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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part69

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 00:46:18 ID:HHsbJjbu
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

前スレ
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part67(実質68)
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191161837/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!


     _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は本スレへの投下で問題ないわ。
    J{  ハ从{_,     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、本スレではなく避難所への投下をお願いね?
    ノルノー゚ノjし      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   /く{ {丈} }つ     ・クロスはお互いを尊重しなきゃだめ。一方的なのはモテないわよ?
   l く/_jlム! |      ・不要な荒れを防ぐには、sage進行もいいんじゃないかしら。
   レ-ヘじフ〜l         ・次スレは>>950から。お願いね?テンプレはwikiの左メニューを参照よ。


2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 00:50:00 ID:QVHI7dQP
残念な事にこのスレは実質70のスレに変わります。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 00:50:35 ID:QyPGkg5C
スレ立て重複の為誘導

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part68(実質69)
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191598852/l50


4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 00:05:03 ID:Ku2/kfFb
念のため
ほっしゅほっしゅ

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 00:09:00 ID:SPGUxUzx
そういや、向こうのはもう413kbだったわ。 保守

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 08:37:13 ID:z6dT7NC3
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/     ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{\    /リ| l │ i|
         レ!小l●    ● 从 |、i| 
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !  1乙っさ!
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| |\ス 、/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  \モ\/ヾ::彡' |
          | |  <.\チ\ .|   |
          | jヽ、__\党\.  |
          レV、. /   l  l .\ヾ! 
          く  /    .l  l _> 
           ヽイ`丶_ ィ´ Y´    
             |  | l  |
             |__| .l__|    
             }__j  !__!    


7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 08:47:27 ID:BzF/Mt4R
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ    状況開始っ!
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━━ゝ-┴

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 09:53:17 ID:e0+eCiEB
そして前スレ>>903が500kbとってしまった模様。


9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 10:56:57 ID:KtWCSuSu
ルイズが召喚したのは、ヒゲ面の初老男性だった
彼は犯罪、強姦、暴力の渦巻くトリスティンの現状に激怒し、戦いを挑む
「王室なんて当てにならねぇ、国のダニは俺が処刑してやる!」

ギーシュに決闘を挑まれた彼は、ルイズから小遣いとして貰った1エキュー金貨を
「これを1スー銅貨に両替してくれ、あと、この靴下を借りるぞ」
ニーソックスに硬貨を詰めこんだブラックジャックでゴーレムを撃破、ギーシュを退治した

その後、彼はルイズと共に盗賊フーケを追うが、誰よりも速く走るフーケにまんまと逃げられる
「そのウィルディって人を召喚すれば、追いつけるの?」
再び盗みを働いたフーケは彼の撃った47.5ウィルディマグナムで射殺された

彼はアルビオンで、ワルドがルイズを襲おうとした現場に駆けつけ、拳銃を突きつける
「始祖ブリミルを信じてるのか?」
「あ、当たり前だとも」
「じゃあ会わせてやる」

彼はワルドの心臓を胸のペンダントごと撃ち抜いた

7万のアルビオン軍と対峙することになった彼は、シエスタから曽祖父の遺品を受け取る
「ブローニングの30口径機関銃です、朝鮮戦争の土産物だそうです、弾もバッチリです」

スーパーマグナムと機関銃、バトルガンM16でハルケギニアを血と暴力の嵐に巻き込んだ彼は
新たなバイオレンスを求めて去っていった

                      狼よ、さらば

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 11:00:55 ID:4oieOtX1
前スレ>>891
GJ!

ネズミ人間の“ラクシュン”って……十二国記ですかw

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:05:28 ID:CRVPzWMM
まあ、ミッ○ーマ○スよりはマシだろw

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:21:49 ID:PlB06dJA
迂闊だ!>>11
伏字でも其の名はマズイw
奴の名は口にするのもはばry



13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:30:32 ID:OXEAfRTt
そうか、やつが4体目の使い魔だったのか 

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:37:50 ID:sK6j0nxV
あの鼠を召喚するとは…まさかハルゲギニアはちゅう(tbs

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:42:07 ID:n0nj3ep9
>>10
あのネズミ形態が実に可愛らしくとても成人男性にゃ見えない半獣か
あれは陽子じゃなくても抱き締めてみたいよな
十二国記から呼ぶならやっぱり王や麒麟はマズイかな
王が居ないだけで国が荒れるんだったか
延王や景王呼びたいなあ
本編に影響無さそうなのは泰王か?
現在進行系で行方不明で剣の達人だし

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:49:40 ID:Qkp4IW/A
あの黒ネズミは以前召喚されたけど?
まあ、Wikiにはないみたいだけど
…何スレ目だったっけ?

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:51:26 ID:xwak32Cr
wikiにもアルヨ
小ネタの元ネタ秘密項目

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 12:59:42 ID:Lvo9Xhe4
このスレに居座るようになって依頼、もはや正規のカップリングに萌えることが無くなった。
クロスオーバーはこれ程面白い物かと再認識したよ。

最近はスタスク×ルイズ、クロード×シエスタに萌えて萌えて仕方が無い。
…スタスクの人最近見かけないなぁ。続き読みたい。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:00:32 ID:mrp5xxff
なんか楽俊の性格ちがう気がするなぁ……


20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:05:17 ID:0wL1+dAU
前スレ>>879
まあ、大騒ぎどころじゃないだろうな
つーか、リンディの早期の自力帰還がならずに管理局が出張ってくるとかになると最悪、
管理局VSトリステイン王国とか洒落にならない事態が起こり得るって感じなのが何とも
しかも今回はルイズがやった事が事だけに流石になぁなぁで済ませられない部分もある訳で
ただ、それやっちゃうと、なぁ……
ルイズも何だかんだ言ってトリステインのVIP(公爵令嬢)な訳だし、管理局側が安易に
自分達の法で裁くとか言い出すと、色々とこじれるのは明白
少なくともヴァリエール公爵は黙っちゃいないだろうな



まあ、世界的に大人気なネズミを擁するウォルトの旦那の会社を敵に回す方が余程恐ろしい訳だが
……あ、誰か来たようだ

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:05:26 ID:WbRDW9X0
ちゃんと王位についていて、国が上手いこと動いていれば何しててもいいんじゃなかったかな。さすがに異世界に行っててもいいかはわからんが。
でもやっぱ呼ぶならネズミのほうがいいな。あれならイザベラでも更正させられるし、文官としてもばっちりだ。

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:05:28 ID:V/Ixbvq1
前スレでスレが進んでたときに書いたもんで
全然反応がなかったのでもう一回問わせてもらうんだが…
遊戯王でデッキだけってありかな?
(結構筆が進み気味なので切実な質問)

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:12:16 ID:MMBNTZHJ
別にいいんじゃね?
でもそれだと使い方わからないな
夢の中で云々とかがいるかな

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:14:40 ID:V/Ixbvq1
いや、一部憑いてるのが入ってるを召喚させる気なんで…

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:15:31 ID:QDxK2pK5
既に千年パズル共々召喚されてるのがあるけど、そういうのとは違うのか?

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:17:18 ID:6kxPikr7
驍宗は世界の狭間に落ちてるって説があるしいいんじゃない?

イザベラと祥瓊、髪の色同じwwwww

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:17:23 ID:V/Ixbvq1
詳しくはネタバレになるので言えませんが
カード自体になんか憑いてるタイプ

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:22:22 ID:7CoXCtZT
つまり両性具有ヤンデレユベルを召喚と(ry

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:24:04 ID:bZO2ZjCF
>>27
問題あるかも、と思ったら避難所でいいのではないでしょうか?

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:25:30 ID:a2SWJDLi
>>27
つまり
「私のターン! クリボーを守備表示で召喚!」
とかやると実際に出てくるのか。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:33:49 ID:mrp5xxff
>>21
玉座に王がいないと国は荒れるぜー。
つか妖魔が増えるらしい

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:39:01 ID:8zrNwvf7
>>22
慎重にいくなら避難所だが、ほとんどの人は気にしないと思う。
カードのモンスターも「あの作品のキャラ」の範疇と言なくもないし。
実際、同系ネタの人はこっちに載せてたが、別に反発は無かったはず。
どっちにいくかは作者判断でいいんじゃないか。

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:41:46 ID:HFrUCj5r
腕につける変な機械も一緒なら、なんかのマジックアイテムだと思われるかも。

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:41:51 ID:V3D1gIyv
>31
どこぞの名君はしょっちゅう他国を放浪してるし、数ヶ月なら大丈夫っぽいがな。

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:43:31 ID:V/Ixbvq1
じゃあ、完成しだいこっちに書かせてもらおうかな…
毒気当てられてルイズのキャラ変わるけどそういう作品も結構あるし…

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:46:28 ID:GwqgbqJ7
「毒気あてられてキャラが変わる」過程がちゃんと書かれてれば無問題、むしろ神

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:51:54 ID:2aj8+o9/
>>35
そんな、みんなやってるからOKって考え方は感心できないな。

勿論、変わる過程がしっかりしてるなら問題ないけど。

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:54:15 ID:mfHKKbOR
>>21
でもどうやってイザベラを更生させるかが問題かと。
魔法がヘタクソというあの世界じゃ致命的欠陥を抱え、しかも天才で完璧超人な従姉妹の存在が
重く重くのしかかっている。

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:58:59 ID:sK6j0nxV
>>38
イザベラ更生は「きさくな王女」に任せるしかないと思う今日この頃

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 13:59:21 ID:9Bizh05h
叩かれない様にしっかり煮詰めて頑張ってくれ。遊戯王好きだから期待してるぜ。
そしてデュエルモンスターズ0の続きも待ってるぜ。

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:03:21 ID:+8SgXyd0
更正させるのが目的でキャラ召喚するのって本末転倒じゃない?

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:05:22 ID:GwqgbqJ7
んなこたーない

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:07:34 ID:EPpEiuAr
>>9
う〜ん…GJ!
仕事中にチャールズ・ブロンソンが読めるとは思わなかったぜw


44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:08:08 ID:7t2zwLtU
そういう考えが行き着くとヘイトとか説教SSになる。

45 :斬魔の使い魔:2007/10/08(月) 14:12:49 ID:bJhIQtF6
投下よろしいでしょうか?

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:13:16 ID:V0EOIDwK
久々にキター!!
かもおおおおおおおおおん

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:14:37 ID:bJhIQtF6
 とりあえず結果だけを述べれば――

 九郎が勝利し、ギーシュは敗北した。


 直前で止められた偃月刀は、造花を焼き散らし、ギーシュの髪をチリチリにした。
 そのままギーシュは白目をむいて気絶した。
 そして九郎は背を向け、ルイズの元へ走った。
 走っている最中、その身体が光り輝き、元の姿へと戻る。

 その瞬間、静寂に包まれていた生徒達が、堰を切ったかのようにざわめきだした。

「ギーシュが負けた!?」
「何なんだ、あいつは……ただの平民じゃなかったのか?」
「そ、それよりも、あいつ杖なしで魔法を使わなかったか?」
「まさか、先住魔法!?」

 あれやこれやと言い合う生徒達からの奇異の視線を無視しながら、倒れているルイズの傍へ向かう。
 目を白黒させて呆けているキュルケからルイズを受け取る。
 まだ目を覚まさないが、呼吸は安定している。
 ホッとする九郎。
 途端に右膝が落ちる。

「あれ?」

 咄嗟に片足でバランスをとる。
 無理な変身のせいか、相当疲れているようだ。
 しかし、ルイズをこのままにしておくわけにもいかない。
 両手でルイズを抱え、

「危ない!」

 思わず倒れそうになったところを、走ってきた少女が身体を支えた。

「だ、大丈夫ですか!?」
「あっと、悪い。えぇと、君はさっきの」
「はい、シエスタと言います」
「そっか、悪い。この子を頼むわ」

 力を振り絞ってルイズを渡すと、そのまま膝から倒れた。
 周囲からざわめくような声が響くか、今の九郎にはノイズのようにしか聞こえない。
 そのまま意識は闇に落ちていった。


 倒れたまま動かなくなった九郎を慌てて揺さぶるシエスタ。

「大丈夫ですか!? しっかりしてください――って……寝てる?」

 うつ伏せで寝息を立てている九郎。
 安堵し、思わず力が抜け、うっかりルイズを離してしまうシエスタ。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:15:53 ID:bJhIQtF6
 あ、と思ったのも束の間、見事にルイズのおでこと九郎の後頭部が激突。
 一瞬、星が見えたのは気のせいだろうか?
 
「あ、ああああ! ごめんなさい! ごめんなさい!」

 思わず平謝りするシエスタ。
 彼女にとって幸運なのが、九郎もルイズも気絶したままだということと、周囲の生徒達の中に、わざわざそのことを伝えようとする奇特な人間はいなかったということだ。




 学院長室。
 遠見の鏡で一部始終を見ていたオスマンとコルベール。
 震える声でコルベールが呟く。

「勝ちましたな、オールド・オスマン」

 しかし返答は無い。

「オールド・オスマン?」

 問いかけながら顔を向けて驚いた。
 今まで見たこともないほど瞳が見開いており、白い口髭が見て分かるほどに震えていた。
 一瞬、硬直していたが、ただ事でないことに気付き慌てて声を上げる。

「オールド・オスマン!」
「――っ!? お、おお! 何じゃね、コルベール君?」
「何じゃね? じゃないですよ。一体どうしたのですか?」
「ん? あ、いや……お、おおそうじゃ、あの平民が勝ったの!」
「それは私の科白なんですが……」
「ええい、ケチケチするな! で、あの平民はやはり?」
「は、ははっ! 恐らくガンダールヴではないかと。ただ――」

 困ったような顔を見せるコルベール。
 重々しくオスマンが口を開く。

「うむ……伝説によればガンダールヴとは始祖ブリミルの用いた使い魔。様々な武器を使いこなし、並みのメイジや軍では手も足も出なかったとある。
 しかし、ガンダールヴ自身はメイジではない」
「あのミス・ヴァリエールの使い魔は魔法らしきものを使っておりました。どういうことでしょうか……?」
「……そのことなんじゃがね、ミスタ・コルベール」
「は、何でしょうか?」

 突然、名前を呼ばれ顔を引き締めるコルベール。

「あの使い魔の件なんじゃが、このわしが一任する」
「――は? オールド・オスマンが、ですか? 紋章の方はどうするのです?」
「無論、そっちも含めた全てじゃ。
 あの使い魔は不確定要素が大きすぎる。もし王室の耳にでも入ってしまったら、連中のことじゃ。ろくなことを思いつかんじゃろう」

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:17:01 ID:bJhIQtF6
「ははあ、なるほど」
「よって、この件はわしが一任する。他言は無用じゃ」
「はい、かしこまりました!」

 オスマンは杖を振り、鏡の映像を消すと、窓際まで歩いていった。

「すまんが少し考えたいことがある。しばらく一人にしてくれんかの?」
「はい、分かりました。では失礼します」

 コルベールは一礼をし、部屋から出た。
 一人になったオスマンは、窓から見える景色を眺めながら、目に見えない誰かに語りかけるように呟いた。

「あの青年がそうだというのか……?」

 風が吹く。
 懐かしさ、哀しさ、様々な感情を含めた瞳が静かに揺れた。














「なあ、覇道」

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:18:24 ID:bJhIQtF6
以上です。
短いですがすいません。
三ヶ月ぐらい書いていませんでしたね・・・
富樫先生が描きだしたのを見て、再開したというのはひそかな秘密です。

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:23:32 ID:GwqgbqJ7
「このわし「に」一任「してもらう」」だと思うんだ支援

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:25:42 ID:z6dT7NC3
乙!アーンドGJ!
富樫に影響をうけたとな!?

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:25:44 ID:bJhIQtF6
なるほど。
thx

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:36:18 ID:HJeJy0Xy
男塾一号生 油風呂の富樫源次に影響を受けたか・・・無理も無い

55 :ゼロの黒騎士:2007/10/08(月) 14:43:46 ID:0vwmDYWs
進路クリアならば、14:50から第八回を投下したいと思います。
よろしいでしょうか?

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:45:46 ID:RUSzUsTk
ええ、よろしくてよ。

57 :ゼロの黒騎士 第八回 1/7:2007/10/08(月) 14:50:51 ID:0vwmDYWs
「キュルケ? タバサ? なんであんたたちがここに居るの!?」

「早起きして窓の外を見たら、貴方が何処かに出掛けるじゃない。
 きっと、昨日の夜に貴方の部屋を訪れた、トリステインの王女様に何か頼まれたんだろうと思ってね。
 タバサにちょっと無理を言って、貴方たちを追いかけて貰ったの。
 貴方一人だけ面白そうな目にあうなんて、許せなくてよ?」

「……っ! あんた、それを何処で!」

キュルケは事も無く、結構みんな知ってるわ、と答える。

「貴方、本当にお姫様が誰にも見つからずに貴方の部屋に行けたと思ってたのかしら?
 ギーシュに尾けられて気がつかなかったのよ、あのお姫様」

「……しまった。それもそうね」

「納得しないでくれよっ! 僕が傷つくだろうっ!」

ギーシュが最後の力を振り絞って絶叫する。
でも、誰も恐れ入ったりしない。だってギーシュなんだもん。

「ところで、なんでタバサは寝巻きなのよ?」

「ああ、あたしが急かしたものだから、着替えてる暇もなかったのよ」

「……あんた、本当にその子の友達なの?」


結局、生き残った五人は、ただの盗賊に構っている暇は無いという、ワルドの言葉で放免される事になった。
尋問した僕が言うのもなんだけど、こんなあっさりしてて良いのかなぁ、という呟きは、ギーシュの偽らざる本音だ。
まあ、良いか。魔法衛士隊の隊長が言うんだから、間違いはないだろう。
この時、どうしようもないほど疲れていたとはいえ、安易にワルドの主張になびいた事を、
後に、ギーシュは苦い後悔と共に思い出すことになる。

『女神の杵』亭は、ラ・ロシェール屈指の高級宿であり、
この街から、アルビオンへと向かう貴賓が逗留する宿としても知られている。
選び抜かれた調度品、チリ一つ落ちていない清潔な店内。
腕自慢の調理人が、鍋を振るい、熟練のホテルマンたちが宿泊客をもてなす。
王都の最高級の宿にも、決して劣りはしないというのが、この宿の主人の口癖だった。

キュルケとタバサと合流した一行は、そのままラ・ロシェールの街へと入った。
どう考えても野次馬以外の何者でもないこの二人を、
その場で追い返しても良かった……というよりも追い返すべきだったのだろう。
だが、トライアングル・メイジ二人は戦力として決して軽視できない事から、
これ以上の詮索は無用という条件で、ワルドは二人の同行を許可していた。
そのままワルドとルイズ、ノワールの二人と一匹は、乗船の交渉のために桟橋へと赴き、
残されたキュルケとタバサは、歩く事もままならないギーシュを半ば引きずりながら、この『女神の杵』亭に宿を取ったのだった。


58 :ゼロの黒騎士 第八回 2/7:2007/10/08(月) 14:52:25 ID:0vwmDYWs

乗船交渉が上手くいけば、明日の朝には、アルビオンに向かって出発する事になる。
だが、交渉が上手くいかないのか、トラブルが発生しているのか、ルイズたちは中々『女神の杵』亭に姿を見せない。
ギーシュが、テーブルにべったりと突っ伏したままピクリとも動かず、タバサが黙々とハシバミ草のサラダを平らげる中、
キュルケは、運ばれてきた料理にも、グラスに注がれたワインにも手をつけず、ワルドについて考え込んでいた。

これは、女の勘だ。
多分、あの男はろくなもんじゃない。
そりゃ、顔は抜群だし、能力や地位で考えれば、有能で前途洋々たる若者、といった所なのだろうが、
話しかけたときにこちらを見た、あの目つきがどうにも気に喰わなかった。
あれは、己以外の全てを自分の道具だと信じている傲慢な男の瞳だ。
抱かれて一番面白くないのは、ああいう男だ。
あたしが押し付けられた公爵も大概だったけど、あんなのが婚約者とは、ルイズも可哀想に……。

キュルケにしては珍しく、仇敵とみなす少女にしんみりと同情した。
自分が、婚約者がらみのトラブルで、留学する羽目になっただけに、余計にそう感じたのかもしれない。

ワインをあおる。
思う。
あの子、ここ最近、ただでさえ落ち込み気味なのに、また変な悩みを抱え込まなきゃ良いのだけど。


案の定、帰ってきたルイズは、世界の悩みを全て背負い込んでますとでも言いたげな憂鬱な表情をしていた。
そのルイズの隣に座ったワルドが、重々しく口を開く。

「アルビオンに渡る船は、明後日の朝にならないと出港しないらしい。
 事は一刻を争うのだが、今は仕方がない。
 諸君、明日はゆっくりと休養を取って、明後日以降に備えて欲しい」

ギーシュを除く全員がいっせいに頷く。
その様を確認してから、ワルドは言葉を継ぐ。

「さて、そうと決まれば、今日は早く寝よう。
 僕とルイズ、キュルケとタバサが相部屋で、ギーシュには、一人部屋で寝てもらう」

59 :ゼロの黒騎士 第八回 3/7:2007/10/08(月) 14:53:52 ID:0vwmDYWs

「あ、先に謝らせていただくわね。ごめんあそばせ、子爵様」

キュルケが優雅に一礼する。

「……?」

不審な表情を浮かべるワルドに向かって、さり気なく爆弾を投げ込んだ。

「部屋、二つしか取れなかったの」

「……は?」

ワルドの顎が落ちる。
声は聞こえたのだが、言葉の意味が分からないとでも言いたげな表情。

「だから、二つしか取れなかったのよ、部屋。
 二人部屋が二つ。
 アルビオンの亡命貴族が、何組も逗留しているらしいですわ。
 三部屋は物理的に不可能ですって」

唖然とした表情。
キュルケは、内心で上げる快哉を、面に出さないように苦労する。
 
「お詫びといってはなんですけど、あたしとタバサが一つのベッドで眠りますわ。
 あなたの婚約者には、不自由な思いはさせません」

「まさか、結婚前の男女を、同室にするおつもりではないでしょう?」

一気に畳み掛ける。
自失から立ち直ったワルドは、不承不承といった仕草で首を縦に振ると、
始めてみせるやや乱暴な仕草でギーシュを部屋へと引きずっていった。
その背中が視界から消えるのを確認すると、キュルケは花開くような微笑を浮かべた。
見る人によっては、それを悪魔のような、と表現したかもしれない。

「さて、それじゃあ、女同士で仲良くやりましょうか」

じゃんじゃん飲みなさい、ルイズ、とキュルケはワインを注ぐ。
我関せずという顔で、タバサははしばみ草のサラダを食べ続ける。
ラ・ロシェールの夜は長い。



60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:54:41 ID:n0nj3ep9
支援

61 :ゼロの黒騎士 第八回 4/7:2007/10/08(月) 14:55:01 ID:0vwmDYWs
「なるほどね。十年ぶりに現れた憧れの人との再会ってわけ」
ロマンチックじゃない、と寝台の端に座ったキュルケが茶化す。

「でも、よく分からないの。だって、十年よ?
 確かに憧れてたし、素敵だとも思ってたわ。だけど、わたしだって何時までも六才の子供じゃないもん。
 十六歳の今になって再会したからって、昔の気持ちに戻れるわけじゃないわ……」

四本目のワイン瓶を開けたあたりから、ようやくルイズは重い口を開き始めた。
食堂で散々飲み食いし、現在、部屋に戻って七本目を開けている最中。
キュルケの下世話な好奇心に乗るのはしゃくだが、良い事が一つだけある。
誰かに話しているうちに、自分でも気がつかなかった何かが見えてくる事だ。

「でも、ワルドはそれを望んでるみたい……ううん、そうなるって事をまるっきり信じてる」

そのうち、プロポーズでもしてくるんじゃないかしら、と重い溜息を吐く。
昔はあんな風じゃなかった……と思う。
一人小船で拗ねていた自分を、慰めてくれたあの頃のワルドと、今、こうして再会したワルド。
両者には決定的な違いが有る。
それは、優しさの質だ。
今のワルドの方が洗練されていて、気遣いも一々さり気ない。
でも、その優しさは、ルイズを見ていない。

この十年の間に、ワルドに何があったのかしら?

「確かにちょっと唐突よね、貴方の婚約者。
 そこまで熱心なら、普通、もうちょっと連絡をとるものよ」

そこで今まで黙っていたタバサが、口を開いた。

「一目ぼれ」

口こそ出さなかったが、話はきっちり聞いていたらしい。

「ありえないわ」

言下に否定する。

「何か他に目的がある」

暫く考え込んだ後、キュルケは深刻そうな表情で、ルイズに向き直る。

「……ねえ、ルイズ。近々、遺産を譲り受ける予定はないわよね?」

「ないわよっ! っていうか、何よ、一目惚れはありえないって! 可能性は存在するでしょ!」

「……」
「……」

さ、もう夜も遅いし、寝ましょうか、タバサ。ちょっと端に寄ってもらえる?
あ、そうだ。明日になったら、服を買わなきゃね。
え、いらない? ダメよ、幾らなんでも寝巻きのままって訳にはいかないわ。

「こらー! 無視するなー! 寝るなー!」

がるるるるとでも唸りそうなルイズ。
部屋の隅で丸まっていたノワールが、大きな欠伸をした。

62 :ゼロの黒騎士 第八回 5/7:2007/10/08(月) 14:56:13 ID:0vwmDYWs


翌日、ギーシュが目を覚ましたのは、昼近くになっての事だった。
痛む節々を伸ばしながら食堂へ赴く。

「おはよう、寝ぼすけさん。身体の調子はいかがかしら?」

食堂では、キュルケとタバサが早めの昼食を取っていた。
よろよろと歩いてくるギーシュに気がついたらしく、キュルケが軽く手を上げる。
テーブルの上には、二人が頼んだ料理が湯気を上げている。
喉がゴクリと鳴る。よくよく考えてみれば、疲労のあまり昨日は夕食を食べていない。
空腹が、胃をきりきりと締め上げるようにこみ上げてくる。
そんな視線に気づいたのか、テーブルに着いたギーシュの前に、料理が盛られた皿が置かれた。
鳥の腿肉に、肉汁のソースが掛かった肉料理。
茶色いソースのこっくりとした照りが、目に眩しい。
驚いて視線を上げると、キュルケが微笑んでいる。

「お腹空いているんでしょう? まだ手を着けてないから、お食べなさいな」

人の優しさに触れて、涙が出そうになった。
というか、泣いた。
礼もそこそこに、皿の上の肉に齧り付く。
皿はあっという間に空になった。

人心地ついたところで、ふと、居るはずの人間が居ない上に、
何か物凄い違和感がある事に気がつく。
ええと、あれ? 確か昨日はタバサは寝巻きだったよね?
なんでそんなに白いフリルがたくさん付いた黒いワンピースを着ているんだい?
頭のレース編みのヘッドドレスは何かの冗談かな?

「キュルケ、タバサの格好はどうしたんだい?」

どうせまともな答えは返ってこまいとタバサ本人ではなく、キュルケに尋ねる。
よく見ると本に目を落とすタバサの視線が、微妙にさ迷っている。
やたらと注目が集まるこの格好は、ちょっと居心地が悪いらしい。

「ああ、これ? 朝一で買ってきたんだけど、こんなのしかなくって」

でも、その割には似合うでしょうという、楽しそうな顔を見れば、嘘だというのは明らかだ。
絶対に狙ってやったに違いないと確信する。
悪魔か、この女。

「何かしら、その目つき。もう片方はピンク色だったんだけど、どうしても、って言うから、こっちにしたのよ」

訂正。
悪魔だ、この女。

63 :ゼロの黒騎士 第八回 6/7:2007/10/08(月) 14:57:18 ID:0vwmDYWs

「あー、まあ……君たちが仲が良いのは、よく分かったよ。
 ところで、ルイズとワルド子爵は? 姿が見えないようだけど」

「ルイズはノワールの散歩。ワルド子爵は、そのボディーガードですって」

なるほど、と頷く。

「でも、ノワールが居れば、たいがいの相手はどうにかなるだろう。
 意外に心配性だな、子爵も」

アルビオンの貴族派だって街中で仕掛けるほど馬鹿じゃあないさ、と言いかけたところで、
目の前の二人が詳しい事情を知らない事を思い出し、口を噤む。
首を突っ込んできたとはいえ、事情も知らないまま、この二人をアルビオンに連れていってしまって良いのだろうか?
向こうではどんな危険が待ち受けているのかも分からないというのに。
トライアングル・メイジ二人の同行は心強いが、ここはやはり、男として、同級生として、二人をとめるべ……。

「止めても勝手についていくから、言うだけ無駄よ?」

「なっ」

「気遣ってくれるのは嬉しいけど、あたしは、何事もあたしのやりたいようにやることにしているの。
 だから、貴方たちは貴方たちで利用したいように、あたしたちを利用すれば良いのよ」

そもそも王族が関わっている時点で、事情を聞かせてくれるなんて思っていなくてよ、とキュルケは笑う。
隣のタバサもこくりと頷く。
驚愕に凍り付いていたギーシュの口から、つられるように笑いが漏れた。
どうやらこの二人は、事情は知らないし、知るつもりもないが、手助けしたいから勝手に助けると言っているらしい。
こちらの勝手でするのだから、感謝も謝罪も必要ないのだと。
酔狂だ、酔狂極まりない。だが……。

だが、なんと誇り高い酔狂だろうか。

「はっ……ははははっ、あははははっ、君たちもよくよく物好きだな」

涙が出るほど大笑いする。
周りの客が何事かとこちらを見やるほどに。
ひとしきり笑った後、涙を拭うと、一転して表情を改めた。
この気持ちが、少しでも正確に伝わりますように。
モンモランシーに平謝りした時だって、これほど真剣にはならなかった。

「ありがとう。そして、僕は君たちと机を並べられた事を、誇りに思うよ」

キュルケは唇の端で笑い返すと、大袈裟よ、と言って、軽く手を振った。

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:57:58 ID:DHuq+Kmp
タバサがゴシックにw支援

65 :ゼロの黒騎士 第八回 7/7:2007/10/08(月) 14:58:27 ID:0vwmDYWs

「まあ、それはそれとして、昨日も気になったんだけど、何で船が出ないのかしら。
 今日なんか天気も良いし、風もないし、絶好の航空日和って感じじゃない」

照れ隠しの独り言のつもりだった一言に、ギーシュが答えた。

「今夜は月が重なる『スヴェル』の月夜だろう?
 その翌日、つまり、明日の朝にアルビオンがラ・ロシェールの街にもっとも近づくのさ。
 勿論、近づけば近づくだけ、風石の節約になる。
 ただ、遠ければ特別料金を上乗せするんだろうけど、近いとそうするわけには行かない。
 だから、『スヴェル』の月夜の前後二三日は、割に合わないといって、中々商船が飛ばないんだ」

意外な相手からの意外な答えに、キュルケは目を丸くする。

「へぇ、変なことに詳しいのね、貴方。ちょっと見直したわ」

美女に誉められていい気にならないギーシュはギーシュではない。
やたらと誇らしげに胸を張る。

「ま、空軍に務める兄の受け売りだけどね……って、しまったな。
 昨日は、つい勢いに乗せられて飛ばしたけど、あんなに急ぐ必要は無かったんじゃないか。
 どうせ今日は船が出ないって分かっていたんだから」

ポロリとこぼした一言に、テーブルを囲む雰囲気がほんの僅かに変化する。

「……ねえ、ギーシュ。その話って、軍人ならみんな知っていてもおかしくない話なのかしら?」

先ほどまでとは打って変わって真剣な表情を浮かべるキュルケ。
いつの間にか、タバサも本から目を離して、ギーシュを見つめていた。
だが、ギーシュはその変化に気がつかない。
何時ものようにお気楽に答える。

「ん? うーん。どうかな。兄が知っていたのは、多分空軍に所属していたからだと思うよ。
 でも、自国周辺の地理や物流について知っておくのは、優秀な軍人なら当然かもしれないね」

その答えに、そう、とだけ呟くと、キュルケは顎に手をやって考え込んだ。
自分の答えが何を示唆したのか、まるで気づいていないギーシュは、そんなキュルケの様子に首を傾げる。

これは、確かめてみる必要がありそうね、と呟く声は、隣に座るタバサにしか聞こえないほど小さいものだった。


66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 14:59:09 ID:n0nj3ep9
支援

67 :ゼロの黒騎士:2007/10/08(月) 15:00:20 ID:0vwmDYWs
以上で第八回の投下終了です。
ご支援ありがとうございました。
ラ・ロシェールの街には、もう暫く逗留する事になりそうです。

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:10:59 ID:PlB06dJA
乙でした!
こんな展開は珍しいので、次回が楽しみです
しかし、ルイズが人外を召喚すると周囲のキャラ達も素晴らしい成長をみせてくれますね

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:15:21 ID:z6dT7NC3
乙&GJ!
今回は出番なしだったぜw
だけどほかのメンバーみんないいキャラしてんな。

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:18:38 ID:9rC2m08K
投下乙です。
原作のストーリーを踏襲するにしても、こういう細かい部分でスパイスを利かせてくれると読んでて非常に楽しいです。
キュルケは佳い女ですなぁ。

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:27:51 ID:sISNF3HX
良作投下乙であります。
人外召喚で脇が成長して良作になっていくのはある意味必然かも。
脇キャラって言うのは主人公と絡むほど味が出てくる物で、人外キャラだと対人のやりとりは自然と脇キャラに回る。
となればむしろ良い形にならないはずがない――いやまあ作者の人に力量無いとテンプレ人形化しちゃうんだけど。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:45:40 ID:YebeK/Mt
投下のほう、よろしいでしょうか?

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:49:34 ID:2eeg2swS
よろしくってよ

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 15:50:35 ID:Ku2/kfFb
支援いたしますわ

75 :使い魔エイト2−1:2007/10/08(月) 16:00:17 ID:YebeK/Mt
 夜が白々と明け始めた頃――
 ルイズはベッドの上ですやすやと眠っていた。
 が、しかし、その安眠はいきなり打ち切られることになる。

 「あさー!」

 能天気な声と共に、ルイズは夢の世界から叩き落された。

 「うひゃあ!」

 跳ね起きると、真横にいかにも能天気な黒髪の男の子が立っていた。

 「ごしゅじんさま、あさだよ」

 「あんた、誰……って、昨日召喚した使い魔よね……」

 ルイズはまだ眠い目をこすりながら、

 「っとに、まだ暗いじゃないの……。朝っていっても、朝一番に起こすことないでしょう」

 能天気な顔して、融通の奇怪な使い魔だ、とルイズはぼやく。

 「……私、もうちょっと寝るから……籠の服、洗濯しときなさい」

 命令してから、ぼふん、とルイズはベッドに顔をうずめる。

 「うん、メイドにおそわってせんたくする」

 そう言って、エイトは洗濯籠をかつぐ。

 「いってらっしゃ〜い……」

 二度に入りながら、ルイズはベッドの中から手を振る。
 しかし、エイトはすぐに出て行かず、

 「メイドって、な〜に?」

 「あんた、わからないで教わるとか言ってたの?」

 ルイズは不機嫌そうに顔を上げて、ついに頭を抱えてしまった。

 「ようするに、使用人の女のことよ……。使用人もわかんない? つまり、粗末なかっこして働いてる女の子……いや、それだけじゃわかんないか……」

 メイドを知らない、見たこともない、どんなものかもわからない。
 そんな相手に、言葉だけでどう表現すればいいのだ。悩んだ末、

 「そうだ!」

 ルイズはぴこーんと閃き、ベッドから降りると、部屋の中にある本をごそごそとあさりだす。
 その間、エイトは洗濯籠を担いでまぬけな顔をさらしていた。
 ルイズは、ある本に描かれたイラストを指差して叫んだ。それは色んなタイプのメイド服の一覧であった。

 「色々あるけど、大体似たようなかっこうした女がメイドだと覚えておけばいいわ」

 「おぼえた! じゃあいってくる」

 元気に叫ぶと、部屋を飛び出していった。

 「ちょっと、ドアくらいしめていきなさーい!」

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 16:04:15 ID:azwXNxXm
しえんせんえん

77 :使い魔エイト2−2:2007/10/08(月) 16:05:04 ID:YebeK/Mt
 「メイド!」

 「ひゃあ! すみませんっ!?」

 いきなり大声で呼び止められ、シエスタは思わず身をすくませた。
 何か貴族を……メイジを怒らせるようなことを? そんな心配を振り返るが、

 「あの……?」

 立っていたのは、まず自分より年上とは思われない、見たこともない変な格好をした少年……男の子であった。

 「きみ、メイド?」

 洗濯籠をかついだ少年は、にこにこした表情でそう尋ねてくる。

 「そうです……けど」

 他の何に見えるんだろう? と思いながらも、シエスタはうなずく。

 「せんたくおしえて」

 「え?」

 「ごしゅじんさまにいわれた。せんたくしろって。だから、せんたくおしえて」

 「ご主人様……? あ……もしかして、ミス・ヴァリエールが召喚されたっていう使い魔?」

 「うん。ぼくはルイズのつかいま」

 エイトはこくんとうなずいた。
 その答えに、シエスタはほっとしながら、

 「そうなんだ……ええと、あなたの名前は?」

 腰をかがめて、エイトに尋ねた。

 「エイト」

 「エイトくんね……。私はシエスタ。この学院で使用人をしているの」

 「しようにん? メイドじゃないの?」

 それにシエスタは少し驚いた顔をするが、すぐに笑い出し、

 「女の使用人のことをメイドっていうのよ?」

 「ふーん」

 「その洗濯籠は……ミス・ヴァリエールの?」

 「うん。せんたくしろってめいれい。だから、せんたくおしえて」

 「洗濯だったら、ついでにやってあげるわよ?」

 エイトの顔を見て、ちょっとかわいいかも……と思いながら、シエスタは笑いかける。

 「メイドにおそわってせんたくしろっていわれた。だから、せんたくおしえて」

 「そっか。じゃあ、ばっちり教えてあげる。こっちへいらっしゃい」

78 :使い魔エイト2−3:2007/10/08(月) 16:06:13 ID:YebeK/Mt
 「うーん……大丈夫かしら」

 部屋の中で、ルイズはもんもんとしていた。
 元気よく飛び出していったのはいいが、果たしてあの使い魔、ちゃんと洗濯してくるのか?
 知能障害というわけではないようだが、一般常識とかそういうものがずぼっと抜けている。
 洗濯しても、衣服をぼろぼろにする危険性もある。

 ――探しにいこうかしら? いえ、うーん……。

 ひとしきり悩んだ後、

 ――あ、感覚の共有をやればいいんじゃない。

 やっと、そこに気づいた。
 人間相手だし、当初は無理かと思われたが、すぐに可能であることがわかっている。
 ルイズは瞳を閉じ、意識を集中した。

 ばしゃばしゃ。
 ぎゅっぎゅっ。

 水の音と、もう一つは洗濯する音。

 ――一応、洗濯はできてるみたいね……。ん……。

 『……ああ、だめだめ』

 女の子の声が聞こえる。
 それに、黒髪の少女の横顔がちらちら。

 ――この子は……たしか、シエスタとかいうメイド。そうか、この子に教わってるのね?

 『それは、そういう風にやったら痛んじゃうでしょ? こう、優しい感じで……』

 洗濯するエイトを、女の子の手が上から包んで、洗濯の動作をさせる。
 まさに手取り、足取りという感じであった。

 『そう、そういう感じ。うまいうまい』

 楽しそうな声。

 ――……。

 何となく不愉快になって、ルイズは感覚共有を停止させる。

 「っとに、あの馬鹿使い魔、ちびのくせに女の子にでれっとしちゃって……」

 ルイズはぶつくさ言いながら、ベッドの上に寝転がる。

 「でも……覚えさせなかったら私の服が危ないし……」

 だったらエイトに洗濯なぞさせないでおけばいいのだが、ルイズはそのへんをすっかり失念していた。
 というより、意識の隅へ放り出していたとすべきか。
 そのうちに――まだ睡眠量が不足していたのか、ルイズは再び眠ってしまった。

 2*エイト、つかいまのしごとをする  終了

 投下終了であります。支援のかたありがとうございました

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 16:08:44 ID:1aSIAInF
支援

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 16:43:35 ID:sV5agxVr
乙です。

FSSからファティマとかカイエンの子供達を召喚……ネタが思いつかないorz
皇女様と皇子様と貴族のお坊ちゃま(見た目お嬢様)だけど。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 16:51:08 ID:gB3Zzdt8
エイトの人、乙です

>>80
カイエンの子供達って・・・・・・星団最強のくらっしゃーずかいw
ヤーボの家宝の剣と同じ運命辿るデルフを幻視したw

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 16:52:57 ID:fDcTXi34
FSSからだとバッシュとエストがいいんじゃないだろうか?
ただ、この場合の“いい”ってのは都合がいいということであって、ネタが作りやすいという意味ではない。

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:03:53 ID:K85r6VCP
エストとバッシュ召喚しても乗れる人が居ない罠

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:13:56 ID:PlB06dJA
>>83
黒騎士のヘッドライナーはシエスタしかいない


85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:16:01 ID:BzEzR80W
まだ出合ったころのバーシャとヨーンなら成長物語にできるかも。

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:17:15 ID:l5RW3egh
メイド知らないのに教わって洗濯するという台詞が出てくるのはちょっと疑問

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:22:18 ID:fDcTXi34
>>85
デコースいないと話にならんし、いたらいたで戦力差がすごいことになるw

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:23:12 ID:BzEzR80W
>>86
洗濯の意味を知らずに「せんたくおしえて!」と言っているに100ペリカ。

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:25:04 ID:PlB06dJA
>>87
じゃあシエの曽祖父ちゃんが前の黒騎士ってことでひとつw

90 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:29:14 ID:L8NdB0Je
一ヶ月ぶり? 三週間ぶり? に、ようやく2話が書きあがりました。
短いですが、予約なければ投下します。

91 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:31:16 ID:L8NdB0Je


 トリステイン魔法学院――。
 浩平とルイズがそんな冗談みたいな名前の建物に辿り着いたのは、すっかり陽が暮れてからだった。
 大仰な門をくぐり、石造りの階段を上がる。まるで中世の城のような、重厚な造りの建物だった。
 ここまでの道々、使い魔云々に関しての簡単な説明をされた浩平だったが、どうも微妙に話が噛み合わない。

「あー、つまりこの世界に来たら、まずは誰かの下に付いて働く決まりなんだな?」
「この世界って意味がよくわかんないけど、使い魔として召喚されたんだから当たり前でしょ」
「その召喚って意味がよくわからんが、なんだ、労働の義務があるのかよ。詐欺だろそれ」
「それはこっちのセリフよ。ようやく喚び出せたのが、よりによって人間の平民だなんて……。それもこんな非常識な生き物だなんて、悪夢だわ」
「ん? 人間……だよな、普通。人間以外も来るのか、この世界?」
「人間が召喚されるなんて、今まで聞いたこともないわよ! 普通はワシとかフクロウとかカラスとか、でなきゃドラゴンとかグリフォンとかに決まってるでしょ」

 万事、こんな調子だった。
 さすがの浩平も、なにかおかしいなと感じ始めている。
 三階に上がり、長い廊下を歩く。すでに授業は終わってしまっているらしく、誰にも会わずに部屋まで辿り着いた。

「ここがわたしの部屋よ。ちゃんと場所、憶えときなさい」

 ドアを開けると、12畳くらいの洋室だった。正面に窓があり、右手にはベッド。左手にはクローゼット。床は板張りで、カーペットの類はない。窓際に小さめのテーブルがあり、椅子が二脚向かい合わせに置かれていた。
 カーテンは薄手の生地で、細かな刺繍がしてある。家具類は高価そうなものの、女の子の部屋としてはいささか殺風景だな、と浩平は思った。

「とか言っても、女の子の部屋なんてよく知らんがな。ええっと……すまん。結局名前なんだっけ? ルーズ・フランシスコ・ザビ……ザビタン?」

 ルイズは黙ってマントを脱ぐと、無作法にそれを床に投げ出し、不機嫌そうにベッドの端に腰を下ろした。
 剣呑な目で浩平を睨むが、目に力がない。あきらめたように、彼女はため息をついた。

「ルイズ・フランソワーズ……ああもう、全部憶えなくていいから、ルイズとだけ憶えなさい」
「面倒だから、ピンキー桃山にしないか?」
「勝手にヘンな名前付けないでっ! ルイズよ! ル・イ・ズ!」
「遠慮するなよ、ピンキー」
「してないっ! ああ……。もう、疲れたわ。なんか調子狂う。なんか大事なこと忘れてるような気がするしっ」

 子供のように足をバタバタさせて身悶えるルイズを見て、浩平はなんだか楽しくなった。なかなか可愛いヤツだと思う。
 もっとも、彼はいじめっ子ではない。陰湿なのは大嫌いだ。実際彼には、周囲を困らせている自覚はない。

「で、具体的にオレになにをさせようってんだ? 言っておくが、オレを自在に使いこなすには、長森レベルの世話係が最低でも三人必要だぞ」

 腰を下ろす場所を探してきょろきょろしながら浩平は言った。さすがにルイズの隣に腰を下ろす気はない。そこ、ベッドだし。
 ルイズは気だるそうに右手を上げ、窓際を指差した。

「詳しく説明するからあんた、そこのテーブルと椅子、こっち持ってきなさい。ああもう、眠いってのに。幻獣とかだったら説明なんて要らないのに、人間には説明しなきゃなんないなんて、どういうことかしら……」

 言われるままにテーブルを運び、浩平はさっさと腰を下ろした。ずっと歩き詰めで疲れていたからだ。実は、のども渇いている。
 お茶くらい出ないのか、と思うが、見渡してもポットのようなものはなさそうだ。貴族だとかなんとか言ってたから、自分で給湯なんかしないのかも知れない。不便だ。
 ルイズはベッドから立ち上がり、自分で椅子を引いて浩平の正面に腰掛けた。


92 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:32:39 ID:L8NdB0Je

 あらためて、浩平は彼女をまじまじと見る。初っ端は混乱してたし、帰り道は薄暗くなってたので、今までよく見ていなかったのだ。
 まるで人形のように、端整な顔立ちである。人間離れしてると思うくらいだ。瞳は薄いルビーのようなローズピンク。桃色に見えた長い髪はその実金髪のようで、光が当たると夕映えのように煌く。鳥の羽の構造色みたいだった。
 体型は小柄だ。幼いといってもいいくらいである。細い肩に細い腕。マントの下に隠れていた、ブラウスの白が眩しい。
 まるで別世界の生き物だな、と浩平は思った。

 そんな彼の観察を余所に、ふう、と一息ついて、彼女は話し始めた。

「まず、使い魔は主人の目となり耳となるの。つまりあんたが見たものは、わたしにも見えるってわけ」
「いきなり待て。オレにプライバシーはないのか」
「使い魔にそんなものあるわけないでしょ。……でも、これはダメかもね。なんにも見えないわ」
「なんだ、驚かすなよ」

 浩平はほっと胸をなでおろす。完全放任主義で育てられた彼としては、自由になる時間のない生活なんて考えられない。ついでに言うと健全な青少年なので、プライバシーはなにより貴重なのだ。
 ルイズはそれでも諦めきれないのか、目を細めたり見開いたり、目頭を押さえたりグリグリしたりしている。

「……ダメか。やっぱり見えないわ」
「残念、見えたら男風呂覗き放題だったのに――と悔しがるピンキーであった」
「んなわけないでしょっ !! あとピンキーって言うな!」

 小動物のように歯をむき出してルイズは怒鳴る。浩平はまた嬉しくなった。
 やばい。七瀬ちっくでコイツ面白い。

「落ち着け落ち着け。貴族は取り乱したりしないんだ」
「そ、そうよ。貴族は無様に取り乱したりしないの。……なんであんたにそんなこと言われなきゃなんないのよっ」
「だから落ち着け」
「落ち着いてるわよっ」

 ルイズはぴしゃりとテーブルを叩くと、目を瞑って薄い胸に手を当て、すーはーすーはー深呼吸をする。
 子供じみた仕草だったが、彼女がすると不思議と絵になる。浩平は、生温かくそれを見守った。
 スイッチが切り替わったのか、見事に落ち着きと気品を取り戻したルイズは、何事もなかったかのように話を続ける。

「次に、お使いね。遠くに手紙を届けたり、秘薬の材料を採集してきたり……」

 そこまで言って、ふとルイズは気付いたように浩平に問いかけた。

「そうそう、あんたのこと、実家に連絡した方がいいんなら、手紙出したげるわよ」
「で、それを使い魔が配達すると。……オレじゃねーか。つーか無理だろそれ。届けようがない」
「なんで? 遠いの? あ、平民は字が読めないか」
「いや、遠いどころじゃないだろ。無茶言うな。受け取るヤツもいないしな……」

 どうせ元の世界では、誰もが自分を忘れている。
 長森も、七瀬も、住井も、沢口も。浩平はどこか遠い目をして、虚空を眺めた。


93 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:33:55 ID:L8NdB0Je

 さすがに由紀子さんに忘れられた時は参ったなぁ。家財道具一切粗大ゴミだし。おかげで最後の数日は、当て所ない漂泊のホームレスだった。名付けてジプシー折原。いや、ストレンジャー折原。おお、案外かっこ良い」
「なにがかっこ良いのよ」

 ジト目でルイズが睨んでいた。どうやらいつの間にか、口に出してしまっていたらしい。

「む、気にするな。ただの真理だ」
「……まあいいわ、続けるわよ。最後に、一番大事な使い魔の役割は、主人を守るってこと。あんた、できる?」
「それは今後のお前の心がけ次第だな」
「なによそれ。どーゆーこと?」
「簡単なことだ。オレが身を挺して守るだけの価値がお前にあるか、証明してくれれば守ってやらんこともない。むしろ、オレに守ってやりたいと思わせることができれば、お前の勝ちだ」

 もちろん浩平の頭には、相手がドラゴンとかグリフィンとかだといった発想はない。魔法使いだとすら思ってない。せいぜい、クラスメイトの苛めとか、街のチンピラ相手とか、その程度の認識である。
 それに、こう見えても彼は基本的に異性には優しい。登校時の七瀬でもない限り、女の子を見捨てて逃げたりはしない。まあ、他にも例外はないでもないが、多分しない。
 ちなみに浩平、喧嘩はからっきしの三級品であった。いざ荒事となったら怪我するのは必至。盾になるのが精一杯だろう。痛いのは嫌いだ。彼にしてみれば、このくらいは言ってもバチは当たらないと思っている。

 しかし、一方のルイズにとってはそうではなかったらしい。彼女は眉を吊り上げ、肩を微かに震わせながら、辛うじて理性的な声で言った。

「……あんたね、使い魔のくせにさっきから生意気すぎない? わたしも平民とはいえ人間相手にどう接すればいいか戸惑ってたけど、決めたわ。あんた、下僕決定」

 びしぃっ! と擬音を響かせて宣言する。
 ここに今、ルイズ主義は布告された。時にしてブリミル暦6242年フェオの月、ヘイムダルの週ユルの曜日のことであった――。
 と、後の歴史に刻まれるはずはないが、浩平の胸には確かに衝撃となって刻まれた。実際、ルーンもそこに刻まれている。

「待て待て待て、下僕ってなんだよ。いきなり唐突すぎるだろっ」
「ダメ。もう決定」
「再審を要求する!」
「審議は却下。変更ナシ」
「オレの人権はどこいった !?」
「ジンケンってなによ。食べ物?」
「食えるかっ」
「食いなさい!」

 勢いだけで理不尽に叫ぶルイズに、浩平は絶句する。
 無茶苦茶だ。
 子供の癇癪じゃあるまいし、せめて筋の一本も通してほしい。

「いいこと? わかりやすく説明したげる。誰があんたを養うと思ってんの? わたしなのよ? つまり、あんたはわたしに奉仕する義務があるの!」

 あれ?
 浩平は目をぱちくりさせる。
 ……筋が通ってしまった。
 ちょっと待て、どこかおかしくないか? どこかに論理の隙間はないか?
 必死に考えるも、彼の頭脳は麻痺したかのように、まともな答えを返してくれなかった。代わりに、一つの単語が浮かんだ。

 ――ヒモ。


94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:35:21 ID:e3kasjc5
 気さくな王女-19に前と次へのリンク追加

95 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:35:35 ID:L8NdB0Je

「ぐあっ。ヒモは男の浪漫だと住井が言ってた気もするが……」

 言ってない。念のため。
 浩平は大きく嘆息した。長森の気持ちがわかった気がした。
 確かに、ここは見知らぬ異邦の世界。ここを追い出されてしまったら、浩平に行く当てはない。どうやらこの世界でも、のどは渇くし腹も減る。まずは生活基盤を固めるのが先決だと、彼は判断した。

「どこの世界も新入りには世知辛いってことか。仕方ない。で、いつまでその使い魔ってのをやればいいんだ?」
「死ぬまでよ」
「うむ、今なんだか怖ろしいことをサラリと言われたような気がする。まずいな、どうやら耳がおかしくなったらしいぞ」
「死ぬまでよ」
「いかん、どうやらオレの優秀すぎる頭脳が理解を拒んでいるようだ。えっと、死ぬまでっていうのは、つまりどういう意味だ?」
「歳を取るか、大怪我をするか、大病を患うか、殺されるか自殺するかして、あんたの命がなくなるまでってこと」
「つまり、死ぬまでってことか」
「そう言ってるじゃない」
「ぐあっ」

 再び奇声を発して、浩平は固まった。
 そんな彼の様子を見て、ルイズは妖艶に笑った。はっきり言って、似合わない。

「やっと自分の立場がわかった? 言っておくけど、もう契約の破棄はできないわよ? あんたにそのルーンが刻まれてる限り、あんたはわたしの使い魔なんだから」

 とても嬉しそうに、ルイズは高飛車に言い放つ。初めて浩平をやり込めたのが嬉しいのだろう。グウとでも言ってみろ、とすら言いたげな様子だった。

「ぐう」

 試しに言ってみる。言ってみてもどうにもならなかった。
 ああ、契約。なんという無情な響きだろう。
 これが『約束』なら、まだ暖かい感じもするのに、『契約』だと何故か、証文を突きつけて残酷に嗤う強面のおっさんの姿しか脳裏に浮かばない。
 考えてみれば、えいえんとのそれもそうだった。一度盟約を交わしたら、キャンセルは効かないのだ。

「下手なマルチ商法よりタチが悪いぞ……」

 盟約によってえいえんの世界に旅立たされた者は、そのまま強制的に次の契約をさせられ、一生こき使われるのだ。そういう仕掛けだったんだ――と浩平は理解した。
 正確には、誤解した。
 忌々しげに、ルーンの刻まれた自分の胸を見る。これが腕や足なら最悪切り落とすという手もないではないが、胸ではどうしようもない。
 まあ、仮にそうだとしても実際にはそんなことしないが。痛いのは嫌いだ。

「とりあえず、洗濯と掃除と雑用ね。今晩はもういいから、明日の朝からすること。あと、授業は一緒に出てもらうのが原則だから」

 これで話は終わったとばかりに、ルイズはそう言い捨てて立ち上がる。

「あー、あー、それは無理だ」

 カクカクとしながらも、浩平はなんとか再起動を果たした。それというのも、今のルイズの指示に聞き捨てならないフレーズがあったためだ。

「実はオレには、掃除洗濯ができない呪いがかかってる。手足が腐って、最後には血を吐いて死んでしまうんだ」
「いいわよ。死んだら新しい使い魔を呼び出すから」
「ひでっ! 鬼っ! 悪魔っ! ルイズっ!」

 ルイズはにっこり笑うと、つかつかとテーブルを廻り込んで浩平の傍まで歩み寄る。
 そして、思いっきり勢い良く、その足を上げた。

「初めてまともに呼んだと思ったら、罵倒の言葉ってどーゆーことよっ!」

 上半身にひねりを加えながら、彼女は見事な上段蹴りを放った。
 パンツは白い。浩平は何故か満足しながら、椅子ごとひっくり返った。


96 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:36:45 ID:L8NdB0Je

 …………。
 ……。
 夜半をまわり、日付が変わる頃となった。
 夕食を食べることもなく、部屋の主たるルイズはベッドで寝てしまっている。床には彼女が脱ぎ散らかしたキャミソールやパンティが散乱していた。
 年頃の女の子として、正直どうかと思う。

「しかし、ここがえいえんの世界か……。ずいぶん想像と違うな」

 ルイズに投げてよこされた毛布を広げながら、浩平は呟いた。
 どうにも、違和感が拭えない。
 死ぬまで――ということは、この世界でも人は死ぬのだろうか。それはえいえんじゃない気がする。いや、ないだろう。
 もしかして、最初の言葉からして嘘だったのだろうか。あの日、遠い昔に自分を救ってくれたあの言葉は、欺瞞だったのだろうか。
 なにか得体の知れないものに化かされている気分だった。

 まあ、考えてもわからないことは考えても仕方ない。それよりもまず、今後の生活が問題だった。
 首をまわし、未だによくわからない理屈で、なし崩し的に同居人兼身元保証人and御主人様になってしまった少女を見る。
 彼女はすっかり寝てしまっているらしく、シーツに包まって背中を向け、ぴくりとも動かなかった。

「体型は柚木、しかし性格はななぴー寄りといったところか。なかなかハイスペックだな。逆なら最悪だったが……」

 七瀬留美の鍛え抜かれた強靭な肉体に、柚木詩子の傍若無人な性格が宿ったら――と想像してしまい、浩平は背筋を寒くした。
 七瀬相手なら遊べるが、詩子には遊ばれるのだ。世の中には、絶対に勝てない相手がいる。相性の問題である。

 この時点で浩平には、特にルイズが美少女だとかいう意識はない。というか、気付いていない。周囲に美人が多かったせいなのか、単に愚鈍なだけのか、とにかくそういった認識に彼は疎かった。
 彼のストライクゾーンは広い。というか、特別な好みがない。
 浩平は、見た目や身体的特徴で人を判断したりしない器の大きさを誇るのだ。容姿やスタイルなんてどうでもいい。仮に鱗が生えていようが、口から放射能が出ようが、どうでもいいのだ。とりあえず大事なのは、楽しいか、楽しくないか。それだけである。

 ルイズに関しては、微妙な感じだ。使い魔云々下僕云々はともかく、遊び相手として不足はない。ツッコミ性能は七瀬より劣るが、おいおい鍛えていけばいい。だが、立場はこっちが弱い。
 ここでの生活が破綻するのは彼としても都合が悪いので、うまく立ち回る必要があるかも知れない。

 まあ少なくとも、退屈だけはしなさそうだった。


97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:37:22 ID:e3kasjc5
 って、すいません、スレ違いです
ついでに支援

98 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:38:53 ID:L8NdB0Je

 そんな益体もないことを考えながら、浩平はシャツを脱いで毛布に包まった。
 ズボンは念のため、穿いたままにする。本当は脱いだほうが寝やすいのだが、万が一という事もある。
 なにが万が一なのかよくわからないのだが、きっとすぐ傍で年頃の少女が眠っているのに関係があるのだろう。それも、あっちはすでにネグリジェ姿だ。
 なんだか負けたような気がして、妙に悔しい。なにに負けたのかはっきりわからないから、余計に悔しい。いっそ全裸になってやろうかとも思ったが、そこまですると多分シャレにならない。
 柄にもなく、浩平を理性的に保たせている要因は、自分には心に決めた人がいる――というその一点であった。

「浮気する気はないからな。品行方正で通ってるオレとしては」

 いきなりディープキスかました男のセリフではないが、あれは不可抗力だ。寝惚けていたせいでもある。
 寝起きが非常に悪い浩平である。以前、キスされたらドキドキして目を覚ますんじゃないかと考えたこともあったが、実際はあまり効果がなかったようだ。
 試した事はなかったし、キス自体に慣れたせいもあるだろう。相手が違ったせいかも知れない。

「浮気……じゃないよな、あれは。オレはむしろ被害者だ。あいつを裏切るわけにはいかん」

 浩平は目を閉じて、かつての世界での日々に想いを馳せた。
 つい昨日まで共にあったはずの、もう届かない哀しくも懐かしい日々。
 ルーンの刻まれた胸が、少し疼いた気がして、

 ――瞬間。

 浩平は、バネ仕掛けのように跳ね起きた。
 背中にじわりと厭な汗が滲む。顔色はきっと蒼白になっているはずだ。
 なにかがおかしい。頭に霞がかかっている。

 いつの間にか、ずっとこの世界で生きていくつもりになっていた。だが、本当にそれでいいのか。それで良かったのか。
 そもそもオレは……今のオレはえいえんを求めていたか?

 大切なことがあった。なによりも、大切な記憶があった。
 そう。それは一人の少女のこと。
 焦がれるほど求め、口付けを交わし、肌を重ね、全てを賭けて愛したはずの少女。そのかけがえのない少女の顔も、名前も――。

「うぁ……お、思い出せない―― !?」



99 :ZERO 輝く季節から 第2話:2007/10/08(月) 17:40:07 ID:L8NdB0Je
今回はここまで。動きのないシーンは難しい……。話は全然進んでないし。超弩級の遅筆なので、末永くよろしくお願いします。
幾つかパターン破りを試みようとしているのですが、あまり機能してない感じorz うっかり油断すると浩平らしくなくなりそうで、怖い怖い。
ええと、反則の全員攻略ご都合エンドではなく、特定のヒロインを選択した浩平です。誰のルート? ……ってのはまあ、名前の出てない人です。
愛を炸裂させようと思ってたのに、この展開だと無理だと気付きました。名前すら書けません。でも、使い魔のルーンはまずそれを消すと思うんだなぁ……。11巻相当の話まで頑張るか(無理)。

もしかしてONEってもうマイナーなのかなぁ、と淋しく思いつつ、ではまた次回〜。

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:40:33 ID:OcvLVDeG
私怨…っと、違う。支援ですw

101 :名無しさん@お腹いっぱい:2007/10/08(月) 17:44:04 ID:f+I9K6pA
支援

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:46:09 ID:z6dT7NC3
乙!もうかなり前なんだねONEって。
それと終わってから支援すんなwww

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 17:54:21 ID:l5RW3egh
乙です
PC版(18禁)が1998/5/26
PS版(全年齢)が1999/4/1なので9年前...

ゼロノスの変身ってこれが影響してるんでしょうか?


104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:04:09 ID:bDZI8L0/
この時点で自分の思考に疑問を抱く展開というのは珍しいな
個人的には元の世界に帰れる展開を望む

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:06:24 ID:e3kasjc5
 乙でした
ザビタンって…アクマイザー3?

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:22:08 ID:OcvLVDeG
ふと思った事。攻略キャラが、この時点で名前が出てないキャラ…つーと、茜、繭、澪の三名…か?

あ、みさき先輩もいたっけ。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:25:40 ID:OcvLVDeG
その内の誰かって事になるか…誰だろう?

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:31:57 ID:AYA0u4HW
>>92
沢口じゃない、俺は南だ!
って、誰も言わんのか。

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:42:43 ID:tHFbYC+6

 ,.'´  ̄`ヽ
 i i ノノ )))〉   
 ヽリ ゚ヮ゚ノ!   みゅ?
  と 繭う    
  し-‐J

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:44:32 ID:Ed12BzWi
投下乙でした

>>108
お前、沢口だな!

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:53:04 ID:AYA0u4HW
>>110
ち、違う!


清水な(略)

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:54:52 ID:DHuq+Kmp
>>109
お持ち帰りぃ〜!

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 18:57:57 ID:LjBbh80n
>>111
そのKID黒歴史の名前は出すなぁー!

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:16:15 ID:u1nsltOs
語るのもはばかられるヒロイン

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:32:52 ID:AYA0u4HW
うむ、語るだけでこのスレが20分も停止するとは
恐るべし

>>114
IDがu1

語るのもはばかられる使い魔……
ルーンの効果が明らかになってない分、想像の余地があるな

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:42:39 ID:kSmNvk7v
つ 木目シ尺ネ谷一

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:45:03 ID:D0JOTxTC
>>114
噂には聞いたことがあるが、そんなに酷いヒロインなのか?

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:48:34 ID:l5RW3egh
>>116
ネ右
こっちの字

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:52:31 ID:xwak32Cr
>>116
これが浩平の胸に刻み込まれたルーンだ。
たまに光る。

120 :116:2007/10/08(月) 19:53:40 ID:kSmNvk7v
>>118
  , ´  ̄`ヽ  て
  ! . ノベ)ソ) そ
 从(!゜ ヮ゜从
   ([l木l])
   く/_|〉
    UU  

アッー!!

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:54:38 ID:OyImdpcJ
>>116
カノソ?

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 19:54:40 ID:Q3LIBzKR
U−1のルーンか
そりゃあ語るのもはばかられるわな

123 :モンコレの人:2007/10/08(月) 19:56:55 ID:DrGIBlim
>>10>>19>>21
楽俊に関しての説明。

タバサが召喚したのはあくまでもラクシュンであり楽俊ではありません。
同名の別人であります。

つーか名前考えんの面倒だったからネズミ人間の名前引っ張ってきただけなんですhhh

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:07:46 ID:Qkp4IW/A
流れに乗れん!
祐一って何なの?
なんか妙な意味合いで使われてるみたいだけど?
あと>>114って誰?

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:10:15 ID:7OW0zZ4o
>>124
相沢祐一 U-1 でググるといいよ

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:10:25 ID:DHuq+Kmp
>>124
U-1でぐぐればわかるんじゃないかな

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:14:42 ID:2kMoTdMc
語るのも憚られるもんだからあんまり口に出すものじゃないよ。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:22:01 ID:xwak32Cr
語るのもはばかり…

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:23:32 ID:u1nsltOs
そういや、まだ怪盗系のキャラって来てないな。

キャッツアイとかジャンヌとかセイントテールとかルパンとかキッドとか。

フーケと絡めたら楽しそうだ

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:24:29 ID:DJO3JYW5
さっさとトイレに行ってこい。

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:24:58 ID:Q3LIBzKR
ルパンは来てたじゃないか

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:27:33 ID:n0nj3ep9
はばかれる……はばかり……
そうか!
第四の使い魔はベンキーマンだったんだよ!

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:29:00 ID:JjKA2kQl
セイントテール…

テラナツカシスww


134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:30:34 ID:LjBbh80n
>>117
簡単な噂で聞いただけですが、一言で言うとシスコン過ぎて異世界の妄想妹の方に現を抜かし、
現実世界のヒロインほったらかしエンド、とか聞いたような

黒歴史に手を出した勇者の方お願いします

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:40:53 ID:7CoXCtZT
>>129
アルセーヌ・ルパンならハルケギニアの女を篭絡しつつ
ついでにちょいちょいっと貴族の財宝を失敬してきそうだ
>>132
まあ二世に弟子が出てくるくらいには実力派の超人だしな

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:42:45 ID:7t2zwLtU
そこで怪盗とんちんかんの間抜作を。

137 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:45:41 ID:bFi1BDNz
何故か何時も雑談で盛り上がってる時に投下しに来ちゃうタイミングの悪い俺。
誰も予約無ければ50分頃から投下しますよー。

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:47:05 ID:5YzinZGR
さてさて、投下予約はございますかしら?

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:48:17 ID:n0nj3ep9
>>137
なにタイミングが悪い?
逆に考えるんだ
雑談で盛り上がる程に暇を持て余した人間がたくさんいるから投下するには丁度いいと考えるんだ

つまり支援準備はいつでも万端

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:48:36 ID:lqgKSpnf
しえんをかいしします。

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:48:50 ID:5YzinZGR
>>137後予約〜

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:49:33 ID:ylRKh6gv
斬魔と尾根の人GJ、待ってました。

そして夜天の人支援態勢は整ってます

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:49:41 ID:e3kasjc5
支援

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:50:12 ID:lqgKSpnf
支援

145 :夜天の使い魔 1/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:50:24 ID:bFi1BDNz
「シエスタ、クローゼットに制服が入ってるから取って頂戴」
 朝日の中背筋を伸ばして立っている姿は、まるで今までのルイズとは別人のようだ、とシエスタは感じた。シエスタがこれまで見てきたのは弱弱しく力ない雰囲気を漂わせただベッドに座っていた小さな少女の姿だった。
それが今はどうだろう、やや痩せこけた面持ちこそあるものの、全身を生気が被い小柄でありながら力強さを感じさせるこの姿、とても同一人物とは思えない。でも、これがルイズの本当の姿なのだと彼女は思う。
今のこの雰囲気が、実にこの少女には相応しいと、何故か自然に感じられたのだ。
 
 ルイズは手渡された制服をてきぱきと身につけ、マントを羽織る。実に11日振りのルイズの復活であった。
「今日は久しぶりに食堂で食事を取るわ。さあ、一緒に行きましょうか」
 久々の登校に気合を入れた様子で意気揚々と歩き出したルイズであったが――。
「あら?」
 ふらり、と体が左右に揺れる。何故か思うように足に力が入らない。それに体もやけに重いような気がする。別に調子が悪いとかそういう訳では無いはずなのに、どうしてなのだろう? ルイズは己の体の変調に首を傾げた。
「変ね、特に病み上がりという訳でも無いのに」
「あの、ルイズ様」
 ルイズが不可思議に首を捻る様子を見て、シエスタがおずおずと言葉を切り出す。
「ご病気でなかったとしても、随分長い間動かずにいたようですから、体が弱っているのではないでしょうか」
 たとえ怪我や病気では無くても、ベッドの上で寝込む時間が長ければ体が弱るという事をシエスタは経験的に知っていた。要するに「体が鈍る」と言う奴だ。
彼女の父も「体は常日頃から動かしていないとすぐに鈍るから、あまり怠けてばかりいるんじゃないぞ」と良く言っていた。
故に今のルイズの状態もそのように鈍っているのではないか、とシエスタは考えたのだ。
なにせ十日以上ベッドの上でずっと動かずに居たのだ、これなら寝たきりでいるのと変わりないか、もっと悪い。
「まずは何日か様子を見て、体の調子を取り戻すのに専念されてはどうでしょうか?」

 シエスタの提言にルイズはむむむ、と唸り思考する。確かにずっと考え事ばかりしている毎日だった。これでは病気でなくても体の調子が悪くなるかもしれない。実際手に感じられる教科書の感触はやけに重く、まるで重量が倍化したかのような感覚を彼女に伝えていた。
足の方だって――女としては余り考えたくも無い例えだが――いきなり太ってしまったかのように大きな負荷を感じている。それに心なしか少々ふらつきもする。確かに少し体の調子はおかしいかもしれない。
この様子では授業に出てもその内容をきちんと頭に入れる事は難しいだろう。
「そうね……それが良いかもしれないわ。ごめんなさい、やっぱりここで食事を取るから用意をお願いできるかしら? 食べ終わったら軽く体を動かしましょ。シエスタ、付き合って貰えるかしら」
「勿論です! では早速お食事の用意をして参りますので少々お待ち下さい」

 ばたばたと廊下を駆けて行くシエスタの足音を聞きながら、中々思うようにはいかないものだ、とルイズは心の中で苦笑する。心の方が調子を取り戻したと思ったら今度は体の方がへたっていたとは。まったく、手間の掛かる子よね私って、と思わずにはいられない。
 化粧台に写る自分の姿は、長い髪は手入れを怠っていた為にぼさぼさになってしまっていたし、頬はこけていて如何にも不健康そうな印象を放っていた。
ただ目だけがいつもと変わらぬ光を放っていて、それがまた全体にアンバランスな印象を持たせて余計に彼女の雰囲気を怪しいものとしていた。
「よくもまあ、こんな姿で人前に出ようと思ったわね」
 とてもヴァリエール公爵家の娘姿ではない。父様や母様に見られてたらきっと大目玉だったわ、と嘆息した。普段だったら絶対にこんな無様な格好で出歩こうなんて思ったりはしないはず、どうも頭の動きの方も少し鈍っているのかもしれない。
 どうやらまだまだ完全復活とまではいかないらしい。長すぎた休暇を取った罰かしら、とルイズは思う。なら今までの遅れを取り戻す為にも、まずは体調をしっかり整えよう。
 朝日は既に空高く昇りさんさんと大地を照らしていた。その輝きを臨みながら、ルイズは決意を新たにするのだった。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:50:27 ID:vBYQzmO0
第一級支援体制

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:50:45 ID:2kMoTdMc
Pray支援

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:51:27 ID:lqgKSpnf
支援

149 :夜天の使い魔 2/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:51:41 ID:bFi1BDNz
 朝食を取り終えたルイズがまずしたのは、軽い散策であった。いきなり激しい運動をする訳にもいかず、まずは体を慣らしておこう、という判断だ。学院の外周を徒歩でゆっくりと回って行く。
その隣に付き添うのはシエスタで、彼女は万が一ルイズが体調を損なった時の為に控えとしてこの散策に付き合う事となったのだ。それと一人でただ歩くのも詰まらないから、という理由もあった。
 
「そういえば、あなたの髪の色珍しいわね。何処からかの移民の家系なの?」
 部屋に居た時は疑問に思わなかった――いや、思う余裕が無かった――のだが、シエスタの美しく輝く黒髪はこのトリステインでは非常に珍しいものだ。
ブロンドが主流のトリステイン人の中で、このダークブルネットの髪は実に貴重なものだろう。
おそらく滅多に見られる色では無い。それに、顔立ちも何処と無く異国を漂わせる不思議なものがある。おそらく生粋のトリステイン人ではないだろう、というのがルイズの見立てであった。
「移民、という訳では無いんですけど」
 少し恥ずかしそうにシエスタは己の出自を話し始めた。
「私の曽祖父は、遠い異国の生まれだったそうです。ずっと東の果てからやってきたんだって。私はその曽祖父の血を濃く受け継いでいるらしくて、髪の色や顔立ちがそっくりだって父は言ってました」
 遠い東の地、それはロバ・アル・カリイエなのだろうか。エルフの居るサハラを抜け、このトリステインまでやってきたのだろうか。ルイズはその話に興味心を刺激された。
「もう少し、あなたのひいおじいさんのお話を聞かせて貰えない? 凄く興味があるわ。未知の東方からやってきたなんて凄い事よ」
「ええ、構いませんけど……」
 言葉とは裏腹に、シエスタの口調は明確に話し辛いという雰囲気を匂わせていた。表情もどこかばつが悪そうにあさっての方向に視線を向け、僅かに焦っている様子が見て取れた。
「……何か話し辛い理由があるのなら、無理にとは言わないけれど」
「いえ、別にそういう事は無いんです。ただ……」
「ただ?」
「とても信じられないような話なので、この話を人にするのはちょっと恥ずかしいんです」
 まるで、御伽噺みたいで――そんな文言を付け加える位なのだから、大分風変わりな話なのだろう。
本来ならば相手を傷つけぬように控えめに振舞うのも淑女の嗜み、特にトリステインの女は貞淑で慎ましやかである事が美徳とされるのだから、根掘り葉掘り話を聞こうとするのは躊躇うものだ。
しかし久々の会話に知的な喜びを覚えていたルイズはそのような礼節を少々踏み外し好奇心に心を委ねてしまっていた。
「大丈夫、話して御覧なさい。どんな話でも笑ったり馬鹿にしたりはしないわ」
「わかりました、私も心を決めました。お話します。曽祖父は私の故郷、タルブって言うラ・ロシェールの近くにある小さな村なんですけど……そこに空からやってきたそうです。東の空から、『竜の羽衣』に乗って」
「竜の羽衣?」
 風変わりな名称に、ルイズが疑問を呈す。おそらくマジックアイテムなのだろうが、「乗って」と言う表現と名称からしてかなり巨大なものに違いない、と想像はついた。
「空を飛ぶマジックアイテムだそうです。羽がついた、奇妙な形をした鉄でできた乗り物で……でも、何かの原因でそれが壊れてしまって私の村に辿り着いたみたいで。
その後、国に帰る手段を失った曽祖父は私の村にそのまま住み着く事になった、ただそれだけの話なんです。でも信じられませんよね、空から飛んできたなんて。身内の私だって信じられませんもの」
 きっとこの話をして何度も馬鹿にされた事があったのだろう、語るシエスタの口調には自嘲が含まれていた。
「竜の羽衣は今でも村に安置されてますけど、誰もそれが空を飛ぶ所を見た事なんて無いんです。飛んでみろ、と言われても曽祖父はもう飛ぶ事は出来ないと言うばかりで。でも曽祖父は竜の羽衣をとても大事にしていました。
高いお金を払って竜の羽衣に固定化の魔法をかけてもらったり寺院を建てて竜の羽衣を安置したり。
曽祖父は私が小さい頃に亡くなってしまったんですけれど、今わの際にこう言い残したそうです。『あれを陛下にお返し出来なかった事だけが心残りだ』と。
きっと曽祖父の国の王様からの賜りものだったんですね、あの竜の羽衣は。だからあんなに大事に……」


150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:52:04 ID:2kMoTdMc
Eternal Blaze支援

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:52:26 ID:n0nj3ep9
支援

152 :夜天の使い魔 3/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:52:52 ID:bFi1BDNz
「確かに俄かには信じ難い荒唐無稽なお話ね」
 未知のマジックアイテムに乗って、東の空からやってきた異国の男の話。それはまさに御伽噺だ。この話を聞かされてそれが真実だと思える者は稀だろう。
「でもね、わたしは信じるわ」
 それでもルイズは信じた。本当に空から飛んできたのか、本当に東の果てから来たのか、事の真偽は判らない。それでも長い半生の間、何かを頑なに守って生きるその姿勢だけは理解出来る。
心の中になにか譲れないものを持って生きるというその有様だけは。だから信じた。そうやって己を曲げずに生き抜いた男とその物語を、ルイズは信じた。

 シエスタはルイズの言葉にしばし呆けたように固まる。
「……初めてです、この話を信じた人は」
 余程意外だったのだろう、シエスタの声色は驚きに満ちていた。
「タルブの村の人だって、家族ですら信じていないのに」
「それじゃまるでわたしが変わり者の変人みたいじゃない」
「いえ、そういう訳じゃ」
「あはは、冗談よ」
 ルイズは笑う。実に興味深い話だった。この小さなトリステインの国の中にも、面白い出来事が転がっているなんて。世の中とは面白いものだ。
「でも一度見てみたいわね、その竜の羽衣。そんなマジックアイテムがあるなんて知らなかった」
 きっと姉さまなら喜んで見に行くわね、とルイズは長姉の姿を思い浮かべた。長姉はアカデミーに勤務する敏腕のメイジだ。
日々魔法や魔具の研究に明け暮れる彼女であるなら、変わったマジックアイテムの話を聞いたなら喜んで調査に向かうだろう。
「機会があったら是非、見に来てください。タルブの村はラ・ロシェールから本当にすぐの所にあるんですよ。他には何も無いところですけど、村の周りに綺麗な草原が広がっていて、私にとっては一番の故郷です。きっとルイズ様も気に入りますよ」
「ええ、いつか行ってみたいわ」
 ラ・ロシェールの名前を聞くと少しだけ心が震える。あの旅の始まりがラ・ロシェールの街だった。ほんの少し前の出来事であるのに、街の名前がやけに懐かしいようにルイズには感じられた。

 その時何故か――あの時の旅は、まだ終わりを告げていない、そんな予感がルイズの胸に去来した。何故そんな事を思ったのか判らない。
ただ、予感がしたのだ。やけに胸がざわついて、おちつかない。不快なような、不安なような、名状し難い感情が湧き上がってくるのを彼女は自覚した。ニューカッスルの悪夢は全ての終わりではなく、始まりに過ぎない。これから全てが始まると、何故かそう思えるのだ。

「あの、ルイズ様、大丈夫ですか?」
 急に黙り込んだルイズの様子を訝しんだシエスタの声が、少女の意識を現実に引き戻した。
「大丈夫、ちょっと考え事をしちゃっただけよ。最近ラ・ロシェールに行く用事があったから、その時の事を思い出していて」
「余り無理はなさらないで下さいね。別に急ぐ必要なんて無いんですから」
 シエスタの声は本当に心配そうだ。何日も塞ぎこんでいる所を間近で見ていたからから、彼女はルイズの体調が心配でならなかった。今日は大分歩いたし、そろそろ切り上げた方が良いかもしれない、とシエスタは思った。

「ところでルイズ様、私もお聞きした事があるのですが」
「何かしら?」
「その……どうも聞く機会を逃してしまってずっと聞けなかったんですが……ルイズ様の後ろに浮いているそれは、一体何ですか?」
 ルイズが部屋より出てきた時から、実はずっと気になっていた。
ルイズが余りに堂々と、また平然と振舞っていた為突っ込んで良いものかどうか迷ってしまって、そうこうしている内に散策へと繰り出す事になって結局聞けず仕舞いだったのだ。
しかし会話が途切れた今なら、切り出す頃合としては丁度言いだろうと、シエスタは思い切って話を切り出してみた。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:52:58 ID:lqgKSpnf
支援

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:53:03 ID:ylRKh6gv
支援

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:53:20 ID:2kMoTdMc
む、シエスタの祖父が普通だ支援

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:54:00 ID:lqgKSpnf
支援

157 :夜天の使い魔 4/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:54:02 ID:bFi1BDNz
 ルイズは己の肩口を見やると、成る程、と合点したように肯いて応えた。
「ああ、この子の事ね? 私の使い魔よ」
 使い魔、と言われても、それはどこからどうみても本だった。皮の装丁をされた、古びた本。特徴的なのは表紙に立派な金の十字があしらわれている事と――ふよふよと宙に浮かんでルイズの後を着いて回ってる事だろうか。
 シエスタの知識では、貴族が従える使い魔というのは犬猫等の生き物だったような気がする。中には竜を従えてしまうような者も居るそうだが、本を使い魔にしたという話は古今東西作り話の中ですら聞いた事が無い。
というかそもそも本を使い魔にする事なんて出来るのだろうか? あの紙の束をどうやって?
「……変わった使い魔ですね」
「ええ、良く言われるわ」
 シエスタのような反応には慣れているのか、特に気にした所が無いような素振りでルイズは応える。その余りの自然体に、「なるほど、本が使い魔になる事もあるんだ」と信じ込んでしまうシエスタだった。
これがメイジなら、どれだけ常識外れな事なのか良く判ったのだろうが、彼女は平民である。自分達にとって望外の力を使いこなす彼等のやる事は不思議で一杯だ。だからこれも自分達には出来ない事の一つなのだろうと単純に捕らえて受け止めてしまったのだ。
 
「大分歩いたし、そろそろ戻りましょうか。運動だけじゃなくて勉強もしなくちゃ。シエスタ、行きましょう」
「はい」
 日の高さから見てかなりの時間を散策に費やしたようだ。初日の運動としてはこれ位が適切だろう、とルイズは判断して部屋に戻る事にした。歩いている内に大分体が調子を取り戻してきた感じがする。これならあと二日三日程様子を見れば万全な体調を取り戻せるだろう。
 シエスタの言った通り、焦る必要は無い。じっくり力を取り戻そう。逸りそうな心の内を押さえるように、ルイズはそう自分に言い聞かせた。
 
 それからの数日は、体に負担を掛け過ぎないように朝昼夕と三回の散策をし体力を取り戻しながら、散策間の時間に休みの間後れてしまった授業の内容を取り戻すべく勉強する毎日であった。
 弱った体は急激に元の体力を取り戻し、今やすっかり健康そのものだ。授業の方も――何処かの誰かがおせっかいを焼いてくれたお陰で――遅れをきちんと取り戻し、これなら翌日からの授業も問題ないだろう言えるだけの勉強をする事が出来た。
 
 シエスタがやって来てから丁度一週間、ルイズはすっかり嘗ての調子を取り戻していた。
 化粧台に座るルイズの髪を梳くのはシエスタだった。長い桃色がかった金髪を丁寧に梳いて行く。
「これでお別れね、シエスタ」
 シエスタはルイズが日常生活を送るのに支障が出る状態であったから特例で付けられた世話係。ルイズが元に戻った今、シエスタの役割は終わりを告げた。もう大丈夫だろう、とオスマンが判断を下し、今日から再びルイズは一人きりの生活に戻る事になったのだ。
 ただ、元に戻るだけなのに、ルイズの心は寂寥を感じていた。
「この一週間、あなたが居てくれて助かったわ」
 本当に短い間だったと思う。それでも、殆ど一日中生活を共にしてきたシエスタに、何時の間にか親近感を抱いていたようだ、とルイズは気付いた。彼女はずっと自分を支えてくれていたんだと今更ながらのように思う。
「本当に、ありがとう」
 シエスタはただ笑って髪を梳いていた。その笑顔が少し寂しそうだったのは、ルイズの気のせいだったのだろうか。
「これからはまた食堂の給仕に戻るのよね?」
「ええ、そうなんですけど、仕事に戻る前にお暇を頂く事になってるんです。王女殿下のご婚礼に合わせて奉公人達に交替で休暇が貰える事になってて。だから今日にでもここを発って、久しぶりにタルブの村に里帰りをしようかなって思ってるんです」
 本当はもう少し早く帰る予定だったんですけど、とシエスタは付け加えた。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:54:24 ID:ylRKh6gv
支援

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:54:28 ID:n0nj3ep9
支援

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:54:51 ID:2kMoTdMc
支援

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:55:13 ID:lqgKSpnf
支援

162 :夜天の使い魔 5/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:55:13 ID:bFi1BDNz
「わたしの所為で迷惑をかけてしまったみたいね。ごめんなさい」
「お気になさらないで下さい。私にとっても楽しい仕事でしたから」
 シエスタが梳いてくれた髪は朝日を照り返し美しく光り輝いていた。髪を梳くのはシエスタから願い出た事だった。最後の仕事に、髪を整えさせて欲しいと。ルイズはただ肯き、それを承諾した。
 
 ルイズは立ち上がると、シエスタと向き合った。異国の血を引く少女とこうして面と向き合うのは初めてだろう。髪と同じようにブルネットの瞳は深く優しくルイズを包み込んでいた。
 シエスタもまたルイズと向き合っていた。意思の篭った、鋭い瞳。それを正面から見つめるのは初めての事だった。それは鋭く、そして美しいとシエスタは思った。

 二人は軽い抱擁を交わす。
「ルイズ様、どうかお体にお気をつけて」
「あなたもね」
 消え去った温もりが、別れの合図だった。シエスタは一礼すると、静かに――何時もと変わらぬように――部屋から出て行った。しかし、もう二度と彼女がこの場を訪れる事は無いだろう。それはやはり寂しい事なのだとルイズは思った。
 だが何時までも感傷的で居る訳にはいかない。今日からは心機一転、元通りの生活に戻るのだ。その最初から躓いていては頑張ってくれたシエスタの努力を踏み躙る事になる。気持ちを振り払うように、ルイズは勢い良くドアを開けた。
さあ、今日からまた退屈な毎日の始まりだ。頑張らなきゃね、と。
 
 
 ヘンリー・ボーウッドがその作戦を聞いた時、感じたのは怒りしかなかった。余りに卑劣な攻め手に己の中のプライドが我慢ならぬと悲鳴を上げたかのようだと彼は感じた。それ程までに赦し難い策だ。
 トリステイン王女アンリエッタとゲルマニア皇帝アルブレヒト3世の婚礼を祝い、アルビオン帝国からも親善の意味を籠めて船団が派遣される運びとなっていた。
 しかしアルビオン帝国の真の目的は親善等ではない。親善訪問を装ったトリステイン侵攻作戦こそが皇帝クロムウェルの狙いだった。和平条約を盾に肉薄し一気にトリステインに上陸、不意打ちをかけて制圧してしまう腹積もりだ。
婚礼に浮かれるトリステインの動きは鈍いと予想されており、その隙に一気に首都トリスタニアまで兵を進め制圧。
勿論トリステインは同盟国であるゲルマニアに助けを求めるだろうが、ゲルマニアは動けぬよう「釘」を刺しておく手筈となっているらしい。
どうあがこうが、トリステインに勝ちは無い。アルビオン首脳部はそう考えていた。
 条約を破るなど、なんと破廉恥で卑劣なのだ。正直な所ボーウッドはこの作戦に乗り気では無い。それどころか唾棄すべき最低の所業だとすら思っている。
それでも彼は沈黙を貫く。軍人とは物言わぬ剣。剣はただ振るわれるもの、自ら語る事はしない。それが彼の持論であったからだ。しかしそんな彼ですら、この作戦を聞いた時は思わず異議を唱えてしまった。
「このような恥知らずな所業をしては、我が国の名声は地に落ち、その悪名はハルケギニア中に轟きましょうぞ」
 そんな苦言にも皇帝はどこ吹く風と言った様相であった。
「何れこのハルケギニアはレコン・キスタの旗の下一つに纏まる。聖地を奪還した暁には、このような些細な外交上の出来事、誰も気にも留めなくなっているであろうよ」
 余りに尊大な物言いに、ボーウッドには言葉も無かった。この男は本気だ。本気でハルケギニアを統一し聖地を奪還するつもりなのだ。それを成し遂げるという自信が言葉となって表れている。最早説得する事も叶わぬな、とボーウッドは思った。
 だが――その一方で思う。クロムウェルが操る虚無の力、伝説の使い魔、人知を超えた東方よりの技術。この三つがあれば、それも不可能ではないのではないか。
ボーウッドはクロムウェルに惹かれてレコン・キスタ入りした生粋のシンパでは無い。上官がレコン・キスタであったからそれに従ったまでの事。
だからクロムウェルという男に胡散臭さを覚えてもそこに魅力を感じる事は無かったのだが、今なら認めざるを得ない。オリヴァー・クロムウェルという男の持つ力は絶大だ。妄言が形になってしまうと思える位。
 ボーウッドは、自分も徐々にクロムウェルという男に惹かれている事を実感する。それは何故か、とても恐ろし事に感じるのだった。

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:55:52 ID:ylRKh6gv
支援

164 :夜天の使い魔 6/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:56:23 ID:bFi1BDNz
 シエスタは小鳥の囀りを目覚ましに眠りから目覚めた。ゆらゆらと揺れるこの場所は、乗合馬車の中。彼女はこの中で二日も揺られながら過ごしてきたが、それももう終わりのようだ。外に広がる見慣れた風景は、ここが故郷なのだと彼女に教えていた。
 彼女が手に持った包みは王都で買い込んだ兄弟へのお土産だ。彼女の家は八人兄弟で、シエスタはその中でも一番の年長。いわばお姉さんと言う訳だ。
弟達はきっと姉からのお土産を楽しみに待っている事だろう。予定より少し遅れての帰宅になったから、きっと気を揉んでいるに違いない。早くこれを届けて皆を喜ばせてあげたい。

 乗合馬車を降り、シエスタが家に着いたのはまだ皆が仕事にも入らぬ早朝であった。今頃ならきっと朝ご飯の最中位だろうか。
「ただいま!」
 この時間に帰ってくるとは予想外だったのだろう、まだ家の中でのんびりしていた彼女の父も母も驚いたような顔を一瞬見せたが――次の瞬間には相好を崩して娘を出迎えた。小さな兄弟達も我先にと争うように姉の元へと群がって行く。
ちょっと見ない内に皆大きくなったなあ、とシエスタは驚いた。半年も見ていないと随分と変わるんだな、と元気に育った兄弟達の様子を見て嬉しくなる。
「シエスタ……お帰り。予定の日になっても帰ってこないから、何かあったんじゃ無いかと心配していたよ」
「そうよシエスタ。何かあったの?」
 シエスタの父も母も、心配そうな顔をしていた。予め送った手紙ではもっと早く帰ってくると告げてあったので、大分心配をかけてしまった事は想像に難くなかった。
「ごめんなさい、どうしてもしなくてはいけない仕事が残っていたから、遅れちゃったの」
「いや、いいさ。無事で居てくれたのなら。しばらく家には居られるんだろう?」
「うん、お休みは一週間貰えたから、その間は居ようと思うの」
「そうか、そりゃ良かった! 今日はご馳走だな! 母さん、頼んだぞ」
 学院での生活も嫌いでは無い。でも、こうやって家族の下へと帰ってくると、やっぱり自分の家が一番落ち着くと実感する。笑顔を浮かべている家族の様子を見て、シエスタもまた安らぎを感じ、笑顔を浮かべるのだった。
 
 兄弟達に買ってきたお土産は主にキャンディーやクッキー等のお菓子類。せっかくだからとちょっと奮発して良いのを選んできた。母にはハンカチを、父には新しいパイプを買ってきた。どれも喜んで貰えたので、シエスタは奮発した甲斐があったと胸を撫で下ろした。
 
 それから久しぶりの自宅のベッドの感触を堪能した後、シエスタは一人外へと赴く。久しぶりの郷里を体で感じたかったのだ。ぶらりと歩き回って見るタルブの村の光景は彼女が奉公に出る前と何も変わらない、穏やかで平和な姿をしていた。
ずっとずっと変わらない、のどかな風景。時の流れを感じさせぬこの日常こそが幸せなのだろう。久しぶりの郷里は懐かしく、優しかった。
 シエスタはそのまま村の郊外へと足を運ぶ。村はずれの草原の、そのまた隅にひっそりと佇むのは一風変わった作りの寺院であった。木を組み合わせて作られたそれは村の他の建物とは明らかに雰囲気が違う。まるで違う土地の建物がこの場に迷い込んだかのようだった。
 その開け放たれた入り口より見える巨大な鉄の鳥のような物体こそ、彼女の曽祖父が持ち込んだ竜の羽衣である。くすんだ緑色をしたそれはカヌーに鉄の翼をくっつけたような形をしていて、建物と同じようにこの場の、いやこの世界の雰囲気にそぐわぬ形をしていた。
 シエスタはそっと竜の羽衣に手を触れる。そうすると曽祖父の思い出が蘇ってくるのだ。彼女の曽祖父は壮健であり、村一番の長寿者であると言われた程に生きた。
彼が死んだのはシエスタが小さかった頃、いやシエスタが物心つくまで生きていられたと言った方が適切だろう。彼はひ孫を目にするまで生きられるとは思っておらず、シエスタの事を大層可愛がった。
シエスタは、曽祖父の顔も声ももう覚えては居ない。でも皺だらけの手の温もりと、この寺院に一緒に良く来た事だけは良く覚えていた。
 冷たい鉄のはずの竜の羽衣に触れていると、何故かあの曽祖父の手の温もりを思い出す。幼い日の思い出がそのままの形でここにはあった。

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:56:33 ID:lqgKSpnf
>>155
破壊の杖も普通だったな支援

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:56:55 ID:fDcTXi34
聖王のゆりかごでも安置されてたらどうしようと思っていたw 支援

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:57:00 ID:2kMoTdMc
>>165 そういやそうだった支援

168 :夜天の使い魔 7/7 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:57:38 ID:bFi1BDNz
 寺院の外に広がる草原は初夏の訪れを告げるように夏の花々が咲き始め、青々とした爽やかな風景を描き出していた。そよぐ風は生暖かく、今年の夏もまた暑くなりそうだと彼女に教えているかのようであった。
 シエスタはこの風景が大好きだった。初めは曽祖父に連れられて訪れた場所だった。曽祖父は、ここを「故郷に似ている」と良く言っていた。やがて曽祖父が亡くなった後も、彼女はやはりここに良く来るようになった。
見渡す限り一面に広がる草原の美しさは彼女の心を打つものがあったようで、暇な時はここでゆっくりと過ごすのがかつてのシエスタの日課であった。こうして草原を眺めるのも実に久しぶりの事で、彼女はお気に入りの光景を思う存分堪能していた。本当に穏やかで、幸せな時間。
 しかしそれは、長く続かなかった。
 
 ――閃光と、爆音。
 
 村から見える山向こうに、突如現れた光。まるでもう一つのように輝くそれは、信じられない位大きく、名状し難い音を伴い現れた。その光に数瞬遅れるように巻き上がる激しい風。
「きゃああああああ!」
 思わず悲鳴が突いて出る。まるでこの世の終わりが来たかのような状況に、シエスタはしゃがみ込み、ただ震えている事しか出来なかった。しかし彼女の目はさらに信じ難いものを捉えてしまった。
 その光と風とを貫くように、何隻ものフネがタルブを目指し降下してくる。黒塗りのそれらはシエスタににとっては悪夢が形をとって襲い掛かってきたようだった。そしてそこから飛び立つ無数の竜達の姿は、悪魔に相違無い。
 村の方に向かう竜の姿を見て、両親と弟達の事が心配になる。シエスタは萎えた足腰を叱咤しながら必死に走った。どうか、家族だけは無事で居られますようにと祈りながら。自分の身はどうでも良いから家族だけは、と切に祈りながら。シエスタは、全力でただ走った。

 村へと戻ったシエスタの眼前に広がる光景は、信じたくないようなものであった。平和だった面影は何処にも無く、家々は焼かれ人々は逃げ惑う、そこは地獄のようであった。
 シエスタは力なくへたりこむ。ほんの少し前までは何時もと変わらない日常が広がっていたはずなのに、どうしてこんな事になってしまったのだろう。自分達はこのような苦しみを受けなければならない程の罪を犯したとでも言うのだろうか?
 絶望の中、少女は祈る。どうか助けて、と。
 だが祈りは神に届かなかった。始祖にも届かなかった。たった一人のちっぽけな祈りは、無力に等しかった。

 ただ、それでも――確かに祈りは届いたのだ。たった一人の少女の祈りは、やはり一人の少女の胸に。それがどれ程の意味を持っているのか、彼女はまだ知る由も無かった。

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 20:58:13 ID:lqgKSpnf
支援

170 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/10/08(月) 20:59:53 ID:bFi1BDNz
以上で投下終了。
ついに序盤のクライマックスとも言えるタルブ会戦まで来ました。
書き始めた時はここまで書き進められるのか、と思っていたのですがなんとか辿り着けたようで。

そろそろ皆さんお待ちかねなシーンが来ますよー。
期待しててください。

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:00:43 ID:79+MU5FE
>>166
あんなの粗大ゴミだろwww支援

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:00:46 ID:2kMoTdMc
GJ。シエスタの曾祖父さんが普通な分、シエスタの心情が細かく描写されていて良いな……。
そしてお待ちかねと言われると……来るのか、とうとう来るのか!楽しみにしてる。

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:01:15 ID:ylRKh6gv
GJでした
読みふけって支援を忘れそうになるw

174 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:01:52 ID:5YzinZGR
じゃぁ、投下させてもらってもよろしいでしょうか?

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:02:20 ID:bFi1BDNz
バトンタッチ支援DAZE

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:02:25 ID:+aEkMhvd
シエスタの祖父が八神家の祖父だったら・・・さすがに笑い話にしかならんか。意味も無いし。

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:02:33 ID:lqgKSpnf
支援

178 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:03:51 ID:5YzinZGR
 休日に当たる虚無の曜日にルークとルイズの二人は、トリステインの城下町にとある物を買う為に来ていた。
 とある物とは、ルークの得物。つまり剣。もともとルークは、剣士でありギーシュ戦で見せた特技は、
 あくまで剣を使用しないでも使える特技ゆえに、種類が制限されていたのだ。
 その、ギーシュ戦から数日経過した時点で、唐突にルークが「剣売ってる場所とか無いか?」と尋ねたのが
 今、二人が此処に居る理由である。まぁ、その経過した数日の間に色々とあったのだが……それは、後で記すとしよう。
 学院からは、馬に乗り三時間もかけて到着した次第である。
 何はともあれ二人は、目的の場所に向かって歩き時々、ルークが質問した事に対してルイズが答えると言う時間が過ぎてゆく。
 道の狭さと人々の喧騒を見て、まるでケセドニアみたいだな。と、思うのだが
 今歩いている場所が、この城下町において一番広い大通りと聞いてルークが「へ?」と、間の抜けた表情を浮かべたのは言うまでもない。

 道端に溢れている露店にこの活気、本当にケセドニアに来たみたいだ。と、思いながら
 途中で、露店なんぞを覗くルーク。そんなルークに呆れ気味のため息を吐くルイズ。
 遠くから見たら、仲の良い兄妹とでも見られるだろう。

「ほら、寄り道なんてしないで武器見に行くんでしょ?」

 それに、此処スリが多いんだから。と、呆れ気味に告げるルイズに、スリねぇ? と、怪訝な表情を浮かべ……
 以前、ケセドニアで漆黒の翼に財布を気づかぬ内に盗られた事を思い出す。その時は、親友であるガイが居た為財布は戻ってきたのだが。

「結構、入ってて重いからそう簡単にスラれねぇと思うんだけどな」
「そんなの魔法を使われたら一発で終りよ?」

 ルイズの言葉に、へぇ。と、深く聞かずにとりあえず用心するか。と、ルークは少々気を張る事にした。
 何故、深く聞かなかったかといえば魔法を使える=貴族であるこの世界で、わざわざスリに魔法を使うヤツが居るのならば
 それは、没落した貴族や何か訳ありで貴族じゃ無くなったヤツなのだろうと、容易に答えが分った為だ。
 んじゃま。武器見に行きますか。と、ルークは頭の後ろに腕を組んで暢気にそう告げるとこっちよ。と、ルイズが先導し
 大通りより更に狭い路地裏へと歩を進めるのだった。

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:04:49 ID:+aEkMhvd
とりあえず忘れず支援

180 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:05:15 ID:5YzinZGR
>>178
「裂破掌!」

 途中、ガラの悪い連中が通行料を寄越せなぞと因縁をつけてきたので、速攻で退場を願うルークの姿があったりなかったり。
 さらに、そのガラの悪い連中が、テメェ! 覚えていろ! と、在り来りな捨て台詞を残して逃げる姿を見て……
 「在り来りだな」「在り来りね」と、二人がそんな会話を交わしたりしながら、ようやく目的の場所に到着する。
 休日だというのに、なんか疲れるわ。呟くルイズを尻目にルークは、さっさと武器屋の中に入ってゆく。
 武器屋の中に入れば、へぇちゃんとした武器屋だ。と、ルークは心の中で思う。一体どんな武器屋を想像していたのか

「旦那。貴族の旦那。うちはまっとうな商売をしてまさあ。お上に目を付けられるような事なんか、これっぽっちもありませんや」

 やたらドスの利いた声が、武器屋の中に響く。
 その声は武器屋の主人の物で主人はカウンターの向こうに座り、パイプなんぞ吹かしながら睨む様にルイズとルークを見ている。

「客だ」

 ルイズのかわりにルークが、そう告げると主人は、驚いたような表情を浮かべて何事か言おうとするのだが
 ソレより早くルークが口を開き「それなりの強度としなりを持った剣が欲しい」と、告げる。
 主人は、言葉を遮られ少々苦虫を噛んだような表情を浮かべたが、直ぐに愛想の良い笑顔を浮かべると
 少々まってくだせえ。と、言いながら奥へと引っ込んだ。
 そんな、主人を胡散臭げに見送るルーク。ソレとは対照的に武器屋なんぞ初めてなのかルイズは、へぇ〜と興味深げに
 壁に飾られた武具をジロジロと観察している。
 しばらくして、主人が一本の華奢な剣を持って来る。
 それは、一般的にレイピアと呼ばれる突く事に特化した剣で、珍しい品ではないのだがそのレイピアには、
 きらびやかな紋様が、ついており『綺麗』なレイピアだった。

「そういや、昨今は貴族の方々の間で下僕に持たすのが、流行っておりましてね。
 その際、お選びになるのがこのようなレイピアですさぁ」

 主人の言葉に、ルイズはそのレイピアを見て確かに貴族の下僕に似合いの綺麗なレイピアね。と、思う。

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:05:23 ID:lqgKSpnf
支援

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:05:33 ID:bFi1BDNz
しえん

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:06:04 ID:79+MU5FE
>>176
南王手八神流とな!支援

184 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:06:43 ID:5YzinZGR
>>180
「貴族の間で、下僕に剣を持たせるのが流行ってるの?」

 ルイズの言葉に、主人はもっともらしく頷く。

「最近、トリステインを荒らす盗賊がおりましてね……土くれのフーケってぇ盗賊なんですが、
 ただの盗賊じゃなく、メイジの盗賊で貴族の宝を散々盗みまくってるってぇ話ですさあ」

 それで、恐々した貴族方が、下僕にまで剣を持たせる始末。と、主人の言葉を聞きへぇ〜と、初めて知ったとルイズは、感嘆する。
 そして、レイピアを再び一瞥した後で「もっと大きくて太いのは無いの?」と、尋ねる。
 あるには、ありますが……と、主人はルイズを見てルークを見る。その後で、少々お待ちくださいませ……
 と、頭を下げレイピアと共に奥へと引っ込んだ。

「おい。ルイズ」
「なによ?」
「何勝手に注文つけてんだよ。まだレイピア握ってもいなかったんだぞ?」

 そんなルークの物言いに、あら? お金を出すのは誰かしら? と、チェシャーキャットの様な笑みを浮かべるルイズ。
 その笑みを見て、へいへい。と、呆れ気味にため息を漏らす。
 次に、主人が持ってきたのは1.5メイルほどある大剣。
 先程のレイピアよりも煌びやかで、所々宝石が散りばめられ両刃作りの刃が、鏡面の様にキラリと光を反射して輝く。

「店一番のわ」
「いらねぇ。んなの」

 大剣の説明に入ろうとした瞬間、却下の声。早すぎる却下の声に、主人並びにルイズは、目をまん丸に見開いてルークを見る。

「どう見ても装飾用だろうが、野菜を刻むぐらいにしかつかえねぇよ」

 今だ、目をまん丸に見開いている二人を見てチッと舌打ちした後で踵を返すと、武器屋から出て行こうとするルーク。
 そんなルークに慌ててルイズが、声をかけるが「此処じゃ、まともな武器も買えねぇ。包丁振るってた方がマシだ」
 と、吐き捨てる様につげ、武器屋の扉に手をかけさっさと出て行こうとすると……

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:07:26 ID:lqgKSpnf
支援

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:07:32 ID:wy7yOYYA
>>176
泣け!叫べ!そして死ねぇっ!!な炎使いを思い浮かべたよ支援

187 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:08:03 ID:5YzinZGR
>>184
『親父! 確かにそんなぁ鈍らじゃぁ野菜を刻む事にしかつかえねぇな!』

 唐突に、何処からか笑い混じりの声が武器屋に響く。
 その声に、主人は完全に顰め面を浮かべ……ルークは、声のする方に視線を向ける。
 しかし、視線の先にはダレも存在せず、あるのは無造作に樽に入れられた武器。

『おい! 坊主! おめぇ見る目が、あるじゃねぇか!』

 さらに声が発せられると、主人が怒鳴り声を上げ「やい! デル公! テメェ黙ってろ!」と言うが
 デル公とやらが、黙る気配は毛頭無い。黙る所か、更に笑い声交じりに喋りだす。
 ルークは、怪訝な表情を浮かべながらも声の発している場所を特定し、その場所まで歩み寄ると無造作に樽に入れられた剣の中から
 一本の錆が浮かんだ剣を手にとる。その剣の長さは、主人が持ってきた大剣とほぼ同じでだが、刃は細く薄手の長剣だった。
 また、片刃ゆえにローレライの鍵を手にするまで使用してきた武器の一つ『カタナ』に形状が近いなぁなどと、思う。

「それって、インテリジェンスソード?」

 ルイズが、当惑した声をあげた。

「そうでさ、若奥様。意思を持つ魔剣、インテリジェンスソードでさ。いったい何処の」
「おい。ルイズ。これ買ってくれ」
 
 再び声を遮られた主人は、しょぼくれた表情を浮かべながらルークを一瞥しため息をつく。

「そんな気味の悪いのじゃなくてもいいじゃない」

 それに、見てくれも悪いし……と、告げるルイズにインテリジェンスソードが、鍔を激しく鳴らし何事か言おうとしたのだが……

「見てくれに関しちゃ、多分錆だけだ。それに、重さも……」

 ルークは、人も武具も置いていないのを確認してから一度だけインテリジェンスソードを振るう。

188 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:09:30 ID:5YzinZGR
>>187
「撓りは、少し不満あるけどが、強度もありそうだしな」
『おぉ! やっぱりわかってるねぇ! 流石、使い手!』
「使い手ってなんだよ?」
『忘れた!』

 と、言う訳で買ってくれ。と、あっけらかんと言い放つルークに、ルイズは呆れ顔を浮かべ主人を見る。
 やはり、主人も呆れ顔を浮かべ何処か諦めたと言わんばかりの雰囲気を醸し出していた。
 ルイズもルイズで、あぁこれ以上なに言っても無理ね。と、何処か悟った様に思う。

「主人。アレ幾らかしら?」
「へ、へぇ……新金貨百が相場ですさあ」

 その言葉に、カウンターに新金貨百枚を置くとルイズと主人は、やりきれない表情をお互いに浮かべて同時にため息一つ。
 一応、鞘に収めれば喋りませんさあ。と、主人から鞘を受け取った後すぐにルークに投げつける様に投げ渡すルイズ。
 それを受け取り損ね「いてっ!」と、ルークが小さい悲鳴を上げたりあげなかったり。

『これからよろしくな! 相棒!』
「そういや、お前名前なんてあんのか?」
『おう! デルフリンガー様って立派な』
「んじゃデル公これからよろしくな」

 インテリジェンスソードの自己紹介をやはり途中から遮って尚且つ、さっさと鞘に収めるルーク。
 そして、ルイズのさっさと出るわよ。の言葉にへいへい。と短く答え鞘に収めたデルフリンガーを何時もの場所に挿し
 武器屋を後にするのだった。

「まったく、変な客だったな。なぁデル公。お前もそう……って、今し方買われちまったんだっけか」

 何処か、空しい呟きが武器屋の中に響いて消えた。
 主人は、ドカッと椅子に座り今だ手に持っていた店一番の業物。
 ゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿の魔法が掛かった剣を手に取るとそれをおもむろに磨き始めるのだった。
 磨き始めてからしばらくして、武器屋に再び客が訪れ……

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:09:39 ID:bFi1BDNz
しえ☆すた

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:09:51 ID:uSjwoxcN
>>186
火とか手足は「武器扱い」されるのかな?


191 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:10:50 ID:5YzinZGR
>>188



「ねぇ。なんでそんな気味悪いし見てくれの悪い剣にしたのよ?」

 馬の背に乗りゆっくりと学院への帰路に着く中、ルイズが改めてそう質問する。
 ソレに対してルークは、は? なんでンな事聞くんだ? と、言わんばかりの表情を浮かべた。

「武器屋の主人が、持ってきた綺麗な方が良かったんじゃないの?」
「アレは、装飾用だってんだろ? 飾りには、最適だろうが……実践じゃ意味ネェの」
「? 剣には変わりないんじゃないの?」

 本当に分っていないのか、ルイズは小さく首をかしげる。
 そんな様子を見て、だから、説明するのはガイの役目なんだって! と、今此処に居ない親友に愚痴りつつ空を見上げると
 何故かその空に、やたら綺麗な笑顔を浮かべた親友の姿。

『はっはっは。ルーク。ほんと、箱入りすぎるのも困ったもんだぞ〜』

 何故か、そう言ってる気がしてうるせぇ。と、とりあえず心の中で親友を殴っておく。
 そして、改めてルイズの方を向き慣れない説明を延々とする事となるのだった。
 時々、んなのもわからねぇのか! とか……メイジは剣なんて振るわないからわかんないわよ! この馬鹿! やら、
 んだとー! と、やたら賑やかな帰路の時間になるのであった。 



 武器『デルフリンガー』を手にいれた。
 ルークは称号『人の話を聞かない』を手にいれた。
 武器屋の主人は称号『ちょっぴり寂しがり屋』を手にいれた。

192 :レプリカ・ゼロ:2007/10/08(月) 21:12:10 ID:5YzinZGR
投下終了です。ありがとうございました。

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:13:09 ID:DHuq+Kmp

武器屋の主人も寂しくなったんだなw

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:17:17 ID:WfvVbgkE
夜天&レプリカの人GJ!


夜天はとうとう彼女が登場か……
どう控え目に考えても蹂躙されるアルビオン艦隊しか浮かばんw。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:17:35 ID:OyImdpcJ
>>129
JINGでてないっけ?


196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:19:20 ID:2kMoTdMc
乙。

>>194
例の新型砲が有るし、一筋縄じゃ行くまいよ。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:21:14 ID:eVPTkOki
>>176
ツキノヨル オロチノチニ クルフ シエスタ
・・・すまん、八神違いだが何故か思いついたw

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:24:19 ID:Qkp4IW/A
>>195
そりゃ前回ゼロ魔がでた某別スレだ

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:26:30 ID:OyImdpcJ
>>198
そだっけか?
すまん。すまん

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:29:13 ID:bDZI8L0/
>>176>>197
「シエスタ!これが平賀の拳だぁ!!」と言いながら最終奥義無式を放つ才人、
「…楽には死なせません!!」と裏百八式で迎え撃つシエスタが頭の中で再生されたw

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:31:07 ID:Wc10bUHc
拳といえばやはり北斗の拳を(ry

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:32:16 ID:6kxPikr7
皆さん乙です。

ルイズがサイトと一緒に何故かデジモンを二体召喚。一体はサイトのパートナーでもう一体はルイズのパートナー。
シエスタのフルネームはシエスタ・イシダ。
祖母の遺伝子をフルに受け継いでサイトとフラグが立つものジュリオと……。

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:34:55 ID:uSjwoxcN
>>201
ルイズ「北斗剛掌波!」(失敗魔法)
ワルド「たわばっ!」(中からボン!)

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:35:19 ID:bDZI8L0/
>>202
そういえば才人とルイズが共にデジモン育成というネタで話を考えてると言っていた
職人さんは今どうしてるんだろう

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:36:51 ID:Ey3+/Q0W
>>200
サイトは「よおーし、やりましたよルイズさん!ルイズさん。ルイズさん?だひゃあああ!?」の方が違和感ないw

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:38:53 ID:7CoXCtZT
>>203
あれか、「ガンダールヴだなんて、それを先にいって、いって、いってれぼ!」か

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:48:11 ID:uSjwoxcN
>>206
黒王号(ヴィンダールブ)とか・・・

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:53:13 ID:+qE/iRJT
原哲夫つながりで花の慶次から前田慶次&松風召喚とか。

…決闘イベントで負かされた挙句下半身をむかれて「なんだこのマラは!」とか言われるギーシュしか思い浮かばんな…。

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:54:58 ID:Wc10bUHc
始祖の祈祷書に浮かび上がる「北斗剛掌波」

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 21:58:41 ID:uSjwoxcN
>>208
殴られて「良い顔」になるギーシュ

中坊召喚
「ゼロは関係ないだろ!ゼロは!」と暴れる中坊

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:00:14 ID:79+MU5FE
>>210
アテルイ2世を(ry

212 :零魔娘娘追宝録の人:2007/10/08(月) 22:01:33 ID:Ab8bNn9s
道が空いていれば投下したいがよろしいか?

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:04:26 ID:z6dT7NC3
かむんにゃー

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:04:42 ID:lqgKSpnf
支援


215 :零魔娘娘追宝録 7話1/7:2007/10/08(月) 22:05:17 ID:Ab8bNn9s
ではいきます。
--------------------------
                       静嵐刀により捕獲された
                     土くれのフーケを脱獄させる
                               『仮面の男』
                              の目的とは?
                                  そして
                       『空気の読めない男たち』


 牢獄の闇の中で、白い仮面をつけた男は言った。
「どうする? 土くれのフーケよ。ここで死ぬか、それとも俺に協力するか。二つに一つ、選ぶがいい」

 土くれのフーケは、トリステインの国を大きく騒がせた怪盗である――いや、であった。
 いけすかない貴族からそいつが大事にしているものを盗み出し、そいつ困らせてやることを生きがいにしていたフーケ。
 彼女は数日前、トリステイン魔法学院に潜入し、学院秘蔵の宝物『魔封の札』を盗み出した。
 ところがその『魔封の札』は尋常ならざる代物であり、並の人間が扱える代物ではなかったのだ。
 そして、フーケを追ってきた学院の生徒たちとの戦闘もあいまって、彼女は捕縛されてしまったのだ。
 最初にこの「白い仮面の男」が現れた時、すわ自分を殺す為に貴族が雇った刺客かと思ったが。
 話を聞けば自分を脱獄させ、手駒として雇いたいのだという。断れば命はないというおまけつきで。
 普通ならばそんな横暴な話、まともにとりあってやるフーケではないのだが、
 しかし、その『白い仮面の男』の雇い主が敵対する相手というのが面白かった。

「わかった。あんたに力を貸してやるさ。貴族に協力するってのは気に入らないが、
アルビオンの王族に一泡吹かせてやれるっていうならそれもいいさ」
 アルビオンの貴族とアルビオンの王族。どちらにもそれなりに恨みがあるが、どちらかと言えば後者に恨みは深い。
 ならば、貴族に力を貸して王族を倒し、その上で貴族を相手にすればいい。
 そう打算するフーケだが、男はそれを見透かしたかのように言う。

「……いい心構えだが、あいにくと俺はそう易々と他人を信用したりしないんでね。こいつをつけてもらう」
 言うが早いか男は風のような速さでフーケに近づき、その手首に何かリング状のものを嵌める。
「! 何をつけた!!」
 驚きの声を挙げるフーケに、男は面白がるような雰囲気を出す。
「ただの手錠だよ。と言ってもたいして重くもないし、邪魔でもないだろう? 
でもこれで、貴様はもう俺からは逃げられない――こんな風にな」
 男が何かに集中するような素振りを見せると、突如フーケの手首に嵌められた腕輪が重くなる。

「うぐっ! お、重い!」
 力自慢というわけではないが、そこいらの同年代の女よりはよっぽど力があるつもりのフーケであるが、
 その腕輪を持ち上げることはおろか動かすことも難しい。
 あまりの重みで、地面に縫い付けられるようになるフーケを見下ろして男は言う。
「こいつは俺の意思一つで自由に重くなる。また、俺からある一定以上の距離を離れたり、
俺が死んだり意識を失っても同じことが起きる。つまり貴様は俺から逃げられないってことさ」

 ただの手錠でないことは明らかだ。ならばマジックアイテムか? いや、むしろこれは
「これは、ただのマジックアイテムじゃないね……。! まさかこれは!」
「そう、パオペイさ。名をドウキンジョウと言う。どこの誰が作ったのか知らんが、便利なもんだよ」
 案の定、『魔封の札』盗難事件においても関ってきた異界のマジックアイテム『パオペイ』だった。
「……ちっ、よりにもよってあの忌々しいパオペイなんかに囚われることになるなんて」
「なんだ貴様、パオペイが嫌いなのか?」
 宝を好み、多くのマジックアイテムを盗み出してきたフーケが、
 パオペイをこのように嫌うことが意外だったのか、男は驚いたように言う。

「好きなものか! 私の髪がこんなになったのは何の所為だと思っている!」
 そう。彼女はパオペイの絡んだ事件において、使い方を誤ってパオペイ使用し、とても悲惨なこととなった。
 フーケは襟口の髪を引っつかんで見る。忌々しい。普通に考えればありえない、虹色の髪が見えた。
「……まだら模様の虹色の髪か。ずいぶんと派手な頭だな。
これからは『土くれのフーケ』ではなく『まだらのフーケ』とでも名乗ってみるか?」
「冗談じゃない!」
 男は面白いことをいったつもりだろうが、フーケにしては笑える話ではない。

216 :零魔娘娘追宝録 7話2/7:2007/10/08(月) 22:06:25 ID:Ab8bNn9s

 自分のような、実力はあっても出所の怪しい人間を使うのである。
 よほど強力な相手か、さもなければやんごとなき身分の人間。
 つまり、勝とうが負けようがろくなことにならないヤツの相手をさせられるのだろう。
 しかし男は「いや」と否定する。
「それほどたいした相手ではない。ろくに魔法も使えぬメイジが相手だ」
 魔法も使えぬメイジ? そんなものの相手をさせるためにわざわざフーケを脱獄させるのか?
「なんだいそれ? つまり雑魚の相手をしろってこと? 魔法も使えないっていうんだし」
「――今のところはな」
「?」
 男の言葉の意味がわからず、フーケはきょとんとする。


 牢獄の階段を上りながら、フーケは言う。
「ところでこの手錠。そのうち外してくれるんでしょうねえ?」
 そう簡単に外させるとも思えないが、少なくとも言質はとっておくに限る。
 この男、自尊心は人並みに高いようであるし、一度約束させてしまえばあとはなんとかなるかもしれない。
 男は少し、気まずそうに言う。
「……貴様もパオペイを知っているのなら、全てのパオペイが持つという『欠陥』の存在を承知しているだろう」
「……なんだかあまり聞きたくない話になりそうね」

 相手に『手錠を外せ』というと、相手は『手錠の欠陥』を語りだす。それが意味するところは?
「そのパオペイの欠陥はな。ずばり簡単、『一度嵌めたら最後、解除できない』ということだ」
「なんだって! あんた、そんなものを私にはめたのか!」
 予想通りだとは言え、あんまりな言葉にフーケは怒る。
 男はそんなフーケの怒りを聞き流すように言う。
「案ずるな。腕を切り落とせば外せんということもない」
 そりゃあ、拘束するはずの腕を切れば外せるだろう。だが、
「そんなことできるものか! ああもう、また貧乏くじを引いた! だからパオペイってやつは嫌いなんだ!」

                  *

 街道を馬で走りながらアニエスは思う。面倒なことをしている、と。
 アニエスはトリステイン魔法衛士隊グリフォン隊に所属する剣士だ。
 グリフォン隊、と言ってもアニエスはグリフォンには乗っていない。乗っているのはそれなりに上等な、しかし普通の馬である。
 いや、それどころかアニエスは貴族ではない。その上メイジですらない。ただの平民の兵士であった。
 しかし騎士の鎧を身に纏い、腰に短銃と剣をぶらさげ、馬に跨った姿は慣れた様になっている。
 つまりアニエスは、平民出身の騎士であるというわけだった。

「どうかね! アニエス君、我が魔法衛士隊の仕事にはもう慣れたかね?」
 上空から声が聞こえて、アニエスは上を見る。
 グリフォンに乗った黒い服を着た青年、グリフォン隊隊長であった。
 アニエスは馬を止め、ゆっくりと歩かせる。ようやく本隊に追いついたようだった。
「は。いえ、さすがは音に聞こえる精鋭、グリフォン隊です。私などではついていくのがやっとです」
「無理をすることはない、それは乗っている物の差だ。君のせいではないよ」
 このグリフォン隊の隊長は、そんなアニエスにやたらと気さくに話しかけてくるが、
 どうにもアニエスはこの男のことが好きになることはできなかった。

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:07:09 ID:+qE/iRJT
支援

218 :零魔娘娘追宝録 7話3/7:2007/10/08(月) 22:07:29 ID:Ab8bNn9s
「しかし、その頭では密偵の仕事などは無理そうだな。目立ちすぎる。
根元から染まってるところを見るに、これは髪を全部切っても同じ色で生えてくるだろうな。
……仕方無い。もともと面も割れているのだ、『彼女』の見張りは『ヤツ』に任せるか」
「それで? あんたはこの『まだらのフーケ』様に何をやらせようって言うの?」
 まだらの、に厭味ったらしいアクセントを込めていう。
 男はそんなフーケの虚勢になど興味がないと言った様子で言う。

「貴様には傭兵たちを雇い、ある人物を襲ってもらいたい」
「どうせろくな相手じゃないんでしょうねえ……」
「そう言って頂けるのであれば。しかし、命令とは言え、私のような平民を部隊に加えるなど。さぞや迷惑でしょうに」
「なに、かまわんよ。隊の者にとってもいい刺激となる」
 事情があるとはいえ、名誉と伝統のあるグリフォン隊に平民が加わるなど。
 正直言って迷惑以外の何物でもないだろうに、なんでもないといったように青年は笑う。
 それがどうにも、気を使っている、いや、『気を使ってやっている』ように見え、それがまたアニエスの気に障るのだ。
 いっそ邪魔者扱いしてくれれば楽なものを、とアニエスは思う。
 そんなアニエスの憂鬱を知ろうともせず――そういうところだけは無遠慮な貴族らしい!――隊長は言う。

「しかし君も大変だな! トリステイン初の平民出身シュヴァリエ候補にして、
平民の女性のみで構成されることになる王女警護のための銃士隊の隊長候補だ。『気苦労』も少なくないだろう」
『気苦労』、つまりは平民の分際で魔法衛士隊に所属することに対する有形無形の嫌がらせのことだ。
「いえ、私は所詮『粉挽き風情』(ラ・ミラン)と呼ばれる程度の女ですから」
 まさか馬鹿正直に「困っています」などととも言えず、アニエスはそう言って謙遜してみせる。
 実際のところ、貴族たちの世界に片足を突っ込んで最初に覚えたことはこうした腹芸のやり方だった。

「謙遜することはないさ、アニエス君。銃士隊結成の経緯はどうあれ、君は平民ながら銃士隊の中でも生え抜きの実力者だ。
君のように、たゆまぬ努力を積もうなどと考えもしない、馬鹿な貴族の嫉妬交じりの揶揄など聞き流せばいい」
 銃士隊。それこそがアニエスがグリフォン隊に所属している理由であった。
 枢機卿であるマザリーニが考案する、平民の女性のみで構成された王室警護隊。
 今のところはまだ実験部隊ですらない、ただのお飾り部隊としてのものでしかない。
 そうであっても仮にも隊長職につく人間が、まともに士官として教育を受けていないのはまずいということで、
 隊長候補のアニエスが士官教育の一環としてグリフォン隊に出向してきているのである。

 しかし問題は、銃士隊が結成されるに至った経緯である。よくよく考えてみるならば、
 若くて才気あふれる――しかし平民の、それも女性が、畏れ多くも王女殿下警護の任という大役に着く。
 いかにも無知な平民が喜びそうな筋書きというものではないか?
 ようするにこれは、おそらく近いうちに起きるであろうアルビオンの貴族派との戦争に備え、
 平民からの支持を得るための見世物ということだ。
 そしてアニエスはその見世物の主役、と言えばまだ聞こえはいいが、つまりはただの道化であった。

「私はね、常々から貴族や平民と言ったくだらない違いで人を差別することはないと思っているんだよ。
ああ、無論。我が親愛なるトリステイン王家は別ではあるがね」
 どうにも上滑りしている。演技でやっているなら一流だが、冗談としては三流でしかない。
 だいたいそれを平民であるアニエス本人に言うとはどういうことだ。
 自己満足の意見ですらない、本音を隠していますよと言わんばかりの態度だ。
 そしてさらに厄介なのは、こちらが相手の腹に気づいていることを承知していてこの態度をしているということだ。
 それゆえに、これがただの道化の戯言でもないと思わせてきている。
 つまり、この男は嘘をついていない、だが本当のことは言っていないのである。

 男はじろじろとアニエスの鎧姿を見て、今気づいたように言う。
「おや、君は珍しい剣を持っているね?」
 目ざといな、とアニエスは舌打ちしそうになるのを我慢する。
 この剣は彼女の『切り札』だ。無闇やたらと人に見せてよいものではない。
 仕方なく、アニエスも相手の流儀に合わせることにした。
 すなわち、嘘は言わないが本当のことを言わない。

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:08:27 ID:bFi1BDNz
しえーん

220 :零魔娘娘追宝録 7話4/7:2007/10/08(月) 22:08:33 ID:Ab8bNn9s
「どこかの錬金魔術師が鍛えたらしい、業物です。よく切れるし刃こぼれもありません」
「だろうね。僕とて剣には多少の覚えがある。剣を見ればよく切れるかどうかくらいわかるよ。
うむ、君によく似合っている。全てを焼き尽くす、“紅蓮の炎”のような刃の紋様だ。さぞや名のある一品だろう」
 気づいている。この剣が並の代物でないことに。
 アニエスは必死になって動揺を隠そうとするが、役者でもないアニエスにそれは厳しい注文であった。
「……私の禄で買える程度のものです。たいしたものではありませんよ」
 失敗した。やはりみだりにこの剣は持ち歩くべきでなかった。
 貸してみろ、と言われれば今の自分に断ることはできない。

 だが男は、そうしたアニエスの動揺を測ることが目的だったとばかりに、急に話を変える。
「さて、そろそろ魔法学院だ。我々は学院の中で陛下の周囲を固める。君は……」
「私は外で待機、でありますね」
 いつものことだ。今回の陛下の旅の訪問先、ゲルマニアなどならばいざ知らず、
 今のところただの平民でしかないアニエスは、魔法学院などの高貴な身分の人間が居るところに立ち入ることはできない。
「そうだ。学院には有力貴族の子弟も多数在学している。それらの中には君に好意的でない者も多いだろう。
まったくもって馬鹿らしいことであるとは思うが、大事な時期に無用な反撥は避けたいというのが枢機卿のお考えだ」

 たしかに馬鹿らしい。そのようなことで警護の任が全うできるわけがないだろうに。
 だが、貴族の子息子女などという懸命さとは無縁の存在の中に自ら進んで入り、
 謂れもない嘲笑や的外れの嫉妬を買うような趣味はない。外で待機しろというのならばそれはそれで結構だ。
「いえ、枢機卿のお考えは正しくもあります。栄えあるグリフォン隊の一員と言っても、私は仮の身分でありますから。
それに、たとい塀の外であっても陛下の御身を守る役には立てるはずです」
 それは半ば本心でもある。外では外でやれることも多い。
 アニエスの言葉を、冗談と受け取る『ことにした』男は、呵呵大笑する。

「まことに。いや、君は騎士の鑑だな! ならば一日でも早くシュヴァリエとなれるようがんばりたまえ」
 そう言って隊長は、グリフォンを操り、上空を舞う。
 いつもの手綱捌きに比べれば、その動作はゆったりとしていて、何かを待っているようである。
 アニエスはその間を、自分に質問を許した猶予だと判断し、隊長に話しかける。
「――隊長。いえ、『閃光のワルド』卿。お聞きしたいことがあります」
「……何かね、アニエス君?」

 男――グリフォン隊隊長、閃光のワルドは白々しく返事をする。
 いくつかの厭味、戯言、そういったものが頭に浮かぶが、アニエスは一つの質問を選び抜き、問いかける。
「貴殿は生まれの貴賎で人を差別することはないと仰ったが、ならば貴殿が人を評価するのは一体何によるものなのですか?」
 ワルドは考えるでもなくあっさりと答える。
「それは、無論。その者に」
 その答えは、アニエスのいくつかの疑問を解消するものであった。
 なるほど、それならばこの男が自分を気にするのも頷ける。そして、自分もまた同様に。
「『力』があるか否か、だよ」

                  *

「……悪かったわね、呼び出したりして」
 学院の外、正門の前でエレオノールは言った。
「いやあ、かまいませんよ。僕の主人も今は授業中ですから」
 そう言って静嵐は無闇にニコニコと笑う。いつも通りの表情だった。
 フーケの起こした宝物盗難事件から一週間ほど経ったある日、突如エレオノールが魔法学院を尋ねてきた。
 ルイズが授業中のため、一人暇を持て余していた静嵐は、エレオノールに呼び出されこうして門のところまでやってきたのだ。

「授業中、ってことはやっぱり貴方はここの生徒の従者だったのね」
「はい。挨拶するなら呼んできますが?」
 自分が、主人の知らぬところで別の貴族と会う。ルイズが知れば怒ることもしれない。
 だがエレオノールは、面倒はごめんだとばかりにそれを拒否する。
「けっこうよ。今日は貴方に話があってきただけだから」
「はあ、僕に話ですか?」
 自分のごとき一介の使い魔に何用かと思ったが、エレオノールは静嵐の左手を指差す。


221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:09:20 ID:+qE/iRJT
さらに支援

222 :零魔娘娘追宝録 7話5/7:2007/10/08(月) 22:09:41 ID:Ab8bNn9s
「ええ。貴方のその、左手の刻印についてよ」
「これですか」
 静嵐の左手には刻印が刻まれている。ルイズに召喚された時についたもので、ルイズは使い魔の証だという。
 そんな静嵐の左手に触れ――何故か顔を赤らめる――その刻印を確かめながらエレオノールは言う。
「やっぱり。間違いないわね。――私はね、この学院の教師から資料の調査を依頼されてたのよ。
『とある生徒の使い魔が、とても変わった刻印をしている。それを調べてくれ』ってね」
「それが僕だと?」

「そう。この前会った時はどうしても思い出せなかったけど、貴方のそれが調査依頼の対象の刻印だったのよ」
 思い出してみれば、たしかにエレオノールは自分の左手の刻印に何か覚えがあるような素振りを見せていた。
「調べてみて私も驚いたわ。その刻印、『ガンダールヴ』のものよ」
「がんがる?」
 相変わらず、こちらの言葉、特に固有名詞には慣れないものがある。
 どうにも物事の名づけ方に違いがあるというか、名前の感覚が異なっているのだ。
 それはルイズたちにしても同じようで、静嵐を呼ぶときも「セイラン」と固い呼び方になる。
 以前にもロバ・アル・カリイエというのがよくわからなかったことを思い出したのか、エレオノールは苦笑して訂正する。

「ガンダールヴ。始祖ブリミルが従えたという、伝説の使い魔の一つよ。
神の左手とも言われ、あらゆる武器を操りブリミルを守ったといわれているわ」
「はあ。始祖ブリミルってのはあれですよね、なんか昔にいたって言う偉い魔法使いの人」
 ことあるごとにルイズたちはその名前を口にし、祈る。
 それは一体何なのかと問うたが、何か過去に登場した偉人であるということ以外はよくわからなかった。
「そう。およそ六千年前にこのハルキゲニアに降り立ったと言われているわ」
 六千年前とは。まるで仙人だ、と静嵐は思う。六千年と言えばちょうど仙主級の修行年数と同じくらいだ。
 ん?と何かが引っかかる。何か今妙なことに気づかなかったか?
 しかし静嵐は自分が何に気づいたのかわからない。

「……というか貴方、そんなことも知らないの?」
「ええと、僕はあの。あれですよ、田舎者なもので」
 静嵐の言葉に納得がいかないのか、不思議そうな顔をするが、
 彼女は静嵐がロバ・アル・カリイエとかいうところから来たと思っている。
 そういうこともあるだろうと思い、割り切ったようだ。
「……まぁいいわ。それで、貴方の処遇についてなんだけど」
「処遇?」
 何やら穏やかではなさそうな単語が出てくる。
「何せ伝説の使い魔の証よ? それが何故魔法学院の一生徒の使い魔になんかに宿ったのか……
まったく。アカデミーの同僚たちが聞けば、放っておかないでしょうね」
 そう言えば、以前ルイズが言っていた。アカデミーというところの人間は危険だと。

        「セイラン、あんたは自分がパオペイだってことはなるべく隠してなさい」
        「何故だい?」
        「あんたがパオペイなんていう変なマジックアイテムだと知れたら、アカデミー送りにされるわよ」
        「アカデミーって?」
        「魔法技術の研究機関よ。研究のためなら何でもやるような奴らなんだから、あんたなんかバラバラにされるわよ」


「うわあ、ってことは僕はバラバラに分解されちゃうんですかね?」
 恐る恐る静嵐はたずねる。武器の宝貝である静嵐は、死そのものに対しての恐怖はないが、
 破壊されてしまうのをよしとするなどということもない。
「バラバラ? 分解?」
「ええと、そのバラして研究材料にするとか……」
「――はぁ、やっぱそんな風に思われてんのね。アカデミーは。ま、無理もないけど。
安心なさい、仮にも貴方は私の恩人なんだから。そんなことしないわよ。
依頼された以上調査結果は学院の方には報告するけど、アカデミーでは内密にしておくわ。
貴方の主人に会わないのもそのためよ」
 そうか、余計なことを知らなければ情報が漏れるということもない。そう判断しての行動だろう。
 そうしたエレオノールの気づかいに静嵐は感謝する。


223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:10:26 ID:rd8Amy6y
両氏ともGJ!!
なんで毎回毎回支援に乗り遅れるかな、俺は

>>195
出てないね
あの世界はマジで何でもありに近いから違和感なく馴染みそうだけど
逆にJINGらしさ出すのが難しかったりするからなぁ
……知名度? はっはっは、聞こえ(ry

224 :零魔娘娘追宝録 7話6/7:2007/10/08(月) 22:10:46 ID:Ab8bNn9s

「いやあ、ありがたいです!」
 礼を言うと、エレオノールは何故か慌てたようになる。
「べ、別に貴方のためだけってわけじゃないわ! 変な風に誤解されるのが嫌なだけよ!
で、でもそうね。今度暇な時に、二人で個人的に会って改めて御礼を――」 
「待って。何か来るよ」
「したいかな……って、え?」
 宙に『の』の字を書きながらくねくねと身をくねらせていたエレオノールの言葉を遮り、静嵐は気を研ぎ澄ます。
 何者かがこちらにやってくる気配を感じたのだ。それも、人間のものではない大型の獣のもの。
 それに併せて感じるのは人間の、しかも武装した人間の気配だ。
 静嵐は気の出所を探り、見つける。

 上空を見上げれば、低空を飛びながらやってくるものが見えた。
 エレオノールも、静嵐の見た方向に目をこらす。
 武器の宝貝である静嵐の視力と、メガネをかけたエレオノールの視力では大きく差があるはずだが、
「――」
 エレオノールは何か呪文を唱える。どうやら光の屈折を操作し、望遠鏡を覗いたように見るのだろう。
「あれは魔法衛士隊のグリフォン……何故こんなところに」
 静嵐にもはっきりと見えた。
 獅子の体に鷲の羽と頭を持った獣。こちらの世界にいる獣だろう。それに跨るのは、黒い服を着た男だった。

 エレオノールの様子に、危険はなさそうだと判断する。彼女は特に警戒をしている様子はない。
 グリフォンは、二人の前で着地する。こうなると互いの声も届く。
「! これは、エレオノール様! お久しぶりですね」
 騎乗したままの、グリフォンに乗った男。――綺麗に整えられた髭を生やした、美青年は、驚いたように言う。
 どうやら知り合いであるのか、エレオノールはわずかに眉を寄せ、彼に挨拶する。
「ワルド……。ええ、お久しぶりね」
 ぞんざいな言葉に、どうやらエレオノールは彼のことをあまり気に入ってはいないようである。

 ワルドと呼ばれた青年は、気にした風も無く言う。
「何故このようなところに? もしや『彼女』に会いに?」
「いいえ、仕事のために来ただけよ。この――彼に用があってね」
 そう言ってエレオノールは静嵐の首根っこを掴み、彼の前に差し出す。
 静嵐はそれを特に気にすることも無く名乗る。
「あ。どうも、静嵐といいます」
 長身の男が女性に振り回されるというのはかなりみっともない姿であるが、静嵐はそんなことには慣れっこなのである。

「それで? 貴方こそこんなところで何をしてらっしゃるのかしら? 
領地を放り出して、グリフォン隊の隊長になったと聞いているけれど、まさか遊んでいるわけじゃないんでしょう?」
 何かトゲのある言い方だ。どう見ても仕事中と言った風体であるのに、遊んでいるなどということはない。
 やはり彼女は何か不機嫌なことが起きたらしい。――まるで、何かを邪魔されたかのような。
 ワルドは苦笑しながら言う。
「勿論遊んでいるわけではありませんよ。我がグリフォン隊の警護するアンリエッタ王女殿下がゲルマニア訪問の帰りしな、
こちらに訪問されるのでその先触れとして参ったのですよ」

 王女殿下、と聞いてさらにエレオノールの表情は厳しくなる。
「王女殿下が? なら私は、騒がしくなる前に退散するわ。私はどうも王女殿下が苦手であるし」
 用事があるから、ではなく、苦手だからという理由で立ち去ろうとするエレオノールに、
 ワルドは困ったような表情を浮かべる。そりゃあ、雇い主を苦手と言われて「そうですね。それではお気をつけて」とはいかない。
「苦手とは手厳しいですね。しかし此度のゲルマニア訪問は王女のお輿入れの前準備。祝福してさしあげればよろしいものを」
 今度は『御輿入れ』の単語に反応するエレオノール。もはやその表情は不機嫌を通り越した険悪なものになっている。
「御輿入れ? ……そう、そういうことね。なら、やはり私がいるべきではないわね」
 エレオノールが何かを遠慮しているのだと判断したのか、ワルドは笑いながら言う。


225 :零魔娘娘追宝録 7話7/7:2007/10/08(月) 22:11:53 ID:Ab8bNn9s

「そんなことは。このような目出度きこと、殿下の臣民としても実に喜ばしいではないですか。何せ結婚ですよ、結婚」
 やたらと『結婚』を強調するワルドに、エレオノールはついに怒り心頭に達する。
「だから駄目なんだって言ってんでしょうが!」
 うがー、と吠え。肩をいからせ、ずんずんと踏みしめるように歩き去っていくエレオノール。
 そりゃあ、少し前に婚約破棄をされた女が結婚祝いをするわけにもいかないだろう。と事情を知っている静嵐は納得する。
 しかし、そんなことは知りもしないし、気づいてもいないワルドは、怒鳴られたことに驚きぽかんと口を開けている。

 ワルドの様子に、何故か妙な親近感を覚える静嵐。
 それが、ワルドもまたあまり空気が読めない男であることに根ざしているとは気づかない。
「やれやれ。なんだかわからんが、怒らせてしまったようだ。
……しかし、あのエレオノール様があのように柔和な態度を取られるとは。人は変わるものだな」
 あれで柔和なのか! と静嵐は戦慄する。普段のエレオノールがいかに苛烈かということである。

 ワルドは肩をすくめ、静嵐に言う。
「さては君のおかげかな、静嵐くん」
 それはないだろう。と静嵐は思った。
 確かに自分は、以前に彼女の大事な荷物を悪漢から取り戻した(結果的に、ではあるが)恩人だが、
 だからといって別段気に入られるようなこともしていない。あくまで普通に、世間話をしただけだ。
 その世間話の内容が偶然にも、婚約破棄をされて落ち込んでいた(怒っていたとも言う)
 彼女を慰めるものであったことに、静嵐は気づいていない。
 やはりこの静嵐もまた、空気の読めない男であった。

---------------------------------------------------------
というわけで第七話。原作第二巻分スタートです。題するならば『嵐のアルビオン』あるいは『嵐を招くメイジたち』編でしょうか。
ふと気づけば全編にワルドが登場しています「いやあ、今回はワルドでまとめてみました」とか言おうと思ったら、
仮面の男は建前上ワルドじゃないことに気がついた。まぁ、みんなわかりきってることなので別に明記しちゃっても問題ないんですが。

てなところで紙数も尽きました。ではまた。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:11:55 ID:rRDGdKW9
>>218の最初の空白の位置ずれてない? 支援

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:16:35 ID:Ab8bNn9s
いけね。またしても挿入ミスかorz。
>>218
>「しかし、その頭では密偵の仕事などは無理そうだな。目立ちすぎる。
から
>「どうせろくな相手じゃないんでしょうねえ……」

>>216の冒頭部分に入ります。俺こういうの多すぎだなぁ……

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:20:45 ID:HJeJy0Xy
GJ!

関係ないがガンパレ山口防衛戦の最終巻見て滝川召喚も面白そうだと思った

229 :薔薇乙女も使い魔:2007/10/08(月) 22:32:05 ID:YQ8gQI4y
続きが書き上がりました


・・・続きを書いたは良いけれど
あまりの進行の早さについて行けない気分
もっと空いてる時間にまとめて投稿しますわ

このスレ進行がマジ速すぎるー!

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:33:16 ID:BzEzR80W
>>228
GPM以降のタキガワスキーと滝川一族はかっこよすぎるw

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:35:48 ID:o3UwbP9o
>>229
一応今は空いてるみたいだけど
投下するなら支援するよー

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:37:10 ID:7CoXCtZT
ガンパレは結構やったんだけどなあ…
新作出るたびに内輪で楽しんでるような設定がつきまくって
嫌になるんだよなああの会社のゲームは

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:37:13 ID:79+MU5FE
>>229
ローゼンメイデン連載再開なら支援

234 :薔薇乙女も使い魔:2007/10/08(月) 22:37:17 ID:YQ8gQI4y
いやー、今読み返してみると、相当な長さですから

他の方の迷惑にならないよう、空いてる時間を選びますよ

んでは、また

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:39:04 ID:o3UwbP9o
他の人の邪魔にならないように、ってことなら避難所に投下するという手もあるということは言っておく
まあ楽しみにさせてもらうさ

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:41:39 ID:+qE/iRJT
ガンパレか…。
なんだかんだいって10週はしたような気がする。

でも未だに原さんに刺されたことは無い。

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:43:46 ID:BzEzR80W
ののちゃん使って故意に原さんに刺されに行きましたぜ。

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:50:45 ID:lqgKSpnf
でもこのスレの速度ってこれでも遅くなったほうだよな。
一時期は予約が7つ重なるなんてこともあった。

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:51:31 ID:7CoXCtZT
舞でプレイして寄ってくる男にひたすら「何かを賭けて決闘」を仕掛けて
芝村最強伝説を築き上げたのもいい思い出

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:51:55 ID:cPmLhwji
夜天の次回はSLBと波動砲の打ち合いかw

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:53:51 ID:BzEzR80W
>>239
それでも好意的に接してくるんだから、男共ドMだよなw

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:54:03 ID:n0nj3ep9
>>238
あまりのインパクトで混乱してるのかもしれんが予約が二桁に昇ったことが無かったか?

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:55:41 ID:2eeg2swS
あった
あの時は1日経たずに1スレ消費する恐ろしいことが起こっていた。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:55:58 ID:gxptEDuU
ガンパレの世界の謎あたりから宗教じみてキモかったな。
無印GPMのゲームだけは素晴らしかったけど。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:56:30 ID:5rkYmf2B
>>239
天才か密会3にしてハーレム作ってました
いつ刺殺されるかヒヤヒヤしたぜぇ・・・

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 22:59:22 ID:HJeJy0Xy
1ヶ月経たずに刺された俺参上

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:02:32 ID:GwqgbqJ7
滝川で男とHな雰囲気になって男に刺されたぜ!

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:03:18 ID:GwqgbqJ7
まちがい
刺されたのは違った

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:03:56 ID:cSC7MYI0
>>247
あっーーーって言って欲しい?

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:13:07 ID:GwqgbqJ7
いやアッ―――!と

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:15:42 ID:a2SWJDLi
>>248
Hな雰囲気の会話は既にヤった内容だからな
ある意味間違っちゃいないぞw

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:18:28 ID:6kxPikr7
>>244
ああいうの好きなうちって異端?

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:24:37 ID:0D5AvcMN
タキガワスキーとHな雰囲気になりたがるのは異端でもなんでもないと言って見るテスト

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:25:01 ID:HJeJy0Xy
>>252
人それぞれだろ
梶島天地みたいな裏設定が膨大なのが好きな人もいる

基本的に面白いと思えれば、どんなのでもいいと思うんだ

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:27:02 ID:1aSIAInF
NEPが凶悪すぐる

256 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:28:23 ID:UshiMeZN
投下予約です。
これが被ったりしなければ、30分から投下します。

やっと書けた……orz

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:29:37 ID:HJeJy0Xy
待ってました!
支援

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:30:19 ID:tUqKsez+
>>254
実際、裏設定好きでもGPM関係は受け付けない奴も多いしな

まあ面白ければいいってのには同意

259 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:30:37 ID:UshiMeZN
こんな世界とはいえ、流石にお宝って奴はそうそう出てはこないらしい。
美津里の蔵の中みたいに宝箱でも落ちてると楽なんだがな。
ま、別に期待しちゃいなかったけども。


宵闇の使い魔
第拾玖話:《閃光》、襲来


廃寺院でのオーク鬼退治の翌日。
目的のタルブ村についた一行の前に現れたのは、なんとシエスタであった。
彼女はこの村の出身らしく、アンリエッタの結婚式の関係で発生した休暇で帰省していたらしい。
それどころか、目的の《龍の羽衣》とは、彼女の祖父が持ち込んだ物なのだという。

「でも奇遇ですねー。私も、昨日帰ってきたばっかりなんですよ」

一行を《龍の羽衣》が置かれていると言う寺院へと案内するシエスタが楽しそうに話しかけてくる。
ルイズたち三人娘は、随分と仲が良いのねーといった視線を向けているが、その対象は虎蔵ではない。
マチルダだった。
シエスタはマチルダの手を引いて歩いているのである。
マチルダの方も、多少困った様子ではあるが、嫌そうではない。

虎蔵は一度話を聞いていたが、シエスタは長女らしく、頼りになる兄や姉が欲しかったのだそうだ。
そこに最近仲良くなったマチルダが、話してみれば意外に気さくで頼りになる女性だったものだから、
ころっと懐いてしまったという訳だ。
マチルダの方も、ティファニアを思い出すのか満更でも無い様子である。

「なんか、妙な感じね」
「まぁ良いんじゃないの? 仲の良いことは素晴らしいことよ。私たちもやってみる?」
「冗談でしょ?」

その様子を見て首を傾げるルイズに、キュルケが冗談っぽくしなだれかかる。
ルイズは普段のタバサの苦労を慮り、キュルケを押し返しながらため息をついた。

260 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:32:22 ID:UshiMeZN

「これが《龍の羽衣》なんですけど――」
「――――こいつは」

案内された寺院の中にあったもの。
《龍の羽衣》――その正体は戦闘機であった。
濃緑に塗装され、胴体や翼には赤丸が描かれている。

赤丸――――恐らくは日の丸だろう。
そして、この世界に金属製の飛行機などがあるとは思えない。
それはつまり――――

虎蔵が珍しく頭を働かせながら機体に触れる。
すると、ガンダールヴのルーンが微かに輝いた。
頭の中に流れ込んでくる操縦方法や内部構造。
これもルーンの力の一つなのかもしれない。
便利なことだと感じながら、改めてシエスタを見る。

「黒髪に黒い瞳――――なるほどな」
「はい?」
「いや、こっちの事だ。他に、何か残っている物は無いのか?」

虎蔵の言葉に首を傾げるシエスタだが、質問を重ねられば素直に墓へと案内してくれた。
彼女が珍しいと称したその墓は、虎蔵の予想通り、周囲の白い石で出来た物とは異なる日本風の墓石であった。

シエスタは、彼女は勿論のこと両親ですら読めない文字を虎蔵がすらすらと読み上げた事に酷く驚いていたが、
東方の文字だという説明を受けて納得したようだった。

「――――異界に眠る、か」

虎蔵はポケットから煙草を取り出して火をつけると、線香代わりだとでも言うように墓前に捧げる。
勿論、このハルケギニアに線香などという文化は無い。
故に、周囲の誰もがその行為に首を傾げていたが、不思議と咎めようとは思わなかった。



261 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:34:13 ID:UshiMeZN
その後、一行はシエスタの計らいで彼女の生家に泊まることとなった。
もっとも、宿のように何部屋もある訳ではないから、五人を二部屋に分けて、だ。
そのことにシエスタの両親たちは恐縮していたが、
何日も野宿を続けてきたルイズ達にしてみれば高級宿の一等客室のようなものだった。

そして夜。
五人は片方の部屋に集まっていた。
ルイズが真っ先に口を開く。

「で、結局どういうことなの? アレはなんなのよ」

結局虎蔵から説明を受けぬままに、あれよあれよと夜になってしまったためか、彼女は少し不機嫌なようだ。
疑問を残しているのはキュルケやタバサ、マチルダも同様である。

「まあ、恐らくはって事になるんだが―――-」

虎蔵は面倒臭そうに頭をかきながら、そう前置いて説明を始めた。
《龍の羽衣》は虎蔵の世界か、それに近い世界の乗り物であると言うこと。
シエスタの祖父は、その世界からやって来た人間だということ。
"飛ばせなくなった"のは、燃料が足りないだけで、燃料を与えることが出来れば飛ばせるということ。

「へぇ――――でも、飛べるだけじゃあねぇ」

少なくとも今までの様な大外れではなかったが、当たりとはいえない《龍の羽衣》に肩を落とすキュルケ。
ルイズは兎も角として、彼女たちは自前の魔法で空が飛べるのだから当然の反応である。

「シルフィードより大分早く飛べるぞ」
「――嘘ッ!?」

だが、虎蔵の言葉には大きく反応を示した。
タバサも疑うような視線を向けてくる。
幼生体とはいえ、自慢の風竜だ。
その反応は当たり前である。

「ほれ、こないだ禿のおっさんが作ってきた奴あるだろ。あれのもっと凄いのが乗っててだな――」

ルーンによって得た知識を出来るだけ噛み砕いて説明してみるが、虎蔵自身造詣が深い訳ではない。
誰もが疑っている様子だった。

「――――まぁ、アンタが嘘を言うとは思えないけど、流石に俄かには信じられないねぇ」
「だろうな。逆の立場なら俺は信じない」
「――――飛べるようになったら、競争する」

苦笑いして答えるマチルダに、虎蔵も肩を竦める。
高度に発達した科学は魔法と差がないとかなんとかいう言葉があった気がするが、
全くと言って良いほど科学技術の発展が無いこの世界の住人からしてみれば、
ドラゴン以上の速度を出す物など俄かには信じられないのだろう。
モーゼルのフルオート射撃の感想を熱っぽく語っていたマチルダを思い出す。
一方タバサは、何時も通りに少ない言葉の影に微かな対抗心が透けて見える。
虎蔵としても頷いてやりたい所だが――

「燃料がこの世界で手に入るかどうか、だな」
「帰ったら、ミスタ・コルベールに相談してみましょうよ。多分、彼も喜ぶわ」

キュルケの提案に、《エンジン》について熱く語るコルベールを思い出したルイズが面倒臭そうに同意した。


262 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:35:51 ID:UshiMeZN

翌日。
遅めの朝食を貰い、学院に戻る準備をしていた一行の耳に爆発音が届いた。
そしてすぐに外が騒がしくなる。
一行は何事かと慌てて一階へと向かった。

「あ、皆さん。大変です!」
「何事?」
「良くわかりません。でも、ラ・ロシェールの方から爆発音が聞こえて、
 そうしたら今度は何席ものフネが燃えながら落ちてきて――――」

虎蔵たちに気付いたシエスタが事情を説明してくれるが、彼女も軽く混乱しているようで的を射ない。
ラ・ロシェールと言えば、今日はトリステイン艦隊が新生アルビオン艦隊を迎えているはずだが――――

だが次の瞬間、村の広場の方から悲鳴が上がった。
何事かと窓から外を見れば、なんと竜がブレスで村を焼き始めているのだ。

「えッ――嘘――」
「――拙いな。裏口はあるか?」
「あ、はい。勝手口が――――」
「そこから出て、森の中に逃げるんだ。良いね?」

あまりの光景に言葉を失うシエスタたち。
だが、虎蔵とマチルダはいち早く状況を把握し、行動に移った。
全員を強引に窓から引き剥がして、部屋の奥へと押し込む。
そこで脱出経路を聞き出すと、マチルダは真剣な様子でシエスタに言い含める。
その剣幕にシエスタはこくこくと頷き、行動に移った。
恐怖に泣き出す子供達を宥めながら、なんとか裏口へと向かって歩かせる。

「あ、あの――皆さんは逃げないんですか?」
「私達は他の村人を逃がしにいくわ。貴族の勤めを果たすの」
「じゃ、じゃあ私もッ!」

暫くして両親や兄弟を裏口へと押し出したシエスタが、一人戻ってきた。
なんの戦闘力も持たない、普通の少女にしては賞賛に値する度胸だ。
しかし、今はそれほど甘い状況ではない。
窓から覗く限り、積極的に村人を殺そうとはしていないように見えるが、村は次々と燃やされている。

「――――足手まとい」
「安全な所に逃げてなさい。お礼は、学院でまたあの料理を作ってくれれば良いわ」
「――――わかり、ました。皆さんもご無事で」

タバサとキュルケにまでそう言われて、シエスタは悔しそうな表情を見せながらも、素直に家族の後を追った。


263 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:37:10 ID:UshiMeZN
窓から外を見れば、竜騎士達の暴威は更に増していた。
村のあちこちから火の手が上がっている。

「俺が奴らを引き受ける。お前らで村人を助けろ」
「――やれるのかい?相手は空だよ」
「あの位の高さならな」

確かに、虎蔵の驚異的な跳躍力があれば、村に火をつけるために降りて来ている竜騎士達のもとまで飛ぶことは簡単だろう。
ルイズたちが頷き、役割が決定した。
後は実行に移すのみと、自分たちも裏口から外へと飛び出す。

しかし、その一行に陰がさした。
彼らの真上へと一騎の竜騎士が舞い降りてきたためだ。
虎蔵が舌打ちをして、デルフを取り出しながら上を見上げるのだが――――

「見つけたぞ――」
「おいおい、久しぶりの出番かと思ったら――――こいつぁ、一体どういうことだ?」

デルフが場違いに間の抜けた声で疑問を示す。
その竜騎士の正体が、倒した筈の――死んだ筈のワルドであったからだ。


「嘘――――死んだ筈じゃ」

誰ともなく声が漏れる。
当然だ。
彼に虎蔵がトドメをさしたことは、マチルダとタバサが見ている。
そして、その事をルイズもキュルケも聞いていたのだから。
だが、目の前で風竜に跨っているのは、紛れも無くワルドその人である。

「勝手に殺してもらっては困るな。もっとも、随分と酷い目に合わされたが。
 まぁ、地獄から戻ってきたと言うことにでもしておこうか?」
「冗談にしては、笑えないね――――」

ワルドがニヤリと笑みを浮かべる。
顔も声も、紛れも無くジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド、その人であった。
彼の死を見届けた一人であるマチルダが呻く。

「"道化"は止めたからな――――だが、折角の再開だ。状況を説明してやろう」
「そりゃありがたいな」
「新生アルビオンとトリステインは交戦状態に入った。既にトリステイン艦隊は全滅――――勝利は目前といったところか」
「不可侵条約はどうしたんだい。それに、今はラ・ロシェールで式典が――――真逆」

マチルダの問いに、ワルドは一切表情を変えることなく答える。
その言葉から、最悪の展開を予想したマチルダは、あまりの行為に唇を噛んだ。
未だに貴族は嫌いだ――――だが、それ以上に憎むべき行為が行われたのだろう。

「好きに想像したまえ。私には関係の無いことだ」
「裏切った祖国の危機も、新しい親玉の勝利もかい?」
「あぁ。私の目的は唯一つ――――」

そう言ってレイピア状の杖の切っ先を、虎蔵へと向けた。
突きつけられる殺気。
そして、彼から漂うある"匂い"に、虎蔵は舌打ちをする。


264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:37:28 ID:lqgKSpnf
支援

265 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:38:25 ID:UshiMeZN
「使い魔。貴様を倒し、ルイズを取り戻す!」
「取り戻すって――――子爵。いつルイズがアナタの物になったって言うのよ」
「ずっと昔からだ。そうだろう? 私の可愛いルイズ」

キュルケがルイズを庇うように前に出る。
しかし、ワルドは本気の目だった。
裏切り、一度は刃すら向けようとした相手に対して。
まともではない。
ルイズは自らの身体を守るように抱きしめ、思わず一歩下がってしまう。
言いようの無い恐怖をワルドから感じていた。

「――――違う。違うわ。私は貴方の物なんかじゃない。それに、ワルド――――貴方はもう」
「良いんだ、ルイズ。君は騙されているだけだ。私が、必ず君を助け出して見せよう。待っていてくれたまえ」
「ワルド!!」
「――姑息なことだな、使い魔。どんな手でルイズを誑かしたのかは知らんが――――その報いは受けてもらうぞ」

狂っている。
誰しもが感じていた。
ルイズの声すら届いていない。
ルイズの感じていた恐怖が、キュルケ達にも感染していく。

だが――そんな彼女らをよそに、虎蔵は一歩踏み出した。
デルフを肩に担ぐように構え、口の端に笑みを浮かべて。
その笑みの中に、哀れみが含まれている事に気づく者は居なかったが。

「御託は終わりか? こっちは何時でも良いぜ」
「ほう。潔いな」
「あぁ――――どうやら、これは本気で俺のツケらしいからな」

鼻を軽くこする。
嫌な匂いだ、と呟いた声が風に流されて消えた。


266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:39:17 ID:rHW4hGEe
低気圧モード期待支援

267 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:39:52 ID:UshiMeZN
「こいつは任された。そっちは適当に村人を避難させて、安全な所に隠れてろ」
「あ、あぁ――竜騎士相手に隠れる場所があれば良いんだけどねぇ」
「そこは自分で考えるんだな」
「仕方が無い。任されたよ。そっちも、死ぬんじゃないよ――――ほら、行くよ」

四人の中で真っ先に正気を取り戻したマチルダは、そう言ってルイズを引っ張ってその場を離れようとする。
ルイズは不安そうに虎蔵を見るが、一度は勝った相手である。

「虎蔵――――気をつけて」
「あいよ」

一言だけ告げると、マチルダについて行った。
キュルケ、タバサも後に続く。
ワルド以外の竜騎士が心配ではあるが、彼女達なら上手くやってくれることを期待するしかない。
虎蔵は片手で器用にポケットから煙草を取り出し、咥える。
ガスの残りが殆どなくなっているライターで火をつけた。

「意外だな。追いかけるかと思ったぜ」
「ルイズは貴様に騙されているようだからな――――まずは貴様を血祭りに上げて、彼女の目を覚ます」
「その口が言うか、それを」

呆れながら、ふぅっと煙を吐き出す。
完全に"喰われて"しまっているようだ。
棚に上げて、どころの話ではない。

「で、相棒――――あいつぁ、何時の間に敵に回ったんだ?」
「あー、ま、いつの間にかだな」
「ちゃんと答えろよ。それに、どうもおかしな気配だぜ」
「そりゃお前、再生怪人だからだよ」
「はァ? 訳がわからねぇぞ」

肩に担ぐように構えたまま、デルフと問答をする虎蔵に対して、ワルドは竜から地面へと飛び降りた。
虎蔵に魔法を防ぐ手段がある以上、竜で飛び回りながらの攻撃にそれほどの意味は無い。
勿論、接近戦でも圧倒されていたのだが――それをあえて選んできた。

――糞デブが何処まで弄ってるかだな、畜生が――

虎蔵の周囲の空気も変わった。
闘争の、殺し合いの空気だ。
デルフもそれを感じ取り、何も喋らなくなった。

「あの分身の術はどうしたい」
「遍在か? ふん。貴様が気にすることではない」
「さよけ――――んじゃ」
『――――行くぞ!』


268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:41:50 ID:lqgKSpnf
支援

269 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:42:24 ID:UshiMeZN
燃え盛るタルブ村の中を、虎蔵とワルドが縦横無尽に飛び回りながら死闘を演じている頃、
村の上空を二騎の竜騎士が飛んでいた。

「――おかしいな」
「如何した?」

火竜のブレスで村に火をつけていた男が、竜をホバリングさせながら呟く。
ワルドに率いられて、村を焼きに来た竜騎兵は三騎。
非戦闘員しか居ない筈の村を焼くのには過剰すぎる戦力だ。

「火がおさまっている気がするのだが」
「燃やし尽くしたんじゃないか? 森に燃え移らない程度には加減しているしな」

僚友の言葉に、男はふむと頷く。
そもそも彼はこの任務を快く思ってなど居ないのだ。
新生アルビオンとなった最初の戦が条約破りの不意打ちに加え、据えられた隊長は異国人である。
いかに彼――ワルドが高名な風の術者だとしても、納得のいくものではない。
そしてそれは、アルビオンの竜騎士たちにとってほぼ共通の心境であった。
故に、彼以外の二騎も、あまりやる気が無い。

「――――そういう事にしておくか」
「そうしておけ。ふぅ――――全く、気が滅入る。《閃光》の態度を見るに、上からの正式な任務とも思えんしな」
「確かに。だが――――逆らうわけにも、な」

男はため息をついて、無傷の建物へ向けて火竜のブレスを叩き込む。
比較的大きい民家のようだったが、これだけの時間がたてば避難もすんでいることだろう。
果たして自分は、こんな事をするために軍人になったのだったかと自問自答すら始めようとしたところに、
もう一人の僚友が慌てた様子で飛んできた。

「おい、おかしな事になってきたぞ。隊長――《閃光》が平民相手に、竜から降りて戦い始めた」
「は? 何を言っているんだ、お前は――だいたい、平民相手に"戦い"になどなるものか」

そうだ。
ラインですら余程戦いなれた傭兵でもない限りサシで勝つことは難しいのだ。
こんな片田舎に、スクウェアと"戦える"平民が居るはずが無い。
起こるとすれば、それは虐殺に過ぎない。

「いや、なんと言うか――見た目は平民なんだが、《閃光》と渡り合っている」
「馬鹿な――――」

絶句する竜騎士。
だが、確かにワルドの風竜が見えない。
それほど大きな村ではないのだから、空に居れば絶対に目に入るはずなのに、だ。

「まったく勝手なことを。案内してくれ――――場合によっては、加勢するぞ」
「分かった。こっちだ」


270 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:43:37 ID:UshiMeZN
村の外れでは激しい剣戟の音が響き渡っていた。
村人はもはや一人も見当たらない。
マチルダたちが上手く避難させたのだろう。

「――ちッ!」

舌打ち。
馬によって強化処理を施されたワルドの一撃は重い。
デルフで受け止め、ワルド自身を蹴り飛ばそうとするが、彼はギリギリのタイミングで後ろに飛ぶ。
咥えていたタバコは既に落としている。
思った以上に激しい戦闘になっていた。

「《ウインド・ブレイク》!」
「――哈ッ!」

放たれる風。
袖から数珠を引っ張り出して、それを防ぐ。
ワルドは既に移動している。

「相棒、上だ!」
「っと――随分と速くなったもんだな」

叩きつけられる殺気に、バックステップでその場を離れる。
今まで立っていた所に、レイピアを突き立てるように着地するワルド。
馬に随分と弄られたようで、驚くほど身体能力が上がっている。

「如何した、使い魔。遍在は? 雷撃は? 遠慮などすることは無いぞ」
「言うじゃねぇか――」

ワルドの上から見る態度に、頬を引きつらせる虎蔵。
元々懐の人タイプではない。
あっと言う間に額に青筋を浮かべた。

「おっ、良いね。相棒。やる気になってきたじゃねぇか!」

デルフの軽口に答える事もなく、低空を滑るようにワルドに肉薄して切りかかる。
レイピアを《エア・ニードル》で強化して鍔競りあうワルド。
しかし、流石に膂力では虎蔵に分がある。
じりじりとレイピアが押されていく。

「ちッ――――流石に、やる!」

身体を回すようにしてデルフを受け流し、即座に次の魔法を詠唱する。
一方、虎蔵も左手で印を結ぶ。

「我、雷牙雷母の威声を以て五行六甲の兵を成す!」

互いにバックステップで最適の距離を取った。
その間は10メートルほど。

「千邪斬断万精駆逐電威雷動便驚人――――起風、発雷ッ!!」
「――《ライトニング・クラウド》!」


271 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:44:52 ID:UshiMeZN
ワルドの杖から伸びる稲妻。
虎蔵の掌から放電しながら伸びる東洋竜。
互いがぶつかり合い、大爆発を起こす。

「――魔法の威力も上がっているのか」

並大抵の魔法ならば飲み込むつもりだったが、相殺までは行かずとも殆どを凌がれた。
油断無くデルフを構えながらワルドの気配を探る。
しかしその瞬間、突如として周囲の民家の屋根や木の上に気配。そして殺気。
ワルドの遍在が身を潜めていたのだ!

彼らは詠唱を既に終えている。
虎蔵に向けて突きつけたレイピアの先端に圧縮された空気。
待ち伏せだ。

「相棒!」
「――ちぃッ!」

『エア・ハンマー!!!!』

周囲四方向から、空気の槌が放たれた。
回避も防御も間に合わない。

爆音が響き渡った。


「ふふ、ふふふふ――――ははっ、はははははっ!!」

思わず哄笑が漏れる。
最高の気分だった。

――倒した、倒したぞ! 伝説の使い魔を倒した! これでルイズも――

風系統の術者が最強をアピールする際の根拠の一つに、回避の難しさが上げられる。
火、水、土。
それらの系統の主たる攻撃魔法がどれもが可視攻撃であるのに対して、風系統だけが異なる。
《エア・ハンマー》
不可視である上に、面の攻撃だ。
これを四方から取り囲んで放った。
それも、上に逃げられないように高い所から斜めに叩きつけるようにだ。
防ぐことも、避けることも出来まい。

爆風によって巻き上げられた土煙。
ワルドは離れた所から、腕を組んでそれを眺めていた。
煙が晴れれば、其処に襤褸屑のようになった虎蔵が居ることを確信している。
しかし――――

「――ッ!」

ぞくり。
背筋に薄ら寒い物を感じ、思わず身構える。
瞬間――爆風が吹き荒れ、土煙を一気に吹き飛ばした。

――――拙い、拙い、拙い、拙い!!!!

ワルドに僅かに残された人間としての本能が危機を告げている。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:45:31 ID:BzEzR80W
支援

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:47:56 ID:HJeJy0Xy
ああ・・・低気圧だ・・・支援

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:48:18 ID:n0nj3ep9
支援
ああ……確かに回避が難しい

275 :宵闇の使い魔:2007/10/08(月) 23:48:29 ID:UshiMeZN
爆風の中心地に、人が立っていた。
襤褸屑どころか、しっかりと二本の足で。

眼帯に隠されていた筈の右目がグロテスクに肥大化している。
右腕全体に暴風が纏わりつき、手首から先は化け物の如き鋭い爪に変わっている。
そして何より、全身に鋭い風を――圧倒的な存在感、圧倒的な気配を纏っている。

あれは何だ。
人ではない。
人が御せるモノである筈がない。

「クカカカカッ! 随分と調子に乗ってくれたなぁッ!」

その存在は――虎蔵は、鋭い犬歯が見える獰猛な笑みを浮かべ――――
ワルドへ死を宣告した。

-------------------------------
以上、第拾玖話でした。
次回、低気圧モードで大暴れです。
今回みたいに時間は掛からないはず……

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:48:53 ID:WfvVbgkE
ワルドって虎蔵相手にするには致命的に相性悪いよね支援

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:49:31 ID:BzEzR80W
低気圧モードキタ━(;´Д`) ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)´,_ゝ`)・A・)・_ゝ・)━!!!

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:50:49 ID:N2i6/154
無印ガンパレはアニメも結構好きだったな

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:51:36 ID:rHW4hGEe
乙っしたー。八房画調で脳内再生されるから困る。いやすげえ楽しいがwww

>>276
風雷使いとしては虎蔵の方が圧倒的に上だもんな。
デブみたいに相克を理由にできないし、悪ドマジ涙目www

280 :ZEROMEGA:2007/10/08(月) 23:52:39 ID:kS+Xb4j6
宵闇さん、GJ!

来た来た来た、低気圧モオオオオド!
次回、低気圧袋から放たれる低気圧ファイアーが炸裂するに違いない!
と、嫌な方向に期待を膨らまして見たり。

そして、ついでに投下を予約させていただきます!


281 :278:2007/10/08(月) 23:52:47 ID:N2i6/154
しまったりロードし忘れたorz
宵闇さんGJです。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:56:05 ID:a0QuhRa/
>>165
ここで名前ネタで零式艦戦ではなく四式戦持ってくるかもしれない
まあ作中の誰も名前分からなさそうだが

283 :ZEROMEGA(1/7):2007/10/08(月) 23:58:31 ID:kS+Xb4j6

上空から大地にたどり着くまでの僅かな時間、五宇はヘルメットのセンサーを使って敵の数と武器を調べ上げた。
敵性体の数は八名。
これはウエストウッド村に残っていた足跡の数と一致する。
敵の中で火器と思われる武器を所持しているものは五名。
その内、先ほどの対空放火で東亜重工製のバトルスーツに損害を与えられると判明したもの三名。

この三名が真っ先に死んだ。

自分らの背後に何かが着地したと気付いて振り返った瞬間、珪素生物たちは弾体加速装置の洗礼を浴びた。
対人モードの弾丸が駆除系の外殻に弾かれた教訓を生かし、対機甲モードに設定した弾を眼球に打ち込む。
三体のケイ素生物が眼窩から血と脳のペーストを吹き出しながら、仰向けに倒れた。

【【貴様っ!!】】

後方に控えていた二体の大柄な珪素生物が猛烈な速さで五宇に襲いかかった。
凶悪なスピードで回転する二種類の武器、螺旋槍と鋸刃剣が前後から迫り来る。
完全に挟み込まれる前に自分から前方へ踏み込んだ。
顔面目掛けて突き出された螺旋槍を弾体加速装置の至近距離射撃で弾く。
よろけた相手の顔を狙って左手に握った武器、超硬質素材の戦闘斧を振るった。


284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:04:42 ID:0WpPUL5e
宵闇GJ!
やっぱり虎蔵は俺Tueeee!が似合うなあ……いや勿論いい意味で。
しかしあれだな、生身のポテンシャルとしては虎蔵がおそらく上。
ライトニングクラウドを撃っても自身がビリビリする人なんでほぼ無効。
風で戦おうにももはや自身が一つの巨大な風である低気圧モード入ったので多分無理。
……頑張れワルド。いい感じに散ってくれ。
そして支援

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:08:09 ID:DP1s7V9t
低気圧モードは手加減出来ないから楽しみだww

286 :ZEROMEGA:2007/10/09(火) 00:12:01 ID:MxKgYrMf

ごめんなさい。
ちょっとPCの調子が悪いので、再起動をかけてきます。
5,6ほどで復帰しますので、もう少しお待ちください(伏)

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:15:01 ID:10QDAyl6
乙ー。

いい感じに引っ掻き回してくれそうなキャラで思いついたのがテイルズの
子安大佐殿だったが、あのキャラが掴みきれねぇ。

288 :代理人:2007/10/09(火) 00:20:59 ID:G0OWE94c
ソーサリー・ゼロの人の代理投稿を受任した!

ZEROMEGAの人は再起動いけるのかな?

289 :ZEROMEGA:2007/10/09(火) 00:21:59 ID:MxKgYrMf
うう、なんだかPCの調子がえらく悪いです。
何時復帰できるか分かりません。
他に投下したい方がいらしたら、先に投下してください。

290 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:22:51 ID:G0OWE94c
ではソーサリー・ゼロの代理行きます。

291 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:23:05 ID:G0OWE94c
二〇九
 
 君たちの乗る貨客船『ウィップアーウィル』号は、無事に反乱軍の支配下にあるスカボロー港に到着する。
 再び傭兵どもと顔を合わせるのを避けるため、急いで下船して港町に入った君たちは、そこで衝撃的なものを目にする。
 広場の中心に大きな絞首台が設けられ、そこには五つの死体が吊り下げられているのだ。
 死体はいずれも腐りかかっており、烏にでもついばまれたのだろうか、空ろな眼窩でこちらを見つめている。
「なんてひどい事を…」と、
ルイズが両手で口を押さえ、消え入るような声で言う。
 ギーシュは死体をじっと見つめ、憤懣やるかたない口調で小さく漏らす。
「きっと、反乱軍の奴らの仕業だ。あれは王党派の兵士だろう」と。
 これは、アルビオンに足を踏み入れた者たちに対する反乱軍の警告か、と君は考える。
 王党派はこれらのさらし者たちのように、死をもって処されるとの警告だ!
 よく眼をこらすと、どの死体も首からなにか文字の書かれた看板を提げている。
 ルイズは絞首台を正視しようとしないため、君は、ギーシュに看板の文字を読んでくれるよう頼む。
「ええと、『私は、腐敗したテューダー家の手先として愛国者を虐殺し、国民から不当な搾取を行ったことを懺悔します。ブランシュ子爵』
…貴族になんてことを!」
 読み終えたギーシュが怒りの叫びをあげようとするので、君は慌てて彼の口を塞ぐ。
 ここは反乱軍が支配する街であり、周囲を兵士が巡回しているのだから、もしも不用意な発言を聞きつけられてしまえば、
今度は君たちがあの絞首台に吊り下げられることになりかねない。
 君は、ルイズとギーシュを追い立てるようにして、街外れへと向かう。
初めて、人間の残虐さを目の当たりにしたであろうルイズは、動揺を隠せず、
「どうして、どうしてあんな事をするの?殺すだけでもひどいのに、あんな風にさらし者にするなんて…」と、
うわごとのようにつぶやく。
「反乱軍は貴族の心を失った、無頼の徒だ!」
 ギーシュは吐き捨てる。
「互いに名誉を重んじ、捕虜にした貴族は丁重に扱うのが戦争というものなのに、盗人のように縛り首にするとは!
父上があれを見たら、アルビオンは堕落したと、さぞかし嘆かれることだろう」
 彼が父親たちから聞かされてきた戦争は、もっとのどかなものらしい!
 君の居た≪旧世界≫では、四年ごとに王から王へと回された≪諸王の冠≫の謎めいた力のおかげで大きな戦争は起こらぬようになって久しいが、
それでも、国境を巡っての小競り合いや、ゴブリンやオークの集団による襲撃は日常茶飯事であり、兵士ではない君でも、
戦争がどのようなものかは知っている。
 炎と死、略奪と強姦がすべてであり、そこでは名誉や栄光などとるに足らぬものなのだ。
 ルイズとギーシュは、いまだあの衝撃から立ち直っていないように見える。
 君はふたりの同行者のほうを向き、言葉をかけることにする。
 なんと言う?
 
 怖くなったのならラ・ロシェールに引き返すか?・一六へ
 心配するな、ふたりとも守ってやろう・一二七へ



292 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:23:17 ID:G0OWE94c
一六
 
「ば、ば、ばかにしないでよ!誰が怖がってるんですって!?」
 ルイズは表情を一変させ、顔を真っ赤にして怒鳴る。
「わたしはあのとき、あんたの力になってあげるって言ったのよ。貴族に二言はないわ!それに、あんたは私の使い魔!あんたひとりで、
勝手に動いちゃ駄目なんだからね!」
 続いて、ギーシュが
「ぼくも、卑劣な反乱軍どもなど怖くもなんともない!貴族の高貴な精神を踏みにじる奴らが許せないだけだ!」と言う。
 ふたりとも空元気を出しているだけのようだが、萎縮したままでいるよりはよほどましだろう。
 君は笑って、それなら心配ないようだなと言い、街外れへと進む。二一七へ。



293 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:23:32 ID:G0OWE94c
二一七
 
 君たちは街を出て、リビングストン男爵領―――街道沿いに、北西へ徒歩で三日ほど歩いたところに存在する―――を目指す。
 途中のの木陰に物乞いが座り込んでいて、君たちの存在に気づくと施しを求めてくる。
 物乞いは、ぼろきれに身を包んだ痩せ細った男であり、両目を包帯で隠しているところを見ると、戦傷者なのかもしれない。
 ルイズは君とギーシュに、
「かわいそうに…金貨一枚だけ、いいでしょ?」と小声で言うが、
ギーシュは
「構わないほうがいい、先を急ごう。…反乱軍の密偵ということもありうる」と言う。
 物乞いに金貨を一枚、与えてやるか(一五二へ)?
 それとも、施しなど偽善にすぎぬと無視して進むか(三一九へ)?



294 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:23:52 ID:G0OWE94c
一五二
 
 ルイズは金貨を一枚、物乞いに施すという。
 貴族である彼女のことだから、距離をおいて投げ与えるのだろうと思ったが(貴族ではない君でもそうするところだ)、
ルイズは物乞いのほうに歩み寄るとしゃがみこみ、金貨を手渡しにする。
「お、おありがとうござい、お嬢様」
 このような対応に慣れておらぬ物乞いは当惑した調子で言い、金貨を指で撫でると
「すげえ、エキュー金貨だ!」と興奮し、
「俺みてえな眼の見えねえ哀れな物乞いに、こんなに気前よくしてくれるなんて!なにか礼はできねえか?」と言う。
 君は物乞いに質問してよい。
 リビングストン男爵について知っていることはないかと尋ねるか(二九五へ)?
 空を飛ぶ大蛇について聞いたことはないかと尋ねるか(三一五へ)?
 それとも、なぜ物乞いになったのかと質問するか(二八五へ)?


295 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:24:04 ID:G0OWE94c
二九五
 
「あんたたち、男爵様のお知り合いかね?」と物乞いが尋ね返してくるので、
君は、自分たちはリビングストン男爵の親戚筋にあたるトリステイン貴族の一行であり、内乱で音信不通になった男爵の安否を求めて、
このアルビオンまでやって来たのだ、と作り話をする。
「男爵様はお屋敷にはいねえよ、王党派についちまったんでな」
 物乞いは大きく溜息をつきつつ語る。
「男爵様は『新しい魔法を創り出す』なんて夢みてえなことの研究に夢中で、政治だの戦争だのにはなんの興味もお持ちじゃなかったんだ。
この忌々しい内乱が始まっても、しばらくは中立を保っていたんだが、ある日、反乱軍からの使いが押しかけてきて、≪レコン・キスタ≫支持を
表明しねえと不幸なことになるだろう、とかぬかしやがったそうだ。その使いの者は、男爵様の研究も、時間の無駄だとばかにしやがったらしい。
男爵様は脅しをかけられ、研究をばかにされたことを、たいそうお怒りになったみてえでな。その日のうちに、自分は王党派につくと宣言しなさったんだ」
 物乞いは包帯に覆われた眼を、両手で押さえる。
「その結果がこれよ。お屋敷は三日もしねえうちに反乱軍の焼き討ちにあい、庭師だった俺は、両目を焼かれて物乞いにおちぶれちまった。
男爵様はなんとか落ち延びたらしいが、どこにおられるかまではわからねえ。他の王党派と合流なさったんじゃねえかな」
 有益な情報を得て、君は男に礼を言う。
 リビングストン男爵と会うには、両軍のせめぎあう前線を突破して、王党派が保持している地域まで行かねばならないようだ。
 続いて、空飛ぶ大蛇について知らぬかと尋ねるか(三一五へ)、それとも別れを告げて先へ進むか(九七へ)?



296 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:24:17 ID:G0OWE94c
三一五
 
「そんな化け物は、見たことも聞いたこともねえなあ。もっとも、もう見ることはできねえんだが」
 物乞いは笑って首を振る。
「いまのアルビオンでいちばん恐ろしい化け物は、≪レコン・キスタ≫の頭領、クロムウェルさ。奴はこの国を人殺しの傭兵どもで溢れかえらせ、
王党派をかたっぱしから処刑しているんだ。以前はまだましだったんだが、ここ一ヶ月ほどで急にやり口がひどくなりやがった!悪魔でもとり憑いたんだろうよ!」
 反乱軍とクロムウェルに対する罵詈雑言を言い散らす物乞いに礼を述べ、君たちは先を急ぐ。九七へ。


297 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:24:34 ID:G0OWE94c
九七
 
 別れぎわに、物乞いは君たちの無事を祈ってくれる。
 強運点一を加えてよい。
 
 どの方向へ向かう?
 リビングストン男爵領のある北西か(三一〇へ)、それとも王党派と反乱軍が交戦しているであろう東か(一一八へ)?



298 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:25:08 ID:G0OWE94c
今回はここまでです。
ここで道を間違えたら、どうなっても知りませんからね。

==========


代理終了した

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:27:28 ID:h0sYOomZ
宵闇>>低気圧モード発動
ダイス・ロールする前に片付けちゃわないと、拙いですよー。色々とww

まぁ、ああなった虎の字とタメ張れるのは馬だけか

300 :ZEROMEGA(1/7):2007/10/09(火) 00:34:32 ID:MxKgYrMf
ソーサリーの代理人さん、お疲れ様でした。
ルイズたちの戦争に関するカルチャーショックを書いた作品は少なかったかも。
こう言う着眼点の違いがあるから、SSって面白いなぁ。

さて、PCが復活したところで
>>283の続きを投下させていただきます。


301 :ソーサリー・ゼロの代理人:2007/10/09(火) 00:36:08 ID:G0OWE94c
では支援だ!

302 :ZEROMEGA(2/7):2007/10/09(火) 00:37:08 ID:MxKgYrMf
>>283より

珪素生物は片腕を上げて、五宇の攻撃から頭を庇おうとした。
その判断は決して間違いではなかった。
駆除系に及ばないとは言え、珪素生物の外殻は鋼鉄よりも遥かに硬く、ラインクラス以下の魔法では傷一つ付けることもできない。
だが、珪素生物は知らなかった。

丁五宇は同じ合成人間である庚造一の4000XLのような長距離砲を持っていない。
壬二銖のような強力な内蔵火器も備えていない。
しかし、それは五宇の戦闘能力が他の合成人間に劣っていることを意味しない。
五宇は合成人間の中でも近接白兵戦に特化したタイプとして開発された。
火器の装備は決して多くないが、その純粋な筋力(パワー)は兄弟たちの追随を許さない!

戦闘斧の刃は一撃で珪素生物の腕を叩き切り、死人のように青白い頭蓋骨を叩き割り、脊髄を一気に腰の辺りまで縦に切り裂いた。
ヘルメットの疑似視界の片隅にある小さなウィンドゥにもう一体の珪素生物が鋸状の大剣を振りかざして近寄って来るのが見えた。
躊躇いなく敵の体に深く食い込んだ斧を手放し、腰をかがめる。
上から振り下ろされた剣が火花を散らしながらヘルメットを擦り、仲間の死骸に食い込む。
入れ違いに下から跳ね上がった五宇の回し蹴りが敵の腹を捉える。
敵の身体がくの字に折れ曲がり、破裂した内臓が口からしぶく。


303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:37:10 ID:JXyG/pV2
低気圧モードか……ああ、タルブ一帯吹き飛ぶかな
相州草薙使わなけりゃ大丈夫か?

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:37:19 ID:G0OWE94c
支援

305 :ZEROMEGA(3/7):2007/10/09(火) 00:38:39 ID:MxKgYrMf

ここまでの時間、僅か一秒足らず。
一呼吸分にも満たない時間の内に四体の珪素生物が死に一体が重傷を負った。
崖と森の境目に陣取って五宇を待ち伏せしていた二体の珪素生物は青年が仲間を蹴り飛ばしたのを見て、すかさず彼にワイヤーガンの銃口を向けた。

崖を一息に駆け上がったタイラーの重二輪がその二体を背後から奇襲した。

重二輪の車体の先から巨大な矢尻型の衝突角が飛び出し、珪素生物の一体を隠れていた樹木もろとも貫いた。
前輪を右向きに回転させ、後輪を左向きに回転させる。
超信地旋回!
残りの一体は慌ててタイラーに武器を向けたが、もう全てが手遅れだった。
ワイヤーガンから放たれたアンカーは空しく誰もいない空間を貫き、代わりに重二輪の前から突き出した激震衝突角が珪素生物の腹部を薙ぎ払った。
超振動を宿す刃に触れた珪素生物の身体は真っ白な火花を吹き上げ、真っ二つになりながら崖の下に姿を消した。

タイラーが二体の珪素生物たちを葬っている間に、五宇は地面に倒れた自分の敵に飛び掛った。
回転鋸を持った腕を掴むと渾身の力を篭めて、まだ猛回転を続けている兇器をその持ち主の首に押し付ける。
昆虫の鳴き声のような甲高いな悲鳴が上がり、吹き上がる血飛沫が五宇のヘルメットの視界を真っ赤に染めた。


306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:39:03 ID:G0OWE94c
支援


307 :ZEROMEGA(4/7):2007/10/09(火) 00:40:53 ID:MxKgYrMf

青白い首がごろりと地面に転がる。
ヘルメットの返り血を拭いつつ振り返ろうとしたその時、

【―――そこまでだっ!!】

五宇は弾体加速装置を構えようとした姿勢のまま凍りついた。
ヘルメットをつけた首をだけをきっちり十五度だけ動かし、声がした方向に顔を向ける。
山羊の頭蓋骨の形をした仮面を被った男がティファニアの身体をぶら下げながら、五宇に憎憎しげな視線を投げかけていた。

【……土くれから生まれた木偶人形の分際で! よくも貴重な殉教者を七名も殺してくれたな。だが、貴様の蛮勇もこれまでだ。主の身を案じるのなら、その武器を降ろして大人しくしていろ】

その男、珪素生物のリーダーはティファニアを釣り下げていた触手の一本を解くと、その先端を少女の襟元に挿し込んだ。
ティファニアは首を左右に振って必死に嫌がった。
しかし、触手はハーフエルフの少女の豊満な果実の隙間を潜り抜け、すべすべした腹の上を通り過ぎ、なおも下へと降ろうとする。
五宇は―――

「それはこちらの台詞だ。射ち殺されたくなかったら、今から三つ数えるうちにテファを降ろせ。その子に何か危害を加えようとした場合は即座に射殺する!」

一瞬の躊躇もなく、弾体加速装置を珪素生物のリーダーの額に向けた。


308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:42:36 ID:G0OWE94c
支援

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:43:30 ID:anGLg9wy
( ゜∀゜)o彡○下!はいっちゃらめぇ! 支援

310 :ZEROMEGA(5/7):2007/10/09(火) 00:43:47 ID:MxKgYrMf

珪素生物は鼻を鳴らして、ティファニアの服を引き裂いた。
乳房が激しく震えながら零れ落ち、瑞々しい裸体が冷たい外気に曝される。
少女の白い肌は恥ずかしさのあまり薄紅色に染まった。
目の端にうっすらと涙の粒が浮かび上がる。

「三っ!」

警告するように五宇が声を張り上げた。
弾体加速装置の引き金はすでに限界まで引き絞っている。
あと一ミリグラムにも満たない力で、極超音速の弾丸を敵の脳目掛けて解き放つことができる。
しかし、まだだ。攻勢に出るのはまだ早い。
触手の一本がティファニアの腰に巻きついている。
あれにほんの少しでも力が加われば、少女の身体は小枝よりも容易く折れてしまうだろう。

【……殺さずとも、身体の一部だけを千切り取ることもできるのだぞ】

触手がティファニアの乳房に巻きついた。
少女の果実の柔らかさを青年に見せつけるように何度も揉みしだく。
口を塞ぐ触手の下でティファニアがくぐもった悲鳴を上げた。

「二っ!!」

五宇の手の中で銃身が背筋が寒くなるような音を立てて軋んだ。
一撃で敵を仕留めるために、弾体加速装置の射出力を最大に設定!
マナーモードを解除!
もし、最後のカウントが終った瞬間にやつがまだティファニアを開放しなかった時は、
その時は!


311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:45:07 ID:anGLg9wy
支援

312 :ZEROMEGA(6/7):2007/10/09(火) 00:48:17 ID:MxKgYrMf

【はったりは通じないか。どうやら、貴様は交渉というものが分かっているようだな……】

五宇が最後の数字を口にする前に、珪素生物のリーダーが深々と溜息をついた。
そしてティファニアの胸に巻きつけていた触手を解き、彼女の口の中に押し込んだ触手を引き抜いた。
ティファニアは激しく咳き込みながら空気を吸い込み、

「ゴウさん……」
「テファ、大丈夫か?」

それはほんの一瞬の出来事だった。
涙に濡れたティファニアの声を聞いた瞬間、五宇は眼前の敵のことを忘れた。
銃口が僅かに敵の急所から逸れ、引き金にかけた指から微かに力が抜けた。
司祭服の珪素生物はその隙を見逃さなかった。
長い触手が翻り、山羊の仮面を引き剥がす。
頭蓋骨の仮面の下から現れたのは人間の髑髏によく似た顔。
ただし、左側の顔面には眼窩のような穴が三つ空いている。
その穴が突然火を噴いたかと思うと、三つの穴から三個の小型ミサイルが飛び出した。



313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:48:49 ID:anGLg9wy
支援

314 :ZEROMEGA(7/7):2007/10/09(火) 00:52:33 ID:MxKgYrMf

ミサイル発射音を耳にして、やっとティファニアを開放したのが敵の策略であることを悟った。
油断が生み出したコンマ一秒にも満たない遅れ。
たが刹那を奪い合う実戦においてその遅延こそが致命的だった。
五宇は右側へと身を投げ出すように跳んだ。
同じことだった。右へ逃げようが、左へ逃げようが亜音速で飛んでくるミサイルから近距離で身をかわす術など存在しない。
オレンジ色の火の玉が森の木々を飲み込み、爆音と衝撃波がティファニアの悲鳴を圧倒して青年の姿を覆い隠した。


315 :ZEROMEGA:2007/10/09(火) 00:55:06 ID:MxKgYrMf
というわけで、投下終了。
ついでに人物紹介!!

【触手珪素さん】

BLAME!単行本九巻にて登場。
よりにもよって、サナカンとシボさんに触手を振るった蛮勇の人。
残念ながら相手が相手なので、えろえろな展開になる前にあっという間に昇天。
(彼らの場合、カオスに還ったというべきか)
個性抜群の姿をしているはずなのに、
相棒の巨大珪素があまりインパクトのでかいやつだったため、
影が薄くなってしまった不遇の人(珪素)でもある。


316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 00:57:55 ID:Fp548lid
薔薇乙女を見るまでは眠れない!支援

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:06:34 ID:2AUZnDXC
五宇ー! このどじっ子めー!

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:21:27 ID:wETeR5ho
さってっと、久々ですが道は空いてるかな?
本編の幕間をさらっと書いたぜ

319 :ゼロの登竜門 幕間 その1 ◆XbsuTVXSSo :2007/10/09(火) 01:27:46 ID:wETeR5ho
ルイズ、キュルケ、タバサの三名はオールド・オスマンに報告をする。
そして丁度学園長室にいたコルベールも一緒に聞くことにするらしい。
「ふむ、まさかミス・ロングビルがフーケだったとは……。最初から学院に潜り込むつもりだったんじゃな」
「いったい何処で採用されたんですか?」
「街の居酒屋じゃ。美人だったものでなんの疑いもせず秘書に採用してしまった」
ミス・ロングビルがフーケだったことを伝えると、オスマン氏はそんなことをのたまった。
その後いくつかオスマンとコルベールが言葉を交わす。三人はダメな大人の一面を垣間見た気がした。
三人のそんな視線に気付いたのか、二人はコホンと咳払いをして話題を変える。
「さてと、君達はよくぞフーケを捕らえ、『破壊の小箱』を取り返してきた。これは大変名誉なことである」
そう、さまざまな貴族の屋敷に忍び込み、お宝を易々と盗み出していたフーケを捕らえたのだ。
三人は恭しく礼をする。
「フーケは城の衛士へ引き渡した。破壊の小箱は無事に戻ってきた。一件落着じゃ」
そう言ってオスマンは机の上に置いた小箱を、袋の上からポンポンと叩いた。
「君達の『シュヴァリエ』の爵位申請を宮廷に出して置いた。追って沙汰があるじゃろう。ミス・タバサはすでにその爵位を持っているから精霊勲章の授与を申請しておいた」
オスマンのその言葉に三人の顔が輝いた。
といっても、タバサの表情は相変わらずだったが。
「本当ですか?」
「本当じゃとも。いいんじゃよ、お主らはそれくらいのことをしたのじゃから」
キュルケの言葉に、オスマンは孫を見るような笑みでそう返した。
そして話題を変える。
「さて。今日の夜はフリッグの舞踏会じゃ。破壊の小箱の憂いもなくなったことだし、予定通り執り行う」
オスマンの言葉にキュルケの顔がぱっと輝いた。
フーケの騒ぎですっかり忘れていたようだ。
「ほっほっほ、今日の舞踏会の主役は君達じゃ。用意をしておきたまえ。せいぜい着飾るのじゃぞ」
三人は一礼してドアへと向かう。
キュルケがドアを開いて外へと出る、その時ルイズがピタリと立ち止まった。
「ルイズ?」
「気にしないで、わたしはもうちょっと話すことあるから」
怪訝そうにするキュルケだったが、強いて追及することでもなく、先に歩くタバサへ付いて階下へと消えた。
ルイズはドアを閉め、二人へと向き直る。
「何か……聞きたいことがありそうじゃな」
オスマンのその言葉にこくりと頷いて、コツコツと歩いて元の位置に戻った。
「その……破壊の小箱のことなんですけど……いったい何処で?」
「……なぜそのようなことを気にする?」
オスマンの質問返しにルイズはしばし沈黙する。そして怒られる事を承知で告白した。
「その小箱は、キングが使うことが出来たのです」
「キング?」
コルベールの言葉に「わたしの使い魔です」と答えた。
「その小箱を使った途端、キングは、白い閃光を放ちました。閃光はフーケの数十メイルもあろうかというゴーレムの胴体を跡形もなく消し飛ばしたのです」
その証言にコルベールは目を輝かせる。そしてオスマンは袋の中から小箱を一つ取りだして、起動させる。
ピンポン、と音がしてアナウンスが。
「………このことは他言無用じゃよ? お主らが信頼できる者として話す」
オスマンが二人へ順繰りに視線を向けると、両名ともこくりと頷いた。
「まず、ミス・ヴァリエールの使い魔、キングが使うことが出来た理由はその使い魔のルーンが理由じゃろう」
「使い魔のルーン?」
疑問符を頭に浮かべながら呟いたルイズへ、オスマンはコルベールへ指示する。
コルベールはそれに答え、その手に持った本を開いた。
そして、ルイズがそれに目を落とす。


320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:27:57 ID:+CpVn9X9
支援いたす


321 :ゼロの登竜門 幕間 その1 ◆XbsuTVXSSo :2007/10/09(火) 01:30:01 ID:wETeR5ho
「ミョズニトニルン。始祖ブリミルが従えていたという伝説の使い魔のルーン。キングのルーンはそれとまったく同一のモノだったのです」
タマゴにはルーンが刻まれていなかった、その為コルベールは生まれたら連絡するようにルイズに伝えたのだ。
彼がキングのルーンを確認したのは、ギーシュが気絶したその後のことである。
「珍しいルーンだと思い調べてみたのですが記述がまったく見あたらず、ここまで遡ってやっと……」
コルベールがそう言うが、ルイズはじっとその本の記述を見つめていた。
「なんでも、あらゆるマジックアイテムを扱うことが出来たそうじゃ。小箱を使うことが出来たのもそれが理由じゃろう」
オスマンのその言葉にルイズは本から顔を上げる。
「マジックアイテム? では小箱はやはりマジックアイテムなのですか?」
「それはわからんのじゃ。なにせわしがどんな魔法をかけても小箱はウンともスンとも言わんのじゃからの。マジックアイテムならば魔法をかければ何らかの反応が返るはずなんじゃが……」
「ポケモン……」
「?」
ルイズの呟きに二人は首を傾げた。
「ポケモン、と言う単語に心当たりは?」
その言葉に、オスマンはもう一度小箱を起動させ、アナウンスが流れる。
「この言葉じゃな。あいにくわからん……小箱を預かった少年も詳しい話はしてくれなかったしの……」
「少年?」
オスマンはこくりと頷いて、語り出した。
「今から……そう、三十年前になるか。三十年前、森を散策していたときワイバーンに襲われた。そこを救ってくれた少年が、小箱を預けたのじゃよ」
「あずけた? なぜです」
「それは……皆目検討も付かん。紺色の……見たこともない美しいドラゴンに乗った少年じゃった。珍しい黒髪をしておったよ」
二人とも、黙って聞く。
「他にも何人かそのドラゴンに乗っておった。その内の一人は……そう、ミス・ヴァリエール。君と同じような髪をしておった」
「わたしと同じ……ですか」
「うむ。何人乗っていたかはなにぶん昔のことなので思い出せないが……四人くらいは乗っていたかのう……」
「それで……彼は他には何か?」
「…………そうじゃな、乗り合わせた少女が彼に耳打ちをして袋を彼に渡したんじゃ。彼は背負っていたカバンから小箱をいくつか袋の中に入れた。その時に言った言葉が……」
そこで一旦区切って、オスマンはお茶を一口飲んだ。
「そこで彼は「これは『破壊の小箱』です。何も言わずに預かっていて欲しい」と言ったんじゃ……彼らとはそれっきりじゃ、今回盗まれるまでとんと忘れておった」
「そう…………ですか」
「命の恩人の頼みとあらば断ることも出来なくてのう。彼は「使い道がわかれば使っても構わない」と言ったんじゃがあいにく使い方がわからなかったのでな。ずいぶんお蔵入りしておったんじゃよ」
ルイズはオスマンの目を見るが、ただじっと見つめ返されるだけ、これ以上話す事は無さそうだ。
「わかりました……失礼します」
ぺこりと一礼してルイズは踵を返す。
カチャリとドアを開けて外に出て、ぱたんと閉めた。
そして学園長室にはオスマンとコルベールが残される。

322 :ゼロの登竜門 幕間 その1 ◆XbsuTVXSSo :2007/10/09(火) 01:32:34 ID:wETeR5ho

「あの、オールド・オs「実はのう、コルベール君」
しばしの沈黙の後、コルベールが発言したがオスマンがソレを遮るように語り出した。
「なんでしょう」
「ミス・ヴァリエールに伝えておらぬ事がいくつかあるんじゃよ」
「いくつか…………ですか」
「実はその時、少年はドラゴンに乗っていただけではなく、淡い緑色の、不思議な生き物をも従えておったのじゃ」
「緑色の……」
「彼らの周囲を飛び回っておった。常に動き回っていたためハッキリとした姿は捉えられなんだが……これくらいじゃったかな」
そう言ってオスマンは両手でその大きさを説明する。
「だいたい……70サントかそれぐらいですか」
「うむ、その後さまざまな事典で調べはしたが全くもって調べられなんだ」
「未知のドラゴンに乗り。更に未知の生き物を従えてたと。そうおっしゃるのですか」
「どこから来たのかと聞いたら「遥か遠い場所から」と。ロバ・アル・カリイエかと聞いたら「ソレより遥か遠きところ」と」
「それより遠く……まさか……西の最果て?」
東のロバ・アル・カリイエでないとすれば、西の大海の遙か先しか無いはずだが。
「そんな有るかどうかも判らん物は引き合いに出すでない。行って帰ってきた者などおらんしの」
「失礼しました」
コルベールが詫びて一礼する。
その点で言ったら東も同じだが、陸続きであるという点では東の方が有利である。
エルフが暮らすサハラをどうにか超える事さえ出来れば、その向こうに土地があることは明確なのだから。
それにしても、ロバ・アル・カリイエよりもはるか遠くから来たと言う彼ら。
彼らはなぜ、そしてなんのために小箱をオスマンへと託したのか。
オスマンは数年間考え続けた。しかし答えは出ないまま三十年もの月日が過ぎた。
そしてこの度、フーケに盗まれたことにより、埋もれていた記憶は一瞬の内に発掘された。
ルイズにも、そしてコルベールにも話していない、彼らからの予言も。
オスマンは、閉じた扉をじっと見つめていた。

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:34:53 ID:bDIWetg9
支援っ!

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:34:56 ID:kr4qmhr1
久しぶり&支援

325 :ゼロの登竜門 幕間 その1 ◆XbsuTVXSSo :2007/10/09(火) 01:36:35 ID:wETeR5ho
とりあえず幕間その1終了です。
当初は小箱の由来は考えない方向だったはずなんですけどね……

一章と二章の間に入る話ですね。
タイトルは「討伐の成果報告」で

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:37:04 ID:mw4umhSe
ときわたりで異世界にまで行けるのか支援

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:44:11 ID:+CpVn9X9
登竜門キター的支援をしようとしてリロードしたら終わってた
ポケモンはこうして考えると凄い能力持ちばかりだな、続きを期待してるぜ!

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 01:44:19 ID:ZyVr0KLc
>>315
相棒のスナイパー珪素がカッコよすぎたからなぁ>顔面ミサイル珪素

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 03:14:46 ID:ITEoUuwR
避難所に行ってみたら「男達の使い魔」が更新されてた…

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 03:35:16 ID:zR9KVcie
GJ!でも、西の海の果てはどうなんざんしょ。近世にはすでに植民とかやってるハズだけどなー。

海の彼方まで逃げ切ったら……そこには何があるのかしら

水平線の向こうに……もし……戦もなくて貴族もいない……
平和な国があるなら……ここではない……どこかに……

いかん、ヴィンランド・サガを書きたくなった。すげェ殺伐としそうだけど。

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 03:48:42 ID:VB6yI04B
ヨーム!ヨーム!つおいぞヨーム!

332 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 05:55:33 ID:/dnrLLB6
誰もいないようなので

安心して投下させて頂きます

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 05:57:52 ID:G8rKWgFD
俺がいるwどうぞ

334 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 05:58:12 ID:/dnrLLB6
 夕暮れの商店街。
 冴えない時計屋の中で、老人が少年に古い懐中時計を見せていた

「ええ!これですコレ!こういうのが要るんですよ!」
「本当にいいのかい?若いのに、こんな年代物の懐中時計なんて」
「いえ、これが必要なんです。トリステインに、あんまりこの世界のハイテク品を持って
行くわけにはいかないから。
 …ホントはこの古時計でも、かなりヤバイかもしれないけど」
「ふ〜ん、そういうものなのかねぇ。まぁいい、大事にしてくれよ」
「はい。で、いくらですか?」
「いや、代金はいらんよ。持って行きたまえ」
「え、いやそいういうわけには」
「蒼星石を目覚めさせるために頑張ってるんじゃろう?だったら、蒼星石のミーディアム
じゃったワシも、手を貸さねばなるまいよ。
 いつまでかかっても良い。必ず、必ずや、蒼星石を目覚めさせてくれ」
「分かりました。頑張ります」
 ジュンは蒼星石の元契約者である時計職人の老人、柴崎氏の時計屋を後にした。



 ここは地球、ジュンの住む町。
 ジュンは一時ハルケギニアから帰ってきていた。
 見慣れたはずの夕暮れ、ヒグラシが鳴き始めた帰り道。だが、何か新鮮に感じる。
 木々の代わりに林立する電信柱。、草一本生えないコンクリとアスファルトの地面。前
に立つと当たり前のように開閉する自動扉。火トカゲよりよっぽどモンスターっぽい車。
トリステインではありえない、信じがたい蒸し暑さ・・・

「ほんのすこし異世界にいってるだけで、何もかも違って見えるんだな…」



 ジュンが帰宅すると、リビングでは一騒動起きていた。
「やだー!カナも行きたいー!絶対、頑張れば、みっちゃんと一緒なら、トリステインへ
行けるのかしらー!?」
 ダダをこねる人形が、床を転げ回っている。

「なぁ〜にを言ってるのですか!?このバカカナは。話を聞いてなかったですかぁ?召喚
されてもいないはずの金糸雀に、みっちゃんさんまで来たら、あたし達が自由に異世界を
往復出来るのが、ばれてしまいますぅ!!」
「そうよ金糸雀。翠星石を連れて行くのだって、本当はかなり危険だったのよ。
 幸い翠星石の服がたまたま緑色だったから『最初からジュンや私と一緒に召喚されてい
たけど、草むらの中に隠れて見えなかった』とごまかせたのよ。もうこれ以上は、ごまか
しようがないわ」
「あ、あたしの髪と瞳も緑なのだけど、どうかしら?」
 ジュンは「むりむり」とつぶやいた。


335 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 05:59:41 ID:/dnrLLB6

黄色のベビー服みたいな服にオレンジ色のドロワーズ、 緑の髪を、お下げのロールヘ
アにしているのは、ローゼンメイデン第2ドール金糸雀だ。
 ハルケギニアに行きたいとダダをこねて、ソファーで紅茶を飲んでいた真紅と翠星石に
怒られていた

「でも、でも、みっちゃんも向こうの世界が見たいって、すっごく見たいって、写真も沢
山たっくさん撮りたいって言ってるから…」
 ジュンはため息と共に、泣きそうになりながらダダをこねる金糸雀の肩を叩いた。
「あのさ、金糸雀…草笛さんの気持ちは分かるけど、でもさ…向こうの言葉、分かんない
だろ?」
「う、そ、そうなのかしら?」
「そうだよ。僕と真紅と翠星石がハルケギニア語を話せるのは、この左手のルーンのおか
げなんだ。ルーンと指輪を通して会話出来るから、向こうの世界でもなんとかやっていけ
るんだよ」
「うう…いくら薔薇乙女一の頭脳派、この金糸雀でも、異世界の言葉は無理かしら…」
 金糸雀は今にも鳴き出しそうなのを我慢していた。

「で…ねえちゃんは何してんの?」
 ジュンは、ハァヒィ息つきながら大荷物を両手に抱えてやって来たのりに、冷たい視線
を送っていた。
「はぁふぅ…これはねぇ、ジュンくんの着替えでしょ、お弁当でしょ、それからルイズさ
んへのお土産と、あと、巴ちゃんからもらった夏休みの宿題と」
「却下!」
「ええぇ!?ダメよぉ、ちゃんと着替えないと服だって汚れるでしょ?ご飯だって、たま
には日本食食べたいでしょ?それにルイズさんにも世話になってるし」

 ジュンは頭を抱えた。

「ねえちゃん、イマイチ分かってないだろ…僕はトリステインからは遙か遠くの異国から
召喚されたって事になってるんだよ?それも、着の身着のままで!その僕が、異国の服を
ポンポン着替えたりしたら、その服どっから持ってきた?って話になっちゃうじゃない
か!」
「うーん、やっぱりそれがばれるとマズイかなぁ?」
「当たり前だろ!ソッコーでトリステイン王宮のメイジ達が、僕らをとっつかまえに来る
だろうね。最悪、異世界侵略戦争くらい起きるカモよ」
「あうう…」
 のりはがっくりと肩を落とした。


336 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:01:04 ID:/dnrLLB6

「ちょっとぉ、あんた達ぃ…何を遊んでるのよぉ」
 廊下から現れたのは、逆十字の柄が入ったスカートに、黒と白の編み上げドレスの小柄
な女性の姿。背中には黒い翼。水銀燈だ。

「お帰りなさい水銀燈。ご苦労様ね。こっちへ来てお茶を飲みなさいな」
 相変わらずソファーで優雅に紅茶を飲む真紅が、水銀燈に紅茶をすすめる。
「ハッ!お断りよぉ…それより、首尾はどうなのぉ?」
「やっぱり時間がかかりそうね。ローザ・ミスティカの情報も無いし、それに…」
 真紅は水銀燈をじっと見つめた。
「向こうの薬は、かなり高価よ。おまけに、最大限の効果を発揮させるには、『治癒』の
魔法を使える水系メイジが、魔法をかけながら使う必要があるみたい。でも、それ相応の
効果は期待出来るわ」
「だぁったら話は早いわねぇ…水系メイジとやらを薬ごととっつかまえて、連れてくれば
いいんだわぁ」

 水銀燈の赤い瞳が危険な光をはらむ。

「止めた方が良いわね。強力な治癒の魔法を使えるメイジであれば、当然強力な戦闘力を
持つわ。それに、ヤケになったり混乱されて、病室で大暴れされたりしたら、もともこも
無いわよ」
「くっ…」
 さらりと真紅に受け流された水銀燈は、ぷいっと顔をそらす。そんな水銀燈の横顔に、
真紅は優しく微笑んだ。
「めぐの事がとっても心配なのね。でも、焦っちゃダメよ」
「!・・・なにいってんのよ、だあれがあんな・・・」

 水銀燈は真紅達に背を向けた。哀しげにうつむく顔をみられないように。

「ふん。まぁどうせ蒼星石と雛苺のローザ・ミスティカが見つかるまでは、アリスゲーム
は中断するしかないんだしねぇ。暇つぶしに、あんた達の異世界冒険に付き合ってあげる
わぁ」
 そういって、水銀燈は再び倉庫の大鏡へ去っていった。

「さぁ!真紅、翠星石、そろそろ行くとしよう」
 懐中時計の時間を合わせたジュンが、二人に檄を飛ばした。
「そうね、そろそろ行きましょう」
「そうですねぇ。ジュン、体力は大丈夫ですかぁ?」
「バッチリだ!んじゃ、ねえちゃん、金糸雀、後を頼む」

 残る二人は、涙目だ。
「ジュンくん、無茶しちゃだめよ?ルイズさんの言う事よく聞くのよ?生水飲んじゃダメ
よ?なにかイヤな事あったら、すぐ帰ってきてね。それから、それから・・・」
「頑張るのかしらー!ジュンー!真紅ー!翠星石ー!カナは応援してるのかしらー!!お
土産も少し期待してるかしらー!?」
 そんな応援を背に受けつつ、ジュンはリビングに置いてある二つのトランクをチラッと見た。

 待ってろよ、蒼星石も雛苺も、必ず目覚めさせるからな

 ジュン達は倉庫の大鏡に入っていった

337 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:02:27 ID:/dnrLLB6



 ルイズの部屋には、日の出の朝日が差し込んでいた。
 ベッドに座るルイズが、不安げに鏡台を見つめている。

「あいつら・・・いつまでかかってるのかしら。まったく、主を心配させるなんて…」

 不意に鏡台が輝いた。
 と同時に、どさどさどさっとジュン達三人が折り重なるように鏡面から飛び出てきた。
 ジュンがピクピクしながら、震える手で懐中時計を取りだした。ぎぎぎぃ〜…と首をき
しませ、ルイズの部屋に置いてきた目覚まし時計とも見比べる。
 彼は、絞り出すような声でつぶやいた。

「・・・や、やったぁ。しぃ、新記録ぅ・・・」
「なにが新記録よっ!!」
 ルイズの枕がジュンの頭に命中した。




     第四話  ルーン




 虚無の曜日の午後。

 トリステイン城下町ブルドンネ街大通りに、ルイズ達はいた。
 看板や通りを目印に進むルイズ。ジュンは右手に真紅、左手に翠星石を抱えて後ろをつ
いている。白い石造りの街、道ばたには露店があふれている。ジュンも真紅も翠星石も、
珍しげに周囲を見物していた。
 真紅と翠星石をチラッと見る人はいるが、別に気にするでもなく通り過ぎていく。はた
目には『貴族の娘と、彼女の人形を抱えた小姓』だと思われているに違いない。
 ルイズはなんとなく、上機嫌だ。やっぱり買い物はスキなのだろう。
 ジュンの左手には、コルベールに言われたとおり包帯を巻いていた。

「えーっと。秘薬店近くだから・・・あ、あった」
 汚い路地裏を抜け、四つ辻を曲がって、剣の形をした看板がかかった店を指さした。

 薄暗い店内はランプで照らされ、所狭しと剣や槍や甲冑が並べられていた。店の奥で店主の親父がルイズのマントと五芒星に気付いた。ルイズはツカツカと店主の前へ行く。

「旦那、貴族の旦那、ウチはまっとうな商売して・・・」
「客よ。この子に合う武器を・・・」


338 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:03:56 ID:/dnrLLB6

 店の奥でそんな話をしている店主とルイズ。ジュンはと言えば、真紅達を抱えたまま、
店の武具を珍しそうに見回っていた。
「へぇ〜、すげぇ〜。やっぱ全部本物なんだなぁ…ネットやTVで見るのとは、ワケが違
うなぁ」
 ふと真紅と翠星石を見ると、二人とも何か感慨深げに武具を眺めていた。
「なんだ、二人とも武器に興味があるの?」
「そ、そんなワケないですぅ。こんな野蛮な物、大嫌いですぅ」
「私も好きではないわ。でもね…」
 真紅は、ふと遠い目をした。
「こういうのを見ると、やっぱりどこの世界も戦いとは無縁でいられない、そう思うの」

 ジュンは、黙っていた。彼にとって戦いとは、ゲームやTVの中にしか無い事だ。アリ
スゲームに関わってはいるが、彼自身が命がけで戦闘をするというわけではない。
 だが、目の前にあるのは本当の武器。皮膚を刺し、肉をえぐり、骨を砕き、効率よく人
を殺すための道具の数々…

 真紅が、重苦しく口を開いた。
「私が前に水銀燈と戦ったのは、第二次大戦のまっただ中だったわ」
「え・・・」

 ジュンはぎょっとした。完全な少女『アリス』を目差すはずの薔薇乙女から、血生臭い
人間の戦争が語られるとは、あまりにイメージからかけはなれていた。

「今でもよく覚えてるわ。月が綺麗な夜でね、戦車の砲撃や爆撃でボロボロになった教会
の敷地で、お互い必死で戦ったわ。その教会の周りには、沢山の兵士が折り重なって倒れ
ていたの。でも、その中のどれだけの人が、まだ生きていたのかしらね」

 翠星石も、哀しげに口を開く。
「あたし達ローゼンメイデンにとっても、戦う事は、生きる事ですぅ。それはあたし達の
宿命ですぅ…でも、でもぉ、ケンカはイヤです。姉妹どうしが戦って、誰かが永遠に失わ
れるくらいなら、翠星石はアリスにならなくていいですぅ」

 ジュンは黙って、壁に掛かる武器を見つめた。
 自分はこのハルケギニアでやる事がある。でもこの異世界を動き回れば、当然危険もつ
きまとう。真紅や翠星石が守ってくれるとはいえ、いつも必ず傍にいるというわけでもな
い。だから、自分も護身用に武器が必要だ。
 だが、この武器を手に取れば、自分も相手を殺すということだ。

 そんな事を真剣に考えるジュンの背後では、ルイズが店のオヤジと「…剣ならどんなに
安くても200…」「100しか…」なんてやりとりをしていた。すでに足下を見られて
いるようだ。
 ジュンは、真剣に人間の宿命を考えた自分がバカらしくなった。


339 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:05:17 ID:/dnrLLB6

「ねえルイズさん。どうせ僕は剣なんかロクに使えないんだから、安物の小さいヤツで良
いよ」
「そーも行かないわよ!こっちも貴族としてのプライドがあるんだから!」
「そうですぜ旦那。それに最近は『土くれのフーケ』なんて盗賊が貴族のお宝を散々盗み
まくってるって噂で。貴族の方々は恐れて、下僕にまで剣を持たせてる始末で。へぇ」
「でも、使えない武器持たされてもなぁ」
「おう!わかってんじゃねぇか坊主!」

 いきなり、乱雑に積み上げられた剣の中から、男の低い声がした。
 ルイズとジュンは声の方向を見たが、誰もいない。店主が頭を抱えている。

「そのボウズのちっこい体じゃ、長剣なんか抜く事すらできねーぜ!悪いこたいわねーか
ら、そのボウズのいうとーり、ナイフ辺りにしておきな!」

 ジュンは後じさった。声の主は、剣だった。積み上げられた剣の一つから声が発せられ
ていた。
 ルイズが駆け寄ってきて、サビが浮いたボロボロの長剣を手に取った。
「これってインテリジェンスソード?」
「そうでさ、若奥様。意志を持つ魔剣、インテリジェンスソードでさあ。ったく、いった
いどこの酔狂な魔術師が始めたんでしょうかねぇ?剣を喋らせるたぁ…」
「これにするっ!!」

 ジュンが即決した。ルイズはキョトンとして、ジュンと手の中の剣を見比べる。

「ちょっとジュン。何もこんなサビが浮いたヤツにしなくても」
「いや、武器としてじゃなくて!しゃべるって方!」

 真紅と翠星石もジュンの腕を降りて、ボロ剣を興味深げに触っていた。
「すごいわ…人形以外で、こんなに強い力を持つなんて」
「おまけに大声でしゃべってるです!信じられんですぅ。どっから声出てるですか?」
 ジュンは、お前等の方が遙かに信じられねーよ!っと突っ込みたいのを我慢した。

「へえぇ、これが噂のインテリジェンスソードかぁ」
「おうよ!デルフリンガーってんだ。おめぇ、俺を買う気か?」
「うん、そう、ぜひ!」
「何いってやがんでぇ!自分の体をよく見ろよ、剣をふるどころか、剣に振り回されるの
がオチだぜ」
「ふれなくていいよ」
「あん?」
「僕は、魔法の勉強をしたいんだ。特にゴーレムとか、魔法のアイテムとか」
「…おめぇ、俺を分解して調べてぇってのかい?」
「え?いや、そんなつもりはないけど。でも、どうやって作られたのか知りたいんだ。な
ら、作られた本人に聞ければいいと思わない?」
「へぇ、なるほどね。平民のクセに魔法を勉強してぇとは…」



340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 06:07:06 ID:Lp5EiclO
良かったな、デルフ。どうやら価値を見出されてるぞ支援

341 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:07:25 ID:/dnrLLB6
 剣は黙った。じっと、ジュンを観察するかのように黙りこくった。
 しばらくして、剣は小声でしゃべり始めた。

「おでれーた。見損なってた。まさか、こんなちびっ子が『使い手』とは」
「使い手?」
「ふん、自分の実力も知らんのか。まあいい、ボウズ、俺を買え」
「うん、そうするよ。僕はジュン、桜田ジュン。よろしくな。
 じゃ、ルイズさん。これでお願いします」
 ルイズはちょっと不満げだ。
「え〜?それでいいのぉ?もっとちゃんとしたのを買わないと、武器として役に立たない
わよ」
「それじゃ若奥様。こちらのナイフもおつけして、100でいかがで?」
「あら、安いじゃない」
「こっちにしてみりゃ、厄介払いみたいなもんでさ。なにせ口は悪いし客にケンカ売るし
で困ってましたんで。鞘にいれてれば静かになりますよ。
 おいデル公!観念してバラされて溶かされちまいな!」
「うるせぇ!もうこんなシケた店とはおさらばだぜ、せいせいすらぁ!」


 武器屋を出たルイズ達は、道ばたで悩んでいた。ナイフは腰のベルトに付けるとして、
どうやってこの1.5メイルほどもある長剣をジュンが持つかで悩んでいた。

 腰に差したら地面にズリズリ擦る。デルフリンガーが「勘弁してくれ」と訴えた。
 背中にまっすぐさしたら、鞘が足に当たって歩きにくい。
 あんまり斜めにしたら、彼の横を歩く通行人に当たる。
 あれやこれやと四苦八苦し、鞘のベルトを色々調節したりずらしたり。

 どうにかこうにか、周囲の邪魔にならない程度に、背中に斜めにさせた。だが、歩きや
すいよう、かなりベルトの位置を下にずらした結果、背後に出た柄部分が、不自然にひょ
こっと飛び出ていた。

…ぷっ

 ルイズがふきだした。真紅も翠星石も、顔を伏せて笑い出したいのをこらえてる。
 ジュンも、なんだか恥ずかしかった。それに、どうやって抜けば良いんだろうと悩んで
いた。どう考えても、これは鞘から抜き出せない。
 試しに、デルフリンガーの柄を掴んで引き抜こうとした。だが、ちょっと柄から引き出
しただけで、案の定腕が伸びきって、それ以上引き抜けなくなった。

「うぷ!ぷ、く、くくくく…」
 ルイズは腹を抱えていた。
 だが、ジュンはキョトンとしていた。真紅と翠星石はハッとして、顔を見合わせた。


 なんだ?なんだか・・・体が、軽い。まるで羽みたいだ


「ジュン!手を離して!」突然、真紅が叫んだ


342 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:09:33 ID:/dnrLLB6
「へ?」ジュンはキョトンとした。
「え!?なになに?」ルイズは笑いすぎて涙目になりながら、顔を上げた。
「おう、ちびっ子共は鋭いねぇ」少し抜かれたデルフリンガーが、とぼけた声を出した。

「いいから離すですっ!」ボカッ!
 飛び上がった翠星石が、ジュンの後頭部を蹴り飛ばした。その拍子にデルフリンガーか
ら手が離れた。

「あれ?・・・れ?体が戻った」
 ジュンは頭をひねって、自分の体をあちこち確かめるように叩いていた。ついで背中の
剣をおろし、じっと見つめてみた。
「なんだ?今の」
「ジュン!大丈夫なの!?」
「チビ人間!気を確かにもつですよっ!」
 真紅と翠星石が慌てて駆け寄ってきた。
「え?へ?な、なに、何の話?」
 ルイズも何事かと駆け寄ってきた。

 ジュンは自分の体を、手をじぃっと見渡した。
「え〜っと…何ともない。でも、さっきちょっと体が軽くなった気が」
「体?頭じゃなくて?」「ジュン、意識はどうですかぁ?」
 真紅と翠星石が、ジュンの顔に思いっきり顔を近づけた。
「あの、ホントに、頭は何にもないけど…何が?」
 真紅と翠星石は、どいうことだろう、と顔を見合わせた
「ちょっと、一体何なのよ!?」
 ルイズは、全く話が見えなかった。




「あたしがつけたルーンの効果が、おかしいっていうの?」
「ええ。つまり、精神支配が弱すぎるの」
「使い魔を支配するためのものなのに、これはありえんですぅ」
「んで、それと僕の頭蹴り飛ばすのと、どんな関係があるんだよ」
 城下町からの帰り道、馬に乗った一行はポックリポックリのんびりと、夕暮れの街道を
学院へ向けて進んでいた。
 ルイズは後ろにジュンを、真紅と翠星石を前に載せている。馬の鞍には大きな袋が結び
つけられ、買ってきた衣類やデルフリンガーが突っ込まれている。

 真紅が怪訝な顔で話し出した。
「つまりね、メイジは生物を召喚して、契約して、使い魔にする。そうよねルイズ?」
「ええ、そうよ」
「でも、普通いきなり呼びつけられて絶対服従しろなんて言われて、従うわけがないじゃ
ない。だから、コントラクト・サーヴァントは召喚された者の精神を支配するはずよ。で
ないと・・・ホラあれ」

 真紅が空を指さす先には、ウィンドドラゴンが学園へ向けて飛んでいた。遠目に、長い
赤毛と短い青い髪の人影が乗っているのが見えた。タバサとキュルケだ。彼女らも城下町
から帰ってきた所だろう。


343 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:11:09 ID:/dnrLLB6
「あんな凄いドラゴンを呼び出したはいいけど、召喚したメイジが食べられましたって結
果になってしまうわ」
 ルイズも頷く。
「ええ、その通り。だから使い魔をみればメイジの格が分かるって言われるの。高位の存
在を使い魔にするには、相応の強力な魔力が必要よ」

 真紅もうなずき、ジュンの左手を見た。彼の左手はルーンを隠すため、包帯を巻いてい
る。
「でも、ジュンのルーンは普段、ほとんどジュンの精神を支配出来ていないの」

 ルイズが眉をひそめ、口をとがらした。
「何よぉ〜、それって真紅が指輪で邪魔してるからでしょぉ〜?召喚した夜に自分で言っ
てたじゃないのよぉ〜」
「ほとんどって言っただけよ。全く効果が無いワケじゃないわ。でも、この程度ならジュ
ンは指輪無しでも、平気でルイズの命令に逆らえるわ。いえ、ルイズがジュンに無茶な命
令なんかしたら、ジュンは腹いせにルイズの顔に落書きしたり、下着のゴムを切ったり、
教室で悪い噂流したりとか、いろんな嫌がらせをしてくるわよ」
「僕は、そんな、ガキっぽいイタズラしないぞ…」
 ジュンがジト目で真紅を睨んだ。翠星石がにひひぃ〜っと笑いながら答えた。
「例えばの話ですよぉ。まぁその僅かな効果も、あたし達の指輪で妨害しているんですけ
どねぇ。ほんのちょっとの力で抑えれてますよぉ。
 僅かな効力でも、長期間あびれば、同じ事ですからぁ」

「やっぱり、あたしのメイジとして力が低いからかな…」
 ルイズは力なくつぶやいた。だが真紅はルイズをまっすぐ見て、力強く言った。
「そうじゃないわ。いえ…さっきまではそう思ってたけど。でも、その剣を握った瞬間、
違うって分かったの」
「何が違うの?」
 ルイズが視線を上げて真紅に尋ねる。
「さっきジュンが剣の柄を握った瞬間、強力な魔力がジュンに流れ込んだの。指輪の力を
軽く上回るほどの、ね」
「剣を握った時?…ね、ねぇジュン!」

 ルイズは背後で、左手をジッと見つめるジュンをビュンっと振り返った。

「今、あたしの事どう思う!?えと、こう、何か神々しいなぁ〜とか、大好きになっちゃ
ったとか、あたしのために何でもしてあげちゃう♪とかさ!」
 目を輝かせながら、鼻をくっつける程の勢いでジュンに詰め寄った。
「…えっと、ルイズさんを、今、僕が、どう思うかって…?」
「そう、そうそうそう!!」
「…え〜っと、えっとね、えと…」
「…ねぇ〜どうなのぉ〜?正直にオネーサンに言ってよぉ〜♪」
「正直に、言って良いの?」
「も、もちろんよ!」
「…わかった。そ、それじゃ言うよ?あのさ…」
「うんうん!」
「もうちょっと、女性としての慎みを持って欲しいというか…僕の目の前で、平気でネグ
リジェに着替えるとかいうのは、どうかなぁ〜っと」
「・・・そんだけ?」
「うん、そんだけ」

 どげしっ
 ジュンはルイズに、馬から蹴り落とされた。

344 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:12:39 ID:/dnrLLB6

「キャハハハッ♪ざぁんねんでしたねぇルイズさぁ〜ん。話は最後まで聞くですよぉ。確
かにルーンから凄い魔力が流れましたけど、精神支配の方はたいしてかわってまっせーん
なのです♪」
 翠星石がルイズを指さしながら、爆笑して言った。
「で、でも!だったらその魔力って!?」
「そぉれはですねぇ…ジュン、腰のナイフを手に持ってみてくださぁい」
「いつつつ・・・全くなんだってんだよ…たく、尻いってー」
 腰をさすりつつ、ジュンは右手で腰に挿したナイフを引き抜いた。

「!?」
 瞬間、ジュンはハッとした顔になった。ルイズが怪訝な顔でジュンを見つめる。
「どうしたの?ジュン」
「尻が・・・」
「尻?」
「尻が、痛くない!」

 ガクッ
 そんな効果音が聞こえそうなほど、ルイズは落胆した。
「何バカなこと言ってんのよアンタはー!」
 と言って彼女は荷物のデルフリンガーを引っこ抜いてジュンに投げつけた。

 パシィッ!
 彼は、左手で投げつけられたデルフリンガーの柄を掴んで受け止めた。鞘だけが慣性の
法則に従って、後ろの草むらまで飛んでいった。
「あら?」「あれ?」
 投げたルイズも、受け止めたジュンも、予想外の結果に目が点になった。

「なんだ、おめぇ。ジュンとか言ったか?自分の力も知らなかったのかよ」
「自分の力?」
 いきなりデルフリンガーに言われ、ジュンは更に訳が分からなくなる。
「左手の包帯、外してみな」
「包帯・・・」
 ジュンは右手のナイフで、包帯を切り裂いた。そこには、光り輝くルーンがあった。

「「ルーンが光ってる…」」
 ジュンとルイズの声がハモる。二人ともルーンを凝視し続ける。

 翠星石が馬の頭に立ち、ビシィッとルーンを指さした。
「それこそが、そのルーンの力なのでぇーっす!そのルーンは、体を強化したり、痛みを
消したりする力があるんでぇす!
 翠星石がジュンの頭をけっ飛ばしたのはぁ、最初、ルーンの精神支配が強化されるかと
思ったからですぅ。だから柄を急いで離させたんですぅ。でも、どういうわけか、強化さ
れたのは体だけでしたぁ」
「ええ、それも桁ハズレにね」
 真紅は不安げにルーンを見つめる。
「それを一発で見抜くチビッ子共は、本当に鋭いやな。俺はおでれーたぜ」
 剣の表情は分からないが、確かに驚いたんだろう。


345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 06:14:41 ID:Lp5EiclO
今の所微妙にいらない子だなデルフ……支援

346 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:14:50 ID:/dnrLLB6

 ジュンが、ゆっくりとデルフリンガーに視線を移した。
「なぁ、デルフリンガー…お前、僕を『使い手』って呼んだよな?」
「おう、呼んだぜ」
「『使い手』って、何だ?」
「忘れたっ!」
 全員見事にズッコケた。

「いやー、昔むかしに覚えがあるんだよ、そのルーンの感じはよ。でも6千年も生きてる
とよぉ、昔の事なんか一々覚えてられねーだろよ?」
「6千年って…」
 ジュンがあからさまにうさんくさそうな顔をした。
「そうあやしそうな顔するなって。ともかく、俺はおめぇの力を知ってる。そして、そい
つは武器を手に持つと発動する。そういう事だ」

「ホントかなぁ…確かに体はホント軽いんだけど」
 ジュンは相変わらず半信半疑だ。
「使い魔として契約すると、ただの猫がしゃべれる猫になったりとか、特殊能力を得る事
があるって言うけど、おそらくそれね。
 よし、試してみましょ。とりあえず、ジュン。走って」
「ルイズさん…まさか学院まで、走って帰れッて言うの?」
 ルイズはにんまり笑った。
「そのまさかよ、頑張ってね♪」
「冗談はおいといて、そろそろ後ろ乗せてよ」
「あらあら、あたくしは由緒正しい貴族のレディですものぉ〜。殿方と一緒の馬に乗るな
んてはしたないマネ、とても出来ませんわぁ〜♪」

 ジュンは、やっぱりどう思ってるかなんて正直に言うモンじゃない、と悟った。
 しょうがなく、左手の包帯をまき直し、右手にデルフリンガーを握ったまま、馬の横を
走ってみた。


 既に夜も更け、月明かりに照らされた静かな草原。
 少女を乗せた一頭の馬と、長剣を持つ少年が疾走していた。

「すごい・・・信じられない!」
 ジュンが叫んだ。長い間引きこもり、人並みの体力など無いはずの彼が、人間ではあり
えない速度で走っている。
 ルイズ達も目を丸くして、何も言えなくなっている。
「へへ、本気になったらもっとすげぇぞぉ」
 デルフリンガーだけが、いつものとぼけた調子だった。

「なぁ、僕、思うんだけど、ルーンが指輪の魔力を上回るって事は、ずっとこの状態でい
ると、僕、洗脳されるってこと?」
 ジュンが、馬と一緒に走りながら、息を切らせる事もなく、尋ねてきた。馬は小走りで
走っている。それでも人間が長距離走り続けれる速さではないはずだった。おまけに月明
かりがあるとはいえ薄暗い夜道だ。道を知っているルイズはともかく、初めて通るはずの
ジュンが、全く足を躓かせることもなく、馬と同じ早さで走れるはずがない。
 そんなジュンの姿は、ジュンを含めた全員にとって『ありえない』としか言いようのな
いものだった。


347 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:16:52 ID:/dnrLLB6
 ルイズの前に座る真紅が、少し不安げに答えた。
「大丈夫と思うわ。確かにルーンの魔力は高くなってるけど、こと人間の精神に関しては、
私たち薔薇乙女の方が上手のはずよ。ルーンの精神支配だけは、変わらず妨害出来ている
と思うわ
 まぁ、ついでにルーンの力も全体的に、少し抑えられてるかも知れないけど」
 翠星石はうんうんうなずいて答えた。
「無意識の海にまで潜れるあたし達の前には、そんなルーンなんて安上がりなライトも同
じでーっす!もし洗脳されちゃっても、夢の庭師であるこの翠星石が、必ず助けてあげる
ですよ」

 だが、ルイズは明らかに浮かない顔だった。
「でも、やっぱり長い間ルーンを使っていたら、身も心もあたしの使い魔になったり、す
るのかなぁ…?」
「おう、なんでぇ貴族の娘ッ子。メイジのクセに、使い魔が忠誠誓うのが気にいらねぇっ
てか?」
 すごい勢いで振り回されているはずのデルフリンガーが、全くいつもと変わりない調子
でルイズに話しかけた。
「いえ、それは嬉しいわ、メイジとしてね。でも…」
 ルイズは、馬と共に駆けるジュンを見つめた。しばし、ジュンと見つめ合う。

「そんな事でジュンがあたしの使い魔になっても、あたし、あんまり嬉しくないなぁ…」
 そうつぶやいて、ルイズは視線を落とした。

 ジュンも、真紅も、翠星石も、うつむくルイズをじっとみつめた

 そんな彼らの視線に気付いたルイズは、慌てて胸をはった。
「か!勘違いしないでよね、あたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴ
ァリエール、誇り高きヴァリエール家の貴族よ。あんたみたいなお子ちゃまなんて、ルー
ンに頼るまでもないってことよっ!
 見てなさいよ!いずれハルケギニア全土に知られるような凄いメイジになって、ジュン
が自分から土下座して『下僕にして下さい、犬と呼んで下さい』なんて言わせてやるんだ
からね!!」
「ありえねー」
 ジュンが呆れてつぶやく。
「う、うるさいわねっ!ゴチャゴチャおしゃべりしてる暇ないわよ!?キリキリ走りなさ
いっ!!」
「そろそろ疲れてきたから、馬に乗せて欲しいンだけど」
「そしたら馬が疲れるじゃないの。あんたは黙って走りなさいっ!」
「ひでー!おにー!僕は馬以下かぁ!」

 ルイズとジュンを見て、真紅と翠星石はコロコロと笑っていた。
「へへ、貴族の娘ッ子は素直じゃないねぇ」
 デルフリンガーは半ば呆れていた。

 馬に乗る3人と、走る少年は、月明かりの草原を風のように駆け抜けていった。




348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 06:22:09 ID:oD15/52K
JUMがステキ走りをしている映像が脳裏に浮かんじまった支援。
……ひょっとしてもう投下終わった?

349 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:22:24 ID:/dnrLLB6

「ぜぇー、ひぃー、はぁー・・・ホントに、学園まで、走らせる、なんて・・・」

 もう夜も遅くなった頃、フラフラのジュンが学院の門にたどりついた。後ろから馬に乗
ったルイズ達もやってくる。
「いやぁ、頑張ったなぁジュンよ、見直したぜ。これからよろしくな、相棒!」
「凄いですよチビ人間!ちょっとだけ大きくなったかもですねぇ」
「本当に大したものよ。ちょっと見直したわ」
 そうデルフリンガー・翠星石・真紅に褒められたジュンだが、もうヘロヘロで、全然耳
に入ってない。学園の門に倒れかかって、ゼーゼーと肩で息していた。
「ほら、ジュン。学院に入ったら、剣はしまいなさいよ。それと、馬を返してきてね」
「わーったよー・・・ゲホゲホ、ほんと、人使いが、荒い、んだから」
 ジュンはデルフリンガーを鞘にしまって背中に担ぎ、真紅と翠星石を乗せたままの馬を
馬小屋へ連れて行く。


 学院の門をくぐると、誰もいない広場に見慣れぬ馬車が停まっていた。
「あら、あれ・・・何かしら」
 ルイズがトコトコと馬車に近づき、紋章を確認した。


350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 06:23:25 ID:8dANQvRT
支援

351 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:30:42 ID:sc69dx1Y

「おーい、馬は戻してきたよ〜…って、あれ?」
 広場に戻ってきたジュン達が見たのは、まるで幽霊に追われているかのごとく、全力疾
走で向かってくるルイズだった。
 何かこっちに向かって叫んでる。
「どうしたですかぁ?」
「さぁ?」
 翠星石と真紅がそんな事を言ってる間に、ルイズはジュン達の所へ駆けてきた。
「にっにっにっ!!」
「「「に?」」」
「逃げるわよっ!!」
「「「え?」」」
「いいから!早くっ!!」
 言うが早いかルイズはジュンの手を引っ張って、門から逃げ出そうとする。だが、走り
続けてフラフラのジュンは、もう走りようがない。
「ちょ、ちょっと待ってよ。ルイズさん、一体何なの?てか僕もう疲れて」
「あ!あれは、あの馬車がっ!」
 と叫んでルイズは広場の馬車を指さす。
「あれは!あ、ああ、姉さまの馬車っ!」
 と言ってルイズはずるずるとジュンを引きずっていこうとする。ジュンはもう、訳が分
からない。
「あの、ルイズさん。お姉さんが来たら、なんで逃げるの?」
 ルイズはジュンを引きずりながら、必死で声を押し出した。
「姉さま!エレオノール姉さま!アカデミー!王立魔法研究所の、主席研究員なの!!」

 アカデミーが何かはよく知らないジュンだったが、言いたい事は分かった。

「逃げるぞ!」
「ですねぇ」
「いきなりだわね」
 ジュン達も門へ向けて走り出した。


 ゴゥッ!!
「きゃぁっ!」「うあっ!!」「か、風!?」「な、なんですかー!?」


 突然、ルイズ達の前に突風が吹いた。4人とも風に飛ばされ、広場に押し戻された。
 門の前に一人の女性が、見事なブロンドを風になびかせて舞い降りた。

「ちびルイズ!どうして逃げるんですか!?」
「ひいぃっ!ね、姉さま…す、すいません〜!」

 震えてひれふすルイズの前に降り立ったのは、ルイズによく似た20代後半の女性。
王立魔法研究所『アカデミー』の主席研究員。ラ・ヴァリエール家の長姉。

 エレオノールだった。


     第四話  ルーン   END


352 :薔薇乙女も使い魔:第四話:2007/10/09(火) 06:34:23 ID:sc69dx1Y
というわけで、第四話終了です

長々とスレを占領してしまいました。
なにせ長すぎて「書き込み多すぎ!」とError喰らうし
その度に、どうすればいいのか分からず、PC再起動までさせてます

うまく書き込み量を区切れなくて、何回にわけて投稿するか、
予めわからなかったりでして

こんな早朝とか、人の少ない時でないと、安心して投稿できんです

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 06:45:36 ID:QHQV1xFg
力作乙。
それにしてもGJだ!
一レス60行が限界だからそれを目安に区切れば良いと思うぜ。

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 07:12:58 ID:hc/r1ocz
GJです。更新ご苦労様でした。
今回の個人的な大ヒットはこれですね

>「この程度ならジュンは指輪無しでも、平気でルイズの命令に逆らえるわ。
>いえ、ルイズがジュンに無茶な命令なんかしたら、ジュンは腹いせにルイズの顔に落書きしたり、
>下着のゴムを切ったり、教室で悪い噂流したりとか、いろんな嫌がらせをしてくるわよ」
>「僕は、そんな、ガキっぽいイタズラしないぞ…」
それ、まんまサイトやんw

薔薇乙女と戦争
アニメ本編にちらりとありましたね、そういうシーン
雛苺だって、巴の前のマスターと別れる原因が、ドイツのフランス侵攻だったし、
薔薇乙女たちも、戦争と無縁ではいられないのかもしれません。

ラストのエレオノールお姉様の登場、どうなるのか続きが楽しみです。では。

355 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:38:35 ID:grjOiAms
予約無ければ8時40分から投下

356 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:40:13 ID:grjOiAms
「町ってここからどのくらいのとこにあるんだ?」
「馬に乗って三時間ってとこね」
「三時間!? そんなにかかるんか?」

トリステイン魔法学院、正門前。馬着き場に悟空とルイズの姿があった。
今日は虚無の曜日である。ルイズはコルベールに頼まれた通り、悟空を連れて町に行き、何かしらの武器を買い与えようと考えていた。

「仕方ないじゃない、他に移動手段が無いんだから」

腕組をして何やら考えていた悟空が、「私にいい考えがある」と言わんばかりの表情を浮かべた。

「ルイズ、使い魔が飛べるヤツだったら、主人はそれに乗ってくよな?」
「そうね。タバサとかはそうだわ。何が言いたいの?」
「オラに乗ってかねえか? その方がよっぽど速えぞ」
「あんた、フライが使えるの?」

この間、魔法は使えないといってなかったか?

「いや、オラ達の世界じゃ舞空術っつう空を飛ぶ技があるんだ」
「フライやレビテーションとは違うの?」
「そうだな…。例えば、フライを唱えている最中に系統魔法は使えねえんだろ?」

ルイズの知識と、授業の内容から導き出した仮説を披露する。

「使えないって訳じゃないけど、物凄い集中力が要るから、上位のメイジでもないと難しいわね」
「舞空術なら、使ってる間に他の技を使う事ができるんだ」
「何それ? 反則じゃない!」
「反則って言われてもなあ」
「まあいいわ。とにかく、やってみせてよ。あんたが言うからには、馬より速く飛べるんでしょうね」
「まかしとけって」

そう言うと、悟空は宙に腹這いになった。杖も詠唱も無しに、あっけなく。

「ほれ、背中に乗れよ」
「やっぱり反則よ、それ…」
「そうは言うけどよ、オラだって飛べるようになるまでは随分苦労したんだぜ? 最初の頃はちょっとしか飛べなかったしよ」

舞空術を使っている間は気を消費する。今でこそ悟空の気は全宇宙でも指折りの大きさを誇っているが、飛べるようになったばかりの頃は、僅かに浮くだけで疲労困憊するほどだった。
ルイズが悟空の背中に馬乗りになると、下腹のあたりがきゅんとなった。
(あ、何この背徳感……?)
男に跨るという慣れない行為に、ルイズはちょっとだけドキドキしていた。

「それだと落っこちるぞ」
「え?」
「オラにおぶさるようにして、首に腕を回すんだ」
「なななななな……!!」

ルイズの顔がみるみる赤くなる。頭の中で「いいの?」と本能が囁き「だめ!」と理性が押し止める。
しかし、この使い魔のことだ。マジでそこまでしないと振り落とされるくらい速く飛べるんだろう。
短い葛藤の末、ルイズは言われたとおりにした。ドキドキがばれませんようにドキドキがばれませんように……!


357 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:41:46 ID:grjOiAms
「よし、じゃ、いっくぞー!」
「へ? うはひゃ―――――!!!」

ルイズを乗せた悟空が、投石器で投げられた岩のような勢いで空高く舞い上がる。純白の雲を見下ろす、遥かな空まで。
そのまま数百メイルほど飛んだところで、悟空がいきなり止まった。
衝撃でルイズが前に飛び出しそうになる。

「うわぅ! な、何よ! 何でいきなり止まるの?」
「そういや、街ってどっちにあんだっけ?」

ルイズは使い魔の頭をはたきそうになるのを辛うじて堪えた。ここでそれをやったら間違い無く落ちる。

「あっち」

ルイズが指差した方角めがけ、再び悟空の身体が宙を舞った。
振り落とされまいと、必死に悟空の背中にしがみ付いていたルイズだが、やがて身体に叩きつけてくる風に慣れてくると、周囲や眼下の光景を見渡す余裕が出てきた。
他の生徒はフライでこんな視点からハルケギニアを見ていたのか。
そう思うと、ルイズは少し悔しくなった。

「ゴクウ!」
「何だ?」
「もっと速く飛べないの?」
「できるけど、何でだ? 急いでるんか」
「あんたの力が見たいの」
「わかった。しっかり掴まってろよ」

悟空は気をその身に纏い、加速した。ルイズの手に力がこもる。
顔に当たる風の勢いで、まともに目を開けて前を見られないルイズは仕方なく地面を見た。あまりの速度に、何かの模様にさえ見える。

「凄い凄ーい!」

轟音を立て、ハルケギニアの青空を一筋の白い矢が長い尾を引いていった。



キュルケはルイズの部屋の扉をノックした。
ゴクウが出たら、今度こそ唇を奪ってやる。
ルイズが出てきたらどうしようかしら、と少しだけ考える。
その時はどうにかしてゴクウを連れだそう。今まで、初回のアプローチで唇を奪われなかった男は数えるほどしかいない。
キュルケはそんな不快なスコアを更新するつもりはさらさらなかった。
しかし、ノックの返事は無い。扉を開けようとしたが、鍵がかかっていた。

「…いないのかしら」

校則で禁じられているアンロックを唱え、ドアを空ける。やはり居ない。

キュルケは部屋を見回した。ルイズの鞄が無い。虚無の曜日なのに鞄が無いという事は、何処かに出かけたのだろうか。
仕方なく、タバサの所で暇潰しでもしようと考えた。
ノックに反応して扉を開けたタバサを見て、キュルケは目を丸くした。

「あら、貴女が虚無の曜日に外出なんて珍しいわね」

タバサは、虚無の曜日になると決まって自室に篭って本を読んでいる。
余程の事が無いと、今のように身支度を整えて外出する事などなかった。
タバサは簡潔に自身の外出の理由を述べた。


358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 08:42:52 ID:FWy09lnt
しえ☆すた

359 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:42:59 ID:grjOiAms
「ルイズとゴクウが街に出た」
「道理で部屋に居ないと思ったわ。で、それとタバサの身支度とどんな関係が有るのかしら?」

答えは何となく判っているが、それでも訊かずにはいられない。

「…………」
「顔、赤いわよ」

――バッ!
タバサが両頬に手を当てる。
親友が珍しく狼狽する姿がおかしくて、キュルケはつい笑ってしまった。

「…ぷっ、くく……。冗談よ。でもそこまでタバサが感情出すなんて、珍しいわね」
「出してない」

流石に怒らせたのか、タバサの視線に微かな怒気が含まれているのを感じ、キュルケは降参という風に両手を上げた。

「わかった。もうしません。でも本当に何があったの?」
「…昨日、ハシバミ草を食べて苦しんでた」
「だから?」
「謝りに行く」
「ふふっ。じゃあ、そういう事にしときましょうか」
「嘘じゃない」
「判ってるわよ。ついでに私も乗せてって」

タバサの沈黙は肯定の証とキュルケは受けとった。
キュルケは気付いていた。タバサが、ルイズの使い魔を名前で呼んでいた事に。
(ライバル出現かしらね…。でも、友達だからって引き下がると思ったら大間違いよタバサ。恋と友情は別物なの)
タバサは窓の外に向かって鋭く口笛を吹き、そのまま窓枠から飛び降りた。キュルケも後に続く。
空中で、落下する二人をシルフィードが受け止めた。

「昨日の人。多分馬には乗ってない。恐らくフライで飛行中」
「……昨日の人? タバサ、昨日は午後から出かけてたけど、二人で何してたの?」
「野暮」

キュルケの追求を簡潔に切り捨てる。どっちみち、従姉妹からの任務遂行の事はキュルケには内緒だ。

「……はいはい、恋は盲目って訳ね」
「違う」
「全く、可愛いんだから」
「違う」

タバサが後ろのキュルケを振り向いた。視線に気圧され、さしものキュルケも言葉に詰まる。
キュルケが黙ったのを確認すると、タバサは尖った風竜の背ビレを背もたれにして、持参した本のページをめくり始めた。



「あそこに降りて」

ルイズが指差した先には、ゴミや汚物が道端に転がっている狭い路地裏があった。
悟空が降りると、悪臭が鼻をついた。

「うわ、くっせえ! オラこういう所苦手だな〜」
「そうね、わたしもあまんまりこういう所には来たくないわ」


360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 08:43:42 ID:V3EKaIDz
しえ☆すた

361 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:44:14 ID:grjOiAms
犬並みの嗅覚を持つ悟空には軽い拷問だった。
二人が歩いていくと、四辻に出た。ルイズは立ち止まると、辺りをきょろきょろと見回した。

「あっちがビエモンの秘薬屋だから、この辺なんだけど……」

それから、一枚の銅の看板を見つけ、嬉しそうに呟いた。

「あ、あった」

見ると、剣の形をした看板が下がっていた。そこがどうやら、武器屋であるらしかった。
ルイズと悟空は、石段を登り、羽扉を開け、店の中に入っていった。


武器屋の親父が入ってきたルイズを胡散臭げに見つめた。すぐに相手が貴族である事に気付き、咥えていたパイプを離し、ドスの利いた声を出す。

「旦那、貴族の旦那。うちはまっとうな商売してまさあ。
 お上に目をつけられるようなことなんか、これっぽっちもありませんぜ」
「客よ」ルイズは腕を組んで言った。
「こりゃおったまげた。貴族が剣を! おったまげた!」
「どうして?」
「いえ、若奥様。坊主は聖具を振る、兵隊は剣を振る、貴族は杖を振る、そして陛下はバルコニーからお手をお振りになる、と相場は決まっておりますんで」
「使うのはわたしじゃないわ。使い魔よ」
「忘れておりました。昨今は貴族の使い魔も縁を振るようで」

主人は、商売っ気たっぷりにお愛想を言った。それから、ルイズの後から入ってきた悟空をじろじろと眺めた。

「剣をお使いになるのは、この方で?」

悟空はそれには答えず、逆に店主に問い掛ける。

「おっちゃん、この店はおっちゃん一人でやってるんか?」
「そうですが、それがどうかなさいましたかい?」

悟空が店に入った時、三つの気を感じた。
ひとつはルイズ。
もうひとつは店の店主。
そしてもうひとつは……
悟空は乱雑に積み上げられた剣の方へ歩みより、その中から一振りの薄手の長剣を取り出した。
刀身の表面には錆びが浮き、お世辞にも見栄えが良いとはいい難い。

「…こいつだ。この剣から小さいけど気を感じるぞ……」

悟空が剣を両手で持つと、それに呼応するかのように、左手の甲に刻まれたルーンが光り出した。

「ルイズ、これ見てみろよ! ルーンが光ったぞ」
「本当だ! どうなってんの?」

握ったり離したりを繰り返すと、その度にルーンが点滅を繰り返す。
その時、悟空が握っていた剣から低い男の声が聞こえてきた。

「おう、おめえ『使い手』か」
「うわ、剣が喋った!」


362 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:46:18 ID:grjOiAms
悟空は驚き、腕を目一杯伸ばして剣を身体から最大限離した。
どういう構造なのか、鍔部分の金具を器用にカチャカチャと動かして「喋って」いる。
ルイズが当惑した声をあげた。

「それって、インテリジェンスソード?」
「そうでさ、若奥様。意志を持つ魔剣、インテリジェンスソードでさ。
 いったい何処の魔術師が始めたんでしょうかねえ、剣を喋らせるなんて……」
「オラ、あちこち冒険して色々見てきたつもりだったけど、剣が喋るのなんて初めて見たぞ」
「俺ももう作られてから長い事経つが、まさかまた『使い手』の手に握られるなんて思わなかったぜ」

しげしげと互いを観察した(剣には目が無いがルイズにはそう見えた)使い魔と剣が同じ感想を同じタイミングで漏らす。

『おでれーた』

見事なユニゾンであった。

「おめえ、名前は?」
「俺っちはデルフリンガー様よ」
「出ろプリンター?」
「ちがわ! デルフリンガー様だ! おきやがれ」
「名前だけは一人前でさ」店主が呟く。
「オラ悟空。孫悟空だ。宜しくな」
「ゴクウ、それ買うの?」
「ああ。ルーンが光ったんだから、この剣に何かあるのかもしんねえぞ」
「汚いわよ。それにボロッちいし」
「それによ、こいつ握ってると、何か力が沸いてくる気がすんだ」
「う〜ん、そこまで言うなら……」

と言いかけて、ルイズがはたと気付く。

「ルーンが光るのって、その剣だけかしら。他のも持ってみない?」
「そうだな」

悟空はとっかえひっかえ剣や槍を持ち替えた。半分くらいは反応しなかったが、実戦向けと思われるいくつかの武器に対してはルーンが反応した。
その度にルイズが値段を店主に訊き、返ってきた答えに不満げな顔をする。

「あーもう、武器がこんなに高価いなんて思わなかったわ」
「何だ、おめえ貴族なのにカネ持ってねえんか」
「違うわよ。この街はスリが多いから沢山は持ってこなかったの」

この店の武器は最低でも200エキューはする。ルイズは150エキューしか持ってきていなかった。
仕方なく、主人に尋ねた。

「さっきの喋る剣、あれはおいくら?」
「あれなら、100で結構でさ」
「安いじゃない」
「こっちにしてみりゃ、厄介払いみたいなもんでさ。ちょっとでも上玉そうな客を見ると、すぐに色目を使いやがるもんで」

主人は手をひらひらと振りながら、客に喧嘩を吹っかけることをオブラートに包んだ表現で示した。
悟空は上着の中からルイズの財布を取り出すと、中身をカウンターの上にブチ撒けた。金貨がじゃらじゃらと落ちる。主人は慎重に枚数を確かめると、頷いた。


363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 08:47:40 ID:T9LTrUOU
万国吃驚支援

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 08:47:54 ID:gi/zEjqG
このデルフ、悟空の力に耐えられるのか?

支援

365 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:48:02 ID:grjOiAms
「毎度」剣を取り、鞘に収めると悟空に手渡した。
「どうしても煩いと思ったら、こうやって鞘に入れれば大人しくなりまさあ」
「サンキュー」

悟空は頷いて、デルフリンガーという名の剣を受け取った。



タバサは道筋を再確認していた。
シルフィードの速度は、フライでの飛行速度を遥かに超える上、その眼は草原を走る馬ですらたやすく視界に収める事ができる。
空を飛ぶ人間一人見つけるくらい造作もない事だった。
なのに、一向に姿が見えない。
スタートで出遅れたとはいえ、最短距離を飛んでいるので、もうとっくに追いついてもいい頃合だった。
もうすぐ街に到着する。まさか知らぬ間に追いぬいてしまったのかとタバサが思った時、前方から飛来してくる物体をシルフィードが発見し、一声鳴いた。

「止まって」

タバサの指示で、シルフィードがその場にホバリングする。
やがて、悟空がそこにやってきた。

「よう。おめえらも買い物か?」
「……」無言でタバサが頷く。
「何ぶら下げてるの?」キュルケが尋ねた。
「オラの寝床にすんだ」

悟空の手にはロープがあり、その先にはロープで巻かれたシングルサイズのベッド用マットがあった。
よく見ると、そこににルイズと大剣が括り付けられている。
ルイズの要請で、帰りはマットの上に乗って悟空に引っ張ってもらう事にしたのだった。
そのため、落ちないように少々頑丈に捲きつけられていた。
キュルケはマットごとプラプラ揺れているルイズに向かって皮肉を言った。

「特等席ってわけね。羨ましいわ」
「頼んだって、あんたの席は無いわよ」
「べ、別に乗りたくないわよ……」

ルイズが上機嫌なのを見て、キュルケは呆れた。
傍目から見ると間抜けな体勢なのに、心底嬉しそうだ。

「ゴクウってそんなに速く飛べるの?」
「そうよ。魔法じゃないらしいけど、それでもフライなんて目じゃないわ」
「あらそう。そこまで言うなら、帰りはタバサの使い魔と競争しましょう」
「あんたたちは買い物するんじゃなかったの?」
「別に今日じゃなくてもいいわ。急ぎじゃないし」


366 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:49:49 ID:grjOiAms
本当は悟空を追ってこっそり後をつけるつもりでいたのだが、見つけたからにはもうどうでもいい。
キュルケは更に景品を提案した。

「勝った方が今日一日ゴクウを好きにする。タバサもそれでいいわね?」
「いい」実際に悟空の実力を見てみたかったタバサは同意した。
「ちょ、ちょっと! 勝手に決めるんじゃないわよ!!」
「別に負けなきゃいいんだろ?」
「あ、う、まあそれはそうだけど…。ゴクウ、わざと負けたら承知しないからね」
「しねえって。それより、その剣しっかり持っててくれよ」

悟空が風竜の隣に並んだ。

「よーい」

再び悟空が気を纏う。その光景を見てキュルケが「炎の系統魔法にあんなのあったっけ…?」と首を傾げた。

「どん!!」

悟空とシルフィードが空を翔ける。行き以上の加速で引っ張られたルイズの悲鳴を後に残して。


367 :サイヤの使い魔:2007/10/09(火) 08:51:56 ID:grjOiAms
今回は以上です。支援ありがとうございました。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 08:52:00 ID:bDIWetg9
支援

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:06:12 ID:4nejVoqv
ふと思った事。悟空が本気で飛行したら、ルイズが耐えられないと思われる。

まぁそれはそれとして、GJ!

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:20:57 ID:xyInqNs/
GJ!

悟空じゃないが、ゴテンクスは秒単位で地球何周も回ってたな。
この頃の悟空でもハルケギニアを分単位で一周出来るんじゃないだろうかwww

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:25:13 ID:kf8R7b5l
孫のパンでさえ地球を1時間ちょいだからなあ…

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:25:31 ID:YvAAFEMJ
普通に1分きるかきらないか位じゃね?

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:31:07 ID:JYbqiCGK
GJ!
どの道殺人的な速度だよw
マッハ超えたって生身じゃヤバイwww

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:31:46 ID:4nejVoqv
※注:普通の人間の強度では、分単位での地球一周は間違いなく耐えられません。

……悟空がルイズ連れて飛ぶ時は、物凄く手加減して飛んでるんだろうな。

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:34:37 ID:azNGksM6
実はルイズがむちゃくちゃ頑丈というのはダメか

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:35:46 ID:RslQk4Tp
少し気になったがハルケギニアってちゃんとした惑星なんだろうか?
なんかリューナイトのアースティアみたいに球体の惑星じゃなくて平面の大地
だったとしても私は驚かない

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:42:18 ID:FWy09lnt
ハルケギニアはルドラサウム大陸の一部だよ

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:43:57 ID:kf8R7b5l
>>375
ペンギン村の住民(少なく見積もって皿田キノコ)ぐらい?

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:48:49 ID:MIKXGa1F
ルイズエロいなw

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:57:20 ID:tya89MN2
今日のルイズ『青い性の目覚め』

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 09:57:52 ID:y/SdiqGr
>>375
ランスがいるのか

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:07:09 ID:RglA1vnl
ワルド「ふっ。いくらガンダールヴといえども、この至近距離からのライトニングクラウドではひとたまりも・・・

     何ッ!?」


うん、ランス違い

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:14:47 ID:IDdq5kyo
>>375
自爆で鍛えられてるしね…

机その他壊れて鍛えていない中年女性が気絶する爆発でも
ほぼ無傷。

百戦錬磨のタフネスで御座います。

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:22:06 ID:lhjYKw3q
何かギーシュなら普通に耐えそうな気がする

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:39:33 ID:G0OWE94c
ぶっちゃけ、ルイズより先にロープが切れるな

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:42:53 ID:0ZpUEWb+
>384
耐えるというよりすぐ復活しそう

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 10:58:18 ID:tya89MN2
>>384>>386
『サイヤの使い魔』のギーシュには『鳥山補正』という加護がついているから、
どんなヒドイ怪我でもギャグで済むよw

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 11:40:47 ID:C6ZfcSYO
背負ってる状態なら、気で覆われてるから大丈夫とか言えるかもしれないが、
ブランコ状態はヤバイw

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:02:38 ID:EW3TSmg/
小説かくのヤバイ難しいよなぁ……
ジョゼフが暴れないだけで、シャルルにタバサに大分代わるし、マジ難しいぜ。

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:30:07 ID:WFviOdHa
まずは日本語から勉強した方が良さそうだな

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:35:04 ID:iEFRWjzw
この悟空界王拳使ってないか?

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:38:35 ID:boP7cBQv
速く飛ぶ時は気が見えるからそれじゃない?
それにしても、久しぶりにエロのルイズ登場ですねw

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:46:47 ID:xyInqNs/
>>391
ムチャクチャ赤くなるから、火の系統魔法どころじゃないなwww


394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:55:19 ID:cF81la7w
サイヤの方GJでしたー

マミーモン召喚でプロット書いてるけど話進まねえ……
どうしてもフーケが主役の話ばっかりになっちまう

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 12:59:19 ID:u3cgBJ+a
>>394 フーケ好き好きなのかwww

人造人間17号か18号を召喚したらどうなるかな。
どっちもルイズを姪や娘と重ねて結構優しくしてくれそうだが。

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 13:42:20 ID:fjidHgyx
モヒカンって何号だっけ?

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 13:46:35 ID:LC6j2jyE
>>396
16号。
生体パーツを一切使ってない100%機械なので「セルに殺された人たちを生き返らせてくれ」
という願いで復活できなかったかわいそうな人造人間。
どうも対セル用に開発されていたらしい。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 13:49:43 ID:RhaTum9Y
>>396
16号ー!

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:35:07 ID:gi/zEjqG
避難所の投下スレに代理依頼がきますた
アクセス規制が無ければ投下代行開始します
支援ヨロ

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:36:45 ID:gi/zEjqG
520 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:16:07 ID:wlD.rMLY
○ 1話
 ●
  ○   永遠と須臾の姫が企画した肝試しから数日後の事
   ☆

『博麗神社』
ここは幻想郷と現実世界の入り口を兼ねている神社である
その神社の主である巫女は神社の中を掃除していた。

「ふー…これで良し。」
巫女『博麗 霊夢』は持っていた箒を床に置くと中を見渡した。
さきほどまで薄汚かった神社は少し輝きを取り戻した様に見える。

試しに近くの壁を指でなぞってみると指にはホコリ一つ付いていなかった。
霊夢がいつも食事を取ったり寝たりしている小屋の方はこまめに掃除しているが神社の掃除をするのは久しぶりであった。
ちなみに事の発端は昨日神社で昼寝をしていたら丁度頭の上に少し大きめのホコリが落ちてきた為である。

外を見てみるとすでに日は半分沈みかけており、人の時間から妖怪の時間になろうとしている。
掃除を始めたのは朝方だからどうやら今日一日中掃除していたらしい。


401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:39:03 ID:gi/zEjqG
521 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:18:27 ID:wlD.rMLY
「さてと、この前手に入れた高級茶を飲んでから軽めの夕食を作ろうっと。」
霊夢は掃除に使った道具を手に持ち入り口に置いてある靴を履いて戸棚に置いている高級お茶の味を想像しながら
小屋の方に帰ろうとすると境内の丁度真ん中に光の鏡が何の前触れもなく現れた。

「ん?何かしら、これ…?」
霊夢は掃除道具をその場に置くと興味深そうに鏡を見つめた。
一瞬誰かの悪戯かと思ったが何故か『違う』と感じた。
(うーん…どこかに繋がってるわねこれ。紫と同じ能力かしら?)
その鏡からは不思議な力が放出しており
何故か『何処かへと繋がっている』と頭の中で無意識に感じていた


(全然わからないわね…)
「こんばんわ霊夢、なんかへんな気配が神社からしたから来たわよ。」

頭を捻って考えていると後ろから聞き覚えていた声が聞こえたので振り返ってみると境界を操る能力を持つ「八雲 紫」が立っていた。
いつのまに、と普通の人間なら思うが霊夢は普通の人間よりこのスキマ妖怪と何回か会っているため平気になってしまった。

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:41:29 ID:gi/zEjqG
522 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:19:22 ID:wlD.rMLY
紫は霊夢の隣まで歩くと光の鏡を一目見てこう言った。
「う〜ん…見たこともない術で作られてるわね。それもかなり精密な…」

「本当、一体これなんなのかし…」
霊夢がそう言いながら鏡に触れると突然鏡が霊夢の手を取り込みそのまま一気に体全体を吸い込むと、鏡は消えてしまった。

その一瞬の光景を見た後、八雲紫は空を見上げてこう呟いた
「しばらく忙しくなりそうね…。」
彼女は何もない空間を指でなぞってスキマを作り、その中に入っていった。



 ★ 使い魔召喚の儀式
  ☆  ―少女は拒否権もなく召喚され―
   ★  ―虚無と出会う―――――
    ☆

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:43:08 ID:gi/zEjqG
523 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:20:26 ID:wlD.rMLY
ここはハルケギニア大陸の一角にあるトリステイン王国の魔法学院
ここではある行事が行われていた。
それは「春の使い魔召喚儀式」である。

――――おお!キュルケがサラマンダーを召喚したぞ
あれって火竜山脈のサラマンダーじゃないの?―――――――

一年生が二年生に進級するためのテストでもあり、一生のパートナーを決める大事なものでもある。
―――――――――――――でもタバサの召喚した風竜もすごいわね
使い魔は本人の強さを示すような物だからな―――――――――――

儀式は順調に成功すすみ、遂に最後の一人となった。

桃色の髪が特徴なルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが前に出ると周りにいた生徒達が笑い始めた。
「おいおい!皆下がってろ、大爆発が起きるぞ!?」
「ゼロのルイズ、せめてネズミくらいは召喚しろよ!」

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:44:46 ID:gi/zEjqG
524 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:22:32 ID:wlD.rMLY

彼女、ルイズは魔法が出来ない
いや、正確には爆発しか起こせないの方が正しい。
初歩的な攻撃と補助呪文や練金はおろか、基本中の基本であるレビテーションすら爆発魔法になってしまうのである。
故に今回のサモン・サーヴァントも失敗するだろうと多くの生徒は思っていた。

皆がはやし立てる中、ルイズはコホン、と咳払いすると杖を上に上げ、呪文を唱えた。
「五つの力を司るペンタゴン…我の運命に従いし、使い魔を召喚せよ!」
唱え終わり杖を思いっきり振ると、今までに起こした爆発など比ではない程の爆発が起こった。

爆発で生まれた煙がしばらく辺りを覆い、全員が目を開けられない状態であった。
しばらくして煙が薄くなり、ルイズは自分が何を召喚したのか目をこらしてみた。

ルイズが召喚したのは平民?の少女であった。
紅白の服は見たことがないデザインで本来あるはずの袖が無く。
頭に大きな赤いリボンを付けている。

顔立ちはハルケギニアに住む者達のものではなく、この学院でメイドをしている一人の平民と少し似ていた。
髪が黒い所もそっくりである。
そして肌は誰よりも白く、新品の石けんのようだ。
仰向けに寝そべっていて試しに杖で2、3回つついてみたが反応がない。
息をしているからおそらく気絶だろう。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:46:24 ID:gi/zEjqG
525 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:23:55 ID:wlD.rMLY
                                        イズコ
とりあえずどうしようかと悩んでいると煙は緩くて涼しい風に煽られ何処へと飛んでいった。
そして他の生徒達はルイズの召喚した平民?を見てドッと笑い始めた。

−見てみろよ?あの服袖がないぞ!
 −よっぽど貧乏な平民なんだな。
−どんだけ貧乏なんだよ!

皆が堪えずに笑い、罵っていると気絶していた平民?が目を開けてガバッと起きあがった。
「あ、アアアンタ誰よ!?」
いきなり起きあがってびっくりしたルイズはどもりながらも聞いてみた。
平民はルイズの声に気づき、顔を向けた。
「…?………!あ、アンタね!私をさらったのは!」
鬼気迫る顔で叫んだ平民にルイズは驚きながらも貴族として威厳を振る舞いこう言った。
「さ…さらったとは失礼ね!私は使い魔としてあなたを召喚しただけよ。」
平民は『使い魔』という言葉を聞いて少々顔に苛立ちの色を作ると素早く立ち上がった。

身長は丁度ルイズの頭が彼女の胸に当たるほどの大きさであった。
ルイズが平民を見上げていると平民の体がフワッと浮き、そのまま上昇して空中で停止した。
その光景を見た生徒達はオオッ!と驚愕の声を上げた。
彼らは今まで平民だと思っていた少女がメイジ(正確には能力だが)だったからである。

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:47:35 ID:LC6j2jyE
霊夢支援
主人公の癖に何者にもとらわれない無重力巫女ktkr

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:47:51 ID:AM81HekJ
腋巫女支援

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:48:09 ID:gi/zEjqG
526 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:24:37 ID:wlD.rMLY

「め…メイジだったのあなた!?」
一番驚いているルイズは平民を指さしながら叫んだ。
平民は なによそれ? みたいな顔をした。
「いっとくけど私は魔法使いでも魔女でもないわよ。」
ルイズはその言葉に ハァ? と顔をしかめた。
「じゃあアンタ一体何なのよ?というか…」
降りてきなさい!とルイズは言おうとしたが平民は一呼吸置くとこう言った。
「私は博麗霊夢、夢と伝統を保守する巫女よ。」

平民、霊夢はそう言うと一拍おいて喋り始めた。

「んで、ここはどこよ?結界もないし別の世界かしら…?」
「けっかい…?ナンダカヨクワカラナイケド…とりあえずここはハルケギニアのトリステイン魔法学院よ。」

霊夢は不思議そうな顔をした後俯いて「ハルケギニア…トリステイン?」と呟いて顔を私の方に向けた
「なんかいまいち良く分からない所ね…ここに溢れてる魔力もなんか変だし。」
霊夢は腕を組んでう〜ん、と頭を捻った。


とりあえずルイズは使い魔として霊夢を召喚したという事を彼女に軽く説明した。
「つまり私は使い魔としてここに召喚されたってわけ?」
ルイズがそれを聞いて首を縦に振った。
彼女は人を召喚した自分を不甲斐なく思いながらも一刻も早く霊夢と契約したい気持ちだった。
平民だと思った少女が実は何の独唱も無しに空を飛んだのだ、契約しても損はない。
これがもし霊夢ではなく普通の魔法使いや病弱魔女、7色の人形遣いならある程度の興味は示していたと思うが霊夢は違う。

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:49:01 ID:C3EKV18e
つるぺた支援

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:49:27 ID:LC6j2jyE
まあ、霊夢は心底淡白だからなぁ支援

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:49:46 ID:gi/zEjqG
527 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:25:54 ID:wlD.rMLY
彼女、博麗霊夢は幻想郷の外には迂闊に出られないのだ
その理由は、彼女が張った現実界と幻想界の出入り口を封鎖している結界が崩壊するからである。
結界が崩壊すれば現実世界から多くの人間達や幻想郷の妖怪達などが出たり入ったりすることになるのだ。
故に少女は一刻も早く帰らなければ行けない、だから…
「悪いけど、使い魔になる気は無いわ。」
あっさりと、少女は言い切る。

それを聞いたルイズが「でも…!」と言うと彼女の肩に教師であるミスタ・コルベールの手が置かれ、一拍おいてコルベールが霊夢に話しかけた。
「ハクレイレイム…といったかな?この儀式は大変神聖なものでやり直すわけにもいかないのだよ。」

「冗談じゃない、そもそも私は人間よ?短い人生は有意義に、自由に……あれ?」
「確かに人間を召喚した前例はないが…………ん?」
霊夢がルイズを不思議そうな目でルイズを見てるのでコルベールも振り向いた瞬間
独唱を終えたルイズが霊夢目掛けて杖を思いっきり振った。

すると空中にいる霊夢の1メートル横で大爆発が起こったのだ。
「な……!?」
何もない空間で爆発が起こり驚愕した霊夢は爆発を起こしたと思われるルイズを睨む。
(なんとか帰る方法を安全に聞き出そうと思ったけど…あっちがその気なら。)

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:49:53 ID:yCeoID3I
脇巫女支援。
しかし「何者にも囚われない」が能力の本質なら契約はどうなるんだ?


413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:50:09 ID:0WpPUL5e
こないだ風神録買ったよ支援
イージーで天狗までが精一杯だよ

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:51:23 ID:gi/zEjqG
528 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:28:58 ID:wlD.rMLY
実際ルイズはレビテーションを唱えて無理矢理霊夢を地面に下ろし、素早く契約をしようと考えていたのだが案の定失敗。
対して霊夢はこれを宣戦布告と受け取ったらしく、常に常備している符と針を手に取った。
「ま、待ってくれ!双方落ち着い…」
コルベールが止める暇も無く、霊夢はルイズの足下目掛けて針を投げた。

投げた針は丁度ルイズの足下に刺さった。
それを見た生徒達や他の使い魔達が怯え始めたのだ。
「お、おいなんだ!?あいつ針を物凄い早さで投げたぞ!」
「なんかやばいんじゃね!?」

数秒遅れてルイズは足下の針に驚き、数歩下がった。
そして今まで空中に浮いていた霊夢はふわふわしながら地面に降りると針を構えた。

「単刀直入に言うわ、私を元いたところに送り返しなさい。」
これは「警告」だ…! そう感知し、危険と判断したコルベールはルイズの前に立った。
「ミス・ヴァリエールは他の生徒達と一緒に避難を、奴は私がなんとかする。」
その言葉を聞いたルイズは首を二、三回振ると顔を引き締め、杖を再び霊夢に向けて「ファイアー・ボール」の独唱をし始めた。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:52:54 ID:gi/zEjqG
529 :楽園の使い魔:2007/10/09(火) 14:29:34 ID:wlD.rMLY

(また独唱…なら!)
それを見た霊夢は目を瞑り手を横に広げ、比較的完成するのが早い結界を組んで来たる衝撃に備える。
「……ファイアー・ボール!!」
独唱を終えたルイズが杖を思いっきり振ると、先ほどとは比べものにならないレベルの爆発が起きた。
「ッ゙!!!?」
予想外の爆発の前に簡易に作った結界は呆気なく破壊され、爆発の衝撃が霊夢を吹き飛ばし壁に叩きつけた。
(やば……意識が………)
夕食を食べていなかった所為か、壁に叩きつけられた彼女は空腹と痛みであっさりと意識を手放してしまった。

爆発の煙と衝撃は庭全体に広がり、周りにいた生徒達もゴホゴホと咳をしている。
「酷い爆発ね、ルイズは大丈夫かしら…ゴホゴホ!」
ルイズと同級生であるゲルマニア人のキュルケは咳をしながら必死に目を瞑って呟いた。
煙は物凄く濃く、目に入ったらそれこそしばらくは目が開けられなくなるくらいである。

やがて煙が晴れ、そこにいたのは左部分の頭髪がドリフ爆発後ヘアーになったコルベールと服がボロボロになってしまったルイズ
そして彼女が召喚した少女、ハクレイレイムはというと壁にもたれ掛かって気絶していた。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:53:23 ID:LC6j2jyE
霊夢って結構容赦ないよね支援
…頑張れルイズ

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:56:44 ID:i5uGQR09
しかしやはり冒頭のルイズはビッチだな支援

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 14:59:57 ID:xyInqNs/
>>416
この展開だと容赦ないのはルイズに見えるな。

支援

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:02:12 ID:4nejVoqv
代理スレ見る限りでは、ここで一話終了のようですな。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:02:30 ID:QLbvy86O
代理投下スレでも言われていたけど
東方キャラとしては比較的のんびり屋の部類の霊夢でも
遭遇の仕方が最悪だから下手に使い魔にすると後々が大変だな

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:05:23 ID:EW3TSmg/
というか、神聖だからって強制する辺りマジ腐ってるとしか思えないんだよなぁw

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:08:04 ID:LC6j2jyE
このルイズ、傍から見ると召喚した一見平民実質メイジな少女に
いきなり爆発を叩きつけて抵抗力を奪ってるようにしか見えないわけで

…犯罪臭?

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:10:49 ID:JYbqiCGK
呼び寄せるだけでも普通に誘拐だよなwww
ともあれ代理乙!

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:10:58 ID:yCeoID3I
この辺はgranmaでリンディさんも指摘してたな。
神隠しの主犯(ゆかりん)が濡れ衣かけられてそうだ。

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:19:05 ID:LC6j2jyE
逆に「やってもいないことを自分のせいにされてはたまらない」と
ゆかりんがさっさと取り戻しに来そうな感じでもある。
なんにせよ続きに期待だ

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:20:51 ID:QLbvy86O
代理スレで投下した本人が「霊夢を怒らせるんじゃないか?」
みたいな疑問に対して「大丈夫、手は打ってある」って言っていたけど・・・
本当にどうなるのやら?

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:20:55 ID:EW3TSmg/
よし、召喚された人の人権を守る会を作ろうぜ!

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:22:50 ID:V3EKaIDz
というか霊夢居なくなったら普通に幻想郷の大ピンチな気が。
紫とかはさっさと取り返しにきそうだな。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:22:59 ID:5VAAwQ/h
本当は相性良いのが呼ばれるらしいけどな。>サモンサーヴァント
このスレだと明らかに正反対の人間も平気で呼ぶからそりゃ喧嘩にもなるわ

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:26:41 ID:l1NyYf5m
いまさらだが、召喚されたキャラって、基本的に知的生命体以外は最初からごねるよね。
気絶してたとか以外で、すんなり使い魔となるのを受け入れたのってどれくらいいたかな?

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:28:05 ID:mOOihSLU
紫がその気になれば幻想郷は壊せるらしいから
しばらくは代理?で何とかしてくれるんじゃないかな
勝手な解釈と憶測だけど

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:29:06 ID:xyInqNs/
出会いは最悪だが、ここから信頼を深めていくというのも王道。
その逆、なかなかうまくいかない凸凹コンビというのもあるし。
何が言いたいかと言うと期待してるって事で。

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:31:33 ID:LC6j2jyE
>>427
このスレ、ココまで多種多様なキャラが召喚されてるからそのうちだれかが
「召喚されたキャラが一堂に会しました」とかそういうネタを書きそうな気がするw

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:38:39 ID:0WpPUL5e
「「「おでれーた! 使い手がこんなに沢山!」」」
とちょっぴり期待に胸膨らませるデルフ×作品の数

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:41:20 ID:EW3TSmg/
俺はこの前夢を見たんだ。
貴族全員が全員とも貴族の貴族たることを果たしていて、平民が劣等感を感じることなく日々を努力し、まい進している零魔を……

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:41:56 ID:ITEoUuwR
>>429
いや、最初に相性良く「洗脳」だろ?
でなけりゃ常に使い魔は一体しか召喚されないなんて事がある訳ない。特にロビン(カエル)。
洗脳してゲートに飛び込ませているはず。そうでもしないと、都合よく「一体」しか飛び込まないなんて確率は…
2,3匹飛び込んでもおかしくないだろ。常識的に考えて。

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:43:41 ID:EW3TSmg/
>>436
実は複数が飛び込んだときに、選別して余分なものを……

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:43:46 ID:2k+wgV3O
一列になって行進すれば何人でも入るしな

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:44:37 ID:uhtJYeh4
>>430
借金執事三人とも…とか? しか覚えてない

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:46:03 ID:vvYDqnSF
>>433
何も召喚できずその憎しみで魔王となりハルケギニアを滅ぼしたルイズが、平行世界の別のルイズに才人と各クロス作品の使い魔を一斉に召喚させる

その名も「ルイズ・ア・ルイズ」って電波を受信した事あるが……

仮に書いたらあの世で皆にわび続ける事になりそうなので断念した

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:53:09 ID:l1NyYf5m
>>439
借金執事……ああ、なるほど。

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:55:49 ID:LC6j2jyE
>>435
ごめん。
なんかしらんがごく自然に「ああ、疲れてるんだ、>>435」と思ってしまった。


443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 15:57:04 ID:yCeoID3I
>>434
なにこのデルフリンガー騎士団

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:01:42 ID:mOOihSLU
その全てをルイズ1人で捌くのか
男根寮が後2つほど必要だな

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:01:49 ID:xyInqNs/
>>443
そして、1日一本のペースで殉職していくデルフ達……。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:06:31 ID:vvYDqnSF
>>445
量産機……

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:08:34 ID:LC6j2jyE
量産型デルフリンガーの投入があと一ヶ月早ければトリステインは
レコン・キスタに遅れをとらなかったものをっ…!

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:14:43 ID:2Ro2dXAJ
ゼロの使い魔S かいな・・・

ときに自分はアレがSWのEP2のストームトルーパーに見えてならない

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:19:18 ID:IMmVphVK
>>429
相性がいい=仲がよい
ではないだろ。一部の人懐っこい奴は別として、洗脳効果があるからこそ
多種多様な使い魔たちが簡単になついてるんだよ。
人間みたいな複雑な思考の使い魔となると掛かりにくくてもしかたがない。
そうなると普通はごねるさ。
ただでさえ劣悪な条件なのにルイズは自分のことを棚にあげて使い魔を責めるし

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:36:19 ID:ycfkHAiU
>>440
読みTEEEEEEEEEE

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:47:18 ID:hoU+XvCF
サモンサーヴァントに洗脳効果があったらタバサが賢くてかわいい
絶滅寸前の韻竜(しかも子供)攫って洗脳してこき使う
緑豆に粛清されそうな悪役になってしまうじゃありませんか

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:49:47 ID:4XgDUQDI
相性がいいというのは魔力の性質の事ではないかと考えてみたり

火の性質の魔力->サラマンダー
風の性質の魔力->風龍

強さと性質が判るとのことなので
召還に使う魔力が撒き餌と考えれば、その魔力の種類が味で強さが大きさ。
食べやすい大きさと好きな味の餌に食らいついたのをフィッシュ?な感じか?
つり上げたらそのまま拉致して洗脳、奴隷として死ぬまでこき使う。
神聖な儀式とかコルベールは言っているが呼ばれた方からすれば
あんたらにとって神聖だからって何?な話だな。

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:50:57 ID:EW3TSmg/
とりあえず、本当に洗脳効果も何も無いで相手に許可を取ってから呼び出すサモンサーバントだったらある意味斬新だよな

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 16:57:52 ID:FK0TBEgS
普通の使い魔は許可取ってから召喚してるんじゃなかったか?
ルイズの召喚が無説明かつ無駄にアクティヴなだけで

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:08:01 ID:0WpPUL5e
普通に自分から出向いて契約、とかしか思いつかない俺的にはゼロ魔はかなり斬新だったな
スレの影響で拉致→洗脳という外道コンボに思えてきたが。
序盤ばっかり見てるとヘイト入りそうで怖いなw

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:15:52 ID:vvYDqnSF
ルイズ「私の使い魔を や ら な い か」

ツンデレ少女に弱い僕は言われるままにホイホイと(ry

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:21:28 ID:l1NyYf5m
ルイズ「ああ、次はキスだ」

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:25:13 ID:l1NyYf5m
しまった!先に「ほいほいついてきて良かったのかい?私は平民だって使い魔にしちゃうメイジなんだぜ」をやるべきだった!

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:25:31 ID:0WpPUL5e
>>457
あの絵柄にピンクのヅラな一部ルイズっぽい何かしか浮かばない

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:27:53 ID:JczY8EZ1
魔法の名前がファミリアじゃなくてサーヴァントだからな
それを使い魔と呼んでることもことも含めて建前は多そうだ
外聞が悪いから今でこそ使い魔と呼んでるがブリミルのころには実際は便利な洗脳済み奴隷作成魔法って呼ばれてたかもな

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:29:16 ID:gFyGyLh5
まじしゃんずあかでみいや太蔵もて王サーガでは、召喚に応じるか否かは自由で、用が済めば帰れる。
前者は条件や召喚者も判る。福音の少年では、召喚という名前だが、実際は一々創造している。
こういった設定ならまだましなんですがねえ‥‥。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:29:55 ID:eH/t4/gh
この後の
スキマ妖怪の反応が気になる。


463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:30:03 ID:FWy09lnt
才人「うるせえホモ野郎。 一生チンポでもしゃぶってろ」
ギーシュ「諸君! 決闘だ!(性的な意味で」

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:31:43 ID:eH/t4/gh
つうかこうやって無理やりな契約は一種の凌辱だな。


465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:33:38 ID:7TbCJh0A
伝統だからで契約を強要するコルベールを見ると
産業革命で平民の先頭に立つ説は絶対にないなぁと思ったりする

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:34:05 ID:WpMjpBCr
想定で妄想設定を語りたいのなら避難所へ

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:36:43 ID:xyInqNs/
>>464
とても召喚されたくなってきた。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:37:29 ID:0WpPUL5e
教授は知識を元に対象のいる地域まで出向いて契約してたなあ
しかも「いかに召喚対象の機嫌をとるかが召喚魔術で一番重要な事なんだよ」と言い切ってる
……なんかハルケギニアに呼ばれたらサモン&コントラクトを習得しそうだな
ルーンはミョズニトニルンか?
なんか三つどれでも合いそうだな

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:56:31 ID:cmB38FOI
>>468
バロネスさんか…あの人こそハルケギニアの召喚をみたらマジ切れしそうだな。


470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:56:53 ID:nEvocA8f
こういう話をしてると、やたらと原作を神聖視してる人が反発するんだよなあw

野生生物がなんで好んで人間に飼われたいなんて思うものか、メリットも無いのに。
まして同意したから召喚されたとか有り得んよ。
鼠や蛙みたいな下等生物に”人間に仕える”なんて概念が理解できる訳無いんだから同意も糞も無い。
サイトがしょっ引かれて来た描写の何処を見れば”同意”なんて言葉が出てくるのやら。



471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:57:12 ID:xwltajWC
あの教授は自身は人間だから弱いからねー
だからこその教授だと思うけど
しかしあれかなー、教授召喚されたらゼロ戦は改造されて時計になるのだろうか

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:57:13 ID:ruTu3Z/s
元々、サモンサーバントは知性のある生物に使用することを前提としてないし
ルイズにとっても人間の召喚は不本意な結果
外道だなんだって言う前に、そこらへんをちょっと酌んでやれや

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 17:59:53 ID:RHYdOx8r
犬や猫を飼う感覚で人間をペットにしようとするのが外道でなくてなんなんだろう?

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:02:50 ID:gi/zEjqG
その違いを考慮せずに使い魔にしようとする原作が突っ込まれてるんじゃね?

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:03:29 ID:qRBPPnTN
>>468
「ルーンの力だ!? そんな自分の努力を伴わない怪しげな力など願い下げだね!」
中指立ててこれぐらい吐いてくれると俺は信じてる。

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:03:33 ID:Lqpy34Ze
人間をペット……バター犬ならぬバターサイトか

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:04:33 ID:jg6GIsD+
>>472
ヒント:シルフィード

どうでもいいが教授と聞くと某真理の探求者が浮かぶ
あの人ホントぶっ飛んでたなぁ……

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:05:04 ID:43E0eRXv
たまにはルイズも召喚されたり洗脳されたりしないと不公平だよな

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:08:40 ID:Hst8xv2T
>>478
その道はすでにホレ薬で通っている。
まあ、だからテファにサイトの洗脳を解いてもらおうとしたんだろうけど。
(自身の意思では無い状態で想われても不本意と想って)

まあ、洗脳といてもあんまり変わってないけどナ。
(1年以上も生死を賭けて美少女と一つ部屋の下でくらして惚れないへうが変だと想うが)

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:09:01 ID:NG217ots
>>478
とりあえずルイズ召喚は避難所な

481 :異世界BASARA:2007/10/09(火) 18:09:43 ID:HLbYV+KU
使い魔の話で盛り上がっている所悪いが…
モンモン以外の4人が人間を呼び出しちゃったSSの続きを投下してもいいですか?

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:10:57 ID:G0OWE94c
ど→ぞ

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:11:33 ID:gi/zEjqG
当然OK

総員支援体制へ
考察組みは避難所の考察スレに移動じゃ

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:11:56 ID:Hst8xv2T
>>481
質問です、ホンダムは人間に含まれますか?

そして、支援スル


485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:12:38 ID:lhkd/g3I
楽園の使い魔ってタイトルで、楽園の魔女達から誰か召喚されるのかと思ってた俺がいる。
なんだか、裏切られて気分だ・・・。

いや勝手な思い込みで、勝手に落胆してるもんだから筋違いだけどな。

486 :異世界BASARA 1/4:2007/10/09(火) 18:12:47 ID:HLbYV+KU
ではゴーレム戦の続きを投下。


名乗りを上げた幸村にゴーレムはその腕でパンチを繰り出す。
一度戦ってみて分かった事だが、この怪物は動きが単調過ぎる。故に回避するのは容易であった。
迫るゴーレムの拳を跳躍して飛び越え、さらに左手に持った剣を振り下ろしてその腕を切断した。

(…何だこれは…)
ゴーレムの腕を斬り落としながら、幸村は自分の体に違和感を覚える。
(体が妙に軽い。それに力がみなぎってくる…!)
ふと、自分の左手に奇妙な文字が光り輝いているのが目に留まる。
彼は力が湧き上がってくる原因はこれだと気づいた。
しかしすぐにゴーレムに視線を戻す。今は戦…それも主の手柄が懸かっている戦の最中だ。
残った腕を振り上げたゴーレムに、幸村は全速力で走って行った。
距離を詰めた幸村に、腕が振り下ろされる。だが今度は逃げなかった。
真下から飛び上がり、その腕を槍で斬り払う。ギーシュの決闘でも見せた「大車輪」である。

「ちょっと!彼凄いじゃない!」
離れた場所から見ていたキュルケは感嘆の声を上げる。
ルイズも一度その強さを見た事があるとはいえ、驚いていた。
一方、タバサはゴーレムと幸村との戦いに目もくれず、空を見ていた。
(…まだ時間が掛かりそう…)

幸村の槍と剣…デルフリンガーにより、ゴーレムは両腕を失った。
「後は足を斬り捨てて達磨にしてくれる!」
両手の武器を握り締め、構え直す幸村。
…だが次に起こった事態を目にして、驚きの表情を浮かべる。

地面の土が切断面に吸い込まれ、腕が再生していくではないか。

そう、このゴーレムは土で出来ている。だから土さえあれば破壊された部分をすぐに作り直せるのだ。
腕が完全に形成されると、まるで幸村を嘲笑するような唸り声を上げて腕を振り回し始めた。

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:12:59 ID:oW6r5YO3
被召喚者への扱いがひどいって、
SS作家が勝手にルイズに呼ばしてるだけだよね? このスレ。
原作での才人に対する描写はギャグまじりなものだし、
あんまり真剣に突き詰めれば、そりゃ不都合な点も山ほど出てくるだろう。
あんまりこのサモンの設定にはつっこまない方がいいんじゃね?

支援

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:14:46 ID:qRBPPnTN
「こんばんわー。あ、どうも、ワタクシ召喚ゲートです。えっ? 見れば判る? そりゃどもスイマセン。
まぁそれなら用件も判ってると思うんですが、ちょいとウチのメイジさんのご用命で使い魔を探してまして。
はい。ええ。そうですとも。土のメイジさんで、お宅みたいなジャイアントモールなんてもう理想って言いますか。
そりゃもう大切にしてくれる事請け合いですし、見たところ退屈なさってるようですし。
はい。大丈夫ですよ。契約の呪文による親愛度アップの効果は相互作用ですから、
お宅もメイジさんもお互いが好きになれること請け合いですって。
え? 来てくれる? そりゃーありがたい。じゃあ早速ワタクシの中にポーンと飛び込んじゃって下さいな」

こんな召喚のゲートは嫌だ。

489 :異世界BASARA 2/4:2007/10/09(火) 18:15:14 ID:HLbYV+KU
「あれじゃキリが無いわよ、どうするの?」
腕を再生させたゴーレムを見てキュルケが言った。
あれではいくら攻撃しても地面から土を吸い上げて直してしまう。
ゴーレムを一撃で吹き飛ばす…そんな強力な攻撃が必要だ。
何かないかと思案していたルイズの目に、タバサの持っている破壊の杖が目に入る。
「タバサ!それ貸して!」
空を見上げていたタバサから破壊の杖を受け取り、ルイズは戻って行った。

幸村は何度も攻撃した。槍で突き、剣で斬って…しかしその度に体を再生するのでは埒があかない。
破壊力のある技もあるが、それは攻撃に移るまで時間が掛かる。
このゴーレムがいくら鈍重だとしても、それを許すとは思えなかった。

「えい!えいっ!」
その時、後ろからルイズの声が聞こえる。
振り返ると、彼女は手に持った破壊の杖を懸命に振り回していた。
「何よこれ!何も起きないじゃない!」
それを見ていた幸村は一度デルフリンガーを鞘に戻すとルイズの元に走って行く。
「ルイズ殿!?何故戻ってきた!」
破壊の杖を振り回しているルイズの手を取り押さえる。

その時だった、幸村の手が破壊の杖に触れたのは。

「…ユキムラ?」
動きが止まった幸村を見てルイズは不思議がる。
突然、幸村が破壊の杖を取り上げるとそれをゴーレムに向け、取っ手の端に付いているスイッチを押した。
「……ルイズ殿、これは振り回す物ではない。こう使うのだ!!」
押した瞬間、爆発音と同時に装填されていた砲弾が発射された。

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:16:10 ID:qRBPPnTN
スマソ、やっちまった。ユキムラ支援

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:16:48 ID:G0OWE94c
支援

492 :異世界BASARA 3/4:2007/10/09(火) 18:18:10 ID:HLbYV+KU
轟音が響き、真っ黒な黒煙が上がる。
発射された砲弾はゴーレムの顔の部分に直撃し、上半身を跡形もなく吹き飛ばした。
残ったのは亀裂の入った下半身のみ、しかしそれも直ぐにボロボロと崩れ去る。
あの巨大なゴーレムを、破壊の杖は一撃で破壊した。

「ご苦労様」
ゴーレムが崩れ去った後、森の茂みからロングビルが現れた。
「ミス・ロングビル、今まで何処に」
「辺りを探っていたら大きな音が聞こえたので…どうやらもう終わったようですね」
ロングビルは黒く、分厚い本を地面に置く。
「それが禁断の聖書ですか?」
「ええ、そちらは破壊の杖を見つけたんですね?」
ルイズはハッとすると、幸村から破壊の杖を受け取り、ロングビルの元へ向かって行った。

「凄いじゃないあの破壊の杖!見た目は悪趣味だけど」
「うむ…アレはそれがしも一度喰らった事があるからな…」
離れた所から見ていたキュルケは驚きの声を上げる、しかしタバサだけは辺りを見回している。
「…フーケは何処に…」
「ん?そういえば盗人の姿がないな…」

「ミス・ロングビル、これを」
ルイズはロングビルに破壊の杖を渡した。
「本当によくやってくれました皆さん。本当に…」
と、ロングビルがルイズの手を強く握る。
だが、いつまでたっても手を離さない彼女にルイズは不安を抱き始めた。
「本当に…よくやってくれましたね。おかげで…」
「…あ、あの…ミス?」



「おかげで………私のゴーレムがバラバラじゃないか」

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:19:06 ID:G0OWE94c
支援

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:19:15 ID:zcW/mp4w
支援

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:21:01 ID:0S1oNfzQ
>>477
きゅいきゅは同意の上なわけだが

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:21:18 ID:IRUP4OuC
支援

497 :異世界BASARA 4/4:2007/10/09(火) 18:21:48 ID:HLbYV+KU
突然豹変したロングビルに、ルイズは地面に組み伏された。

「何!?」
自分の主の危機に、幸村は駆け出そうとする。
「動くな!!」
だがロングビルが足で踏みつけたルイズに杖を向けて叫ぶ。
「あんたの槍と私の魔法…どっちが早いかしらねぇ?」
「おのれ……!」
「動かないでね、ご主人様の命が惜しいんなら剣と槍を捨てな。あんた達もだよ」
ロングビルの言う通り、キュルケとタバサは杖を捨てる。幸村と利家も槍と剣を放り投げた。

「くっ!あなたがフーケだったのね!」
踏みつけられながらもルイズはロングビル…いや、土くれのフーケをキッと睨みつけた。
「盗んだのはいいけど使い方が良く解らなくてね、こっちの聖書は見た事もない文字しか書いてないし…」
そこまで言うとフーケは幸村に視線を移した。
「でもそこの使い魔ならやってくれると思ったわ。流石はガンダールヴかしら?」
利用された事を悟った幸村は、フーケに今にも飛び掛りそうになる。
しかしルイズが捕われている為、動く事が出来ない。
そんな幸村を見て、フーケは妖しい笑みを浮かべながら破壊の杖を向けた。
「さぁ、使い方も解ったしあんた等は用なし……ここでお別れよ!」


撃たれる!キュルケ達は咄嗟に思った。
正にその時だった…空から大きな音が近づいて来たのは…


「来た」
今まで空を見ていたタバサが呟いた。
音の発信源が、幸村達とフーケの間に降り立つ。
土煙を巻き上げながら降り立ったのは……漆黒の巨人だった。


区切りがいいのでここで投下終了します。

>490
いえいえ、きになさることありません

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:28:38 ID:qRBPPnTN
ホンダムが遅れて来るヒーローポジションだ!
GJ!

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:39:08 ID:N7vtiuLy
ヤバイ。誰々召喚されたのか忘れかけてるw

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:47:52 ID:06t4kXzO
>>495
世の中には同意の上で雇用されてる人もいれば、
無理やり隷属させられてる人もいるわけで。

少なくともサイトに同意が無かったことは確かなんだがね。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:55:45 ID:gi/zEjqG
そろそろ考察スレに移動しないか?

設定・考察スレその2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9616/1191358832/

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:56:33 ID:qRBPPnTN
それはSSスレで投下された作品無視してまで続けるべき論議なのか?
もう判ったからコレで良いよ。
「このコルベール、倫理や人権など一切興味無いッ! 神聖な儀式が遂行されればそれで良かろうなのだあぁぁ〜!」


503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:58:02 ID:FK0TBEgS
>>500
だから普通は同意の上で召喚
ただしルイズによるサイトの召喚においては同意を確認できない一方的なもの
少なくともごく普通の召喚の結果であるシルフィードが同意の上である以上例外なのはやはりルイズの拉致洗脳だけだと思う

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:58:45 ID:c37+Qxmh
しかしモット伯の話はある意味ルイズに対する挑戦だよな
要するにルイズもモットも同じ穴の狢って事だし(実際やってることはほぼ一緒)

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 18:59:26 ID:qYu8dTq1
>>503
韻竜のきゅいきゅいは普通の召喚じゃないって、ある意味サイト並に例外だ

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:04:49 ID:Ky3ZA8Pt
426 :名無しさん:2007/10/09(火) 19:01:24 ID:a6WfcAlU
この流れを止める決死のギャグを思いついたぜ。



「貴様らに洗脳なんかさせんのう」

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:07:04 ID:qYu8dTq1
それを言われたらせんのないね

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:07:09 ID:JYbqiCGK
………………もう冬だな……

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:07:19 ID:vvYDqnSF
>>506
何という氷の魔法…
貴様!水のスクウェアメイジだな!!

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:08:21 ID:Yar67/8R
ここは相変わらず定期的にゼロ魔側を悪に仕立て上げたくて必死なやつが湧くなぁ

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:08:31 ID:2AUZnDXC
>>506
エターナルフォースブリザードだと!?

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:08:35 ID:ntcRtz3F
>>506
ギギギ!!悔しいのう面白いのうwwww

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:09:36 ID:Lqpy34Ze
>>509
この破壊力は一人ヘクサゴンに匹敵する

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:09:39 ID:bPExmXQe
>>510
ヒント つ「単発ID」

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:10:40 ID:pcz9aWMh
ここは相変わらず定期的に誘拐犯を善に仕立て上げたくて必死なやつが湧くなぁ


516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:11:22 ID:bPExmXQe
>>506
どうみても記すことすらはばかられる使い魔です。本当にありがt(ry

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:11:23 ID:xDsHQYlS
>>506
部屋が氷点下になったぞ!w
どうしてくれる!!www

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:14:04 ID:ntcRtz3F
スクエアメイジ>>506に皆が嫉妬

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:14:12 ID:2LrbksYd
空気読めなくて悪いけど、新参投下予告だ
予告と言うか確認
「テイルズオブシンフォニア」のゼロス君で行こうと思うのだがどうだろう

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:14:52 ID:IDdq5kyo
>>506
まさか全てを凍て付かせるオーバーデビルまで召喚されていたとは…


521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:14:53 ID:qYu8dTq1
構わん、いけ

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:15:01 ID:xDsHQYlS
支援の用意は万端なんだぜ?

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:15:02 ID:vvYDqnSF
>>506
こいつこそ始祖ブリミル

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:15:49 ID:yCeoID3I
どうやら長期スレ恒例の試練の時のようだな・・・
作者達よ、負けるな!!

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:15:57 ID:2LrbksYd
では20分に「ジゴロな使い魔」を投下させて頂く

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:16:35 ID:2AUZnDXC
>>506
貴様らに
 洗脳なんか
  させんのう

さりげに575とは…

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:16:38 ID:nZfrF3xD
ひさびさに来たらなんかここ寒いけどどうしたの?
それはそうと>>519期待

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:16:46 ID:JzjjdI+I
>>515
ここはゼロの使い魔が好きな人たちのスレであっておまえみたいなアンチのいるべき場所じゃないんだが

529 :ジゴロな使い魔 一話:2007/10/09(火) 19:21:15 ID:2LrbksYd
 ――ぞぶり。と、剣が自分の胸に突き刺さる音を聞いた。
「お前、わざ、と……」
「最期まで我侭言って悪ぃな、ロイド。俺はやっぱ……お前達を死なせたくねぇや」
「……馬鹿野郎」
 霞んでいく視界にかつての仲間達を捉えながら、俺の意識は闇に落ちていった。
 身体が倒れる瞬間、何かを潜ったのを確かに感じながら。

 ジゴロな使い魔 一話

「で。何でこうなってるのかねぇ〜」
 自分の死に様を思い出しながら、ゼロス・ワイルダーは頭を掻いていた。
 目の前には辺りからの嘲笑に顔を真っ赤にして耐えている、桃色の髪をした少女。
 全員が同じ服――恐らくは制服――を着ていて、それを見た事が無い事から、既にゼロスはここがシルヴァラントかテセアラだと言う可能性を危ぶみ始めた。
(するってーと……異世界か? んな馬鹿な)
 ゼロスは頭に浮かんだ自分なりの結論を直ぐに否定し、何やら教師らしき男と話した後にこちらに向かって来る少女に目を移す。
「おい」
「ッ! な、何よ」
「ここ、何処よ?」
「トリステイン魔法学院よ! 分かってないみたいだけどね、あんたは私に召喚されたのよ!! まったく、何で人間、しかも平民なんか……」
 質問に対して返って来た言葉を頭の中で反芻し、ゼロスは口の端を小さく歪めた。(最後の方の言葉は敢えて聞き流した)
(トリステイン? 何処だよ、そりゃあ。建物の作りからしてテセアラかとも思ったが……、それ以前に俺ぁ死んだ筈だしな。……死んだ後に異世界にぶっ飛ばされた、ってんなら……解釈出来ない事もねぇ。が、なぁ?)
 自分の置かれた状況を整理している内に、いつの間にか先程の少女が目の前までやって来ていた。
 ゼロスは胡坐を掻いたままで、その小さな少女を何事かと見上げる。少女もまた、ゼロスの前にしゃがみ込んだ。
 そこで漸くルイズはゼロスの顔を直視した。溜まらずに、う。と小さく呻く。
 ――すごく……美形です。
「か、かかか感謝しなさいよね。ききき、きき貴族にこここんな事されるなんて、ふ、普通は一生有り得ないんだから!」
 一気に早鐘の様になり始めた動悸を必死に抑えながら、ルイズはゼロスへと顔を近付けていく。
 が。すんでの所でルイズの動きが止まった。
(む、無理。これ以上は無理!)
 唇を少しだけ尖らせ、ぷるぷると震える目の前の少女を見詰め、ゼロスはにたぁっと笑みを浮かべる。
(はっは〜ん。早速俺様の美貌に見惚れちまったか。まったく、美しいってのは罪だね。でもいきなりキスだなんて……相当過激なハニーだ)
 そうかそうか。と、ゼロスは小さく頷き、少女がしようとしている事に手助けをしようと軽く肩に手を回した。
 それが引き金。ルイズは予想だにしなかった行動に出られ、ゼロスに向かって倒れ込む。
 勿論唇と唇は重なり合い、挙句ルイズがゼロスを押し倒してしまった。
「おい! ルイズが自分の使い魔にがっついているぞ!」
 一人の生徒がそう叫ぶと、辺りが品の無い爆笑に包まれた。何人かの女性徒はハンカチを噛んでいる。
「違うわよ!!」
飛び跳ねる様にルイズが起き上がり、またもや顔を真っ赤にして叫ぶ。
「お熱っ!?」
 同じくゼロスも上半身だけを起こす。左手に焼ける様な痛みが走ったからだ。
 見ると、何やら文字が刻まれていた。
「ほう、これは珍しいルーンだ」
 いつの間にか寄って来ていた教師がゼロスの左手を覗き込み、軽くスケッチを取る。
「宜しい。では皆さん、教室に戻りますよ」
 教師の一言に、次々と生徒達が飛んで行く。その様をゼロスは半ば呆然と見詰めていた。
(なんかもうちょっと俺様にツッコミは無いのかなぁ)
 そしてふと視線を下ろし、自分に背を向けて立っている少女に向けて口を開いた。。
「でさあ、色々聞きたい事があるんだけど」

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:22:11 ID:ntcRtz3F
作者のオーバースキルでこの吹雪を止めてもらわねば!

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:22:58 ID:Ich8+ZPz
ルイズ「無理矢理呼んで、しつ零しました」

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:23:30 ID:YsH3wilH
原作の中ですら問題有りと描写されてるものを無理やり正当化する者だけをファンと呼ぶわけじゃない。

サイトは合意無しに無理やり召喚されて契約させられた。
原作はその前提の下にストーリーが成り立ってるんだがね?
それすら否定して、サイトはMだから、ルイズが美少女だから
サイトが合意して呼ばれたんだって主張する奴は頭がどうかしてる。

533 :ジゴロな使い魔 一話:2007/10/09(火) 19:24:34 ID:2LrbksYd
ゼロスは窓から夜空に浮かぶ二つの月を見詰めていた。
 それを見て、やっぱり異世界なんだな、と思いに耽っている。が、後に彼が元居た世界でも月が二つになる事など、彼は知る由も無い。 
「で、あんた何よ。記憶喪失だっけ?」
「そ。どーやらその召喚とやらの時に、一緒に記憶も置いて来ちまったみたいなのよ〜」
 ベッドの上で難しそうな顔をして腕を組むルイズに、ゼロスはひらひらと手を振った。
 ルイズの話の途中で自分が異世界に来た事は確信出来たので、後は波風立たぬように記憶喪失だと言う事にしておいたのだ。
 ついでに今の自分の立ち場も理解している。
 使い魔。どの様な物かと尋ねた際に答えられた限りでは、どうやら自分には一つしか出来ないようだ、とゼロスは思う。
 死んで異世界に使い魔として召喚される。何とも数奇な運命だ。
 もしやこれは自分が見ている夢なのでは無いかとも思ったが、とりあえずは現状で出来る事をしようと彼は考える。
 だが出来る事とは何だ? 
 元の世界に帰る? 愚問だ。今更いけしゃあしゃあと生きて返る事など出来ないし、何より今ここで確かに生きているのだとしたら、あちらに戻る事が即ち死に繋がるかもしれない。
 夢から目覚める? これもまた愚問。自ら死ぬ為に奔走するなんて馬鹿げている。それ以前に、夢では無いかと思いはしたが、結局そうとはどうしても思えなかった。
 では出来る事、とは……。
(やっぱり、この子の使い魔として生活する事、なのかね)
 ゼロスは横目でルイズを見遣る。瞬間、視線が交差し、ルイズがすぐさま顔を背けた。
 その様子に純粋に小さな笑みを、ゼロスは浮かべた。
 ……死んでから呼び出されたのだ。何か意味があっての事なのかもしれない。
 もしそうだとすれば……それもまた楽しいかもしれない。どの様な結果であれ、自分はあちらの世界で死を迎えた。それはつまり、役目を終えた事にも他ならない。
 そしてこちらで新たな役目を与えられたのだとすれば……。
 くっ。と、ゼロスが小さく笑う。
 馬鹿げてる。自分を仲間だと信じていた者達を裏切って、それが自分の役目で……次の役目とは。我ながら下らない事を考えたものだと、ゼロスは自嘲の笑みを浮かべた。
「……でもま、いっかぁ」
 ゼロスの呟きに、ルイズが顔を向ける。
 その小さな自分のご主人様に、ゼロスはにかっと笑みを見せた。
 こうして。ゼロスとルイズの、奇妙な主従関係が始まった。
 
 
 
 短いけど一応ここで区切りです
 どうもありがとうございました

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:33:24 ID:WIk2or45
ゼロスとキュルケは宿敵になりそうだな
なんとなく

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:33:38 ID:xDsHQYlS
乙ー

雑談厨空気嫁
本当に空気嫁
投下中は支援に徹しろ

支援できなくてゴメンね

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:34:12 ID:WKUZDzHg
>>532
>サイトが合意して呼ばれたんだって主張する奴は頭がどうかしてる。
君の脳内の見えない敵との戦いは他所でやってくれ
つーか>>501

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:36:00 ID:1zqcHlHF
>>532
投下中にそんな文盲丸出しな妄言書き込むおまえが一番頭がどうかしてる

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:38:00 ID:jWdymgO+
乙なのです
テイルズシリーズか……アクの強いきゃらは嫌いじゃないよw

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:43:25 ID:NGSDncFU
乙でした。
>>532  避難所にでも行ってオクレ

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:43:29 ID:nZfrF3xD
乙です
タイトル見て一瞬妖車シルビア召喚を妄想したのはきっと俺だけ

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:44:10 ID:VLmpsYQ/
>>532
とりあえずフィクションと現実の区別が付いて、SS投下中は能書き垂れるのをガマンすることを覚えてから
避難所の毒吐きで語ってくれ。

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:45:51 ID:Ich8+ZPz
>>538
嫌いじゃないけど……?

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:53:13 ID:i5uGQR09
>>540
おまいはナカーマ

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 19:57:09 ID:+8IYT2mc
とりあえず設定云々は専用の考察スレがあるから
出来ればそこでして欲しい。

でも職人の投下が来ると一斉に静かになるのは凄いと思う

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:21:46 ID:QzL4vSX9
腋巫女が召喚されたけど、普通の魔法使いやHが召喚された話って、あったっけ?

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:22:37 ID:jWdymgO+
>>545
ぶんぶん、紫、萃香、プリズムリバー三姉妹、幽香なら。

チルノとかでたら凄いことになりそうだ。バカ的な意味で

547 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:24:32 ID:UtSFGE2y
magumaを聞きながら書き、Reckless fireを聞きながら投下準備。
テンションがおかしい。でも聞いてないと投下する勇気が……。
120秒後くらいに投下していいかな?

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:25:08 ID:NPaiMu7R
>>545
まとめwikiには載ってないけど、輝夜が召喚された小ネタもあったな。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:25:37 ID:F6Tp8vs7
まとめには無いけどニートもいたっけな。

>>547
どんとこい。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:26:05 ID:+S4HWoy5
支援

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:26:29 ID:OlkIHahp
>>547
カモーン。俺なんかゲッター線に汚染されていないと文章すら書けない

552 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:26:59 ID:UtSFGE2y
――渇いていた
――憎んでいた

満ちたと思ったらまた渇いた
嫉妬が憎しみに変わった

だから判る
故に気づく

あなたがどれだけ世界というものを憎んでいるのか
お前がどれだけ力というものを欲しているのか

さあ、始めましょう
さあ、始めよう

世界を飲み干し、我が手の内に
世界を蔑み、己の慰み者に


――「「そう思うでしょう(だろう)?あなたも(お前も)!?」」――


最速の使い魔 第二話 誓い

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:27:47 ID:F6Tp8vs7
リロードすればよかったぜ支援

554 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:28:25 ID:UtSFGE2y
“決闘”から三日。ルイズとギーシュが負った怪我の治療のために伸ばされていたが、決闘を行ったことに対する事情聴取が学園長室で行われていた。


「つまり、お主は自らの八つ当たりでミス・ヴァリエールに決闘を申し込んだ。しかもメイジ同士の決闘は禁制であると知りながら……」

重々しくオスマンが言葉を放つ。

「一応念のために確認を取らせてもらうが……以上のことに相違は無いかの?」

「はっ!何もありません!」

胸を張って返答するギーシュ。ちなみにこの部屋にいるのは当事者のギーシュとルイズ。コルベールに秘書のロビンクル。当事者の最後の一人は、再び病室に行ってしまっているのでこの場にはいない。

「ふむ……?」

オスマンは首をかしげる。

(はて、こんなにもいい目をする生徒じゃったかのう?)

ギーシュはそれなりに成績こそいい生徒ではあるが、嫌味なところや自分の実力を鼻にかけるところ、さらに女性への八方美人さ。どこにでもいる馬鹿なお坊ちゃまというのがオスマンの評価であった。

「では、ミス・ヴァリエール。君はどうじゃな?」

「ありません」

こちらはどこかしら複雑そうな顔をしたルイズだ。決闘の理由などについては言われたものの、なぜか決闘の内容についてはほとんど触れられていない。

ルイズがギーシュにコテンパンにのされたことも、使い魔が恐るべき速さでゴーレムをなぎ倒し、あっという間に決着を付けてしまったことも。

ルイズにしてみれば前者は恥ずべきことであり、後者は誇るべきことである。両方話されないという事がうれしくもあり、悔しくもあった。


「ミスタ・グラモン。君は禁を破り決闘を挑んだ。さらにその理由も愚劣なものである。じゃが、こうして大事にも至らなかったこと、自らの非を認めたことを考慮し――明日から20日間の謹慎処分とする」

「謹んでその処分をお受けします!」

「ミス・ヴァリエール。君は決闘を挑まれた立場とはいえ、それを受け、禁を破った。しかしミスタ・グラモンにも言ったが大事にはならなかったことを考え――明日から10日間の謹慎処分とする」

「わかりました」

二人が頷くのを確認し、オスマンは顔を和らげる。

555 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:31:00 ID:UtSFGE2y
「これからはまた、この学園の仲間として振舞ってもらいたい。では、解散「お待ちください!」……なんじゃな?ミスタ・グラモン」

一歩前に進み出るギーシュ。周囲の訝しげな視線も全く気にしないかのようにオスマンへとその瞳を向ける。

「あの使い魔は病室にいると聞きますが……怪我でもしていたのですか?」

ギーシュはクーガーの状態を知らない。――決着の際に気絶し、相手の名前すら聞かぬままに敗北。気がつけば自分は“三流貴族”のレッテルを張られていた。

「それを「それを聞いてどうするつもりなの!?」……ミス・ヴァリエール。少し落ち着きたまえ」

ルイズが焦ったのも無理は無い。クーガーは今、病室で寝ている。どんな状態なのかはよくわからないが、水のメイジ曰く、歩けるのがやっとの状態のはず。

ギーシュの目的は何か。当人以外の人物から見れは逆恨みからの復讐をしようとしているように見えるだろう。平民に負けた貴族。そんな不名誉、貴族として耐えられるわけが無い。実際、決闘の理由も八つ当たり――逆恨みだ。

「僕は彼に一撃も当てていません。それなのに病室にいるという。あの速度を出した影響なのか。それとも完治していないまま決闘に立ち、僕に――勝利したのか。それが知りたいだけです」

真剣な口調、目。明らかに、ただのいいところのお坊ちゃまが出せるような気配ではない。

「ふむ。わしには答える権限は無いのう。使い魔の管理は主の仕事じゃ。ミス・ヴァリエール。答えなさい」

「……完治してないまま、決闘に出ました。そして、貴方に勝利したわ、ギーシュ」

「……」

うつむくギーシュ。肩が震える。泣いているのだろうか。自らが全力を出したのにもかかわらず、敵は全力がそもそも出せないような状態だった。そして、絶対的な有利な状況、有利な立場で負けたのだ。

“ギリ”
という音。歯のきしむ音。その音と共にギーシュが顔を上げる。その目には涙は無い。代わりに、怒りが溢れている。

「失礼しました。では、僕は自室に戻ります」

「ミスタ・グラモン」

踵を返し、ドアの前に歩こうとしたギーシュの背に、オスマンの言葉が投げかけられる。

「この事実を知って、どうするのかね?」

「許せそうに無いです」

緊。空気が硬質化する。そんな雰囲気の中。ぽつりと、呟きがもれた。

「今までの自分が、あまりの愚かさが……、許せそうにありません」

それだけ答えると一礼。金の髪は扉の外に消えた。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:31:27 ID:yCeoID3I
Hは属性的にモンモンだな。水精霊の指輪奪還の時に一悶着ありそう。
魔理沙は属性的に虚無の修練に向いてるかも知れんが、褒賞が高くつくだろうな。
始祖の宝具全部盗られたりして。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:31:47 ID:xDsHQYlS
らでぃかるぐっど支援

558 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:32:23 ID:UtSFGE2y
「……では、ミス・ヴァリエール」

ギーシュの豹変振りに意識を飛ばしかけていたルイズはびくっと姿勢を正す。

「君も退出したまえ。これから我々も話し合いをするのでな」

「は、はい!失礼しました!」

あわてて礼をし、退室する。残されたのは、大人たち。


学園長室を出た後ルイズはとある部屋に向かっていた。

「失礼します」

病室。水の魔法という癒しの技が存在するこの世界では、滅多にそこが使われることは無い。だが、今その場には一人の住人が存在していた。

「クーガー」

ベッドの脇に置かれた椅子に座り声をかける。――目覚めない。彼はルイズを助け、決闘に勝利した後。会話を満足にすることすら出来ずに倒れた。何人かの手を借り、またこの部屋に彼は戻された。

『体中がぼろぼろです。このままでは秘薬が足りません。……今の治療ではとても完治させることはできないでしょう』

水系統の教師が言った言葉が脳裏によみがえる。

『おそらく後10日程度のうちに、普通の生活が出来る状態にはなります。それで……治療はいったん打ち切ります』

そう言ってはいたが、その表情は苦しいものだった。薬が、治療費が、足りないのだ。既にルイズは自分の持っているお金の大半を使い切ってしまっている。両親に手紙を飛ばしたが、援助してくれない可能性もある。“平民の使い魔”など。
アカデミーに勤める姉ならもしかしたら……と、思う気持ちもある。もしかしたら新しい薬の研究もやっているかもしれない。しかし、どこまでいっても付きまとうのは使い魔が平民であること――

「不思議よね……平民なのに、メイジに勝っちゃうなんて」

ベッドに頬杖をつき、彼の横顔を観察する。

「おまけに変な魔法みたいのを使うし……“アルター”とかいってたわよね。」

ほんの少しの会話。自分が言いたいことだけを“超”高速で話し、倒れた。アルター・ロストグランド・異世界。どれもが聞いたことの無い、骨董無形な話だ。それでも、それは真実なのだろうとルイズは思う。この思いは、理屈ではない。

「ねぇ、クーガー。私、決めたことがある」

眠りについているクーガーには聞こえない。だが、聞こえているかどうかは関係ない。それは自分自身への宣言だから。

「私は、強くなる。あの時ギーシュに言っていたこと、私にも当てはまる。私は弱い。足りないものだらけ。だから、強くなる」

それは憧れだ。魔法が失敗し続け、自分が平民のような錯覚すら抱いたルイズだからこそ、あこがれた。純粋な速さのみでメイジを打倒せしめたその強さ。普通の誇りに身を固めたメイジでは敗れたギーシュを蔑みこそすれ、クーガーに憧れるなどということはありえない。

「そうね、そう決めたらはじめなくちゃ!謹慎中でも本は読めるしいくらでも考えることは出来る。遅く動くことなら……諦めることなら、誰にだってできる。私は貴方のご主人様なんだもん。だったら、速く動かなくちゃね!」

立ち上がり、もう一度横たわるクーガーを見る。苦笑。

「でも、あの早口はもうちょっとどうにかして欲しいけど」

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:32:33 ID:yCeoID3I
最速に置いていかれたぜ支援

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:33:52 ID:xDsHQYlS
Hだとナインボールとしか思えない…つーか雑談自重支援

561 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:35:00 ID:UtSFGE2y
学園長室。

「……で、じゃ。彼が使ったのは魔法ではないのじゃな?」

「それだけは間違いないでしょう。杖を持っていませんし、何より詠唱もしていません」


当たり障りの無いことからの確認。ミス・ロビンクル――土くれのフーケは表面に出さないが、ここにいる三人の手練メイジは彼の危険性がわかっている。――ゆえに、それに触れたくはない。


「あの脚に生まれた鎧……“アルター”が先住魔法の可能性は?」

「それに関しては否定できません。何しろ先住魔法については資料が不足していますし」

「……学園長、ミス・ロビンクル。本題に……入りましょう」


厳しい目をしたコルベールの言葉にふぅ、とオスマンはため息をつく。


「……いいじゃろう。では……ぶっちゃけ、アレ倒せると思うかの?」

「私にはわかりかねますが、ミスタは何かお気づきなのでは?」

「……アレの恐ろしさは、速度です。ミス・ロビンクル。あの図を……」

「はい、こちらです」

机に広げられたのは広場の見取り図。それにコルベールはペンで印を付けていく。

「ここが、ミス・ヴァリエールがいた地点。発見時はここ」

丸が二つ、そしてそれが線で結ばれる。

「そして、ゴーレムに囲まれ……こちらに現れます」

また、丸と線が追加される。

「……鎧――アルターを纏ったときの速度は不明ですが……今はコレだけで十分でしょう」


うむ、とオスマンはひげを撫でながら覗き込む。そして、眉間にしわが寄せられる。

「……一つ数えるか数えないかの間に100メイルは移動しておらんか?」

「……ええ。さらにミス・ヴァリエールを抱えていたことから考えるにそれが最高速度とも思えません。背後に立たれたミスタ・グラモンが気づかなかったことを踏まえると……150メイルはいくかと」

彼らの困惑も無理は無い。普通、人間というのはいくら鍛えようと限界があるものだ。それをぶっちぎりでこの図は――この使い魔は否定している。

「……認めねばならないかのう?」

「……ええ」


――彼は、メイジを殺せる平民であると。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:35:46 ID:nZfrF3xD
ルイズの名前どう呼び間違えるのかな支援

563 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:36:20 ID:UtSFGE2y
「ええと、何をでしょうか?」

フーケ、であるなら聞くまでも無いが、ロビンクルとしてはそこまで頭を回すのは危険。ゆえに、彼女は聞く。

「その……もしかして、彼を倒せないのですか?ミスタ」

それに、コルベールならアレを倒す方策を考え出せるのでは、という期待もあったのだ。

「む、むう……その、決して倒せないというわけではなくてですね、その、条件というか……」

ロビンクルの期待するような眼差しに天井を見上げ、頭を働かせるコルベール。

「……コルベール君、どうかね?」


「……まず、貴族として戦うのであれば必ず敗北します。数を40……いや、100人にまでふやせばどうかはわかりませんが」

「うむ。正面に立ち、詠唱した時点で彼に倒されとるだろうしのう……」


これはあらゆる魔法の大原則。杖と詠唱。強力な呪文ほど長い詠唱が必要。例え近接戦闘能力を要したトリステイン魔法衛士隊でも、あの速さに対応できるとはとても思えない。


「ならば、こちらからは攻めず、ひたすら守りを固めるしかありますまい。土のメイジにより鉄の壁をつくり、それを固定化。そのうちに閉じこもり、周囲一帯を攻撃呪文でなぎ払う」

「確実とは言えませんわ」

「あ、いや……しかし、どう考えてもこちらから攻撃に向かうのは危険すぎまして……」

しどろもどろになるコルベールを見てオスマンはため息をつき、窓の外に目を移す。

(まったく、とんでもない使い魔を召喚したものよのう。あらゆるメイジに対して生身で勝利しうる存在。我らメイジの地位を根本的に揺るがしかねない危険さ……。ミス・ヴァリエール。お主は、本当に恐るべき存在を召喚したのじゃぞ)


ストレイト・クーガー。かってロストグランドにて最強と呼ばれしアルター使い。その力は、世界を変えてもやはり畏怖されるものだった。

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:37:47 ID:+S4HWoy5
支援だが、もう仕事に出掛けなくてはッ! でも支援っ!

565 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:38:09 ID:UtSFGE2y
ギーシュが自室に帰るために広場を横切る。考えるのは、あの使い魔のこと。

「……!」

そう。ギーシュは気づいていた。他の生徒が気づかないことに。大人たちが今まさに話し合っていることに気づいていた。だから、自分がどれだけ無謀な戦いを挑んだのか気づいた。

「……シュ!」

平民・貴族など関係ない。魔法?だからなんだと言わんばかりの“力”。ああ、それはいつか夢見た――。

「ギーシュ!」

「!……ああ、モンモラシーじゃないか。どうしたんだい?」

「どうかしているのは貴方のほうじゃないの?何度も声をかけたのにまったく気づきもしないなんて」

心配そうに水のメイジ。ギーシュの同級生でもあり恋人?のモンモラシーは、彼の顔を覗き込む。

「心配してくれるのかい?こんな僕を」

「そ、そんなんじゃないわよ!ただ、わたしもやりすぎたかなーってちょっと……」

「ありがとう」

「え……」

モンモラシーは改めて彼を見た。今までのギーシュからすれば少し好意を見せればそれを大げさに喜び、キザな詩すら読むような男の子で、ことあるごとに愛をささやく人物だったはずである。

だから、感じる。彼は、今までのギーシュじゃない。女性を追い掛け回すこと、それよりも欲しいものを見つけた男の子の目だ。どきり、と胸が痛んで高鳴る。自分以外の何かを見ていることは嫌、だけどその表情があまりにもまっすぐで。モンモラシーは声を放つことが出来ない。

「僕は、強くなろうと思う。子供の頃に見た、あの理不尽。平民でありながら貴族を超える圧倒的な力。ここに来て、忘れようとした」

独白。ギーシュは自分の家のことこそ誇るように話すが、幼い頃の話は聞いたことが無かったことをモンモラシーは思い出す。

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:39:15 ID:QkkO6Tpr
ラディカルグッドスピード局部限定支援


567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:39:27 ID:xDsHQYlS
ギーシュに深い過去があるのか支援!

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:40:25 ID:UhEosuhN
sien

569 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:40:30 ID:UtSFGE2y
「あんな理不尽は魔法では無理ということが、学べば学ぶほどはっきりしたからだ。あれは何かの幻だと思いたかった。いや、思うようになったはずだった。だけど、また現れた。あの虹色に輝く光。思い出した。僕は、あんな力にあこがれた」

強い意志を持った瞳が向けられる。彼女は、その瞳に負けない強さで見つめ返す。

「“最強”を目指す……笑うかい?モンモラシー。こんな馬鹿げた事を言う僕を」

「……」

その答えは、明確だった。降りたのは沈黙。結ばれたのは唇。一瞬だが、雄弁にその暖かさはギーシュ・グラモンの中に注ぎ込まれた。

「……」

「……」

歩き出す。男は、高みを目指すために歩き出す。女はそれを見送る。その心もまた乱れてはいたが、彼の追い風となることだけは心に刻まれた。


――ここに一人の馬鹿が、とびっきりの馬鹿が生まれた。くだらないと罵られれようが、蔑まれようが、彼はその道を行くだろう。先に何があるかなどは関係なく。彼は、誓ったのだから。誰にでもない、己の信念に。


未来予告
ストレイト・クーガー。
彼の体を蝕むは“精製”された代償。
その体、朽ちることを待つのみなのか。
遠き国の森の中。
彼を救う可能性がある少女一人。
ああ、その道は交わることが出来るのか。
鍵は“土くれ”の中にある。

――注:この予告は運慶により無視される可能性が大です――

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:41:06 ID:YVoaVLsO
ロビンクルじゃなくロングビルだよ

支援

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:41:59 ID:A1pDTMcx
そこで運慶かよ!wwwGJ

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:42:17 ID:xDsHQYlS
乙!

これは期待せざるを得ない!

573 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:42:40 ID:UtSFGE2y
――終了――

兄貴喋りません。ルイズよりギーシュがアツイ……。
指が勝手に動き出してしまった……orz
いや、ルイズ大好きです。でもギーシュが動いちゃったんだああああ。
ってことで!支援感謝!ではまた!

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:44:05 ID:+8IYT2mc
最速の人お疲れ!

>>549
すまないがそれは何スレ目だっけ?

575 :最速の使い魔:2007/10/09(火) 20:44:22 ID:UtSFGE2y
>570
そして名前素で勘違いしていた……。俺は、馬鹿だ。
ご指摘ありがとうございますぅ!

ごめんよ、土くれ……好きなのにミスっちまったorz

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:45:55 ID:NPaiMu7R
最速の人GJ!
このギーシュは間違いなく大物になる。

>>575
投下されたのは相当前だな。まとめwikiにでも上げるか?

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:46:31 ID:QkkO6Tpr
土くれって二つ名、すごく弱そうだよね。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:47:10 ID:CYhTu1C1
まあ、蔑称だろうし

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:47:45 ID:+8IYT2mc
>>576
すまないが是非頼みます。


580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:49:40 ID:2AUZnDXC
ギーシュ…
すごいぞーかっこいいぞー

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:50:15 ID:jg6GIsD+
これはいいきれいなギーシュ
このギーシュは間違い無く育つ

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:51:33 ID:NPaiMu7R
>>579
やってきたぞ。タイトルは『零と永遠』。

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:52:13 ID:jWdymgO+
『まだらのフーケ』とどっちが不名誉かねぇ……

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:52:26 ID:FWy09lnt
>>570
そこは作者にクーガーが降りていたと解釈するんだ!

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 20:57:32 ID:c37+Qxmh
ああ、クーガーなら名前間違えて当然だしな

586 :ゼロのgrandma:2007/10/09(火) 20:58:55 ID:pUFEAxrh
ちわー。予約いいですか?

今日はちょっと地の文が多めです。ご勘弁。

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:00:29 ID:+8IYT2mc
>>582
サンクス

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:01:04 ID:VBmTOzQp
投下支援

589 :ゼロのgrandma 1/6:2007/10/09(火) 21:01:14 ID:pUFEAxrh
「……ダイエットにはちょうどいいかしらねー」
空腹をごまかすように呟きながら、リンディは項垂れるように歩いていた。
ここ数日、ほとんど食物を口にしていない。
昨晩かろうじて得られたのは、ルイズが落とした物とは別に部屋にあった、ティーセットの冷え切った茶と少量の菓子だけだ。
あの状況から、食事をせがむわけにもいかないし。
(これからのこともあるし、ちょっと考えないといけないかな)
魔法を使わない『平民』としての自分は、あくまで下層階級の人間で。
この全寮制の学院は、魔法を行使出来る学院生、つまり貴族を中心に構築された社会なのだから。

ほとんど機能停止に陥ってしまったルイズを何とか目的地――アルヴィーズの食堂に連れて行くと、そこは貴族専用とのことだった。
使い魔は、基本的に入れないらしい。
初日から特別扱いを要求するわけにもいかないし、進んで目立つ必要も無いだろう。
何か言いたげなルイズに、いいからいいから、と手を振ると、リンディはそのまま散策に出たのである。

(ルイズさんが手配してくれるとは思うけど、あんまり、甘えるわけにもいかないわよね)
獣等と違い、人間に対する食事の用意は手間がかかる。貴族用の物をそのまま使い魔に出すはずもない。
人間かつ使い魔という特殊な立場を、強調するような事はしたくなかった。
幸い、自分には平民としての側面がある。
昨日見た下働きの子――確かシエスタという名だった――のような労働者がいるのだから、貴族とは別の生活圏があるはずだ。
食事を分けて貰うか、または厨房を貸してもらい、自炊させてもらう手は無いだろうか?
(材料も分けて頂かないと困るのよね。こちらの食材、わかるといいなあ)
様々な世界を渡り歩いた経験上、どんな食事にも偏見は無いのだけれど。

悩みながら歩いていると、ふと視線を感じた。観察するような気配。
「さて、と?」
出来る限り自然な感じで振り返ってみる。
すると、隠れ損ねたのか、お盆を抱えた少女が慌てた様子で立っていた。
「あら、あなたは昨日の」
「シ、シエスタです! ハラオウンさん」
ベッドで見せた姿とは異なる格好だからだろうか?
緊張に震えた返事に、リンディは笑いながら応えてあげた。
「やあねえ。リンディでいいわよー。同じ平民同士、仲良くしてね?」
「え?! ……は、はい」
屈託のない笑みに、少女もぎこちない笑みを浮かべてみせる。
固い声のままだが、当分は仕方無いかもしれない。何しろ同じ平民とは言っても、片方は貴族の使い魔なのだ。
「昨日はお茶の差し入れ、ありがとう」
「い、いえ」
「ルイズさんも持って来ちゃったから、危なく被るトコだったんだけど――」
びくり、と反応するシエスタには素知らぬ振りで、リンディは指を立てた。
「結果的にとても助かったわ。お菓子も美味しかったし」
「そうですか。それは良かったです」

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:01:39 ID:f0LrUr5p
>>575
そのミスのお陰で名前間違えネタの一つが労せず作れたと考えるんだ

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:03:42 ID:u3cgBJ+a
お疲れ様でした。


BLEACHの涅ネムを召喚したらお父さんが色々してハルゲキニアへ来ちゃって、メイジ達が実験台にされそうだとふと思った。

そんな俺は雨竜とネムがくっつけばいいと思っている。

592 :ゼロのgrandma 2/6:2007/10/09(火) 21:04:14 ID:pUFEAxrh
ホッと息を吐くのも束の間、リンディが内緒話をするように顔を近付けた。
満面の笑顔だが、微妙な迫力が含まれている。
「な、なにか?」
「あのね、ついでと言っては何だけど」
「は、はい」
「シエスタさんは、その、えーっとね」
やたらと言い辛そうなその様子に、シエスタは身構えた。
いつの間にか縋るような眼差しになっている事に、リンディ自身が気付くはずもなく。
「――どこで食べたりしてるのかしら?」
「は……い?」
あまりに想定外の質問に、シエスタは一瞬反応が遅れてしまった。
相手にとっては、実に切実な問題だったのかもしれないが。

「どうぞ」
「ありがと」
カップに入れられたスープを受け取り、リンディは奥へと視線を向けた。
食堂の奥にある厨房だ。調理人や下働きの女性たちが、忙しなく作業を続けている。
朝食の追加や後片づけなどと並行して、昼食の下拵えも始めているようだ。
「それだけでよろしいんですか?」
「あまり時間も無いから。その代わり、お昼は厨房をお借り出来たらなって」
借りた椅子の上でスープを啜る。
(うん。おいしい。これなら大丈夫そうね)
次元世界によっては、少々所では無い問題が生じたりするのが食生活だが、今回は運が良かったらしい。
まあ、たとえ問題があったとしても選択肢は無いのだが。
「そんな。ご自分で作らなくても、こちらで用意します。それに、マルトーさんはあまり」
「そうよねー。やっぱり部外者には、調理場を荒らされたくないものね」
忙しく働いている、身なりの良い中年の男性に目を向けた。多分、料理長だろう。
「じゃあ、甘えていい?」
「もちろんです」
やや緊張感の取れた笑顔に、リンディは少し安心した。つい口も軽くなる。
「でもねー、やっぱり甘いお菓子とかは、自分で作ったりもしたいのよね」
「甘党なんですか?」
「そ。食べ過ぎちゃうから、いっつも息子に怒られるんだけど」
シエスタは驚いたように目を見開いた。
「息子さんがって、そんな。そんな人を、一生使い魔にするなんて」
酷い、と小さな声で抗議する彼女に、リンディは苦笑した。
「大丈夫よ。みんな自立しちゃってるから。息子だって、お嫁さんを貰って結構経つのよ?」
「な、何を言ってるんです?」
シエスタの声が跳ね上がった。厨房中の視線が集まる。
「一生離れ離れになっていい家族なんて、あるわけないじゃないですか。何でそんなに平気なんですか?!」
「あのね、でも、こうなっちゃったのは偶然なのよ? だから、ちょっと旅に出たかなーくらいにしか思って――」
「だったら尚更です! 今頃必死に捜してるに、決まってるじゃないですか!」
身を縮めるようにしたリンディに、シエスタは真っ赤な顔で怒鳴っていた。

   ◆  ◆  ◆



593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:05:51 ID:u3cgBJ+a
うわああああ!ごめんなさい支援orz

594 :ゼロのgrandma 3/6:2007/10/09(火) 21:06:05 ID:pUFEAxrh
逃げるように厨房を後にしたリンディは、ルイズを待ちながら、言われたことを思い返していた。
「捜してる、かあ」
それは、人に言われるまでもない事だけど。
「みんなごめんね。心配かけちゃって」
囁くように口にする。届かないことは理解していても。
想像の中で頭を下げるくらいしか、今の彼女には出来ないのだから。

彼女がこの世界に来て、既に相当時間経過している。

当然、捜索はされているはずだ。
率先して動いているだろう息子と娘、そしてその親友たち。過度に親切な同僚や上司もいる。
自分たちの立場を忘れ、暴走している者すらいるかもしれない。
どれだけの騒ぎになっているか、想像も出来なかった。

だが、だからこそ。
関わる者の全てが、見当外れの方向に動いている事は間違いないのだ。誰一人、正解への糸口すら掴む事無く。
残念ながら、それは断言していい。
自分が要人だという、厳然たる事実が存在するからだ。
今まで管理局高官として、あらゆる部署と関わり、折衝し、取り纏めを行ってきた。
利害関係も多岐に渡る。口八丁手八丁で渡り合ってきたわけだから、怨恨だってそれなりに存在する。
そして何より、前線から引退して十年以上経つとは言え、現役時代の事は風化していないのだ。
直接関わってきた事件だって、二桁どころではない。世界を滅ぼしかねない程の、大規模な物も含まれている。
さらには息子や娘が関わった事件も含めると、数えるだけ無駄かもしれない。
その結果。

いずれかの関係者による、誘拐か暗殺。
もしくはそれに類する、害意ある者による拘束かもしれない。
以前にもあった、市井の狂的科学者が犯行対象とした可能性は無いだろうか。
とにかく、誰が主犯せよ、被害者は管理局高官を務める高ランク魔道師だ。その利用価値は幾らでもあると思われる。

――と、そういった思考に及ぶしかない。
自分ほどの要人が、全く関係無い人間に、しかも観測されたことも無い世界に飛ばされたなど、誰が考えるだろう。
有能であればあるほど、思考するはずの無い事象。
事件の可能性を排除出来ない限り、事故の可能性には及ばないのだ。
もし自分が同じ立場だったとしても、同じように対処する。

今頃、息子たちは、自分の関わってきた膨大な事件と人脈を調べているはずだ。
以後の物理的な捜索範囲としては、関わってきた世界と、周辺の管理外世界全て。
当然ながら、隠蔽されている可能性も極めて高い。
故に、単純な広域探索魔法の使用だけでは結論を出せない。時間をかけた綿密な調査も必要となる。
それは天文学的な量と広さに及ぶということ。
考えるだけで途方に暮れる作業であることは、容易に想像がついた。



595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:09:10 ID:UhEosuhN
支援

596 :ゼロのgrandma 4/6:2007/10/09(火) 21:09:31 ID:pUFEAxrh
それに第一。
(事故だと判っても、捜せっこないしねえ)
確かに、台所に空間が歪んだ痕跡が残っていた可能性もあるが、それは短時間で消滅してしまうものだ。
自分が消えたという異変に気付き、さらには台所の空間歪みに気付いて詳細な計測をする――そんな時間は無かっただろう。
そもそもリアルタイムの観測ですら、転送を追跡出来ない事も少なくないのである。
息子の嫁は現役時代、相応に有能なオペレーターだったが、それでもそういった事を幾度か経験している。
加えて、ミッドチルダ式でも古代・近代ベルカ式でもない、未知の魔法による未知の世界への転送。
(絶望的よね)
リンディは肩を竦めた。

こちらから救援を要請する方法に至っては、さらに難しい。
念話――魔力を用いた思念通話だって、無制限に届くわけではない。
それに、これだけ異質な魔力濃度の高い場所だ。
万が一近隣の次元まで捜索の範囲が及んだとしても、届かない可能性の方が高かった。

唯一、期待出来る状況があるとすれば、リンディが使い魔と契約していた場合だろうか。
ミッドチルダにおける使い魔との契約。それは主人が死ねば使い魔も消滅する、存在と存在の契約なのだ。
例え念話が届かない状況が生じても、その契約が断たれることは無い。
もしかしたら、このような特異な状況でも、使い魔は主人の元に辿り着けるかもしれない。

「ま、どっちにしろ、無い物ねだりしたって仕方無いし」
彼女は使い魔と契約していない。なので、考えるだけ無駄。
と言うか、そもそも自分がルイズの使い魔なわけだから、その立場を生かすべきだろう。
「出来ることから始めるしかないわよね」
ぐぐっと胸元で拳を握る。
何とかするしかない。
この世界の未知なる魔法システムを解明し、無数の文献を読み漁って、記録にも無いような召還魔法で帰還するのだ!
「…………」
浮かんだ冷や汗を拭えるわけもなく。
「……わたし、帰れるかしら?」
気合を入れることに失敗し――リンディは大きな溜息を吐いた。

「何やってんのあんた」
「ちょっと、ポジティブシンキングのトレーニングをしてみようかなーって」
「なにそれ?」
ふふふ、と力無い笑顔を浮かべたリンディに、ルイズは訝しげな視線を向けた。
「と、とにかく、朝食のことは悪かったわね。次からはちゃんと用意させるから」
「それについては、大丈夫みたい」
先程の件を説明すると、ルイズも不承不承ながら納得したようだった。
「やっぱり、平民が貴族と一緒に食事するのはまずいでしょう?」
「平民なんかじゃないくせに。でもまあ、目立ちたくないってんなら仕方無いわね」
だったらその格好も何とかしなさいよ、という抗議に、無理、と満面の笑顔を返すリンディ。

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:10:39 ID:VBmTOzQp
sien

598 :ゼロのgrandma 5/6:2007/10/09(火) 21:11:12 ID:pUFEAxrh
「まったく」
「やっぱり授業は魔法のことなんでしょ? 使い魔も見てていいのよね?」
足を速めたルイズの後を、のんびりと追う。
「当たり前でしょ」
「学校なんて何年ぶりかしら。すっごく楽しみ」
「なに年寄りみたいなこと言って――」
ルイズは慌てて口を閉じた。
今、自分は言ってはいけない事を言いそうになった? あんた幾つよ、とか?
いや、あっさり答えが返ってくるだろうが、今聞いたら夢に見そうだ。さっき聞いたことも忘れたい。忘れられないけど。
保留にしよう。さっきの件も、今は保留って決めた方がいい。
「と、とにかく、大人しくしててよね!」
「わかってます」
リンディは、実に楽しそうに微笑んだ。

が。
「げ、元素変換……しかも遠隔で瞬時に……」
頭が固くなったとは思いたくないけれど。
錬金、固定化、物質転送。他にも色々。そして、予備反応無しの小規模爆発。
物質がこれだけ魔力に浸りきってるなら、そういう方法もあるのかなあ――などと必死に解釈してはみたが、全く追いつかないわけで。
ああそうだ、自分の主人が何故ゼロと呼ばれているのかだけは、とても良く判ったかも。
(わ、わかってた事じゃないの。一から学ぶのよ一から)
ルイズの錬金失敗で教室中が混乱する中、彼女は激しく痛む頭を抱えていた。

   ◆  ◆  ◆

「いいんですか? 手伝ってもらっちゃって?」
「これからお世話になるんだもの。こちらからお願いしたいくらいなの」
リンディはシエスタと共に、下働きとして昼食後のデザートを配り歩いていた。
先程は言い過ぎました、と頭を下げた彼女に、じゃあ仲直りとして一緒に仕事しましょう、と言ってみた結果である。
「それにしても、さっきのフライパンは凄いですね。やっぱり魔法なんですか?」
「そうなのよー。先祖代々使ってきた物なの」
何のことかと言えば。
昼時、賄い食をご馳走になったお礼にと、ちょっとしたパンケーキを作ってみせたのだ。
シエスタが境遇を話したからか、マルトーは快く調理場を貸してくれた。
やたらと降り注ぐ同情の視線の中で、リンディが使った、テフロン加工のフライパンに全員が驚愕したのである。
何しろ、油を使わなくても焦げ付かない。
マルトーが入手先を熱心に尋ねてくるものだから、つい、家宝のマジックアイテムだと説明したのだ。
「初めて見ました。みんな、凄く羨ましがってましたね」
「たまになら貸してあげるわよ――あら?」
リンディは持っていたトレイをテーブルに置くと、足元の小壜を拾い上げた。
紫色の液体。
(魔法絡みの薬品、かもしれないけど、香水かしら?)



599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:12:09 ID:VBmTOzQp
支援

600 :ゼロのgrandma 6/6:2007/10/09(火) 21:12:46 ID:pUFEAxrh
落としたのは、先程から恋愛談義に興じていた少年だ。
二枚目を気取っているのか、少し背伸びしたところが、いかにも年頃らしくて微笑ましい。
(だけど、ちょっと鈍いのかしら?)
すぐ後ろに立った自分に気付かず、話を続けている。むしろ話し相手の方がこちらを注目しているくらいなのに。
リンディは前に回り込むと、彼の手をそっと握り、小壜をその中に押し込むように渡してあげた。
「な、何だね君は?」
「落とし物ですよ。高価な物なのでしょうから、大事になさってくださいね?」
「え、いやこれは」
妙齢の女性に、至近から囁くように言われてしまっては、咄嗟の対応が出来るはずがない。
見ようによっては、見目の良い平民の女に、手を付けてるようにも見えるわけで。
二枚目の少年――ギーシュが気付いたときには、栗色の髪の少女と、巻き毛の少女に取り囲まれていた。

どうやらあの小壜は、浮気の証拠物件だったらしい。
(ごめんなさい。だけどもっと上手にやらないとダメよ?)
二人の少女に詰問された挙げ句、散々な目に遭わされるギーシュを見て、リンディはこっそり舌を出した。
まあ、こういう恋愛模様も学生の特権だ。
こういう事を繰り返して大人になっていくのだから、みんな頑張りなさないねー、などと微笑ましく見つめていると、
「き、君は何を笑っているのかね。誰のせいだか判っているのかい」
気に障ったのか、少年が詰め寄ってくる。
「あら、どなたのせいなんでしょう?」
「君だよ! 君が余計なことをしたおかげで、二人の――」
「あら」
リンディは、にっこりと微笑んだ。
「お二人も恋人がいらっしゃるんですか。凄いですねえ」
「は? いやそういう事ではなく、名誉の」
「でもダメですよ? お二人を一緒にという事なら、双方に納得して頂きませんと大変ですからね?」
「だからそうでは無いと言っているだろう! 君は人の話を」
「例えばそうですねえ。一度三人でお茶会など開いてみたら如何でしょう?」
さっぱり噛み合わない会話に、周辺から笑い声があがる。徐々に紅潮する少年の顔。
つい息子や孫を思いだしてしまい――リンディは楽しそうに会話を続けていった。

が、どうも弄り過ぎたらしい。
「いい加減にしたまえ! 何て無礼な平民なんだ。女でなければ礼儀を教えてやるところだ」
息を荒らげるギーシュに、リンディは首を傾げた。
「教える、ってどうなさるんですか?」
「君が男だったら、決闘を申し込むってことさ。貴族らしくね」
はん、と馬鹿にするような笑みを浮かべるギーシュ。
「貴族らしく、って事は、魔法を使われるんですか? でも、相手が平民だったら、魔法は使えませんのに」
「その時は、武器を使わせてやるさ。平民共には相応だからね」

「わかりました!」
ぽん、と手を打つ音が不意に響く。
注目を浴びる中、訝しげな表情のギーシュに、リンディは満面の笑みを浮かべ――
「じゃあ、決闘しましょう♪」
「な?!」
実に朗らかに告げられたその内容に、辺りは、しん、と静まりかえった。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:14:24 ID:VBmTOzQp
GJ。
ギーシュは世代が上の方によく決闘を申し込まれるようです。

602 :ゼロのgrandma:2007/10/09(火) 21:14:36 ID:pUFEAxrh
投下完了です。

そろそろペースダウンかな…でも見せ場ですしね。
次は多分、週末です。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:16:08 ID:LC6j2jyE
GJしたー
リンディさん相手じゃのらくらかわされて終わりかと思ったら…
ナニ考えてるんですか孫もいる人ー!?

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:20:30 ID:1ErBnb1V
つうかハルケギニアでリンディさんに勝てる人いるのか?
いろんな意味で。


605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:23:39 ID:UhEosuhN
>>604
まずいないでしょ…
亀の甲より年のこうわなにをするやめ(tbs

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:25:01 ID:KQ6cZ3uN
乙したー。

リンカーコアの出力が落ちているとはいえ、ワルキューレでバリアジャケットを撃ち抜ける訳無いしなぁ。
とりあえずギーシュ涙目は確定か。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:30:01 ID:if0sF+L8
>>545
遅レスだが、チルノは難しいと思うんだ、西博士と同じ方向で。

「フールプルーフは不可能である。
 馬鹿は常に我々には思いもよらない使用法を考えつく」

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:33:08 ID:1ErBnb1V
バリアジャケットはいい発想だよな。
魔法少女の衣装の不思議さを科学ぽっく出してるし。


609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:34:04 ID:i5uGQR09
まだ妖精リンディさんを期待してる俺は間違ってるんだろうか…

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:34:55 ID:jWdymgO+
原作知らんが本当に初孫もちなのか、凄いなw

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:35:08 ID:1ErBnb1V
魔法熟女リンディさん

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:37:55 ID:Ky3ZA8Pt
俺の上の何名かが行方不明になる予知夢を見ました。

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:40:28 ID:2Ro2dXAJ
そういやクロノってエレオノール姉さまと、そう歳かわらないよな

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:45:58 ID:rNVWe7Pr
GJ
男でも「薔薇でもしゃぶってろ」クラスの侮辱をする必要がある決闘イベントで
とても女性相手にギーシュが決闘を申し込むとは思えないから
ギーシュに虚勢を張らせてリンディから決闘を持ちかけさせるのは自然で良いですね。


>>415
楽園の使い魔
些かルイズに都合が良すぎる気がします。
この場合、霊夢は結界で防御するよりも針でルイズを攻撃すると思うんです。
喉か杖を持つ手かは知りませんが

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:46:50 ID:y/SdiqGr
クロノが25で既婚、子供が二名
エレオノールが27で以下自主規制

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:49:54 ID:Te3VxnWg
魔法熟女フィジカル☆リンディwktk

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:52:51 ID:+8IYT2mc
>>616
魔法熟女www
まぁ十九にもなって魔法少女のままのなのはさんよりマシか

618 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 21:53:46 ID:vfxppCXM
10:00から投下します。

罠カード 『人大杉』を発動された場合 書き込みを避難所に移りますので
魔法カード『支援』を発動してくださる方 お願いします!

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:55:20 ID:ZHglaB2/
魔法カード『前哨支援』を発動する!

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:55:52 ID:xyInqNs/
GJ。

>>617
原作知らんが19で魔法少女は厳しいなwww

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:58:03 ID:Te3VxnWg
せいぜい15歳までだなあ>少女
高校入ったら無理だろ。

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:58:29 ID:ZQeegUjY
ラーメン子はアウト

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 21:59:34 ID:i5uGQR09
しつこいだろうが妖精リンディさんが好きだ支援
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm815751

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:00:10 ID:VBmTOzQp
装備カード『支援の剣』を>>618に装備!

625 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:00:12 ID:vfxppCXM
コルベールの部屋から出てくる一つの影があった。
その手にはキラキラと黄金に輝くものが握られている。

「やってくれたな。あのハゲ」

影……フーケは当初の目的通りに王者の証たる千年錘と、神のカードと呼ばれるものを含めたデッキをその手に掴んでいた。

だが、彼の足どりはよろよろと不確かでおぼつかない。
壁に手をかけながらどことも知れぬ場所へと土くれは歩いてゆく。

「まさかディアバウンドがやられるとはな……」

懐から取り出した一枚の札。
黒く焼け焦げ、ボロボロになったそれは、おそらくもう使うことは出来ないだろう。

『神』という駒を手に入れたとはいえ、ディアバウンドを失ったのは痛かった。この学院全員の魂を食わせれば神をも凌駕する僕になっただろうに。
炎蛇のメイジが命を賭けて土くれの牙を奪い取った結果である。

「だが、まあいい。神を手に入れた今、俺様に刃向かえる奴はもういねぇ」

自らを守り、殉死した僕の遺骸を握りつぶし、土くれはそれを投げ捨てた。

「……見てな王様。アンタにも見せてやるよ。この世の終わりってヤツを」

彼は大声で笑う。
そして再び、盗賊王の体から闇が噴き出す。
先ほどのように室内だけでない、深闇と哄笑は学院全てを包み込んだ。

そして夜が明ける。


626 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:02:19 ID:vfxppCXM


オールド・オスマンは学院で最も長寿の魔法使いだ。
だが、この日 彼が見たモノ、感じたモノは今までで最も信じられず、最も禍々しいものだった。

「……なんということじゃ」
「ヒャッハッハッハ! 殺せ! 喰らえ! 骨一本、虫けら一匹残すな! 一から十まですべて喰らい尽くせ!!」

オスマン翁が見たモノは巨大なゴーレムたちの群れ。
どれも全長が20メイル以上はあるものばかり。

そして、そのゴーレムたちのうちの一体。
オスマンはその肩に黒いローブを纏った人間がいるのを見つけた。

その怪人はけたたましい声で笑いながら、体から闇を振りまく。
その闇と共に、怪物の群れが学院のあらゆるものを蹂躙する。


陽が微笑むことのない、破滅の朝がやってきた。





627 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:04:12 ID:vfxppCXM



「どうしよう……」

少女 ルイズはうずくまり、泣きながら呟く。
彼女は今、牢に?がれたまま地獄を見ていた。

地下からわずかに覗けるその先、巨大なゴーレム達が学院の壁を砕き、人々を傷つけ進んでゆく。

「……アイツが言っていたのはこのことだったのね」

幾度と無く黄金の三角錐に眠っていたルイズの使い魔が自分に告げていた『戦え』という言葉。

あれはこのゴーレムの群れを指していたのだ。

牢の天井がきしむ。
パラパラと砂礫の粒が髪に降りかかったが、彼女はそれを振り払おうともしない。

ただ足元においたデュエルディスクを見つめ、涙を流すだけ。

「今の私には何もできないわ。使い魔も。僕も。……杖さえもないんだから」

ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは痛感する。

いくら勉強しようとも自分は『ゼロ』なのだと。
一時の間、手に入れることのできた力も所詮は幻想【ゼロ】に過ぎなかったと。

力というものは時に人を狂わせる。人を自らに依存させる。
それが正しいものであっても。

それを『力に溺れる』と言い表す。
力とは酒や金と同類。
一度手に入れてしまえば、味わってしまえば、もうそれから離れられない。
今のルイズがまさにその状態だった。



628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:05:20 ID:FwPSuGbe
GXの話だがユベルって男なのか女なのかどっちなんだろうね支援

629 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:07:09 ID:vfxppCXM
「バフォメット…ガゼル…キマイラ…」

彼女の脳裏を占めるのは一時の間、手に入れた栄華(力)の事ばかり。

―ガゼルやバフォメットなら、こんな牢なんて苦も無く破壊して自分を地上に連れ出してくれるのに―

天井からビシ…ビシ…という音が聞こえる。

―ここも崩れるのかしら―

泣きすぎて現実逃避を繰り返した頭でゼロの少女はそれだけのことを考えた。

―魔物達が帰って来なければ私には何も出来ない……ここから出ることも……―

自嘲。

―結局私はゼロのままだったわね―

死ぬ間際に自分の生涯がどんなものだったか少女は思い返す。

優秀な姉達と常に比べられて育ったおちこぼれの自分。
魔法学院で毎日のようにバカにされて過ごしていた自分。
周りにいる人々が必死に逃げ惑う中で、ただ1人 牢の瓦礫に潰されて死ぬ自分。

「あははは、何よコレ。 私の人生なんて所詮 こんなものだったんだ」

もう、疲れてしまった。
ゼロと蔑まされるのも。
力を手放して生きるのも。

モンスターと黄金錘を手に入れた瞬間、確かに自分の人生は良くなると思ったのに。

だが、それももうここまで。
自分は地下で、誰にも見取られず死ぬのだ。
再び絶望に沈む。

そんなルイズの意識を引き戻したのは、聞き覚えのある声と、鉄格子の間から差し出された手。
包帯の巻かれたそれは、幾日か前にルイズ自身が手の主に施したものだった。


630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:07:31 ID:zNucKSNX
支援


>>621
ベホイミ…

631 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:09:06 ID:vfxppCXM
「ミス・ヴァリエール。お逃げ下さい!」

平民のメイドである少女。

「アンタ……なんでここに」
「学院長から貴方の牢の鍵を開けるようにと。他の先生方は外でゴーレムたちと戦っています。ここもそのうち崩れますから早く逃げましょう!」

そこまで言って鍵を開けていなかったことに気づき、メイド……シエスタはもどかしそうにドアを開ける。

シエスタを見ながら、ルイズはハッと気がついた。

「シエスタ! コルベール先生は私に何か、言っていなかった!?」
「……ミスタ・コルベールは行方が分かっていません。彼の部屋は何者かに荒らされた跡があったそうです。ミス・ヴァリエールの札も、三角錐も見つけられませんでした。おそらく、賊にやられたのではないかと」
「……そんな」

絶望。
コルベールが自身のデッキを返してくれる可能性はほぼ無くなった。

「さあ、早く!」

差し出された手を……ルイズは振り払った。

「放っておいて。 私はもう疲れたの。 あの子達が迎えに来るまで、私はここを動きたくないわ」
「何をおっしゃるのです! ミス!」
「私は無力な自分に戻りたくないの。 もしまた何にも無い『ゼロ』に戻るなら……私はここで死ぬわ」

抑揚の無い口調。
光の消えた眼。
そんな目の前の…自らをゼロと卑下する魔導師を見つめ。
シエスタは振り払われた手を握り締めた。

「……ゼロがなんですか!」

パァン! という凄まじい音と共にルイズの頬に熱い痛みが走った。


632 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:09:52 ID:dSwZDft2
支援&次を予約したいです

633 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:11:15 ID:vfxppCXM
呆然としたまま叩かれた頬を抑えるルイズ。
シエスタはそんなルイズに抱きつき、言った。

「ミス。ゼロというのは『何にも無い』という意味ではないのです。ゼロとは『始まり』なんです」

瞳に涙を浮かべながらゼロのメイジに訴えるシエスタ。
彼女はルイズに言う。
始まったばかりの貴方の人生。
奪われるものもあるかもしれない。
壊れるものもあるかもしれない。

でもまだそれは最初。
始発地点(ゼロ)なのだから気にする必要など無い。

「……シエスタ」
「何も無い、などとおっしゃらないで下さい。 ミス・ヴァリエールには私がおります」

ルイズはぎこちなく、だが確かに微笑んだ。
ゼロである自分を受け入れてくれる者がいた。
それはなんと幸福なことなのだろう。

だが、その瞬間 彼女を悲劇が襲う。

ドン、と音をたて、巨大な刃がシエスタの左胸を貫いていた。



634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:12:09 ID:HrR79HBs
シエスタァァァァァ!!!!!!!!!

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:12:43 ID:++gaO+uf
えげつないぞ作者w 支援

636 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:13:53 ID:vfxppCXM
「……え?」

身の丈ほどもある岩石の剣。
シエスタの口から血が伝い、彼女はルイズの胸へと倒れこむ。

「さあ、王様の器よぉ、最後のゲームを始めよぉぜぇ!!」

牢の壁。
円形に切り取られた穴から覗く大きな腕と顔。

剣を持った巨人。
岩石の精霊 タイタンの肩の上で。 

戦線を布告した盗賊王 『土くれのフーケ』の笑い声と…

「いや……いやぁあああああああああああああああああ!!」

なりふり構わず絶叫するルイズの悲鳴だけがその場を支配した。


そして、その悲鳴を最後にルイズの意識は闇へと飲み込まれる。

今、虚無の力を持つ少女を最大の試練が襲おうと待ち構えていた。



637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:14:14 ID:h0sYOomZ
grandma >> そう言えば、彼の世界の魔法体系はどちらかと言えばプログラム
      鋼錬、奈須世界に近いんでしたっけ?
      そりゃ質量保存則、熱力、運動法則無視されちゃ堪らんでしょうな
      まぁ、それをキャンセルするからこその“魔法”なんでしょうけどww
     

638 :デュエルモンスターズZERO:2007/10/09(火) 22:16:43 ID:vfxppCXM
投下終了です。
とりあえず、シエスタとコッパゲ先生と、殺しすぎたので教会でざんげしてきます。
次回からはルイズのオリジナルデッキをはつお披露目。

それでは薔薇乙女の方。
お願いします!

あ、忘れてた おまけです



岩の精霊タイタン ☆☆☆☆
土属性 岩石族 攻撃力1700 守備力1000
効果 このカードは通常召喚できない
墓地の土属性モンスター一体を取り除き特殊召喚する。
相手の攻撃時、このカードの攻撃力は300上がる。


639 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:19:26 ID:dSwZDft2
デュエルモンスターズZEROの人、お疲れ様です


それでは参ります
今回は短めなので、多分規制にかからず行けると思います

おそらく10くらいかな?

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:19:58 ID:7x4ybBlx
リンディさん流教育的指導期待していいですかw

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:21:01 ID:G0OWE94c
支援用意

642 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:21:02 ID:dSwZDft2
        第5話    ヴァリエール家の娘達


 月光に照らされて、門をバックに一人の女性が仁王立ちしていた。

 ルイズの気の強い部分を煮詰めて濃縮させて熟成したら、こんな風だろうか。
 かなりキツめの、見るからに男勝りなブロンド美人だ。
 突然の突風に吹き飛ばされて広場に倒れたルイズ達四人を、まるで下らぬものでも見る
かのようににらみ、見下ろしている。

「まったく、なんて落ち着きのない子なの!ヴァリエール家の一員としての自覚をもって
いないの!?」
「は、はい…でも、そのあの、こんな急に」
「言い訳するんじゃありません!ちびルイズ、そこに座りなさいっ!!」
「はいぃ!」
 ルイズはエレオノールの前に、チョコンと正座させられた。
「ふん…よろしい。今日は、実はあなたに確認したい事があって、急遽来たのです」
「あの、姉さま。もしかして、ずっと待ってたんですか?」
「ええ、夕方頃からずっとですよ。それが、まさかこんな遅くまで歩き回っているなんて
…どういうつもりなの!?」
「そ、それは、姉さまが来ると知らなかったから」
「私が来るかどうかは関係ありません!確かに今日は連絡無しに来ましたが、淑女として
夜中に歩き回るのは・・・」
 ルイズは正座させられたまま、延々と叱られていた。

 後ろのジュン達は、どうしようかと顔を見合わせた。
 回れ右して、抜き足差し足こっそりと立ち去ろうとしていた。

「お待ちなさいっ!」
 ジュン達の背中を、エレオノールの冷たい声がむち打った。
 ジュンは、ギクシャクとぎこちなく、肩越しにエレオノールを振り向いた。
「えーっと・・・なにやらお取り込み中のようですので、その、部外者は、向こう行って
ますね」
 だが、エレオノールは冷たい視線をジュンに投げかけ続けた。
「今日は、あなた達の事を知って、慌てて来たんですよ」

 ジュンの背中を、冷たい汗がダラダラと流れる。
 いつかこうなるかも、とは予想していたけど、とうとう来てしまった…どうやってこの
場を切り抜けよう?
 そんな思考がジュンの頭を駆けめぐっていた。この難局を乗り切るため、ジュンの頭は
フル回転し始めた。

「あなたが、噂の平民使い魔ですね?」
 ジュンの心臓が、口から飛び出しそうになった。もう、誤魔化せるレベルの話ではない
だろうと理解できてしまった。
 ジュンは覚悟を決め、大きく深呼吸をして、エレオノールに振り向いた。そして、自分
が知ってる、最高に礼儀正しいお辞儀をした。
「はい。私は先日ルイズお嬢様に召喚され、使い魔の契約をいたしました。桜田ジュンと
申します。以後、お見知りおきを」
「平民の名前なんてどうでもいいわ」

 一瞬、伏せたままのジュンの顔がこわばり、紅潮した。
 ギーシュと最初に会った時も同じような事を言われた。だが、あれは『ジュンがどうい
う人間か知るために、あえて挑発した』という類のものだ。対してこれは、明らかにそれ
とは違う。間違いなく、このルイズの姉はジュンの存在を、平民を、『どうでもいい』と
考えている。
 この世界の身分制度、その現実をジュンは思い知らされた。同時に、ふつふつと怒りが
体の奥底から湧いてきた。


643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:21:25 ID:G0OWE94c
支援

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:22:03 ID:++gaO+uf
えっ? 助かると思ったんだが……あれ? まじで死んだの!?




645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:22:04 ID:zR9KVcie
支援&予約。今日はにぎわってるな

646 :虚無の王:2007/10/09(火) 22:22:27 ID:ryz5gnw1
支援

ついでに次、予約させてくださいな

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:23:10 ID:HrR79HBs
そいやリンディのフルパワー時(羽展開)って戦闘力どれくらい?
一期の時点で魔道師ランクS、今はAA+〜AAAくらいと思うが。

648 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:23:10 ID:dSwZDft2
「私が今夜、こんな急に来たのは、あなたが召喚した…ちょっと!そこの小さいの!!」
 エレオノールは、さらに忍び足でそぉ〜っと立ち去ろうとしていた、真紅と翠星石を呼
び止めた。
 二人とも、やれやれしょうがないといった感じで振り向いた。
「私達に、何かご用でしょうか?」
真紅が嫌々ながらという感じで答えた。翠星石はエレオノールに睨まれ、真紅の後ろに
隠れてしまった。
「もちろん。私はあなた達皆に用があって来たのですから」

 正座したままのルイズが、不安そうにエレオノールを見上げた。
「あ、あの、姉さま。一体、私の使い魔に何の用が…」
 聞くまでもない事だが、ルイズは聞かずにいられなかった。
「何の用、ですって?では、改めて教えてあげましょう。
 『ヴァリエール家の三女、ルイズがサモン・サーヴァントで平民の少年を召喚した。し
かも、エルフの技で作られたゴーレムを2体も所有し、並のメイジでは歯が立たない。も
しや聖地からの間者では?』
 そんな噂がアカデミーや王宮で流れているからですよ!!」
「ちっ!違います姉さま!!彼らは聖地よりも遙か遠くの出身です!私が偶然トリステイ
ンに召喚してしまっただけです!あの人形達もエルフとは関係ありませんっ!」
「お黙りおちびっ!だから私がこうして確かめに来たんです!!」

 そんなやりとりを聞いて、ジュンは内心『うっひゃー』と思っていた。予想していた中
でも、最悪に近い展開だった。
 だが、同時に疑問も感じた。聖地が何かは知らないけど、どこかのスパイじゃないかと
疑っているなら、疑われるのは自分自身。なのに、何故自分が『どうでもいい』のか。な
ぜ王宮の人間ではなく、姉とはいえ、アカデミーの人間が派遣されたか。

 考えられるのが一つ。スパイは大義名分。真の目的は・・・

「というわけで!あなたの使い魔達は取り調べのため、アカデミーで身柄を預かります」
 エレオノールが胸を張って宣言した。 
 やっぱりか・・・ジュンは予想通りと思いつつ、顔を覆いたくなった。

「そんな!?姉さま、無茶苦茶です!!お願いです…あの子達、ジュンを、真紅を、翠星
石を、あたしから取り上げないで下さい!どうか、どうかそれだけはお許し下さいっ!」
「なりません!これはヴァリエール家にかけられた、あらぬ疑いをはらすために、どうし
ても必要な事なのです!!」
 すがりつき懇願するルイズの願いを、エレオノールは全く聞こうとはしなかった。

 ジュンは、後ろの真紅と翠星石に目配せした。二人も無言で頷く。

「エレオノール様、ですね。ルイズお嬢様よりお名前は伺っております」
 ジュンは、これでもかと言わんばかりに礼儀正しく、ルイズをしかり続けるエレオノー
ルに話しかけた。震えそうになる足を、必死で押さえつけながら。
「その通りですわ。ふん、どうやら平民の子供の割に、礼法は少しは知っているようね」
「恐れ入ります」
 執事のように頭を下げるジュン。額に浮かぶ汗を見られぬように、深々と頭を下げ続け
た。
「用件の程は、お嬢様方のお話から理解致しました。つまりは、私たち3人をアカデミー
で取り調べたい、ということですね」
「3人?平民とゴーレム2体よ」

 エレオノールは、明らかに見下した目でジュンと真紅と翠星石を見下ろした。ジュンは
怒りに震えそうになる手を、胸に押さえつけ必死でこらえる。


649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:23:25 ID:G0OWE94c
支援

650 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:24:30 ID:dSwZDft2

「なるほど。ですが、間者か否かを確かめたいのであれば、私め一人で十分なはず。どう
ぞ私だけをお連れ下さい。人形2体は、続けて使い魔としての務めを果たさせたく存じま
す」
「そ、そんな!?だめよジュン!!」ルイズが叫ぶ。
「平民の子供が出る幕ではないっ!黙って皆ついてくればよい!!」エレオノールが一笑
に付す。

 ジュンは、頭を下げたまま押し黙った。ルイズもジュンの姿を見つめ続ける。

「・・・あくまで、我ら全てを、アカデミーに連れて行くとおっしゃられますか?」
「当然です!」

 ジュンは頭を伏したまま、静かに、しかしハッキリと、口を開いた。

「・・・申し訳ありませんが、承知致しかねます」
「なんですって!?平民ごときが、貴族に逆らうというかっ!!」
「いいえ。私はルイズ様の使い魔にございます。ですから、主たるルイズ様の命令もなし
に、勝手に主のもとを離れるわけには参りません」
 その言葉を聞き、ルイズもハッと我に返る。
「そ、そうよジュン!真紅も翠星石も!私のもとをはなれることはなりませんっ!」
「主もかように申しております。どうかここは、お引き取り下さい」

「だまらっしゃいっ!!」
 エレオノールが一喝する。ルイズがひぃっと首をすくめる。
 ジュンと真紅と翠星石は、微動だにしないかに見えた。だが、僅かに、ゆっくりと、体
勢が低くなり始めていた。いつでも素早く動けるように

「下らぬ戯れ言を弄する、小賢しい子供だこと」
「いいえ。使い魔として当然の義務にございます」
「ふん、そこの少年。確か話では、お前がルーンを刻まれたのですね?」
「さようです。これにございます」

 包帯でまかれたジュンの左手を掲げた。エレオノールは怪訝な目をする。

「ルーンを刻まれた人間、というのは、いささか奇異な目でみられます。ですので普段は
包帯で隠しています」
「そんなことはどうでもよろしい。ともかくお前自身がルイズの使い魔なのだな?」
「御意」
 『御意』の意味は知らないけれど、TVなんかではこんな時使ってたなと思い出し、と
にかくジュンは言ってみた。

 ジュンは内心コルベールに感謝した。コルベールが『珍しい』と言っていたルーンを見
られたら、今度は何を突っ込まれるか、分かったものではない。

「ならば話は簡単です。ルイズの使い魔ではない、その人形2体を連れて行く。これで話
は終わりです」

 ルイズも、ジュンも、黙って聞いていた真紅も翠星石も、一瞬あっけにとられた。

「な!?姉さま!どういうことですか!?この子達とて私がサモン・サーヴァントで呼び
出した、れっきとした私の使い魔です!」
「ですがルーンはその少年にのみ刻まれている。つまり、おちびの使い魔は、その少年で
す。人形達は関係ありません」
「ち、違います!あの子達も私の、私の!」
「いいえ、それは違いますわ。エレオノール様」


651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:25:06 ID:G0OWE94c
支援

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:25:46 ID:++gaO+uf
支援 すんません、やっちまった……orz

653 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:25:46 ID:dSwZDft2

 真紅が、不敵な笑みを浮かべながら、口を開いた

「ほう、ゴーレムのクセに、よく舌が回るではないか?」
「恐れ入りますわ、レディ。ですが私たちはゴーレムでなく、ただの人形にございます」
 エレオノールの氷のごとき視線を、真紅は正面から受けとめた。
「そして、あいにく私たちローゼンメイデン第5ドール真紅と、後ろの第三ドール翠星石
は、あなたが言う『平民』のジュンを主としております。ゆえに、主の命無く主のもとを
離れるワケにはいきませんの」
「そーですそーですぅ!あなたみたいなコーマンチキに用は無いです、さっさと帰りやが
れですぅ!」
 真紅の後ろから翠星石も抗議する。

「このエレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリ
エールの命が、聞けぬと、申すか…」
「はい、聞けませんわ」「おとといきやがれですぅ」
「ゴーレムの分際で、貴族を愚弄するか…」
「愚弄はしませんわ、ただ当然の筋を通すまで」「無茶言ってるあなたが悪いですぅ」
「ヴァリエール家の長女より、平民の小僧の命が上だと、申すかぁっ!!」
「私どもはこの国のものではありませんの」「だからぶりえーるも何も知らないですぅー
だっ!」

 エレオノールの髪が逆立ち、体は小刻みに震えだした。右手がゆっくりと、彼女の杖へ
とのびる。
「・・・ルイズ」
「はっ!?・・・・はい」
 わなわなと怒りに震えるエレオノールが、杖を構え、ゆっくりとルイズを見下ろした。
「これが最後です・・・そこの平民に、アカデミーに来るように命じなさい」

 ルイズは地面にへたりこんだまま、恐怖で震えていた。すでに涙がこぼれそうだ。

「・・・い、い…いや…いや」
「・・・もう一度だけ聞きましょう。返答は?」
「いやですっ!!!」
 ルイズは立ち上がり、ジュン達の前に立った。胸元から杖を引き抜き、まっすぐ彼女の
姉へ向けた。
 驚き呆れた表情で、エレオノールはルイズを睨み付けた。

「ルイズ、ちびルイズ。いつからあなたはそんなにお馬鹿になったんです?」
 問われたルイズは一瞬ジュン達を振り返り、キッとエレオノールを見据えた。
「この子達は・・・ジュン達は、あたしが召喚したんです」
「知ってるわ、おちび」
「やっと、やっと召喚したんです。何回も何回も失敗して、ゼロのルイズってバカにされ
続けて、それでも諦めず必死で、進級したくて、周りを見返したくて、やっとの思いで、
この子達が来てくれたんですっ!!
 そりゃ、人間喚ぶなんて前代未聞だし、しかも何人も喚んじゃったし、ちょっと生意気
で自分勝手な連中だけど。でも、でも!あたしの使い魔に、使い魔になるって、言ってく
れたんです。
 キュルケをギャフンと言わせて、ギーシュだってギタギタにして、ゼロのルイズって言
われる、魔法がほとんど使えない私のこと、全然気にせず、ずっと、いえ、ずっとじゃな
いけど、でも、一緒にいてくれる子達なんですっ!
 ・・・渡さない・・・絶っ対に渡さない!アカデミーの研究材料なんかに、させるもん
ですかっ!!!」

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:26:24 ID:G0OWE94c
支援

655 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:27:00 ID:dSwZDft2

 ルイズの瞳は、もはや僅かの迷いも恐怖も含んではいなかった。
 そしてエレオノールの目も、もはや交渉の余地がないほどの怒りに燃えていた。

「おちび…この姉の命が、聞けないと?」
「たとえ姉さまの命でも、これだけは聞けませんっ!」
「いいでしょう…」

 エレオノールのブロンドが逆巻く。その唇からは呪文の詠唱が聞こえる

「ちびルイズ・・・久しぶりに、折檻してあげましょう!!」

      『ウィンド・ブレイク!』
 広場の草が舞い上がる!ルイズ達に向けて、突風が走るっ!

 バシィ!「おっそいですぅ!」
 翠星石が一瞬早くルイズの前にツタのカベを生やした!風は虚しくツタを揺らした。真
紅の左手からは竜巻の如く赤い薔薇が舞い上がる!

「何ぃっ!?詠唱も無しにっ!!」
 一瞬動揺するも、間をおかずエレオノールは右へ駆け出した。唇からは続けて詠唱が漏
れている。
「逃がさなくってよっ!」
 真紅の手から放たれた薔薇の帯がエレオノールに追いすがる!
「なっ!?速い!!」
 薔薇の触手がエレオノールに触れる瞬間、彼女の魔法が発動した。紅い触手の手前で発
生した竜巻が、全ての花びらを吸い込んでいく。
「キャアッ!」
 だが、エレオノール自身が竜巻に近すぎた。彼女自身が竜巻に巻き込まれそうになる。
それでも新たな呪文を詠唱し続けている。

「ファイヤーボールッ!」
 ルイズがエレオノールに杖を向けて叫んだ!

 ドゥンッ!!
 エレオノールの後方、塔のカベが大爆発した。
「あぅっ」
 ルイズがガックリした。
 そのルイズに向けて、エレオノールが杖を向けた!杖が雷を帯び始めるっ!!


 シュパパパッ!


 何かが切り裂かれる音がした

 エレオノールの杖が、一気に飛び出したジュンのナイフでバラバラに切り刻まれた!
ナイフが、エレオノールの首もとに突きつけられる。
 両者の間に、張りつめた沈黙が流れる

656 :虚無の王:2007/10/09(火) 22:27:41 ID:ryz5gnw1
支援

では私はzR9KVcieさんの次で

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:28:55 ID:G0OWE94c
支援

658 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:29:28 ID:dSwZDft2

「・・・これ以上戦うというのなら、次は本気でやります」
 ジュンの目は、さっきまでの彼からは想像付かないほど鋭かった。彼の意識は左手の指
輪に向いている。脅しではなく『本気』で戦うために。
「うっぬぅうぅぅ!た、たかが平民が、ヴァリエール家に刃向かってただで済むと思って
いるのですか!?」
「…何か忘れておられますね。我が主もヴァリエール家の三女ですよ、長女様」
「くっ!なんて口の減らない小僧かしらね!?」
 二人が更に睨み合う。



     どどどぉぉぉ・・・・・



 遠くで大地が揺れるような音がした。

 ジュンがナイフをエレオノールの首筋にゆっくりと押しつける。ジュンの頬を冷たい汗
が幾筋も流れ落ちる。そしてエレオノールの全身にも。
「…どうやら、引き下がっては頂けないようですね…」
「な!?何の話をしているの??私は何もしていませんよ!!」
「ほぅ?では、後ろのゴーレムは何ですか?」
「・・・え?」

 エレオノールはゆっくりと視線を背後へ向けた。
 そこには、身の丈30メイルはあろうかという土のゴーレムがいた。ゴーレムの肩の上
には、黒いローブに包まれた人影がある。

「3つ数えます。お供のメイジに、ゴーレムを戻すように命じて下さい」
「ちっ!違う!!あれは知らないっ!」
「ひとつ」
「やっやめ!やめてっ!!誤解ですっ!!!」
「ふたつ」
「る、ルイズッ!!たすけ、たすけてっ!!!」
「じゅ、ジュン!ちょっと待って!!姉さまを!」
「みっ!」
 瞬間、ルイズの声を聞く前に、ジュンの動きが止まっていた。勢いで思わずカウントを
始めたけど、数え終えたら僕はこのナイフを、どうすればいいんだろう?という事に気が
付いたから。

 だが、どちらにしても、カウントは最後まで行けなかっただろう。


 ドッゴオォォォン・・・・・


 ゴーレムは、塔のカベを殴ってぶち破った。ローブの人物はゴーレムの腕を伝って塔の
中に侵入した。

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:29:47 ID:G0OWE94c
支援

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:31:15 ID:UhEosuhN
支援

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:31:46 ID:zR9KVcie
聖支援領域

662 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:32:18 ID:dSwZDft2
「「「「「え?」」」」」

 エレオノールも、ジュンも、ルイズも、真紅も、翠星石も、いきなりの展開に、目が点
になって動けない。
 少しして、塔から出てきたローブの人物が、再びゴーレムの肩に乗った。ゴーレムはそ
のまま、学院の城壁をまたいで、草原へ去っていった。

 残された5人は、何が起こったか分からず、ぼけーっとしていた。



「あーらららららぁ!これは大変だわねぇっ!!」

 いきなり上空から、のんきな女性の声が降ってきた。
 5人が上を見上げると、ウィンドドラゴンが彼らの頭の上を旋回していた。
 舞い降りてきたウィンドドラゴンの背に乗っていたのは、キュルケとタバサだ。
 あっけにとられる五人をニヤニヤと見渡し、キュルケは勝手にしゃべり始めた。

「あーら大変なことだわぁ!学院に泥棒が来たみたいよぉ」
 タバサがこくりと頷いた。
「あれは今、巷で噂の『土くれのフーケ』だわね。巨大ゴーレムを使っての力技。間違い
ないわ。まさか学院の宝物庫を狙うとは、ビックリねぇ〜」
 また、うなずくタバサ。
「でもヘンね、学院の宝物庫には、スクウェアクラスのメイジが何人もかかって強力な防
御をかけてたはずよねぇ」
 コクコク、とさらに頷く。
「それに固定化の呪文もしっかりかけてあるし。いくらフーケのゴーレムが凄くても、そ
んな簡単にカベを破れる分けないわよね。どうしてかしらねぇ?」
「ありえない」
 タバサがようやくしゃべった。
「あーっ!わかったぁっ!!さっき学院の広場で大喧嘩してた、どっかの貴族達のせいだ
わぁ〜♪」
「んなっ!?」

 エレオノールが、やっと、彼らが何を言ってるのか気が付いて声を上げた。だが、もう
遅かった。

「街からの帰り道に見つけたゼロのルイズをコッソリ追いかけていたら、タァイヘンなモ
ノを見つけてしまったわぁ〜♪まさか、姉妹喧嘩の果てに学院の宝物庫のカベをぶっこわ
して、泥棒さんの侵入を許してしまうなんてえ〜☆どぉしよぉ〜?」
「ビックリ」
 タバサが、全然ビックリしてない風にポツリと言った。
「こおんな事がアカデミーや王宮に知られたら、ヴァリエール家にはどれほどの不名誉な
のかしらぁ?もしかして、貴族の娘が二人も、牢獄行きっ!?やーん!あたし、しーんじ
られなーい。キャハハハッ!!」
「あはははは」
 タバサは棒読みで笑い声を言った。
「あ、そぉれぇとぉもぉ〜。『アカデミーによる使い魔強奪未遂事件』ッて言った方がい
いかしらねぇ〜?」
「どっちもぐー」
 タバサは、無表情なまま、指でマルを作った。
「アカデミーの人間ってイヤよねぇ、神聖なる使い魔とメイジの関係も、ただの研究材料
にしちゃうなんて〜。
 ねぇ、そこのお・ね・え・さ・ま!」
 キュルケはいきなりエレオノールを指さした。
「どぉっちのタイトルがいいと思いますぅ?あたしぃ、わっかんなーい♪」

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:32:23 ID:FWy09lnt
これはいいムカツキ加減のエレオノール姉さまw


そして、しえ☆すた!

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:33:23 ID:jWdymgO+
きゅる☆たばwww支援

665 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:35:23 ID:dSwZDft2

 エレオノールの顔色は、高速で赤と青と白を行き来していた。その表情は、もはや表現
する言葉が見あたらないほど、あらゆる感情が入り交じっていた。

 ようやく、エレオノールが、まるで地獄の底から響くような声をだした。
「そ…そこの二人に、ヴァリエール家の名において、命じます。今夜、ここで見た事は、
口外しては、なりません」
「あっらー!大変な事だわぁ、ヴァリエール家の長女エレオノール様に、命令されちゃっ
たぁ。やぁねぇ、さっそく周りの人たちにも、教えてあげようと思ってたのにぃ〜」
 タバサが杖で寮塔と本塔を示した。そこには、大音響を聞きつけて駆け出してきた学生
達が見えた。
「くうぅっ!!も、もし口外するような事があれば!あなたの命は」
「あら!面白いわねぇ、このキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・
ツェルプストーの命を奪うというわけね!」
「なっ!ツェルプストー!?」
 エレオノールは彼女の姿を改めて見直し、目を白黒させた。
「ならば話は早い。祖先より紡がれし両家の因縁、血塗られし歴史、今ここに再び幕を開
けようぞっ!!」
 叫んだキュルケが杖を手にする。
「まっ!待ちなさいっ!!早まってはなりませんっ!」

 後じさったエレオノールだったが、自分のすぐ背後に、ナイフを持ったままのジュンが
いる事を思い出した。しかも、杖は彼に切り刻まれた。おまけに、彼に付き従う魔法兵器
が2体。ルイズも彼女の味方をしない。
 もはや前にも後ろにも行けず、彼女は哀れなほどオタオタしていた。

「・・・な、何が望みですか・・・」
 肩をわなわなとふるわせて、エレオノールがキュルケに、敗北宣言とも言える言葉を発した。
「・・・帰りなさい」

「「「「「「…な?」」」」」」

 キュルケの答えは、余りにも予想外の言葉だった。エレオノールはおろか、その場にい
た全員が驚いて聞き返してしまった。
「大人しく引き下がれば、この場は不問に処す、と言ってるのよぉ。不服かしらぁ?」

 まともに考えれば、キュルケの要求は明らかにおかしい。先祖代々続く宿敵ヴァリエー
ル家の大スキャンダル。表沙汰になれば、ヴァリエール家は王家からどれほどのお叱りと
処罰をくらうか。その結果得るツェルプストー家の利益はどれほどか。たとえ利益が全く
無くても、腹を抱えて大爆笑出来れば十分だろう。
 だが、エレオノールには、これを拒む選択肢を与えられていない。どこをどう見ても、
彼女の明らかに裏がある要求を、飲まざるを得ない。
 そして、周囲には学園の生徒や使用人が集まって「なんだどうした」と訝っている。も
はや考える時間もない。
 エレオノールは、果たして人間はこれほどまでに汗を流せるのか、というくらい滝のよ
うな汗を流して迷っていた

「姉さま、ここは引いて下さい」
 ルイズが、静かに、だが力強く声をだした。
「キュルケには、私から話をつけます。ですが、アカデミーの人間である姉さまがここに
いると、話がヴァリエール家の中だけでは済まなくなります。どうか、アカデミーに戻っ
て下さい。そして、二度とアカデミーに、私たちに手出しさせないで下さい。
 姉さま、この通りです。お願いします」

 ルイズは、深く頭を下げた。

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:36:18 ID:BhLVJoYA
巨大ゴーレムを使っての力技はフーケが使ってきた数々の方法の一つにすぎないんだぜ支援

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:37:07 ID:i5uGQR09
ムカつくようでムカつかないこんなキュルケも初めてだ支援www

668 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:37:56 ID:dSwZDft2

 エレオノールは、淑女にあるまじき歯ぎしり音を響かせ、とうとうため息と共に肩を落
とした。
「わ・・・わかりました。今は、帰りましょう」

 それだけ言って、彼女は野次馬を押しのけ、馬車に乗った。
 馬車はゴーレムの御者に操作され、急いで学院を出て行った。
 馬車の窓からエレオノールが、ルイズ達を憎々しげに睨んでいた。



「ふひゃあぁあぁあぁ〜〜〜・・・・」
 情けない声を出したのは、ジュンだった。ナイフを放り出し、広場に大の字でぶっ倒れ
ていた。
「よくやったわジュン」「見直しましたですよ!もうチビ人間じゃないですよぉ!」
 真紅と翠星石がかけより、今頃になってダラダラと大汗をかいてる少年を激励した。駆
け寄ってきたルイズの瞳には、涙が浮かんでいる。
「ジュン…真紅も、翠星石も、ありがとう。ホントに、ありがとう」
「いーよいーよ、どうせいつかは必ず来るって思ってたんだから」
 ジュンは大の字で伸びたまま、手をヒラヒラさせた。


「さーって、ルイズちゃあ〜ん♪」
 キュルケが、ウィンドドラゴンから降りてきて、クネクネしながら彼らにニッコリと微
笑んだ。
「このお・れ・い・は♪どうやって払ってくれるのかしらねーっ!」
 その笑顔は、明らかに見返りを要求していた。しかも、もんのすげーでっかい報酬を。
ルイズはタジタジで、引きつった笑顔で目を逸らす。
「えーっと、そのぉ〜、なんの事かしら・・・」
 キュルケが、さらにニコニコと、最高の笑顔を見せる。
「このまま、王宮いこっかなー?それともぉ、オールド・オスマンに全部話しちゃおっか
なー♪ねぇタバサ、どっちが良いと思う?」
 タバサも頭をかしげた。

 ぐゎしっ!
 ダダダダダ・・・・

 ルイズは、キュルケとタバサを掴んで、寮塔へ走っていった。
 しょうがないのでジュンも真紅と翠星石を抱えて、慌てて後を追った。
 後には大穴が開いた塔を見て騒然とする人々が残った。



 ルイズを追いながら、ジュン・真紅・翠星石は、ホントにこの世界に来て良かったのか
と、真剣に悩んでいた。
 

             第5話    ヴァリエール家の娘達   END


669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:38:05 ID:VUtiRNuz
なんとなくキュルケが水銀燈に見える支援

670 :薔薇乙女も使い魔:第五話:2007/10/09(火) 22:39:52 ID:dSwZDft2
以上、薔薇乙女も使い魔第五話、終了です

なお、この続きは私が海の向こうから帰ってきてからになります

ですので、しばらくおやすみです。

ではでは〜

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:41:27 ID:jWdymgO+
>>670
乙でした。
海の向こう……どうぞ、ご無事で!

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:41:35 ID:UhEosuhN
薔薇乙女の中の人に惜しみなきGJを!

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:45:13 ID:zR9KVcie
薔薇乙! そして、道中の無事を祈る!
後も押してるし、4レスほどなのでサクサク行きたいが、しばらく待つ。10分ほどかな。
ちなみに召喚したのは、某国の王様ですよ。

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:46:40 ID:EdUHRhij
貴族の価値観がGOODでした!!


675 :神聖マルコメ帝国 第一話 1/4:2007/10/09(火) 22:54:36 ID:zR9KVcie
よおし、行くぜゴー。(ヒャハハハハハ)


絶対王政がその限界を露呈しつつある今、人々は新しい政治体制を望んでいる―――
大いなる千年王国。男なら誰もが夢見た、愛と徳による共和政体。しかしてその実は独裁帝政。
今、歴史的実験が一組の男たちにより進められようとしていた。
俺たちの理想郷、その名も……

『神聖マルコメ帝国』
 第一話 べっ、別にあんたたちなんか死んでもいいんだからねっ!


ある春の夜。ハルケギニア大陸トリステイン王国にて。
ここはトリステイン魔法学院、学生寮の一室。太っちょの少年と、何やら落書きのような小柄な中年の男が、
ちゃぶ台について食事をしている。なぜかトンカツとご飯に味噌汁であるが。
その男は、でかい頭に赤色灯のついたヘルメットを被り、耳にはライトのような突起物がある。
貴族っぽい服とマントを身に着けてはいるが、ズボンと靴を履かず、セクシーなパンツ丸出しであった。

「(ダン)何がマルコメ帝国だ! 僕の名前は『風上』のマリコルヌ・ド・グランドプレだあ!
 お前、僕をもてさせてくれるんじゃなかったのか!? さっきからトンカツ定食ばっかり食いやがって!」
「風邪っぴキー、わしらがなぜもてないかというと……何かの陰謀じゃよ!!」
「ハッピーな生き様さらしてんじゃねえ!!(ズガー)」
怒れるマリコルヌの蹴りが、変態男をちゃぶ台ごと吹き飛ばす。

「お前が僕の『使い魔』になってから、僕の生活はどうなった!?
 僕はすでにクラスの連絡網の順番からも外されてんだぞ! 飛び石作戦かよ!」
マリコルヌの嘆きが部屋に響く。この男は、彼の使い魔らしい。
「フッ、あんぽんたん……(ユラァ)」
男がゆっくりと立ち上がる。そして力強く宣言する。

「ナオンあふるる『神聖モテモテ王国(愛称・キムタク)』の建国は、神に託された大事業なのじゃよー!
 都合により建国が頓挫していたが、この世界にもMOとMNO、そして犬の醜い争いが続いていた。
 わしはその争いに終止符を打つため、異世界からふらりと墜落した、救世主なのじゃよ―――!!(バアン)」

なお、MOとは『もてる男』、MNOとは『もてない男』の略語である。
そして、犬は天敵であり猫は味方。男は敵でMOは不倶戴天の敵。

「この神聖モテモテ王国国王、ファーザー・ド・グランバザール一世(アザナはビッグファイヤー)が、
 卑しき使い魔などに身をやつし、MNOたる貴君と同君連合を組んでナオン立憲君主国として生まれ変わろうという、
 国家存亡の秋(とき)に内部分裂で国力を使い果たせば、アンドロメダの彼方から……」

どうもこの『ファーザー』という男、少し、いやかなりヤバイらしい。
身振り手振りで必死に説得力を与えようとするが、根本的にダメだ。九割がた聞き流した方が精神衛生上よい。
やがて彼はマリコルヌにすり寄り、羽扇を手に耳元で説得にかかる。

「お前は光の快男児。トップブリーダーが推奨する伝説のカッコマンじゃよ〜。自分を信じろ。お前は光の超人だ。」
「…………」
「あと、わしは謎の宇宙人じゃあ! 23の謎があるんじゃよー。(ギャハー)」
ぶち切れたマリコルヌが、ファーザーの襟首を掴んで吊り上げる。
「もういい、死ね!!」
「た、助けてえ……(ジタバタジタバタ)」

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:55:00 ID:Ye/5w06f
んじゃ>>673が投下し終わったら俺も小ネタ投下するZE

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:55:54 ID:anGLg9wy
ふぁ、ファーザーキタコレw 支援

678 :予約状況:2007/10/09(火) 22:56:20 ID:G0OWE94c
>>646
>>676

679 :神聖マルコメ帝国 第一話 2/4:2007/10/09(火) 22:56:39 ID:zR9KVcie
「建国とか宇宙人とか、僕はどうだっていい! 僕はただ一度でいいから、女の子にもててみたいだけだあ!!」
彼女いない暦=年齢の少年の、魂の叫びであった。締め上げる力が強くなる。
「ワワワ、いいから早く許……し……(ガクッ)」
ファーザーは口から泡を吹き、あえなく息を引き取った。

「……また死にやがった。でもしばらく経つと復活して、何事もなくトンカツ食べてるし……。
 こいつってどうやったら完全に死ぬんだ? 別の使い魔が呼び出せないだろうが。」
薄情な主人である。実際、呼び出されてから三日、いろんな方法で男は死にまくっているが、
必ず生き返ってしまうのだ。悪魔か何かだろうか。
「もういい。こいつ如きの力を借りないと、ナオンもナンパできない自分が情けない……。」


思えば、使い魔召喚の儀式での事であった。
『ゼロのルイズ』が何十回も失敗爆発を繰り返した末、冴えない平民の少年を召喚した。
僕は笑ったが、焦ってもいた。なぜか召喚がうまく行かない。ゼロが伝染ったのだろうか。
その時、爆発が起きた。いや、何かが激しい速度で天空から落ちてきたのだ。
皆は突然の爆風に吹き飛ばされ、転げまわった。

(ゴゴゴゴゴゴゴ)
立ち込める土埃の中、一人の小柄な男が倒れ伏していた。マントと兜を身に着け、一見貴族風だ。
「なっ……なんだこりゃ? 青春の幻影か?」
呆然とする僕。近くの生徒が、恐る恐る男の様子を見る。血塗れで、ピクリとも動かない。
「でも、死んでるぞこいつ……。」

【巨星墜つ!!】

亜人の死体か。いや、召喚ゲートが何かの拍子に上空に現れ、墜落死させてしまったのか。
我にかえった僕は、自分が召喚したと思しい男に近づき、抱き上げた。
「ダメだ、息してないし、心臓動いてないし……何だコイツ(グイ)」

サッと風が吹き、女生徒のスカートがめくれる。僕は思わずそちらを振り向き、首を伸ばす。
すると、抱き上げられた男も目を覚まし、にゅうと血塗れの頭を亀のように伸ばした。
振り返った僕と、目が合う。その目は平行四辺形で、どうみてもイカレていた。
靴や靴下どころか、ズボンを履いていない。変態だ。

「うわあああアアああアあああアア」

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:58:17 ID:Ye/5w06f
すまん、予約あったのね。
>>646の次にしますわ支援

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:58:25 ID:VB6yI04B
マルコメ見てたらとんかつ食べたくなるんじゃよー支援

682 :神聖マルコメ帝国 第一話 3/4:2007/10/09(火) 22:58:32 ID:zR9KVcie
恐怖した僕は、男を地面に投げ落とす。しかし男は、骨がないような細い体を弾ませ、バウンドした。

ご〜〜〜ン

僕と男の前歯がぶつかり、互いの歯茎と鼻から血が出て仰け反る。
「うげ!? 僕の唇が切れた!!」
「ム? ……ギャヤヤヤヤヤ!!? わなばばばばば、おぎゃ―――――!!
 胸が熱いいいい! いきなりなぜぇ? なぜこんな事になるのか聞きてえ――――!
 とにかくわしは、今日も死ぬのですか―――(ア――――)」

変態は突然胸を押さえてもがき苦しみ、光り輝く綺麗な液体を吐き散らすと、再び息絶えて静かになる。
と、いきなり立ち上がり、叫んだ。着ていた服の胸には、よく分からない文字が大きく描かれていた。

「わしの宇宙第一種礼服が、清原のユニフォームに―――――!!?
 ええい、こんな恰好では内角ばかり攻められかねん。あっ、わしの玉の肌にまで同じ痣が―――!?
 これなんて南総里見八犬伝?(エウッ エウッ)」

元気に騒ぎ立てる変態を遠目に眺めつつ、引率教師のコルベールは無情にも告げる。
「……ミスタ・グランドプレ。本当によろしいのですな?
 貴方はあの(頭の)おかしな生き物を召喚し、使い魔として契約しました。
 一生のパートナーとして、管理しなくてはならないのですぞ……。」
コルベール先生は、涙ぐんでいた。……あれで契約できたのか? 呪文もなしで?


「あのまま、よく分からんうちに、お前のペースに乗せられてこんな事に……」
「もてさせてやるって言っただけじゃよ?」
マリコルヌは膝を抱えて泣き咽び、ファーザーはいつの間にか復活している。
「大体、お前は一体何なんだ! 宇宙人って亜人の一種かあ!?」
「よ……よーし。わしの正体については諸説あるが、代表的なものをあげてみよう。」
「お前のことだぞ?」

【ファーザーの正体に関する諸説】
・謎の宇宙人。
・モテモテ王国を神に約束されている。
・23の秘密がある気がした。
・オンナスキーの父。
・謎の組織に追われている。
・耐熱性に優れている。
・死んでも死にきれない。
・3つのノウハウがある。
・ある帝国から優れた何かを感じた。
・にこやかな白人男性の夢を見た(正体か?)

「これじゃ何も分からんのと一緒だ!!」

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 22:59:41 ID:G0OWE94c
支援

684 :神聖マルコメ帝国 第一話 4/4:2007/10/09(火) 23:00:47 ID:zR9KVcie
「とにかく今日は、お前にあげたいビッグプレゼントがあるのじゃよー。
 はい、わしの著作物。(スッ)」

ファーザーは、懐から一冊の本を取り出し、マリコルヌに手渡す。
「また……寝言みたいなポエムなんていらん!(スッ)」
マリコルヌは怒りに打ち震え、杖を構える。
「フッ……ところがこの本は、ナオンにもてるテクニック満載の、素晴らしい本じゃよー!
 またの名を『モテモテの木』。類似品に注意せよマルコメスキー。」
「なんだってえ――――!?(バッ)」
やはりこいつも、馬鹿である。

「ホホホ、食いついて参った。早速じゃが、お前……夜這いしろ。」
突然の刺激的な提案に、ブウッと噴き出す。
「いきなりそんなレベルの高い任務(ミッション)を与えるな! ぼ、僕にできるわけないだろ!」
「しからば、この国王自ら出陣じゃよ。そしてピザスキー、お前は後から来い。
 わしに襲われているいたいけな嬢ちゃんを、お前が正義の心で救い出し、ナオンのハートをゲットじゃぜー。」
「そ……そんな深謀遠慮が……しかもいい役を僕にくれるなんて……有難うファーザー!
 ……でも、襲うのに夢中になって、ナオンを助けに来た僕を刺すなよ!」

「!! …………」
ファーザーが何かを悟り、動きを止める。
「返事はどうした!!」

その後、二人はキュルケの部屋へ行ったが、間違ってルイズの部屋に入ってしまい、
爆発を喰らって血ィ噴いて死んだ。


ナオンと彼らだけの蜜あふるる約束の地、神聖マルコメ帝国。
これは、その理想郷の実現を目指す、彼ら二人の物語である。
社会の弱者です! お楽しみに!!

(続くらしい)

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:01:03 ID:8OBnMAUH
/

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:01:19 ID:s2yZ/VjV
このマリコルヌはブリミルの血統なのか。

687 :虚無の王:2007/10/09(火) 23:02:36 ID:ryz5gnw1
では、2305時辺りに投下シマス

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:03:45 ID:zR9KVcie
投下終了じゃよー。ご存知『神聖モテモテ王国』から、ファーザーでした。
……ハッ、神聖マルコメ帝国の後ろに『AZ(あのゼロ)』をつけるというのは?
ヤングサンデーに載っていた時は『YS』がついていたんじゃよにゃー。

では、お次の方。ホホホ

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:04:37 ID:IDdq5kyo
>>686
6000年前から続く血統なら
貴族だけでなく平民にも血を引くものが一杯居そうな悪寒…

800年ほど前のチンギスハーンだって子孫が1600万人ほど居るし…

690 :虚無の王 Trick8 1/8:2007/10/09(火) 23:05:30 ID:ryz5gnw1
 自分は特別な存在である――――

 それを自覚したのは、レビテーションの魔法を初めて成功させた時の事だった。

 三人の兄達は口を揃えて、自分を誉めた。

 自分達でも、その年では出来なかった。

 お前には才能が有る。

 少年は有頂天になった。憶え立ての魔法で、罪の無い悪戯を繰り返し、邸の召使い――――取り分け若いメイド達を狼狽させた。

 だが、そんな事よりも、少年はもっと楽しい遊びを知っていた。もっと心を躍らせてくれる事を知っていた。

 “飛ぶ”事だ。邸の尖塔から飛び降り、そのまま、空の散歩としゃれ込むのだ。

 フライの魔法さえ知らない少年は、夢中になった。父の領地を上空から見下ろしていると、この世の全てを手に入れた様な、何とも言えない気分に浸る事が出来た。

 或る日、いつもの様に空中を漂っていると、一羽の鳥が飛んでいた。白く大きな鳥だ。その美しい姿に、少年は虜になった。よし、捕まえてやる――――頭上で羽ばたく翼を追いかける。

 だが、どれほど懸命に飛んでも、獲物にはまるで追いつけない。鳥は眼下の少年に気付いた素振りも見せる事無く、蒼穹に消えた。

 少年は“空”の広さを知った。

 少年は“空”の高さを知った。

 そして、少年は自分が特別では無い事を理解した。

 大きくなれば、自然に父の様に、兄達の様になれるのだ、と信じていた。とんだ間違いだった。
 四男の自分が相続すべき物は何も無い。自分がしがない学生を続けている間、軍務に従事した兄達はみるみる出世して行く。ドットクラスでまごまごとしている内に、ラインへ、トライアングルへと杖に磨きをかけて行く。

 “空”は途方も無く広く、そして高い。

 いつからだろう。空を見上げる事が無くなったのは。いつからだろう、諦観の中、即物的な享楽だけを追い求める様になったのは。悪友達と過ごした一年間は楽しかった。実に楽しかった。だが、それだけだった。
 そこにはどんな実りも無く、いかなる成長も有りはしなかった。

 鳥が飛んでいる。ギーシュは必死で追いかける。額から流れた汗が唇に滑り込み、目を刺す。シャツが腕に絡みつき、襟元から重く垂れ下がる。体中が泥にまみれている。
 鳥が飛んでいる。まるで追いつけない。幻を追っているかの様だ。脚が縺れる。視界が揺らぐ。腹が重い。それでもギーシュは追い続ける。

 決して追いつけない?

 そうかも知れない。

 鳥が飛ぶのは、“無限の空”だ。

 だが、諦める気にはなれなかった。

 ギーシュは空を仰ぐ。鳥を追う。手を伸ばす。

 今が楽しければそれで良かった。そう思っていた。だが、今は胸の中に、小さな信念が生まれようとしていた。

 その気になりさえすれば、自分は未だ空を飛……――――


691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:06:22 ID:f0LrUr5p
>>689
チンギスハーンは遺伝子学でも例外にされるほど特別な事例だぞ
故意に支配した地域で大量に子孫を残した結果だから

692 :虚無の王 Trick8 2/8:2007/10/09(火) 23:07:05 ID:ryz5gnw1
 果たして何度目だろう。ギーシュは倒れた。
 今回は今までと様子が違った。極度の疲労と脱水症状が、その意識に鉛の重さでぶら下がり、粘土の様に引きちぎった。何物の祝福を受ける事も無く、前のめりに崩れ落ちる少年の体を、空は地面に叩き付けられる寸前で受け止める。

「アカン……もう歳や……」

 空も疲れ切っている。息が上がり、額から汗が流れ落ちる。
 陽は落ち、ヴェストリの広場は薄闇に包まれていた。獣の様に相手を追い回すギーシュを嘲笑し、転倒の度に大笑いしていた生徒達の姿も、今は見当たらない。授業や夕餉の時間と言うのも有るが、何より彼らは飽きっぽい。
 ギーシュは数時間に渡って杖の奪回を試み――――とうとう、力尽きた。本来、空に追随するのは、A級ライダーでさえ困難だ。今はモーターを切っているとは言え、“ガンダールヴ”の力が有る。
ストームライダーにとっての武器はエア・トレックであり、空のそれは車椅子――――伝説の使い魔の紋章は、その様に判断したのだろう。
 ギーシュの体を支えたまま、空は左手の紋章は見つめる。その名称も詳細な効果も、彼は知らない。現状、気付いているのは、風を本来の数倍の効率で掴める事、戦闘中には体が軽くなり、反射速度も増大する事。後者は車椅子に搭乗時のみ、有効な事。
ワルキューレの拳をかわして車椅子から跳躍した時、ルーンの効果が失われ、空は大いに困惑する事になったのだ。

「引き分け、て所やな」

 空は笑った。ギーシュは気を失っている。気を失いながらも、自分の手にある薔薇の杖を、しっかりと握り締めている。こちらが手を放すと、杖を握った腕がだらりと落ちる。
 空はギーシュの肩、グラモン家の家紋から、創世神〈ジェネシス〉のエムブレム・ステッカーを剥がす。
 さて、この少年を保健室なり、医務室なりに運んでやらなければならない。どこだろう。そう考えた時、二人の女生徒が小走りに寄って来た。ギーシュが二股をかけていた、と言うのは、この二人だろうか。

「なあ、嬢ちゃんら」
「はい?」
「この男は十分に根性見せたし、せやったら、決闘の原因になった事は、全部チャラが筋やと思う。詳しい話は判らへんけど、今回の件は水に流してやって欲しいわ。どや?」
「あの……」

 女生徒達は困惑した様に言った。

「私はミス・モンモランシではありません」
「私もケティではありませんわ」
「……あ、そ」

 広場を見回す。残る人影は二つ。授業に参加する為、一時姿を消していたルイズ。少し離れた所には、決闘が決まった途端、真っ青な顔で逃げ出した筈のシエスタ。それだけだ。

「……ボーズ。女、てのは残酷やなあ」

 背が高い方の女生徒が杖を振るう。力の抜けたギーシュの体が、ふわりと浮き上がった。後は任せても良さそうだ。

「なあ、嬢ちゃん達は、この兄ちゃんどや?気合いの入った、ええ兄ちゃんやで」
「いえ。絶対に結構です」

 二人はギーシュを連れて立ち去った。知り合いと言う訳では無いらしい。保健係の様な物だろうか。それとも、単なるお節介焼きだろうか。


693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:07:29 ID:KEPWa4sU
カモーンカモーンщ(゚Д゚щ)カモォォォーン

694 :虚無の王 Trick8 3/8:2007/10/09(火) 23:08:04 ID:ryz5gnw1
「……あいつの仲間、誰も残らへんかったんか。冷たい話や。友達居らんのかな」
「仕方無いわよ。皆から見たら、あんたはただの平民。貴族がただの平民に負けたのよ。誰も見向きはしなくなるわ」

 ルイズが寄って来る。疲れた声だった。

「大変やな。貴族つーのは」
「当然でしょ」
「そや。ルイズ。あいつとの事やけど……」
「水に流せ、て言うんでしよ。いいわよ。私は別に関係無かったし。少しだけ、言い過ぎた気もしてるし」
「そか――――おい、シエスタ。お前はどや」
「え?……はいっ?」

 いきなり呼びかけられ、シエスタは動転した。声をかける機会を窺っていたのだが、声をかけられた時の準備は出来ていなかった。

「あのボーズと何が有ったか知らへんけど、忘れてやってくれるか?」
「あ、はい!……空さんが、そうしろ、と言うなら、忘れます」

 貴族は本来、若いメイドを直接叱責したりはしない。そうした手合いは、極めて情緒不安定な類と見なされる。所が、学院に集まる貴族の子弟達は、若く、増長し、なにより退屈を持て余している。奉公人に絡む事など珍しくも無い、とは先輩の談だ。
今日は初めての事だったので面食らったが、いちいち気にしていたら、学院での奉公は覚束無いだろう。言われるまでもなく、シエスタはギーシュとの一件を忘れるつもりでいた。

「そうだ、空さん。お腹、空いてませんか?お昼も、お夕食も召し上がっていない様ですし」

 言われて、空は腹に手を当てる。昼食は勉強に夢中で忘れた。夕食はギーシュとの決闘が長引いて食べそびれた。

「賄い食で良ければ、お出しできますけど、いかがですか?厨房の皆も、きっと歓迎してくれます」
「いーわよ。行ってらっしゃい」

 ルイズの言葉もあって、空は厚意に甘える事にした。

「あの……すみません。あの時は逃げ出してしまって」

 車椅子を押しながら、シエスタは言った。

「ええよ。危ない場面になったら、女の子は逃げとくもんや」
「本当に貴族は怖いんです。私みたいな、魔法を使えない、ただの平民にとっては……」

 でも――――シエスタはぐっと顔を上げる。

「もう、そんな怖くないです!私、空さんを見て感激したんです。平民でも、貴族に勝てるんだって!」
「で……勝って、どないすん?」
「え?」
「あー……まあ、卑屈になる事は有らへんけど、喧嘩する事も無いやろ」
「そ、そうですね。やっぱり、平和が一番ですよね」

 どこか、戸惑った声だった。


695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:08:20 ID:Te3VxnWg
コルベール「お前、太陽反射光線好きか?」支援

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:10:01 ID:f0LrUr5p
SHIEN

697 :虚無の王 Trick8 4/8:2007/10/09(火) 23:10:02 ID:ryz5gnw1
 ようやく、決着した――――
 オスマンとコルベールは同時に欠伸を漏らした。何しろ、ギーシュが杖を奪われてからと言うもの、展開は単調その物。極めて退屈な勝負だった。闘技場なら、敗者の助命に賛同する観客は、一人も居なかったに違いない。

「ま、判ったのは、彼が只者では無い、と言う事くらいかの?」

 ギーシュは最下級のドットメイジだが、それでも平民に遅れを取る事など有り得ない。だが、空がコルベールの主張する通り、“ガンダールヴ”かどうかも、判然とはしなった。何しろ、彼は一度も武器を手にしていないのだから。

「どちらかと言うと、“ミョズニトニルン”では無いかね?」
「それなら、ルーンは額の筈ですし、ミスタ・空の車椅子はマジックアイテムではありません」

 どちらにしても、空が見せた機敏な動きは尋常では無い。“ガンダールヴ”では無くとも、ただの使い魔では無いだろう。

「王室に報告して、指示を仰ぐべきでしょうか?」
「それには及ばん」

 まだ、はっきりした事は何も判っていない。コルベールの推測通り、空が“ガンダールヴ”なら、尚更、王室に彼とその主人を与える訳にはいかない。他国から領土を切り取り、貴族は武功を挙げる。それが政治と考えている様な連中だ。
オスマンは退屈を持て余しているが、それでも平和を疎む程では無かった。

「この件は他言無用」

 そう結論を得ると、コルベールは学院長室を後にする。
 オスマンは恩人を思い出す。八人の“王”に極めて危険な男が居る。己が欲望の為、空を侵し、世界を血で染めようとしている――――ギーシュへの対応を見るに、空がその危険な“王”である可能性は低いと見て良いのだろうか。
 それは早計な気がした。本物の悪党は、小物を相手に本性を出したりはしない物だ。


698 :虚無の王 Trick8 4/8:2007/10/09(火) 23:10:55 ID:ryz5gnw1
 ようやく、決着した――――
 オスマンとコルベールは同時に欠伸を漏らした。何しろ、ギーシュが杖を奪われてからと言うもの、展開は単調その物。極めて退屈な勝負だった。闘技場なら、敗者の助命に賛同する観客は、一人も居なかったに違いない。

「ま、判ったのは、彼が只者では無い、と言う事くらいかの?」

 ギーシュは最下級のドットメイジだが、それでも平民に遅れを取る事など有り得ない。だが、空がコルベールの主張する通り、“ガンダールヴ”かどうかも、判然とはしなった。何しろ、彼は一度も武器を手にしていないのだから。

「どちらかと言うと、“ミョズニトニルン”では無いかね?」
「それなら、ルーンは額の筈ですし、ミスタ・空の車椅子はマジックアイテムではありません」

 どちらにしても、空が見せた機敏な動きは尋常では無い。“ガンダールヴ”では無くとも、ただの使い魔では無いだろう。

「王室に報告して、指示を仰ぐべきでしょうか?」
「それには及ばん」

 まだ、はっきりした事は何も判っていない。コルベールの推測通り、空が“ガンダールヴ”なら、尚更、王室に彼とその主人を与える訳にはいかない。他国から領土を切り取り、貴族は武功を挙げる。それが政治と考えている様な連中だ。
オスマンは退屈を持て余しているが、それでも平和を疎む程では無かった。

「この件は他言無用」

 そう結論を得ると、コルベールは学院長室を後にする。
 オスマンは恩人を思い出す。八人の“王”に極めて危険な男が居る。己が欲望の為、空を侵し、世界を血で染めようとしている――――ギーシュへの対応を見るに、空がその危険な“王”である可能性は低いと見て良いのだろうか。
 それは早計な気がした。本物の悪党は、小物を相手に本性を出したりはしない物だ。


699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:12:17 ID:yiLjJ2fT
絶対に結構ですwwww支援

700 :虚無の王 Trick8 5/8:2007/10/09(火) 23:12:47 ID:ryz5gnw1
 空は月を見上げていた。二つの月――――なんとも奇妙な光景だ。
 ギリシア神話では、“空”は月の雫で生まれた、と言う。ハルケギニアの濃密な青空、眩いばかりの星々を眺めていると、存外、馬鹿にした物でも無い気がした。

「『我等の風』が来たぞ!」

 厨房に入るや否やの叫び声は、コック長のマルトーの物だった。丸々太った体に、立派な誂えの服を着た中年親父だ。
 マルトーは貴族を毛嫌いしている。厨房の皆もそうだ。彼等は自分達と同じ平民が、メイジを倒した事に感激し、空を王様か何かの様に扱った。余り物の材料だが、最高の料理を用意する、と請け負った。
 そんな誘いを、空は断った。
 今日は忙しい日だった。随分、らしくない事をした気もする。ルイズのクラスメイトに脅しをかけたのは、明らかにやり過ぎだった。

「Hey! zero boy!〈よう、チンカス〉」

 顎の割れた揉み上げ男が脳裏に浮かぶ。ゼロ、ゼロと囃し立てる餓鬼供に、どうしても、我慢出来なかった。だが、クラスメイトが萎縮した状態では、ルイズも過ごし難いかも知れない。近い内に、フォローを入れた方がいいだろう。だが、どうやって?
 女子寮塔へと車椅子を進めた時、ルイズと出会した。

「待っとったんか?」
「別に。散歩をしていただけよ」
「そか」
「随分、早かったのね」
「料理を二人分、部屋に届けてくれる様、頼んどいた。その後、図書館で時間潰したから、後少しで届くやろ」
「どうして、二人分なのよ?」
「夕食、食べてへんやろ?」

 ギーシュをあしらいながらも、空は広場によく目を配っていた。主人としての義務感に駆られたルイズは、授業が終わると、即刻広場に駆けつけ、決着までその場を動こうとしなかった。

「食べて来ちゃえば良かったのに。あのメイドはあんたを気に入ったみたいだし、厨房のコックも歓迎してるみたいな事言ってたし。同じ平民同士、仲良くすれば良かったんだわ」
「同じかあ……正直、同じにされたないなあ」

 それは、意外な一言だった。

「……どうして?」
「まあ、あいつら貴族が怖いらしいから。それが平民に負けた言うんで、溜飲下げるんは判るわ。せやけど、同じ平民のシエスタが絡まれてる時、何もせんかった連中が、同じ平民が勝った、言うて浮かれとるんはついていけへん。都合良過ぎや」
「そうは言うけど、実際、平民の彼等には何も出来ないでしょう」
「そば居てやる事は出来たやろ。一緒に頭下げてやる事は出来たやろ。そんなら、シエスタもなんぼ心強かったか、て事や。コックや給仕が勢揃いして、頭下げて見い。あのボーズかて無茶出来たと思わへん」
「仕方無いわ。平民には忠節と勤勉だけが有ればいい。勇気や仁慈、献身は貴族の徳目だわ」
「そんなもんかいな」
「そんなものなのよ。平民は何も要求しない。代わりに何も要求されない。それでいいんだわ」


701 :虚無の王 Trick8 6/8:2007/10/09(火) 23:14:34 ID:ryz5gnw1
 バスケットにたっぷりの料理と葡萄酒を受け取ると、シエスタは“飛翔の靴”で颯爽、走り出した。
 図書館で少し調べ物が有る。空はそう言っていた。巧く行けば、帰り道を捕まえられるかも知れない。
 部屋に行けば、ミス・ヴァリエールが一緒に居るだろう。出来れば、空が一人の時に手渡したかった。彼が喜んでくれる顔を見たかった。
 車椅子の空はよく目立つ。見付けるのは簡単だった。
 駆け寄ろうとして、シエスタは二の足を踏んだ。空の隣には、ルイズが居た。ギーシュに叱責されている時、間に入ってくれた、言わば恩人だが、それでも貴族と思うと、どうしても緊張してしまう。
 どうしよう?――――今、手渡すか、二人が部屋に戻るのを待つか――――そう考えていると、二人の声が聞こえて来た。

「同じかあ……正直、同じにされたないなあ」

 その一言に、シエスタは立ち尽くした。

「同じ平民のシエスタが絡まれてる時、何もせんかった連中が、同じ平民が勝った、言うて浮かれとるんはついていけへん。都合良過ぎや」

 足が、まるで石になったかの様に動かない。
 もし、立場が反対だったら、どうだろう。シエスタは自問する。自分なら助けに入れたか?間に入れたか?
 答えはもう出ている。ギーシュが激怒した時、自分は庇ってくれたルイズも、空も見捨てて逃げ出したではないか。

「私、空さんを見て感激したんです。平民でも、貴族に勝てるんだって!」

 自分の言葉を思い起こす。なんと、都合の良い夢を見てしまったのだろう。
 零れ落ちる涙は、忽ち滂沱となった。幼少時の出来事が、脳裏に甦った。
 “飛翔の靴”が普及するダルブ村。シエスタは同年代の誰よりも速かった。誰よりも機敏だった。それがなによりの自慢だった。
 家の手伝いを終えると、毎日の様に平原に繰り出した。頭上を鳥の群が飛んで行く。それを追いかけていると、まるで自分まで空を飛んでいる気分になれた。
 そう、子供の頃、自分は確かに“飛べた”のだ。鳥と自分の間に、ローブ姿の少年が割り入るまでは。
 あれはメイジだ。父が教えてくれた。自分もあの様に飛ぶ事が出来るのか――――その問いに対する答えは、無情な物だった。
 貴族の生まれでなければ、魔法を使う事は絶対に出来ない。
 あの時も、シエスタは今の様に泣いた。泣いて、“飛翔の靴”を放り出した。何が“空を飛べる靴”だ。曾祖母は嘘吐きだ、と泣き叫んだ。
 一晩、泣きはらした。翌日の朝食。祈りの際、始祖ブリミルに投げかけた問いは、今でも憶えている。

 始祖ブリミルよ、あなたは何故、そんなにも不公平で、残酷なのですか?

 どうして翼を持つ者と、持たざる者を分かたれたのですか?

 一つしか無い、この世界なのに――――


702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:15:42 ID:VLmpsYQ/
支援

703 :虚無の王 Trick8 7/8:2007/10/09(火) 23:16:32 ID:ryz5gnw1
「あんた、悪い奴ね」

 寮に戻る道中。ルイズはそう笑った。

「ああ。決闘は杖、手放したら負けなんやってな。知らんかった。嬲る様な形になって、ボーズにはホンマ、悪い事したわ」
「その事じゃないわ」
「どの事や?」
「ギーシュのワルキューレを弾き飛ばした時、手を触れて無かったでしょう?」

 殆どの生徒には、突き飛ばしたかの様に見えただろう。だが、あの時、真横に近い角度で目にした何人かは、ルイズと同じ事に気付いた筈だった。

「それがどうしたんや」
「あんた、昨日は何も出来ない様な事言ってたじゃない。自分から雑用まで言い出して。なんのつもり?」
「いや……ま、この脚やし、機敏には動けへんし――――」
「機敏に――――なあに?聞こえなあい」

 空は口籠もった。あれだけ派手に動いておいて、機敏には動けないなどと言っても、悪い冗談にしか聞こえないだろう。

「まあ、いいわ。護衛と言っても、学院内で危険が有る訳じゃないし。その代わり、私が外出する時は、ちゃんと着いて来る。いい?」
「判った」

 空は安堵した。護衛では24時間拘束されてしまう。自由に動ける時間を確保する為、雑用を請け負ったのだ。学院から見渡す限りでは何も見当たらないし、ルイズの外出もそう、頻繁な物でも無いだろう。

「ねえ、一つ聞いていい?」
「なんや」
「あんた、元“王”て言っていたでしょ?現役の時には、八人の“王”は“塔”の頂に集まらなかったの?」

 その問いに、空は小さく溜息をついた。
 昼からずっと気になっていた。イカロスの寓話、空が過去に経験したであろう挫折、その烙印であろう両脚――――それを穏便に聞き出す方法は無いかと考えていた。どうやら、この問いは、核心に触れているらしい。

「遙か昔や。進化の頂点に達した、一匹の獣が居った――――」

 地上最強の生き物として君臨したからこそ、目指した物があった。生まれてから、ずっと見上げて来た物だ。自らを縛り付ける鎖への挑戦――――
 未だ見ぬ新天地を目指して、それは飛んだ。途中、力尽きるかも知れない。そこに陸が有るかどうかも判らない。それでも飛んだ。ただ目指した。ここではないどこかを。新たなる世界を。上を――――

「その鳥には夢が有った。理想が有った。せやかて、どんなに力を持っていても、一人では辿り着けん所も有る。そして、そいつが率いる群れの全てが、同じ理想と信念を持っとった訳や無かった」
「“王”に賛同しない者が居た?」
「――――ワイを伝説の“空の王”や呼ぶ奴も居ったけど、違たなあ。ワイの翼は、蝋で固めた偽物やったらしい」

 その問いに答える代わりに、空はそう言って、脚を叩いた。

「一度は“塔”の頂に揃った八人の“王”と八つの“玉璽〈レガリア〉”。せやけど、真の“空の王”はとうとう現れんかった」

 ルイズは言葉を見付けられないまま、空を見つめた。聞かなければ良かった。そう思った。聞くべきでは無かった。恐らく、八人の“王”に裏切り者が出たのだ。そして、彼は“塔”を巡る闘いに敗れ、脚を失った。
 と、空は笑みを浮かべると、ルイズの頭を軽く叩いた。

「そないな顔すな。ワイはなあ、こないになりはしたけど、後悔だけはまるでしてへんで」
「え?」
「男が夢追いかけんかったら、一生何して暮らすねん。生まれて来た意味無いやろ」


704 :虚無の王 Trick8 8/8:2007/10/09(火) 23:18:04 ID:ryz5gnw1
 夢――――心の中で、ルイズは繰り返す。思えば、ゼロと蔑まれるまで、自分にもそんな物が有った筈なのだ。貴族として、何としても系統に目覚めなければならない。そんな息苦しい義務感とは違う。夢を、希望を抱いていた筈だった。それはなんだったろう。

「ねえ、昨日歌った歌」
「イカロスの歌か?」
「続きは無いの?」

 答える代わりに、空は歌い出す。

おかはぐんぐん 遠ざかり
下に広がる 青い海
両手の羽根を はばたかせ
太陽めざし 飛んでいく
勇気一つを友にして

赤く燃えたつ 太陽に
ろうで固めた 鳥の羽根
みるみるとけて 舞い散った
つばさうばわれ イカロスは
落ちて命を 失った

だけどぼくらは イカロスの
鉄の勇気を 受けついで
明日へ向かい 飛び立った
ぼくらは強く 生きていく
勇気一つを友にして

「勇気一つを友にして、ね――――友達は勇気だけなの?」
「どんな時やて、そうやろ。最後は勇気だけや」
「勇気だけ、ね――――」

 鉄の勇気を 受けついで――――空の脚を一瞥すると、ルイズはそっと口の中で繰り返した。

「空。あんた言ったわね。『あいつらは飛んでいる癖に、ちっとも気持ち良さそうじゃない』て」
「ああ。言うた」
「なら、当然、あんたは気持ち良く飛ばしてくれるんでしょうね」
「あたぼうや!」

 ルイズの言葉に、空は破顔した。

「天国までイカせたるっ!」

 ルイズも笑みを返す。笑いながらも、空の頭を一発張る事は忘れなかった。


 ――――To be continued


705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:18:46 ID:G0OWE94c
支援&乙

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:19:31 ID:Ye/5w06f
絶望した!
700レスちょいでスレ容量の8割弱を消化しているという事実に絶望した!

投下乙

707 :虚無の王:2007/10/09(火) 23:19:31 ID:ryz5gnw1
今回はここまでです

4/8が被ってもうた……

比較的重要で無い部分だったのは、良かったのか悪かったのか

ともあれ。御支援アリガトございましたー

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:20:16 ID:IDdq5kyo
>>689
せいぜい2000年程度の日本の天皇家でも子孫は凄く多い

源氏も平家も天皇家の分家だし

6000年間続けば庶子とか落胤で良ければ
平民にもゴロゴロ居るんじゃない?


極端な事をしなくても長く続くと子孫は物凄い数になっていると思う。
(子供が出来にくい家系とかならともかく)


709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:22:18 ID:G0OWE94c
>>708
天皇”家”の子孫と、始祖個人の子孫では比べられんぞ。

710 :ルイズの回顧録 another:2007/10/09(火) 23:24:51 ID:Ye/5w06f
た、種ぇ の話題ばっかだな。
さて投下します。

私ことルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召喚した男は実に変だった。
何が変って第一声が
「あぁ、よくありません、実によくありません。誰も黒くない上に大地にすら黒い所が無いではないですか。黒こそ至高の色!黒以外に価値なぞないのです!
 というわけで染めましょう。全てを真っ黒に!ふわははははははははははは!」
これである。
なるほど黒が好きと言うだけあって彼の姿は徹底して黒で固められている。真っ黒な髪と目(目つき悪…)、黒いローブと靴に杖。更には使い魔まで真っ黒だ。
杖を持ちローブを着込んでいる所からしてメイジなのだろう。しかし、いくらメイジであろうとこんな偏執狂(パラノイア)を使い魔として認定されてはたまらない。
ので、当然私は召喚のやり直しを求めた。
しかし許可は下りず、結局この変人と契約する羽目になってしまった。
おのれ、この恨み末代まで残るものと思へ。そんな呪いの言葉を心中で禿教師に向かって吐きながら、投げやりに契約の呪文を唱え契約を済ませた。

さてそんな使い魔ではあるが、契約した次の日はとても静かだった。どうやら黒が自分以外に無いのが寂しいらしい。
ザマァミロと思いながら洗濯を命じて部屋から追い出した。少し心が晴れる。

しかしそれも長くは続かなかった。

意気消沈した男が哀愁漂う姿でちゃぱちゃぱと洗濯するのを眺めてやろうと思い、私は使い魔の後を追ったのだが。
そこで男が黒に遭遇してしまったのである。即ちメイド。
メイド服というのは黒が基調である。更に運の悪いことにそのメイドは黒髪黒目だった。

一瞬で男は元気を取り戻し、しきりにメイドを誉めそやす。顔を赤く染め、照れるメイド。
期待を裏切られた不満に何となく気に食わない気分がプラスされ、化学反応を起こした結果、それは怒りへと変わった。

今考えてみると大層理不尽なことだが、当時の私はコンプレックスの塊だったのだ。少しくらいの我侭は容認されてしかるべき…だと思わない?

何はともあれ怒った私は男の後頭部を爆破し、憂さ晴らしをした後部屋に戻った。少しすっきりした。
無傷で部屋に帰ってきた男を見たせいで再び頭に血が上ってしまったが。ああ思い出したらまた腹g(ここから先は文字が盛大に歪んでいる為解読不能)

711 :ルイズの回顧録 another:2007/10/09(火) 23:26:42 ID:Ye/5w06f
さて、この男。話を聞くところによれば異世界からの来訪者であるらしい。
ならば証拠を見せろと迫る私に、男は真っ黒な稲妻の呪文を唱えて見せた。
何故に真っ黒なのかは本人の趣味との事で。それに意味があるのかと問うたところ、答えは「黒でない稲妻に何の意味があると言うのです?」
貴様は質問に質問で返せと教わったのかと小一時間問い詰めたかったのだが時間の無駄と判断して稲妻に関する尋問は終了。

次に私は呪文について質問をした。男の唱えたソレはハルケギニアの既存のものと比べて遥かに短かったのだ。
こちらの質問についてはきちんと説明をしてくれた。色に関する事でなければ至極まともであるらしい。なるほど。

で。

男が使用した魔法は真音魔術と言われるもので、物体に対して自らの我侭を押し付けることにより力を発現させる技術……らしい。
世界を律するといわれる『真なる音』を呪文として紡ぐ。それはわずかな音節で多くの意味を持っている為、非常に短い呪文で魔術を行使できる、と。
わかりやすく例を挙げると、例えば光の障壁を生み出す呪文の場合は次のような意味があるそうだ。
『おおっと、ここに壁があるぞ!壁ってくらいだから貧乏黒魔術士の破壊光線だろうが魔人の星流れだろうが絶対に通さないぞ。いいか、絶対だからな!』

ちなみに呪文の方は『シュラブ・ア』だけで済むそうです。これ何て反則技?

と思ったけれども現実にはそんなに使い勝手は良くないようで。
無生物を無理矢理自分の我侭で使役する為に精神力をえらく使うのだそうだ。イメージ的には『ワシの言う事聞かんかいおんどりゃアアアアア!』という感じ。
それだけ気合を込めて呪文を唱えればそりゃあ疲れるだろう。

…ウマイ話には裏があるって本当だったんですね。
そういえばエレオノール姉さまもそんな事言ってたっけ。見合いに出てくる条件の良さそうな男には何かしら後ろ暗いところがあるとか何とか。

閑話休題

それで。
男曰く押しの強さと真音の知識さえあれば誰にでも行使できるものだそうなので、私はそれを習うことにしました。
爆発しか起こせない従来の魔法になど未練はなかったので男の解説を聞いた後即座に弟子入りを決意したのだ。

が。この男

「面倒なのでイヤです」
などとほざきやがりました。破壊力だけは無駄にある私の爆発魔法で真っ黒焦げにしてやろうかと脅してみはしたものの
「真っ黒焦げ……それもまた素晴らしいいいい!」

この おとこ には こうかは ないようだ……

そこで貴族の資金力にモノを言わせて黒髪のメイドを男の専属にすることで、どうにか男の承諾を得た。
メイドの方も満更ではなさそうな様子だったので問題にはならないだろう……多分、そう、だと、思いたい。

そのメイドが男の専属になった次の日にメイド服が換えも含めて全て真っ黒に染められていたのはきっと気のせいだろう。うん。

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:27:46 ID:zR9KVcie
劉備玄徳だって怪しいながらも漢朝の末裔じゃし、メイジはみんなブリミルの子孫じゃろ?
ぶっちゃけこのルーンがアレかも怪しいもんじゃぜ? 清原のユニフォームじゃし。
そして虚無の王様も乙でしたぞ、優秀メダルを献じましょう。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:28:45 ID:anGLg9wy
カタリナル・カトリネスかよ! 支援

714 :ルイズの回顧録 another:2007/10/09(火) 23:29:02 ID:Ye/5w06f
ところでこの真音魔術であるが、どうやら私は相性がとても良いらしく簡単なものなら直ぐに行使できるようになった。
「素晴らしい押しの強さです。この我侭さ加減……さては末っ子ですね?」
こんな言葉も耳に入らないったら入らない。
何しろ最も簡単な部類に入るアンロック等ですら爆発という現象に帰結させてしまう私が杖の先端を発光させたり物体を浮遊させたり出来るのだ。

今の私はゼロのルイズか?
                 ―否!
私は魔法を行使出来るか?
                 ―出来る!出来るのだ!

これが楽しくないはずがない。私は毎夜貫徹するくらいの勢いで学習していった。
おかげで授業は常に睡眠学習。更に成績も徐々に下がっていってしまったが。キニシナイ!


真音魔術を習い始めてから二月程が経った頃、私は男から教わったことのほぼ全てをマスターしていた。
これは異例のスピードだったらしく、男も褒めてくれた。(黒に関する事以外で男が何かを賞賛するのは非常に珍しい)
思わず私の顔も綻んでしまう。
尤も一人前の証として黒い塗料を呼び出す呪文で真っ黒にされかかり、その表情はすぐ憤怒へと変わる事になったのだが。

呪文やら何やらを習得し終えた私が、次に何を目標とすれば良いのかを問うたところ、あとはどれだけの意味を呪文に込められるかが課題となるとのこと。
ならばと今度は食事中、授業中問わず呪文の内容をひねる事に時間を費やすことにした。
おかげで特殊スキル:ジャイ○ニズム(男命名)を習得。交渉事に於いて自分の我侭を通すのが異様に上手になってしまった。
何というかこれは人として色々とダメなんじゃあなかろうかと疑問に思いつつも、先日も面白そうな剣を見かけた際についゴリ押しして値段を1/10にまで値切ってしまった。
武器屋のおじさんが泣いていたのなんか見ていない。すすり泣く声だってアーアーきこえなーい。

それから半月程経った頃、街で
『早く店を閉めろ!桃色の悪魔がやって来るぞ!客の頭を見ろ!桃色の悪魔かも知れないぞ!』
と書かれたビラが、えらく凶悪にデフォルメされた私の姿らしき悪魔の挿絵つきで撒かれているのを知った時卒倒しかけたのは内緒だ。


――ルイズの回顧録 another

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:29:12 ID:zR9KVcie
おおしまった、次の投下が! 支援

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:32:19 ID:G0OWE94c
なつかしいなあw

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:33:15 ID:2AUZnDXC
すげえいいキャラだなw

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:34:06 ID:Ye/5w06f
以上
ファイブリアの世界より、カタリナル・カトリネスでした。

モンコレといいGルガといいマイナーネタばっかで御免よw

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:36:30 ID:VLmpsYQ/
乙ー。
最初の頃は挿絵書いてた人がカタリの性格掴んでなくて、
普通の目つきだったんだよね。

後半ではエライ悪人ヅラだったなあ。

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:36:51 ID:EaOIxO0B
ちょwww
何カタル召喚しちゃってるのwww

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:41:48 ID:Hst8xv2T
投下乙です。
あー、確かにシエスタは好みのど真ん中だし
ルイズと真音魔術は相性が良いのに妙に納得してしまいましたw

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:43:39 ID:43E0eRXv

ビラ見てEEEEEEEEEE!!!!111

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:44:05 ID:+CpVn9X9
斬魔の使い魔乙!
オールド・オスマンが何をどこまで知っているのか気になるなあ。

黒騎士乙!
キュルケの勘の良さといいギーシュの生まれの良さ?といい、こんな形で話が展開するとは、続きが楽しみだ!

使い魔エイト乙!
あの屈託のない笑顔で洗濯習ってるのか…いいね、実に良い!

輝く季節から乙!
まさに折原チックだ、それにしても今のところ取り柄らしい取り柄は見えないのが気になる。

夜天乙!
ついにタルブ村侵攻か!
ルイズが強くなる話の中でも、この場所は序盤最大の見せ場だと思うから楽しみで仕方ない!

レプリカ乙!
もしかしてこのスレの中でも有数のデルフ活用組じゃね?
でも武器の扱いが少々乱暴だっけか、純粋に強いから展開が楽しみ。

零魔娘娘追宝録乙!
フーケの髪の毛がラムちゃんみたいじゃないか!
それにしてもアニエスがここで出てくるとは。

宵闇キター!
八卦よし!大団扇!

ソーサリー乙!
いかにもなモブキャラが出てくるなあ、非情なゲームブックの臭いがする。
リビングストン男爵領のある北西、三一〇キボン

ZEROMEGA乙!
原作の戦闘方法と描写がゼロ魔世界に入るのは酷だけど、ティファニアを守る目的があって違和感がなくて、ゴウがっこいいよかっこいいよゴウ。

登竜門乙!
オスマンの会った人たちがこの世界にも…これはどうなるんだ。
次回は是非ねむたいロングビルをですね。

薔薇乙女も使い魔乙!
魔法学院までマラソンさせるなんてルイズひでえ!
でもジュンは薔薇乙女に吸われ慣れてるから精神の力はすごい強いのかも。
エレノオールが出てきてしかも戦っちゃうあたり、真紅達と一緒にいた経験が物を言ってるのかな。

サイヤの使い魔乙!
本気で飛んじゃ駄目ー! いや、5%でも危ういかも。この後ルイズ大丈夫かな?

楽園の使い魔乙!
魔法を使える世界から来た場合、一番の難関がこの文化の違いだな。
ルイズの異文化交流がどうなるか楽しみ。

BASARA乙!
ルイズが人質になるとさすがに狼狽えるんだろうか、それにしても召喚キャラの性格を調べるのが一苦労だけど、はちゃめちゃで楽しい。

ジゴロな使い魔乙!
何、ルイズが見ほれる美形ときたか。これはゼロスの元ネタ調べなければなるまい。

最速の使い魔乙!
銀眼の人もそうだけど、圧倒的なスピードとパワーを持つ使い魔は純粋に凄い、でも健康ではなさそうなのが辛い…兄貴よくなるといいね。



724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:48:09 ID:VLmpsYQ/
>>723
改めて読み返すと、凄い量だなあ・・・
このスレも、また1000を待たずして500kにイクのかね?

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:54:21 ID:EZDgjCiW
>>621
アルル・ナジャは16歳で魔法少女

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:56:03 ID:0XInkF9S
>>725
っ「外見と心の清らかさ」

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:58:01 ID:jg6GIsD+
しかし僕っ娘は時代を先取りしすぎたんじゃないだろうか

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:59:14 ID:Ye/5w06f
>>724
現在726レスで415Kb
1レス平均571.6b消費してる計算になる。
で、このままのペースで行くと仮定すると896レス目でアウトになるかね。

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/09(火) 23:59:34 ID:XNPHL4z/
アルルと聞いて飛んできました

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:00:35 ID:VBmTOzQp
少年に良く間違えられてる少女だよね。たしか。

731 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:01:09 ID:9Bqv93F/
乙でした!

投下準備入りますが、いいですか?

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:01:34 ID:QBymgtTG
>>726
なのはさんは心が清くないというのか
管理局の悪魔とか言われてるしなぁ……当然といえば当然か?

733 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:02:30 ID:t6GTmV5G
 フーケが「隠れ身の衣」を盗んでいった翌朝、トリステイン学院は狂騒に包まれていた。
 格式高いトリステイン学院の秘宝が、巷を騒がせる盗賊風情にまんまと盗まれてしまったというのだから、プライドの高い貴族である教師陣は、
それこそ火鉢をひっくり返したような大騒ぎであった。
 今ヘイズの眼前では、「誰が当直だった」「自分は当直をしたことがあるのか」などといった、誰が秘宝を盗まれた責任を取らされるのかで舌戦が繰り広げられていた。
 それも参考人として呼ばれたルイズ・サイト・キュルケ・タバサ・ヘイズの、まさにその眼前で、である。
 その光景にあさってのほうを向きながらヘイズは、
「なあ、ハリー。どこの世界でもこういうのって同じなんだな」
「ヘイズ。今はそういう発言は慎むべきかと」
 タバサは我関せずと黙々とヘイズの貸した物理学書を読んでいるし、キュルケはキュルケで爪の手入れなどを始めている。
 真面目に身動きせず直立しているのは、ルイズとルイズに――ルイズが恥をかきたくないため半ば無理やり――強制されたサイトだけである。
 朝から延々と繰り広げられる責任転嫁の応酬に、ヘイズはもはや辟易した表情で、
「ったく……こういうのは自治軍のお偉いと、実験室の研究者だけにして欲しいもんだ。ここで埒の明かない責任転嫁のやり取りなんか見てるより、
これからどうするかを語り合ったほうがいくらか有意義だぜ? 先生やファンメイならそう言うだろうし、オレだってそうする」
 ロンドンにいる知り合い達を思い出しながら、頭をわしわしと掻いた。
「トリステイン貴族ってのは、家名をとことん大事にするものなのよ。ここにいるのは、まさにそうした家名に泥を塗りたくない一心で手一杯の人たちなのよ」
 キュルケは髪をかきあげながら嘆息した。その言葉にルイズが噛み付こうとするが、
「ばかものども! 今はくだらん責任のなすりつけ等に終始しとる場合ではない! ヘイズ殿の言うとおり、これからどうするかが大事であろうが!」
 ようやく現れたオールド・オスマンの一喝で、水を打ったように責任転嫁の応酬が収まる。
 そしてオールド・オスマンの次なる一言を待ちわびるように、教師達がオスマンを仰ぎ見ていると、勢いよく扉を開け入ってくるものがいた。
「オールド・オスマン! フーケの居所が分かりました! 近所の農民に聞いたところ、近くの森の廃屋に入っていくローブの男を見たそうです」
「よいタイミングじゃ、ミス・ロングビル。さあ、賊の居場所は分かったぞ! 捜索隊を編成する。我こそはと思うものは杖を掲げよ」
 誰一人として杖をあげようとしない。ばつが悪そうな顔を浮かべて俯いたり、おっかなびっくり隣の者と顔を見合わせてはまた別の者と顔を見合わせたり。

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:02:41 ID:H8FCnXic
コンパイル、なぜ死んだ!

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:03:15 ID:VBmTOzQp
>>732
可愛らしい、というより『落とすか落とされるか』が似合うからね。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:03:23 ID:hR2ncK/o
>708,709
いぜん仕事で(権利関係の調査)明治初期のある夫婦の子孫がどこにどれくらいいるのか調べたことがある。
家系図みたいのを作っていくんだけど、昔の人って子供多いし時代が下るにしたがっていろんなところに移住しだすし
100年くらいでウン十人にもなって頭が痛くなった。
「ある夫婦の直系だけでこれじゃ、もうその辺の人みんな遠い親戚なんじゃね?」って思った。

737 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:03:56 ID:t6GTmV5G
 じれったくなったのか、じっと俯いて沈黙を保ってきたルイズが、ぴっとその杖を立てた。
 その姿に教師達の視線が集まる。
「ミス・ヴァリエール!? 君はまだ生徒ではないかね――!」
「だって誰もあげないじゃないですか!」
 非難するような声音の教師に、真っ向から論理をぶつけていきり立つルイズ。
 ルイズがこうなったらテコでも動かないことを知っているサイトは、「あっちゃー」と顔を覆い、がっくりと肩を落としてうなだれている。
 ご愁傷様なことだが、ルイズの使い魔と言うことで、これでサイトも捜索隊に同行することが決定だ。
 そして杖を掲げる物好きがまた一人。
「ミス・タバサ!? 君もか!」
 先ほどまで喧騒の真っ只中だと言うのに本を読み耽り、この件と関わる気はないものとばかり考えていたタバサまで杖をあげるのを見て、
コルベールは天を仰ぐような叫びをあげた。
 そしてさらにキュルケまでもが、杖を掲げた。
「オレはタバサの使い魔ってことになってるから行くのは当然なんだが、キュルケは無理してついてくることはねえぞ」
「あら、あなたとタバサが行くのに私が行かないなんて、そのほうが理由が出てこないわ。友達を助けるのは当然じゃないの。
それにヴァリエールに遅れを取るわけには行かないしね」
 ウィンク交じりに茶化して答えるキュルケ。キュルケが参加を表明したことで、タバサも心なしかうれしそうに見える。
 そんな二人にルイズは、唇を噛み締めながら、感謝半分悔しさ半分といった感じで「あ、ありがとう……」と例を告げた。
 もちろん感謝はタバサに対してで、悔しさはキュルケに対してである。
「教師は誰も行く気がねえ見たいだし、これで捜索隊のメンバーは決定だな。昨夜のメンバーそのままってのも、リベンジってことで乙なもんだしな」
 ヘイズはそう言って、ぱちんと指を打ち鳴らした。オスマンも満足そうに頷く。
 そんな様子を見てミス・シュヴルーズは声を荒げた。
「そんな!? 便利屋を営んでいるというヘイズ氏はともかく、他は生徒ばかりではないですか。危険すぎます!」
「では、君が行くかね?」
 オールド・オスマンの一言でミス・シュヴルーズは押し黙ってしまった。

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:04:08 ID:mGF3DkHQ
支援

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:04:38 ID:H8FCnXic
支援

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:04:46 ID:VBmTOzQp
支援忘れ。

741 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:05:11 ID:9Bqv93F/
 そこにうんざりとした声でヘイズが、
「あのよー……決起が鈍るんで、難癖つけるのはその辺にしといてくれるとありがてえんだが」
「そうじゃ。それに彼らは敵の姿を見ておる。ミス・タバサはこの歳でシュヴァリエの称号を賜る騎士だと聞いているが?」
 オスマンの言葉にタバサへと驚愕の視線が集められる。もっとも当のタバサはといえば、ぼんやりとした表情で突っ立っているだけなのだが。
「それってすげえのか?」
「凄いなんてもんじゃないわ。王宮からもらえる爵位としては最下級だけど、家柄とか財力じゃなくて本当に実力のある者しかもらえない称号よ」
 キュルケの言葉に、ヘイズはあらためてタバサを見つめなおす。
 ヘイズは何回か見せてもらった授業での実技や、ヘイズが貸した学術書の飲み込みの早さ、そして先日のフーケ戦で見せた氷柱の命中精度などから、
タバサが並みの実力のメイジではないことは見抜いていた。
 しかしそれほどまでの実力を持ち合わせていたとは……
 ――けどそれは生まれ持っての才能か、必要に駆られた実力かってことだよな。
 最強や最高峰と言われる魔法士というものは、おおむね二種類に分かれる。
 一つは元々強力な能力の持ち主だったり、I-ブレインそのものの性能や本人との相性がいい場合。
 そしてもう一つは数多の戦場の中で、ひたすらに実戦経験を得て牙を磨き続けたものだ。
 タバサは一体何故シュヴァリエという実力だけを求められる称号を、頂くようなマネをしなければならなかったのか――
 そしてオスマンは視線をタバサからキュルケに移し、
「そしてミス・ツェルプストーは、ゲルマニアの優秀な軍人を数多く輩出した家系の出で、彼女自身も大層優れた火の使い手と聞いておる」
 ふふん、と髪をかきあげながら、自慢げに視線に答えるキュルケ。
 そして、ルイズに視線を移し……そこでオスマンは固まってしまった。
 逡巡するようにあちこち視線をうろつかせた後、「おおそうじゃった」と――周囲にバレバレであったが――呟いて、
「えーと……ミス・ヴァリエールは数々の優秀なメイジを輩出したヴァリエール公爵家の息女で、そのーあーうん、なんだ、
彼女自身も将来有望というか……あっ! しかも、その使い魔は!」
 とそこでタバサに負けず劣らず、ぼーっと突っ立っていたサイトを見て
「平民の身でありながら、かのグラモン元帥の息子、ギーシュ・ド・グラモンを決闘で打ち負かしたという噂じゃ」
「そのとおりです! しかも彼はあの伝説の『ガンダ……ぐふっ……ッ!」
 コルベールが何か言い出したところで、オスマンは慌てて当身を食らわせて黙らせた。
 その光景に不満を漏らしていた教師達は、いっせいに押し黙ることとなった。
「さて彼女たちに勝てると思うものがおれば、杖をかかげその意思を示すがよい」
 もはや杖を掲げるものは誰もいなかった。
 オスマンはルイズたちに向き直り、
「魔法学院は、諸君の努力と貴族の義務に期待する」
 ルイズとタバサとキュルケは杖を垂直に掲げ、「この杖にかけて」と唱和し、スカートの裾をつまんで一礼した。
 サイトも慌てて真似しようとするがスカートではなかったので、上着のすそを掴んで一礼しようとするも、
「普通に礼だけにしとけ」とヘイズに止められることとなった。

742 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:06:20 ID:t6GTmV5G
 五人はミス・ロングビルを案内人として、馬車に乗って出発した。
 馬車とは言っても、屋根のないタイプだが、これは襲われたときにすぐに対応できるようにする為とヘイズが助言したため、この馬車になった。
 ミス・ロングビルが御者を買って出た為に、五人は荷台にてそれぞれのやりかたで時間を潰している。
 タバサは相変わらず本――ヘイズの貸した分子運動とエントロピーについて――を読み耽っているし、サイトは腕を組んで昼寝、ヘイズは銃の手入れで、
キュルケは爪の手入れ、ルイズは手持ちぶたさにぼーっとしている。
 ふとキュルケが思いついたように、ミス・ロングビルに話しかけた。
「ミス・ロングビル。どうして手綱を付き人にやらせないのですか」
 それにミス・ロングビルは、どこか翳りを浮かべながらにっこりと微笑んで、
「いいのです。私は貴族の名を失った身です」
「ええ? でも貴女はオールド・オスマンの秘書なのでしょ?」
「ええ。でもオールド・オスマンはあまりそういうことに拘らない方ですから」
 困ったようなあいまいな笑みを浮かべながらミス・ロングビルが答える。
「差し支えなかったら、事情をお聞かせ願いたいわ」
「やめとけ」
 興味津々といったキュルケの様子に、ヘイズが釘を刺す。
「人の過去をほじくり返すのはよくねえ。誰しも言いたくない過去ってモンを持ってるもんだからな」
 本に隠れているタバサの肩が一瞬ピクリと動いたのを、ヘイズは視界の端で捕らえた。
 そのことを気に留めつつも続ける。
「言いたくないものを無理に聞き出すと、大抵ろくなことが起こったためしがねえ。それが女ならなおさらな」
 「オレの経験上な」と遠い目をしながら言うと、
「何よ。ちょっと暇潰しに話題を作ろうとしただけよ」
 とうそぶいて髪をかきあげるキュルケ。
「そういえば、ハリーはどうしたの? さっきから声が聞こえないけど」

743 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:07:57 ID:t6GTmV5G
「ハリーは今Hunter Pigeonとの距離が離れすぎてるから、連絡が届かねえんだ。中継地点でもありゃ別だが、ここらにそんなもんあるわけねえしな」
 演算機関が不調でなければ、ハリーが気を利かせてこっそりと偏光迷彩を展開しながら付いてくるなんてこともできたが、
この世界の空気・温度・魔力などの関係で、未だ演算機関は調整中のままだ。
「ふうん。じゃあ、ハリーとおしゃべりして時間を潰すって言うのも無理かあ……残念」
 キュルケはため息をついた。

 しばらくして森は、鳥のさえずりも聞こえないほど、薄暗く静かになった。
「ではここからは徒歩で行きましょう」
 ミス・ロングビルの指示で、馬車から降りる。
「それにしても薄暗いわねー。気味が悪いわ」
「オレはシティから出りゃ、常時こんな感じのトコだったから、割と慣れてるけどな。つか、お前は絶対に怖がってねえだろ……」
 ヘイズのツッコミに、「私も女の子だもの」などといいながら目いっぱい怖がる振りをするキュルケ。
 その隣ではルイズが本気で怖がっていたりするのだが、キュルケのいる手前必死に我慢しているようだ。
 サイトはルイズの様子を横目で見ながら笑いをこらえて、笑っているのがばれて向こう脛を蹴っ飛ばされたりしているが。
 タバサはというと、内容に思うところがあるのか、未だに本を読み続けている。
「今から盗賊を捕まえるってえのに、平和だなあ、おい」
 ヘイズのもらしたそんな呟きは、全てを吸い込むような森の静寂の前に消えていった。

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:11:15 ID:y4tI1ubc
支援

745 :ウィザーズ・ルーン:2007/10/10(水) 00:12:42 ID:t6GTmV5G
投下終了です。
次の次か、その次あたりで1巻の話は終了の予定です。
このペースでトリスタニアの休日シナリオまで辿りつけるのかという……


積んでた薔薇マリの新刊読んでたら、いつの間にやらこんな時間帯に。
執筆時BGM:「夢は時空を越えて」「Pray」

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:13:31 ID:r39vdrYl
>>726
初期設定のアルルはかなり黒い。
魔導物語Uで鳥のモンスターの商人との交渉で塩ふりかけたりしてるし。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:18:40 ID:SFTcAZ0t
そこら辺もなのはとは対極だな。
なのはは後ろに下がっていくごとに黒くなってるし。

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:20:07 ID:qiFiotxn
ところで、避難所に男達の使い魔の外伝が投下されてるな

男塾一号生『ハンマー使いの平賀』に飲んでた紅茶マジで噴出したw

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:21:42 ID:fDE2jwlp
>>734
饅頭屋だからさ



750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:29:34 ID:y4tI1ubc
今の内に言っておこう。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次スレは『part71』

新しいテンプレが決まったのでwiki参照。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:35:00 ID:/CDMh7C8
新感覚癒し系魔法少女ベホイミちゃんも高校生だぞ。
まぁ宇宙人の超科学で変身してるから実は魔法関係ないが。
それどころかザコなんざ変身なしの素手で倒しちゃってるが。
ホンモノの魔法少女の方は小学5年生だが。

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:37:16 ID:XaPQENo8
>>723
全レスに感動した。
ある意味レビューになってるw

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:41:40 ID:fjUt+P4f
大丈夫
奥様は魔法少女なんて代物があるくらいだから

マジ永遠の17歳自重

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:50:03 ID:yaPMJZD/
ポケモンとかモンスターハンターとかモンスターや動物召喚系はいいのが多いね
ちょっと龍騎のミラーモンスター召喚ネタを考えたけど、あれは性質上扱いが難しそうだ

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:51:26 ID:Mp9lqNLT
>>754
餌は人か同じミラーモンスターだからなぁ。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:52:06 ID:JYJgC2HO
今、半分ぐらい書き終わったところなんですが……ヤバいよ、ルイズ達が空気だ。
文章の半分はまんまトランスフォーマーだよ o.........rz
明日、投下できるかなぁ

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:54:44 ID:ffzB0/PO
>>751
ベホイミの所に行く筈だった宇宙人を召喚して
ルイズがチェンジマジカルベホイミちゃんとか書こうとしたけど
肝心のパワーストーンがベホイミの制服に付けっぱなしなことに気付いて挫折した

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:55:48 ID:+8+A3OU/
ゼロのgrandma乙!
まさかこんな形で決闘に導くとはビックリ、そういえば奥様は魔法少女なんてアニメもあったっけ…
ゼロ魔世界の魔法を見て驚く姿が想像できていいね!

デュエルモンスターズZERO乙!
シエスターー!!?黒く染まったフーケは魔法の実力が加算されて実に怖い。
どうなるんだこれからどうなるんだ。

薔薇乙女も使い魔乙!
おかしいなキュルケが水銀燈声で再生される…と思ったらエレノオール姉様の口調がだんだん時代劇じみてる!?
真紅達はフーケ相手にどう戦うのかが気になる、いっそ夢の中から攻めてしまえとも思うぐらい楽しみだ。

神聖マルコメ帝国乙!
マルコメがファーザーの影響を受けたら取り返しが付かない気がする。
カオスや…

虚無の王乙!
ゼロ魔世界の平民が置かれた状況とか、者の考え方とか、今後に影響を与える重大なポイントだよなあ。
思惑の違いがどんな影響を当たるのか気になる。

ルイズの回顧録 another乙!
まさにジャイアン!っていうかこの後でどんな活躍をするのかすっっっっっっっっっごく気になる。
ワルドと会うときなんて、どんなジャイアニズムを展開するんだろう。

ウィザーズ・ルーン乙!
気温の違いだけでも大変だけど、サイトも時代の違う人と会って大変な気がする。
それにしてもフーケが盗んだものって…?


丸二日ほどスレを見られなかったのでカッとなって感想を書いた。
さて俺も続き書こう…

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 00:58:04 ID:4HIXDtTT
>>754
あれはミラーモンスターか人を食うんだったかな
カニは実に笑った
属性で考えると……マグナギガでエクスプロージョンならぬエンドオブワールド?
趣味で言うとサイコローグだな。バイクになるし。ファイナルベントがバイクで高速スピニング轢き逃げだし。
対ギーシュでワルキューレの体を鏡にしてぬっと表れるミラーモンスター……トラウマになるだろうな

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:04:45 ID:fDE2jwlp
>>755
牛とか馬で我慢して貰えば…



761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:07:16 ID:yaPMJZD/
特撮ネタつながりで、ゲキレンの七拳聖や三拳魔召喚ものの見てみたいが……
扱いはミラーモンスター以上に難しいだろうな
三拳魔はどっちかつうとジョゼフかイザベラに召喚されてほしかったり

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:09:12 ID:yLqqe8KY
クウガの人に激しく期待している

763 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:10:48 ID:ZVmkgCFf
久々に投下ですよーっと。
今回からここでもトリ付けておきました。

なお容量は大体29kb
多分このスレの残りでどうにかなるはず。

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:12:33 ID:9efAYMhc
愛と怒りと悲しみの支援フィンガーソード

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:13:27 ID:LMQL4ED8
魔法少女グラップラーナナシは17歳男子高生

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:15:01 ID:SL7xn3P3
待ってました
寝ようと思ったけど寝れなくなったぜ

767 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:15:16 ID:ZVmkgCFf
 いよいよドモン達のアルビオンへの旅も佳境へと入ろうとしています。
 追っ手、そして立ち塞がる敵。それらは数を増し、より一層強力な者が現れる事となるのです。
 さて、今回ドモン達に相対するは、ラ・ロシェールに滞在する全ての傭兵達! そして謎の白仮面に黒マントの男!
 そう、かつて『土くれ』のフーケに取り引きを持ち掛けた男なのです。
 優秀なトライアングルメイジである、かのフーケも恐れ警戒する、強力なるメイジ!
 その謎の男相手に、そして膨大な数の敵を相手に、ドモン達は果たしてどの様に戦い抜くのでしょうか?

 それでは、機動武闘伝Gガンダム外伝『爆熱の使い魔』へ、レディーッ・ゴー!!



 静かなる夜。
 双月重なり、一つの月へと姿変える夜。
 赤き月は白き月の陰へと姿を隠し、白き月のみがもたらす月光はさながら地球の夜の如くである。
 そしてそれはドモンに郷愁の念すら抱かせる。
 地球の各地を飛び回ったあの日には、感じる事すら無かった感情。
「なんでえ相棒。珍しく元気ねーな」
 そんなドモンを察してか、傍らに立てかけたデルフリンガーが声をかけてきた。
 窓枠に腰をかけ、夜空を見上げながらドモンは言葉を返す。
「あの一つだけの白い月が地球を思い出させてな」
「地球ってーと。確か相棒の居た世界だっけか?」
「世界……か、微妙に違うがそんな所だ」
「違うってーと?」
「俺の世界で人類は、地球と言う星だけに留まっては居ないからな」
「ほ、星?」
「このハルケギニアの大地も、一つの星だと思ったが」
「星ってーと、空に浮かぶアレだよな? そう言えばそんな概念も有った気がする」
「そうだ。この世界では然程知られていないのか?
 ふぅーむ……文明レベルを見るにそれも無理は無いか。
 空には大地の億倍を越える世界が広がっている。
 ひょっとすれば、俺の元の世界はあの星空の彼方に有るのかも知れないな」
 ドモンと言葉を交わし、デルフリンガーは声をワクワクとした興奮の感情へと変化させた。
「東方の彼方でも有り、星空の彼方でも有るってか? 全く別の方向なのにな。
 うーん、不思議でワクワクするねぇ。本当にこの六千年で一番ワクワクする。
 生きるのに飽きてたとか俺はバカかね。まだまだ世界は広いんじゃねーか」
 鍔を激しくカチャカチャ鳴らしながら、デルフリンガーは空の彼方を夢見る。
 そしてハッとした様に声を上げた。
「んじゃ、相棒の世界の連中があの空から迎えに来るかも知れ無いんじゃねーか?
 大地だけに留まって無いんだろう?」
「それは無いな。俺達の世界で他の星に生きる人間達など知られて無い。
 宇宙はとてつもなく広い。例え俺とお前の世界が、広い目で見て同じ世界だったとしても到底届かん彼方だろう」
 ドモンは想いを巡らせる。帰れるのか、もし帰れるとすれば直ぐにでも帰るのか? 勿論帰るつもりだ。だが、ただ帰って良い物か。
 この世界には戦乱が迫っているとオスマン氏は語っていた。
 かつて師匠東方不敗は、シャッフル同盟は、地球を戦乱の渦に巻き込む野望を阻止したと聞いた。
 その様な世界に、親しくなった者達を捨て置き帰るのは、義に反するのでは無いか。シャッフルの宿命に反するのではないか。
 そして引っ掛かるこの想いは、それだけの事なのだろうか。


768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:16:23 ID:l0MWQFBQ
支援

769 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:19:08 ID:ZVmkgCFf
 ドアが開く気配がした。
 一階の酒場で飲み明かしている、ギーシュが戻ってきたのかと思ったが、それはルイズであった。
「何か用か?」
 自分が口を開く前に話し掛けられ、ルイズは、うっと表情を変えた。
「よ、用があるから来たに決まってるじゃない」
 何時もと違ってどこか愁いを帯びた雰囲気のドモンに、ルイズは一瞬ドキっとしながらも、窓際まで歩を進めた。
「さ、さささ、さっきは良くやったと誉めておくわ」
「さっき?」
 ドモンは何の事やらと本気で思っているらしく、眉をしかめた。
「決闘よ決闘! ワルドとの決闘。
 ちゃんと怪我が無い様に終わらせたじゃ無い。それを誉めてるの!」
 その言葉を聞いて、ドモンは思わず言葉を漏らした。
「十秒で叩き伏せろと言う意味では無かったのか……」
「は?」
 その想定外の言葉を拾い損ねたらしく、今度はルイズが眉をしかめる。
「いや、何でも無い。気にするな、当然の事をしたまで!」
 ドモンは鼻をフンと鳴らし、過剰に胸を張って答えた。
 今更ながら己の勘違いに気付いた。これは、ルイズにばれては面倒だ。
 正直、一瞬、超級覇王電影弾か石破天驚拳でもぶちかまして吹っ飛ばしてやるべきか等と考えたとばれると特に面倒だ。
 そう考え、話題を直ぐ様逸らす事にする。
「用はそれだけか? それだけならば、そんな表情ではいまい」
「何か何時も以上に積極的に話す上に気が効くわねぇ……」
 ルイズは訝しげな表情をしてジロジロとドモンを見るが、聞く姿勢なのならばと話し出した。

 そして、その内容とは。
「ワルドに結婚を申し込まれたの」
 ルイズは上目がちにしながら口を開いた。
「それが如何した。婚約者だとか言っていただろう?」
 話しの内容を聞いて、ドモンは藪を突付いたかな、と少し後悔した。正直得意なジャンルではない。あのまま放っておけば聞かずに済んだかもしれない。

「ん、そうなんだけれど」
 思った以上に乗り気でない反応のドモンを見て、ルイズは困りながらも話しを続ける。
「嫌いな相手な訳でも有るまい?」
「それもそうなんだけれど」
「なら結婚すれば良いだろう」
「淡白ね……」
 勝手にしろとばかりの勢いのドモンの解答に、ルイズは困った顔をする。
「人の恋路を邪魔して、馬に蹴られて死にたく無いからな」
 ドモンはそんな顔を見もせずに、ヤレヤレと言った表情で窓から外を眺めている。
「訳判らないわよ。
 じゃなくて。今の自分の事を考えると、直ぐにと言うのは困ると思うの。
 それには、ワルドの待ってくれると言ってたけど」
「ならば問題は無いんじゃないか?」
「んー……そうなんだけど。本当に待ってくれるのかしら? とか気になったの」
「俺が判る訳無いだろうが!」
 何を言いたいのか的を得ないルイズに、ドモンは彼女に向き直って思わず声を荒げた。正直何時もならばレイン辺りに押し付けて逃げたい話題である。

「う……」
 相談を持ちかけながら、何を相談しているのか自分でもサッパリ判らないルイズであった。こんな話しをされては、短気なドモンがイライラするのも無理は無い。
 ただドモンに相談したかったのだ。ワルドから、結婚しようと言われた事を伝えたかったのだ。
「そもそも、何故俺に聞く。他の奴に聞けば良いだろうが」
「それは……できると思う?」
 ドモンはその言葉に、まずキュルケを思い浮かべた。
 茶化されて話しにならないのは必至。
 続けてギーシュを思い浮かべる。
 一方的に祝福でもされて相談にすらならない気がする。奴の頭の中は実にハッピーだ。
 ではタバサは?
 駄目だ、黙って本を読んでいる姿がありありと浮かぶ。面倒な事はとことんスルーするタイプだと思われる。
「うむ。確かに無理な面子だ」
「だからよ」

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:20:32 ID:Mp9lqNLT
支援

771 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:21:57 ID:ZVmkgCFf
 つまりは消去法で自分の元へ来た、とルイズは言っているとドモンは判断した。だがそれは正直、自分も駄目な選択肢だと言う自信がある。ならば逃げるのみと考える。
 言い包めて混乱させ、その隙に他に擦り付けるのみ。
 誰に、誰に擦り付ける? レインを頼りたいと脳裏を過ぎるが、当然この場に居る訳ではない。ならば……。
「だが俺に問われても答え難いのだが。そうだな、今居る面子の中では無難なのは……ワルドだな、ワルドに相談しろ」
「あんた逃げようとして適当な事言ってるでしょ?
 ワルドの事で相談してるのに、ワルドに相談してどうするのよ!」
 明らかに露骨に逃げ様としているのを察せられ、ドモンは焦る。大いに焦って無茶苦茶な言い訳をしてしまった。
「その様な事は無い! 本人に問い質すのが、最も手っ取り早いかも知れないじゃあないか。
 ふむ……そうだ。もっと良い相談相手がいるな」
 焦りながらルイズから視線を逸らし外を見ていると、頼りになる奴と目が合った。
 困った時は猫の手も借りる物だ。問題は無い!
 ドモンは窓の外へ向けて指を鳴らした。
「一体何を?」
 ルイズはその様子を困った顔のままで見る。
「頼もしい相談役を呼んだ。では俺は一階の酒場にいるから、気にせず存分に話すと良い」
 言うやいなや、ルイズが混乱している内に、ドモンは逃げる様にして部屋からそそくさと逃げ出した。
 ドモンの背で『相棒、そりゃ幾らなんでも意味不明だ』とデルフリンガーがため息をついた。

「頼りにならない使い魔ね……って言うか誰よ、外から来る相談役って。
 まさか……?」
 呆気に取られた侭ドモンに逃げられたルイズは、目の前でばたんと閉まったドアを見詰めた。
 物音に振り返れば、そこには風雲再起がいた。
「は?」
 呆気にとられる。
「ドモンの世界じゃ、この手の話しの相談を馬にする訳?」
 先程ドモンが口走った馬に蹴られてのフレーズを思い出す。恋愛沙汰と馬は関係あるのかも知れない。
 だって、ここで風雲再起に相談しろとか、正直意味が判らない。
 しかし、常識的に考えて馬になすり付けて逃げるとか余りにおかしすぎる。おかしすぎて腹が立つとかそちらに感情が流れない。意味ある正解を求めて疑問が頭を埋め尽くす。
 つまりは意味が有るのに違い無い!?
 風雲再起程の賢い馬ならば、もしかしたら何かが有るのかも知れない。動物なりの直感とか!
 それなりにテンパっていたルイズは大いに誤解した。
 突然呼ばれて、窓から宿の中へと飛び込み、何の用だと首を傾げる風雲再起。

 それは、いよいよアルビオンへと渡る前夜。
 ルイズは月夜の中、ワルドってどう思う? と只管に風雲再起へと語りかけた。


 さて、ドモンが一階の酒場へと赴くと、ルイズを除く全員が揃っていた。
 そして『よう』と一声かけ様とした所で、突然玄関扉が乱暴に開かれ、完全武装した傭兵が次々と雪崩れ込んで来た。
 壁を外から槌の様なもので打ちつける音も、同時に響き渡りヒビが走る。
 勢い良く飛び込んできた先頭の者が声を上げる。
「覚悟しやが……げェー!!」
 真正面にドモンの姿を見つけ、彼は威勢の良い声を中断させ、素っ頓狂に叫んだ。
「不味い止まれ! 不味い引き返……ばっ! ちょっ、ちょちょっ、お、押すな止まれ押―――――」
 何やら叫んで立ち止まった彼は、次々と雪崩れ込んでくる味方に押され踏み潰され、その声は途絶えた。
「止まれとか聞こえなかったか?」
「どうせ中の客だろう」
「弓兵、前へ出ろ!」
 次々と声を上げながら入ってきた傭兵達の一部は、又先程踏み潰された彼と同じく素っ頓狂な声を上げた。
「げげェー!」
「いきなり奴かッ!」
「ちょちょっ、俺、又こいつと戦うとか聞いてねェーッ!」
「今度は完全武装な上に倍以上の人数だ、負ける筈ねえ」
 何やらバタバタしながらも、傭兵達は陣を整え一斉に矢を放つ。


772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:22:50 ID:wt2K4Lk4
支援

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:23:41 ID:Mp9lqNLT
あーあーあー……叩きのめされてまた来ちゃうなんて不幸だぁね支援

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:24:36 ID:KtGp78ee
哀れな…支援w

775 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:25:36 ID:ZVmkgCFf
「隠れろ!」
 ワルドがそれを見て、素早く床と一体化しているテーブルの脚を折って倒して盾とし、一同へと叫ぶ。
 雨の如く降り注ぐ矢が盾としたテーブルにぶつかる乾いた音が響き渡った。
「不味いね。どうやら、この様子では百を優に超えると見た。
 ん……良し! 今だ!」 
 ワルドが一瞬音が途絶えた隙を狙って合図し、一斉に立ち上がり魔法で応戦する。
 ……が、瞬く間に、間髪置かずに放たれた第二射の矢が雨の如く降り注ぎ、まともに反撃するに至らない。しかも傭兵達はメイジとの戦いに慣れているらしく、今の反撃で魔法の射程を見極め素早く間合いを調整する。

 しかし、テーブルの影に座り込んだ一同が注目し、目を奪われたのはその様な事ではなかった。
 盾も無しで矢の雨に晒されたドモン。ワルドの『隠れろ』の声にも反応せず、ただその場に不動。
 よくよく目を凝らせば、腕が凄まじい速度で動かされ、降り注ぐ矢を引っ掴んでいる。

 傭兵達もその異変に気付いた。
 メイジの放つ破壊力の高い魔法を封じ、ロングレンジで隙間無く攻め消耗させる、それで良しと思っていた所で、降り注ぐ矢を次々と物ともせずに立つ男がいるのである。
 彼が手強い事は先刻承知。しかしこの雨の如くの矢を物ともしないとは思いも至らなかった。
「貴様等! これは先程の報復かッ!」
 ドモンが大声で叫び、掴んだ矢を投げ返す。
 カッカッカッ!
 鋭い音がして、矢が岩盤の床に深くざっくりと突き刺さる。
「俺は貴様等のルールを守った筈だ!
 それに対して、武器を抜いてのこの振る舞い。覚悟して貰うぞ!」
 ドモンは言うや、呆然とその様子を見守るキュルケ等の目の前から、一気に傭兵達へと飛び掛った。

 ゴクリッ。ギーシュが皆が判る程の音を立てて生唾を飲み込んだ。
「さ、流石ダーリンね。タバサも見る目があるわホント」
「だからそれは誤解」
 少々落ち着かない様子のキュルケと、相も変わらず冷静な表情のタバサ。
 ワルドは複雑そうな表情でその光景を見守った。

 フルプレートで武装した傭兵の一人が飛び掛ってきたドモンに押さえつけられる。
「たりゃァー!!」
 ドモンの気合の叫び声と、何か鈍い打撃音がゴンゴンと数発響く。
 べっこりと拳の形にフルプレートは凹み。次の瞬間には彼は片腕を掴まれぶんぶんと振り回されていた。
 金属と金属がぶつかり合う高くも鈍い音と悲鳴が響き渡る。
 振り回された傭兵は、仲間数人を薙ぎ払った後投げ飛ばされ、岩で作られた壁へと叩きつけられ、壁を破壊して暗闇へと消えた。

「放てーっ!」
 威勢の良い声が響き、至近距離で傭兵が一斉に矢をドモンへと向けて放つ。
 しかし、電光石火! ドモンは右の手で背より錆び刀を抜き放ち、矢を薙ぎ払いう。そして其の侭の勢いで身を捻りながら、左の手でデルフリンガーを抜き放ち、傍のテーブルの脚を斬り飛ばす。
 続けて放たれた矢が、ドモンへと到達する頃には、彼は脚を斬り飛ばされ一瞬宙を舞ったテーブルの下に滑り込んでいた。
「フンッ!」
 鼻から勢い良く息を吐き、テーブルを蹴り飛ばす。
 テーブルは飛び交う矢を巻き込みながら、派手な音を立てて弓兵達へと直撃し一団をなぎ倒した。
 興奮したデルフリンガーが鍔を激しく鳴らす。
「うっひょぉー、流石相棒っ! 派手だねぇ」

 傭兵達はこれは堪らないと、更に間合いを開け宿の外まで陣の先頭を下げ、闇に紛れて矢を多方向から放ち出した。打ち壊された壁から、窓から、玄関から、屋内へ隈なく矢が降り注ぐ。
「ちっ」
 ドモンが舌打ちをして、テーブルの影に隠れる一同の元へ下がって来た。
「いやあ、やるじゃないか」
 ワルドが決してお世辞ではない言葉をかける。
「連中、暗闇に誘い込んで一気に袋にする腹だな。そこそこに戦術と言う物が判っている様だ」
「けれどダーリンなら、そんなの関係ないんじゃない? さっきの戦いっぷりを見てる限りは間違いなく」
 キュルケの言葉にタバサが横から口を挟む
「おそらく、その隙に別働隊が中に乗り込んで来る」
「たはー、つまり僕達が足手纏いって事かい」
 ギーシュが額に手を当ててトホホと嘆いた。


776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:26:21 ID:XaPQENo8
もしかしてオラオラですか――ッ!?的支援w

777 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:27:59 ID:ZVmkgCFf
 かっぽかっぽかっぽ。
 蹄の音が響き、そこへ風雲再起に跨ったルイズが現れた。
 階下や外からで、突然静けさを吹き飛ばす大騒ぎが耳に聞こえ、慌てて風雲再起と共に降りてきたのだ。
 屋内で馬に跨るのは非常識な気もしたが、最近学院で何度もやったのであまり気にならなかった。
「何よ騒がしいわね――――」
 言ったところで、目の前を矢が飛び過ぎ、慌てて通路の影に引っ込む。
「何? 何なの?」
 大声で叫ぶルイズへとキュルケが叫んで返す。
「敵よ。敵が攻めてきたの!
 多分崖の所に居た連中の仲間よ」

 他の客はカウンターの下で震え、店の主人は最初傭兵達に『わしの店が何をした!』と訴えかけていたが、傭兵達が闇に消えてしまい、矢が雨霰と降り注いだ為、大慌てで厨房へと隠れてしまった。

「さて、参ったね。此の侭では埒が明かない」
「多分、こっちを消耗させてから突撃してくるつもりね……。
 いえ、だったと言うべきかしら?」
 キュルケは先程のドモンの大暴れを思い出して言葉を訂正した。
「多分向こうも攻めあぐねている」
 そして何時の間にやら開いた本を捲りながら、こくりと頷いてタバサが同意した。
「だが、此の侭と言う訳にも行くまい」
 ワルドが低い声でしゃべりながら一同を見回す。
「この様な任務は、半数が目的地に辿り着ければ、成功とされる」
 つまりは、ワルドは囮を残して傭兵の気をこの場に引き、その間にアルビオンへ向かおうと言っているのである。
 真面目に語るワルドを、タバサがちょんちょんと突いた。
 それに『ん?』とタバサを見ると、彼女は一方を指差していた。
 その先ではドモンがギーシュになにやら吹き込んでいる。そして何か言いたげにしたワルドへと、言葉をかける。
「それは敵を直ぐ様始末出来ぬ場合の話」
 つまりは、ドモンは傭兵を即効で全て叩きのめせば問題無い、と言っているのである。
「だがね……」
「戦力の分断を狙うは定石の一つ。この程度で分断されていては先が無い。俺に任せておけ」
 ワルドの言葉をきっぱりと切って捨て、ドモンはギーシュへと向き直った。
 ギーシュは、ニカっと笑うと自分の胸を『任せてくれたまえ』とぽんっと叩き薔薇の杖を振るう。

 ルイズは風雲再起と共に、さてどうしようと壁の影でおろおろしていた。
 ギーシュがワルキューレを一体作り上げるのが見えた。そしてギーシュはワルキューレに何かを手渡す。
 見覚えがある。出発の日の朝、部屋でドモンが手渡してきたアレだ。
 ルイズは、ドモンにその時された説明を思い出し、再び壁の影に引っ込んだ。

 ワルキューレを見送りながら、ドモンは一同を向き直る。
「良いか? 絶対外を直視するな」
 ワルキューレは時折、鋼鉄の鏃を受けてよろめきながらも外へと出て行った。近頃ずっと鍛錬をしていた為か、多少の矢を受けてもその歩は力強い。

 傭兵達は玄関より出てくる人影を、確認し、一斉にそこへと向けて矢を放った。
 そして全員がその人影へと注目していた。

 閃光!

 夜の闇を引き裂く輝きが突然現れた。
 闇に慣れた目には、その輝きはあまりに強く眩過ぎた。
 光源の位置を直視していた傭兵達は網膜を焼かれ、目を押さえてその場に蹲り、ある者は転げまわる。
 魔法以外でこの様な現象が起こる訳が無いと高をくくっていた。ゴーレムがその様な現象を引き起こす筈が無い、彼等なりの常識があった。

 傭兵達の悲鳴にも似た叫び声が、宿の外より響き渡った。
「よし! 行くぞ!」
 ドモンが立ち上がり、一同を促して一気に外へと駆け出した。
 走り出すドモンに、素早くギーシュが続き、次いでワルドとタバサが、そしてキュルケと、影から走り出てきたルイズと風雲再起が後を追う。



778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:28:01 ID:KtGp78ee
まぁまず間違いなく返り討ちな支援w

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:28:57 ID:wt2K4Lk4
支援

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:30:16 ID:Mp9lqNLT
スタングレネードだッ!支援

781 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:31:05 ID:ZVmkgCFf
 非常に乗り気でないフーケが現場に辿り着いたのは丁度その頃であった。
 ゴーレムの肩に座り、欠伸をしながらゆっくりと向かっていたのだが、閃光が走るのを見て気になり、途中より慌てて速度を上げ、この場へやってきたのだ。

 結果彼女は鉢合わせた。
 宿の玄関からいの一番に飛び出してきたドモンと視線が合う。
 驚きの前に、何故か顔が熱くなって赤面した気がしたので、自分の頬を、ぱーんと思いっきりひっぱたく。
「貴様、何故この様な場所に!」
「な、ななな、何であんたがここに居るのさ!」
 二人の声が重なる。
「ここに宿をとっていたから、居るだけの話しだ!」
「え、えええ、えっと、その、そう! たまたま不思議な光が見えたから、駆けつけただけさっ」
 再び声が重なる。

 フーケの脳裏をかつての記憶が蘇り駆け巡り、思考がぐるぐると回る。
 不味い、ドモンと敵対するのは何かと不味い。約束的にも気持ち的にも。何とかこの場を乗り越えなければならない。
 そして今度は声が重なる前に、フーケが先に切り出した。
「た、たた、大変そうじゃないか。て、ててて、手伝おうか?」
 舌を噛みそうになりながらも、取り繕う。そこら変で目を押さえて蹲っている連中を雇った事も有った気がしたが多分気の所為だろう。
 うん、気の所為!
 あ、昨日まで契約か何かしてたかも。兎に角関係ないから。
 どこか泳いだ目で、しかし真面目にフーケはドモンを見つめた。

 さて、ギーシュ達が後を追って外に飛び出した時には、僅かな時間差で有ったにも関わらず、ドモンが既に数人の無防備な傭兵達を容赦なく叩きのめした後であった。
 何故か見覚えのあるゴーレムも一緒になって傭兵を掴んでは投げ捨てている。
「ええっ!? 何でフーケがいるんだいっ?」
 ギーシュが驚きの声を上げ、直ぐ様ルイズとキュルケが食って掛かる。
「「何でフーケが一緒になって戦ってるのよ!」」
 息が合った叫びに、ドモンがしれっと答えた。
「通りすがりだそうだ」
「なわけあるかーっ!!」
 ルイズが再び叫んだ。

 その頃タバサは外に出るなり直ぐ様、黙々と自分の背より長い杖で傭兵達の頭を殴って回っていた。ごすっごすっと兜の上から殴りつける鈍い音がする。完全に昏倒した傭兵が伸びて転がる。

「た、たまたまよ、たまたま!」
 フーケは、慌ててルイズに向けて否定を表現する様に、ぱたぱたと手を振る。
「あんたが逃げ出した所為でーっ!」
「ち、違うわよ。わたしにはまだすべき事があるって、こうー凄い人がっ!」
 フーケが言い訳をしてる最中に、視力を辛うじて取り戻した傭兵が、彼女の姿を捉えた。
「な、何であんたがこっ、あ゛ーッ……」
 ずんっ、ごがっ。
 彼は言い切る前に、ゴーレムの腕に薙ぎ払われ闇の中に消え去った。
「ほらほら、急がないと連中活動再開するわ」

 ルイズが口を尖らせてぶーたれていると、ギーシュが『錬金』で作ったと思しき、両手で持つと丁度良い位の青銅のハンマーを手渡してきた。
「師匠とタバサの案でね。使ってくれたまえ」
 よくよく見ると、キュルケもタバサ、そしてまでワルドもそれを手に、傭兵を分厚い金属鎧の上から殴り飛ばして沈黙させている。
「無駄に魔法を使って消耗するのも馬鹿らしいだろう」
 凄い勢いでポイポイと傭兵を闇の彼方に放り捨てながら、ドモンが大声で話しかけてきた。
 気付けば傍に居た筈の風雲再起も、傭兵を凄い勢いで後ろ足で闇の彼方へ蹴り飛ばしている。
「こ、こんなやり方で良いのかしら?」
「今回は何事よりも目的を優先すべきだ。効率良くさっさとこんな連中片付けるぞ」
 どうやらドモンなりにルイズに気を使っている様にも感じた。貴族として魔法も使わずに道具を持って、一方的に制圧というのに抵抗も感じたが、何事よりも姫殿下からの任務を優先し、僅かでも成功率を上げる事ならば実行するべきだとルイズは判断した。
「わ、判ったわよ! 追求するのは後よ。覚えておきなさいよーっ!」
 ルイズはハンマーを受け取ると、納得がいかない鬱憤や最近のモヤモヤで溜まったストレスを籠めて、それを振るった。
「てりゃーっ! たりゃーっ! えいっ! えいっ!」
 ごすごすと鈍い音と、蛙が潰れる様な情けの無い声が辺りに響く。

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:32:08 ID:Mp9lqNLT
ルイズにツッコミ属性が……支援

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:35:46 ID:qiFiotxn
何と言う阿鼻叫喚w間違いなく傭兵達はトラウマ持ちになるwww支援

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:36:04 ID:KtGp78ee
フーケ参入www

785 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:36:20 ID:ZVmkgCFf
「はぁっはぁっ、これはこれで気持ち良いわね」
 彼女のハンマーを振り回すテクニックは、何故か同級生の誰よりも巧みなものであった。ひゅんひゅんと軽やかに振り回し、的確に痛そうな、かつ沈静化させられるポイントをヒットする。
「ほォー、中々やるじゃないか」
「ふふん、この程度当然よ」
 ドモンが素直に感嘆しルイズが自慢げに答える。
「だが股間は極力避けてやれ……」
 丁度ドモンが見ている先で、ルイズが目の前で立ち上がった傭兵の股間を、ハンマーの柄で殴り飛ばした。

「ごぷっ」
「ひでぇっ」
「あーっ」
「げふっ」
「や、やめっ」
「嘘ぉんっ」
 ごすごすと鈍い音と、傭兵達の情けない叫び声が真夜中のラ・ロシェールに響き渡り、後には気を失った重武装の男達が転がった。
 屈強で多数を誇る傭兵達であったが、予期せぬ形で視界や行動力を奪われては成すすべも無かったのである。


 さて、何故かフーケを交えた一行は、桟橋へと向かっていた。
 もし増援が更に来れば面倒なので、何としても今晩の内にアルビオンへ渡る船へ乗り込もうというのである。
 途中、ようやく追い付いたらしいヴェルダンデが地面の下から現れ合流し、一行は夜のラ・ロシェールの夜道をすたすたと早足で進んだ。
「だから、何であんたが一緒に来るのよ!」
 早足で進みながらも、ルイズがフーケに食って掛かる。
「の、乗りかかった船じゃない? ね、ねえ。良いわよね?」
 フーケは視線をルイズから逸らしてドモンを見る。
「強力な人手が少しでも多い方が良いんじゃないのか?」
 ドモンのその言葉に、フーケはにっこり笑って、うんうんと頷く。
「けど、行き先はアルビオンなのよ? しかも王党派! 盗賊なんか連れていける訳ないじゃない」
「失礼ね。盗賊からは足を洗ったわ。ってアルビオンだってぇー!?」
 フーケはその目的地に慌て甲高い声を上げた。
「そうよ、危ないわよ? ま、この事を聞いた以上、只で帰すわけにはいかないけど」
「一方的に聞かせて置いて酷いね。そ、そそ、それにこのわたしが、その程度で引く訳無いじゃないか」

 その様子を後ろから見ながら、キュルケがタバサを小突いた。
「あの女。確実にダーリンの事狙ってるわよ。良いの?」
「だから関係無い」
「熱心に見入ってたのに?」
「それは誤解」
 確かにタバサは二人のやり取りはじっと見詰めていた。そもそも、先日戦った相手である、主にフーケの方をじっと警戒して見ていた。
 妙にニヤけて砕けた表情なのは何故だろうと思いながらフーケを見ていた。
 前と違って何処か顔の筋肉が緩んでいるのが判る。声色も時々、何処か猫撫で声が混ざる。今はどうやらアルビオン行きの事実に困っている様だけど。
 そう考えながら、又じーっと見ていたら、キュルケに更に誤解された。
「あなたとあたしの仲じゃない、照れなくても良いのよ」

 ワルドが先頭を走り、ギーシュがヴェルダンデを背に乗せた風雲再起と並走してしんがりを走る。
 途中建物の間に現れた、長い階段を早足で上がり只管に進む。
 ドモンは空に浮かぶと聞いていた為、この行動に何も疑問を持っていなかったのだが、今更にふと頭を疑問が過ぎった。
『船とはどんな物なのだろうか』と。宇宙船? しかしこの世界の文明レベルでそれは有り得ないだろう。魔法で宇宙へ出向くと言われても、それはそうなのだろうと思えるのかもしれない。だがそれならば宇宙に関する話しがもっと有ってもいい筈だ。
 そもそもアルビオンをコロニーの様なものを想像していたが、よくよく考えればそんな事ある筈が無い。
 うーん、と頭を捻りながら進んでいると、やがて四方八方に枝を伸ばす巨大な樹が視界に現れた。
 成る程、樹の枝には其々何か、飛行船の様な物がぶら下がっている。
「思った以上に、この世界の文明が進んでいるな」
 呟きながら駆ける。
「この世界?」
 ドモンの横を走るフーケは、その言葉に、『はて?』と小首を傾げた。


786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:38:06 ID:Mp9lqNLT
何という残酷無惨な光景。玉潰しとは。支援

787 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:39:20 ID:ZVmkgCFf
 ドモンのその考えは、次に見た光景で更に確固たる物となった。
 大樹の根元は、巨大なビルの吹き抜けのホールの様に空洞になっている。どうやら枯れた大樹の幹を穿って造った物の様である。
 それは神話的であり、文明的でもあった。
 各枝に通じる階段があり、鉄のプレートが貼られ、船の行き先と思しき文字が躍っている。

 ワルドは、目当ての階段を見つけると、手を振って全員を誘導する。
「この上だ!」
 ドモンが、フーケが、ルイズが、入り口で手を振るワルドを追い抜き、階段を駆け上がる。
 木で出来た階段は一段ごとにしなる。設置されて随分と立っているのか軋む音が、大樹の空間に響き渡る。
「流石にエスカレーター等は無いか」
「「何よそれ」」
 ドモンのその言葉に、ルイズとフーケが声を合わせ小首を傾げた。
「動く階段と言った所だ、上に乗れば勝手に運んでくれる」
 階段半ばの踊り場で振り返り答えるドモンは、フーケの表情がはっと目が見開かれた物に変わったのに気付いた。
「上から誰かが」
 ルイズが階段の上を指差し、ドモンも気配を感じ急ぎ再度上へと視線を向ける。

 白い仮面の男が、階段の上から滑る様に舞い降りてきた。
「宿を襲わせたのはあいつよ」
 フーケが小声で呟く。
「何故知っている」
「た、たたた、偶々酒場で傭兵を雇ってるの見聞きしたのよ」
 慌て訂正し、フーケはドモンの背中の影にこそこそと隠れた。

 階段を降りて来ながら、仮面の男は杖を抜き放ちこちらへと向ける。
「相棒不味い、魔法が来る! 俺を抜けっ!」
 背からデルフリンガーが叫んだ。
 だがこの人数で、決して広くないこの場に詰んだ状態では、剣を抜く余裕は無い。
 ドモンは空気が何か焦げた様な臭いを感じた気がした。続けて空気が震え、ぱちん! と空気が弾ける。
 その次の瞬間、男の周辺から稲妻が走る。
「ちぃっ!」
 電光石火、ドモンは一歩前へ一気に踏み込み腕を前方へと伸ばす。
 結果ルイズとフーケはドモンの影に入り、庇われる形となる。
「ぐあぁっ!」
 稲妻が差し出した腕から通電し、体組織を皮膚を焼きドモンが痛みに声を上げる。
 ドモンが片膝をつき崩れる。
「『ライトニング・クラウド』か! 大丈夫か相棒」
 その背でデルフリンガーが鍔を鳴らした。
「あ、ああ、魔法が掛かったグローブとマントのお陰で幾分マシだ」

「きゃあ!」
 ルイズの悲鳴が、大樹内部に開けた闇に響き渡る。。
 この僅かな隙を逃さず、仮面の男が一気に間合いを詰め、ルイズを捕らえて抱え上げ空へと舞い、別の船へのルートの階段へと移動した。
 ドモンは直ぐ様立ち上がり、飛び掛ろうとするが、身体を走った電流が神経の情報伝達を乱し、それによってよろけ、フーケが慌てて支えた。
「あれを受けて動こうだなんて無茶だよ」
「この程度、多少は慣れているっ!」


788 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:41:13 ID:ZVmkgCFf
 遅れて追い付いたワルドが、ドモンの様子を横目で確かめた後、杖を振り『エア・ハンマー』を仮面の男が逃げ様と向かった方へ叩き付け牽制する。
 ギーシュ、キュルケ、タバサが慌てドモンへと駆け寄る。
 キュルケの火は発火性の強い物で構成されたこの場で使うには余りに危なく、土メイジである、フーケ、ギーシュはこの状態、この距離での有効で的確な攻撃手段を持たない為攻めあぐねる。
 的確でない攻撃はルイズを確実に巻き込む。
 そしてフライやレビテーションでの移動は、魔法の的になりに行くに等しい。
「治療を」
 杖を掲げたタバサをドモンは静止した。
「この程度、後でかまわん。それより、お前も“アレ”を頼む」
 ワルドが放つ『エア・ハンマー』、それを顎で示すと、ドモンは手足をぶるぶると振るい感覚が戻った事を確かめると、手摺りへと足をかける。
 誰もが止める間も無く、ドモンは一気に跳躍した。
「無茶をする」
 突然視界の端より飛び出たドモンの姿にワルドは驚きの声を上げた。
「本当に無茶をする」
 タバサは素早くルーンを唱え杖を振り、『エア・ハンマー』をドモンへと叩き付けた。
「たりゃァー!!」
 ドモンは風を感じ、足元へやって来た空気の塊を蹴る。
 仮面の男が再び杖を振るう。
「また、あれが来るぜ!」
「うむ、頼んだぞデルフ」
 叫んだデルフリンガーをドモンは宙を駆けながら抜き放つ。
 再び空気が弾ける音、大気中の埃が焦げる臭いが微かに漂う。
 虚空に走る雷光。
「って、嘘ぉぉぉぉーっ!!」
 デルフリンガーの悲鳴の様な絶叫が同時に空を駆け抜けた。
 ドモンが『ライトニング・クラウド』の稲妻目掛けて投げ付けたのだ。
 電気を纏ったデルフリンガーが、其の侭仮面の男を掠めそうになり、彼はルイズを離し、大きくそれを回避した。
 放り出される様にして開放されたルイズが、其の侭階段より宙へと投げ出された。

 仮面の男は階段から踊り場へ転がり、片膝を付き立ち上がりながら杖を振り、ドモンへと『エア・ハンマー』を叩き付ける。
 ドモンは腕を交差し、空気の塊を受け止めるが、弾き飛ばされルイズと同じく宙に舞う。

「きゅいっ!」
 その時であった。上方よりシルフィードが大樹の中を駆け抜ける様に飛来し、ルイズを片脚に掴み一声吼える。
 シルフィードは次に追い縋ろうとしたドモンへ向けて、白い影が飛んだのを見た。
 それは風雲再起であった。
「よし!」
「ヒンッ」
 ドモンは一声上げて、風雲再起の背に降り立ち、直立する。一声嘶いた風雲再起は其の侭降り立った対面の階段を蹴り、マントをハチマキを棚引かせ仮面の男へと一気に迫る。
 再び男より放たれる空気の塊の弾丸を、風雲再起の背より跳躍してかわし、仮面の男と擦れ違い背面まで通り抜ける。
 そして大きく呼吸し空気を肺一杯に取り込み、壁を蹴り一気に方向転換をし、気合と共に拳の乱撃を叩き込む。
「おおおおおーっ、たりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
 反撃を許さぬ拳の弾幕。その衝撃に仮面の男は宙に浮きあがる。
 炎の如くの千の拳撃が確実に仮面の男の肉を骨を打ち据え砕く。響き続けるは肉を打つ鈍い連打音。
「劍覇千王気炎弾ッ!!」
 言い放たれる気迫の一声! とどめとばかりに放たれた大振りの右拳を喰らい、吹っ飛ばされた仮面の男は落下し、闇へと姿を消し去った。


「驚いた。本来なら命を奪う程の呪文だぞ」
 風雲再起でひとっ飛びに、本来のルートの階段に戻ってきたドモンの様子を見て、ワルドが驚きの声をあげた。
「うーむ……あの手応えは一体……?
 ん? ああ、最初は痺れたが、どうと言う事は無い。あれより強力な電撃を浴びた事もあるからな」
 先程の仮面の男を殴った手応えに疑問を覚え、考え込んでいたがワルドの声にそれを止める。多分防御の魔法か何かだったのかも知れない。
「火傷はしている、ちゃんと治療しないと駄目」
 しれっと答えるドモンの手を取って、タバサが簡潔に言った。


789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:41:34 ID:xx40fWqN
支援

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:42:26 ID:wwOnxEIX
根性が違う支援

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:42:55 ID:Mp9lqNLT
まぁ千倍重力にさえ耐えるしなぁ……たかが電撃というか支援

792 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:44:11 ID:ZVmkgCFf
「大丈夫?」
 シルフィードに降ろされたルイズが駆け寄り心配げに覗き込む。
「ルイズとキュルケに貰ったマントとグローブも幸いした様だ」
「そういうものかしら……」
 ルイズはくるっと首を振ってキュルケの方を見た。
「……そ、そうなの……かしら?」
 キュルケは額に手をやり考え込みながら、何処か歯切れ悪く答えた。
『固定化』の効力で、魔法の雷でそれらが燃えないのは理解できる。しかしそれと本人が無事な事の関連性が理解し難い。
「流石師匠。惚れ惚れする戦いでした!」
 ギーシュは懐から包帯を取り出し、簡単な治療の魔法を使うタバサに手渡した。
 身体を鍛錬する修行により、ちょっとした怪我をする回数も増え、応急手当用にこの手の物を常に携帯する癖が付いていたのだ。
 タバサはそれを受け取り、腕に走る火傷の跡に慣れた手付きで素早く巻き付けた。
「ホント、凄いわねぇ」
 うっとりとドモンを見ていた自分に気付き、フーケは再び自分の頬を引っ叩いた。
「オーイ、俺のこと忘れないで欲しいんだがね」
 対面の壁からデルフリンガーの泣き言が聞こえてくる。
 投げ付けられて壁に刺さったまま忘れ去られていた様だ。
「インテリジェンスソードだったのか。珍しい代物だな」
 ワルドが治療中のドモンに変わり、フライでデルフリンガーを回収に飛ぶ。
「そうでも無いんじゃねーの? 良く判んないけど」
 適当に恍けて答えるデルフリンガーを壁から抜き取り、再び空を飛びドモンの元へ戻り、手渡す。
「すまんな」
「いやいや、然程役に立てなかったからね。これ位はさせてくれたまえ」
 ワルドは笑って答えた。

「さて、これで充分だ。礼を言うぞ」
 ドモンはタバサの頭を軽く撫で皆に向き直った。
 少し照れる彼女を見て、キュルケが更に誤解をしてにやにやと笑みを浮かべる。
 例え恋敵になろうとも、タバサが他人に好意を持つ事は嬉しい。困った事にそれは殆ど誤解だが。
「では急ごう。又追っ手が来ては面倒だからね」
 ワルドの言葉に一行は頷き、船着場を目指し、急ぎ階段を駆け上がった。



爆熱の使い魔 十六章『襲撃の復讐者! 包囲網を突破せよ』

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:44:52 ID:hPZUCEbY
支援

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:46:12 ID:sAXLxSJK
フーケさんにドジッ娘属性!?
ちょっと可愛い……おおっと忘れていたGJ!!

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:46:35 ID:KtGp78ee
今後白ワルドと化すのか、それとも王道で裏切る展開になるのか……楽しみな支援w

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:46:38 ID:SL7xn3P3
お疲れ様です
フーケ可愛いよフーケ

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:46:46 ID:Mp9lqNLT
GJ。ドモンは相変わらず無茶なお人だ。
そしてフーケさんは災難というべきなのかそれとも……。
後、みっくみく……じゃなくてボッコボコにされた遍在ワルド乙。

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:47:59 ID:d2cGGmjd
>「この程度、多少は慣れているっ!」
なんという説得力

799 :爆熱の使い魔 ◆6Dp6kmr0yc :2007/10/10(水) 01:48:24 ID:ZVmkgCFf
さて、今回は此処まで。

浴びた事のある電撃はゼウスガンダムとのファイトとか、普段ファイト中に全身に走ってるばりばりとしたあれをイメージ。
次はようやくアルビオンへ上陸ですよ。
んでは又次回。

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:49:48 ID:JnD6RDEY
GJ!!
フーケがいいキャラしてるな

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 01:59:09 ID:L/KFpEbh
>>799
待て、演出じゃなくてマジもんの電気だったのかアレw

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:04:35 ID:ZVmkgCFf
>>801
それは不明だけど、ダメージフィードバックだから、ビームとか近似性の高い物で攻められたら、それ系でパイロットに再現されてるんじゃないかな
まぁゼウスガンダムのイカヅチハンマーのダメージ再現されるから、確実に電撃が走る事はある筈

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:07:16 ID:d2cGGmjd
>>802
それダメージ再現と言うよりパイロットまで電気が流れただけじゃ…

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:09:38 ID:ZVmkgCFf
>>803
かもしれん!
取り合えずファイターがそれ喰らって死なずに戦えるぐらい愉快に頑丈なのは確か!

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:10:18 ID:d2cGGmjd
>>804
まあな!w

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:17:12 ID:KtGp78ee
化けモンばっかか…ガンダムファイター連中。

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:39:19 ID:f/LRbY7d
>>800
むしろ、化けモンでなければガンダムファイターにはなれない。

それはそれとして。
やはり爆炎最終話サブタイトルは、
『ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール大勝利!!希望の未来へレディ・ゴーッ!』
だったりするのだろうか?

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:43:23 ID:wt2K4Lk4
とりあえずその候補は今無くなったと思う

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 02:56:06 ID:XaPQENo8
アッー!

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:03:20 ID:KoO0Q+5C
愉快に頑丈てw 確かにそうだけどw
ともあれGJ。

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:27:56 ID:yOJKA570
爆熱の人GJ! 久々の降臨に胸が震えたぜ。

それはともかく、そろそろ容量限界で次スレだっけ? 専ブラ使ってない自分には容量が判らないのだが。

避難所に新テンプレもあがってるし、誰か頼むよお願いだ。2ちゃんの作法を知らない俺には出来ない作業なんだ。

812 :807:2007/10/10(水) 03:29:35 ID:f/LRbY7d
×爆炎
○爆熱だったorz

そして今更ながらデュエルモンスターズZERO。
シエスタ→ブラマジ子化フラグキター?

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:30:57 ID:Mp9lqNLT
んじゃ、俺がスレ立てを試みると宣言。
但し前回跳ねられたんで今回も跳ねられる可能性大。
ダメだったら別の人にお願いするよ。

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:31:58 ID:Mp9lqNLT
……って、ちょっと待て。テンプレに480kbって書いて有ったが、良いんだろうか?

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:36:01 ID:L/tGNjOm
…まあ、少し不安だとしても時間が時間だし
すぐ立てないと容量落ちってのは多分ないでしょ

816 :813:2007/10/10(水) 03:37:29 ID:Mp9lqNLT
んじゃスレ立て試みてくる……。

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:42:25 ID:Mp9lqNLT
無理だったorz 誰か頼む。以下テンプレ。

スレ名:あの作品のキャラがルイズに召喚されました part71←70ではない。注意。
===================
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。


あの作品のキャラがルイズに召喚されました part69(実質70スレ目)
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191599178/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

--------------------------------------------------------------------------------

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!

--------------------------------------------------------------------------------
    _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし      ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ      本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l        ・スレタイと違う内容になったり、痛い展開になったりする場合も、避難所に投下した方が無難ね。
              ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。

--------------------------------------------------------------------------------

   ,ィ =个=、       ・お互いの作品を尊重して下さいね。一方的なクロスはダメですよ。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。
    { {_jイ」/j」j〉      これ以上だと投下できないそうです。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
   ⊂j{不}lつ      ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   く7 {_}ハ>      ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
    ‘ーrtァー’       ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。

--------------------------------------------------------------------------------

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:43:36 ID:L/tGNjOm
んじゃ俺が

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:47:18 ID:L/tGNjOm
つ http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1191955495/

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:49:56 ID:5Fo1YYJP
gj

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:50:17 ID:TBw0bz4B
>>818乙。

Gガンのコックピットの電気?はビームソードとか地球を囲んでるビームと同じ物らしいぜー。
と言うか、アレに熱量をわざと持たせてビームソードにする様だ。

以上wikipediaより。

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:52:01 ID:Mp9lqNLT
>>818

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 03:52:30 ID:UYHDelzf
>>819
乙かレイヤー
こう書くとなぜかエスカレイヤーが思い出される…名前しか知らないのに。

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 04:27:00 ID:jz0O2IIn
>>818
乙。
Gガンっていろいろ特殊なんだよなぁ。
使われてる金属が素でサイコフレームみたいな特性持ってたりするし。

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 04:57:52 ID:lXvBFAuK
乙。

>824
∀の直前と言われるくらいに変態的な技術力の世界だしなー。

826 :ゼロのおかあさん:2007/10/10(水) 06:23:35 ID:Qu3Nz/zr
このスレに投下しよう……そう思っていた時期が、俺にもありました。
恐らく容量を超えてしまうと思われるので、新スレに投下します。
時間は6:30頃にでも。

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 06:28:19 ID:RK7bHdVp
そもそも黒歴史にGガン映ってたっけ

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 06:30:20 ID:1oMcCf0m
黒歴史のデータに風雲再起やネーデルガンダムがある

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 06:30:30 ID:COOMnxlS
>>827
これがシャイニ(ry
って御大将がおっしゃてます

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 06:57:40 ID:U/sPJFgO
>>818

そろそろいいかな?恒例の1000取り。最近は500Kだけど。

500kならCLANNADの坂上智代召喚。

ギーシュを軽く倒して、デルフフラグが消えそうだ。orz

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:01:42 ID:RK7bHdVp
はやいよ

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:04:30 ID:BMtqF9Rx
焦るな。まだ24Kある。
埋め埋め

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:05:25 ID:sXGpofqg
同じく埋め

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:07:48 ID:BMtqF9Rx
文字数が少ないと全然埋まらんけど埋め。

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:08:23 ID:yOJKA570
>>818殿に感謝しつつ俺も埋めるぞ。

埋めるついでに下らん事を叫ぼう。
「ギーシュさん」を書いてくれるものかき職人さん乙!
次は是非とも「すごいよマリコルヌさん」を誰か書いてくれよ!!

考えても見ろよ。あれほど嫉妬マスクの似合う男はいないよ?

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:09:13 ID:IxTugozn
なに?埋めるにはまだまだ余裕があり過ぎる?
逆に考えるんだ。
埋まらないなら>>1000まで到達させちゃえと考えるんだ。

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:09:30 ID:BMtqF9Rx
……なあ、このままレス消費して1000まで保たせて見んか? 埋め。

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:12:14 ID:BMtqF9Rx
>>836
結婚しようぜ。埋め。

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:12:48 ID:yOJKA570
よろしい。ならばくだらぬ一行で悉く三千世界を蹂躙し尽くそうではないか埋め。

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:13:26 ID:PxmNd3Hn
>>1000まで行けるか?


841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:15:17 ID:yOJKA570
なんとかなるんでね?

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:15:17 ID:BMtqF9Rx
あと22K。11000文字入る。埋め。

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:15:44 ID:IxTugozn
>>838
初めてだから優しくしてくれよ。埋め

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:16:20 ID:sXGpofqg
では生め

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:17:31 ID:sXGpofqg
違ってた埋め

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:17:38 ID:Qu3Nz/zr
無事済んだので梅

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:17:55 ID:sidIGWMU
もしもビダーシャルが召喚されたら埋め。

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:18:32 ID:BMtqF9Rx
しかしあと153レスは遠い。埋め。

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:19:12 ID:IxTugozn
確かにマルコヌ座談会とかも見てみたい埋め

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:19:32 ID:sidIGWMU
梅子かあさん埋め。

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:19:51 ID:Qu3Nz/zr
残り21kb埋め

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:20:21 ID:IxTugozn
ルイズ座談会でもおk埋め

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:20:49 ID:BMtqF9Rx
みんな出勤は大丈夫か埋め

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:21:05 ID:sidIGWMU
焼き肉うめえ。

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:21:21 ID:sXGpofqg
そろそろ出発する埋め

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:21:42 ID:IxTugozn
会社で寝たんだ埋め

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:22:09 ID:sidIGWMU
我はこれから寝る埋め。

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:22:12 ID:Qu3Nz/zr
久々の有給埋め

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:23:38 ID:sidIGWMU
悠久休暇がほしい埋め

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:26:33 ID:IxTugozn
自宅に帰りたい埋め

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:26:41 ID:BMtqF9Rx
あと140レス埋め

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:27:19 ID:Qu3Nz/zr
あれ?もしかしていけそう?埋め

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:28:14 ID:BMtqF9Rx
悠久休暇って無職w埋め

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:32:09 ID:BMtqF9Rx
1レス70文字弱ならいける? ヘタに節約せんでもいいかな? 埋め

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:34:05 ID:COOMnxlS
まあ単純に文字数だけじゃないきもする埋め

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:34:59 ID:IxTugozn
あとは人手かな〜埋め

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:35:49 ID:BMtqF9Rx
1文字2Bで計算してみた埋め

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:40:38 ID:SFTcAZ0t
だが、埋める

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:42:28 ID:wgSxiYYL
うめーっしゅ

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:44:07 ID:yOJKA570
派遣の繋ぎで今週は暇なのよね埋め

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:45:04 ID:Ccay1Rkc
ダリー召喚うめ

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:46:49 ID:Ccay1Rkc
一年生になっちゃったら埋め

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:47:33 ID:BMtqF9Rx
ようやく40レス埋まったか埋め

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:48:23 ID:S2NPgk6P
なかなか埋まらんもんだな

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:50:03 ID:S2NPgk6P
埋め立て、埋め立て!

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:50:47 ID:BMtqF9Rx
なんか建設的な話題が欲しい埋め

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:52:11 ID:TBw0bz4B
召喚失敗してルイズが留年したらケティと同級生になるのか?埋め

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:53:09 ID:BMtqF9Rx
ケティの活躍する話は読みたいな埋め

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:53:41 ID:LibVLmDj
ファーストキスも始まりそうにねえ 埋め

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:55:38 ID:yOJKA570
ケティ君はミーハーなのですけどそれが活躍する方向性ってどっちなのよ埋め

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:57:27 ID:IxTugozn
ルイズたち2年生全員がギーシュを召喚すれば埋め

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:58:06 ID:TBw0bz4B
誰か偉い人召喚→契約出来なくてルイズ留年→

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 07:59:20 ID:TBw0bz4B
同学年となったケティと(省略)友人に→

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:00:27 ID:TBw0bz4B
ギーシュ浮気バレ→ケティを泣かせたギーシュにルイズが決闘申込

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:01:21 ID:BMtqF9Rx
ギーシュの代わりにケティと決闘埋め

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:01:40 ID:TBw0bz4B
まで妄想した。長くなったから分割したぜ埋め

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:04:50 ID:BMtqF9Rx
見事な妄想に割り込んですまん埋め

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:06:26 ID:TBw0bz4B
垂れ流しの妄想だから気にするな埋め

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:11:41 ID:IxTugozn
いかん、いつも遅い部長が出社してきやがった埋め

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:13:54 ID:BMtqF9Rx
仕事してるふりをするんだ埋め

891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:14:59 ID:TBw0bz4B
ブラウザをタスクトレイに入れて隠すんだ埋め

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:16:10 ID:IxTugozn
了解。どちらにせよやることが出来たので、これより一時的にスレから離れる埋め。君たちの健闘を祈る埋め

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:20:25 ID:BMtqF9Rx
淋しくなるが仕方ない埋め

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:21:08 ID:TBw0bz4B
此処は俺達が引き受けた埋め

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:22:09 ID:BMtqF9Rx
…で、今何人いるんだろう埋め

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:23:08 ID:Qu3Nz/zr
次の話を書きながら見てます埋め

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:24:26 ID:TBw0bz4B
せいれーつ! ばんごー! 埋め

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:26:49 ID:BMtqF9Rx
いち! 埋め

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:27:26 ID:Qu3Nz/zr
に! 埋め

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:27:50 ID:OCplSBd6
 / .:./       \       ヽ    i      |i:.   i
./ .:./           ヾ、 ヽ   .:',.:.:.:. .:l       |l:.:.   l
i .:./| .:.:.:       :.:ヽヽ ヽ.  .:.l:.:.:.:._ -ト      | |.:.   l
.:.:/ l .:l.:.:.  .:.   .:.:.ヽ ヽ.:.ヽ.:._-ト‐´:.:.:.!     l l:.:.   l
!.:|   l.:.:!ヽ.:.:.  .:.  :i.:.:.| ヽ_}-l  |、.:.:.:.:ハ     / l:.:.   l
f ト、_ l.:.| ヽ.:.:.:. .:.:. .:|l.:/ /}リ_l=/ヽ--/!‐   / l.:.:   l
ヾ!==ヽ:i|、.ヽ.:.:.:.:.:../lソニ=リ ̄l:/ |.:./ ,'    / イ.:.:.   l
. ヽr 、 ̄ヾヽ ', l 〃/リ ̄ r-,  /  l/ ./.:.  .:./  / ヽ    ',
  {:i:} _ノ   j | /  ヽ、{:!:i    //.:. .:./  l:.:.:.:.\  ヽ
_-―ニ     ソ    ‐テ=―‐ ´ /:.:. .:./   /.:.:.:.:.:.:.ヽ、 \
   ‐´               U /:.:.:.:./    ト、.:.:.:.:.:.:.:. \  ヽ、
         ,           /.:.:.:./.    {::ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \  ヽ
               _ノ、  /.:.:.:/:      ト、::ヽ‐、.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ ヽ
   ___,  ----―‐=_ニソ /.:.:.:./:.      l:::l::::l::::ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ ',
‐-、 `ー==-------―  ̄   _-/.:.:.:/.:.       ',:::i:::|::::::::',.:.:.:.:.:.:.:.:.  ヽ l
  ヾ ‐ 、     ̄    ィ ´ /.:.:.:/:.:.          !:::/::r、::::l.:.:.:.:.:.  .:.:. ヽl
   \ ` ゝ‐ - ‐ ´ /   〈.:.:.:,':.:.:.         ヾ::/:::ヽ::ト、 .:.:.:.:.:.:.:. リ



901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:30:18 ID:TBw0bz4B
サンダー! 埋め

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:31:36 ID:jLGpNRII


903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:33:39 ID:bms+aVUB
今から講義だよ梅

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:34:52 ID:qwCYvKbL
まだ残り16KB
過疎ってきたのかこれが通常の速度なのか感覚が麻痺していまいち分からんw

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:36:37 ID:OCplSBd6
                                     __     /: : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : ___不
                                     >、\ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ̄ ̄ : : : /
                                     /: :ハ: :Y : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ―――――=7
                                    {: : ヽ |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _ _ _: : : : /
         < ̄\, -‐===ー――- 、              ヽ_: : : : : : : : : : :_   -――   ̄          /
     / ̄ ̄ ̄                \       / ̄:_  -‐_ ̄-―    ̄  ̄  ̄ \ ̄  ̄ 三/
    /  _                     \    /二  -‐7 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: :三三/
    / / /                、 _ _ ヽ  /: : ィ : : : |: : : : : : : : : : :\: :\: : \: : : : : : \ \: : : : \
    || /     _  -‐_ ニ ̄- ̄‐ | \― ― -∨: :/ ノ : 三ト、: : : :\三 : : : :\: \三\三: : : :ハ三三: : : : \
    V∠ -‐ _ ̄-‐  ̄        |  \     ∨ / : ニ三|`` \ : : | ̄ ̄ ̄ ̄\|\三 \三ニハ三三三三三>
      ノ‐    _∠     ハ    ||    \     ∨ニ三ノ|=| _   \|  _z=天=-ュ   \三|\三|三三三ニ<
 `===彳    //   /| / \   | \    \    /ニ/ |ハ ^立、    "K、ノ| /    \! }\|三三三三ニ>
    /    / /  /  レ  _,. -弋''Τ""\    \  レヘ     ', Y !     !三ノ| /        } // /三三三\
弋ー‐'     / ⊥∠..._    '" _ _,-z==ュ、_ ト、    \___   l└゙       `ー┘        ̄ /三三ニ\ ̄
  \__/  〈  __-、     ´イ~l爪 _ノ| ` }}下、___    \  ! ノ              r‐ '三三三ニl二--、
      | ハz√《〈¨オ'       ヽV三ノ|    / /  \   \    \、              / V三ニ=‐'"      }
       \| ハ ヽ V彡〉      ¨¨¨¨  r‐ヘ \   \   \    |\ `ー― '" ___∠ -‐'"´  ____L__
         / ハ  `¨´           /_-=ニ≧=、   \   \   r∠ー‐iT  ̄         ∠´____   ニ\
          /  ハ     ′     _ァ  /ニニニ三>―― 、 ヽ   |   |    ll           /         \ニニヽ
       /   ,人     =-‐'"  /ニニ三/二二二二\ |   ! /ヽ二ニ  ll             /    二/   ニヽ二ニヽ
      /   /  `≧- _  "" /二ニニ/二二ニニ三三三ハ  /   ヽニニ二ll__,     /   二/     二|二二
    /   //ニi f二二| 弋ー-イ二ニ/二ニニ三><二二\ /\    \   ll     _|  / ̄ _       ニ|二二
   /   / 《二ニi |二二| /ヽ /二/二ニニ三<二二二二ニニ||   \    l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ! / ニ二/       ニ|二二
  /     //  A二ニニ|二ニレ'7Tヽ'ニ/二ニ三/ニニ><三三ニニ||     \  l   llニニll二二ヽ/ ニ二/          =|二二
 /    //  /二、二ニ|ニニ|7¨゙|/=/二ニ三/二二二二二><三j|     ヽ   ll   ll二二 { 二/           ヽニニ
 |    | |  ||ニニ\ニニニハ,X/_/ニニ三/二二二二二二二ニニ/ \  、   ヽ   ll  ll    V/        _-‐=ニ}ニニ
 |    | |  ||二二ニ\二二∨/ニ三/二二二二二二二ニニニ∧ニ  \ \   |    ll  ll    { _-‐-___-‐_二‐     仁ニ
 ヽ   V  |ニ/二二ニ\≧∨三/二二二二二二二二二二二ヽニ_  \\|    ll ll    l二ニ=    ____/ニ>
  \  ヽ  |/二二ニニニ/ ̄  ̄\二二二二二二二二二二二二||   `    ヽ!     ヽll    |      ニニニニニ/<二
    \  \||二二二二/|      \二二二二二二二二二ニニ||    、  |        ll\   !    ニニニニニ/ニ|二二ニ


906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:36:56 ID:TBw0bz4B
此処にしちゃ遅い。が、他に比べたら早いんじゃね? 埋め

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:38:31 ID:BMtqF9Rx
なんだ、けっこう居るな埋め

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:40:17 ID:BMtqF9Rx
だがAAが入ると1000に届かん罠埋め

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:42:15 ID:BMtqF9Rx
ブラウザによって容量の表示が違うらしい事に気付いた埋め

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:43:27 ID:TBw0bz4B
何ぃ? 俺はJaneView使って現在491KBだぜ埋め

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:43:31 ID:Qu3Nz/zr
壺だと現在491KB埋め

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:45:19 ID:BMtqF9Rx
904が残り16kって言ってる埋め。あれ、もしか905で7k使った?埋め

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:47:39 ID:8DNKJr3m
うーめー

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:47:44 ID:TBw0bz4B
テキストに保存したら>>905は3.78KBだったぜ埋め

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:47:52 ID:Qu3Nz/zr
u

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:49:55 ID:BMtqF9Rx
試しにIEで見てみたらもう492になってる埋め

917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:51:37 ID:TBw0bz4B
アレか、もしかして小数点以下の計算法が違うのか埋め

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:52:20 ID:Qu3Nz/zr
m

919 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:53:06 ID:L/tGNjOm
…流石にこのまま>>1000まで埋まったりはしないよな

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:53:21 ID:Qu3Nz/zr
e

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:53:55 ID:BMtqF9Rx
1レス40文字なら1000に届くはず埋め

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:54:18 ID:TBw0bz4B
勢いで埋まるかもなw埋め

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:56:02 ID:BMtqF9Rx
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924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:57:04 ID:Qu3Nz/zr
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925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:57:26 ID:BMtqF9Rx
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926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:57:38 ID:OCplSBd6
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927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:58:23 ID:TBw0bz4B
け……削れ! 字数を削るんだ! 埋め

928 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:58:39 ID:OCplSBd6
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929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:59:11 ID:BMtqF9Rx
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930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 08:59:47 ID:Qu3Nz/zr
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931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 09:00:02 ID:TBw0bz4B


932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/10(水) 09:00:20 ID:OCplSBd6
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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part71
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