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アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ3

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:19:22 ID:gkLnlZ+4
このスレはアニメキャラ・バトルロワイアル2ndの作品投下スレです。
基本的に、SSの投下のみをここで行ってください。

前スレ
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ2
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1190647837/
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ1
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1190383751/
避難所
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd part0-1
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1187538018/l50


投下作品についての感想、雑談、議論その他モロモロは以下のしたらばにて行ってください。

アニメキャラ・バトルロワイアル・セカンド 専用掲示板(したらば)
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9783/
感想雑談スレ(上記したらば内)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9783/1190297542/l50
予約専用スレ(同上)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9783/1190297091/l50


アニロワ2ndまとめwiki
http://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/1.html
ツチダマ掲示板 (ID表示の議論スレ有り)
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/6346/
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd毒吐きスレ・別館2 (ID非表示の毒吐きスレ)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1189927987/l50



テンプレは>>2-8辺りに


※ 現在、この「アニキャラ総合」板において大量の「アニメキャラバトルロワイアル」の名を冠したスレッドが存在していますが、
  これら全ては一人もしくは複数の乱立荒らしが立てた物であり、当企画とは全く何の関係も無い事をここに明記しておきます。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:20:41 ID:gkLnlZ+4
・参加者リスト・(作中での基本支給品の『名簿』には作品別でなく50音順に記載されています)

7/7【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○スバル・ナカジマ/○ティアナ・ランスター/○エリオ・モンディアル/○キャロ・ル・ルシエ/○八神はやて/○シャマル/○クアットロ
6/6【BACCANO バッカーノ!】
○アイザック・ディアン/○ミリア・ハーヴァント/○ジャグジー・スプロット/○ラッド・ルッソ/○チェスワフ・メイエル/○クレア・スタンフィールド
6/6【Fate/stay night】
○衛宮士郎/○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/○ランサー/○間桐慎二/○ギルガメッシュ/○言峰綺礼
6/6【コードギアス 反逆のルルーシュ】
○ルルーシュ・ランペルージ/○枢木スザク/○カレン・シュタットフェルト/○ジェレミア・ゴットバルト/○ロイド・アスプルンド/○マオ
6/6【鋼の錬金術師】
○エドワード・エルリック/○アルフォンス・エルリック/○ロイ・マスタング/○リザ・ホークアイ/○スカー(傷の男)/○マース・ヒューズ
5/5【天元突破グレンラガン】
○シモン/○カミナ/○ヨーコ/○ニア/○ヴィラル
4/4【カウボーイビバップ】
○スパイク・スピーゲル/○ジェット・ブラック/○エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世/○ヴィシャス
4/4【らき☆すた】
○泉こなた/○柊かがみ/○柊つかさ/○小早川ゆたか
4/4【機動武闘伝Gガンダム】
○ドモン・カッシュ/○東方不敗/○シュバルツ・ブルーダー/○アレンビー・ビアズリー
4/4【金田一少年の事件簿】
○金田一一/○剣持勇/○明智健悟/○高遠遙一
4/4【金色のガッシュベル!!】
○ガッシュ・ベル/○高嶺清麿/○パルコ・フォルゴレ/○ビクトリーム
4/4【天空の城ラピュタ】
○パズー/○リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ/○ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ/○ドーラ
4/4【舞-HiME】
○鴇羽舞衣/○玖我なつき/○藤乃静留/○結城奈緒
3/3【R.O.D(シリーズ)】
○アニタ・キング/○読子・リードマン/○菫川ねねね
3/3【サイボーグクロちゃん】
○クロ/○ミー/○マタタビ
3/3【さよなら絶望先生】
○糸色望/○風浦可符香/○木津千里
3/3【ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
○神行太保・戴宗/○衝撃のアルベルト/○素晴らしきヒィッツカラルド
2/2【トライガン】
○ヴァッシュ・ザ・スタンピード/○ニコラス・D・ウルフウッド
2/2【宇宙の騎士テッカマンブレード】
○Dボゥイ/○相羽シンヤ
2/2【王ドロボウJING】
○ジン/○キール

【残り82名】

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:21:54 ID:gkLnlZ+4
・参加者リスト・(作中での基本支給品の『名簿』には作品別でなく50音順に記載されています)

6/7【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○スバル・ナカジマ/○ティアナ・ランスター/○エリオ・モンディアル/●キャロ・ル・ルシエ/○八神はやて/○シャマル/○クアットロ
6/6【BACCANO バッカーノ!】
○アイザック・ディアン/○ミリア・ハーヴァント/○ジャグジー・スプロット/○ラッド・ルッソ/○チェスワフ・メイエル/○クレア・スタンフィールド
6/6【Fate/stay night】
○衛宮士郎/○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/○ランサー/○間桐慎二/○ギルガメッシュ/○言峰綺礼
4/6【コードギアス 反逆のルルーシュ】
○ルルーシュ・ランペルージ/●枢木スザク/○カレン・シュタットフェルト/●ジェレミア・ゴットバルト/○ロイド・アスプルンド/○マオ
5/6【鋼の錬金術師】
●エドワード・エルリック/○アルフォンス・エルリック/○ロイ・マスタング/○リザ・ホークアイ/○スカー(傷の男)/○マース・ヒューズ
5/5【天元突破グレンラガン】
○シモン/○カミナ/○ヨーコ/○ニア/○ヴィラル
4/4【カウボーイビバップ】
○スパイク・スピーゲル/○ジェット・ブラック/○エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世/○ヴィシャス
3/4【らき☆すた】
○泉こなた/○柊かがみ/●柊つかさ/○小早川ゆたか
4/4【機動武闘伝Gガンダム】
○ドモン・カッシュ/○東方不敗/○シュバルツ・ブルーダー/○アレンビー・ビアズリー
4/4【金田一少年の事件簿】
○金田一一/○剣持勇/○明智健悟/○高遠遙一
4/4【金色のガッシュベル!!】
○ガッシュ・ベル/○高嶺清麿/○パルコ・フォルゴレ/○ビクトリーム
4/4【天空の城ラピュタ】
○パズー/○リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ/○ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ/○ドーラ
4/4【舞-HiME】
○鴇羽舞衣/○玖我なつき/○藤乃静留/○結城奈緒
3/3【R.O.D(シリーズ)】
○アニタ・キング/○読子・リードマン/○菫川ねねね
3/3【サイボーグクロちゃん】
○クロ/○ミー/○マタタビ
3/3【さよなら絶望先生】
○糸色望/○風浦可符香/○木津千里
3/3【ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
○神行太保・戴宗/○衝撃のアルベルト/○素晴らしきヒィッツカラルド
2/2【トライガン】
○ヴァッシュ・ザ・スタンピード/○ニコラス・D・ウルフウッド
2/2【宇宙の騎士テッカマンブレード】
○Dボゥイ/○相羽シンヤ
2/2【王ドロボウJING】
○ジン/○キール

【残り77名】

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:23:04 ID:gkLnlZ+4
【基本ルール】
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が優勝者となる。
 優勝者のみ元の世界に帰ることができる。
 また、優勝の特典として「巨万の富」「不老不死」「死者の蘇生」などのありとあらゆる願いを叶えられるという話だが……?
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。

【スタート時の持ち物】
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」
 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。主催者の手によってか何らかの細工が施されており、明らかに容量オーバーな物でも入るようになっている。四●元ディパック。
 「地図」 → MAPと、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。【舞台】に挙げられているのと同じ物。
 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。肝心の食料の内容は…書き手さんによってのお楽しみ。SS間で多少のブレが出ても構わないかと。
 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。ちなみにアイウエオ順で掲載。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。
 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1〜3個入っている。内容はランダム。

【禁止エリアについて】
放送から1時間後、3時間後、5時間に1エリアずつ禁止エリアとなる。
禁止エリアはゲーム終了まで解除されない。

【放送について】
0:00、6:00、12:00、18:00
以上の時間に運営者が禁止エリアと死亡者、残り人数の発表を行う。
基本的にはスピーカーからの音声で伝達を行う。

【舞台】
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/f3/304c83c193c5ec4e35ed8990495f817f.jpg

【作中での時間表記】(0時スタート)
 深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 日中:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:24:05 ID:gkLnlZ+4
【書き手の注意点】
・トリップ必須。荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします
・無理して体を壊さない。
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない

書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。

書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
 携帯からPCに変えるだけでも違います。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:25:07 ID:gkLnlZ+4
【書き手の注意点】
・トリップ必須。荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします
・無理して体を壊さない。
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない

書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。

書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
 携帯からPCに変えるだけでも違います。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:26:08 ID:gkLnlZ+4
【読み手の心得】
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、「ベリーメロン〜私の心を掴んだ良いメロン〜」を見るなどして気を紛らわせましょう。「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。

【議論の時の心得】
・このスレでは基本的に作品投下のみを行ってください。 作品についての感想、雑談、議論は基本的にしたらばへ。
・作品の指摘をする場合は相手を煽らないで冷静に気になったところを述べましょう。
・ただし、キャラが被ったりした場合のフォロー&指摘はしてやって下さい。
・議論が紛糾すると、新作や感想があっても投下しづらくなってしまいます。
 意見が纏まらずに議論が長引くようならば、したらばにスレを立ててそちらで話し合って下さい。
・『問題意識の暴走の先にあるものは、自分と相容れない意見を「悪」と決め付け、
  強制的に排除しようとする「狂気」です。気をつけましょう』
・これはリレー小説です、一人で話を進める事だけは止めましょう。

【禁止事項】
・一度死亡が確定したキャラの復活
・大勢の参加者の動きを制限し過ぎる行動を取らせる
 程度によっては議論スレで審議の対象。
・時間軸を遡った話の投下
 例えば話と話の間にキャラの位置等の状態が突然変わっている。
 この矛盾を解決する為に、他人に辻褄合わせとして空白時間の描写を依頼するのは禁止。
 こうした時間軸等の矛盾が発生しないよう初めから注意する。
・話の丸投げ
 後から修正する事を念頭に置き、はじめから適当な話の骨子だけを投下する事等。
 特別な事情があった場合を除き、悪質な場合は審議の後破棄。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:27:13 ID:gkLnlZ+4
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NG協議・議論は全てしたらばで行う。2chスレでは基本的に議論行わないでください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。

【予約に関してのルール】(基本的にアニロワ1stと同様です)

・したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行う
・初トリップでの作品の投下の場合は予約必須
・予約期間は基本的に三日。ですが、フラグ管理等が複雑化してくる中盤以降は五日程度に延びる予定です。

・予約時間延長を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
・申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手

【主催者や能力制限、支給禁止アイテムなどについて】
まとめwikiを参照のこと
http://www40.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/1.html

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 00:29:17 ID:gkLnlZ+4
現在、この企画には二名の粘着荒らしが確認されています。(通称・CとG)
その内の一人、Cの詳しい来歴などは以下を参照の事。

2chパロロワ事典@Wiki‐キャプテン
http://www11.atwiki.jp/row/pages/203.html

また、単発IDで「ふーん」「あっそう」「つまらない」「どうでもいい」などの1行煽りレスや、
他スレや外部の毒吐き掲示板からのコピペを延々と繰り返す粘着荒らしがGと呼ばれています。
これらの人物には構うだけ無駄ですので、レスなどはせずにスルーしておきましょう。


・荒らしが出たら?                 → スルーしましょう
・C・G本人や、C・Gっぽい人、を見かけたら?     → スルーしましょう
・どうしてもそいつらにレスしたくなったら?     → 毒吐き若しくはC・G観測所に書き込みましょう
・吊られるやつは荒らしと同レベル。スルーしましょう
・吊られる奴を叩くのも吊られた奴と同レベル、スルーしましょう。
・荒らしレス〜吊られレス、その一連のレス塊をまとめてスルーしましょう。

※専ブラの御利用を強く強くお奨めします。

関連リンク
アニロワ毒吐き所(ツチダマ掲示板)http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/6346/1188116040/l50
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd毒吐きスレ・別館2(ID非表示の毒吐きスレ)http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1189927987/l50
C観測所 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/4651/1170582458/l50
G観測所 http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1184658777/l50

10 :マタタビからの挑戦状 ◆hNG3vL8qjA :2007/09/29(土) 01:48:07 ID:c1UV49uq
事のきっかけは周囲に広がる工事の音。
北上しようと穴倉を脱出した1人の女をそれは引き止めた。
女はするりするりと引き寄せられ、そして……。

「――で、お前は何しに来たんだ」
「……やはり気づかれていましたか」
「悪いが今取り込み中だ。出直して来い」

姿勢良い女を待ち受けていた、荒れた木の板にカンナをかけようと息巻く猫。
2『人』の間はわずか数メートル。だが心の距離はとてつもなく遠い。
リザ・ホークアイにとって、目の前で起こっている出来事はさほど珍しいものではなかった。
二足歩行で喋る猫は合成獣の類いで、国家で禁呪とされている技術のツケを被せられた者の成れの果て。
その合成獣がここで日曜大工をしているのも、別に取り乱す必要は皆無。潜在能力に恵まれていただけ。
それが彼女の頭が下した結論だった。
しかし、それでも納得できないことが一つあった。

「勝手にここへ入ったことは軽率だったと思っています。しかし気になります。なぜ『今』このようなことをしているのですか?
 その首輪を着けているということは、あなたも『螺旋王』という男の実験に選ばれた『1人』なのでしょう? 」
「『1匹』の間違いだろ。さっきも言ったが拙者は忙しいんだ……別に興味ない」
「それは『殺し合い』か『螺旋王』か『私』のいずれかですか? 」
「全部だ」
「……知人と呼べる者は? 命の危険を考えないのですか」
「あいつらはほっといても死なねぇだろ。人間のお前なんかよりはタフだ」

再び、場に肉声が消える。あるのはノミを杭に打ち込む音のみ。
このやりとりの間でもマタタビとリザは顔を合わせることは無かった。
リザはまだ姿勢を崩さずじっとマタタビを見据え、マタタビはひたすら作業を続けていた。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:49:38 ID:hJ9iKQJ4
 

12 :マタタビからの挑戦状 ◆hNG3vL8qjA :2007/09/29(土) 01:49:45 ID:c1UV49uq

(本能のままに『行動』する……まさに『獣』。見くびられたものね)

リザは慎重にポケットからダーツを1本取り出し息を殺して構えをとる。狙いは当然自分のことなど見向きもしない修理屋だ。
彼女は自分のしている行為に何の自責の念はなく、また命を取るつもりもなかった。
ただ全力で相手の頭の横を通り抜けるように投げただけだった。
しかし、標的はなんと振り向かないままダーツの矢を右手の指で挟んでキャッチしたのだ。

「……おい、いい加減にしろ。女のデートに付き合う暇なんてない」
「そこそこの戦闘能力は備えているようですね。なるほど理解しました。
 あなた自身がそれなりの力を持っているのなら、あなたのご友人も同程度の実力者なのでしょう。
 確かに心配する必要はない、という安心感はあってもおかしくはない。しかしその判断は本当に正しいのでしょうか。
 螺旋王に果敢にも立ち向かって玉砕したあの男性の戦闘能力は我々の限界をはるかに越えています。
 そして私は先ほど東にあるトンネルでも、とてつもない『何か』と遭遇しました。人智を越える様な……」
「言いたいことがあるならはっきりと言え」
「私の仲間や上司の捜索。及び螺旋王や未知なる敵の打倒への支援を希望したかったのです。
 その引き換えにあなたのご友人も、と考えていたのですが……」
「だが断る」
「周囲に騒音を撒き散らしてまで我がままを優先するあなたは、身の危険への思慮が無さ過ぎる。
 しかしあなたの性格ならそう言うだろうと考え、あえてこれまでは遠まわしに発言させていただきました」

またしても、辺りに静寂が戻る。あるのは金槌で釘を打つ音のみ。
猫は相変わらず女のいる方向に振り向こうとはせず、女も黙って猫をにらみ付けるだけ。
――その静寂を打ち破ったのは、女のディバッグからこぼれ落ちる数々の道具だった。

「な……これは! (私の鞄に、穴……鋭利な刃物で切られたような傷がある!? )」
「拙者を舐めるのは勝手だが、身の危険を理解してるのなら……これ以上『火種』は作らないことだな」

マタタビは振り向かずに左手で、ある一点を指差す。
リザの背後でもあるその方向には、一本のノミが壁に突き刺さっていた。
そう、マタタビはリザが投げたダーツの矢をキャッチする為に右手を出したのではない。
彼にとってキャッチは二の次。
真の狙いはリザのディバッグ目掛けてノミを投げる為に右手を差し出したのだった。しかも後ろ向きで。

13 :マタタビからの挑戦状 ◆hNG3vL8qjA :2007/09/29(土) 01:51:29 ID:c1UV49uq
(み……見えな……いや、気づけなかった! もし、ノミの狙いが鞄ではなく私だったとしたら……)
「おい女、動物に理性を求める愚かさが身に染みたか? そんなに生き残りたければ今度は『人間』の仲間を探すこった」

振り向かぬまま、マタタビはノコギリで木材を切り始める。
リザは普段と変わらぬ彼の仕事を見せ付けられ、初めて唾をごくりと飲んだ。
元々ブラックハヤテ号を飼いならしているように、彼女はペット……もとい小動物に目が無い。
だから最初に温泉でマタタビを見つけた時は、その奇妙な光景への驚きよりも、かまってあげたいという愛情が勝っていた。
しかし彼女は思い知らされた。
遊ばれていたのは自分のほうだったことを。
鷹の目の異名を持つ自分は、所詮『鷹』そのものではないことを。

(自分は……何と身の程知らずで無力なことか)

仕事を続ける猫に何も言わず、リザはすごすごと鞄の荷物を回収し、そしてそのまま温泉建設予定地を後にしようとしていた。

「20時間」
「……え? 」
「立て直している温泉の完成に必要な予想時間だ。あと20時間あれば温泉は完成する。そしたら拙者は温泉に入る。
 温泉にゆっくり浸かって休憩する。だが温泉に飽きた後の予定はまだ考えていない」

リザは今日初めて、あっけにとられた顔をした。
今まで見向きもしてくれなかった合成獣が、初めて自分の目の前に直接立ちふさがったからだ。

「……20時間たったら、あなたは――」
「騒音を撒き散らし、人を寄せ集めようとせんばかりの軽薄な奴だと本当に思っていたわけじゃあるまい。
 貴様は戦場で初めて出会った身元もわからぬ人間をいきなり仲間にするのか? 第一印象で全てを判断するのか?
 一度交渉が失敗したらそこで諦める程度の女か貴様は。ふん、拙者マタタビの力を少しでも借りたいのなら……
『20時間生き延びて、またここに戻ってきてやる』くらいの気概は見せてほしいものだがな」

マタタビはリザにそう言い捨てると、壁に突き刺さっていたノミを引っこ抜いて再び大工仕事を始めた。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:53:42 ID:JtRpEUfn
 

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:53:48 ID:hJ9iKQJ4
 

16 :マタタビからの挑戦状 ◆hNG3vL8qjA :2007/09/29(土) 01:55:33 ID:c1UV49uq
マタタビはリザにそう言い捨てると、壁に突き刺さっていたノミを引っこ抜いて再び大工仕事を始めた。

(……生き延びてみせます。生き延びて見せますとも……20時間ッ!)


リザ・ホークアイはグッと拳を握り締めると、自分の支給品であるデジタルカメラを取り出し、後姿のマタタビを撮った。

(あなたの姿……この目に、そしてこれに焼き付けておきます! )

そして彼女はそのままマタタビに声もかけず、駆け出した。
だがその姿に、恐怖はない。
走る彼女の両目は、まるで生への執着を潜めた獣――鷹のような目つきだった。


*  *  *


リザ・ホークアイが走り去った数分後、作業に没頭していたマタタビはふとノミの動きを止めた。

(少し言い過ぎたか……? 何も言い返してこないな。
 こういった交渉事は強く強く突っぱねて、最後に折れてやれば相手は簡単に堕ちると聞いたんだが。
 そろそろ後ろを振り向くころか? いや、いかんいかん。こうゆうのは勇み足は失敗のもとだ。
 せっかくここにやってきた人手なんだし、一生懸命手伝わせてやりたいんだよ拙者は……ブツブツ)


マタタビがリザの消失に気づくのは、この10分後である。




17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:55:46 ID:kFNPOpe/


18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:56:30 ID:hJ9iKQJ4
 

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:58:31 ID:hJ9iKQJ4
 

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 01:58:38 ID:KZpC5T0H
 

21 :マタタビからの挑戦状 ◆hNG3vL8qjA :2007/09/29(土) 01:58:52 ID:c1UV49uq
【H-6 温泉 1日目 早朝】
【マタタビ@サイボーグクロちゃん】

[状態]:良好
[装備]:大工道具一式@サイボーグクロちゃん、マタタビのマント@サイボーグクロちゃん
[道具]:デイバッグと支給品一式、メカブリ@金色のガッシュベル!!(バッテリー残り95%)
[思考]:
1、この建物を直す。 建物に来た奴には作業を手伝わせる。
2、リザに作業を手伝わせる。
3、出来ればキッド(クロ)とミーとの合流。
4、戦いは面倒だからパス。
5、暇があれば武装を作る。
[備考]
大工道具は初期支給品の一つです。
中身はノコギリ、カンナ、金槌、ノミ、釘

 ※建物の修理はおよそ20時間で完了しますが、妨害行為などで時間が延びることがあります。
 ※修理に手を貸す人がいれば修理完了までの時間は短くなります。H-6の周囲に建物を修理する音が響いています。
 ※リザと情報交換をしてません。

【H-6 温泉の外 1日目 早朝】
【リザ・ホークアイ@鋼の錬金術師】
 [状態]: 健康
 [装備]:ダーツ23本 、マタタビの勇姿(後ろ姿)を撮ったデータが一枚入っています。
 [道具]:デイバッグ、支給品一式、泉そうじろうのデジタルカメラ説明書付@らき☆すた
 [思考]
  基本:ここから脱出する。殺し合いをするつもりはない。
  1:ロイ・マスタング大佐、マース・ヒューズ中佐、エルリック兄弟 と合流する。
  2:トンネル付近に潜む怪物を警戒。
  3:改めて警察署で銃器を調達する。
  4:20時間後にHー6の温泉に戻ってマタタビに協力を要請する。
 ※リザ・ホークアイの参戦時期はアニメ本編15話辺り。 そのため彼女の時間軸では、マース・ヒューズはまだ生存中です。
 ※改めて道路沿いに北上中。
 ※『線路の影をなぞる者(レイルトレーサー)』の名前を聞きましたが、名簿に記載されていないことに気づいていません。
 ※ディバッグに穴が開いてしまったので、持ち運びが不便。いつもより歩行速度に影響が出ています。
 ※マタタビと情報交換をしてません。マタタビを合成獣の一種だと考えています。


【泉そうじろうのデジタルカメラ説明書付@らき☆すた】
泉こなたの父の愛用品。充電式で丸3日はもつ。
泉家の思い出の数々、小早川ゆたかとの写真など思い出がいっぱいつまっている。もちろん閲覧可能。

22 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:05:20 ID:JPC+7/v0
「おい、蜘蛛女」

「なによ金ぴか」

 唐突に声をかけられ振り返れば、目に入るのは痛いほど金ぴかな、自称王様ギルガメッシュの姿だった。
 金ぴかに輝くその様は夜道でも灯りがいらず、結構なことだ。

「あれは何だ?」

 言われて、金ぴかが指差す方向を見つめるが、夜の暗さに加え誰かさんのせいで片目が塞がっててよく見ないっての。
 仕方ないので、眼帯を僅かにずらして両目を凝らす。

「なにって…………ただの学校じゃない。
 なに、あんたひょっとして学校も知らないの?」

「識ってはいる。だがあくまで知識として過ぎん、内部を直接この目で見たことはない。
 蜘蛛女、その口ぶりだと貴様は学校を知っているようだな?」

「当たり前じゃない。このかっこ見りゃわかんでしょ?」

 そう言って、セーラー服の端をちらつかせる。
 まぁ、学校なんて好きじゃないし、正直サボりがちだけど、それでもこちとら現役の女子中学生だ。
 その答えを聞いた金ぴかは一人頷く。

「ふむ……では、よい機会だ『学校』に向かうぞ蜘蛛女。案内を許す」

「はぁ?」

 無駄に偉そうな態度で、いきなり何を言い出すのかこの男は。
 何がいい機会のかサッパリ理解できない。

「学校なんかに行って何の意味があるわけ?」

 正直、学校に立ち寄ってもメリットがあるとは思えない。
 というか、できれば人の集まりそうなところは避けたいし、何より『学校にいく』というのが気が進まない。

「なに。現世の民の学び舎を視察し、見聞を広めるのもまた王の勤めよ。
 何より、導き手たるこの我に知らぬ場所があれば世が迷おう?」

 すげぇいいこと言ってる風に金ぴかは喋っているが、何を言っているのか本気で理解できない。
 ひょっとしてこいつ、バカ?
 ひょっとしなくてもバカ?
 行きたきゃ一人で勝手に行けつぅの。
 案内なんて誰がするか。

23 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:06:30 ID:JPC+7/v0
 …………――結局、着てしまった。
 こいつの強引さにはマジで頭が下がる。
 その上、なまじ力もあるから最悪だ。
 ため息をつきながら見上げれば、目の前には薄暗い校舎が聳え立っている。
 独特ともいえる不気味な雰囲気に恐怖を覚えるヤツもいるのだろうが、私もこいつも今更そんなものを感じるタマじゃない。
 校門は開いていたのでとっとと校内に進入する。
 夜の学校は静寂に包まれていた。
 廊下を歩きながら、横に目をやれば、全身金ぴかの甲冑に身を包んだバカが、カチャカチャという甲冑音を響かせながら歩いている。
 その格好は学校に不釣合いもいいとこだ。
 夜の学校に男と女が二人きり。
 言葉にすれば、なんとも美味しいシチュエーションだけど、相手がこれじゃ色気もクソもあったもんじゃない。

「何をしている蜘蛛女。黙っていては無礼であろう、さっさと案内をせぬか」

 こちらの気持ちなんて察する気すらないのか、金ぴかは相変わらずの調子だ。
 こいつのいちいち偉そうな態度に腹を立てていてはキリがないのはもう十分わかった。
 こうなりゃもう半分自棄だ。

「…………はいはい。こちらが職員室でございますよ、っと」

 そう言って、ガラガラと職員室の扉を開き、入り口近くのスイッチをつける。
 蛍光灯が点滅しながら職員室を灯してゆく。

「……ほう。ショクインシツとは随分小汚いモノなのだな」

 職員室を見た金ぴかの第一声がそれだった。
 だけど、今回ばかりはこいつの意見に同意する。
 事実、職員室は見事なまでに荒らされていた。
 それはまるで嵐が通り過ぎた、ってのは言いすぎか。
 どちらかというと子供が癇癪を起こした後のように、職員室は荒れ散らかっていた。
 いったい誰が……なんて馬鹿なことは言わない。
 ここで暴れたのは、私たち以外のほかの参加者に決まっている。
 この会場に来て、まだたいした時間はたっていない。
 まだ、この学校に”誰か”が潜んでいる可能性は高いだろう。
 それどころか、その誰かはこの職員室で息を潜めて待ち伏せているかもしれない。
 そう思い、警戒のためエレメントを出現させようとしたが、それを金ぴかに片手で制された。

「よい。駄犬の一匹や二匹捨てておけ」

 そう言って、堂々と金ぴかは職員室を進む。
 その姿には警戒の欠片も見られない。
 不意を付かれ襲われても、返り討つ自身があるのだろうか?
 ……いや、それもあるだろうが、多分そうじゃない。
 単純に興味がないんだ。
 短い付き合いながら、こいつについてわかったことがある。
 こいつは興味がないものには、本当に見向きもしない。
 身を隠し不意を打とうなどと小物よりも、今こいつの興味を引いているのモノは別のものだった。

「蜘蛛女。ショクインシツには面白いモノがあるのだな」

 そう言って、自分と同じ位の大きさをしたそれを、金ぴかはヒョイと掴みあげ地に立たせた。
 それは、巨大な十字架だった。
 当然ながら、それは職員室に備え付けられているものじゃない。
 おそらくここで暴れた”誰か”の置き土産だろう。

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 02:07:04 ID:dfsTw/0H
 

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 02:07:14 ID:/5naAjDY
 

26 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:07:37 ID:JPC+7/v0
「なにこれ………墓?」

 人一人軽く磔られそうな巨大な十字架は墓標のようだ。
 それが職員室に突っ立つ光景はなかなかにシュールだ。
 金ぴかは十字架をまじまじと見つめ、少しだけ忌々しそうに眉をひそめて鼻で笑った。

「ふん。大方、聖堂教会あたりが作り上げた武装の一種であろう」

「…………武装って、武器なのこれ?」

 この馬鹿でかい十字架が武器と言われても鈍器として使うくらいしか使い道が思い浮かばない。
 いや、それでもこの大きさだ、並の人間じゃ振り回すのは無理だろうけど。

「いつの世もこのようなモノが必要になるあたり、人間とは嘆かわしい獣よな。
 ……まぁよい。このような完成物は我には必要ない。
 蜘蛛女、遠慮はいらん、それを自分のバックに仕舞っておくがいい」

「はぁ? こんなでかいもんがこんなバックに入るわけないでしょ?」

 常識的に考えなくても、人一人分はあろうかという十字架がこんなバックに入る訳がない。

「たわけ。これに入らぬものなどないわ。
 入れ物と内容物の次元のズレもわからぬか?」

 いやいや、当たり前のことのように金ぴかは言ってるけど、そんなのわかるわけないって。
 そもそも、なに言ってるのかがわからない。
 そんなこちらの様子を見て取ったのか、金ぴかは呆れたようにため息をついた。

「考えてみろ、あの大剣も元はこれに入っていたのだぞ?
 よいから、恐れずに試してみよ、入れてしまえば質量はなくなる」

 言われてみれば確かにそうだ。
 子供を諭すような言い方がムカつくが、ミロクも多分こいつの金ぴか鎧もこのバックに入っていたんだ。
 少し癪だが、試してみることにする。
 十字架を移動させるのは私の力では無理なので、十字架に向けてバックを近づけてみる。
 すると、十字架は気持ち悪いくらい自然にスルスルとバックに入っていた。

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 02:08:14 ID:hJ9iKQJ4
 

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 02:08:25 ID:JtRpEUfn


29 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:08:44 ID:JPC+7/v0
「うわ……マジで入った」

 若干引きつつも、十字架を仕舞ったバックを背負いなおして、金ぴかを振り返る。
 金ぴかはどこを見ているのか、全体を見るように職員室を見渡し、ある一点で一瞬視線をとどめた。

「どうしたの?」

「なに、気にするな。紛れた小石に目が触れただけだ。
 汚れもせんが、洗われもせん。たいした意味はないだろうよ」

「はぁ?」

 言わんとする意味がつかめず、疑問符を上げるこちらを無視して金ぴかは踵を返す。

「解からぬならよい。それよりもショクインシツはもうよい。次へ向かうぞ」

「って……あんた、まだ学校見学続ける気?」

「当然だ」

 本当に当然のことのように言い切るこいつは、ある意味清々しい。
 そう思えてしまうあたり、だいぶあたしも慣れてきた。
 もう、付き合うしかないのなら、できるだけ早めに済まそう。
 そう心に誓いながら、明かりを消して職員室を後にした。

【H-2 学校内 一日目 黎明】
【結城奈緒@舞-HiME】
[状態]:健康、眼帯を外したい
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日
[道具]:支給品一式、パニッシャー@トライガン、ランダム不明支給品x1
[思考]
基本思考:面倒なのであまり戦いたくない。ヤバくなったら真面目にやる。
1:学校見学をさっさと終わらす。
2:とりあえず金ぴかと一緒に行動する
3:攻撃してくる人間を殺すのに躊躇いは無い
4:藤乃にはあまり会いたくない

【ギルガメッシュ@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:巳六@舞-HiME 黄金の鎧@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x1
[思考]
基本思考:打倒、螺旋王ロージェノム。【乖離剣エア】【天の鎖】【王の財宝】の入手。
1:学校を視察する。
2:宝具、それに順ずる道具を集める
3:目障りな雑種は叩き切る
4:エレメントに興味

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 02:08:55 ID:RVEdztOg



31 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:10:04 ID:JPC+7/v0
(畜生ッ! 何なんだ!? 何なんだよあいつはッ!?)

 二人が立ち去った後も、間桐慎二は職員室の片隅にあるロッカーの中で、一人身を震わせていた。

 暗闇を恐れ職員室に戻ったものの、明かりを点けたままでは自分の場所を知らせているようなものだと気づき、すぐさま明かりを消した。
 そして、一人静かに職員室の隅で膝を抱える。
 一人は静かで寂しい。
 暗いのは怖い。
 けど、死ぬのはもっと怖い。
 だから誰にも見つからないよう息を潜めて引きこもっている事しか、彼にはできない。
 暗闇を進むことを恐れその場に留まりはしたものの、結局彼は暗闇から逃れられないのか。

 だが、果たして彼は気づいているだろうか?
 誰にも見つからないよう隠れれば隠れるほど、探し人である衛宮士郎がここを訪れる可能性が少なくなってることに。

 唐突に、遠くで物音が響いた。
 本質が臆病者であるが故に、危機に関しては人一倍敏感だ。
 足音が此方に近づいていることを即座に感じた慎二は、慌てて近くのロッカーの戸を開き、その中に身を潜めた。
 男と女の話し声とともに職員室の戸が開かれ、蛍光灯に明かりが灯ったのはそれから間もなくの事。
 話し声は聞こえるものの、どちらも知った声ではない。
 このまま、気づかれないようやり過ごそうとしていたが、聞き捨てならない言葉が慎二の耳に入ってきた。
 男の声は自分が放置した十字架が教会が生み出した武器だという、しかもそれを持って行くと言うではないか。
 知識として、教会がどういうものかは知っている。
 それの作った武器が、今奪われようとしている。
 焦燥に駆られ、思わず慎二はロッカーの隙間から外の様子を伺ってしまった。

 そこで、黄金の騎士と目が合った。

 それだけで、間桐慎二の心は引き裂かた。
 どうしようもなく冷たい赤い瞳。
 圧倒的な威圧感。
 それは、ここに至る直前に遭遇した黒い巨人、バーサーカー以上の死の塊だった。
 魔術師じゃなくともわかる。
 あれが、人間であるはずがない。
 あれは間違いなくそれを超えた存在、サーヴァントに他ならない。
 ならば横の女はそのマスターだろうか。

32 :王の視察 ◆0BwdWOApVI :2007/09/29(土) 02:11:11 ID:JPC+7/v0
 赤い瞳に囚われた永遠とも思える一瞬の中、慎二の脳裏を駆け巡るのはどう命乞いをするかということばかり。
 だが、慎二の心中に反して、黄金のサーヴァントはあっけなく目をそらし、踵を返した。
 慎二の存在に気づかなかったはずがない。
 ”敵”を見逃すような甘い相手でもないだろう。
 ならば、見逃した理由は簡単だった。
 何より、その目が語っていた。
 慎二を捕らえたあの瞳は、道端に転がる小石を見るもののと同じだった。
 小石扱いされ、言いようのない屈辱を慎二は味わう。
 だがそれでも、間桐慎二は動けずにいた。
 当然だ。動けば死ぬ。
 間桐慎二にできることといえば、心の中で毒づくことだけだった。

(クソ、クソ、クソッ! 馬鹿にしやがってッ!
 大体あの十字架は僕のじゃないか、勝手に持っていくなんて泥棒だ!)

 武器だと知らず破棄したのは誰だったか、そんなことはもはや慎二の頭にはない。

(クソッ! いったい衛宮のヤツはどこでなにをやってるんだ!?
 こんなところに僕を一人で待たせるだなんて何様のつもりだ!?)

 一人、心の中で毒づいても返るものなどありはしない。
 募るのは不安と焦燥と寂しさばかり。

(クソッ…………クソッ。
 早く来いよぉ……衛宮……)

 祈りにも似た泣き言は声にすらならず、ロッカーの中で消えていった。

【H-2 職員室、ロッカー内 一日目 黎明】
【間桐慎二@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ/支給品一式(食料:缶詰)/テッカマンエビルのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード
[思考]
1:とりあえず学校に居座る
2:衛宮、早く来ないかな
3:死にたくない、絶対生き延びる
[備考]:
※参戦時期はアニメ12話直後、バーサーカーと遭遇した瞬間。
※名簿も地図も確認していません。
※士郎と一緒にセイバーがいると思っています。
※クリスタルをただの観賞用の水晶だと思っています。
※十字架が武器であることに気付きました、ですが手遅れです。
※ギルガメッシュの横にいた女(奈緒)をギルガメッシュのマスターだと思っています。

33 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:40:07 ID:Ox9AiNOY
 クロと別れた八神はやては、ふむ、と言うように顎に手をやると地図を注視した。
 自分が座っているベンチのすぐ傍には、ヘビのように道路が伸びている。
 本来なら、そこを通るべきなのだろうが――

(ちょーっと、危ないかな)

 なにしろ丸見え、遮るモノは皆無なのだ。民家はあるにはあるが、咄嗟に隠れる事ができるわけではない。
 このような状態で狙撃、長距離砲撃などを受けたら一たまりもない。
 かと言って、森の中を突っ切るのもいただけない。木々の合間に誰かが潜んでいれば、自分は軽く殺されてしまう。
 無論、特別に死を恐れているわけではない。もしそうであれば、先程出会ったクロに、あのようなブラフを仕掛ける事はしなかった。
 だが勇気と無謀は違う、とはやては思っている。ここぞという時に運に天を任せるのは、まあ仕方のない事だ。虎穴には入らずんば虎子を得ず、というではないか。
 だが、常にそんな状態で歩いていたら、命がいくらあっても足りやしない。可能な限り安全な手段を取る事も必要なのだ。
 
(……森の手前を滑るように移動、学校に着いたら人を探して、モノレールに向かう――それが一番やね)

 つう、と森の部分を指で撫でながら思考する。
 道路方面から襲われても森に逃げ込めば振り切れる可能性もある。
 また、森に潜んでいる人間からも道路方面に逃げ出す事も可能だ。
 それに、道路側は障害物もさして多くないため、通行人を見失う可能性も低いだろう。
 けれど、

(でも、いざとなれば柔軟に対応しなな。機能しなくなった作戦に固執するのは愚の骨頂や)

 よっと、とベンチから立ち上がり、森を目指し南下した、その直後の事だ。

「うん?」
 
 がさり、と木々が揺れた。
 風はないから、自然現象ではありえない。
 ならば、動物か? もしくは――参加者か。
 足を止め、木々の奥を見やる。
 誰? ――そう思った直後だった。

「なああんた! シータって子を知らないか!?」

 茂みから飛び出すと、大きく声を張り上げた。
 それは、元気そうな少年であった。
 歳の頃はだいたい12〜13、穿いたズボンはどことなく埃っぽく、右手にはイナズマを模ったような刀身の短剣が一振り。
 正義感の強そうな顔立ちの子やね、と内心で思いながら首を左右に振るう。

34 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:41:20 ID:Ox9AiNOY
「ううん、残念やけど知らんなぁ」
「そっか、じゃ!」
「うん、元気でな――って、ちょい待ちぃや!」

 ならば用はないと言うように、そのまま東へ駆け出そうとする少年の襟を背後から掴み取る。ぐへぇ、とカエルの鳴き声にも似た呻きが漏れた。
 
「っつ〜……なにすんだよ!」
「なにってな……自分だけ情報聞き出したらほいさいなら、ちょいと失礼ちゃうか?」

 うっ、と言葉を詰まらせる少年に、気にせんでええよー、と手を左右に振りながら言う。
 そう、気にする必要はない。こんなゲームに巻き込まれ、平静で居られる人間の方が稀だ。
 まず落ち着かせないかんよね、と考えながら、安心させるように微笑む。

「まずは自己紹介や。あたしは月村すずか言うんやけど、君は?」
「……パズーだよ」
「パズーか、ええ名前や。っと、それじゃあ今度はあたしの質問いくでー。この中で、誰か会った人おらへんか?」

 そう言って、スバル、ティアナ、エリオ、キャロ、シャマル、と名簿の上をペンで軽く叩く。
 だが、パズーはううん、と首を振った。

「ごめん、あった事ないや。僕が会ったのはコトミネっていうデカイ神父だけだよ」
 
 はやては、そっかー、と微笑むながら言うと、すっと手を挙げ、

「はい減点一ー!」

 すぱこーん、と怪訝な表情をしていたパズーの頭をはたいた。

「痛ったー! な、なにするんだ!」
「よーく名簿みてみ? 月村すずかなんて名前、あるか?」

 片手で頭を押さえながらはやての名簿を覗き込んだ彼は、あれ? あれ? と漏らしながら必死に名前を探す。
 けれども、いくら探そうとも見つかるはずもない。どういう事だ? と言うように顔を上げるのを確認すると、はやては小さく笑う。

「ちょっとしたテストや。どんだけ冷静になれとるか、ってな。ほんまの名前ははやて、八神はやてっていうんよ」

 でも、パズーは落第みたいやけどな、と言うと彼は不満げに睨んで来た。
 ごめんごめん、とそれを軽く受け流しつつ、はやては言う。

「そんで、知り合いはそのシータって子だけなん?」
 
 その様子やとバッグも調べきれてないと思うしなー、と言うと、パズーは、はっ、としたように瞳を見開いた。
 慌ててカバンを逆さに振り、中身を全て出すと、自分の名簿を掴む。

35 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:42:37 ID:Ox9AiNOY
「ドーラさんに、ムスカ……」
「うん、詳しく教えて?」

 はやてが促すと、パズーは頷いた。

「えっと、ドーラって人は、おばあさんで海賊で――あっ、けど特別悪い人じゃないんです」

 おばあさんの海賊なー、と頷き、名簿にチェックを入れる。
 人間の記憶というのは曖昧なのだから、忘れた時の為の保険は必要だ。

「次にムスカって奴だけど……こいつはあんまり信用しないほうがいいよ。シータを連れ去った奴らの仲間なんだ」

 なにをしようとしているのかは分からないけど、と申し訳無さそうに言うパズー。ええよ、と答え、ムスカと言う名の横に小さなバツ印を記した。

「それじゃ、次はあたしの番やね。名前はさっき教えたよね?」

 そう前置きし、六課メンバーの容姿を伝える。それをふんふん、と記憶に繋ぎ止めるようにしっかりと聞くパズーに対し、はやては微笑ましいと思った。
 弟がいたらこんな感じなのかもなぁ。ヴィータも最近はしっかりして来たから、あんまり世話焼けんし。
 
「で、次はクロ、マタタビ、ミーって子らなんやけど」
「ふんふん」

 それでそれで、と言うように頷くパズー。

「猫や」
「ふんふん……え?」
 
 その動作が、ぎちり、という音が聞こえて来そうなほど唐突に止まった。
 猫? なんで? 僕の聞き違い? そう言いたげな瞳で、こちらを見てくる。

「信じられへんかもしれんけどな、二本足で歩いて、人間の言葉を喋る猫がおるねん。デイバッグも持ってるし、首輪もつけとるから見たらわかると思う。
 ……あー、でも喋る猫なんて信じてもらへんかな?」
「信じるよ」

 それは、一切の迷いのない言葉であった。

「こんな状況で嘘をつく人には見えないし、それに――信じてもらえない苦しみは知ってるから」

 ――それは、彼の父が天空に浮かぶ城を見た時。
 けれども、誰一人と信じず、パズーの父はホラ吹きの汚名を着たまま逝ってしまった。
 けれど、在ったではないか!
 遥か空の上。確固たる存在感を以って!
 あの地面の感触は、そこに居た巨人は、絶対に嘘などではない!

36 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:43:54 ID:Ox9AiNOY
「だから、信じるよ」
「……そっか」

 ほんま、ええ子や。本心からそう思う。
 そして、そんな子が、このような不粋なゲームに放り込まれた事に怒りを覚えた。
 憎しみではない、殺意でもない。それは理不尽に対する、正しき怒り。
 
「ところでさ、なんで武器とか持ってないの?」
 
 不意に、パズーが問うた。
 
「だって危ないだろ? 襲われたらどうするのさ?」
「あはは、実は武器が入っとらんかったんよ。あったのは最低限必要な道具と……これや!」

 ひょい、とバッグからそれを取り出した。
 派手派手としてそれは、月明かりを反射しきらりと輝いた――ような気がした。
 
「……なにそれ」
「レイン・ミカムラさん愛用のネオドイツマスク――らしいで?」
 
 ほら、なんか派手やし、見るからに『ネオ』って感じやろ? と言って笑うはやてを、パズーは呆然と見てくる。

「ちょっと待って、確か僕、茂みから出た時、これを持ってたよね?」
「あー、持ってたな」

 どちらかというと装飾品に近そうな短剣を掲げながら言うパズーの言葉を、淡々と答える。
 あまりにも当たり前のように答えたからか、パズーは、なっ、と声を噤んでしまう。
 
「たしかに危険やと思うで? けどな、怖れて動かんかったらなにもできひん。なら、多少危険でも動かなあかん。そうやろ?」
「けど――あ、そうだ!」

 そう言うと、地面に散らばった支給品の一つを掴み取った。
 それは銃。少し変わったデザインやな、と思った。

「これを使って! 僕はこれでいいから」

 少しだけ躊躇ってしまう。
 貴重な遠距離武器を他人に渡してしまうなど愚の骨頂。そんな事をしたら、生存率が激減してしまうではないか。
 けれど、

「……うん、ありがとな」

 正直な話、その申し出はありがたかった。
 グリップを握る。思いのほか軽いその感触に驚く。
 
(銃って重いっていうけど、やっぱ軽量化が進んでるんかな?)

37 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:45:05 ID:Ox9AiNOY
 ……いや、それにしたって軽すぎるような気がする。
 なにかなー、と弾丸が挿入されているあたりを探ってみると――

「……と、トリモチ?」

 ねちゃ、と指に白いものが張り付いた。
 これはパズーも知らなかったらしく、「なんでさ」と言いたげな目で銃を見ている。
 ……しばし、静寂が辺りを支配した。

「ま、まあ、アレや! ないよりはずーっとマシや! ほんまありがとな!」
「だ、だよな! うん!」

 ……人間に効くんかな、これ。
 そう思ったのはパズーには内緒だ。

「それじゃあ、そろそろ行こかな。パズーはやっぱ東に?」
「うん。なるべく人が多そうな場所でシータを探そうと思うんだ」

 そっか、というとメモ帳を切り取り、さらり、と文字を書き記す。
 クロに手渡した物と同じ文面のそれを、「シャマルたちに会ったらよろしくなー」と手渡す。

「あと、クロって猫にあたしと会ったって言ったら、きっと合言葉を聞かれると思う。その時は『ネオドイツの女』って答えるんやで」
「……なんでそんな微妙な単語にしたのさ」
「嘘ぉ!? めっさいい感じやん!」

 あー、まあ、そうかもね――と、パズーは非常に微妙な表情で答えた。……なんか、慰められているようでイヤだ。
 今にも駆け出しそうな少年を見ながら、はやては溜息を吐いた。

「パズー。最初会った時も思たけど、そんなに焦らん方がええよ」
「なんでだよ? こんな場所に知り合いがいるんだぞ!? 心配じゃないのかよ!?」
「心配やよ。心配に決まっとるやないか」

 ――そう、心配に決まっている。
 なのはちゃんの大切な教え子に、フェイトちゃんが大切にしている子供たち。そして、支援特化で接近戦が苦手な湖の騎士。
 それが死ぬ。その仮定は、心臓を鷲掴みにされるような恐怖が湧き出してくる。
 でもな、とはやては前置きをし、言った。

「焦って探したって、見つからんもんは見つからん。こんな広い場所で一人の人間を探すなんて、簡単な事やない。
 なら、信じるしかないやろ? 生きてるって。信頼できる誰かと一緒に、生きてるって」

 そっと、掌を胸元にのせる。心音は速く速く――ツーバスのドラムよりなお速い。
 それを押さえ込むように、拳を握る。
 ふとすれば六課の皆を探す為に駆け出してしまいそうな己の心を、無理矢理繋ぎ止める。

「だからな、あたしは信用できる人を探しとるの。たとえ出会えなくても、あたしが会った誰かが、六課のみんなを助けてくれるように」
「……そっか」

38 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:46:28 ID:Ox9AiNOY
 ……パズーは思う。この人は強い人だ、と。
 どんな状況でも揺るがない鉄の心を持っていないわけではない。
 荒れた海面のように揺らぎつつも、それでなお平静を保とうとする、その強さ。
 
「分かったよ。もし誰かと会ったら、ちゃんと伝えるから――だから」

 真摯な眼差しで、悪意など皆無な口調で、

「安心してくれよ、『おばさん』!」
「おっ、おばッ……!?」

 防弾ガラスにライフル弾が突き刺さったように、笑顔にヒビが入った。
 ――別に、悪意があったわけでも、はやてが特別老けて見えたわけでもない。
 ただ、このくらいの歳の少年は、えてして自分よりも年上の女性をそう呼ぶ傾向がある。彼も、その例に漏れなかった、ただそれだけの話だ。
 しかし、しかしである。
 
「……パズー、ちょいとこっちに来ぃな?」
「ん? どうしたのさ、おばへぶっ!?」

 平手では生ぬるい。そんな思考があったのかどうか。
 パズーの右頬に、はやての拳が突き刺さった。
 手加減も遠慮もない、全世界の女性の怒りを乗せた必殺の一撃であった。

     ◆     ◆     ◆

「信じられへん……! ほんっっっと! 信じられへん!」
 
 ぷんすか、という擬音がよく似合いそうな怒り方で、木々の隣這うように西進していく。
 彼女自身、少し大人気なかったかも、とは思ったが、内心の怒りは収まりそうにはない。

「あたしまだ十九やのに、二十にもなっとらんのに……! あ、でも最近、色々ストレスもたまっとるしなぁ。アリサちゃんやすずかちゃんに比べてお肌の艶が――
 い、いや! 気のせいや! 気のせいに決まっとる!」

 言い聞かせるように呟くと、空を見上げた。
 太陽は未だ昇っておらず、夜天の空が瞳に映った。
 そう、自身が扱う魔導書と、同じ名の空。

「夜天の魔導書……はよ見つけな」
 
 武器――というには心細いトリモチ銃を握り締め、呟いた。

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 12:47:35 ID:6p/SW5Ts


40 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:47:45 ID:Ox9AiNOY
【H-3/森と市街地の間/一日目/黎明】

【八神はやて@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
 [状態]:健康 ちょっと怒り
 [装備]:トリモチ銃@サイボーグクロちゃん
 [道具]:支給品一式 レイン・ミカムラ着用のネオドイツのマスク@機動武闘伝Gガンダム
 [思考]
 1:クロとの約束を守りつつ西回りに観覧車へ
 2:必ず主催者を逮捕する
 3:できたら六課メンバーと合流したい
 4:夜天の魔導書が欲しい
 5:おばさんて……おばさんて……
*ムスカを危険人物と認識しました
*シータ、ドーラを

[トリモチ銃@サイボーグクロちゃん]
 クロがまだキッドと呼ばれていた頃、マタタビたちが住んでいた集落を襲ったネコキャッチが使っていた銃。
 ネコを一発で行動不能にさせる能力はあるが、人間相手にどれだけ効くかは未知数。
 だが、崩れかけたビルに向けて発射し、コンクリートを破壊したという実績がある。

     ◆     ◆     ◆

「いったぁ……」
 
 頬が痛い。はやてと別れてしばらく経つというのに、未だじんじんと鈍い痛みを発している。
 なんでだろう。なにか怒らせるような事をしたのだろうか?
 ……パズーは知らない。自分の一言が、彼女の女心を深く抉った事を。
 
「手近な場所は――やっぱり、デパート? なのかな」

 あまり聞いた事がない場所だが、その辺りが一番施設が集中している。たぶん、あの辺りに行けば――

41 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:48:52 ID:Ox9AiNOY
「シータに会える、かも」

 そして、会えなくても誰かにシータの事を頼めるかもしれない。
 ぐっ、と短剣を握りしめる。それは誓うように、それは願うように。

【G-5/道路/一日目/黎明】
 
【パズー@天空の城ラピュタ】
[状態]:健康だが右頬に鈍い痛み
[装備]:ルールブレイカー@Fate/stay night
[道具]:荷物一式 未確認支給品0〜2(けれど、パズーから見て武器になりそうなモノはもうありません)
[思考]
1:とにかくシータを一刻も早く探す
2:言峰の言葉が気になる。だけど人は殺さない
3:六課メンバー、クロたちを見つけたら声をかける
4:焦らないようにする
*六課メンバー、クロたちの名前、容姿をある程度覚えました。

42 :銀鉱少年と魔法少女(?) ◆oRFbZD5WiQ :2007/09/29(土) 12:50:12 ID:Ox9AiNOY
投下終了ですが八神はやての状態表でミスが。

*シータ、ドーラを
  ↓
*シータ、ドーラの容姿を覚えました。

です。どうもすみませんでした。

43 : ◆4hh7h3mKoc :2007/09/29(土) 15:27:24 ID:ey3We166
ここはE-3の高速道路
現在、爆弾によりバイクが赤々と燃えている。
動くものは無く静寂が辺りを包む。
いや、どうやら一人気がついたようだ。


「ううん、何が起こったんだバイクを発進させたたら突然操縦不能になって、そうだクルクル君は」
辺りを見回すと炎に包まれた枢木スザクを見つけた。
「クルクル君!」
急いで駆け寄ると上着で炎を消しにかかる。
しかし、時すでに遅く彼の命の炎は燃え尽きた後だった。
「クルクル君、何故」
そんな言葉を呟きながらちょうど炎を消し終わった時


ドゴッ


背後で何か壊れる音がした。
まだ敵がいたのか、
そんなことを考えながら急ぎ振り向く、
そしてその光景を目撃して……唖然となった。

ありえないさっきまではあんなものは無かった。
だが実際に今目の前にあるのは現実だ。
それともこれは夢なのか。

そんな混乱する彼の目の前に燃えずに残った一枚の紙が落ちてきた。
その紙には一文だけ書いてある。

『瀬戸焼の文鎮×4』

その一文が彼の目に留まったとき彼の時間が動き出す。

――何!? 文鎮? 文鎮だっていうのかこの物体が!
嘘だ! そんな馬鹿な話があってたまるか!
でも、それ以外ありえない? 何故?
何であれが文鎮だというんだ? 使えるか。
あんなもの文鎮として使ったら、確実に死ぬわ!

もっともその一文は更なる混乱を招いただけだったようだが。



44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:27:40 ID:JDbfrFEL
 

45 : ◆4hh7h3mKoc :2007/09/29(土) 15:30:24 ID:ey3We166
数分後やっとのことで落ち着き辺りの探索に動き出した。
まだ敵か近くにいるかどうかわからない。
まあ、長時間放心状態でいたところを襲わなかったところを見て、いないと思われるが一応確認のため。
結局誰もいないのが確認できてほっとする。
次に道具の確認を始めた。
ほとんどの道具が火事で燃えてしまったためだ。
結局燃え残っていたのはバック二つにクルクル君の持っていた日本刀(ちょっと焦げてるが)、
それと巨大ハサミの片方の刃これだけであった。
その中に未確認な物があった。
バックだ。
唯一不明なバックの中身を確認するために開ける。
「???」
バックを埋め尽くすきのこ、キノコ、茸。
とりあえず一つつかんで匂いを嗅いでみる。
「椎茸か、本来ならはずれだろうが食物なくした俺にとったら当たりだな」
呟くとバックを閉め、クルクル君のほうに歩いていく。
「よっと」
クルクル君を持ち上げると道端のほうに移動させて腹の上で手を組ませた。
「クルクル君、いや枢木スザク君すまないな、本来は埋葬してあげたい所だが
ここはコンクリートそのうえそんな時間も無いんだ申し訳ないがここで安らかに眠ってくれ」
そういうと彼の顔に手を当てて瞳を閉じさせた。
荷物を掴むと歩き出した。
南は道がふさがっているため北に向かって

さびしそうに歩く男の背中を巨大な文鎮×4はただ見送るだけだった。




46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 15:30:28 ID:JDbfrFEL
 

47 :瀬戸の文鎮 ◆4hh7h3mKoc :2007/09/29(土) 15:32:08 ID:ey3We166
ここで一つ剣持警部の知らない事実がある。
それは先ほど見つけた二つのバックについてだ。
中身は先ほど確認したとおり椎茸で間違いない
間違いないのだが実はこの支給品、他の支給品同様に説明書が付随していた、
その中身をここに記そうと思う。

『ドミノのバック×2

 違法キノコのブローカー ドミノウォーカーのバック
 中身は見ても通り椎茸
 だがもしかしたらドミノの剪定ミスによりヤバキノコも……』

しかしこの説明書は先ほどの火事で燃えてしまった。
そのためこの内容が二度と知らされることはないだろう。
このことが彼にプラスに働くかマイナスに働くかはまだだれも知らない。

【E-3 高速道路路上 一日目 早朝】
【剣持勇@金田一少年の事件簿】
[状態]:背中強く打撲
[装備]:スパイクの煙草(マルボロの赤)(19/20)@カウボーイビバップ
    ビシャスの日本刀@カウボーイビバップ
    巨大ハサミを分解した片方の刃@王ドロボウJING
[道具]:ドミノのバック×2@カウボーイビバップ
[思考]
 基本:殺し合いを止める
 1:北に向かい人を探す

[備考]
※高遠遥一の存在を知っている時期のどこかから参戦しています。
※スザクの知り合い、その関係について知りました。(一応真実だとして受け止めています)
※確認前に名簿が焼けたためだれが参加しているか知りません
※高速道路は瀬戸焼の文鎮×4@サイボーグクロちゃんが塞いでいます
※E-3の高速道路の壁の一部分のエリアが、爆発により破壊されました。ここから海に飛び込めます。
※ヴィラルがどうなったのかを知りません。


ドミノのバック×2@カウボーイビバップ
違法キノコのブローカー ドミノウォーカーのバック
中身は見ても通り椎茸
だがもしかしたらドミノの剪定ミスによりヤバキノコも……

瀬戸焼の文鎮@サイボーグクロちゃん
ロミオが結婚式の引き出物に用意した自分がモデルも文鎮
とてつもなくでかくミー君でも動かせなかった
詳しくはこちらでhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm266392
予断だが原作では有田焼である

48 :大いなる闇と内なる光 ◆946eO1FgAQ :2007/09/29(土) 19:18:17 ID:I2xn4kak
森の中を歩く言峰綺礼は上機嫌だった。
それはあの真っ直ぐな瞳の少年に出会ったこと、この様な自身の嗜好を満足させてくれる場に招かれたこと、その舞台で十分に当たりと言える槍を手に入れたこと・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ではない。
代行者として死地を巡り、聖杯戦争を駆け抜けた彼にとってそのような場は飽きるほど見た。
自身が言った「最凶で最低で最悪の災厄」もそれに比べればさしたる事ではないのだ。

神父にとってその理由足りえたのは一つの書物。
調べてみれば其れは奇妙で・・・しかし言峰には興味深いものだった。
知識を収集し、魔力を吸収し「何か」を引き起こす漆黒の書。
いささか損傷が激しく、本来の機能は持ち得まい・・・・そう判断した言峰はその魔道書に手を加えた。
異界の物ゆえに確実性は無い。
しかし言峰には霊体干渉の技術がある、聖杯を扱ったこともある。
十全の自信を持って言峰はそれに挑んだ。







そして手の中の魔道書は力を取り戻し始める、本来の役割に立ち返るために。
「ふむ、あの少年はいささか勿体無かったかもしれないな・・・・・」
とは言え無理に集めることも無い、そう思考を打ち切り森の外へ向かう。
この書物は何かを見せてくれる───その期待を抱きながら。





そうして言峰は気がつかない・・・・なぜ自分があの少年を見逃したのかを
闇の書の収集はまず所有者から同化という形で行われる事もあるという事を
人の魔力の中心たるリンカーコアに食い込んだ書が、いかなる影響を及ぼすのかを

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:19:55 ID:kOAI0VuM
空間空けすぎだろ

50 :大いなる闇と内なる光 ◆946eO1FgAQ :2007/09/29(土) 19:20:28 ID:I2xn4kak

【H-4 森 一日目 黎明】
【言峰綺礼@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:ストラーダ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:荷物一式 夜天の書@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[思考]
1:殺し合いの動向を様子見しつつ、ギルガメッシュを探す。
2:シータに会えばパズーの伝言を伝える。
3:闇の書(夜天の書)を使い収集をする、命までは取らない
  ※抵抗する相手を傷つけることに抵抗は持っていません
   また、結果的に死ぬのは仕方が無いと考えています(最善の手当てはします)
  ※夜天の書の影響で、思考の一部が正当な所有者である「八神はやて」の影響を受けています





[夜天の書@魔法少女リリカルなのはStrikerS ]
本来は世界を渡る魔術師が作りだした記録書
しかしある魔術師が手を加えたため害悪を撒き散らすようになり「闇の書」と呼ばれるようになる
生物のリンカーコア(魔力の基になる発光体)を吸収し、自身のページをうめる
全ページが埋まった状態になると所有者に大いなる力を授ける
・・・・・が機能が歪められているため数分で暴走、破壊のみを繰り返す
StrikerS現在は機能はほとんど破壊され代わりとなる人格が入っています
(ロワ内での状態)
リーンが宿っていますが制限により現状は出られません、また意識自体も休止状態にあります
言峰の操作により、収集が可能となってます(収集してどうなるのかは今後の書き手にお任せします、現在0ページ)
収集したページを魔力として使用することも可能ですが、適性がいると思われます
この書を持つ(仮にでも所有者になっている)人間は、今まで収集された人間の思考の影響を受けます
※リンカーコアを収集された人間は極度に疲労し、魔法の使用が一時的に不能になります

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:20:41 ID:vIUuePqu
森の中を歩く言峰綺礼は上機嫌だった。
それはあの真っ直ぐな瞳の少年に出会ったこと、この様な自身の嗜好を満足させてくれる場に招かれたこと、その舞台で十分に当たりと言える槍を手に入れたこと・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ではない。
代行者として死地を巡り、聖杯戦争を駆け抜けた彼にとってそのような場は飽きるほど見た。
自身が言った「最凶で最低で最悪の災厄」もそれに比べればさしたる事ではないのだ。

神父にとってその理由足りえたのは一つの書物。
調べてみれば其れは奇妙で・・・しかし言峰には興味深いものだった。
知識を収集し、魔力を吸収し「何か」を引き起こす漆黒の書。
いささか損傷が激しく、本来の機能は持ち得まい・・・・そう判断した言峰はその魔道書に手を加えた。
異界の物ゆえに確実性は無い。
しかし言峰には霊体干渉の技術がある、聖杯を扱ったこともある。
十全の自信を持って言峰はそれに挑んだ。







そして手の中の魔道書は力を取り戻し始める、本来の役割に立ち返るために。
「ふむ、あの少年はいささか勿体無かったかもしれないな・・・・・」
とは言え無理に集めることも無い、そう思考を打ち切り森の外へ向かう。
この書物は何かを見せてくれる───その期待を抱きながら。




・・・がちがくね?テンプレ違反だろ

52 : ◆946eO1FgAQ :2007/09/29(土) 19:26:13 ID:I2xn4kak
スマソ、首釣ってくる…

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:31:16 ID:I2xn4kak
…や───に差し替えるにしても、修正はココでしたらまずかったよな?
wikiか?

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 19:32:57 ID:gkLnlZ+4
>>52>>53
>>51はスルー

55 :転換 1 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:01:01 ID:fPb2S/aL
「……というわけで、俺はレインと共にデビルガンダムを倒し、ガンダムファイト優勝者、キングオブハートとしての役目を……
ん? 聞いているのかエド?」
「聞いてるよ〜☆ ロボット、ガンダム、ラッブラブ〜〜☆」
「そ、そうか。では、先ほどの広間で起こったことは……」
 まるで風のように疾走するドモン。
 まるでマントのようにたなびくエド。
 傍から見れば、かなり異様な光景であることは間違いない。

 先ほどの図書館は、もう遥か後方に見えなくなっていた。
 もうかなりの距離を走ったはずだ。しかし、2人は未だ他の参加者には出会えてはいなかった。
 スタート地点に偏りがあるのか?
 危険から身を隠しているのか?
 それとももう既に他の参加者に……!?
 不安と焦燥が、ドモンの足に力を込める。
「……というわけだ。要は、その螺旋王という男がこのふざけたゲームの首謀者であり、俺たちが倒すべき敵ということになる。
わかったか、エド?」
「うん! ぐ〜るぐ〜るラセン、ピッカピッカボルテッカ、どっか〜ん!」
「……」
 そして、このエドの無邪気さが、ドモンに更なる不安を煽る。
――こんな小さな子供に命のやり取りをさせるなど言語道断! 一刻も早く奴を倒し、皆を悪の手から救わねば……!
 ドモンの走るスピードが、また一段と上がってゆく。
 と、その時……
 
「ムっ、アレはっ!?」
 眼前の街灯の明かりの下に、人影、それも華奢な少女の姿がドモンの目に飛び込んできた。
「行くぞ、エド!」
「おお〜〜、おお!?」
 次の瞬間には、ドモンは少女の前に回りこんで静止していた。まるで一陣の疾風のように。
 そしてエドは勢いをそのままに、道の対側へと転がっていった。まるで西部劇等で風に吹かれてるアレのように。
 
「君、少し話を……ムムっ!?」
 そこで改めてドモンが見た少女の姿は、しかし予想外の出で立ちだった。
 服装は血に濡れたセーラー服。手に持っているのは赤く染まった一振りの剣。
 それは、どう見ても保護する対象ではなく、制裁すべき道を外れた者の姿だった。
「貴様……少しばかり話を聞かせて貰おうか。事と次第によっては只では済まんぞ!
歯向かえば……斃す! キングオブハートの名に賭けて!」
 静かに闘志を燃やし、臨戦態勢へと移行してゆくドモン。
 だが、対する少女は――
 
「あ、こんばんは〜、どうされましたか? 何かお困りですか〜?」

 ドモンとは対照的に、揺るがない。至って普段どおり、といった様子だ。
 まるで、日常に道端で呼び止められたかのように。
 その不気味な温度差が、異様な違和感を演出する。
 
「……状況が判っているのか!?
この殺し合いを強要された状況下で、その血まみれの服!
どう見てもお前の姿は、あの男の口車に乗ってしまった人間そのものだろう!!」
 ドモンの一喝は、決定的な指摘の筈だった。
 だが、だというのに少女は、うろたえもせず、諦めもせず、
 ただただ笑顔で、こう言った。


56 :転換 2 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:02:07 ID:fPb2S/aL
「やだなあ、こんな見るからに怪しい格好の人間が、本当に殺人鬼な筈が無いじゃないですか〜!」

「!!」
 予想外の一言だった。しかしその一言には、妙な説得力がある。
 だが、だからといって、少女の言うことを直ぐに信じてしまうわけには行かない。
「な、何を言い出すんだ! そもそも、この状況下で殺人者の振りをしてどうなる! 他人に誤解されてしまうだけだろう!」
 しかし、少女は落ち着いた口調で、語りだした。

「いいえ、この格好をするのは、ちゃんとした『意図』があるんです! 発想の転換ですよ!」
「発想の転換……? 一体どんな……」
 思わずそう返してしまう。
 そして少女が、ゆっくりと説明を始めた。
「いいですか、良く考えてみてください。『血まみれの、凶器を持った人』が居るとします。
では……普通の、ゲームに乗ってない人がそれを見ればどうしますか?」
「それは、そんな危険な人間とは接触しようとはしないだろう」
「そうです。それはあまり好ましいことではありませんが、この際仕方ありません。
では……ゲームに乗った人が私を見たなら、どうしますか?」
「それも、接触しないだろうな。危険なだけだ。寧ろ、放っておけば人数を減らしてくれる、と考えるかもしれない」
「その通りです。普通な人だけでなく、危ない人も遠ざけるのがポイントなのです。
では最後に……弱い人を護り、このゲームを止めさせ、螺旋王を倒す、と言う正義の味方が私を見たらどうしますか?」
「それは、真っ先に止めに――そうか!」
 少女が、一際にっこりと微笑んだ。
「お分かりのようですね。そう、私の狙い通りにやってきた貴方は正義の味方さんでしょう?
つまり私の作戦なら、私に話しかけてくるのは、正義感の強い人ばかりになるんです。
ホラ、こうやって危ない人の格好をするのも、メリットがあるんですよ!
これが逆転の発想なのです!」

 少女の作戦は、正に乾坤一擲の妙手だった。
 たしかにこの方法で行けば、リスクを低く抑えた上で、安全な人間だけと接触できる。
「もしかしたら『俺は強い人間と戦いたい!』って人も居るかもしれませんが、
そういう人は女の子の私を不意打ちとかしないでしょうからね。
事情を話して、許して貰うつもりでした」 
「な、成程……」
 少女の説明に、ドモンの心は大きく揺れる。
 だが、まだだ。そう容易くこの少女を信じてしまうわけには行かない。
「た、確かに君の作戦は妙手ではあるようだ。
だが、肝心のその赤い血……どうやら本物のようだが、それは一体どこから手に入れたと……」
 と、そこまで考えて、ふと気付く。
 我々には、あの螺旋王から与えられた「支給品」があるということに。
 そう、まさにこの少女が手にしている剣がそうだ。
 ならば、である。
 この血飛沫も、なんらかの支給品を利用したものだとしたら?
 そう、例えば『輸血用の血液』等が支給されていたとしたら?
 それをこの少女が機転を利かせたのだとしたら……?
「もしや、その血飛沫も、君の『支給品』を使ってつけたものなのか?」
 そのドモンの問いかけに、少女は屈託のない笑顔で即答した。
「ええ、その通りです! これは私の『支給品』で付けたんですよ!
汚れちゃたのも、最初は予想外のアクシデントみたいなものだったんですけど、
『どうせ汚れるなら派手に汚れちゃった方が逆に良いや!』って思いまして。
もう思いっきりかぶっちゃいました!」
 この、素直な態度。
 濁りのない、澄んだ瞳。
 ドモンは、本能的に理解した。

――ああ、この少女は、“嘘”なんかついてはいない。


57 :転換 3 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:03:10 ID:fPb2S/aL
「そう……だったのか。疑ってすまなかったな。許してくれ。
改めて自己紹介しよう。俺はドモン・カッシュ。ネオジャパンのガンダムファイターだ」
「これはご丁寧にどうも〜
わたしは私立アニロワ牛mZ2年生、風浦可符香と申します」
 
 そして、ドモンは疑念に対する謝罪の意味を込め、自らの境地と意思を語った。
 ガンダムファイトのこと、デビルガンダムのこと。
 少女は熱心にそれを聴いてくれた。
「ドモンさんは、やっぱりあの螺旋王さんをやっつけるおつもりなんですよね?」
「ああ、無論そのつもりだ」
「でも……正直なところ、大丈夫なんですか?
見たところドモンさんは普通の人間さんのようですが、
あの変身ヒーローさんがビームを撃っても、螺旋王さんはビクともしませんでしたよ?
あ、もしかして、ドモンさんはもっと凄いビームが撃てるとか!?」
「む……それは……」
 咄嗟に言葉に詰まってしまう。
 そこは、事実ドモンの急所とも呼べる部分だった。
 螺旋王を倒す。それは揺ぎ無い最終目的だ。
 だが、自分にそれができるのか?
 ガンダムも無い現状で?
 実際に螺旋王に完敗したあの男の身体能力は、確かに凄まじいものだった。
 だが、その男ですら手も足も出なかった螺旋王を、倒せるのか?
 俺が? 俺独りで?

「……俺も嘘は言わないで置こう。正直、倒せるという保証はない。
奴の力は確かに強大だ。だが、こちらにはガンダムも無く、俺もまだまだ未熟、修行中の身。
俺は、まだ師匠や兄さんには遠く及ばない……」
 それは、ドモンにとっては偽りの無い本心だった。
 一度は彼らを破ったとは言え、それだけでは彼らを超えたということにはなり得ない。
 そして己の未熟は、己が一番理解している。
「お兄さんにお師匠さん? その人たちもお強いんですか?」
「ああ、二人とも心・技・体の全てを揃えた理想的な人間だ。
彼らは自然を愛し、常にこの地球の荒廃を憂いていた。そして俺はいつでも、彼らの庇護と愛情を受けていた。
だからこそ、俺のような未熟者でも、ガンダムファイトを戦い抜けたんだ……」
「なるほど、お兄さんもお師匠さまも、理想的な目標なんですね!」
「ああ。だが、もう2人共既にこの世には居ない……これは、いわば俺に課された試練なのかもしれないな。
一人の力でも戦いぬける力を付けろという……」
 今は亡き二人のことで感傷に浸るドモン。
 だが、少女が突如、意外な言葉を口にした。

「でも、逆に考えれば、コレはチャンスかもしれませんよ!?」

「チャンス……だと? どういう意味だ?」
「ええ、チャンスです。この困難な状況を克服できれば、目指すお兄さんやお師匠さまに物凄く近づけるということです!」
「た、確かにそうだが、そもそも俺独りでは螺旋王を倒せるとは言い切れない……」

「なら、もっと強くなれば良いんですよ!」
 少女は、あっさりと言い切った。


58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:03:19 ID:3IJos3YR
 

59 :転換 4 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:04:16 ID:fPb2S/aL
「確かに、最初にやっつけられた変身ヒーローさんは残念でしたが、
どうやら他にも同じぐらい強い人が居る、って螺旋王さんは言ってましたよね。
と、いうことはです。
そういう強い人と闘って闘って闘い抜けば、最終的にはドモンさん、物凄い修行を積んだことになると思いませんか?」
「そ、それは確かに……その通りだ」
「でしょう? ですから、これからドモンさんは、手当たり次第に闘いまくればいいんですよ!
そうすれば、螺旋王さんと闘う頃には、経験を積んだドモンさんは段違いの強さに成長しているはずです!」
「な、なるほど……それはその通り……のかもしれないな」

 自信と確信に満ち溢れた少女の言葉が、ドモンの心に浸潤してゆく。
 少女の言葉は少々規格外ではあったが、それでもドモンの心を捉えるだけの魅力を備えていた。
「しかし、だからといって都合よく強者と出会えるとも限らない。
そもそも、手当たり次第に闘って行ったのでは、まるで俺がゲームに乗っているかのようだし……」
「そこです!」
 少女の瞳が爛々と光る。

「そこでこそ、発想の転換です! 敢えてドモンさんは、『手当たり次第』に闘っていけば良いのです!」

「な、なんだと!? それでは善良な人間にも危害を与えてしまうことになるだろう!?」
 その予期せぬ言葉には、反論せずには居られない。
 だが、やはり少女は冷静に、にこやかな態度を崩さない。
「まあまあ、落ち着いて。私の話も聞いてください。
では、ドモンさんが出会った人と問答無用で闘ったとします。
もし、その人が悪人だったとしたら、それは全く以って結果オーライですよね?」
「ああ。ゲームに与するような者は倒す。それは良いのだが……」
「そして、ドモンさんの相手が善人だった時ですが……そういう人でも、闘ってしまった方が良いと思いますよ!」
「な、何故そうなる!? それでは只のバーサーカーじゃないか!」
「そうはなりません。なぜなら……」

「格闘家とは、即ち『漢』とは、拳を通して分かり合う者だからです!」

「なっ――――!!」
 稲妻の様な衝撃が、ドモンの体を突き抜けた。
「相手が悪意無い人だったとしても、拳を交えれば、ドモンさんの心はきっと通じます!
そして、戦い終えた時には、きっと相手も人もドモンさんの真意を理解して貰えますよ!
更に、経験を積んだ2人が両方成長できて一石二鳥!
どうです! 名案でしょう!?」
「た……確かに。格闘家たる者、拳を通じて分かり合えない筈が無い」
「そうでしょう? 言葉だけの関係なんかより、実際に拳を交えた間柄の方が絶対に信頼できますよ!」
 少女の言葉は、確かな実感と説得力を持ってドモンの心を掴み取る。
「しかし、よく格闘家の心理を理解しているんだな……」
「男の子の心は万国共通なんですよ!」

 少女の提案は、ドモンに衝撃と戸惑いを与えていた。
 確かに、少女の言う理屈は理解できる。だが……
「しかし、強者と出会えたならそれでも良いが……
もし、相手が闘う力を持たない人間だったならどうするんだ? それをどうやって見極めると?
まさか、手当たり次第に闘いを挑む訳にも行かないが……」

「いいえ、そのまさかです! ドモンさんは、出合った人全員に、手当たり次第に闘いを挑めばいいんですよ!」


60 :転換 5 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:05:20 ID:fPb2S/aL
「な……!?」
 もう、何度目かも分からない絶句。
 だがその実、既にドモンはこの提案にも続きがあるだろう事は理解していた。
「えと、コレも説明、しますね?」
 無言が、肯定の意思表示だった。

「いいですか、コレも発想の転換です。
想像してみてください。いきなり攻撃されたとして、どういう行動を取る人が、どういう人なのかを。
まず、一つ目……『何もしない人』例えば私のような人ですね。
こういう人は、きっと普通一般の人か、よっぽど肝の据わった人ですね。
こういう人はドモンさんと闘ってくれませんから、大人しく話し合いにするしかありません」
「ふむ、なるほど……」
「次に、二つ目……『逃げる人』です。ドモンさんの攻撃を受けて、一目散に逃げ出すタイプの人です」
「それは、流石に強者ではないだろう?」
 しかし、ドモンの素直な考えは、少女に一蹴される。
「とんでもない! 逃げ出したから弱者、なんていうことは決してありません!
熟練された戦士なら、予想外の事態が起こればまず距離を置いて仕切りなおしをするはずです!
ですから、そういう人とも闘うべきなのです!
咄嗟に戦術的撤退をとれる人はきっと強い人に違いありません!」
「そ、そういう考え方もあるか……」
「そして、三つ目……『向かってくる人』、これは文句無く強者です。思う存分闘ってください!
良いですか、覚えておきましょう。
『逃げる奴は強者だ! 向かってくる奴はよく訓練された強者だ!!』
いいですね?」
「あ、ああ……」
 少女の勢いに飲まれ、咄嗟にドモンは頷いてしまった。

 しかし、ドモンは激しく混乱していた。
 確かに少女の言うことは一応論理的で、筋が通っているようにも思える。
 だが一方で、どうにも腑に落ちない気もする。
 幾らそれが合理的とは言え、出会い頭に闘いを挑んで行くなど、許されるのだろうか?
 だが、それはガンダムファイトで自分自身が行ってきたこととそう大差ないのではないか?
 何が何やら分からない。
 深く懊悩するドモン。
 そのドモンに、少女が強く語りかける。

「ドモンさん、頑張ってください! ドモンさんにならきっと出来ます!
ドモンさんなら、きっとお兄さんやお師匠さんと同じ、いえその方達よりも強くなれます! きっとそうです!」
「俺が……強く……? 兄さんや師匠と同じ……彼らを超える……?」
「ええ、そうです!
強く、
強く、強く、
強く、強く、強く、強く、強く、強く、強く、強く、強く、強く、強く、
強くなれますよ! ドモンさんならきっと!!」

「強く……俺が……強く……!」


そして、ドモンの心は決した。



61 :転換 6 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:06:23 ID:fPb2S/aL
「分かった。君の言うことを信じてみよう。
現状の俺を超えるため、師匠や兄さんを超えるため、そして最終的には螺旋王を倒すためだ。
敢えて修羅の道を歩むことも必要なのかもしれないな。
要は、『発想の転換』という奴なのだろう?」
「はい、その通りです! ドモンさんにも分かっていただけて光栄です!」
 ドモンの心には、最早迷いは無くなった。
 自分が見つけた、己の道を突き進む。
 ただそれだけを考える。それで良い筈だ。
 そして、そう決まってしまうと、もうじっとしてなど居られない。
 一刻も早く、前に進まねば。その衝動がドモンを突き動かしてゆく。
「よし、そうと決まれば善は急げだ、他の参加者を探しにまた出発するとしよう。行くぞエド!」
 しかしドモンは、その時になって、初めて気付くのだった。

 エドがいない。

「エド? エド!? エド――――!!?」
 つい先ほどまでそのへんを転がっていた筈のエドが、今や影も形も無い。
 どうやらドモンが少し目を離した隙に、エドは一人でどこかに行ってしまったようだ。
「し、しまった……! どこに行ってしまったんだ!? 一刻も早く探し出さないと……」
「ドモンさん!」
 その時、少女がドモンに呼びかけた。
「ドモンさんは先を急いでください。エドちゃんは私が探しておきますから!
どうせ、一緒に行こうにも、ドモンさんの俊足には付いていけそうにもありませんし。
別行動と言うことにしましょう。ドモンさんは、今は打倒・螺旋王のことだけを考えて下さい!」
 そして、少女の申し出を断る理由はドモンには無かった。
「何から何まで……済まない、恩に着る! 
ああ、せめて道具ぐらいは君に預けておこう。エドを頼んだぞ! 君たちも気を付けてな!」
 そういい残すと、ドモンは夜の市街地へと走り出した。
 まだ見ぬ猛者を求めて。
 螺旋王を倒すため。
 兄を、師匠を超えるために……


【B-3南部 一日目・黎明】
【ドモン・カッシュ@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康。疾走中。
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:己を鍛え上げつつ他の参加者と共にバトルロワイアルを阻止し、螺旋王をヒートエンド
1:積極的に、他の参加者にファイトを申し込む
2:ゲームに乗っている人間は(基本的に拳で)説き伏せ、弱者は保護する
 ※本編終了後からの参戦。
 ※参加者名簿に目を通していません
 ※正々堂々と戦闘することは悪いことだとは考えていません





62 :転換 7 ◆P2vcbk2T1w :2007/09/29(土) 20:07:27 ID:fPb2S/aL
「うわあ、本当に速いなあ〜!」
 後に残ったのは、少女とドモンの荷物のみ。
「さてと、こっちもエドちゃんを探すかな。
お〜い、エドちゃ〜〜〜ん!! エドく〜〜〜〜ん!? エド〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 しかし、幾ら呼べども呼べども、返事は返ってこない。
「う〜ん、だいぶ遠くまで行っちゃったのかなあ? 
まあ、あんな小さな子をどうにかする人なんて、そうそう居る筈ないよね!
うん、そんな悪い人がいるはずない!」
 相変わらずの楽天的思考で問題を片付けた少女は、そして歩き出す。
「ああ、ドモンさんもすっきりしてくれたみたいだし、良いことした後は気持ちが良いなあ!
よ〜し、私も頑張るぞ〜〜☆」


【B-3南部 一日目・黎明】
【風浦可符香/@さよなら絶望先生】
 [状態]:健康
 [装備]:エクスカリバー@Fate/stay night
 [道具]:デイバッグ×2(可符香、ドモン)、支給品一式(ランダムアイテム1〜2つ) ドモンの支給品(詳細不明)
 [思考]
1.優勝してポロロッカ星に入国する
※制服は返り血に濡れています




「お散歩お散歩お月さま〜 
犬は歩けば棒だけど〜 エドが歩けばなんでしょね〜♪」
深夜の街をのほほんと歩くエド。
ドモンと女の子が長話していて退屈だったので、お散歩に出かけたのだ。
そういえばドモンの居たところから結構遠くまで来てしまった気もする。
そろそろ戻ろうかな?
 ……などと思った矢先、エドの前に現れたソレは!!

「おお〜〜〜ビリビリだ〜〜〜!! かっこい〜〜〜☆☆☆」
 発電所の施設が、立ち並ぶ巨大なコイルが、電極が、
 エドのハートを万力のようにがっちりとキャッチしてしまったのだった。

「わ〜い、ビリビリ電気〜〜!!」

そして、エドの体は発電所施設内へと消えていくのだった。

【C-2 発電所 一日目・黎明】
【エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世@カウボーイビバップ】
[状態]:健康
[装備]:支給品一式(詳細不明)
[道具]:なし
[思考]
1:発電所で遊ぶ




※ドモンは北又は南、可符香は北以外の方角に行くと思われますが、行き先は基本的に次の書き手さんにお任せします。


63 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:26:15 ID:E9Wm7uN+
 【B-7】エリアをほぼ垂直に走っている一本の道路は、等間隔に並んだ街路樹と街灯、
更にその奥に並んだ商店に挟まれるかのような形で存在していた。
様々な人々が往来する、いつもの日常を営む上での当たり前の場所も、
深夜の、しかも人っ子一人どころか猫の子一匹見当たらぬこの状況では何やら恐ろしげな場所であるかのように思えてしまう。
更に、今は殺し合いのゲーム等というフザケたものの真っ最中。気の弱い者ならば街路樹の影が殺人鬼にでも見えてしまうに違いない。
もっとも……今、立ち並ぶ商店の屋根の上を飛ぶ様に駆け抜けている青年――シンヤには何の関係も無い話なのだが。
やがて、シンヤは足を動かすのを止め、静かに自らの向かっていた方角を眺めた。
そしてシンヤはその双眸を細め、こう呟く。

「フフ、中々幸先がいいじゃないか……こうも簡単に、他の人間を見付ける事が出来るなんて」


 学校を出た後、シンヤは東へと進路を取っていた。そして、やがて見えた川を現在の身体能力では一飛びとはいかないと判断し、
北周りに迂回しこの道路へと至った。
そして、そこで進路を東から南へと変更し、ひたすらに南下を続けていた。
元々、このフィールドを移動する上で分かり易い道標になるだろうと思い、地図に描かれているこの道路に合流した後、
それに沿って体の調子を確かめつつ移動し、参加者を探していくつもりだった。
だというのに、こうも早く発見する事が出来ようとは。
自らの視線の先、常人ならば微かにライトの光が見える程度の地点を走る消防車の姿をみとめ、彼は静かに笑みを浮かべた。


 ■

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:27:10 ID:hd+V+ZYJ


65 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:28:11 ID:E9Wm7uN+
 「……信じられない」
緩やかな速度で進む消防車の車内でジンの行った現状の説明、そしてジン自身の履歴を聞いたヨーコの感想は、その一言だった。
「信じられない……って言われてもなぁ」
「だって……何というか、私の常識とかけ離れすぎているんだもの」
常識とかけ離れすぎている、というのは現在置かれている状況も勿論だが、それ以上にジンの語る履歴は信じられなかった。

曰く、ジンはおたからを求め世界中を旅してきたが、
これまでに尋ねたどの土地でも一部の例外を除く多くの人々はその一生を地上で過ごすのだという。
しかも、ジンは勿論そのような人々も一度としてヨーコの言う「ガンメン」を操る「獣人」の襲撃を受けてはいないというのだ。

「私からすれば、あんたの話は現実味が無さ過ぎるのよ」
「現実味、ね」
「そう、それに……これだってそうよ」
そう言うと、ヨーコは自らのデイパックに手を突っ込み、そこから1mを優に超える巨大なブーメランを取り出した。
もっとも、車内でこのブーメランを完全にデイパックから抜き出すと邪魔ッ苦しい事この上ないので、半分程抜き出したところで手を止める。
ブーメランの中央付近に描かれたアイパッチを付けたトラ猫の絵を確認すると、それを早々にバッグの中にしまい込む。
次いでヨーコは、デイパックの中から次々に食料品や地図、金属糸の束等を取り出してはすぐにしまい込む。
このデイパックは、子供でも気楽に肩にかける事のできるような比較的小さなものだ。
あの巨大なブーメランは勿論、食料品等様々な品物も入るかどうか怪しいというのに、何でもかんでもひょいひょい入っていく。
しかも、中に何が入っていようと全く重さは変わらない。非常識にも程があるだろう。
「こんなもの渡されて、しかも今は”殺し合い”の真っ最中。……信じられるわけないでしょ?
 正直、夢なんじゃないか……って割と本気で思ってるわ」
そう、本当に夢だとしか思えない。獣人達の長である螺旋王が実験と称して殺し合いのゲームを開いており、
そのゲームの参加者の一人として自分が放り込まれている。自分の横ではとても信じられぬ世界を語る自称『王ドロボウ』の少年が、
消防車と言うらしい機械を動かし、見た事も無いような石造りの街を静かに走っている。
極めつけは手元にあるこの奇怪なデイパック。有り得ないような事ばかり、どころか有り得ないような事しかないこの状況、
正直な話、夢だと考えるのが辻褄を合わせるのには一番都合がいい。
カミナの弔いの最中、自分はショックで倒れてしまったのかも知れない、そしてこんな馬鹿げた夢を……。
いや、むしろあの出来事が……カミナの死、それ自体が夢なのかもしれない。
そうだ。あの男が、無理を押し通し、道理を蹴っ飛ばし、不可能と思われる事ですら意地と気合で成し遂げてしまう、
あの男がそう簡単にくたばるわけがない。となると、こんな不愉快な夢からは早々n…………って。

「あひだだだだだだッ!?」

ヨーコの思考がそこまで飛躍したとき、その右の頬が思いっきりつねられた。下手人は勿論、隣に座る少年だ。
「遅ればせながら切符を拝見、なんてね。
 まぁ、少なくとも夢なら今ので目が覚めるんじゃない? これで足りないんなら、もっと盛大な目覚ましを用意するけd」


  ごすっ


「……ゲンコツ一発で許すわ」
「暴力は美しくないなあ……」

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:29:27 ID:/5naAjDY
 

67 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:30:15 ID:E9Wm7uN+
 ……しかし、なんというか、この少年にはペースを乱され続けている気がする。
出会ってからこの方、ずっとジンのターン! とでも言った感じか。すっかり相手のペースに引き込まれているのだ。
自分が案外他者の話に乗せられやすいのか、それともジンがそのような話術に長けているのか。
どちらであったとしても、その体に操り人形のように糸を付けられた自分と、いかにも『裏で糸をひく』
といった感じの笑顔でその糸を操るジン少年の姿が喚起されるので、あんまり良い気分にはなれないのだが。
そんな事を考えながら、意外と硬かった頭を殴った右手を摩りつつ、ヨーコはフロントガラス越しの風景を眺める。
そしてそんな時、突如として、ただ足元に等間隔に引かれた白い線と、
同じく等間隔に植えられた樹木や建物がガラスの淵に飲み込まれるだけだった風景に変化が訪れる。
消防車が前方へと放つ光が道に引かれた白線とも、道の端に植えられた植物とも、その奥に見える建物とも違うものを映し出したのだ。
道の中央に立つそれが何なのか理解するのに一瞬も必要なかった。
二本の足があり、頭があり、体があり、その体には二つの腕が付いている。そして、右の腕には何やら剣と思しきものが握られている。
それは、どう見ても。
「ひ、人!?」
危ない――、そう叫ぼうとした瞬間、その人影は掻き消えた。
!? と感嘆符と疑問符を同時に浮かべ、驚くヨーコ。しかし、一拍置いて今起こった出来事を理解する。
彼は自らの体が消防車のライトの光の中に収められたその時、一気に跳躍したのだ。
消防車のライトはあくまで、消防車の走る先の道を照らす為のものだ。故に光は地面の方へと集中している。
そして彼が高速で跳び、よく照らされた地面からあまり光の届かぬ空中へ一瞬で移動した為、掻き消えたかのように錯覚したのだろう。
そう理解すると同時に、ヨーコはその身体能力に驚嘆する。事前のモーションなど一切なしで、
いきなりあのような跳躍を行ったのだ。相当な身体能力の持ち主であることは疑いようがない。
そう考えたその瞬間、頭上でガダン、と金属の板の上に重いものを乗せたような音が響いた。そして、その次の瞬間。


ヨーコは後頭部を押さえ込んだ何者かの手によって、盛大にダッシュボードに額を叩きつけられた。


 ちなみに、下手人は先ほどと同じく傍らで姿勢を低くしている盗賊気取りの少年である。
しかし、今度はその無礼な行いに拳で返礼する事は出来ない。
何故ならば、今しがたヨーコやジンの頭があったその場所を、『何か』が高速で横切ったのだから。
そして、その『何か』が完全に車内を横切った次の瞬間、周囲のガラスが一瞬にしてヒビ割れで白く染め上げられる。
「!?」
次いでピシ、ビキキキ、といった何やら危なげな音も左右のドアや頭上から響いてきたが、ヨーコはそれに構っていられない。
「な、何……!?」
「どうやらお客さんみたいだ。
 もっとも、マナーの方が全くなってない迷惑客のようだけどね」
「お客って…………!?」
ヨーコが思わず漏らした呟きに律儀に答えてくれたジンの方をふと見ると、座席の中で身を屈める様にしながら、両手を突っ込んでいた。
……ヨーコのデイパックに。
「あ、あんたっ」
「悪いけど、ちょーっと使わせてもらえるかな? 乗車料代わりって事で」
言うと同時にジンは右腕をその手に掴んだブーメランとともに抜き出す。
その勢いのままに右腕を振るい、左右のドアや天井を一気に斬りつけた。
それによって白一色に染まっていた周囲のガラスは、悲鳴をあげながら完全に砕け散る。
そして、ジンはそのガラスの悲鳴の中に混じる一際甲高い金属音を耳ざとく聞きつけた。
金属音の響いた場所、天井の一角をブーメランで斬りつける。しかし今度は特に何も響かず、天井が引き裂かれるだけに留まった。
それを確認すると、ジンは左手もヨーコのデイバックから抜き出し、自分のデイバッグへ必要な物を一気に詰め込んだ。
「じゃ、おねーさん。
 オレちょっとお客さんにお帰り願うから、その間の運転は任せるよ」
「へ? え、ちょ、ちょっと!?」
それだけ言ってとっとと窓から外へ出ようとするジンへ、ヨーコは「私運転出来ないんだけど!?」と声をあげようとする。が、
「あ、走る時には右の方のペダルを軽く踏んで、目の前のそのハンドルで進む方向を調整して」
とだけ言い残し、ジンはとっとと車外へと出て行ってしまった為「あ、ウン……」と、生返事をするだけに止まらざるをえなかった。

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:30:35 ID:/5naAjDY
 

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:32:20 ID:e/GwQkle
 

70 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:32:24 ID:E9Wm7uN+
 「成る程、少なくとも並大抵の人間ではないようだね」
右の手に黄金の剣を構え、走り続ける消防車の屋根の上でシンヤは静かに呟いた。
最初に運転席の真上へと飛び乗り、奇襲を行ったまでは良かった。
しかし、まさか次の手を繰り出すよりも早くあちらが反撃へと転じてくるとは。しかも最初の運転席から伸びた一撃、
あれはあくまで大まかにあたりを付けての攻撃だったのだろう。だが、それがシンヤの持つ剣とぶつかり合った次の瞬間には、
シンヤの居た地点へ正確な斬撃が見舞われていた。咄嗟に消防車の後方へと飛び移らなければ、そのまま足を切断されていた可能性もある。
(先程の紙の少女といい、ここにはある程度以上の能力を有する人間が数多く呼び出されている、と考えるべきか)
そうであるとするならば、矢張り一刻も早くテッククリスタルを回収しなくてはならない。
テックセットも出来ぬ状態、しかも身体能力にも制限がかかっているとあっては、何時何処で誰に足元を掬われるか分からない。
「その為にも、まずは……」
今しがた自分と同じく車上へと上ってきた黄色いコートの少年へ向け、手に持つ剣の切っ先を突きつけ、宣告する。
「早々に君たちを片付けさせてもらうおうか」
そして、剣を振り上げ一瞬のうちに少年へと肉薄する。この速度ならば目の前の少年は何の抵抗もできず、真っ二つに引き裂かれる筈だった。
しかし、少年は自らのデイパックより抜き出した巨大なブーメランで、シンヤの侵攻を食い止める。
剣とブーメランの刃を介し力比べを行いながら、二人は視線をぶつけあう。
シンヤの瞳には少年の余裕が、少年の瞳にはシンヤの狂気が映し出される。少年の瞳に浮かぶ自らを見つめ、シンヤは思う。
矢張り、この少年は只者ではない。シンヤのスピードやパワーに付いてくる身体能力もさることながら、
シンヤの発する圧倒的な威圧感に気圧される様子を微塵も見せず、それどころか余裕の笑みを浮かべるというこの精神。
(面白い、俺の現在の限界を調べるのにはうってつけの人材だ……!)
そう判断するとシンヤは剣を払い、後方へと跳躍し、距離をとる。
しかし、それを見た少年はそのまま追撃をかけるようとはせず、口を開いた。
「片付け、ね。でもオレって型にはまらないから、仕舞い込むのに必要な入れ物探すだけで一生が終わっちまうと思うぜ?」
「ならこの剣で君の体を切り刻んで、手頃な大きさに整えてあげよう」
攻め入る好機にあえてこのような冗談を飛ばす少年に、シンヤは剣を突きつけそう告げる。
しかし、それで尚少年はスタンスを崩そうとしない。
「成る程それはいい考えだ。
 実は最近服のサイズが小さくなってきて困っててさ、小さくまとめるときには服は斬らないようにしてくれよ?」
「フフ……それなら、今すぐに綺麗に整えてあげようッ!」
そのシンヤの言葉を合図に二人は駆け出し、ぶつかり合う。シンヤは再び剣を振り下ろし、少年はそれをブーメランの反りの部分で受け止める。
ブーメランを構え、剣を受け止める少年の髪の一部がはらりと落ち、黄色いコートの立て襟に小さな切れ込みが入る。
今回の斬撃は、僅かながら少年を掠めていたらしい。シンヤは薄笑いを浮かべ「こういう風にカットしていけばいいかな?」と尋ねる。
「成る程、結構な腕前だ……でも、お客のオーダーに応えられないようじゃまだまだ駄目だね」
「こんな状況でここまで無駄口を叩けるとは、随分と余裕じゃないか」
「今なら憎まれ口もセットで付いてくるけど、お一ついかが?」
「……減らず口をッ!!」

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:33:02 ID:/5naAjDY
 

72 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:34:07 ID:E9Wm7uN+
 シンヤは腕に力を込め、少年の構えるブーメランを押し切ろうとする。が、次の瞬間ブーメランは突如として剣を押し上げる役目を放棄した。
そしてそれにより、シンヤは右の手に引っ張られるような形でバランスを崩す。それと同時に少年はブーメランを回転させ、シンヤの手から剣を絡めとる。
少年の一瞬の早業にシンヤが驚愕した刹那、隙の生まれた腹部に少年の蹴りが叩き込まれる。それは予想以上に重く、速い。
だが、この程度で悶絶する程ヤワではない。自らの腹部にめり込む足の首根を掴み、そのまま少年を力任せに振り回す。
「グチグチぐちぐちと……その滑らか過ぎる舌だけは千切りにしてやろう!」
そのまま少年を消防車の屋根へ叩きつける。少年は一度小さく跳ね、淵へと転がって行き車上から転落する。
が、走行する消防車の後方へ無様に転がっていく少年の姿を確認する事は出来ない。と、なれば。
シンヤは少年に弾かれた剣を拾い上げると、少年が転がり落ちたその場へと向かう。すると……矢張り少年はいた。
消防車の側面に備え付けられた外回りを左の手で掴み、辛うじて落下を免れている。だが、この状態ではシンヤの剣を避け切れはしまい。
シンヤは少年の左手を斬り落とそうと剣を構える。が、その時眼下の少年が大声を張り上げた。
「車に乗っているって時に、前方への注意が散漫なのはいただけないぜ!」
この状況で、命乞いでもなく、ハッタリにもなりそうにない事を叫ぶ少年にシンヤは半ば呆れる。
一体この少年は何を考えているのか。ひょっとすると自分を前に怯まなかったのも、頭の中身が可哀想なものだったからなのだろうか。
兎も角、この少年の妄言に付き合う必要はない。この手を斬りおとし、少年を地面へと叩きつけ、
今消防車を運転している女を始末した後、地面で惨めにのたうっているであろう少年の元へ戻り、こちらも改めて始末する。
それで完了だ。そう考え、シンヤは剣を振り下ろそうとする。……だが、その時シンヤの脳裏にある可能性が浮かび上がった。
「!!」
それが事実であるか確認するべく、首を消防車の進行方向へと向ける。すると、そこには予想通りにそれがあった。
消防車の頭上を越え、こちらへと迫っている――正確には、こちらが迫っている――ものが。それは……。
「標識か……!」
舌打ちとともに憎々しげに呟くと、シンヤは素早くその場に伏せる。
この消防車の車高は、当然ながら普通乗用車などと比べ、ずっと高い。
故にその上で突っ立っていれば、道路上に突き出ている標識に叩きつけられる可能性はきわめて高くなる。
ギリギリのところでそれに思い当たり、屋根の上で伏せることによって、シンヤは車上より叩き落されるという事態を免れた。
が、シンヤに生まれたこの隙を見逃すほど、消防車の側面に噛り付いている少年は甘くなかった。
右手に持つブーメランを側面に叩き付け、それを支点に体を回転させ、一気に車上へと舞い戻る。
そして車上に復帰すると同時に、起き上がり体勢を立て直していたシンヤへ向かって、その手に持つブーメランを投げ付ける。
そのブーメランを、シンヤは再びその地に伏せる事によって回避する。そしてその姿勢のまま右手の剣を横薙ぎに振るう。
すると、ただ風を切るだけだった筈の刀身がきん、きぃん、と甲高い音を発した。一拍おいて、消防車の屋根に十字の鉄塊が突き刺さる。
「!」
眼前の少年の目が、僅かながら驚きで見開かれる。
「フフ、こんな単純な手に引っかかるとでも思ったのかい?
 あのブーメランを目くらましとして投げ、間髪を入れずに左の手に隠した本命の手裏剣を叩き込む。
 悪くはないが、そんな手が俺に通用すると思ったのが運のツキだッ!!」
叫ぶとともに、最早武器を失い無力化した少年を引き裂くべく、シンヤは剣を振り上げ突進する。…………が、しかし。
突如空中でぴたりと硬直した右腕に引っ張られるかのような形で、突進は阻止される。
「何ッ!?」
その様子を見た少年は会心の笑みを浮かべ、言葉を紡ぐ。
「えー、お客様。この車両は現在走行中につき、途中下車は大変危険です。だから、足元には…………」
そしてシンヤは右腕を拘束した見えない何かによって勢い良く後方へと引きずられる。
そのまま消防車の屋根の上から身体が投げ出され、
「気をつけてね(はぁと」
盛大に道路に叩き付けられた。


 ■

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:35:43 ID:3IJos3YR
 

74 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:36:12 ID:E9Wm7uN+
 あの青年に弾かれた夜刀神(やとのかみ)二本を回収、展開されていた刃を一本にまとめた後デイパックに放り込み、ジンは一息ついた。
この夜刀神という暗器、かつてザザという街で開かれていた仮面武闘会(マスコリーダ)にジンが出場した際、
その第一回戦の相手が使用してきた、伝説の死芸と謳われる武器だ。事実、仮面武闘会においてジンに唯一手傷を負わせた代物でもある。
もっとも、ジンに傷を負わせた数秒後にはその使い手は何とも惨めなケツ……もとい、姿を晒す事になったが。
それはともかく、初めからオトリのつもりだったとはいえ、あの青年に夜刀神を放った事を瞬時に見破られた事には少々驚いた。
まぁ、結果として青年はその後本命に引っかかってくれたのだから、特に問題は無いだろう。
……勝手に持ち出したヨーコのブーメランその他を失った事に関しては、まぁ、ドロボウに物を貸す人が悪いという事で。
兎に角、少しの間は大丈夫だろうが、あの青年はまた直ぐに追いかけてくるだろう。今のうちに少しでも距離を離しておいたほうがいい。
常日頃からそういう手合いに追い回され慣れているジンはそう考え、車上を歩き、
ヨーコが必死になってハンドルを切り、ペダルを踏み込んでいる運転席の真上へと移動した。
「やぁ、お疲れ様。おねーさん」
「あ、ジ、ジン!?」
幾分蒼白になった顔でヨーコは真上を見上げる。ジンと青年の斬撃の押収により、運転席の周囲は見るも無残な姿になっていた。
天井に刻まれた二つのラインのせいで屋根はその半分ほどが削られ、周囲のガラスは全て砕け、ドアも辛うじて付いている、といった様子だ。
もっとも、そのおかげで車上のジンと運転席のヨーコが普通に会話を行えるのだが。
「お客さんには出来る限り穏便にお帰り願ったよ。そっちはどう? なかなか快適そうだけど」
「か、快適っていうか……ジン、一つ聞きたい事があるんだけど」
ジンが話しかけるが、ヨーコは青い顔で正面へ向き直り、質問しても良いかと聞いてきた。
ヨーコの様子が変である事に気づいたジンは、『また”夢心地”になったのか?』と思い、何? とヨーコを促す。
そして帰ってきた答えは、ある意味ジンの予想を超えていた。

「こ、これ…………どうやって止めるの?」

…………? ああ、そういえば運転の方法を聞かれた際、ブレーキのかけ方までは教えていなかった。とジンは納得する。
そして視線を前方へと移してみた。ほんの百メートル程先には急なカーブが見える。
ちなみに、今現在消防車の速度は少々ゆっくりとではあるが上昇している。
ヨーコが力んでしまって、それでアクセルを踏み込みすぎているのかもしれない。
このままいけばカーブを曲がり切れずに横転するか、カーブを無視してその奥にある衣装店のショーウィンドゥに突っ込むかの二択だろう。
――そのまま、僅かな時が流れた(ちなみに、無論その間も速度は上昇している)。
そして、時は動き出す。

「左! 左のペダルを思いっきり踏むんだ!」
「ひ、左ッ!?」
「茶碗やフォークを持つ方ッ!!」
「よ、余計にわからないわよッ!」

叫ぶと同時に、ヨーコはそれと思しきペダルを思いっきり踏んずける。
それによって消防車にブレーキがかかり、歩道に乗り上げそうになりながらも、何とか停止した。そしてその結果…………。


「「あ」」


慣性の法則に忠実に従った黄色いボールが運転席の真上から放たれ、衣装店のショーウィンドゥへ華麗なストライクを叩き込んだ。


 ■

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:36:36 ID:/5naAjDY
 

76 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:38:57 ID:E9Wm7uN+
 道路へ落下した際、右腕を拘束されていたのは痛かった。
脱臼し、だらりと垂れる右の肩をはめ直しながら、シンヤはそう思う。
おかげでまともに受身を取ることが出来ずにモロに路面に叩き付けられてしまい、このように不愉快な状態に陥ってしまった。
右肩への簡単な処置を済ませると、左手に剣を持ち、右腕に絡みつく非常に細い金属の糸を切り払った。
先程は気付けなかったが、おそらく車上での不可解な現象の原因はこれだろう。相当に細く、長いものらしい。
切り離された糸の一片を掴み、それが一体何処へ続いているのかと目を凝らし探っていく。
やがて……シンヤの視線は標識に突き刺さった巨大なブーメランに注がれる。
「……そういう事か」
体中より凄まじい怒気と殺気を撒き散らしながら、シンヤは低く唸った。
あの時の少年の攻撃、あれはブーメランを目くらましに利用した、簡単なだまし討ちだとシンヤは判断した。
しかし実際は違っていた。あの時、ブーメランの影に隠すようにして投げ付けられた二つの手裏剣。あれこそがオトリだったのだ。
少年はシンヤがブーメランを回避し、更に手裏剣を弾くことを見込んで、そこに第三の罠を仕掛けていたのだ。
おそらく、ブーメランに金属糸の一部を巻きつけ、残りの糸を特定のラインへと入った物を絡め取ることが出来るように、
輪の様な形にして垂らし、シンヤへ向かって放ったのだろう。そして、そのラインへとシンヤを誘い込む為にあの手裏剣を放った。
結果としてシンヤはその誘いにまんまと引っかかり、気付かぬうちに腕に金属糸を絡められた。
そしてブーメランが突き刺さった標識から、シンヤを乗せた消防車が遠ざかり、金属糸がそれ以上伸びなくなったその時、
シンヤはそれ以上消防車の上に乗り、先に進む事は不可能となり、まるで引き摺られるかのように消防車から落下したという訳だ。
つまり、シンヤは完全にあの少年の術中に嵌ってしまっていたのだ。
何という屈辱だろうか。この相羽シンヤ、否、ラダムのテッカマンエビルがあの虫ケラのような小僧にいいように踊らされたのだ!
とても許せはしない! 今すぐに北上し、あの消防車に乗った二人組みを八つ裂きにしなければ気が済まない!!

……しかし、とシンヤの理性が加熱する感情に異議を唱える。
ここから北上するという事は、マップ端の袋小路へと自ら飛び込んでいくという事と同義だ。
もし、北へと進みあの二人を発見出来なかった場合、他の人間と出くわす可能性は限りなく低いと考えていい。
既に消防車から振り落とされて結構な時間も経過している。もし、北へと向かいあの二人を発見することが出来なければ、
それは即ち貴重な時間を大きく浪費したこととなる。そうなれば、首輪や支給品の入手もより不可能となり、
ブレードとの全身全霊をかけた戦いをするという、シンヤの願いが遠ざかっていってしまう。
そう考えると、ここは感情を押し殺し南へと進路を取り、新たな獲物を求めた方がずっと良いのではないだろうか。
どの道、あまり時間はかけられない。火急速やかにどちらへ向かうのか決めなくてはならないのだ。
シンヤは手に剣を持ったまま、夜空を仰ぎ見る。その中に光るほんの僅かな星を見つめ……そして、結論を出した。


彼の行くべき先は――――……。

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:39:59 ID:3IJos3YR
 

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:40:12 ID:MNhbILyC



79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 20:40:55 ID:qzkLvT4q



80 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:40:58 ID:E9Wm7uN+
【A-6/南東の道路のカーブ付近/1日目/黎明】


【ジン@王ドロボウJING】
 [状態]:小程度の疲労。全身に小程度のダメージ。マネキンと衣類の海の中で犬神家状態(それによる目立った外傷は無し)。
 [装備]:なし
 [道具]:デイパック、支給品一式、予告状のメモ、夜刀神@王ドロボウJING×2
     鈴木めぐみの消防車の運転マニュアル@サイボーグクロちゃん
 [思考]
  基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。
  1:とりあえずここから抜け出す。
  2: 無礼なお客さん(シンヤ)が追ってくる前に、可能な限り距離を離す。
 ※ジンの参戦時期はアニメ本編終了後です。




【ヨーコ@天元突破グレンラガン】
 [状態]:鈴木めぐみの消防車の運転席に座っている。健康。しかし精神が不安定
 [装備]:無し(隠し武器のかんざし、超伝導ライフルは没収されました)。
 [道具]:デイパック、支給品一式、鈴木めぐみの消防車の鍵
 [思考]
  基本:この状況が本当に現実か判断しかねている。が、ひとまずはジンに同行する。
  1:な、何とか止まっ……ってジイイィィィン!?
 ※ヨーコの参戦時期はアニメ第8話のラストから。(つまりカミナ死亡後)です。
 ※ヨーコは最初の螺旋王の説明をまるで聞いていません。カミナがいたことすら気づいてません。
 ※鈴木めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんの機能説明の情報等はマニュアルに書いてある模様。
  貯水量は現在(100/100)。ちなみにゲル○グには変身出来ません。
  運転席を初めとして全体がボロボロになっていますが、走行や放水は問題なく行えます。




【B-7/道路上/一日目/黎明】


【相羽シンヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:右頬に掠り傷。全身に小程度のダメージ。右肩を脱臼(簡単な処置済み)
[装備]:カリバーン@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜2個(本人は確認済み)
[思考]
1:消防車の二人組を追い、北上する。orより確実に獲物を見付けるため、南下する。
2:適当な参加者を殺し、首輪を手に入れる。
3:制限の解除。入手した首輪をロイドに解析させ、とりあえず首輪を外してみる。
4:テッククリスタルの入手。
5:Dボゥイの捜索、及び殺害。
 ※シンヤが南北どちらへと進路をとるかは、次の書き手さんにお任せします。



[備考]
 ※B-7エリアの道路に立っている標識に、
  レガートの金属糸@トライガン の巻きついた、すてるすブーメラン@サイボーグクロちゃん が突き刺さっています。

81 :車上の戦い ◆/eRp96XsK. :2007/09/29(土) 20:42:39 ID:E9Wm7uN+
【すてるすブーメラン@サイボーグクロちゃん】
ヨーコの支給品その1。
マタタビの愛用する武器。その威力は凄まじく、カラスだろうが家だろうが飛行機だろうが問答無用でぶった切る。
「すてるす」と名前が付いてはいるが、本当にステルス機能があるのかどうかは不明。

【レガートの金属糸@トライガン】
ヨーコの支給品その2。
GUNG-HO-GUNSの首魁、レガートの使用する武器。レガートはこれを介して他の生物の神経に電気信号を送り、意のままに操る。
が、今回のロワではレガートは参加していないので、ただの細い金属糸に過ぎない。

【夜刀神@王ドロボウJING】
ジンの支給品。
ザザ編(アニメ11話〜13話・原作5巻)にて登場。死の芸術家と呼ばれる現役闘牛士No.1の実力を持つ伊達男、ダンダーの武器。
通常時はクナイのような形をしているが、中央の円のスイッチを押すと刃が展開し、手裏剣のようになる。

82 :黒猫とガンマン ◆t2vl.cEw/o :2007/09/29(土) 21:39:05 ID:dfsTw/0H

「ふぅぅぅ、酷い目にあった……」

永遠のように長く感じた数分の時間の後、ヴァッシュはドーム状の被いに囲われた駅に着き、モノレールの屋根から無事に降りることに成功していた。
ただでさえ特徴的な金髪の逆毛が、長時間の向かい風に晒されて鋭角に尖り、顔にはべっとりと疲労の色が張り付いている、といった状態を無事と呼ぶのならばだが。

「ああ、それにしてもあの青い人無事かなぁ。無事だとしたらやっぱ怒ってるよなぁ……」

ずるずると駅のホームにへたりこみ、心ならずもモノレールの上から蹴り落としてしまったランサーを思い出し、ヴァッシュは深く溜息をついた。
とりあえず、難なく列車にへばりつけるほどの身体能力を持った人間ならば、あの距離とはいえ下が海ならば確実に無事だろう。

(でも、今度会った時に、やばいくらいに怒ってそうなら、絶対に逃げよう)

激怒の表情で追いかけてくるランサーを想像し青ざめながら、心の中でそう思う。
一通りランサーのことを心配し終えたところで、先にこの現状の確認を優先することにした。
思い出すのは、このゲームの会場へ拉致される前の記憶。

(そう、確か俺はナイヴズを背負ってメリルたちの下へ戻ったはずだ)

100年以上にも亘る因縁に決着をつけ、待つ者たちの元へ帰って……その直後、気がつけば彼はあの会場に居たのだ。
そこで違和感に気づき自分の格好を見返してみると、あの時、自分の銃と共に荒野に置いてきたはずの、赤いコートを身にまとっている自分に気づく。

「どういうことなんだ…?」

これもあの螺旋王とかいう男の何らかの意図なのだろうか。
そもそも、こんな施設や、海が存在する此処は何処なのか?
海。あの砂の惑星では絶対に見ることの出来なかった、巨大な水溜りがある此処はあの惑星とは考えられない。
ならば此処は一体どこか?更に、どうやって此処まで拉致されたのか?と考え、直ぐに答えが出ないので、今は保留しておくことにする。

「経過はどうあれ、今も、やらなきゃいけないことは決まってるんだ」

それはもう100年も前から決めていたこと。
誰も殺さない。殺し合いをしようとしている人間が居れば、それを止める。
長い人生の中でも、最悪の部類に入る、この殺し合いのゲームの只中でさえ、絶対に曲げることができない物を、ヴァシュは己の心に再び刻み込んだ。
進むべき先が決まったならば、まずはそれを成す為の情報を得るため、支給品、地図、名簿の確認を開始することにした。

「ここが海で……ってことはこの駅はG4の駅かな?」

ランサーが落ちた先と移動方向から大体の位置を割り出し、現在地を確認したところで、次に名簿に目を通し

「ウルフウッド!?」

そこに死んだはずの人間の名前を見て、ヴァッシュは目を見開いた。
確かにウルフウッドは死んだはずだった。だが、現にこうして参加者の名簿に名前を連ねている。
死者の蘇生。それさえも、幾つもの不可思議を成し得た螺旋王の力なのだろうか?

「……いや、今、考えるのは後回しだ。次は……」

疑問の迷路に迷い込みそうになった頭を切り替えて、次は支給品を確認する
出てきたのはパンや水などの食料品にコンパスや筆記用具、カンテラ、そして巨大な何かが指に引っかかる

「お、重っ…」

とんでもない重量のそれを、デイパックの中から引っ張り出すと、ごとんと重い音を立てて、巨大なガトリングに似た形状の銃器が顔を出した。
一見凶悪な重火器にも見えるそれは、ヴァッシュがよく知った銃であった。

「これは……ミリィのスタンガン?」

83 :黒猫とガンマン ◆t2vl.cEw/o :2007/09/29(土) 21:40:34 ID:dfsTw/0H

スタンガンといっても、これは時速98kmで4.1kgのゴム弾を射出し、その直撃した衝撃で標的を気絶させるための銃である。
重量があるため取り回しも難しく、殺し合いをするならば、まず使い勝手は悪い部類に入る銃だ。
だが、殺さずに相手を無力化するというならば、良い銃だろうとヴァッシュは安心したような笑みを浮かべた。
そして最後にもう一つ、もう何も残っていないかとデイパックの中を探る手に、ごつんと何かが当たり

「まだ何か入ってる……?」

取り出そうと、逆さまにしてバッグを振る。硬い音を立てて床に落ちたそれは

「…………!?」


□□□□□□□□□□□□


はやてと別れたクロは、約束どうりに東へと歩いていた。
ただし歩いている場所は道路ではない。モノレールのレールの上である。

「やっぱり、はやてより先に着きたいからな。へへへ、ショートカットだぜ」

当然理由はそれだけではない。近場で人の集まりそうな場所、つまりモノレールの駅を最短距離で目指したということでもある。
モノレールが頭上を通り過ぎた(その時、何か遠くの海に落ちた気がするが、特に気にはしなかった)のを確認すると、猫らしい身軽さでするりとレールを支える鉄塔を昇り、そのまま川を越えて向こう岸にたどり着くまでほんの数分。
そのまま暫くは折り返しのモノレールが来なかったため、結局駅のホームまで歩いてたどり着いたのだが。
……そこで、荷物の中身をぶちまけたまま、何故か背中から途方に暮れたような暗いオーラを放つ男が座っていた。
そっと足音を殺して背後に近づくが、何かに集中しているのかクロの気配に気づいた様子もない。
そこでまずは普通の猫のように接するべきか少し思案する。だが、はやての例を思い出し、ここは普通に声をかけるべきだと思い、息を軽く吸い込み

「おいオメー」
「のーのーのー!あれは不幸な事故で……ってあら?」

そう、クロが声をかけると、男がやたら大仰に驚いたゼスチャーを取って、目の前に二本足で立つ黒猫に不思議そうな視線を向けた。

「……ホームの猫は、二本足で立つうえに言葉も喋るのか…?」
「ンなわけねーだろ、このツンツンアタマ」

男の緊張感のかけらもない声と顔に、思わず悪態をつくクロ。
気がつけば男の纏っていた暗いオーラはどこかへと消え去ってしまっていた。

「そんなことより、まず教えろ。オメーはこのゲームに乗ってるのか?」
「いや、俺はこんなゲームには乗るつもりもないし、誰も殺すつもりはないよ」

こんな緩い顔の男が、ゲームに乗るわけはない、とは思いながらも、一応確認するクロに、男は一瞬で顔を引き締めそう答えた。

「それよりも……どうやらこのゲームの参加者ってことみたいだね。キミはどうなんだい?」

目ざとく、クロの首に光る首輪に気づいた男は、そうクロに問い返す。

「乗ってるなら、声をかける前にオメーの首をカッ切ってるぜ」
「は、はははははは……それは確かに」

その観察眼と切り返しの早さに、クロは内心で感心しながら、牙を見せて不敵に笑い、そう答える。
その答えを聞いた男は、困ったように鼻をかきながら笑うだけだった。
だが、これで確定したとクロは思った。この男もはやてと同じく、ゲームに乗る気がない参加者なのだと。

「OK、おたがい殺り合うつもりがないなら自己紹介だ。オイラはクロ。見ての通りのただのネコじゃねえ、サイボーグだ」
「俺はヴァッシュ。まあ強いて言うなら愛という陽炎を追い求める狩人ってところかな」

84 :黒猫とガンマン ◆t2vl.cEw/o :2007/09/29(土) 21:42:51 ID:dfsTw/0H

「…………………」
「イヤン、そんな冷たい目で見ないで」

ヴァッシュの自己紹介にクロが送った冷たい視線に、やたらクネクネしたオカマっぽいそぶりを見せたヴァッシュを見て、ああコイツバカなんだなとクロは更に冷たい視線を送る。
そのまま暫く続く沈黙に、ホームに一筋の冷たい風が吹き去っていった。

「と、ところでクロ、キミはこの状況について何か知ってるか?」
「いや、オイラはとくに何も知らないし、ワカるほどアタマもよくねえ。けど」

長い沈黙に、いたたまれなくなったヴァッシュは、冷や汗をかきながら、なんとか話題を変えようとし、クロも本題に移りやすいだろうとその話題に乗ることにし、肝心の用件に踏み出すことにした。

「オイラたちは仲間を集めてる。ただの仲良しこよしするための仲間じゃねえ。サイッコーにクソ度胸の据わった、このゲームから脱出しようってタフなヤツラをだ」

ニヤリと笑いながら、クロがそう切り出した瞬間、ヴァッシュの頬を涙が一筋流れた。

「うお、気持ちワリー!なんだよ急に泣き出しやがって!」
「あ、いやいやいやごめん。ははは、ちょっと嬉しくなっちゃったんだ」

思わず零れた涙を拭きながら、ヴァッシュは笑った。
自分以外にもゲームに乗らず、抵抗をしようとする人間がいる。そのことは何よりもヴァッシュの心を勇気付けさせ、奮わせた。

「で、どうするよ?ゲームに乗ってないなら、オイラ達の仲間になってこのゲームをぶっ壊さねえか?」
「いいよ、OK。それが誰も死なないための方法なら、なんだってやってやるさ」

そう言ってヴァッシュはクロに向かい手を伸ばし、自然にクロも手を伸ばし返し、そのまま硬く手を組み合い、お互いに仲間が一人増えたのだと確認しあった。
その後はお互いが知りうることの情報交換が始まった。クロからは、魔法を使うというはやてとその仲間、自分の知り合いや、旅をした異世界のこと。ヴァッシュからは砂の惑星と、死んだはずのウルフウッドという男が、何故か生き帰って居ること。
お互いがお互いの情報の突拍子のなさに驚きあい、また、この状況の異常さというものを、共有しあっていく。

「ところで、だ。ヴァッシュよ、何か武器になりそうなモンもってねーか?オイラの武器はコレしかねーんだけどよ」

そんなさなか、クロはそう言い、デイバッグから柄の部分だけを出した刀を軽く抜いて、錆び付いた刀身をヴァッシュに見せた。
あまり頼りになりそうにないヴァッシュの様子から、ヴァッシュが武器を持つより、自分が武器を持っていたほうが良いと考えたのだろう。


85 :黒猫とガンマン ◆t2vl.cEw/o :2007/09/29(土) 21:44:08 ID:dfsTw/0H

「ああ、それならコレを使うといいよ。俺はもう一つ銃が支給されてるから」

そう言ってヴァッシュが荷物の中から取り出し、クロちゃんに手渡されたのは、黒光りする大型の拳銃だった。

「お、カッコイイ銃じゃねえか!へへへ、サンキューなヴァッシュ!」

拳銃を受け取ったクロちゃんは、玩具を受け取った子供のように、ガンマンのポーズを決めていく。
一通りポーズを決め終わったところでクロは、ヴァッシュがデイパックに仕舞おうとしている銃が、銃とさえ呼べるのかも判らない奇妙な形状の銃なのに気づいた。

「……でもよぉ、いいのか?銃っても、そのヘンテコなヤツで?」
「ああいいのいいの、知り合いの使ってた銃なんだよ、コレ」

心なし心配そうに聞くクロに、ヴァッシュはそう言って、へらへらと笑う。
当然、ヴァッシュがスタンガンを選んだのは言った事だけが理由ではない。
ヴァッシュほどの腕前ならば、例え多少大口径の銃でも相手を殺さずに制圧することは出来るだろう。
だがヴァッシュはクロに渡した銃を使わなかった。何故ならその銃は、かつてナイヴズが開発した、彼らの秘められた力を解放する能力を持った銃だからだ。
もしその銃をもって、万が一にでも力を使ってしまうことを。ロストジュライのような悲劇を起こしてしまうことを、ヴァッシュは心のどこかで恐れていた。
その恐れから、ヴァッシュはスタンガンを持つことを選んだのだ。

「へっ、まあいいや。ヴァッシュが戦わなくても、オイラが片っ端からギッタンギッタンにしてやるぜ」
「あはははは、頼もしいなぁ。でも、殺しはダメだからね」
「ちっ、わかってるっての。はやてにも言われたからな。せいぜい半殺し止まりにしといてやるよ」

そんなやりとりをしながら、一匹と一人は、駅から離れて、はやてとの待ち合わせ場所へ向かい歩き始める。
並んで歩く小さな影と大きな影は、街灯の明かりの中から遠ざかり、やがて闇へと消えた。



これが、ランサーとエリオが駅に到着する、数分前の出来事である。




86 :黒猫とガンマン ◆t2vl.cEw/o :2007/09/29(土) 21:45:10 ID:dfsTw/0H

【F-5/モノレールの駅/一日目 黎明】
【クロ@サイボーグクロちゃん】
[状態]:良好 少しハイになっている。
[装備]:ナイヴズの銃@トライガン 残弾×6+予備弾30
[道具]:支給品一式 錆びた日本刀@機動武闘伝Gガンダム
[思考・状況]
1.はやてとの約束を守りつつ東回りに観覧車へ 。
2.はやてより先に観覧車にたどり着く。
3.あ〜、早く暴れてえ〜!
※クアットロを除く【魔法少女リリカルなのはStrikerS】の参加者の容姿と概要、及び時空管理局、なのは世界の魔法に関する(クロの理解の範疇での)知識を得ました。
※全身の武器は全て没収されています。
※参加時期は本編終了後。

【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@トライガン】
[状態]:良好 仲間に会えてちょっと感動
[装備]:ミリィのスタンガン 残弾8
[道具]:支給品一式
[思考・状況]基本:絶対に殺し合いを止めさせるし、誰も殺させない。
1.クロと一緒にゲームを止めるための仲間を探し、まずは東へ。
2.ナイヴズの銃は出来るだけ使いたくない。
3.ランサーが次に会ったときに怒ってたら、とりあえず謝り倒しながら逃げる。
※参加時期はナイヴズとの決着をつけ、メリル達の元へ帰った後。
※ある程度クロとの情報を共有しました。


ミリィのスタンガン
初速98kmで4.1kgのゴム弾を撃ち出す銃。4.1×8で弾丸だけでも33kg近いうえに銃身の重量も含めれば更に重い。
ミリィはこれを片手で軽々と取り回していたので、その怪力ぶりがうかがえる。

ナイヴズの銃
マイクロプラントが埋め込まれた、ヴァッシュとナイヴズのエンジェルアームを作動させるキーになる銃。
ヴァッシュの銃と同じく、大口径であり威力に優れると同時に、命中精度もかなりのものがある名銃と思われる。


87 :得意分野 ◆ga/ayzh9y. :2007/09/29(土) 21:47:06 ID:qsJAyT61
(さて……)

駅へと向かい歩を進めている最中、ヒューズは自分なりの考察を進めていた。
主催者を打ち倒し、このゲームをぶち壊す為には、絶対に乗り越えねばならぬ壁。
己の首に取り付けられている、この首輪についてであった。
先程は、いきなりスバルと遭遇したが故に考えを中断させてしまったが、
今は周囲に敵らしき者もいないし、スバルという仲間も出来た御蔭で、冷静に思考を働かせられる。

(まず……俺達の行動は、螺旋王って奴に殆ど把握されてるのは間違いねぇ。
奴のさっきの言葉が、何よりの証拠だ)


『私は優秀な個体、優秀な螺旋遺伝子を求めている。
これは言わばそのための実験――』


螺旋王は、このゲームを実験と言っていた。
自分達はモルモットであり、そして螺旋王は科学者といったところか。
ならば、実験の経過を見ずに、実験対象をほったらかしにする化学者が何処にいようか。
盗聴か盗撮のどちらか――もしかすると、両方かもしれない――は、確実にされている。
そして、それを行うに最も適しているであろう道具は……首輪。
この首輪には、少なくとも盗聴器は確実に仕掛けられているだろう。
自分の知る限り、こんな首輪に取り付けられるほど小さい盗聴器は知らない。
エドやロイ達が聞いたら、そんな馬鹿なと答えるだろう。
だが……スバルがいたという別世界には、その手の技術があっても不思議ではない。
実際問題、彼女が着けているリボルバー・ナックルには、機械関連には素人である自分から見ても分かるような、未知の技術が使われている。
盗聴器は確実に、この首輪に取り付けられている。
螺旋王は、それによって此方の状況を把握しているに違いない。
そうなると……迂闊な発言は、控えた方がいい。


『私に歯向かったり、実験に支障を来たす様な行動を取れば――』


先刻、螺旋王に歯向かった男は問答無用で爆殺された。
螺旋王本人も、自分の妨げになるものは殺すと断言している。
流石に、「螺旋王を倒す」なんて発言しただけでいきなり爆死なんて事はないだろう。
だが……具体的に、このゲームを壊す案を出したりした場合。
例えば、首輪の解除案について説明なんかしようものなら……即爆破に違いない。

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:48:39 ID:dfsTw/0H
 

89 :得意分野 ◆ga/ayzh9y. :2007/09/29(土) 21:49:56 ID:qsJAyT61
「……スバルちゃん、ちょっといいか?」
「はい、何ですか?」

足を止め、後ろにいるスバルへと話しかける。
自分と共に行動している以上、彼女には話を聞く権利がある。
ヒューズはデイパックからボールペンとメモ帳を取り出し、素早く文章を書き始めた。
ここで迂闊に口出しをされないよう、人差し指を唇の前で立てて、静かにするよう合図する。
螺旋王に悟られては、元も子もない。
少しばかりした後、ヒューズは自らの首輪を指差しながら、スバルにメモを手渡した。
カモフラージュ用の言葉も、勿論忘れてはいない。

「……悪い、気のせいだったみたいだ。」
『これから、重要な事に関しては全部筆談だ。
あの螺旋王って奴は、まず間違いなく俺達の会話を盗聴してやがる。』
「!?」

スバルはヒューズのメモを見て、驚きを隠せなかった。
ついつい声を出してしまいそうになるが、とっさに手で口を塞ぎ、言葉を引っ込める。
その後、ヒューズは自分がそう判断するに至った理由について、全て説明する。
スバルも、自分の筆記用具を取り出して彼に応答し始める。
ここで彼女は、「この首輪に盗聴器を取り付けられるか」と最初に質問された為、勿論出来ると答えた。
自分達のいる世界では、何てこと無い技術である。

『じゃあ……盗撮はされてないんですか?
実際、私達がこうやってても爆発しないし……』
『いや、それに関しちゃ断言できないな。
これが実験だっていうなら、音声だけで判断するってのは何か不自然だ。
生き残った優秀な奴の遺伝子が欲しいって言ってたが、それなら観戦がないのはおかしい。
どんな戦い方をするかとか、気にならない訳がないからな。』
『な、なるほど……』
『となるとだ……考えられるパターンは、三つある。』

盗撮が行われているのであれば、自分達はもう死んでいるかもしれない。
スバルのその考えは、もっともなものであった。
それは、ヒューズも分かっているが……だからといって、断言は出来ない。
現状、考えられる可能性が幾つかあるからだ。

『まず一つ目が、スバルちゃんの言うとおり盗撮が行われていないパターンだ。
ただ……さっき言ったとおりだが、これはあまりに不自然すぎる。
まずありえない。』
『じゃあ、他の二つのどちらかって言う事ですか?』
『ああ。
とりあえず、二つ目のパターンだが……これは、螺旋王が俺達を甘く見てるって事になる。
俺達がこうしているのを見ても尚、「自分に敵うものか」って余裕をこいてるってことだ。』
『つまり……泳がされてる事?』
『ああ……さっき見たとおり、あいつの強さはかなりのもんだ。
だが……これの可能性は、多分薄いだろうな。』

ヒューズは、第二の可能性もありえないだろうと考えていた。
実はこの考えには、大きな穴があるからだ。
そして、その穴を埋める鍵となるのは第三の可能性。

『一番ありえるであろう最後のパターンは、盗撮は限定的に行われてるって可能性だ。』
『限定的にって……どういうことですか?』
『スバルちゃん、さっき俺は何て書いた?』
「!!」

90 :得意分野 ◆ga/ayzh9y. :2007/09/29(土) 21:51:12 ID:qsJAyT61
先程書いたある単語を指差す。
それを見て、スバルも第三の可能性の意味に気づいた。
ヒューズの指の先――「観戦」の一文字が、全てを悟らせてくれた。
自分達の様に、ただこうして筆談を交わしているだけの者達を見ても、面白くも何とも無い。
実験の意味から考えても、まず間違いない。

『戦いをしている人達だけが、盗撮されているってことですか……?』
『そうだ……戦ってない奴を観た所で、得られる物なんかないからな。
戦闘が始まれば、こいつから何かしらの音が確実に拾われる。
それを合図に、盗撮を始める……戦闘をやってる奴だけ、限定的に盗撮するって事だ。
この考えでいけば、第二のパターンにあった穴を埋めることが出来る。』
『穴……ですか?』
『ああ……あれには、螺旋王自身が監視をやってなきゃいけないって前提がある。
そしてこの前提をクリアするのは、奴には不可能なんだ。』
『えっと……それってどういう事ですか?
だって、螺旋王がこのゲームの主催者だっていうなら、当然監視も……』
『人数が多すぎるんだよ。
名簿にも書いてあるけど、ゲームの参加者は82人だ……螺旋王一人で対処できる数じゃねぇ。
誰かに手伝ってでもしてもらわなきゃ、全員分の監視は無理だ。』
『あ……!!』

考えてみれば、余りに単純すぎる問題だった。
勿論、螺旋王自身は監視を行ってはいるのだろうが……彼一人で、全員分の面倒を見切れる筈がない。
協力者……仲間なり部下なりが、彼にはいる。
そう考えると、第二の可能性の穴を埋めることは簡単に出来た。
もしも盗撮を行っている者に、螺旋王とは違い小心者・臆病者の類がいるとしたらどうだろうか。
自分達の筆談を見ただけで、即爆破なんて事も十分ありえる。
ここで少しだけ問題になるのは、爆破の権限が螺旋王のみにあるのか、それとも監視者全員にあるのか。
ゲームの進行において最も大切な要素である首輪の爆破を、果たして部下に任せるだろうか。
後者ならば問題は何もない。
しかし前者の場合、この考えには少し無理が出てきてしまう。
部下から状況を報告された螺旋王が爆破するという形式ならば、全てを判断するのは螺旋王だ。
これでは、小心者も臆病者もない。
しかし……自分達は爆殺されていない。
やはり、常時の盗撮はないと見るべきだろうか。
それとも第二のパターンで述べたように、泳がされているか。
いや……さっきも述べたが、戦闘外の様子を見るメリットがあまり無い。
螺旋王は、それなりに頭の切れる人物のようだ。
無駄に労力を割く真似はしないだろう……常時の盗撮は、恐らく無い。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:52:07 ID:JDbfrFEL


92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 21:52:11 ID:dfsTw/0H
 

93 :得意分野 ◆ga/ayzh9y. :2007/09/29(土) 21:54:13 ID:qsJAyT61
常時の監視は盗聴だけ……盗撮は第三のパターンで述べたように、限定的に行われているという事になる。

『ヒューズさん、凄い!!
私なんか、全然考えつかなかったのに……』
『まあ、職業柄って奴かな。』

アメストリス軍屈指の切れ者であるヒューズ。
僅かな手がかりから、これ程までの考えを纏める事が出来た。
その頭脳には、スバルもただただ感心するしかなかった。

(もしかすると……とんでもない人の仲間になっちゃったかも?)



【F-3/道路付近/1日目深夜】
【チーム:前線局員とデスクワーク軍人】
[共通思考]1:殺し合いには乗らない。互いの仲間や殺し合いをしたくない者と合流、彼等を守る。
     2:首輪の解析・解除が可能な者を探す
     3:主催者の打倒・ゲームからの脱出
※首輪から、会話が盗聴されている可能性に気づきました。
※盗撮に関してはあくまで推測の域なので、確定ではありません。
※螺旋王には少なからず仲間・部下がいると考えています。

【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:健康
[装備]:リボルバー・ナックル(左手)@魔法少女リリカルなのはStrikerS(カートリッジ6/6)
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム不明(本人確認済み)、予備カートリッジ数12発
[思考]:
基本:殺し合いには乗らない。仲間や殺し合いをしたくない者を守る。ヒューズと行動。
1:ヒューズさんって頭良い……
2:共通思考1と2の達成の為、人が集まりそうな駅を目指す

【マース・ヒューズ@鋼の錬金術師】
[状態]:健康
[装備]:S&W M38(弾数5/5)
[道具]:支給品一式、ロイの発火布の手袋@鋼の錬金術師、S&W M38の予備弾数20発
[思考]:
基本:殺し合いには乗らない。スバルと行動。
1:首輪に関する考察を続ける
2:共通思考1と2の達成の為、人が集まりそうな駅を目指す

94 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:19:17 ID:KUomEtCd
このバカ無茶やった上に味方撃ってどうすんだ、そう叱られたのは、あれは忘れもしないホテルの護衛任務のときだった。
そのときの私は隊の中で唯一特別な能力を持たない自分を卑下し、焦っていた。
そして、このままでは隊にいられなくなると、半ば本気で考えた私は、自分の実力を示そうと実戦中に無茶をやった。
その結果、流れ弾の一つがあわや味方を直撃、という事態になった。

撃たれた同僚のスバルは自分は大丈夫だったからいいと言ってくれたのだが、
もちろんそれで済むはずもなくヴィータ副隊長にはその場でこっぴどく怒られた。
高町教導官は優しく諭してくれたのだけど、
馬鹿だった私は結局その後もう一度同じような失敗をするまで、何がいけなかったのかに気付くことができなかった。
それからはさすがの私も間違いに気付いた。
まず、自分達は一つのチームであること。
そしてチームのメンバ−にはそれぞれ果たすべき役割があるということだ。
チームの頭脳としての的確な状況判断と後方支援、さらにはスタンドアロンでの射撃戦もこなす。
それが私の役割だと分かったのだ。

その後は、それなりにきちんとやれていたように思う。
ミッド地上本部襲撃事件などイレギュラーな事態もあったが、私は以前のように一人で突っ走ろうとせず、
仲間と協力してそのときの自分にできる精一杯のことをやろうとしていた。
その考えは機動六課全員に共通するものだったに違いない。
最終的にJS事件を解決に導けたのも、隊のみんなが各々の役割を忠実に果たしたからだと思っている。
チームワークとは結局、個人がそれぞれの役割を果たしきったときに、結果として生まれるものなのだろう。
ならばチームワークというのはスタンドプレーの集合体でしかなく、
個人はどのような状況であれ、自分の役割を正しく認識し遂行するのが第一、ということになる。



95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:21:14 ID:dfsTw/0H
 

96 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:22:30 ID:KUomEtCd

それは、たとえチームがばらばらになった状況であったとしても変わらないはずだった。
名簿で仲間の存在は確認していたのだから、私は彼女達と合流を目指すなり、情報の収集に努めるなり、自分で何かしら考え行動を起こすべきではなかったのか。
いや、なかったのかどころではない。当然そうするべきだったのだ。
たとえこの場にいるのが自分一人だけだったとしても、これだけの規模の次元犯罪に巻き込まれて何もしないなどというのは、機動六課以前に時空管理局の職員として、決して許されることではない。

ところがさっきまでの私といったらなんだ。
状況を把握しようともせずただ恐い恐いと、犬のように震えていただけではないか。
六課としての役割を完全に放棄し、以前と同じく誤った行動をとってしまっている。
チームワークも何もあったものではない。
人間は失敗から学ぶ生き物であるとの言葉をよく耳にする。
それは逆に、失敗から学んでこそ人間たり得るということでもあるだろう。
なるほど、過去の経験を生かせず同じ失敗を繰り返す私は、真実犬と呼ばれても仕方ないのかもしれない。
ああ、キャロはこんな私に殺されたんだ。
ひどく可哀想に思えた。


97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:24:00 ID:dfsTw/0H
 

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:24:28 ID:LrQXMS1F


99 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:25:21 ID:KUomEtCd


私は走る気力も無くし、夢遊病者みたいにぼんやりと、廃墟同然に静まり返った街の中を歩いていた。
どこをどう走ったのかは覚えていない。
たださっきよりは空がうす明るくなっているところを見ると、それなりの時間がたってはいるのだろう。
体に付着したキャロの血は、とっくに乾いている。
だが、衣服の奥底に染み込んだそれは、湿り気を帯びていたときよりも一層べっとりと全身にとまとわり付いてくるように感じられた。

キャロは良い子だった。隊の仲間としても。友人としても。
生まれ付き竜召喚などというレアスキルを持ち、それによって辛い経験を数多くしてきたにも関わらず、明るさと優しさを失っていなかった。
最初はそれでもぎこちなかったものの、寝食を共にし、任務をこなしていく内に私達の仲はより深くなっていった。
スバルなんかはかなりの可愛がりようで、シャワーのときには髪を洗ってあげていたほどだ。

私はさすがにそこまではしなかったが、年長者として色々と気に掛けていた。
あるとき六課に休課が出た。キャロはエリオと二人で遊びにでかけた。
私はスバルと一緒に街を回っていたのだが、合い間に通信で二人の様子を伺ってみた。
シャーリーさんの作ったプランの意味も分からずそのまま従う二人の姿は微笑ましく、
その健全さは逆にこちらが照れる思いだった。
六課解散後は、元いた辺境自然保護隊に復帰すると言っていた。エリオもそこへの転属を希望しているという。
二人ならきっとそこでも良いコンビになっていただろう。

死んでしまったのだが。私の手で。

右手の血は取れそうにない。


100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:25:47 ID:XhwLiHcc
 

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:26:11 ID:KZpC5T0H
 

102 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:26:44 ID:KUomEtCd


「うごか、ないで」
シアターらしき建物から出てきた男に向かって、私は銃を向けた。
いきなり銃を向けなくても良かったのかもしれないが、相手が凶悪な人物であった場合今の私では対処しきる自信がなかった。
ただ、そのときの私がそのような冷静な判断の下で行動できていたとは考えづらいように思う。
自分以外の人間に出会ったことが無性に恐くなってなんとなく銃を向けた、というのが正直なところかもしれない。
男は静かにデイパックを地面に置いて両手を頭の後ろに組んだ。

「あ、あなたは、この」
声がでない。
「俺はこんな殺し合いなんかに乗っちゃあいない。ついでにいっておくが、そんなに震えてたんじゃこの距離でも弾は当たらんぞ」
私の両手は、銃を構えたときからかたかたと震えていた。
「俺はジェット・ブラック。何があったかは知らないが、お前さんが戦う気がねぇっていうなら、その銃を下ろしてくれ」
腕が震える。止めようと力を込めたら、震えはさらに大きくなった。
「おい、どうした?」
こちらの尋常でない様子に気付いたのか、男が声を出す。
それはそうだろう。だって私の腕は壊れたオモチャみたいに震え、銃には威圧感なんてまるで無くなっている。
腕の震えは意識すればするほど大きくなり、両足にも感染したそれは最早自分の意志ではどうにもならないもので。


103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:27:29 ID:JDbfrFEL


104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:28:30 ID:JDbfrFEL


105 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:28:42 ID:KUomEtCd

そこで私は男に押し倒された。
「落ち着けっ!暴発するぞ!」
私の銃を掴んで叫ぶ。
私はその顔を、それこそ馬鹿みたいにぼうっと見つめていた。
「とにかく、手を放せ」
男が私から銃をむしりとろうとし、私は反射的にそれに抵抗する。
そのときの私の暴れ様は滑稽な程で、いつ弾が発射されてもおかしく無かったはずなのだが、男の銃の掴み方にコツがあるのかそうはならなかった。
「完全なパニックか。くそっ」
男の力が増し、私は銃を奪われそうになる。
必死で抵抗した。
やめて、それが無いと私、何もできなくて、隊にもいられなくなって、
証明しないと、だって私は、その銃は。
キャロを殺した銃だから。
「いやぁ!」
私はひっくり返った声で叫ぶと銃を振り捨てた。
さっきまで後生大事に持っていた銃が、急に、とんでもなくおぞましい物のように感じられた。
私の手を離れた銃は、そのまま男の手に握られた。
「こいつは俺が預かる。まるっきりの素人って訳でもねぇようだが、今のお前さんが扱うには危険すぎる」
男が宣言するように告げる。
しかし、その言葉の意味を私はほとんど理解していなかった。



106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:29:34 ID:dfsTw/0H
 

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:29:35 ID:JDbfrFEL
ごめんなさいsage忘れました。

108 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:30:12 ID:KUomEtCd

瞳孔の開ききった目で男の掲げる銃を見つめる。
私の銃。

歯ががちがち鳴る。
キャロを殺した銃。

涙が頬を伝わり落ちる。
キャロを殺した私の銃。

血塗れの手を見る。
虚ろなキャロの顔。

嗚咽がこみ上げてくる。
優しく笑うキャロの顔。

私は絶叫した。
そのときから、私は銃が持てなくなった。


109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 22:31:15 ID:dfsTw/0H
 

110 :業苦 ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:31:47 ID:KUomEtCd
【C-5 映画館 一日目 黎明】
【ジェット・ブラック@カウボーイビバップ】
[状態]:健康
[装備]:コルトガバメント(残弾6発)
[道具]:支給品一式(ランダムアイテム0〜1つ 本人確認済み)
    テッカマンブレードのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード
    アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION
[思考] 基本: 情報を集め、この場から脱出する
0:目の前の少女に対処
 1:種々の情報を得るため、図書館or博物館or警察署に向かう
 2:スパイクとエドが心配
 3:初対面の人間には用心する・・・ってもさすがにこいつは
※テッカマンのことをパワードスーツだと思い込んでいます


【C-5 映画館 一日目 黎明】
【ティアナ・ランスター@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:自失 血まみれ 銃器にトラウマ
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]0:キャロ…
※参戦時期はゆりかご事件で戦闘機人三人と戦って以降のどこかです


111 : ◆10fcvoEbko :2007/09/29(土) 22:33:34 ID:KUomEtCd
以上で投下終了です。
支援ありがとうございました。

112 :没OP案:2007/09/29(土) 22:49:42 ID:bUEW/eZC
 闇が広がっている。
 漆黒の闇だ。

 俺は闇が好きだ。
 闇は、自分を、自分の過去を、自分の宿命を、全て飲み込んでくれる。
 闇の中に生きる俺に、闇だけが俺に安息を提供してくれた。

 俺は、まどろみの中、夢と現の境を漂っているのだと思っていた。
 その声を聞くまでは。

「そこに居るのかい、兄さん」
「……シンヤか」
 朦朧としていた意識が、急激に覚醒する。


 徐々に目が慣れてくると、周囲の様子がおぼろげに浮かび上がってくる。
 どうやら、此処は広い部屋の中のようだ。
 そして、この場には俺とシンヤ――テッカマンブレードとテッカマンエビルの他にも、多数の人間が居る様だった。
 最初は衣擦れの音と呼吸音が、そして段々と人の声――不安げな会話音が場を満たす。
 遠くでなにやら怒鳴り散らす声も聞こえるようだ。どうやらここは相当に広い空間のようだ。
 だが、それ以上は分からない。
 それらのことに気を裂く余裕は、俺には無かった。
 最も危険で最も重大な存在は、既に俺の目の前に立っているのだから。
「コレは何だ? いつの間に俺を連れてきた? これもお前達ラダムの仕業か?」
「フフ、僕達にこんな真似が出来るのならば、とっくの昔に実行に移しているさ。兄さんを殺すためにね……」
 その言葉には妙な説得力があった。
 だが、ラダムの仕業で無いならば、一体これは……!?

 そう思った、次の瞬間だった。

 突然、目も眩むほどの光がその場を満たした。
 地面が、円柱状のその部屋の壁が眩い光を放っている。渦巻きのような模様で……
「こ……これは!?」
「兄さん、あそこだ!」
 シンヤが示すその先には……一つの椅子が、それも玉座と呼ぶべき大層な代物聳え立っていた。
 そこに鎮座する一人の男を誇示するかのように。


「ようこそ諸君。初対面のものもそうでないものも居るようだが、一応名乗っておこう。
わが名は、螺旋王ロージェノム。覚えたければ覚えておくが良い」
 男は低い、威圧感の溢れる声でそう名乗った。

「螺旋王? ロージェノム……?」
「何者だ……?」
 ざわざわと、場が乱れる。それと同時に、殺気が周囲から溢れ出した。
 どうやらこの場に居る人間の中には、血の気の多い者が多いようだ。
 しかし、当の螺旋王は、全く動じる素振りも無く、言葉を紡いでゆく。

「だが、名前などどうでも良い事だ。大切なことは別にある。
よく聞くがいい。
重要な事は、お前たちは今から全員で、最後の一人になるまで殺し合うこと。
そして、その一人以外は、全員死ぬ、ということだけだ」

113 :没OP案:2007/09/29(土) 22:51:20 ID:bUEW/eZC
「!?」
 意味不明で不穏な、だが有無を言わせぬその宣言が部屋中に木霊する。
 周囲の混乱がピークに達してゆく。
 そしてその混乱をさらに助長するかのように、螺旋王の言葉は続く。
「私は優秀な個体、優秀な螺旋遺伝子を求めている。
これは言わばそのための実験。お前達は、それを見定める上でのモルモットだ。
手段は問わん。貴様らの中から、最も優秀な一人を選び出せ。
そう、命を懸けてな……」

「そこまでにしておくんだな、思い上がった虫ケラめ!」
 突如、何物かの声が響いた。
 いや、俺はこの声を知っている。この声は――
「お前は――モトロフ!!」
 そう、ラダムのテッカマンにして指揮官。
 憎むべき俺の宿敵の一人、テッカマンランス・モトロフだ。
「ほう、貴様も居たのか、出来損ないのブレード。
好都合だ。貴様もあの世に送ってやろう……この虫ケラの次にな……!」
 そう言うと共に、モトロフはロージェノムの元へと向かう。
 他の人間達も、モトロフに続かんとばかりにいきり立っている者が多数居るようだ。
 早くもロージェノムとやらの計画は破綻しかかっているかに見えた。
 だが……

「ふむ、異星生命体に改造されし螺旋生命体か。
しかしサンプルは既に2体居る。
このまま一参加者の目に余る行動を見過ごすのも実験の妨げになるな……」
 当の螺旋王は、さも当然とばかりに落ち着き払っている。
 さながら。これも計算の内と言わんばかりに。
「まあよかろう。特別に貴様はこの螺旋王ロージェノムが相手をしてやろう。かかってくるが良い。
ああ、そういえば貴様達はコレが無ければ話にならんのだったな? そら、くれてやる」
 そう言うと、ロージェノムはモトロフにあるものを投げよこした。

 この光煌く結晶は……テッククリスタル!
 そう、この螺旋王とやらは、わざわざ没収していたテッカマンにとっての核とも言える存在を、敢えてその持ち主へと返したのだ。
 そして、ゆっくりと立ち上がるロージェノムの仕草は、面倒な仕事に望むかのようにすら見える。
 絶対的な優位を確信した者の見せる、余裕だった。
 そして、それがモトロフの苛立ちを臨界点に押し上げる。

「……言いたいことはそれだけか? 
良いだろう! 宇宙の塵となって自らの過ちを悔い改めるが良い!! テーック、セッターーー!!」
 次の瞬間、完全に臨戦態勢となったテッカマンランスが、ロージェノムへ向かって突進する。
「死ねぇ――――ッ!!」
 そして、激しい衝撃音が室内を轟く。

 しかし――
「ちぃッ! バリアかッ!!」
 ランスの攻撃は、ロージェノムの目前で、淡い緑の壁によって遮られ、届かない。
「螺旋力を利用したバリアーだ。その程度の攻撃では私には指一本触れられんぞ?」
「ほざけッ、ならばコレでどうだッ!!!」
 そういうや否や、ランスのプロテクターが開き……不味いッ!!
「危ないッ!! 全員伏せろ―――ッ!!」

「ボルテッカァァァ―――――ッ!!!」

114 :没OP案:2007/09/29(土) 22:52:49 ID:bUEW/eZC
 ランスの絶叫と共に、凄まじいまでの爆音と衝撃が室内に充満する。
 砕けた床や壁の破片が、もうもうと立ち込める。
「クッ、これでは他の人間に被害が……!」
「いや、そうでもないみたいだよ兄さん」
「何!?」
 シンヤに言われて改めて周りを窺う。
 確かに、凄まじい衝撃の割には、周囲の人間は皆無事……それも、無傷に近いようだ。
「馬鹿な……あの爆発に巻き込まれていながら……!?」
「それだけ、あのバリアが高性能ということなんじゃないかな?」
「……では、まさか……!」

 土煙が晴れてゆく。それと共に、ランスの姿が浮かび上がる。
「フッ……如何に強固なバリアと言えども、この至近距離からボルテッカを食らえば……」
 ランスの周囲は、ボルテッカの軌跡が綺麗に抉り取られているようだった。
 そして、その地面を抉る傷跡の先には……
「……何ッ!?」
 螺旋王ロージェノムが、そこに居た。
 先ほどと寸分たがわぬ、傷一つ無い姿で。
「この程度とはな。片腹痛いわッ!!」
「バカな――ぐはァッ!」
 嗚咽と同時に、鈍い炸裂音が弾ける。
 そして次の瞬間には、ランスの体は遥か後方の壁中へとめり込んでいた。
 ロージェノムの一撃……そう、唯一撃の正拳が、ランスを弾き飛ばしたのだ。

「見ての通りだ。お前たちが足掻いたところで我が螺旋力の前では無力そのもの。
そして――もう一つ、首輪についても説明しておいてやろう。貴様たちの首についているそれだ」
「――!」
 言われて始めて気付くほどに、その首輪は違和感なく、まるでそれが当然かのように、シンヤの首にも、俺自身の首にも嵌っていた。
 一体、いつの間に嵌められたのか?
「その首輪には、特殊な反物質――爆薬が詰まっている。先ほどの男のように私に歯向かったり、実験に支障を来たす様な行動を取れば――」
 その刹那。

 壁にめり込むランスの体――その首が、閃光と共に爆発した。

「こうなる。
まあ、爆発自体は内向的なものだから他への影響は少ないが、本人は確実に生命活動を停止するだろうな。
それと、実験の円滑な進行の為に、禁止区域に侵入してもこの首輪は爆発する。肝に銘じておくことだ」

 その時には、もう既にロージェノムの声だけが、その場を支配していた。
 爆煙の中に残ったランス――モトロフの変わり果てた姿が、そうさせていたのだ。
「貴様らの中には、先ほどの男のように私に挑みたいものも居るだろうが……生憎と、貴様ら全員を相手にしていては実験にならん。
まあ、最後の一人に残ったならば、また私が直々に相手をしてやろう。爆弾だのバリアだのの小道具を抜きにな。
それだけではない。栄誉ある最後の一人は、私にとっても貴重な個体だ。
その者が望むことを何でも叶えてやることにする。億万長者にでも不老不死にでも、なんにでもしてやろう。
その栄冠を得るために、殺し合え。死力を尽くしてな!」


 その場の人々は、怒りとも、悲しみとも、諦めともつかない混沌とした感情で沸きあがっていた。
 だが、目の前の男――シンヤの感情は、その中でも一際異質で、その向けられる先も異なっていた。

「望みを叶える……? フフ、あの男は何を言っているのやら。僕の望みは、もう殆ど適ったも同然なのにね。
兄さんと命を賭けて戦える、このステージを用意してくれただけで僕はもう満足さ。
さあ、兄さん。始めようか?
僕が必ず兄さんを殺してあげるよ……」

 目も眩むような闇が、その空間を侵食してゆく。
 ドス黒い、憎しみという忌むべき闇が……

115 :没OP案:2007/09/29(土) 23:05:38 ID:bUEW/eZC
静かな部屋だった。何もなく、ただ広がるばかりの部屋。まだ何もない部屋。
そう―――『まだ』何もない部屋。

カツン―――

ところどころ闇の残るほの暗い部屋に、杖を突く音が響く。
その音と共に、何もない空間から、白い光がいくつも現れた。その総数は―――82。
それは、この場に集められた生贄の数を示している。
白い光は、徐々に大きくなり……2mを超えたところでパチンと泡のように音を立てて割れた。
この空間に、音が生まれた。何も、誰もいなかった空間は人で満たされ、彼らの発する声や熱により、変化が生まれる。
あるものは、自らの知り合いを探して駆け寄り、あるものは自らの体を確かめるように己をさすり、
あるものは、当然のこの状況に慌てふためき、あるものは冷静の己の周囲に気を払った。
しかし、その場に集められたものはほぼ全員――ここで2度目の誕生を経験したものを除いて――何も分かっていなかった。
何故、こんなところに自分がいるのか?ここはどこか?首につけられているものは一体?
せいぜい分かるのは――照明が少ないせいか、この部屋が薄暗いこと。リノリウムのような建材で床ができていること。
壁が人工物とはかけ離れた、まるで何かの生命体の内壁のような……不気味な紋様の緑色の壁ということだ。

「聞け……矮小なる人間どもよ……」

唐突だった。天からの声とでも言うように、その場にいる人間たちの意思を無視し、これが流れ始める。
周囲の壁より反響し、さもあらゆる方向から声が聞こえているように聞こえた。

「わが名はテッカマンオメガ……地球制圧用テッカマンの長……」

最も奥の、まるで祭壇のように一段高くなった場所の壁が突然渦を巻き―――巨大な異形が形を成した。
10mはある巨躯に、甲虫のような非金属の光沢を帯びた薄紫色の鎧を纏い、手にはその体躯に合わせたサイズの杖を持っていた。

「今からお前たちは……最後の一人になるまで殺しあってもらう!」

ここに、場の混乱とざわめきは最骨頂に達した。
テッカマンオメガと呼ばれた存在は、更に言葉を紡ぐ。

「ありとあらゆる方法を使い、生き残れ。
 最後まで――『人としての』最期まで生き残ったものにのみ、元の世界に返る権利と、あらゆるしがらみから解き放つ力を与えようッ!
 適者生存という言葉ある通り、弱肉強食の世界で生き残ったものこそがより強力な……完全なテッカマンにふさわしい!」

圧倒的な威圧感と存在感を放ちながら、オメガは宣言した。

116 :没OP案:2007/09/29(土) 23:06:35 ID:bUEW/eZC
ルールは単純。最後まで生き残ることこそが勝利。各人には、戦うための牙が与えられる。
よいものもあれば、悪いものもある。特定の誰かにしか意味のないものもある。一見、ハズレに見えてよいものもある……ということ。
食料は最初に渡されるが、会場内にもあるということ。会場からの脱出は不可能だということ。
禁止エリアがあること。今、首につけられている首輪は管理のためのものだということ。


――以上だ、ゲームのルールは単純だろう、会場への転送は―――」

「待てッ!」

一通りの説明を終えて、オメガの言葉に口を挟むものがいた。
「これはなんの冗談だ、オメガ様……いやオメガ!より完全なテッカマンだと!?我々以上の完全体など存在しない、違ったか!?」
そう――我こそは完全なテッカマンと信じて疑わぬ、参謀型テッカマン――テッカマンランスことモロトフだ。
「ランス……それは間違っていたと、自らの身を持って知ったのではなかったか?一度は砕けたその身、最後に何を見た?」
う、と低い声でランスがうなる。そう、彼の脳裏に焼きついているのは、ブラスター化したブレードの姿――。
「お前は、テッカマンとして非常に不完全だ。故に――今回の『選別』の材料として用意した」
「黙れッ!言わせておけば……材料だとッ!捨て駒か、噛ませ犬のつもりかッ!」
ランスが、懐から幾何学系の形をしたクリスタルを取り出した。
   「テックセッタァー!」
その声と共に、人間だった姿が、黄色い鎧に身を包んだ姿に変わる。
「これもいい機会か……」
突然壁より現れた触手が、格子状の網の壁へと変わり、ランスに続いてオメガと走り出そうとした参加者を阻んだ。
参加者が破壊しても、あっという間に再生し、また道を阻む。
策の中には、オメガとランスのみ。1対1の形だ。
一息に、距離を詰めると、テックランサーを振り下ろした。しかし、オメガの姿は一瞬揺らいだあと、ランスの後ろに逆に回る。
軽くオメガが腕を振るだけで、ランスの腹に腕が食い込み、木っ端の吹き飛んだ。
ただひたすら、常人では目で追うことすら難しい速度で攻撃を仕掛けるランスと、それを子供のようにあしらうオメガ。
ランスからすれば必死のそれは……オメガからすればただ自分の力を誇示し、逆らう意思を奪うための……
殺し合いを促進させるためのデモンストレーションでしかなかった。
「おのれ、おのれッ!」
胸のアーマーが展開され、3つの赤い球体が露出する。同時に、ランスはオメガにしがみ付いた。
「ボルテッカァァァ―――――ッ!!!」
ランスがついに、伝家の宝刀――ボルテッカを放つ。

「フッ……如何に指令型と言えども、この至近距離からボルテッカを食らえば――――」



                                                 ――――何ッ!?」

マントをばさりとひるがえし、赤い光の中から現れたのは――傷を負ったとはいえ、五体満足なオメガの姿。

「悪くない破壊力だ……しかし―――足りん。それに、余興はここまでだ」

そう言うと、オメガが指を鳴らす。

ピ―――とけたたましい警告音が鳴り響く。そして―――ランスの首が、突然千切れ飛んだ。

117 :没OP案:2007/09/29(土) 23:07:47 ID:bUEW/eZC
「最後のルールを忘れていた。こちらの規定したルールを破ったとき――お前たちの首につけられた首輪が爆発するようになっている」

「ケンゴ兄さん……いやオメガ貴様ァァァァアアアア!!」

格子越しに、顔に傷を持つ青年が叫ぶ。
しかし、オメガはその声を無視した。

「…………以上だ。転送を開始する」
集まった生贄たちが、また光に包まれていく。彼らが運ばれる先は、修羅か地獄か――パンドラの箱か。

誰にも分からない。





とりあえず、家かえってやる気でたんで一時間ばかりで書いてみた。どうだろうか?
しばらく書いてないんで腕錆びてるかも……

118 :没OP案:2007/09/29(土) 23:09:09 ID:bUEW/eZC
依頼により張りました

119 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:36:17 ID:J4ObJL8g
かつて人は、物事を伝えるために口伝を用いるしかなかった。
だが当然のように人から人、その人からまた別の人へと1つのことが伝わっていくにつれ、
やがて情報は今で言う伝言ゲームのように誰の悪意を一切受けることなく、自然と元ある形を歪ませていく。
このままでは間違った情報が蔓延してしまうことになると、当時の人々は頭を悩ませた。
そこで発明されたのが、本である。
様々な知識を正確に伝えるものとして歴史上他に類のないほど画期的な発明だったといえるこれは、
古代インカ帝国の石版を起源とし、中国における竹札、メソポタミアにおける粘土板文書、古代エジプトにおけるパピルス書物という風に
全世界に爆発的に広まっていった。
仮に世界中全ての本を読みつくすことが可能であれば、恐らくその人間は神と並べるほどの全知を有するであろう。
それどころかもしも運命的な本と出会えたならば、それまで自分が世界と信じてきたものの殻を一瞬で突き破り、新たな地平を見渡すことすらできる。
本とは世界。世界とは宇宙。宇宙とは全て。全てとは人。
嗚呼、神様。この世に本と、そして私をお作りくださって本当にありがとうございます。

「…………で?」

何やらどこぞの危ない宗教家のように語りだした眼前の女を、スパイクは冷めた視線で眺めていた。
工業区の波打ち際。コンクリートと海の段差はざっと見て2メートル前後か。
間違って足でも踏み外して落ちようものなら、少なくともここらへんでは二度と地上に上がってこれないだろう。
なのでスパイクは、海を背にして多少離れた位置にあぐらで座り込んでいた。
右手には相変わらず最初に支給された道具の1つであるやけに分厚い本を持っている。
昔の連中にとって画期的な発明だろうが至高の文化的財産だろうが、彼にとっては少なくともこの本は
せいぜい角で殴れば少しは武器になるくらいのただのゴミという認識でしかない。
それこそ古本屋に売るしか価値がない。
ただ、そんなゴミを意地で渡そうとしないというのもまた滑稽な話ではあるのだが……

ともあれ、まだ辺りは暗いというのにそこだけ天から光が舞い降りて輝いているように見える女……読子・リードマンは
先刻まで胸のあたりで指を絡めて明後日の方向を向きながら陶酔していたが、スパイクがそう半分投げやりな言葉をかけると
くるっとその長い黒髪を翻してこちらに向き直り、まったく邪気のない笑顔で要点を告げた。

「というわけでその○極○彦先生の本、読ませてくださいっ」
「なにが『というわけで』だ!? 前後関係まったくわかんねえよ!」

思わず体を前に乗り出して怒鳴り返す。
だが本人は特にその勢いに怯んだ様子もなく、形の良い眉を八の字に曲げつつ両手で黒縁メガネの端を押さえると
どこか舌ったらずな口調で先ほどの論調について解説し始めた。

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:36:59 ID:3IJos3YR
 

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:37:13 ID:JDbfrFEL
 

122 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:37:29 ID:J4ObJL8g
「えー? ですから私が言いたいのは本というものは素晴らしきものであって、読むことに価値があるっていうか読ませてくださいっていうかむしろ読ませろっていうか……」
「ダメだ。何度も言うが、これは俺のモンだ」
「そんなケチなこと言わなくてもいいじゃないですかぁ……」

大きな愛嬌のある瞳を涙で潤ませている。大抵の男ならここで思わず胸打たれるところだろう。
だが色々とスレきった半生を送ってきたスパイクには、女の涙は通用しない……ある程度までならば。
半泣きになっている彼女から顔を背けると、小さく舌打ちして毒づく。

「ちっ、これだからガキは嫌いなんだよ」

ガキという人種はスパイクの嫌いなものベスト3にランクインしている。
言うこと聞かないわ、無邪気に邪悪なことをやってのけるわ、すぐ泣くわ。まったくもってこちらとしてはいい迷惑でしかない。
ちなみにベスト3の他の2つは蓮っ葉な女とケダモノだ。
……その割に彼は普段ビバップ号にてそれら全てと同居生活を送っているのだが、それはまた別の話。
読子はなおも涙ぐんでいたが、スパイクのその誰に聞かせるつもりでもなかった言葉を耳ざとく聞き取ると、
不思議そうな顔をして彼の前に座り込んできた。そしてその顔を覗き込むように凝視してくる。
彼は思わずたじろぎ、少しだけ後ろに後ずさる。

「な、なんだよ」
「いえ……ただ私もう30歳なんですが、それで子供っていうのならあなた実は相当お年を召してらっしゃるんですねえ」

一見皮肉とも取れる言葉。だが彼女は真顔で……混じりっ気なしの真顔でそう言ってのけた。
その言葉の意味するところを理解するため、スパイクは数秒の時間を要することになる。
……やがて。

「30……ってアンタ俺より年上!? その面でか!?」

スパイクは目を見開いて彼女の顔を見る。それに驚いた様子で、今度は読子が少し後ろに後ずさった。
30歳。自分よりも3つ年上。
この女、どう見ても10代後半かハタチそこそこだと思っていた。
トーヨー人というものは見た目よりずっと若いとはよく聞くが、これほどまでに顕著な例は見たことがない。
そういえばトーヨーに出没するセンニンとかいうのは数千年も同じ姿で生き続けるものらしいとジェットあたりが言ってたような……
対して自分が妖怪か何かの類だと疑われているとも知らず、読子はまた両手でメガネの位置を直すと笑顔で口を開いてきた。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:37:40 ID:KUomEtCd
 

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:38:24 ID:3IJos3YR
 

125 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:38:29 ID:J4ObJL8g
「そういえば、自己紹介がまだでしたよね。私、読子・リードマンといいます。今は……無職です」
「……無職、ねえ」

多少落ち着きを取り戻すと……30という年齢に関しては多少疑いを持ちつつも……
相手に気づかれない程度にスパイクは読子をじろりと観察する。
無職。道理でこんな野暮ったい服を着ているはずだ。曲がりなりにも女なら、少しは見た目に気をつかったらどうなんだ。
髪は寝癖がついてボサボサだし、微妙に埃でまみれているようにも見えるし……
……………………。

「アンタ……リードマンだっけか? 言っちゃ悪いが、ちゃんと風呂入ってるか?」
「え? ああはい。ナンシーさんもいますし、ちゃんと毎日入ってますよ。
 あ、でもここ3日くらいは引きこもってずっと本読んでたから……」
「…………」

あまり考えないほうがいいのかもしれない。
さりげなく本に伸ばそうとしていた彼女の手を払いのけると、スパイクもまた簡単に自己紹介をする。

「俺はスパイク・スピーゲル。賞金稼ぎをやってる」
「スパイクさんですか。かっこいいお名前ですねえ」
「そりゃどうも」

両の手のひらを合わせてわけのわからない褒め方をしてくる読子を適当に、本を狙おうと死角から伸ばしてきた彼女の左足と共にあしらう。

「それはともかくリードマン……アンタ、ここがどこかわかるか? 俺にはどうも見覚えがない場所なんだが」
「すみません私にもわかりません……いつものように本読みながら寝てたら、いつのまにかこんなところに来てまして」

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:39:01 ID:JDbfrFEL
 

127 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:39:31 ID:J4ObJL8g
目の前のこのリードマンとかいう女も、気づいたらここにいたらしい。
力づくで本を奪おうと、自分を押し倒して馬乗りの体勢になってきた彼女の両手を抑えながらスパイクは分析する。
あの時のヒーロー戦隊ごっこみたいなのは夢じゃなかったとしても、ならば何故このようなわけの分からない状況に陥っている?
何かのゲームの一環だというのならまだなんとか納得のしようがあるが、
だがそれにしたって強制的に、かつ気づかない内に一瞬で妙なところへ飛ばされたとあってはどうにも腑が落ちない。
あの禿オヤジの話していたことをもうちょい真面目に聞いておくべきだったと、今更ながらに少しだけ後悔する。

まあいずれにせよ、いつまでもここにいる義理はない。とっとと帰って相棒の作る不味い飯でも食べるに限る。
そう決めると、本を掴む右手の指を懸命にこじ開けようとしている読子を押し戻して立ち上がる。
「あ、本〜」などとわめいてくるがその声は当然無視する。

「ったく本、本ってうるっせえなあ。アンタずっとそればっかだけど、帰りたくねえのかよ」

なおも右腕にナマケモノがごとくしがみついてきて
いい感じの重みを自分に与えてくれる女を呆れた目で見つつ、問いかけとも愚痴ともつかぬことをこぼす。
すると彼女はキョトンと首をかしげ、即座に首を横に振ってきた。
……中身が耳あたりからこぼれてくるんじゃなかろうかと他人事ながら心配してしまうほどに。

「そんなわけないじゃないですかスパイクさん。
私、もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっとも〜っとも〜っとも〜〜〜〜〜〜っと!
たっくさん色んな本を読みたいんですから。なんとしてでも帰らないと!
……それにナンシーさん1人を放っといたままこっちに来ちゃいましたからね」

……そのナンシーというのが誰かは知らないが、
まあともあれ彼女の帰りたいという意志が常人には理解しがたいベクトルで強固だということはわかった。
完全に右腕から読子をひっぺがすと、スパイクは1つ大きなため息をついた。

「ああ、そうかいそりゃよかった。んじゃ俺はこのへんで……」
「へ?」

突然自分から離れて適当に歩き出したこのスパイクの行動に、読子は目が点となる。
2秒ほど何が起こったのか理解できずに硬直していたが、やがて突然バッテリー満タンの電池が入ったおもちゃのように
やけに素早い動作で離れて行こうとするスパイクの前に回りこんだ。

「なんだよ」

不審な目で見下ろしてくるスパイク。
それに対して読子はとりあえずスパイクの進行方向を阻もうと全身をあたふたさせる。

「スパイクさん、1人で行っちゃうなんてひどいじゃないですかぁ〜」
「あん?」

この言葉に、今度はスパイクのほうが目が点になる。
一体何を言っているんだこの女は。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:40:30 ID:JDbfrFEL
 

129 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:40:53 ID:J4ObJL8g
「おいおい俺とアンタが一緒に行動するなんていつ決まった? そこらへんのガキじゃないってんなら、1人で行動くらいできるだろ。
 別にとって食われるわけでもあるまいし」

まさかこの空間で参加者同士の殺し合いが行われているとは夢にも思わず、スパイクは自身の頭を手に持った本の角でボリボリと掻く。
普通に考えればこんな暗い夜道に女性を1人置いていくという現代男性におけるあるまじき行為をしているのではあるが、
彼の場合周りにいる女性が女性なため、そのような考えが基本的に欠落していた。
それに彼の信条として『自分のことは自分でやる』というものがあることも起因しているかもしれない。
読子は困ったように両の人差し指をクルクルさせながら、上目遣いでもごもごと言葉を発する。

「決まってはないですけど……そっちの方が楽しいじゃないですか」
「楽しい……ってアンタなあ」
「それに、本もまだ読ませてもらってませんし」
「だーかーら! これは俺のだ!」

もう完全に無視を決め込んで強行突破してやる。
そりゃ多少はこの場に彼女を残すことに抵抗を感じないこともないが、男だろうが女だろうが自分の身くらい自分で守るべきだ。
そう決断して、前方を塞ぐ読子の身体をどけようとスパイクは空いている左手で彼女の肩を掴もうと腕をあげた。
と、その拍子に彼女のメガネに指が軽く触れる。

「あ、悪り……」

瞬間。
スパイクの全身に『何か』が走った。
後から冷静に判断してみればそれは悪寒というものだったのだろうが、脳がそうと認識するよりも早く身体が動いていた。
上体をギリギリまで逸らし、直後に数瞬前まで顔があったところで空気を切り裂く鋭い音がしたのを聞く。
何が起こったのか把握できない。ただ彼にわかることは、今何か身の危険に晒されるようなことが起きたということくらいだ。

「あ! す、す、す、すみませんつい条件反射で……あの、メガネはちょっと」

一拍遅れて、慌てたような読子の声がやってくる。
だがスパイクもそれがわざとだろうがそうでなかろうが
いきなり攻撃されたとあっては「いや〜別に構やしないさハハハ」と笑ってすますのは無理というものだ。
先ほどの音は経験上、刃物で切りつけようとした音だとわかる。
刃物なんてどこに隠し持っていたのか知らないが、とにかく一言怒鳴らなければ気が済まない。
どんな文句を浴びせてやろうかと思案しながら逸らしていた上体を元に戻す。

「お前なあ!」

ビシッと右手に持った本を人差し指がわりに突きつけ、抗議の意を示さんとする。

……が、そこでスパイクはあることに気づいた。
1つは読子は刃物なんて持ってなく、かわりにメガネにかけた右手の指に1枚の紙が挟んであったこと。
先の攻撃は、たしかに刃物だったはずだ。まさかそんな、ペラペラの小さな紙で攻撃してきたわけじゃあるまい。
そりゃあ紙だってうまくすれば物を切ることだってあるかもしれないが、それにしたって先ほどの風切り音はあまりにも鮮やかすぎた。
そしてもう1つ……彼女が、時が止まったかのようにぴくりとも動かずにじっとただ1点を見つめていること。
その両の視線が注がれているのは、突き出している自分の右手。

(……あ)

と思った時には既に彼女は行動を開始していた。

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:40:58 ID:lb4NRa1R
 

131 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:41:55 ID:J4ObJL8g
「はあああぁぁぁぁ〜〜〜本! ○極○彦先生の本〜〜〜〜〜!」

歓喜の奇声をあげながら右手の本を両手で掴み、そんな小っこい体のどこにそんな力があるのかと思うほど全力で引っ張ってくる。
相当見境がなくなっているが、腹を空かせた猛獣の目の前にいきなり小鹿が現れたようなものだろう。無理もないかもしれない。
たかだか本1冊に小鹿ほどの価値を見出すその気持ちは到底理解できないが。

「んなろっ!」

だがスパイクもむざむざこれを人にくれてやるわけにはいかない。
たとえ自分にとってただのゴミだとしても。他人にとってどれだけの価値があろうとも。
こちとら賞金稼ぎだ。少しでも金になりそうな可能性を捨てることなどできようか!
ありったけの握力を右手に込め、一気にそれを後方に引っ張る!

……結論からいえば、それは成功した。
本とセットでそれを掴む読子も引っ張る羽目になるんじゃなかろうかと一瞬思ったが、幸いにも彼女の指から本は離れて右腕が一瞬で軽くなる。
だがそれは勢いが余ったためか、はたまた彼女に渡さずにすんだという油断があったためか、またはその両方か。
不覚にも後方にやった自分の手からもまた、本は離れていってしまった。

まるで時間がスローになったかのような錯覚。
スパイクからも読子からも自由となって空中に羽ばたいたその本は、後方……すなわち暗い海へ吸い込まれるように向かってゆく。
スパイクはそれを呆然と眺めていたが、視界の端から何か黒い影が躍り出たのを捕らえていた。
それは……いちいち確認するまでもなくわかってはいたことだが、まさしく読子・リードマン。
既に本は海に飛び出している。掴もうとするためには、自身も共に海へと投げ出さなければ無理だろう。
そしてこの女は間違いなくそれを何の躊躇もなくやってのけるであろうことを、既にスパイクは知っていた。

「本〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

案の定、読子は地面を蹴ると海なんて眼中になく、本しか目に映っていないかのごとく……実際そうなのだろうが……飛び出していった。
伸ばした手が本に触れると、次の瞬間にはそれを
苦渋の選択で遠くに捨てたのに、帰巣本能で戻ってきた愛犬を涙ながらに迎える飼い主以上の愛情をもって抱きしめた。

先ほども述べたが、海とコンクリートの地面の差は2メートル前後。落ちたらここら辺では上がってこれない。
だがこのままだとそうなることは目に見えている。
いくら自分のことは自分でやれというスパイクでも、目の前で死地に向かう人間を助けないほど冷血ではない。

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:42:20 ID:JDbfrFEL
 

133 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:43:22 ID:J4ObJL8g
「くっそ、これだからガキは嫌いなんだよ!」

吐き捨てると全速力で海に駆け、なんとかギリギリ読子の右足を引っつかむ。
その時に彼女のデイパックから何かがこぼれ落ちていったような気がしたが、それを確認する暇などない。
さすがに女とはいえ人1人分が飛び出す勢いを止めるのは容易なことではなかった。
自身も彼女に引っ張られ、海に落ちそうになる。

(冗談じゃねえ! 今時無理心中なんて流行らねえんだよ!)

意地でも落ちまいと全身に力を込めるが勢いは止まらない。どんどん暗い海が近づいてくる。
これは本格的にやばいと、本能がそう告げてくる。
手を離せば自分だけは助かるのかもしれないが、その時は何故かその可能性については考えもしなかった。
もはやスパイクが地面に足をつけている部分はつま先しかなく、そして次の瞬間にはそこに感じる地面の堅い感触も消え去ることは決定事項だ。
これは本当に、落ちる……!

「えい!」
「!?」

読子が上半身の向きを陸地の方に変えたかと思うと、何やら白い紐のようなものが彼女の手から飛来した。
それはどこまでも伸びていき地面に立っている電灯に到達すると、見る見るうちに巻きついてゆく。
直後、先ほどまで海に引きずり込まんとしていた勢いが突然止まり、
電灯、紐を掴む読子、地面にギリギリつま先立ちしているスパイクの3点で支えられるトライアングルのような形で固定された。

「………………」
「大丈夫ですか? スパイクさん」
「……この体勢は大丈夫とは言いがたいな……」

つま先が震えてそろそろ限界が近いということを実感しつつも、
とりあえずスパイクはなんとか海に落ちるのだけは回避できたことを理解した……

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:43:24 ID:lb4NRa1R
 

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:44:14 ID:JDbfrFEL


136 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:45:00 ID:J4ObJL8g



「つまりアンタは紙を自由に操ることができて、別に俺が助けにいこうがいくまいが大丈夫だった、と」

さっきの辛い体勢からようやく解放された2人は、最初にいた位置よりもさらに海から離れた場所に座り込んでいた。
確認してみたところ、読子のデイパックから海に落ちたのはどうやらあの飲みかけの酒だったらしいが、
まあ酒の1本や2本、命に比べればなくしたところで特に問題はない。

紙使い。その名の通り紙を色々な用途に扱える能力を持った人間。
正直どこのマンガの世界だと思ったが、実際見てしまったからには信用しないわけにはいかない。
それに紙を刃物と錯覚してしまったことについても、これで説明がつく。

「まあ、それでも結果的に俺自身もアンタに助けられた形になったわけで……いやどうなんだ?
 そもそもアンタが飛び込もうとしなきゃああいうことにもならなかったんだし……いやでも……」

彼の信条は『自分のことは自分でやる』というものだが、『受けた恩はなるべくできる範囲で返す』というのもまた存在していた。
この場合、自分は恩を受けた側になるのかそうでないのか、非常に判断が難しいところだ。

「まあでも、やっぱりこのまま放っていくのも寝覚めが悪いか……しゃあねえ、ついてってやるよリードマン」

決断を下すと、ここで初めて彼は読子に顔を向けた。
その彼女はというと……さっきからやけに静かだと思ったが、遂に奪い取った本を至福の表情で読みふけっていた。
スパイクの口元が軽くひきつる。

「……おい」
「あ〜っ、何するんですかスパイクさん。本、返してくださいよぉ」

なんだか色々あって本に対する執着はもうあまりないのだが、これがあってはこの女、人の話を聞いてくれない。
読子から分厚い本を取っ払うと、再び彼女の手が届かない位置にまで持っていく。
当然本を取り返そうと躍起になってくるが、スパイクはそれを放って立ち上がるとさっさと歩いていく。
ただし、今度はちゃんと彼女に声をかけて。

「ほら、行くぞリードマン」
「へ? 行くってどこへですか?」
「あー……さっき地図があったから見てみたが、もうちょい歩けばオンセンがあるってよ。
 天然の風呂みたいなもんだって相棒が言ってたことがある。別にこれといった行き先もねえし……」

いつの間にか一緒に行動してくれることになったらしいことに『?』マークを浮かべている彼女に、スパイクはしっかりと言い切った。

「とりあえずアンタはそこで風呂に入れ」

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:45:40 ID:JDbfrFEL


138 :本を取り戻せ  ◆ARkjy9enog :2007/09/29(土) 23:46:06 ID:J4ObJL8g
【G-1 一日目・黎明】
【スパイク・スピーゲル@カウボーイビバップ】
 [状態]:疲労
 [装備]:デザートイーグル(残弾8/8、予備マガジン×2)
 [道具]:デイパック
 [思考]
1.とりあえずオンセンに行ってから帰る。
2.読子と一緒に行動してやる。

【読子・リードマン@R.O.D(シリーズ)】
 [状態]:健康
 [装備]:なし
 [道具]:デイパック、飛行石@天空の城ラピュタ、拡声器、○極○彦の小説
 [思考]
1.○極○彦先生の本を読破する。
2.スパイクと一緒に温泉に行ってから帰る。

※不死の酒@BACCANO バッカーノ!は海に落ちました。
 どこに流されるかは不明。


139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:46:48 ID:KUomEtCd
 

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/29(土) 23:54:15 ID:Kw2gBcXQ
>>119−138

「…………で?」

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:00:37 ID:xqYdf65H
ここで何やってもいいんじゃないかな
したらばは勝手に好きなSSを選別すればいいんだからさ

いろんなSSをはりつけていこうぜ

142 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:04:52 ID:OQOUoXEU
「なるほど、事情はだいたいわかりました。本当にだいたいですが」

 勘違い少女カレンの身の上話をひととおり聞き終え、糸色は腕組みをしたまま大きく頷いた。
 慣れない仮面の重量を勘定に入れ忘れ、そのまま前のめりになる。

「掻い摘むと、貴女はブリタニアにアンチテーゼを唱える、黒の騎士団なるレジスタンスグループの一員。
 そしてゼロは、組織をまとめるリーダー兼斬込隊長的存在、というわけですね」
「はい。ですが……」

 カレンはどうしていいかわからないといった表情で糸色へと詰め寄る。

「本当に、何も覚えていないんですか? ブリタニアのことも、黒の騎士団のことも……私のことも」
「覚えてないもヘッタクレもありません。私はもともと何も知らないんですから。貴女とお逢いするのも、正真正銘これが初めてです」
「……なんてことなの」

 深い溜息を吐きだし、カレンは傍のフェンスにしがみついてぐりぐりと額を擦り付けた。

「信じられません。ゼロともあろう方が、自分の名前すら忘れてしまうなんて。
 相当強力な薬を盛られたんでしょう。……ブリタニアめ。あいかわらず卑劣な真似を!」
「人を勝手に薬物中毒者扱いするのはやめてください!」

 まったく。自分の思い込みを正当化するために他人をこき下ろすだなんて、迷惑きわまりない。
 うちのクラスの生徒といい勝負です。……いや、それはさすがに言いすぎでしょうか。
 とはいえ、それだけ深刻な事情があるのでしょう。しかもこの環境ですから、余計に判断力を欠かせてしまっている。
 仮面の奥にいる人間を、背格好や声で判別することもできなくなってしまうほどに……。
 まぁ背格好は描写されていないし、媒体からして声を聞き分けることは不可能ではありますが。

 ……おっと、登場人物にあるまじき思考をしてしまいました。以後自重しましょう。

 それにしても、ブリタニアとは一体何なのでしょうか。おそらくブリテンと関係する地名でしょうが、聞いたことがありませんね。
 もっとも、センモンの違う私がいくら考えたところで仕方のないことではありますが。
 知らない情報を思い出そうとしたところで、無意味な堂々巡りをするだけですから。
 それから、黒の騎士団というのは……こちらは、聞いたことこそ無くともある程度の憶測は浮かびますね。
 彼女の年齢や団体名の稚拙さを見るに、体制に不平をぶつけることしか知らない愚直な学生運動家サークルといったところでしょうか。
 気持ちはわかります。私もかつて、わけのわからないサークルで青春をひたすら浪費していた身ですからね……。

 ……いけません! 危うくまた状況に流されるところでした。
 彼女の言い分を疑うつもりは毛頭ありませんし、その勘違いぶりにはいよいよ同情の念すら浮かびます。
 しかし。今の私に彼女の立場を考えてやる義理も余裕も無いんです。ええ、これっぽっちも。
 そう、私にはしなければならないことがある。一刻も早くこの悪夢から逃れろと、本能が命じているのです……!


143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:05:09 ID:93SMjBTO
 

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:06:22 ID:vAdRrg4l


145 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:07:31 ID:OQOUoXEU
「カレンさん」
 糸色はカレンへ向き直り、姿勢を正す。
「なんでしょう」
 カレンもまた、フェンスから手を離して糸色を見遣った。

「ゼロという方について、もう一度確認しておきたいのですが」
「……構いませんが」

 カレンはあからさまに怪訝な表情を見せる。しかし構うことなく、軽く一呼吸を置いて糸色は続けた。

「ゼロは貴女たち黒の騎士団を率いるリーダー、でしたね」
「さっき言ったばかりじゃないですか」
「つまり、ゼロとは智略に長け」
「はい」
「行動力に満ち溢れ」
「ええ」
「カリスマ性を兼ね備えた」
「そう思います」
「すばらしく前向きな人物なのですね」
「それはまぁ、反国家組織を立ち上げるほどですから」

 真顔で答えるカレン。それを見て、糸色は微笑を浮かべる。

「ではこれから、私がゼロでないことを身をもって証明しましょう。一度しかできませんので、よく見ていてください」
「……は?」

 言うが早いか、糸色はフェンスへ手を掛けると、慣れた手つきで一気によじ登った。
 大人四人分ほどの高さはあろうかというフェンス。その頂に片脚を乗せ、半身を捻ってカレンを見下ろす。

「ゼロ、何をしてるんですか!?」
「下を見てください」

 糸色の指差す先には、川が流れている。
 特に濁ってもいなければ、澄んでいるともいえず。流れは激しくもなく、緩やかというわけでもない。
 なんのことはない、ごくごく普通の川である。

「下って……まさか」

 問題は、その位置関係。彼らの居る場所はかなりの高地であり、フェンスの向こうは切り立った崖になっている。
 糸色の指した川は、その姿がかすかに滲んで見えるほど、遥か下方に存在していたのである。

「こんな手段でしか自分がゼロでないことを証明できなくてすみません……でも、私にできることはこれしかないのです」
「な、なにを言ってるんです!?」
「おっと、遺言を忘れるところでした。いいですか。このゲームで生き延びたければ、
 ・脇役な流れなのにいきなり出しゃばったり、
 ・別れ際に再会を誓ったり、
 ・『生きて帰ったら結婚するんだ』と婚約をカミングアウトしたりしては、絶対にいけませんよ……!」
「えっ、いや、意味がわかりませんが!」
「では、お元気で……」
「冗談でしょう、ゼロ! ゼロっ!!」

「さよなら」

 糸色の足が、フェンスの頂を後ろへ向かって軽く蹴る。
 全身が重力の赴くままゆっくりと傾き、水平になり、やがて頭からスムーズに落下を始める。

「あ……ああっ…………!!」

 黒一色の影が、フェンス越しに見つめるカレンの目の前を素通りし、崖の下へ呆気無く消えた。


146 :修整:2007/09/30(日) 00:07:42 ID:naRYdLxQ
「なるほど、事情はだいたいわかりました。本当にだいたいですが」
 勘違い少女カレンの身の上話をひととおり聞き終え、糸色は腕組みをしたまま大きく頷いた。
 慣れない仮面の重量を勘定に入れ忘れ、そのまま前のめりになる。

「掻い摘むと、貴女はブリタニアにアンチテーゼを唱える、黒の騎士団なるレジスタンスグループの一員。
 そしてゼロは、組織をまとめるリーダー兼斬込隊長的存在、というわけですね」
「はい。ですが……」
 カレンはどうしていいかわからないといった表情で糸色へと詰め寄る。
「本当に、何も覚えていないんですか? ブリタニアのことも、黒の騎士団のことも……私のことも」
「覚えてないもヘッタクレもありません。私はもともと何も知らないんですから。貴女とお逢いするのも、正真正銘これが初めてです」
「……なんてことなの」

 深い溜息を吐きだし、カレンは傍のフェンスにしがみついてぐりぐりと額を擦り付けた。

「信じられません。ゼロともあろう方が、自分の名前すら忘れてしまうなんて。
 相当強力な薬を盛られたんでしょう。……ブリタニアめ。あいかわらず卑劣な真似を!」
「人を勝手に薬物中毒者扱いするのはやめてください!」

 まったく。自分の思い込みを正当化するために他人をこき下ろすだなんて、迷惑きわまりない。
 うちのクラスの生徒といい勝負です。……いや、それはさすがに言いすぎでしょうか。
 とはいえ、それだけ深刻な事情があるのでしょう。しかもこの環境ですから、余計に判断力を欠かせてしまっている。
 仮面の奥にいる人間を、背格好や声で判別することもできなくなってしまうほどに……。
 まぁ背格好は描写されていないし、媒体からして声を聞き分けることは不可能ではありますが。

 ……おっと、登場人物にあるまじき思考をしてしまいました。以後自重しましょう。
 それにしても、ブリタニアとは一体何なのでしょうか。おそらくブリテンと関係する地名でしょうが、聞いたことがありませんね。
 もっとも、センモンの違う私がいくら考えたところで仕方のないことではありますが。
 知らない情報を思い出そうとしたところで、無意味な堂々巡りをするだけですから。
 それから、黒の騎士団というのは……こちらは、聞いたことこそ無くともある程度の憶測は浮かびますね。
 彼女の年齢や団体名の稚拙さを見るに、体制に不平をぶつけることしか知らない愚直な学生運動家サークルといったところでしょうか。
 気持ちはわかります。私もかつて、わけのわからないサークルで青春をひたすら浪費していた身ですからね……。
 ……いけません! 危うくまた状況に流されるところでした。

 彼女の言い分を疑うつもりは毛頭ありませんし、その勘違いぶりにはいよいよ同情の念すら浮かびます。
 しかし。今の私に彼女の立場を考えてやる義理も余裕も無いんです。ええ、これっぽっちも。
 そう、私にはしなければならないことがある。一刻も早くこの悪夢から逃れろと、本能が命じているのです……!



147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:07:55 ID:RbUtHeVl
 

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:08:24 ID:vAdRrg4l


149 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:09:16 ID:hJ9iKQJ4

「シッ、シッ! ああ、くそっ!」

 ルルーシュ・ランペルージは、全身各所の僅かな露出部に群がる蚊の大群を払いながら、癇癪を起こしていた。
 癇癪の理由には、しつこく付き纏うこれに対する苛立ちも含まれてはいたが、大局的には無論、違う。
 当面の目的地、H-2の学校へ向かうにあたって、雑木林を真っ直ぐ西へ進むのが最短距離かつ安全なのだが、同時に最も労力を要する。
 移動に時間を掛ける場合ではないと考え、林を出て東西をはしる道の南脇を行くことにしたのである。
 しかし、あてが外れてしまった。いま居る南側の低地は一面が雑草で覆われており、その丈が胸の高さにも達するから始末が悪い。
 これを掻き分けて進むとなると、労力は林を縫って歩くのといい勝負だろう。
 そのうえ、絶えず蚊どもの強襲を受け続ける破目になるとあらば、いよいよ発狂しかねない。
 まずはこの劣悪な環境から逃れるべく、ルルーシュは引き続き北へと歩を進めた。

 蚊柱との格闘を続けること半時間。ルルーシュはようやく堤防へと辿り着いた。気が付けば、朝日の差す時刻である。
 急斜面を駆け上がり、固いアスファルトの道を踏みしめる。その無粋な足触りに、異様な懐かしさを感じた。
 そう感じられるほど、ここまでの道中は悲惨なものだったのである。
 しかしながら、辺りが陽光に包まれ始めている今、この場に留まっているわけにはいかない。
 三六〇度開けたパノラマの、どこから凶弾が飛んでくるやら知れたものではないのだから。
 道路を横切り、川のある北側の様子をざっと眺める。辺りは川の側まで短い芝の生えた河川敷になっていた。
 少し東に砂利敷きの簡易な駐車場と、ほぼ正面に青塗りで縦長の四角柱をした個人用トイレらしきものが設置されている。
 あとはほぼ何もなく……川岸に人影が見えたくらいのものだった。


150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:09:23 ID:RbUtHeVl



151 :修整:2007/09/30(日) 00:09:35 ID:naRYdLxQ
「カレンさん」 糸色はカレンへ向き直り、姿勢を正す。
「なんでしょう」 カレンもまた、フェンスから手を離して糸色を見遣った。

「ゼロという方について、もう一度確認しておきたいのですが」 「……構いませんが」

 カレンはあからさまに怪訝な表情を見せる。しかし構うことなく、軽く一呼吸を置いて糸色は続けた。

「ゼロは貴女たち黒の騎士団を率いるリーダー、でしたね」
「さっき言ったばかりじゃないですか」
「つまり、ゼロとは智略に長け」
「はい」
「行動力に満ち溢れ」
「ええ」
「カリスマ性を兼ね備えた」
「そう思います」
「すばらしく前向きな人物なのですね」
「それはまぁ、反国家組織を立ち上げるほどですから」

 真顔で答えるカレン。それを見て、糸色は微笑を浮かべる。

「ではこれから、私がゼロでないことを身をもって証明しましょう。一度しかできませんので、よく見ていてください」
「……は?」

 言うが早いか、糸色はフェンスへ手を掛けると、慣れた手つきで一気によじ登った。
 大人四人分ほどの高さはあろうかというフェンス。その頂に片脚を乗せ、半身を捻ってカレンを見下ろす。

「ゼロ、何をしてるんですか!?」
「下を見てください」

 糸色の指差す先には、川が流れている。
 特に濁ってもいなければ、澄んでいるともいえず。流れは激しくもなく、緩やかというわけでもない。
 なんのことはない、ごくごく普通の川である。

「下って……まさか」

 問題は、その位置関係。彼らの居る場所はかなりの高地であり、フェンスの向こうは切り立った崖になっている。
 糸色の指した川は、その姿がかすかに滲んで見えるほど、遥か下方に存在していたのである。

「こんな手段でしか自分がゼロでないことを証明できなくてすみません……でも、私にできることはこれしかないのです」
「な、なにを言ってるんです!?」
「おっと、遺言を忘れるところでした。いいですか。このゲームで生き延びたければ、
 ・脇役な流れなのにいきなり出しゃばったり、
 ・別れ際に再会を誓ったり、
 ・『生きて帰ったら結婚するんだ』と婚約をカミングアウトしたりしては、絶対にいけませんよ……!」
「えっ、いや、意味がわかりませんが!」
「では、お元気で……」
「冗談でしょう、ゼロ! ゼロっ!!」

「さよなら」

 糸色の足が、フェンスの頂を後ろへ向かって軽く蹴る。
 全身が重力の赴くままゆっくりと傾き、水平になり、やがて頭からスムーズに落下を始める。

「あ……ああっ…………!!」

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:10:36 ID:vAdRrg4l


153 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:10:48 ID:OQOUoXEU

 水のせせらぎと、そよぐ風の音が鼓膜を優しく刺激し、時折吹く強い風がそれに絶妙なアクセントを添える。
 背中に触れるのは、硬い凹凸。対照的に、胸から下腹部にかけての前面には、温かく柔らかな、どこか懐かしい感触が……。
 ……感触? いや、自分はたしか死んだはずでは……。

「……ん、うぅ……ハッ!」

 目を開くと、そこには紛うことなき現世の風景が映し出された。
 空はいつの間にか薄明るくなっている。つがいの小さな鳥が、視界を横切ってひよひよと囀りながら通り過ぎていった。
 固い地面に触れた右の手を、そっと握ってみる。小石である。見回すと、掌に収まる程度の石が無数に転がっていた。
 どうやらあの後、川の流れに乗って岸に打ち上げられたらしい。つまるところ、身投げは失敗に終わったのだ。
 溜息を吐こうと深く息を吸ったそのとき、横隔膜に強い抵抗を覚えた。
 そういえば、先ほどから腹部に圧力を感じる。早い話、体の上に重石が乗っかっているようだ。
 謎の重石を除けるため、左手をゆっくりと腹のほうへ動かす。すると、指先に柔らかい何かが触れた。
 これは一体何なのか。真相を確かめるべく、頭を持ち上げて恐る恐る腹の上を見遣る。
 目線の先に現れたもの。それはうら若い女性の肢体であった。自分の体に折り重なるように、俯けに覆い被さっているのだ。
 そして左手が握り締めたそれは、彼女の豊満な……。


「ななな、なんですかこのベタなシチュエーションは―――っ!!
 ……ではなくて、どうして彼女がここに居るんですか―――っ!!」


「んっ……」
 糸色の絶叫を聴き、カレンが目を覚ました。
「え?」
 不味いと思ったときには遅く、糸色の全身は金縛りに遭ったかのようにぴくりとも動かなくなる。
 当然ながら、乳房を掴んだ左手も微動だにしない。糸色は『セオリー通り』という一方通行の袋小路に迷い込んでしまったのだ。

 カレンは小さな呻きを上げながら、釈然としない様子でしょぼつく目を擦っている。
 ここで脳が覚醒してきたのか、状況確認を始めたようだ。鞄がちゃんと背負われているのに安堵の息を吐き、
 ずぶ濡れになった髪や服に眉を顰め、自分が置かれている状況を認識して、あっと驚きの声を漏らすと、徐々に顔色が変わり……。

 目が合った。

「ごごごごめんなさいぃ! こ、これは不可抗力なんです、慰謝料は払いますから訴えないでくださぁいっ!!」
 カレンの下からするりと這い出し、石に仮面をぶつけながら糸色は必死に土下座をし始めた。

「すすすすみません、圧し掛かってしまって。重かったですよね? 重かったですよねぇっ!?」
 カレンは慌てて立ち上がり、九〇度より深く腰を折って、何度もペコペコと頭を下げる。


 ん? この感覚……デジャヴ?


154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:10:55 ID:RbUtHeVl
 

155 :修整:2007/09/30(日) 00:11:13 ID:naRYdLxQ
「シッ、シッ! ああ、くそっ!」

 ルルーシュ・ランペルージは、全身各所の僅かな露出部に群がる蚊の大群を払いながら、癇癪を起こしていた。
癇癪の理由には、しつこく付き纏うこれに対する苛立ちも含まれてはいたが、大局的には無論、違う。
 当面の目的地、H-2の学校へ向かうにあたって、雑木林を真っ直ぐ西へ進むのが最短距離かつ安全なのだが、同時に最も労力を要する。
 移動に時間を掛ける場合ではないと考え、林を出て東西をはしる道の南脇を行くことにしたのである。
 しかし、あてが外れてしまった。いま居る南側の低地は一面が雑草で覆われており、その丈が胸の高さにも達するから始末が悪い。
 これを掻き分けて進むとなると、労力は林を縫って歩くのといい勝負だろう。
そのうえ、絶えず蚊どもの強襲を受け続ける破目になるとあらば、いよいよ発狂しかねない。
まずはこの劣悪な環境から逃れるべく、ルルーシュは引き続き北へと歩を進めた。

 蚊柱との格闘を続けること半時間。ルルーシュはようやく堤防へと辿り着いた。気が付けば、朝日の差す時刻である。
 急斜面を駆け上がり、固いアスファルトの道を踏みしめる。その無粋な足触りに、異様な懐かしさを感じた。
そう感じられるほど、ここまでの道中は悲惨なものだったのである。
しかしながら、辺りが陽光に包まれ始めている今、この場に留まっているわけにはいかない。
三六〇度開けたパノラマの、どこから凶弾が飛んでくるやら知れたものではないのだから。
 道路を横切り、川のある北側の様子をざっと眺める。辺りは川の側まで短い芝の生えた河川敷になっていた。
少し東に砂利敷きの簡易な駐車場と、ほぼ正面に青塗りで縦長の四角柱をした個人用トイレらしきものが設置されている。
 あとはほぼ何もなく……川岸に人影が見えたくらいのものだった。



156 :修整:2007/09/30(日) 00:12:18 ID:naRYdLxQ

 水のせせらぎと、そよぐ風の音が鼓膜を優しく刺激し、時折吹く強い風がそれに絶妙なアクセントを添える。
 背中に触れるのは、硬い凹凸。対照的に、胸から下腹部にかけての前面には、温かく柔らかな、どこか懐かしい感触が……。
 ……感触? いや、自分はたしか死んだはずでは……。

「……ん、うぅ……ハッ!」
 目を開くと、そこには紛うことなき現世の風景が映し出された。
 空はいつの間にか薄明るくなっている。つがいの小さな鳥が、視界を横切ってひよひよと囀りながら通り過ぎていった。
 固い地面に触れた右の手を、そっと握ってみる。小石である。見回すと、掌に収まる程度の石が無数に転がっていた。
 どうやらあの後、川の流れに乗って岸に打ち上げられたらしい。つまるところ、身投げは失敗に終わったのだ。
 溜息を吐こうと深く息を吸ったそのとき、横隔膜に強い抵抗を覚えた。
 そういえば、先ほどから腹部に圧力を感じる。早い話、体の上に重石が乗っかっているようだ。
 謎の重石を除けるため、左手をゆっくりと腹のほうへ動かす。すると、指先に柔らかい何かが触れた。
 これは一体何なのか。真相を確かめるべく、頭を持ち上げて恐る恐る腹の上を見遣る。
 目線の先に現れたもの。それはうら若い女性の肢体であった。自分の体に折り重なるように、俯けに覆い被さっているのだ。
 そして左手が握り締めたそれは、彼女の豊満な……。


「ななな、なんですかこのベタなシチュエーションは―――っ!!
 ……ではなくて、どうして彼女がここに居るんですか―――っ!!」


「んっ……」
 糸色の絶叫を聴き、カレンが目を覚ました。
「え?」
 不味いと思ったときには遅く、糸色の全身は金縛りに遭ったかのようにぴくりとも動かなくなる。
 当然ながら、乳房を掴んだ左手も微動だにしない。糸色は『セオリー通り』という一方通行の袋小路に迷い込んでしまったのだ。

 カレンは小さな呻きを上げながら、釈然としない様子でしょぼつく目を擦っている。
 ここで脳が覚醒してきたのか、状況確認を始めたようだ。鞄がちゃんと背負われているのに安堵の息を吐き、
 ずぶ濡れになった髪や服に眉を顰め、自分が置かれている状況を認識して、あっと驚きの声を漏らすと、徐々に顔色が変わり……。
 目が合った。

「ごごごごめんなさいぃ! こ、これは不可抗力なんです、慰謝料は払いますから訴えないでくださぁいっ!!」
 カレンの下からするりと這い出し、石に仮面をぶつけながら糸色は必死に土下座をし始めた。
「すすすすみません、圧し掛かってしまって。重かったですよね? 重かったですよねぇっ!?」
 カレンは慌てて立ち上がり、九〇度より深く腰を折って、何度もペコペコと頭を下げる。


 ん? この感覚……デジャヴ?

>>153 >>149

ムダな改行が多すぎます

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:12:47 ID:vAdRrg4l


158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:13:08 ID:93SMjBTO
 

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:13:41 ID:RbUtHeVl



160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:13:43 ID:U7m6Tbi7
 

161 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:14:07 ID:OQOUoXEU
 いやはや、私としたことが。一度は消化したはずの加害妄想にまたも翻弄されてしまうとは。
 いけませんね、過去の回に頼ってばかりいては。世捨て人たるもの、常に新たな絶望のありかたを追求しなくては。

「いやぁ、お互い無事で本当に良かったですね。私なんか、もう死んだつもりでいましたよ」

 それにしても危ないところでした。一歩間違えば、リストに載せてもいない方と心中してしまうところです。
 心中とは、絶望的な人間同士で行ってこそ意義があるものなのですから。
 ……おや、返事がありませんね。見ると、彼女は俯いて肩を震わせているではありませんか。
 もしや濡れたまま気を失っていたせいで、風邪でもひかれたのでしょうか。これは心配ですね。

「あの、カレンさん?」
「どうして」
「……はい?」
「どうしてあんな馬鹿な真似をしたんですかっ!!」
「ど、どうしたんですか、藪から棒に。……まさか」

 彼女はゲイ・ボルグのような視線をこちらに向けています。やはり、先ほどのことを怒っているのでしょうか。
 ヤバイです、このままでは確実に法廷画にされてしまいますよ……!!

「どうして、あんな高さから川に飛び込んだりしたんですか!
 何か考えがあって早く移動をしたかったんでしょうが、あれは無謀すぎます!
 南へ行きたいなら、道はいくらでもあるじゃないですか。
 貴方は、自分の立場が分かっているんですか? 少しは自重してください!!」
「……な、な、なんですと!?」

 じょ、冗談じゃありませんよ。命を張ってまでゼロでないことを証明しようとしたというのに、これはあまりに酷い。
 それなら私は、どうやってアイデンティティを主張すれば良いのです!?
 ……いや、あのときも結局、自分が自分であることを証明できずじまいでしたか……。
 ああ、なんと無常であることか。このまま私は、名簿に載っている名前で呼ばれることもなく、
 孤独と無力感に精神を蝕まれながら生涯を終えるしかないのですか……ッ!!!


「  絶  望  し 」
「もし、ゼロを亡くしたら……」

 酷い……否、酷すぎるッ! 決め台詞すら容赦なくカットする作者に絶望し……ん?

「ゼロを亡くしたら……私は、何を信じて生きていけば良いかわからなくなります……!!」
「……泣いて、いるのですか」

 彼女は両手でハーフパンツの裾を握り締めながら、声にならない嗚咽を漏らしていました。
 噛み締めた唇からは今にも血が噴き出しそうで、濡れた前髪に隠れた眼からは、とめどなく涙が溢れ……。

「……まったく。どうも貴女には、逐一調子を狂わされますね。
 これだから、やたら他人と関わりあいになるのは嫌いなんですがねぇ」

 私は仮面の後頭部を掻きながら、棘のある口調で言った。
 貴女に興味はない。貴女がどうなろうと責任は一切負わない。貴女が死んでもエアーズロックには赴かない。
 短い台詞の中に、世の中に絶望した男の持てる、目一杯の皮肉の気持ちを込めて。

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:15:11 ID:RbUtHeVl
 

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:15:35 ID:93SMjBTO
 

164 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:15:33 ID:OQOUoXEU
 ――彼女の勘違いは、まさに絶望的なものと言えるでしょう。
 私のようなダメ人間を、命を賭して守るべき自分達のリーダーと間違えるなんて、致命的すぎます。
 しかしながら、それは偽りの絶望。螺旋王の作り出したまやかしの恐怖に打ち震え、自分自身を見失ってしまっているのです。
 ゼロという柱に縋り付くことで、ブレてしまった自分を誤魔化そうとしているだけなのです。
 彼女は、まっすぐな心を持っています。生来的に、私のような者と一緒に居るべき人間ではありません……。

「……わかりました。貴女の目的に力をお貸しすることにしましょう。お役に立てるかどうかは、保証しかねますけど」

 ですが。彼女はもはや手遅れでしょう。
 ゼロが居なくては何もできない。そういう一方的な依存関係が、既に確立されてしまっている。
 今こんな状態で依存対象を失えば、どんな事態になるかわかったものではない。
 最悪の場合、自殺に走ってしまう可能性すら否めない……。
 そんなことは許せません。他人によって恣意的に与えられた絶望で自殺するなんて、悲しすぎます。
 それに、ベテランの私より先に死ぬなんてことを、看過できようはずがない。
 だから、私はゼロになりすますことで、彼女を支えることにしました。
 彼女を正しい絶望に導くために……。

「ありがとうございます……ゼロ」

 そして私は、彼女の手を強く握り締めたのでした――





「馬鹿が……」

 無意識下で思考が口を突く。目の前で繰り広げられているあまりに滑稽な事実には、頭痛すら沸き起こる始末だ。
 公衆トイレの陰から事の始終を窺っていたルルーシュは、その長い五指で顔面を覆った。
 どこまで使えないんだ、あのテロリストは。頭蓋にメロンでも詰まっているのか?
 声。体格。口調。志向性。そして、マントの隙間から覗く袴……。どう見ても本人と間違える要素がないだろうが。
 そして、あの偽物。おそらくゼロのコスチュームを支給品として与えられたのだろうが、
 何の因果でそれを着用し、どういった目的でカレンを騙し付き従わせているのか。
 いずれにせよ、あのままにしていては何らかの不都合が生じるだろう。
 “ゼロ”の被る仮面を、剥ぎ取ってやらねばならない。男の被る、裏に秘めた目論見を包み隠す真の仮面を……。



「おっと。どこか適当な場所を探して、衣服を乾かしたほうがいいですね。殺し合いの舞台で病死などしては、いい笑い者です。
 ちなみに、私は遠慮しておきますよ。同じ竿に下着を干したりしたら、セクハラで訴えられかねませんから」

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:15:44 ID:HgFhcgf+
       >'"´ ̄ ̄`ー-、
      /":::::::::::::::::::::::::::,、::`、
     /':::::::::::::::::::::::::::_,:::ノ ヾ::ヽ
     /:::::::::::::::::::;y::/ノ/   ヾ::!゛
     {::::::::::::::/"'´      λ!
    λ::::::::/' ,__     _, ア   さるさるかいひだ
     !:::,-ヒ--f"´ ̄ヘ__/"´゛`!
     ヽ!ゝ  ヽ____,ノ ゝ--イ
      ヽt i        !  i
       !゛t、      ′ /
       ヾ! ヽ  `ー‐-- /                                ____  ____,,,,,,,,,,,,,,ノ=!
       _|  ヽ    " /                               __,!i____ ̄==========〃`i
      ,-〈~"`ーゝ-----イ                                `フ´ニ/;;|  ヾ---------`‐'
     /;;;;;;;`ー--、二゛`‐}/                              ,ノイ  |;;;;;| 」/
    /\;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、ー´フ=、`ー-、                       ,-‐-ニ、__ヾ--ヾ/-〃
   /;;;;;;;;;;>-‐‐'"`‐-、ヽ|  \  ゛`ヽ、                  /,;    ! `‐-、_/!/
  /;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,!    \   ゛`ヽ、           __,ゝ'"´ i   ー-、、  )/
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166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:16:27 ID:HgFhcgf+


    _  、_                                           ,.  ,./i,.
   、ヽ、 `ヽi、゙ヽ、                           ,,.-‐'''""'''- 、        /i/ '"´'´''"i,
  ,r''´'        ゙、                      ,.-'".:.: : :       `ヽ、     /        ノ'i'
. <´           ゙、  _,,.-- 、   __,,,_          /:.:.:.:.:.:. : :  __,,,. -- .,,,_ゝ、_,,,.-'、__       'ノ,
`フ         ./`'''7´    `y´   `ヽ、,.-‐''""'‐y'.:.:.:.:.:.:.:.:._,.-'"__,,. -''^ヽ、,_ヾ ヽ  ヾ、       ソ
〈、_...... . . . .  . ....:.:.〉、_l:..             /''"     l:.:.:.:.:.:.:.:.:/-‐''´       _,゙i      |'':.. . ....:.:.:.:>
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   ̄´-ニ',,. -'"     `‐ --''゙、`.:.:.:.:.:.:.:.:.:..    . . ..l | | |.:.:.ノ " ,.__`' ' '  ___ ,i'.:.:.:ノ'"     ̄
                   ヽ、,,__,,,.-、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l ! | |.:/ ' - '"-ゞ'-' ::::::.'"ゞ'-'/_,ノ
                            ゙ヽ、,,,_,,{゙、i,l |:.i,  ,. 、`ー‐' , .::::::  ヽ=' i  かいひ
                         _,,,,,.-''":l゙、'-'.:.゙、 ' ´i'ヽ、__ノ( ,-、 ,:‐、/
                    ___,,,,r''":::::::::::::::::::::!:.:゙、.:.:.:| i l i'、__,-'ニニニヽ/ ̄ ̄` ''ヽ、
                  ,,.-''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\.'i, ! ! ` ヾニ二ン/ ノ       ̄ヽ、_
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              /`'''‐- .,,,_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::` ‐- .,,_゙、__,,,,. -'ー‐'    _,,.-'" /::::::::::::::::::゙、
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            ,i;;;;;;;;;;;;;:;:;:/;/ _,.r== 、'y'´ ̄.) ゙̄、__,ノ:::::::::::::ヽ;;;;;;;/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ;:;:::::::::::::::::::::\
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167 :その名は絶望 ◆h8c9tcxOcc :2007/09/30(日) 00:16:47 ID:OQOUoXEU
【G-5/河川敷-川のほとり/一日目-早朝】
【糸色望@さよなら絶望先生】
 [状態]:絶望(デフォルト)、ずぶ濡れ
 [装備]:ゼロの仮面とマント
 [道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品(0〜2個)
 [思考]:カレンがあまりに不憫なので、ゼロとして支えながら正しい絶望へ導く

【カレン・シュタットフェルト@コードギアス 反逆のルルーシュ】
 [状態]:ずぶ濡れ
 [装備]:なし
 [道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品(1〜3個)
 [思考]:ゼロを守る


【G-5/河川敷-トイレ裏/一日目-早朝】
【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
 [状態]:やや疲労、苛立ち、頭部及び手先・足首に痒み
 [装備]:なし
 [道具]:デイパック、支給品一式、メロン×11
 [思考]1:“ゼロ”に対処する
    2:スザクとの合流を果たすべくまずはH-2の学校へ向かう
    3:このゲームをぶっ壊すための駒と情報を集める
 [備考]:参戦時期は第13話以前。スザクがランスロットの搭乗者であること、マオの存在を知りません。

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:17:24 ID:RbUtHeVl



169 :かいひ:2007/09/30(日) 00:18:05 ID:e6sRcIaw
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll○/llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll\llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/∧lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllr,ll!!!/_\lllllヽlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/∧::\llllllllllllllllllllllllllllノ`":::n::/::○ヽ::llllllヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll//::::::`ゝ、:\lllllnll丿":::。。ノ :::::::::::::::::::\:llllllヽllllllllllllllllllllllllllllllllll○llllllllllllll
○lllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|::|:::::::::  `レ○、ソ"゚ ゚     ::::::::::::::::::::::::Yllllllllヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllll○lllllllllllllllllllllllllllllllll|::|:::::::::               :::::::::::::::::::::/:llllllllllllヽlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|::|:::::::::             ○:::::::::::::::::|::lllllllllllll!_ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllll o llllllllllllllllll|::|::::::::               :::::::::::::::ゞ::lll○"r ○lllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllY:::::::::                 :::::::::::::::Yll| /フ  |lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll',  ⌒"'ー 、., .:.:.).::.::::.::::.:.,. -‐'''"~'ヽ ::::::○> l  /llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllヽ:  -‐‐--  、!.:::::."''~ェ--‐‐‐- 、 :::::: .::: /lll 。 llllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllll.○llllllllllllLヽ(       Y⌒ヾ|         ) :::::  /lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllll○lllllllllllllllllllll○lllll、li 、      ノ.::.:::::...'、      ノ :::l::┌"lllllllllllllllllllllllllll○llllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllli.:.:.~"'''ー'''".:i.:.::.::.::.:.`ー--‐‐''":. :|::|:::|: llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll', :::::::::::::::  `...::::::::::::....._ ○  | | ○::::\llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllll○llllllllllllllllllllllllllllll',    /   l O :::_,,-ァ `   | :::::/:::::::::::::`ー-ヮ'ー-フー――--
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll ll 。 ヽ    `ー、― '' /    .:::/:::::::::::::::::::::::/   /::::::::::::::::::::::::
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll○llllllllllllllll\      ̄ ̄    ..:::/::::  ::::::::::::::/   /:::::: :::::::::::::::::
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll_lll>    ー '"   :/    .::::::::::::::/     /::   :::::  ○
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll○":::::::::::/  ` >、:   _/   ....:::::::::::  /     |   :::::
lll○llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/:::::::: :::::::/   /:::::::: ̄>、     ..:::::::    /     |  :::
llllllllllllllllllllllllllllllllllllll○llll/:::::::    /   / ::::::::::::::| `        ..:::/      |
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/:::::       |    |..........  ヽ          |    ○ |
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/::○      |   |::::              /   /    |
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|:::::      ○ 。 |              /  /    |

ほぅ はっは 見ろ!!かいひがゴミのようだ!!!

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:20:21 ID:kTpowyae
さるを回避したいんだったら
サルの画像がいいんじゃないか?

171 :サル:2007/09/30(日) 00:24:58 ID:rHU2XfT7
       (7  ィ=-ォ  ∠}   i!;;;i!   ,i!;;i″    ,i;;;;i!'/;;,r'''~        ,,r';;;=''~
    _,rャi!  /::/イ      i!;;;i!  i!';;r~     ,i!;;イ,=''~          ''~^
 ,,r‐'~:/;;;;〉 /::::/;/;;;j      ,i!; i!  ,i!;;i!´     ,i!;;;;;i!'´  _,
/´:::::ノ/;;/ /::::://;;;/  /ヽ, ,i!'~i!' ,i!;;i!       i!;;i!´ ,,r‐'/ _,,,,ッ       ,ィ  ∧
,,r''",,ソハ/:::::/'~;;/,,  ヾヘキi!'' i!;i! ,i!i!'       `~/{ /:::/7='~メ-‐-、,,_,,,r‐'''~:ノ,,,r'~::゙i,
,r‐'~/=''ト,:::/'~;;/ i!i!   `~,i!i' i!i!i!i!         /::レ':/;;i::ッ::,r='''''‐、,,ィ:::::::::::::'~ノi::::::::゙i,
‐''~´ i!;i! |::Y'ヘ,/ i!;;i!   i!'   i!;;;i!'         i}:i゙i,i';;;;;;'^'´;;;;;;;;;;;;;;;─---‐''~;;;;}::::::::/_
    i!;i!,し'‐'~  i!;;;;i!   i!'  i!;;i!'         /::};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::::∠z::::''~,r'~
    i!;;i!,    i!;;i!;;i!  i!'   i!i!'        、,ノ:::/;;;;;;;;ヾ,;;;;;;;;\:::ィ-、,,;;;ヘ-、;;;;;;;;;;/:∠,,__,,,,,ィ
i!  lコ i!;;;;i!,   i!;i! i!i! ,i!'   i!'      ,ェ二ヽメ;;;;;;;;;;;;;_\-ァ;;;;;;゙i,;} 、 ゙'i,;;;;i::i,;;;;∠,,__,,,,,ィ:/
'il|i    ゙i!;;'゙i!,  i!;;i! i!;i!'i!'   '' /{       /ノ;;;;:;:;,,,:;;;;;/ `ヾ、ki'^゙i;;ト、i, ゙};;;;iハ;;;;;;:;:;:;:;;;;;/:/
`'il|i!,   i!,i!`'i!,,i!;;i! i!;;i!    ノ;;i,  八  ii;;;;:;;;/⌒゙i,ル' ノゝ i{,_''^゙i! ',,, };∠_,ノ;;;;;;;;;;;;;/::ノ
 ゙'i!;゙i!,   i!;i! ゙'i!;;;i!  i!i'    /´;;;;;゙ヽ、{;;;ヽ、_,{;;;;;;/ /'ヘ`'″⌒  ''''三='ミィk''i''''ァX;;;;r--,,,-'´
i!,  `i!i|i!, ,}i!i!  `´      i;;;;;;:;:;:;:;:;;;゙ヾ、;;;;;;;;;;〈  {'~   ,ィイ二二゙iュ、^ ヾノ'/~;;;,,二ヽ
'i!,  `'i!;;;;ii!'~         i'::::;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;,,,rー--ッ、,,_ i'ii`~l||||lliiii>~') ゙'' {'~´
`i!,   ゙~,,ィ='''~~~'''‐、,,    ゙i,::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,r''~.:.:.:.:.:゙i;;;;;;;;゙メi|!'~~tァ、||-‐il/  .i
 ゙i!,  ,ィ'~..::::::"''::::,,::::::ヾヽ,   \::::::::::::::フ;;/.:.:   .::};;;;;;;;;;;;i,ト、ュ⌒'''ヘ、||i'  ノ
ii!,ii!, i'~::::::,,;;;;i;i;i彡,,:::,,:::::::::゙i,   `=‐,ァ:::::::::{,,,r'',,::.. ∠';;;;;;;;;;;;;;;;,》\二''_ソ',,,r''″
`'iiii! {i,,彡:;;;;;シ´⌒`i,ミ::::::i::::i!   ー=─-r'~,r''~,r‐-、ヽi:;:;:;:;:;:;:;:i::} \,,r‐'~         ,,i!;;∠
 `'ii!゙i彡,,ッ'~     ゙i,;;::::N:::レ      广~/~  <シ‐、,,,,_;;i',レ-、゙i\,_         ,,i!r'~
i!,   `~´        ゙i}:::::彡}      i /:::::::::::::i‐/,,,r'~⌒ソ'´、,,,,_} ;:: i||ュ、       ''~
'iil!,,.           》:::::i::ノ     //:::::::::i、/:::''~.  ,ィ'´ = _〉、::'iii! ヘ      ,,,,ェr、
 ''ii!,         ノ:::::i::/      i〈::::::::::i:::レ'     /{   -~__.)ノ ::゙iii!,,.゙i,__,,,ィ‐-{ ‐r├i
  ''ii!,       /´;;::::ッ'       i ヽ;::::::i:::|  ..::i .::i' ''   '~_ノ .:.:.:.:゙iiiii,ヘi,ヾ,`  ゙'i, 仁ソ,,
   ゙''ii!,       iリ;:::::ッ'     _ 八 i:::::i゙i;;|  ::::| ::{,,,,,r、,,,r‐'´ .....:.:.:.:.:゙iiii!,,キ:::i :;;i '| {ッ'~:::
  ゙iii!,,゙iii!,,     {!;;;;::::{  __,,,,,,,ィ' ゙''i, ''‐、,_' ゙'i   ::i...:i:::/::/ ゙'':;,   .:.:.:.:.:゙iiii!}'゙i,,r-ッ‐'´:::::::
,,_  ゙'iii!,゙'ii!,    |!:;;;::゙i'''"~,,,,,::::{' :.. ゙i, ‐、,, ヽ=i, ,, ..i:::゙i, ,/ヽ ヾ、''   .:.:.:.:ノ´/ ''"´..:::::::::::
゙'iii!ュ、 ゙''iiiiii!,   ∧;;;;::'゙i, ....:::::;i    ゙''‐、  ̄,,;;ヽ‐ヽ-,ヽノ '':,  ゙'‐、,,,,,,,,ッ‐'~..:/´,,i/::::::::::::::::
 ゙ヾiii!''=、,゙iiii!, /´ ゙i,;;;;::::ト,二‐-、i    '''::::::::'" ..:::/ノ::...         ,,_ノ´..../彡:::::::::::
   ゙''iii!,,   /,,r''~,゙i,;;;;;;:::゙i, ~'ォ、ヽ、       /.._.:.:ハ           ,,r'_ノ´:::::::: ノ/

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:30:08 ID:TSbkku24
バトルロワイアルと直接関係ないキャラはいかがなものか
やはり参加者AAがいい

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 00:39:07 ID:HgFhcgf+
なるほど

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 01:18:18 ID:BADIB5u2
そもそも、ホスト晒しとかも平然とやるような連中の掲示板に
誰が行くかwww

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:29:01 ID:RmFeesCL
1389 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:48:52 ID:???0
とりあえずツチダマの方で言おうぜ?
まずはアレが終わってからだが
1390 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:49:50 ID:???0
ドモンはなぁ……
マーダー増えるなら有りかとも思ったけど、
やっぱり最終話後の割には未熟すぎるか
1391 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:49:59 ID:???0
レガードの糸はただの鋼線やピアノ線でもいいと思うけど、
実際下の所有者名が付いているだけのただの鋼線だから別に変えるほどではないかと。
ドモンは…。所詮はギャグ描写だから、気になるようなら次のSSの最初で正気に戻すという手もある。
これもそこまでメクジラたてなくてもいいと思った。
1392 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:50:39 ID:???0
兄さんを超える云々言ってるってことはシュバルツ=キョウジって判明後じゃね?
じゃ無いと『この写真の男を知っているか?』だろうし。
ただSSとしては面白かったし、今後我に返ってもいいし通しでも問題ないと思う。
1393 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:51:56 ID:???0
アニロワ発祥のCのカス野郎がこれだけ暴れまわって恥ずかしいのに、また2号が増えるとかやめてくれよ……。
1394 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:53:24 ID:???0
>>1393
二号とは限らんだろう。
1395 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:53:29 ID:???0
何あの偉そうな態度は
1396 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:54:52 ID:???0
>>1394
やっぱり『お帰りなさい』なのかな……。CはFateそんなに好きじゃないと思ったのに……。
1397 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:55:14 ID:???0
変な理屈を捏ねて他人の論理を見下す……初期CよりむしろGの方が思い浮かぶ態度だな。
1398 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:56:35 ID:???0
今日は、支援入れた方がいいのかね。
投下スレ。
1399 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:57:13 ID:???0
ところでさ、今回自作品アイテム支給・自作品アイテムGETが多すぎないか?
特に問題があるわけではないけど、クロスオーバー設定活かすには微妙に思わなくもない。


176 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:29:46 ID:fwYKRIWK
「ふ、ふふふ藤乃さん。ほ、本当にこの船の中に入るんですか?」
豪華な列車のなかで黒服やら白服の危険人物達。更にいえばレイルトレーサーと言う人ですらない化け物と遭遇してしまったジャグジーとしては余り豪華な乗り物には乗りたくなかった。
しかしそんな必死のジャグジーの抗弁も
「あら?ほなジャグジーはんはうちに野上で着がええ言ううん?ジャグジーはんって意外と…「ちちちち違いますよ!分かりました入りましょう!すぐ入りましょう!」
静留に良い様にあしらわれ、逃げるように豪華客船への階段を駆け上げって行くジャグジーだが
「ジャグジーはん、顔が赤いで?」
の一言で階段からに転げ落ちそうになってしまった。
「い、いいから行きますよ!」
しかし初心な少年の反応に気を良くした藤乃は困惑したような表情を作り
「でも良く考えたらこんな逃げ場のないところで着換えたらムラムラしたジャグジーはんに襲われるかもしれんし……」
「くぁwせdrftgyふじこ!」
声にならない声で必死に否定するジャグジーの様子を堪能した静留はジャグジーの背中を軽く叩き
「ま、冗談はこの位にしてそろそろ行こか」
と声をかけジャグジーを追い抜き船の上に上がっていった。
一連の流れで半泣きになりながら静留の背中を眺めていたジャグジーは何時まで立っても付いて来無いジャグジーに振り返った静留の
「あ、そうそう。もしほんまに覗いたら……その首、ポーンと跳ねますえ?」
の一言で本格的に泣き出してしまった。

177 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:31:22 ID:fwYKRIWK
船内の適当な部屋で着替えを調達した後(余談ではあるが静留がシャワーを浴びる時またひと悶着あった)、二人は今後の方針について話し合った。
「ほな、ジャグジーはんの知り合いはアイザックはんとミリアはん、それにチェスはんでええんやね?」
「はい、二人ともとっても楽しい人たちで、こんな殺し合いにになんかに乗るような人たちじゃありません。チェス君はまだ小さい子で…だから早く見つけて守ってあげないと」
そこで一拍置き、今度はこちらの知り合いについて確認してくる。
「それで藤乃さんの知り合いが……なつきさんですか?」
なつき。
そう、とりあえずなつきに会わないと始まらない。
「なつき以外にも二人ほど知り合いがおるけど、とりあえずなつきやな」
なつきと会う前に他の知り合い───舞衣や奈緒に会ってしまうと、考えたくはないがもしなつきの名前が放送で呼ばれた時に行動が取りづらくなってしまう。
そもそもこんな場所で奈緒にあえばこれ幸いと再戦を挑んでくる可能性も高い。
舞衣の方も奈緒よりはましだが不安定なところも多く、この場所で平静を保てるとも限らない。
では、なつきに会うためにはどうすればいいのか。
無闇に歩き回っても会える可能性は低い。
出来るだけ安全に、素早く動けてそれでいてなつきがこちらを発見しやすい移動手段。
つまり───
「なあジャグジーはん、この船、動かへんかな?」
静留の発言が予想外だったのかジャグジーは一瞬固まり、
「えええええええええええええええええっ!?」
驚きのあまり大声で叫んでしまった。

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:31:51 ID:RmFeesCL
1400 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:57:23 ID:???0
>>1392
登場ssに本編終了後からさの参戦って明記されてるよ。
1401 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:58:08 ID:???0
……そろそろ冗談抜きでヲチスレがふさわしい。
1402 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:58:32 ID:???0
このまま帰ってこないに1票
1403 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:58:48 ID:???0
なんかC候補生が最悪な捨て台詞を残して逃げようとしているぞ
1404 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:59:21 ID:???0
あのドモンはさすがに馬鹿すぎると思うが…
直情的ではあるが単純馬鹿じゃないぞ、ドモンは。
本編終了後ならなおさらなぁ。復讐とか終わってるから盲目的に力を求める理由もないし。
あれだとキャラ把握してないんじゃないかとすら思ってしまうが。
1405 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 21:59:42 ID:???0
もう48時間ルールで強制NGにしようぜ!
1406 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:00:08 ID:???0
>>1399
逆に考えるんだ。
すぐに手放す羽目になる可能性も高いと。
1407 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:01:06 ID:???0
ギャグ描写とはいえ気になる人も多いようだから、あのバカが消えたら議論対象としてもいいんじゃない?
俺はギャグ描写としてOK(近いうちに正気に戻るだろう)と思うけど。
1408 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:01:44 ID:???C
覆面とか鎧とかキャラの個性を決定するものが支給品扱いになってるケースが多いからじゃね?
1409 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:03:52 ID:???0
もう放置して48時間で破棄でいいじゃん。それによって大切な方の議論が蔑ろになるのはダメだろ。
なんで学習してないかな……慣れてない人が多いだけ?
1410 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:05:16 ID:???0
決定的に設定と矛盾する部分が出たな。
修正しないと作者自ら宣言してるから破棄決定、と。さようなら〜
個人的に、B0氏にはIPを記憶しておいて欲しいなあ。
1411 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:07:07 ID:???0
>二代目C
最早、どのタイミングで「したらばアク禁」になるのか、それが問題だ。
>馬鹿ドモン
とりあえず、ツチダマで具体的に問題提起するんなら、具体的にどの行為が「ありえない馬鹿」なのかをはっきりさせた方がいいと思うよ。
・カフカ≠マーダーと判断
・カフカ理論に同意
・好戦的な行動方針について
つっても、一応「積極的に交戦する」って方針なだけで、マーダー化はまだして無いと思うよ俺は。
結果だけ見て「ドモンがマーダー化(?)するのはおかしい!」って叫ぶだけだと毒吐きレベルからは出れないからなー
具体的なポイントを探さないとダメだぜ
1412 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:13:27 ID:???0
ヒューズの考察はすげー妥当なんだが、やっぱり1stと似たようになっちゃうなぁ。
ある意味では完成した世界観ってことで文句はないんだが。


179 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:32:28 ID:fwYKRIWK
【E-3/豪華客船内客室/1日目/黎明】

【ジャグジー・スプロット@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:健康。
[装備]:支給品一式(ランダムアイテム1〜3 本人確認済み)
[道具]:なし
[思考]:
基本思考:主催者に抗う。
1:静留と一緒に行動する。
2:出来れば船で移動はしたくない
3:アイザック、ミリア、なつきを探す
4:できるだけ殺したくない。
5:4が無理の場合、自分が戦う。
[備考]:
※ 参戦時期はフライング・プッシーフット号事件の最中、ラッド・ルッソと出会った直後あたりで

【藤乃静留@舞-HiME】
[状態]:健康。
[装備]:支給品一式(ランダムアイテム1〜3 本人確認済み)
[道具]:なし
[思考]:
基本思考:なつきを守る。
1:なつきを探す
2:なつきを傷つけるのは許しまへんえ
3:船が動くかどうか確認するために船内を探索する。

[備考]:
※参戦時期は奈緒に合わせて蝕の祭の結果がナシになった所ぐらいを意識しましたが、他のタイミングにも対応できるようにした(つもり)なので後続の書き手さんにお任せします。

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:32:53 ID:RmFeesCL
1413 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:16:32 ID:???0
>>1412
まだ序盤だから今後世界観関係のフラグはどんどん増えるし、あくまで考察は考察に過ぎないからね
そこまで気にするものでも無いと思うよ
1414 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:20:12 ID:???0
ん、全く文句はないんだよ。
他の舞台設定を俺も思いつかないし。
1415 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:22:39 ID:???0
で、二代目Cは放置&NGでおkなの?
1416 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:24:45 ID:???0
>>1415
おk所か決定事項でしょう。
1417 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:34:58 ID:???0
正直、退きどころをわきまえてくれと遠まわしに言われ続けてアレじゃな。
1418 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:40:57 ID:???0
なんかつかれたなー。
1419 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:43:52 ID:???0
ドモンの話は修正要求無しでおk?
1420 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:45:51 ID:???0
いいんじゃない?
ネタ描写に突っ込むのは無粋だし。
1421 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 23:29:19 ID:???0
予約なしのキャラがまだ十数人いるな
今度は埋まるまでどれくらい掛かるかしらん
1422 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 23:39:14 ID:???0
つか、その
未予約キャラ全員行動 → 行動済みキャラの予約解禁 
ってのはどこがソースなんだ?
そんなもの決まった記憶は全く無いぞ!?
つうことで、例の「行動済みキャラ一覧」は「現在予約無しキャラ一覧」にしてくれるとありがたいなあ。
キャラ分けも、作品で分けずに「最終行動時間」で分けてもらうと大変ありがたい。
……つうことで、自分で一回作ってみるよ。
1423 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 23:45:25 ID:???0
>>1422
散々出ているがそんな規定はない。
多分1stから続く空気みたいなもので、しかし初回登場時と放送以外は考慮されないので気にしなくても良い。
1424 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 23:46:01 ID:???O
今まで自粛されてたのは配置の問題があったからだからね。
出揃った今はおっしゃる通り、時間別にリストアップしたほうがいいと思う。頑張れ


181 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:33:33 ID:fwYKRIWK
「……」
自分の支給品の確認を終えた高遠遙一はしばらく絶句していた。
菓子箱に割り箸で手足をくっ付け、適当な顔を書いただけの代物。
地獄の傀儡子などと名乗ってはいるがこんな人形で演出しても滑稽なだけだろう。
とは言え残りの二つの支給品は使えそうなものだったのでそれほどの苛立ちは覚えなかった。
残りの道具の内一つ豪華客船の鍵と見取り図。
どうもこの鍵を差し込んで簡単な操作を行えばあらかじめ決められたコースを回遊する仕組みになっているらしい。
その他いろいろな設備に富んでいて、トリックやアリバイの練り甲斐がありそうだ。
そして残りの一つの支給品。
他の二つの道具は殺人に役に立つものではないが、この道具さえあれば当座は充分だろう。

…気に食わない点があるとすれば、『都合が良すぎる』事だろうか。
殺人に演出する舞台の鍵と道具が与えられ、飛ばされた場所は舞台のすぐ近く。
何らかの意図が含まれていると考えるのが自然だろう。
そして無様な人形、これは螺旋王の前では地獄の傀儡子も玩具の人形程度の存在でしかない、という見立てだろうか。
(……まあいいでしょう。相手がどう思っていようとも、当初の計画通り最後に笑うのはこの私です)
そして高遠は豪華客船への道を歩きだした。

182 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:34:36 ID:fwYKRIWK
高遠は豪華客船への道すがら、唯一の懸念に対し、頭を悩ませていた。
それは『如何にして人を集めるか』と言う点だ。
自分で殺すにしても誰かを唆して殺させるにしてもある程度の人数が揃わなければどうしようもない。
いくら船を動かせると言っても、自分ひとりで船を動かして見つけた人間を片っ端から乗船を誘うのはかなりのリスクが伴う。
(最初にある程度の人数を集めればそこから増やしていくことは容易なのですが…)
この場で集団を作る、と言うことは殺し合いに乗っていない事の証拠。
ある程度の人数で螺旋王に対抗する為の仲間を集めている、とでもいえば偽善者共が大量に連れるだろう。
無論自分のように仲間に潜り込んで事件を起こし、誰かに罪をなすりつけようという連中もいるだろうがそれこそ望む所。
どちらのトリックが優れているか競い合うのも中々に面白そうだ。

などと考えながら歩いていた所、子供連れの女がこちらに向けて歩いて来るのに気が付いた。
何故かブリを持ち歩いているのが気になるが、子供連れと言うのは偽善者達を釣るのには丁度良い。
やはり感じる都合のよさを訝しみつつも、あの二人を船へと誘う為、偽善者の仮面を被り近づいていった。

【E-2/1日目/深夜】
【高遠遥一@金田一少年の事件簿】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ、支給品一式、バルカン300 豪華客船のメインキーと船に関する資料 ランダムアイテム残り1(本人確認済み 殺人orトリックに有用)
[思考]
1:とりあえず目の前の二人を豪華客船に誘い、ある程度人数が集まったら事件を起こす。
2:ステルスマーダー一直線
3:金田一に『危険な犯罪者』の濡れ衣を着せる
4:剣持と明智は優先的に死んでもらう
5:ただし3と4に拘泥する気はなく、もっと面白そうなことを思いついたらそちらを優先

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:34:42 ID:RmFeesCL
1425 :やってられない名無しさん:2007/09/30(日) 00:02:12 ID:???0
土曜夜だというのに感想が少ないのはバカの相手で疲れちゃったからか?
1426 :やってられない名無しさん:2007/09/30(日) 00:08:04 ID:???0
>>1422
おk今度からそうまとめていく
ただあれだ・・・ちょっとの見落としはフォローしてくれるとありがたい・・・orz
1427 :やってられない名無しさん:2007/09/30(日) 01:44:46 ID:???0
そろそろ大学生の夏休みも終わりかね。


184 :睡蓮-あまねく花 ◆umwdy9coMs :2007/09/30(日) 02:36:00 ID:fwYKRIWK

【機動武闘伝Gガンダム@アレンビー・ビアズリー】
[状態]:健康
[装備]:背中にガッシュ、頭にポルヴォーラ、右手にブリ、左手にランタン
[道具]:支給品一式、ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:生きてる)
     爆弾生物ポルヴォーラ@王ドロボウJING
     不明支給品1〜3(本人確認済み、少なくともブリよりリーチの長い近接武器は入っていない)
[思考]
基本思考:螺旋王にドモンとダブルゴッドフィンガー!
1:目も前の男と会話
2:高嶺清麿を最優先で捜索!
3:ドモン及びジンを捜索!
4:悪いヤツにはビームブリをブチかます!
5:強い人が居たら、ファイトしてみたいと心の片隅では思ってたり……
[備考]
※いきなりキールに口説かれてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※シュバルツと東方不敗は死人と認識。
※キール、ガッシュと情報交換済み

【キール@王ドロボウJING】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING
[思考]
基本思考:とりあえず、さっさと会場から逃げ出す
1:男がアレンビーに危害を加えないか監視
2:仕方ないので高嶺清麿を探してやる
3: アレンビーと二人でウエディングブリに入刀したい
4:ジンも探さしてやるか
5:ポルヴォーラには近寄りたくないけど、アレンビーが襲われれば駆けつける
6:他にも女性が居たら口説くつもり、野郎には興味なし

[備考]
※いきなりアレンビーを口説いてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※アレンビー、ガッシュと情報交換済み

【ガッシュ・ベル@金色のガッシュベル!!】
[状態]:健康、おでこに少々擦り傷
[装備]:赤い魔本@金色のガッシュベル!!
[道具]:支給品一式、ウォンのチョコ詰め合わせ@機動武闘伝Gガンダム
[思考]
基本思考:螺旋王を見つけ出してバオウ・ザケルガ!
1:目の前の男と会話
2: なんとしてでも高嶺清麿と再開する
3:ジンとドモンを探す
4:ブリ喰いたい

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:38:05 ID:bbpCBqBQ
また同じことやろうとしてるんだな


こりねえなぁ

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:43:23 ID:iEE9OwJf
文章添削気盆ヌ

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 02:51:34 ID:bs76lR0w
二代目Cwwwwww

いくらでも作れよwwwwwwww

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 03:03:04 ID:C7jmY9z9
>>180

1415 :やってられない名無しさん:2007/09/29(土) 22:22:39 ID:???0
で、二代目Cは放置&NGでおkなの?



もうめちゃくちゃだな

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 06:52:14 ID:+Lul+DpD
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             テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::X
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          ム:::::r' |!  {  ハ }   } ハリ:::::f
            {ハ、{  -==x、   _,r==‐ }:f「}
              V{Y\,r‐tァーォ、   ,r‐tァーォ、/jf
           {__|!  L_  ̄`_ノ⌒廴_ ̄´_」 |∨
             ハ    ̄ /   ヽ ̄  j,ノ
                i    人-、__,.-人  /
              ∧  (、____,ノ  /
          _,.イ | ヽ   ヾニニ '´  , ′
      _/ ̄   f   |  \     /ト、
 _,.  ´     __|  ヘ   ` ー一'´  | |i丶.
     __,. -‐'´ :|   ヽ.______ j 八  \
 ________|___(_正_解_)___ヽ__\____
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 |            ら き ☆ す た             |
 |                                        |
 |     ( 美 水 か が み の 描 く 4 コ マ 漫 画 )      |
 |_________________________.!


190 :紙のみぞ知る  ◆5VEHREaaO2 :2007/09/30(日) 22:09:04 ID:vAdRrg4l


――――――燃えていた。みんな、みんな燃えていた。
とても、とても熱い。だけど炎は消えない。いつまで経っても消えない。
本の山に火が着いた。あっという間に火の山ができた。
耳に誰かの悲鳴が聞える。だがその悲鳴も炎に掻き消される。
目に誰かが倒れている姿が映る。だがその姿も一瞬にして炎へと変わる。
息が息苦しくなり、鼻も使って呼吸する。何か肉の焼ける臭いがした。
皮膚を火が炙る気持ちの悪さから逃げ出した。黒一色の人形がいた。
逃げたかった。どこにでもいいから逃げたかった。こんな地獄からは逃げたかった。
だけどできない。炎に周囲を囲まれ、どこにも道など存在しない。
焼けた紙が行く手を阻み、焼け残った本棚がまるで絶壁の断崖のように聳え立つ。
それでも逃げ道を探す、死にたくなかったから。


――――――なのに、見つけたのは道ではなく炎の中に立つ人影だった。


奇妙なことに、その人影の周囲だけ燃えてはおらず、そこの部分だけ火が恐れるかのように本しかなかった。
そう、まるで炎が人影に消されるのを避けるかのように。
その人影の一番特徴的な部分は目だった。巨大な目だ、とても巨大な目だ。炎よりも強く輝く巨大な目玉だ。


――――――その目玉が、ギロリとこちらの方を向いた。

「いやアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

怖かった。その人影がとてつもなく怖かった。わけが分からないのに、いや、何も分からないこそ怖かった。
タベラレテシマウと思うぐらいに怖かった。

そして、その人影と目が合った数秒の後、人影の周囲が爆発し何かが迫ってきた。

龍が――――炎の龍が唸り声を上げて迫ってくる。
こんどこそ逃げようがない。

「ヒィィィッ!」

炎の龍が、自分を飲み込んだ。


「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


視界が真っ暗になる。


              ※           ※             ※



191 :紙のみぞ知る  ◆5VEHREaaO2 :2007/09/30(日) 22:10:59 ID:vAdRrg4l

「――――――ッ」

アニタ・キングはC-6の民家で、意識を記憶の海から現実へと戻した。
全身が汗にぬれ学校の制服が気持ち悪い、息苦しさまで感じる。
いやなことを思い出していた。一番初めの記憶だ。ここに連れてこられる前の、
ねねねと出会う前の、姉たちと出会う前の、香港で浮浪児になる前の記憶だ。
アニタ・キングは記憶喪失者だ。気が付いたときには服一着だけで香港のど真ん中にいた。
父も母の顔も知らず、名前と服以外は悪夢しか持っていない状態で浮浪児となるしかなかった。
香港では日本と違い浮浪児となる子供の数は多く、子供だけの集落があるにはあったが、
西洋人の血が混じっていると思われるアニタが東洋人の孤児の集落に入れたわけでもなく、たった一人で廃墟となった教会で暮らしていた。
幸いにして、そのころから不思議と紙を使えたのでいやいやながらも泥棒として生計を立ててはいた。
とはいえ、紙を操れる才はあっても泥棒の才はなかったらしく、ひもじく寒い日々を送っていた。
そうして出会った、あの二人に。ミシェール・チャンとマギー・ムイに。

(あのときは、ものすごく感謝したんだけどなぁ)

二人に拾われ、衣食住は確保できたものの、自分が本嫌いであったために当初は大変だった。
いつのまにか慣れてしまったが。いや、慣れなければ生活できなかった。
そうしている内に駄目姉二人としっかり者の妹一人の構図が出来上がってしまった。
最近では腕白姉が一人追加された気もするが。

「……昔のことを思い出している場合じゃないか」

溜息を一つ付きつつ、現状を思い出す。紙を探す、そこまでは良かった。


192 :紙のみぞ知る  ◆5VEHREaaO2 :2007/09/30(日) 22:12:52 ID:vAdRrg4l
だがよりにもよって、図書室という紙が大量にある学校を出て行ってしまった。
戻ろうとは思ったものの、あのロイドとかいうむかつくやさ男の下に戻るのは、非常にしゃくだった。
ジャングルの奥地やどこぞの秘境でもないかぎりは、文明の存在するところならば紙の補充は容易である。
手近な民家数件を探せば、簡単に手に入る。
世の中には自分のように滅多に本を読まない人間もいるが、家族一世帯がそうだというわけでもなく、
また紙といっても、トイレットペーパーからレポート用紙、漫画の本から学校の教科書まで身の回りの様々な場所で使われている。
そしてここは日本という紙をよく使う文化を模した舞台だ。
ここで紙ほど見つけやすいものはないのだ。この広い舞台で人を探すよりは簡単すぎる。
故に学校に戻らないことに決め、たまたま目に付いた倉田という表札を掛けた家の蝶番を紙で壊し、忍び込んだのだ。
そうして、この家の人物が所有していたと思われる大量のDVDや漫画の本を見つけ、
最初は紙だけで充分と思いよく確認しなかった荷物の整理整頓をしてから紙を補充しようとした。

その後がいけなかった。

作業中にデイパッグから出てきた白い布が瞬く間に部屋を埋め尽くしてしまった。
そして、アニタはその白い布の中央を見てしまった。
センスの悪そうなサングラスを掛けている真っ赤な巨大な火の玉を。
自分に嫌な記憶を思い出す火の存在を。

「とりあえず、今は紙、紙」

アニタは頭を振りつつ、生意気にも質量保存の法則を無視するかのように入っていた旗を
素足で踏みつけながらいくつかの本をデイパッグへと詰める。
すぐにデイパッグは膨れ上がりいっぱいになる。
どうやら最初に入っていた物以外は、ドラえもんの四次元ポケット構造には当てはまらないようだ。
団旗は置いていくにしても、これ以上は詰められそうにない。

(もうちょっと、もって行くか)

アニタは数冊の本を手に取り、能力を込める。
本は簡単にバラバラとなり、アニタはそれらを服の内側に隠しておく。
準備はこれでいい、あとは出発するだけ。


193 :紙のみぞ知る  ◆5VEHREaaO2 :2007/09/30(日) 22:14:18 ID:vAdRrg4l


とある懸案事項を除けばだが。


アニタは床に横たえてある奇妙な形状の剣を見る。
説明書によれば名前は乖離剣・エア。真名を開放すると空間を切断するほどの衝撃波を放つ宝具というアイテム。
先ほどの戦闘では紙より扱えそうにないため出さなかったが、はたしてこれは自分に使える物なのだろうか?
アニタ・キングは紙を使う異能者である。だがその力の源泉など何かは知らない。
マー姉やミー姉は、自分は昔本が好きだったから紙使いになれたといい、
ねね姉の大切な人も本好きの紙使いだというが、自分は本が嫌いであり、
以前遭遇した読仙社の紙使いであるサニー・ウォンという男はとても本好きだとは思えないし、
地下温泉で遭遇した少年は、地面の中が好きだから地中に潜る能力を持っているとは限らないだろう。
暴論ではあるが、異能を持つ者は大雑把に言えば魔法のような力を持つと言え、
魔法の道具の力を引き出すことができるかもしれない。
その変幻自在の能力から紙使いのことを一部の人間は魔女と呼ぶ、と姉から聞いたこともある。
現代に生きる紙使いが魔女ならば、大昔の魔女はいったい何なのか?
アニタとて自分のことを魔女と思っているわけではない。
だが、大昔にあった魔女狩りで、紙使いが魔女と呼ばれながら追いかけられていても不思議ではなく、
魔道書という紙使いと魔法使いとを結ぶ代物があることを踏まえると、以上の考えは間違ってはいないのかもしれない。

「……やってみるか」

アニタは好奇心に突き動かされつつ、部屋の窓を開け空へと剣を突き出す。
乖離剣・エアから衝撃が空へと上っていく様子をアニタは思い浮かべる。
そして息を吸い込み、叫ぶ。宝具の真名を。敵を滅ぼすための呪文を。



――――――アニタ・キングが乖離剣・エアを使えるかどうかは、神のみぞ知る。





194 :紙のみぞ知る  ◆5VEHREaaO2 :2007/09/30(日) 22:16:20 ID:vAdRrg4l

              ※           ※             ※

乖離剣・エアを発動させようとするアニタ・キングは今だ知らない。

ペーパーマスター、紙の奴隷、紙の使徒、神保町の主、東洋の魔女、そしてThe Paperと多数の異名を持つ最強の紙使いを。
大英図書館を焼き払い、アニタ・キングの出発点を作ったビブリオマニアを。
菫川ねねねにとって大切な存在であり、自身に炎と紙に対する恐怖を植えつけた女の存在を。


その名は読子・リードマン。


――――――アニタ・キングが彼女と出会えるかどうかは、紙のみぞ知る。



【C-6/民家の一室/1日目/聡明】
【アニタ・キング@R.O.D(シリーズ)】
[状態]:健康
[装備]:大量の紙、乖離剣・エア@Fate/stay night
[道具]:支給品一式(メモ帳なし)、ハイドの魔本@金色のガッシュベル!!、デイバッグに詰められるだけの本
[思考]
1:乖離剣・エアを使ってみる。
2:ねねねを捜す。
3:できるだけロイドのいる学校には戻りたくない。
[備考]:
※参戦時期は9〜11話、ねねねが読仙社に攫われる以前。読子との面識はありません。
※アニタが乖離剣・エアを使用可能かどうかは以降の書き手さんに任せます。
※『大グレン団の旗@天元突破グレンラガン』がC-6にある民家の一室に置いてあります。


195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:04:36 ID:gS1opFxf
 

196 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:05:12 ID:BGfHqOMq

「あのマフィア達全然来ないけど、テキサスの荒野で鍛えた俺の足には流石に付いてこれなかったかな。
 いやいやいや。もし追ってきても俺の百丁拳銃が火を噴くけどね!」

百丁どころか一丁の拳銃もない。あるのはパンツだけの一見変質者。
彼の名はアイザック・ディアン。
一年前に不死者となりながら未だ不死者であることに気付いていないホームラン級の馬鹿である。

「何処にいるんだよミリアー! お前の保安官が迎えに来たぞぉー!」

仮装強盗のパートナーにして最愛の恋人ミリア・ハーヴェント。
マフィアと思しき二人組みの脅威から逃れた今、アイザックの頭には彼女のことしかなかった。
当然、大声を出すことの危険性など意識していない。

「おーい! ミリアいないのかーい!」

彼にとって運が良いのか悪いのか。とにかく返事はこなかった。
アイザックは再び走りはじめる。
逃げるためではなく、迷子になって寂しがっているであろうミリアを探すために。



等間隔で並んでいる街灯は申し訳程度にアスファルトを照らすのが精一杯の明るさを保ち、
川への転落を防止する壁は平均的な男性身長の半分にも満たない高さ。
中央分離帯として細い一筋の白線が一応引かれてはいるが、車道と歩道の区別もない。
誰が見ても安全管理が杜撰すぎると思われるであろう設計だが、強度だけは確かなもの。
B3を斜めに横切る川の上に建造された橋はそんな特徴を持っている橋だ。
その橋の前に柊かがみはいた。
左手に持った円形状の形をした掌サイズの機械を確認しつつ、時折右手で額を拭いながら
かがみは走り続けている。
短距離走に近いペースの速度を出しているために息は荒く、足は何度も縺れて転びそうになるぐらい
消耗し、おまけに汗で肌に纏わり付いた制服は残り少ない体力を奪うのに一役買っていた。
不死者になったからといって筋力が増強されたり体力が無尽蔵になる訳ではない。
身体が痛みを感じるのと同様に疲労は蓄積されていく。
一度も休憩することなくオーバーワークを強いられ続けた肉体は、とうに限界を迎えていた。
それでも立ち止まらないのは、妹の仇を討つという確固たる意思が肉体を突き動かしているからだ。

そんな彼女の足を止めたのは、新たにレーダーに表示された三つ目の光点。
アイザック・ディランと表示されたそれは、北西から道路沿いにかがみを示す光点へと向かってきている。
犯人は現場に戻るという法則もあるが、つかさを殺した犯人とは別の人間である可能性の方が高い。
だがそれは皆無ということでもない。

迷った末に、かがみは迎え撃つことを決定する。
B3エリア進入直後に自身を除けば唯一灯っていた光点。
元々の標的である風浦可符香を示す光点の近くに、二つ光点が増えていたのを確認したためだ。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:05:51 ID:gS1opFxf
 

198 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:06:41 ID:BGfHqOMq

しかし何処もかしこも陰気な場所だった。
仮装強盗をしながら沢山の都市を渡り歩いたが、ここは別格といっていい。
最悪のスラム街だってここと較べれば活気に満ち溢れた極上の酒場みたいなものだ。
陰鬱な気分を吹き飛ばすような歌の一つでも口ずさんでみたいところだが、肝心な合いの手を入れてくれる
ミリアが隣にいない。
アイザックはなんとも埋めがたい喪失感を感じていた。
……が、それも束の間。

これは愛があれば障害も飛び込んでくるっていうアレだな!
よし来い! ワイアット・アープもびっくりのロープ飛びで見事勝ってやる!
ん……誰に勝つんだ? ま、いいさ。勝てば俺の勝ちだもんな!

常人には理解不能の思考回路をフル稼働させ先を進むアイザック。
その瞳は爛々と輝き、足取りは力強い。
彼は今、マフィアのような怖い連中からミリアを守る流離いのヒーロー。
怖いものなど何もない……はずだった。

「ひぃあっ!?」

突然甲高い音が響いたのは、アイザックが橋に差し掛かる寸前のこと。
驚きながら声がした方を振り返るとそこには――



かがみは待ち伏せするにあたり、大まかな作戦を立てていた。
街灯の光でバレないよう道路脇の茂みに潜み、アイザックの姿を確認。
刺殺できるような武器を持っていれば即座に背後から襲撃する。
つかさを殺した相手は一目で強力な武器であるとわかるマシンガンを置いていったのだ。
真相を知るため話は聞き出したいが、不意を打っても殺せないかもしれない相手にそんな余裕はない。
だから殺すことしか考えなかった。
無手、もしくはそれ以外の武器を所持していれば殺し合いに怯える少女を演じて反応を見る。
どちらにしても結局は殺すのだが、望めるなら心配を装って騙まし討ちを仕掛けてくるような奴が良かった。
騙まし討ちを『仕掛けようとする側』の気持ちとしては、その方が迷わず思いっきりやれるから。
不安要素もいくらか抱えていたが、どう転んでも不死の肉体がある限り勝算は高いとかがみは踏んでいる。
後は実行できるかどうか。いや、するかしないか……それだけの筈だったのだ。

頭では理解しているはずが、動けないということもある。
アイザックの姿を見た時の彼女がまさにそれだった。
かがみはアイザックがロージェノムに呼び寄せられた広間で見た子供であることも覚悟していた。
それでも、やり遂げてみせるつもりでいたのだ。
だが、これは完全な想定外であり不意打ち。
こともあろうにこの殺し合いの場を、裸で闊歩するような人間がいるなんてすぐには信じられなかった。
見間違いではないと確信した瞬間、元々不安定だったかがみの精神状態は急速に悪化の一途を辿り
無意識の内に立ち上がって悲鳴を上げていた。


199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:06:53 ID:gS1opFxf
 

200 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:07:45 ID:BGfHqOMq

そこには声で予想できた通り、女の姿があった。
街灯が頼りないせいでハッキリとは確認できないが、見た目から判断するとミリアと同じか
それよりすこしだけ年齢が低そうだ。少なくともマフィアには見えない。
ほっと安堵の息をつくと、アイザックはどうやら怯えているらしい彼女に底抜けの明るさで呼びかける。

「いや、もう! 俺ってば怪しいもんじゃないからさ!
 そりゃ怖いマフィアもいるけど! 俺はあいつらとは違うからさ!」


……なに? なんなの……これ……?
なにいってるの……こわい? ……ちがう?
「……ら……いで…………ほ……おぅ……て……」
口が震えて言葉が発音できない。
「……………ぃ…」
拒絶の意思が伝えられない。
もどかしい。もどかしい。


アイザックもまた戸惑っていた。彼女の言っている言葉の意味が全くわからない。
だが彼女の警戒を解くにはこの暗号を解く必要がある。
間違えてはいけない。困ってる女性を泣かせるようなサイテーな男になるのは御免だ。
しっかしデホーテ? デホーテって何だ?
そんな知り合いいたかなぁ、俺。いないよなぁ。
デホオテ? デホオゥテ? で、掘って? 掘って。
単語になってきた。アイザックは正解が近いことを確信する。
掘って……ホーテ……掘って……ホオゥテ……ほおって……ほうって……放って。放って!
頭の中で壮大なファンファーレが鳴り響いた。これだ!
肩に担いだデイバックを地面に落とし、その上に右脇で抱えていた服を置く。
そうしてから彼は、昔見た西部劇の主役のようにニヒルな笑みを浮かべ、彼女の下に歩いていった。

「どうだい、これで安心だろう?
 心配することはないさ。どんな悪党が来たって俺には百丁――――」


アイザックの口舌はもうかがみに届いてはいない。
彼女が理解しているのは正体不明の男が裸で近づいてくる。それだけだ。
それだけで彼女には……充分すぎた。

柊かがみの頭には今まで逡巡してきた内容など何一つ残されていなかった。
たったひとつ――目前の敵を殺す以外に。
背中に隠していた銃を右手で引き出し前方に構える。
突然向けられた銃口を理解できないアイザックが発した「へ?」という間の抜けた声を合図に
かがみは躊躇無く人差し指に力を込め、引き金を絞った。

「う……あああああああああああああああああああああ!」
絶叫を掻き消す轟音とマズルフラッシュとが周囲を満たすステージで、アイザックは踊る。
本来ならば例え数十トンのローラーでひき潰されようが、二千度の溶鉱炉に放り込まれようが
コンクリート詰めのドラム缶で海中に沈められようが、はたまた一億年生きようとも
“食われる”以外に決して死ぬことはない。それが不死者だ。
だがその能力は何らかの制限により著しく劣化している。
そう――まともにウージーの掃射を受ければ一たまりもなくなってしまう程度には。


倒れこんだアイザックはアスファルトに一面の赤い水溜りを拡げていく。
その身体はもう、ピクリともしていない。


201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:09:48 ID:8opChGlE
 

202 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:10:19 ID:BGfHqOMq
いつまで引き金を握り続けていたのだろうか。
手にしているのは分速600発を超える速さで弾丸を放つウージーだ。
弾倉の残弾などとうに無くなっていることにようやくかがみは気づいた。
全身から力が失われていき、膝からゆっくりと崩れていく。
一時的な恐慌状態から脱したかがみが最初に見たものは、死体になったばかりの男。
その瞬間に生まれた強烈なストレスが彼女の身体に変調をきたす。
苦く酸っぱい息が漏れたのを皮切りに、腹の奥底から不快感がこみ上げてくる。
それがようやく治まったのは、胃の内容物を全て押し出した後のことだ。


落ち着いたかがみは、アイザックの死体を迂回するようにして彼のデイパックに近づいた。
服を掻き抱いて調べてみたが、なぜか濡れていること以外は特に変わったものはない。
ならばと思いデイパックを漁っても武器らしきものは出てこなかった。
入っていたのは基本支給品を除けば赤い綺麗な石と、ローラーの付いた靴が一足だけ。

予測していた通りだった。
今のかがみにはアイザックが裸だった理由も、彼が喋っていた内容も冷静に受け取ることができている。
おそらく彼は『良い人』だったのだろう。
それを……それを私……は……わた…し……は…………

「つかっ……ぁっ………ぅ……ぅ…ぁ……つかさぁ……」

誰かに頼まれてやったのではなく、全て自分が決めた行動の結果だ。
ここでつかさに頼るのは、つかさに罪を擦り付けるということに他ならない。
それを理解しているというのに、かがみは泣きながら失った妹の名前を一度だけ呼んだ。
どうしても誰かに縋りたくて。

203 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:11:26 ID:BGfHqOMq

かがみは悩んでいた。
思わぬ時間を費やしてしまった以上、つかさを殺した仇は遠くへ行っている可能性が高い。
追いつけないかもしれない相手を探すよりも、つかさを埋葬してあげる方が先ではないかと。
特におかしくはない考え方。冷静に見ても及第点は取れる答えだろう。
結局、かがみは戻る道を選ばなかった。それが言い訳だと気付いてしまったから。

きっと私はつかさを理由に逃げようとしているだけ。
人を殺した現実も、これから殺し続けるという未来からも。

弱い自分が恨めしかった。
いくら決意を固めても、すぐにボロボロと崩していく自分が許せなかった。

もうアイザックのことを気にするのはやめていた。一瞥すらしていない。
つかさを殺した者も、そうでない人も。
……大事な友達も。
どうせ最後にはみんな殺してしまう。殺さなくてはいけないのだから。


アイザックのデイバッグから手に入れたローラースケートに履き替えながら、かがみはレーダーを確認した。
B3には風浦可符香を示す光点が依然存在しており、そこからやや離れた位置にドモン・カッシュを示す光点がある。
エドワード……という覚えられないぐらい長い名前を示す光点は消えていたが、それは別に構わない。
風浦可符香がまだ居てくれた。それだけでかがみには満足で、逃げなくて良かったと心の底から思えた。
彼女は再び決断を下す。
この二人を殺せたならば、目的を果たせても果たせなくてもそれからつかさの元に戻ろうと。

銃弾を撃ち尽くしてしまったのは失敗だったが、弾丸の無い銃とて利用法がない訳ではない。
脅しにも牽制にも……相手の油断を引き出すことだって使い方次第で可能だ。
そして何より彼女の身体は不死。
『肉を切らせて骨を断つ』という言葉があるが、必要であれば肉も骨もくれてやればいい。
どれだけ傷つこうが、最終的にこのナイフを突き立ててやればそれで終わりなのだ。

ペットボトルの水でまずは口を濯ぎ、それから疲れた体を癒すため少しずつ胃に流し込む。
こうして一本分の水を消費した後、彼女は疾走を開始した。
まずはつかさを奪った犯人である可能性の高い、風浦可符香を示す光点へと一直線に。

204 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:13:41 ID:BGfHqOMq











希望は呪いとなり、思い出は鎖となって絡みついている。
求めれば求めるほど。足掻けば足掻くほどに自らの体を抉り、心は蝕まれてゆく。
それでも彼女は進み続ける。
足を止めるということは、大切な妹を諦めることと同義だと知っているから。


【B-3/中央寄りの橋中心部/一日目/黎明】
【柊かがみ@らき☆すた】
 [状態]:不死(仮)
 [装備]:防弾チョッキ 軍用ナイフ UZI 0/50(サブマシンガン) ローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
 [道具]:デイバッグ、レーダー、支給品一式(水入りペットボトル×1消費)、かがみの靴
 [思考]
1.つかさの仇をとるためB-3にいる二人を殺す(風浦可符香を最優先で狙います)
2.戻ってきてつかさを埋葬する
3.つかさのために優勝する

※つかさを殺したのは武器を必要としないくらいの強者だと思っています。
※かがみの不死はBACCANOのアイザック、ミリア等と同じものです。
※かがみに支給されたレーダーは同エリア内のキャラ名と位置が表示されます。

【ローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
一般人にはただのローラースケート。魔力があれば更に速度が出せるらしい。







【アイザック・ディアン@BACCANO バッカーノ!  死七】


205 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:14:57 ID:BGfHqOMq


誰もいなくなったはずの道路に立つ人影があった。
影はまるで長い睡眠を取ったあとのように伸びをして、首を回している。
ポキポキと鳴る軽い音を堪能し終えると、そいつは盛大に騒ぎ始めた。

「あー痛かった! いやあ、まっさかあんな嬢ちゃんにまで騙されちまうなんてなあ。
 さっきのマフィアも上手かったけど、今回のも相当だよな! 演技派だったし!
 もしかしてムービースターだったりするのか彼女。いやきっとそうだ!
 クッソー! さっさとサイン貰っとけば良かったな。ミリアの分も!」

人影の正体は言わずとしれたアイザック・ディアン。
彼がまだ生きているのはもちろん不死者であるという事実が大きい。
ただ、それだけでは決して生き残ることは叶わなかった。
対した相手は柊かがみ。不死者にして不死者の天敵たる完全な存在だ。
幸運が彼に味方していればこその生存だった。

今が夜でなければどうなったか?
溢れた血溜りが少しずつその外周を狭め、青みがかった肌が徐々に本来の色を取り戻していったことに気付かれていたかもしれない。
柊かがみが錯乱していなければどうなったか?
大なり小なり彼女はアイザックに傷を負わせただろう。

その結果の延長として、アイザックが“試し”に食われたであろうことは想像に難くない。

そして、アイザックを撃ったウージー。
これは本当にアイザックを殺すだけの力を持っていた。使い手次第という条件付きだが。
ウージーは命中精度に欠けるという弱点を弾数で補っている銃。
熟練者ならばともかく初めて銃を手にした者が、それも錯乱した状態で撃ったところで
たかが10メートル先の目標ですらそうそう当たりはしない。
実際、放たれた弾丸の大半が地面を抉るか明後日の方向に飛び去ってしまっており、
普通の人間ならばともかく、不死者を殺すには物足りない着弾量でしかなかった。

これら全ての要因が世の理を正常に捻じ曲げることに成功していた。
彼が生きているのは偶然でもあり、必然でもあったということだ。


206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:15:10 ID:8opChGlE


207 :いろいろな人たち ◆s1y9vYGV9k :2007/09/30(日) 23:16:04 ID:BGfHqOMq


そんなことにも当然の如く気付いていないアイザックは、別の案件で頭を悩ましていた。
彼にしては珍しいひどく神妙な顔つきで。

「最後の一人になるまで殺し合う。殺しってのは殺す人で殺し屋ってことだろ。
 でも殺し屋が手品なんて使う必要ないしなぁ……うーん……
 それに最初の二人ならともかく、さっきの嬢ちゃんが殺し屋には見えないよなぁ。
 ……ん、さっきの嬢ちゃん? 待てよ待てよ!」

しばらくは首を傾げて唸っているだけだったが、何か思い当たることがあったらしい。
左の掌を右の握り拳でポンッと軽く叩いている。

「そういえばマフィアみたいな人に怒られたのって……俺のせい?
 よくよく考えてみれば二人でなんかやってたみたいだったよな。あれも嬢ちゃんみたいな芝居だとすると
 やっぱり邪魔しちゃってたんだよなぁ。ミリア探した後に謝りにいかないと!」

アイザックはあの二人がいるであろう方向に向き直り、手を合わせて拝んでいる。
これは彼の間違った東洋の知識から得た謝罪方法なのだが、とりあえず彼なりに誠意を見せているのだろう。
全く意味はないが。

「んー、でも殺し合いって何だろうな。手品で殺されたら終わりなのか?
 だとするとちゃんと死んだフリしないと駄目じゃないか。悪いことしたかなぁ。
 ……でもそれなら審判が出てきて『アウトッ!』って言うか。インチキだもんな!」

何かを納得したらしい。
自分が悪くないと知ってどことなく嬉しそうだ。

「要は何度殺されても大丈夫ってことだよな。
 よし! こうなったら答えはもうわかったぞ!」

アイザックは腕を組んでうんうんと満足げに頷き、程なくして右手をビシッと前に突き出した。
その表情は百万ドルの笑顔で満ち溢れている。

「つまりこれは最後の一人のネタを見るまで続く、手品殺し屋達による出会いの仲良し交流パーティーって訳なのさ。
 俺達ってば間違えて連れてこられちゃったみたいだけどね。だーはっはっはっはっはっはっは!」

……アイザック・ディアン。彼は馬鹿だった。

【B-3/中央寄りの橋上部付近/一日目/黎明】
【アイザック・ディアン@BACCANO バッカーノ!】
 [状態]:健康
 [装備]:ボロボロになったパンツ一丁
 [道具]:支給品一式
     ずぶ濡れのカウボーイ風の服とハット(本来アイザックが着ていたもの)
     賢者の石@鋼の錬金術師
 [思考]
  基本:ミリアと合流
  1:ミリアにこの宝石をプレゼントする。
  2:面白いけどこんな痛いこと何回も体験すんのかぁ。
 ※アイザックの参戦時期は1931年のフライング・プッシーフット号事件直後です。
 ※殺し合いの意味を完全に勘違いし、終了条件は全員に(手品で)殺される事だと思っている。
 ※アイザックの不明支給品は無くなりました。


208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/30(日) 23:16:37 ID:8opChGlE


209 :修整:2007/09/30(日) 23:48:21 ID:p1muBzot
「あのマフィア達全然来ないけど、テキサスの荒野で鍛えた俺の足には流石に付いてこれなかったかな。
 いやいやいや。もし追ってきても俺の百丁拳銃が火を噴くけどね!」
 百丁どころか一丁の拳銃もない。あるのはパンツだけの一見変質者。
彼の名はアイザック・ディアン。 一年前に不死者となりながら未だ不死者であることに気付いていない
ホームラン級の馬鹿である。

「何処にいるんだよミリアー! お前の保安官が迎えに来たぞぉー!」

仮装強盗のパートナーにして最愛の恋人ミリア・ハーヴェント。
マフィアと思しき二人組みの脅威から逃れた今、アイザックの頭には彼女のことしかなかった。
当然、大声を出すことの危険性など意識していない。
「おーい! ミリア、いないのかーい!」
彼にとって運が良いのか悪いのか。
とにかく返事はこなかった。
アイザックは再び走りはじめる。
逃げるためではなく、迷子になって寂しがっているであろうミリアを探すために。

等間隔で並んでいる街灯は申し訳程度にアスファルトを照らすのが精一杯の明るさを保ち、
川への転落を防止する壁は平均的な男性身長の半分にも満たない高さである。
中央分離帯として細い一筋の白線が一応引かれてはいるが、車道と歩道の区別もない
誰が見ても安全管理が杜撰すぎると思われるであろう設計だが、強度だけは確かなものだ。
B3を斜めに横切る川の上に建造された橋はそんな特徴を持っている橋、
その橋の前に柊かがみはいた。
左手に持った円形状の形をした掌サイズの機械を確認しつつ、時折右手で額を拭いながら
かがみは走り続けている。
 短距離走に近いペースの速度を出しているために息は荒く、足は何度も縺れて転びそうになるぐらい
消耗し、おまけに汗で肌に纏わり付いた制服は残り少ない体力を奪うのに一役買っていた。
不死者になったからといって筋力が増強されたり体力が無尽蔵になる訳ではない。
身体が痛みを感じるのと同様に疲労は蓄積されていく。
 一度も休憩することなくオーバーワークを強いられ続けた肉体は、とうに限界を迎えていた。
それでも立ち止まらないのは、妹の仇を討つという確固たる意思が肉体を突き動かしているからだ。
 そんな彼女の足を止めたのは、新たにレーダーに表示された三つ目の光点。
アイザック・ディランと表示されたそれは、北西から道路沿いにかがみを示す光点へと向かってきている。
犯人は現場に戻るという法則もあるが、つかさを殺した犯人とは別の人間である可能性の方が高い。
だがそれは皆無ということでもない。

迷った末に、かがみは迎え撃つことを決定する。
B3エリア進入直後に自身を除けば唯一灯っていた光点。
元々の標的である風浦可符香を示す光点の近くに、二つ光点が増えていたのを確認したためだ。


210 :裏では:2007/09/30(日) 23:52:27 ID:cV4KWgzQ
1093 : ◆5VEHREaaO2:2007/09/30(日) 16:36:30 ID:VDHCCwHc0
自分の意図というものもありまして、魔法の道具をアニタに使わせるのは当初の予定でした。
次の人が宝具を発動させるのも、発動させないのも自由です。
1094 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 16:39:58 ID:nXyncsEo0
単に紙を使えるってだけの人だから、魔法の道具とかはどうなんだろうな。
使えてもいいし、使えなくてもいい、そんな気がするw
1095 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 16:51:53 ID:aSyOeK2Y0
>>1090
いや、高速道路で移動と方針にあったので、載宗とシンヤをスルーするのはおかしくないが、黎明にA-7の店のショーウインドウを叩き割ったのを聞かないで、早朝にA-5の高速道路上から1kmぐらい離れたB-5の可符香の声を聞きつけるのは、ちと不自然な気がする。
高速道路での移動ではないというのなら別だがね。だけど、そんな方針転換の描写も無かったし。
相当な疲労のなか、短時間で移動しすぎなのは同意。
あと、優勝狙いのわりに、多大な疲労を残したまま無理に移動しすぎじゃね? というのもあるな。
まぁ、そんな疲れどうということはない! で動き回るのも師匠らしいが。
1096 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 16:56:53 ID:pbcaz7yY0
鎖の対神性を重視するなら、頑丈さと自動追尾は神性もちに限られてほかの奴には
普通の鎖より少し頑丈という程度の制限がかかってるとするのというのは?
鎖ってただそれだけでも使いどころは多いし。
1097 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 17:36:42 ID:pRGmb/vg0
神性もちなんてランサーと我様本人くらいしかいないから、自動追尾くらいは残しといたほうがいいと思うが。
1098 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 17:53:19 ID:yK3ox4AUO
神性持ちは全然いないなー
ヴァッシュは何か違う気がするし……ここはラピュタの末裔に期待するしかないのかw
1099 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 18:12:54 ID:pRGmb/vg0
>「跪きたまえ! 君の目の前にいるのはラピュタ "神" なのだよ」
ダウト
1100 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 18:20:05 ID:XUywHRko0
カウボーイよろしく狙ったポイントに鎖を投げつけて絡めるのは
かなりの筋力と技術が必要だし、自動追尾はアリでいいと思う
強度に関しては「半端じゃなく硬いけど、超人なら引きちぎれる」に一票
「ただの鎖〜ちょっと頑丈な鎖」程度なら引きちぎれるヤツが結構いるけど
東方先生や十傑衆、テッカマン系なら力付くで破っても違和感がない
1101 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 18:24:53 ID:56Vhv12U0
>情報と考察を聞き出したうえで殺す
て思考のはず・・・・というのと
さらに師匠がドモンと繋がってるとなぜ知っているのか?というのもな・・・
たしかに前の話でドモンは自分の世界やデビルガンダムのこと説明してるが
師匠やシュバルツに関しては
>今は亡き二人のことで感傷に浸るドモン
と描写されているところ見ると
ドモンは師匠、さらにシュバルツはこのロワに参加してると気が付いてないみたいだし
容姿とかまでこと細かく伝えたとは思えん・・・
なのに可符香が師匠がドモンの関係者と知ってるつうのはちょいとあれだ・・・
ここらへんは完全に描写不足すぎだと俺は思う
キツイ言い方になるが可符香で師匠殺すつうのは全然ありだと思うが
今の調子だと単なるご都合主義だと思われてもしょうがない気がする・・・・
まぁとりあえず反応見た上で判断したかったから、少々粗い調子で一気にやったつう可能性もあるが
正直それも微妙にいらぬ影響与えた気がな・・・・キャラがキャラだけに・・・・


211 :裏では:2007/09/30(日) 23:53:43 ID:cV4KWgzQ
1102 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:06:35 ID:cQpeTe5o0
いくつも未解決のSSがありますが、仮投下スレから新しい議題が来ました。
・MAPの端がどうなっているか
とりあえずこういったことは書いた物勝ちでいいとおもう私は、
記述のように参加者は反対の端にワープするでもいいと思います。
これを知るか知らないかで戦略が大きく変わってくることと、
銃弾・投石など支給品や物体の移動がどうなるかについて微妙になってくることが問題点でしょうか。
1103 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:07:52 ID:a2QKvR1c0
右端に行ったときが問題では?
1104 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:12:26 ID:BTbtEs6w0
突然、水上に現れることに。
それはそれで面白い気はするが。
1105 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:12:30 ID:kRfF7PIE0
右端はワープ禁止か南北の近いほうに出るとかしかないかな
BCDはBの陸部分、EFGはHの陸部分とか
いきなり海に落ちるってのは避けたい
1106 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:13:07 ID:cQpeTe5o0
普通に考えれば海にぼちゃん、ですね。
逆に西方向に泳いでいった時のほうが困る気がする。
この辺は書き手さんにそういう展開避けてもらえばすむことではあるんだけど。
あ、船関係も困るか?
1107 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:15:51 ID:8GDHJpOM0
船で沖に出ると大惨事になって困りますねー
だが頭脳系キャラがループの事実を知れば実験するのは避けられなさそう。
ソコだけが問題かな。現状では「大事故起きますね、うん」で解決(?)なんだけれども。
1108 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:16:22 ID:bWrbTg4s0
俺としては船は逆に陸に上げたいんだが、散々動かした後にね
問題は突然の水没だが……
1109 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:17:06 ID:ymFXLyiU0
>>1106
豪華客船については『決まったルート以外は移動できない』としておけば問題は無いんじゃなかろうか
いきなり海にぼちゃんor泳いでたら突然陸の上に、ってのも面白そうではあるが…
いっその事、細かくは決めずにここらへんも書き手さんの早い者勝ちにしてみるとかどうだい?
そういや、既に不死の酒が海に落ちてどこかに流されてるんだったか
1110 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 21:25:38 ID:rZJJ6GDs0
立て続けに要議論くるなあ……。
とりあえず描写からは参加者とその所有物だけ移動するってことになりそう。
アイテム投げ捨てるともう取りにはいけない?


212 :裏では:2007/09/30(日) 23:55:44 ID:cV4KWgzQ
1111 : ◆RwRVJyFBpg:2007/09/30(日) 21:49:28 ID:N5tHVy0U0
仮投下スレより誘導されて来ました。
もうちょっと意見が出揃うのを待ったほうがいいのかもしれませんが
「ツチダマ見てますよ」表明も兼ねて
一応、今上がっている疑問について私の見解を書かせていただきます。
>右端に行ったとき
私としては、突然水上にワープしてぼちゃん!というのを想定して書きました。
エリアを突き抜ける人間自体、そう多くないでしょうし
運悪く東端から抜けてしまったらそれでもいいかな……と。
>銃弾・投石など支給品や物体の移動
「エリア内にある物体がエリア外に出た場合、例外なく逆の端にワープ」というつもりで書きました。
参加者と所有物だけ移動すると、何が移動して、何が移動しないかで
またもめそうな予感がするので……
それに「飛んでいったナイフが突然空中で消え去った」などの事実から
参加者がループの仕組みを推理できた方が面白いかなと。
最終的にはこれ以降このギミックを使う書き手さん次第でよいと思いますが。
>これを知るか知らないかで戦略が大きく変わってくる
個人的には、むしろこの点がループの面白みだと思っています。
「知らないと致命的」というほどのものでもないですしね。
一応、ループがボツになった場合、代わりの展開も考えてあります。
ただ、投下が期限超過後のものでしたので、他に二人を書きたい!
と言う方がおられれば、そちらにお譲りします。
1112 :名無しセカンド:2007/09/30(日) 21:49:29 ID:3EMHzNro0
しずんで動かないものは取れないかもしれないけど流されるくらいのものなら陸に流れてくる可能性がある
1113 : ◆hsja2sb1KY:2007/09/30(日) 22:00:02 ID:JMg60mck0
申し訳ありません。移動距離にむりがある。行動に矛盾がある。
ならびに、一人の読み手として見返し、強アイテムの突然使用による強マーダーの抹殺に
不満なものを感じるため、勝手で申し訳ありませんが、こちらのほうで、NG・破棄を宣言します。
宝具に関する議題はぜひこのまま続けていただきたいと思いますが、
議論された方、書き手の方には御迷惑をおかけしました。
1114 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:00:40 ID:cQpeTe5o0
降臨乙です。
> 「エリア内にある物体がエリア外に出た場合、例外なく逆の端にワープ」というつもりで書きました。
> 参加者と所有物だけ移動すると、何が移動して、何が移動しないかで
> またもめそうな予感がするので……
これは逆に拙い気がする。
‘壁’の向こう側からの銃・投擲の乱射が危険だし、
細かいことになるが海の流れがある以上水が際限なく流れてくる。
1115 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:01:32 ID:cQpeTe5o0
>>1113
乙でした。
予約スレ及び投下スレにも宣言しておいた方がいいと思います。
1116 : ◆hsja2sb1KY:2007/09/30(日) 22:05:11 ID:JMg60mck0
そちらのほうは、やはり明日になってしまいますが、NG・破棄のほうは確定でよろしくお願いします。
1117 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:05:14 ID:97N5Jy6wO
>水
マップそのものは移動しないだろ
1118 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:10:33 ID:cQpeTe5o0
うーん、現地調達品はワープして、水は(動いているのに)ワープしない適当な理由付けが思い浮かばんかったのよね。
細かい話だからある意味ご都合主義的におkでもいいんだけどさ。
1119 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:14:20 ID:JVS7//QY0
お二方、降臨乙です。
カフカ、マスターアジアについては残念ですが、次回作品を期待しています。
>>1112
陸地でも、参加者の手を離れたものが「ワープしない」のであるなら取りにはいけないってことじゃない?
俺は「参加者」「デイパック」「一度デイパックに入ったもの」を移動するものの定義にすればいいと思う。
銃の不意討ちは書き手さん空気読むでしょ、っていうか貴重な弾薬を見えない先に放出しないと思われ。
逃げたい放題になるし。


213 :裏では:2007/09/30(日) 23:57:52 ID:cV4KWgzQ
1120 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:16:53 ID:cQpeTe5o0
> 「参加者」「デイパック」「一度デイパックに入ったもの」
これいい案だね。+参加者が身につけている(いた)ものを加えれば完璧かと。
1121 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:22:49 ID:8GDHJpOM0
螺旋王「要は実験開始時に物理フォーマットした会場の初期状態から変動したパラメーターを持つ物質は位相のズレを生じ
それによって閉鎖空間を定義する多次元防壁を通過し得る物質となり得るのだ」
ロシウ「ワームホール理論……でしょうか?」
1122 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:25:46 ID:An106hVk0
長門乙w
その定義だとビシャスの鉄パイプ取り残されるぜw
1123 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:27:54 ID:97N5Jy6wO
ウシロ出しゃばんなw
1124 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 22:34:41 ID:ymFXLyiU0
>>1121
実際コレぐらい言ってのけても不思議じゃないよなロージェノムw
ギガゾンビとは違った意味で技術力ある主催だからなあ
1125 :ツチダマな名無しさん:2007/09/30(日) 23:49:41 ID:v5Gkc7Ko0
そう言えば千里って戦いに関しては素人で良いのか?
前に投下された作品と支給品のアサシンナイフの項を見ると素人には見えないんだがw


以上、定時報告

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:03:30 ID:gS1opFxf
 

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:05:44 ID:HgFhcgf+
>>211-213

画面の端ねぇ・・・

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:06:22 ID:V1lKIoVP
 

217 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:07:11 ID:fx28daaU
 Dボゥイと小早川ゆたかは自然公園を出てB−6にある学校を目指すことにした。
 ゆたかの友人が全員女子高生なので、安直だとは思ったが学校に集まるだろうと思ったからだ。
 そして現在、二人はD−6の道路のちょうど真ん中あたりを歩いていた。
 辺りは住宅団地のようで、無人のビルが並んでいた。
 途中で轟音が聞こえゆたかが怯えたりもしたが、それ以外は特にこれといったことはなく順調だった。

 「・・・・・・大丈夫か?」
 「あっ!はい!大丈夫です!」
 Dボゥイの問いに、ゆたかは過剰に反応して答えた。
 自然公園を出てしばらくしてから、ゆたかは気がついたのだ。

 ――抱きしめられちゃった。

 初対面の男性に、思いっきり泣きながら。
 思い出してすぐにゆたかの顔は火が出るほど真っ赤になった。
 ゆたかには男性と交際した経験はない。しかし女子高生である以上、周囲からそれとなくそういった情報は耳に入ってくるものなのである。

 チラッとDボゥイの顔を見ると、彼は怪訝そうにこちらを見返した。
 あわててゆたかは顔をそらす。

 ただ抱きしめられただけである。
 キスしたわけでもなく、恋人の抱擁でもなんでもなく、事実泣いている子供を慰めるためのものなのである。
 ただそれだけなのだが・・・・・・やはり恥ずかしいのだ。


218 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:08:26 ID:fx28daaU
 ■

 原因であるDボゥイは風邪でも引いたかと心配していた。
 ――足つきはしっかりしているし、勘違いだろうか?
 そこでDボゥイは軽く頭を振った。
 自分が思った以上に、このゆたかという少女に入り込んでいると感じたからだ。
 ごまかすように、これからのことを考える。
 少しペースが遅いが、ここでゆたかに無理をさせて体調を崩させるわけにはいかない。現状でそれは致命的な命取りになる。
 実は途中でゆたかを背負っていくかとも提案したが、なぜかすごい勢いで却下されてお流れとなった。

 ――今はこれでいい、問題はシンヤのことだ。

 シンヤを、ラダムのテッカマンを殺す。それは絶対にDボゥイには譲れないことだった。
 そして、その戦いにゆたかを巻き込むことはできない。それもまた、譲れないことだった。

 「ゆたか」
 「あっ!はい!」
 「俺は、君を君の友人か、信頼できる人物に預けたら別行動を取る」

 結局、Dボゥイの出した結論はそんなものだった。

 Dボゥイがゆたかの近くにいることは、彼女を守ることには繋がらない。
 Dボゥイ自身がシンヤを殺そうとするように、シンヤもまた、Dボゥイを殺そうとするだろう。
 ゆたかの近くにいれば、必ず巻き込んでしまうことになる。
 そして、復讐の鬼となったDボゥイはシンヤと殺し合いを演じることになる。
 その光景は、ゆたかには見られたくなかった。


219 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:09:38 ID:fx28daaU
 ■

 ゆたかはその言葉で、浮ついていた心を一気に現実に引き戻された。

 「なんで、ですか?」
 「俺の都合だ、君には関係ない」

 ――そんなこと言われても、困ります。

 困惑するゆたかを尻目に、Dボゥイは歩き続ける。
 ゆたかは慌てて声をかける。

 「ええと、Dボゥイさんはこのゲームに乗っていないんですよね?」
 「ああ」
 「それじゃあ・・・・・・え〜と」

 そこでゆたかは、自分がこのゲームから脱出すると決意したものの具体的なことをまったくといっていいほど決めていないことに気がついた。
 ええと、まずはお姉ちゃんやかがみさん、つかささんと合流して・・・・・・。
 そうだ、人を集めるんだ。
 私一人じゃ何もできないけど、沢山の人がいればきっとどうにかできる。
 よし、と気合を入れてゆたかはDボゥイに思いついたこと伝えた。

 「あの、一緒に逃げましょう」
 「は?」
 「・・・・・・ああ!ちっちちちっちちち違いますえとえとそういう意味じゃなくて!」

 ゆたかは自分の失言に再び顔を真っ赤に染めた。
 Dボゥイはゆたかを、流石に困った表情で見つめていた。

 ――やはり風邪か?

 そう思い自分のデイパックの中から支給品の一つである赤いマフラーを取り出し、ゆたかの首にかける。
 首輪が邪魔だが、無いよりはましだろう。

 「落ち着け」
 「はっ、はい。・・・・・・落ち着きました」

 ゆたかは大きく深呼吸をして自分を落ち着かせた。
 とはいえ恥ずかしさは残っており、その顔はまだ赤い。
 ゆたかは一度自分の言いたいことを整理して、今度こそ言いたいことを伝えた。

 「あの、私と一緒にこのゲームから脱出するのをお手伝いしてくれませんか」


220 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:10:53 ID:fx28daaU
 ■

 Dボゥイは表情には出さないものの内心では困っていた。

 ――口に出したのは早計だったか?

 必要以上になつかれないようにと、先に伝えたのが間違いだったかもしれない。
 いずれ離れるということを伝えておけば、別れる時にそう騒がれないだろうという打算もあったのだが。

 「悪いが、断る」
 「な、なんですか?」

 これは思ったより面倒なことになったか?
 ゆたかの困った顔を見ながら、短くため息をつく。
 Dボゥイがこれからゆたかを説得するにしろ、ごまかすにしろ、不必要な労力を費やすことを想像して少し後悔した。


 そんな時に、そいつは現れた


 「おやおや、喧嘩はいけないな」

 男はふざけた調子で二人の前に現れた。
 まるで待ち伏せしていたように、道路の曲がり角から出てきたのだ。
 右手でパールグリーンの中折帽(なかおれぼうし)を押さえ、左手をクリーム色のスーツのポケットに入れて腰を少し低く落としている。
 今にでもスリラーでも踊りそうな雰囲気だ。
 しかしちょっぴり期待したゆたかの予想は、裏切られることになる。
 男は右手を帽子から離すと、ゆっくりと親指と中指とを合わせた。

 「どれ、私が二人の仲を取り持ってあげよう」

 Dボゥイは腰の後に手を回し、ゆたかから譲り受けたM500ハンターを取り出した。
 こいつは敵だ。そう確信できるほどの邪気が目の前の男から溢れ出していた。


221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:11:07 ID:V1lKIoVP
 

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:11:12 ID:B8GWnKWZ
 

223 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:12:13 ID:fx28daaU
 ■

 素晴らしきヒィッツカラルドは自分の幸運を、信じてもいない神に感謝していた。
 見るからに普通の少女に、見たところ少々訓練を受けた程度の青年、先ほどの口直しにはちょうどいい。
 ヒィッツカラルドは国際警察機構のエキスパートでもない限り、生身の人間に負けるはずなどないと思っていた。
 古墳の件については例外だ。負けたわけでもないし、あのV字の物体は人間ではない。

 「二人ともここで真っ二つになれば、もう離れることもないだろう?」

 さあ、狩を始めることにしよう。


 ヒィッツカラルドが右手の指をパチンッと鳴らした瞬間、Dボゥイはゆたかを抱えて駆け出した。
 戦士としての直感が、あれを危険だと感じたのだ。
 事実、数秒送れてDボゥイがいた地面に亀裂が生じた。ヒィッツカラルドの放ったカマイタチだ。
 駆けながら、Dボゥイは適当に狙いをつけて発砲した。
 当たれば御の字の牽制、しかしその銃弾は再びヒィッツカラルドが指を鳴らしたとたんに真っ二つになった。
 常識外れな現象を、Dボゥイは驚いたものの静かにその事実を受け止めながら走った。
 とりあえずは、遮蔽物のあるところへ。

 ――ほう、手加減したとはいえよくぞ避けた。

 ヒィッツカラルドは素直に感嘆した。
 カマイタチで裂傷を作り、じわじわと恐怖を味あわせてやるつもりだったがまさか避けられるとは思ってもみなかったのだ。
 そして銃弾を真っ二つにしてやったときも、しっかりとこちらを観察していた。
 どうやらあの青年は思った以上に修羅場をくぐり抜けてきたようだ。

 ――面白い、すぐに終わってしまっては味気がなさすぎる。

 ヒィッツカラルドは余裕をもって二人の後を追い始めた。


224 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:13:38 ID:fx28daaU
 ■

 現在地はD−7のちょうどど真ん中あたりだろうか。
 近くに自然公園があるためか、もしくはここも自然公園の一部なのか、そこは森といっていいほど緑に恵まれていた。
 当然のように、遮蔽物になりえる木は大量に存在した。
 木々の間に滑り込み、二人はひとまずの安息を得る。

 「Dボゥイさん、あの人、なんで」
 「静かに」

 ゆたかは震えていた。
 何が起きたかはよく分からなかったが、問答無用に殺されそうになった。それだけは理解できた。
 そして理解できなかった。なぜこうも簡単に人を殺そうとするのかが。
 そのことを問おうとしたのか、それとも慰めてほしかったのか、ゆたかが口を開いたその瞬間のことだ。
 カマイタチが、近くの木の枝を切り裂いた。

 「そういえば、まだ名乗っていなかったね」

 ゆたかは恐怖した。
 口を開いたならば、自分たちの潜んでいる場所が知られたなら、あったというまに切り刻まれてしまうのではないか。
 どうしてか、悪い方向にばかり想像が広がってしまう。
 そんなゆたかの様子を知ってか知らずか、ヒィッツカラルドは今さらな自己紹介を始めた。

 「私の名は素晴らしきヒィッツカラルド、君たちの仲人だ。冥土の土産にでも覚えてくれたまえ」

 パチンっと指を鳴らす音が響き、今度は近くの木が輪切りになった。
 遮蔽物に意味は無いと、暗に言っているのだ。
 Dボゥイはゆたかを低く伏せさせて、問う。

 「何で俺たちを襲う!」
 「それは本気で言っているのかね?」

 ヒィッツカラルドは小馬鹿にしたように答えた。
 殺し合いに乗っている。そいうことなのだろう。

 「お前は、殺戮と破壊を楽しむというのか!」
 「ああ!楽しくてしょうがないよ!」

 パチン、パチンと次々に右手の指を鳴らす。そのたびに木は削られ、枝葉は切り落とされた。

 「・・・・・・そうか、お前も、ラダムと、同じか」

 ゆたかは思わず顔を上げ、Dボゥイを見た。
 そこには怒りや憎しみ、悲しみや後悔、様々な感情が込められていた。

 ――理不尽に、全てを奪っていく悪魔。貴様はそれと同じだ!

 ゆたかには、Dボゥイが、自分を優しく抱きしめてくれた青年が、まったく別の生き物に見えた。
 ゆたかは知らない。全てを奪われて復讐に身を焦がす人間を、彼女は見たことが無かったのだ。
 Dボゥイがゆたかに告げる。

 「俺があの男の相手をしている間に、君は逃げろ」

 一人ぼっちになった気がした。この場所には、もう怖い生き物しかいないような気がした。
 ゆたかは怖くて肯くことしかできなかった。


225 :修整:2007/10/01(月) 00:13:38 ID:caYSZWiB

 素晴らしきヒィッツカラルドは自分の幸運を、信じてもいない神に感謝していた。
 見るからに普通の少女に、見たところ少々訓練を受けた程度の青年、先ほどの口直しにはちょうどいい。
 ヒィッツカラルドは国際警察機構のエキスパートでもない限り、生身の人間に負けるはずなどないと思っていた。 古墳の件については例外だ。負けたわけでもないし、あのV字の物体は人間ではない。
 「二人ともここで真っ二つになれば、もう離れることもないだろう?」
 さあ、狩を始めることにしよう。


 ヒィッツカラルドが右手の指をパチンッと鳴らした瞬間、Dボゥイはゆたかを抱えて駆け出した。
 戦士としての直感が、あれを危険だと感じたのだ。
 事実、数秒送れてDボゥイがいた地面に亀裂が生じた。ヒィッツカラルドの放ったカマイタチだ。
 駆けながら、Dボゥイは適当に狙いをつけて発砲した。
 当たれば御の字の牽制、しかしその銃弾は再びヒィッツカラルドが指を鳴らしたとたんに真っ二つになった。
 常識外れな現象を、Dボゥイは驚いたものの静かにその事実を受け止めながら走った。
 とりあえずは、遮蔽物のあるところへ。

 ――ほう、手加減したとはいえよくぞ避けた。
 ヒィッツカラルドは素直に感嘆した。
 カマイタチで裂傷を作り、じわじわと恐怖を味あわせてやるつもりだったがまさか避けられるとは
思ってもみなかったのだ。そして銃弾を真っ二つにしてやったときも、しっかりとこちらを観察していた。
 どうやらあの青年は思った以上に修羅場をくぐり抜けてきたようだ。

 ――面白い、すぐに終わってしまっては味気がなさすぎる。

 ヒィッツカラルドは余裕をもって、二人の後を追い始めた。



226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:13:42 ID:V1lKIoVP
 

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:14:04 ID:dRNyXujB
 

228 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:14:46 ID:fx28daaU
 ■

 怒りに支配されながらも、Dボゥイは冷静であった。
 冷静に、ヒィッツカラルドをどう殺すかを考えていた。

 ――あれは見えない何かを、指を鳴らすことで打ち出している。
 ――そしてさっきから乱発しているところを見ると弾は無尽蔵か、それに近いほど保有している。

 流石に指を鳴らしてカマイタチを発生させているとは分からなかったが、Dボゥイの考察は正解に近かった。
 少し考え、Dボゥイはおもむろにデイバックから紙のぎっしりと詰まったトランクケースを取り出し軽く蓋を開ける。
 銃は再び腰の後に差し込む。アレに対しては銃弾は無駄弾になるだけだと判断したのだ。

 「俺がトランクを投げたら全力で走れ」

 それだけをゆたかに告げ、トランクケースをヒィッツカラルドの頭上に目掛けて投げた。
 トランクの容量を越えるような紙が舞い、森を白く染める。常識外れの紙ふぶきだ。

 「行け!」

 ゆたかに向かって叫び、デイパックに片手を突っ込みながらDボゥイは駆け出した。
 飛び出したDボゥイに向けて、ヒィッツカラルドが右手の指をパチンとさせる。
 思った通り、見えない刃が紙を切り裂きながら飛んできた。

 ――見えていれば、対処のしようはいくらでもある。

 カマイタチは一発撃ってから、次の発射までわずかな時間があった。
 そして、カマイタチが発射される瞬間はあまりにも分かりやすかった。

 一発目、二発目、三発目とやり過ごし、ヒィッツカラルドに迫る。
 ――妙だ
 あまりにも簡単に踏み込ませすぎる。
 だが今さら引くことはできない。後退すれば敵に狙い撃ちされるだけだ。
 そこで、Dボゥイは自分が罠にはまったのだと悟った。


229 :修整:2007/10/01(月) 00:15:25 ID:caYSZWiB

 Dボゥイは表情には出さないものの内心では困っていた。
 ――口に出したのは早計だったか?

 必要以上になつかれないようにと、先に伝えたのが間違いだったかもしれない。
 いずれ離れるということを伝えておけば、別れる時にそう騒がれないだろうという打算もあったのだが。
 「悪いが、断る」 「な、なんですか?」

 これは思ったより面倒なことになったか?
 ゆたかの困った顔を見ながら、短くため息をつく。
 Dボゥイがこれからゆたかを説得するにしろ、ごまかすにしろ、不必要な労力を費やすことを想像して少し後悔した。

 そんな時に、そいつは現れた

 「おやおや、喧嘩はいけないな」
 男はふざけた調子で二人の前に現れた。まるで待ち伏せしていたように、道路の曲がり角から出てきたのだ。
 右手でパールグリーンの中折帽(なかおれぼうし)を押さえ、左手をクリーム色のスーツのポケットに入れて腰を少し低く落としている。今にでもスリラーでも踊りそうな雰囲気だ。
 しかしちょっぴり期待したゆたかの予想は、裏切られることになる。
 男は右手を帽子から離すと、ゆっくりと親指と中指とを合わせた。
 「どれ、私が二人の仲を取り持ってあげよう」

 Dボゥイは腰の後に手を回し、ゆたかから譲り受けたM500ハンターを取り出した。
 こいつは敵だ。そう確信できるほどの邪気が目の前の男から溢れ出していた。


230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:15:39 ID:B8GWnKWZ
 

231 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:15:52 ID:fx28daaU
 ■

 「なるほど、孔明の気持ちが少しは分かった気がするよ」

 ヒィッツカラルドは愉快だった。適当な罠をはったら、愚かな獲物はみごとに食らいついてきたのだ。
 ヒィッツカラルドは『左手』をポケットから取り出し、親指と中指を合わせる。
 ヒィッツカラルドは、二人と出会ってから今まで右手でしかカマイタチを打ち出さなかった。
 たまたま思いついたことだった。弱者をいたぶるための罠として。
 獲物はもう逃げられないところまで来ていた。

 Dボゥイはヒィッツカラルドが左手を出したのを見ると、即座に次の行動に移った。
 デイパックに突っ込んでいた手には、テッカマンアックスのテックランサー――片刃のハルバードが握られていた。
 人の手に余るこいつをデイパックから抜き出し、そのままの勢いでヒィッツカラルドに叩きつけるつもりであったがもう猶予はない。
 距離は足りない。しかし、まだ手はある。

 「食らえ!」

 Dボゥイはデイパックからアックスのテックランサーを抜き出し、そのままヒィッツカラルドに向けてハンマー投げのように投擲した。
 大きく重いそれはそれほど遠くには飛ばない。しかしヒィッツカラルドまでには充分届いた。

 「残念だったね」

 届くには、届いたのだ。
 しかしそれはヒィッツカラルドには滑稽なほど遅く鈍く、紙一重で避けるには充分すぎたのだ。
 ヒィッツカラルドが投擲でバランスを崩したDボゥイに向けて指を鳴らす。
 とっさに身をよじったものの、今度は避けることはできなかった。


 「・・・・・・ふむ」

 ヒィッツカラルドはDボゥイの捨て身の攻撃を紙一重で避けたものの、不満げだった。
 足元にはヒィッツカラルドの支給品が転がっている。投擲でデイパックを切り裂かれたのだ。
 その中には月の石も含まれており、残念なことに三つほど瓶が割れていた。
 本来ならば、彼にこのようなミスはない。
 しかし螺旋王が施した制限が、ヒィッツカラルドの見切りを乱したのだ。

 ――まあいい、もともと私には必要ないものばかりだ。

 デイパックもこいつらから奪い取ればいいだけの話。
 そう結論付けたが、ヒィッツカラルドは月の石を一つ拾いスーツの内ポケットに入れる。
 少々、もったいない気がしたのだ。どうせすぐに効果が消えるのなら、有効に使った方がいいだろう。
 気を取り直し、ヒィッツカラルドはDボゥイに止めを刺すために近づく。
 あと少しといったところで、ヒィッツカラルドの前に一人の少女が立ちふさがった。
 小早川ゆたかだった。


232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:16:01 ID:dRNyXujB
 

233 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:16:30 ID:caYSZWiB
 現在地はD−7のちょうどど真ん中あたりだろうか。
 近くに自然公園があるためか、もしくはここも自然公園の一部なのか、そこは森といっていいほど
緑に恵まれていた。 当然のように、遮蔽物になりえる木は大量に存在した。
 木々の間に滑り込み、二人はひとまずの安息を得る。

 「Dボゥイさん、あの人、なんで」 「静かに」

 ゆたかは震えていた。
 何が起きたかはよく分からなかったが、問答無用に殺されそうになった。それだけは理解できた。
 そして理解できなかった。なぜこうも簡単に人を殺そうとするのかが。
 そのことを問おうとしたのか、それとも慰めてほしかったのか、ゆたかが口を開いたその瞬間のことだ。
 カマイタチが、近くの木の枝を切り裂いた。

 「そういえば、まだ名乗っていなかったね」

 ゆたかは恐怖した。 口を開いたならば、自分たちの潜んでいる場所が知られたなら、
あったというまに切り刻まれてしまうのではないか。 どうしてか、悪い方向にばかり想像が広がってしまう。
 そんなゆたかの様子を知ってか知らずか、ヒィッツカラルドは今さらな自己紹介を始めた。

 「私の名は素晴らしきヒィッツカラルド、君たちの仲人だ。冥土の土産にでも覚えてくれたまえ」

 パチンっと指を鳴らす音が響き、今度は近くの木が輪切りになった。 遮蔽物に意味は無いと、暗に言っているのだ。
 Dボゥイはゆたかを低く伏せさせて、問う。

 「何で俺たちを襲う!」 「それは本気で言っているのかね?」

 ヒィッツカラルドは小馬鹿にしたように答えた。殺し合いに乗っている。そいうことなのだろう。

 「お前は、殺戮と破壊を楽しむというのか!」
 「ああ!楽しくてしょうがないよ!」
 パチン、パチンと次々に右手の指を鳴らす。そのたびに木は削られ、枝葉は切り落とされた。
 「・・・・・・そうか、お前も、ラダムと、同じか」
 ゆたかは思わず顔を上げ、Dボゥイを見た。
 そこには怒りや憎しみ、悲しみや後悔、様々な感情が込められていた。

 ――理不尽に、全てを奪っていく悪魔。貴様はそれと同じだ!

 ゆたかには、Dボゥイが、自分を優しく抱きしめてくれた青年が、まったく別の生き物に見えた。
 ゆたかは知らない。全てを奪われて復讐に身を焦がす人間を、彼女は見たことが無かったのだ。
 Dボゥイがゆたかに告げる。

 「俺があの男の相手をしている間に、君は逃げろ」

 一人ぼっちになった気がした。この場所には、もう怖い生き物しかいないような気がした。
 ゆたかは怖くて肯くことしかできなかった。


234 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:17:52 ID:caYSZWiB


 「なるほど、孔明の気持ちが少しは分かった気がするよ」

 ヒィッツカラルドは愉快だった。適当な罠をはったら、愚かな獲物はみごとに食らいついてきたのだ。
ヒィッツカラルドは『左手』をポケットから取り出し、親指と中指を合わせる。
ヒィッツカラルドは、二人と出会ってから今まで右手でしかカマイタチを打ち出さなかった。
たまたま思いついたことだった。弱者をいたぶるための罠として。
獲物はもう逃げられないところまで来ていた。

 Dボゥイはヒィッツカラルドが左手を出したのを見ると、即座に次の行動に移った。
デイパックに突っ込んでいた手には、テッカマンアックスのテックランサー――片刃のハルバードが握られていた。
 人の手に余るこいつをデイパックから抜き出し、そのままの勢いでヒィッツカラルドに叩きつけるつもりであったがもう猶予はない。 距離は足りない。しかし、まだ手はある。

 「食らえ!」

 Dボゥイはデイパックからアックスのテックランサーを抜き出し、そのままヒィッツカラルドに向けてハンマー投げのように投擲した。
大きく重いそれはそれほど遠くには飛ばない。しかしヒィッツカラルドまでには充分届いた。

 「残念だったね」
 届くには、届いたのだ。
しかしそれはヒィッツカラルドには滑稽なほど遅く鈍く、紙一重で避けるには充分すぎたのだ。
ヒィッツカラルドが投擲でバランスを崩したDボゥイに向けて指を鳴らす。
とっさに身をよじったものの、今度は避けることはできなかった。

 「・・・・・・ふむ」
 ヒィッツカラルドはDボゥイの捨て身の攻撃を紙一重で避けたものの、不満げだった。
足元にはヒィッツカラルドの支給品が転がっている。投擲でデイパックを切り裂かれたのだ。
その中には月の石も含まれており、残念なことに三つほど瓶が割れていた。
本来ならば、彼にこのようなミスはない。
しかし螺旋王が施した制限が、ヒィッツカラルドの見切りを乱したのだ。

――まあいい、もともと私には必要ないものばかりだ。

デイパックもこいつらから奪い取ればいいだけの話。
そう結論付けたが、ヒィッツカラルドは月の石を一つ拾いスーツの内ポケットに入れる。
少々、もったいない気がしたのだ。どうせすぐに効果が消えるのなら、有効に使った方がいいだろう。
気を取り直し、ヒィッツカラルドはDボゥイに止めを刺すために近づく。
あと少しといったところで、ヒィッツカラルドの前に一人の少女が立ちふさがった。

 小早川ゆたかだった。



235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:17:57 ID:B8GWnKWZ
 

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:17:59 ID:dRNyXujB
 

237 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:18:47 ID:fx28daaU
 ■

 時間は少し遡る。

 「行け!」

 そう言われても、ゆたかの足は一歩も前に出なかった。
 一人になることが、怖かった。
 何も考えられなかった。
 ただ、何も分からないことも怖くて木からひょっこりと顔を出して様子をうかがったのだ。

 そして、ゆたかの目にDボゥイが倒れ伏す姿が写った。

 ごちゃごちゃの飽和状態だったゆたかの頭の中で、たった一つだけ言葉が響いた。

 ――嫌だ

 優しい人は怖い人だった。怖い人だったけど優しかった。
 そう、優しい人だったんだ。だから私は信じることにしたんだ。
 それで、みんなで帰ろうって決めて・・・・・・みんな、お姉ちゃんにかがみさんにつかささん。
 それと、Dボゥイさんも。

 ――こんなの、嫌だ!

 私は帰りたい。みんなと帰りたい。
 こんな所で死にたくない。死んでほしくない。
 私は・・・・・そうだ、私はDボゥイさんのことを何も知らないし、私もぜんぜん話してない。

 ――よく分からないけど、こんなの、嫌だ!

 それはパニックに似ていたかもしれない。
 支離滅裂な思考で、普段なら考えられないような行動をとってしまう。
 Dボゥイの元に駆け出したゆたかは、何も考えてなどいなかった。


238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:19:46 ID:V1lKIoVP
 

239 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:19:49 ID:caYSZWiB
 ■

 時間は少し遡る。
 「行け!」

 そう言われても、ゆたかの足は一歩も前に出なかった。
 一人になることが、怖かった。 何も考えられなかった。
 ただ、何も分からないことも怖くて木からひょっこりと顔を出して様子をうかがったのだ。

 そして、ゆたかの目にDボゥイが倒れ伏す姿が写った。
 ごちゃごちゃの飽和状態だったゆたかの頭の中で、たった一つだけ言葉が響いた。

 ――嫌だ

 優しい人は怖い人だった。怖い人だったけど優しかった。そう、優しい人だったんだ。だから私は信じることにしたんだ。それで、みんなで帰ろうって決めて・・・・・・みんな、お姉ちゃんにかがみさんにつかささん。
 それと、Dボゥイさんも。

 ――こんなの、嫌だ!
 私は帰りたい。みんなと帰りたい。 こんな所で死にたくない。死んでほしくない。
 私は・・・・・そうだ、私はDボゥイさんのことを何も知らないし、私もぜんぜん話してない。

 ――よく分からないけど、こんなの、嫌だ!

 それはパニックに似ていたかもしれない。支離滅裂な思考で、普段なら考えられないような
行動をとってしまう。 Dボゥイの元に駆け出したゆたかは、何も考えてなどいなかった。



240 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:20:44 ID:fx28daaU
 ■

 Dボゥイを守るように立ちはだかったゆたかは、大きく腕を広げて真っ直ぐにヒィッツカラルドを見つめた。
 それだけだった。
 ヒィッツカラルドは訝しげな顔を見せたものの、それは次第に笑みに変わった。

 「・・・・・・ふ、ふはははははは」

 ヒィッツカラルドのテンションは上がりっぱなしだった。

 ――この二人は、なんと私を楽しませてくれることか!

 「くあっはっはっは!あーはっはっはっは!」

 ヒィッツカラルドは大きく背をそらし、頭に手を当てて嗤った。
 あまりにもおかしすぎて腹を曲げ、指をさして嗤った。
 そしてひとしきり嗤い終えると、両手を指を鳴らす構えに戻す。
 もう十二分に楽しんだ、そろそろ終わりにしてやろう。

 「よかろう、ではそこの男と一緒に・・・・・・むっ?」

 真っ二つにしてやろう、と続けようとしたヒィッツカラルドはあることに気がついた。
 ゆたかの胸にあるドリルのようなアクセサリー、がうっすらとだが光っているのだ。

 ――確かあのVの男は『心の力』がどうだとか言っていたな。

 結びつけるのは早計かもしれないが、確保しておいて悪いことはあるまい。
 ヒィッツカラルドは構えを解くとゆたかとの距離を詰める。
 ゆたかは一歩だけ後ずさるが、自分の後にDボゥイがいることを思い出すと気丈にもヒィッツカラルドを睨みつけた。
 その姿を見たヒィッツカラルドに、段々と嗜虐心が湧き上がってきた。

 ――ゆっくりとくびり殺してやろうか

 コアドリルに伸ばそうとしていた手の行き先を、ゆたかの首に変更した。
 マフラー越しに掴んだところで、首輪の硬い感触が手に伝わる。
 そのまま首輪を掴んでゆたかを空中に吊り上げ、ヒィッツカラルドは思いついた。

 「首輪を真っ二つにしてみるのも、面白そうだな」

 はたして首輪は爆発せずに残るかどうか。その可能性は限りなく低いだろう。

 ――だが、何事も試してみないと始まらないからな。

 首輪を真っ二つにする瞬間を想像し、ヒィッツカラルドは大いに嗤った。


241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:20:46 ID:dRNyXujB
 

242 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:21:50 ID:fx28daaU
 ■

 Dボゥイは死に掛けていた。
 カマイタチの一撃は、いったいどんな理屈かDボゥイを切断するまでにはいかなかった。
 ひょっとしたら、これがロージェノムの言っていた制限なのかもしれない。
 しかし肩から背中まで走ったその裂傷は、紙で白く染まった大地に赤い血の海を作っていた。
 死への恐怖があったが、不思議と安らぎもあった。
 これ以上戦わなくいい。もう休んでもいい。奇妙な誘いだった。
 Dボゥイがその安らぎに身を任せようかと思ったその時に、嗤い声が聞こえた。

 ――人が気持ちよく寝るっていうのに、耳障りだな。

 そう思いDボゥイはうっすらと目を開け、覚醒した。
 また繰り返すつもりか、俺は。
 立ち上がって命をかけるだけの理由は、そこにあった。

 身体が痛い。
 ――どうにかなる
 血が足りない。
 ――それがどうかしたか。
 これ以上は死んでしまう。
 ――また、俺は大切なものをこの手から取りこぼすのか?

 「これ以上、貴様のような悪魔に、くれてやるものなどあるものか!」

 ゼロから、トップへ。
 死に掛けの身体を無理矢理起こし、距離を詰めるため全力で駆け出した。


243 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:22:04 ID:caYSZWiB
 ■

 Dボゥイを守るように立ちはだかったゆたかは、大きく腕を広げて真っ直ぐにヒィッツカラルドを見つめた。
 それだけだった。
 ヒィッツカラルドは訝しげな顔を見せたものの、それは次第に笑みに変わった。
 「・・・・・・ふ、ふはははははは」
 ヒィッツカラルドのテンションは上がりっぱなしだった。
 ――この二人は、なんと私を楽しませてくれることか!

 「くあっはっはっは!あーはっはっはっは!」
 ヒィッツカラルドは大きく背をそらし、頭に手を当てて嗤った。
 あまりにもおかしすぎて腹を曲げ、指をさして嗤った。
 そしてひとしきり嗤い終えると、両手を指を鳴らす構えに戻す。
 もう十二分に楽しんだ、そろそろ終わりにしてやろう。
 「よかろう、ではそこの男と一緒に・・・・・・むっ?」

 真っ二つにしてやろう、と続けようとしたヒィッツカラルドはあることに気がついた。
 ゆたかの胸にあるドリルのようなアクセサリー、がうっすらとだが光っているのだ。
 ――確かあのVの男は『心の力』がどうだとか言っていたな。

 結びつけるのは早計かもしれないが、確保しておいて悪いことはあるまい。
ヒィッツカラルドは構えを解くとゆたかとの距離を詰める。
ゆたかは一歩だけ後ずさるが、自分の後にDボゥイがいることを思い出すと気丈にもヒィッツカラルドを睨みつけた。
 その姿を見たヒィッツカラルドに、段々と嗜虐心が湧き上がってきた。

 ――ゆっくりとくびり殺してやろうか
 コアドリルに伸ばそうとしていた手の行き先を、ゆたかの首に変更した。
マフラー越しに掴んだところで、首輪の硬い感触が手に伝わる。
そのまま首輪を掴んでゆたかを空中に吊り上げ、ヒィッツカラルドは思いついた。

 「首輪を真っ二つにしてみるのも、面白そうだな」
はたして首輪は爆発せずに残るかどうか。その可能性は限りなく低いだろう。

――だが、何事も試してみないと始まらないからな。
首輪を真っ二つにする瞬間を想像し、ヒィッツカラルドは大いに嗤った。

244 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:22:58 ID:fx28daaU
 ■

 ヒィッツカラルドはそれを詰まらなさそうに眺めていた。
 所詮は死にかけ、しかも馬鹿正直に一直線に向かってくる。
 指を一度鳴らしただけで、また地面に這いずるだろう。

 ――少々興ざめかな?

 そんなことを思いながら空いている方の指を鳴らそうとした時、ゆたかを吊り上げた腕に何かが刺さった。

 ゆたかは無我夢中だった。
 Dボゥイが生きていた、それは嬉しい。
 けれどこの危険な男は、またDボゥイを傷つけようとしている。

 ――なんとか、なんとかしなくちゃ。

 必死に考え、とっさに身近なものでヒィッツカラルドの腕を突き刺したのだ。
 後のことを考える余裕は、ゆたかにはなかった。

 「Dボゥイさん!」

 どんな意味で叫んだかは、ゆたか本人にも分からなかった。
 生きてほしかった。生きたかった。
 みんなで帰りたかった。

 その思いは、螺旋力となってヒィッツカラルドを貫いた。


245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:23:01 ID:dRNyXujB
 

246 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:23:10 ID:caYSZWiB
■ (ずいぶん修整多いな)

 Dボゥイは死に掛けていた。
カマイタチの一撃は、いったいどんな理屈かDボゥイを切断するまでにはいかなかった。
ひょっとしたら、これがロージェノムの言っていた制限なのかもしれない。
しかし肩から背中まで走ったその裂傷は、紙で白く染まった大地に赤い血の海を作っていた。
死への恐怖があったが、不思議と安らぎもあった。
これ以上戦わなくいい。もう休んでもいい。奇妙な誘いだった。
Dボゥイがその安らぎに身を任せようかと思ったその時に、嗤い声が聞こえた。
――人が気持ちよく寝るっていうのに、耳障りだな。

そう思いDボゥイはうっすらと目を開け、覚醒した。
また繰り返すつもりか、俺は。
立ち上がって命をかけるだけの理由は、そこにあった。

身体が痛い。 ――どうにかなる 血が足りない。
 ――それがどうかしたか。 これ以上は死んでしまう。
 ――また、俺は大切なものをこの手から取りこぼすのか?

 「これ以上、貴様のような悪魔に、くれてやるものなどあるものか!」

 ゼロから、トップへ。
 死に掛けの身体を無理矢理起こし、距離を詰めるため全力で駆け出した。



247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:23:58 ID:B8GWnKWZ
 

248 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:24:26 ID:fx28daaU
 ■

 ヒィッツカラルドは自身に起きたことが信じられなかった。

 ――なんだ!これは!

 ヒィッツカラルドの二の腕、コアドリルが突き刺さった場所に風穴が空いていた。
 手に力が入らず、ゆたかが開放される。

 「きゃっ!」

 ゆたかはろくに着地もできず尻餅をつき、自らの行為に呆然とした。
 ただのアクセサリーだと思っていたものが、まったくの別物だとやっと気がついたのだ。

 「貴様ぁ!」

 ヒィッツカラルドは激昂した。
 油断した自分が悪いのだが、愉快な気分に一気に水をさされたのだ。
 この責任を取ってもらおうと、無事な方の手で指を鳴らそうと構えた。

 そして、Dボゥイの握るM500ハンターがヒィッツカラルドの額に押し付けられた。

 「零距離、とったぞ」

 火薬の音が響く。
 銃弾はヒィッツカラルドの骨を砕き、肉を抉り、脳を滅茶苦茶に掻き回した。

 ――馬鹿な、十傑集の私がこんなところで!

 その答えは、簡単だった。
 素晴らしきヒィッツカラルドは単に遊びすぎたのだ。


249 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:25:12 ID:caYSZWiB
 ■

 ヒィッツカラルドはそれを詰まらなさそうに眺めていた。
所詮は死にかけ、しかも馬鹿正直に一直線に向かってくる。
指を一度鳴らしただけで、また地面に這いずるだろう。

 ――少々興ざめかな?
そんなことを思いながら空いている方の指を鳴らそうとした時、ゆたかを吊り上げた腕に何かが刺さった。

ゆたかは無我夢中だった。
Dボゥイが生きていた、それは嬉しい。
けれどこの危険な男は、またDボゥイを傷つけようとしている。

 ――なんとか、なんとかしなくちゃ。

必死に考え、とっさに身近なものでヒィッツカラルドの腕を突き刺したのだ。
後のことを考える余裕は、ゆたかにはなかった。
「Dボゥイさん!」 どんな意味で叫んだかは、ゆたか本人にも分からなかった。
生きてほしかった。生きたかった。
みんなで帰りたかった。

その思いは、螺旋力となってヒィッツカラルドを貫いた。

250 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:26:17 ID:caYSZWiB
 ■

 ヒィッツカラルドは自身に起きたことが信じられなかった。

 ――なんだ!これは!
 ヒィッツカラルドの二の腕、コアドリルが突き刺さった場所に風穴が空いていた。
 手に力が入らず、ゆたかが開放される。
 「きゃっ!」
ゆたかはろくに着地もできず尻餅をつき、自らの行為に呆然とする。
ただのアクセサリーだと思っていたものが、まったくの別物だとやっと気がついたのだ。
 「貴様ぁ!」
 ヒィッツカラルドは激昂した。油断した自分が悪いのだが、愉快な気分に一気に水をさされたのだ。
この責任を取ってもらおうと、無事な方の手で指を鳴らそうと構えた。

 そして、Dボゥイの握るM500ハンターがヒィッツカラルドの額に押し付けられた。
 「零距離、とったぞ」

 火薬の音が響く。 銃弾はヒィッツカラルドの骨を砕き、肉を抉り、脳を滅茶苦茶に掻き回した。

 ――馬鹿な、十傑集の私がこんなところで!

 その答えは、簡単だった。 素晴らしきヒィッツカラルドは単に遊びすぎたのだ。





251 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:26:18 ID:fx28daaU
 ■

 Dボゥイは銃弾を受け倒れたヒィッツカラルドに重なるようにぶっ倒れた。
 カマイタチの傷跡は相変わらず血を流しており、しかも短い距離とはいえ全力疾走をしたのだから当然といえる。

 「Dボゥイさん!」

 頭に血が回らなくて、誰の声か分からなかった。
 ただ、今度こそ守れたような気がした。
 そこまで考えて、Dボゥイの意識は闇に沈んだ。


 「Dボゥイさん!Dボゥイさん!」

 人を傷つけたことも、人が死んだこともゆたかにはショックだった。
 でも今は全て後回しだ。逃避かもしれないが、今はDボゥイのことが心配だった。
 そして、何回目になるか分からない衝撃を受けることになった。

 「え、傷が・・・・・・」

 Dボゥイの傷は、ゆっくりとだが回復していたのだ。
 もっとも血が止まっただけで、傷はなまなましく残っていたのだが。

 ――Dボゥイさんって何者なんだろう?

 目が覚めたら、もっと話し合おう。
 私のこととか、私の友達のこととか、学校のこととか話してみよう。
 それから、あらためてお願いしてみよう。
 一緒に帰ろう、て。

 そこまで考えて、小早川ゆたかの意識は闇に沈んだ。
 安心した瞬間に気が抜けたのだ。
 普段のゆたかでは考えられないほど動き回ったのだ。その反動だろうか。
 ゆたかはゆっくりと仰向けになって寝転んだ。

 ■

 死に絶えたヒィッツカラルドの内ポケットの中で、月の石のかけらは徐々にその光を失っていた。
 Dボゥイを回復させたのは、月の石のかけらの効果だった。
 ヒィッツカラルドの倒れ込んだDボゥイが偶然にも光を浴びた、それだけだった。
 月の石のかけらはついにその光を失い、ただの石に戻った。
 墓石にしては、その石はあまりに小さかった。


252 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:27:27 ID:caYSZWiB

 Dボゥイは銃弾を受け倒れたヒィッツカラルドに重なるようにぶっ倒れた。
 カマイタチの傷跡は相変わらず血を流しており、しかも短い距離とはいえ全力疾走をしたのだから当然といえる。
 「Dボゥイさん!」
 頭に血が回らなくて、誰の声か分からなかった。 ただ、今度こそ守れたような気がした。
 そこまで考えて、Dボゥイの意識は闇に沈んだ。
 「Dボゥイさん!Dボゥイさん!」

 人を傷つけたことも、人が死んだこともゆたかにはショックだった。でも今は全て後回しだ。逃避かもしれないが、今はDボゥイのことが心配だった。 そして、何回目になるか分からない衝撃を受けることになった。

 「え、傷が・・・・・・」
 Dボゥイの傷は、ゆっくりとだが回復していたのだ。 もっとも血が止まっただけで、傷はなまなましく残っていたのだが。

 ――Dボゥイさんって何者なんだろう?

 目が覚めたら、もっと話し合おう。私のこととか、私の友達のこととか、学校のこととか話してみよう。
 それから、あらためてお願いしてみよう。 一緒に帰ろう、て。
 そこまで考えて、小早川ゆたかの意識は闇に沈んだ。 安心した瞬間に気が抜けたのだ。
 普段のゆたかでは考えられないほど動き回ったのだ。その反動だろうか。
 ゆたかはゆっくりと仰向けになって寝転んだ。

 死に絶えたヒィッツカラルドの内ポケットの中で、月の石のかけらは徐々にその光を失っていた。
 Dボゥイを回復させたのは、月の石のかけらの効果だった。ヒィッツカラルドの倒れ込んだDボゥイが
偶然にも光を浴びた、それだけだった。 月の石のかけらはついにその光を失い、ただの石に戻った。
 墓石にしては、その石はあまりに小さかった。




253 :ただ撃ち貫くのみ:2007/10/01(月) 00:27:48 ID:fx28daaU
【D-7/住宅団地/1日目/早朝】

【Dボゥイ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:左肩から背中の中心まで大きな裂傷、吹き飛ばされたときに全身に打撲。
[装備]:M500ハンター(残弾、3/5)、テッカマンアックスのテックランサー(斧)
[道具]:支給品一式
[思考]
1:今は眠る
2:テッカマンエビル、相羽シンヤを殺す
3:2を果たすためなら、下記の思考を度外視する可能性あり
4:ゆたかを知り合いか信頼できる人物にゆだねる。
5:ゲームに乗っている人間を殺す
[備考]
:殺し合いに乗っているものはラダムと同じだと結論しました
:テッカマンアックス撃破後、身体が蝕まれる前ぐらいを意識しました

【小早川ゆたか@らき☆すた】
[状態]:肉体的にも精神的にも疲労大
[装備]:
[道具]:支給品一式、コアドリル、鴇羽舞衣のマフラー(舞-HiME)
[思考]
1:今は眠る
2:みんなでこのゲームから脱出
3:Dボゥイさんの目が覚めたら色々お話をする(脱出を手伝ってもらう)
4:泉こなた、柊かがみ、柊つかさを探す
[備考]
:コアドリルがただのアクセサリーではないということに気がつきました。


【素晴らしきヒィッツカラルド@ジャイアントロボ 死亡】


※Dボゥイとゆたかはお互いが別の世界から集められたと気がついていません。
※D−6の団地の一部に大量の紙が散らばっています。
※ヒィッツカラルドの支給品(0~2)が近くに転がっています。
※月の石のかけら(二個)も上記と同様に転がっています。
※紙の入ったトランクケース(@R.O.D)は少々の中身を残して近くに転がっています。
※ヒィッツカラルドはフィーロの帽子(@バッカーノ!)をかぶったままです。


254 :ただ撃ち貫くのみ :2007/10/01(月) 00:28:35 ID:caYSZWiB
さるさるかいひとともに修整完了

改行多すぎ

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:32:38 ID:I7E6wjgZ
>>209->>254

SS・修整共に乙

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:37:29 ID:nApedyXG
きほんてきな
ところなんだが

かいぎょうが

へんなんだな

257 :ただ撃ち貫くのみ ◆1sC7CjNPu2 :2007/10/01(月) 00:38:32 ID:fx28daaU
>>217-224
>>228
>>231
>>237
>>240
>>242
>>244
>>248
>>251
>>253
が自分が投下したものです
ID:fx28daaUのやつです

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 00:48:50 ID:i7o7kCLw
それはどうでもいい
見栄え等も含めた改変だから


259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 08:13:52 ID:8PTI54oR
見映え調整乙です

260 : ◆hsja2sb1KY :2007/10/01(月) 17:19:12 ID:eFpByHJ4
NG要望 なんたる迷惑であることか ◆hsja2sb1KY
数々のご指摘点ならび自身の不満点により破棄します。議論された方、書き手の方にはご迷惑おかけしました。

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 17:40:42 ID:rchCvjd+
却下

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:06:14 ID:ulySr4U2
テンプレをしたらばに勝手に決められてるんで
勝手にさせないようにこちらでもテンプレを作るか

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:16:59 ID:YT5SUGrR
ああ、そっちのほうが安全かもね

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 21:59:11 ID:7vravoGN
全撤廃というか、テンプレなんてそもそもないじゃん
外部のやっこさんが勝手にルールつくってきただけだし

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/01(月) 23:14:28 ID:cc9RJvAf
ローカルルール云々の話はスレ内容とは全く関係ない話になることと、
長期化が予想されスレの健全な運営に悪影響を及ぼすことが予想されます。
なので、議論は以下のスレを利用してください。
このスレ上で議論をすることはこのスレにとってマイナス以外の何者でもありません。

自治/ローカルルールスレ Part1  http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1100803397/l50
この「2ちゃん上のスレ」でどうぞ。

266 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:27:12 ID:iORhm0k9
 なにがおもしろいのか、はたまた、見るもの全てが愉快でたまらないのか。
 シータの隣を歩く、マオと名乗った長身の青年は、己の喜悦を動作で表すように両の手を叩いていた。

(なんで、こんな状態でそんなに楽しそうにしていられるんだろう。それに――)

 つい先程――いや、既に随分と時間は経っているが、彼女の主観では先程――、自分とパズーしか知らないような事を、
否。パズーですら完全には知らぬ事を正鵠に言い当てた、彼は一体何者なのか。
 あのムスカという軍人の関係者か、それとも、

(ラピュタの王族、かも)

 そう、あのムスカのように。
 
     ◆     ◆     ◆

 滑稽滑稽、まさに滑稽だ! とマオは嘲う。
 自分の思考が読まれている事など理解の埒外の彼女は、必死に理由を求める。
 そう、自分の思考をトレースされた、その理由を。
 その小さな頭に入った灰色のそれを必死に稼動し、自身の経験を順序だてて回想し、考える。
 どうすれば、そこまでわたしを調べる事ができるの? どこで、わたしたちを知ったの?

(ホントに滑稽だね! なんたって、考えれば考えるほど、僕に情報を与えていくワケなんだから!)

 制限で弱まったギアスでは読み取れない箇所の記憶まで、勝手に浮上させ、その上分かりやすく整頓までしてくれる! 
 それはなんのため? そう、自身の身を守るためだ――実際、それは無意味。否、無どころか負。ゼロどころかマイナス。
 なのに、彼女はこんなに必死に――これを笑わずにして、いつ笑うというのか!
 
「マオさん、あまり大きな声で笑わない方が……」
「ん? ああ! これは済まないね。ボクの笑い声を聞いて悪い人が集まったら大変だからね!」

 そう言って笑うと、シータは僅かに渋い顔をする。そして、内心に仕舞いこまれた本音が流出する。
<分からない……この人が分からない。あんまり信用できないかも>
 懸命な判断だね、と内心で思う。もし自分が彼女の立場だとして、このような男を信用するかと言えば、断じて否だ。
 だが、信頼など豚にでも食わしてやればいい。
 彼女はあくまで手駒。キングを守るため、敵のキングを落すために疾駆するポーンに過ぎない。
 いや、例えるならば、チェスよりも将棋の方がいいかもね。あれは確か、相手の駒をも利用できたはずだ。
 
「ところでマオさん、なんでこっちに向かうんですか? 人を探すなら、レールウェイという乗り物に乗った方がいいと思うんですけど」
「ああ、それはだね!」

 ぱんっ、と。自身の喜悦を象徴する喝采を止めると、くるり、と芝居がかった動作で振り向いた。

「いくら殺し合いを止める、って言ってもボクらじゃ力不足だと思うんだ。君は戦い慣れているわけでもないし、ボクだって腕っ節は平均的なものさ。
 おっと、だったらなおさら、中心部に向かって仲間を集めた方がいい、と思ったね?」

 びくん、と思考を言い当てられた事に驚いたのか、体を揺らす。
 思考が読める事を公言する気はないが、この程度なら「いや、そんな顔をしてたからね!」とでも言えば済む事だ。

267 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:28:37 ID:iORhm0k9
「それが違うのさ! 街は確かに人が多い、けど同時に殺人者もまた多く潜んでる可能性が高いんだよ!
 エリア11では急がば回れ、というコトワザがあるらしいじゃないか。まさにそれだね。焦って動いたあげく殺された、なんて笑い話にしかならないからねぇ。
 だからね、あまり人がいない場所をぐるっと見て回って、ゆっくり人を集めるのさ。街に行くのは、それからでも遅くはないはずだよ。
 それに、あっちに観覧車が見えるだろう? ああいった目立つ建造物には人が集まりやすいと思うんだ。街ほどではないにしろね。
 安全に、けど、なるべく多くの人と会うための苦肉の策なわけさ!」

 いや、それはタテマエだ。本音を言うと、わざわざ人が集まるところに自分から進んで行きたくないだけだ。
 それを誤魔化すために、適当を言っただけなのだが――考えてみればそれも正鵠を射ているかもしれない。
 バックの中身を思い出す。
 一つは、イレブンが昔愛用していたとされる武具だ。赤というよりは朱く輝く戦国時代の甲冑に、一振りの刀。
 そして、オドラデクエンジン。説明には永久機関、と書かれていたが、それもどのくらいアテになるのかは不明だ。
 これだけ。これだけだ。この状態で真っ向勝負を仕掛けられたら、果たして切り抜けられるかどうか。
 なら、と思い、バックから鎧を取り出す。未だ漆黒に包まれた空の下、それは非常に目立っていた。

「……これは?」
「外側を回る、といっても危険な事は変わりないからね。身を守る物くらいは手渡すさ。
 それにほら、見てごらん? これ、小さな子でも装着できるくらいのサイズなんだ!」
 
 君が怪我しちゃいけないからねぇ、と言って手渡すと、シータの思考が若干柔らかくなった。
<……でも、心配はしてくれてるみたい。そこまで疑ってかからなくても――>
 馬鹿め、と思う。
 それを手渡したのは、あくまで保身。もし戦いの場になれば、武器を持っているという事を理由に、先陣を切らすための布石だ。

(まあ、思った以上の効果があったみたいだけど)

 信頼など、豚にでも食わしておけばいい。確かにそう考えた。そして、今もそれは変わっていない。
 だって、ここにいるではないか。信頼という餌を喰らい、肥え太る豚が。自分が肉にされる事を知らず、餌を貪る家畜が。

「あの、お礼といってはなんなのですけど……これを」

 笑い出したくなる衝動を抑え、彼女の掌に載るそれを見る。
 それは扇。中華連邦でもよく見る、一般的な形のそれだ。
 だが、触れる感触は冷たい金属のそれ――そう、鉄扇だ。
 
「あまり強そうな物ではないんですけど、武器がないと不安だと思うから」
「いやいや! 気にしなくてもいいさ、武器として扱った事はないけど、知識としては知ってるものだからね!
 これはこれで構わないよ!」

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:28:39 ID:NDR+bFC6


269 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:29:48 ID:iORhm0k9
 使えない、と内心で毒づく。チェーンソウでも出してくれたら、心から賞賛してあげてもよかったのだが。
 
(まあ、さすがに高望みかな)

 陸と陸とを繋ぐ道路に差し掛かる。
 位置はC-1とB-2の丁度境目くらいだ。

     ◆     ◆     ◆

 がしゃん、と甲冑が音を立てる。
 纏った赤色のそれは重く、だが、適度に安心感を与えてくれる。
 重い、という事は金属であるという事。金属であるという事は、頑丈であるという事。
 気休めなのかもしれないが、少女の心をある程度静めるには十分な力を持っていた。
 道路を通り抜けると、遠くに見えていたあの車輪も巨大に見えてくる。
 マオが観覧車と言ったそれは、どうやら乗り物らしい。けれど、同じ場所をぐるりと回るだけで、前に進めそうな気がしないのだが。

「おっと、観覧車を知らないのかい? 子供の頃、親に連れてってもらったり、親がいなくても遊園地を遠くから眺めたりはしたと思うけどねぇ。
 まあ、いいさ。あれは乗り物といっても車や飛行機と同列じゃあないんだよ。山に登って風景を眺めるのを、全部機械で行ったものだと考えればいい」

 そうですか、と答え、観覧車という名の車輪を見上げる。
 原色を基調としたそれは、見ている者を陽気にさせる効果があるのだろう。
 だが、それは本来、家族連れの子供が抱く想いだ。間違っても、殺し合いに無理矢理引き込まれた少女が抱く感想ではない。
 事実、シータはあのぐるぐると回る個室を、まるで棺みたいだ、とすら思ったほどだ。
 
「棺、それも間違いじゃぁないね。こんな状態であそこに乗っている事に気づかれたら、狙い撃ちだ。
 それに、螺旋王とかいう男に向かっていった、あの正義のヒーローのような彼。
 彼が放ったビームみたいな奴で破壊されたら、そのまま横倒し。戦うまでもなくザクロになれるよ」
 
 その言葉に、思わず身震いをしてしまう。
 嫌なイメージから逃れるように視線を背け――

「……え?」

 それを見た。

     ◆     ◆     ◆

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:29:58 ID:NDR+bFC6


271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:30:10 ID:yqPO1emG
 

272 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:31:06 ID:iORhm0k9
 いきなりだった。
 観覧車を知らない事、彼女の言うラピュタ。それらを総合し、全く別の世界から来たのかなこの子は、と馬鹿げた空想をしていた、その瞬間だった。
 圧倒的なノイズ。整理される事のない思考の奔流が、マオの脳を一瞬で犯した。
 うるさい、うるさい、うるさいッ! 鼓膜が破けてしまいそうだ!
 このガキ、さっきまで静かだったくせに、急にこんな――!
 
「ぐ――ほら、シータ、落ち着きな。一体なにが、……!?」

 安心させるように言って、初めて気づいた。

(思考が……読み取れない!?)

 慌てて意識を集中。脳細胞全てを、シータという少女の思考の整理に当てる。
 だが、氾濫した川の如く流れるそれを、整理するどころか受け止める事すら叶わない。
 これが――これが制限か!
 普段ならば、多少錯乱していようとも、その思考を完全に理解する自信がある。
 だが、今はどうだ? まるで理解できない。せいぜい、『死』『殺人』『血』、そんな断片的なモノを拾えたくらいだ。
<殺――血が、ががが――乗ってるるるるる人――こん――無――ざ、ざざざ――惨>
 気が狂いそうだ。今ほどC.Cの声を聞きたいと思った事はないかもしれない。
 その、狂わせるような思考を漏らす少女を見やる。
 嫌だ嫌だ、と言うように首を振るうその姿。瞬間、怒りが炸裂した。

「――ッ! うるさい!」
 嫌なのは、こっちだ!
 
 がんっ! と。兜に包まれた頭部に、鉄扇子を思い切り叩きつける。
 ぐらり、とシータの体が揺れ、思考が一瞬途切れる。
 
<――え? わたし、殴られ……?>
「……ああ、大丈夫かい? すまないね、錯乱していたようだから、ちょっと失礼させてもらったよ」

 未だ軋む頭を押さえつつ、なんとか体裁を取り繕う。

「それで、どうしたんだい。そんなに取り乱して」
「その……あそこに」

 あそこ? とシータが指差す方に視線を向けると、

「……ああ」

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:31:27 ID:NDR+bFC6


274 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:32:15 ID:iORhm0k9
 あれか、と地面に倒れ伏すそれを見た。
 赤。濃厚な赤ワインにも似た赤色だ。
 ならば、この少女はワイン樽か。もっとも、胸元に穿たれた穴から流れ出るモノはなく、生命を出し切った後だという事が見て取れた。
 そう、それは死体だ。虚空を見上げる、命無き人型。

「なるほど、これを見て取り乱したんだね。……うん、君が取り乱すのもすごくよく分かるよ。
 これは酷いよね。――そうだ! ボクがちゃんと埋葬してあげるから、君は観覧車の傍で待っていてくれないかな?」

 そう言うと、シータは若干うろたえつつも、こくりと頷いてくれた。
 去っていく背中が見えなくなるのを確認する。そして、
 
「しっ!」

 その遺骸を、焼きつくような怒りを以って蹴り飛ばした。
 爪先が頭蓋に突き刺さり、陥没。機能停止した脳みそがシェイクされる。

「君がこんな場所で死んでるから、ボクが酷い目にあったじゃないかッ!
 死んでからも他人に迷惑をかけるんじゃない! この、愚図め!」

 踵が顔面を抉る。頭蓋骨が崩壊し、内部に納められた脳が潰れる。どろり、と隙間からそれらしきモノがこぼれた。
 それでも飽き足らぬ、そう言うように鉄扇子を用い、全体重を以って胸を突き刺していく。
 そう、何度も何度も。肋骨をパウダーに、臓器をミンチにするまで止めない、そう言うように。
 ああ、チェーンソウが、いや、もっと武器らしい武器があればよかったのに。
 そうすれば、この肉を解体しコンパクトにした後、そこらのゴミ箱にでも放り込んでやるのに。
 皮膚と内部の肉が混ざり合い、屈強な戦士ですら目を背けたくなるような状態になって、ようやくマオは冷静を取り戻した。

「――は、ぁ。まあ、いいさ。もう、二度と会うこともないだろうからね」

 また、他人の思考を聞き続けなくてはならないのか、と思うと陰鬱な気分になってくる。
 早く、早くC.Cの声が聴きたい。お願いだ、このままじゃあ本当に狂いそうだ。
 記憶に残るC.Cの声を思い出しながら、シータが待っているであろう観覧車に足を進める。

 それを、こぼれ落ちた眼球で柊つかさは眺めていた。
 いつまでも、いつまでも、きっと永遠に見続けている事だろう。

     ◆     ◆     ◆

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 00:33:01 ID:NDR+bFC6


276 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:33:24 ID:iORhm0k9
 帰ってきたマオの息は荒かった。
 それも仕方のない事だと思う。人一人を埋めるために、一体どのくらい土を掘ればよいのか。
 それを、道具なしでやり遂げたのだ。これで息を乱さぬはずが――

(あれ?)

 ふと、その両手を見る。

(土で汚れて、ない?)
「ああ、遅れてごめんね。水道を探してたんだ。さすがに泥まみれじゃいけない、と思ってね」

 そうマオは言うが、それにしたって服まで汚れていないのは不自然だ。
 不自然――だけれど、取り乱した自分を下げさせる配慮のある人間だ。そこまで悪い事はしていない、と信じたいが――

(……分からない、わたしには分からない)
 
 親切だと思うときもある、怪しいと思うときもある。
 自分は、どちらを信じればいいのだろうか――?

【B-2/観覧車の前/1日目/黎明】

【マオ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:疲労 低
[装備]:マオのバイザー@コードギアス 反逆のルルーシュ 鉄扇子@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-
[道具]:支給品一式 オドラデクエンジン@王ドロボウJING
[思考]
1:ヘッドホン(C.C.の声が聞ける自分のもの)を手に入れたい
2:ギアスを利用して手駒を増やす。手駒は有効利用
3:ゲームに乗るか、螺旋王を倒すか、あるいは脱出するか、どれでもいいと思っている
4:どれを選ぶにせよ、ルルーシュに復讐してからゲームを終わらせ、C.C.を手に入れる

[備考]
マオのギアス…周囲の人間の思考を読み取る能力。常に発動していてオフにはできない。
意識を集中すると能力範囲が広がるが、制限により最大で100メートルまでとなっている。
さらに、意識を集中すると頭痛と疲労が起きるため、広範囲での思考読み取りを長時間続けるのは無理。
深層意識の読み取りにも同様の制限がある他、ノイズが混じるために完全には読み取れない。
*また、錯乱などといった思考の暴走には対処しきれない事に気づきました。
*異世界の概念はあまり信じていない様子。
*シータの知りうるラピュタ関連の情報、パズーやドーラの出会いをほぼ完全に知りました。

277 :この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:34:32 ID:iORhm0k9
【シータ@天空の城ラピュタ】
[状態]:迷い
[装備]:日出処の剣士の鎧と剣@王ドロボウJING
[道具]:支給品一式 支給アイテム0〜1個(マオのヘッドホン、武器は入っていない)
[思考]
1:ゲームを止めるという言葉を信じて、マオについていく
2:信頼すべきか否か、迷っている
3:今のところは信頼に傾いている

[備考]
マオの指摘によって、パズーやドーラと再会するのを躊躇しています。
ただし、洗脳されてるわけではありません。強い説得があれば考え直すと思われます。
*マオがつかさを埋葬したものだと、多少疑いつつも信じています。
*マオをラピュタの王族かもしれないと思っています。

【日出処の剣士の鎧と剣】
 真っ赤な色で小柄な女性でも装着が可能。相手に顔も見られないし、強度もそこそこ。

【オドラデクエンジン】
 永久機関で作られているエンジン。機械に組み込めばすごいことになりそう?

【鉄扇子】 
 呉先生が愛用する扇子。鉄製なので重くて頑丈

 B-2にはボロボロになったつかさの死体が転がっています。場所は変えてはいません。

278 : ◆oRFbZD5WiQ :2007/10/02(火) 00:35:41 ID:iORhm0k9
投下終了です。
支援してくださった皆さん、どうもありがとうございました。

279 :蘇れ、ラピュタの神よ  ◆WcYky2B84U :2007/10/02(火) 01:09:01 ID:NE2pJTu2
ガリッ、ガッ、ガガッ、ガリガリッ、ガッ――――――――――

夜明けを間近に迎え、薄ぼんやりと日の光が差し込む病院の廊下に、奇妙な音が響く。

ガガガッ、ガガガッ、ガッ、ガッガッ――――――――――――

極めて不規則に、そして極めて不愉快なその音色が奏でられているのは…廊下の片隅にポツンと位置している、物置部屋の扉。
その扉の極僅かの隙間から伸びる銀色の物体から、この気の滅入るメロディは流れていた。

ハァ、ハァ、ハァッ…クソッ…もう少しだというのに―――――

よくよく耳を澄ましてみれば、不協和音の中に、もう一つの音が混じっているのが聞き取れる。
それは、その部屋の中に潜んでいる……正確には、その部屋の中に『閉じ込められている』何者かの声。

ガガガッ、ガガガガッ、ガリッ、ガリッ、ガッ――――――――
クッ…あ…と…少し……あと少しだっ――――――――――――

そして………その時はやって来た。



ガガガガガガガガガガガガガガガガッ――――――――――――パリン。



今まで鳴っていた騒音とは対照的な、爽やかな音が病院内を反響する。
その音が意味するものは、この扉に掛けられていた戒め……すなわち、鍵の破壊。
そして、忌々しい束縛が解かれた今こそ―――そこに封じられていた、『神』を名乗る男が復活する!










「ハァッ!ハァッ!ハァッ………!!で、出れたッ……出れたぞぉッ……やっと、やっと出れたッ……!!」










………倒れるように扉を押し開け、そのままの勢いで地面に這い蹲りながら、汗だくの顔で腑抜けた笑みを浮かべるという情けない姿で。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------


280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:09:16 ID:AdAq8Xz3
 

281 :蘇れ、ラピュタの神よ  ◆WcYky2B84U :2007/10/02(火) 01:10:06 ID:NE2pJTu2
この病院前にて、突然現れた東洋風の男………戴宋に敗北したムスカがこの物置部屋に閉じ込められてから、
最早三時間強の時間が経っていた。

「クッ……クソッ……あの男…ッ…わざわざ、鍵をかけるなど姑息な真似を………よくも……」

体力と気力の限界を向かえ、立つ事もままならぬ状態でムスカが毒づく。
ムスカが気絶した『フリ』をしていた事に気づいていたのか、はたまた用心深い性格だったのか…
戴宋がその手で物置部屋の扉に仕掛けた、物置の中に存在したナンバー式のチェーンロックはスペック以上の働きを見せていた。

息苦しい密閉された空間。手の中に有るのは頼りない一本のアサシンナイフのみ。
いつあの男が帰ってくるともわからない状況の中で、扉をこじ開けて出来た隙間からナイフを差込みチェーンの切断を試みる。
焦燥、絶望、恐怖……嫌と言うほどに味わった忌まわしい感情を思い出し、ムスカの表情がさらに歪む。

だが………その表情は徐々に和らぎ、厭らしい笑みへと変わっていく。


もう、自分を縛っていた物は無いのだ……後は、そう……あの男に復讐するのみ!!
『ラピュタの王』すら超え、『ラピュタの神』となった自分を散々コケにしてくれたあの男を許すわけには行かぬ!!


「ククク……ハハハハハ…そうだ……ラピュタの神たる、この私の恐ろしさ…それを奴に身を持って教えてやろうじゃないか…!」

狂ったように笑いながら、体に力を込めてゆっくりと立ち上がる。
恐れる物など何も無い!!あるはずも無い!!私はラピュタの神なのだから!!!



………………………………………………………………………………………………………………………………だが。


パリン。


「……………………………………………………………………………………………………………………………は」


その驕りは、ムスカの右手から発せられた小さな……非常に小さな音によってあっさりと崩される。


「………………………………………………………………………………………………………………………………」

ゆっくりと、右手を開き中を見る。
その中には、棒状の物体が『二つ』。


ムスカを救出するという役目を終えただけのアサシンナイフは、折れていた。完膚なきまでに。


無理も無い事である。三時間強もの間、鎖との摩擦による不可に耐え抜いていたのだ。
しかも、ただでさえ不安定な体勢での摩擦。鎖ではなく扉や壁に衝突したのも、一度や二度では無い。
たった一本のアサシンナイフにしては、むしろ大健闘だったと言えるだろう。


282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:10:23 ID:lDnLJDSl
 

283 :蘇れ、ラピュタの神よ  ◆WcYky2B84U :2007/10/02(火) 01:11:15 ID:NE2pJTu2
しかし、今のムスカにそれだけの事実を受け止めるだけの余裕があるはずも無く。


「…………………ふ……………………ふざ……ふざ……」

まるでおこりの様に、ムスカの体がブルブルと震え始め。


「…………ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


溢れ出す感情のまま、ナイフだった物を地面へと叩き付けた。
そのまま軽い音を立てて、二本の金属ゴミはどこかへと消えていく。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………!!」
ナイフを叩き付けたポーズのまま、ムスカは荒い息をつく。
そして徐々にその息が収まり始めるのと比例して、彼の表情は青く染まり始めた。


無い。
もう…自分には武器が、ない。
ディパックの中にあるのは、ただの葡萄酒の空き瓶のみ。それは武器と呼ぶには余りにも貧弱。
自分は今、丸腰だ……もし、この状態で誰かに襲われたら?
…………死ぬ?ラピュタを継ぐ者である自分が、神と崇められるべき自分が………死ぬ?


「ふっ、ふっ、ふっ……ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

先ほどと同じ言葉を叫びながら、今度は手に持っていたディパックを壁に叩きつける。
だが、どれだけ周りの物体に怒りをぶつけようとも、ムスカの中の恐怖は消えない。

武器だ。何でもいい、武器が必要だ。
血走った目で辺りを見回す。もう二度と入るまいと誓った物置部屋の中すら覗き込み、武器を探す。
だが……何も無い。まともな武器として使えそうな物は、存在しない。
「クソッ、クソッ、クソッ、クソッ、クソォッ!!」
口汚い罵りの言葉を吐きながら、部屋の中に積まれていた道具をそこら中にぶちまける。
最早ムスカの顔に、先ほどまでの高揚感や余裕など見て取る事は出来ない。
あるのはただ、いつ自分の命が狙われるのかと怯え続ける小心者の表情だけ。
「どこだッ!?私の武器はどこにある!?かの雷のような、神たる私に相応しい武器が無いというのか!?
 そんな筈は………ッ!?そう、だっ………!!」
ヒステリックな叫びが中断され、ハッとした表情でムスカが呟く。
ムスカの脳裏に、天啓のようにある事実が浮かんだのだ。
「あそこ、あそこだ……!!あそこに、武器が……!!」
熱病にでも浮かされたかのように、ムスカがフラフラと歩き出す。
目指す場所は、病院の入り口。壁に手を着き、半分以上体をもたらせながら引きずるように移動する。
自分の記憶通りならば、あそこに武器が……だが、もしも?
反語と共に、ムスカは最悪のパターンを想像する。
もしも、あの忌々しい東洋風の男が、自分を閉じ込めた大罪を抱えたあの男が、『アレ』に気づいていたら?

息が荒い。心音がうっとおしい。汗が目に入る。

そうなったら、自分はもうどうしようも………?
ああ、嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ。何もかもが腹立だしい。もしもこの手に飛行石があれば、ラピュタの雷があれば全てを焼き払って…!
しかし何も無いぞ?今の自分には何も無い。何故だ?何故こんな事に!?ああ、頼む、気づかないでいてくれ……!!

精神と肉体、両方の多大な疲労を抱えながら、『神』を名乗った男は哀れにも『神』に祈る。


そしてようやく男は………病院の入り口に到着した。



284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:11:44 ID:LwA42mVl


285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:11:56 ID:AdAq8Xz3
 

286 :蘇れ、ラピュタの神よ  ◆WcYky2B84U :2007/10/02(火) 01:12:23 ID:NE2pJTu2
「そう、ここだ……!この辺りに………!!」
体当たりするように扉を押し開け、必死の形相で付近に視線を巡らす。
「どこだ……どこにある!?」
駄目だ、見るだけでは見つからない!
最早なりふり構わずに、地面に這い蹲りながら目当ての物を探す、探す、探す、探す………………







「見つけた………!!見つけた、見つけたぞぉお!!!」







四つん這いの状態で、頭だけを植え込みの中に突っ込んだ状態で、ムスカは歓喜の声をあげた。
そのまま、その中から引っ張り出したのは、やや焦げ目の付いたディパック。
このディパックは、彼が最初に殺した少年…エドワード・エルリックに支給されていた物。
先の二連続戦闘の衝撃の為か、植え込みの中へと放り込まれていたそれは、
ここを立ち去った戴宋に気づかれる事も無く今まで隠れていた。
「武器、武器、武器、武器、武器だ!!」
人目も憚らず大声を上げながら、ディパックの中身を漁り支給品を探す。
そして………ついにムスカの手が硬い何かに触れる。
「……………ッ!!」
ごくり。生唾を飲み込んだ音が、妙に大きく聞こえた。
ゆっくりと、中の物を握り締め、取り出す。

「……………………ハッ………ハハハッ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!」

笑う。哂う。嗤う。手の中にある支給品を見て、ムスカは愉しげに笑う。

「素晴らしい………!神たる私に相応しい武器だ………!!」

ムスカの手に握られている物は………二つの銃口を持つ奇妙なキャノン砲。
片手に嵌め込んで撃つタイプのそれは、異世界へと飛ばされたとある科学者が、親友の為に死に物狂いで作りだした武器。
ここでは無い、また別の世界…砂漠に包まれたその世界にのみ存在する特殊な金属で作成されたこのキャノン砲は、
見た目に反して片腕で軽々と扱えるほどに軽く……その威力は、その世界最強の存在を二撃で絶命に至らせる程絶大。

無論、『神』ならぬムスカがそこまで詳しい事情を知るわけも無い。
だが、それでもムスカはこの武器の有用性を感じ取り……ただただ歓喜のままに笑い続けた。


その姿はまるで…ようやく目当ての玩具を見つけて喜んでいる、無知な幼子のようであった。


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287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:12:58 ID:QUDoUruO


288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:13:06 ID:SIE15ucP
  

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 01:13:31 ID:AdAq8Xz3
 

290 :蘇れ、ラピュタの神よ  ◆WcYky2B84U :2007/10/02(火) 01:13:32 ID:NE2pJTu2
武器は手に入った。ならばもう、恐れるものは何も無い。
そう考えながら、ふと手元の時計を見る。
「………放送までは、後1時間弱と言った所か……」
何となしにそう呟いた所で、ムスカの体から力が抜ける。
「…流石の私も、いささか疲れたな……」
精神的な疲労。肉体的な疲労。二つの疲労は今も容赦なくムスカの体を襲い続けている。
ようやく武器を入手し、気が抜けた今となっては、それに抗うのは難しい。
ならば、休息を取るか……幸いにも目の前には病院がある。適当な病室を借りて休むとしよう。
「だが、放送を聞き逃すのは避けたい所だな……」
エドのディパックから水と食料のみを自分のディパックに詰め込みながら考える。
放送によって流されるのは死亡者の情報に、禁止エリアの情報…どちらも聞き逃すのは大きなデメリットとなる。
「ふん、一時間ほど疲労に耐える程度、どうと言う事も無い…」
そんな事を喋りながらゆっくりと立ち上がるも、その顔に浮かぶ疲労の色は濃い。

彼が放送の時までその意識を保つ事が出来るのか……『神』ならぬ『神』を名乗る男には、それを知る由も無い。


 【D-6/総合病院・入り口付近/1日目/早朝・放送1時間前】


 【ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ(ムスカ大佐)@天空の城ラピュタ】
 [状態]:精神・肉体共に激しく疲労、背中に打撲、強い眠気
 [装備]:ダブルキャノン@サイボーグクロちゃん (残弾30/30)
 [道具]:デイバック、支給品一式(食料-[大量のチョコレート][紅茶][エドの食料(詳細不明)])、葡萄酒の空き瓶
 [思考]:
  基本:すべての生きとし生ける者に、ラピュタ神の力を見せつける。
  1.病院内の適当な病室に入り、休息する。ただし放送までは起きていたい。
  2.東洋人(戴宗)に復讐する。
  3.パズーらに復讐する。
  4.出来れば『平賀源内のエレキテル』のような派手な攻撃が出来る武器も欲しい。
  最終:最後まで生き残り、ロージェノムに神の怒りを与える。

  ※ムスカが第一回放送まで眠らずに居られるかどうかは、次の書き手さんにお任せします。

  ※エドに支給されたランダムアイテムは、ダブルキャノン@サイボーグクロちゃんのみでした。

  ※病院内の物置部屋(1F隅に存在)は扉が開け放った状態のまま酷く荒らされています。
   また、その付近に切れたチェーンと『折れたアサシンナイフ@さよなら絶望先生』が転がっています。
  ※病院入り口に、水と食料だけが抜かれたエドのディパックが放置されています。


【アイテム補足】

【ダブルキャノン@サイボーグクロちゃん】
異世界サバイバル編にてゴーくんが作り上げた武器。異世界独自の素材で出来ている為、非常に軽い。
四角い形状で、その名の通り二つの銃口が並んで存在している。
ガトリングガンと同じく片手にはめ込むタイプで、引き金を引く毎に上と下のそれぞれの銃口から弾丸が発射される。
その威力は強力無比で、異世界編のラスボス、バイスの体に一撃で風穴を開けるほど。
(ただしこれは原作のみ描写で、アニメ版には放送コードに引っかかった為か穴が開く事は無かった。
 それでも原作と同じくバイスへのトドメとして使われている為、威力は同程度だと思われる)
ちなみに残弾表示の30発とは、上の弾倉に15発、下の弾倉に15発の、合計30発という意味。

291 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:05:08 ID:mVzuG3Gn

空の色が変わっていく。深い黒から藍、そしてやがて青へ。
太陽は地平線に手をかけ、その体を起こし始める。全てのものを、等しく照らし出すために。
あれほど深かった闇は、昇りつつある昼の王によって、少しずつその体を削られていく。
あと数刻もすれば、夜の支配は完全にこの世から姿を消すだろう。
だが、世の中には消えない闇もある。
A-1地区。海沿いに行儀よく立ち並ぶ倉庫のうちの一つ。その中にそれはあった。
ぽっかりと口を開けた鉄扉の奥、闇は隠れるように潜んでいた。

――ガツッ、ゴォン、カラカラ……

黒い空間から音が響く。奥で何かが動いている。
音は粗く、無造作で、暴力的な所業を想起させる。何かを投げ、落とし、打ち壊してから漁る。
倉庫の主が行っているのは、どうやらそんな作業のようだった。
唐突に音が止む。
残響だけがコンクリートの海岸を低く流れて、消えた。
あとには、打ち寄せる波が静かに囁く声が響くのみ。
倉庫の中の闇はしばらく沈黙を保っていたが、間もなく、鉄扉の口から新たな音が漏れ出した。

――コツ、コツ、コツ……

足音とともに、鉄扉から出てきたのは男だった。
まるで、闇が分かれて人の形を成したかのような男――ヴィシャス。
彼は、傷の男スカーとの戦闘で失われた武器の代わりを求め、倉庫の中を探索していたのだった。

「……チッ」

ヴィシャスは自分の右手に握られているをモノを忌々しげに睨み、舌打ちをする。
白っぽい錆が浮いた鉄パイプ。
それは、小一時間探し回って見つけられた最良の武器だった。

「…………ツッッ!」

彼はしばらくの間、人形のようにただ立っていたが、不意に思い立つと
パイプを刀に見立てて居合いの構えを取り、間をおかず抜き打った。
ぶゎんと太い風切り音が鳴る。それが消えないうちに持ち替え、今度は縦の斬撃を刻む。
上から振り下ろす一撃。
もしその剣先に人がいたなら紅い中身を弾けさせるであろうソレは
しかし、コンクリートを穿つことなく返され、逆袈裟の斬り上げへと転化する。
縦、横、斜め、大振り、小振り、踏み込みながら、引きながら、ヴィシャスは舞う。
我流の型に載せて紡がれる剣舞には、洗練された美が内在していた。
その美を支えていたのは、剣に宿るギラついた凶暴さ――いわば殺しの功夫だった。
彼の採る一挙手一投足、その全てが『人を殺す』という目的に対して無駄なく収斂し
見る者にある種の機能美を意識させるほどに練り上げられていたのである。

「オオオッ!!」

右上から左下。気合いとともに大きな半円を刻むように鉛管を振り下ろし、ヴィシャスは動きを止めた。
銀糸のような髪が揺れ、そして戻る。
真冬に着るようなコートを纏っているにもかかわらず、顔には汗の粒ひとつ浮かんでいない。
見事な剣舞。もしここに観客がいたならば、手を叩いて彼の業を賞賛しただろう。
……だが、その表情は演舞とは対照的に、いささか苦々しいものであった。

「……なまくらめ」

彼の不愉快は専ら、手の中の鉛管に向けられていた。


292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:05:42 ID:LwA42mVl
 

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:05:54 ID:QUDoUruO


294 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:06:11 ID:mVzuG3Gn

――必要なのは新しい武器だ。
無数に立ち並ぶ倉庫の間を歩きながら、ヴィシャスは考えていた。
これから自分は、80人以上の人間と生死を賭けた戦争をすることになる。
しかも、相手はただの人間ばかりではない。
あの広間で尋常でない力を見せ付けた螺旋王や、不思議な技を使う傷の男……そしてスパイク。
他にも一筋縄ではいかない連中がわんさかいるだろう。
そんな戦いを乗り切っていくには……この鉄パイプではあまりに力不足だ。
重さも、クセも、有効的な使い方も、得意とする刀剣とはあまりに違いすぎる慣れない武器。
そんなものに自らの命を預けるわけにはいかない。
刀剣を……せめて銃火器を手に入れなければ。

「武器……やはり奪うしかないな」

歩を進めながら、ひとりごちる。
そう、このゲーム内で武器を手に入れる最も手っ取り早い方法は他人のものを奪うことだ。
ヴィシャスが長刀を支給されていたように
この殺し合いに参加している人間には何らかの武器が配られているようだ。
それならば、適当な参加者を殺し、デイパックを奪えば、それなりのモノは手に入るはず。
彼はそう考えていた。
だが、この作戦には一つ大きな問題がある。
武器というのは戦うために存在する道具である。
それを奪うために戦いを挑めば、当然、その牙の前に身を晒すことになる。
下手をうてば、自分が狙っていた武器にみすみす命を捧げることにもなりかねない。
そして、そのリスクは、欲する武器が良いものであればあるほど跳ね上がる。

「ダンスの相手は選べということか」

戦う状況は慎重に選ぶ必要がある。相手の腕前、持っている武器、襲撃のタイミング。
どれか一つでも読み間違えれば、武器を奪うどころか、逆に命を盗られてしまう。
場合によっては、敢えて獲物を見逃したり、敵に背中を見せたりすることも考えねばならないだろう。
狡猾に、したたかに、何より確実にやらねばならない。

自らのやるべきを定めると、ヴィシャスは倉庫の一つに身を潜ませた。
通路からは死角になるような位置に入ったことを確認すると
静かにデイパックを降ろし、地図を取り出す。
武器を奪うためには、まず、人を探さなくてはならない。
先ほどの海岸から見えたドームと観覧車の位置から類推するに、今、自分がいるのはおそらくA-1地区のほぼ西端。
こんな端のエリアにいては、他の参加者との遭遇は望めまい。
できれば、適度に人の集まるところまで移動したいところだが、果たしてどこへ動くのが妥当な選択か……
地図の全体を油断なく見つめ、彼は思案する。

そのときだった。
突然、どこからともなく強い風が吹き込んできた。
突風はヴィシャスと地図を等しく舐め、彼の銀髪と地図の端とを大きくめくり、はためかせる。
意外な邪魔者を疎ましく感じ、彼は風の出所を半ば無意識に睨みつけた。
見ると、倉庫の窓が開いている。風はここから吹き込んできたようだった。
窓の外には、一面の造成地、砂と石ころの空き地が広がっていた。
おそらく、埋め立てられて以来、そのまま放置されているのだろう。
人工的に均された荒野は、薄明けの光に照らされて、徐々にその寂しい表層を晒そうとしている。
そして――

(ゥン?)

その朝焼けの大地に、こちらに背を向けた一人の少女が直立していた。


295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:07:46 ID:QUDoUruO


296 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:08:02 ID:mVzuG3Gn
木津千里はイラついていた。
倉庫街の西の端にして造成地の東の端、コンクリートと土の分かれ目。
きっちりと分かれたそこに、彼女はきっちりと背を伸ばし、シャンと立っていた。
四角四面に整備された土地は彼女の嗜好に沿うものであったが、それでも彼女はイラついていた。
その怒りは貧乏ゆすりに転化され、毎分きっちり60回のペースで大地に刻まれている。
何故、A-1からA-8まできっちり踏破するはずだった彼女が、こんなところでイラついているのか?
それにはもちろん理由があった。

事の発端は、地図だった。
A-1からA-8を効率よく移動するためのルートを確認するため
支給された地図を見ていた彼女は、あることに気がついてしまったのだ。

(この地図の外ってどうなってるんだろ?)

ある意味あたりまえのことではあるが、この地図には、地図の外に関する情報が一切書かれていない。
ただ、正方形で区切られた一地域が、さらに64個のエリアに区切られているだけだ。
しかし、描かれてる地形を見る限り、この地域の外には全く陸がないというのも考えにくい。
だとすれば、ここに描かれていない部分の土地は一体どうなっているのか。
自分たちは殺し合い、最後の一人を決めるように言い渡された。
必然的にそれが行われるための地域は限定されているはずだ。そうでなければ困る。
地図の範囲を超えて散らばった参加者を、手がかりなしに殺していくなどまず不可能だ。
だから、千里はこの地図の内だけが、殺し合いが行われ得る範囲なのだと勝手に思っていた。
だが、よく考えてみれば、その事実は何によって担保されているのか?

(そういえば、禁止区域に入ったら、首輪がどうとか言ってたわね)

螺旋王の言葉を思い出す。
なるほど。もし、地図の外に出たら、首輪が爆発し参加者の拡散を防ぐ、ということか。よく考えられている。
千里は自らの出した結論に納得したが、それは同時に新たな疑問をも発生させた。

(だけど、地図の外ってどこからなのかしら?)

デイパックには、縮尺の大きい、大雑把な地図しか同梱されていなかった。
つまり、参加者はそれに頼る限り、禁止区域の境目をおおまかにしか知ることができない。
だが、禁止区域の境界というのは、参加者の生死を分ける大事な一線だ。
その位置をおおよそでしか知ることができないというのはあんまりではないだろうか。
千里は考えた。
おそらく、名簿をわざわざ名前順に並べるほどきっちりした螺旋王のことだから
地図の内と外との境目には、さぞ、きっちりとした境界線が引かれているに違いない。
多分、ただ線が引いてあるなんて生ぬるいものではないだろう。
聳え立つ壁が境界線沿いに隙間なく並んでいたり
監視員のおじさんたちがアサルトライフルを構えて警告していたりするに違いないのだ。

そう思うと、千里の心は否応なしに躍った。
ここに来て以来、彼女は、はっきりしないアレコレに次々と晒されたため、ストレスが溜っていた。
この辺りで螺旋王の見事なきっちりぶりを目に刻み、癒されたいと思うのは
度を越えて几帳面な彼女の人格を考えれば、当然の道理であろう。
一度、きっちりへの疼きに憑かれると、彼女の行動は早かった。
とっさにきびすを返し、A-1の端へと歩き始めたのである。

時は現在へと戻る。
結論から言ってしまえば、千里の期待は、完膚なきまでに裏切られた。
そこには線はおろか、天を衝く壁もなければ、銃を持った監視員もいなかった。
ただ、視界いっぱいに広がる造成地が横たわっていただけだ。
造成地の向こう側には様々なものが見えている。
木に覆われた岬、工業地帯、ビル街らしき四角柱の固まり……
そこへ行こうとする者を妨げるための何かは影も形も見えなかった。
だから、木津千里はイラついていた。

「区切るならキッチリ区切りなさいよ!あーイライラする」

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:09:17 ID:LwA42mVl
 

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:10:34 ID:QUDoUruO


299 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:11:50 ID:mVzuG3Gn

ヴィシャスは窓のある壁を背にしながら、俄かにほくそ笑んでいた。

(まさか、こうまで都合のいい人間が現れてくれるとは思わなかったぞ)

窓の隙間から少しだけ顔を出し、外の少女を改めて見やる。
注目すべきはその腰にさされた二振りの日本刀だ。

(フッ、俺は運がいい。得意のエモノ。それが2本とはな)

彼は偶然、千里の姿を目にして以降、彼女から見えない位置に身を潜ませ、観察を続けていた。
10代後半の女。しかも、こちらに背を向け、気づく様子もない。
本来ならば、この程度の人間に、別段慎重な態度をとる必要はない。
背後から奇襲して殺し、さっさと武器を奪ってしまえばよい。
だが、仮にも彼女もこの殺し合いに選ばれた参加者である。先の男のように特殊な能力を持っている可能性は否めない。
女子供と舐めてかかれば、手痛いしっぺ返しを喰らう結果に終わるかもしれない。
ゆえに、ヴィシャスは事を急がず、冷静にターゲットを分析していた。
だが――

(間違いない。素人だな。この女)

半袖のセーラー服や、スカートの裾から覗く肉体
造成地の果てを見つめながら行う、ちょっとした立ち振る舞い
そして、おそらく警戒しているつもりなのであろう周囲への目視。
そのどれもが、彼女が戦いの訓練など全く積んでいない素人であることを示していた。

そうと分かればやることは一つ。
速やかに襲い、嬲り、奪う。それで終わりだ。
彼は方針を固めると、チラと脇に目をやった。
ちょうどこの倉庫と彼女との最短距離を結ぶ線上に、向こう側へと出ることができる裏口のドアがある。
ドアをそっと開け、女の下に走り、鉄パイプを振り下ろす――その過程を頭の中で描いてみる。
おそらく、鉄塊が頭を割る前に、女はこちらに気づくだろう。だが、気づいたときにはもう遅い。
この距離ならば、逃走のアクションをとるより前に、彼女を物言わぬ肉にすることができる。
もしかしたら、しばらく尾行し、隙を窺う必要があるかとも考えていたが
どうやら、そんな手間は無用の長物であるようだ。

ヴィシャスは足音を立てぬよう裏口ににじり寄る。
静かにノブをまわすと、ドアはわずかな器械音を漏らした後、わずかに開いた。
最後にこれからのミッションを短時間で軽く反復すると、一気にドアを開け放つ。

(その刀、もらったぞ!)

彼は鉄パイプを地擦りに構え、走り出した。
土を蹴る軽快な音だけが響く。
女は何を考えたのか、フラフラとエリア外の方へ歩を進めているが、特に問題はない。
まずは足だ。足を止めてからトドメをさす。
距離が近づく。剣の射程まであと4秒、3秒……今だ!



――だが、鉄パイプが彼女の白い脛を捉えることはなかった。


300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:12:48 ID:LwA42mVl
 

301 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:13:09 ID:mVzuG3Gn

ヴィシャスが襲撃の算段を立てている頃、千里もまた、考えていた。
地図の区画が確実なものではないことを確認したにもかかわらず、彼女は立ち去ろうとしない。
こんなところに突っ立っていても、一切の得はないというのに。
何故か。
彼女はまだ、禁止区域の線をはっきりさせることを諦めていなかった。
確かに、螺旋王は境界線を引いてはくれなかった。
だが、だからといって、物事をはっきりしないままで放置しておく木津千里ではない。
そして、そのために有効な手段ももう考えてある。
あとは、それを実行するだけなのだが……彼女は未だ踏ん切りがつけられずにいた。

「う――流石に勇気がいるわね。でも、やっぱり境目はきっちりしたい……」

それもそのはず。
何故なら、彼女の考え付いた『手段』というのはあまりに単純明快で、かつ、危険なものだったのだから。
千里のアイデア、それは、自ら禁止区域に向かって歩を進め
その境界を明らかにするという、あまりに向こう見ずなものだった。
一歩間違えれば、首輪が爆発し、首と胴とが永遠に泣き別れとなってしまう。

「……ほ、ほら、別に禁止区域に入ったらすぐ首輪が爆発するって決まったわけじゃないし。
 きっと、警告くらいはあるわよね?」

確かに、その可能性はゼロではない。
もし、禁止区域に入った人間の首輪が即時に爆発する仕組みになっていたとするなら
そのつもりもなく、わずかに足を踏み入れてしまった人間の命さえ、主催者が奪ってしまうことになる。
殺し合いの過程にこそ価値のあるこのゲームで、それはあまり好ましくないだろう。
だが、それはあくまでも予測に過ぎない。

「さすがに命は惜しいしなあ……ああ、でもやっぱり、きっちりしたい。きっちりしたい」

木津千里はリスクとリターンとを天秤にかける。
リスク、自らの命が永遠に失われる可能性。
リターン、禁止区域の境界線がきっちり分かり、気が晴れる。
普通の人間ならば、まずリスクを回避する場面だろう。

だが――

「きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい」

不幸なことに、木津千里は――

「きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。」

他の人よりも少し――

「きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい」

はっきりしないことが苦手であった。

「きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。
 きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい。きっちりしたい」


302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:14:40 ID:QUDoUruO


303 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:15:35 ID:mVzuG3Gn

気がつくと、彼女は歩いていた。
行き先はもちろん地図の外、禁止区域だ。
思い切ってしまえば意外と足取りも軽い。
土を蹴る軽快な音だけが響く。
そのテンポはまるで走っているかのように速い。
はじめに立っていた位置からは、もう随分進んだ気がする。

(そろそろ境界線かしら?)

千里がそう思うのと、視界が明転するのとは、ほぼ同時だった。


304 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:16:47 ID:mVzuG3Gn

「……バカな」

呟かずにはいられない。
ヴィシャスはうろたえ、そして、呆気にとられていた。
それも無理はない。


何故なら、さっきまで目の前にいたはずの女が忽然と掻き消えてしまったのだから。


呆けていたのも束の間、彼は鉄パイプを油断なく構え、周囲を警戒する。
全方位360度をくまなく走査するが、女の気配はどこにもない。
どうやら、逃げられてしまったようだ。

「……私としたことが、ブラフにかかったということか」

相手はこちらに気づいていないふりをしていた。つまりはそういうことだろう。
それならば、先ほどの不可解な行動――エリア外への移動――も納得がいく。
おそらくは、急に掻き消えることで襲撃者の混乱を誘い、禁止区域に踏み込ませて
首輪を爆破しようという腹だったに違いない。
なるほど、身体が鍛えられていなくとも、頭の方はそうでもないというわけか。
ヴィシャスは、一瞬だけ、感心するような顔を見せたが
その表情は、すぐに、苦虫を噛み潰したようなものへと塗り替えられた。

「一人用の位相差空間ゲート……そう考えるのが自然か?
 何にせよ、やってくれたものだな」

強く歯を噛み締める。
上質の獲物をお預けにされた狂犬の横顔は、どこまでも凶暴だった。






【A-1西端/造成地/1日目-早朝】

【ヴィシャス@カウボーイビバップ】
 [状態]:少し蹴られた時のダメージ有
 [装備]:鉄パイプ
 [道具]:支給品一式
 [思考]
  基本:参加者全員の皆殺し。元の世界に戻ってレッドドラゴンの頂点を目指す。
  1:不機嫌
  2:武器の補充
  3:皆殺し。ただし、武器が手に入るまでは戦う相手を選ぶ
  4:スパイクと決着をつける
  5:強そうな相手とは勝負を楽しみたい


305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:17:49 ID:QUDoUruO


306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:18:49 ID:JgeXTUes
 

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 02:18:52 ID:y+hqlHbf
 

308 :Vanishing One ◆RwRVJyFBpg :2007/10/02(火) 02:19:35 ID:mVzuG3Gn

「へ?」

一瞬の明転のあと、千里の目に飛び込んできたのは……一面の緑だった。
朝の柔らかな光が、薄布のように木々の隙間から差し込み、ぼんやりと辺りを照らしていた。
思わず一歩を踏み出すと、パキパキという音。
見ると、地面は落ち葉や小枝、柔らかそうな腐葉土で包まれていた。
右、左、右。周りを見渡してもあるのはただただ木、草、木。
青臭く、湿っぽい自然の香りを鼻腔に感じながら
木津千里は突っ込むのも忘れ、しばしの間、放心していた。




【A-8東端/森/1日目-早朝】

 【木津千里@さよなら絶望先生】
 [状態]:健康
 [装備]:ムラサーミャ&コチーテ@BACCANO バッカーノ!
 [道具]:普通のデイバッグ、支給品一式(食料-[1kg.のカレー、3缶][2リットルの水、3本])
 [思考]:
  基本:きっちりと実験(バトルロワイアル)を終了させる。
  1.呆然。一体何がどうなったの?境界線は?  
  2.きっちりと端から端まで舞台を捜索する。
  3.糸色望先生と出会ったら、彼との関係もきっちりとする。
  4.食事(カレー)をする前に、どこかでお米を調達したい。


[補足]
※この会場の西端と東端、北端と南端は繋がっています。
 どこかの端からエリア外に出ると、逆の端の対応する位置へとワープします。
※木津千里はA-1の西端からエリア外に出た結果、A-8の東端へとワープしました。


309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:55:32 ID:DY+53/dh
47 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:23:15 ID:z.zoAFPg0
>>45
えっとごめん、どこですか?
…剣の設定をよく知らずに記憶だけで書いてしまって実はびくびくしてました。
48 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:34:28 ID:XmfeFWds0
投下乙でしたー
素晴らしき人…やはり所詮は十傑集一の小物だったか…
個人的に、月の石の伏線に思わず手を打ちました。上手いなぁ…
そしてゆたかとDボゥイにフラグが!フラグが!!ゆーちゃん逃げてー、その人ロリ(ボルテッカァー!!
ところで気になった所が一つ
>※ヒィッツカラルドの支給品(0~2)が近くに転がっています。
ヒィッツカラルドの支給品は『月の石のかけら』と『フィーロの帽子』で二つ埋まっているので、支給品が(0~1)では無いでしょうか?
49 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:36:38 ID:64Qfmpvg0
月の石上手い!
ゆーちゃんの活躍も燃えた!
高攻撃力のマーダー失ったのは痛いけど、Dボゥイの無力化でお釣りが来る小物だからよし!
あと予約スレにも書いたけどトリップつけてね。
50 : ◆1sC7CjNPu2:2007/10/01(月) 00:37:16 ID:vP4XECFc0
>>48
痛恨のミスです
指摘あり(涙)
51 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:37:48 ID:nHlXM9HA0
>>47
単純に乖離剣は真命?言うだけじゃ攻撃できないということです
エヌマ・エリシュは真命じゃないし
そもそも乖離剣に真命があるかも不明
ギル自身が「名はない。自分はエアと呼んでいるが」って言ってるし
まぁ、持ち主のギルがエアって呼んでるから真命もエアになるのかもしれんけど
何か勘違い等してて見当はずれなこと言ってたらすいません
52 : ◆1sC7CjNPu2:2007/10/01(月) 00:41:10 ID:vP4XECFc0
>>49
面目ありません
以後気をつけます
感想ありがとうございます、やばいすごい嬉しい


310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:57:47 ID:DY+53/dh
53 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:41:19 ID:Pugo68mEO
投下乙です
流石素晴らしき人。(ある意味)期待を裏切らないw
DボウイかっこいいよDボウイ。今度は守れて良かったな
あと一つ、タイトルは声優ネタですね。よくあってたですよ
54 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:43:22 ID:XD8W6GvE0
さすがは十傑集最弱の男だww赤影さんに助け求めて殺されちゃうだけのことはあるなw
でもDボゥイに重傷負わせたのは立派だったぜ
55 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:49:07 ID:EFBA8DJc0

ゆーちゃん頑張ったところで「サラマンダーキタ!」と思ったらそれどころじゃなかった件w
南無
56 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:50:47 ID:X4s3Cs6g0
ゆーちゃんかわいいよ、ゆーちゃんかっこいいよ!
GJ! まさかこんな序盤で本気で燃えさせてくれるとは思わなかった! 感動した!
57 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:52:25 ID:uAAEkWIs0
素晴らしき人の素晴らしさは素晴らしかったな
なんかもう読んでる途中もマーダーとしての輝きが素晴らしすぎて
「ああ、こいつここで死ぬんだろうな…」って簡単に予想できた
てか原作登場時のネタ全部やるんだもんよw
58 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 00:53:44 ID:Jiheu5n60
流石ヒィッツ! 他のマーダーに出来ないことを(ry
そういやDさんとシンヤ、案外近い位置にいるのね。ボロボロのDさん見たら中の人が酸欠になるような勢いで叫びまくりそうだw
59 : ◆5VEHREaaO2:2007/10/01(月) 00:59:00 ID:z.zoAFPg0
投下乙。Dボウィかっこいいー
>>51
アニメの最終話1話前だと、エヌマ・エニッシュとギルが言って剣から衝撃波が出てたので
自分の感覚だとあの設定です。
原作だとそうだと言われても正直対応できません。アニメのランサー戦とかで説明されていたとしたらごめんなさい。
60 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:10:00 ID:nHlXM9HA0
>>59
俺が言いたいのは「『エヌマ・エリシュ』は真命ではない」ということです
「武器を発動させるためのキーワード」とか他に言い方・やり方はあるのでは?、ということ
あとエヌマ・『エリシュ』です
61 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:16:30 ID:64Qfmpvg0
× 真命
○ 真名
双方ともwikiくらいは一応見ておいたほうがよいかと。
62 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:19:20 ID:nHlXM9HA0
うわ本当だ
失礼しました
63 : ◆5VEHREaaO2:2007/10/01(月) 01:24:13 ID:z.zoAFPg0
wikiなどで確認したところ自分も間違ってました。
とりあえず、展開に大きくは関わらないので、ちょこっと2ndwikiを修正してきます。
申し訳ありません。
64 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:27:05 ID:64Qfmpvg0
実は俺もFateよくしらないんだけど、ちょこっとググったら
「ゲーム原作では」ギルの台詞に「エアの真名に対抗する手段などない」とあるようです。
ただ諸説あり過ぎてよくわからんですね。Fate詳しい人にあとは任せます。

311 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 22:58:21 ID:IYg7WGtg
夜の闇は未だ色褪せず。空は相変わらずの漆黒を保ち、少し赤みのかかった満月は、この殺し合いにはお似合いの色だった。
その空の下、仲間の為に殺人を決意した男、ロイ・マスタングは新たなる獲物を探している。一面に広がる草原を歩き渡り、駅を目指していた。
彼の世界にモノレールなるものは存在しなかったが、駅というものは存在していた。
駅があるということは、モノレールとは汽車みたいな何かの乗り物だろう、彼はそう考えた。
もしそうだとしたら、移動のために人が集まるのではないだろうか?
人が集まる場所なら、新たな殺しの対象を見つけ出すのに効率が良いし、仲間を見つけるにも効率が良い、のだが…

「私がこんな殺し合いに乗ってると知ったら、あいつらはどういう顔をするだろうか…」

彼としては、仲間には積極的には会いたい気分ではなかった。
自分が殺し合いに乗ってると知れば、ホークアイやエルリック兄弟、そして死んだはずのヒューズも全力で止めるだろう。
もし彼らに会った場合は…

「ふっ… だが、そう簡単に会うこともないだろう」

その答えは保留とした。
今は邪魔者を殺すことを考えていればいい。
イシュヴァール殲滅戦の時のように、淡々と焼き殺せば…
そう考えた瞬間、自らが殺したイシュヴァール人の姿が走馬灯のように浮かぶ。

「いかんいかん。私としたことが。あの時、すでに過ちなど犯しているのだ。覚悟などとっくに出来ている」

そう自分に言い聞かせ、再び彼は歩み始める。

◇◇

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 22:58:56 ID:DY+53/dh
65 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:32:50 ID:Kqd72gCU0
英雄王はエアと呼んでいるが乖離剣自体は無銘。
エヌマエリシュはエアの最大出力時の名称である。
エヌマエリシュを発動させる場合はエアに対してではなくエヌマエリシュに対して真名の開放が必要。
って感じだと思うよ。
だから真名の開放でOK。
66 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:35:13 ID:Kqd72gCU0
ちょっと上の説明が訳わかんなかったので簡単に言うと。
武器の名前と真名は別、ないし一致するとは限らないってことです。
67 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:35:34 ID:4KWwwaJg0
>>52
けっこう遅れたけど投下乙
素晴らしい人はサラマンダー化するまでもなく逝っちゃいましたかw
後、Dさんにゆーちゃん格好いいよー
アックス撃破後でランス登場前か…はたしてロワ内でブラスター化できるかな?
68 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:39:33 ID:IqQ62fR.0
別ルートでは手加減してるとはいえ何も言わずにエア使ってるからなー
エヌマエリシュとかただ最大出力の時に意味なく叫んでるだけな気がしないでもない
でも明確な設定はないんだしアニメ準拠なんだしぶっちゃけ適当でいいかと
69 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 01:56:31 ID:0FNS4CsM0
>>52
あがたーっ!
木津千里をきっちり分け目から真っ二つにする未来予想図が見事に真っ二つw
みんな小物、小物というけど縁故採用が強い十傑集において、実力のみで上がってきたヒィッツはかなりの強者なんだぜ?
しかし、書き手さんにはGJを送ろう。ヒィッツに帽子を被せるとはわかっているじゃあないかw
70 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 02:45:05 ID:7gUYiJzo0
とりあえず素晴らしき人が弱いんじゃなく他が化け物揃いだと言うことをどうかどうか理解して下さい・・・・
唯一の心残りは名言2
「今日は特別でね、もう一人来てるんだ」
がなかったことか・・・・まぁ死者スレで映えんだろうなw
71 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 09:56:31 ID:5B1k4pdU0
『ただ撃ち貫くのみ』で糸色望の旅立ちセット@さよなら絶望先生[遺書用の封筒が欠損]
が無くなってるんですがどうしたんですか
72 : ◆1sC7CjNPu2:2007/10/01(月) 10:05:11 ID:/RprbzBk0
>>71
表記ミスです・・・ミス多いぞ、俺OTZ
感想をくれた方、即wikiに乗せてくれた方、ありがとうございます
序盤でヒィッツを殺っちゃう展開は自分でもロワ進行的にどうかと思っていましたが受け入れてもらって幸いです
・・・うん、次はもっと考えて殺りますw
73 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 16:12:22 ID:AbWEB0jo0
初歩的な質問ですまん。
俺専ブラ使いはじめてちょっとしかたってないんだが、
作品投下の際、その作品の修正とかいうのが時々投下されてるんだけど
これは荒らしなのかどうなのか判断がつかないんだ。
透明あぼんすべきなのかな?
74 :名無しセカンド:2007/10/01(月) 16:27:29 ID:XDr9S.yoO
問題なく荒らしなので投下中書き手のトリ抽出してさっさと視界から消去しましょう

313 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 22:59:32 ID:IYg7WGtg

ランサーはあまり気乗りしている様ではなかったが、二人はこのゲームに参加している知り合いについての詳しい情報や、お互いの世界のことについて話し始めた。

ある程度の情報交換が終わると、エリオは暗視双眼鏡で外の様子を確認する。
北向きの方向に設置された窓から外を見渡す。二つの丸の中の狭いその視界に、一面の野原が映る。
しばらく双眼鏡を左右に動かしながら、可能な限り、外の様子を確かめた。
とくに異常はなし、そう思い双眼鏡から目を離そうとした瞬間、何かが動いているのを確認した。
人だ。どうやらこっちに向かって来ている様子だ。

「ランサーさん、人を発見しました。どうします?」
「あ?そうだな…」

モノレールの到着まで約15分ほど。停車時間は20分もある。その参加者と接触するには十分な時間だろう。

「会ってみる価値はあるだろうな」
「ええ、僕もそう思います。知り合いの可能性もありますし…」

エリオは偽・螺旋剣を手にとり立ち上がる。
一方、ランサーは動かない。渋い表情でエリオを見つめている。

「坊主、俺はさっき言ったよなぁ?殺す殺さないの覚悟はできてんのかって?答えを聞かせてもらおうか?」
「それは…」

エリオは言葉に詰まる。
ランサーに最初にこの質問を問われて、ずっとその答えを探っていた。

「僕はどんな人であろうと殺したくはない。殺し合いに乗ってたって、話し合えばわかる人だっていると思います。でも、もし話してもわからないような人がいるなら…」

エリオの頭の中で大切な仲間の姿が浮かぶ。
それは、年上ながらも同僚として毎日厳しい訓練を一緒に乗り越えてきたスバルとティアナであり、桃色の髪を揺らして優しく微笑みかけるキャロでもあった。
スバルやティアナは頼りになる人だが、人殺しをするような人ではない。
そしてキャロも優しい性格で、絶対に人を殺すようなことはしない。むしろデバイスなしでこの戦いに放り込まれ、今頃震えているのではないだろうか?
エリオは、優しいキャロの未来を血で汚したくなかった。
だから、決意した。
守るためなら、自分が「殺す」という覚悟を背負いこむと。

「殺し合いに乗った相手なら容赦はしません」

エリオの瞳は決意に満ちていた。覚悟を決めた目つきだった。
ランサーはそれを見ると、ニヤリと笑みを浮かべて立ち上がった。デイパックからナイフを取り出し、右手で軽く振る。

「エリオ・モンディアルと言ったな…。なかなか見込みのあるガキだ。今の決意、しっかり胸に刻んどけよ。…じゃねえと、死ぬからな」
「…はいッ!」
「じゃ、行くぞ」


◇◇

314 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 23:00:36 ID:IYg7WGtg


F−5エリアの駅の二階。そこにある乗車場のベンチに2人の槍使いは腰を降ろしていた。
モノレールの運行時間を確認したところ、次の北方面行きのモノレールは『3:30着 3:50発』と記されていた。

「あと1時間ぐらいでしょうか…」
「おいおい、長ぇえな…」

静寂が訪れる。気まずい雰囲気になったので、エリオはとっさにランサーに話を持ちかけた。

「あの…、せっかく時間があるんですし、お互いの持つ情報を交換しましょうよ」
「けっ、しゃあねえなあ…」


草原を歩き続けると、ロイは駅とおぼしき建物を発見した。
そして、その建物から出てきた2人の人間。
周りは見晴らしの良い草原であり、満月による月明かりも手伝って、何百メートルか離れた位置でも2人の姿は確認できた。
ロイはランタンとライターを取り出し、慎重に一歩ずつ歩み始める。

互いの距離は次第に狭まっていく。
そして距離が約10メートルほどに狭まったところで、ロイの攻撃が始まった。
ライターから発火された火が一気に前方へ広がり、エリオとランサーを燃やさんとする。
しかし、槍使いである2人の反応は俊敏であった。
それぞれ左右に跳躍し、襲いくる炎をかわしていた。

「ふっ、かわしたか。だが、今度は逃がさんぞ。覚悟はいいか?私はできてるッ!」

こうして、焔の錬金術師と2人の槍使い、両者の戦いが始まりを告るのであった。



【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
[状態]:健康、両方の掌に錬成陣
[装備]:ランタン、拳銃型ライター
[道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x2
[思考]
基本思考:知り合い以外の全参加者を殺害、脱出の道を探る。
1.エリオとランサーを殺す。
2.マース・ヒューズを始め、仲間を守る。会った時の対応は未定。
3.それ以外の参加者の殺害。
4.発火布の手袋を探す。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:01:21 ID:QUDoUruO


316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:01:46 ID:n0Gz5vXe


317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:01:59 ID:DY+53/dh
75 :73:2007/10/01(月) 17:06:49 ID:a47tF7960
>>74
dクス。さっそくアボンしてくる。
76 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:08:36 ID:XN.AJAC6O
ただでさえ少ないGロボ勢が減ったのか
希少価値高い無差別マーダーなんだし、殺すには早いだろと思ったが、まあ、それもバトロワの魅力か
77 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:41:32 ID:ZjMhqjfc0
投下乙です。 な ん と い う 外 道 っ ぷ り !
さすがマオ様。そこに痺れる憧れ(rシータもいい感じに揺れてきてこの二人の行く末に目が離せません。
78 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:43:57 ID:2i61x1xA0
投下GJです。
シータ逃げて〜〜。その人悪い人だから!
しかもこのまま行くと高確率でカフカとぶつかる・・・。
79 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:46:40 ID:S7L5oNcE0
投下乙。
なんかマオが自爆しそうな予感。
駄目だ。カフカの思考を読み取って、マオが潰れる瞬間が思い浮かんでしまう。
80 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:52:28 ID:IlYILy1A0
>>79
文字通り過負荷で、か。
いやしかし、かがみんとぶつかるみたいだし、案外すり抜けるかも
81 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 00:54:05 ID:oaBs.ivUO

マオやべぇwシータと二人きりでも既に狂いかけかよ
マオにとっちゃカフカはガチ天敵だからなぁ、しかもヘッドホン無しとか堪えられる訳がないw
82 : ◆WcYky2B84U:2007/10/02(火) 01:07:51 ID:y1KpAHlA0
投下乙ですー
つかさがー!つかさが大変な事にー!!
外道だなぁマオ…まだマーダー化してる訳じゃないのにここまで憎たらしくなるキャラも珍しいw
さて、短いですがそろそろ投下しようかと思います。支援頼みますねー
83 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:09:03 ID:S7L5oNcE0

84 : ◆WcYky2B84U:2007/10/02(火) 01:14:34 ID:y1KpAHlA0
投下終了しましたー
……おかしい、俺はムスカを強化しようと思っていたはずなのに、むしろ弱体化してるような…!?w
85 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:16:38 ID:IlYILy1A0
乙ー、やっぱりムスカはこんなところで終る奴じゃないか。
にしても、情けないwww情けないでござるよムスカwww
86 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:16:42 ID:kbYYNVO2O
ハハハ、ムスカは何度でも蘇る!
投下乙
87 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:17:52 ID:iG5gUWzg0

クロちゃんマジ武器の宝庫じゃねぇか。
ムスカに使いこなせるのかどうかわからんなww
88 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:23:53 ID:g3KltpB20
>>oR氏 投下乙ー。これはいい外道w 今後も頑張っていって欲しいところだぜ。
何だか既に死亡フラグがちらついてる気がしないでもないけどw
あと、気になった点をいくつか。
日出処の『剣士』ではなく『戦士』が正解っす。
あと、日出処の戦士の鎧は狼を模したような甲冑で、日本風な要素は刀が日本刀っぽい程度なのでその辺もひとつ。
>>84
そしてこちらも乙ー。
流石ムスカだ、ほんの数話で強マーダーからヘタレマーダーへと転身しても何ともないぜw
89 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:24:41 ID:6E5d5S/20
投下乙
ムスカいい味だしてるなぁwww


318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:03:09 ID:DY+53/dh
90 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/02(火) 01:27:31 ID:IlYILy1A0
うー、なんでもありスレの情報を頼りに書いたが、やっぱり現物見てないと難しいか。
鎧は狼っぽい要素を含んだ西洋甲冑、でおkですか?
91 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:30:31 ID:S7L5oNcE0
>>84GJ
ムスカ取り残されちまった。
武器は当たりだけどエレキテル装備のときより頼りなく見えるぜ。
92 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:35:39 ID:iG5gUWzg0
>>90
こちらのイメージの11話を見ていただければいいかと
http://ash.jp/~tukuyomi/note/king_of_bandit_jing.htm
93 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:39:05 ID:g3KltpB20
>>90
大体そんな感じでOKだと思いますよ。
……原作引っ張り出してみたら鬼にも見えてきたのは内緒orz
94 :名無しセカンド:2007/10/02(火) 01:40:36 ID:iG5gUWzg0
連レスですが、↑を見てもわかるように「どうみても顔見えちゃうじゃん」というツッコミが入りそうですが、
なぜかJINGの世界では誰も見えてなかったぽいので、よほど接近して見ないとわからない……と思います。
95 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/02(火) 01:49:22 ID:IlYILy1A0
>>92-94 >>88
重ね重ねありがとうございます。当たり前の事ですが、やっぱりイメージだけで書くと失敗しますね。
今から修正した後、仮投下スレに投下させて頂きます。
96 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/02(火) 02:04:45 ID:IlYILy1A0
修正案、投下しました。
あれの他に、剣士と戦士の誤植がありましたが、それについてはwiki掲載後に修正を予定しています。
いえ、文字の修正程度なら覚えたのですが、それ以外はまだ勉強中で<wiki
色々とご迷惑をおかけします。


────以上ここまで、報告終了

319 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 23:04:05 ID:IYg7WGtg
【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:健康
[装備]:偽・螺旋剣@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、防水性の紙×10@現実 、暗視双眼鏡@現実
[思考・状況]基本:このゲームの破壊。
1.ロイへの対応、できれば戦いは避けたい。
2.話しても殺し合おうとする人間ならば殺す覚悟。
3.ランサーについていく。
4.仲間と合流。


【ランサー@Fate/stay night】
[状態]:疲労(小)、精神的疲労(小) どちらも戦いには支障のないほどには回復。
[装備]:ハンティングナイフ
[道具]:支給品一式(地図と名簿を除く)、ヴァッシュの手配書(一枚)、
   不明支給品0〜2個(槍・デバイスは無い)
[思考・状況]基本:このゲームを管理している奴らとの戦いを愉しませてもらう。
1.ロイへの対応
2.言峰、ギルガメッシュ、ヴァッシュの三人に借りを返す。
 言峰とギルガメッシュは殺す予定(ヴァッシュについては不明)。
3.ゲームに乗った強者と全力の戦いを愉しむ。
4.できればまともな槍が欲しい。
5.ゲームに乗っていない相手でも実力を測るくらいはしたい。まずはエリオと手合わせ。
※参加時期は本編での死後。そのため言峰の令呪は無効化しています。


『モノレールについて』
駅間の移動時間は10分、駅での停車時間は20分。3時間で1往復となっています。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:04:55 ID:0MALIJrb
>>317
乙でございます
どうもこちらに修整をまた針に来そ〜だな

321 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 23:07:57 ID:IYg7WGtg
>>313 訂正

F−5エリアの駅の二階。そこにある乗車場のベンチに2人の槍使いは腰を降ろしていた。
モノレールの運行時間を確認したところ、次の北方面行きのモノレールは『3:30着 3:50発』と記されていた。

「あと1時間ぐらいでしょうか…」
「おいおい、長ぇえな…」

静寂が訪れる。気まずい雰囲気になったので、エリオはとっさにランサーに話を持ちかけた。

「あの…、せっかく時間があるんですし、お互いの持つ情報を交換しましょうよ」
「けっ、しゃあねえなあ…」

ランサーはあまり気乗りしている様ではなかったが、二人はこのゲームに参加している知り合いについての詳しい情報や、お互いの世界のことについて話し始めた。

ある程度の情報交換が終わると、エリオは暗視双眼鏡で外の様子を確認する。
北向きの方向に設置された窓から外を見渡す。二つの丸の中の狭いその視界に、一面の野原が映る。
しばらく双眼鏡を左右に動かしながら、可能な限り、外の様子を確かめた。
とくに異常はなし、そう思い双眼鏡から目を離そうとした瞬間、何かが動いているのを確認した。
人だ。どうやらこっちに向かって来ている様子だ。

「ランサーさん、人を発見しました。どうします?」
「あ?そうだな…」

モノレールの到着まで約15分ほど。停車時間は20分もある。その参加者と接触するには十分な時間だろう。

「会ってみる価値はあるだろうな」
「ええ、僕もそう思います。知り合いの可能性もありますし…」

エリオは偽・螺旋剣を手にとり立ち上がる。
一方、ランサーは動かない。渋い表情でエリオを見つめている。

「坊主、俺はさっき言ったよなぁ?殺す殺さないの覚悟はできてんのかって?答えを聞かせてもらおうか?」
「それは…」

エリオは言葉に詰まる。
ランサーに最初にこの質問を問われて、ずっとその答えを探っていた。

「僕はどんな人であろうと殺したくはない。殺し合いに乗ってたって、話し合えばわかる人だっていると思います。でも、もし話してもわからないような人がいるなら…」

エリオの頭の中で大切な仲間の姿が浮かぶ。
それは、年上ながらも同僚として毎日厳しい訓練を一緒に乗り越えてきたスバルとティアナであり、桃色の髪を揺らして優しく微笑みかけるキャロでもあった。
スバルやティアナは頼りになる人だが、人殺しをするような人ではない。
そしてキャロも優しい性格で、絶対に人を殺すようなことはしない。むしろデバイスなしでこの戦いに放り込まれ、今頃震えているのではないだろうか?
エリオは、優しいキャロの未来を血で汚したくなかった。
だから、決意した。
守るためなら、自分が「殺す」という覚悟を背負いこむと。

「殺し合いに乗った相手なら容赦はしません」

エリオの瞳は決意に満ちていた。覚悟を決めた目つきだった。
ランサーはそれを見ると、ニヤリと笑みを浮かべて立ち上がった。デイパックからナイフを取り出し、右手で軽く振る。

「エリオ・モンディアルと言ったな…。なかなか見込みのあるガキだ。今の決意、しっかり胸に刻んどけよ。…じゃねえと、死ぬからな」
「…はいッ!」
「じゃ、行くぞ」


◇◇

322 :こうだな:2007/10/02(火) 23:09:28 ID:4zs1cwNC
F−5エリアの駅の二階。そこにある乗車場のベンチに2人の槍使いは腰を降ろしていた。
モノレールの運行時間を確認したところ、次の北方面行きのモノレールは『3:30着 3:50発』と記されていた。

「あと1時間ぐらいでしょうか…」 「おいおい、長ぇえな…」

静寂が訪れる。気まずい雰囲気になったので、エリオはとっさにランサーに話を持ちかけた。

「あの…、せっかく時間があるんですし、お互いの持つ情報を交換しましょうよ」 「けっ、しゃあねえなあ…」

ランサーはあまり気乗りしている様ではなかったが、二人はこのゲームに参加している知り合いについての詳しい情報や、お互いの世界のことについて話し始めた。
ある程度の情報交換が終わると、エリオは暗視双眼鏡で外の様子を確認する。 北向きの方向に設置された
窓から外を見渡す。二つの丸の中の狭いその視界に、一面の野原が映る。
しばらく双眼鏡を左右に動かしながら、可能な限り、外の様子を確かめた。
とくに異常はなし、そう思い双眼鏡から目を離そうとした瞬間、何かが動いているのを確認した。
人だ。どうやらこっちに向かって来ている様子だ。

「ランサーさん、人を発見しました。どうします?」
「あ?そうだな…」

モノレールの到着まで約15分ほど。停車時間は20分もある。その参加者と接触するには十分な時間だろう。

「会ってみる価値はあるだろうな」
「ええ、僕もそう思います。知り合いの可能性もありますし…」

エリオは偽・螺旋剣を手にとり立ち上がる。
一方、ランサーは動かない。渋い表情でエリオを見つめている。

「坊主、俺はさっき言ったよなぁ?殺す殺さないの覚悟はできてんのかって?答えを聞かせてもらおうか?」
「それは…」

エリオは言葉に詰まる。
ランサーに最初にこの質問を問われて、ずっとその答えを探っていた。

「僕はどんな人であろうと殺したくはない。殺し合いに乗ってたって、話し合えばわかる人だっていると思います。でも、もし話してもわからないような人がいるなら…」

エリオの頭の中で大切な仲間の姿が浮かぶ。
それは、年上ながらも同僚として毎日厳しい訓練を一緒に乗り越えてきたスバルとティアナであり、桃色の髪を揺らして優しく微笑みかけるキャロでもあった。
スバルやティアナは頼りになる人だが、人殺しをするような人ではない。
そしてキャロも優しい性格で、絶対に人を殺すようなことはしない。むしろデバイスなしでこの戦いに放り込まれ、今頃震えているのではないだろうか?
エリオは、優しいキャロの未来を血で汚したくなかった。
だから、決意した。
守るためなら、自分が「殺す」という覚悟を背負いこむと。

「殺し合いに乗った相手なら容赦はしません」
エリオの瞳は決意に満ちていた。覚悟を決めた目つきだった。
ランサーはそれを見ると、ニヤリと笑みを浮かべて立ち上がった。デイパックからナイフを取り出し、右手で軽く振る。

「エリオ・モンディアルと言ったな…。なかなか見込みのあるガキだ。今の決意、しっかり胸に刻んどけよ。…じゃねえと、死ぬからな」
「…はいッ!」
「じゃ、行くぞ」

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:10:11 ID:n0Gz5vXe


324 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 23:13:17 ID:UOhsYye5
>>314 訂正

草原を歩き続けると、ロイは駅とおぼしき建物を発見した。
そして、その建物から出てきた2人の人間。
周りは見晴らしの良い草原であり、満月による月明かりも手伝って、何百メートルか離れた位置でも2人の姿は確認できた。
ロイはランタンとライターを取り出し、慎重に一歩ずつ歩み始める。

互いの距離は次第に狭まっていく。
そして距離が約10メートルほどに狭まったところで、ロイの攻撃が始まった。
ライターから発火された火が一気に前方へ広がり、エリオとランサーを燃やさんとする。
しかし、槍使いである2人の反応は俊敏であった。
それぞれ左右に跳躍し、襲いくる炎をかわしていた。

「ふっ、かわしたか。だが、今度は逃がさんぞ。覚悟はいいか?私はできてるッ!」

こうして、焔の錬金術師と2人の槍使い、両者の戦いが始まりを告げた。



【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
[状態]:健康、両方の掌に錬成陣
[装備]:ランタン、拳銃型ライター
[道具]:支給品一式、ランダム不明支給品x2
[思考]
基本思考:知り合い以外の全参加者を殺害、脱出の道を探る。
1.エリオとランサーを殺す。
2.マース・ヒューズを始め、仲間を守る。会った時の対応は未定。
3.それ以外の参加者の殺害。
4.発火布の手袋を探す。



325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:19:18 ID:gSUKvm09
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    λ;,;,;,;,;,;,;,/;,;,;,;r-‐'"´ ̄ヽ,、 ヽ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,`ヽ;:;:;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ノ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;
     !;,;,;,;,;';,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;!゛ |;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;`‐'、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1190992762/324

               素晴らしい!!

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:40:38 ID:42xbvMb5
>>325
ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ乙

327 :覚悟はいいか? ◆o4xOfDTwjY :2007/10/02(火) 23:44:28 ID:n0Gz5vXe
>>324

場所と時間の表記を忘れていました。

【F5/駅付近の草原/1日目/黎明】

でお願いします。

毎度ミスばかりで申し訳ありません。


328 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:46:32 ID:aDTDtLj/
八神はやてと文字通り手痛い別れをした後。
少年パズーは、市街地の中央を目指すべく道路を東進していた。

「シータ……いるかなぁ……」

向かう先に探す少女がいるという確証はない。
だが、市街の中心部ならば人も集まるであろうし、その集まる中に彼女がいる確率も高いはず。
パズーは、そんな自分の勘を信じて歩き続ける。
すると、そんな時……

「きゃあっ!」
「うわぁっっととと!!」

突如、女性が路地から飛び出してきて、パズーに衝突しそうになってきた。
しかし、幸いにも、女性はぶつかる直前に立ち止まったので、双方に怪我はなく済んだようだ。

「あ、危ないなぁ……」
「ごめんなさい。少し急いでたもので……。坊やの方は大丈夫?」
「う、うん」
「そう。なら、よかった……」

女性は安堵したように息をつく。
パズーはそんな女性の様子を見て、ひとまず殺し合いに乗ってる人物ではないんだろうなと推測する。
そして、それと同時に彼は女性のその容姿を見て、あることを思い出した。
つい先ほど出会った少女が口にしてくれたある人物についての情報を。

「あ、あのさ、一つ聞いてもいい?」
「え?」
「あのさ……おばさん、シャマルって人?」
「……は?」

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:47:08 ID:kEQYQS1p


330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:47:55 ID:J6UIEUWO
 

331 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:47:55 ID:aDTDtLj/
――で、次はシャマルやね。シャマルはなぁ、短めの金髪した女の子やね。年は……まぁ、あたしよりも年上っぽいかなぁ?
  あたしと同じような服か緑色の騎士服を着とると思うよ。んで、一番重要なんはね……この子のバストがこれまたえろえろってところや!

金髪ショート、はやてより年上っぽい女性、軍服、そして豊かなプロポーション。
それらの情報から、目の前の女性を“シャマル”と推測したパズーだったが、どうやらそれは違ったようだった。
女性は、そんなパズーの事情を聞き、納得すると手短に自己紹介をする。

「私はアメストリス軍東方司令部所属の中尉、リザ・ホークアイよ。残念ながらシャマルという人じゃないわ。で、坊やは?」
「ぼ、僕はパズー。シータって女の子を捜してるんだけど、おばさん知らない? 黒くて長い髪した僕と同い年くらいの子なんだけど……」

すると、リザはパズーのとあるフレーズにこめかみをピクリと動かすものの、すぐに表情を元に戻し首を横に振る。

「悪いけど知らないわ。ここに来てから普通の人間に会ったのはあなたが初めてだし――」
「そっか……」
「それじゃ、私からも質問してもいいかしら?」
「う、うん、いいよ」

パズーは、はやてに言われた『焦るな』という言葉を思い出し、すぐにでも駆け出したい気持ちを抑えてリザの話を聞く。
すると、やはりリザも自分やはやて同様に、人を探しているようだった。
彼女が探しているのは四人の男達。
しかし、その容姿について説明されてもパズーには全く見覚えの無い人物ばかりであった。
パズーが、その事を素直にリザへと伝える。

「ごめん、全然知らないや」
「そう……。それなら仕方ないわね」
「でも、その知り合いって人達に会ったら、僕伝えておくよ。おばさんが探してたってこと」

ここでリザはこめかみを小刻みに震わせる。
理由は勿論、自分に対して二度も用いられたあのフレーズ。
だが、リザはそれでも極めて冷静な態度を取り続ける。
軍人として。大人の女性として。

「あ、ありがとう。それは頼もしいわ……ね」
「うん、そういうことだから、僕はそろそろ行くね! それじゃ!」
「あ、ま、待ちなさい!」

駆け出そうとするパズーをリザは既の所で引き止める。

「どうしたの? まだ何か聞きたいことでもあるの?」
「いえ、そうでなくて……。あなた、そっちに行こうとしていたってことは、市街地の方に行こうとしてるんでしょう?」
「そうだよ。施設みたいのが集まってる場所ならシータもいるかなぁと思ってるんだ」

人探しをしているのならば、その判断は正しいだろう。
ただし、そこに集まる人間の中には、パズーが期待する人間の他にもいるわけで……。

「私も、これから北の方に向かおうとしていたの」
「へぇ〜。そうなんだ」
「だから、途中まであなたに同行させてもらってもいいかしら?」

トンネルで遭った怪物のような参加者が市街地にも紛れているかもしれない。
ならば、そのような地に少年を一人で行かせるわけにはいかない。
弱者を守るのが軍人としての義務ならば、リザも目の前の少年を放っては置けなかったのだ。


332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:48:04 ID:5iNsg2hJ
 

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:48:55 ID:n0Gz5vXe


334 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:49:18 ID:aDTDtLj/


一方、所変わって市街地外縁部にある中華料理店内部。
そこには二人の女性がいた。

「まーったく! 飯出す場所だってのにシケてんねぇ、この店はぁ!」

一人は恰幅のいい中年女性。
彼女は、厨房の奥にあった冷蔵庫を漁りながら、文句を垂れていた。

「これじゃ、うちの船の厨房の方がマシだよ」

そう言いつつ、中年女性は冷蔵庫から肉や野菜などの食材を回収してゆく。
そして、そんな女性の傍で何もすることなく立っている華奢な少女が一人。

「あ、あのドーラさん。何をしていらっしゃるんですか?」
「何って、食べるモンを探してるに決まってるじゃないか!」
「でも、食べるものでしたら、元々カバンの中に……」
「あんな味も素っ気も無いモンだけなんかやってられるかい。――ったく、爆弾と刀渡すくらいなら、飯もいいのをよこせってんだよ、あの螺旋王とやらも」

ドーラと呼ばれた女性は、ブツクサと文句を言いながらも冷蔵庫漁りを続ける。
どうやら、彼女には腰に差す刀の他に、見慣れた爆発物を支給されたようだ。
『ドイツの滑空王も愛用の逸品』と書かれていたが、別にそのようなことはどうでもいいことだった。

「ほらよ、受け取りな!」

そして、ドーラはその冷蔵庫の中から何かを掴むと少女に投げて渡す。

「え? あわわ!!」

少女が受け取ったそれは、チャーシューとレタス(生)であった。

「ニア、女の子だったらね、ちゃんと栄養あるもん食べないとダメなんだよ」
「どうしてですか?」
「どうしてって……そりゃあ、ちゃんとしたもの食べないと肌にも悪いしねぇ、それになによりイザって時に力が出ないだろう」
「なるほど! 確かにそうですね!」

ニアと呼ばれた少女は無邪気な笑みを浮かべる。
それを見たドーラは、やや苦笑気味だ。

「まぁ、そういうことだよ。分かったら少しはかじっておきな。そろそろ腹も空いただろう?」
「そうですね。それでは頂きます!」

笑顔のままニアは手にしたチャーシューをかじり、咀嚼する。
続けて、レタスを一枚ちぎると、それも口に。

「おいひいです!」
「あぁ、分かったから、一々感動したように言わんでおくれ」
「らっへ、おいひいんですもの」
「あのねぇ、女の子だったら食べながら喋るんじゃないよ。そんなんだと男に逃げられちまうよ」

その言葉にニアは口を閉じると、食事を中断する。

「……ん、どうしたんだい? もう腹一杯になっちまったのかい?」
「いえ……。ただ、シモン達も今頃おなかをすかせていないかと思ってしまいまして……」


335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:49:48 ID:J6UIEUWO
 

336 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:50:33 ID:aDTDtLj/
自分はこうやって、食料を調達出来たからいいものの、ここに今いないシモンやヨーコはどうしているのだろうか?
ドーラ曰く“味も素っ気も無いモン”しか口に出来ないのではないだろうか?
そうなると、自分だけこうやって美味しい食事をしているのはいけないことなのではないのか?
そのような不安がニアの脳裏をよぎったのだ。
だが、そんな思いを見透かしたかのようにドーラは彼女の背を叩く。

「なーに、お前さんみたいのがそんな心配しなくてもいいんだよ! そいつらはそいつらでよろしくやってるだろうさ!」
「本当……でしょうか?」
「あぁ、きっとね。そのシモンやヨーコっていうお仲間は、そんな柔な連中じゃないんだろ?」
「はい! ヨーコさんは銃の名手でガンメンに臆することなく戦っていますし、シモンはグレンラガンで皆の先頭に立ってくれています。どちらとも強い方です!」

それを聞いてドーラは頷く。

「なら、大丈夫さ。きっとね」
「そう……ですね。そうですよね!」
「あぁ。だから今は飯食うことだけに集中しな」

ドーラはそう言うと、自らも肉や野菜に豪快にかぶりつき、陶器瓶に入った液体を鯨飲する。
どうやら、冷蔵庫の中身とは別に紹興酒も見つけたようだった。

「ぷはぁっ! 東洋の酒も捨てたもんじゃないねぇ。……でも、これからのこと考えると酒もあんまり飲まないほうがいいかもしれないか」

酔っていたせいで殺された、などという結末は死んでも御免だ。
それこそあの世の夫に腹を抱えて笑われそうだ。
名残惜しいと思いながらも、ドーラは瓶を置く。
そして、二人が早めの朝食を終えると……

「さて、それじゃ聞かせてもらうかね。お前さん達の事についてを詳しくさ」
「そうですね。そろそろお話しなくてはなりませんね。私達やお父様の事……」

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:51:41 ID:kEQYQS1p


338 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:51:40 ID:aDTDtLj/
ニアは話す。
自分がシモンに拾われた後に起きた出来事を。
人間、獣人、ガンメン、大グレン団、四天王、首都テッペリン、そして螺旋王。
ニア自身は元々人間と獣人の対立はおろか、人間とは何かすら知らなかったので、その情報の殆どはシモン達からの受け売りだった。
だが、それでもドーラの耳にそれらの情報はきちんと届いた。
そして、ドーラはその情報に思わず困惑する。

「あたし達人間が地下に閉じ込められてる世界ねぇ……そんなの聞いたことないよ」
「では、ドーラさん達はシモンやヨーコさんのように地下に住んでいたわけではないのですか?」
「勿論さ。むしろあたしら海賊は空に住んでるようなものさね」

タイガーモス号での息子や息子分の部下達、同年代の偏屈な機関長との生活をドーラは思い出す。
もし、ニアの話が本当ならば、あの海賊暮らしすらも禁じられているという事になる。

「本当に人間は地下暮らしだったのかい?」
「はい。シモン達からはそう聞いてます。だからシモン達は大グレン団を立ち上げてお父様に立ち向かおうとしていたのですが……」

だが、その大グレン団一世一代の大作戦であるテッペリン攻略を前にしてニアはここに呼び出された。
シモンやヨーコ達とともに。そして、呼び出したのは他ならない獣人の長、螺旋王ロージェノム。
ニアの顔には困惑と不安が入り混じった表情が次第に浮かぶ。
そして、そんなニアを見ていたドーラは……

「そんな顔されると信じるほかないじゃないか。ほら、信じるからそんな顔しないでおくれ」
「ドーラさ――わぷっ!」

ドーラは唐突にニアを抱きしめた。
ニアは必然的にドーラの豊満な肉体に飲み込まれる。
しかし、それは苦しいというよりもどこか温かく……。

「要はそのシモンやヨーコ達と合流して、脱出方法を見つけてここからもとの大グレン団とかいうところに戻れば良いわけだろう? なんとかなるさね」
「ドーラさん……」

その言葉にはどこにも確証はない。
だが、彼女のぬくもり、そして荒っぽいながらも優しさの含まれた声に、ニアは安堵を覚える。
すると、ドーラはようやくニアを拘束から解放する。

「……どうだい、少しは落ち着いたかい?」
「はい……ありがとうございます。ドーラおばさま」
「ま、それなら何よりだ――――って、んん? おばさま?」

ドーラは、ニアの自分に対する呼び方を思わず聞き返してしまう。

「はい、おばさまです。何だかそう呼びたくなってしまいました」
「おばさま……ねぇ」
「あの……この呼び方は迷惑ですか?」

ニアは不安そうにドーラを見やる。
だが、ドーラは決して不満げな顔はしていない。
むしろ、そこには彼女をそう呼んでいた少女を懐かしむ顔があり……

「別に構わないさ。好きにしておくれ」
「はい! 好きにさせてもらいます! ドーラおばさま!」


339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:51:58 ID:LwA42mVl
 

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:52:59 ID:kEQYQS1p


341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:53:20 ID:J6UIEUWO
 

342 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:54:28 ID:aDTDtLj/
にこやかに笑うニアを見て、笑顔になってなによりだとドーラは安堵する。
人間何事も気の持ちようだ。
落ち込んでいては生き残れるものも生き残れない。
そんなわけで、ニアを励ましたのだが、どうやら彼女はドーラになついてしまったようだ。
やや予想外ではあったが、悪い気はしない。

(あの子らも元気でやってるかねぇ……)

ドーラの脳裏に浮かぶのは、自分と同様にこの地に呼び出された二人の少年少女。
彼らならば、きっとそんな簡単には死なないだろうと思いつつも、全く心配していないわけでもなかった。

(ひとまず動くのはキリがいい時間になってからにしようかね)

店内にあった時計を見れば、あと少しで6時になる。
食事をしたばかりであるし、まだラピュタについて詳しくニアに話していない。
動くのはそれからでいいだろう。
そう考えると、ドーラはニアに再び向き直った。

「……さて、それじゃ、聞いてばかりだったからあたしもラピュタについて説明してあげようかねぇ」
「はい、お願いします。ドーラおばさま!」


【G-7北端/中華料理店内部/1日目/早朝】
【ニア@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康 満腹
[装備]:釘バット
[道具]:支給品一式 毒入りカプセル×3@金田一少年の事件簿
[思考]:
1.ドーラと行動を共にする。ドーラと情報交換
2.シモン、ヨーコ、シータ、パズーを探す
3.カミナの名前が気になる(シモンの言うアニキさんと同一人物?)
4.お父様(ロージェノム)を止める
※テッペリン攻略前から呼ばれています。髪はショート。ダイグレンの調理主任の時期です。

【ドーラ@天空の城ラピュタ】
[状態]:健康 満腹
[装備]:カミナの刀@天元突破グレンラガン
[道具]:支給品一式 食料品(肉や野菜など) 棒付手榴弾×3@R.O.D(シリーズ)
[思考]:1.ニアを連れて行く。ニアにラピュタについて説明、6時になったら出発する。
    2.シータ、パズー、シモン、ヨーコを探す
    3.ムスカを警戒
    4.ゲームには乗らない。ニアに付き合うが、同時に脱出手段も探したい
※ニア視点でのグレンラガンの世界観について把握しました。

【棒付手榴弾@R.O.D(シリーズ)】
偉人軍団の一人、滑空王オットー・リリエンタールが用いていた手榴弾。
正式名称は不明だが、ポテトマッシャー(M24型柄付手榴弾)に酷似している。
別段偉人軍団による強化を受けていないので威力は普通の手榴弾と変わらない。

343 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:55:37 ID:aDTDtLj/


ニア達が情報を交換していたその頃。
彼女らのいた中華料理店を横目に道路を歩いてゆく二つの影があった。
パズーとリザだ。

「なるほど……。つまり、そのムスカという男が軍隊を引き連れてシータという少女を連行していったと」
「そうなんだ。本当に酷い奴らだろ? シータは何も悪いことしてないのに」
「軍を使って子供……しかも少女を無理矢理……か。確かに卑劣ね」

とは口で言うものの、アメストリスの軍、そしてそれに属する自分も人のことは言えないだろうなとリザは内心思う。
何せ、軍はかつてイシュバールにて上層の命令だったとはいえ、無数の無辜の民を老若男女関係なく殺害したのだから。
そして、それに自分も加わっていたわけで……

「だから僕は、ムスカに見つかる前に……誰かに襲われる前にシータを助けたいんだ!」
「そうね……」

しかし、この少年はそのような世の中の不条理さを知らないように見える。
理想はいつか必ず叶う――そう主張しているような瞳をしていた。
自分もかつては持っていただろうその瞳。だが、今は……

「でも坊や。もしそのシータがムスカって男やほかの誰かに襲われかけていたらどうすつもり?」
「そりゃあ、勿論……」
「あなたはその時、その奇妙な刃物で刺せるかしら? あなたにとっての敵を」
「そ、それは…………」

酷な質問だったかもしれない。
だがそれは、その時が来たならばすぐに答えを出さなければならないもの。
迷っていては、手に入れられるものも手に入らないのだ。

「人は何かの代償なしに何かを手に入れることは出来ない」
「え?」
「つまりはそういうことよ。そのシータを守りたいなら、きっとあなたは誰かを犠牲に――」
「そんなことしない! 僕は……誰も殺さないでシータを守ってみせる!」

リザの言葉をパズーは断固否定する。
そのような返答が来るのは、今までの少年の様子からすれば想像するに容易かった。
だが、現実はそうは甘くない。……彼もいつかそれを知る日が来るだろう。
例え自分がそれを口にしなくとも。

「……そう。あなたの決意はよく分かったわ」
「コトミネって神父といい、おばさんといい、同じ質問ばっかりしないでほしいや」

三度こめかみがピクリ。
だが、リザは相も変わらずそこで取り乱すことなく会話を続けた。

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:56:10 ID:kEQYQS1p


345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:57:14 ID:LwA42mVl
 

346 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:57:45 ID:aDTDtLj/
「そ、それで、話は変わるけれど一つ聞いて良いかしら?」
「ん? 何?」
「そのナイフで思い出したのだけれど、坊やが配られたのはそれだけなの? 他に武器は?」
「う〜ん、実はこれ、さっき言った神父から貰った物なんだ。僕のカバンに入ってた武器はヘンテコな銃くらいで――」

銃、その言葉にリザは目を見開く。

「坊や、その銃っていうのはどんな物? 年式は? 拳銃かしら? それともライフル?」
「うぅん。トリモチと飛ばすオモチャみたいな奴だったんだ。ハヤテって人に渡したら、一応武器になるって言ってたけどね」

パズーの言葉にリザの表情は一気に落胆に変わる。
オモチャでしかも他人に譲渡した後では、全く話にならない。
やはり、警察署を頼るしかないようだ。

「……あ、そうだ。もしかしたら僕に使い方が分からないだけかもしれないから、僕の支給品見てみる?」
「いいのかしら?」
「まぁ、僕はこれがあれば何とかなるし、使い方分かるならあげるよ」

リザはパズーから渡されたカバンを受け取ると、その中身を確認する。
するとまず出てきたのは、タロットカードだ。
『殺人事件の見立てに使われた曰く付き』と記された縁起でもない説明書が梱包されていたが、実際の所は何の役にも立たなそうだった。
そして、次に出てきたのは、親指ほどの大きさをしたプラスチック製の何か。
透明で中には金属で出来た何かが入っており、説明書には『大容量16M!』と書かれていたが、リザには何のことかは理解できない。

「……どう? 役に立ちそう?」
「残念だけれど、私にも使い道は見出せそうにないわね」
「そうかぁ……」

デイパックをパズーに返すとリザ達は再び歩き続ける。
すると、直に彼らは大通りが分岐するT字路にたどり着いた。

「ここを左に行けば、市街地の中央。デパートみたいな施設が集まっている地点ね」
「うわぁ、なんか要塞みたいな建物が一杯見えるなぁ……」

辺境の鉱山街暮らしが長かったパズーにとって、日が昇りかけて明るくなりつつある空に照らされる無数のビルディングは圧巻だった。

「デパート経由でも北上すれば警察署は近い……か。なら、大佐達を探す意味でもそっちを回ってみても意味がありそうね……」

地図を見ながら考え込むリザであったが、それと対照的にパズーは浮き足立っていた。

「ねぇ、早く行こうよ。シータがいるかもしれないんだから!」
「え、えぇ、そうね……」
「よし、それじゃ行こうか、おばさん!」

――ぷちん。
ここまで保ってきたリザの理性は、そこで勢い良く切れた。
そして、彼女は少年の肩をつかむとその頭頂部目掛けて……

――ごちん!

それはパズーにとってはデジャヴュな経験。
だが、彼にはなぜそうなったのか、未だに理解できずにいた。


――――――おばさんとおばさま。
――――――その呼称は時に人に安心を、またある時は痛みを呼び起こすものであるようだ。

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/02(火) 23:58:47 ID:J6UIEUWO
 

348 :この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE :2007/10/02(火) 23:59:52 ID:aDTDtLj/
【E-7/T字路/一日目/早朝】

【パズー@天空の城ラピュタ】
[状態]:健康だが右頬と頭頂部に鈍い痛み
[装備]:ルールブレイカー@Fate/stay night
[道具]:荷物一式 タロットカード@金田一少年の事件簿 USBフラッシュメモリ
[思考]
基本:とにかくシータを一刻も早く探す
1:親方のゲンコツより痛いや…………
2:リザと市街地まで向かう
3:言峰の言葉が気になる。だけど人は殺さない
4:六課メンバー、クロやロイ達を見つけたら声をかける
5:焦らないようにする
※六課メンバー、クロ達、ロイ達の名前、容姿をある程度覚えました。

【タロットカード@金田一少年の事件簿】
タロット山荘殺人事件にて、見立て殺人のモチーフにされたカード一式。
アンティーク的な価値がある以外は、極めて普通のカード?

【USBフラッシュメモリ@現実】
16Mの容量がある外部取付型記憶端末。中身は不明。


【リザ・ホークアイ@鋼の錬金術師】
[状態]:健康
[装備]:ダーツ23本 、マタタビの勇姿(後ろ姿)を撮ったデータが一枚入っています。
[道具]:デイバッグ、支給品一式、泉そうじろうのデジタルカメラ説明書付@らき☆すた
[思考]
基本:ここから脱出する。殺し合いをするつもりはない。
1:せめて、お姉さんと呼びなさい
2:ロイ・マスタング大佐、マース・ヒューズ中佐、エルリック兄弟 と合流する。
3:2の為にまずはパズーと行動を伴にしつつ市街地を軽く捜索。頃合を見てパズーとは別離したい。
4:トンネル付近に潜む怪物を警戒。
5:改めて警察署で銃器を調達する。
6:20時間後にHー6の温泉に戻ってマタタビに協力を要請する。
※リザ・ホークアイの参戦時期はアニメ本編15話辺り。 そのため彼女の時間軸では、マース・ヒューズはまだ生存中です。
※改めて道路沿いに北上中。
※『線路の影をなぞる者(レイルトレーサー)』の名前を聞きましたが、名簿に記載されていないことに気づいていません。
※ディバッグに穴が開いてしまったので、持ち運びが不便。いつもより歩行速度に影響が出ています。
※マタタビと情報交換をしてません。マタタビを合成獣の一種だと考えています。
※マタタビの温泉再建について、パズーにはまだ話していません。

>>342 現在地修正
【F-7北端/中華料理店内部/1日目/早朝】

349 :手修整:2007/10/03(水) 00:02:03 ID:cJ0LWB60
八神はやてと文字通り手痛い別れをした後。
少年パズーは、市街地の中央を目指すべく道路を東進していた。

「シータ……いるかなぁ……」
向かう先に探す少女がいるという確証はない。 だが、市街の中心部ならば人も集まるで
あろうし、その集まる中に彼女がいる確率も高いはず。 パズーは、そんな自分の勘を信じて歩き続ける。
すると、そんな時……

「きゃあっ!」
「うわぁっっととと!!」

突如、女性が路地から飛び出してきて、パズーに衝突しそうになってきた。
しかし、幸いにも、女性はぶつかる直前に立ち止まったので、双方に怪我はなく済んだようだ。

「あ、危ないなぁ……」
「ごめんなさい。少し急いでたもので……。坊やの方は大丈夫?」
「う、うん」
「そう。なら、よかった……」

女性は安堵したように息をつく。 パズーはそんな女性の様子を見て、ひとまず殺し合いに
乗ってる人物ではないんだろうなと推測する。 そして、それと同時に彼は女性のその容姿を見て、
あることを思い出した。 つい先ほど出会った少女が口にしてくれたある人物についての情報を。

「あ、あのさ、一つ聞いてもいい?」
「え?」
「あのさ……おばさん、シャマルって人?」
「……は?」

――で、次はシャマルやね。シャマルはなぁ、短めの金髪した女の子やね。年は……まぁ、あたしよりも年上っぽいかなぁ?
  あたしと同じような服か緑色の騎士服を着とると思うよ。んで、一番重要なんはね……この子のバストがこれまたえろえろってところや!

金髪ショート、はやてより年上っぽい女性、軍服、そして豊かなプロポーション。
それらの情報から、目の前の女性を“シャマル”と推測したパズーだったが、どうやらそれは違ったようだった。
女性は、そんなパズーの事情を聞き、納得すると手短に自己紹介をする。

350 :微修整:2007/10/03(水) 00:04:26 ID:ngcg/2zP
一方、所変わって市街地外縁部にある中華料理店内部。
そこには二人の女性がいた。

「まーったく! 飯出す場所だってのにシケてんねぇ、この店はぁ!」
一人は恰幅のいい中年女性。 彼女は、厨房の奥にあった冷蔵庫を漁りながら、文句を垂れていた。

「これじゃ、うちの船の厨房の方がマシだよ」
そう言いつつ、中年女性は冷蔵庫から肉や野菜などの食材を回収してゆく。
そして、そんな女性の傍で何もすることなく立っている華奢な少女が一人。

「あ、あのドーラさん。何をしていらっしゃるんですか?」
「何って、食べるモンを探してるに決まってるじゃないか!」
「でも、食べるものでしたら、元々カバンの中に……」
「あんな味も素っ気も無いモンだけなんかやってられるかい。――ったく、爆弾と刀渡すくらいなら、飯もいいのをよこせってんだよ、あの螺旋王とやらも」

ドーラと呼ばれた女性は、ブツクサと文句を言いながらも冷蔵庫漁りを続ける。
どうやら、彼女には腰に差す刀の他に、見慣れた爆発物を支給されたようだ。
『ドイツの滑空王も愛用の逸品』と書かれていたが、別にそのようなことはどうでもいいことだった。

「ほらよ、受け取りな!」
そして、ドーラはその冷蔵庫の中から何かを掴むと少女に投げて渡す。

「え? あわわ!!」
少女が受け取ったそれは、チャーシューとレタス(生)であった。
「ニア、女の子だったらね、ちゃんと栄養あるもん食べないとダメなんだよ」
「どうしてですか?」
「どうしてって……そりゃあ、ちゃんとしたもの食べないと肌にも悪いしねぇ、それになによりイザって時に力が出ないだろう」
「なるほど! 確かにそうですね!」

ニアと呼ばれた少女は無邪気な笑みを浮かべる。
それを見たドーラは、やや苦笑気味だ。
「まぁ、そういうことだよ。分かったら少しはかじっておきな。そろそろ腹も空いただろう?」
「そうですね。それでは頂きます!」

笑顔のままニアは手にしたチャーシューをかじり、咀嚼する。
続けて、レタスを一枚ちぎると、それも口に。

「おいひいです!」
「あぁ、分かったから、一々感動したように言わんでおくれ」
「らっへ、おいひいんですもの」
「あのねぇ、女の子だったら食べながら喋るんじゃないよ。そんなんだと男に逃げられちまうよ」
その言葉にニアは口を閉じると、食事を中断する。

「……ん、どうしたんだい? もう腹一杯になっちまったのかい?」
「いえ……。ただ、シモン達も今頃おなかをすかせていないかと思ってしまいまして……」



351 :微修整:2007/10/03(水) 00:07:06 ID:cJ0LWB60
「そ、それで、話は変わるけれど一つ聞いて良いかしら?」
「ん? 何?」
「そのナイフで思い出したのだけれど、坊やが配られたのはそれだけなの? 他に武器は?」
「う〜ん、実はこれ、さっき言った神父から貰った物なんだ。僕のカバンに入ってた武器はヘンテコな銃くらいで――」

銃、その言葉にリザは目を見開く。
「坊や、その銃っていうのはどんな物? 年式は? 拳銃かしら? それともライフル?」
「うぅん。トリモチと飛ばすオモチャみたいな奴だったんだ。ハヤテって人に渡したら、一応武器になるって言ってたけどね」

パズーの言葉にリザの表情は一気に落胆に変わる。 オモチャでしかも他人に譲渡した後では、
全く話にならない。 やはり、警察署を頼るしかないようだ。

「……あ、そうだ。もしかしたら僕に使い方が分からないだけかもしれないから、僕の支給品見てみる?」
「いいのかしら?」
「まぁ、僕はこれがあれば何とかなるし、使い方分かるならあげるよ」
リザはパズーから渡されたカバンを受け取ると、その中身を確認する。
するとまず出てきたのは、タロットカードだ。
『殺人事件の見立てに使われた曰く付き』と記された縁起でもない説明書が梱包されていたが、
実際の所は何の役にも立たなそうだった。
そして、次に出てきたのは、親指ほどの大きさをしたプラスチック製の何か。
透明で中には金属で出来た何かが入っており、説明書には『大容量16M!』と書かれていたが、リザには何のことかは理解できない。

「……どう? 役に立ちそう?」
「残念だけれど、私にも使い道は見出せそうにないわね」
「そうかぁ……」

デイパックをパズーに返すとリザ達は再び歩き続ける。
すると、直に彼らは大通りが分岐するT字路にたどり着いた。
「ここを左に行けば、市街地の中央。デパートみたいな施設が集まっている地点ね」
「うわぁ、なんか要塞みたいな建物が一杯見えるなぁ……」

辺境の鉱山街暮らしが長かったパズーにとって、日が昇りかけて明るくなりつつある空に照らされる無数のビルディングは圧巻だった。
「デパート経由でも北上すれば警察署は近い……か。なら、大佐達を探す意味でもそっちを回ってみても意味がありそうね……」

地図を見ながら考え込むリザであったが、それと対照的にパズーは浮き足立っていた。
「ねぇ、早く行こうよ。シータがいるかもしれないんだから!」
「え、えぇ、そうね……」
「よし、それじゃ行こうか、おばさん!」

――ぷちん。
ここまで保ってきたリザの理性は、そこで勢い良く切れた。
そして、彼女は少年の肩をつかむとその頭頂部目掛けて……

――ごちん!
それはパズーにとってはデジャヴュな経験。
だが、彼にはなぜそうなったのか、未だに理解できずにいた。
――――――おばさんとおばさま。
――――――その呼称は時に人に安心を、またある時は痛みを呼び起こすものであるようだ。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 00:17:24 ID:A3N7DHy9
修整乙

353 :紙の子どもたちはみな踊る 1/5  ◆AZWNjKqIBQ :2007/10/03(水) 07:01:11 ID:KJ2p7o8B
――アニタ・キングは不幸な少女だ。


 ◆ ◆ ◆


アニタは東向きの窓の外、昇り始めた太陽が稜線を浮かび上がらせるそちらへと掲げた剣に再び注視する。
それは、ただ剣と呼ぶには奇妙な物体だった。なにしろ、それには斬るための刃がない。
美しい装飾の施された黄金のガードの先から伸びるのは、赤い線の走る黒い円柱。
しかし、コマンドを与えてその力を解放すれば、纏う風が空を切る刃と化す――そう、アニタは理解している。

掲げた剣はその大きさに見合った重量がある。
アニタは利き手を柄の根元に、反対の手を柄の端へと移動させて腰を下ろしてそれを構える。
彼女のまだ幼い体格と比べると大きいその剣を構える様は、どちらかというと剣よりも騎乗槍のそれに見えた。

剣を向ける先と視線を合わせると、アニタは緊張の面持ちでその「言葉」を口から吐いた――。


 ◆ ◆ ◆


アニタ・キングは不幸な少女だ。

何故かと問われると、それは枚挙に遑がない。
しかし、此処で語るに必要な分だけを取り出していけば、まず一つ ――彼女には大いなる資質があったと言うことだ。
ただしそれは天ではなく、人の……それも、邪まな願いによってもたらされたものだった。

彼女には両親と呼ばれる存在がいない。
記憶を失っている――からではない。また、すでに死去しているからという意味でもない。
アニタ・キングは親と呼ばれる存在から生まれてきた人間ではない、という意味だ。
と言っても、別に虚空から生まれ出てきたわけでもない。
ありていに言えば――実験により。それは遺伝子操作。つまりはそういう事だった。

何故かビブリオマニア(蔵書狂)でなければ獲得できないとされる特殊能力――紙使い。
それを人工的に生成させようという計画。それは成功し、その成果が彼女――アニタ・キングである。
歴代の紙使いから抽出した膨大な遺伝子の中より、時間をかけて選り分けられたいくつかの遺伝子。
これを植え込まれ、試験管の培養液の中から誕生した彼女は生まれながらにして紙使いであった。

これが、本人も知らない彼女に与えられた大いなる資質だ。
最強の紙使い同士の遺伝子情報によって組み合わされた彼女の才能は、
未だ発展途上ながらも潜在的には彼女が姉と慕う二人をも、更には今までのどの紙使いよりも高い。

それが、彼女の不幸の一つ。何故ならば、それによって剣はその力を開いてしまったのだから。

354 :紙の子どもたちはみな踊る 2/5  ◆AZWNjKqIBQ :2007/10/03(水) 07:02:17 ID:KJ2p7o8B
 ◆ ◆ ◆


その光も音もない衝撃に、アニタは硬直した。
剣を掲げた身体がまるで鉛になったように動かない。
それが、剣によって力が奪われているという事に気付いたのはその半瞬後だった。
その感覚にアニタは、中身を吸い上げられ萎んだ紙パックの入れ物を連想する。

(は、放さないと……! 全部……持っていかれる……)

アニタは指先へと意識を走らせるが、まるで接着されているかのように指は剣から離れない。
そしてさらに一瞬の後、起動に足る力を吸い上げたのか、剣はゆっくりと力を解放し始めた。


 ◆ ◆ ◆


アニタは剣の力を解放するに足るまでの力を持っていた。
それは彼女の中に存在する、二重の螺旋を描く特異な遺伝子。
それによってもたらされた身体を巡る紙使いとしての能力が一種の魔術回路として機能したからなのか。
はたまた、螺旋王がこの実験によって探し出そうとしている新たな螺旋力を生み出しているからなのか。
それはまだこの段階では断言には至らない。

ただ彼女が不幸なのは、解放するには足りても御するにはまだまだ力不足だったということ。
人間を遥かに超越した存在である英霊。その中でも突出した存在である英雄王――ギルガメッシュ。
彼にしか所持することを許されていない史上最強の剣――乖離剣・エア。
全力で振るえば天すらも断つと言われる神器。
それに徒な好奇心で触れるその報い。それを彼女は思い知ることになる。


 ◆ ◆ ◆


英雄王の剣のその剣身を構成する円柱。
それが途中に入った分かれ目より互い違いに回転を始め、その隙間から勢いよく空気を噴出する。
激しく空気を噴出したその後に残る真空――それこそがこの剣の刃。
それは一瞬にして剣を中心として真空刃によるフィールドを形成し、そしてそれは――、

――剣を構える人間に対しても容赦はしなかった。

355 :紙の子どもたちはみな踊る 3/5  ◆AZWNjKqIBQ :2007/10/03(水) 07:03:24 ID:KJ2p7o8B
想像を超えた力に目を見張るアニタが最初に感じたのは、右手に走った激痛だった。
反応して視線を移したそこに見たものを、彼女は信じられ――いや、信じたくないと思ってしまった。
手を守るはずのガードの下より排出された高圧の空気によって、右手は手首より先が失われていた。
そこから溢れ出た大量の血が、暴風にのってアニタの身体を強く叩き真赤に染めている。

次の瞬間に上げられたアニタの絶叫は、さらに勢いを増した暴風によって掻き消された。


 ◆ ◆ ◆


彼女には剣を解放する力しかなかった。それが彼女の不幸だ。
宝具から溢れ出る力を御する魔術知識もなければ、自らを襲う力に対する魔法耐性もなかった。
さらに不幸だったのは、彼女が唯一持つ特殊能力が紙使いだったということだ。


 ◆ ◆ ◆


乖離剣・エアより噴出した空気と真空刃により、アニタの身体は部屋の反対側へと叩きつけられていた。
吹き飛ばされる直前、本能的に発動した紙の防壁により彼女は辛うじて即死を免れたが、
本棚に叩きつけられ半ばまで紙に埋まった彼女の身体は見るも無残な有様に成り果てており、
それは見る者に死ぬよりも辛いと思わせるに十分なものだった。

また、剣の力を解放された場となった部屋の惨状も燦々たるものだ。
暴風と真空刃が吹き荒れた室内は万遍なく切り刻まれており、一切無事なものが存在しない。
そして、剣先を向けていた窓は窓枠どころか、その壁ごと削り取られて朝日を部屋の中へと取り込んでいた。
東より射す強い陽光が、部屋であった空間に舞い散る無数の紙切れに反射し、そこを黄金に照らしている。

真赤に染まった床に降り注ぐ白い紙吹雪。それを見つめるアニタの目はさっきよりも一つ少ない。
その子どもらしいあどけなさを残していた顔は無数の斬撃により切り刻まれ、片目は割れて機能を失っていた。
顔だけではなく裂傷は全身に及んでいる。真空刃は易々と紙の防御を突破し、彼女を切り刻んでいた。
最初に失った右手は手首より骨が露出し、残ったもう片手の方も指がいくつか足りていなかった。
防御の及ばなかった両足は膝から先が両足ともになく、とめどなく血液を床に零している。
脇に走った大きな残撃は覆っていた肋骨を断って肺にまで達しており、傷口からブクブクと血泡を垂らしていた。

(……なんで?)

床に広げられた旗の中央に描かれた大きな目玉へと視線を落としたアニタはそう思う。
運命と言うものの何もかもが一方的にやって来る。人生そのものが暴風の中に放り込まれたものの様。

不幸な少女は何も知らない。だからどうしてなのかも解らない。
なんで紙が使えるのか。どうして記憶がないのか。どうしてこんな目にあっているのか。
どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? 一体、自分は何者なのか?

356 :紙の子どもたちはみな踊る 4/5  ◆AZWNjKqIBQ :2007/10/03(水) 07:04:31 ID:KJ2p7o8B
(……死にたくない)

訳が分からないまま死ぬなんて嫌だ――と、アニタは残された力を振り絞る。
残された左手の内の、残った薬指と小指だけで床に散らばった紙を摘み力を込める。
傷のせいだけでなく、剣に吸い取られた分も力は失われており、触れる紙の反応は鈍い。
アニタは普段、数枚から数百枚程度の紙しか操作しないためにその疲労は微々たるものだが、
彼女の姉の一人であるマギー・ムイは時に数十万枚の紙を同時に操り、その後は消耗に倒れこむこともある。
今の自分の状態に姉の姿を連想すると、アニタの頬に涙が伝った。そしてそれはすぐに血に交じり床に落ちる。

(……まー姉。……みー姉)

紙を操る二人の姉を頭に思い浮かべ指先に力を込める。
程無くして、部屋中にサワサワと紙の擦れる音が響き始める。

(死なない……! 絶対!)

積もった紙の一部が蛇の頭の様に持ち上がり、一本の線となって傷口へと纏わりつく。
さらに部屋に響く音も大きくなり、ざわめく中からもう一本、二本と真っ白な線が飛び出しアニタを包む。
思い描く姉の姿に倣い紙を操り、包帯代わりに傷口に紙を当てる。

だが、無情にも血を吸った紙は力を失い、再び傷は露出される。
それでもアニタは繰り返し紙を操り傷口へと当てる。今度は何枚も重ねて……しかし、それでも。

(……帰る。絶対、……帰る!)

アニタの意気に合わせてまだ白い紙はざわめく。
何かに挑むかのように白い線はアニタの身体へと群がり、血に触れて落ちても次々とやってくる。
彼女とその周り。赤黒く血の色に染まったそこに群がる白い蛇の様は、
死者すらも救うとされるギリシャの神アスクレピオスが手を差し伸べているかのようにも見える。

だがしかし、現実にはその逆だった。
紙に血を吸わせることは、徒に失血を早めている事に他ならないと、朦朧としているアニタは気づいていない。
彼女は今、痛みも苦しみも忘れ、ただひたすらに願っているだけだ。

(……帰る! ……帰る! ……帰る! ……帰る!)

床に積もった紙の色に比べると、アニタの身体はもうすでにどす黒く。動かないため物の様に見える。
半眼の片目もすでに虚ろで、光を映しているようには見えず、口から息が漏れている様子もない。
ただそれでも、紙だけがひたすら無心に彼女を包み込もうと動いている。
部屋中の紙が主を慕うように彼女の周りへと殺到するが、それも――、

(…………まー姉。…………みー姉。)

彼女の指先が冷たく動かなくなると、同じように動かなくなりそして――、

(…………ごめん。もう)

聞こえない断末魔を上げるかのように立ち昇ると――、

(…………………………帰れ、ない)

――散華した。

357 :紙の子どもたちはみな踊る 5/5  ◆AZWNjKqIBQ :2007/10/03(水) 07:05:37 ID:KJ2p7o8B
賑やかだった紙の揺れる音が静かに止んだ後、
死色に染め上げられたそこで、ただ一本の黄金の剣だけが光を返して輝いていた。


 ◆ ◆ ◆


こうして不幸な少女は、物語の最後の頁を捲り終えた。
このアニタ・キングという物語をどう読むかは、それぞれの読者の自由だ。
不幸と銘打ったが、それも読み方次第では別の物へと変化するかもしれない。

ともかくとして、結局彼女は因縁の相手である読子・リードマンや菫川ねねねと再会することはなかった。
一つの世界から召喚された3人の女性。

――歴代最強の紙使いにして、最狂のビブリオマニア。読子・リードマン。
――紙上の創造主にして、至上の創造主。菫川ねねね。
――紙の座へと座るために創造された、紙の申し子。アニタ・キング。

その内の誰もが、螺旋王の掲げた目標に達するにたる物語の持ち主ではあったが、
惜しくもアニタ・キングの物語はここにて読了された。
残りの二人の物語。それらは一体どういう結末を迎えるのか?


――それは、また別の本のお話である。



 【C-6/民家の一室/1日目/早朝】

 【アニタ・キング@R.O.D(シリーズ) 死亡】



 ※民家の一室は乖離剣・エアの起こした暴風と真空刃によって大きな被害を受けました
 ※同じく、そこにあった支給品なども大きな被害を受けました
 ※デイバックは切り刻まれ中身が散乱しています
 ※「乖離剣・エア@Fate/stay night」は全くの無傷です
 ※「ハイドの魔本@金色のガッシュベル!!」の状態は不明。後続の書き手に一任します
 ※床に敷かれていた「大グレン団の旗@天元突破グレンラガン」は血に染まり、また切り刻まれています
 ※部屋の中には分解された本のページが溢れかえっています

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 23:41:44 ID:Mc3vYX8h
267 : ◆Haf2Sq.37.:2007/10/02(火) 22:19:34 ID:mAwk4gGc0
すいません。少し遅れると思います。待っていただけないでしょうか。
268 : ◆o4xOfDTwjY:2007/10/02(火) 22:57:06 ID:UGKO1y6w0
投下開始します。
269 : ◆o4xOfDTwjY:2007/10/02(火) 23:14:53 ID:HKOUOU9c0
投下終了です。
途中で文の順序を間違えて、読みにくくなってしてしまいました。
深く反省します。すみませんでした。
270 : ◆lbhhgwAtQE:2007/10/02(火) 23:44:06 ID:TIVJ5IuM0
パズー、リザ・ホークアイ、ニア、ドーラ 投下します。
9レス程度ですが、お暇がある方は支援のほどよろしくお願いします。
271 : ◆lbhhgwAtQE:2007/10/03(水) 00:15:31 ID:AGnPKSjg0
忘れてた……orz
こちらでも投下終了報告をば。支援ありがとうございました。
272 :名無しセカンド:2007/10/03(水) 02:14:16 ID:wgrB.QLU0
時間帯別キャラ表です。参考までに
【深夜】
(無予約)
スバル/ヒューズ/東方不敗/衝撃/ロイド/清麿/ラッド/はじめ/ミリア/高遠/
キール/ガッシュ/アレンビー
(予約済み)
言峰
【黎明】
(無予約)
スパイク/読子/ジェット/ティアナ/クロ/ヴァッシュ/相羽シンヤ/ヨーコ/ジン/エド/
可符香/ドモン/間桐慎二/ギル/奈緒/泉こなた/アル/士郎/なつき/
シュバルツ/チェス/ヴィラル/エリオ/ランサー/クアットロ/ウルフウッド/シモン/舞衣/
戴宗/明智/ロイ/スカー/シャマル/カミナ/V//マオ/シータ/
かがみ/アイザック/静留/ジャグジー
(予約済み)
はやて/アニタ/ミー/クレア
【早朝】
(無予約)
剣持勇/マタタビ/ねねね/フォルゴレ/イリヤ/絶望/カレン/ルルーシュ/
Dボゥイ/ゆたか/木津千里/ヴィシャス
【放送前】
ホークアイ/ニア/ドーラ/パズー/ムスカ
273 : ◆LXe12sNRSs:2007/10/03(水) 03:39:51 ID:fxhBEr.20
相羽シンヤ、ジン、ヨーコ、ラッド・ルッソ、高嶺清麿、東方不敗マスターアジア予約します。
274 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/03(水) 07:00:14 ID:mydcf6WI0
「アニタ・キング」 投下します。
275 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/03(水) 07:06:23 ID:mydcf6WI0
投下終了しました。


359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/03(水) 23:43:05 ID:Mc3vYX8h
276 : ◆lsM4Q2L1ws:2007/10/03(水) 07:15:02 ID:sPFguDt20
ギャー!!
ラッドと清麿予約されてルー
修正して投下しようかと思ったけど
くやしいので仮投下の方に置いときますサー
277 : ◆lsM4Q2L1ws:2007/10/03(水) 07:40:46 ID:sPFguDt20
書いてみて解ったが、執筆というのはとても疲れる作業である。
何が言いたいかというと>>273様もし作業に入っておらず、よろしければゆずってもらえないだろうか。
「ルール違反だとはわかっていても」とか言う修飾語を付けても、書き込むこと自体許されることではないが。
徹夜明けのついでに書いてしまう。
正直すみません。
278 :名無しセカンド:2007/10/03(水) 08:22:59 ID:qGlPiwLoO
>>277
それはダメでしょう。ルールですから。
付け加えるとLX氏は1stの最多書き手であり、その高いクオリティにみんな期待してたりします。
279 :管理人★:2007/10/03(水) 08:58:59 ID:???0
> ◆lsM4Q2L1ws 氏
節度ある行動を期待します。
280 : ◆lsM4Q2L1ws:2007/10/03(水) 09:03:11 ID:sPFguDt20
>>278
おおっ!!唯でさえ首をつらないといけないのに、良く見たらLX氏。
2ndに光臨ですか。
後よろしかったら、初めての長文(短文も含めほとんど書いたことはありませんでした)であり参考にしたいので。
改善点を指摘していただけないでしょうか?
仮投下の「死より忌むべきもの」です。
281 : ◆lsM4Q2L1ws:2007/10/03(水) 09:04:43 ID:sPFguDt20
>>279
申し訳ございません、たいへん失礼をいたしました


こんな程度で「節度」だって

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 00:28:17 ID:GgO9qWqS
融通しようとしただけなんだから多めにみてやってもいいのに

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/04(木) 00:33:40 ID:wMULqT93
怖いねー

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 21:43:54 ID:HR+Utl9F
削除議論板でバトルロワイアル

363 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:13:08 ID:Oj+1+lxJ
 彼の行くべき先は――――……南。
 相羽シンヤは、消防車の二人組を追うことを断念し、南下して新たな獲物を索敵する道を選択した。
 紙を使う少女、そして先ほどの少年。虫ケラ同然と認識していた下等生物ですら、この場ではラダムのテッカマンと対等であることがわかった。

「……おもしろい。ゲームを成り立たせるなら、バランスは大事だしね……ククッ、なかなかおもしろい趣向じゃないか、螺旋王」

 あの少年への屈辱は、後で倍にして返せばいい。今は一刻も早く、首輪のサンプルを入手し学校に戻らねばならない。
 首筋を覆う金属物質に触れ、シンヤは妖艶に微笑む。これを外すと豪語していた人間……彼を待たせすぎるのも悪いだろう。
 シンヤは路上に一旦腰を落ち着かせると、デイパックの中から水筒を取り出す。
 1リットル容量の魔法瓶は、どこの雑貨店にでも置いてありそうなシンプルなデザイン。
 これが、カリバーンに続くシンヤのもう一つの支給品だった。

「へぇ……これはなかなか」

 水筒からいくらかを汲み取り、シンヤは一気に飲み干す。味について称賛する気はないが、思わず感嘆したのはその効果のほどだ。
 全身から疲れがスーッと取り除かれていくような、不思議な昂揚感を覚える。
 それどころか、右手に負った掠り傷は跡も残さず消え、脱臼の痛みにいたってはほとんど消失した。
 これがシンヤの第二の支給品――ファウードの回復液。魔導巨兵ファウードの肝臓から分泌される、回復効果を持った栄養液である。

「さて……これより南には誰がいるかな?」

 来るべき放送、そしてその先に待つブレードとの決着を心待ちにし――それでも、シンヤは成果を焦りはしなかった。
 しかし、彼の行く先に待つのは……。


【C-7北部/道路上/一日目/早朝】
【相羽シンヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:健康
[装備]:カリバーン@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、ファウードの回復液(残り700ml)@金色のガッシュベル!!
[思考]
1:南下し、新たな標的を捜す。
2:適当な参加者を殺し、首輪を手に入れる。
3:制限の解除。入手した首輪をロイドに解析させ、とりあえず首輪を外してみる。
4:テッククリスタルの入手。
5:Dボゥイの捜索、及び殺害。

【ファウードの回復液@金色のガッシュベル!!】
魔導巨兵ファウードの肝臓から分泌される、回復効果を持った栄養液。1リットル容量の水筒に収められている。
疲労はもちろんのこと、出血や外傷にも効果がある模様。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:13:51 ID:1fYYmi4l


365 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:14:13 ID:Oj+1+lxJ

 ◇ ◇ ◇

「マネキンどもが夢の跡……このお店の衣装たちも、俺なんかをミイラにするよりおねーさんみたいなキレイな人を包んだほうが幸せだったろうに」
「こんなくだらない余興の舞台に置き去りにされたのが天命ね……って、小洒落たこと言ってないで、さっさとここを離れるわよ。もちろん、あんたの運転で」

 ジンとヨーコ、シンヤの魔の手から辛うじて逃れた二人だったが、彼らはまだ追っ手が来る可能性を否定してはいない。
 車の運転方法を熟知していないヨーコが踏んだ、唐突すぎる急ブレーキによって、カーブ先の衣料店に放り飛ばされたジン。
 ヨーコは横倒れになったマネキンの山々から彼を救い出すと、纏わりついた女性ものの衣服を片っ端から剥ぎ取っていく。
 こうしている間にも、あの襲撃者はヨーコたちを追ってきているかもしれない。
 拭いきれない危機感に苛まれ、ヨーコの手つきは少しばかり乱暴になっていた。

「いたたっ! おねーさん、それ服じゃなくて俺の髪の毛だよ!」
「へ? ああ、ごめんごめん」

 ジンをミイラ状態にしていたドレスやらコートやらを取り払うと、ヨーコは早々に消防車へ戻ろうとした。
 その、どこか不安の陰りが見られる顔を案じてか否か、ジンはヨーコの肩を掴み待ったをかける。
 それは、これから起こりうるであろう事態への、警告の意が込められていた。

「おねーさん……どうやら、あの車の赤は俺たちがドライブするには目立ちすぎるらしい。どこかで迷彩色にでもカラーチェンジしようか?」
「そんな暇があったら、きっぱり乗り捨てるわよ……でも、目立ちすぎるってのは確かに問題かもね」

 衣装店から脱出したジンとヨーコの視線の先には、消防車を跨ぎ、男性が二人。
 白いスーツに金髪の米国人と、学校指定のワイシャツを着た日本学生。
 ジンの格好に比べればなんてことはない二人組だったが、ヨーコにとっては、またもや未知との遭遇だった。

「俺たちはこの殺し合いには乗っていない! あんたたちはどうだ!?」

 ◇ ◇ ◇

 静けさに包まれた街路に、突然の走行音。次いで鳴り響いた、ゴムを擦るようなブレーキ音。
 二つの異音を察知した高嶺清麿とラッド・ルッソという二人組は、急いで駆けつけジンとヨーコに遭遇した……とのことだった。

「なるほどな……走行中の消防車に飛び乗り、車上から奇襲を仕掛けようとしたジャンパーの男か……本当に人間なのか、そいつ?」
「見た目はね。歳は俺よりもちょーっと上くらいかな。かなり危ない感じだったけど、なんとか撃退できたよ」
「俺からすれば、その襲撃を察知して、車上でそいつとやり合ったっていう君も十分人間離れしてるんだが……」

 ジンの語るあらましを聞き、高嶺清麿と名乗った少年は半ば呆れた顔を作る。
 大人びた雰囲気を醸し出してはいるが、おそらく実年齢はシモンに近い。耳を怪我しているようだが、彼も何者かに襲われた経緯があるのだろうか。

(さっき襲ってきたヤツといい……殺し合いはもう始まってるってことか。ホント、うんざりする)

 路上で談合している間も、ヨーコは周囲への警戒を解かなかった。
 消防車が止まってから既に数十分。ジンとやり合ったジャンパー姿の追っ手は、未だ姿を現さない
 希望的に解釈するなら諦めてくれたのだろうが、敵はあの男だけではない。いつ第二第三の襲撃者が現れるかわからないのだ。
 それに、

(……この殺し合いを主催しているのが螺旋王なのだとしたら、敵は人間だけじゃない。
 獣人……それもガンメンに乗ったヤツが、何人かいても不思議じゃないわ)

366 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:15:23 ID:Oj+1+lxJ
 螺旋王どころか、獣人もガンメンも知らないというジン。格好の特異性から考えれば、おそらくはこの清麿とラッドという男たちも。
 獣人たちの凶暴性、そしてガンメンの打破しようのない強度も、知りはしないのだろう。
 あれは、ちょっとやそっと身体能力が優れている程度ではどうにもならない。
 ガンメンに対抗できるのはガンメンのみ。それこそグレンラガンのような。
 それが叶わずとも、リットナーの男衆を総動員するくらいしなければ、ガンメンは攻略できない。
 せめて愛用のライフルがあれば心強いのだが、あいにく今は、たった一人の人間に命を脅かされるのが現実だった。

「……走行中の車に飛び乗って、運転手に襲い掛かり、そのまま車上で剣戟戦ねぇ……クックック。
 いいねいいねぇ。アクション俳優もビックリの大胆さじゃねーの。
 さぞかし自分は強い、こんなに強い自分は死ぬはずがない、そう思ってるんだろうなぁ……あーヤベ、ゾクゾクっときた」

 ヨーコが当人にしか理解しえぬ不安を重ねる中、ジンと清麿の会話を端で聞いていたラッドが、突如不敵に笑い出した。
 口元に手を当て、わざとらしく笑声を漏らすその様は、まったくウケていない喜劇で一人だけ爆笑している感性の違う観客のようだった。
 ヨーコはまだろくに自己紹介も済ませていないラッドに得体の知れぬ不快感を覚えたが、その不快感の正体はすぐに判明することとなる。
 ――彼、ラッド・ルッソの感性は、ここにいる誰のものと比べても、ズレすぎているということが。

「よーし、決まりだ! 今からそいつブッ殺しに行こう! そうだそれがいい! 第一号はそいつで決定!」

 出会いから数えて、ジンとヨーコに対しラッドが放った第二声が、これだった。
 そいつ、即ちジンとヨーコを襲った男、即ち相羽シンヤを、ブッ殺す。ラッドの提案は、ストレートにふざけていた。
 もっとも、それはヨーコの捉え方にすぎない。言った本人はド真面目であり、ブッ殺すという表現も、比喩でもなんでもなくそのままの意味である。

「ちょっと待て。今俺たちが一番にやらなきゃいけないのは、脱出するための仲間を集めることだ。
 そいつが危険人物なら確かに放っては置けないが、なにも今迎え撃つ必要はないだろ。それに、殺しは――」
「あぁン? そりゃなんだ、命令か? それともお願いか? 前者だったとしたらそりゃ大きな勘違いだぜキヨマロォ……。
 俺はおまえの仲間になってやるとは言ったが、部下になったつもりはねぇ。俺とおまえは対等だ……従う義理なんかねーわけよ。
 それともなにか、おまえは俺の親父か? それとも上司? まさか学校の先生とか言っちゃうんじゃねぇよなぁー!」

 唖然とするヨーコの目の前で、ラッドは清麿の顔面スレスレまで強面を肉薄する。
 口調の荒々しさは常のものだが、この男、感情の起伏が驚くほど激しい。
 嬉々としてブッ殺しに行こうと提案したかと思えば、今は清麿の些細な異論でお怒りモードだ。
 まるでガキ大将……ヨーコはこの時点で、ラッドに対してそんな『甘い認識』を持ち始めていた。

 清麿の身体が地面に対してほぼ四十五度、ほとんど押し倒されそうなくらいまで追いつめられると、ラッドはなんの前触れもなく身を引いた。
 そして、今度は『怒』の表情を再び『喜』に戻す。

「あそーだ。いいこと思いついたぞ俺は。キヨマロ、おまえは仲間を作ってここから脱出してぇ。俺は思う存分殺し回りてぇ――」

 一瞬、この男から耳を疑いたくなるような行動理念が聞こえてきたような気がしたが――まさか、幻聴だろう、とヨーコはとりあえず流す。

「両者の言い分を叶えるにはだ……俺が、おまえの、邪魔するヤツを片っ端から殺してけばいい。ハッ、これで万事解決なんじゃねーの!?」

 いや、幻聴などではなかった。
 実際に相対するのは初めてだが、このラッドという男。
 いわゆる『殺人狂』らしい。

「俺が、そんなヤツはいない、俺の邪魔になるようなヤツは存在しないと言ったら、おまえは誰も殺さないのか?」
「んなわけあるかよ……冷めるぜキヨマロ。おまえの邪魔するヤツってのはつまりだ、この殺し合いに乗ったヤツ、それ以外にいるか?
 そういう奴等は総じて『俺が最強』、『俺が生き残る』、『俺が死ぬわけない』、そんなこと考えてるヤツばっかだ。
 こいつらの話に出てきた男なんてまさにそれよ。自分が死ぬはずがないと信じてやがるから、そういう無茶ができる。
 こいつら二人とも殺せてねぇってのになぁ――アー、おもしれぇ! さぞ悔しがってんだろうなぁ!
 ……ここで俺がこいつら殺したら、そいつ、もっと悔しがるかな?」

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:16:43 ID:AjFGe+Fu
 

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:16:52 ID:DSAX8Da3
 

369 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:17:17 ID:Oj+1+lxJ
 テンション定まらぬラッドの視線が、狂気の念に固定され、ヨーコに向く。
 ヨーコは不覚にも、ゾクッ――としてしまった。
 ガンメンから感じるそれではない。体感したことのないような、新種の恐怖……『人間の狂人』が放つ殺気だった。
 蛇に睨まれた蛙のように竦むヨーコと、今にもやらかしかねないラッド、両者が数秒睨み――合うかと思われたが、間に小柄な影が割って入る。
 その人物こそが、この異質な談合の場で、唯一ラッドの狂気に干渉されない――自由すぎる少年だった。

「あ? なにおまえ? ナイト気取り?」
「ナイトね……そりゃ見当違いかな。ほら、俺って誰にも縛られない存在だからさ」

 そうだ。このジンという少年は、いきなり拉致され殺し合いを強要されても、他参加者の襲撃に遭っても、まったく自己のペースを乱さなかった。
 そして今も、ラッドという危険極まりない狂人と相対してなお平静を保っている。

「あー……もしかしてアレ? 俺ツエーから、女の前で格好つけても平気なくらいツエーから、こんなところで殺されるはずねーとか思ってる?
 そうか、そうだよなぁ。見た目からしてゆるそうなツラしてんもんなぁ。
 一秒後に自分がタコ殴りにされてて、二秒後にその痛みに悶絶してて、三秒後にショック死してる未来なんて信じられねぇよなぁ。
 俺ぁよ……そういうヤツを殺すのが大好きなんだ。『自分は安全だ』と信じてやまない、どこぞの田舎貴族みたいに緩みきったヤツ。
 そんな奴等がよ、いきなり命の淵に立たされるんだ。想像してみろ、ゾクゾクするだろ!?
 どんな顔すると思う!? どんな命乞いすると思う!? 知りてぇよなぁ〜俺も知りてぇ! だから、死ね!」

 言って即刻、ラッドはジンに向かって拳を突き出した。
 情け無用の右ストレート。手加減などという文字は、この男の辞書には存在しない。出会ったばかりでも、それくらいはわかる。
 息を飲む暇もなく、目を背ける暇もなく、それでもヨーコは咄嗟に身を引いてしまい、
 ジンは、ラッドに殴られぶっ飛ばされた。数メートルほど。

「――なッ!?」

 命中したのは顔面。軌道は地面に対して並行だったが、なぜかジンは、一発のパンチで宙高く舞い、後方のヨーコすら飛び越え、数分前に埋もれていた衣料店の中に逆戻り。
 突き破られたショーウインドウが、またもやジンの体を店内のマネキンたちの下へと誘う。
 盛大な物音を立てて店内の床を転がり、そしてジンは、再び女性物の服に塗れた。
 思わず声を漏らすほど、不自然かつ大胆なぶっ飛ばされ方だった。ラッドのパンチの威力がそんなにも強烈だったのかと言えば、そうではない。
 あれはどう見ても、ジンがわざと大袈裟にぶっ飛ばされてみた。そうとしか捉えられない。
 それは傍観者であったヨーコと清麿、ジンを殴ったラッド自身も、皆同じ見解だった。
 衣料店から音がやみ、三者がしばし呆然とし、ほどなくしてジンが這い出てきた。
 その有様は、以前のようなミイラ状態ではなかったものの、見るからにヨロヨロで、パンチ効いてますよーと主張しているようなものだった。

「ってて……メチャクチャ痛いね、これ。こんなん何度も食らってたら本当に死んじゃう。もうカンベ……ってあれ?」

 飄々とした態度で舞い戻るジンだったが、周りのリアクションは薄い。
 それどころか、ラッドの凶悪な面相はさらに凍てつき、清麿の顔は微かに青ざめていた。

「……なんだよ、拍子抜けするじゃんかよ。俺は軽いジャブのつもりで打ったんだぜ。
 それでまず相手を沈めるだろ、そっからマウントポジションを取る。んで、そっからタコ殴り。……ってのによぉ。
 なに? ハデにぶっ飛ばされりゃ俺が満足するとでも思ったわけ? だからあんなスタントマンみてぇなカッコしてみせたの?
 それってさぁ……おちょくってる? 俺、おちょくられてる? ……ふざけんじゃねぇぞォォォォォ!!」
「ヤバッ、墓穴掘った――!?」

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:17:37 ID:1fYYmi4l


371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:17:44 ID:AjFGe+Fu
 

372 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:19:28 ID:Oj+1+lxJ
 さすがのジンも、この短時間ではラッドという男の本質を計りきれなかったらしく、彼を宥めるために取って見せたスタントプレーも、逆効果に終わった。
 今さら後悔してみたところで、ラッドのボルテージが治まるはずもない。元々最高潮だったテンションは、清麿で下がり、ジンで暴落した。
 もはや、彼は目の前のふざけた揺る顔を血に染めなければ気が済まないだろう。それは、一時の協力関係を結んだ清麿とて止められるものではない。
 だが、止めなければジンが殺される。ジンとラッドの実力差のほどは定かではないが、鮮血が飛び散ることは確実。

 そして、『また』死がやってくる。
 死を見るのは、もう嫌だった。

「……なに、こんどはおまえがそいつを守るって? ……おいおい、ここは自殺志願者ばかりか? マジ冷めるぜ」

 今度は、さっきとはまるで逆の構図。
 殺意の矛先にされたジンと、ジンに殺意を向けるラッド。その間に、ヨーコが割って入っていた。
 大の字に手を広げ、全身でジンを守るという意志を表示する。
 視線は真っ直ぐ、ラッドの双眸を睨み返している。
 一歩も引く気はない。ジンの盾となり、代わりにぶっ飛ばされるだけの覚悟があった。

 ――もう、誰も死なせたくない。誰かが死ぬ姿なんて、見たくない。
 ヨーコの奥底では、自分ではない、他者の死に怯える震えた精神が蔓延していた。
 誰かを守るために、あるいは己を証明するために、死んででも意地を貫き通す――そんなのは、どこぞのバカのすることだ。

「……殺すとか、殺されるとか、みんなしてバカじゃないの?
 そんなくだらないことに、あたしを、あたしの周りの人を、巻き込まないでよ……!」

 ぽつりと、ヨーコがそんな言葉を漏らした。
 もう、悲しむのには疲れた。取り残されるのは御免だ。涙を流すのも、感傷に浸るのも、思い出してまたすすり泣くのも、もう。

「……あ、そうか。おまえアレか、誰かが死ぬのが怖いのか?」

 ふと、ラッドの口調から棘がなくなった。
 かと思うと、瞳に滾らせていた殺意もフッと消え、強張っていた肩も柔らかくなる。
 一見して、ジンに殴りかかることをやめたかのような体勢。そして、そのまま。

「死ぬのが怖い……んじゃなくて、誰かが死ぬのが怖い。身近にいる人間が死んで、取り残されるのが怖い。
 そういったトラウマを抱えてるヤツの目だよ、おまえの目。……誰? 誰が死んだのよ? ちょっと俺に話してみ?
 家族? 親戚? 恋人? もしくは友達? まさか子供とか? あーでもアレだよな。そういうのあるよな!
 悲しむのは疲れる、取り残されるのは御免、涙を流すのも感傷に浸るのも思い出してときたますすり泣くのも、全部面倒。
 それは自分が死ぬより怖い……いるよなぁそういうヤツ。死を見るのに怯えてるヤツ……ま、そういうのは俺の好みじゃねぇんだけどよ」

 顔を至近距離まで近づけられ、マシンガンのような勢いで照射される言霊の弾丸。
 そのすべては正確にヨーコのハートを射抜き、顔から生気を失わせていた。

「でもあれだな、おまえは中途半端だ。ならいっそ楽になりたいと思うでもなく、死んだヤツの後を追おうともしない、いやできない。
 絶望に浸りきってねぇ。そういうヤツの身近な人間を俺が殺して、また悲しませるってのもそりゃそれでおもしろいけどよ……やっぱ俺の趣味じゃねーや。パス」

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:19:37 ID:1fYYmi4l


374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:19:50 ID:AjFGe+Fu
 

375 :調整:2007/10/05(金) 23:21:02 ID:z8Uxx3S7
 ◇ ◇ ◇

「マネキンどもが夢の跡……このお店の衣装たちも、俺なんかをミイラにするよりおねーさんみたいなキレイな人を包んだほうが幸せだったろうに」
「こんなくだらない余興の舞台に置き去りにされたのが天命ね……って、小洒落たこと言ってないで、さっさとここを離れるわよ。もちろん、あんたの運転で」
 ジンとヨーコ、シンヤの魔の手から辛うじて逃れた二人だったが、彼らはまだ追っ手が来る可能性を否定してはいない。
 車の運転方法を熟知していないヨーコが踏んだが、唐突すぎる急ブレーキによってカーブ先の
衣料店に放り飛ばされたジン。 ヨーコは横倒れになったマネキンの山々から彼を救い出すと、
纏わりついた女性ものの衣服を片っ端から剥ぎ取っていく。
 こうしている間にも、あの襲撃者はヨーコたちを追ってきているかもしれない。
 拭いきれない危機感に苛まれ、ヨーコの手つきは少しばかり乱暴になっていた。

「いたたっ! おねーさん、それ服じゃなくて俺の髪の毛だよ!」
「へ? ああ、ごめんごめん」

 ジンをミイラ状態にしていたドレスやらコートやらを取り払うと、ヨーコは早々に消防車へ戻ろうとした。
その、どこか不安の陰りが見られる顔を案じてか否か、ジンはヨーコの肩を掴み待ったをかける。
それは、これから起こりうるであろう事態への、警告の意が込められていた。

「おねーさん……どうやら、あの車の赤は俺たちがドライブするには目立ちすぎるらしい。どこかで迷彩色にでもカラーチェンジしようか?」
「そんな暇があったら、きっぱり乗り捨てるわよ……でも、目立ちすぎるってのは確かに問題かもね」

 衣装店から脱出したジンとヨーコの視線の先には、消防車を跨ぎ、男性が二人。
 白いスーツに金髪の米国人と、学校指定のワイシャツを着た日本学生。
 ジンの格好に比べればなんてことはない二人組だったが、ヨーコにとっては、またもや未知との遭遇だった。

「俺たちはこの殺し合いには乗っていない! あんたたちはどうだ!?」

 ◇ ◇ ◇

 静けさに包まれた街路に、突然の走行音。次いで鳴り響いた、ゴムを擦るようなブレーキ音。
 二つの異音を察知した高嶺清麿とラッド・ルッソという二人組は、急いで駆けつけジンとヨーコに遭遇した……とのことだった。

「なるほどな……走行中の消防車に飛び乗り、車上から奇襲を仕掛けようとしたジャンパーの男か……本当に人間なのか、そいつ?」
「見た目はね。歳は俺よりもちょーっと上くらいかな。かなり危ない感じだったけど、なんとか撃退できたよ」
「俺からすれば、その襲撃を察知して、車上でそいつとやり合ったっていう君も十分人間離れしてるんだが……」

 ジンの語るあらましを聞き、高嶺清麿と名乗った少年は半ば呆れた顔を作る。
 大人びた雰囲気を醸し出してはいるが、おそらく実年齢はシモンに近い。耳を怪我しているようだが、彼も何者かに襲われた経緯があるのだろうか。

(さっき襲ってきたヤツといい……殺し合いはもう始まってるってことか。ホント、うんざりする)

 路上で談合している間も、ヨーコは周囲への警戒を解かなかった。
消防車が止まってから既に数十分。ジンとやり合ったジャンパー姿の追っ手は、未だ姿を現さない
希望的に解釈するなら諦めてくれたのだろうが、敵はあの男だけではない。いつ第二第三の襲撃者が現れるかわからないのだ。
 それに、
(……この殺し合いを主催しているのが螺旋王なのだとしたら、敵は人間だけじゃない。
 獣人……それもガンメンに乗ったヤツが、何人かいても不思議じゃないわ)



376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:21:08 ID:1fYYmi4l


377 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:21:33 ID:Oj+1+lxJ
 言い終えると、ラッドはヨーコから視線を背け、消防車へと足を伸ばす。

「で、どうするよキヨマロ? 俺は今から、そいつら襲ったっていう男を殺しに行くけどよ、おまえ、来る?」
「……一つだけ条件がある。俺が仲間と判断した奴には手を出すな。もちろん、さっきみたいにこの二人に殴りかかるなんてもってのほかだ」
「そりゃあ、俺が最初に提案した条件を飲むってことか?」
「そう受け取ってもらって構わない。あんたの最終的な目標が螺旋王を殺すことなら、道は同じはずだ」

 これが、清麿の下した最大限の譲歩だった。
 ラッドという男が、自分のか細い腕では制御できない自由奔放な人物であるということは、胃が痛くなるほどわかった。
 だからといって、彼と離別し野に放っては、それこそ他の善良な参加者の身が危険になるかもしれない。
 一度手にしてしまった手綱、清麿には繋ぎ止める義務がある。いつ振り解かれるとも限らない危うい綱だが、せめてこの命がある内は。

 ――清麿がそんなことを決意する片隅で、ヨーコは呆然と立ち尽くしていた。

「よぉし決まり! ジン! それにヨーコっつったな。さっきのはナシ、水に流して忘れてくれ!
 これからはフレンド、いやブラザーだ。楽しく殺ろうぜ。んで、さっそくだけど、車出してくれや」
「なら、俺が運転するよ」
「おう! 頼んだぜジン!」

 意気揚々と乗車するラッド、それに次いで清麿が、続いてジンが乗ろうとするが、その前に。

「あんまり考え込まない方がいいよ、おねーさん。ピクニック気分で楽にいこう」
「ジン……」

 硬直していたヨーコの肩をポンと叩き、励ますジン。まるで、いざとなったら俺が守るよ、とでも言わんばかりの気障な仕草だ。
 二度も衣料店の中を転がりまわったせいか、ジンの笑顔は埃塗れになっていた。余裕綽々で、目立った外傷もない。
 ヨーコが要求すれば、年中無休で微笑みかけてくれるような気さえする。

 だからこそ、失うのが怖い。

「おーい! さっさと出発しようぜー! 朝飯はそいつをブッ殺し終わった後のハイな気分で食いてぇからなぁ!」

 逸早く乗車を済ませたラッドが、クラクションを鳴らしてジンとヨーコを急かす。
 足はまだ、前へ進む気にはなれなかった。それでも、ジンに腕を引っ張られ、不本意なまま消防車へと連れられていく。

 ――カミナは死んだ。己を示し、己を貫き、己に従い死んだ。バカだと思った。
 しかし、それは仕方がなかったことなのかもしれない。無理を通して道理を蹴っ飛ばす、彼の信条は死を恐れず、死に近しい。
 悲惨な見解を述べるなら、早死にする性格。彼が彼として生きていくなら、いずれは必ず壁にぶち当たる。
 彼がその壁を、死という運命を乗り越えるには、仲間の手助けが必要だったのだ。
 だが、ヨーコにはそれが果たせなかった。

(誰かが死ぬのが怖いのか?……か。その通りかもね)

 ヨーコは、ジンが死ぬのが何より怖い。自分の死よりも恐ろしい。
 出会ってまだ数時間しか経っていない、縁も義理もない関係だが、彼はこの世界において、現状最もヨーコに近しい存在だ。
 それが消え、失ってしまうのが、たまらなく怖かった。
 他人の死は他人の死、などと目を背けることはたぶんできない。カミナのときのように、失意に溺れるに違いない。
 それを理解していて、わざわざ死地を闊歩する気になどなれようか。なれるはずがない。
 小隅でビクビクと怯えていられるなら、ぜひそうしたい。なのに、自分の周りはバカばっかだ。
 あのバカとは性質は違うにしても、ヨーコに言わせればバカには違いない。男はバカばっかだ。

378 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:22:47 ID:Oj+1+lxJ
(ジンはカミナとは違う……あんな無茶はしない。だから、きっと大丈夫よ……)

 それでもやはり、ヨーコは『死』が怖かった。



【A-6/南東の道路のカーブ付近/1日目/早朝】
【ジン@王ドロボウJING】
 [状態]:小程度の疲労。全身に小程度のダメージ。運転手。
 [装備]:鈴木めぐみの消防@サイボーグクロちゃん
 [道具]:支給品一式、予告状のメモ、夜刀神@王ドロボウJING×2
     鈴木めぐみの消防車の運転マニュアル@サイボーグクロちゃん、鈴木めぐみの消防車の鍵
 [思考]
  基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。
  1:不本意だが、ここで揉め事を起こすのもアレなのでラッドに付き合う。
  2:いざとなったらヨーコを連れて逃げる。

【ヨーコ@天元突破グレンラガン】
 [状態]:精神不安定。
 [装備]:なし
 [道具]:支給品一式
 [思考]
  基本:この状況が本当に現実か判断しかねている。が、ひとまずはジンに同行する。
  1:不本意だが、ラッドに付き合う。
  2:ジンに死んで欲しくない。
 ※ヨーコは最初の螺旋王の説明をまるで聞いていません。カミナがいたことすら気づいてません。
 ※鈴木めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんの機能説明の情報等はマニュアルに書いてある模様。
  貯水量は現在(100/100)。ちなみにゲル○グには変身出来ません。
  運転席を初めとして全体がボロボロになっていますが、走行や放水は問題なく行えます。
 ※デイパックの中に収納されているため、ラッドが超電導ライフルを持っていることには気づいていません。

379 :調整:2007/10/05(金) 23:23:27 ID:z8Uxx3S7
 螺旋王どころか、獣人もガンメンも知らないというジン。格好の特異性から考えれば、
おそらくはこの清麿とラッドという男たちも。
 獣人たちの凶暴性、そしてガンメンの打破しようのない強度も、知りはしないのだろう。
あれは、ちょっとやそっと身体能力が優れている程度ではどうにもならない。
ガンメンに対抗できるのはガンメンのみ。それこそグレンラガンのような。
それが叶わずとも、リットナーの男衆を総動員するくらいしなければ、ガンメンは攻略できない。
せめて愛用のライフルがあれば心強いのだが、あいにく今は、たった一人の人間に命を脅かされるのが現実だった。

「……走行中の車に飛び乗って、運転手に襲い掛かり、そのまま車上で剣戟戦ねぇ……クックック。
いいねいいねぇ。アクション俳優もビックリの大胆さじゃねーの。
さぞかし自分は強い、こんなに強い自分は死ぬはずがない、そう思ってるんだろうなぁ……」

「あーヤベ、ゾクゾクっときた」
 ヨーコが当人にしか理解しえぬ不安を重ねる中、ジンと清麿の会話を端で聞いていたラッドが、
突如不敵に笑い出した。口元に手を当て、わざとらしく笑声を漏らすその様は、まったくウケて
いない喜劇で一人だけ爆笑している感性の違う観客のようだった。
 ヨーコはまだろくに自己紹介も済ませていないラッドに得体の知れぬ不快感を覚えたが、その
不快感の正体はすぐに判明することとなる。
 ――彼、ラッド・ルッソの感性は、ここにいる誰のものと比べても、ズレすぎているということが。

「よーし、決まりだ! 今からそいつブッ殺しに行こう! そうだそれがいい! 第一号はそいつで決定!」

 出会いから数えて、ジンとヨーコに対しラッドが放った第二声が、これだった。
 そいつ、即ちジンとヨーコを襲った男、即ち相羽シンヤを、ブッ殺す。ラッドの提案は、ストレートに
ふざけていた。
 もっとも、それはヨーコの捉え方にすぎない。言った本人はド真面目であり、ブッ殺すという表現も、
比喩でもなんでもなくそのままの意味である。

「ちょっと待て。今俺たちが一番にやらなきゃいけないのは、脱出するための仲間を集めることだ。
 そいつが危険人物なら確かに放っては置けないが、なにも今迎え撃つ必要はないだろ。それに、
殺しは――」
「あぁン? そりゃなんだ、命令か? それともお願いか? 前者だったとしたらそりゃ大きな勘違い
だぜキヨマロォ……。俺はおまえの仲間になってやるとは言ったが、部下になったつもりはねぇ。
俺とおまえは対等だ……従う義理なんかねーわけよ。
 それともなにか、おまえは俺の親父か? それとも上司? まさか学校の先生とか言っちゃうん
じゃねぇよなぁー!」

 唖然とするヨーコの目の前で、ラッドは清麿の顔面スレスレまで強面を肉薄する。
 口調の荒々しさは常のものだが、この男、感情の起伏が驚くほど激しい。
 嬉々としてブッ殺しに行こうと提案したかと思えば、今は清麿の些細な異論でお怒りモードだ。
 まるでガキ大将……ヨーコはこの時点で、ラッドに対してそんな『甘い認識』を持ち始めていた。

 清麿の身体が地面に対してほぼ四十五度、ほとんど押し倒されそうなくらいまで追いつめられると、
ラッドはなんの前触れもなく身を引いた。
 そして、今度は『怒』の表情を再び『喜』に戻す。

「あそーだ。いいこと思いついたぞ俺は。キヨマロ、おまえは仲間を作ってここから脱出してぇ。
俺は思う存分殺し回りてぇ――」
 一瞬、この男から耳を疑いたくなるような行動理念が聞こえてきたような気がしたが――まさか、幻聴だろう、とヨーコはとりあえず流す。


380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:24:11 ID:1fYYmi4l


381 :調整:2007/10/05(金) 23:25:13 ID:z8Uxx3S7
「両者の言い分を叶えるにはだ……俺が、おまえの、邪魔するヤツを片っ端から殺してけばいい。
ハッ、これで万事解決なんじゃねーの!?」
 いや、幻聴などではなかった。 実際に相対するのは初めてだが、このラッドという男。
 いわゆる『殺人狂』らしい。

「俺が、そんなヤツはいない、俺の邪魔になるようなヤツは存在しないと言ったら、おまえは誰も殺さないのか?」
「んなわけあるかよ……冷めるぜキヨマロ。おまえの邪魔するヤツってのはつまりだ、この殺し合いに
乗ったヤツ、それ以外にいるか? そういう奴等は総じて『俺が最強』、『俺が生き残る』、『俺が死ぬわけ
ない』、そんなこと考えてるヤツばっかだ。こいつらの話に出てきた男なんてまさにそれよ。自分が死ぬ
はずがないと信じてやがるから、そういう無茶ができる。
 こいつら二人とも殺せてねぇってのになぁ――アー、おもしれぇ! さぞ悔しがってんだろうなぁ!
 ……ここで俺がこいつら殺したら、そいつ、もっと悔しがるかな?」

 テンション定まらぬラッドの視線が、狂気の念に固定され、ヨーコに向く。
 ヨーコは不覚にも、ゾクッ――としてしまった。 ガンメンから感じるそれではない。体感したことのないような、新種の恐怖……『人間の狂人』が放つ殺気だった。
 蛇に睨まれた蛙のように竦むヨーコと、今にもやらかしかねないラッド、両者が数秒睨み――
合うかと思われたが、間に小柄な影が割って入る。
 その人物こそが、この異質な談合の場で、唯一ラッドの狂気に干渉されない――自由すぎる
少年だった。

「あ? なにおまえ? ナイト気取り?」
「ナイトね……そりゃ見当違いかな。ほら、俺って誰にも縛られない存在だからさ」

 そうだ。このジンという少年は、いきなり拉致され殺し合いを強要されても、他参加者の襲撃に
遭っても、まったく自己のペースを乱さなかった。
 そして今も、ラッドという危険極まりない狂人と相対してなお平静を保っている。

「あー……もしかしてアレ? 俺ツエーから、女の前で格好つけても平気なくらいツエーから、こんなところで殺されるはずねーとか思ってる?
 そうか、そうだよなぁ。見た目からしてゆるそうなツラしてんもんなぁ。
 一秒後に自分がタコ殴りにされてて、二秒後にその痛みに悶絶してて、三秒後にショック死してる未来なんて信じられねぇよなぁ。
 俺ぁよ……そういうヤツを殺すのが大好きなんだ。『自分は安全だ』と信じてやまない、どこぞの田舎貴族みたいに緩みきったヤツ。
 そんな奴等がよ、いきなり命の淵に立たされるんだ。想像してみろ、ゾクゾクするだろ!?
 どんな顔すると思う!? どんな命乞いすると思う!? 知りてぇよなぁ〜俺も知りてぇ! だから、死ね!」

 言って即刻、ラッドはジンに向かって拳を突き出した。
 情け無用の右ストレート。手加減などという文字は、この男の辞書には存在しない。出会ったばかりでも、それくらいはわかる。
 息を飲む暇もなく、目を背ける暇もなく、それでもヨーコは咄嗟に身を引いてしまい、
 ジンは、ラッドに殴られぶっ飛ばされた。数メートルほど。

「――なッ!?」

 命中したのは顔面。軌道は地面に対して並行だったが、なぜかジンは、一発のパンチで宙高く舞い、後方のヨーコすら飛び越え、数分前に埋もれていた衣料店の中に逆戻り。
 突き破られたショーウインドウが、またもやジンの体を店内のマネキンたちの下へと誘う。
 盛大な物音を立てて店内の床を転がり、そしてジンは、再び女性物の服に塗れた。
 思わず声を漏らすほど、不自然かつ大胆なぶっ飛ばされ方だった。ラッドのパンチの威力がそんなにも強烈だったのかと言えば、そうではない。
 あれはどう見ても、ジンがわざと大袈裟にぶっ飛ばされてみた。そうとしか捉えられない。
 それは傍観者であったヨーコと清麿、ジンを殴ったラッド自身も、皆同じ見解だった。
 衣料店から音がやみ、三者がしばし呆然とし、ほどなくしてジンが這い出てきた。
 その有様は、以前のようなミイラ状態ではなかったものの、見るからにヨロヨロで、パンチ効いてますよーと主張しているようなものだった。

「ってて……メチャクチャ痛いね、これ。こんなん何度も食らってたら本当に死んじゃう。もうカンベ……ってあれ?」

 飄々とした態度で舞い戻るジンだったが、周りのリアクションは薄い。
 それどころか、ラッドの凶悪な面相はさらに凍てつき、清麿の顔は微かに青ざめていた。


382 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:26:41 ID:Oj+1+lxJ

 ◇ ◇ ◇

「よーし! 全員乗ったな? シートベルトの用意はオーケー? んじゃかっ飛ばしてくれよジン。急がねぇと子猫ちゃんが逃げちまうからな。
 楽しみだなぁワクワクするなぁいよいよ殺せるんだよなぁ! あーもーテンション下がんねぇよどうするコレ? おいどうする!?」

(……正直、こうなるであろうことはだいたい予測していた。予測はしていが……やっぱり、疲れる。
 ある意味、フォルゴレやナゾナゾ博士に付き合うより厄介だよ……)

 消防車に乗り込みはしゃぐラッドの様子を窺いながら、清麿は心中で頭を抱えた。

 ――ラッド・ルッソが本人でもセーブしきれないほどの殺人衝動の持ち主であることは、第一遭遇で痛感した。
 しかしそれでも、彼の最終目標が『螺旋王を殺す』ことであるならば、仲間にする価値はあると判断したのだ。
 ただでさえ、どんな性格、趣向、目的を持った人間がいるかわからない現状、味方にできる人材は少しでも確保しておきたかった。

(要は、ラッドが暴走しないよう俺が気を配れば言いだけの話だ……けど、さっきので自信なくした……。
 そういやこいつマフィア崩れとか言ってたな……本当に大丈夫だろうか、俺……)

 ラッドと和解し、ジンとヨーコの二人組に遭遇する間、清麿はラッドから些細なプロフィールを聞き出していた。
 曰く、ルッソ・ファミリーというマフィアグループに所属していたということ。
 曰く、1931年のアメリカ、清麿も知る禁酒法時代からこの地に召喚されたということ。
 曰く、フライング・プッシーフットという列車で『派手なパーティー』を開催する予定だったということ。
 曰く、自分は安全だと信じてやまない緩い人間を殺すのが大好きであるということ。
 などと、知りたくもないが、知ったら知ったで興味深い事柄を中心に。

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:27:01 ID:PgGx74uX


384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:27:49 ID:1fYYmi4l


385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:28:13 ID:AjFGe+Fu
 

386 :調整:2007/10/05(金) 23:28:28 ID:z8Uxx3S7
 言い終えると、ラッドはヨーコから視線を背け、消防車へと足を伸ばす。

「で、どうするよキヨマロ? 俺は今から、そいつら襲ったっていう男を殺しに行くけどよ、おまえ、来る?」
「……一つだけ条件がある。俺が仲間と判断した奴には手を出すな。もちろん、さっきみたいにこの
二人に殴りかかるなんてもってのほかだ」
「そりゃあ、俺が最初に提案した条件を飲むってことか?」
「そう受け取ってもらって構わない。あんたの最終的な目標が螺旋王を殺すことなら、道は同じはずだ」

 これが、清麿の下した最大限の譲歩だった。
 ラッドという男が、自分のか細い腕では制御できない自由奔放な人物であるということは、胃が痛くなる
ほどわかった。
 だからといって、彼と離別し野に放っては、それこそ他の善良な参加者の身が危険になるかもしれない。
 一度手にしてしまった手綱、清麿には繋ぎ止める義務がある。いつ振り解かれるとも限らない危うい綱だが、せめてこの命がある内は。

 ――清麿がそんなことを決意する片隅で、ヨーコは呆然と立ち尽くしていた。

「よぉし決まり! ジン! それにヨーコっつったな。さっきのはナシ、水に流して忘れてくれ!
 これからはフレンド、いやブラザーだ。楽しく殺ろうぜ。んで、さっそくだけど、車出してくれや」
「なら、俺が運転するよ」 「おう! 頼んだぜジン!」

 意気揚々と乗車するラッド、それに次いで清麿が、続いてジンが乗ろうとするが、その前に。
「あんまり考え込まない方がいいよ、おねーさん。ピクニック気分で楽にいこう」
「ジン……」
 硬直していたヨーコの肩をポンと叩き、励ますジン。まるで、いざとなったら俺が守るよ、とでも言わんばかりの気障な仕草だ。
 二度も衣料店の中を転がりまわったせいか、ジンの笑顔は埃塗れになっていた。余裕綽々で、目立った外傷もない。
 ヨーコが要求すれば、年中無休で微笑みかけてくれるような気さえする。

 だからこそ、失うのが怖い。

「おーい! さっさと出発しようぜー! 朝飯はそいつをブッ殺し終わった後のハイな気分で食いてぇからなぁ!」

 逸早く乗車を済ませたラッドが、クラクションを鳴らしてジンとヨーコを急かす。
 足はまだ、前へ進む気にはなれなかった。それでも、ジンに腕を引っ張られ、不本意なまま消防車へと連れられていく。

 ――カミナは死んだ。己を示し、己を貫き、己に従い死んだ。バカだと思った。
 しかし、それは仕方がなかったことなのかもしれない。無理を通して道理を蹴っ飛ばす、彼の信条は
死を恐れず、死に近しい。 悲惨な見解を述べるなら、早死にする性格。彼が彼として生きていくなら、いずれは必ず壁にぶち当たる。
 彼がその壁を、死という運命を乗り越えるには、仲間の手助けが必要だったのだ。
 だが、ヨーコにはそれが果たせなかった。

(誰かが死ぬのが怖いのか?……か。その通りかもね)

 ヨーコは、ジンが死ぬのが何より怖い。自分の死よりも恐ろしい。
 出会ってまだ数時間しか経っていない、縁も義理もない関係だが、彼はこの世界において、現状最もヨーコに近しい存在だ。
 それが消え、失ってしまうのが、たまらなく怖かった。
 他人の死は他人の死、などと目を背けることはたぶんできない。カミナのときのように、失意に溺れるに違いない。
 それを理解していて、わざわざ死地を闊歩する気になどなれようか。なれるはずがない。
 小隅でビクビクと怯えていられるなら、ぜひそうしたい。なのに、自分の周りはバカばっかだ。
 あのバカとは性質は違うにしても、ヨーコに言わせればバカには違いない。男はバカばっかだ。


387 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:28:33 ID:Oj+1+lxJ

 まず、ラッドがお天道様の下を平然と歩けるような人種ではないということ。これについては出会いが出会いだったので、さほど驚きはしない。
 問題は、彼の住んでいた地が1931年のアメリカ……清麿にとって、大昔の人間であるという事実だ。
 螺旋王ロージェノムと、螺旋王に挑みかかっていったテッカマンランス。清麿は彼らを、当初は魔物の関係者ではないかと考えていた。
 もちろん、これは考え得る一つの可能性にすぎず、根拠も確証もない。
 この殺し合い自体が『魔界の王を決める戦い』となんらかの繋がりがあると想定し、無理にこじつけてみただけだ。
 だが、石にされた千年前の魔物たちを復活させ軍団を率いたゾフィス、異世界より魔界に復讐を成さんと画策していたマエストロ……
 最低限のルールが定められている魔界の王を決める戦いにも、ある程度のイレギュラーな事態は起こっている。
 今回の一件もその一端では……とも思ったが、ラッドの話を聞くに、その線はほぼなくなった。
 このジンとヨーコという二人もそうだ。まだ詳細な自己紹介はしていないが、格好からして清麿の住む世界の住人ではないだろう。
 現状の判断材料を用いた結論として、今回の一件に魔物や魔界は関与していない。
 まったく未知の、それこそ時代や世界すらも支配する、超常的な事象によるもの。
 魔界の王をも超越した――それこそ神の所業としか思えなかった。

 そして、懸案事項はもう一つ――ラッドと情報交換をする合間に確認した、清麿のもう二つの支給品。
 一つは、鏡の欠片。一見してただのガラクタのようにも思えるが、清麿はこの欠片に忘れたくても忘れられない思い出があった。
 この鏡の欠片は――かつてグリサという魔物が魔界から持ち出した、禁断の魔道具である。
 人間界に持ち込まれる際三つに砕け散ったそれは、全て掛け合わせれば魔物の魔力を大幅に増幅させられる。
 実際、清麿とそのパートナーであるガッシュは、魔鏡の力によってパワーアップしたグリサと戦い、苦戦を強いられた。
 そのとき失われた魔鏡が、今また欠片となって清麿の手元にある。復元したのか複製したのかは知らないが、これも螺旋王の力の一端と考えるべきか。
 不可解なことはまだある。名簿に記載されていた、ビクトリームという名……あのインパクトゆえ、これも鮮明に覚えている。
 石版からゾフィスによって蘇らせられた千年前の魔物。そして、本を燃やされ魔界に帰ったはずの魔物。それがビクトリームだった。
 そのビクトリームがここにいるのはどういうわけか。わざわざ魔界から呼び出されたのか、
 それともラッドのように、魔界に送還される前の世界……清麿にとっての『過去』から呼ばれたのか。
 疑問は尽きず、回答はすぐには得られないが、重要視すべきは魔鏡でもビクトリームでもない。
 もう一つの支給品である。

(あれが、あの説明書に書かれている通りの代物だとしたら……殺し合いなんてしている場合じゃなくなる)


388 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:29:37 ID:Oj+1+lxJ
 超電導ライフル、魔鏡の欠片に続く、清麿の三つ目の支給品――それが、『無限エネルギー装置』だった。
 説明書が添えられていなければなんの機械か皆目検討もつかなかったが、注意書きを見て逆に戦慄した。
 無限エネルギー装置――その概要は、クリーンなエネルギーを常に生み出すことができるというもの。
 清麿はこれを、環境保全のためにどこかの科学者が発明した装置なのだと解釈した。だが説明書には、こうも書かれていた。
 悪用すると、地球が滅ぶ。つまりは、地球が壊滅するほどの質量エネルギーを生み出すことが可能な装置、というわけだ。
 未完成品らしく、核となる『X装置』だけはなかったが、これは所持しているだけで危険すぎる代物だった。
 もし清麿が誰かに殺されでもして、荷物が奪われ、この装置をなんらかの方法で機動してしまえば……果たしてどうなってしまうのか。
 心配ならとっと手放すなり、破壊するなりすればいい。だが、地球を壊滅させられるほどのエネルギーだ。上手く使えれば脱出の切り札にも成り得る。
 要は使い手次第、毒にも薬にも成り得るブラックボックス。その危険性を承知しているからこそ、手元に置いておきたい。

(……この装置のことについては、まだ保留だ。首輪や脱出方法についても。今は深く考えず、信頼できる仲間を増やすことに専念しよう)

 陽気なラッド、運転席に座り表情が窺えぬジン、なにやら浮かない印象のヨーコ、三者を見渡して、清麿は改めてそう決意した。



【A-6/南東の道路のカーブ付近/1日目/早朝】
【高嶺清麿@金色のガッシュ!!】
[状態]:螺旋王に対する激怒、右耳欠損(応急処置済み)、軽い貧血
[装備]:イングラムM10(9mmパラベラム弾32/32)
[道具]:支給品一式、イングラムの予備マガジン(9mmパラベラム弾32/32)×5、魔鏡の欠片@金色のガッシュベル!!、無限エネルギー装置@サイボーグクロちゃん、清麿の右耳
[思考]
  基本方針:螺旋王を打倒して、ゲームから脱出する
  1:ラッドが暴走しないよう注意する。
  2:ガッシュ、フォレゴレとの合流。
  3:螺旋王に挑むための仲間を集める。その過程で出る犠牲者は極力減らしたい。

【ラッド・ルッソ@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(ランダム支給品0〜1を含む)、超電導ライフル@天元突破グレンラガン(超電導ライフル専用弾25/25)、ファイティングナイフ
[思考]
  基本方針:自分は死なないと思っている人間を殺して殺して殺しまくる(螺旋王含む)
  1:南下し、ジンとヨーコを襲ったジャンパーの男(シンヤ)を殺しに行く。
  2:清麿の邪魔者=ゲームに乗った参加者を重点的に殺す。
  3:基本方針に当てはまらない人間も状況によって殺す。

【魔鏡の欠片@金色のガッシュベル!!】
魔界の禁断具。三つの欠片を揃え、魔鏡を完全な状態にすると、魔物の魔力を大幅に増幅させることが可能。
現時点では、三つの欠片のもう一つはイリヤが所持。もう一つは行方不明。
また、増幅されるのはあくまでも魔力であり、このロワでは魔物にのみ影響を及ぼすものであるとは限らない。

【無限エネルギー装置@サイボーグクロちゃん】
コタローの父が発明したスケールの大きい装置。これを上手く使えばクリーンなエネルギーを常に生み出すことができるが、
悪用すると地球が一つ消し飛ぶと言われている。バラバラにされていた部品が全て組み上げられた状態。
だが、装置の核である『X装置』だけは外されている。

389 :調整:2007/10/05(金) 23:29:48 ID:z8Uxx3S7
 ◇ ◇ ◇

「よーし! 全員乗ったな? シートベルトの用意はオーケー? んじゃかっ飛ばしてくれよジン。急がねぇと子猫ちゃんが逃げちまうからな。
 楽しみだなぁワクワクするなぁいよいよ殺せるんだよなぁ! あーもーテンション下がんねぇよどうする
コレ? おいどうする!?」

(……正直、こうなるであろうことはだいたい予測していた。予測はしていが……やっぱり、疲れる。
 ある意味、フォルゴレやナゾナゾ博士に付き合うより厄介だよ……)

 消防車に乗り込みはしゃぐラッドの様子を窺いながら、清麿は心中で頭を抱えた。
 ――ラッド・ルッソが本人でもセーブしきれないほどの殺人衝動の持ち主であることは、第一遭遇で痛感した。
 しかしそれでも、彼の最終目標が『螺旋王を殺す』ことであるならば、仲間にする価値はあると判断した
のだ。 ただでさえ、どんな性格、趣向、目的を持った人間がいるかわからない現状、味方にできる
人材は少しでも確保しておきたかった。

(要は、ラッドが暴走しないよう俺が気を配れば言いだけの話だ……けど、さっきので自信なくした……。
 そういやこいつマフィア崩れとか言ってたな……本当に大丈夫だろうか、俺……)

 ラッドと和解し、ジンとヨーコの二人組に遭遇する間、清麿はラッドから些細なプロフィールを聞き出していた。


 曰く、ルッソ・ファミリーというマフィアグループに所属していたということ。
 曰く、1931年のアメリカ、清麿も知る禁酒法時代からこの地に召喚されたということ。
 曰く、フライング・プッシーフットという列車で『派手なパーティー』を開催する予定だったということ。
 曰く、自分は安全だと信じてやまない緩い人間を殺すのが大好きであるということ。
 などと、知りたくもないが、知ったら知ったで興味深い事柄を中心に。



390 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:30:43 ID:Oj+1+lxJ

 ◇ ◇ ◇

 ……消防車が南へ進路を定め走り去っていった後、ジンが放り込まれた衣料店の屋根に、それを見送る怪しげな人影があった。
 全身にかけて紫色、その正体は拳法家が着る道着。そしてその拳法着に包まれているのは、一本結びのおさげが特徴的な老人。
 腕を組み仁王立ちという、厳格な態度が姿勢にまで現れている彼の人物こそ、人が東方不敗、またはマスターアジアと呼ぶ男だった。

「……小童共がなにやら騒いでいるかと思えば、なかなかに興味深い話をしてくれる。これより南に闘争の兆し有り、か」

 衝撃のアルベルトとの戦いに区切りをつけた後、デイパックを回収し、しばしの休息を済ませ、そして移動しようとしたところに――鳴り響いたブレーキ音。
 彼、東方不敗は、ジンとヨーコの急停止から現在に至るまで、影で全ての話を盗み聞きしていた。

「それにしてもあのラッドという男……自ら殺戮の火種を撒こうとは、愚かしいほど若い。だが、それだけに興味がある。
 清麿なる小僧に奴が御せるとも思えん。あの車の行く先、もしくは血の雨が降るやもしれんなぁ……フフフ」

 不敵に笑い、東方不敗は屋根から跳躍一蹴、軽やかな体捌きで路上に着地する。
 女が一人、童が二人、若造が一人、襲撃を仕掛け全員血祭りにあげることも容易かっただろうが、東方不敗はそれをしなかった。
 走行中の車を襲撃したというジャンパーの男、そしてそれと車上で渡り合ったというジンなる少年。
 さらに、ジャンパーの男を殺すと大声で豪語してみせたラッドなる男、ついでに清麿という少年に、ヨーコという女……。
 一見して、思想も感性もバラバラに見える四人組と、明らかにゲームに乗っている風な男。ただ散らすには惜しい気がした。
 武闘家としての血が疼いた、というのも理由の一端ではあるが、闘争に参加するならそれに相応しい舞台を用意したい。
 それが、これより南の方角に。おそらくは、あのラッドという男が引き金となって。

「より多くの人間を巻き込み、闘争と殺戮を繰り広げる渦と化す……あの若造は、その中心と成り得る資質がある。
 数を減らすに、複数名による乱闘は好都合。中には、わしの求める情報を持つ者も居るやもしれぬ。
 ……それまではあの四人組、せいぜい利用させてもらおうではないか」

 あの四人の行く先で争いが起こるというならば、東方不敗はそれに便乗し、大いに盛り上げてやるのみ。
 既に見えなくなった消防車を追おうと歩を進めるが――ここで一つ捕捉をしておく。
 衝撃のアルベルトとの戦闘前、東方不敗が確認した支給物の中には、フラップターと呼ばれる空中移動用のはばたき飛行機が含まれていたが、彼はこれを使わない。
 武闘家たるもの、文明の利便性に捉われてどうするか。自らの足こそ最速の移動手段。
 そう言わんがばかりに、東方不敗は南へ向かって駆け出した。その走りは、人とは思えぬほど速い。
 フラップターの他にも、ソルテッカマンと呼ばれる気密装甲服、いわゆる攻撃特化型パワードスーツも入っていたが、もちろん東方不敗にそんなものは不要だ。
 拳こそ最大にして最強の矛、鍛え上げた筋肉は鎧にも劣らぬ頑強な装甲、武を極めた東方不敗に、これらの支給武器はまったく意味を成さない。
 だが、ただ一つ。三つ目の支給品だけは、意味合いが違った。

「螺旋王よ、貴様にこれだけは言っておこう……アレは美味かったとなァ――!」

 疾走する東方不敗の姿は、いつにも増して輝いているように見えた。
 ひょっとしたら、休憩の合間に食したアレのせいかもしれない。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:31:40 ID:1fYYmi4l


392 :誰かが死ぬのが怖いのか? ◆LXe12sNRSs :2007/10/05(金) 23:33:27 ID:Oj+1+lxJ
【A-6/南東の道路のカーブ付近/1日目/早朝】
【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:疲労中。全身、特に腹にダメージ。螺旋力増大?
[装備]:マスタークロス@機動武闘伝Gガンダム ※元から持っています
[道具]:支給品一式、フラップター@天空の城ラピュタ、ソルテッカマン一号機@宇宙の騎士テッカマンブレード
[思考]:
基本方針:ゲームに乗り、優勝する
1:走って消防車を追う。闘争が起こるようならそれに参加。
2:ラッドに若干の興味。彼の性格を利用できないか考える。
3:情報と考察を聞き出したうえで殺す。
4:ロージェノムと接触し、その力を見極める。
5:いずれ衝撃のアルベルトと決着をつける。
6:できればドモンを殺したくない。
[備考]:
※衝撃のアルベルトとの戦闘後、ブータの尻尾@天元突破グレンラガンを食べました。

【フラップター@天空の城ラピュタ】
ドーラ一家御用達の飛行用具。一人、或いは二人乗り。
このロワでは飛行可能高度がかなり抑えられている模様。

【ソルテッカマン一号機@宇宙の騎士テッカマンブレード】
テッカマンブレードのデータを元に軍が作り上げたパワードスーツ。
当然、性能はテッカマンに大きく劣る。一号機本来の所有者はバルザック・アシモフ。
武装はフェルミオン砲とレーザーライフルのみ。

【ブータの尻尾@天元突破グレンラガン】
シモンのパートナー、ブタモグラのブータの尻尾。
シモンは戦闘中空腹に苦しんだとき、このブータの尻尾を食べて窮地を脱した。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:33:34 ID:1fYYmi4l


394 :定時:2007/10/05(金) 23:56:29 ID:KrDRyNNs
1884 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 01:58:55 ID:???0
セイバールート
「憎らしい女だ。最後までこの我に歯向かうか。
 だが許そう。手に入らぬからこそ、美しいものもある。
 ふん―――ならばこそ、我がおまえに敗れるは必定だったか。
 ではな騎士王。―――いや、中々に愉しかったぞ」
桜ルート
「貴様、よもやそこま―――ガッ!?」
1885 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 02:00:39 ID:???0
ロワではどっちになるかなぁ〜
1886 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 02:27:35 ID:???O
便座カバーで絞め殺されるに一票
1887 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 04:48:33 ID:???0
>>1834
とりあえず遅レスだが・・・ニコニコ見てみたが60話まではキレイに収められてんのに以降がない・・・
一応俺のほうでビデオ録ってたのあるので内容説明でよければ・・・
1888 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 16:07:40 ID:???0
>>1758
遅レスですが、具体例を交えての説明ありがとうございます。
いろいろ知らなかったことも数あり、大変参考になりました。
これから精進させていただきます。
1889 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 18:08:25 ID:???0
>>1887
更に遅レスだが、非常にありがたいお言葉
内容…というか、63話に登場した真・暴走クロちゃんについてちょっと詳しく教えていただければ
使用した武器は何か、とか勝負の勝敗、とか暴走解除はナナのマフラーによる物だったか、が聞きたい事です
1890 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:15:59 ID:???O
うわロイドの支給品枠埋まってるじゃん
何やってるんだ俺は……
1891 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:16:27 ID:???0
流れを読まず毒を吐いてみる。
金田一の放置っぷりが異常。
1892 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:21:04 ID:???O
あれも位置が悪かったからなぁ
別のパート書きながら一応プロットは用意してるんで
あてにせず心配もしないで頑張れ
1893 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:23:05 ID:???0
周りに誰も居ないしなw
カミナ、V辺りの放置っぷりも…。
1894 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:31:46 ID:???0
金田一・ミリアコンビのネタは考え付いてるんだ
ただ、リアルが忙しいもんだから書けるとしたら11月頃になるがな!!
…流石にその頃まで放置…って事は無いよね…?
ただ、アニキとV様はあのまんま放送までフルボッコしててもそれはそれでいいと思うんだw

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/05(金) 23:58:13 ID:KrDRyNNs
1895 :1891:2007/10/04(木) 23:35:44 ID:???0
ふとしたらばの予約を見た金田一とミリアが予約されてた。
さすがアニロワ、空気の読みっぷりが違う。
1896 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:40:11 ID:???0
言ってるそばから金田一・ミリア予約されたぞw
アニキ……V様……
1897 :やってられない名無しさん:2007/10/04(木) 23:55:47 ID:???0
学校にいるロイドさんのことも忘れないでください
あと酒捜してさ迷い歩いてる人とか、衝撃の人とかも
1898 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 00:34:43 ID:???O
大工さん人気だなw
1899 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 01:02:10 ID:???0
バッカーノ、これでようやく本格的に書ける……のか?
1900 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 01:50:59 ID:???0
クレア予想以上に怖すぎだろ!!よく放送できたなこの回
あとチェスのロリっぷりに鼻血ふいた
1901 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 02:04:51 ID:???0
みんな金田一・ミリア組心配していたんだね。俺もだ。……もう一組とはいい対比。
1902 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 04:52:18 ID:???0
すごーく些細なことなんでここで聞くんだけどさ。
「鈴木めぐみの消防車」って……アニメのクロちゃんって、ジムとめぐみが結婚するとこまでやったっけ?
1903 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 05:36:17 ID:???0
>>1889
遅れて申し訳ない・・・確認した
とりあえず隕石のかけら?で復活したスクラップキングに対抗するため剛くん達に真暴走改造装置に突っ込まれ覚醒してた
使用武器はガトリング砲、ツメ、何でも切れる剣、それにホーミングミサイルみたいなのガトリング砲みたく手に付けてた
あとはジェットウイングみたいなの背中に生えてて、そのまま加速しての体当たり
ようは特に特別な武器は使用してなったと思う
勝敗はミーくんが暴走状態のクロも取り込んで合体し巨大ロボに変身、それで押し切って勝ったようだ
解除については詳しい描写が端折られてたが、次のシーンでナナと一緒にマフラーに包まって温んでたから
多分順来の方法で解除したと思われる
しかしこの機会に早回しで事実上の最終話まで確認したが65話が明らかにその後の状況を比喩してて切なすぎた・・・
1904 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 08:52:17 ID:???O
空気の読めるアニロワ書き手の方々よ、
まだ一回しか書かれてないキャラをそろそろ書いてあげて!
1905 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 09:10:43 ID:???0
カミナとか、書きたいキャラはいるんだけどね。
キャラの把握がなぁ。それに、いいキャラはその分、プレッシャーもあるし。
1906 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 13:53:35 ID:???C
把握以前の問題にVが書けねぇ
あのノリの再現なんて無理です
1907 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 14:52:02 ID:???O
Vはもう十分活躍したような気さえする。
いざとなれば生き埋め……。

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 00:00:01 ID:6MWJ2Tee
1908 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 15:01:39 ID:???0
もう少しペース配分考えりゃよかったのにな
1909 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 17:44:45 ID:???0
Vは地図が繋がった恩恵でまだかけると思う、書く技術?知りません。
きついのは周りに人が居ないシャマル、書くのが異様に難しい明智だと思うぜ。
1910 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 17:51:09 ID:???0
周りに人がいなかったら動いてたけど会いませんでしたで放送まで飛ばせるから逆に楽
明智は支給品が面白いんだが上手く活かせるアイディアが浮かばん
1911 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 17:54:53 ID:???O
書くの難しそうといえば、次回か次々回辺りの船内で繰り広げられると思われるであろう殺人事件編
(要するに高遠パート)
ロワでミステリ風な話といったらFFDQ3rdで一度見かけた事あったけど
1912 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 18:21:38 ID:???0
誰か書ける人いませんかー!?ロワで殺人事件編ー!!見てみたい!!
でもガッシュとキールはもったいなさ過ぎる
1913 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 18:31:26 ID:???0
>>1912
そういえば二人とも相方がリタイアの危機に晒されてるんだよな>ガッシュキール
正直戦々恐々としてますですよフゥハハァー
1914 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 18:48:04 ID:???0
>>1913
そうでなくても魔本とキールロワイヤルがあるからなw
あ、ザケルとキールロワイヤルで倒される高遠!!(ダメだろ)
1915 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 19:07:15 ID:???0
高遠には原作みたいに、一度くらい窮地から脱出してもらいたいな。
勿論、「GOOD LUCK」って台詞とともにw
1916 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 19:59:47 ID:???0
ステルスやっても生き残れそうにないから、数人道連れにして逝って貰ってもいいかな。
1917 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 20:02:28 ID:???0
そこでポルヴォーラですよ。
1918 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 20:03:23 ID:???0
>>1916
ポルヴォーラを思い切り踏みつけろと仰るか
1919 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:09:12 ID:???0
学校組みの三人を使っての無茶な展開ってのがどんなだったか気になるところ
まさか本当に慎二OHが……
1920 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:23:07 ID:???O
高遠ガチバトルでもそれはそれでありだ。
1921 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:31:42 ID:???O
他人と行動を共にしながら、上手い具合に他人の心の闇を突き
自らの手をあまり汚さずステルスしたまま殺人事件をプロデュース。
トリックを施した修羅場からの脱出劇も大得意
書き手の技量が試される難易度高いキャラだ
1stもステルスは難しいからなのか、すぐバレる展開になってステルス中断多かったし


397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/06(土) 00:02:13 ID:6MWJ2Tee
1922 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:34:51 ID:???0
煽動系も、特定の人間を手駒にするタイプの方が成功してるしな。
お互いに不信感を募らせてズカンは色々キツイ。
>学校
覚醒慎二がポスト・ギルを奪い取る話と見たねw
1923 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:38:39 ID:???0
そこまでいくと覚醒どころか別人だろw
1924 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:46:14 ID:???0
そういや、言峰の役柄は何なんだろうな?
対主催→主催に反抗する意思は無い。
(煽動、ステルス)マーダー→直接間接を問わず、積極的に殺す気はゼロ。
鬱展開を見たい、って言い方が一番近いんだろうが……
1925 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:46:49 ID:???0
ところであの人は仮投下で満足してる可能性は・・・・ないよな・・・・
投下スレに投下して頂きたいんだが・・・・して頂けるよな・・・・
1926 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:52:44 ID:???0
誰か仮投下で止まってる人なんていたっけか?
1927 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:54:41 ID:???0
あ、どう見ても言峰の事だな
眼科医ってくるか……
1928 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 21:55:19 ID:???0
はやての人。
見ているなら一報をどうぞ。
1929 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 22:27:57 ID:???0
現在、1話のみしかかかれていない+予約も入っていないキャラまとめ
シャマル、ロイド・アスプルンド、スカー、カミナ、ビクトリーム、神行太保・戴宗、衝撃のアルベルト
予約スレに張るのもアレなんで、毒吐きに晒してみる
1930 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 22:36:07 ID:???0
スカーとロイドは放置で問題ない気がする。
残りは……書き手様はいらっしゃいませんかー?
1931 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 23:00:10 ID:???0
シャマルは位置と時間が…。
1932 :やってられない名無しさん:2007/10/05(金) 23:43:24 ID:???O
シャマルは書けないこともないんだけど…
あまりネタが思い浮かばない


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