ! 20騎居たはずだぞ、我が竜騎兵達は。それがただ一人に全滅だと!? ……そもそも一人とは何だ一人とは。一騎では無いのかッ!」
 空に響き渡る程の怒号。その物凄い剣幕に伝令は知らずの内に一歩後ろへと後ずさった。
「サ、サー。竜騎兵を次々と撃墜したのは、紛れも無く空を飛んでくる翼を生やし人の姿をしたものであると。信じられないような自由な機動で我が騎兵達を翻弄し、強力な光を放つ見たことも無い魔法で次々と騎兵を討ち取っていったとか」
「翼を生やした人、と言う事は翼人なのか!? そうでは無いのか!?」
「判りません!」
 伝令は半泣きになりながら答える」
「背に翼を生やしていても、少なくともあれは翼人では有りません。翼人が、竜を超える速度で飛ぶなど有りえません!」
「ワルドはどうした! あの生意気なトリステイン人は、一体何処へ言ったと言うのだ! こういう時こそあ奴の出番では無いか!」
「ワルド子爵とは既に連絡が途絶えております。おそらく、既に討ち取られたものかと……」
「ええい、役に立たん奴だ!」
 ジョンストンはぎりぎりと歯を噛み締めた。鍛え上げられた兵達、東方の技術によって強化された艦隊、そして旗艦たるレキシントン号に積まれた切り札となる兵器。
決して負ける事など無いはずの戦いだった。物見遊山のように気楽に、そして圧倒的な勝利が手に入るはずだった。そしてその功績は全て自分の物となるはずだったのに。彼は今自分の目論見が崩れ去ったのだと知った。
 アルビオン帝国が切り札としてこの「主砲」を隠し持っていたように、トリステインも切り札を隠していたのだ。それがあの圧倒的な力を持つ未知の存在なのだろう。敵は切り札を切ってきた。ならばこちらも対抗して切り札を切ってやろうではないか。
「艦長」
 先程までの激昂ぶりから一転、ジョンストンは冷めた口調でボーウッドに語りかける。
「主砲を使うぞ。目標、ラ・ロシェールの街だ」
「……宜しいのですか?」
 念の為、とボーウッドはお伺いを立てる。主砲をラ・ロシェールに打ち込めば確実にあの小さな街は丸ごと消えて無くなる。
ラ・ロシェールはトリステインとアルビオンを結ぶ玄関口、フネを係留する桟橋も存在する為、なるべくなら無傷で手に入れる事が望ましいはずだ。
もしラ・ロシェールが壊滅したのなら今後予定されているトリステインへの降下作戦にも支障が出てくるだろう。そこまでしてしまって良いのか?と言う疑問を彼は持っていた。
 そんなボーウッドの疑問は重々承知だ、とでも言いたげにジョンストンは言葉を続ける。
「確かに、我が軍にとっても手痛い損失を与える一撃だろうな。しかしながら連中は形振り構わず奥の手を出してきたようだ。他にも何か仕掛けてくるつもりかもしれない。その前に、叩いてしまうのが得策だと思わないか」
 最もらしい言葉を並べてはいるが、結局の所個人的感情が先行する腹いせでしかないとボーウッドは看過していた。圧倒的な勝利に水を差された憤り。この男はそれをただ目の前に居る敵にぶつけたいだけだ。
 だが彼は軍人である、上官から下された命令が正当な物であるのなら、そこにどのような感情が含まれていようと実行を躊躇わない。
 それに、主砲で一気に敵をなぎ払うのは決して下策だとは言い切れない。今眼下に集っているトリステインの軍勢は急遽掻き集めた兵ではあるが、王室に近しい者達ばかりが集って編成されている軍のはず。
それを殲滅すればあとは烏合の集しか残らない。取り込める貴族は取り込めば良いし、抵抗する者達は決してアルビオンを侵す程の戦力を持ち合わせはしないだろう。手としては中の下だろうか、とボーウッドは評した。

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:49:50 ID:DPFoYsQ5
幸せな支援

755 :夜天の使い魔 9/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:50:30 ID:cRoDv/mO
「主砲発射準備! 目標、ラ・ロシェール!」
 艦長たるボーウッドの声が響き渡る。伝令はそれを復唱すると、船内へと駆けていった。主砲は他の砲門とはまったく作りが違う。主砲を扱える特殊な技術を持った砲手にしか撃つ事は出来ない。伝令はその砲手へ命令を伝えに行ったのだ。
 間も無く発射される一撃でこの戦いは終わる。次はトリステイン攻略か。ボーウッドの思考は、既に次の戦いへと飛んでいた。
 彼は竜騎兵達を殲滅した存在に左程注意を払ってはいなかった。たった一人で瞬く間に20騎を落とす、それは素晴らしい戦果だ。英雄と称しても良い。だがそれだけで戦況を覆す事など出来ない。それが個人という存在の限界なのだ。
そう、考えていた。ボーウッドのこの思考は至極当然で常識的なものだった。ただ一つ誤算があるのならば、今この艦に向かいつつある存在は常識などまるで通じない非常識の塊だという事。その馬鹿馬鹿しい可能性を考慮に入れてなかった事が、彼の失敗だった。
 
 ラ・ロシェールの街が存在する山々の間トリステイン軍は展開していた。
 眼前に広がる草原を悠々と行進してくるのは、誇らしげに三色の旗を掲げたアルビオン帝国軍。その数は凡そ3000、トリステイン軍の2000を大きく上回っていた。
整然と進んでくる敵の姿を、アンリエッタは恐ろしいと感じていた。こうして敵と向かい合うのは生まれて初めての事。自然と体に震えが走るが、それを悟られぬよう必死に覆い隠し、毅然とした表情でそれを見つめていた。
 脇に控えるマザリーニは戦いは苛烈なものになるだろう、と冷静に予測していた。数の上でも負けているに及ばず、おそらく質でも我が軍は敵に劣っている。
相手は戦を続け政権を簒奪した連中だ、ただ演習を繰り返すだけで平和の中に暮らしていた我が軍の兵士とは桁違いの強さを誇るだろう。それに、と彼は上空を見つめる。
 上空に展開したアルビオン艦隊。彼等が一番の脅威だ。何せあれを落とす手段を我々は持ち合わせていない。戦艦は一方的にこちらを攻撃し、蹂躙するだろう。
 マザリーニの考え通り、空からは雨あられのように砲弾が次々とラ・ロシェールへ向けて打ち込まれていた。数百発という数のそれは岩肌を削り砕き、辺りに岩塊を撒き散らした。
メイジ達は岩山の隙間を埋めるように風の壁を作りそれらを押し止めようとするが、大量に降り注いでくる岩を完全に防ぎきる事は出来ず、轟音が起こる度にあたりは悲鳴に包まれた。
「この砲撃が終わり次第、敵はこちらに突っ込んでくるでしょうな」
 苦々しくマザリーニが呟いた。
「地の利を活かし、なんとか迎え撃つしか手はありません」
「勝ち目は、ありますか?」
 そう問いかけるアンリエッタの声は、震えを帯びていた。体の震えはなんとか覆い隠せても、声に乗る震えを隠す事は不可能であった。
「おそらく、五分五分と言ったところでしょうな」
 五分五分。希望が無い訳でも無く、かと言って希望が持てそうでも無い。そんな表現が彼の精一杯の気休めの言葉だった。空からの砲撃は容赦無く兵達を襲い、その戦意も命も奪いつつある。
そこに、万全の体制を揃えた一軍が突撃を仕掛けてくる。如何に守りやすいラ・ロシェールであっても勝ち目は無い。それが良く理解出来ていたからこそ、敢えて動揺を誘わぬよう五分五分、と表現したのだ。
 アンリエッタも、それが気休めの言葉だと判っていたのだろう。深く静かに肯く表情は明るいものではなかった。
 
 やがて砲撃が緩む瞬間がやってきた。
 いよいよか、と身構えるマザリーニであったが、すぐに様子がおかしい事に気がついた。砲撃の勢いは些かも緩んでは居ない。
ただ、正確にこちらを射抜いていたはずの砲撃が、てんで出鱈目な所に着弾するようになった為、まるで砲撃が緩んだかのように錯覚したのだと彼は気付いた。
「あれは一体……なんなのでしょう」
 空を見つめながら呟くアンリエッタに習い、マザリーニもまた空を見上げる。そこに見えたのは、激しく空を動き回る銀の光。砲門はその光に向けて放たれているようで、その為に地上に居る彼等にはまるで出鱈目な方向に射撃しているように感じたのだ。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:50:40 ID:hoJV5HgG
SLB警報発令支援

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:51:25 ID:zWScSqBD
支援

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:51:29 ID:L1r9kYaq
支援、蝶支援

759 :夜天の使い魔 10/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:51:40 ID:cRoDv/mO
 謎の光は空飛ぶ生き物では到底真似出来ないような鋭角の軌道を描き、かくかくと細かく動きながら少しづつ空に居並ぶ艦隊へと近付いているようだった。あれがなんなのか判らないが、どうやら自分達を助けようとしているように見える。
一体どのような助けが来たのか――と目を凝らすマザリーニは、同時に忌むべきものまで見てしまった。一際大きな船体を誇る敵軍の旗艦、レキシントン号がゆっくりと旋回し、船首をこちらの方へと向けつつある姿を。
その船首には、舷側に突き出たものとは比べ物にならない程巨大な砲門の姿が見て取れた。あれでここを狙い撃つつもりなのか。常識を超えた巨砲の威力を想像し、流石のマザリーニも肝が冷えてきた。
あんなもので狙い撃ちにされたら、きっと想像出来ないような酷い損害が我が軍には出るだろう。そうなれば、僅かな奇跡にすら縋る事は出来なくなる。文字通り、壊滅だ。
 マザリーニは、己の死を覚悟した。
 
 護衛の竜騎兵を失ったアルビオン艦隊は、今度はその数多の砲門を以ってルイズを落としにかかってきた。どん、どん、と盛大な音を立てて巨大な砲弾が少女目掛けて飛来する。
魔力によって編み込まれた強固な騎士甲冑を身に纏い、魔力障壁を展開出来る今のルイズにとっては左程脅威ではないが、それでもまともに食らえば無傷では済まないだろう。絶え間なく降り注ぐ砲弾の間を縫うようにして掻い潜り、少しづつ敵の艦隊へと近付いて行く。

『魔力反応の増大を確認! 場所は敵旗艦!』
 ルイズが初めて聞く、リインフォースの焦ったような声色。それは何か只ならぬ事が起きている事の証であった。
「一体どういう事?」
『巨大な魔力を用いた広範囲攻撃が予測されます。予測するに、その照準は下に広がるラ・ロシェールの街です』
「それが街に当たったらどうなるの……」
『魔力規模からして、下の街は壊滅するでしょう。街並みは消えうせ、街に居る人々の生存は絶望的です』
 ルイズは眼下に広がるラ・ロシェールの街を見やった。彼女にとっては色々と思い出深い街。岩山に囲まれた、小さな港町。その全てが、消え失せる?
 彼女の脳裏に蘇ったのは、「女神の杵」亭に泊まった時の事や、マリー・ガラント号での航海の事だった。決して忘れられないあの度の始まりとなったこの街が消えてしまう。
 その時、ルイズは感じた。ラ・ロシェールの街にはトリステイン軍が展開している。その中に、アンリエッタ王女が居る事を、確かに感じていた。視認する事は適わなくとも、幼馴染の発する魔力がリインフォースの魔力感知に反応し、彼女に懐かしい感覚として伝えていたのだ。
 空では巨大なレキシントン号が大きく船体を傾け、地上を狙い撃とうとしている所だった。
 ――あのロイヤル・ソヴリンに乗って、アンと二人大空を往く。それがささやかな私の夢だった。
 ニューカッスルの城で、ウェールズが語った言葉が脳裏を過ぎった。あの大きなフネで、愛する人と二人、広大な空を旅してみたい。それが勇敢に戦い死んだ、あの皇太子のささやかな夢だった。
 それなのに今、そのフネは巨大な砲門をアンリエッタの元へと向け、その命を奪わんとしている。それは、彼女にとっては決して許し方い所業であった。
 ルイズは急速に方向転換をすると、全力で飛ぶ。
「そのフネは……皇太子さまのフネなのよ」
 レキシントン号の主砲の先は眩い燐光を放ち、傍目にも力が満ち溢れていると判る。最早発射まで時間が無い。間に合うか? ルイズは何も考えずにただ真っ直ぐと飛ぶ。時折着弾する砲弾の衝撃が身を襲うが、それにも構わず彼女は飛んだ。
 あれは皇太子様の想いの詰まったフネ。そこに大砲を積み、アンリエッタ王女を殺そうとするなんて――。
「そんな事、絶対にさせるもんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:51:41 ID:X09TGvPH
ここはラグナロクだろう支援

761 :sage:2007/10/14(日) 21:52:39 ID:8DG854KS
支援

762 :夜天の使い魔 11/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:52:47 ID:cRoDv/mO
 レキシントン号の主砲より、激しい光が放たれる。それは砲弾と言うよりも、光の帯と形容するのが正しい代物であった。激しい輝きを纏いながら、一直線にその砲撃はラ・ロシェールへ突き進んで行く。
 
 アンリエッタを始めとしたトリステイン軍の面々はそれを呆然と見ていた。光が、天から降ってくる。太陽が落ちてきたような、目を覆わんばかりの光景は、まるで天より人に下された戒めの光のように見えた。
あれに飲み込まれて、自分達は消えるのか。絶望も無く、ただそういう思いだけがアンリエッタの心を支配した。人知を超えた光景に、我を忘れ、畏怖に震えていた。

 だが――その光が大地に到達する事は無かった。

「間に合え!」
 間一髪、ルイズは斜線へと割り込む。光と大地の間にその身を盾として彼女はラ・ロシェールの街を護るように立ちふさがった。
 襲い来る、圧倒的な圧力。
 ルイズは己の全魔力を注ぎ込み魔力の盾を前方に作り出す。あらゆる攻撃を跳ね返す無双の盾。彼女は細い両腕に力を籠め、耐える。
膨大な魔力の塊は彼女の体を容赦なく押しつぶそうと空からのしかかってくる。だが負けられない。ここで自分が落ちてしまったら、ラ・ロシェールに暮らす人達も、アンリエッタやトリステイン軍の人達は皆死んでしまう。だから絶対に、この手を下げたりはしない。
 砲撃の威力は想像を絶する程凄まじい。魔力障壁を展開しているにも関わらず、その余波はルイズの体を激しく打ちつけ、騎士甲冑を傷つけていく。
前に掲げられた両腕からは血が滲み、そこにかかる圧力で手は砕けそうだった。手だけではない、体中が苦痛に悲鳴をあげ、意識が段々と遠くなってくる。
 ――もう、これが限界かもしれない。
 意識を手放しそうになる刹那、脳裏に声が響く。
『諦めないでください。貴方は一人で戦っているのではありません。私が居ます。貴方と一緒に戦っています。だから、諦めないで」
 魂から咆哮を上げながら、ルイズは再び闇から意識を引き摺りだす。
 キュルケ、タバサ、シルフィード。わたしを助けてくれる大切な友達。
 勇敢に戦い、わたしの命を助け、願いを託してくれたウェールズ様。
 今この眼下で勤めを果たそうと懸命になっている幼馴染、アンリエッタ姫さま。
 そして、あの日からずっと傍に居てくれたわたしの大切な使い魔。この世で最高の使い魔、リインフォース。
 ――そうだ、わたしは一人じゃない。
 
「わたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」
 両腕に、さらに力を籠める。目の前で展開される魔方陣は輝きを増し、光の奔流を押し返していく。
「こんなものに……負けてなんかやるもんか!」
 空に、光が弾けた。
 
 ジョンストンは、眼下で発生した激しい輝きに目を覆った。世界が閃光に覆われてしまったように、このラ・ロシェール一帯が輝きに満たされていて、その場に居る誰もが目を覆い、何事かと驚きの声を上げていた。
 何が起こったのだ!? 攻撃は成功したのか!? 閃光が収まるのを感じ、覆う手を退けたジョンストンは、声も無く叫びを上げた。
 
 遥か眼下、このレキシントン号とラ・ロシェールの間にそれは居た。銀髪を靡かせた、黒い翼を持つ少女。少女は真っ直ぐ、こちらを、いやジョンストンの姿を見つめ、射抜いていた。遥か空の彼方に居るというのに、彼にはそれがはっきりと理解出来た。
 彼女の瞳は怒りに燃え、それは自分達に向けられている、と。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:53:09 ID:VXOK3DAK
銀月の槍支援

764 :夜天の使い魔 12/12 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:53:58 ID:cRoDv/mO
 ああ、とジョンストンは恐怖にへたり込んだ。あれは、尋常では無い。竜騎兵を軽々と打ち倒し、今我々の切り札である主砲すら止めて見せた。人でも、エルフでも、亜人でも無い。もっと恐ろしいもの。
「あ、悪魔……」
 ジョンストンはがくがくと震える体で無様に這いずり回りながら、必死に叫ぶ。
「悪魔だ、悪魔が出た! あの悪魔を殺せ、殺すんだ。そうしないと、我々が皆殺しにされるぞ!」
 その声を契機に、砲撃が再開される。雨あられと砲撃が少女の下を襲い、甲板からはメイジ達が集中砲火を浴びせかける。だが、彼女はまるでそれを意に介さないように空に浮かんでいる。砲弾は宙で砕かれ、魔法は見えない壁に遮られる。
 ――それは、まさに地獄から命を刈り取りに来た悪魔のように彼等には感じられた。
 
 自らに襲い来る嵐の如き攻撃を、ルイズは静かに眺めていた。全ての攻撃はリインフォースが魔力障壁によって無効化している。だから彼女はだた一つの事に集中する。夜天の書を開き、杖を掲げ、魔法を紡ぐ。
 レキシントン号、いやロイヤル・ソヴリン号。それは一人の男の儚い夢が籠められたフネ。自分の愛する人と添い遂げたいという切なる想いが籠められたフネ。戦争をして良いフネでも、お前たちのようなものの手にあるべきフネでも無い。だから。
「殿下、今あなたの下へお返しします」
 きぃん、と音を立て、杖が光輝く。それは、彼女が皇太子へと送る最後の鎮魂歌だった。
「デアボリック・エミッション」

 突如、レキシントン号の上空に黒い球体が現れる。深遠の闇のように黒く、それでいて輝いている、不可思議な球体だった。それは暫くフネの上空で停滞し、刹那――膨張した。
一瞬にして膨れ上がったそれはレキシントン号と周りの艦隊を飲み込み、押しつぶしていった。闇に飲み込まれていった船体はばらばらに砕け、空に散って行く。
 ボーウッドは最後の瞬間まで、眼下の少女を見つめていた。最後の最後になって、彼は思い出した。英雄とは、単なる戦果を挙げた個人の事では無い。
御伽噺にでてくる彼らは、あらゆる理不尽に立ち向かい、困難に傷付き苦しみながらも不可能を可能にする、そんな存在なのだと。それを、忘れていた。今目の前に居る少女が何なのか判らない。だがきっと、彼女はそういった類のものだと、そう思った。
 闇に飲み込まれ消え行く意識の中彼は思う。だが英雄とは一人傷付き、苦しみ、最後は孤独に死んでいくものだ。それはきっととても悲しい事だ。たった一人の少女がそれを背負うなら、なんて悲しい事なのだろう――。
 そしてボーウッドも、ジョンストンも、アルビオン艦隊全てが闇の中へと飲み込まれていった。
 
 その光景を信じられない、と地上に居る誰もが思いながらも、それを見つめていた。黒い太陽が突如出現し、アルビオン艦隊が飲み込まれたのだ。やがてその黒い太陽が消えると、空を覆いつくしていた艦隊は跡形も無く消え失せていた。
 これは、一体如何なる奇跡か? アンリエッタはこれは夢なのではないか?と自分の目を疑ってしまった。
 目の前に居る敵の軍も、いきなりの出来事に浮き足立っているようだった。この隙を突けば、勝てるかもしれない。アンリエッタとマザリーニの視線が交錯した。二人の考えは同じようだ。
 何がどうなっているのかは判らない。だが、折角の奇跡だ、それに感謝しあやからせて貰おうと、我に帰った王女は杖を振り上げ、号令をかける。
 アンリエッタは真っ直ぐ空に伸びる銀光を見ていた。その輝きが、何故か懐かしいと、そう思わずにはいられなかった。
 
 
 それは、選ばれる事を拒み、自ら選ぶ事を望んだ少女の物語。
 ルイズ・フランソワーズとリインフォースが駆け抜けた、風のような生涯の記録。
 後世、誰もが知る御伽噺が今、始まりを告げた。
 
 
 夜天の使い魔 第一部「幸運の追い風」終

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:53:59 ID:jBFLWtFi
支援

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:55:14 ID:X09TGvPH
ディアボリックエミッションキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
乙でした!

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:56:01 ID:P14almcj
ゾクゾクしました。GJ!

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:56:41 ID:XF2EthkC
デアボリックエミッションGJ!!

769 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/10/14(日) 21:56:48 ID:cRoDv/mO
以上で投下終了。
やっとリイン登場、そして第一部完。
リインのクロスなのにリインが出てこないのは不味いだろ、と第一部が終わるまではハイペースで投下しようと決めてました。
今後はかなりまったりペースになるかと思いますが、それでもお付き合い願えたら幸いです。

次は短めの幕間を投下した後、第二部に入ります。
まあ週一で投下できたら御の字なので、気長に待っていて下さい。それでは。

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:57:04 ID:1TE8+uRH
夜天の人、GJですよー

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:57:55 ID:O6o+Ppfy
鳥肌モノのGJ!

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:58:16 ID:VXOK3DAK
-------------GJGJGJGJ 夜店GJ!" ワックワックしたぜえ


773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:59:11 ID:DPFoYsQ5
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 21:59:12 ID:mRriWqr/
夜天の人乙&GJ!

Asのリインフォースは俺の嫁

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:02:40 ID:Rrp3C3TJ
GJ!


776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:02:45 ID:Awf8x3Ui
>>769
超、GJ!!

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:02:59 ID:L1r9kYaq
GJした!

レキシントンに積まれてたのは、次元航行艦用の魔力砲かな?
描写を見る限りはそんな感じがするけど。

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:04:21 ID:GmdGnF/N
リインキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
乙&GJ!

“海鳴公園”でのシーン+ボーウッドの台詞で、A'S最終話+アルトネリコのMAD
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm940059
を連想した私。

779 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:04:59 ID:Rrp3C3TJ
大作の後で恐縮すること夥しいんですが、短編単発物を投下してもよろしいでしょうか?

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:05:44 ID:t1/lyOJg
>>774
ざんねん! それは けむくじゃら だ!

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:08:42 ID:yuXDHbDj
GJ

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:11:16 ID:Rrp3C3TJ
予約とか無いようですし、投下しますね。
初めてなんで不手際とか有ったらごめんなさい。

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:11:50 ID:ZtpUzC0J
GJ!!
そして支援!

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:12:20 ID:VXOK3DAK
支援するっぜっ

785 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:12:19 ID:Rrp3C3TJ
「サイト! 助けて!」
 ルイズは絶叫した。
 呪文が完成し、ワルドがルイズに向かって杖を振り下ろそうとした瞬間……。
 礼拝堂の壁が轟音と共に崩れ、外から烈風が飛び込んできた。

「貴様……」
 ワルドが呟く。
 壁をぶち破り、間一髪飛び込んできた才人らしき人物が、ワルドの杖をはっしとデルフリンガーでうけとめていた。
 そしてルイズを横抱きに抱えて、ワルドから距離をとる。
 なぜ「らしき人物」かというと、飛び込んできた人物は覆面のようなもので顔の下半分を覆っていたからだ。
「大丈夫かっ!?」
「サ……サイト……助けに来てくれたんだ……」
「ルイズの使い魔め! 邪魔だてするか! この変態めが!」
 ワルドは絶叫する。
 まあ、無理もあるまい。
 そのサイトらしき人物は上半身はランニングシャツ、下半身はトランクス一丁という、有り体に言って下着姿だったのだから。
「ちっ…違う! そ、それがしは才人でも才人に憑いている物でもないっ!!
 全くの別人だッ!!」
「どっから見てもサイトそのものじゃないのよっ!!」
「いやっ違うっ!! とてもよく似ているが違うのだあっ!!」
 才人(仮)は冷や汗を流しながら叫ぶ。
「それがしは……それがしは……ルイズの使い魔そっくりの人間が大勢住むツカイマ星からやってきた宇宙人、
 ツカイマンだああっ!!」

 無論神族の一員である韋駄天ツカイマンにワルドごときが敵う筈もなく、ワルドは捕らえられた。
 クロムウェルもシェフィールドもフーケも捕まった。
 彼らの証言でガリアの「無能王」ジョゼフが裏で糸を引いていることがわかり、アルビオン王党派・トリスティン・ゲルマニアの連合軍がガリアに攻め入り、ジョゼフを討とうとしたが、ジョゼフは「逃げるんだよォォォォォォ!」と叫びつつ走り去っていった。

そしてジョゼフの行方は杳としてわからないという。

いろいろあったけど、ハルケギニアはおおむね平和だった。

完。

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:12:46 ID:cRoDv/mO
バトンタッチ支援

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:13:34 ID:VXOK3DAK
サイトのパーカーに無駄な刺繍が増えそうだなw乙

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:13:51 ID:5shLsffV
GSのあいつかぁぁ!
乙したー。

789 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:14:06 ID:Rrp3C3TJ
これだけどす。
完了です。

お目汚しスイマセンでしたー!

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:15:46 ID:ZtpUzC0J
GJ!
つか八兵衛なにしとるwww

791 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:17:03 ID:Rrp3C3TJ
書き忘れてました。
GS美神極楽大作戦!から韋駄天八兵衛です。
ギーシュ戦で死にかけた才人を八兵衛が救ったという事で。

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:18:57 ID:8rHPMVqb
GSを知らない俺はなぜ、うっかり八兵衛が出てくるのかと思ったぜ

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:21:05 ID:hoJV5HgG
無能王、それではジョゼフじゃなくてジョセフだろwww

794 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:21:08 ID:uQ80P2k/
投下予約します

10分後に投下…

795 :平民Aの使い魔:2007/10/14(日) 22:22:12 ID:zLbLexbo
初投稿よろしいでしょうか?一発ネタですが・・・

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:22:57 ID:hoJV5HgG
>>795
>>794の後でお願いしますね支援

797 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:23:13 ID:txvfnW2/
支援します!

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:24:16 ID:zLbLexbo
>>796
忠告どうも、こういうの初めてなんで緊張しますね。
支援!

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:27:46 ID:U8zIJ5Tv
アンジェ支援するぜよ

800 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:30:15 ID:uQ80P2k/
「運がいいわ」

二つの月に照らされ、ゴーレムの肩にのった女性、土くれのフーケは口元を緩める。

「どこの誰の仕業か知れないけど、これなら何とかなりそうね」

そこには本塔のちょうど宝物庫があるあたりの壁に皹が入っていたのだ。

「ここまで具合がいいと何か作為的なものを感じるけど…」

たとえこれが罠か何かだとしてもそれごと叩き潰すのみ。
皹の入った壁にゴーレムの拳が打ち下ろされた。
あっけなく崩れ去る宝物庫の壁、フーケは薄ら笑いを浮かべるも頭から黒いローブをまとい、慎重に宝物庫の中に進入していく。

「破壊の杖は…これね。ついでにこれも…こいつもついでにいただこうかしら?」

フーケは破壊の杖やその他の珍しそうなものを持てるだけ手にすると急いで先ほど開けた穴からゴーレムの肩に飛び乗る。もちろんあのサインを残して……。

『宝物庫のお宝、確かに領収しました。土くれのフーケ』

「ふふ、思ったよりも簡単に盗み出せたわ」

ゴーレムの肩に乗ったフーケは喜びを隠せない。心配された罠も杞憂に終わりそこに油断があったのかも知れない。

「さてと、ここともおさらばね」

悠々とゴーレムの足を進めようとするフーケ。だが彼女は気付いていなかった。その足元に三人の少女がいることに……。




801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:31:43 ID:cRoDv/mO
しえ☆すた

802 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:32:12 ID:uQ80P2k/
Zero ed una bambola   ゼロと人形



「ルイズさん。あのおっきなのは何ですか?」

そういってアンジェリカは本塔の前に聳え立つゴーレムを指差す。

「え? あれってゴーレム…」

誰が作ったのかしら。首をかしげて悩むルイズだったがその手をキュルケが引っ張る。

「ちょっと何すんのよ!」

その手を怒鳴りながらルイズは振り払う。

「何か嫌な予感がするのよ」

キュルケはゴーレムを見据えそう言った。

「嫌な予感? よく分からないけど…離れた方がいいの?」

キュルケの言葉にルイズも何か感じるのかその場から離れようとするがふとあることに気付いてしまった。

「どうかしたのかしら?」

キュルケがルイズの視線をたどるとゴーレムの足元にアンジェリカの姿があるではないか。

「アンジェ! そっちに行ったらダメよ!」

叫び声と共にアンジェリカへと駆け出すルイズ。

「ああもう! 待ちなさいよ!」

キュルケもどうしようかと躊躇した後にルイズを追いかけて走っていった。



803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:33:31 ID:1TE8+uRH
しえーん


804 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:34:13 ID:uQ80P2k/
「あ、ルイズさん。見てください。大きいですね」

近くにやって来たルイズにアンジェリカはゴーレムを指差しながら話しかける。

「アンジェ、危ないからあっちに行きましょう?」

ルイズはアンジェリカの手を引いてその場から立ち去ろうとした。一足遅れてキュルケもやって来た。

「あ、動きましたよ?」

アンジェリカがそういうのでルイズとキュルケは視線をゴーレムにやった。
ゆっくりとゴーレムの足が動き出しはじめる。このままでは三人とも踏み潰されてしまいそうだ。

「二人とも早く逃げるわよ!」

キュルケの言葉を皮切りに動き出したルイズとアンジェリカだったが、アンジェリカが何かにつまずいて転んでしまった。
無情にもゴーレムの足は目前に迫っている。

「アンジェ、早く!」

ルイズは懸命にアンジェリカを引き起こそうとするが間に合わない。

「ルイズ!!」

キュルケの叫びが虚空に響く。




805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:34:39 ID:cRoDv/mO
し☆え☆ん

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:35:05 ID:zLbLexbo
紫煙

807 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:36:07 ID:uQ80P2k/
一方ゴーレムの上で喜びに震えていたフーケは顔を青くしていた。気付かないうちにゴーレムの足元に近寄ってきた人間がいるのだ。それも学院の生徒と思しき少女達が三人も……。

「こんな時間に何をしているのよ!」

いつの間に近寄ったのだろうか。余りに事がうまく進んでいたのでそこに油断があったのかもしれない。もはやゴーレムの動きは止められない、フーケは考える。このままでは少女達を押しつぶしてしまう。

「止めれないなら!」

フーケはとっさにゴーレムの足の軌道を変えた。ゴーレムの足は宙を泳ぎ、あらぬ方向へ行き地面にぶつかる。だが強引に足の軌道を変えたため、ゴーレムはバランスを崩し地面へ轟音を立てながら倒れていく。
当たりに激しい砂煙が立ち込めた。フーケは肩を抑えながらゆっくりと周りを見回す。

「まったく…最後にこれかい? ついてないねぇ」

自らを嘲るように笑い出したフーケそして盗み出したものを眺める。

「ちっ、さすがに全部持っていくことはできないか…当初の目的は果たしたからよしとしましょう」

地面に落ちた破壊の杖を持ち上げようとするフーケだったがその肩に激痛が走る。思わず杖を落としそうになるが懸命にそれを堪えた。

「痛ッ! 私とした事が情けない…」

痛みに耐えながらも砂煙の向こうにいるであろう少女達を探す。辛うじてそのシルエットが確認できた。どうやら無事らしい。

「私も随分と甘くなったものね」

自分の怪我よりも無関係な人間の安否を心配するなど……苦笑しながら破壊の杖を持ち、その場から立ち去っていくフーケ。

そして後には砂まみれの三人の少女が残された。




Episodio 22

Notte fortunata sfortunato di notte
幸運な夜、不運な夜


808 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:38:45 ID:uQ80P2k/
NGシーン

「宝物庫のお宝は戴いていく!」
フーケはゴーレムを使って本塔の壁を軽く叩いた。そにちょこんと小突くような感じで……。
本当に軽く小突いただけなのにドンガラガッシャンと本塔が崩れ始めた。

「な、何ぃ〜!?」

フーケは驚いて声を荒げた。そしてもう一人この惨状を見ていた人物がいた。そうルイズだった。
ルイズは未だ砂煙が収まらぬ本塔があった…今や瓦礫しかないそれを指差して大声をあげる。

「アーッ!!エレオノール姉さまが設計した魔法学院の本塔が崩れちゃったー!!」

大変だぁとオロオロするルイズは急いで姉に連絡するのだった


あえてこのシーンに名をつけるならば「ゼロの使い魔〜姉さまは一級は建築士〜」




809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:39:11 ID:1TE8+uRH
GJです〜

810 :Zero ed una bambola:2007/10/14(日) 22:40:26 ID:uQ80P2k/
投下完了

そして次回予告です。

「君のために泣く」
モット伯はそんなセリフを言ってみたかったが言えなかった。ともかくあの戦車みたいなマシーンから逃れることができたのだ。その内容をまとめるならば原稿用紙3枚分ぐらいに…。
そしてようやくベトナムの地へやって来たモット伯。彼に与えられた任務はある米軍佐官を暗殺することだった。
二本のM72とM16をもって警備艇で河川を遡行する。途中ワーグナーの音楽と共に友軍が敵の拠点を攻撃する…。
ナパームに萌える…じゃない燃えるジャングル。果たしてモット伯は戦争の狂気に呑まれてしまうのか?

次回、地獄のモット伯〜朝のナパーム弾は格別だ〜


811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:40:35 ID:zLbLexbo
乙、>>808なんという姉歯w

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:41:59 ID:eVoxzYHj
このフーケはいい人だー
テファ守ってる以上本来はこの性格がデフォだと俺は思います。GJ

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:42:28 ID:bov1KBa/
GJ!
NGシーン姉は一級建築士吹いたwww
ガンスリは面白いなあ

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:42:33 ID:GpiackmB
夜天GJ!!!!感動で体が震える・・・

815 :平民Aの使い魔:2007/10/14(日) 22:44:21 ID:zLbLexbo
なんかいろいろと不安ですが投下しますね

816 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:45:11 ID:txvfnW2/
支援するですー

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:45:44 ID:U8zIJ5Tv
アンジェGJ!
フーケさんは根っこがいい人だからな。
そして平民A支援

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:47:21 ID:VXOK3DAK
平民∀支援

819 :平民Aの使い魔:2007/10/14(日) 22:48:08 ID:zLbLexbo
今日も今日とてルイズはお決まりの召喚をしていた。
――そして、『それ』は現れた。

「あんた誰?」
爆音と共に姿を見せた平民らしき人物にルイズは呼びかける。
帰ってきた答えは――

「武器や防具は装備しないと効果が無いよ」
「・・・へ?」
「武器や防具はry」

一瞬、まるで小島よしおが熱湯風呂に入った時のような沈黙が訪れた。

なんとも言い難い、痛々しい目線がルイズとその平民の男に向けられる。。
それはそうだろう、これが唯の平民ならば、『おい!ルイズが平民を召喚したぞ!』
などと言って、笑い物にするのだろう。
しかし、目の前に現れたのは――

「武器や防具は装備しないと効果が無いよ」
としか『言わない』、のではなく、『それ以外の反応が無い』。という人物だったからである。
容姿自体はいかにも普通の男性であり、服装もまさに平民といった格好である。
だが、目は虚ろで焦点が分らない、ヤク中の末期患者と見まごう姿だった。というかそれ自体なのかもしれない。
最近噂のものを例に挙げるとすれば邪神セイバーあたりだろうか。

これには閉口するしかない、そしてこういう場合はなるべく関わりたくないものだ。
周囲の反応も
「おい・・・あれ・・・」
「いくらルイズでもあれは流石に・・・」
などといった、憐みと同情の言葉が発せられる。

「・・・ミスタ・コルベール!もう一度召喚させてください!!」
「ミス・ヴァリエール、これは伝統です。・・・お気持ちは大変察しますがやり直しは出来ません」
涙目になりながらルイズは言う。しかしコルベールはルイズに目を合わせず却下した。

「うう・・・唯の平民ならまだしもなんでこんな人間かどうかも怪しいやつなんかと・・・」
酷い言いようだがルイズはこの『平民』と契約しなければならないのだ。
会話は困難を極めるだろう、王様から剣一つも買えないはした金渡されてホイホイと魔王退治に行く
「はい」「いいえ」のセリフもとい選択肢しか無い勇者でももう少し高レベル会話が可能なもんである。
そして、その『平民』にルイズは唇を重ねた――


後に、この使い魔はあらゆる武器を使いこなすガンダールヴとしてその力を遺憾無く発揮することとなる。
(しかし、ガンダールヴの主はこの使い魔の存在を否定したとかどうとか。)
死後も伝説として残り続け、彼が生涯に残したたった一つの言葉はあまりにも有名であり、王様の近衛兵から村人Aまで多岐に渡って語り継がれている。
『武器や防具は装備しないと効果が無いよ』
これは彼を表す言葉であり、伝説の名言となった。

――しかし、どうしても彼の名前だけは分らなかったとか。

         〜完〜

RPGにおける村人Aを召喚

820 :平民Aの使い魔:2007/10/14(日) 22:51:22 ID:zLbLexbo
こんなんですが投了です。読んでくれた方ありがとうございましたw

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:52:01 ID:v17oRQ8h
うん、レベルE二巻を思い出した。
やっぱRPGは実物でやるもんじゃねーな

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:52:34 ID:VXOK3DAK
ドラクエならひらがなで喋ろうぜ〜 乙

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:53:51 ID:zLbLexbo
ファミコンのドラクエってひらがなだっけ・・・
スーファミから入ったクチだが冒険の書が消えるところはひらがなだったねぇ

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:54:03 ID:5shLsffV
乙したー
「ここは ふぁみこんむら だよ」

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:54:09 ID:P14almcj
平民にも程があるw

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:55:50 ID:QV0YzmET
俺はグルグルを思い出した。顔にラクガキされても同じセリフしか言わなかったんだよな。

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 22:56:06 ID:bov1KBa/
うつろな瞳でみじろぎもせずに淡々と「武器や防具は装備しないと効果がないよ」は軽いホラーだな
乙!

828 :子守唄:2007/10/14(日) 22:59:11 ID:vMkSXFso
平民すぎて吹いた。そしてまさに伝説の名言すぎていい。
こういう事を教えてくれる村人がいたおかげで俺は間違いを犯さずにすんだんだ……。

それと久し振りに投下します。今は空いてるよね?

829 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 22:59:24 ID:Unc95Xq0
乙っした!
あー、この「平民A」読んで思いついちゃったなー。

フーケはとっさに、才人がしたように『破壊の杖』のスイッチを押した。
しかし、先ほどのような魔法は飛び出さない。
「な、どうして!」
才人はニヤリと笑って言った。
「武器は『そうび』しなくちゃ意味がないんだよ」

平民Aの人、乙&GJっした!

830 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 23:01:28 ID:Unc95Xq0
子守唄の人、支援します!

831 :白き使い魔への子守唄 1/6:2007/10/14(日) 23:01:48 ID:vMkSXFso
築かれた屍山血河に、仮面の男は立っていた。
降る雨の冷たさに、熱き衝動が冷めていくのを心地よいと感じながら。
「ハクオロ様」
鉄扇を握る獣耳の娘が、疲れた声で問いかけてくる。
「この戦、我々に勝ち目は……」
仮面の男は感情の無い声で答える。
「無い。もはや我が方の敗北は必至。
 ギリヤギナの長とエヴェンクルガのもののふ、此度は彼奴等の勝利だ。
 さすがは契約者といったところか……」
「……貴方様は我々の力になりながらも、なぜ契約をなさろうとしなかったのですか?
 我々を、己が眷属になさろうとしなかった訳は」
「……さて、なぜだろうな」
契約者となった者に打ち込まれる楔。
願いの代償。
それらのものを、もしかしたら。
鉄扇を持つ彼女は、彼の沈黙の中に優しさを垣間見た気がした。
「ところでトゥスクルよ、この大戦が終結せし時、汝は如何にする?
 ワーベと共にオンカミヤムカイへ帰るのか?」
「……さて、どうしましょうか。國を流れてみるのも悪くないと思っております。
 まずはケナシコウルペにでも行ってみようかと。
 ……敗戦した國の行く末は知れております。少しでも力になれれば……と」
「そうか。ならば、気が向いたらヤマユラという里にも行ってみるといい」
「ヤマユラ?」
仮面の男は、そこでようやく言葉にわずかな感情を込めて言った。
「かつて、我がミコトと共に在った地だ」

   第10話 招かれるもの

変な夢を見た。
いつもは、何か黒っぽい夢を見るのに、まったく知らない光景の夢。
なのになぜだろう、胸が熱い。郷愁の念に駆られてしまうのは。
ベッドから起き上がったルイズは、ベッドの隣の床で眠るハクオロを見た。
わずかにはだけた胸元のルーンが光って見えて、ルイズはまばたきをしてから、
もう一度よく見てみた。ルーンは光っていない。寝惚けてたようだ。
目を覚まそうと思って、ルイズは顔を洗いに行った。顔を洗えば目が覚める。
冷たい水でスッキリサッパリ。
そういえばどんな夢を見ていたんだっけと、ルイズは思い出してみる。

戦場跡と思われる場所に数多の屍が転がっている。
鉄の扇を持った獣耳の亜人が、ハクオロと何かを話して。
ギリヤギナとかエヴェンクルガとか、意味の解らない単語がいっぱい出てきた。
でもトゥスクルとかケナシコウルペとか、オスマンが語った言葉も出てきた。
本当に変な夢だ。
夢なんて普通、顔を洗う頃にはとっくに忘れている。
でも今日の夢は顔を洗った後も結構はっきりと覚えていた。
ただの夢?
違うんじゃないか、と思ったけど、所詮夢は夢。たいした意味なんて無い。
でも。
「ヤマユラとかミコトとか、ああいう名前はどこから出てきたんだろう」
月がひとつの世界のものの名前は、オスマンが語った分を除けば、
ハクオロが言ったクスカミ程度しか知らないのに。
「……ん〜……まあ、いいや」
と、歯磨きを終えてから、
ルイズはようやくハクオロに朝の身支度を手伝わせてない事を思い出した。

832 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 23:03:13 ID:Unc95Xq0
支援

833 :白き使い魔への子守唄 2/6:2007/10/14(日) 23:03:25 ID:vMkSXFso
叩き起こされたハクオロは、いきなりルイズが不機嫌な事に溜め息をついた。
どうやら主である自分より遅く目を覚ましたのが不味かったようだ。
それでもルイズは自分で朝の身支度を整えており、
ハクオロがやる事はもう残っていなかった。

朝食は、ちょっとだけ質と量がよくなっていた。
これならマルトーに頼らずとも空腹に苦しむ事はなさそうだったが、
やっぱり厨房で食べる食事の方があたたかみがあるとハクオロは思った。
待遇がよくなったとて、使い魔の範疇からはまだ出ていないのだ。

部屋の掃除を終えたハクオロは、洗濯物を持って洗い場に行く。
そこでシエスタと一緒に洗濯するのが日課なのだが、
今日のシエスタの表情は暗く、何か悩み事があるようだった。
「シエスタ、おはよう」
「あ、ハクオロさん……。おはようございます」
「元気が無いようだが、何かあったのか?」
「……今朝、実家から手紙が来て……」
洗濯をしながらシエスタは手紙の内容を話した。
ハクオロも洗濯をしながら聞く。
「今年は作物が不作で、村中困っていて……そんな時なのに、父が腰を痛めてしまって。
 それ自体はたいした事ないんですけど、しばらくお仕事ができそうになくて、
 家事する人もいないし……お父さん、困ってるんです」
「家事? 母親は……」
「私を産んだ後、体調を崩して……」
「すまない。つらい事を訊いてしまったな」
「いえ、いいんです。母の事は何も覚えていませんし」
「……そうか」
それからしばらく、二人は黙々と洗濯を続けた。
そしてシエスタは作業が終わろうとした頃、ようやく口を開く。
「一度、村に帰ろうかと思ってます。お父さんの怪我が治るまで」
「……君の故郷は、どんな所なんだ?」
「タルブっていう、取り立てて何も無い小さな村です。
 田畑を耕して、収穫し、それを糧に生きていく。
 けれどとっても綺麗な草原があって……森は危険だから入っちゃ駄目で」
「ふむ。……行ってみたいな」
「えっ!?」
突然の言葉に、シエスタは目を丸くした。
ハクオロもつい言ってしまった言葉に慌てる。
「あ、いや、この國の一般的な人々の生活に興味があってな。
 トリスタニアには連れて行ってもらった事があるが、その、
 色んな所に行けば記憶を取り戻すきっかけになるかもしれないし」
嘘ではなかった。
それに、彼女が語ったタルブの村の様子には、なぜか懐かしさを感じる。
(もしかしたら、ヤマユラとやらもそういう村だったのかもな)
ハクオロは、今朝見た奇妙な夢を思い返していた。

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:03:58 ID:cRoDv/mO
しえーん

835 :正体不明の謎の使い魔:2007/10/14(日) 23:04:26 ID:/bcF6ixB
支援

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:04:28 ID:1TE8+uRH
不必要にコテつけないで〜
支援


837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:05:37 ID:Unc95Xq0
ぎゃあ、さっき投下したときのコテハンが残ってた支援

838 :白き使い魔への子守唄 3/6:2007/10/14(日) 23:06:14 ID:vMkSXFso
「――という訳なんだが、行ってもいいか?」
「ダメ」
午後のティータイム。ルイズはのんびりと紅茶を飲んでくつろぎつつ、
一応ハクオロの言い分は聞いてくれたものの、躊躇無く却下した。
「なぜだ」
「村に行ってどうすんのよ。メイドの親の面倒でも見るの?
 ご主人様の私を放ってまでする事じゃないでしょ。まったく、くだらない」
「しかしシエスタには日頃世話になっているし、恩返しがしたいんだ」
「私だって毎日あんたの世話をしてるじゃない」
寝床と食事を与えているだけのルイズと、
掃除洗濯その他身の回りの世話をしているハクオロ。
しかも食事は厨房に行けば何とでもなるし、寝床もルイズの部屋にこだわる必要は無い。
とはいえ記憶喪失のハクオロの身元保証人という立場は絶対的なものだ。
いや待てよ?
恩人の同郷の者というハクオロならば、オスマンに頼めば何とかしてくれるかも。
つまりもうハクオロはルイズの庇護無しに普通の生活を送れるのだ。
だがハクオロはルイズを妹や娘のように大切に想っているし、
使い魔である自分がいなくなればルイズの立場が悪くなるとも理解していた。
「記憶を戻すには、こう、色々な事を体験するのがいいと思うんだ。
 シエスタから村の様子を聞いた時、懐かしさのようなものを感じた。
 もしかしたら私は極普通の村に暮らしていたのかもしれない」
「あんた軍人っぽいキャラクターなんじゃなかったっけ?
 武器を使えたり、作戦考えたり……でもメイジじゃないから、軍人は無いか」
「一週間でいいから」
「タルブの村ってどこにあるの?」
「ラ・ロシェールとかいう街を越えた所だとか……」
「片道三日はかかるじゃない。往復で六日、それに一週間足したらずいぶん長いわね」
「そうだ、ルイズも一緒に来ないか?
 民草の生活を直接見て回るというのも、いずれ民を治める者としていい経験になる」
「んー、それもそうね。でもダメ」
「なぜだ」
「何となく」
ルイズの理由にハクオロはげんなりとしたが、事実本当に何となくなのだから仕方ない。
実を言うとハクオロがシエスタとかいうメイドのために一肌脱ごうというのが、
どうにも気に食わないのだ。自分の使い魔なのに、何で平民のメイドなんかのために。
だから、ダメなのだ。

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:07:11 ID:5shLsffV
シ・エーン

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:07:32 ID:+ZQ34r/O
いわゆるひとつの支援

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:08:00 ID:Unc95Xq0
ルイズツンデレヤキモチ支援

842 :白き使い魔への子守唄 4/6:2007/10/14(日) 23:08:01 ID:vMkSXFso
「ダーリン、隣いいかしら?」
二人が座っているテーブルに、キュルケがやって来た。
返事を聞かずにハクオロの隣に座ると、
手近にいたメイドに紅茶とケーキを持ってくるよう指示する。
「あら、何だかご機嫌斜めね。ルイズにいじめられてるの?」
「いや、そういう訳ではないが……実は……」
ハクオロは事情を説明した。
「別にいいじゃないそれくらい。ハクオロだって記憶を取り戻すために、
 やってみたい事をやったり、行ってみたい所に行く権利はあるわ」
「無いわよ。私の使い魔なんだから」
「狭量ねぇ。鞭ばかりじゃ使い魔はついてこないわよ」
事情を聞かされている間に運ばれたケーキを食べながら、
キュルケは冷めた目でルイズを見る。
「う、うるさいわね。あんたは関係無いんだから引っ込んでなさいよ」
「ねえルイズ。行き帰りも含めて二週間近くハクオロが留守するから駄目なのよね?
 じゃあ一週間だったらどうなの? あなたは許可する?」
「一週間なら別にいいわよ。向こうには一日か二日しかいられないでしょうけれど」
馬鹿にしたように笑うルイズから、確かに言質を取ったとキュルケは勝利の笑み。
「じゃあハクオロ、一週間だけタルブの村に行きましょう」
「いや、しかし、一週間のほとんどが移動でつぶれてしまうというのは……」
「タバサに頼めば一日とかからず行ける距離よ。
 虚無の曜日に送ってもらって、次の虚無の曜日に迎えに来てもらえば、
 往復時間をたいして費やさず、きっちり一週間村にいられるわ。
 私が頼めばタバサはイヤとは言わないわ。だから、私も一緒に連れてって」
まさかタバサの風竜を使うとは思っていなかったルイズは、
慌てて反対したもののキュルケは言質を握っていたため、
結局キュルケが押し勝ってしまうのだった。
ルイズ最大の妥協点は、キュルケがハクオロにちょっかいを出さないよう、
自分もタルブの村へついていくという選択。
そしてキュルケはタバサに頼んだ。
「イヤ」
断られても頼んだ。
「面倒」
めげずに頼んだ。
「……」
無視されても頼んだ。
「解った」
渋々了承してくれた。
親友のキュルケにこうもしつこく頼まれては、さすがのタバサも折れるしかない。
「だからタバサって好きよ。さすが私の親友、愛してる!」
こうして翌日の虚無の曜日、みんなでタルブの村に行く事が決定した。
ルイズは授業を一週間休む理由を作るのに苦労したらしい。
キュルケは楽に適当な理由をでっち上げた。さすがである。

こうして翌日、風竜で帰省する事になったシエスタはビックリ仰天。
畏れ多いですとか自分は馬でとか断ったが、キュルケに押し切られて風竜に乗る。
「いざ! タルブの村へしゅっぱ〜つ!」
その日のトリステイン魔法学院にて、キュルケとデートの約束をすっぽかされた男達が、
「またあの仮面野郎か!」と怒りの声を上げていたらしい。十人くらい。
ちなみに全然出番がないデルフリンガーだが、ちゃんとハクオロに背負われてたりする。

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:08:10 ID:1LZA8aIq
コテつけっぱなしは良くないと思うんだ 支援

844 :白き使い魔への子守唄 5/6:2007/10/14(日) 23:09:25 ID:vMkSXFso
風竜に乗って、しかも貴族を三人(とオマケ)も連れてのシエスタの帰省は、
タルブの村の人々にとって大騒ぎになりすぐにもてなしの宴が催される事になった。
が。
「自分達はシエスタの手伝いに来たのであって、もてなされるために来たのではない」
即座に断るハクオロ。それもそうねと納得するキュルケと、何の反応もしないタバサ。
そしてルイズは平民の家に泊まる事に難色を示す。
シエスタの客人という事で三人が宿泊するのはシエスタ宅となったが、
元々父と娘二人で暮らしていた小さな家で余分なベッドなど無く、
空き部屋は物置と化しておりとても使える状態ではなかった。
父は療養中であるためベッドを奪う訳にはいかない。
だからシエスタの部屋のベッドにルイズとキュルケの二人が入らねばならない。
しかしそうなるとシエスタとハクオロの寝所が無くなる。
そこでハクオロは提案した。
「私は床で構わない。しかしベッドの持ち主であるシエスタも床というのは申し訳ない。
 だからここに泊まるのは私だけにして、ルイズとキュルケは村長さんあたりの家に……」
「嫌よ」
「私も」
乙女心という強力な殺気に押されたハクオロは、何か解決策はと頭を抱える。
魔法で空き部屋を整理して寝床を作れないかという案も出したが、
シエスタの父に空き部屋の荷物を動かしたくないと断られてしまった。
その間にタバサは勝手に村長と交渉してベッドをひとつ貸してもらい、
レビテーションでシエスタの部屋まで運んで来ていた。

ルイズとキュルケが借りたベッドで、シエスタが自分のベッドで。
これで解決かと思いきや、犬猿の仲の二人が同じベッドでなど納得する訳がなかった。
しかしハクオロの「貴族とは平民が眠る場所を奪う権利でもあるのか」と睨みをきかせたら、
さすがはダーリンとキュルケが態度を一変させる。
それでも嫌だと言い張ったルイズは、シエスタのベッドで一緒に寝る言い出した。
ライバルのツェルプストーよりも、まだ平民のメイドの方がマシという事らしい。
ちなみにハクオロの寝場所はシエスタの父の部屋の床だ。
元々シエスタの父が怪我をしたため手伝いに来たのだし、
それに女性ばかりの部屋にハクオロが居座る訳にもいかない。

何とか割り振りの決まった一同は、とりあえずシエスタ宅の掃除を開始した。
学院で働いていたため留守にしていたシエスタの部屋は埃が積もっており、
掃除には時間がかかると思われたがキュルケとタバサが魔法で簡単にすませてしまった。
コモンマジックしか使えないルイズは手伝う事がなく、散歩に出かけてしまった。
シエスタは台所を片づけて、みんなの食事の用意にかかる。
ハクオロはシエスタの父が管理している畑の様子を見に行き、何事かを考え込む。
(作物の育ちが悪い……。どうやら他の畑も同じようだ。
 この村は農作物を生業としているようだが、これでは収穫はあまり期待できんな。
 何とかしてやりたいが……なぜだろう、何とかできるという確信がある)

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:09:41 ID:5shLsffV
独占欲強いからナァ支援

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:09:54 ID:Unc95Xq0
デルフいらない子化の兆候?支援

847 :白き使い魔への子守唄 6/6:2007/10/14(日) 23:10:58 ID:vMkSXFso
お昼になると、シエスタが芋粥を振舞ってくれた。
「お母さんが得意だった料理で、お父さんから話を聞いて作ったんです」
芋粥という、いかにも貧しい料理にルイズとキュルケは落胆する。
父親はその芋粥が好物らしいが、やはり貴族相手に出す料理ではないと指摘した。
「俺は腰を痛めただけで、病人じゃないんだから、別に芋粥でなくてもいいんだが」
落ち込むシエスタを元気づけたのはハクオロとタバサ。
「私はこういう家庭的な料理は好きだ。食べていると、胸があたたかくなって安心する。
 それに……どこか懐かしいような、優しい味わいだ。料理した者の真心が伝わってくる」
「……おかわり、大盛りで」
なぜおいしいのかを細かに解説して喜ばせるハクオロと、
最小限の言葉で賛辞を送る貴族のタバサ。どっちも破壊力は十分。
けれどシエスタの乙女心からすると、貴族からのお褒めの言葉よりも、
大好きなハクオロさんの賛辞と笑顔が何よりも嬉しかった。
もしシエスタに犬の耳と尻尾があったら、その両方をピコピコと振っていただろう。
もっともシエスタには犬の耳どころか人間の耳すら無いのだが、
それを知るのはハクオロと父親の二人だけである。

おかわりを五杯も食べたタバサは、シルフィードに乗って満足気に学院へ帰っていった。
一週間後の虚無の曜日に迎えに来るまで、ハクオロとルイズとキュルケ、
そしてシエスタとその父親の共同生活が送られる。

シエスタにとっては、生涯忘れられぬ一週間が。

夜になって。
ハクオロはシエスタの父に肩を貸してベッドまで運んでから、彼の腰に薬を塗ってやる。
薬といってもメイジが調合したポーションのようなものではなく、
そこら辺に生えている薬草をすり潰しただけの簡単なものだ。おかげで金はかかっていない。
シエスタの父をベッドに寝かせ、デルフリンガーを脇に置いて部屋のランプを消すと、
毛布に包まったハクオロは慣れた様子で床に寝転がる。
すると暗闇の中、シエスタの父が話しかけてきた。
「すまないなぁ。客人を床に寝かせて」
「いえ、慣れてますから。それにシエスタのお父上を床で寝かせる訳にもいきません」
「俺のこたぁオヤジでいいよ。腰を痛めるような歳になっちまった、はっはっはっ。
 ところでお前さん、ハクオロだったか。仮面もそうだがみょうちくりんな服を着てるなー」
「訳あってとても遠い國から来ましたもので」
「そうか、遠い国か……そうか……」

歯車はかみ合っていく。まるで、導かれるように。

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:11:16 ID:cRoDv/mO
しえ☆ん

849 :子守唄:2007/10/14(日) 23:12:59 ID:vMkSXFso
終了。
アンリエッタの依頼? アルビオン? 知るか! 俺はタルブへ行くぜ!

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:13:32 ID:EfegAjKq
俺には、シエスタの父親がおやっさんに見えたぜ……。

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:14:19 ID:5shLsffV
あ゛、ひょっとしてこの間に来るのか、姫様……。
ともあれ乙したー。

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:14:24 ID:uNP9SoDb
>>827
骨折をしても無表情
血塗れでも無表情
ライトニングクラウドを喰らっても無表情

そして無表情のまま鬼神のような強さで刀を振るって斬りかかる

ギーシュ&フーケ&ワルド「平民怖いよ!平民怖い!」
トラウマ確定
デルフ「相棒怖い 相棒怖い」



853 :零の雷の人:2007/10/14(日) 23:20:35 ID:+ZQ34r/O
どうも。投下よろしいですか?

「第四章 伯爵家、公爵令嬢誘拐(?)事件顛末 その二」です。

854 :封仙娘娘異世界編 零の雷 1/10:2007/10/14(日) 23:22:44 ID:+ZQ34r/O
 三


世の中というのはかくも不平等に出来ているものか。
衛士は大きな溜息をついた。
我々が夜を徹して警備に勤しむ中、親愛なる旦那様はいい女とお楽しみ中、と。
まぁ、それで給金を貰っている以上、文句を言っても仕方のないことなのだが……
……しかし夜風が身にしみる。せめて屋内担当だったらまだ暖房が効いているのに。
それでいて外と中で給金が同じというのは、まったくもって納得がいかない。
「なぁ……そう思うだろ、あんたも?」
近くに立つ同僚に声を掛ける。
……返事がない。
元々愛想の良い奴ではなかったが、声を掛ければ返事くらいは寄越すはずだが……聞こえていないのか?
「おい」
唐突に同僚の身体が揺れ、その場に倒れた。
「! おい、どうした!?」
カタリ。
仲間の元へ駆け寄ろうとしたところで、背後から微かな物音。
咄嗟に振り向くと、目前に覆面を被った人間が立っていた。
「賊――!?」
仮にも戦闘訓練を受けている身。突然現れた敵にも冷静に対処する。
すぐさま槍を構え、目の前の賊に突き付ける。

賊は動じた様子もなく、無言で手に持った小壜から中の液体を振りかけた。

甘い香りが衛士を包む。
咄嗟に鼻と口を押さえるが、時既に遅し。
視界はぼやけ、意識が薄れてゆく。
衛士は力を振り絞り、敵の覆面を剥ぎ――そのまま倒れた。

覆面の下にあったのは、青銅の兜だった。
兜だけではない。鎧、籠手、具足、そしてその中の骨格さえも。
全てが青銅で出来ていた。
青銅のゴーレム。――すなわち、賊の正体は『ワルキューレ』である。


855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:22:52 ID:DaZ23EZL
支援しちゃいますよー

856 :封仙娘娘異世界編 零の雷 2/10:2007/10/14(日) 23:23:58 ID:+ZQ34r/O
 *

「四号及び五号、コンプリート。これで屋外の敵は全て無力化、と」
伯爵家の敷地の隅の藪の陰。丁度警備の死角となる場所。
地面に掘られた穴からひょっこりと顔を出す覆面の男。その右手には造花の薔薇。左手には一振りの刀。
目の前のゴーレムに薔薇を突き付けると、ゴーレムはまた元の姿――花びらへと戻り、薔薇の中に収まった。
『どうだい! これが僕の本気さぁ!』
男――ギーシュが心を通じて刀に呼びかけた。
『……半分以上は俺が発案したんだがな』
刀――殷雷刀が突っ込む。

ギーシュの使い魔が穴を掘り、地中から敷地内に潜入。
『ワルキューレ』を操り、衛士に気配を悟られず接近。
そしてモンモランシー謹製の、催眠成分入りの香水でそれらを無力化。
その間、彼らはこの場を一歩も動いてはいない。

……ギーシュ自身の手柄はワルキューレの部分だけで、それも別に必ずしも使わなくて良かった、
などと言ってしまうのは少々意地悪がすぎるだろうか。
まぁそれでも、彼の助力無くしてここまで順調に事は進まなかった、と言うのは間違いない。
ギーシュの脇から、巨大なモグラが顔を出した。
功労者の一人――いや一頭。ギーシュの使い魔、ヴェルダンデである。
ヴェルダンデは興奮気味に鼻を鳴らしつつ、周囲を見渡している。
「もしかしたら騒がしくなるかもしれない。ヴェルダンデ、君はここで大人しくしてるんだぞ?」
ギーシュが言うと、巨大モグラは大人しく頭を引っ込めた。
使い魔と主人の正しい姿である。
『……それに引き替え、ウチのご主人様は何やってんだかな』
この位置からでは確認できないが、目の前の屋敷の中にルイズが居るのは間違いない。
『ルイズはあれでも公爵家の娘だ。そう悪いようにはされてない……と思うけどね』
……相手は稀代の助平人間であるモット伯なので、断言は出来ないが。
女を傷物にせずに手込めにする方法も、彼なら熟知しているだろう。
『いや、さすがに今朝連れてきて今夜いきなりってことはない……んじゃないかな』
『やけに歯切れが悪いな』
『まぁ……なにせ好色一代男だから』
何にしても、ここで考えていても埒があかない。しばらくすれば、縛り上げてある衛士たちが目を覚ましてしまうかもしれない。
『とにかく、行くぞ。冷静に、敏速に、隠密にな』
左右に動く人影がないことを確認し、ギーシュはゆっくりと立ち上がる。
そして、素早く建物の壁に張り付く――

――キュイィィィィィィ!!

突如、上空から響く甲高い鳴き声。風を切る音。

――そして、舞い降りる巨体。

凄まじい速度で降下してきた『それ』は、地面スレスレで急停止した。
巨大な翼。瞳。牙。角。爪。尻尾。それはまさしく――
『……ツバサオオトカゲ?』
『な、何言ってるんだい。竜だよ、竜! ドラゴン!!』
……やっぱりそうか。
その姿は殷雷の知る龍とは大分異なってはいたが、言われてみれば確かにそうも見える。
竜は甲高い雄叫びを上げると、再び空へと舞い上がっていった。
『……そういえば、使い魔のドラゴンが居なくなったとか何とか誰かが言ってたような気が』
『先に言え! くそっ、どこまでも面倒な!』
おそらく、この竜はメスなのだろう。
蜂引笛で魅了できるのは人間だけではない。
先にも述べたが、その対象は『無差別にして無条件』。
猛獣、幻獣の類すら例外ではないのだ。

857 :封仙娘娘異世界編 零の雷 3/10:2007/10/14(日) 23:26:02 ID:+ZQ34r/O
翼が突風を巻き起こし、カマイタチが屋敷を削る。
爪が空を切り裂き、吐息が大地をえぐる。

その苛烈にして豪速の連続攻撃を、殷雷は躱すので精一杯だった。
一撃でも受ければ、致命傷は免れない。
それにつけてもこの動きはあまりにも異常だ。
六メイルを超える巨体が自由落下してきたかと思えば、そのまま速度を落とさず水平飛行に移り、
さらにこれまた同じ速度のまま、今度は急上昇。
これらの動作を間断なく行っているのだ。

「お、お、おかしいよ! これは!? 幾らドラゴンだからって無茶苦茶だ!!
 学園にこんな使い魔が居たなんて話、聞いてないぞ!?」
ギーシュが悲鳴を上げる。
……確かに、物理法則も何もあったものではない。
ギーシュが身を捻るたびに、敷地内は破壊されてゆく。
天から見下ろされては、屋敷の陰に隠れることもままならない。

――ひとつ、殷雷には気になる物があった。
『……あの足環、まさか……』
竜の右後ろ足に着けられた銀色の環。それには見覚えがあった。
大きさは合わないが、形、色は彼の記憶と一致する。
ありえない。ありえないはずだが……
『まさか、界転翼か……!?』
『か、回転……何?』

界転翼。かつて戦った、猛禽類の能力を強化する足環の宝貝の名。

『猛禽類って……鷹とか鷲のことだろ? 竜じゃないか!?』
そう。強化できるのは猛禽類に限る。それ以外のモノが身に付けても効果はない。
――その、はずだった。
ありえない。おかしい。矛盾している。いや、界転翼だけではない。
……実を言うと、蜂引笛についても致命的に引っ掛かる点がある。

が、今は目の前の状況を片付けるのが先だ。
既に庭は荒れ放題で、眠らせた衛士達に死者が出ていないのが不思議なくらいだった。
……一応、相手もその辺りは気を使っているのかもしれない。
とてもそうは見えないが。
「こんな相手と長々戦っていられるか……少しばかり荒っぽい手で終わらせてもらうぞ!」
殷雷はギーシュの声でそう叫ぶと、懐から小さな白い玉を取り出した。
『そ、そんな飴玉で何が出来るんだ!?』
ただの飴玉である。――少なくとも、外見上は。
『あ、ぶつけて目を潰すとか?』
『……潰せたところで状況が好転するとは思えんな。飴玉の使い道なんぞ、一つしかあるまい』

ギーシュが動きを止めたのを見て、竜はとどめを刺すべく急降下を仕掛けた。
爪か、翼か、それとも吐息で来るか。
……何でも良い。どうせすることに大した違いはない。
ギーシュの眼前で竜は大きな口を開け、牙を剥いた。
噛み付きか? 吐息か?

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:27:33 ID:kMyKW+Oy
支援

859 :封仙娘娘異世界編 零の雷 4/10:2007/10/14(日) 23:27:53 ID:+ZQ34r/O
――どちらでも構わん!

竜の口の奥に飴玉を放り込む。

ギーシュは横に転がって身を躱し、とどめを刺し損なった竜は再び宙へと舞い上がる。
「……やれやれだ」
殷雷は大きく息を吐いた。
いらぬ所で時間を食ってしまった。この騒ぎは間違いなく屋敷内にも伝わっているだろう。
『え、終わり? ……何で?』
殷雷によって身体を操られた当人であるにも関わらず、ギーシュには状況が理解できなかった。
竜は未だ上空を飛び回っている。まだ何も終わっていないのではないか?
『今、何をしたんだい?』
『見ての通り、いや、やっての通りか。飴玉を飲ませただけだ。

 ……九鷲特製の、魂沌酒を練り込んだ奴をな』

キュィアアアアアアア!!

竜の鳴き声が変わった。先ほどまでと比べて、明らかに獣じみている。
「魂沌酒は、飲んだ者に強大な力を与えるとともに、理性を吹き飛ばして野獣へと変える。
 そう長い時間じゃない。……まぁ、飴玉に含まれる程度の量なら、せいぜい十秒か二十秒か」
……確証はないが。
『時間が来れば、ブッ倒れて意識を失う。
 それまでひたすら逃げ回れば、ひとまずは勝ちだ』
『……逃げ切れなかったら?』
『死ぬだけだ』
『ちょっ!?』
殷雷は、この飴玉を貰った時の九鷲の言葉を思い出していた。

――ちょっとした工夫をしてみたわけ。

ちょっとした工夫。何と不吉な言葉であろうか。この言葉にはロクな思い出がない。
そしてこの出来事も、『ロクでもない思い出』として記憶に残ることだろう。
さあ、あと十六秒。

完全に暴走状態の竜が、頭上に迫る。

――あいつ、少し龍華に似てきたな。

殷雷の頭に浮かぶのは、そんな場違いな考えだった。

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:29:41 ID:ej7vpTFS
支援

861 :封仙娘娘異世界編 零の雷 5/10:2007/10/14(日) 23:29:37 ID:+ZQ34r/O
 *

……さて。
まだ屋敷内にすら侵入できていないにも関わらず、予想外に手間取ってしまった。
モット伯はもう逃げ出してしまっただろうか?
――いや、竜が暴れ回る外よりは、屋敷内の方が安全か。
内部の構造は不明だが、人が住んでいる以上そう非常識な造りにはなっていまい。
『こうまで派手にやっちゃった訳だし、いっそ正面から突入するのも手かなぁ』
すこぶる疲れた様子のギーシュ。
先ほどまで大暴れしていた竜は、庭――と言うかかつて庭であった場所――に陣取って、大きないびきをかいて爆睡中。
出来れば、こいつが再び目覚める前に片を付けたいところだ。
『いや、複数の入口から同時にお前の人形を踏み込ませて、その隙に窓から――』

ガラッ。

「あ」
「あ」

唐突に窓が開き、そこから顔を出した人物と目が合ってしまった。

「へ……変態!」
「せめて泥棒と言え!!」
……ルイズだった。
「……って、その声、もしかしてギーシュ!?」
二秒でバレた。

「ギーシュあんた、こんな所で何やってんのよ……まさかこの騒ぎ、あんたの仕業?」
「ち、違うぞ。私は、ええと。愛の……いや薔薇の」
しどろもどろのギーシュに代わり、殷雷が代わりに突っ込んだ。
「何やってんのはこっちの台詞だ。お前こそ何故こんな所にいる」
突然変わったギーシュの口調に少々驚いたようだが、すぐに殷雷刀の存在に気づく。
「インライまでいたの……伯爵の屋敷を襲撃するなんて、何考えてんのよあんたら……」
誰のせいだと思っているのだ。
「質問に答えろ。何故、お前が、ここに居るんだ」
聞き慣れぬギーシュの強い語調にルイズはたじろぐ。
「え、ええと……そう! 公爵家の娘として、モット伯から学びたいことがたくさんあったのよ!
 別におかしい事じゃないでしょ!?」
「それならそれで、使い魔や級友に対して書き置きなり言伝なり残すのが筋というものだろうが」
「ううう」
ルイズは、一つのものに入れ込むと周りが見えなくなる気質なのだろう。
大きく息を吐き、後を続ける。
「お前が誰に惚れようが勝手だがな。最低限やるべき事はやってもらわないと、迷惑が――」
「な、な、な、何言ってんのよ! 誰が誰に惚れてるって!? 馬鹿言ってんじゃないわよ!!」
全力で否定された。
「だ、誰があんな、スケベで、金持ちなだけの、ヒゲの……その……か、勘違いするんじゃないわよ!!」
口ではそう言っていても、真っ赤な顔で説得力ゼロのルイズ。
『こういう形の愛もあるんだねぇ。いやぁ面白い。参考になる』
『……俺にはよく分からん』
将来こいつの恋人になる男は苦労するだろうな、というのだけは分かった。
「……ま、認めなきゃ認めないでかまわん。上がらせてもらうぞ」
「ちょ、ちょっと!」
と、窓枠に足を掛けたところで。

862 :封仙娘娘異世界編 零の雷 6/10:2007/10/14(日) 23:31:55 ID:+ZQ34r/O
コンコン。

「ルイズ嬢。お怪我はありませんかな?」
扉を叩く音と、中を伺う声。
その声の主は――
『――モット伯だ』
と、ギーシュ。
好機到来。相手の方から近づいてきたのなら、さっさと目当ての物を奪ってしまえばいい。
窓から屋敷内に侵入、室内を横切り扉に手を掛けて、
「やらせない!!」
――突然の爆発に、扉ごと吹っ飛ばされた。

「な、な、何だ!?」
突然扉が吹っ飛んで向かいの廊下に叩きつけられ、しかもそこに謎の覆面男が張り付いていたのだ。
モット伯が驚くのも当然だろう。
ルイズがいきなり実力行使に出るのは予想外だったが、モット伯との距離を縮めるのには成功した。
――が、爆発の第二波が殷雷の追撃を阻止する。
「逃げて下さい、モット伯! 賊は、私が始末します!!」
部屋の中からルイズの声。モット伯は素直に従った。
「くそ、逃がさ――」
「逃がさない!!」
――第三波。

それにしてもこの爆発、かなりの威力だ。
皆はこれを『失敗魔法』と呼ぶが、素直に火の玉や突風を起こされるより余程質が悪いのではないか?

ルイズの攻撃を躱しつつ、モット伯を追う。
優れたメイジだからかどうかは不明だが、モット伯の逃げ足は意外なほど速かった。
そういえば、屋敷内に入ってから衛士を一人も見かけない。
最初から居ないのか、それとも全員逃げたか。

――大広間に出て、モット伯は足を止めた。
「観念したか? さっさと宝貝を渡してもらおうか」
しかし伯爵の表情にはまだ余裕がある。
「パオペー? 貴様、パオペーの事を知っているのか。
 ……もしや、お前が噂の『土くれのフーケ』か?」
土くれのフーケ。殷雷には聞き覚えのない名前だったが、ギーシュが教えてくれた。
『最近、貴族たちを狙って暴れてる怪盗だよ。僕らをそいつと勘違いしてるみたいだけど……どうする?』
向こうが油断してくれていた方が、こちらとしてはやりやすい。
「いいや。お前のお宝をフーケが狙ってるって噂を聞いたんでね。
 お先にいただいてしまおうと思ったのさ」
わざと小物っぽく振る舞うのも一つの策である。
「ほれ、さっさと宝貝をよこせ」
モット伯は余裕の表情だ。
「勘違いするなよ、コソ泥が。
 私が此処まで移動したのは、単に廊下では狭すぎたからだ。
 この『波濤のモット』の力、存分に目に焼き付けろ」
悠然と杖を構える。
はったりではない。この自信は実力に裏付けられた物だ。
と、緊迫した空気が流れたところで、ルイズが割り込んだ。

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:33:35 ID:+ZQ34r/O
「ぜぇ……ま、待って。はぁ、はぁ。こいつは、私が」
……魔法を連発しながら走っていたため、息も絶え絶えである。
「しかしだな、ルイズ嬢」
「……お願いします」
「……では、無理はせぬように」
そう言って、数歩後ろに下がった。
杖の構えは解かない。やはりそう簡単に隙を見せる相手ではない。

ギーシュとルイズが対峙する。
その構図はいつぞやの『決闘』を思い起こさせた。
ただ一つあの時と違うのは、殷雷刀を握っているのがルイズではなくギーシュであること。
ギーシュは、相手にだけ聞こえる小声で言った。それは殷雷刀の言葉だった。
「……言っても信じないだろうが、お前のその恋心はモット伯が持ってる宝貝によって植え付けられた物だ。
 本当の気持ちではない」
「だ、だから恋とかそんなんじゃ……ああもう!
 ……で、それが本当だとして、あんたらはどうしたいわけ?」
「もちろん奪って、お前を正気に戻す。正確にはお前だけじゃないが」
「……そうなったら、私のこの気持ちも消えちゃうの?」
「当然」
「じゃあ、絶対に渡せない!!」
「……だと思ったよ」
頑固な娘である。
ルイズは杖を構え、ギーシュも空いた方の手で造花の薔薇を取り出す。
今度はルイズが話しかけてきた。
「……さっさと降参すれば、今ならまだ許してあげなくもないわよ。
 モット伯にもあんたらの正体は黙っていてあげる」
「冗談」
「……だと思ったわ」

二人の呪文は同時に完成した。

「ファイヤーボール!」
「『ワルキューレ』!」

爆発がギーシュを襲う。
……爆煙が晴れると、三体のゴーレムがバランスを崩し、倒れるのが見えた。
残り三体と、その向こうのギーシュは平然と立っている。
ルイズは舌打ちする。

――六体?

破壊されたゴーレムと、立っているゴーレム。計六体。
ギーシュの手の薔薇には、花びらは一枚も残っていない。
確か、ギーシュのゴーレムは全部で七体――

「はい、ご苦労様」
覆面の向こうでギーシュが笑う。その声は彼自身のものだった。

――ギーシュの手から、殷雷刀が消えている。

「後ろだ!!」
背後からモット伯の声。だが、振り向く前にルイズは意識を失い、倒れた。

殷雷刀を持った七体目の『ワルキューレ』が、香水を浴びせかけたのだ。

864 :封仙娘娘異世界編 零の雷 8/10:2007/10/14(日) 23:36:27 ID:+ZQ34r/O
 *

『……人間以外の体も操れるもんだな。初めてやったが』
ワルキューレの一体に殷雷刀を握らせ、爆発のどさくさに紛れて回り込む。
遠くから見ればどうということはないが、間近にいたルイズには認識できなかったのだ。
殷雷刀を握る『ワルキューレ』の左手は淡く輝いていた。
モンモランシーからもらった香水は今ので使い切ってしまったが、問題はない。
残るはモット伯ただ一人。
「さて。四対一……いや、五対一かな? 大人しくパオペーを渡してくれれば、危害は加えないよ」
先頭の『ワルキューレ』が、殷雷刀の切っ先をモット伯に向ける。
残る三体も各々の武器を構える。
幾らモット伯が優れたメイジでも、この戦力差は覆せまい。

――だが、モット伯は余裕の笑みを浮かべるばかり。
そして、その口から紡ぎ出されたのは意外な言葉だった。
「私は、いつも孤独だった」
訝しむギーシュたちに構わず、後を続ける。
「私は金に物を言わせて、多くの女を手に入れてきた。
 逆らう者などいようはずもない。
 だが、女達はこの私に身体は許しても、決して心までは許そうとしなかった。
 地位、名誉、金、力。私は全てを持っている。
 にも関わらず、心だけはどうしても手に入れることが出来ない。
 私は、孤独だった……」
モット伯の顔が凶悪な笑みに歪む。
「『金で心は買えない』などとはよく言ったものだ。
 ――だがな。
 パオペーでなら買えるのだ! 世の中というのは上手くできているものだなぁ!!」
伯爵は高らかに笑い、杖を放り捨てた。
そして懐から紅色の笛を取り出す。
「ルイズ嬢はよくやってくれたよ。
 お前たちは、彼女が何の役にも立たずに倒れたように見えただろうが、そうではない。
 彼女のお陰で、私は良い物を見ることが出来たよ。

            ・ ・ ・ ・
 お前のその――女性型のゴーレムをな!!」

――しまった!
モット伯は蜂引笛に口を付けようとしている。
殷雷刀のゴーレムは即座に背後を振り向いた。
『ギーシュ! 人形を引っ込めろ!!』
駄目だ。『ワルキューレ』は声を出せるようには出来ていない。
ならば笛の方を――

『ワルキューレ』はモット伯めがけて駆ける。
――が、意外な人物にそれを阻まれた。
「ジュール様を、傷つけさせません!」
メイドの少女が両手を広げて立ち塞がる。――シエスタだ。
『くそ、こんなところで!』

ビィビョロビャビラリィ。

そして、虫の羽音のごとき笛の音が広間に響き渡る。
殷雷刀のワルキューレががくりと膝を付いた。
「どうした、ワルキュー……ぐへっ」
ギーシュの目前のワルキューレは、左右から主人の腕を掴み、地面に組み伏せた。
『そんな、馬鹿な……』

――異性でさえあれば、あとは無差別にして無条件。

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:38:29 ID:5WNR+qb0
支援。

866 :封仙娘娘異世界編 零の雷 9/10:2007/10/14(日) 23:38:59 ID:+ZQ34r/O
ギーシュのゴーレム、『ワルキューレ』は確かに女性型だ。
ただしそれはあくまで表面的な装飾のみであり、中身は一般的なゴーレムと一切変わらない。
だが、蜂引笛は『彼女』たちを魅了した。ただの青銅の塊である『ワルキューレ』たちを。
蜂引笛の効果が無機物にまで及ぶとは、流石の殷雷も予想外だった。
『予想外、予想外……! くそっ、最近こんなのばっかりだ!!』
殷雷は必死で抵抗するが、『ワルキューレ』の手足は全く言うことを聞かない。

モット伯は驚いていた。
これまでの相手は全く抵抗する素振りもなく易々と魅了できていたのに。
目の前の何の変哲もないゴーレムだけが例外だとでも言うのか。
だが、効いていない訳ではない。確かに苦しんでいる。
モット伯は息を強め、駄目押しの曲を奏でる。
仮にも宝貝の笛。使用者が望む限り、幾らでも奏で続けることが出来るのだ。
長期戦では殷雷たちに勝ち目はない。

『くそったれめ……』
ここで屈してしまったら、自分はどうなる? ルイズは? ギーシュは? シエスタは?
……女性陣は無事かも知れない。自分も、『ワルキューレ』から解放さえされれば自由の身に戻れる。
だが、ギーシュはどうなる?
彼がグラモン元帥の息子であることを明かせば……駄目だ。
それを証明できる人間は今、催眠香水で夢の中。
たとえ証明できたところで、己を脅かす敵の存在をモット伯は許さないだろう。
……秘密裏に始末されるのが関の山か。
元々ギーシュが今回の件に首を突っ込む利点はない。
決闘で恥をかかせないでくれた借りを返すため?
……そんなもの、いつでも返せた。こんな危ない橋を渡る必要は何処にもない。
せめて、ギーシュだけでも助けてやらねば。

屈する訳にはいかない。

――その時。
笛の音が消えた。
笛だけではない。風の音。虫の声。全ての音が消えた。

モット伯の目が驚愕に見開かれ、思わず口を離してしまう。

再び、世界に音が戻る。
風に乗って、かすかに声が聞こえたような気がした。

――足環は、後で返す。

それが誰の声かは分からなかったが、考えるのは後回しだ。
モット伯は慌てて笛に口を付けようとするが、遅い。
ワルキューレは雷光の速度で立ち上がる。
シエスタの脇をすり抜け、モット伯の手から蜂引笛を奪い取った。
ついでに回し蹴りも食らわせておく。
……モット伯は昏倒した。

これでようやく、永い夜が終わる――

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:39:29 ID:5shLsffV
作品の性質上味方は女性が多くなるから、異常にタチ悪くなってるな支援

868 :封仙娘娘異世界編 零の雷 10/10:2007/10/14(日) 23:40:31 ID:+ZQ34r/O
 *

ビャララリビャロルゥビャラ。

相変わらずの怪音。強力なのは認めるが、この音はどうにかならないものだろうか?
シエスタは蜂引笛から口を離した。彼女の小脇には殷雷刀が抱えられている。
「――では、モット伯。この宣誓書に署名をお願いします」
テーブルの上に置かれた紙切れには、以下のように書かれていた。

『わたくしは二度と宝貝を悪用致しません。
 また、ご迷惑をかけた女性たちに深くお詫びを申し上げます。
 女遊びは控えます。
 シエスタには手を出しません。
 あと、壊れた屋敷の修理代も請求しません』

概ねこのような感じ。
……後半になるに連れて文章がヤケクソ気味になっているのは気のせいだろうか?
モット伯は憔悴しきった表情でうなだれていたが、ゆっくりとペンを取り紙に文字を走らせた。

『ジュール・ド・モッ

――と、ここで止まった。
「……どうしたんですか? あと少しですよ」
モット伯の手が震えている。
彼は声を絞り出した。
「駄目だ……この宣誓書には、サイン出来ない」
殷雷刀が跳ねる。
『馬鹿な! 宝貝の力に逆らったというのか!?』
蜂引笛の威力は殷雷が身をもって知っている。
あの音色を聞いた以上、今のモット伯がシエスタに逆らえるはずがない。

モット伯はおもむろにシエスタの腕を掴み、すがりつく。
その顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃだった。
「行かないでくれシエスタ! 私にはお前が必要なんだ!
 愛している! 愛してるんだよシエスタ!
 頼む、私の財産の全てをやってもいい!!
 だから私を捨てないでくれえええぇぇぇぇぇ!!」

……そうだった。正確には、蜂引笛に『異性を操る力』は無い。
ただ、『絶対的な恋心を植え付ける』こと。それが力の全て。

その対象から引き離そうというのだから、抵抗しない訳がない。
これを説得するのは、並大抵の労力では不可能だろう。

『……どうしましょう?』
『……どうしたもんかなぁ』


永い夜は、まだまだ終わりそうにない――

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:42:03 ID:s4gD5eRu
支援

870 :208:2007/10/14(日) 23:42:34 ID:Ml14IEg8
ワルキューレまで操ってしまうあたりおそろしいなぁ支援

…というかあからさまに宝貝の能力強化されているような?

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:44:01 ID:Ml14IEg8
ひゃあ、しまった名前欄に妙なもん入れたままだった

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:44:36 ID:d2ing0LL
乙。
蜂引笛は雌の働き蜂を操るためにつくられたと記憶しているけど、異性であれば男にも効くんだっけ?

873 :零の雷の人:2007/10/14(日) 23:44:46 ID:+ZQ34r/O
第四章、終了。

くはあ、モット伯編は原作という手本がないから、すごい疲れる!
中途半端なところで止まってて申し訳ありませんでした。
次はようやくフーケ編です。

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:47:10 ID:jWudY521
乙です
「ご立派」のもっこりワルキューレだったらどうなったかなw

875 :零の雷の人:2007/10/14(日) 23:47:30 ID:+ZQ34r/O
>>872
・・・・・・やべえ!

・・・いや、ちょっと。ええと、・・・『女性を魅了する効果』って書いてあるな。原作には。

た、多分大丈夫です!多分!

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:49:38 ID:J5NYmhTz
乙でした。

あと、基本的な質問いい?
正体不明の使い魔のコテ付きは何故にIDがバラバラ?
>>832
>>835
>>837
もしかして、俺の画面だけ……

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/14(日) 23:50:41 ID:L1r9kYaq
乙したー。

>875
まあこのお話ではそういう効果があるということにしておきませうw。

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:08:45 ID:9tIpDfNc
>>876
きっとPCが三台あって、その上それぞれが別々の接続先を使っているんだよ。
書き込みもローテーション制が布かれているんだ。連投は肩に悪い品。

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:27:07 ID:lzD50Fck
職殺からまだ誰も来てなくね?

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:28:10 ID:3wY8mXYm
>>878
納得した!
第2シーズン、それに来シーズン……次回作とも言うもあるしね。


881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:29:00 ID:Uq2DVX1J
>>879
よし、がんばれ!

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:39:10 ID:mVwi5vKA
>>876
いや、モバイルでアクセスしてるんですけど、電波がアレらしくてプツンプツン通信が切れるんですよ。
そのせいでつなげ直す度にIDが変わる。

あと、どうも私以外の誰かが同じコテハン使って支援してる。

あ、私は『正体不明の謎の使い魔』投下した者です。
そのあとしばらくコテハンはずすの忘れてご迷惑おかけしました。

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:42:34 ID:DVVsSuBy
さて・・・このスレ1000まで持つだろうか?

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:46:21 ID:pk8END4i
うーむ、SS書いてるけど、昔からそうだけど
なぜか話がダークな展開になってしまうorz

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:47:46 ID:nYi8AUJ7
>>879
職業・殺し屋。
か?
……確か変態な殺し屋さんが変態的技能で人を殺す漫画だっけ?

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:49:58 ID:kvdJ4WEp
>>879
たしかガンガンでゼットマンとか書いてた人だよね?作者。
昔あの人のエロ漫画持ってたような気がするんだが……

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 00:55:55 ID:1MCFA5T7
職業・殺し屋もエロ漫画じゃなかった?
単行本いくらか立ち読みしたが、毎話誰かしらレイープされてた記憶が。

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:00:43 ID:hBn3p+GX
殺し屋といえば殺し屋ジョージ。

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:00:54 ID:lOIeHEaX
職殺を俺TUEEEでなく書くのは難しいと思うがねえ
まあ頑張ってくれ>>879

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:02:48 ID:DVVsSuBy
イチとか呼んだら確実にトラウマを甦らせた挙句ギーシュを切り刻んで殺しそうだな…。

891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:12:20 ID:6Hqvp8LN
>>889
逆に職業殺し屋の奴を俺TUEEE!させるほうが難しくね?
なにしろ変態(卑猥な意味で)だし

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:14:19 ID:4izluRO6
殺し屋といえば、ガンスリからピノッキオ召還なんてどうかと考えたが…あいつにガンダールヴは
無敵すぐるということで、ボツにしますた…orz

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:15:04 ID:AZJuRgwM
つか、強い弱いを俺TUEEEでしか捕らえられず、感想ですらその表現しかできないのもどうかと思うが

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:16:38 ID:kvdJ4WEp
殺し屋なら『ころしやさん』が思いつくが、どんな話にした物やら、考えつかないや。

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:18:31 ID:8z+6MPyk

ずいぶん遅れてしまいましたが、夜天の人乙そしてGJ!

リィン完全覚醒ーー!
今回は「BRAVE PHOENIX」が脳内再生されてましたよ。

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:25:18 ID:3wY8mXYm
くっ……ここで寝たら1000取り参加は不可能か!

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:26:54 ID:9tIpDfNc
現在462KB、保つかねえ。

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:26:54 ID:+7bnxT8x
殺し屋さんなら以前小ネタであったよ。
鼻血の海に沈んで終わってたが。

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:26:58 ID:u5a3cOZc
ぜんぜん関係ないけど、今ヤマグチノボルつながりでバッチグー召喚、ての書いてるんだけど……口調が結構難しいなあ……こいつ。

900 :894:2007/10/15(月) 01:28:51 ID:u5a3cOZc
あ、殺し屋さん有ったんだ……鼻血って、やっぱキュルケあたりに……
まとめにありましたっけ?

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:45:05 ID:zuG+5qow
ガリバーボーイなんていう懐かしい話を聞いて色々考えたんだが
ルイズは魔拳マインダー使いなのか、それともアトランティス・ミスティなのか………
でもやっぱテファがアトランティス・ミスティなら良いなぁとか思い候

902 :ゼロのgrandma:2007/10/15(月) 01:51:01 ID:CHDJY4p2
こんばんわ。予約入ってないですよね?

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:54:24 ID:DVVsSuBy
絶賛停滞中だと思います。たぶん。

904 :ゼロのgrandma 1/5:2007/10/15(月) 01:54:46 ID:CHDJY4p2
長引いた闘争というのは幾らでも経験はあるが、こういう退屈のはどうだろう。
見物人が呆れるのは、誠に同感。
第一、午後の授業を欠席させてしまったわけだが、良かったのかどうか。
(とは言ったものの、当事者以外は数人程度か)
大鏡の前で、コルベールは顎を撫で呟いた。
「ふーむ、そろそろでしょうかねえ。かなり疲労しているようですし」
「そうじゃなあ」
生返事を返したオスマンは、既に自分の椅子に戻っている。
早い話が飽きたのだ。
秘書のミス・ロングビルを呼び戻した彼は、他の書類に目を通すことに余念が無い。
「あの光の壁の前で、同じようにティータイムを楽しむくらいの余裕があれば、疲れもせんのじゃろうが」
書類を眺めるようにしながら、薄目で秘書の足下を観察する。
使い魔である鼠が、彼女の下着の色を確認するという大役を担い、順調な行程を消化しつつあった。
しかし。
「今度やったら王宮へ報告すると言いましたが。今回は証人も居ますがよろしいですね?」
世にも冷たい視線が、ロングビルから突き刺さる。
「むう」
ちら、と鏡を注視したままのコルベールを邪魔そうに見やり、やれやれと溜息を吐く。
「早く出ていってくれんかの」
あんな変化の無い見せ物、何が面白いのやら。

   ◆  ◆  ◆

防御結界は二層に分けた。
外層を出来る限り薄くしてみる。物理的強度は艦内の隔壁程度。対抗すべき材質が青銅ならば、充分過ぎる強度だろう。
衝撃吸収と防音効果は高めに。不自然では無い程度に、自分にも相手にも優しく。
もちろん、第二層は通常通りの物を展開してある。
彼が万が一、自らの制限を越えた力を発揮したとしても、全力で対処出来るように。

――と、色々考慮してみたわけだが、
(結局、よく判らないのよね)
残念ながら、念入りに防御結界を構築した意味はあまり無かった。

把握出来た事と言えば。
ゴーレムの生成プロセスは早く、発声等の呪文詠唱も無いこと。
その攻撃が、全て物理的な物だということ。何ら副次的な効果は見られない。
学生が行使しているという魔法にしては、十二分の殺傷能力があること。
そして、それだけの魔法行使が、一体どういうシステムなのか全く判らないことである。
行使に必要な情報伝達、魔力集積や圧縮、物質生成時の構築手順等々。
根本的な、魔力の制御方法が確認出来ない。



905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:54:52 ID:knLt8Gdx
管制塔<<針路クリア、発進どうぞ!!>>

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:56:06 ID:z37N523S
支援

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:58:54 ID:N6QwLEcX
支援なんだぜ

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:59:03 ID:5VjdRlP/
地味に研究素材というかモルモット扱いだ頑張れギーシュ支援

909 :ゼロのgrandma 2/5:2007/10/15(月) 01:59:14 ID:CHDJY4p2
未熟故に確認出来ない場合は、仕方が無いのだ。
問題は、ミッドチルダでも資質に差異があるのと同様、この世界用の魔力的資質が自分に無いという場合である。
(つまり、わたしが本当に『平民』って場合よね。この世界の魔法は絶対使えないってことだし)
使えないという事は、理解も把握も出来ないという可能性がある。
自分が修得する事が可能なのか、不可能なのか。その辺りのことは、徐々に調べていくしかないだろう。
調べた結果、この世界の送還魔法が行使出来ないと判明したら、その時は別の方法を探さねばならないのだ。
結局、今回した事は、前途多難の再確認をしただけという事かもしれない。

(ま、どちらにしても、そろそろ終わりにしないと駄目よね)
リンディは最後の菓子を摘み上げた。お茶もこれが最後の一杯。
日が傾き始めている。
ただでさえ日差しの入りにくい西側の地なのだ。少々肌寒くもなってきた。
正直な話、ここまで頑張ったギーシュという少年は、凄く立派だと思う。
彼が諦めないのは残念だが、そもそも意地を張らせるようにした自分が、一番悪いような気もするのだ。
可哀想なことに、かなり疲労させてしまったようだし。
(疲れで気が抜けてくれれば良かったんだけど、まだ怒ってるのよね。ちょっとやり過ぎちゃったかな)
別に謝ってしまっても構わないのだが、下手に出過ぎて、主人の名誉が傷つくのは避けたい。
(ルイズさんもいる事だし……どうやって謝ろうかしら)

などと思考した瞬間、それは起こった。

   ◆  ◆  ◆

ガラン、と音を立てて、青銅の剣が目の前に落ちる。壁に弾かれたのが飛んできたのだろう。
ギーシュは、のろのろとそれを拾い上げた。
唇を噛んだ。微かに血の味がする。
何一つ通用しない。
個人用の槍、剣、鎚、思いつくままの物を使用させてみたのに。
果ては大槍を三体のワルキューレに抱えさせ、助走付の刺突を試みてみたのだが、それすら無駄だった。
憤りで目がかすむ。それが怒りなのかどうか、ギーシュ本人にも判らない。
これは屈辱だ。
既に、相手が平民だとか女性だとかという事は関係無い。
自分の力が通用しないという事が、何よりも悔しかった。
「武器、か」
手の中の物を眺める。自分のワルキューレが使用した剣。そして非力な平民共の牙。
一瞬、自ら目の前の壁に斬りかかりたい衝動に駆られてしまう。
それを貴族としてのプライドで抑え付け、
「くそっ!」
激しい苛立ちと共に、手の中の物――羽のように軽い剣を、ワルキューレ達に投げ返した。

   ◆  ◆  ◆



910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 01:59:17 ID:rQiFoz5D
お前の後ろは俺が支援する

911 :ゼロのgrandma 3/5:2007/10/15(月) 02:00:28 ID:CHDJY4p2
轟音。
風鳴りは後から。どれほどの速度だったのかは判らない。
飛来した剣は、ゴーレムごと第一層の防御結界を貫通した。凄まじい威力である。
(ふうん。これが彼の奥の手ってことね)
リンディは微笑んでいた。
最後の最後で、これほどのものを見せて貰えるとは思っていなかったのだ。
やはり、未知の世界とは油断ならない。ただの学生が、これほど恐るべき力を持っているのだから。
(それにちょうど良かったわ。これなら)
謝る理由にもなるではないか。
賞賛と謝罪の意を表そうと、リンディは腰を上げた。
切り札を防がれたのだ。おそらく、相当悔しそうな顔をしているはずの少年と視線を――
「あれ?」
合わせようとして、失敗した。

ギーシュは、呆然と自分の左手を眺めていた。
今起きたことが理解出来ない。
何度も握ってみる。肩を回してみたがいつも通りだ。痛くもない。近くの小石を拾って投げてみると、力無く飛んで落ちた。
少なくとも、矢より速く飛んでいくような事は無いわけで。
「な、なんだったんだ」
左手の指を、右手で一本一本捻って確認してみても、特に何の変化も無いし……?
「あ」
不意に気付く。
右手。
硬直し、目の前を恐る恐る見ると、不思議そうな顔の使い魔と目があった。そのまま二人揃って、足下へと視線を下げる。
そこには、右手で持っていたはずの薔薇。
口元が引きつる。
もう一度見ると、使い魔がそれを指さし、ぽつりと呟いた。
「わたしの、勝ちですか?」
「いいいや、こ、これはそうだね」
慌てて取り繕うとした所へ、
「「あんたの負け」」
呆れたようなルイズとキュルケの声が突き刺さった。

「いや、でもだね、僕は負けてな」
「そんな事はどうでもいいわよ。ギーシュ、あなた今のどうやったのよ〜」
しどろもどろに抗議しようとしたギーシュに、キュルケが飛びついて話しかける。
好奇心で目を輝かせる彼女に気圧され、彼は薔薇を拾い上げた。
「ねえ、やって見せてよ」
「た、確かこうだったような」
改めて投げられた剣は、軽い音を立てて地面に落ちた。
「……まぐれ?」
「し、失敬だな君は!」




912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:02:07 ID:N6QwLEcX
支援が必要かい

913 :ゼロのgrandma 4/5:2007/10/15(月) 02:02:54 ID:CHDJY4p2
ギーシュとキュルケが何やら騒いでいるのを横目で見ながら、ルイズは肩を竦める。
「終わりが締まらないけど、あんたの勝ちでしょ」
「そうみたい」
リンディがフライパンを地面から引き抜くと同時に、緑色の光は消えた。
「お疲れ。あー足が痛くなった。長くて退屈だったわよ。リンディも暇してたでしょ?」
「そんな事ないわ。冷や冷やしてたもの。あの子、見かけより根性あるのねえ」
「あれは、しつこいって言うのよ」
ちら、と視線を向ける。リンディが持っているそれは、やはり何の変哲も無い。
「リンディ、それ」
「ん? いいでしょう?」
にこにこと微笑むリンディの顔を見て、ルイズは口を閉じた。
本当にマジックアイテムなのか、とか、何で主人である自分に説明しなかったのか、などと聞いてみたい事は山程あったのだが。
「言う気ないでしょ、あんた」
「何のことかしら?」
韜晦するリンディを、ルイズは軽く睨み付ける。
「今度、本当のこと教えなさいよ。今日だけは我慢してあげるから――ってあんたたち、何やってんのよ!」
彼女は、いつの間にか言い争いを始めたキュルケたちの方へ走っていった。

(別に説明してもいいんだけど、ルイズさん、正直過ぎるんだもの)
疑問に思った人間にカマをかけられた時、あっさり顔に出すであろう事が想像出来てしまう。
微笑ましいとは思うが、もう少し状況を見てからの方が無難かもしれなかった。
「あの、リンディさん。よろしいですか?」
「あ、お茶ありがとね」
かかってきた声に振り向くと、シエスタが敷物を巻き始めていた。
その横顔に微かな涙の跡を見つけ、リンディは眉を顰める。
「どうしたの? 何かあった?」
「いえ、何でもありません」
無理に表情を消したシエスタの様子は、ことさらに不可解で。
「だけど」
「リンディさん」
シエスタは立ち上がって、真っ正面から目を合わせてきた。そこに浮かぶ感情は、複雑過ぎて判らない。
悲しみや同情などでは無く、もっと違った――
「お体を大切にして下さい。決して無理はしないで欲しいんです」
「え」
「失礼します」
頭を下げた後、しっかりとした足取りで歩いていくシエスタに、リンディは問うことが出来なかった。
ほんの僅かだが、見間違いでは無かったと思うのに。
最後に見えた感情の揺らぎ。

何故、それが憎悪だったのだろう。

   ◆  ◆  ◆




914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:04:10 ID:9tIpDfNc
支援

915 :ゼロのgrandma 5/5:2007/10/15(月) 02:04:26 ID:CHDJY4p2
「詳しいことは判らないけど、とにかく、それであんたは身を守れるのよね?」
「ええ」
リンディに着替えさせて貰いながら、ルイズは再度確認した。
「ですから、ルイズさんを守るのも任せてくださいね?」
「使い魔なんだから、当然でしょ」
ベッドに入るルイズの髪を、リンディは流すように整える。隣に寝る自分の髪と絡まったり、変な寝癖がつかないように。
「だけど、何か足りないのよね」
「どうして? 敵から主人の身を守るのが、使い魔の仕事なんでしょう?」
「それはそうだけど……それだけじゃないの!」
何故か、顔を赤くして怒鳴るルイズ。
「あ、そうだ。リンディ、あんた武器を使える? 例えば剣とかって無理?」
「え? そうねえ」
リンディは知人を思いだした。
剣型デバイスを主武器にしている者なんて、知り合いでも一人しかいない。あそこまでの技量は無いが、
「うん、多分使えるかも。かなり触ってないけど、何とかなると思うわよ」
訓練校や様々な研修、そして何より実戦で、近接戦闘の経験は山ほど積んできている。
剣自体は訓練以来ほとんど触れていないが、ある程度は体が覚えているはずだ。
「使ったことあるの? ふうん。そんな感じには見えないけど、まあいいわ」
ルイズは目を閉じた。
「明日は虚無の曜日、つまりお休みだから、街まで行きましょ。剣か何か買ってあげる」
「でも、わたしは別に」
「買ってあげる! わかったら、さっさと寝なさいよね!」
反対側に顔を向けてしまった為、ルイズの表情は判らない。真っ赤な耳は見えているけれど。
「わかったわ。ありがとう」
苦笑ぎみに礼を言うと、リンディはゆっくりと目を閉じた。

眠りへと意識を落とす前に、先程の事を思い起こす。
最後にギーシュ少年が見せた魔法。
本人があれほど驚いていたところを見ると、偶然の結果だったのかもしれない。
だが、学生があれほどの威力を発揮出来るということは事実だ。最下層レベルの術者であるはずなのに。
教職や軍属のような、技術レベルが高い存在が行使する場合については、現状では想定する事自体が危険かもしれない。
いずれにせよ、そういった事を含めても、今回の件で得られた情報は極めて少なかった。

ただ、一つだけ結論は出せる。
解析は後回しにして、対処方法だけは早急に確立しなければならない。
まずは、少年が作り出した半自律型ゴーレムの解釈を変える。材質が既存物質に見えるが、そうではない。
あれ等は魔力利用によって構成された、擬似物質だと判断するのだ。
身近に参考出来る例がある。
息子の親友に、獣状の擬似生命体を無数に作り出せるレアスキル保有者がいる。
娘の部下にも、対物センサー等で質量が計測出来る程の分身を作り出せる、幻術使いがいる。
魔法の遠隔使用は、基本的に自らが放出する魔力を利用するしかないが、上記の場合はそれが判りにくいのである。
これ等と、近似だとして対応するという事。
――それは、ある意味で最悪の想定だろう。
この世界は、溢れんばかりの魔力によって、生命体、物質の全てが満たされている。
貴族の魔法が、外部の魔力を直接利用出来るという事なら、それら全てに干渉出来るということだ。
物質のみならず、生命体や精神に直接作用し得る魔法や、マジックアイテムの存在も想定すべきかもしれない。

貴族を恐怖の対象とする平民。――そういう意味では、自分もさほど変わらない。
(意外と、怖い世界なのかしらね)
意識を沈めながら、リンディはそう呟いていた。

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:04:37 ID:rQiFoz5D
支援するのに理由が要るかい?

917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:04:55 ID:5VjdRlP/
複線が複雑に張られてるな支援

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:05:13 ID:N6QwLEcX
支援だ

919 :ゼロのgrandma:2007/10/15(月) 02:05:46 ID:CHDJY4p2
投下完了です。

支援多謝です。
次は水曜日を目標に頑張ります。

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:07:07 ID:rQiFoz5D
GJ。
シエスタが怖い・・・。

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:07:15 ID:N6QwLEcX
乙だぜよ
それに、もうすぐ500KB

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:08:59 ID:5VjdRlP/
乙だね
1000までいけるかどうか微妙か?
次スレ立てたほうがいいかしらね

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:11:59 ID:N6QwLEcX
480KBの人でいいんでない?
立てるなら止めないが。

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:14:08 ID:DVVsSuBy
善は急げで今のうちでも問題は無い、と思う。

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:18:59 ID:N6QwLEcX
それなら>>922にお願いしてもいいかな?

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:27:29 ID:N6QwLEcX
>>920の人がいないみたいなので、480KBの人でお願いします。


927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:29:15 ID:N6QwLEcX
上のミス
>>922の人だった……

928 :922:2007/10/15(月) 02:30:23 ID:5VjdRlP/
一応いることはいる
立ててこようとは思うけど、無理だったら480kBの人お願い

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:35:34 ID:5VjdRlP/
新スレ


http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1192383143/l50

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 02:37:22 ID:atMwuKuw
>>893
原作蹂躙にしないのが難しいってんだよ

931 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:02:43 ID:Tm7hX78D
乙です。さて、4章が半分まで完成したゾ。

残りのスレに投下すべきかどうか・・・。

932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:04:59 ID:aDXcLfTm
たぶん大丈夫。駄目なら埋まってから向こうに行けばよし

933 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:06:25 ID:Tm7hX78D
よし、行くゾ。

第4章 爆裂授業

食事を終え、南雲はルイズの部屋へと戻ることにした。
「いけすかねぇ貴族のガキの傍に居るなんざ、災難になぁ・・・」
「秋人さん、あの、頑張ってくださいね?嫌な事あっても、ちょっとだけ我慢して―――――」

マルトーとシエスタが、憐憫と励ましをそれぞれかけてくる。
シエスタのは途中から、姉が年下の弟に言って聞かせるような感じになっていた。
・・・・・実年齢でいえば、親子以上に離れている2人なのだが。

苦笑を浮かべながら改めて礼を言い、厨房を後にする。
日は完全に昇っている。異界での―――――ハルケギニアでの2日目が始まった。

数分で女子寮のルイズの部屋へ到着した。ノックをしたが返事は無い。
内部には確かに気配がある。ということはまだ寝ているのか。
見れば鍵も開いたままだ。中に入って起こすべきかどうか・・・・

『そこまでする義理も無い。寝坊するのは当人の問題だ』
すぐに結論を出すと、向かいの壁に寄り掛かって待つ事にした。

ちなみに室内のルイズはというと。
制服のままベッドに横たわり、「うーん、うーん・・・」と唸りながら現在進行形で悪夢を見ていた。
言うまでもなく、昨晩南雲から受けた鬼気が原因である。
汗は渇くこと無く全身を濡らし、昨日から穿きっぱなしの高級なシルクのパンティまでベトベトであった。
彼女の不幸に同情するべきか・・・それとも、南雲を相手にしてこの程度ですんで良かったなと言うべきか。

それはともかく。
南雲が窓から外を眺めていると、隣の部屋のドアが開いて人が出てきた。女子寮なので無論女だ。

女にしては背が高く、170サントはある。
褐色の肌に匂い立つような色気を纏わせた、プリミティブな艶やかさを持っている。
髪と瞳は、炎を結晶化して植え付け、嵌め込んだかのような真紅。
制服を着ているが、白いブラウスの第一と第二ボタンが外されている。
理由は簡単だ。抑え込められないのだ、そのサイズのせいで。
服からはみ出したその褐色の脂肪の塊は、ベッドでは男を狂わせる凶器と化すであろう。

オスの本能に訴えかける要素を、全身に散りばめて生まれたかのような少女であった。

この学園が、厳密に年齢で区分けしているのかは知らないが、ルイズとは確実に5歳以上は離れていそうだ。
ちなみに南雲がルイズの歳をいくつだと思っていたかは・・・・まぁ、書かずとも良かろう。

934 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:10:03 ID:Tm7hX78D
「あら、あなた・・・?」
こちらに声をかけてきた。話しかけられたからには答えねばならない。
「南雲秋人―――――そこの部屋のに召喚された者だ」
ルイズの部屋を指し示す。

「ああ、そういえば・・・・・あっはっは! ほんとに人間なのね!」
何がおかしいのか突然笑い出した。小バカにした様子である。
そういえば、人間の使い魔とやらは例がないのだったか。
こちらは使い魔などになった気は微塵もないが。

口を開きかけ、次の瞬間南雲は少女が出てきたドアに目線を向ける。
原因は、ドアからのっそりと姿を現した、トラほどもありそうな巨大なトカゲであった。
これが目の前の少女の使い魔だろう。

女に合わせたかのような鮮烈な赤い体色。
尻尾の付け根から炎が燃えており、口からはこれまたチロチロと炎が漏れている。
南雲の知識の中に、類似した生物がいた。これは―――――

「サラマンダー、か」
「そうよ。よく知ってるわね。どう?この尻尾。ここまで鮮やかで大きい炎の尻尾は、
 間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ? ブランドものよー。好事家に見せたら値段なんかつかないのよ?」 

南雲は無表情のまま、長々と始まった自慢話を聞きつつ、必要な情報を取捨選択していった。

サラマンダー。
西洋の四大元素説においては『火』の元素を司る精霊であり、燃え盛る炎や溶岩の中に住んでいるとされる。
しかし目の前のは、少女の口ぶりからしても精霊というより生態系の中で生きる野生動物の扱いであった。

野生であれば簡単に人に懐くわけはなく―――――契約の儀式を行い―――――
そしてとある考えに思考が及ぶと、南雲は軽く眉を顰めた。
少女はそれを見逃さず、膨れ面を作る。
色気のある顔と子供っぽい表情がミスマッチであった。

「あら・・・なぁに?私にサラマンダーは似合ってないとでも?」
「そんな事はどうでもいい」
1秒と間をおかぬ・・・そして、嘘偽りなく本心からどうでもいいと思っている事が伝わる返答だった。
これには少女の方が閉口した。

935 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:12:04 ID:Tm7hX78D
主の不快を感じ取ったか、サラマンダーが這ってきて南雲を睨んだ。
南雲も視線を返す。向けられた相手以外には知覚できぬ、針の如く細く絞った殺気が混ざった視線を。
主が自慢をするほどの、この世界の獣に対する「試し」のつもりだった。

―――――視線の交錯は、すぐに終了した。
「きゅる、きゅる・・・きゅぅぅぅ」
サラマンダーが頭を下げ、鳴きながら南雲に擦り寄ってきたのである。

少女は眼を見開く。
「・・・驚いた。初めて会った相手にフレイムがこんなに懐くなんて」
召喚したばかりだが、主人だけに己の使い魔の性格はキチンと把握していた。
(このサラマンダー、フレイムと言うらしい。シンプルな名だ)

フレイムは、別に南雲に懐いた訳ではない。
南雲と視線を交えて―――――1秒で呼吸が詰まった。2秒で全身の筋肉が痙攣した。3秒で死を覚悟した。
本能が知らせた・・・この相手には勝てぬと。絶対に敵対はするなと。

野生のままであれば、フレイムはそれこそ死ぬ気で逃走を図っただろう。
だが今は主と共にある身。
逃げる事もできず、さりとてこのままでもいられない・・・それゆえ、フレイムは
彼なりの「服従」の姿勢を取って、敵対しないと伝えたのである。

南雲は無言でフレイムの頭を撫でた。ほんのりと熱が伝わってくる。
こうして主も気づかぬままに、新たな力関係の構築は終了した。

「―――――それでは、な」
いつの間にか随分と時間が経っている。南雲は背を向けて歩き出した。
少女も慌てて後を追う。

「ちょっと。ルイズは?」
「まだ寝ている。目覚ましの役目は仰せつかっていない」
「・・・どこへ行くの?」
「授業が始まるまで教室の前で待つ。もう朝食の時間だろう。行ったらどうだ」

それで会話は終了した。少女と南雲の距離が離れていく。

少女―――――キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーは
自分の格好を見直した。変な所は無い。おっぱいが多少はみ出ているのは、気にする事ではない。
むしろ男たちの反応を見るのが楽しいくらいだ。
手鏡で確認すれば、化粧もバッチリだ。なのに・・・・・

溜息を一つし、
「何て男なのかしら。これだけ間近にいて、私の名前も訊き出そうとしないし、
 ちっとも反応しないし・・・」
怒りというより、むしろ呆れが濃く混ざった言葉を吐くキュルケであった。

―――――ちなみに、南雲はおろかキュルケにも忘却され、起こされずに眠り続けるルイズであるが。
彼女は、悪夢のマラソン上映に引き続き参加していた。
今は「シンジュク」と呼ばれる魔界の如き都市を一人で徘徊するという夢の最中であった。合掌。

936 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:13:42 ID:Tm7hX78D
生徒の朝食も終わり、最初の授業を控えた教室へと南雲は足を踏み入れた。
教室は、大学の講堂とよく似ている。壁も床も全て石造りなのが違う点か。

南雲に向けられる生徒たちの困惑の視線。
「ほら、ゼロのルイズの・・・」という言葉があちこちで囁かれると、
向けられる視線は、蔑みや嘲笑といった不愉快な類のものに変化した。
大勢を見る限り、貴族というのは概ねこんな物らしい。

南雲は特に気にした風もなく、後ろの壁に寄りかかって教室を一望した。
教室にいるのは生徒たちばかりではない。
猫がいる。フクロウがいる。カラスに大蛇もいれば蛙もいる。
使い魔である・・・だが、普通の生き物の他に、目を見張るようなモノ達がいた。
バシリスク、バグベアー、スキュア―――――その他バリエーション豊かな、
元の世界では幻想世界か、テレビゲームの中にしか居ないとされる生き物の数々。
・・・まぁ、南雲の戦闘経験の中には、それこそ悪夢のごとき化け物共も大勢いたのだが。
アレらと比較すればどれもこれもまだ『可愛らしい』範疇に入るだろう。

それらを確認し、南雲はフレイムを見た時に感じた懸念を、更に深く意識せざるをえなかった。

先日まで野生だったモンスター達が、これほど大量に、召喚主に素直に従っている。
理由は明らかだろう。
『コントラクト・サーヴァント』とやらに、「精神をそのように変える」効果が有るとしか思えない。

―――――自分は、どうだ? 左手を見る。
こうやってその事に気付き、脅威を抱いている、ゆえに「人間」には効果がないのかもしれない。
だが、今も契約は成されたままであり、人間が使い魔となった前例は無いという。

・・・これからも、今のままでいられるという保証など何所にもない。

バイオニック・ソルジャーの訓練時代に教え込まれた対洗脳・精神操作用マニュアル。
その後の実戦の中で遭遇した魔術師・呪術師との戦闘経験。

自然と南雲は、それらを基に自己診断と防御のための手段を頭の中で構築し始めていた。
―――――それで防ぎきれぬならば、どうする?
一瞬、ルイズの顔が浮かぶ。
そして最も手っ取り早い解決方法も・・・それを明確に意識するのは、まだ止めておいたが。

937 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:17:13 ID:Tm7hX78D
約半分の投下完了。投下してたらプロットが頭の中で形になった!
可能ならば10分後に4章最後まで投下するゾ。

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:17:18 ID:F656XPI3
支援
フレイムが犬だったら腹見せて寝転がってたんだろうなぁ

939 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:30:13 ID:Tm7hX78D
再投下。

やがて、扉を開けて教師が入ってきた。
ふくよかな頬がやさしい雰囲気を漂わせる中年の女性メイジ。
『土』系統の魔法を教える『赤土』のシュヴルーズであった。

「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に、
 様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみ―――――」

教室を見回す視線が、南雲の所で止まった。
困惑した様子のシュヴルーズに、生徒の一人が「ゼロのルイズが召喚した使い魔です」と言うと、
彼女は一応の納得を見せた。コホン、と咳払いを一つし、自己紹介の後授業を開始した。

まずは復習として、この世界の魔法の基礎―――――属性について簡単に説明し始めた。
火、風、水、土。そして失われた属性、『虚無』。

南雲の知る四大元素説では「物質は、火、水、土、空気(風とも言われる)の四元素からなる」とされていた。
近いといえば非常に近い。だが遠いといえば非常に遠い。

「あちら」では、四大元素以外の物を含め魔術を扱える者は、歴史を見渡せばそこそこ居る。
だが、絶対数が少ない上に殆どの者が、己の術を厳重に秘匿していた。
ある者は異端狩りを避けるため。ある者は己の秘術を誰にも渡さぬために。

ハルケギニアでは違う。
金属を作り出し、加工する。大きな石を切り出して建物を立てる。農作物の収穫を補助する・・・等々。
『土』系統の説明だけでも、この世界において魔法が生活と密接に関係している事が伺えた。
言いかえれば、科学技術の代わりを魔法が行っているのだった。(メイジの数の違いもあろう)

やはり、元いた世界とはかなり異なる。1・・・いや、『0』から覚えるつもりで居なければなるまい。
情報とは何よりも大事だ・・・特に生死のかかった戦いにおいては。
侮っていても、知ることができなくとも、生かしきれなくとも、その先には死しか待っていない。
―――――このような思考をするのも、南雲が戦いの中で生きてきた男だからか。

940 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:32:04 ID:WTzyAESw
こんな時間こそ相応しいのか、支援

941 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:32:42 ID:Tm7hX78D
一通り説明が終わったころだった。
「すみません、遅れました!」
慌てて扉を開けて入ってきた生徒がいる。ルイズだった。
結局ルイズが目覚めた頃には朝食は終わっていた。それどころか最初の授業が迫っている時間であった。
涙ながらに朝食を諦め、湯で体を簡単に奇麗にし、予備の制服を着て・・・結局遅刻した。合掌。
シュヴルーズは、遅れないようにと注意をすると、席に着くよう促す。

ルイズは教室を見渡した。南雲を発見。目が合う。睨みつけかけて―――――思いとどまった。
ルイズは確かに南雲へと契約のルーンを刻んだ。
だが、同じように南雲も昨晩ルイズの心に刻みつけた物がある。

頗るつきの、真の恐怖であった。

とある理由から、ルイズは周囲の者達よりも『貴族らしくある』事に拘っていた。
誇り高く、身分の違いを厳然と決め接し―――――
だが、魂まで凍りつく恐怖の前には、付け焼刃は通用しない。いとも容易く皮は?げる。
戦争に出たこともない少女の身では、尚更であった。
それゆえ、ルイズは南雲と再び睨みあう事などとても出来そうになかった。

「・・・クゥ」
あと、空腹でもあったし。無茶したらまた倒れる。

ルイズが前に向きなおったのを確認した南雲は、やはり無表情のままだった。
睨み返す手間が省けた、ぐらいは思ったかもしれない。

それから授業は『土』系統の魔法の一つ『錬金』へと移った。
生徒によっては一年生でできる様になる基礎だ。

シュヴルーズは小さく呪文を唱え、机の上の石ころを光る金属に変えてみせた。

「ゴゴ、ゴールドですか?ミセス・シュヴルーズ!」
身を乗り出した生徒がいる。キュルケだった。

「いいえ、ただの真鍮ですよ。ゴールドを錬金できるのは『スクウェア』クラスのメイジだけです。
 私はただの『トライアングル』ですから―――――」

942 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:34:03 ID:DVVsSuBy
支援だ。

943 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:34:48 ID:WTzyAESw
眠気に耐えて支援

944 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:39:08 ID:Tm7hX78D
南雲はそれを見て感心した。『錬金術』・・・実際に目にするのは初めてだった。
『トライアングル』、『スクウェア』とはメイジのランクであろうか。

同時に疑問も湧く。
金と真鍮。どちらも金属であり・・・いや、真鍮の方が銅と亜鉛の合金である分
精製―――――『錬金』の難易度は上がるようにも思う。
まぁ、つまるところ魔法とは、人間の精神から力を引き出し行使する技だ。
人間全体の普遍的な価値観が、精神に影響してそうなるのだとしても不思議はないのかもしれない。


「それでは皆さんの内の誰かにもやってもらいましょう・・・。

 そうですね―――――ではミス・ヴァリエール。遅れてきた罰としてあなたにやってもらいましょう。
 ここにある石を好きな金属に変えてみてください」
「え・・・私・・・?」

その途端、教室中に動揺が走った。巻き起こる不満、不安、絶望、遺言(?)の声。
・・・罰と言われてルイズが嫌そうにするなら分かるが、周りの連中がこんなに騒がしいのはなぜなのか?
その中から、キュルケが代表して立ち上がった。何やら本当に嫌そうな顔をしている。

「先生、止めておいた方が良いと思いますけど・・・その、危険ですから。いや本当に」
ルイズを止めたいのは本心だったろう。
だがそれならば、キュルケはここでもっと言葉を選ぶべきであった。
ルイズのあの性格で、こんな反応を示されれば、一体どんな行動を取るのか。

「や、やりますっ!」
案の定であった。他の生徒から巻き起こる

(召喚が上手くできたんだものっ・・・きっと成功するわ!
 これであの使い魔の奴を見返して・・・・見返、して・・・・)
教卓へ歩きながら、南雲の方をチラリと見て、

(み、見返せるのか、なぁ・・・・)
早速意識が挫けかけた。ついでに空腹を改めて意識するルイズであった。

945 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:47:26 ID:EkMDExqs
君には無理だぁ〜〜〜〜支援

946 :虚無界行:2007/10/15(月) 03:49:22 ID:Tm7hX78D
ぐわっ・・・すまない。問題が発生した。俺のアホー。
10分ほど時間をくれっ。次で最後の投下だ!

947 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 03:51:10 ID:F656XPI3
ふぁ、ふぁいとーっ!
頑張れ作者さん支援!

948 :虚無界行:2007/10/15(月) 04:02:38 ID:Tm7hX78D
「ミス・ヴァリエール。錬金したい金属を、強く心に思い浮かべるのです」
シュヴルーズの言葉に頷き、石の置かれた机に向け、小さな杖を構えるルイズ。

朝の光の中で、ルイズの桃色の髪が光っている。あたかも幻想的な色の滝のようであった。
艶やかな唇はしっかりと結ばれ、鳶色の瞳には強き意志が宿る。
透き通るような白い肌が、うっすらと紅潮して染まっている。
伝説の泉のユニコーンの守護と愛を受け取れるであろう美少女が、今儀式へ向かう。

今正に錬金を行おうとするルイズの姿は、確かに万人が息をのむであろう美しさであった。
・・・まぁ、空腹を堪えているのは否めないが。

それを見ることもなく、次々に机の下へと体を隠そうとする生徒たち。一目見れば皆必死だと分かる。

そして、南雲自身の<抽象感覚>は、それより遥か前から警報を鳴らしていた。
南雲の第六感―――――すなわち勘は、常人が及びもつかないレベルまで高められている。
一瞬が生死を分ける銃撃戦の中で新たな敵の出現を正確に探知し、長距離からの弾丸すら観念的な
「嫌な予感」として回避を促す。狙撃も不意打ちも彼には無効であった。

のみならず彼の超絶の勘は、今までの経験とを組み合わせることで、
「予感」の詳細すら瞬時に脳に浮かび上がらせる事がある。

例えばダイナマイトであれば、「危険」「火薬」「大量」「炸裂」「茶の円筒」「炎の赤」といった具合にである。

そしてこの時彼の脳裏をよぎった言葉はただ一つ・・・・『爆発』!

ルイズは目をつむり―――――短くルーンを唱え―――――杖を振り下し―――――、
南雲は疾風の如く駆け―――――扉をくぐって安全圏へ退避し―――――教室の方を振り向き―――――、

次の瞬間、机ごと石ころは大爆発を起こした。

術者たるルイズと見守っていたシュヴルーズは、
爆風を至近距離で食らい、2人して勢い良く黒板に叩き付けられた。

被害はそれのみに留まらず、轟音と爆風が教室中を蹂躙する。
驚いた使い魔達が暴れ出す。人が押し倒される。机が体当たりで倒れる。
窓ガラスが割れる。ある使い魔が別の使い魔に襲いかかる。

阿鼻叫喚。地獄絵図。大暴れの大騒ぎ。

いつもなら、ダメージを負いつつもムクリと起き上がって
「ちょっと失敗したみたいね」くらいは言ってのけるルイズであった。

だが、今日のルイズはのびたまま立ち上がらなかった。
重大な怪我を負ったわけではない。

「・・・・グ〜〜、キュルル・・」
空きっ腹が堪えていた。合掌。


教室の扉から、顔が覗いた。南雲であった。
爆発現場を見ても相変わらずの無表情―――――いや、少し呆れが混じっている―――――で、一人呟く。

「石一つの失敗でこれか。一人前になるまでに死んだ貴族も大勢居そうだな」

貴族というのも中々命がけらしい・・・微妙に誤解した感想を抱きながら、
南雲は地獄の釜の底と化した教室を眺めていた。


第4章―――――了

949 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:06:05 ID:EkMDExqs
投下乙です

>一人前になるまでに死んだ貴族も大勢居そうだな
南雲、その情報は誤ってるw
同じ戦う者として南雲とタバサの邂逅がどんなものになるか楽しみです

950 :虚無界行:2007/10/15(月) 04:06:38 ID:Tm7hX78D
投下終了!ホントグダグダで申し訳ない。

ついでに修正を・・・もうほんと俺のアホOTL
>>944の下から7行目は、

案の定であった。他の生徒から巻き起こる悲鳴。

が真です。

こんなアホに支援してくださった皆さん、本当に有難うございました。

951 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:06:44 ID:gUi5Jo9L
乙したー。
結構ギリギリだがなんとか入ったな。

952 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:07:36 ID:WTzyAESw
おつでした〜

953 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:15:46 ID:F656XPI3
作者さん、おつでした〜
なんかトラブったみたいだけど無事終わったようで何より

954 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:20:22 ID:eAooLiIK
…クーガーの話の二話。ロビンクルってなってるんだけど。
ロングビルちゃうん?

955 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:24:41 ID:fiEDH0oL
お前は一体何を言っているんだ?

956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 04:29:29 ID:N6QwLEcX
1000行かなかったか……

957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:34:45 ID:gUi5Jo9L
うん? 俺のだとまだ495KBなんだが。

958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:40:30 ID:xMb8YU1+
埋めネタ構築中……まぁ、改変なんだが。

959 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:43:47 ID:WZ4p0ZQg


960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:50:45 ID:xMb8YU1+
そして、其れは来た。
ツンデレに燃えるスレの彼方――
無限/無量/無窮のスレの彼方より。
正しき怒りをその胸に秘めて。

それは、ゼロの使い魔だ。
無限/無量/無窮のスレの彼方より来た、
無限/無尽/無垢のゼロの使い魔だ。
            ・・・・・・・・・・・
世界の総てを埋め尽くす、ゼロの使い魔の大軍勢だ。

傷一つ無い、新しいゼロの使い魔が在った。
激戦の数々を潜り抜けた、古強者のゼロの使い魔が在った。
未だ召喚されていない、まだ見ぬゼロの使い魔が在った。
死に瀕し、最期の力を燃焼させるゼロの使い魔が在った。

幸運の追い風の名を持つゼロの使い魔が在った。
大猫の姿をした、神であるゼロの使い魔が在った。
最速を誇るゼロの使い魔が在った。
砂の力を揮うゼロの使い魔が在った。
鮮血にまみれていたゼロの使い魔が在った。

別の可能性のゼロの使い魔。
可能性すら無いゼロの使い魔。
元の世界に居るゼロの使い魔。

それは輝くSSが織り成す綾模様。
無限の数のゼロの使い魔たちが紡ぐ物語の名は――

「――あの作品のキャラがルイズに召喚されました part72」

次スレ→http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1192383143/l50



961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:51:48 ID:xMb8YU1+
大失敗。後の埋め立ては任せた。

962 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:55:55 ID:R+m17SiG
500KBで埋まれば、

今まで呼ばれたキャラで
オールスター大運動会か熱血ドッジボール!開幕……するかも


963 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:56:18 ID:WZ4p0ZQg


964 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:59:08 ID:WZ4p0ZQg
       埋*'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    
      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚


965 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 05:59:17 ID:pk8END4i
埋めるか。

966 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:02:40 ID:R+m17SiG
うぅぅぅぅぅぅめぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

967 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:06:19 ID:iJgjGnah
500kbなら書き込んだ時間の右一桁により、以下のキャラクターの中から召喚
1:ジークフリード(WA)
2:バルバトス・ゲーティア(TOD2)
3:アウグストゥス(デモンベイン)
4:ガウン・ブラウディア(WA4)
5:ラング(デトネイター・オーガン)
6:フレイムコンボイ(TFギャラクシーフォース)
7:ノイ・レジセイア(スパロボIMPACT)
8:ちよ父(あずまんが大王)
9:神行太保 戴宗(OVA版ジャイアント・ロボ)
0:音速丸(ニニンがシノブ伝)

968 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:06:54 ID:WZ4p0ZQg
        埋*'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    
      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚


969 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:08:37 ID:R+m17SiG
くっ、なかなか埋めれないとは……

あの作品のキャラがルイズに召喚されましたpart72は化け物か……

970 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:08:41 ID:BoNhcMC5
妄想が煮詰まってきたな・・・
一度文章にしてみようかなぁ。

971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:08:59 ID:WZ4p0ZQg
        埋*'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    
      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚



972 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:09:55 ID:iJgjGnah
500なら風水都市香港より匪天の風水師の妹召喚。

973 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:10:04 ID:R+m17SiG
sage忘れ埋め

974 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/15(月) 06:10:36 ID:WZ4p0ZQg
        埋*'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    
      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚



501 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.02.02 2014/06/23 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)