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あの作品のキャラがルイズに召喚されました part52

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:01:16 ID:ak8i+lLx
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました part51
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1188828905/
まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/
--------------------------------------------------------------------------------

    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
    l lf小从} l /   ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
              ・議論や荒らしへの反応は、避難所でやりなさい!

--------------------------------------------------------------------------------
     _
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は本スレへの投下で問題ないわ。
    J{  ハ从{_,     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、本スレではなく避難所への投下をお願いね?
    ノルノー゚ノjし      ・クロス元が型月作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   /く{ {丈} }つ     ・クロスはお互いを尊重しなきゃだめ。一方的なのはモテないわよ?
   l く/_jlム! |      ・不要な荒れを防ぐには、sage進行もいいんじゃないかしら。
   レ-ヘじフ〜l         ・次スレは>>950から。お願いね?テンプレはwikiの左メニューを参照よ。


2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:03:13 ID:q3KW+qbO
立派ないちもつ!

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:04:26 ID:JMXabEgk
>>1
今日はちょっと危なかったなー
間に合って良かった

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:05:29 ID:0rRM1EKB
>>1乙〜

前スレ1000、無茶しやがって…(AAry

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:06:21 ID:lYH86US5
>>1乙〜
前スレのNzJkD0q+、誤爆だったのにきつく言ってすまなかった…ごめん。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:07:04 ID:jMjfIBLc
>>1

>>前スレ1000
ええ!?…試しに書いてみるか…パエト・オー…

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:08:15 ID:vlJCNopz
>>1
乙。
1000なら今日した妄想を形にしようと思ったが、今度にするか。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:08:20 ID:93zIWw5M
☆告知☆
避難所用SS投下スレ    :http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9616/1186423993/
運営議論スレ         :http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9616/1187563112/
【代理用】投下スレ【練習用】:http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9616/1184422324/
まとめwiki更新報告スレ   :http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9616/1184425351/

                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━━ゝ-┴


9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:11:42 ID:k4PHvpVs
>>前スレ1000
しまったあああ!ふざけたもん書き込むんじゃなかった…
たんなる人妻よんでどうしろってんだよ…
ふたりエッチ…

10 :前スレ964:2007/09/05(水) 19:13:16 ID:jKG+nTqy
>>1乙!
さて、いきなり投下おk?

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:13:57 ID:gGPpvivN
無論

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:14:59 ID:vlJCNopz
きゃもーん

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:15:08 ID:tke65LHe
>>1乙。

前スレ>>958,>>961>>963
レーザー出力弄るのは怖くて、研磨サービスが何の事か分からないが了解した。
とりあえず明日中古屋漁ってみる。
もし読んでみたい奴がいたら安値で置いてある事を祈っていてくれ。

そして支援開始

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:15:35 ID:lYH86US5
ルイズに花嫁修業させるんじゃないの?
家事全般に夜の技とか。

そして支援

15 :前スレ964 1/3:2007/09/05(水) 19:17:56 ID:jKG+nTqy
ならば投下。
会話文が少ないのは仕様。


 そのルイズが呼び出した道化師は、すべての理を粉々にした。

 真っ白なメイク、大きく塗られた唇、そして真っ赤なアフロ。
 黄色と赤と白の三色で彩られた服。
 明らかに大きすぎる真っ赤な靴。

 平民を呼んだ、道化師を呼んだ、さすがゼロのルイズ、とからかわれるルイズ。
 一人部屋で泣きそうになるルイズを、その道化師は一生懸命笑わせようとしていた。
 彼の芸を見て笑顔を浮かべるルイズ。
 その笑顔に満足したのか、道化師も笑みを浮かべる。

 しかしそれでも朝食に出ればからかわれ、授業で失敗すれば馬鹿にされる。
 彼女を喜ばせようと必至に芸をする道化師、それに笑顔を浮かべるルイズ。

 気がつけばルイズは己の使い魔の前でしか笑わないようになっていた。

 ルイズのおかしさに回りが気づいたころ、彼らの処置はもう手遅れになっていた。


 それがある日、フーケという名の盗賊の襲撃によって覆る。

 遅い来るゴーレム、崩れる塔、フーケからの“破壊の杖”の奪還に志願したのはルイズであった。
 そしてルイズとの関係を何とか修復したいと思っていたキュルケ、その友人のタバサが手を上げた。
 馬車の中でもキュルケたちには生返事を返し、使い魔の芸で笑うルイズ。
 使い魔が時折キュルケたちに投げるすまなそうな視線が、彼女たちの心を打った。

 ゴーレムは強力で強靭だった。
 キュルケとタバサの魔法はまるで歯が立たず、シルフィードに乗って逃げるしかない。
 おとりを引き受けた道化師が、そのだぼっとした服装からは想像もつかない速さでゴーレムをひきつけている。

 そんな中で一人、ルイズは“破壊の杖”を振る。しかし何も怒らない。
 彼女は悔しかった。己の使い魔一人守ることもできない自分がにくかった。

 事実その破壊の杖はマジックアイテムでもなんでもなく、ましてや原作のように近代兵器というわけでもない。
 頑丈な金属でできた、特注のステッキに過ぎなかった。
 そんなものをいくら振ったところで魔法が使えるようになるわけもなければ、杖から発射された何かがゴーレムを打ち倒すはずもない。
 でも道化師は涙を流す彼女を後ろからそっと抱え、彼女の持つ杖に手を添えた。

 できるはずがない? そんなことは関係ない。
 不可能だ? そんなこと知ったこっちゃない。
 無理に決まってる? だからそれがどうしたというのか?

 彼は道化師なのだから。彼は笑顔を与えるものなのだから。
 かつていた世界で子供たちに夢を与え続け、子供たちの想いで精霊として生み出された彼は、ただ一言となえる。
 ルイズだけのための、それは『魔法の言葉』

 ただのチタン製の杖を光が包み込み、無骨で真っ黒なステッキがクリスマスセットに出てくるような赤と白のストライプに染まる。
 ゴーレムに向けられた杖の先端から放たれた光は、ゴーレムに小さな穴を穿ち爆散させた。

 その日からルイズは、まさしく生まれ変わった。

 フリッグの舞踏会では己の使い魔とタップダンスを踊り、使い魔の品評会では二人でラインダンスを披露する。
 彼女は幸せの中にいた。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:19:15 ID:HZ/vZrr5
>13
ギュスもルイズと似たような立場だったから面白そうだね。


と言いつつ支援

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:19:41 ID:vlJCNopz
>>13
頑張れ。応援してるぜ。
そして支援

18 :前スレ964 2/3:2007/09/05(水) 19:19:55 ID:jKG+nTqy

 その晩たずねてきた王女の頼みにより、ルイズは己の使い魔と立ち聞きしていたギーシュ、加えて後から駆けつけたワルドと共にアルビオンまで向かう。
 途中の襲撃者は盗賊も傭兵もフーケも仮面の男も『魔法の言葉』で吹き飛ばし、ルイズはアルビオンまでひた走る。
 道化師は何も言わず、汗の一滴もかかずに彼女の後を追従する。

 だが悲しいかな彼女は、人生で始めての深い裏切りを体験する。
 目の前で血を流して倒れる己の使い魔。
 ワルドの突き出した杖とウェールズの間に飛び込み楯になったのだ。
 ピクリとも動かない道化師。
 ルイズは泣いた、嫌だと、死なないでと。

 ならば大丈夫、だって彼はかつての子供たちの味方、今はルイズの味方、彼はその願いを必ずかなえるのだから。

 起き上がった彼は、傷も何も初めからなかったかのようにニコニコと微笑んでいた。
 その笑顔のまま、指先からの光で空中に文字を描く。
 その文字から打ち出された光線が、ワルドを壁ごと吹き飛ばした。

 責任がどうのとわめく皇太子を、死んだら相手にその死を利用されるだけだ、と説得して共に脱出。
 囮になるために残った王たちと共に爆散する王宮を尻目に脱出艇で遠ざかる皇太子たちを、シルフィードの上から見送る。
 ルイズは一人、道化師に抱えられて眠っていた。
 それは懐かしい夢、幼いころのワルドとの思い出。
 だがそこにワルドはおらず、小舟の上では道化師が、ルイズの笑顔のためだけに踊っていた。


 クックベリーパイで仲良くなったシエスタの故郷へ同行するルイズ。
 自分の持つ『破壊の杖』のような変なものがあるらしいのと、暇つぶしに付き合ったキュルケの宝探しの目的とそれが一致したのとで、ルイズたちはタルブの村にいた。
 そこにあったのは『竜の羽衣』、まるで道化師の服のような派手なデザインのそれは、しかし手のひらに乗るほど小さかった。

 こんなもので空を飛べるはずがないと皆が言う中、ルイズの使い魔だけはそれを手にとってしげしげと観察している。
 シエスタの話では墓の文字が読める人に渡してくれという遺言が残っているとのことなので、それを見に全員で墓地へ。
 その墓に書かれていた文字を、あろうことかルイズの使い魔は読むことができた。

 地球において英語と呼ばれていたその文字で、墓には名が彫りこまれていた。


 タルブ村から戻ってずっと、暇があれば道化師はその手のひらサイズのおもちゃをいじくっていた。
 なにやら部品が足りないとかでコルベールに紙に書いて説明をしている。

 そんな中、タルブの村がレコン・キスタに襲われたという話が学園にまで入ってきた。

 彼は子供たちの味方、彼はルイズの味方、ルイズが願えばあらゆるすべてをかなえる、ルイズだけの道化師。

「行くわよ、シエスタを助けに」

 道化師は笑顔でコルベールが作ったという部品を、そのおもちゃに差し込んだ。
 ねじに見えるそれをキリキリとまわすと、中で細長い金属板が引っ張られて動力になる。
 事実それはおもちゃだった。ゼンマイ式の自走するおもちゃ。

 だが彼は願いをかなえる精霊。
 シエスタがこれが飛んだというのだから、ルイズが飛べたら良いなと願うのだから、彼はただそれを唱えるだけ。
 いつもの『魔法の言葉』が響くと、それは五メイルというサイズまで大きくなった。

 それは先端のプロペラを、なんだか不思議な動力で回転させ、なんだか不思議な揚力で浮き上がり、なんだか不思議な推力で進む。
 物理法則など何のその、彼はただすべてを無視して願いをかなえるのだから。

 タルブの村の青々とした森、シエスタが好きだといっていた草原、そのすべてが炎に包まれている。
 村を焼くのは示威行為になるだろうが、草原はまるで関係ない。
 メイジの戯れで焼かれた森を前に、ルイズの頭に血が上る。
 近づいてきた騎竜兵に、道化師は光線を打ち込んだ。

19 :前スレ964 3/3:2007/09/05(水) 19:21:43 ID:jKG+nTqy
 杖を構えるルイズを制し、道化師は黙って足元を指差す。
 そこには学園長に渡された始祖の祈祷書。
 促されるままにそれを開くと、指輪の輝きと共に文字が浮かび上がる。

 彼は願いをかなえる精霊、ルイズがそれを願ったら、何があろうとそれをかなえる。
 その前書きも読めないセキュリティの高さに呆れながら、ルイズはそれを読んでいく。

 ワルドっぽい声の人が何か言ってるけど気にしない。

 彼女の放った虚無の魔法は、レキシントン号を吹き飛ばした。


 彼らの行進は止まらない。
 立ちふさがる障害は吹き飛ばし、子供の頭をなでりなでり。
 タバサのお母さんも“なんとなく”治して子供の頭をなでりなでり。
 貴族がどうのとわめくレコン・キスタも吹き飛ばして、子供の頭をなでりなでり。
 ガリアの王様も何処かの教皇様も吹き飛ばして、子供の頭をなでりなでり。

 ついでにコルベールのはげも“なんとなく”治して、子供の頭をなでりなでり。


 後年、彼らはなんとなく不思議な動力で動く移動式のお店で子供に夢を配っていた。
 ルイズが肉と野菜のサンドイッチを売り、その横で彼女の使い魔が子供たちに笑顔を配る。

 邪魔するものをなぎ倒し、二人は笑顔のために行く。
 今日もその素敵なステッキを振り、二人は笑顔で歩いていく。
 さあ君も一緒に叫ぼう、『魔法の言葉』を!

「ドナルド・マジック!」


『ゼロと一緒にランランルー♪』


おしまい。
ばれてるのはわかってるけどあえて隠す。
それがクオリティ。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:22:30 ID:brDDcR+1
途中でまさかと思ったがマジでドナルドかーーーー
ドナルドマジック乙

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:23:23 ID:vZyH3pBU
ドwwwナwwルドwwww


22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:27:45 ID:sidXU9cS
ランランルーかよw
GJ!

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:28:07 ID:lYH86US5
支援しようと思ってたら投下が終了してたぜ…。
マックドナルドGJ!

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:28:51 ID:tke65LHe
やはり奴か乙!
何故か俺は奴にトラウマがあるのだが……。

>>16,>>17
応。
途中のシーンばっかり考えて召喚時の事をあまり考えてないのが不安だ。
オスマンを助けたのが彼だったり、
ワルド強化案もあるからそれなりに期待してくれ。

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:30:28 ID:gGPpvivN
そういえばドナルドの仲間達って今何をしているんだろう

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:33:31 ID:2BT9Vlnj
ドナルドマジックwwwwwww
GJ!

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:34:14 ID:aVdklipZ
コレは保管所に登録するとき、ネタバレ対策が必要かもしれん

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:35:27 ID:pHADakcB
まさにドナルド・マジック

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:35:46 ID:nC8OJnA0
ギュス様かぁ。俺も考えてみたけどフーケ戦で詰まったなぁ。
ロケランでもいいっちゃいい→でもクロス的にはクヴェルかなんかにしたい→クヴェル使えるギュス様なんて!
いやまぁ、マルチウェイでゴーレムみじん切りでもいいといえばいいんだが。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:35:48 ID:JMXabEgk
この手の出オチって、登録難しいよな

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:36:01 ID:nl+jBB3L
>>27
それは割と多くの一発ネタに関して言える話だと思われる。

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:36:25 ID:C+1KfoMb
ジョゼフに大佐の方が召喚されるのかとオモタw

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:38:22 ID:+sISOegA
GJ!
大半の人はきっと、夢と希望でほんわかしているのだろう。
だが、ドナルドってだけで俺はガクガクブルブルが止まらないぜっ

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:38:51 ID:54rU/vNu
やべぇ、ハンバーガー食いたくなった。

しかも最寄のマクドは現在位置から徒歩1分w

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:39:27 ID:nl+jBB3L
>>24,>>33
「お前らちょっと表へ出ろ」のアレか?
それともチェーンソゥだかもって凶悪な笑みを浮かべてるアレか?

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:39:31 ID:+jAexggM
不思議ビーム発射まで気づかなかった。くやしい…でも…

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:42:02 ID:zd6o7aK3
フーケ戦で「このキャラじゃ30メートルゴーレムには勝てないよ」と悩んでる人は、
フーケのゴーレムを3ないし10メートルくらいに小さくしてしまっては?
「殺す気はない」「時間がなかった」「タバサやキュルケがいなくて戦力不足だからこれで十分」
とかの理由で。

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:42:08 ID:VPTwGIXc
ピエロに恐怖心を抱く人は数多くいる。
感受性の違いか何かだろうかね?

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:42:56 ID:bp5f89J/
>>38
昔、「イット」のポスターを見て以来ピエロ恐怖症です

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:43:19 ID:+sISOegA
>>35
分からん。
だが、幼いころからあれに食われる夢を見続けたんだ……

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:44:50 ID:tke65LHe
>>29
そこで逆の発想だ。
「使うのって使い魔じゃなくても良くね?」
と考えるんだ。

>>35
>>40に同意。
多分子供の頃に何か悪夢でも見たんだと思う。

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:45:31 ID:VPTwGIXc
俺もピエロは怖い性分だが、なぜか同じ赤と白のメイクでも
KA☆BU☆KIだと心に熱い何かが湧いてくるんだ

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:46:27 ID:nl+jBB3L
まぁ常に笑顔ってのは時折不気味な感じがするなぁ。
そしてピエロ恐怖症というとアメリカのガンダムファイターを思い出す俺。

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:47:09 ID:pDXUS7Ok
こ、これハルケギニアを肥満で蔓延させる為に現れた
白い悪魔だっ;;

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:50:30 ID:lYH86US5
そういえば前に銃のMac(マック)を持ったドナルドのTシャツを見た事があるなあ。
あれ精神異常者が銃乱射するみたいな感じで不気味だったぜ…。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:52:46 ID:vlJCNopz
チボデーと同じ症状の人が結構いるな。

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:53:11 ID:NNyAoCTT
ランランルー\(^o^)/
ttp://pds.exblog.jp/pds/1/200707/14/84/f0099484_19113847.jpg

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:54:41 ID:Y8KPN7n4
アメリカの都市伝説に夜な夜な子供を攫ってチェーンソーやら手斧やらでぶち殺す殺人ピエロというものがいたりする
確か日本でもテレビ特番とかで紹介されたことなかったっけか?

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:55:03 ID:aVdklipZ
ドナルドロボ自重

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:57:34 ID:R41ndrT8
ぱらっぱっぱっぱーあいむらびんいっ
マクドナルドのバックに某ねずみーランドがついてるだろうから
伏字にしなくてもおk?


51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 19:59:38 ID:Jh+HRPoI
ピエロって昔から悪魔や人攫いが返送してる姿につかわれるよね
それで恐怖心植え付けられた人も多いはず……
イット(前編)は怖すぎる

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:03:32 ID:InUhp8yg
ピエロが苦手な人は、タッキーが出てた木曜の会談?を見てたんじゃないかなと言ってみる
何かに追いかけられる夢の話を見て、その日の夢に見た覚えがある

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:05:22 ID:DUPTMKq1
とりあえず恋人かハーレムに子守唄を歌ってもらってくるといい

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:06:49 ID:HCluGNUO
世の中にはピエロ恐怖症なるものがある
俺も子供の頃は階段の奴の柄が怖くて2階に上がれなんだww

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:07:55 ID:Y8KPN7n4
ちなみに殺人ピエロは妖魔夜行という小説にも出てきてた


56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:09:08 ID:lOIo1m37
襲ってくるピエロか
WIZのフラックもそんな感じだったな


57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:09:41 ID:+sISOegA
よし。ピエロが怖い俺たちのために、誰か優しいピエロを召喚するんだ。
具体的にはブギーポップのあのアイスクリーム屋。

見事に俺のトラウマ抉り去って行ってくれた作品だけどなっ!

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:10:55 ID:3ZeSH2pk
ITの前半はガチ

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:11:20 ID:PLfggU1l
昔、コロコロコミックの別冊でやってたピエロくんを・・・・・・

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:11:32 ID:AX5Xt8gK
闇の中から空間を裂いて追い掛けてくるドナルドという悪夢に飛び起きた今日にドナルドの投下が来るとかなんてタイムリー
でも乙!
小学生ん時は婆ちゃん家にあるピエロ人形が怖かったなあ
クロノクロスだかでツクヨミって女ピエロ見て即座に克服したが。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:12:20 ID:nC8OJnA0
優しいピエロというと九印だな。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:12:29 ID:pHADakcB
>>58
後編はB級宇宙人モノだからな………

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:13:38 ID:Y8KPN7n4
女ピエロ?
パリアッチョ(byガオガイガー)を忘れるな。あいつは履いてないからエロいぞ

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:13:49 ID:nl+jBB3L
>>55
なんとまぁ懐かしい……ガープス妖魔夜行とか百鬼夜翔とかももう随分と昔の物に。

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:14:12 ID:HCluGNUO
何故かペルソナのジョーカーが思い浮かんだ

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:14:47 ID:jh6O/CYq
分かった!今からスティーヴン・キング見直してくる!

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:15:31 ID:Jh+HRPoI
ITの話題が出てるので
作者つながりで「ミザリー」召喚
ルイズ逃げてぇぇぇぇぇぇ!!!

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:17:19 ID:JMXabEgk
ツクヨミ好きだったなぁ。
誰か書かないかな

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:17:29 ID:5QqCED1t
>>67
間違ってもルイズのファンにはならないから安心しろ

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:17:30 ID:sOBTEMv6
道化師と聞くとSDXのラスボスの辺りを思い出す。

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:18:21 ID:AX5Xt8gK
ホラー畑から出張してもらうのもいいかもな
具体的にはルイズがルマルシャンの箱を召喚

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:18:55 ID:3ZeSH2pk
ここまでヒソカの名前なし

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:19:35 ID:VPTwGIXc
>>70怖さよりも何か不快な迫力があったな

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:19:44 ID:T8NQwR+x
道化師、即ちサーカスチャーリー

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:22:38 ID:30v4dImi
ピエロというと分身してパンの試食したり
何をしても「ピエロだからさ!」で説明がついたり
実は某国の王子だったりする彼か

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:22:41 ID:oxhGeAri
パッチ・アダムスもある種ピエロじゃなかろうか?

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:23:28 ID:ycWW8vUS
レニーディさんが出ると最終回が近くなるそうです。

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:23:39 ID:2BT9Vlnj
>>70
「銀河に願いを」のやつか

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:24:22 ID:pHADakcB
キュルケ → プレデターを召喚

タバサ → 『パペットマスター』の人形たちを召喚
ギーシュ → グラボイズを召喚

モンモンラシー → グレムリンを召喚



ルイズ → 我等がベイダー卿

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:25:45 ID:xmX8avnZ
どうしても頭からゲーシーの事が……

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:26:00 ID:AX5Xt8gK
>>70
体内にブラックホールらしきもの抱えてたな
後まいて数秒で発生して消えるトゲつき植物の種を持ってたり
短距離転移を繰り返したり
爪のようなものをとばしたり
無数の光の矢をとばしたり
ゴンぶとビーム撃ったり

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:27:33 ID:qOPq+rqi
カウボーイビバップのピエロ希望

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:28:48 ID:fRzEooAq
作者さんの言葉があるまでドナルドだって気づかなかった!
ドナルドの方GJでした!

アニメのデジモンアドベンチャー02の最終回後の
マミーモン召喚を考えてみた。
雑用ならバッチ来いだし巨大な何かの相手だって慣れてるけど、
「アルケニモンの居ない世界なんて生きてても意味はない」らしいので、
誰かがアルケニモンを召喚してないと動いてくれなさそうだ。

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:29:31 ID:AX5Xt8gK
なんかピエロっつーとホラーか強キャラなイメージがあるんだが
なんでだろ

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:29:52 ID:pHADakcB
>>80
ジョン・ウェイ・ゲーシーのことかぁー!

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:30:55 ID:sOBTEMv6
ピエロとは違うが、ブレイクエイジの会長さんも似た系統かな?

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:33:53 ID:VPTwGIXc
>>84
化粧と道化で正体を隠すから、って感じか

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:34:42 ID:WI87mAqW
なぜ美しい魔闘家鈴木が出てこないと言って見るテスト

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:35:58 ID:1sePkYmY
それなら強い幼戦士田中はどうなる

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:36:45 ID:Ah+bR3E8
戦場のジョーカー、トロワ・バートンを召喚

ただし日記スレ仕様

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:38:03 ID:tke65LHe
>>89
幼戦士か。夢が膨らむな。

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:38:19 ID:C+1KfoMb
ルイズとの相性もピッタリDA☆NE

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:39:15 ID:kCp/5uPT
>>13
パソコンにPSのディスクを放り込んで
PSのフリーエミュレーターソフトを起動すればいいジャマイカ
大抵のPSソフトはばっちり動くぞ

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:39:31 ID:WI87mAqW
せつこ!幼だとペドになるやないか!
しかし、最終巻でアナウンサーの樹里が鈴木に憧れてる言うてたかのう

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:41:04 ID:82Ygtgjd
デスティニーガンダムを中の人ごと召喚。ほら、ピエロ顔だし、中の人も物語的
には道化だったし。

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:42:12 ID:tke65LHe
>>93
エミュか。
一応持ってる事は持ってるが
ディスク側に問題がありそうな気がorz

とりあえず安く売ってれば買う。
具体的には2000円以内。

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:46:38 ID:XtLG9gjZ
>>90
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/x3/1179833984/81

トロワスレ職人を甘く見るな!!

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:47:01 ID:vZyH3pBU
>>96
一度isoで取り込んでみ?
傷の程度によってはなんとかなった経験あり

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:50:42 ID:sA3wqpb+
ピエロならば俺はこの3つが咄嗟に浮かんだ。
藤崎版封神演義の申公豹
スーパーマリオRPGのクラウンブロス兄弟
セラフィックブルーのエスメラルダ

後者二つは脇役にも程がある。
てかどいつもこいつも道化師は戦うと強いのはお約束か。

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:54:27 ID:wgodWQOS
からくりサーカスの人形は皆道化師。

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:54:51 ID:HZ/vZrr5
悪魔パイパー

召喚直後に
ちゅらちゅらちゅらーら〜〜 ヘイッ!!

ルイズ→るいず

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:54:54 ID:SDDPrGoz
烈火の炎のアイツって
女の子だよな?


103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:55:02 ID:XJsPljxN
ここでピエロの恐怖を克服するためチボデー・クロケットと4人のママを召喚

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 20:59:44 ID:gRKW4E15
ピエロは目の前で大好きな子供が襲われ続けたショックで
チェーンソーを振り回して襲って来るんだろ?

アダムこえぇぇぇ!

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:00:31 ID:wGTXUW6W
>>102
ジョーカーか、結局不明だな

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:01:03 ID:tke65LHe
>>98
とりあえずAlcohol 52%でやってみた。
が、吸い出し途中でエラーが起こる。
後はIso busterがあるが、同じ結果になりそうな気がする……。

>>102
おさげだし、口紅付けてるっぽい、
帽子?ヘルメット?外した状態は女顔だった記憶がある。
結局目元は出ていないが。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:01:31 ID:aZgdRX4L
デッドライジングのピエロかw

アレはかわいそうだった・・・(´;ω;`)

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:05:38 ID:8G6/6nFt
>>102
でも原作で言及されてない以上は
クロスにおいては性別を断定しちゃだめだろね。

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:09:11 ID:ak8i+lLx
>>104
その人は初プレイだとまず勝てないですな。
銃弾ガードするわ近接能力は馬鹿高いわゲーム中でも最強クラスだと思う。

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:09:40 ID:0x6uXz/C
ピエロと言えば、フラックだろ。モンスターだし、強いし。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:14:11 ID:sOBTEMv6
ちょっとムラマサ狩って来る

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:15:46 ID:xmX8avnZ
いっその事バットマンからジョーカー召喚しようよ。
あれ?ナンだかピエロスレに……。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:15:46 ID:2BT9Vlnj
俺はいつの間にピエロスレにいたんだ?

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:17:30 ID:Ah+bR3E8
>>97
自分で言うのもなんだが
…それを書いたのはこの俺だぁ!!


始めるか俺の自爆ショー

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:17:47 ID:30v4dImi
ばかな……スレがいつの間にかピエロで埋め尽くされて……!
これがドナルドマジックの効果だというのか!

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:18:08 ID:HMopLYAf
>113
ほら、そう言っている間にあなたもピエロに

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:18:23 ID:Y8KPN7n4
>>112
そいつ何年か前に死んでなかったか?日本語訳まだだけど。

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:18:30 ID:sOBTEMv6
我輩も全ては大いなる流れの中に組み込まれていたのであるか?


――おっと残念、この流れはナニだ――
            キリキリキリキリ

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:19:37 ID:VPTwGIXc
この流れで自分のレスから蒸し返し

歌舞伎系のキャラってなんかいたっけ?

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:20:53 ID:30v4dImi
まあ手っ取り早く思いつくのは天外魔境のカブキ男十郎か

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:21:03 ID:T8NQwR+x
ぱっと思いつくのはサムスピの千両狂四郎くらいか

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:21:07 ID:nl+jBB3L
>>118
這い寄る人自重。某クロススレでは巻き戻しすぎて壊してたが。

>>119
エドモンド本田。相撲取りはあんな隈取しませんよ。メルヒェンやファンタジーじゃないんですから……。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:21:48 ID:bxp38DVe
大江戸ファイトにもいたけど名前思いだせん

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:22:12 ID:VPTwGIXc

忘れてた

がんばれゴエモン!

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:22:16 ID:kWL+PfkI
>>117
アメコミで死んだ奴が実は生きていましたとか生き返りましたなんて日常茶飯事。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:22:28 ID:Ah+bR3E8
>>119
初代プリキュアのカブキマンが真っ先に思い出した俺は終わってるのかもしれん…
本名忘れてるのに

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:22:30 ID:NNyAoCTT
播磨灘

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:23:14 ID:sOBTEMv6
前田慶次郎利益か?
もののふでいくさ人で死人だが

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:23:56 ID:Y8KPN7n4
>>125
まあねw
実際その後に刊行されたバットマンシリーズに平然と出てきてるらしいし。

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:25:09 ID:Ifknie5N
MARUTOの、名前忘れたがエロ仙人も歌舞伎っぽかったな。

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:25:44 ID:0x6uXz/C
>119
サムライスピリットにいたかな

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:25:46 ID:Jh+HRPoI
隈取りキャラといえばタイガー寅吉

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:27:37 ID:VPTwGIXc
>>130
そのタイトルじゃ厨房の親父さんが主人公ではないか

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:29:17 ID:CbSIJTYN
>>132
マゾだからルイズの使い魔にぴったり。
原作のロリド並に影が薄いくなるだろうけど。


135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:29:49 ID:Jh+HRPoI
マジだw
MARUTO厨房血風録www

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:32:42 ID:3ZeSH2pk
マゾと聞いて垣原を思い出した

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:32:55 ID:u8jcV6Op
ルイズが神楽坂明日菜を召喚しますた

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:33:16 ID:Ifknie5N
一字違いでエライことにw

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:36:53 ID:xmX8avnZ
前田慶次は天下一の傾奇者(かぶきもの)

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:37:14 ID:Ah+bR3E8
>>135
影分身…じゃなくて偏在を利用した調理方で料理長にのしあがったんだな

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:37:32 ID:kWL+PfkI
ここはカブキマンだろ。

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:38:48 ID:DUPTMKq1
>>125
確かX-MENのマグニートーは
行方不明になって発見されたときには若返ってた→
若返ったマグニートーが死亡後、そいつはマグニートーのクローンと判明→
本人は普通に生きてました

とかあったんだっけ?あとスパイダーマンはそっくりな奴が出てきて
オリジナル「お前はクローンだ」→ピーター驚いてスパイダーマンを辞める→
ピーターの代わりにオリジナルがスパイダーマンに→
数年後実はピーターのほうがオリジナルでしたと判明

って展開があったとかなかったとか聞いた覚えが

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:41:15 ID:z1Fnn+fd
>>99
>>藤崎版封神演義の申公豹
作品内最強クラスの存在じゃねぇか。攻撃力半端ないわ、防御面でも強力バリヤーあるわ。
ただ問題はよほどのことがない限り動かんことか。

>>135
なんか面白そうだwwwww


144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:41:18 ID:kWL+PfkI
>>142
ウルヴァリンは実は偽の記憶だったとか、嘘記録だったとかが何度あったことか。

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:41:39 ID:5QqCED1t
>>140
また偏ってるのかよ

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:41:39 ID:Zj4Y1uMR
慶次(と松風)なら七万に突撃してもろくに手傷も負わず撃退できても納得できる。
しかしいくさ人がせいぜいウェールズくらいしかいなくねー?

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:42:00 ID:C+1KfoMb
MARUTO噴いたwww
どう考えてもメイジより戦闘能力高いです。本当に(ry


「料理を作るのも魔法だと思わないか、我らが剣よ?」

「風の刃!(食材を切り刻む)」
「火遁火竜炎弾!(かまどに火を入れる)」

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:43:34 ID:SDDPrGoz
実はアルヴィーズの食堂はガマの腹でしたとかwww

さて、FLAKに話を戻そうか

149 :MtL:2007/09/05(水) 21:44:20 ID:jh6O/CYq
10時から投下しますー。

150 :「究極超人るいず」の人:2007/09/05(水) 21:45:20 ID:/SLeM+nW
5分後より、投下してもよろしいかしら?

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:45:42 ID:5QqCED1t
>>142
サイクロップス周りのは特に酷いぞ
あちらさんはクローンという名の病気に掛かってる

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:46:29 ID:sidXU9cS
二人とも支援するぜ

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:46:41 ID:m+iEqdmi
>>146
んじゃあ、BASARAや戦国無双の慶次も呼んで
ゼロの慶次大戦にしようぜ。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:46:44 ID:DUPTMKq1
アメコミキャラは人気があると死なせてもらえないんだったか
実はクローンだったり実は偽者だったり実は生きてたり二代目が出てきたりして

>>146
ギーシュはビンタされて男の顔要員
あとマリコルヌは奇声要員
あとコルベールが死に要員

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:46:46 ID:kWL+PfkI
>>151
カーンもわけ分からんことになっとる。

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:46:51 ID:BQZLWk94
投下予約
時間的に・・・るいず→MtL
かな?

157 :MtL:2007/09/05(水) 21:47:11 ID:jh6O/CYq
あ、究極超人さんお先にどうぞー

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:47:36 ID:Y8KPN7n4
>>142
ジーン・グレイもネイサン・サマーズもプロフェッサーXもクローン作られまくってるもんなぁ
そして支援

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:48:06 ID:sOBTEMv6
>>146
とりあえず慶次・松風が先頭で、馬が得意なルイズと、皇太子がその両隣、さらにその後ろに綺麗なワルドとタバサを配置して風で矢を防いだりしながら突貫。
メイン攻撃は中央に配置したキュルケが炎で。
ギーシュは背後から陽動で頑張ってくれます。

160 :「究極超人るいず」5-1:2007/09/05(水) 21:51:46 ID:/SLeM+nW
 第5話.ウケるが勝ち!の巻(前編)


 シャルロット・エレーヌ・オルレアンという本名を持つ少女――タバサは思う。
 トリステイン魔法学院は昨年まで、いや春先までとはまるで別物だ。

 ……だが、それにまるで違和感を感じない自分もまた、変わったのだろうか。 

 *  *  *

>MtLの方
スンマセン、先いかせてもらいます


161 :「究極超人るいず」5-2:2007/09/05(水) 21:52:55 ID:/SLeM+nW
「「「先生! コルベールせんせー!!」」」

 学院の職員棟にある、一室の扉を叩く虚無部の面々。
 すぐに中から白衣を来た禿頭の中年男性、コルベールが姿を見せる。

「おやおや、これはこれは。皆さん、最近、よく来ますね。遊びに来てもらえるのはうれ

しいですが、勉強や部活はよろしいんですか?」

 のほほんとした口ぶりに、一同は脱力する。

「いや、いい加減、あ〜る君を直してもらいたいんですが……」

 脱力感をこらえてワルド(当然のような顔をしてここにいる。仕事はどうした?)が、先

日首がモゲて動かなくなった部員のことをコルベールに問う。

「え……あぁ、そうですね、ミスタ・タナカイチローの修理ですね。いやいや、鋭意努力

してますよ、ウン」

 なぜかあらぬ方向に視線を逸らしながら答えるコルベールを見て、全員、「忘れてやがっ

たな、このヤロウ!」と思ったが、貴族の慎しみとして、そこは口にしない。
 ――少なくとも修理が終わるまでは。

「あーーっと…それで、いろいろ調べてみたんですが、ミスタ・タナカの身体はまさにオ

ーバーテクノロジーの宝庫でね。正直私の手には終えない部分も多いのですが……」

 4人を部屋に招き入れ、ビーカーでお茶を薦めながら―もっともタバサ以外は全員辞退

したが―目を細める、炎蛇の異名を持つ教師兼技術者。

「ただ、動かなくなった原因らしきものはわかりました。これは頭部内の重要な部品を基

盤にとめておくためのパーツなのですが、ここに……」

 と何か複雑な構造物が書かれた図を示す。

「これを固定するための12本のネジが、1本もありませんでした!」

 道理で頭を振るとカラコロ言うはずである。

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:53:06 ID:Ifknie5N
厨房から愛を込めて支援

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:54:35 ID:WI87mAqW
螺子が全部抜けてたのかよ!支援

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:55:58 ID:hR7G/OJp
MtLさんの次投下予約したいです支援

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:57:09 ID:nl+jBB3L
あ〜る氏→MtL氏→>>164氏の3連携

166 :「究極超人るいず」5-3:2007/09/05(水) 21:57:18 ID:/SLeM+nW
「ただ、ネジらしきものの正確な形状がわからなくて……」

 と、残念そうに首を振るコルベールに、タバサがゴソゴソと懐から取り出したものを差

し出す。

「これ」

「? 何ですかな?」

「あ〜るの頭から落ちた部品」

 先日の合宿の夜のアレである。
 たちまち、喜色を露にしてネジ(より正確にはボルト&ナットのボルトのほう)を受け取

るコルベール。

「おお、まさにそれです! これを複製して12個に増やせば……」

 らんらんと目を輝かせるコルベール。普段の落ち着いた教師の姿はすでになく、ほとん

ど新しい玩具を与えられた子供のようなはしゃぎっぷりだ。

「え、えーと……それじゃあ、頼みましたからね、先生」

 その様子に若干引きつつ、(一応)あ〜るの主であるルイズから依頼し、一同は研究室を

去った。
 ゆえに、最後にに部屋を出たタバサを除き気づかなかったのだ。

「クックックッ……安心してください。私がこれ以上ないくらい、しっかりカッチリ直し

てみせますとも」

 コルベールが顔を伏せ、不敵な表情を浮かべていたことに。

 *  *  *

 ――ってなコトがあった翌日。

 本校舎前の掲示板に一枚の通知書が貼られていた。

167 :「究極超人るいず」5-4:2007/09/05(水) 21:58:24 ID:/SLeM+nW
「生徒会長選挙、かぁ。そう言えば、もうそんな時期なのね」

 あまり気のなさそうな素振りで呟くキュルケ。

「うーん……うん!? そうだ!」

 傍らにいたルイズは、ニヤリと人の悪い笑みを漏らす。

 かつては犬猿の仲だったルイズとキュルケだったが、虚無部(正確にはゼロ部)設立以来

、タバサも加えた3人でツルむことが多くなっている。
さまざまな”わるだくみ”にからむふたりは、はたから見れば、ほとんど親友ないし悪友

といってよい関係なのだが、本人たちに言えば、頑に否定するだろう。
 ……まぁ、彼女たちの片棒を担いでいるタバサに言えた義理ではないが。  

「あ〜るのヤツを生徒会長にするってのは、どう?」

「……おもしろそうね」

 同じくニヤリと不敵な微笑で応えるキュルケ。
 ふたりがこうなった以上は仕方がない。珍しくこの場にいないワルド先輩も、制止する

どころか、煽るだけ煽って高見の見物に回るだろう。

「手伝う」

 本人不在で選挙出馬を決められたあ〜るには不憫だが、タバサも協力を約束した。

 ところが……。

「ふむ。よかろう、その話乗ったぞ」

 3人の背後には、いつもより3割増しで怜悧な表情を浮かべたあ〜るが立っていた。

 *  *  *

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 21:58:51 ID:WI87mAqW
分かったぞ……こいつら、息抜きの合間に人生をやってるんだ 支援


169 :「究極超人るいず」5-5:2007/09/05(水) 22:00:06 ID:/SLeM+nW
「いきますわよ……」

 緑色の髪の女性が詠唱を開始すると、ずもももーーーっと、土が盛り上がる。
 3メイル程度の高さまで隆起した土は、ひとりの少年の姿を形どった。
 ベンチに腰かけ、気取った仕草であらぬ方向にうつろな視線を向けている、学ラン姿の

少年像だ。なかなかよくできている。

「ふむ。いまひとつ不満が残るデキではあるが、まぁよかろう」

 塑像そっくりな少年が扇子で口ともとを隠しながら、生意気なセリフを漏らす。

「何、エラそうなこと言ってるんですか! 大体、何で秘書の私がこんなこと……」

 ブツブツ言いながら杖を懐にしまう眼鏡をかけた緑髪の女性。

「すいません、ミス・ロングビル。お手数おかけしますわ」

 さすがに多少は殊勝に頭を下げて見せるルイズたち。
 いったい何をしていたのかと言えば、会長選出馬のためのPR活動の一環として、中庭

や寮の近くにあ〜るの像を置くことにしたのだ。
 とは言え、ルイズは虚無?、キュルケは火、タバサとワルドは風の系統のメイジだ。
 寒い時期なら、"雪風"の異名を持つタバサに氷塊を出してもらって彫るという手も考え

られたが、いまはまだ夏まっ盛り。作ってもすぐに溶けてしまうだろう。
 そこで、知り合いの土メイジに土像を作ってもらうという案に落ち着いたのだが……。

「いやぁ、我々の知り合いで優秀な土メイジは少なくてね」

 こちらはまったく悪びれるそぶりも見せないワルド。

 学院長のオールド・オスマンの秘書であり、優秀な土のラインメイジだと言う
触れ込みのミス・ロングビルを、彼が無理矢理引っ張って来たのだ。


170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:00:22 ID:WI87mAqW
頭上の余白は敵 支援

171 :「究極超人るいず」5-6:2007/09/05(水) 22:00:51 ID:/SLeM+nW
「それは、私もこの学院の職員ですし、生徒の方々に協力することもやぶさかではありま

せんけど……」

 まだブチブチ言っているミス・ロングビルだが、いきなり連れ出されて、立て続けに7

つも大きな塑像を錬金させられれば、多少は愚痴も言いたくなるだろう。

「まぁ、そんなに怒るなよ、マーちゃん」

「「「ま、マーちゃん!?」」」

 馴れ馴れしいワルドの言い草に驚く、ルイズたち。

「おや、知らないのかね? ミス・ロングビルのファーストネームは、”マチルダ”と言

うのだが……」

「ど、どこでその名前を!?」

 本気で驚いている様子のミス・ロングビル――マチルダ。

「はっはっは、私は腐ってもグリフォン隊の隊長だよ? 学院から王国に提出された職員

名簿をこっそり覗き見するくらいワケないさ」

 いくら学院がある程度独立した機関とは言え、王国に提出する職員名簿には、雇ってい

る人間のフルネームくらいは書くものだ。

「本当に”腐っても”なところがビミョーね〜」

 一応婚約者であるはずの青年のスチャラカぶりに呆れつつ、ルイズが呟く。

「で、でもミス・ロングビルには、そのお名前は合ってますわ。こう、いかにも”マチル

ダさん”って感じで知的なお姉さんっぽくて」

 慌ててフォローに回るキュルケ。奔放な性格の彼女だが、濃過ぎるこのメンバーの中に

いると、多少は苦労性にならざるを得ない。

「”マチルダさん”。少年の憧れの才媛。……ただし、結婚関係には不遇。クス」

 タバサのセリフに、ルイズも頷く。

「なんか、いかにも婚約者に早死にされそうな名前よね〜」

 ルイズ、惜しい。死亡じゃないけど婚約解消して逃げられました。

 あまりにも好き放題なふたりのセリフに、こめかみに井桁マークの青筋を立てる”マー

ちゃん”ことミス・ロングビル。

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:01:32 ID:WI87mAqW
逆光は勝利! 支援

173 :「究極超人るいず」5-7:2007/09/05(水) 22:02:47 ID:/SLeM+nW
(こ、このふたりは……)

 人がせっかくフォローしたのに……と頭が痛くなる。
 ツンデレの代名詞のようなルイズはともかく、タバサが意外に毒舌キャラだということ

は、虚無部に入ってはじめてわかったことだ。親友の新たな一面を知れたわけだが、あま

りうれしくはない。

「な〜に、マーちゃんにも何もタダで手伝ってもらおうというワケではないさ。塑像製作

のお駄賃として、この”魅惑の妖精亭 3時間飲み放題券”をあげやう」

「はぁ…あまり王都まで出る機会はないんですけどね……」

 そう言いながらもワルドから券を受け取るロングビル。オールド・オスマンのセクハラ

その他でストレスが溜まっているようなので、憂さ晴らしに飲みにいくのかもしれない。

「まぁまぁ、ミス・ロングビル、あ〜るが生徒会長に当選した暁には、学院内のセクハラ

を取り締まるキャンペーンでも、実施してみるから」

 自分が会長になるわわけでもないのに、ルイズは無駄に安請け合いをする。

「ふむ。そのような些事に関わるのは本意ではないが、これも支配者の務めか。よきには

からえ」

 先日から、あ〜るはいつもと違う方向に絶好調だ。まぁ、行動パターンが読みやすいぶ

ん、いつもよりはマシかもしれないが……。

「ふぅ、まぁ、いいです。ここまで乗りかかった船なんだから協力しますわ。ところで、

どうして急に会長選に出馬しようなんて思ったんですか?」

 諦めの境地に達したのか案外さっぱりした顔つきになったミス・ロングビルが、虚無部

の面々に問いかける。

「コレを見てください」

 よくぞ聞いてくれました! と言わんばかりに、ルイズは自信満々で勝手に引っぺがし

た例の壁新聞を差し出した。

 どれどれ、とワルドとミス・ロングビルが覗き込む。

174 :「究極超人るいず」5-8:2007/09/05(水) 22:03:48 ID:/SLeM+nW
「なになに……”錬金部が作ったエロいフィギュア、部室でお披露目”?」

「おおぉぅ、確かにこれはエロい!」

「そ、それじゃなーい!」

 スパンとハリセンで成人ふたりの頭をはたくルイズ。
 ……ハリセンを手にして以来、どうも目上に対しても尊敬だとか遠慮だとか言う概念が薄れているような気がする。

「えーと、”ギトー師、酒が入って深夜の塀際でご乱行!?”」

「”愛の狩人、ギーシュくんの本命は誰だ!”?」

「そっちも違う! コレよ、コレ!!」

 ルイズが指差す記事には、先日のあ〜る首モゲ事件の顛末が記されていた

「……あ〜る君が一度壊れたと聞いたけど、壊したのは君だったのかい、ルイズ」

「え!? あー、それはさておき。我々虚無部は、ここらでイメージアップ戦略をはかる必要があります」

 ワルドの微妙に呆れたような感心したような視線を避けつつ、ルイズが演説する。

「……と言うわけで、我々はイメージアップを図る必要があるんです!」

「自業自得と言う気がしないでもないが……その心意気やよし!」

「うむ。世界征服の第一歩は、まず学院から! というわけだな」

 ルイズのアジテーションに、ワルドやあ〜るが追随するなか、

(余計逆効果じゃないかしら?)

 と身も蓋もないことを考えつつ、大人の分別ある女性として、ミス・ロングビルはあえて口に出さないことを選んだのだった。

 *  *  *

175 :支援:2007/09/05(水) 22:04:02 ID:Ifknie5N
無敵は素敵
勝利はプラズマ

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:04:10 ID:sA3wqpb+
>>143
よほどのことと言うと、やはり使い魔のルーンを切っ掛けに
歴史の真相究明に乗り出してロマリアやガリアへ奔走するとか、
ウェールズの考えに少し興味もって5万の敵を一撃で撤退させるとか。
あと彼5000歳以上だから結構デルフ(6000歳)のド忘れに突っ込める。
ダメだ。あらゆる意味でバランスブレイカー過ぎる。

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:04:11 ID:WI87mAqW
気を付けろ!生徒会が何かをたくらんでいるらしい 支援

178 :「究極超人るいず」5-9:2007/09/05(水) 22:04:56 ID:/SLeM+nW
 校内での選挙活動―に名を借りた様々なパフォーマンス、あ〜るの独裁者演説などのおかげで、あ〜ると虚無部のメンバーの存在は、学院にじりじりと広まっていった。

「へー、目安箱にあ〜る宛てのファンレターが入ってたわよ」

 放課後、あ〜るの院内遊説(と言う名の大道芸)に出かけるまえ、部室に集った虚無部のメンバーは、これまでの広報活動の成果を確認していた。

「とぅおぅぜんよ! 何たって、このわたしが選挙参謀についているんだからね!」

 と、ナイムネ張ってエバるルイズ。

「下級生を中心に浸透中」

 タバサが冷静にあ〜るの人気を分析する。

「ふん。私は将来このハルケギニアを統一する人材だぞ。この程度のカリスマがなくでどうする」

 パチン、と扇子を畳ながらクールに豪語するあ〜る。相変わらず、独裁者モード絶好調のようだ。

 と、その時……。

「たいした自信だね、R・田中一郎くん」

 虚無部室の扉を開けて、逆光になった状態で姿を見せる人影。背後には薔薇の花びら。

「やぁ、虚無部の諸君。今日は対立候補として、ひと言あいさつに来たよ」

「!? 君は……」

 ハッとした表情のあ〜るに見つめられて、少年は満足そうにうなずく。

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:05:23 ID:WI87mAqW
私は自転車だったはずなのに、どうしてこんな変形を…… 支援

180 :「究極超人るいず」5-10:2007/09/05(水) 22:06:22 ID:/SLeM+nW
「君は……誰だ?」

「ま、またまたぁ……まさかボクを知らないとでも?」

「うむ。」

 ガックリとうなだれる少年の肩を、続いて部室に入って来た小太りな少年がポンポンと叩き、代りに答えた。

「やれやれ、物を知らないと見える。彼が、有名な色魔、ギーシュだ」

「そうそう、ボクが……って、誰が色魔だよ、このマルコメ小僧!」

 胸ぐら掴んで揺さぶるギーシュに、マリコルヌは落ち着いて小声で囁く。

「おや、女生徒たちが見てるけど、いいのかい?」

 ハッと我に返り、キョロキョロと周囲を見渡して、カッコつけるギーシュ。

「しかし、キミの服のセンスはすさまじいな。塑像のほうは土一色だったから、そこそこ見られたが、本物がこれじゃあね。ボクの敵じゃない」

 どうやら、騒ぎを聞きつけ、部室の外に集まった他の部活の人々に、己れなりにアピールするつもりらしい。

「―あたりまえだ」

「へ?」

「私が相手にしているのは、モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシだ。お前じゃない……貴様は、バカか?」

 パサリと扇子を開き、その影から蔑んだ目でギーシュを見下ろすあ〜る。

「のわーーーーーっ、抜かしやがったな、このポンコツ! 決闘だ!」

 当然のことながら、ブチキレたギーシュは、あ〜るに決闘を申し込む。

 ヤレヤレだぜ、と言った風情で肩をすくめるマリコルヌだが、止める気はないらしい。

 こうして、原作とはまったく異なる(情けない)経緯を経て、ギーシュとの決闘イベントへと雪崩込むのであった、まる。


 〜ウケるが勝ち!の巻(後編)につづく〜

……とここでいったん斬ります。MtLさんどーぞ。


181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:06:57 ID:WI87mAqW
間抜け時空を発生させよー 支援

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:07:47 ID:mJN1dNpJ
>>171
乙だが、どちらかというと黒いゴーレムに叩き潰されて遺された婚約者は
戦闘機で赤いカニっぽいゴーレムに特攻したほうのマチルダさんを思い出し(ry

183 :MtL:2007/09/05(水) 22:09:23 ID:jh6O/CYq
では少ししたら投下しますー。

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:09:48 ID:WI87mAqW
あ〜るの人GJっしたー
なんかあ〜るがカッコいいのー

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:12:04 ID:AX5Xt8gK
GJ!
生徒会とか言われると無駄に戦闘力の高いイメージが浮かぶ

186 :MtL:2007/09/05(水) 22:12:45 ID:jh6O/CYq
マジシャン ザ ルイズ (13)術師の幻視

「王家の回し者め!わたくしのシャルロットを夫のように亡き者にするつもりですか!」
女性のヒステリックな金切り声が、魔法学院のペンタゴンの一角にこだまする。
「ミスタ・ウルザ、どう、あなたなら何とかできないかしら」
ルイズが期待を込めた目を向けているのは、その使い魔、異世界から召喚されたプレインズウォーカー、ウルザである。
「ふむ…、治療魔法にも多少の心得はあるが…、毒の治療となれば少々難しい」
「あなたでも治せないの?」
今キュルケの部屋にはタバサの母、タバサ、ペルスラン、ルイズ、ウルザがいる。


ウルザが診察をすることとなった経緯を説明するには、時を少し遡らねばならない。


ウルザはフネの建造が始まってからも、夜になればルイズの部屋に戻るという生活を続けていた。
夜はルイズが眠りにつくまで、机に向かい部屋を共にする。そして彼女が眠ってからは何処かへと出掛けていき、朝になればルイズを起こす。
主人の起床を見届けた後は建造現場か火の塔に向かいコルベールと合流し、ルイズは余った時間を潰して一日を送る。
というのが夏季休暇が始まって以来、ルイズ・ウルザ主従の生活サイクルである。
今晩も普段通り、いつもの時間にルイズの部屋へと戻ってきたウルザ。
彼を出迎えたのは、ルイズの部屋の隣から響く聞きなれぬ女性の声、そしてその部屋の前に立つ自らの主人と見慣れぬ老人の姿であった。

「これはなんの騒ぎかね、ミス・ルイズ」
「っ!ミスタ・ウルザ!あなたなら何とかならない?」
「…唐突にそう言われても、事情が分からぬことには返答できないな」
「ええと、それはそうね。わかった、最初から事情を話すわ」
「ヴァリエールさま」
ルイズが勢い込んで話し始めようとしたところで、オルレアン家の執事ペルスランが口を挟んだ。
「失礼ですが、こちらの御方は一体…御紹介願えませんでしょうか」
「ああ、そうね紹介しないとそっち側も話が進まないわね…。彼はミスタ・ウルザ、私の使い魔でとても強力なメイジよ。
 ミスタ・ウルザ、こちらの方はミスタ・ペルスラン、タバサの家の執事をやっている方よ。ほら、握手」
「………ふむ」
勢い任せにルイズから握手を指示されて、ウルザは右手を差し出した。
これを見たペルスランも、事態を把握しきれぬまま、反射的に右手を差し出して握手をした。
「ヴァリエールさま、メイジの方を使い魔になさっているのですか?」
「ええそうよ、珍しいでしょ」
「は、はあ…」
「それと、メイジと使い魔は一心同体、先ほどの話をミスタ・ウルザにしてもよろしいかしら?」
「いえ、しかし、それは…」
「ミスタ・ウルザなら、タバサのお母様の心を取り戻せるかも知れないわ」
この発言にはペルスランも色めき立つ。
「そ、それは本当でございますかヴァリエールさま!?」
「彼は……ええと、そう、ロバ・アル・カリイエ!ロバ・アル・カリイエ出身なのよ。
 だから私たちの知らない魔法も色々と知っているわ、もしかしたらそういった心の治療魔法を知っているかも知れないわ。
 そうよね、ミスタ・ウルザ」
ルイズがウルザを強い意志の篭った目で見つめる。
「―その通りだ。事情は分からないが、力になれることもあるかもしれない」
「そういうことでしたら、お話しても構いませんでしょう…」


こうして、二人による説明が行われ、ルイズの願いによって婦人に対してウルザの診察が行われる運びとなった。

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:14:00 ID:BQZLWk94
>>185
速攻や陣代とかは確かにそうだな

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:14:40 ID:WI87mAqW
支援をセットしろー デュエルだー

189 :支援:2007/09/05(水) 22:15:08 ID:Ifknie5N
支援

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:15:08 ID:AX5Xt8gK
支援支援
治療や解呪、解毒となると白の呪文かな

191 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:15:21 ID:J63W2lAD
支援&予約。

192 :MtL:2007/09/05(水) 22:15:37 ID:jh6O/CYq


ウルザが顎鬚を撫でるようにして黙考している。
色眼鏡も相まって、その姿はまるで本業の学者のようである―――ルイズはウルザが著名な学者でもあることを知らない。
「大丈夫よ、ミスタ・ウルザにはあなたのお母様の心を取り戻させることが出来ないか、診てもらっているだけだから」

ウルザへの事情説明を終えた二人は、早速ウルザを連れてキュルケの部屋を訪れた。
すぐさま診察を始めようとするウルザに、無表情な中にも戸惑いの色を浮かべるタバサが止めに入った。
事情が分からず混乱するタバサをルイズが引き剥がし、そうして、これまでの経緯を語って聞かせる。
「だから、もう少し待って。多分そんなに時間は…」
ウルザを振り返ったルイズ、使い魔の手にはなぜかヒルがおり、それを見た婦人が絶叫していた。
見なかったことにしてタバサに向き直る。
「兎に角、危害は加えないわ」
「何度も試した、それでも…」
悲しそうな表情のタバサが呟く。
ルイズはタバサと長い付き合いでもないが、彼女のこういった表情を見るのは初めてだった。
その分だけ、治療の可否に期待がかかる。
「大丈夫、ミスタ・ウルザなら、こちら側のメイジが知らない方法で、きっと治してくれるわ…」
そう言いながらルイズはタバサの肩を抱く。
タバサの体は、ほんのりと温かかった。

一通りの診察を終わらせたウルザが一同のもとに戻ってくる。
貴族の子弟が生活するといっても、学園の寮の一室。
四人の人間が固まって話すとなるとやはり手狭ということで、診察結果は廊下で話されることとなった。

「まず、いくつかの質問をさせてもらいたいミス・タバサ。
 君の母上が呷られた毒杯には水魔法の毒が混入されていたそうだが、それは確かかね?」
神妙そうにこくりと頷くタバサ、横ではペルスランも頷いている。
「では、それが水魔法の毒だと伝えたのは誰かね?」
「……以前、母さまを診察した、水魔法使いのメイジ」
タバサのこの発言を更にペルスランが補足する。
「奥様のお病気を治そうと、国中の高名なメイジをお招き致しました。その方々が口を揃えて水魔法の毒が仕込まれていたと診断なさりました」
その言葉を聴いてウルザが再び右手の人差し指で顎鬚を撫でる仕草をした。

「それでは私が知り得たことを話そう。
 ミス・タバサの母上に盛られたのは水の系統魔法による毒ではなく、そもそも水に関わるかも妖しいものだ。
 どちらかというと、こちらでは先住魔法と呼ばれている、自然界に存在する力を利用した魔法によって作られた毒と見る方が正しいだろう」
ウルザの言葉の中で不穏な単語を聞いたルイズが聞き返した。
「先住魔法って、つまりエルフか何かの毒ってこと?」
「そうかも知れないし、そうではないかも知れない。
 私に分かるのは系統魔法による毒では無いだろうということだ。
 加えるなら、患者の症状の原因は毒によるものではなく、よって解毒による治療は不可能だ」
この言葉を聴いてタバサとペルスランの顔色がさっと蒼褪めた、一方のルイズは真っ赤になり捲し立てる。
「不可能って!?本当に無理なの!ちゃんと調べ、」
「待ちたまえ。話は終わっていない、ミス・ルイズ」
「う………」
そう言われたルイズがすごすごと引き下がる。
「毒で引き起こされている訳ではないが、毒以外で患者のあの状態を作り出している直接の原因が存在する。
 彼女の症状は毒が原因なのではなく、毒によって引き起こされた「呪い」が原因だと私は考えている。
 魔法的施術による身体への付与魔法の効果、我々がエンチャントと読んでいるものが原因だと思われる。
 毒でなく、呪いであるならことは単純だ。解呪すればミス・タバサの母上は正気を取り戻すだろう」
「それは本当でございますかウルザさま!」
「あくまで全て私の見立てだ、実際に解呪を行うかは家族の意思に任せる」
ウルザ、ルイズ、ペルスランの視線がタバサへと集中する。
「お嬢様、ご決断を…」
「タバサ、決めるのはあなたよ。ミスタ・ウルザを信用するかもね」
タバサの深い蒼の瞳がウルザを真正面から捉える。

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:16:19 ID:DUPTMKq1
ちょうどMWSでデッキ組み中だったぜ支援

>>185
天香とか?
次回作の少年院は学生が出るんだろうか

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:16:45 ID:nl+jBB3L
そこでループジャンクション的無限ライフコンボで治療……ごめん。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:17:31 ID:AX5Xt8gK
支援支援
黒と土地とアーティファクト以外全部処分しようかな
でも今更神の怒りとか極楽鳥とか需要あるかな

196 :支援:2007/09/05(水) 22:18:02 ID:Ifknie5N
春風高校えいこーら

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:18:10 ID:mJN1dNpJ
>>187
速攻から本多が召還されたらいろいろ大変そうだ。
そして支援

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:18:19 ID:nl+jBB3L
>>195
パーミッションは青黒が隆盛らしいが、バッパラもラスゴも現役のはずだ支援。

199 :MtL:2007/09/05(水) 22:19:05 ID:jh6O/CYq
白い髪に白い髭、眉間には苦悩が刻まれた深い皺、その瞳は色眼鏡に遮られて見ることが出来ないが、きっと活力と生命力に溢れた瞳に違いない。
ルイズの使い魔であり、異国のメイジであるらしい男。
確かに素性は良く分からない、その上一目で善人と割り切れるほどに単純な人間ではないような気がした。
けれどタバサは、自分の母をこの男に任せてみようと思った。
善人ではないかもしれないが…ルイズの使い魔である、彼を信用しようと思った。
「……わかった、母さまを、お願い」
「了解した。それではミス・ルイズ、手を貸してくれたまえ」


「下がりなさい、誰にも、誰にも渡すものですか!この子は、シャルロットはわたくしの大切な娘です!」
戻ってきた一同に対して、錯乱した婦人は先ほどのように捩れた言葉を投げかける。
そんな彼女に向かい、ウルザが一歩踏み出した。
後ろに控えるルイズ、タバサ、ペルスランはその一挙手一投足に注目する。
いつかのようにウルザがゆっくりと右手を婦人に向けて上げる。

瞳を閉じて、集中し呪文を詠唱する。
ウルザはハルケギニアにおいて希少である白のマナを、土地から引き上げずに、背後にいる少女から汲み上げる。
一方のルイズは、自分の中にある力が無理矢理引き出されて、ウルザの中に流れ込んでいくのを感じる。

まるで自分自身が白い迸りそのものになってしまったような感覚、流れ込んでゆく意識。
そして彼女は見た。終着点の奥、男の背中の最奥を。
始祖の祈祷書を読んでから鋭敏になった魔法的感覚によって幻視した。

それは濃密に圧縮された時間の流れであった。

戦い、戦い、戦いの連続。
大切な者を奪われたことによって始まった復讐。
真なる邪悪との、正気と狂気の瀬戸際の戦い。
何もかもを踏み台にして、決して振り返らずに目標だけを見据える遥かなる旅路。
風化してしまいそうになる感情を留め続け、あらゆる失敗に、困難に、果敢に立ち向かう不屈の精神力。
気の遠くなるような時間を、復讐というものに捧げ尽くした男。

ある時は大陸を吹き飛ばした、ある時は次元を消した、ある時は多数の未来ある若者の命を奪い、島を時間の狭間へ流した。
彼の非道を非難するものもいた。しかし、それでも立ち止まらない。
強すぎる精神力は己が道を阻むものに屈しない。
たとえそれが弟の影であろうとも。

そう、これがウルザの内面。
怒りと苦痛に彩られた、男の真実。


ああ、
それは、
何と、
悲しい生き様だろう。


復讐と苦難と苦痛に彩られた人生。
何もかもを復讐の為に是としなくてはならない人生。
一つの目標の為に全てを捧げ尽くす人生。
それらはまるで、罪人のそれではないか。

復讐という牢獄に囚われた哀れな老人、それが彼だった。
彼が復讐を果たした時、その元にはきっと何一つとして輝かしいものは残されはしない。
そう、残されるのは、それまで犯してきた数々の罪の怨霊だけ。

ルイズは思う。
全てを捧げた男の最後がそれでは、余りに哀れではないかと。



200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:20:38 ID:sidXU9cS
しぇん

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:21:05 ID:nl+jBB3L
だが彼の為に犠牲になった者もまた多く、とな……支援

202 :支援:2007/09/05(水) 22:21:51 ID:Ifknie5N
支援

203 :MtL:2007/09/05(水) 22:22:29 ID:jh6O/CYq

「解呪/Disenchant」

甲高い、薄氷を踏み割ったような音が部屋に響き渡った。
訪れる静寂。
絶え間なく喚いていた婦人が口を噤み。呪文をかけたウルザ、背後に控える三人もまた無言。
それまでの喧騒が嘘であるかのような静止した時間が過ぎさる。
ウルザは手を下ろし、じっとベットに横たわる婦人を見下ろした。

「………シャルロット?」

婦人の第一声。
その声は先ほどの険のあるものではない、どこまでも静かで、優しい。
それを聞いたタバサの心の奥、封じられた感情が暴れ始める。
思いもよらなかった結末。あまりのことに、言葉が出ない。
ふと左右を確認するとペルスランとルイズがこちらを見ている。
正面にいたウルザも右に移動して、道を開けている。
まるでバージンロードのように遮るものが無い道、その先にあるのは母の姿。
時の彼方に消えたと思っていた、穏やかな笑顔の母。
青白く痩せこけた体、長く手入れされていない髪はつやを失っている。
けれど、その表情と瞳は記憶の彼方にあった在りし日の姿と何も変わりはしない。
「母さまっ!」

タバサは泣いた。子供の頃のように泣いた。
長く忘れていた安堵と安らぎを感じて涙を流した。
抱きしめてくれる母の体温、凍てついた心を溶かしてくれる心地よい温度。
頭を撫でてくれる、優しい手。優しく語り掛けてくる声。
全てが夢ではないことを祈り、彼女は泣き続けた。



母と娘、その触れ合いに穏やかな空気が流れる中、ウルザは冷静にタバサを観察していた。
冷徹に、感情の宿らぬ瞳にて観察を続ける。
そうして暫くした後、部屋の奥、クローゼットの傍まで歩み、そこから大きな窓を通して外を眺めた。
厳しい表情で外を眺めるウルザ。
それに気がついたルイズが、目じりの涙を拭いながら尋ねた。
「どうしたの?ミスタ・ウルザ」
問われたまま、答えぬウルザ。
彼のこういった態度を何度も目の当たりにしているルイズは、気にせず彼の次の発言を待った。
声をかけられて答えぬウルザに、ペルスランだけが怪訝そうな表情を浮かべている。
そうして、タバサの泣き声とそれをなだめる婦人の声だけが部屋を支配する数瞬が過ぎ、ウルザが口を開いた。

「諸君、今すぐここを離れる準備をしたまえ。
 …この場所はもうすぐ戦場になる」




窓の奥。

夜の闇。

その闇よりなお暗き深遠が口を開く。

そこから這い出したるものの名は………浮遊大陸アルビオン。



                     その時でした、私がファイレクシアの名を初めて知ったのは。
                               ―――練達の虚無魔道師 ルイズ

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:23:06 ID:AX5Xt8gK
>>198
なるほど
適当に店探して売っ払ってくる
そして支援

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:25:17 ID:sidXU9cS
タバサカワイイよタバサ。
さっそく戦闘かw休む暇もないとは。
GJ!相変わらずフレーバーがいいね

206 :MtL:2007/09/05(水) 22:26:02 ID:jh6O/CYq
投下終了です。

前回で反撃開始といってくれた方すみません、反撃は次回からなんです。
であー。

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:26:18 ID:AX5Xt8gK
って結局解呪で解けるのかwww
2マナで割られると秘薬の立場がwww
ファイレクシアの闘儀場ぽんぽん割られたなあ

GJでした!

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:26:21 ID:nl+jBB3L
乙。そしてタバサおめでとう。流石創始以来多くの呪いや器物を砕いてきた解呪の力は偉大じゃぜ。
後、ルイズに「練達の」が付いたのが死亡フラグに一瞬思えてしまった俺。バリンさんも練達の魔術師だったしな。
そしてヤツが来るか。土地をクリーチャー化するエンチャントでもアルビオンにくっつけてそうなヤツが。
次回も待ってるー。

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:28:23 ID:jh6O/CYq
かつてはこういうゴミカードもあったのですよ…
ttp://mtgwiki.com/Leeches

210 :164:2007/09/05(水) 22:28:24 ID:hR7G/OJp
投下終了確認。も少ししたらプロローグと第一話を連続投下。
両方ともごっさ短いからあまり時間は取りませぬ。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:28:55 ID:5FYOHaNn
乙GJ
アルビオンはラース扱いかw

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:28:53 ID:MRu1RNF7
ラオウとトキを召還した場合
色々たのしそうで困る


213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:29:47 ID:sOBTEMv6
青ざめた月

214 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:29:51 ID:J63W2lAD
空中要塞アルビオン来襲GJ!

……そして手違い発見!
164氏、お先にどうぞ!

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:31:58 ID:XtLG9gjZ
オパールの輝きを張った上でP白でも付けない限りはどんな
呪(エンチャント)でも一発だからなw

しかもエンチャント・クリーチャーなら上記の方法も無理だww

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:32:44 ID:nl+jBB3L
紙レアと言ったら俺も蒼褪めた月を思い出す……アレを引いた瞬間の絶望ははかりしれん。
キンチョール+ライターで「滅びのバーストストリーム!」などと言いつつ砂場で焼いたかな、確か。

そして>>164氏→ディセプティコン氏かな?

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:32:47 ID:wGTXUW6W
>>165 >>191だね

218 :164:2007/09/05(水) 22:33:20 ID:hR7G/OJp
じゃあお先に投下いきますー



ある森に、二つの種族が暮らす小さな集落があった。
一方は紫の鱗を持つ毒蛇。もう一方は、宙に浮き、体内に有毒の気体を孕む歪な球体。
毒を共通点に持つ二つの種族は、それぞれの長のもとに互いに支え合い、助け合いながら暮らしていた。

「「…………」」

時刻は早朝。集落の皆がそろそろ目覚め始めようという時間だ。そんな時間だというのに、集落の中央にある広場に一体の異形の球体種が浮かんでいる。
二面三身の異形。他の球体種よりも大型の身体を持つ彼こそは、球体種の長である。
数時間前にすでに目覚めていた彼は、担当している朝の見回りを終えて休憩しているところであった。

「シャボォー……」

その彼に向かい、集落の隅から一匹の大蛇が姿を現した。
その大蛇こそ、彼の盟友であり、共に集落を支える毒蛇種の長である。ちなみに、この大蛇は夜の見回りの担当である。
大蛇は、朝の挨拶を言うため彼のもとへ向かっていたのだが、その途中で彼の背後に謎の物体が出現するのを目撃した。

「シャボォッ!?」
「「ドガ……?」」

彼も自身の背後の異変に気づき、そしてその物体を目撃した。
一見すると鏡のようにも見えるその物体はしかし、鏡などではなかった。何とその物体は彼の身体を吸い込み始めたのだ。

「シャッ、シャボォォオッ!!」
「「ド……ガ…………ッ……!?」」

それを食い止めようと、大蛇が彼に向かって疾走する。だが、間に合わない。

「シャボォォッ!!」
「「…………ガ…………ッ……!」」

最後に、『皆を頼む』とだけ言い残して、彼はその世界から消失した。

「シャ………シャボォォォォォオオオオオッ!!!」

森の中に、友を失った大蛇の叫びが木霊した。



219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:34:12 ID:wGTXUW6W
毒毒支援

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:34:27 ID:VPTwGIXc
おちこぼれコンビのかつて使っていた組み合わせではないか?

221 :164:2007/09/05(水) 22:35:05 ID:hR7G/OJp

「「………?」」

謎の物体に吸い込まれた彼が次の瞬間に目にした物は、見たことのない広場だった。
彼は四つの目で周囲を見渡し、二つの頭脳で自身の置かれた状況を理解しようとする。
周りは、それぞれ同じ服を着た多数の人間の子供たちに取り囲まれている。一人大人もいる。
と、子供たちのうちの一人が彼に向かって歩いてくる。彼には、その桃色の髪の少女が、ひどく緊張しているように見えた。
その少女は彼の前に立つと、懐から取り出した木の枝のような物を振り、何か呪文のような言葉を唱え始める。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ!」
「「……?」」

そして、唱えきったと同時に、少女はいきなり彼にキスをした。

「「…………ッ!?………ガ…ッっ――!!?ッ!?!?」」

少女の突然の行動に戸惑うこと数瞬、自身の左側面に異物感。全身に焼け付くような激痛が走り、


彼の意識は、そこで途絶えた。



222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:36:31 ID:UMO51gke
このコンビの方が好きだった支援

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:36:33 ID:wGTXUW6W
支援

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:37:12 ID:AX5Xt8gK
あれは相手が悪いだけで標準的なポケモンを遥かにしのいでると思うのは俺の妄想か支援

225 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 22:37:26 ID:tsWxa3rq
トリこれだったかな……
すみません違うようでしたら新しいトリはこれにしてください
支援&予約

226 :164:2007/09/05(水) 22:37:29 ID:hR7G/OJp

サモン・サーヴァントの儀式でこの私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが呼び出したのは、見たこともない生き物だった。
紫色のボールが三つ繋がったような身体。そのうち二つには顔があり、髑髏のような模様が刻まれている。
身体にあいた無数の穴からは、刺激臭のするガスのような気体が漏れ出ていた。
いきなり呼び出されて混乱しているのか、二つの顔で周囲をきょろきょろと見渡している。
あまり美しくも力強くもなさそう、というかぶっちゃけかなり醜悪な姿だが、今まで見たどんな図鑑にも載っていなかったということは、相当希少な生物のはず。当たりには違いない。
とにかく、私は今からこの生き物を使い魔にしなければならない。意を決して近づく。
と、近づく私に気がついたのか、二つの顔が同時にこちらを向く。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ!」

コントラクト・サーヴァントの呪文を唱え、口づけをする。
口を離すと彼の身体にルーンが刻まれ、同時に強い痙攣を起こし始めた。
私が使い魔のルーンが刻まれているだけだから大丈夫だと言おうとすると、突如、彼の身体の穴や口から、大量の黒煙が猛烈な勢いで吹き出した。
至近距離にいた私は、突然のことに驚いて煙を吸い込んでしまった。
煙の中、彼の身体が地に落ちる。同時に、私の視界が暗転した。


Smoky Servant


to be continued...



227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:38:11 ID:wGTXUW6W
>>191>>225
だね、支援

228 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 22:38:19 ID:ak8i+lLx
しえんー、そして予約

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:38:50 ID:nC8OJnA0
封仙娘々追宝録とか……知ってる人いるだろうか。

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:38:52 ID:+sISOegA
GJ!
マタドガース! ……ルイズ死亡確認!

231 :Smoky Servant:2007/09/05(水) 22:39:15 ID:hR7G/OJp
Prologue完了。
次、第一話行くです。



私が目を覚ました場所は、保健室だった。あの使い魔の出したガスを吸ってから、今までずっと昏倒していたらしい。窓の外には、すでに星空が広がっていた。
ミスタ・コルベールによると、彼の体内に存在するガスは強い毒性を持っていて、私はそれを直に吸ってしまったため、毒により昏倒していたらしい。
この毒は一度感染すると、解毒するか体内で滅菌されるまで延々と体力を奪い続けるが、致死性はないとのこと。ふぅん。
あと、ミスタ・コルベールも彼が何という種類の生き物なのかはわからなかった。

ミスタ・コルベールとの話が終わった後、私は彼と一緒に自分の部屋に帰ってきた。
私がそばにいるからか、彼はガスと臭いを押さえていてくれている。助かる。
部屋に入り、私はベッドに腰掛けた。彼は私の正面でふわふわと浮かんでいる。
そうだ、使い魔にするからには名前がなくてはならない。私は、彼に名前を尋ねてみることにした。

「ねぇ、貴方……名前は?」
「「…………マァァタドガァァァス………」」

マタドガス、と彼は確かにそう名乗った。
言葉は通じないけど、使い魔だからか、彼の言わんとしていることがおぼろげに理解できる。
私には彼が『それが名前だ』、と言っているように聞こえた。

その後、私は彼、私の使い魔マタドガスについていろいろなことを確認した。
まず、視界の共有。可能ではあったが、二対の目が見ている物が同時に写るためよく見えないし目に悪い。やめておいた方が良いみたいだ。
次、秘薬などを集めること。聞いてみると、『ものひろいのとくせいは持っていない』とのこと。よくわからないが、どうやら苦手らしい。
最後に、主、つまり私の身を守ること。彼はこのことを聞くと、先ほどにはない、まるで歴戦の戦士のような気迫と凄みを見せた。
『もう誰にも負けたりはしない』。過去に何かあったのかしら……。

訪ねるのは、やめておいた。



232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:39:18 ID:wGTXUW6W
>>192 >>225 >>228

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:40:13 ID:ZMu/o2vw
予約状況
ディセプティコン→とあるの人→夜天(敬称略)

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:40:55 ID:VPTwGIXc
まさか電気ネズミにズタボロにやられた本人だったりするのか支援

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:40:54 ID:WI87mAqW
炎応三手なんてましてや破鱗槍術なんて知らないよ 支援

236 :Smoky Servant:2007/09/05(水) 22:40:58 ID:hR7G/OJp

目を覚ました彼、マタドガスは、コルベールと名乗った男性に状況の説明を受け、ルイズという少女の元へ連れて行かれた。
彼が受けた説明は、彼が、このルイズという少女に儀式によって呼び出され、使い魔にされたというものだった。
使い魔、というものはよくわからなかったが、とにかく自分は彼女に『ゲット』されたらしいと彼は理解した。

そして彼は彼女に連れられて彼女の部屋に行き、自らの名を答えた。
その後もいくつか質問を受け、それに答えた。どうやらこの少女とは簡単に意思の疎通が出来るらしいということも判明した。

そして最後の質問。主を守る能力はあるか。

それを聞いたとき、彼の脳裏をよぎる一つの記憶があった。
自身の同族たちを守るため、かつての主たちのもと、盟友たる大蛇、白猫と共に巨大な悪竜に挑み、破れた記憶。

『まぁ聞けよ。逃げるが勝ちって言うだろ。……あんな奴に、可愛いお前たちを渡すわけにはいかないんだよ』
『それに、そいつらにはアンタたちが必要だわ』
『おみゃーたちは出来るだけ遠くに逃げるのにゃ!』

あのとき、彼は逃げた。大蛇と共に同族を守れと、主たちと白猫によって森へと逃がされたのだ。

『みだれひっかきッ!……さらば、友よ…にゃ』
『振り返るなッ!』
『早く行くのよッ!』

主たちと白猫の声、そして悪竜の放つ『はかいこうせん』の爆音を背に、彼らは逃げた。泣きながら、逃げた。
悔しかった。主を守ることの出来ない自身が、竜に歯が立たなかった自身の弱さが、悔しかった。

『まだまだみだれひっかきニャッ!』
『あたしも…みだれひっかきよッ!!』
『俺もみだれひっかきだッ!!!』

そして逃げ延びた後も、彼らは自分たちを許すことが出来なかった。
幾度も後悔した。もっと力があればと嘆いた。
あのときから時が経つこと幾星霜。同族たちを導きながら暮らす陰で、自らを罰するかのように鍛えぬいた。
もう誰にも負けたりはしない。この小さな少女を、新たな主を、命の限り守り通す。

それは彼の誓いであり、贖罪だった。



to be continued...


237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:41:01 ID:KuYDjQbq
スゲー日だ今日は
流石水曜日

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:41:04 ID:AX5Xt8gK
>>216
かつて初めての箱買いで四枚当たった件
青使いに押し付けたけどね

支援支援

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:41:21 ID:wGTXUW6W
状況確認
>>191 >>225 >>228
支援

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:42:22 ID:WI87mAqW
ろ、ロケットだーーーん! 乙じゅじゅしたー

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:43:07 ID:wGTXUW6W
乙つっしたー。

242 :Smoky Servant:2007/09/05(水) 22:44:16 ID:hR7G/OJp
めっさ短いが投下完了。
ディセプティコンさんどぞー

243 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:44:17 ID:J63W2lAD
R団の漢気に泣いた。
GJ!

んだらば46分から投下します。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:44:28 ID:tke65LHe
乙したー。

いつの間にかあの2匹がいなくて嘆いたのだが、
2匹をいなくなった状況を知っている人がいたら教えて欲しい。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:45:18 ID:wGTXUW6W
マタドガスとアーボックは一体いつから居なくなったんだっけ?
状況
>>191 >>225 >>228


246 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:46:01 ID:J63W2lAD

浮遊大陸アルビオンの北東部に位置する港町、スカボロー。
其処より更に200リーグ北東、大陸から突き出した岬の先端に聳え立つは、名城と謳われしニューカッスル城。
5万の敵に幾重にも取り囲まれ、度重なる戦艦からの砲撃を受け傷付いて尚、その威容は損なわれる事が無い。
その姿は正しく、この地にて最後を迎えんとする王党派の誇りを代弁するものであり、同時に彼等の墓標としてはこれ以上無く相応しいものであった。
そして、その巨大な墓標を包囲する5万の貴族派兵士の中、傭兵達は迫る突入の時へと思いを馳せ、損得勘定に精を出す。

「……どうせあの戦艦が1発ブチかました後だろ? 生き残りなんか居るもんか」
「解らねぇぞ、風の魔法で砲弾を凌いでいるかもしれねぇ」
「俺達を先頭にして突っ込ませるって聞いたが、ありゃガセか?」
「さあな……ま、上手くやりゃ生きて城内に入れるさ。そしたら後はお宝だ。連中が持ち込んだ財宝がどれだけ在るか……」
「馬鹿、財宝なんざロンディニウムの連中が粗方かっぱらっちまったじゃねぇか。こんな場末の城に目ぼしいお宝なんか在るもんか」
「いや。連中、結構な荷物抱えて此処に入ったからな。もしかしたら……おい、何だこの音?」

突如、何処からか轟きだした律動音に、彼等は揃って周囲を見渡す。
見れば他の兵達や指揮官の貴族すらも、この不気味な重低音の発生源を探して忙しなく首を動かしていた。
やがて兵の1人が、南東の方角より接近する奇妙な物体をその視界に捉える。

「見ろ、あれだ!」

その声に、彼等は一斉に彼の指す方角へと向き直った。
物体はその間にも驚くべき速度で距離を詰め、瞬く間に彼等の頭上へと差し掛かる。
そしてその巨体が、更に上空に浮かぶレコン・キスタ旗艦『レキシントン』の影に重なった瞬間―――――



白い尾を引く無数の火球と共に、鋼鉄の異形が地へと放たれた。





「話には聞いてたけど……凄いな」

地上の混乱を銃座から見下ろしつつ、身震いするかの様にギーシュは呟く。
その声はローターの轟音に遮られて誰の耳にも届く事はなかったが、ブラックアウトの機内に居る一同、多少の差異は在れど似た様な心境だった。

「……あれはゴーレムなのかい?」

ワルドが爆炎と土煙に覆われる地上を呆然と眺めつつ、傍らのルイズへと問い掛ける。
ルイズは曖昧な笑みを浮かべると、困った様に答えを返した。

「まあ……そんなところです」

次いで頭上を見上げ、轟然と空に浮かぶ巨大な戦艦を睨む。
釣られてワルドも頭上を見遣ると、その顔に険しい表情を浮かべて呟いた。

「アルビオン空軍旗艦『ロイヤル・ソヴリン』号だ……貴族派に乗っ取られたらしいな」

その名前ならルイズも聞いた事が在る。
ハルケギニア最強と謳われるアルビオン空軍、その艦隊中枢である巨艦『ロイヤル・ソヴリン』号。
その巨体に見合わぬ高速性を持ち、百を超える砲門と無数の竜騎兵を積んだ、空中の動く要塞。
聞き齧っただけの話だが、トリステイン空軍はあの怪物との戦闘を想定した際、実に6隻の戦列艦が必要との結論に達したという。
しかも確実に勝てるという訳ではなく、少なくとも同等に戦うにはそれだけの戦力が必要との事だ。
正しく、空軍大国であるアルビオンを象徴する艦といえる。
しかしそんな化け物が頭上に浮かんでいるにも拘らず、不思議とルイズは恐れる気にはならなかった。
それは根拠の無い自信などではなく、ブラックアウトに対する絶対の信頼から来るもの。
傍らのワルドへと目を遣れば、彼もまた確信に満ちた笑みを浮かべていた。



247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:47:22 ID:UMO51gke
乙っしたードガァス
Rの奴らは結構かっこいいから困る

248 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:48:01 ID:J63W2lAD

「大丈夫だ。この状態で砲撃すれば、味方を巻き込んでしまう。代わりに連中が寄越すのは……」

その時、コックピットのすぐ外側を、紅蓮の火球が掠め飛んだ。
反射的に横を見れば、其処には十を超える竜騎兵の姿。
アルビオンが誇る火竜騎兵だ。

「来たぞ!」
「ブラックアウト!」

ルイズが叫ぶより早く、ブラックアウトは戦闘機動を開始した。
速度を上げつつ、左にスライドして火球を遣り過ごす。
出し得る最高速度で『ロイヤル・ソヴリン』号の影から飛び出し、敵兵の頭上を飛び越えると同時に、砲声と共に降り注ぐ散弾を振り切ってニューカッスル城へと直進。
速度を落とし、挑発するかの様にテールを振る。
果たして、竜騎兵達は激昂したのか、一様にブラックアウトとの距離を詰めてきた。
味方が射線に入る為に『ロイヤル・ソヴリン』号は砲撃を中止し、ブラックアウトは低速を保ったまま悠々と低空を飛び抜ける。
やがて竜騎兵達はブラックアウトをブレスの射程に捉え、一斉に火球を発射しようと愛騎に指示を下す、その直前。
突如としてブラックアウトが進路を変え、急減速と共に彼等の眼前で急激な右旋回を行う。
そして追従が間に合わず、ブラックアウトを追い抜いた彼等の目と鼻の先には、悠然と佇むニューカッスル城の姿。



次の瞬間、彼等は城の至る所から打ち上げられた魔法の弾幕に飛び込み、原形を留めぬ肉片となってニューカッスルの空へと散った。



「どうやら味方だと判断したみたいだ」
「そうね」

機内で壁へと身体を固定しつつ言葉を交わす、ギーシュとキュルケ。
口調こそ普段と変わらぬものの、双方とも顔色は悪い。
急激な戦闘機動で気分を悪くしたらしい。
タバサは何時の間にか、壁際のベルトを使って確りと身体を固定していた。
銃座から覗く狭い空を見詰めていた彼女の目に、粗い岩肌が映り込む。

「……大陸の下に入った」
「あら、ホント」

やがて白い雲が視界に移り込んだ頃、ギーシュが慌てて銃座の窓を閉める。
同時にコックピットに居るルイズとワルドの視界が雲に閉ざされ、忽ちブラックアウトの周囲は白い闇、続いて大陸の陰に入った事による漆黒の闇に覆われた。

「……この使い魔は、周りが見えているのかな?」
「ええ……ほら」

ふと洩れたワルドの呟きに、ルイズはモニターを指差す。
其処には『城塞直下に船影探知』と表示されていた。
更に、詳細な情報が次から次へと表示されては消えてゆく。

「この情報によると、不明船舶はニューカッスル城直下から降下してきたとありますわ。恐らくは王党派の船でしょう。大陸下方に秘密の港でも在るのでは」

凄まじい早さで表示されては消えてゆく情報の量とその詳細さ、そしてそれを正確に読み取るルイズ。
その両者に対しワルドは内心、驚嘆の念を抱かずにはいられなかった。

久し振りに会った婚約者は、昔からは考えられぬ程に成長している。
強力な使い魔を従え、大量の情報を苦も無く処理するその姿に、心無い侮蔑の言葉に傷付いていた少女の面影は見受けられない。
彼女は、本当に成長した。
自分はどうか?
自分がこれから為そうとしている事は、果たして成長の結果と胸を張って言えるものだろうか?


249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:48:15 ID:AX5Xt8gK
オデレータ支援

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:48:48 ID:2BT9Vlnj
マタドガスの忠臣さに泣いた……


そして支援

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:49:01 ID:WI87mAqW
わ、ワルドの脱皮フラグ支援!

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:49:21 ID:e2CaXZQV
たしか、密猟ハンターから同属を守るために旅先で残ったはず

253 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:50:00 ID:J63W2lAD

そんな自嘲の念を抱くワルドを余所に、ルイズは内心で冷や汗を拭っていた。
この情報の読み取りは普段からデルフによって叩き込まれていた技能だったが、デルフのサポート無しでの読み取りはこれが初めてである。
しくじった時の事を考え内心では戦々恐々としていたのだが、何とかそれを面に出す事無く情報の内容を伝えたのだ。
思わず軽く息を吐くルイズ。
その時ブラックアウトが減速し、前方の暗闇に淡い光が浮かび上がった。

「何だ……?」
「あれは……船の舷側?」

やがてはっきりと暗闇に浮かび上がったそれは、紛う事無き船だった。
甲板には複数の人影が動き回り、此方を指差しながら何事か怒鳴っている。
ブラックアウトはその喧騒を無視し、船首近くで静止するとそのまま上昇を開始した。

「成る程、この港から出航して貴族派の物資輸送船を襲っていたのか」

感心した様に呟くワルド。
直後、眼前に大勢の人間が犇く広場が姿を現した。
やはり彼等も、突然の侵入者に慌てふためいている。
ブラックアウトはゆっくりと広場の上に移動すると、ギアを出して極力静かに着地した。
そしてローターの騒音が幾分和らいだ頃、先ほどの船が後を追う様に彼等の昇ってきた縦穴から現れる。
舷側を此方に向け、全ての砲門を開いたそれは、妙な真似をすれば即座に撃つとの意思を如実に表していた。
やがてその舷側に金髪の精悍な青年が現れ、完全にローターの停止したブラックアウトへと叫ぶ。

「杖と剣を捨て投降せよ! ここは我等アルビオン王家と英雄達の墓! 汚す事罷りならぬ!」

砲と、矢と、剣と、杖と。
ありとあらゆる武器、そして魔法に囲まれる中、巨大な機体から人影が歩み出る。
黒い羽根付き帽に、グリフォンの刺繍の入った黒いマント。
髭を生やした端整な容姿の男。
続いて歩み出たのは、桃色の髪も目に鮮やかな少女。
この思わぬ2人の来訪者に、周囲の王党派兵士達は一瞬だが呆気に取られる。
其処に、港へと走り込んできた伝令の兵が声高に叫んだ。

「ほ、報告! 叛徒どもは巨大な蠍のゴーレムによって混乱状態! 敵戦線が崩壊を始めています! 蠍を投下した竜の行方は……う、うわッ!?」

報告の途中でその兵は、行方を眩ませた『竜』が目の前に居る事に気付き、盛大に声を上げる。
そんな中、ルイズは1歩前へと踏み出し、毅然と声を張った。



「トリステイン王女、アンリエッタ姫殿下より大使の任を受けて参りました、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します。不躾ですが、ウェールズ皇太子にお取り次ぎ願います」


254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:50:38 ID:AX5Xt8gK
ワルドが綺麗なワルドになりそうな感じ支援

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:50:48 ID:UMO51gke
ある意味ビックリドッキリメカなデル公支援

256 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:52:00 ID:J63W2lAD





ルイズ達がウェールズと共に彼の居室へと向かった後、キュルケ、タバサ、ギーシュの3人はデルフを携え、ニューカッスル城の宝物庫へと向かっていた。
デルフが今までに見た数々の城の構造から大まかに当たりを付け、その案内に従っての宝物庫探索という妙に信頼性に欠けるものだったが。
しかし意外や意外、彼等は見事に宝物庫へと辿り着いてしまった。
既に敗北を目前に控えた為か、見張りすら立たない其処はそれなりの鍵と固定化が掛けられてはいたが、デルフのトーチによって呆気無く口を開く。
そして侵入した宝物庫は眩く輝く金銀財宝ではなく、朽ち掛けた木製あるいは鉄製の箱が所狭しと並んでいた。
つい最近運び込まれたらしきものから埃を被ったものまで様々な箱が置かれる中、亜人型へと変形したデルフがそれらを纏めてスキャンする。
数秒ほどして、彼は部屋の一角を指差した。

「ギーシュ、壁際の赤い箱の下、鉄製の蓋」
「解った」
「んでキュルケの嬢ちゃん、あのチェストん中を適当にひっくり返してみてくれ」
「何でアタシは嬢ちゃんって付けるのよ……」
「私は?」
「俺とタバサの嬢ちゃんは見張り」
「楽」

そして数分後、彼等の前には2つの物体が鎮座していた。

「……銃ね」
「……銃だな」
「……銃」
「……銃だね」

それはデルフが見せた映像と然程変わらぬ型を持つ銃と、側面に幾つもの穴が開けられた漆黒の銃だった。
ギーシュがそれを持ち上げようと試み、予想以上の重さによろめく。

「お、重ッ」
「馬鹿、落とすなよ」
「む、向こうの兵隊は皆、こんな物を持っているのかい? 随分と精強なんだな」

何とか2つの銃を担ぎ上げた彼等は、こそこそと宝物庫から顔を出した。
人気の無い通路を宛がわれた部屋目指し、忍び足で歩く彼等の姿は成る程、火事場泥棒と呼ぶに相応しい。
やがて何とかキュルケとタバサの部屋へと辿り着いた彼等は、荷物を降ろすと同時に深い溜息を吐いた。

「何とかなったわね……うん、なかなか……クセになりそう」
「僕はもう御免だ……」
「なかなか楽しい」

3人が各々好き勝手に感想を述べる中、デルフは其々の銃を手に取り状態を確かめる。
キュルケ達も興味が湧いたのか、近寄ってきては物珍しげに2つの銃を覗き込んだ。

「……しかし見れば見るほど薄気味悪い銃ね。何と言うか……『骨』みたい」
「そうかな。僕には随分と頑丈な造りに見えるけど」
「構造とか、そういう問題じゃないのよ。その、上手く言えないんだけど」
「……不気味」
「そう、そうなのよ。良く解らないんだけど、不気味としか……」

そう言って、心底気味が悪いといった様子で後ずさるキュルケ。
タバサも同意なのか、キュルケ曰く『骨』を思わせる銃を身動ぎもせずに見詰めていた。
デルフは銃に目を落としたまま、そんな2人へと語り掛ける。


257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:53:44 ID:Y8KPN7n4
P90かっ!?支援

258 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:54:00 ID:J63W2lAD

「強ち外れでもねーぞ。コイツは十分に曰く付きだ」
「へえ」
「そうなの?」

興味深げに訊き返す2人と無言のまま銃を見詰めるタバサに、デルフはその銃の異名を告げた。



「コイツの渾名はな、『ヒトラーの電動鋸』ってぇのさ」





ルイズは宛がわれた部屋の窓から、月明かりに照らされる敵の布陣を眺めていた。
既にスコルポノックによる攻撃は鳴りを潜め、敵の前線は2リーグほど後退した所で踏み止まっている。
地中からの奇襲を警戒しているのか、地面の一部を鉄に錬金する程の念の入れ様だ。
この強力な援軍に王党派は歓喜の声を上げ、貴族達は次々とルイズに賞賛を浴びせたが、彼女の心は重く沈んだままである。

「何で……何で死のうとするのよ……」

ルイズには恋人の哀願さえも振り切り、自ら死に赴こうとするウェールズの、その姿が理解出来なかった。
何故、最愛の女性の許へと向かおうとしないのか、その理由が理解出来なかった。
否、理解はしていたが、それを認める事が出来なかった。

「おかしいわ……こんなの絶対におかしい……」

何故、愛し合う者同士が引き裂かれなければならないのか。
何故、あんな恥知らずどもが我が物顔でのさばっているのか。
何故、これ程までに誇り高き者達が死ななければならないのか。

「絶対におかしいわよ……ねえ、そう思うでしょ」

ルイズは、今は地下の港で羽を休めるブラックアウトを思い浮かべ、小さく呟く。
何故か脳裏に浮かんだのは、婚約者であるワルドではなく、強大な己の使い魔の姿だった。

「時間は在る……」

ルイズはウェールズとの会話を思い出す。
3日後の朝、非戦闘員を乗せた船が退避する際に於いて、彼女達はその護衛の役を託されていた。
現在、王党派が有する船は地下で見掛けた『イーグル』号、只1隻のみ。
とても非戦闘員全てが乗れる大きさではないものの、ともかく乗れるだけの人員を乗せてラ・ロシェールへと向け出航するとの事。
その航海中の安全を確保する為、ルイズ達は今暫くこのニューカッスル城に滞在する事となったのだ。

「説得しなくちゃ……」

そう呟くルイズの耳に、遠雷の様な爆発音が届く。
ふと顔を上げれば、敵陣から少々離れた位置に爆炎が上がっているではないか。
どうやら敵の斥候がスコルポノックに発見され、砲撃を受けたらしい。
その揺らめく炎を眺めていたルイズは、背後で音も無く閉じられる扉に気付く事はなかった。







259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:54:16 ID:92GKzRy7
オデレータ支援

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:55:07 ID:AX5Xt8gK
少女に与えられたのは大きな銃と小さな幸せ支援

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:55:10 ID:WI87mAqW
そのうち出てくれると信じてるアハトアハト支援

262 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:56:00 ID:J63W2lAD

僅かなランプに照らされるだけの暗い通路を、彼は夢遊病者の様な足取りで歩んでいた。
その顔はまるで仮面を被ったかの様に無表情であり、深く思慮に沈む内面を表に晒さぬ様、分厚い壁を外皮に貼り付けている。

全てが予想外だ。
予定では、アルビオンへと到達するのは2日後の昼前だったのだが。
まさかルイズの使い魔が、半日足らずで学院からアルビオンまで飛べるだけの速度と持久力を持っていたとは。

ふと彼は足を止め、窓から覗く遠方の焔を見詰めた。
あの焔の根元ではどの様な惨劇が繰り広げられているのかと思考しつつ、彼は視線をずらして月を見上げた。

……しかし、お蔭で時間は出来た。
総攻撃が始まるのは3日後、その間に頃合を見計らってウェールズを……

其処まで考えた時、彼は舌打ちと共に表情を歪める。

何て事だ。
肝心な事を忘れていた。
自分は『イーグル』号の出航と共に、アルビオンを離れる事になっていたではないか。
これでは残って、彼等を誘き出す事が出来ない。

思わず拳を握り締め、それでも何とか思考を落ち着かせて計略を練る。

……かといって、暗殺の事実を他国に洩らす事だけは避けねばならない。
即ち、『イーグル』号出帆以前に暗殺を実行するのは不可能。
だが。

脳裏に浮かんだ案に、彼は拳に込める力を更に増した。
それは良心の呵責と、覚悟の足らぬ己に対する憤りから来る力。

……だがそもそも、それは『イーグル』号が出帆すればの話だ。
脱出すら出来ず、この城に存在する全ての者達が『戦死』してしまえば……

敵陣の外れから再び、轟音と共に土煙が噴き上がる。
その様を見詰めながら、彼は自らの主君たる少女の姿を思い浮かべた。

……他に頼る者が居なかったのだろうが、だからといって自らの親友を戦地に送り込むとは。
貴女が余計な真似さえしなければ、彼女は―――――ルイズは死なずに済んだものを。
幾ら強力な使い魔を従えているとはいえ、彼女は魔法の使えないメイジだ。
自身の目的からすれば、彼女の価値は只の平民と変わりが無い。
しかしそれでも、思い出の中の彼女は幼く、謂わば妹の様な存在なのだ。
甘い考えとは自覚しているが、出来る事ならば殺したくなどない。
しかしそれも、最早叶わぬ願いだ。



月に照らされたその顔に、悲壮な決意が浮かび上がる。
そして一瞬にして無表情の仮面を被った彼―――――ワルドはマントを翻し、通路の先の暗闇へと消え去った。







263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:56:08 ID:nC8OJnA0
アハトアハトというとホルニッセですな。バイバイ娘。

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:57:19 ID:C5Z/1tVC
ワルドが葛藤してるのは初めて読むな支援

265 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 22:58:00 ID:J63W2lAD

「出航は明後日の朝だ。それより早く出る船なんざ……いや、待てよ」

そう言うと無骨ななりをした船員は、別の枝に停泊している船を指す。

「あすこの『アケロン』号なら明日の昼過ぎには出るぜ。明後日の早朝にはスカボローに着く」

それを聞いたフーケは男に銀貨を3枚握らせると、話を付けるべく『アケロン』号へと向かった。
他よりも幾分若い『アケロン』号船長が言うには、アルビオンが最接近する頃合を見計らって到着する様に出航するという。
明日の昼にもう一度顔を出す事を伝え、2枚ほど金貨を置いて宿へと戻るフーケ。
その顔には明らかな焦燥が浮かんでいた。

こんな事なら、もっと頻繁に顔を出しておくんだった。
『銀のゴーレム』と『異常な強さの子供』も気掛りだが、何よりも現状で貴族派の調査対象になっているというのが不味い。
仮面野朗の話ではウエストウッドの事には触れなかったが、連中の手が及べば同じ事だ。
その前に彼女達を、あの地から遠ざけなければならない。
だが、何処へ?

彼女は足を止め、宙に浮かぶ月を眺める。
アルビオンはすぐ其処だというのに、待つ事しか出来ない自身がもどかしく、唇を噛み締めた。

……もし、あの子に何かあってみろ。
あの仮面野朗、生かしてはおかない。
あらゆる手段を用いて、レコン・キスタとやらの重鎮どもを殺し尽くしてやる。

視線を月から離し、フーケは足早に宿を目指す。

今は休まねばならない。
明日はアルビオンへと向かうのだ。
そして一刻も早く、ウエストウッドへと向かわねば。



そう考える彼女の顔は、盗賊『土くれのフーケ』のものではなく、元アルビオン貴族『マチルダ・オブ・サウスゴータ』のものだった。





広大な地下空洞に、人が倒れる鈍い音が響く。
ある者は全身を切り刻まれ、ある者は心の臓を一突きにされ、またある者は意識を失ったまま縦穴へと消え。
最初の1人が絶命してから然程間を置かず、秘密港の番をしていた数名の兵と『イーグル』号船内に残っていた十名程の乗組員達は、その全てが物言わぬ骸と成り果てていた。
やがて『イーグル』号の甲板に、写し取ったかの様に似通った風貌の人影が4つ、円陣を組む様に集まる。
白い仮面に隠され表情は伺えないが、その足運び、周囲への警戒を絶やさぬ様子は、彼等が鍛え抜かれた軍人である事を伺わせた。
一同は見事なまでに揃った足並みで、船内へと消えてゆく。
そして数分後。



轟音と共に船体が震え、『イーグル』号は重力に引かれるまま、音も無く眼下の闇へと墜ちていった。



更に数秒後、上へと繋がる扉が暴力的な音と共に歪み、次いで港が静寂に包まれる。
何処からか吹き込んだ風が明かりを吹き消し、地下空洞は完全な闇へと沈んだ。






266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:58:14 ID:KwplWi+j
若干きれいなワルド支援

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:58:40 ID:Y8KPN7n4
はずれたっ!でもコレはコレで吹いた支援

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:59:20 ID:AX5Xt8gK
信念と覚悟を抱いて立ちはだかる強大な壁とかにならない事を祈りながら支援

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 22:59:42 ID:WI87mAqW
ワルドは錯乱している!ブラックアウト居るからイーグル号落とす意味、実はないよ! 支援

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:00:00 ID:VPTwGIXc
WW2の遺産か

271 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 23:00:00 ID:J63W2lAD

「娘っ子、そりゃお前さんの我侭ってもんだ。あの王族の兄ちゃんにも命を掛けるだけの理由が在るのさ」
「何よ、それ……そんなの解んないわよ……」

ルイズは夜間の内にキュルケが持ち帰ったデルフに、ウェールズを説得する為の助言を求めていた。
しかしルイズにとっては予想外な事に、デルフはウェールズを説得する事に消極的。
問い詰めた結果、デルフが吐いたのが先程の台詞である。
どうやら彼は、ウェールズの考えに肯定的であるらしい。

「亡命したって、今度はあの王女サマに火の粉が降り掛かる。それなら此処で、火種諸共消えちまった方が利口だ。王女サマは無事ゲルマニアの王サマと結婚、同盟締結。めでたしめでたし」
「何処がめでたいのよ! 好きでもない奴と結婚するのよ!」
「それが王族の義務って奴だろーに」

その言葉にルイズが反論しようとしたその時、デルフが鋭くそれを制した。

「待て、お客さんだ」

そう言ってデルフは口を噤み、只の剣として振舞い始める。
同時に扉がノックされ、ルイズが誰かと問えばワルドとの答えが返ってきた。
入室を促し扉が開いた瞬間、その向こうから喧騒が届いた気がするが、それも扉が閉じた瞬間に消え失せる。

「やあ、ルイズ……どうしたんだい、何か不安でも?」
「ワルド……」

優しく微笑むワルドに、ルイズは視界に滲むものを自覚しながら、叫ぶ様に言い放った。

「ワルド、貴方も……貴方も、ウェールズ皇太子の言ってる事が理解出来るの? 何で、あの人達は自分から死のうとするの?」
「……そうだね」

ワルドは一瞬たじろいだが、直ぐに平静を取り戻すと真顔になって答えを返す。

「……皇太子はアンリエッタ姫殿下を心から愛しているんだろう。だからこそ、姫殿下に危害が及ぶ様な真似は出来ない。此処で王族としての誇りを示しつつ、名誉在る死を遂げる事を望んだんだ」
「……貴方も同じ事を言うのね」

ルイズは哀しげに首を振り、ワルドから視線を逸らして窓の外を眺める。
その瞬間、ワルドの表情から一切の感情が消え失せた。

「皇太子も、他の人達も、貴方も……皆、解っていない。残される人の気持ちなんか、欠片も考えてないんだわ」

ゆっくりと、音を立てずにレイピアを模した杖を引き抜き、小さくスペルを唱える。

「王族としての誇り? 名誉在る死? それは恋人より大切なものなの?」

風の渦を纏った杖を、静かに肩の高さまで持ち上げ、其処から僅かに腕を引く。

「……そんなのおかしい。最愛の人より大切なものなんて、在る訳が無いわ」

足に込めた力を解放し、ルイズとの距離を一瞬で詰め―――――



「ねえ、ワルド―――――」





その心の臓目掛け、杖を突き出した。



272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:00:59 ID:VPTwGIXc
死んだ、な。

ワルドが。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:01:04 ID:WI87mAqW
ワルドーーーーー! 支援

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:01:49 ID:5FYOHaNn
やや綺麗なワルド支援

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:02:19 ID:uY6lMNU9
お美事にござる…

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:02:27 ID:+sISOegA
オッデレータ!

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:02:44 ID:Y8KPN7n4
胴車に両断されるワルドを幻視した支援

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:02:59 ID:AX5Xt8gK
手が止まれば生存フラグ
手が進めば死亡フラグ
支援

279 :「究極超人るいず」の人:2007/09/05(水) 23:03:11 ID:/SLeM+nW
ディセプティコンの人、乙! 
オラわくわくしてきたぞ 支援

280 :ディセプティコン・ゼロ:2007/09/05(水) 23:04:02 ID:J63W2lAD
投下終了。
ルーンが記録に無いので、ワルドはルイズが虚無の使い手とは知りません。

ウワサの12巻購入。
こいつはくせ(ry
百合(ry
環(ry
こ(ry

あの惚れ薬はどう見てもバイオハザードです、本当に(ry

次回、アルビオンの惨劇(予定)。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:04:52 ID:C5Z/1tVC
ワルドは知らんけど同じ部屋に自分で動けるデルフがいるんだよね。
死亡フラグなのかー!?

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:04:59 ID:kWL+PfkI
ここで切るかよ!

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:05:33 ID:XPOfABTY
止めちゃらめぇぇぇぇ

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:06:00 ID:wGTXUW6W
>>225 >>228 でいいのかな

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:06:23 ID:nC8OJnA0
>235
そうか。おまえがいるだけでいい。俺は静嵐刀召喚を書くよ……

286 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:06:53 ID:tsWxa3rq
……このあと投下とかですかorz
一応5分後予定します

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:07:24 ID:KwplWi+j
うひぃ、ディセプティコン乙!
行動はともかく中身が白に近い灰色なワルドは新鮮だ。
>次回、アルビオンの惨劇(予定)。
大虐殺のヨカーン

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:07:31 ID:mf59/In/
スーパーお預けターイム!!
あと、サイトの甘そうな性活パートも読んでみたいすね

289 :通常の名無しさんの3倍:2007/09/05(水) 23:07:42 ID:GjvcHBMR
GJ!!
実写版のトランスフォーマーは正に超兵器、ブラックアウトが暴れだした日
には・・・。というか映画でも戦車ぶん投げてましたし・・・。しかも、
自己再生までするから手に負えません。次回の大惨劇に期待しています。


290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:08:14 ID:VPTwGIXc
「ブラックアウト」その名に相応しい戦果を期待する。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:08:20 ID:nl+jBB3L
乙。格好良いワルドだな……次回はデルフvsワルドか。
そして前回の“2日後”の指定とサイト&ジャズの動向も気になる。
非戦闘員は脱出できないしなー。

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:08:33 ID:WI87mAqW
ディセプティコンの人GJっしたー
12巻第3話はゾンビモノ ガチで。

>>285
大帝きたー!? 応!ご武運を!

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:09:20 ID:AX5Xt8gK
GJ!
デルフは自力で変型出来てメイジを暗殺(未遂)出来るからワルドヤバいな
そして次の方支援

294 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:11:21 ID:tsWxa3rq
「なぁあんた」
 ここはトリステインの首都に一番近い森の中。そこのとある場所に、ワルドとフーケは静かに待機していた。
 ウェールズがアンリエッタを確保した後のルートは、すぐ目の前の街道である。時刻も深夜、恐らく今頃接触しているはずであろう。
 しかし、ここにワルドとフーケがいる事は誰も知らない。そう、二人は勝手にここまできたのだ。
 別に、クロムウェルに伝えようと思えば伝えられたはずだが、もしかしたら止められるかもしれない。その不安が、今という状況に至る。
「なんだ?」
 闇とほぼ同化した二人は、注意深く見ない限り気付きはしない。また、この時間帯に人が通るのも珍しい為、フーケは気にせずワルドへと話しかけた。
「なんでまたこんなこそ泥みたいなことをするんだい?」
 フーケはワルドの行為が理解できなかった。ウェールズの援護をするならば、それを伝えればいいではないか。スクエアとトライアングルクラスのメイジがそれぞれ一人、作戦に組み込む材料としては充分過ぎる戦力である。
 なのに二人は独自の判断で待ち構えている。
 まるで自分達が手柄を独り占めしたいかのように。
 ワルドはそんなフーケの思考を読み取り、小さく笑った。
「心配するな。別に手柄はあいつにやる気だ。俺はあいつが来た時のためにここにいる」
「来るのかね……あの幻想殺しの少年は」
 道中でも話題に上がった少年。いかなる魔法でも、彼の右手の前には打ち消されてしまう。
 そして、二人の幻想を見事打ち砕いた少年である。
「おそらくくるだろう。あいつはそういう奴だ」
「しっかしあたしたちはあいつに幻想を殺されちゃったんだよ?」
 二人は少年に敗北をきっしている。フーケは巨大ゴーレム、ワルドは風のユビキタス。己の代名詞とも呼べる魔法を用いても勝てなかったのだ。
 だからといって、ウェールズ達があの少年に勝てるかと言ったらそれは違う。
 確かにウェールズ達は不死身の能力を持ってはいるが、それも『異能』の力である限り無力と化す。
 つまりは、十中八九負けるのであろう。そんな少年に、はたして自分達が再び挑んでも勝てるのだろうか?
 もちろんフーケとて、挑む前から負けるとは思っていない。だが、ワルドがどのように反応するか若干気になったからだ。
「問題ない。あいつが俺の幻想を殺したとしても再び作ればいいだけのことよ」

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:13:16 ID:MjPGQLrT
支援

296 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:13:36 ID:tsWxa3rq
 すらりと言った。何も考えず、当然の答えであるかのようにワルドは続ける。
「たとえ九十九回俺の幻想を殺したとしても百回目の幻想を作ればいい。たとえ九百九十九回俺の幻想を殺したとしても千回目の幻想を作ればいい、それだけだ」
 いつか……あいつを倒すまで、な。と苦笑いを浮かべながら付け加えた。
 簡単な話であった。
 勝つまで戦い続ける。単純ではあるがもっともな意見である。
 たとえ向こうが魔法に対する無敵な防御を持っていたとしても、
 たとえ向こうがどれだけ傷つけても立ち上がる不屈な精神を持っていたとしても、

 一人のメイジにそんな些細な事は関係なかった。
 いつか勝つ事を信じて何回でも立ち向かう、その覚悟を持つだけで十分であった。

「その間にあんたが死ぬかもしれないだろ?」
「その時はせめて相打ちにしてやるよ」
 彼なりの冗談であったのかもしれない。しかし、フーケはそれが彼の望みであるかのように聞こえた。
 瞬間、思わずフーケは背後からワルドを抱きしめた。
 嫌だった。ワルドがそんな事を言うなんて。
 嫌だった。このまま何もしないで時を過ごす自分が。
 フーケは決心する。
 レコンキスタの一員ではなく、土くれのフーケでもなく、トライアングルメイジでもなく、
 一人の女性として、
 彼を支えてあげよう、と。

「あんたは、あたしが守ってやるよ。たとえ何があろうとも……絶対に死なせやしないよ」
「なら、死ぬ時は一緒だな」
 二人は交わす。二度目のキスを……。



「ふう、できたよ! しっかし疲れたわぁ……」
 モンモランシーは額の汗を拭き、椅子の背もたれに体を預けた。もう動く事さえも嫌なようである。
 トリステイン魔法学院の女子寮の一室で今、解除薬が完成された。テーブルの上にはそれが入ってるるつぼが置いてある。
「お疲れ様っと。んじゃあこいつを飲ませればいいんだな?」
「ええ、そうよ」
「あー、それでなんだが。あんたに頼んでいいか?」
「えー……。もうわたし疲れたわ……」
 モンモランシーはめんどくさそうに否定する。もう自分の役目は終えた、そう言いたいようだ。
 そんなモンモランシーに当麻は魂の頼みを行う。
「そう言わないで下さいよ! つか俺じゃああの部屋に入った瞬間にボコボコの中のボコボコにされちまうんだ!」
 頼むッ! と両手を前に合わせて、これでもかと言うぐらい頭を下げる。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:14:10 ID:nl+jBB3L
支援?

298 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:14:43 ID:tsWxa3rq
 ここまで言われると、断る事は逆にできない。モンモランシーは深いため息を吐き、重たそうな体を仕方なく立ち上げた。


「ねぇ、ミス・ヴァリエール? あなたってわたしにはない可愛さがありますわ。ホントに可愛くて可愛くて食べちゃいそう……」
「あんたの方が全然可愛いわよ……。それに、あんたになら別に食べられちゃっても構わないわ……」
「それでは遠慮なく……カプッ」
「キャアッ! 食べられちゃったわ! シエスタに食べられちゃったわ!」
「あぁラ・ヴァリエール、わたくしは幸せですわ。幸せですわ!」

「ねぇ、あそこに入っちゃうの?」
 モンモランシーはこっそり開いた扉の隙間から二人の様子を眺め、冷や汗を垂らしながら恐る恐る当麻に聞いてみる。当麻もまた、これにはどう答えればいいかわからない。
 一日中シエスタはルイズにずっと襲われ続けて、ついには虜になったようだ。
 ここまでくると、ある意味恐怖が感じる。異次元の空間とリンクしているような錯覚を覚えた。
 しかし、何とかしなければならないのもまた事実。むしろ、より義務感が重くのしかかってきたようだ。
「いやでも入らなきゃダメ……だろ……。つかお前が原因なんだから最後まで責任とりなさい!」
「そ、そりゃわたしだってそう思ったけど……あそこに入るのはちょっと……いやだわ……」
 モンモランシーが嫌がる理由もわかる。誰だってあそこに突入する勇者(バカ)はいない。
 何か方法はないだろうか? と考える当麻にいいアイディアが思いついた。


「し、失礼するわ」
 二人だけの空間に、第三者の声が侵入してくる。ルイズとシエスタは何事かと思い、扉の方に視線を向けた。
 そこには、ワインと二つのグラスを乗せてあるお椀を持ったモンモランシーの姿であった。
「なによ?」
 ルイズが不機嫌そうに尋ねる。もとよりこの二人の仲はあまりよろしくない。大方邪魔しにきたのだろうと判断したのだ。
「え、えぇと。お二人の恋を祝ってワインを持ってきたんだけど。よかったら一杯いかが?」
 わー、ホントですかー? と目を輝かせるシエスタに比べ、ルイズは疑わしい眼差しを向ける。
 怪しい。あのモンモランシーが素直に自分達を祝福するなんて、みんなが虚無の系統を扱えるようになるぐらい怪しい。
「ふん! モンモランシーの持ってきたワインなんか飲みたくないわ!」


299 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:15:52 ID:tsWxa3rq
「でもラ・ヴァリエール嬢。せっかく持ってきて頂いたのだから貰いましょうよ」
 二人の事情を知らないシエスタは、やはりと言うべきかモンモランシー側につく。自分達を祝ってくれる人を追い返すのは、普通失礼であるからだ。
 ルイズはうっ……、と言葉につまる。愛しているシエスタにそう言われてしまったら、反論の言葉も出なくなる。
「わ、わかったわよ! 早く渡しなさい!」
 モンモランシーはニッコリと笑みを浮かべると、慣れた手つきでグラスにワインを注ぎ、ルイズとシエスタに渡す。

「二人の愛に」
「乾杯」

 本当の恋人だと思ってしまう台詞を吐いて、二人は一気に飲み干した。
「さて、どうなるかしらね……」と呟くモンモランシーの目の前で、ひっくとルイズは一つしゃっくりをした。
「……ほえ?」
 幽霊がルイズから去ったように、いつもの普通な表情へと変わる。そして、なにかを思い出すようにギギギと首だけ回して、シエスタを見る。
 首を傾げるシエスタに、ルイズは顔を真っ赤に爆発した。
 ルイズはもう一度ギギギと首だけ動かしてモンモランシーの方を見る。
 否、その先で小さな隙間からこちらを覗いている人物――もとい上条当麻であった。
 その口の端が、にへら、と無気味に笑って、
「……トウマぁ?」
 ビクッと当麻の体が震える。おかしい、どんなに注意深く監視したとしても目しか見られないはず。なんで自分だとわかる事ができるのだろうか?
 と、ルイズが何やら口を動かしている。しかし、声は聞こえてこない。おそらく口パクか小声なのだろう。
 当麻は何回も繰り返すルイズの口パクを必死に読み取ろうとする。
(ぶち……こ……ろ……すか……らね……)

 ぶち殺すからね

 瞬間、当麻は全力で逃げた。
「だぁぁぁああああ! わかっていたけどさ、どうせ俺に全部つけが回るとは思ったけどさ!」
 背後からありえない速度でルイズが迫ってくる。
「えぇい! くそっ! くそっ! 今回は不幸すぎますーッ!!」
 数秒後、当麻の絶叫がこの女子寮に響き渡った。


 もはやお馴染みとなったヴェストリの広場のベンチに、殺人未遂のルイズとその被害者である当麻がいた。
 パッと見たら、重傷人だと勘違いされるかもしれないほどぐったりと、当麻は横たわっていた。
 その隣には、暴れ回って疲れたのか落ち着いたのかはわからないが、ルイズがちょこんと座り、未だに頬を染めて口を尖らせていた。

300 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:17:06 ID:tsWxa3rq
 二つの月の光が彼らを照らす。長い長い沈黙を破ったのはルイズであった。
「あ、あれは薬のせいなんだからねッ! そりゃメイドの事は嫌いじゃないけど……ああいう好きじゃないんだからッ!」
 わーってるって、と少年は静かに答える。
「だ、だいたいなに早く治そうとしないのよ! おかげでメイドとあ、あ、――」
「解除薬の材料が足りなかったからちょっくら出かけてきたんだ」
 思い出させる前に、少年は少女の質問に答えた。
 へ……? と少女は首を傾げる。
 しかし、少年は特に気にする事なく続けた。
「ラグドリアンだったかな? そこにいる水の精霊の涙が必要だったからちょっくら行って貰いにいったんだ」
「み、水の精霊に会ってきたの!? そんで水の精霊の涙まで手に入れたの!?」
「まぁモンモランシーのおかげだけどな。つかタバサとキュルケのおかげでもあるけどな」
 そんな事があったとも知らず、ボコボコにしてしまった行為に少女は顔を俯かせる。
 と、気付く。少年がボロボロの姿に成れ果てているのを。
 今までも、何回か同じような事はあったが、これだけ傷つけたのは初めてだ。
 罪悪感が少女の背中にのしかかる。
「だ、大丈夫……?」
「ん? まあ少しはこういうのになれてるからな、耐性でもついてんじゃねーの?」
「そ、そう……ならいいわ」
 まただ。なんで一言ごめんなさいと言えないのだろう?
 不思議だった。なぜかはわからないが、今の自分の気持ちを外に出したくないのだ。
 『それ』を少年に、知られるだけで考えるだけで顔が赤くなっていく。
 うー、なにやってるのわたし! とポカポカポカーと自分の頭を叩く。なんでこういう時に素直になれないのだろう……。
 はぁ、とやり切れない感を抱いたまま、ルイズは話を変える事にした。
「それにしてもラグドリアン湖かぁ〜。行ってみたかったなぁ」
「ん、行ったことあるのか?」
「えぇ、あそこでウェールズ皇太子と姫さまが出会った場所なのよ。夜中に姫さまがよく散歩に行くからいつも身代わりをしてね。よくよく考えると二人はそのとき逢引をしてたのかもしれないわね」
 ふーん、と適当に相槌をとり、少し寂しげな表情を浮かべているルイズを見つめた。
 当麻にとって、恋愛という言葉は自分から遠く離れた存在だと思っている(実際は不明)。なのでこういった時の女性の気持ちは理解できない。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:18:35 ID:Y8KPN7n4
頭かじられるよりきつくないか当麻支援

302 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:19:21 ID:tsWxa3rq
 話しかけにくいなー、と適当な言葉を探す為頭を掻く。
 すると、

「そうよ! 思い出したわ! そのウェールズ皇太子よ!」

 背後からいきなりキュルケの大声が聞こえ、二人はビクッと体が震えた。
 振り返ると、そこには今まで思い出せなかったもやもや感から解放されたのか、妙に喜んでいるキュルケと無表情のタバサが揃ってルイズと当麻を見ていた。
「な、なんなんですかッ!?」
「なによ! あんたたち立ち聞きしてたの?」
 二人が気がつかなかったのも仕方ない。キュルケとタバサは、以前ルイズが当麻とシエスタを見張る為に、ヴェルダンテに掘らせた穴へと隠れていたからだ。
「だって見たくなるじゃない。あんなに殴りつけた後の展開なんてウキウキするじゃないの」
「いや、それはいろいろ間違ってる気が……」
 当麻は呆れているが、ルイズは何を感じたのか、途端に顔を赤く染めて顔を伏せる。キュルケはそんな二人にお構いなしに、ずかずかと近づいてくる。
「そうそう。どっかで見た顔だわーって思っていたけど、ウェールズ皇太子さまだったとはねー」
 キュルケの頭に入っている記憶が一致した。ゲルマニアの皇帝就任式に出会った、高貴で魅力的な笑みを持つ青年、ウェールズ皇太子である。
 満足したキュルケに、当麻は一つの疑問が頭に浮かんだ。
「つかどういう意味だ? ウェールズさんは死んだはずじゃ……?」
 そう、ウェールズ皇太子は当麻達の目の前で確かに死んだ。あれで生きていたのなら、役者顔負けの技量を持つ事になる。
「えぇ、敗戦で死んだって公布があったけど実際は生きていたのね」
「いや……それはありえないはずだ。確かにウェールズは死んだ。それだけは間違いない……。人違いとか見間違いだったんじゃねえのか?」
「それはないわ。あたしがあんな色男を見間違えるはずがないわ」
 どういう事だ、と思った。キュルケが嘘をついてるようにも見えないし、見間違いというわけでもない。だとしたらキュルケが見たウェールズ皇太子は一体誰なんだ? と考える。
 その時だった。

 当麻はある事に気付く。

「……待て」
 当麻は意識せずに言葉が零れた。以前交わした水の精霊との会話が思い出される。
 ――――『アンドバリの指輪』。我が共に、時を過ごした指輪。
 ――――『水』系統の伝説のマジックアイテム。たしか、偽りの生命を死者に与えるという。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:21:43 ID:nl+jBB3L
支援?

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:22:31 ID:k9aaBLJx
支援

305 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:22:35 ID:tsWxa3rq
 ありえなくもない。可能性としてはかなり高い方だ。
 ――――確か個体の一人が、こう呼ばれていた。『クロムウェル』と。
 ――――聞き間違いじゃなければアルビオンの新皇帝の名前ね。
「まさか……」
 当麻は与えられた情報を繋ぎあわせる。ここまできたら小学生であっても理解できる問題だ。
 ドクンッ! と心臓が跳ね上がり、ゾッと背筋を凍った。
「トウマ……?」
「なぁキュルケ……、お前がウェールズとあったのはいつだ?」
「えっと、あたしたちとすれ違いだったから……。首都トリスタニアかしら?」
 首都トリスタニア。そこにウェールズ皇太子が向かう理由と言ったら、一つしかない。

 そう、アンリエッタだ。

「く……そ……。冗談じゃねえぞ!」
 当麻は絶叫し、駆け出した。事情を知らない三人は慌てる。ルイズが代表者として当麻に問う。
「どうしたのよトウマッ!」
「話は後だ! 今はアンリエッタが危ない!」
「なんでよ!?」
 そうしてる間にも距離はどんどん離されていく。ルイズ達は悩む前に、とりあえず事情を聞く為当麻についていった。

306 :とあるの人 ◆3WQsphoeLI :2007/09/05(水) 23:24:35 ID:tsWxa3rq
お久しぶりです。
今まで長く時間を空けてしまってすみませんでしたorz
これからもよろしくですー

307 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:24:38 ID:UoL0RsbZ
予約&今日も死事よりも優先してきたぜ支援

308 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:25:17 ID:ak8i+lLx
それでは30分から投下しますねー。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:25:34 ID:AX5Xt8gK
偽りの生命を与える魔法はそれなりにみかけるが正真正銘の死者蘇生ってあるのかな支援

310 :支援:2007/09/05(水) 23:26:44 ID:Ifknie5N
>>309
つ【ドラゴンボールw】

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:27:06 ID:kWL+PfkI
>>309
カント寺院

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:27:12 ID:sOBTEMv6
>>309
ザオリク
教会の神父
ゾンビ化

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:27:59 ID:sidXU9cS
>>309
魔法カード死者蘇生

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:28:07 ID:nl+jBB3L
>>309
ギリシャ神話の名医アスクレピオス(蛇使い座の元ネタだったかな?)はそうだったんじゃないかね。
冥府に死者が来なくなってしまったんで殺されたというぐらいだし。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:29:17 ID:QS13lt74
そんなモノある訳ないじゃないですか
フアンタジーやメルヒェンじゃないんですから

316 :支援:2007/09/05(水) 23:29:17 ID:Ifknie5N
本当に死者を蘇生させるのって、いわゆるファンタジーRPGの呪文を除いたら、
聖書や神話の世界くらいかなあ。
あとは世界そのものを作り直して死んだ事実そのものを覆すとか。

あ、セーラームーンがあったか。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:29:56 ID:DUPTMKq1
>>309
ドクターメフィストも完全な死者を蘇らせることは出来ないんだったな
最近のはどうか知らんが

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:01 ID:30v4dImi
>>309
王大人の「死亡確認」

319 :夜天の使い魔 1/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:30:06 ID:ak8i+lLx
 荒くれ者どもが、必死に岩肌を駆けていた。皆必死の形相で、ひたすらに足を動かし続け少しでもあの場所から遠ざかろうと全力で走っていた。
 集った時には十数人も居たその人数は、今や僅か三人にまで減っていた。
「ちくしょう、とんでもねえ餓鬼だぞ、あれは」
 男の一人が息を切らせながら毒づく。
「たかが小娘一人、楽な仕事かと思ったのによ」
 正味な話、舐めていたと言わざるを得ない。貴族というものは普段強者の側に立っているだけに、その余裕を崩されると以外と脆い。
大抵の場合、あのように奇襲をかけた時点で九割がた仕事は終わっていると言っても過言では無かったのだ。
一旦奪われたペースを奪い返す事も出来ず、無様にうろたえながら死んでゆく、それが通例だった。
 しかしあの少女は違った。
見事に−いや、奇天烈に、か−窮地を切り抜け、自分達を壊滅せしめた。苛立ちの中に一分の賞賛の念が浮かぶのを、止める事は出来なかった。
 
 ともかく、こうなっては壊滅状態と言っていい。最早仕事の遂行は不可能だ。
予め渡されていた前金は大した額ではなかったが、ここまで減った人数で割るならそれなりの金額と言えるだろう。
この金を生き残りの連中で配分し、さっさとずらかろう、それが男たちの総意だった。
 思えば余りに話が旨過ぎた。たかだか貴族の小娘一人を殺すだけでたんまりと大金が手に入るなんて話、何か裏があると勘繰るべきだったのだ。
このような仕事をしているなら、慎重さなんてものは幾ら有っても足りないなんて事は無い。金に目が眩んだ時点で、こうなる運命だったのだと諦観する。
 
 あの悪夢のような渓谷からもう何リーグ離れただろうか、必死に走り通してやっと三人は一息付く事が出来た。
全員が全員、一人残らず疲れきった表情をしており、お互い一気に老け込んだな、と思いあった。
「ここまでくりゃもう安心だろう」
「ああ、そうだな」
 男たちはその場にへたり込む。精神的にも肉体的にも、疲労は極限に達していた。
「当分、貴族絡みの仕事はしたくねえな」
 その言葉に他の二人も肯く。
平民が貴族を相手取るのは唯でさえ命がけだと言うのに、こんなとんでもない体験をした後であるなら当分は貴族の顔すら見たくないというのも無理からぬ事であった。
「さて、これからどうする」
「もうアルビオンに稼ぎ話はねえだろ。他の土地へ行こうぜ」
「ならガリアが良い、あそこじゃあ今平民貴族くずれ問わず人を集めてるって話だ」

 アルビオンの革命騒ぎに隠れるように、傭兵達の間で流布されている話がある。それはガリアが傭兵達を掻き集めているという話だ。
勿論、表立ってはまったくの平穏を装ってはいるガリアなのだが、裏の界隈では有名な話である。
「世界統一」などという馬鹿な話を持ち上げているアルビオン貴族派に対する防衛策なのか、それとも自らが何れかの国へと攻め入る為の準備なのか。
そんな事はどうでも良いのだが、働き口があるのは確からしい。大勢の決したアルビオン内戦に見切りをつけ、傭兵達の大半はガリアへと流入していると噂話には上がっていた。
 それが本当なら、ガリア行きも悪くない。しばらくは稼がせて貰おう。
「お……」
 おお、それじゃあガリアに行こうじゃねえか。そう言おうとしたが、男は声を発する事が出来なかった。
喉からこみ上げるのは熱、そして己の血液。ごぶりと赤黒い液体が、口腔より滴り、大地を汚した。
 何事か、と思う刹那、熱感を覚えたのは胸であった。とっさにか、それとも支える事が出来なくなったのか、頭をかくんと垂れて己の胸を覗き見る。
 
 −なんでぇ、俺の胸に穴が開いてやがんのよ?
 僅かばかりに動く目を脇へと滑らせたなら、長年つるんできた悪友の首がずるり、とすべり落ち地へと落ちてゆくところだった。
悲しみよりも、まず何故?と疑問ばかり頭に湧いてきた。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:11 ID:VPTwGIXc
心臓と脳が無事で、死亡直後なら現代医学でも何とか・・・

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:15 ID:nl+jBB3L
筋肉マンのマスクも有ったな。ゆで理論だが。そして夜天支援用意。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:19 ID:kWL+PfkI
>>309
王大人

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:27 ID:AX5Xt8gK
ぽんぽん出てくる上にギリシャ神話まで引っ張り出してくるおまえらに脱帽
そういやアスクレピオスなんていたなあ
13星座占いなんてのでへびつかい座だっけ?
違ったかな

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:30:31 ID:ji/xgn5s
>>316

つ 漫画版 舞乙HiME

325 :夜天の使い魔 2/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:31:08 ID:ak8i+lLx
「言ったはずでは無かったかね? 私は甘っちょろい王様とは違う、と」
 小気味良くブーツが大地を蹴る音と共に、その男は現れた。黒い外套に身を包み、僅かに見える顔に付けられたのは白い仮面。
彼の語る言葉は静かでありながら凶器を思わせる危うさを秘めており、それは自身の雰囲気もまた同様であった。
「本当に役立たずだ、所詮平民は塵芥だな」
 あからさまに、侮蔑の篭った言葉であった。
「しかし思わぬ収穫もあったのは事実……特別に慈悲をやろうでは無いか」
 仮面の男は今や死に瀕した男の前へ立つと、杖を大上段に振り上げる。鉄で出来たそれは一見するとまるで細剣のように見え、先は鋭く磨き上げられて銛のように鋭い。
「貴族自らの手によって殺される、貴様ら平民にとってこれほど名誉な事はあるまい? さあ、遠慮は要らん。驚喜にむせび、絶頂の中地獄に落ちろ」
 世にも醜悪な文言が、男が今生で聞いた最後の言葉となった。その事に不平の一つも思う間も無く、彼の思考は永遠に停止した。
  振り下ろされた杖が、男の頭蓋を柘榴のように砕き散らした。目も背けんばかりに無残なその死に様にも、仮面の男は何の関心も持たなかったように平然と踵を返す。
 
 仮面の男の思考には、既に殺した男たちの事など微塵も残っていなかった。その思考の大半を占めていたのはたった一つ、先程目にした光景だけだ。
「素晴らしい、なんて素晴らしいんだ」
 謳うように、喜悦が言葉を紡いでゆく。
「君は想像以上だよ……何処までも私を喜ばせてくれる!」
 男は大仰に空を仰ぐ。仮面に隠された瞳は、真っ直ぐにラ・ロシェールを見据えていた。
 

 風を切って空を往くシルフィードの背中は、馬を走らせるよりも爽快感があり「これは癖になるわね」と思わず心の中で唸るルイズ。
しかし現在の彼女の状況は最悪と言って良く、くらくらと眩暈を起こす視界と微妙な嘔吐感が絶え間なく襲ってきておりとてもこの快適な空旅を楽しむ事は出来そうにない。
それが少し悔しい。
 シルフィードの背にはまず首元にタバサが、そしてその後ろにキュルケとルイズが乗る形になっている。
三人もの人数を乗せているので若干窮屈であったが、それでも落ちる心配はしなくて済む程には余裕があり、シルフィードが立派な体躯の持ち主であると自然と察せられた。
学院でシルフィードの背に乗せてもらった事は何度かあるルイズであったが、このように飛んだ状態の背に乗るのは初めての事だった。
彼女の身長を越える大きさの翼を力強くはためかせ大空を飛んで行く躍動感がそのままに背中から伝わってくる。
圧倒的な圧力を感じさせる鼓動はそれだけで畏敬の念を抱かずにはいられなかった。

「そういえば、あたしはラ・ロシェールに行くのは初めてね」
 ぐったりとしたルイズと対照的に、キュルケははつらつとしてこの旅を楽しんでいる様子だった。長く美しい赤毛を靡かせて気持ち良さそうに風を受けている。
「別にアルビオンに行く用事も無いしね……タバサはどうなの? 行った事ある?」
「今回が初めて」
 タバサの受け答えは相変わらず素っ気無い。そして何時もの如く本を手に持ち視線を落とし、ひたすら読書に耽っていた。
何処でも変わらないのは大したものね、とルイズは関心した。
「ねえねえルイズさま、どうしてこんな遠くまでお出かけしてきたの? わたしルイズさまの芸をとっても楽しみにしてたのに、見られなくてがっかりしちゃったのよ!
 いきなり出かけちゃうなんて、なにか大事な用なのかしら?」
 シルフィードも退屈とばかりに会話に参加しようとする。それは別に構わないのだが、余りにも質問が際ど過ぎる。やっかいな質問をしてくれるなあと思わず頭を抱えた。
 ルイズが周りを見渡すと、キュルケはおろかタバサまで興味があると視線を投げかけてくる。シルフィードはなんでなんでーときゅいきゅい鳴いていた。
 どうやって白を切り通そうか、働かない頭で必死に考える。品評会という一大行事の前に居なくなっても不思議じゃないような、それらしい理由は何か無いかしら?

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:32:00 ID:tke65LHe
>>309
GSのおキヌちゃんは仮死状態だからノーカンか支援

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:32:06 ID:uY6lMNU9
タクティクスのニバス先生があと一歩のところまでいってたな
そして支援支援

328 :夜天の使い魔 3/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:32:15 ID:ak8i+lLx
「そ……その、急にアルビオンの白い雲が見たくなって、なんてー」
「無理有り過ぎ」
 即効でタバサから突っ込みが入った。早い。星が流れるより早く、的確な突っ込みだった。
「アルビオンにはヴァリエール家の隠し財産一億エキューが埋められていて、その存在に気付いたアルビオン貴族派に先んじて財宝の回収を私が」
「滑稽無等」
「実はアルビオンには幼い頃から会ってなかった婚約者が居て、今大変な目に! 死に瀕した彼を救うにはこの懐にある妙薬ツンデーレの力が」
「ちょっと面白いけど説得力に欠ける」
 あー、駄目ですか。まあ即効で思いついた言い訳じゃ駄目かあ。ルイズは言葉に窮した。
 
 しかしタバサの突っ込みは容赦が無い。「雪風」の二つ名はこの突っ込みからきてるんじゃないの?と思いたくなるような早さと冷たさだ。
情け無用にバッサリバッサリ。脇ではキュルケが「タバサの突っ込みは容赦無いのよねえ、相手を問わず」とニヤニヤしていた。おのれツェルプストー、その乳もぐぞ。
「ま、要するに簡単には答えられないような事なんでしょ。こーんなヘタクソな嘘でも並べなきゃならない程だし?」
「そう、そうなのよ。なにせ姫様の密命なんだから」
「なるほど、あのお姫様の密命、と……そりゃ大変ねヴァリエール」
「そうよ、大変なんだから……って、何故それを!?」
「今あんたが言ってたじゃない」
「言って無いもん! わたし、そんな事絶対に言って無いもん!」
「いえいえ、ばっちり口に出していましたわよ? それはもうはっきりと」

 思わぬところから言葉がまろび出て、それがまた思わぬ失態となる事はまま有る。今のルイズはまさにそれだった。
流石に「ついついうっかり喋っちゃいました」は格好がつかない。
ヴァリエール家の秘奥の一つ、逆ギレを駆使し有耶無耶にしようと試みたが、キュルケはさらにニヤニヤとした笑みを浮かべ、タバサも腑に落ちたような表情を見せると読書に戻った。
シルフィードも「みつめいー♪ みつめいー♪ ところでお姉さま、みつめいって何?」と大空の下楽しそうに歌っていた。どう見ても誤魔化せてません、ありがとうございました。
 
「くっ、バレてしまったものは仕方ないわ。でも皆には秘密なんだからね! 本当は誰にも知られちゃいけない位とっても大切な用でアルビオンまで行くんだから」
 幸いにして、どんな用件で行くのかまではバレてはいない。今のようにうっかり口を滑らせなければ、あとは大丈夫だろう。
そう、あくまで今のはうっかりだ。ちょっと気が緩んでいただけなのだからしっかりとしていれば問題ない、と気を持ち直した。
 ラ・ロシェールで別れるまでの辛抱だ。まさか彼女たちもアルビオンまで来るつもりは無いだろう、そう思っていたのだが。
 
「良いわよ、一蓮托生のアルビオン旅仲間ですもの。仲良く行きましょ」
 −何言ってやがりますかこの乳おばけ?
 ああ、疲労の余り幻聴まで聞こえてきたか、とルイズは己の耳を疑った。
「あーら、意外そうな顔してるじゃないのルイズ」
 ほっほ、と小悪魔のようにキュルケは笑った。
「あんたをおちょくる為だけにこんな山奥まで来たんじゃ割に合わないでしょ。
折角なんだから白の国を拝んでおくのも悪くないって考えても良いじゃない。これからは、気軽に来れるような国じゃなくなるかもしれないんだし」
「……知ってのね、今のアルビオンの状況」
 わたしは姫様に聞かされるまで知らなかったのに。ツェルプストー家の情報網も侮れないわね、と思うルイズ。
「あたしはあんたと違って外の事にも意識を向けているの。あんな石造りの塔に閉じこもりっきりじゃ、時代遅れになっちゃうもの、そんなのごめんだわ」
 やれやれと心底嫌そうにキュルケは肩を竦めた。
「そんな訳だからタバサとあたしでちょっと危険なアルビオンへの旅を楽しもうって腹積もりなのよ。ついでだからあんたも拾って行ってあげるわ」

329 :支援:2007/09/05(水) 23:32:51 ID:Ifknie5N
思い出した。
ライトノベルの「天国に涙はいらない」

いったん狐に転生して、その後に肉体を人間に変身させたんだっけ。

330 :夜天の使い魔 4/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:33:21 ID:ak8i+lLx
「ついでって、どっちかと言うとわたしに着いて来る気満々に見えるのは気のせいかしらツェルプストー?」
「気のせい気のせい」
 手をひらひらさせながらおざなりに否定するキュルケに、「素直じゃない」と呟くタバサだったが、その声は風に消え、二人の下へ届く事は無かった。
 
 太陽が地平に沈む遥か前に一行はラ・ロシェールに着く事が出来た。ルイズが想定していたよりもかなり早い。
「シルフィードは凄いわね!」
 暫く休んだ為気分も大分回復してきたルイズは、喜色満面にはしゃいだ。
「これでも大分ゆっくり飛んだの。三人も背中に乗せてるからちょっと慎重に飛んだのね」
 謙遜してみせるが、シルフィードも満更では無さそうに目を細め喜びの表情を見せる。風を友とする風竜にとって空を飛ぶ事で褒められるのは何より嬉しい事なのだ。
「シルフィードは確かに凄いわよ」
 対してキュルケはシルフィードに乗るのは初めてでは無いので、その驚きも少ない。彼女がそれを初めて体験したのは召喚の儀式のすぐ後、風竜を喚んだタバサにせがんで乗せて貰った時だ。その時はあたしもルイズみたいだったな、と懐かしく思った。
 しかし、そんな彼女もまた大きな驚きを覚えていたのだった。それは疾く駆ける風竜に対してでは無い。眼前に広がる、小さな街に対してだ。
「でもこっちの方が私には驚きよ。良く作ったわねこんな街」

 ラ・ロシェールは岩山の間に存在する小さな街である。人口は約三百程、渓谷に挟まれており、その為に昼でも薄暗く、所々に灯りがともっているのが見て取れた。
それだけならば特に−かなり特殊ではあるが、他国でも存在するような街の形態である−目を引くような街では無いのだが、このラ・ロシェールには一つ、どの街にも無い特色があった。
上空から見える建物の一つ一つ、それら全てが岩で構成されていた。岩を材料にして組み上げられたのではない。
岩をくりぬき、建物として作り上げた、土のメイジ達が生み出した芸術とも言える様相は、流石メイジを数多く抱えるトリステインであると唸らされるものがある。
ゲルマニア出身のキュルケにしてみれば、まさに壮観である。

「驚いた? 驚いたでしょ」
 ルイズは我が事のようにえっへんと小さな胸を反らせる。
「この位の大きさの街でも、こんな風にして作ろうと思ったら多くの土のスクエアメイジが必要なんだから。ハルケギニア中でもこのトリステインでしか見られない光景よ」
「そうねえ……これは関心するわ」
 その言葉に拍子抜けするルイズ。
「随分素直じゃない」
「あら、『実力』に対して敬意を払うのはゲルマニア人の気質ってものよ? 凄いものは凄いと素直に認めなければ、自らがそれに並ぶ事も、それを使う事も出来なくてよ?」
 ふうん、とルイズは曖昧に返事をする。トリステインの貴族とはやはり感性が違う、と思いながらも、それをどこか許容している自分が居た。
 
「驚くのはこれ位にして……まずは宿を探しましょ? 今夜はフネが出ないみたいだし、一晩ゆっくり休みましょう」
 キュルケの提案に、二人も頷く。三人とも、既に体力はかなり消耗しており、ゆっくりとベッドに横になりたい心境だった。

331 :支援:2007/09/05(水) 23:33:57 ID:Ifknie5N
初代ミンキーモモも人間に転生ってことで生き返ってはいるな。
魔法の力は失ってるから完全とは言えないけど。

332 :夜天の使い魔 5/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:34:31 ID:ak8i+lLx
 三人が取った宿はラ・ロシェールでも最も高級な貴族専用の宿であり、名を『女神の杵』亭と言った。
周りの建築物よりも瀟洒に錬金で造形されており、一目で高級と判る外観をしていた。
中に備え付けられた丁度品も岩から削りだした立派なもので統一されており、訪れた貴族達は感嘆の声をあげずにはいられないだろう。
 三人が取ったのは宿の中でも大部屋に類するもので、全員が相部屋である。予算が無尽蔵にある訳では無いし、知らぬ土地で一人部屋というのはなんだか寂しい気がしたからだ。
ベッドは簡素であるが立派な作りをしており、寝具の類は皆高級品と行って良く、彼女達の御眼鏡に見事かなったようで、少女たちはご満悦であった。
 
 部屋を取った後、ルイズとキュルケは桟橋へ明日の乗船の為の手続きへと向かい、タバサは残りシルフィードの世話をする事となった。
 ルイズ達が首尾よく明日の朝一番の乗船許可を取り付け宿に帰ってきた頃には日は大地に落ち、薄暗いラ・ロシェールの街は完全に闇に包まれた。
夕食には丁度良い頃合と言えた。

「料理の味はどんなものかしら。立派な宿だし、ちょっと期待しちゃう」
 普段漂わせている色気もなりを潜め、今は食い気が全面に出ているキュルケ。彼女もまだまだ育ち盛りなのだ。
「そうね、もうおなかぺこぺこだし美味しいものが食べたいわ」
 ルイズの方も、食欲の権化と言った様子で夕食に思いを馳せていた。思えば、昼食を取っていない。もう彼女のおなかは完全に空っぽだった。
 二人が宿の一階にある食堂に顔を出した時、既にタバサは席に着いていた。本を読みながら二人の到着を待っていたらしい。
「お待たせタバサ。待った?」
「別に」
 料理のオーダーはシェフのお勧めに任せる事にした。何が出てくるか楽しみに待つのも一興。
 先ずは軽くワインで乾杯、かちんとグラスを合わせる。
「この旅路が幸先の良いものでありますよに、ってとこかしら?」
 そういってキュルケがワインを飲み干す動作は、同姓の目から見ても色気がある。掲げたグラスの傾け方、表情、それらが彼女の女を物語っている。
これには羨望を覚えずにはいられないルイズだった。
なにせ彼女がワインを飲む様など「子供が背伸びして初めて酒に手をつけた」ようにしか見えず、色気どころか酒を嗜む雰囲気すら出せていない。
でもそれはタバサも同様だろう、と思っていたルイズなのだが、タバサがグラスを傾ける様を見て思わず固まってしまった。
 ルイズよりもさらに小柄で年端も行かぬ少女然としているタバサであるのに、そこから醸し出される雰囲気は高貴さに溢れていて、とても見た目の年通りとは思えぬ大人を感じさせた。
氷のような表情のまま、目を僅かに閉ざし静かにグラスを傾ける様子は妖しい美しさを放っており、見るものを惹き付ける要素が確かにあった。
思わず息をはっと呑む程に、そこに潜むのは確固たる美であった。
 
 くやしい、非常にくやしい。女としてくやしい。
 ルイズはワインボトルを引っつかむとどばどばとグラスに注ぐと、一気に飲み干した。色気がなんだ、今のわたしは色気より食い気よ! さっさと料理持ってこんかいくぎゅぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「あら、良い呑みっぷり」
 キュルケの感嘆を他所に、次々とグラスを傾けるルイズ。最早その姿は公爵家の息女のものでは無く、自棄酒を煽る一人の少女でしかなかった。
 
 ばんばんグラスを空けるルイズの様子にやや引きながら、ウェイターが前菜のサラダを机に並べた。
 その瞬間、タバサの様子が一変した。
「もっと持ってきて。追加」
 ウェイターにそう告げると、瞬く間に己のサラダを食い尽くす。皿に一欠けらの野菜屑すら残さぬ徹底振りだ。
 これには酔いが回りつつあったルイズも一発で醒める程にびっくりした。「食べるの早!」と思わずグラスを手から落としそうになった程だ。
無表情に次々と切り分けられた野菜を口に運びもりもりと食べる様は妙な迫力があった。先程までの美しさは何処へやら、完全な食欲魔人である。

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:34:45 ID:DUPTMKq1
ひとつ、スレ住人は職人を尊ぶべし
ひとつ、スレ住人は支援を旨とすべし

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:34:52 ID:ji/xgn5s
ふしぎの海のナディア 最終話でジャンが生き返っているな。

335 :夜天の使い魔 6/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:35:41 ID:ak8i+lLx
(これじゃあ、男は寄って来ないわよねえ)
 キュルケは内心嘆息した。片や酒をあおりまくる少女、片やひたすらサラダを貪り食う少女。その二人に挟まれたあたしはどう見えてるんだろう?
 密かに周りを伺うと、まばらにテーブルに着く貴族達は皆こちらに好奇の目を向けていた。己の色香に目を見張る者は一人も居ない。
まあこの様子じゃねえ、と諦めが入ってきた。
年若い淑女の集団というより手のかかる妹二人を連れて旅するお姉さん三人の姉妹旅行にしか見えないこの状況では、良い男なんて寄って来ようが無い。
 −とりあえずあたしも飲むわ。
 彼女もグラスにワインを一気にあおり始めた。
 
 主采が届く頃には、キュルケとルイズの二人は良い具合に出来上がっていた。
タバサだけはワインは軽くに止めていたので酔っては居ない。代わりに絶え間なくサラダを貪っていた。
「メインディッシュは……魚料理? へえ、凄いわねえ」
「わたしも魚は久しぶりよ。値段分だけの価値はありそうね、この宿」
 酒飲み二人組が感嘆の声を上げる。こんな山奥のラ・ロシェールに限らず魔法学院ですら魚は滅多には出てこない。
沿岸部でもなければ、基本的に魚は高級食材であるからだ。魚の鮮度を保ったまま目的地に輸送する為には水のメイジの力が必要である。
中々に手間がかかるのでおいそれとは手に入れる事が出来ないのだ。学院の食事も基本的に肉類が中心であり、稀に出てくる魚料理は贅沢品と皆には受け止められていた。
 卓に並べられたのは白身魚のムニエル。香ばしい香りが食欲をそそる。
思わぬご馳走に嬉しい悲鳴を上げながら、早速一口。身に良く染み込んだ塩味と、酸味の利いたソースが絡み合い舌を喜ばせる。これは旨い。
 しばし無言で娘達は食事を楽しんだ。
「ところでさあ」
 すっかり皿も空になった頃、ルイズが口を開く。
「あんたたち、どうやってわたしを追いかけてきたの? わたし誰にも行き先言って無いってばさー」
 かなり酔いが回ってきてぐらんぐらんと身を揺らしながら問いかける。
「ああ、それぇ?」
 キュルケの方も大分酔いが回ってきて、気だるそうに答えた。ちなみにタバサは主采を片付けた後、一人ひたすらハシバミ草の盛り合わせを食していた。
「どこから話そうかしらねぇ。まずは品評会の事からかしらぁ?」

 −時は遡る事一昨日の正午近く。
 学院の中庭に設けられた特設会場では、品評会の結果が発表されていた。
壇上で恭しく礼を取り、オールド・オスマンより煌びやかな杖を授かっているのは大方の予想通りタバサであった。
頭に乗った小さなティアラは本日来賓であるアンリエッタ王女よりの賜り物だ。
 その後ろに控えるのはキュルケであった。
彼女の評価は素晴らしくも次点であったので本来ならば何の表彰も無いはずであったのだが、王女の計らいにより宝石のアミュレットが贈られた。
二人とも最も目を引き、また本人達の実力に使い魔の風格も十分であったのでこれには皆が納得した。
 
「やっぱりタバサとシルフィードには一歩及ばず、か」
 あーあ、と残念そうにしてみせるキュルケだったが、表情は晴れやかでそれを感じさせるものは無い。
元々大した拘りのあった行事でもないし、友人のタバサが選ばれたのならそれは素直に喜ぶべき事だからだ。
 タバサの方も彼女らしく大した感慨は持っていないようであった。このようなもので評価される事には些か程の価値もない、と言った風に澄ましたままだ。

 初夏の一大行事も終わりを告げ、生徒達はお昼時という事もあって皆食堂へ向かったようだった。
例外はただ二人、品評会の主役であったと言っても過言では無い少女達だけだ。キュルケとタバサは塔へと入り行く皆の姿を眺めながら佇んでいた。
 彼女達の関心事は品評会などでは無い。今日姿を見せなかった一人の少女についての事だ。
 意外な事に、タバサもルイズの動向にはかなり興味を持っていた。最近己の使い魔と懇意にしているという事もある。
しかし彼女自身も僅かづつではあるが、彼女に対して興味を持ち始めていたのだ。
あの何者をも省みない程に真っ直ぐな気質が、彼女の心の奥底に眠る何かに甚く触れる。そんな気がするのだ。

336 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:36:16 ID:UoL0RsbZ
>>333
なんで私のネタを知っているーー!!
&食い気支援

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:36:18 ID:kWL+PfkI
天より高くじゃ粉微塵になった邪鬼先輩とか死んだ男塾の人たちが何の説明もなく生き返っていたよ支援。

338 :夜天の使い魔 7/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:36:46 ID:ak8i+lLx
「あなたも気になる? ルイズの事」
 タバサの僅かな表情の揺らぎを、彼女の親友は鋭く見抜く。奔放な為大雑把にも見えるキュルケだが、実のところその観察眼は鋭い。
好き勝手にやって生きていく為には、それ位の力は身につけておかなければならない。そうでなければ通したい我も通せないのだから。
「きっとまたどうしようもない、くだらなくてしょうもない事に巻き込まれてるんでしょうけど」
 キュルケは物憂げに嘆息した。なんか最近はずっとこんな調子な気がする。気ばかり揉んで、心配して、厄介ごとに巻き込まれる。
春の召喚の儀式からどうも運の巡りが良くない。最近は男運も良くないし。今年は厄年かしら?そう思わずにはいられなかった。
 −まあそれでも、放っておけないんだから仕方ないのよねえ。
 気になるんだから、しょうがない。彼女は自分の心に正直に行動を起こす事にした
「まずは、知ってそうな人に聞いてみるのが一番かしらね?」

「おや、ミス・タバサにミス・ツェルプストー。二人とも、品評会では素晴らしい活躍でしたね。このように素晴らしい品評会は久方振りでしたよ」
 キュルケが目星をつけたのは禿頭がトレードマークの冴えない中年教師、ミスタ・コルベールであった。
偏屈な教師が多い中で、彼は物腰柔らかく話し易い部類の教師で、時たま授業で変ながらくたを作って見せびらかす以外では実に優秀で親しみが持てる人物だ。
 勿論話し易いのも重要な事であったが、ルイズの欠席を伝えた教師であるのだからなんらかの事情を知っているのかもしれない、という考えが働いたのもある。
今一番大きな手がかりを持っていそうな人物こそ、このコルベールであった。
「あらありがとうございます先生。練習した甲斐がありましたわ」
 ほほほ、と澄まし笑いで愛想を振りまくキュルケ。
「ところでヴァリエールはどうしちゃったんですの先生? せっかく悔しがらせてやろうと思っていたのにいきなり居なくなっちゃうなんて興ざめも良い所でしてよ」
「いやあ、私もミス・ヴァリエールの事を聞いたのは品評会が始まる直前でね。本当にぎりぎりになってからオールド・オスマン直々に伝えられたんだよ」
「あら、そうなんですか、本当に残念」
 笑顔のまま礼をして、コルベールの元を離れた。これ以上話をしても、得られる情報は何も無い。
 オールド・オスマン直々に。この言葉に引っかかりを覚える。何故、学院長であるオールド・オスマンがたかだか一生徒の欠席を伝えなければならないのか?
 順列がまるで逆だ。彼の翁には最終的に伝えられるというのが本来の流れのはず。
これではまるで、学院の中ではオールド・オスマンしかルイズの不在を知らなかったかのようではないか。そうでもなければ、直々に伝えるなんて事あろうはずが無い。
 
「となると、やっぱり原因はアレかしらねえ」
「あれ」
 タバサが杖で指し示したのは、学院の門の脇に置かれていた煌びやかな馬車だった。
「やっぱそう思う?」
「明白」
 昨日今日で変わった出来事など、王女来訪以外に無い。ならそれが関係あると誰だって考えるだろう。
「まあアレが関係してるっていうのは殆ど疑いようが無いのは判ってたけどね。問題はアレがルイズに何を押し付けたのか、って事よ。
わざわざ朝っぱら早くから行かせる位ですもの、相当にきな臭い何かに違いないわ」

 ルイズを動かした用件は一体何なのか、それが判らなければ自分たちも動きようも無い。かと言ってそれを知る方法は思い浮かばない。
王女に直に聞くのが最も手っ取り早いのだが、一般の生徒が王女に接見−それも他国の者ならばなおさら−など許される訳が無い。
そうなるとはっきり言って、現状では八方塞だ。

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:37:59 ID:ukzJVp3G
>「滑稽無等」
もしかして「荒唐無稽」と言いたいのかい?
支援


340 :夜天の使い魔 8/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:37:55 ID:ak8i+lLx
 さてどうするか、なんとか知恵を振り絞ろうとするキュルケ。
「どんな用件か判らなきゃ、何処に行ったかすら判らないじゃない。なんとかしてそれを知る手段を考えなきゃ」
 だがタバサはその言葉をふるふる、と小さく首を振って否定した。
「その必要は無い」
 キュルケの脳内が疑問で埋め尽くされる。目的を知らずしてどうやって行き先を特定すると言うのか?
 友人の顔色を察したのか、タバサは言葉を続ける。
「荷物の量からみて遠出なのは間違い無い。おそらく目的地は国外」
 これはキュルケにも推測出来た。シルフィードの語った様子から、明らかにルイズは遠出を意識した準備をしているからだ。
あまり国土の広くないトリステイン、日を跨いで進むとするなら目的地は国外と考えるのは自然な流れだ。
「なら選択肢は三つ、ガリア・ゲルマニア・アルビオンのどれかに向かったはず。それさえ判ればあとは簡単」
 一体どういった名案が飛び出すのか。キュルケの胸は期待に高鳴る。
「こういう場合、考えるより力押し」
「へ?」
「乗って」
 タバサはキュルケの返事も聞かずにシルフィードの背に乗った。一方、キュルケの方は意外な言葉にしばし固まっていた。力押し? なんですと!?
「早く」
 自分を促す言葉に我に帰ったキュルケは、思考を空にしたままシルフィードの背に飛び乗った。
 
「でまあ、魔法学院の周りの他の国に続く街道沿いにある村に聞き込みをして回ったって訳ぇ。
まさか道の無い所を駆けて行くとは思えないし、絶対にあんたの姿は何処かの村で目撃されてるはずだってタバサは考えたの。
シルフィードの速さがあるなら不可能じゃないのよね、これも。最初はびっくりしたけど下手に考えるよりはずっと効果的な手段だったわぁ。
でもまあ、聞き込みで時間がかなりかかったんで途中の村で一泊してから追いかけてきたんだけどぉ」
 ふむう、とワイングラスを傾けながらルイズは唸った。良くもまあこんな手段まで使って追いついてきたものだ、と本気で関心している。
酔いが回り定まらない思考はとても単純に彼女を賞賛していた。ツェルプストーちょーすげーばかみたいにすげーあははははは。
「でぇ? あんたは一体なんでアルビオンに行くのよぉ? 誰にも言わないからぁ、お姉さんに話して御覧なさいよぉ?」
「だめー、絶対にひみつー。昔姫様がアルビオンの皇太子に出した手紙を回収しに行くなんて口が裂けても言えないんだからー」
 一瞬で機密が漏洩した。これだから酒は怖い。
「なるほどぉ、昔の男に出した恋文にヤバい事書いてあるから取ってきて貰って処分しちゃおうって事ねぇ、それは秘密にしないと色々ヤバいわねえ」
「ヤバいっしょー? ヤバいっしょー?」
「激ヤバぁ」
「やばいよねーあははははははははははは」
「あははははははははははは」
 何がおかしいのか、二人は笑い転げる。
 そしてタバサはただもくもくとハシバミ草のサラダを食べ続けていた。
彼女の前に積まれたサラダボウルは既に10皿を越えているだろう。うず高く詰まれ、ぐらぐらと僅かに揺れながら自己主張をしていた。
 ちなみにタバサがここまでサラダを食べ続けていたのは彼女が大食漢で野菜好き、というだけではない。
目の前の二人の様子に、多少現実逃避をしていたという側面もあったのだ。
 −この酔っ払いを介抱するのは、もしかしなくても自分?
 酔った二人を部屋まで運び、介抱する事を考えると頭が痛くなってくる。
そんな現実もサラダを食べ続けている限りやってこないとばかりに、彼女はハシバミ草を口に含み続けるのだった。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:39:09 ID:DUPTMKq1
>>337
邪鬼先輩が防衛庁長官だったり無眼鉄になった独眼鉄が元に戻ってたりしてたな支援

342 :支援:2007/09/05(水) 23:39:14 ID:Ifknie5N
ハヤタ隊員もゾフィーに命を貰って復活したんだよな。

あれほどアヤシイ命もないよなあ

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:39:16 ID:gRKW4E15
完全な死者蘇生・・・ウルトラマンか?

支援

344 :夜天の使い魔 9/9 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:39:29 ID:ak8i+lLx
 ルイズが目を開けた時、目に入ったのは薄暗い中仄かに浮かび上がる磨き上げられた岩の天井。
そしてその背には柔らかなベッドの感触が伝わってきた。頭は重く、思考がはっきりしない。あれ? わたし一体何をしていたんだっけ……?
 ぼうっとしたまま幾許かの時が過ぎ、徐々に思考が鮮明になってきた。確か先程まで食堂で夕食を取っていたはずだ。
かなりワインをあおっていたから、酔いつぶれてしまったんだろうか?
 なんか色々言ってはいけない事を口走ってしまったような気もするが、きっと酒の見せた幻覚に違いない。うん、きっとそうだ。それで納得しておいた。
しかし酔いつぶれてしまった割にはあまり酔いが残っている感触が無かった。わたしってこんなにお酒強かったっけ?とルイズは不思議に思った。
 
 ふと、横に光源を感じた。なんだろう、と首を動かしたルイズの視界に入ったのは、ランプの灯りの元で本を読み続けるタバサの姿だった。
その向こうにはだらしなくベッドに寝転がるキュルケの姿が見えた。口を半開きにして涎を垂らし、着替えもせず爆酔する姿は、とても彼女の男友達に見せられるものでは無い。
見せたら一発で関係も破局だ。
 ルイズはゆっくりと体を起こす。外の様子は真っ暗だが、下からは僅かに喧騒が漏れ聞こえてくる辺り、深夜にはまだ少し早い程度の時間だろうと彼女はあたりをつけた。
 時間が時間だけに再び眠りに落ちるのも悪くないのだが、一度覚醒した意識は中々静まりそうも無い。しばらく起き続けて、眠気が訪れるのを待とうとルイズは考えた。
 そんなルイズの動きが気配を発したのだろうか、タバサがルイズの目覚めに気付いた。
「ごめんなさい。眩しかった?」
 読書を中断しようとする彼女に、大丈夫、と身振りを交えて答える。
「ちょうど酔いが醒めたところみたい。わたしも暫く起きているから、気にしないで」
 その言葉を受け、タバサは何事も無かったかのように読書に戻った。
 
 そういえば、とルイズは思う。彼女が見る限り、何時もタバサは本を読んでいた。初めて会った場所も図書室だ。
まるで何かに執着するかのように本を読み続けるその姿に興味が湧いたというのも無理の無い事だっただろう。
 そっと脇から本の題名を覗き見る。
「『ハルケギニアに生息する薬草とその効能及び秘薬作成の手引き』? こういった本が好きなの、タバサは」
「必要だから」
「必要?」
「そう」
「何時も読んでる本も、必要だから読んでるの?」
「そう」
 −必要だから。
 その一言には、ルイズには想像も出来ない想念が籠められているように聞こえてならなかった。きっと、それは彼女の求める何かと合致したものなのだろう。
 二人の会話は、そこで途切れた。タバサは本を読み続け、脇ではルイズがそれを眺める。そんな時間が緩やかに過ぎていった。
 やがてタバサが本を読み終わる。
「おやすみなさい」
 挨拶とともに、ランプの灯りが消され、辺りは完全な闇に包まれた。部屋に残る光は、僅かに差し込む月光のみである。
「おやすみ、タバサ」
 ルイズもまた、挨拶を返す。
 言葉を多く交わした訳では無い。ただ単に、ちょっとした時間を共有した、それだけの事だったが、僅かにタバサとの距離が縮んだようにルイズには感じられた。
 −この旅が終わったなら、もう少し話をしてみようかな。
 そんな事を考えながら徐々に眠りに誘われ、彼女の旅の二日目は終わりを告げて行くのだった。

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:40:11 ID:k9aaBLJx
支援だ!天国には支援が必要亜

346 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:40:26 ID:UoL0RsbZ
次は私でOKですか〜


347 :夜天の使い魔 ◆Rein4tm63s :2007/09/05(水) 23:41:03 ID:ak8i+lLx
以上で投下終了。
投下期間開きすぎたなあ……。

>>339
さっそく誤植がorz
指摘thx、早速直しておきます。

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:42:36 ID:k9aaBLJx
支援だ!

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:42:51 ID:AX5Xt8gK
おう、間に合わなかった
ぐっじょぶ
遠目に見る分には実に微笑ましい集団だろうなあ
約一名が苦労してるが。

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:43:22 ID:ukzJVp3G
完全な死者蘇生ネタで思い出したが、
FFTのマラークも聖石の奇跡で生き返っていたな。

351 :支援:2007/09/05(水) 23:43:25 ID:Ifknie5N
幽遊白書も幽助は死んで生き返ってたな。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:43:52 ID:vlJCNopz
死者蘇生?ドラゴンボールとか呪禁存思とかかな支援

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:44:39 ID:lCkNl8Pb
オドレーター 足の臭いが消えました 支援

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:45:02 ID:wPIkCor5
投下予約させてくださいな
男達の使い魔の後に

355 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:45:28 ID:UoL0RsbZ
それではいきます!投下

ルイズは夢を見ていた。幼き日の夢を。

小船の中でルイズは泣いていた。
魔法が使えないルイズは、つらくなるといつもそこに逃げ込んでいた。

いつもと違う点は一つ。その幼い日の自分の姿を、ルイズは空から眺めていたのだ。

(立ち上がりなさい!)

ルイズは声をかける。しかし、実体のないルイズの声は幼いルイズには届かない。
そのことにルイズは強く歯をかみしめる。今のルイズは、幼き日とは違う。

つらいこともあった。苦しいこともあった。
腹の立つこともあった。泣きたいこともあった。
しかし、それらをじっとこらえて己を磨いたのが今のルイズだ。
そして己の使い魔たちを召喚し、属性もわかり、自信もつけてきた。
だからこそ、今は昔の自分が歯がゆいのだ。

ルイズはふと思い浮かぶことがあった。これはいつも見ている夢だと。
いつも通り、自分はワルドに連れ出してもらうのだと。
(自分で夢だとわかるなんてはじめてね。)
そう思ったルイズは、成り行きを見守ることにした。

遠くの方から声が聞こえた。いつもと違うその声に、ルイズ達はそちらの方を向いた。

そこには

桃がいた。シエスタがいた。伊達がいた。キュルケがいた。雷電がいた。飛燕がいた。ギーシュがいた。
富樫も虎丸も、ルイズと関係の深い者達がせいぞろいしていた。
そうして、大きく息を吸うと、一つとなって声をだした。

「フレー!フレー!ルイズ!」

ルイズを応援しはじめた。その声援に思わず視界がにじむ。
(そっか。)
そうしてルイズははじめて気がついた。

(私は、誰かに応援して欲しかったんだぁ。)

ルイズの家族は暖かかった。
しかし、こと魔法という点では全員優秀すぎた。
ルイズの気持ちがわからないのも無理はない。
唯一魔法についても甘やかしてくれた小姉さまには心配をかけたくない。
彼女の体の弱さは、幼いルイズの目から見ても怖かったのだ。

その姿をじっと見ていた、幼いルイズもそろそろと動き始めた。
その姿を見たルイズも思わず叫んでいた!

「「「「フレー!フレー!ルイズ!」」」」

その声についに幼いルイズは……


そこでルイズは目を覚ました。

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:45:44 ID:yB7gdMbt
漫画版のギャラクシーエンジェルでミルフィーが光の翼発動させて
黒き月の主砲で死んだちとせ蘇生してたなあ・・・

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:46:02 ID:RetmfkKz
支援

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:46:27 ID:k9aaBLJx
夜天の仲良し三人組にほのぼのとしつつ男臭さの象徴を支援

359 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:46:52 ID:UoL0RsbZ
学院がざわめいている。
急に王女のアンリエッタが急遽学院に立ち寄ることになったのだ。

街道に人が集まる。
王女達一行がここを通ると聞いた人たちが集まってきたのだ。
最前列には、一号生達がいた。
祭り好きな連中が、そのガタイを生かして場所を取ったのだ。
ちょうど近衛兵の一人が花を摘んできたところで、
ユニコーンが引く馬車の中からアンリエッタの姿が見えた。

「ほー。流石にほんまもんの王女様は綺麗じゃのう。」

富樫がいう。

「わしはキュルケみたいなのがいいがのう。」

虎丸が反論する。
個人個人意外と好みにうるさいようだ。

「しかし、彼女は疲れているようですね。」

女心にもさとい男、飛燕がそういう。

「王女様ともなれば、色々と思うところもあるのだろう。」

桃がしめたところで、王女の姿は学院に消えていった。

360 :支援:2007/09/05(水) 23:47:30 ID:Ifknie5N
死神とチョコレート・パフェの神名は魂の輪廻を逆転させて死んだ人間を生き返らせてるか。
幽遊白書の幽助みたいに”本来死ぬ筈ではなかった人間”限定っぽいけど。


こうして見ると結構あるなあw
死者の世界ってのが比喩的表現じゃなくて実際に存在する世界だと比較的容易みたいだ。

361 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:48:01 ID:UoL0RsbZ
(姫さま、どうしたのかしら。)

ルイズは自室で考え込んでいた。
そばにはJがいる。
不思議と安心感を与えてくれるこの男は、ルイズのお気に入りの使い魔の一人だ。
今も、ルイズが何か考え込んでいるのに気がついたこの男は、
壁によりかかって腕を組み、静かに目をつぶってたたずんでいた。

(何かお疲れのようだったけれど。)

いかに隠そうとも、かつての親友であり、他者のことを考える余裕の生まれたルイズの目はごまかせない。
肉体ではなく、精神が悲鳴をあげているのが見えたのだ。
そんな、(今でもルイズはそう思っている)親友の力になれそうにない自分が悔しい。
そう思ったところでルイズの脳裏に、朝見た夢がよぎった。
せめて、ここから応援だけでもしていよう、そして自分がわずかにでも力になれるならなろう。

その時、Jがかすかに体勢を変えると一言声を上げた。

「客が来たようだ。」

その言葉を証明するかのように、ノックが響く。
ルイズがドアを開けると、そこには黒い頭巾を被った少女が立っていた。
その少女は、中に入り後ろ手にドアを閉めると、ディテクトマジックを使う。
ルイズにはその正体が、なんとなく予想がついていた。
いかに姿を隠そうと、今の今まで考えていた人物だ。
親友のルイズが見間違うはずがない。
そうして彼女は優雅に膝をついた。
とうとう黒い頭巾を脱いだ少女が、ルイズに声をかける。

「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ。」

神々しいばかりに光を放つアンリエッタであった。
余人ならば、その美しさに感激のあまり声もでないことであろう。
しかし、ルイズは

(ああ。やはり。)

己の考えがあたったことを感じていた。

362 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:49:21 ID:UoL0RsbZ
そうして始まったルイズとアンリエッタの会話を、Jは目を細めて見守っていた。
立場が違う。身分が違う。
しかし、話している二人の様子はとても楽しげだ。
昼見ていた時は、Jには作り物にしか見えなかったアンリエッタであったが、
今は本当に、心の底から輝いていた。

(桃の言った通りのようだな。)

そう思ったところで二人の会話のトーンが変わった。
そうしたところでアンリエッタがJに気づいた。

「あら、ごめんなさい。もしかして、お邪魔だったかしら。」

アンリエッタが素っ頓狂な声を上げる。

「お邪魔?どうして?」

「だって、そこの彼、あなたの恋人なのでしょう?いやだわ。わたくしったら、つい懐かしさに
 かまけて、とんだ粗相をいたしてしまったみたいね」

「はい?恋人?」

ルイズは一瞬言葉を失う。
確かにJは頼りになりそうな男ではあるが、ルイズの好みとは大きくずれているのだ。

Jはその言葉を訂正しようとした。
ルイズのことはある程度気に入っているが、恋人となると話は別だ。
もっとグラマーな女性が、Jの好みなのだ。

「姫さま!あれは使い魔の一人です!恋人なんかではありませんわ!」

「使い魔?一人?」

顔に疑問符を貼り付けたアンリエッタにルイズが説明する。
総計100人にせまる人数の男達を召喚したのだと。
しかも、全員暑苦しい男ばかりであることを。

その言葉にアンリエッタが思わず声をあげて笑う。
かつての幼い時の気持ちを思い出していたアンリエッタは、ついそのままルイズをからかう。
あいかわらず変わっているわね、と。
その言葉に思わずルイズは憮然となるが、何も言い返せない。
いかにルイズとて、自分の使い魔達を指して変わっている、という台詞には反論できないのだ。
そんなルイズの様子に、さらにアンリエッタは笑う。
ますますルイズは憮然とした。

そうして少し時間が流れた。

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:49:23 ID:BQZLWk94
支援であるっ!!

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:49:31 ID:zjg+wr03
支援

365 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:51:22 ID:UoL0RsbZ
笑い終わったアンリエッタは、一つため息をついた。
これから、かつての親友を死地に赴かせなければならないのだ。
ため息の一つも出るというものだろう。

アンリエッタの表情が変わったことにルイズは気がついたが何も言わない。
そんな主人の様子をJは黙ってみている。

そうして語りだそうとしたアンリエッタであったが、なかなか本題に入ろうとしない。
その様子にルイズは悲しいものを感じていた。
アンリエッタは、かつての親友であるルイズの忠誠心を試そうとしていたのだ。
ふと朝の夢が頭をよぎったルイズは思う。
自分にさえ、このような態度をとらねばならないほど、王宮とはつらいところなのかと。
自分だけは、世界中の誰が敵に回ろうとも自分だけは、最後までアンを裏切るまい、と。
そしてルイズは万感の思いを込めて言った。

「わたしをおともだちと呼んでくださったのは姫さまです。
 どうかそのおともだちに悩みをお話ください、アン。」

ルイズの強い視線がアンリエッタを貫いた。

その視線に、アンリエッタの被った仮面が貫かれる。
アンリエッタの全身に衝撃が走った。

(ああ、ルイズ。あなたは、ほんとうにわたくしの親友なのですね。)

そう思ったアンリエッタは、思わず天を見上げてブリミルに感謝の言葉をささげた。
その目には涙が浮かんでいた。

急に泣き出したアンリエッタに、ルイズは焦った。
自分が何かやってしまったのかと思って。
しかし、これはうれし涙というアンリエッタに、ルイズもまた喜びの涙を浮かべてアンリエッタを抱きしめた。
それをJは優しい瞳で見守っていた。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:51:27 ID:AX5Xt8gK
確かに変わっている
仮に人間を呼んだ事を普通としてもあの濃さは明らかに変わってる
支援

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:51:31 ID:Ouc42WxN
>>317
ドクターモヒカンは死者蘇生が出来るよ。

他には、央華封神は死者蘇生の有難味が無さ過ぎ。

368 :支援:2007/09/05(水) 23:51:37 ID:Ifknie5N
J 「You're Not My Match!(タイプじゃないな)」

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:52:30 ID:jstgxNCd
支援確認

370 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:52:46 ID:UoL0RsbZ
アンリエッタいわく、
アルビオンの皇太子の下にある手紙を取り戻して欲しい
それにトリステインの運命がかかっている、と。

「一命にかけても!」

ルイズは力強く言い切った。
今のアルビオンの情勢は聞き及んでいる。
間違いなく一筋縄ではいかないだろう。
だが、それがどうした。ルイズは思う。
親友とは親に等しい友と書く。それが困っているところを助けずして親友とは呼べないのだ。
おそらく、アンリエッタもそう思っているだろう。
ルイズは確信していた。

そこへ乱入者が現れる。ギーシュだ。
Jは気づいていたが放置していたのだ。

ここしばらく一緒の釜の飯を食った相手だ。
それで判断したのだ。こいつは信頼できると。

事実、シエスタとの決闘に敗れてからのギーシュは潔かった。
素早く自分の非を改めると、今は毎日一号生達と一緒に男を磨いている。
信用に足る男だ、Jはそう判断していたのだ。

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:53:05 ID:u7zzMrWS
男塾名物私怨。

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:53:22 ID:Y8KPN7n4
>>367
央華は悪いやつはとりあえず殺して転生させて更正させようぜ、という考え方だからなぁw

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:53:28 ID:ak8i+lLx
支援!

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:53:31 ID:zjg+wr03
これはなんと友情の感じられるルイズとアンリエッタw
支援

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:54:15 ID:BQZLWk94
ギーシュwww
そのうちグラモン家秘奥義とか叫びだすなwww支援

376 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:54:21 ID:UoL0RsbZ
「ひとつ、塾生は忠誠をつくすべし!」

そう言って、ギーシュはひざまずいてアンリエッタに嘆願した。
自分はグラモン元帥の息子であり、父のようにお役に立たせてください、と。
そのまっすぐな思いに戸惑ったアンリエッタはルイズを見やる。
ルイズは処置なし、とばかりに肩をすくめる。
ルイズは知っていたのだ。最近のギーシュの奇行を。

その様子にどこかおかしいものを感じたアンリエッタは(微妙にルイズの普段の苦労を感じたのかもしれない)、
くすりと笑うとギーシュとJに向き直った。
ルイズの使い魔であるJはもとより、ギーシュも信用することにしたのだ。

片手を伸ばしたアンリエッタにギーシュは感激し、カチカチに凍ったままキスをする。
一方Jは、意外にも優雅にキスをした。
この男、もとマリーン士官候補生だけあって、礼儀はしっかりと仕込まれている。
その大柄な体格と相まって、実に絵になる男であった。

最後にルイズに、ウェールズ皇太子宛の手紙と秘宝の水のルビーを渡したアンリエッタは去っていった。
Jにガードをするよう命じると、ルイズは旅支度を整えることにした。
なお、Jにはついでに明日もう一人か二人使い魔を連れてくるように頼んでおいた。
大人数では帰って目立つが、少人数過ぎても悪目立ちする可能性があるのだ。

旅支度を整えたルイズは早めに寝ることにした。
出立は明日。善は急げである。

男達の使い魔 第六話 完

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:54:41 ID:AX5Xt8gK
万が一二人以上ついていくなんて言い出したらワルド涙目
支援

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:54:43 ID:0wi04f0Q
支援確認。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:54:55 ID:ykLBqb+3
スタートレックヴォイジャーで死後三日経ったニーディックスをセブンオブナインが
電気ショックみたいので蘇生してたな。

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:55:02 ID:/zQ79BW5
アルビオンに全員出立じゃ!支援

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:55:12 ID:nl+jBB3L
5人以上付いていったら涙目だな支援

382 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:55:54 ID:UoL0RsbZ

NGシーン

雷電「あ、あれはまさか!」

虎丸「知っているのか雷電!」

雷電「これぞまさしく、中国において古代より伝わる癒仁胡雲(ゆにこうん)!」


癒仁胡雲、それは古代中国において伝説と詠われた生き物である。
角を生やした馬のごときその姿はあらゆる武人から恐れられた。
単純に強かったのである。
その蹴りの一撃は山をも砕き、一度走り出せば雲をも追い抜いたという。
そんな癒仁胡雲であるが、ある日一人の拳法家の前に敗れることとなった。
その拳法家の名前は羅於卯(らおう)と言った。
角を折られその強さに屈した癒仁胡雲は、羅於卯を己の主と定め、
生涯、主とその友以外の男を乗せることはなかったという。
この故事が当時の大秦帝国(ローマ帝国)やハルケギニアに間違って伝わり、ユニコーン
は清らかな女性以外は乗せない、と言われるようになったのはあまりにも有名な話である。
民明書房刊「世界、乗り物大辞典」(平賀才人著)

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:56:01 ID:Y8KPN7n4
誰を連れて行くかでノリが凄い勢いで変わるな支援…じゃなくて乙でしたー

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:56:36 ID:BQZLWk94
>>377
何言ってるんだ

男塾ならそれぞれの遍在と一騎打ちしてくれますよwww
つーわけで5人くらい連れて行けばいいんじゃね?

385 :男達の使い魔:2007/09/05(水) 23:57:13 ID:UoL0RsbZ
ということで投下終了。
夢の伏線をもう消化してしまいましたが、気にしないことにします。

それでは、死事人ですので、次回の投下は遅れるかと思いますが近いうちに会いましょう!

合言葉は、

死亡確認!

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:57:33 ID:tbH79yqb
ほんと、誰がついていくんだ……?
でも、Jがついていく時点でとりあえずワルド涙目だな。
桃がついてった日には『実は俺も似たような技を習得していた』とかほざいて偏在を使いかねん。

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:57:50 ID:nl+jBB3L
乙。残りの二人は誰なのか。
そして今日の民明書房はユニコーンか……って……
な、なんか脳内でアンリエッタ装束のラオウ様を想像しちま、った、よ……。

388 :支援:2007/09/05(水) 23:58:01 ID:Ifknie5N
あれ? 万人橋でアルビオンまで登るんじゃないの?

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:58:08 ID:0wi04f0Q
ワルドが伝説のブロウで偏在もろとも粉砕か!?
GJ!!
流石に塾生全員はぶっちぎりで不審だからJと2,3人で行くのか(シェスタ&一号生全員でも行きそうでそれはそれで・・・

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:58:43 ID:AX5Xt8gK
>>376
言ったそばから最低でも二人来るとかwww
あとルイズ。冷静に考えよう。
あの絵柄に男塾の人間が一人でも目立つのに二人三人と連れ歩いたらマジで悪目立ちするぞwww
GJ!

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:58:49 ID:BQZLWk94
100人連れて行けば5万の軍勢も敵じゃないな

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:58:53 ID:kWL+PfkI
Jが同室かよw支援

393 :侍の使い魔:2007/09/05(水) 23:59:00 ID:N0+1scep
>>306亀レスですがお久しぶりです。GJ!!
   ワルドとフーケがラブラブなのは珍しいかも。
   
   予約します。

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/05(水) 23:59:50 ID:82Ygtgjd
ってか、こんな著書ばっかり出版してる才人の世間での評判はどうなってんだw

395 :支援:2007/09/06(木) 00:00:10 ID:Ifknie5N
10分身の卍丸を粉砕したJにロリド涙目w

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:00:16 ID:u7zzMrWS
ワルド1「さあ、どの俺と戦うのか決めるがいい」
富樫&虎丸「真ん中じゃあ〜〜っ!!」

そんな光景を幻視しつつGJ!
さてこのワルドは梁皇のような下衆タイプか改心後入塾するか今から楽しみなんだぜ。

397 :Zero ed una bambola:2007/09/06(木) 00:00:26 ID:Ddx4F7Xu
>>354です

10分後に短いですが投下します

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:01:43 ID:1MEzmwbF
>>391
第三の助っ人が5万を薙ぎ倒すとこしか思い浮かばんwwww

399 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:02:11 ID:I4tjo+gx
>>397の後に投下します。

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:03:58 ID:OXEw8vQ1
遍在とか分身スキル見る度にどうもエアマスターがちらつく
全部やっちまえばいいってのは極論だが正論でもあるな

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:05:55 ID:izABde3g
俺にとって分身と言ったら残像拳かゴッドシャドー支援

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:06:52 ID:3WyjNTX/
遍在には分身で対抗だ、と思ったが卍丸先輩こっち来てないな。

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:07:03 ID:Q08mVIcX
俺にはJがアルビオンをパンチで割る姿が見えた

404 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 00:07:43 ID:Ag/eFq65
男達GJ!

初投下です
名乗らせていただこう!
緑と 蒼の 使い魔 
>>399さんの次に投下させて戴きます。
以後お見知りおきを。


405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:09:12 ID:AViFSPqO
分身といったら
「ブラーンチ!」「デルタエンド!」「デプスゾーン完成!」「ショック!」
という夢戦士が…。

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:10:00 ID:BUIIwtGn
ガガガ→銀魂→緑と蒼? の3連携かね?
……後、避難所でむーざんむーざんの投下を確認。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:10:34 ID:dlTMZfVm
>>382
志村ー!北斗の拳混じってる!

408 :Zero ed una bambola:2007/09/06(木) 00:10:56 ID:Ddx4F7Xu
Zero ed una bambola   ゼロと人形



前回の簡単な話のまとめ

残った3人の衛兵を抹殺するために歩き出したアンジェリカは手始めに事の最中だった衛兵とメイドを殺す。
異変に気付いた衛兵の一人を射殺し、もう一人に手傷を負わせた。傷を負った衛兵はモット伯へ助けを求めに走り出し、アンジェリカはそれを追跡する。

一方のシエスタは今まさにモット伯の手により、純潔が奪われんとしていた。しかし、そのとき激しく扉が開かれるのであった。





「モット伯様!敵が!侵入者・・・」

右手の指を失った衛兵が恐怖に駆られて部屋に雪崩れ込む。それと同時に小鳥の飛び立つ音と共に少女が舞い踊る。その飛び立つ音は天使の羽音か死神の足音か。血飛沫が舞い上がる。
命の華を奪い、降りかかる血飛沫を全身に受け止め、白き頬を朱に濡らし、AUGを床に捨て背中に括りつけたデルフリンガーを引き抜くと、シエスタの上に乗りかかるモット伯へと踊りかかる。

モット伯は呆然とそれを見送る。小さな死神の少女から振り下ろされる死の一撃、ゆっくりとゆっくりと迫りくる。強い衝撃、視界が反転、どさりと崩れ落ちる。
どさりと崩れたモット伯。激しい痛みと薄れる意識の中、最後に見たものは女の柔らかな乳房だった。ニヤリと表情を歪めた。
シエスタの胸の上に崩れ落ちたモット伯は頭の中身を撒き散らす、そう彼女の体に・・・。

シエスタにとって幸運だったのは深く目を閉じていたことだろうか、モット伯の頭が砕かれる瞬間を見ずにすんだのだから。
シエスタにとって不運だったのは閉じた瞳を開けたことだろうか、自らの体に毀れ落ちる「汚物」を見てしまったのだから。

悲鳴すらあげることはできない、ただ嫌悪感と恐怖感に苛まれ、歯をカチカチと震わせ必死にそれを体から除けようとする。
しかし足掻けば足掻くほど、それから様々なものがこぼれ落ち、シエスタの体を赤く汚す。
アンジェリカはそれに見向きもせず、デルフリンガーについた血を拭おうともせず、そのまま背中に括りつけた。ぽたぽたと血が滴り落ちる。
おもむろにシエスタに向き直ったアンジェリカはシエスタの腕を掴み、モット伯の下から引きずり出す、そして床に叩きつけた。
背中から床に落ち、肺から空気が押し出され、意識が遠のく。
アンジェリカはそんなシエスタを尻目に床に捨てたAUGを手に取る。

「あと一発・・・」

そう静かに呟くアンジェリカ。視線をシエスタに向ける。

「Arrivederci」

そう呟く声で意識を取り戻したシエスタが目にしたのは、床に倒れている自分にむけて、何かを突きつけているアンジェリカの姿だった。

何か言おうと口を開けるが声が出ない。空ろな瞳がシエスタを射抜く。

そして引き金に指がかかる。

「やめろ小娘!」

今まで黙っていたデルフリンガーがアンジェリカの背中で一喝する。だが無常にも引き金は引かれてしまった。


409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:12:01 ID:XJytMjv0
>>402
男塾なんだしいつの間にかいるんじゃね?

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:11:57 ID:kPaW+PPT
分身で思い出したが、天津飯のアレが未だに謎だ
気がどうとかってレベルじゃねーぞ

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:12:35 ID:xL/Ik0xe
子爵様は、最初の手合わせで
マッハパンチで伊達にされ

城での戦で FPMでフルボッコか。



412 :Zero ed una bambola:2007/09/06(木) 00:13:23 ID:Ddx4F7Xu
デルフリンガーの叫びにより、わずかにずらされた銃口から放たれた弾丸はシエスタの頬を切り裂いた。
銃声にアンジェリカの背がピクンとはねる。

「あれ?シエスタちゃんどうしたんですか?」

何事もなかったかのように語りかける。シエスタは何もいえず、ただ歯をガタガタと鳴らすしかなかった。

「悪い人は全部殺しました。帰りましょう」

笑いかけてくるアンジェリカ。恐怖以外の感情が浮かばないシエスタ。差し伸べる手を払いのけ、後ろ、後ろへと這いずり逃げる。

「何遊んでいるんですか?」

アンジェリカはプゥッと頬を膨らませながらシエスタに近づく、そして壁際に追い詰める。

「い、いや、いやぁぁあ!」

ようやく絞りだせた声はあきらかな拒絶の意思、アンジェリカはそれを意に介さずシエスタに手を差し伸べる。
恐怖に身を固めるシエスタ、股間を濡らす。アンジェリカの左手がシエスタの右腕を掴む。掴まれた右腕がメキメキと音を立てる。

「ひぎぃ!痛い、痛いよぅ。お願い、お願いします。もうやめてぇ」

涙を流しながらアンジェリカに懇願する。アンジェリカはさらに力を込める。
ずるずるとシエスタを引きずりながら歩くアンジェリカ。シエスタはただ嗚咽を繰り返すのみ。

「駄目だ。もう何も見えちゃいねぇ」

ぽつりとデルフリンガーが呟く。だがその呟きは咽び泣く声にかき消され、誰にも届かない。


こうして王子様は悪のドラゴンを討ち滅ぼし、囚われの姫を助け出したのでした。


パキンと何かが折れる音、そして悲鳴が屋敷に響く。


めでたしめでたし


Episodio 12

Una fine, operazione di sterminio
閉幕、殲滅作戦


413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:13:31 ID:/gdoXxpP
アンジェやめて、アンジェ

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:13:33 ID:n2ynl9Tn
>>326
おキヌちゃんは「条件を整えた死」だから一応死者蘇生に入るんじゃ

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:14:22 ID:6b0YkP1m
めでたくねぇw

416 :Zero ed una bambola:2007/09/06(木) 00:15:03 ID:Ddx4F7Xu
短いですが投下完了です。

次回、シエスタ散る。

それではまたお会いしましょう。

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:15:37 ID:AViFSPqO
アンジェ、アンジェーっ!
ハッピーエンドはありえないと解っていたけど切ないなぁ…

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:17:16 ID:GS5UuM9C
シエスタ散るのかよwwwwww
乙&GJ!
これ位刺激のある作品は好きだ。

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:19:15 ID:1uNB/DV2
GJ
アンジェ怖ぇ…

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:21:01 ID:BUIIwtGn
なんというデッドエンド……orz

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:22:50 ID:XJytMjv0
工工エェ(´Д`)ェエ工工.

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:23:38 ID:/A6qJI43
さすが堕天使!
怖えGJ!

423 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:24:26 ID:I4tjo+gx
GJ!!
では投下します。

次の日の朝
 銀時は雑用を終えて、部屋でゴロゴロ二度寝していた。
「ギントキ、街にいくわよ」
 突然入ってきたルイズは言った。
「は、何で?」
 眠ったままの体勢で銀時は心底めんどくさそうに言った。
「剣を買いにいくのよ、その木刀だけじゃあ私の事護れないじゃない」
「別に『洞爺湖』だけでも十分だろう、休みの日ぐらい休ませろよ」
「いいから仕度する!!」
 ルイズの金切り声に銀時はむっくり起き上がる。
「へいへい、まあくれるつうならもらうけどよ・・」

「タバサ。今から出掛けるわよ! 早く支度しちゃって頂戴!」
「虚無の曜日」
 キュルケは朝起きた後、再び銀時にアプローチしようとルイズの部屋に行ったがもぬけのからだった。
 昨日、銀時に冷たくあしらわれたせいで、キュルケの情熱の炎はさらに勢いを増したらしい。
 今までの男達はキュルケに無条件にチヤホヤし、夢中になっていった。
 キュルケ自身もそれが当たり前だと思っていたが、銀時は違った。
 ―私今まで子供だったのね、男はやっぱりああいう大人の魅力をもってなきゃあ。
 銀時の出すダルさを大人の魅力だと解釈したらしい。
 ずいぶん過大評価されたものである。
 銀時とルイズが馬で出て行くところを見たキュルケはすぐさまタバサ部屋に行き
 今に至るというわけである。
 キュルケの友人であるタバサはいかにもめんどくさそうに答えた。
 しかしキュルケはそんな友人の読んでいる本を取り上げ、掲げた。
「わかってる。あなたにとってこの日がどんな日かあたしは痛いほどよく知ってるわよ。
 でも、今はね、そんなこと言ってられないの。恋なのよ、恋!」
 タバサは首を振るだけである。
「あぁもう! 恋したのあたし! ほら使い魔のサカタギントキ、それであの人があのにっくいヴァリエールと出掛けたの! 
 だからあたしはそれを追って突き止めなきゃいけないの! わかった?」
 タバサは坂田銀時という言葉に少し反応を示した。
「わかった」
「あら、貴方にしてはずいぶん物分りがいいのね、とにかく馬に乗って出かけたのよ。
 貴方の使い魔じゃなきゃあ追いつかないのよ!助けて」
 タバサは何もいわずに準備を始めた。
「ありがとう! じゃ、追いかけてくれるのね!」
 友人のキュルケの頼みというのもあるが、タバサ自身坂田銀時に興味を持っているからだった。
 その後2人は、タバサの使い魔、風竜、シルフィードでルイズ達を追った。

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:24:41 ID:OXEw8vQ1
ちっ、ちちち散る!?
ヤバいよアンジェ
アンジェヤバいよ
でもGJ!

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:26:01 ID:psVO5Tgf
アンジェ…怖い、怖すぎるよ

426 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:26:06 ID:I4tjo+gx
「腰が痛てえ・・」
「情けないわね、これだから平民は」
「仕方ねえだろ、久しぶりなんだから」
 ルイズにつれられて馬に乗った銀時だったが、攘夷戦争時代は良く乗ったが
 最近はもっぱら源付のため腰を痛めていた。
 トリステインの街並みを見渡す。
 銀時は前にやったヴァーチャルリアルティーのRPGを思い出した。
 街はそのときの街にそっくりである。
 ただ違いがあるとすればここは間違いなく現実(リアル)であるということだ。
 銀時はキョロキョロ何かを探すように街を見る。
「何やってるの、あまりキョロキョロしない、田舎者みたいで恥ずかしいわ」
「長老とかはいねえのか、いたら武器にしようと思って」
「は?あんた何言ってるの?」
 相変わらずこの男のいってることは分からないと思った。

「狭めえ」
 銀時は大通り歩きながらいった。
 かぶき町の大通りはこれの5倍ぐらいあった。
 主に通るのが人だからだろうか。
「この先にはトリステインの宮殿があるの」
「へ〜、宮殿に行けば魔王を倒すイベントでも起こるのか」
「わけわかんない、女王陛下に拝謁してどうするのよ」
「いたいけな使い魔がご主人様からドメステックバイオレンスの被害を受けていることを訴えるな」
「ドメ?意味わかんないけどなんかむかつくわね、それより財布は大丈夫」
「ああ、ここに、あり?」
 銀時は懐を探るが財布の感触が無い。
「まさか、すられたの」
 良く見るとルイズ達から逃げるように去っていく男がいた。
「俺の財布!!」
 ルイズの財布だけなら銀時は怒らなかっただろう、ただ銀時の数少ない私物である財布も一緒に
 すられたのだ。
 厨房の手伝いをすることで小遣い程度の銅貨が入っている。
 一旦そうと決めたら銀時の決断は早かった。
 ちょうど目の前に止まっていた馬車に乗り込み走らせる。
「ああ、馬車どろぼう!!」
 馬車の本来の持ち主が後から叫んだが銀時はこれを無視した。
 ルイズはただ呆然としていた。

 一時間後
 ガド!!
 衛士の詰め所の壁を蹴り飛ばす銀時の姿があった。
「たく、なんでスリ捕まえたのに説教されなきゃならないんだ!!この腐れ衛士」
 横にいるルイズは怒りで震えている。
「あんたね!!私が貴族じゃなかったら説教どころじゃすまなかったのよ」
 結局銀時は馬車を街中で暴走させた挙句、捕まえたスリを半殺しにしたのだ。
 衛士たちが駆けつけ、捕まったのは銀時の方だった。
 ルイズのとりなしで何とか逮捕は免れた。
「スリが出るのはてめえらの職務怠慢だろうが、この税金泥棒。
 ああ、むかつく、ションベンかけていこう」
 銀時はチャックを開けてションベンを詰め所にかけようとする。
「きゃあぁぁ!?ちょっと何出してんのよ」
 ルイズは顔を真っ赤にして目を手でふさいだ。
「何って?ナニですけど」
「そういうこと聞いてじゃないわよ、ホント最低!!」

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:29:34 ID:/A6qJI43
下品支援!

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:30:17 ID:izABde3g
このパターンはルイズがゲロ吐きそうなんだけど支援

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:30:55 ID:U81yJFEQ
シエスタ死んでしまうん?支援

430 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:32:08 ID:I4tjo+gx
しばらく2人で歩いていると隣にいたはずのルイズが消えた。
「あれ?まいったな、あいつ迷子か」
 自分が迷子になったという発想は銀時にはなかった。
「あら、こんなところにいたのね、ギントキ」
突然不意に呼ばれて振り返る銀時。
 そこには赤と青の紙を持つ少女がいた。
 ―これで金髪がいりゃあ信号みてえだな。
 どうでもいい事を考える銀時。
「ああ、たしかキョンと谷口」
 銀時、その間違え方はいろいろやばいから。
「キュルケよ」
「タバサ・・(怒)」
 2回も間違えられ心なしか怒っているタバサだった。
 タしか合ってないし。
「そういえば、タバサのことは知ってるの」
「ああ、前ちょっとな、って言うかこんなところまで何の用だ」
「もちろんダーリンに会いに来たのよ」
「おれは鬼ごっこで宇宙人に勝って地球を救った男じゃねーぞ」
「・・・よくわかんないけど、おごるわよ、ダーリン」
 その言葉に銀時はビクンとする。
「それはパフェ的なものでもいいのか・・」
「ええ、何でも」
「そうか、そいつは良い、ぜひ行こう、早速行こう」
 逆に銀時の方がキュルケのほうを引っ張るようにメシ屋に入っていった。

「・・・うん・・うめえ・・あ、お姉ちゃんパフェおかわり・・」
 銀時に呼ばれたウェイトレスはこいつまだ食うのかよという顔で注文を受ける。
 ちなみにこれでパフェ10杯分だ。
「ダーリンが甘党なんて知らなかったわ、でもそこが可愛い」
 恋は盲目とはこのことである。
 ―でもこれはチャンスよ、これでダーリンをうまく餌付けして、そこから・・
 キュルケがあらぬ妄想に入ってたが急に袖を引っ張られたのに気づいた。
「何、今ちょっと大事なことを考えてるのよ」
 タバサは目をむかいのほうに向ける。
 向かい合っていたはずの銀時がいないのだ。
「え〜!!ちょっとダーリンは・・」
「帰った」
 パフェを15杯食ったところで銀時は満足して『ごっそさん』とだけいってそのまま店から出てしまった。
 タバサはこれには呆れたが止めるまもなく行ってしまったのだ。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:32:26 ID:/gdoXxpP
楽しいあの歌も優しいあの人も、愛しいあの日々も。
いずれは忘れ去る

432 :夜明け ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 00:32:41 ID:pWBcNC9g
やれやれ、少し遅くなってしまったが夜明けの使い魔投下予告だ……!

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:34:18 ID:VFMZk+9P
>>430
キョンはお前だ支援w

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:34:49 ID:izABde3g
銀さん本格的に糖尿になるよ支援

435 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 00:35:57 ID:QWn7Onkp
では夜明けさんの後に投下予約&支援

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:36:42 ID:/A6qJI43
しえんだ!

437 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:36:43 ID:I4tjo+gx
「あ〜、うまかった、満足、満足」
 どこにあったのか爪楊枝で歯をシーハーさせながら歩く銀時。
「あー!!ギントキ、勝手にどこ言ってたのよ」
 銀時ははぐれていたルイズに見つかった。
「あれ、ルイズ、おめえ迷子だったじゃあ」
「迷子なのはあんたのほうでしょう」
「俺は迷子じゃねえ、人生という道には迷ってるけどな」
「全然うまくないわよぉぉ!!いいから行くわよ」
 ルイズにつれられて銀時が来た所は街の裏通りだった。
 日も当たらず不衛生なそこに銀時はかぶき町の裏通りを思い出した。
「ビエモンの秘薬屋の近くだったから、この辺なんだけど・・」
 ルイズはキョロキョロ探す。
「あ、あった」
 目的の武器屋を見つけたルイズはそこの扉を開けた。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:37:20 ID:aYnc+1EJ
武器買いに行くだけなのになにこのgdgdっぷり支援

439 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:39:02 ID:I4tjo+gx
武器や入るとしょぼくれた感じの店主がパイプを吸っていたがルイズを見ると
 あわてて猫なで声で対応した。
「旦那、貴族の旦那、うちは全うな商売してまさぁ、お上に目をつけられることなんか、
 これっぽっちもありません」
 そう言ってる時点で全うな商売はしていないといってるも同然なのだ。
 銀時は大都市江戸一番の繁華街かぶき町で商売をしている。
 もちろんそこでやっている商売は全うな物ではないものがたくさんある。
 おかげで銀時の嗅覚は鋭くなっている。
 実際こんなところで武器屋を開いている時点で胡散臭い。
 ―うさんくせぇ、雑誌の裏にある『私はこれで幸せになりました』ってかんじで札束の風呂に入っている
  広告よりうさんくせぇ。
 そんなことは知らないルイズは店主に適当に見繕うように言っている。
 銀時はとりあえず剣を見たがどれも使えないナマクラばかりだった。
 腐っても侍の銀時である。
 日本刀と西洋剣の違いはあれ刀を見る目ぐらいはある。
 店主はルイズにレイピアを見せ高く売りつけようとしていたが奥から
 ガツーン、ガツーンと音がしているのに気づいてそっちを見ると
 なんと銀時が剣を片っ端から机や壁に切りつけ何本かの剣は折れている。
「ちょっとぉぉぉ!!あんた何してんのぉぉぉ!!」
 店主は絶叫した。
「試し切りだけど・・」
「試し切りって・・・」
 店主は折れた剣を見て呆然としている。
「それよりどれもナマクラじゃねえか、まともな剣はねえのかよ」
 銀時のただならぬ雰囲気に気づいた店主はそのまま奥から剣をとってくる。
「これなんかいかがですか」
 店主が持ってきたのは1.5メイルほどある立派な剣だった。
「これいいわねえ」
 ルイズはこの剣が気に入ったようである。
 店一番の業物といわれたのが良かったようである。
 しかし、銀時はやたら派手派手しい外見とその大きさに実用性のなさを感じた。
「つーか、これ駄目だろう、高そうだしでけえし・・・」
「良いの、これにするの」
 ルイズは逆にむきになっている。
「使うのは俺だぞ」
「うるさいわね、おいくら?」
 店主はもったいぶって散々この剣がいかに立派か語った後、
「エキュー金貨で2千、新金貨で3千」
「立派な家と森付きの家が買えるじゃない」
 ルイズは目を丸くする。
「新金貨百しかもってないわ」
「馬鹿、言うなよ」
 銀時は小声でいった。
 ここは強引に値切るところである。
 それゆえに相手に弱みを見せてはいけない。
 ―こいつ一人で買い物したことないな。
 この世界の貨幣価値は分からないがルイズのたとえから相当高いのが分かる。
 銀時の世界の刀も高いがそこまでではない。
 ふと銀時は腰にぶら下がっている『洞爺湖』を目にやった。
『洞爺湖』は通販で売られている消費税込みで11760円の代物であり
 恐らくこの世界の金貨一枚分もしないであろう物だがそれでも
 銀時にとってはたいそうな買い物である。
 銀時は『洞爺湖』をみてニヤリと笑った。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:39:55 ID:XOWBJE72
再生の車輪 支援

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:42:50 ID:/A6qJI43
支援

442 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:43:18 ID:I4tjo+gx
「へ〜、そんなに高いなら相当頑丈なんだろうな、この木刀で試し切りしてもいい」
「へい、かまいませんが・・」
 ―何いってるんだ、この男、木刀が剣に勝てるわけないだろう。
 この時店主はたかをくくっていた。
『洞爺湖』を台で固定し銀時は思いっきり剣を振る。
 折れたのはその大剣のほうだった。
「あーーー!!!」
 店主は信じられないものを見るようね目で絶叫した。
「何これ、鉄も切れるんじゃなかったの、銀ちゃんだまされたよ、非常に傷ついたよ
 精神的慰謝料請求したろか、こら」
「い・・いいがかりだ!!被害者はむしろあっしのほうだ!!」
 店主はほぼ逆切れしている。

「ぶひゃひゃひゃひゃ!!今までいろんな客見てきたけどおめえみてえに面白い客ははじめてだ」
 急に店の奥から声が聞こえた。
「何だ?」
 店主はそれを聞いて頭を抱えている。
「おいここだよ、ここ」
 なんと声の主は一本の剣だった。
「げ、剣がしゃべってやがる、気持ちワル!!」
「初対面にむかって気持ちワルはねえだろうがぁぁぁ!!てめえも死んだ魚みたいな目で
 気持ち悪いんだよ」
「うっさい!!天パー」
「天パーはてめえだろうがぁぁぁ!!」
「いや精神的にモジャモジャしてるっていうか」
「わけわかんねえぇぇよ!!なんなんだこいつ」
 銀時と剣とやり取りに呆然としているルイズと店主。
「それってインテリジェンスソード」
 剣の名前はデルフリンガーという意思を持つ魔剣らしい。
「それよりおめえなかなか剣を見る目があるな、その上『使い手』か、
 こいつは良い、俺を買いやがれ」
「おめえさびしがり屋ですか、大丈夫だよ、おめーなら一人でもやっていけるさ」
「てめえに俺の何が分かるっていうんだよ!!馬鹿かてめえは」
「馬鹿って言うほうが馬鹿なんです〜」
「ガキか!!てめえは!!」
 銀時のデルフリンガーの言い争い最早わけのわからなくなってきていた。
 しかし、今まで見ていた店主はついに切れた。
「出てってくれー!!その剣やるから出てってくれー!!」
 銀時達はデルフリンガーもったまま追い出された。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:44:18 ID:/A6qJI43
店主さんざんだな!
支援

444 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 00:44:31 ID:Ag/eFq65
支援するッ

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:45:19 ID:OXEw8vQ1
これは間違いなく店主自棄酒
支援

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:45:54 ID:XOWBJE72
ツッコミが増えた 支援

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:45:58 ID:izABde3g
ああ、やっぱり銀ちゃんは中二支援

448 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:47:09 ID:I4tjo+gx
「これでおめえとは相棒だ、よろしくな」
「別にいいんだけどな、っていうかあの店主から慰謝料請求できなかったじゃねえか」
「おめえはどこまで強欲なんだ」
 街を銀時はデルフをもったまま歩く。
「何、おめえはしゃべれるんなら何か必殺技とか使えるんだろうな」
「何だ、必殺技って・・」
「卍○とかだよ」
「何だよ、○解って・・」
「できねえのかよ、ちっ、使えねえな」
「ものすごく理不尽な理由で俺見下されてねえか」
「おめえの名前はマダケンだな」
「なんだよ、マダケンって」
「まるでだめな剣の略だ」
「ふざけんなー!!俺にはデルフリンガーっていう立派な名前があるんだよ」
「うっさい!!マダケン」
「ちょっと私をさっきから無視するんじゃないわよー!!」
 ルイズの声が街中に響いた。

449 :支援:2007/09/06(木) 00:52:29 ID:NYcJZq5v
支援

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:53:28 ID:Mbkwuga/
マダケンwwwww
支援

451 :侍の使い魔:2007/09/06(木) 00:53:38 ID:I4tjo+gx
 投下終了です。
 ルイスに股間見せた使い魔ってこれが初めてか。
 突込みが増えました。
 しかし『洞爺湖』があるのでほとんど使われないかも。
 サブタイトル募集中
 次回ルイズ、キュルケ決闘編

452 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 00:56:27 ID:Ag/eFq65
蒼いドールと翠のドールが深い闇へと落ちていく。
その先には、突然現れた光る鏡のようなもの。
鏡の中の鏡。それに蒼いドールは飲み込まれていく。


ゼロの使い魔〜緑と蒼の使い魔〜
 [第一章 ゼロの使い魔] 第一話 召喚

その日、ルイズは召喚の儀を行い、毎度お馴染みの爆発が起こった。
爆発したのでルイズは失敗したのだと思い即座にもう一度行う。他の誰にも気付かれないように素早くもう一度。そしてもう一度爆発する。
こうなると周りの生徒達は、ルイズが失敗したと確信し、誰だってそうするようにからかっていた。
…しかし、煙の中には人影みたいなものがあったのだ。
ルイズは喜んで煙の中に駆け込んでいった。
「やった!成功したわ!」
生徒達は各々ざわめきだす。
「ば、馬鹿なッ!ルイズが成功した。そんなはずはッ!」「落ち着け。メイジはうろたえなィィィィ!!」「素数を数えて落ち着くんだ。」
ルイズが魔法を成功させるということは、普段失敗を目の当たりにしている生徒達にとって、とてつもない衝撃なのである。
そんな生徒達を無視し、ルイズは己が召喚したものに近づき呪文を唱える。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ……」 と。
そして接吻をしようとした。
だが、よく見ると二体いるのだ。もちろん召喚されたものが。

一方、召喚された蒼いドール、ショートカットでいやらしい帽子を被っているボーイッシュ、つまるところは蒼星石である…は、召喚された際に通常の状態に戻っていたのである。

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:56:52 ID:YBr2ei+8
マダケン・・・グラサンの代わりに鞘かち割られたりとかされそうだ・・・
気がついたら先輩の洞爺湖の精神世界につれこまれたりとかも・・・

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 00:58:09 ID:XOWBJE72
マダケンでリュウケンドーを思い出した 支援

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:00:45 ID:4K13ZrAl
俺の嫁キター支援

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:01:02 ID:IrddTwjE
支援する〜


457 :夜明け ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:01:17 ID:pWBcNC9g
この方の次かな? ローゼンか……なにもかもが懐かしい支援

458 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 01:01:25 ID:Ag/eFq65
ローザミスティカは失っているのに動いている。ルイズに召喚されるにあたっての効能であろうか。まさにファンタジーやメルヘンの世界なのだ。
そして煙の中で、自分が抱きついている緑色がぼんやりと見える。
此処が異世界であると気付いてはいないのだが、緑色、翠星石が一緒であると言うことに、正常に戻った蒼星石はギュッと強く抱きなおす。
(なんだか硬いなぁ…。)
そう思い、よく見てみると大きい。男性一人分の大きさだ。しかも何だか飛蝗みたいだ。
蒼星石は驚いて離れようとするが、石に躓いて尻餅をついてしまう。
「あの…抱きついたりして、ごめんなさい。」
少しばかり恥じながら、申し訳なさそうに蒼星石は謝った。

ルイズはその光景を見ていた。
口付けをしようとしたら、二体いたのだ。暫し戸惑っていると蒼色の方が飛びのいて、尻餅をつき、謝っている。
蒼いほうはどう見ても小さい子である。しかし、緑色のほうは何だか強そうな亜人だ。
ルイズは心の中でガッツポーズをした。
その頃には煙も晴れて、無事成功したかと心配して、コルベールがやってきた。
コルベールは二体召喚されたという前例のない事態に驚き、とりあえず両方とも契約させるべきかな…と思い、ルイズに契約を二体ともするように促した。
言われたことに従ってルイズは契約を済ませようとする。
まずは練習がてらに蒼い小さい方に口付けをした。蒼い方は何だか戸惑っているようだった。
(こっちはあんまり役にたたなそうね。身の回りの世話でもやってもらおうかしら。)
「あぁぁぁぁ…あうぅぅ…うぅぅ…」
蒼いほうがルーンを刻まれるにあたって起こる熱に、悲鳴をあげていた。勿論我慢しようと心がけているのだが。
次は緑色の亜人だ。蒼星石を相手にせず、ルイズは緑色に近づく。その緑色と契約するのが楽しみで、蒼星石はアウトオブ眼中である。

ここで少しばかり時間は前後する。

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:01:34 ID:ILKMQ5FC
俺もこっそり自作ネタ書き始めたぜ支援。

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:01:59 ID:XOWBJE72
蒼い子は私の嫁です 支援

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:02:55 ID:Mbkwuga/
双子ktkr!
支援

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:04:33 ID:X6sPd2f8
支援かしらー

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:04:57 ID:Mbkwuga/
支援

>>460
それは梅岡です

464 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 01:05:32 ID:Ag/eFq65
緑色の亜人、ご存知我らの矢車の兄貴は、影山の亡骸と供に白夜の世界に向かおうとしていた。
その途中、目の前に謎の鏡のようなものが現れる。
ワームの類かと思い、矢車はゼクターを装着し、変身する。
…CHANGE KICK HOPPER!!
電子音が響く。白夜の世界に向かうのを邪魔するヤツは倒す。
その勢いで蹴りを繰り出すキックホッパー。しかし輝きに飲み込まれてしまった。
そして辿りついたこの世界。気付いたら小さい子に抱きつかれてて、そんでもって謝られる。
次にピンク髪の女の子が小さい子に急にキスをするという光景に。そこで害はないと思ったのか、変身を解く。
驚いたのはルイズだった。さっきまで緑色の亜人だったのが、黒いロングコートを着たただの平民に変わってしまったからだ。
暫し考え、きっと風の先住魔法か何かだろうと思い、ルイズは更に喜び、最高にハイってヤツになる。
そうしてその流れに乗ったまま接吻をする。ルイズはルンルンである。
(さっきは子供、今度は亜人だからファースト・キスにはカウントされないわ!)
ズキュゥゥゥゥゥゥン!!
(遂にやったわよ!本当に凄い当たりくじ、これで少しは見返してやれるわ。)
当然ルーンが刻まれることによって起きる熱に苦しむ。
「それはルーンが刻まれているだけよ。すぐに終わるわ。」
蒼星石のときにはかけなかった言葉をかける。
痛みが納まり、ルイズのほうを一体何なんだと見る矢車。それに対してなんともないという風に見返して尋ねる。
「あなたの名前は?」
矢車は流れがよくわからなく、面倒だったがとりあえず答えておいた。これぞルーンの洗脳効果である!
「………矢車、矢車想だ。…どうせ俺なんて……。」


to be continued…

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:07:14 ID:8RfXhKX3
不意打ちくらったわwww

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:07:57 ID:OXEw8vQ1
緑が予想外過ぎて霧吹いた
せっかく煎れたジャスミンティー返せGJ!

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:08:11 ID:BUIIwtGn
……全く関係のない二つの作品を混ぜ込むのなら避難所でやるのが妥当と思われるのじゃ、といるるん様が申してたぜ。
姉妹スレのジッパー&天国扉のようにな。

468 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 01:09:06 ID:Ag/eFq65
投下終了。
次回、蒼星石が健気に頑張ります。
翠でなく緑なので矢車。

アンジェさん&侍さんGJ!
このあとの夜明けさんも支援する!


469 :「究極超人るいず」の人:2007/09/06(木) 01:09:07 ID:fNBFcLud
夜明け〜の人のつぎに、投下させていただきまする。

470 :夜明け ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:09:54 ID:pWBcNC9g
どーりるがるんるんいるるんるん!
さて、クロス作品はゼロの使い魔とカオスフレアしかないけどなんだか一杯混ざってる気がする夜明けさんが投稿しますっ!

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:10:33 ID:v+Y/HQ9D
予約状況
夜明け→ガンパレード→究極超人(敬称略)

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:10:42 ID:od7O3zYG
>469
ガンパレードさんが予約してるから、その次にお願いします

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:10:58 ID:/A6qJI43
やられたああああああああ!
なんちゅう組み合わせで着たんだ、GJだ

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:11:04 ID:1uNB/DV2
>>469
いやガンパレ忘れちゃダメだよ
それより何だ今日ついさっきスレ立ったと思ったらもう500目前とか
お前らGJすぎだろ

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:11:21 ID:BUIIwtGn
>>469
確かガンパレの人が入ってたよ。

>>470
フレア投げるつもりで支援

476 :「究極超人るいず」の人:2007/09/06(木) 01:11:43 ID:fNBFcLud
了解です。すんません、読み落としていました

477 :夜明けの使い魔1/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:12:07 ID:pWBcNC9g
「む、無茶だ!」
 一刻も早く学院の助けに向かうためと提示された手段に、才人は全力で反論した。
 目の前には『粉雪』の主砲が、その黒光りする偉容を誇っている。
 これで飛べと言っているのだ、信長とイリアは。
 びっくりショーの人間大砲でもあるまいに、そんなことが出来るはずもない。
 だからこそ、必死に反対しているのだが。
「メタボーグに妨害されずに飛ぶにゃこれしかないんだよ。観念しな」
「あの氏家の真似事ってのが気に喰わねぇが、こいつが一番手っ取り早い。うだうだ言わずに乗れ!」
 怒鳴りつけて、イリアは才人を砲口に据え付ける。
 必死に反抗するが、後ろから怪しげなオーラが身動きを封じてきた。
「今は余計な時間を掛けている場合ではありませんわ」
「安心しな。なんだかわからねーが相棒なら大丈夫だ!」
 余計な時間を掛けている場合ではないと言いながらどこか楽しげな魔王と、自分の相棒にまで諭されてしまった。
 なんだかわからねーって何だよと内心で呟きながらも、じたばたと暴れるのを諦めた。
「準備は万端だ」
 きりきりと音がして、才人を乗せた主砲が艦の外にせり出していく。砲身の上に仁王立ちするイリアが、腕組みをしながら魔法学院を睨み付ける。
 魔法学院は戦場だ。
 地に湧くメタビーストが、生徒達を襲っている。巨大なメタロードが、その手に持つ大剣で中央棟を切り裂いている。
 そして、何よりも。黒い漆黒の光を纏う人影が、無言のままにすべてを威圧して、そこに存在していた。
 誰よりもヒーロー然とした姿に、誰よりも禍々しい力の奔流を宿して。
「――ダスクフレアか」
 苦々しげに、イリアが呟く。
 ダスクフレア。世界の敵対者。
 刃を交えたわけでもないのに、才人にもその恐怖が理解できた。
 アレは、存在してはいけない。ただひたすらに世界を否定する存在だと、何故だか理解できた。
「な、なんだありゃ……! ナリだけは人間だが中身はまるっきりバケモンじゃねーか!」
 才人の手の内で、デルフリンガーが興奮気味に鍔を鳴らす。
 ああ、とそれに頷いて、才人は唇を引き結んだ。
 平賀才人はカオスフレアだ。成り立ての聖戦士だ。それが一体どれだけ闘えるのか、そんなこと知りはしない。
 だが、アレを見過ごすなんて、そんなことをするわけには行かないと心に誓う。
 アレが存在するだけで、世界は朽ち果ててすり潰され消えていく。
 それはつまり、この学院の誰もが、地球にいる家族が、今まで会ってきた人たちが、そして、ルイズが消え果てるということだ。
 ――そんなこと、許してたまるか!
 ルーンが黄金のフレアを滾らせる。全身を巡るそれが、思考よりも尚早く全身に力を宿らせた。
「よし。主砲発射用意! 目標、トリステイン魔法学院! 射角45!」
 信長の号令が、響く。デルフリンガーを握りしめ、自らの足場となる予定の弾体に突き刺した。
「発射!」
 急激な加速に身体が悲鳴を上げる。まるで見えない巨人に握りつぶされているような感覚だ。
「う、おおおなんだこりゃ六千年来で未体験だぜこんなの! さっき大丈夫って言ったの悪ィアレ訂正!」
 加速と才人の体重に耐えながら、デルフリンガーが叫ぶ。
「当たり前だ! こんなこと考える奴なんて普通いないッ!」
 叫び返して、才人は視線をダスクフレアに向けた。
 急速に接近していくその小柄な影を睨み付けて、才人はデルフリンガーを砲弾から引き抜いた。

 黄金の輝きを背負った才人がやってくる。
 それを見るルイズの心は、これまでに無いほど明るかった。
 もう、ゼロじゃない。誰もがうらやむほどの力を手に入れた。
 今まではゼロのルイズで、才人に迷惑を掛けたかもしれないけど。
 これからは、そんなことはない。
 才人を抱きしめようと、両手を広げる。
 ごめんね、なんて言うのは合わないけど、少し労うくらい良いだろう。もう何も心配しなくても良いと言うのも良い。
 トランスギアがアラートを鳴らしているけど、そんなものは知らない。
 天敵なんて、どこにいる? 世界の総てはただ、ルイズの前にひれ伏すだけの存在でしかない。
 それよりも。
 今は、才人と二人で喜びを分かち合いたい。
 望みはそれだけだった。


478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:12:35 ID:XOWBJE72
WHAT’S?
緑?翠じゃなくて?
絶望した!我が娘じゃない事に絶望した!
とまれ乙。
多重クロスの時は最初に宣言をお願いします。

479 :夜明けの使い魔2/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:13:25 ID:pWBcNC9g

 だが、才人にはそんなことは分からない。
 才人が知り得たのはたった二つ。
 ダスクフレアは、倒さねばならない。
 目の前のそれは、紛れもなくダスクフレアだ。
 だから、才人はその身体に剣を突き立てた。

 慣性に乗って、すれ違い様に剣を振るった。
 呆然と立ちつくすダスクフレアに、黄金の輝きを帯びたデルフリンガーを突き立てる。
 黒い装甲を貫く刃。刀身を伝わる肉を裂く感触。
 おぞましさに、身体が震えた。
 たとえダスクフレアだとしても、きっと普通の人間と何も変わらないんだ、と思いながら。
 デルフリンガーを振り抜いた。
 装甲が裂けて、真っ赤な血が――否、夕焼けにも似たフレアが吹き出した。
「あ、あああああああああああッ!」
 仮面の奥から聞こえる、くぐもった絶叫。
 耳を塞ぎたくなる衝動を抑えて、砂煙を立てながらブレーキを掛けた。
 不思議と、かなりの高さから飛び降りた筈なのに身体に痛みはない。
 砲弾に乗って飛ぶのも、そこから飛び降りて無傷なのも、まっとうな人間に出来ることではない、と思う。
 ――闘える。まっとうな人間ではない、カオスフレアになった才人なら。
 きっと、このダスクフレアを倒すことだってできる。
 絶叫をあげたその声に、どこか聞き覚えがあると感じたのを振り捨てて、才人は振り返った。
 赤黒いフレアを吹き出しながらも、ダスクフレアは倒れようとはしていない。
 歯を食いしばり、未だ身動きを取らないダスクフレアに次の一撃をと振りかざし。
「相棒、危ねぇ!」
 くん、と見えない糸に操られるかのように、デルフリンガーが動いた。
 引かれた方向に視線を向けて。
 鋼の巨腕が才人を襲った。
「――ッ!」
 避けることなどできるはずもない。一瞬、眼を瞑ろうとして。
 デルフリンガーが、その刀身でメタロードの拳を受け止めていた。
 衝撃が腕に走る、がその痛みは微々たるものだ。
「だ、大丈夫かっ?!」
「あああ折れるッ! 折れそうだが何とか大丈夫だッ!」
 叫びながら、デルフリンガーは重い拳に耐え続た。
 機械の巨神は拳を引き、さらなる一撃を繰り出そうとしている。
 その一撃が届くより早く、まずはその腕を切り落としてやる。
 そう、デルフリンガーを振り上げる。
 空気を裂く音がして、何かが顎を強打した。
「が……っ!」
 激痛が走る。その一撃で、才人はあえなく吹き飛ばされた。
 地面に崩れ落ちる。一撃の正体は、ダスクフレアの脚だった。
「二人相手ってのはキツイぜ相棒!」
 デルフリンガーの言うとおりだ。メタビーストの群れは周囲のメイジ達が何とかしてくれているが、メタロードとダスクフレアはカオスフレアでも無ければどうしようもない。
 ダスクフレアを相手取れば横合いからメタロードが襲い、メタロードに挑めばダスクフレアが鋭い一撃を繰り出してくる。
「どうにかならないのかよ!」
「おいおい、ちょっと自意識過剰じゃねぇか。なあミステル!」
 ふと、頭上から声がした。
 見上げれば、二射目の砲弾に乗ったイリアが、その足場を蹴って軽やかに舞い降りていた。
 すたん、と地に足を着ける。その傍らには、寄り添うようにしてミステルがいた。
「そうですわ。いくら若くても二人一度に相手をするのは無理でしょう。片方は私たちが」

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:13:59 ID:BUIIwtGn
なんかシナリオフラグがぽっきり折れた気がするぞたった今!

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:14:01 ID:GS5UuM9C
蒼い子は俺の嫁。つまりGJ!
多重クロスなら避難所に投下したほうがいいかもね。
続けて支援

482 :夜明けの使い魔3/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:14:38 ID:pWBcNC9g

 信じられない。
 才人が、斬りかかってきた。
 切り裂かれた。
 それだけが、頭の中を埋めていた。
 身体が勝手に動いたのも、深々と切り裂かれたにもかかわらず痛みがほとんど無いことも、気にならなかった。
 たった一人、どんな時にも味方でいてくれるはずの才人が。
 たった一人、認めてくれていると信じていた才人が。
 涙が、溢れた。
 たった一人、新しい世界を創っても一緒にいたいと思っていたのに。
 裏切られた。
 頑張っていればきっと何とかなると励ましてくれたのに。
 二人でなら、きっと頑張っていけると思ったのに。
 ――サイトは、私が力を手に入れた途端に裏切った。
 本当は、何も出来ないルイズを馬鹿にしていたのか。
 本当は、あんな力があることを知っていて優越感に浸っていたのか。
 全部、嘘偽りだったのか。
 灼熱の悪意が、その身を灼いた。

 敵は前方の二つ。
 こちらは三人。
 アレさえ倒してしまえば、メタビーストの無限発生は収まる。逆に言えば、そうしなければメタビーストをいくら倒したところで無意味だと言うことだ。
 ルイズの姿が見えないことを確認して、才人はほんの少し安堵の溜息を吐いた。
 きっと避難しているのだろう。それなら、少なくともその身は安全だ。
 なら、才人のするべきことはたった一つ。目の前の敵を倒す、それだけだ。
「才人、お前はあのダスクフレアを狙え。あたしとミステルはグレズの相手だ。慣れてるんでね」
「分かった」
 イリアの言葉に頷き、地面を蹴る。
 目指すはダスクフレア。デルフリンガーを手に、駆ける。
「気をつけろ! デカブツが狙ってるぞ!」
 二度も同じ轍を踏むつもりはない。頷いて、メタロードを警戒する。
 轟、と拳が唸った。
 横にかわす。来るのが分かっていれば、避けられない速さではなかった。
 手を地面について、体勢を立て直す。
 地面を蹴ってそのままダスクフレアに接敵する。
「ヘイ! アンタの相手はこっちだぜデカブツ!」
 炸裂音がする。
 イリアがメタロードの注意を惹いているようだ。任せたぞ、と心中で呟いて、ダスクフレアと相対する。
 ――近付いて、その規格外に恐怖を感じた。
 そこにいるだけで、自分の中にある何もかもを吸い出され、かき消えてしまいそうな気がする。
 デルフリンガーを構えて、斬りかかるタイミングを計る。
「いいか相棒、焦るんじゃねえぞ!」
「あ、おう!」
 物言わぬ仮面が憎悪を込めて睨み付けているような気さえする。迂闊に斬りかかれるはずもない。
 一足一刀の間合いで、機を待つ。

483 :夜明けの使い魔4/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:15:39 ID:pWBcNC9g
 ふと、ダスクフレアの身体が沈んだ。
 地面が爆発したのかと思うほどの衝撃を発して、ダスクフレアの蹴りが才人を襲う。
 見える。だが、見えるだけだ。
 神速と言うに相応しいその蹴りを避けられるはずもなく。
 才人は、デルフリンガーを盾にした。
 硬い物がぶつかり合ったような甲高い音がした。
「う、おおあのデカブツと同じくらい痛えじゃねえか!」
 デルフリンガーが悲鳴を上げる。
 更にもう一発と脚を引くダスクフレアを、デルフリンガーで押し返した。
 蹈鞴を踏むダスクフレア。そこに、斬りかかる。
 変則的な挟撃だ。避けきれず、ダスクフレアは膝を突いた。
 息を吸って、更に一撃。刃が届くその寸前に。
《TruthMode》
 ダスクフレアのベルトから響いた合成音声が、そう告げた。
 装甲が、爆ぜる。
 その破片をまき散らしながら、ダスクフレアは距離を取った。
 その一つ一つは対した威力ではないが、数が多い。
「仕切り直しってわけか!」
「どうやらそうらしいな。相棒、油断するなよ」
 身体にめり込んだ破片が痛みを与えてくる。
 だが、それにかまけているわけにはいかない。
 剣を構える。
 破片の過ぎ去った後には、より鋭角なボディを誇示するダスクフレアが、そこにいた。
「何だかしらねえが、危なっかしそうな気がするぜ。なあ」
「言われなくても分かる。あれは……」
 放つ殺気は必殺。ヘタに身動きした瞬間に、五体をバラバラにされる姿が容易に想像できる。
 耐えきれず、足が震え出す。それに気付いて、デルフリンガーがわずかに笑った。
「安心しな、相棒。オレだって逃げだしてーよ」
「逃げ出せるかよ!」
 あまりのみっともなさに、返って冷静になった。逃げ出せない。
 逃げ出した先にあるのは世界の終わりだ。
 そんな残酷な世界に触れたくないからこそ、才人は戦わなければならない。
 強いから挑むのではなく、弱いから、挑まなければならない。
 犬死にと笑われても良い。それがたった一つ、才人に出来ることなのだから。
 ダスクフレアのベルトが、更に唸りを上げた。
《AccelMode》
 砂煙が、あがった。そしてダスクフレアの姿が――無い。
 風の唸りだけが聞こえる。どういうことだ、と口を開きかけて。
 一撃。
 身体が飛んだ。どこからだ? 理解できない。
 地面に落ちる前に、更に一撃。
 空中で身体が回転する。激痛が腕を襲った。
 もう一撃。透明にでもなったって言うのか。
 足がねじれた。
 灼熱の痛みが疾走し、意識が飛びそうになる。

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:15:45 ID:BUIIwtGn
そりゃデルタ(だと思われる)格好してれば気付かれないよ支援

485 :夜明けの使い魔5/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:16:39 ID:pWBcNC9g
「な、何が起こってやがるっ!」
 デルフリンガーの声が、近くなのに酷く遠くに聞こえた。
 更に一撃、肺腑をえぐる一撃を食らって、地面に叩きつけられた。
「げ、ほ……っ!」
 口の中にわき出した血を吐き捨てる。
 デルフリンガーを支えにして、よろよろと立ち上がった。
「あ、相棒!」
 悲鳴に近い叫びに、大丈夫だとだけ返す。
 一瞬でボロボロだ。勝ち目は本当に無いかもしれないと心の中で呟いて、それでも顔には笑みが浮かんでいた。
 それがどうした。たかが勝ち目が無いくらいで逃げ出したら、それを一生後悔することになる。
 それが逃げ出してからほんの数分の一生だとしても、そんなのは嫌だ。
 第一、ルイズを見捨てて逃げ出すなんて出来るわけがない。
 力の入らない腕で、再度デルフリンガーを構える。
《AccelCharge》
 そんな音だけが、再び聞こえた。
 来る。次が本命の一撃だと当たりを付けて、才人は腰を落とした。
 震える足で大地を踏みしめ、決して倒れないと心に決める。
《Accel...Break》
 その瞬間、見えた。
 一秒の千分の一の時間を駆ける、ダスクフレアの姿が。
 そうか、見えなくても当然だ、と奇妙に納得した才人の身体を貫かんとする神速の一撃が。
 円錐状の光が、才人を拘束する。逃げ出させないつもりか。元より逃げるつもりもない。
 自分がやらなきゃならないことだ。逃げ出すなんて選択肢はもう無い。
 妙に疾走する思考の中、才人は自らの身体を打ち砕く一撃を浴びて。
 ――そのダスクフレアの、首を掴んでいた。
 考えずとも身体が動く。相手の速さを利用しない手はない。
 口の端から血が溢れる。そんなことに拘泥している時間はない。
 捕まえたダスクフレアの胸に、デルフリンガーを突き立てる。
 そのまま、振り上げた。
 相討ちだ。それでも良い。いや良くない。
 出来れば生きたい。生き残りたい。
 ルイズに会いたい。助かったと喜びを分かち合いたい。
 悔しい。涙が溢れる。ダスクフレアを倒して、ルイズに見せたかった。
 お前の使い魔は何もできないわけじゃない、と。
 こんな幕切れなんて考えてもいなかった。どんな事件が起こっても、きっと何とかなって。
 それで、何てことのない人生がずっと続くんだと思っていたのに。
 力が抜けていく。仕方ない。ああ、終わりかと納得した。
 納得したくもないのに、納得して。
 最期に視界に入ったルイズの顔を心に刻んで――
 ――待て。
 何だ。ルイズの顔って。何で見える。目の前にいたのはダスクフレアだ。
 崩れ落ちる身体を強引に踏みとどまらせ、目を見開く。
 寸前通り、才人はデルフリンガーを振り抜いていて、目の前にはダスクフレアがいる。
 切り捨てた仮面の向こうに、見慣れた桃色掛かった金髪をした、ダスクフレアが。
 ルイズに会いたいという願いは叶った。およそ、最悪の形で。


486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:17:03 ID:BUIIwtGn
トゥルースモード:元ネタは勿論キャストオフ
アクセルモード:元ネタは勿論555とカブト 支援。

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:17:35 ID:XOWBJE72
ぎゃあああっ!?
そうか、そのためのトランスギアか 支援

488 :夜明けの使い魔6/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:17:39 ID:pWBcNC9g

 ――意識が、覚醒した。
 はっきりと分かった。才人は私の敵だ。
 もう、殺すしかない。

 輝く闇が、ルイズを取り巻く。
 溢れる負のフレアが、紛れもなく彼女がダスクフレアであることを伝えていた。
「な、え……!」
 言葉もない。戦っていた理由を奪われたようなものだ。
 知らない。彼女がダスクフレアになるなんて、そんな。
 そんなことがあるはずない、と。
 心の中で、叫んでいた。
 これ以上剣を振れるはずもない。
 足から、力が抜けていく。
「あ、相棒っ! 相棒! しっかりしやがれ!」
 何を言われても、無理だ。
 ふと、ルイズの装甲が霧散した。
 トランスギアが、グレズコアに戻る。
 いつも通りのローブで、胸元から覗く切り裂かれた傷跡だけが、ルイズを痛々しく飾り立てていた。
「サイト」
 いつも通りの声だ。優しく色々なことを教えてくれて、時々は頼ってきた、声が。
 何故こうも禍々しく聞こえるのかと、才人は戦慄した。
「――そんなに、わたしの使い魔が嫌なのね」
 怒りに満ちているわけではない。どこまでも平静な声だ。だからこそ、恐ろしい。
 そんな筈ない、と応えようとして、その目に射すくめられた。
 すべてを憎むような、その眼。
 それだけで、彼女が不滅の悪と化したのだと理解できた。
「そんなに嫌だって言うなら……」
 つう、とその頬を涙が伝う。
 だがそれは、ルイズを覆うプロミネンスに一瞬で掻き消された。
「いつだって、逃げ出せば良いじゃない!」
 見たこともないような怒りを込めた罵声。その声に合わせて、砕け散る天。
 割れる。落ちる。御伽噺のように。
 ――そして、割れて消えた空の向こうに浮かぶ、無数の世界。
 ハルケギニアに似た世界。宇宙空間を征く武将達。世界を憂う魔王。天を舞う竜。人型戦車を駆る傭兵達。荒れ狂うマシン軍団。
 そして、地球。
 見慣れた街。見える。暮らしていた故郷。

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:18:47 ID:OXEw8vQ1
あれなにいつのまにこんな展開に
支援

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:19:05 ID:BUIIwtGn
アクセルチャージ&アクセルブレイク:元ネタは555の必殺技。
輝く闇:ダスクフレアのマジギレモードですよ。 殺し愛支援

491 :夜明けの使い魔7/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:19:42 ID:pWBcNC9g
「な、なんだこりゃあ!」
 デルフが叫ぶ。才人にも訳が分からない。
 ただ、これをやったのがルイズで。
 ルイズを倒さなければ、この世界総てが消え去るのだということは理解できた。
 ――だが、果たしてそれでルイズを倒すことができるだろうか。
 よく分からない世界の危機か、それとも自分に良くしてくれたルイズか。
 選べと言われたら、どちらかなんて――
「もう、サイトなんていらない。勝手に帰れば良いわ。……わたしは、力を手に入れたんだから」
 その言葉に、思考が停止した。今、何と言った?
 ルイズはグレズコアに手をかざす。
 何を、と言うまもなく。
 グレズコアから生み出される、鋼の杖。
 ルイズの身長を超えるような長さを持った、機械の杖。
「見て、サイト。今の私なら、星だって落とせるわ!」
 杖を天にかざす。
 その先には、いつの間にか上っていた双子の月の片割れが――
 炸裂した。
 閃光。満月だったはずの空に浮かぶ月は、その身を半欠けにしていた。
「そうよ、わたしにはもう力があるの。何もできないわけじゃない。だから、サイトなんていらない」
 拒絶の言葉。溢れる憎悪。
 その顔に浮かぶ凄絶な笑みを見て、才人は知った。
 アレは、もうルイズじゃない。悪意に飲み込まれた、ダスクフレアに過ぎないのだと。
 一つの決意を胸にデルフリンガーを構える。
「――ルイズ、お前を倒す。もう、どこにもいないルイズのために」
 本当なら、助けたい。
 だけど、才人の知識の中に、ダスクフレアを助ける方法なんて無い。
 信長も、イリアも、瑞鶴も、ミステルも、誰もがダスクフレアは倒す以外に道がないと言っていた。
 なら、世界のために。皆のために。そして何よりもルイズのために。
 才人は、ルイズに挑まなければならない。
「なに言ってるの。わたしはわたしよ。そんなこと、分かってるでしょう?」
 嘲るようなルイズの言葉に、無言のまま才人は刃を向けた。

 氷漬けになったメタロード=フーケに背を向けて、イリアは一瞬目を疑った。
 才人がそこにいるのは分かる。だが、相対しているのは――プロミネンスを纏った、ルイズだ。
 そう言うことかと舌打ちして、イリアは銃を向けた。才人も既に限界突破だ。一人で相手をするのは難しいだろう。
 ミステルに眼で指示をして、銃弾を放った。


492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:20:35 ID:XOWBJE72
素晴らしい殺愛 支援

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:20:48 ID:OXEw8vQ1
ところでこの平成ライダーの香り漂う技の数々はカオスフレアとやらに普通に存在するのかしら支援

494 :夜明けの使い魔8/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:20:53 ID:pWBcNC9g

 目の前で、銃弾が火花を散らした。
 ルイズを狙ったはずのそれは、ルイズの身体に至ることもなく輝く闇に阻まれ、地に落ちた。
 驚いた顔のルイズに、デルフリンガーを振るった。
 ――硬い。
 濃密なプロミネンスの壁が、ただの刃に過ぎないデルフリンガーを通らせない。
 振り抜くことさえ出来ずに、才人は苦悶の声を漏らした。
 それを見て、障壁の向こうのルイズはおかしげに笑う。
 無駄な努力をする、と嘲笑するように。
 そして、ぶん、とその手にある杖を振った。
 その杖の矛先は無論才人だ。
 両手で保持して、零距離でその銃口を突きつける。
「相棒っ、避けろ!」
「無理だ!」
 プロミネンスに阻まれたデルフリンガーが、不幸にも才人をそこから動かせない理由になっていた。
 デルフリンガーの言葉もむなしく、銃口から放たれた一撃は才人の身体を――
「させねぇッ!」
 ぐん、と強引に動いて、デルフリンガーが才人を庇う。
 通常の打撃ではなく、直接破砕を行うその一撃を。
 パキン、と嫌な音がした。
 その刀身を失ったデルフリンガーが、そこにいた。
「……へ、おでれーた。六千年生きててはじめてだぜ、こんなのは」
 かすれた、力ない声が聞こえた。
 その刀身から、フレアが消えていくのを感じた。
「ああくそ、使い手に会ったと思やすぐコレか。ついてねえなあ」
 そう言って、デルフリンガーは存在しない口を閉ざ――
「お、あれ?」
 さなかった。
 いつの間にか、その刀身を覆うように青いフレアが立ち上る。
 それはあたかも天空を舞う鳥の翼のように、どこまでも澄んだ蒼の翼を広げていた。
 砕かれたはずの刀身はそのフレアの中で復元され、むしろより研ぎ澄まされた名剣を思わせる物へと化していた。
「茶番だなぁ、おい。うだうだそんなことやってる暇あるならとっととしろよ」
 二挺拳銃を手に、呆れたようなイリアが二人に声を掛ける。
「こちらはもう済みました。残るは貴方だけですわ」
 その後ろから姿を現したミステルは、そう言った。
「……は、あはは、はははははは」
 ルイズは、肩を揺らす。
 おかしいと、これこそが茶番だと言わんばかりに。
「は、ははは……! なに? 勝てるつもりでいるの?」
 顔ににやにやと笑みを浮かべたまま、そう聞く。
 それを聞き、イリアはがりがりと頭を掻いて、ベレー帽を被りなおした。
「やってみるまでわからねぇさ。そうだろ」
「当たり前だ! 今更退けるか!」
 振られて、才人も首肯する。
 ――言われるまでもないことだ。今更引くなんて真似はできない。
「さて、仕切り直しと行こうぜ。湿っぽいのはこれまでだ。陽気なタンゴを踊ろうぜ」
 意味の通るような、通らないようなことを言って、イリアは銃を構えた。
 才人も、青く輝くデルフリンガーを手に、ルイズに相対した。


495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:21:36 ID:BUIIwtGn
>「――ルイズ、お前を倒す。もう、どこにもいないルイズのために」
ここでアルシャードガイアの口絵の台詞かっ!? 支援

496 :夜明けの使い魔9/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:21:55 ID:pWBcNC9g

 鋼の杖、マジカルデバイスShから三発の薬莢が排出される。
 原子分解級の魔法弾が、才人達のいた場所を抉る。
 弾ける大地。だが、そこにすでに才人達はいない。
 お返しとばかりに放たれたイリアの弾丸は、ルイズに届かず大地に落ちた。
「くそ、あの輝く闇をなんとかしなきゃ勝ち目はねぇぞ!」
「なんとかってどうすりゃいいんだ!」
 何とかしなければならないのは才人も同じだ。
 攻撃が届かなければ、勝ち目は無い。
「お前が斬りかかれば届くだろ、フォーリナーなんだから!」
「届かなかった!」
「……なに?」
 その言葉を受けて、イリアが首を傾げる。
 ルイズのマジカルデバイスが照準をつけるよりも早く、縦横無尽に走り抜けながら才人に視線を向けた。
 青い翼を広げるデルフリンガーを見て、そのまま左手の紋章に視線を動かした。
 デルフリンガーに触れた時、一番最初に黄金の輝きを放った場所だ。
「……そうか。イレギュラーじゃなくてシュネルギアなのか、お前」
 何を納得したのか、イリアはそう呟いて頷いた。
「なら大丈夫だ。マーキュリーを信じろ! その左手のルーンをな!」
 信じる。このルーンを?
 才人は左手に視線を落とす。
 この世界に召喚されて、ルイズと繋がりを持った。その証とも言えるルーンだ。
 不意に、涙が滲んだ。それが力の源で、ルイズを倒す手段なんて。
 それでも、足は止めない。
 涙を拭うのは、後だ。
 この紋章がルイズを倒す鍵だと言うのなら、まずはルイズを。
 ルイズを、ダスクフレアから解き放たなければならない。
 心臓が、黄金のフレアを送り出した。
 そのフレアは、胸から腕を伝い、デルフリンガーに至る。
「お、おおおすげえ! 何か知らねえが凄いぞ相棒!」
 おう、と頷いて立ち止まる。
 そして、ルイズに視線を向ける。
 にやりと不敵に笑い、ルイズはデバイスを才人に向けた。
「切り札だか何だか知らないけど、立ち止まったら鴨撃ちよ?」
 キン、と硬質な音がして、排莢が飛んだ。
 ガン、と硬質な音がして、デバイスが揺れた。
 狙いの逸れた不可視の魔法弾を、横にかわす。
 口笛が聞こえた。
「いつまでも立ち止まってんじゃねぇ。さっさとやれ!」

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:22:58 ID:BUIIwtGn
>>493
恐ろしい事に普通に存在するんだ。支援

498 :夜明けの使い魔10/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:23:03 ID:pWBcNC9g
 硝煙を上げる銃を片手に、イリアが吼えた。
「言われなくてもやるさ!」
 叫び返して、才人は走り出した。
 ルイズのデバイスが狙っているのが分かる。だが、それがどうした。
 距離は十メートル。踏み出せば、すぐだ。
「ちょこまかと……! いいわ、一気に消し飛ばしてあげる」
 嘲笑って、ルイズは天に向けてマジカルデバイスを構えた。
 ガン! ガン! ガン! ガン!
 四発の排莢。そして、銃口にふくれあがる魔法の気配。
 爆ぜる前から理解できるその脅威。
 だが、才人は躊躇わない。
「すべて、吹き飛ばしてあげる――!」
 それは絶望の一撃だった。星すら落とす一撃を、自らを中心に放とうとした。
 音もなく、爆ぜた。
 ハルケギニアのあらゆる物が一瞬のうちに粉砕され、無へと還り、ルイズ以外の何者をもが姿を消して。
 
 ――それは、空白の時間となった。

 一瞬の後に、総てが巻き戻る。才人のルーンだけが何よりも強く輝いている。
 最大の魔法が掻き消されたと知って、ルイズは驚愕をその顔に浮かべた。
 デバイスをつきだして、狙いも付けずに可能なだけの魔法を連打した。
 足下が爆ぜる。蹈鞴を踏みながら、それでも走る。
 ルイズのくれたルーンの、そこから溢れ出す力で。
 ルイズを、ダスクフレアなんてくだらないものから解放するために。
 捨て身の覚悟だ。ルイズの命を奪って、それでものうのうと生きているなんてきっと考えられない。
 立ち止まらない才人に、ルイズは僅かに悲鳴を上げる。逃げだそうと、後退る。
 だが、その足はミステルの放った冷気によって止められた。
 横合いから放たれた銃弾が、迎撃しようとするマジカルデバイスを跳ね飛ばす。
 そして、才人は踏み込んで。
 白く輝く刃を、振りかざした。
 刹那、太陽にも似た輝きが場を支配して。
 ああ、と小さく呟いて、ルイズは倒れた。

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:23:20 ID:XOWBJE72
デルフが光翼かよ!支援

500 :夜明けの使い魔11/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:24:06 ID:pWBcNC9g
 今度こそ死んだ、と才人は動かない身体で天を見上げながらどこか満足した気持ちだった。
 ルイズの命を奪った。けれど、ルイズの魂は守った。
 頬を伝う涙の感触だけを感じて、どこかそれに誇りを感じた。
 次第に閉じていく意識。黒く飲み込まれていく視界。世界にさよならだな、と考えて。
「ヒーローがこの程度でくたばるってのはどうかと思うぜ」
 イリアの声が、薄れ行く意識に割り込んだ。
 うるさいな、もう眠らせてくれよ、と考えて。
 白銀の輝きが、意識を浮上させるのを感じた。

「い、痛え……!」
 ズタボロになった身体が痛みを知らせる。
 生きているんだ。そう告げているかのように。
 涙腺がゆるんだ。痛みからではなく、きっと生きていた喜びからだ。そうに決まっている。
 喜びの声を上げようとして、ふと、視界に倒れ伏したルイズが映った。
 その身体から、最早夕闇のフレアは感じられない。
 どんなフレアも、感じることはできなかった。
 涙が伝う。自分一人だけ生き残ったんだ、と。
 痛む身体を引きずって、ルイズの横に座る。
「……ごめん、な……」
 言えるのは、それだけだ。死んでしまった相手に、どれだけのことが言えるだろう。
 本当は、謝ることだって出来るわけがない。
 その胸に深々と残る傷跡だって、心臓を穿つ傷跡だって、すべて才人がつけたものだ。
 そっと、その傷を撫でる。
「な、おい。いつまでもうじうじ女の腐った奴みてぇに泣いてんじゃねぇ!」
 後ろから、声が聞こえた。うるさい。泣いて何が悪いんだ。
 人を手にかけて、しかもそれが大切な人で。
 イリアの声を無視して、才人は涙を流す。
「ったく。もうちょっとしゃきっとしやがれフォーリナー。少しはテメェの絶対武器を信じてみろ」
 それだけ言って、イリアは遠ざかる。
 絶対武器を、信じろ?
 ルイズが死んで、消えたはずの使い魔のルーンに――あれ?
 左手に刻まれた輝きは、消えていなかった。
 つまり、それは。
「ルイズ、おい、ルイズ!」
 その肩を掴んで、必死で揺さぶる。
 左手から溢れた輝きが、刻の結晶となってルイズの身に刻まれた痛みを消し去っていく。
 ふと、まるで深い眠りから覚めたかのように、ルイズは眼を開いた。
「……さいと」
 まだどこか夢見心地に、才人を見つめるその眼。
「……わたしのこと、だめだとおもう? また、なんにもできなくなっちゃった」
「……どこが、ダメなんだよ。ルイズは俺にいろいろ教えてくれるし、いっつも努力してる。それがダメだなんて誰にも言わせない」
 自分の喉から溢れる涙声に、才人はどこか笑いたくなってきた。
 そっか、良かったと呟いて、ルイズは再び眼を閉じた。その胸は、規則正しく上下していて、才人は安堵した。
 眠るルイズを見つめて、才人も良かったと呟いた。
 それは、金色の魔法。ほんの少し、ささやかに、それでもきっと幸せを届けてくれる。そんな、桃色に似た金色の魔法なんだと信じて、才人もまた眠りに落ちた。

「……そりゃ良いがどうすんだこれ。なあ?」
 眠る才人とルイズの傍らで、デルフリンガーはそう呟いた。
 周囲はルイズの魔法とメタロードとメタビーストの襲撃ですっかり廃墟じみている。
 何だか知らんが厄介なことになるかもなあ、と呟いて、デルフリンガーはそれが楽しみな自分に苦笑した。



501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:24:16 ID:Mbkwuga/
支援

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:24:34 ID:BUIIwtGn
カートリッジロードまで始めやがった……支援

503 :夜明けの使い魔12/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:25:19 ID:pWBcNC9g

「好機だ!」
 トリステイン魔法学院壊滅事件から三日、すっかり修復された魔法学院上空で、ちゃんと固定化をかけられた『粉雪』の甲板で、信長はそう宣言した。
 何の話だと怪訝そうな顔をするイリアと、いつも通り焦げたアジサンドと出がらしのコーヒーを給仕するミステル。
「現状、分かってるか?」
「ああ。壊滅事件からこっちあのフーケとか言う奴の作ったメタビーストがあっちこっちで暴れ回ってるって。……お前、まさか」
「グレズの相手は富嶽の十八番だ。メタビーストへの有効な攻撃手段をネタにすりゃ、この国との交渉もうまくいくだろう?」
 メタビースト発生の原因半分くらいこっちのもんだろ良いのかソレ自作自演じゃねーの? そう心中で思いながらも、イリアは取りあえず頷いた。
「さて、そうと決まれば善は急げだ。お前も一応はお姫様だし、そう悪くない待遇を引き出せそうじゃないか」
「まて、あたしも連れてく気か!?」
「あったりまえだろ。さあいくぞ、最悪この世界に骨を埋めにゃならんのだ。住みよい場所にして悪くはないさ」
「……はいはい。あーあ、故郷のヒナどもはどうしてんのかなぁ」
 口では愚痴を言っているが、イリアの顔には笑みが浮かんでいる。
「じゃあ行くぞ。『粉雪』全速前進!」

 ――あれ以降ルイズが馬鹿にされることは無くなった。
 当然と言えば当然か。あれだけの力を見せつけたのだから。
 かといって、孤立しているわけでもない。
 いや、以前くらいの立ち位置ではあるのだが。
 何だか、最近はキュルケたちとも良く話をしているし、見ている限りそんなに仲が悪くもないようだ。
 才人自身はと言えば、英雄として色んな人にもてはやされたり、「なにも出来ないっていったの、やっぱり嘘だったのね?」なんてキュルケに責められたりもした。
 不思議なことにイリアとタバサが少し仲良くしていたり、どうやら『粉雪』の人々もトリステイン魔法学院に完璧に馴染んだらしい。
 それよりなにより。
「サイトが凄いのは当然よ、何て言ったってわたしの使い魔なんだから!」
 嬉しそうに胸を張るルイズを見て、才人は顔を綻ばせた。
 こうやって、自信を持っているルイズを見るのは、嬉しい。
 誰にも恥じない、誇り高いルイズを見るのは。
 それはつまり、あのときのことがきっと良いように動いているからだ。
 そうして、トリステイン魔法学院での日々は、いつも通りに過ぎていく。


 第一話、終

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:26:24 ID:OXEw8vQ1
リリカルなのはからカートリッジロードだろ
仮面ライダーから例のあれだろ
カオスフレアってなんなんだ支援

505 :夜明けの使い魔13/12 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:26:46 ID:pWBcNC9g
投下終了ですっ!
あ、ちょっと待ってくださいね? 今から次のセッションのシナリオトレーラー、読み上げますから

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:26:50 ID:KOIIyBi1
ああ、これだけ言わせてくれ。
ここまで熱い展開、GJ

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:27:09 ID:XOWBJE72
予想は裏切られたけど期待は裏切られなかった!
支援

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:28:59 ID:OXEw8vQ1
なんかよくわかんないけどヒロインが敵に回って全力で戦って仲直りとか大好きなんでGJ!

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:29:11 ID:XOWBJE72
GJ!感動した!

510 :夜明けの使い魔(嘘)予告1/2 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:29:13 ID:pWBcNC9g
 それは、あまりに唐突な出来事だった。
 だから、誰にも反応することはできず、ただその結果を受け入れることしかできなかった。
 当たり前だ。誰が想像出来ただろう。――城に、島が生えるなど。

 融合の衝撃は、まさに破壊の権化となってニューカッスル城を襲った。
 逃げまどう人々。崩落していく城の一部。
 自らの上に崩れかかる柱を見て、老メイジは死を覚悟した。大戦が目前に迫っているのに、とそう考えながらも、死の到来を待ち。
 力強い腕に、突き飛ばされた。聞こえる声。
「あ、危な――」
 轟音。
 ぱらぱらと落ちかかる破片はしかし、確かに今、彼が生きていると言う証。
 痛みからではなく、助かったことに喜びの涙を浮かべ、老魔術師は自分を助けた者に感謝を述べようと振り返った。
 そして。
 柱の下、僅かにのぞく腕を、見た。
 その手には、見慣れた風の指輪が――

 リオフレード魔法学院の中、大講堂では侃々諤々どうすべきかという議論が成されていた。
 不意に、一人の教師――正直な話、昔懐かしい青色と赤のボディを持つ、トレーラーに変形するリーダーにしか見えないロボットだが――が、立ち上がった。
「先生に良い考えがある! 先生が代表であの城の人々と――」
 そう言いながら、オリオン・プライムは魔法学院の敷地を出て、その機械の身体をアルビオンの人々に晒した。
「と、トリステインに現れたあの怪物だ! 全員、総力を挙げて攻撃――ッ!」

「リオフレード島……? こっちにまで分校おっ建てちまったのか?」
 イリアの視線の先には、アルビオンの城に斜めに突き刺さる小島が――

「聞こえるだろうか。ウェールズよ、聞こえるだろうか」
 奇妙にエコーが掛かった声を聞いて、ウェールズは周囲を見回した。
 そこにあるのは奇妙な光のみ。ああ、そうか。自分は死んだのだな、と考えて。
「君の命は尽きようとしているが、まだ尽きてはいない」
「どこだ! どこにいる! 死んでいないとはどういうことだ!」
「私は君の勇敢な行動に感動した。君が力を貸してくれるというのなら、私の命を君に――」

「不測の事態じゃ。これより賢人会議を招集する!」
「我々はどうやら二つの世界にまたがっておるようじゃの、賢者アウゼロン――いや、この世界の名が良いかの。老オスマン?」
 二本の触覚を生やした少女の言葉に、アウゼロンはただ好々爺然とした笑みを向けるのみだ。

「この機に乗じてアルビオン王党派を殲滅するのだ! 我々はレコンキスタ! 神に選ばれし者!」
 自らの言葉に呼応して歓声を上げる人々を見下ろして、クロムウェルはにやりと笑みを浮かべた。
 こうまでも策謀通りに行くとは、思ってもいなかった。レコンキスタなにするものぞ。
 聖地など手に入れたところで、結局はこの世界という枠にしかとどまらぬではないか。
 クロムウェルが狙うのは、そんな小さな物ではない。
「ふふふ、総ては偉大なるVFの為に……!」
 手を伸ばすべきはオリジン。――ヴァイスフレアの御為に。
 彼こそは、真のコンキスタドールたるVF団の、ハルケギニア支部のリーダーであった。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:29:24 ID:BUIIwtGn
>>504
何せインスパイアと多重世界観クロスオーバーの塊だ。
ガオガイガーとなのはさんと秋山醤みたいなのが同時に世界を救っちゃうようなTRPGなんだ。

そしてセッションのシナリオトレーラー:次回予告と。

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:30:06 ID:s880ouFO
うっへぇ、超スゲェ展開乙!
これが再現出来てしまうからカオスフレアは困るw

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:30:57 ID:cooZMAjN
GJ
これから週一でのハルケギニアの危機が始まるのか、
ジョゼフは嬉々として世界を守ってくれるかもしれんw

514 :夜明けの使い魔(嘘)予告2/2 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:31:03 ID:pWBcNC9g
「ウェールズ様……! おお、神よ、感謝します。わしのような老骨の為にウェールズ様が死なずにすんでよかった……」
 ぼろぼろと涙を流す老魔術師に、ウェールズはどこか優しげな笑みを浮かべた。
「そうか。私はまだ、死んではいないのだな……」

 自らのフレアを捧げ、レコンキスタ達は祈りの言葉を挙げる。
 その身が食らわれ、溶かされ、ただのフレアと化そうとも。
「ええいああ……ええいあああ……! 目覚めよ、恐怖の化身! 飛行怪獣アルビオドン!」
 アルビオンの大地から姿を現すソレは、まさに怪獣――!
 それを見て、一人の少女が笑みを浮かべた。
「ふ、ふふふ……! リオブレードンを……舐ァめるなぁーッ!」
 それに呼応して、リオフレードの大地が鳴動する。
 怪しき獣、その名に相応しい巨獣が、眼を醒ます。
 二大怪獣の、激突だった。

「さ、才人! 逃げましょう!」
 流石の聖戦士でも、あの怪物は倒せないと。そう考えて、ルイズは才人とともに逃げだそうとした。
 だが、才人は動かない。それどころか、どこか自信ありげに怪獣達を眺めている。
「ど、どうしたの! 逃げなくちゃ、大変なことに……!」
「いや、さ」
 慌てるルイズを落ち着かせようと肩を撫でて、才人は笑みを浮かべた。
「こういうときには、来るんだよ。――ヒーローが」

 大地が揺れる。民草が悲鳴を上げて逃げ惑う。
 家々が潰れ、山が崩れ、アルビオンは徐々にその高度を下げていき。
 たった二匹の怪物のためだけに、大切な者達があえなく潰えようとしている。
 それを相手に、ウェールズに出来ることが一体どれだけあるというのか。
 幼少の頃から培ってきた魔法さえ、怪獣を相手には無意味。
 心の内から怒りが覗く。
 破壊を繰り広げる怪獣に向けたものではなく。
 逃げまどう人々に向けたものでもなく。
 ただひたすらに、無力な自分が恨めしい。
 力が、欲しい。
 あの理不尽に立ち向かう、力が。
 そして、声が聞こえた。
 ――その力ならば、君の中にある。
 心臓が、揺れた。
 その言葉を信じるべきか、一瞬躊躇して。
 自らの内に流れる黄金の輝きが、それを信じさせた。
 ――私の力を君に貸そう。
 こくりと頷く。
 いつの間にか手の中にあった、小さな機械をかざし。
 閃光が、世界を覆い尽くした。

 見よ。それこそは遙か彼方より舞い来たりて悪しき者を討つ巨神。
 人の知りうる埒外に生きる存在。
 人の立ち向かえぬ破壊者に挑む、正義の化身。
「あ、アレは――」
 誰もが、それを見上げた。
 赤と銀のきらめきを帯びた、その英雄を。
 誰もがその名を呼んでいた。
「――光の、巨人!」

 次回、零魔戦記カオスフレア第二話「再侵略者を撃て!」
 守護怪獣リオブレードン、飛行怪獣アルビオドン出現!
 
 ※予告無く内容が改変される場合があります。というか100パーセント嘘です。ご了承ください。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:32:17 ID:XOWBJE72
ひでーwww
マジカオスwww
GJwwwww

516 :夜明けの使い魔(嘘)予告3/2 ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:32:37 ID:pWBcNC9g
今度こそ本当に終了。次の方に道を譲ることとします。
読んでくださった方、期待してくださってた方、暫く投下無かったのに期待とかしてくれて本当にありがとうございました!

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:33:39 ID:s880ouFO
てか夜明けの人次回予告GJ!
モニターの前でニヤニヤしながら見てる俺きめぇwww

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:33:45 ID:BUIIwtGn
GJー……暴走ここに極まれり。
自分は面白かったけど、置いてけぼりの人が多数出た気がするぞw

519 :夜明け ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:34:38 ID:pWBcNC9g
ああ、ええと最期にアレだ。
やりたかった演出全部やりきりました!
超満足です!

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:35:28 ID:OXEw8vQ1
アンタがスゲーバカなのはよくわかったwww
とにかくGJ!
カオスフレア……資料はどこ探せばいいだろうか

521 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:36:26 ID:QWn7Onkp
GJ! &乙でしたー
1:40くらいから投下したいと思います。


522 :緑と蒼の使い魔:2007/09/06(木) 01:36:41 ID:Ag/eFq65
>>467さん
>>481さん
わざわざご指摘ありがとうございます。
次回から避難所に投下します。

>>478さん
了解しました。

夜明けさん、GJです!

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:40:10 ID:BUIIwtGn
>>520
版元は「新紀元社」という所から出版されてるテーブルトークRPG「異界戦記カオスフレア」。
同じ出版から現在リプレイが二つ出ている。
一つ目は「暁の戦士(イリアやエステル、信長の話)」、もう一つは「リオフレード魔法学院」。
上の嘘予告に出てるのはリオフレード魔法学院の方だな。
アマゾンとかで検索すれば出て来るんじゃないかと思う。後、ウィキペディアにも多少載ってたかな。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:41:09 ID:sKtb2w8K
じゃあ俺がR・田中・一郎さんの後に投下

525 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:41:19 ID:QWn7Onkp
その日は、端的に言って良い天気だった。
日差しは暖かく、風は心地よい。
広い草原に大の字に寝転がって、流れ行く雲を見ていれば時間の過ぎ去るのを忘れてしまうだろう。
そんな陽気に誘われるかのように、一団の男達がラ・ロシェールから魔法学院に続く街道を歩いていた。
時刻は既に昼をあらかた回り、もう少しすれば空が西から赤く染め上げられていくような時間である。
男たちの多くは剣や弓で武装しており、装束もただの服ではなく強固な革鎧といった者が殆ど。
雇われてラ・ロシェール近くの崖の上でグリフォンに乗った一行を待ち伏せていた筈の傭兵たちであった。

「お頭、学院まで行ったらどうします? 王都まで行きますか?」
「そこまで行っても、コネもねぇしな。まぁ学院近くまで行ってから考えるさ」

昼近くに空を行くグリフォンを確認した後、崖を降りてゆっくりと進んできたのである。
そのまま待っていても仕方がないし、ラ・ロシェールに戻って雇い主といざこざを起こしても面倒だ。
ならば目的の相手が中々来ないから街道沿いに探していたことにしよう。
リーダー格の男のその提案に、部下達はなるほどと諸手を挙げて賛成した。
ぶっちゃけ反対する理由がなかったのである。
待ち伏せを行う際の習慣として非常食の数日分くらいは皆持っているし、懐が暖かいからどこかの村で食べてもいい。
少し戻る形になるがこの辺りにはタルブの村があったか。
あそこの酒は旨い。あそこの名物料理「ヨシェナヴェ」を久しぶりに食べるのもいいかも知れぬ。
そんなことを思いながら足を止めようとした時、斥候として放っていた部下の声が響いた。

「お頭! グリフォンに乗った連中がやってきます――――!」
「……こっちが本命だったか?」



/*/



室内は沈黙で満たされていた。
港町ラ・ロシェールは魔法学院より馬で二日ほどの場所にある。
馬の代わりにグリフォンやヒポグリフなどの幻獣を使っても一日から一日半はかかる。
だから朝方に魔法学院を出発した筈のワルド子爵が日が落ちる前に姿を現した時、
その男が彼を遍在によって作り出された分身だと思っても仕方のないことだった。

「解せんな」
「やはりそう思うか?」

頷きあうワルドと男。
この速度での移動を可能にした牽引法についてである。
『レビテーション』を使って移動したというワルドの言葉に不思議そうな顔をした男であるが、
説明が進むにしたがってその表情が驚愕に染め上げられていったものである。

「グラモン元帥の次男は確か空軍の艦長の筈だ。
 だが彼がそんな移動法を行ったなどというのは聞いたことがない」
「確かミス・タバサはガリアの、ミス・ツェルプストーはゲルマニアの生まれだったな。
 そちらの方は?」
「考え付くとしたらゲルマニアだろうが、そんな情報は聞いてないな」

どう考えても異常だった。
およそ常識からは外れた、しかし確実に効果のある移動法。
そしてそれをなんら迷いなくやってのけた子供たち。

「ルイズが言うには、真ん中に結ばれた布は識別用だそうだ。
 確かに空中で縄に接触したら危険だからな、それを使うのは理解できる。
 だが……」
「空中戦をしたことがない筈の子供たちがそれに気づくとは思えない、か?」


526 :エデンの中の人:2007/09/06(木) 01:42:35 ID:sKtb2w8K
いけね、コテつけ忘れ

ランランルー♪支援

527 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:43:43 ID:QWn7Onkp
懸念は他にもあった。
アルビオン行きの船が出るのは二日後である。
つまりは早くラ・ロシェールについてもすることがないのだ。
ところが、子供たちはそれを聞いても平然と、
『じゃあ噂話でも集めましょうか』
『ふむ、じゃあぼくは商人たちの溜まり場に行ってみるよ。顔見知りがいるかもしれないし』
『じゃあわたしとタバサは傭兵たちのほうね。男の扱いと賭博なら任せておいて』
ルイズを留守番に残してさっさと自分のすることをしにいってしまったのである。
確かに情報を集めるのは大切だ。それはワルドとて知っている。
だが思い返すに、自分が彼らと同じ年齢の時に同じことが出来たかと言えば首を横に振るしかない。

「そのことだが、ぼくは魔法学院が怪しいと思う」
「ほう?」

唐突に言い出したワルドに、男は目を細めて先を促した。

「そもそも、だ。
 あのオールド・オスマンが、こんな任務に生徒を送り出して平然としていると思うか?」
「いや。……そうか、そうだな。色ボケで健忘症な御仁だが、確かにそれは考えにくいな」

二人は貴族であり、共にトリステイン魔法学院の卒業生であった。
過ぎ去ったあの時代を思い出し、二人の頬に笑みが刻まれる。
懐かしい、あの日々。
現実の辛さも苦しさも知らず、昨日と同じ今日が、今日と同じ明日が来ると信じて疑わなかったあの頃。
父が死に、学院を去らねばならなかったあの日を思い出す。
数ヶ月早いがかまわんじゃろうと卒業証書を渡してくれたオールド・オスマン。
『風』の名を汚すなと、遠まわしに激励してくれたミスタ・ギトー。
軍に入ってもがんばってねと言ってくれたミセス・シュヴルーズ。
そして、早く一人前になって妹を迎えに来いと言ってくれたエレオノール――――

「オールド・オスマンは怒った時のエレオノール嬢の恐ろしさをよくご存知の筈だ。
 なら、確かにこんな危険な任務に反対もしないのは不思議だな」
「言っておくが、恐ろしいのは我が未来の義姉上だけではないぞ」

困ったように笑い、ワルドは声を潜めて爆弾を投下した。

「聞いて驚け。
 ヴァリエール公爵夫人はな、先代のマンティコア隊隊長殿だ」

男の顔が一瞬にして蒼褪め、震える声が唇から洩れる。

「れ、“烈風”カリン殿だと……?」
「どうだ、敵に回すには恐ろしすぎるだろう」


528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:44:17 ID:Ddx4F7Xu
しえんですぅ

529 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:45:12 ID:QWn7Onkp
ワルドが楽しそうに頬を緩め、すぐに真面目な顔つきに戻った。

「そこまで条件が揃っていて、なぜオールド・オスマンは反対しなかったのか。
 確かにトライアングルメイジが二人と、スクエアメイジがいれば戦力としては申し分がないが、
 だからと言ってまったく反対しないのは不自然だ」
「た、確かに」
「そこで、だ。
 すまんが魔法学院を調べてくれ。
 ぼくたちが在籍していた頃はまぁいいとして、その次の代からだ。
 生徒はすぐに卒業するから、新しく入った教師や職員に怪しい奴がいないかどうかとかな」
「承知した。お前はどうする?」

男の疑問に少し考え、意地悪そうに笑って見せる。

「そうだな、グラモン元帥の息子に決闘でも申し込むか。
 剣と杖を交えねば解らんものもあるだろう。実戦経験があるかどうかとかな」
「……お前、それは単なる嫉妬だろう?」

とんでもない、とルイズの婚約者は首を振り、
満面の笑顔で言ってのけた。

「敵地にもぐりこむのに、友軍の戦力を確認するのは基本だろう?」
「大人気ないにも程があるぞ、おい」


/*/



後日、男の報告を受けた上司の手により魔法学院の調査が秘密裏に行われ、
ワルドたちとは入れ違いのような形で学院に奉職した一人の人物の名が捜査線上に浮かび上がった。

――――元魔法研究所実験小隊隊長、炎蛇のコルベール。



/*/



最後の一人が束縛の魔法で捕らえられるのを確認し、ミセス・シュヴルーズは深い深い溜息をついた。
汗ばんだ手をローブで拭き、後ろに庇った少女に声をかける。

「もう安心ですよ、ミス・シエスタ」
「はい、ありがとうございます」

答える声にも深い安堵の色がある。
この少女を郷里まで護衛するのを頼まれた時にはいくらなんでも心配しすぎなのではと思ったものだが、
現実に襲撃された後では、自分以外にもグリフォン隊の魔法衛士を二人も護衛につけてくれたオールド・オスマンと、
それを快諾してくれたマザリーニ枢機卿への感謝の念で一杯だった。

「失礼します、ミセス・シュヴルーズ。
 どうもこの者たち、仮面を被った貴族に雇われたと申しております。
 何かお心当たりがございますか?」


530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:46:09 ID:Ddx4F7Xu
支援いたす

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:46:13 ID:OXEw8vQ1
>>523
版元新紀元社かよ!?
ありがとう、探してみるよ
……給料日までの時間をキング・クリムゾンしたいなあ
そして支援

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:46:41 ID:kPaW+PPT
支援するばい

533 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:46:55 ID:QWn7Onkp
礼儀正しく、貴婦人へ接するかのように衛士の一人が問うた。
彼もまた今回の任務には釈然としないものを感じていた。
帰郷する平民にメイジが護衛につき、しかも魔法衛士が二人も同道するのである。
軍務に疑問を抱くのは許されざることだと解ってはいても、それを妙だと思う気持ちは抑えられなかった。

「それは……」
「ミセス・シュヴルーズ。わたしから説明いたしますわ」

言いよどむ教師を抑え、シエスタが一歩前に出て説明を開始する。
かつて自分が一人の貴族に見初められ、無理やり連れ去られそうになったこと。
それを助けてくれた、彼女が終の主人に選んだ少女のこと。
その貴族が彼女と主人を逆恨みしているか、未だ彼女を狙っている可能性があること。
話を聞くにつれ、魔法衛士隊たちの視線は険しさを増し、怒りの色が顔に浮かんできていた。
彼らはすべからく貴族であり、平民を一段低く見ていたのには違いはなかったが、
それでも彼女を狙うその貴族に対する義憤を抑えることは出来なかった。

「この者たち、捕らえろとは言われていなかったようだ」
「殺すのが目的……権力では敵わぬからと、
 ミス・シエスタを殺して溜飲を下げようとでも思ったのか? 貴族の恥さらしめが」

吐き捨てるように言い捨てる。
同じ貴族と言われることすら耐えがたい、そんな表情だった。

「自分はこれから、マザリーニ枢機卿に報告に行く。
 今から戻ればまだ学院におられるかも知れない」
「解った。ここからタルブの村はすぐだ。あとは任せろ」

言いおいて踵を返そうとした一騎に、縛られたままだった傭兵の一人が声をかけた。

「待ってくれ、騎士の旦那。
 証人が必要だろう。俺も一緒に連れて行ってくれ」

不思議そうな魔法衛士たちに、男は尚も訴える。

「確かに俺たちは傭兵だ。人も殺すし、略奪だってする。今さら奇麗事は言わねぇさ。
 だがな、その貴族は許せねぇ。俺たちを雇った奴は、あんたらが魔法衛士隊だなんて言わなかった。
 メイジでグリフォンに乗ってても、学院の生徒だから危険は少ないまでと言いやがった。
 おおかた、死人に口無しを気取ろうってんだろうが、そうは問屋が卸さねぇ」

そうとも、と別の傭兵が頷いた。

「金のために人を殺すのは解る。憎いからって殺すのも解る。
 だが、なんだそいつは。当てつけみてぇに平民を殺そうとするなんざ許せねぇ。
 しかも、自分でやらずに俺たちに押し付けやがった」
「ああ、確かに俺たちは平民だ。魔法が使える貴族様とは生まれからして違わぁ。
 だけどよ、俺たちにだって許せねぇことはあるんだぜ?」

何の気なしに放たれたその言葉に、シエスタはかつての自分を思い出した。
彼女とルイズの始まりを、あの誇り高い少女を終の主人と決めたあの日のことを。

「ルイズ様は、いつも仰っておられました。
 “貴族として生まれる人なんて誰もいない。人は自分の意思で貴族になる”んだって」


534 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:48:14 ID:QWn7Onkp
傭兵と衛士たちが目を見張った。
彼らはルイズを知らず、つまりはそんなことを言う貴族がいるなどということを信じられなかったのである。
視線をシエスタから傍らのシュヴルーズに移し、今の言葉は本当かと無言で問いかける。

「確かに、それはミス・ヴァリエールの座右の銘ですわね。
 あの子はどんな時でも、それこそ決闘を挑まれてもそれを撤回しようとはしませんでしたから」

何人もの男性に見つめられ、赤面しながらのシュヴルーズの言葉に、彼らは一様に頬を緩めた。
皆等しく見知らぬ少女のその気高さに好感を持ったのである。

「失礼、ミス・シエスタ。
 先ほどあなたはルイズ様と仰ったが、もしやそれはヴァリエール公爵家のご令嬢ですか?」

はい、とシエスタは頷き、胸を張って彼女の主人の名を高らかに告げる。

「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。それがわたしの主人の名です」

グリフォン隊の衛士が顔を見合わせて笑う。
彼らは知っていたのだ。
自分たちの隊長の婚約者が、一体どこの貴族の令嬢なのかということを。
よろしい、と頷き傭兵たちの束縛を解く。
ことここにいたっては彼らがシエスタに害を為すとは考えられなかったからだ。

「では、同道願おうか」
「へへ、ありがとうございやす」

傭兵たちのリーダーが頭を下げ、同じく束縛を解かれた部下に言う。

「お前ら、次の勤め先が決まったぜ」

部下たちも心得た者で、口々に賛意を示す。

「ヴァリエール公爵か。戦上手って話だから、まぁ負け戦はねぇでしょう」
「娘さんが立派なら、父親もご立派なのに違いねぇ」
「自分の意思で貴族になるか、いいねぇ。俺も貴族の姫さんと結婚したら貴族になれますかねぇ」
「お頭、俺たちは先に向かってますぜ。あとからゆっくり来ておくんなさい」




――――この後、彼らはハルゲキニア最強を以って知られる軍団の一翼を担うこととなる。



/*/



『女神の杵』亭はラ・ロシェールで一番上等な宿屋である。
かつてはアルビオンからの侵攻に備えるための砦でもあったと言う建物は巨大な一枚岩からの削りだしであり、
中庭には戦場に赴く貴族達が王の閲兵を受けた錬兵場をも備えている。
とは言ってもそれは昔の話であり、今では所々に装飾が見られる豪華な建物になっていた。

「すまないね、知人と話していたら遅くなってしまった」

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:48:35 ID:Ddx4F7Xu
支援

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:48:53 ID:Mbkwuga/
支援

537 :支援:2007/09/06(木) 01:49:55 ID:NYcJZq5v
感動的な話の裏で、どうにも自業自得な冤罪が発生してる悪寒w

538 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:49:54 ID:QWn7Onkp
言いながらワルドが足を向けた先には、他の酒場から帰ってきたキュルケやギーシュたちと卓を囲むルイズの姿があった。
使い魔やグリフォンは外の小屋にいるが、唯一ブータだけは机の脇で皿に入ったスープを舐めている。
主人であるルイズが寛容にも許可を出したために、
先ほどから入れ替わり立ち代り宿で働く女性たちが暇を見つけては喉を撫でたり頭を撫ぜたりしていく。
机の上を見れば幾品かの料理と杯に混じって、金貨の入ったと思しき袋がおいてある。
はてこれはどうしたのだろうと問いかけると、タバサが賭博で巻き上げてきたとのことであった。

「そ、それはまた、意外な特技だね」

おとなしそうに見えるが、なかなかどうしてこの青い髪の少女は曲者らしいとワルドは心に刻んだ。
風のトライアングルメイジであるにも関わらず自分の背丈よりも長い剣を持ち歩き、どんな時も本を話そうとはしない。
アンリエッタ王女は、首輪をしていたから誰かの従者なのですわ、などと赤い顔で言ってはいたが、果たしてそれはどうだろう。
あるいは見られたくないものを隠しているとも考えられる。
空いている椅子に座り、ブータの肉球をつついていた給仕の少女に飲み物を頼むと、一同を見回して口を開いた。

「それで、どうだろう。なにか芳しい情報はあったのかね?」
「芳しいかどうかはともかく、気になる情報があったのは確かよ」

喉を潤しながらルイズが答えた。既にワルドへの言葉使いは敬語を止めて普段の彼女のそれである。
彼自身がそうしてくれと頼んだのだった。

「空賊? 別におかしいことはないだろう。内乱の混乱に乗じて活動が活発になっていると聞いているよ」
「お言葉ですがワルド子爵。こと空に関しては混乱など既に治まっていますよ。
 既に王城派は追い詰められ、籠城戦に移行しています。
 制空権は貴族派にありますからね、空を行くのは貴族派の支援物資だけでしょう。
 ここで盗賊行為を行っても貴族派の恨みを買うだけです。
 もし空賊が動くなら内乱終結後だと思いますよ」

答えたのはギーシュであった。いつもどおり薔薇の造花を手にしながら、
落ち着いた表情で情勢を分析する。

「むしろ、王党派の可能性もある」
「私掠船かい? 今の王党派にそれだけの余力があるかな。
 どう思う、キュルケ?」
「難しいわね。
 報酬以外にお墨付きの有効性の問題もあるわ。
 王党派が倒れてしまえばただの空賊行為に利敵行為まで加わるしね」
「違う。王党派自体が、空賊」
「直々に出馬しての通商破壊かい? 確かに定石ではあるけど……」

眼前にて展開される会話に、ワルドは引きつった笑みを浮かべつつ舌を巻いた。
これが学生のする会話か?
軍人の集まる研究会ならまだしも、彼らはただの魔法学院の生徒に過ぎぬ筈である。
だのに私掠船だの通商破壊だの電撃戦だの籠城戦だのと専門用語が飛び交い、
極めて高い水準の戦術戦略論を展開している。

(あの牽引法だけでも驚きなのに、今度は戦術か? いつから魔法学院は士官学校になったんだ?)

口を挟むに挟めない議論を聞きながら、心密かにワルドは決めた。
全てが終わって落ち着いたら、部下を一人残らず魔法学院へ送り込んで鍛えなおしてもらおうと。

床に寝そべって耳を立てていた大猫が、満足そうににゃぁと鳴いた。





539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:49:58 ID:GS5UuM9C
支援するわぁ

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:50:06 ID:RzK+R6ps
天は誰も規制を受けることを望んでいない
わたしはそれを信じた。後は賭けるだけだ。わたしが正しければ、支援はなるだろう。 そうでなければ死ぬだけだ



541 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:51:08 ID:QWn7Onkp
/*/



魔法学院の一室で、マザリーニ枢機卿は面白くもなさそうな顔で目の前の書類からある一文を削除した。
タルブの村近くから引き返してきたグリフォン隊の魔法衛士と、彼が連れてきた傭兵の証言を書きとめた調書である。

「グリフォン隊も質が落ちたかの。
 感情に流されるようではまだまだじゃて」

それを見ながら白髪の老人、オールド・オスマンが声をかけた。
こちらも面白くはなさそうな顔で鼻毛を抜いている。

「義憤を覚えるのは若者の特権でしょう。
 至らぬところは大人が補えばいい。違いますかな、オールド・オスマン」

新たな書類を作り、花押を捺す。
諸所の役人軍人の身辺調査を秘密裏に命じる書類だった。

「しかしな、マザリーニ。
 お主も気づいているのじゃろう?
 あの傭兵は、シエスタを狙ったわけではないとな」
「勿論ですとも」

事も無げに枢機卿は答え、机の上の調書に目をやる。
今は削除されたそこには、傭兵達が雇い主からラ・ロシェールの入り口付近で待機するよう命じられた旨の証言が書かれていた筈であった。

「ミス・シエスタの故郷であるタルブは、ラ・ロシェールの手前にある。
 だから、モット伯が彼女を襲うつもりなのなら、待機させる場所が不自然ですな」
「つまり、目印にしたグリフォンというのは、彼らではなく、ワルド子爵のモノだったということじゃな」

オスマンが長い眉毛の下からマザリーニをねめつける。
先ほどこの枢機卿は、今回の襲撃はモット伯の仕業で間違いあるまいと衛士に向かって宣言したのである。
そして同時に、グリフォン隊がシエスタの護衛につくことが決定したのは昨夜の話であり、
それに合わせたようにグリフォンを目印に使ったモット伯は、
間者かそれに類する者を魔法学院か衛士隊に潜入させている可能性があることを示唆したのだ。

「どちらにせよ、モット伯の行状芳しからぬことはこの鳥の骨めの耳にも入っていましたからな。
 綱紀の引き締めにはいい機会でしょう」
「彼は犠牲の羊かね?」
「まさにその通りですな。
 彼は常々、王国の為なら命も賭けれると言っていた。
 ならばせいぜい高く使わせてもらうといたしましょう。
 アルビオンの貴族派との繋がりを探すとしてしまえば誰しも警戒してしまいますが、
 モット伯との繋がりを探すとなれば気も緩みましょう。
 無論、その際に貴族派との繋がりや汚職の証拠が見つかることもあるでしょうしな」
「白々しいにも程があるな、枢機卿。
 お主はおそらく碌な死に方はせんし、天国にもいけぬだろうな」

今さら何をとマザリーニは笑った。

「そんなもの、先帝陛下よりこの国を任せられた時点で諦めておりますよ」


542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:51:29 ID:Ddx4F7Xu
支援するのね

543 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:52:37 ID:QWn7Onkp
顔だけで笑い、心で自分自身に罵声を浴びせる。
少なくとも今回の点についてはモット伯には罪はない。
だがそれがどうしたというのか。
貴族と平民とでは価値が違うように、馬鹿と勇者は命の値段が違う。
自分の値段は、そしてモット伯の値段は?
貴族であるとさも当然のように平民を虐げる者の値段は?
貴族であるが故に当然のように平民を守ろうとする者は?
そんな勘定は誰にでもできるはずだった。
それに、とマザリーニ枢機卿はアルビオンに向かった桃色の髪の少女のことを思った。
姫殿下の命だと躊躇いなく死地に向かった少女。
自分のことを貴族らしいと言ってくれた少女。
あの時、彼は決めたのだ。
この少女のためなら、どんなことでもしてやろうと。
モット伯が彼女の敵だというのなら、そうなる可能性があるのなら、
そうならないうちに叩き潰してやるだけだ。

「しかし、どうでしょうな、オールド・オスマン。
 ワルド子爵を狙ったのはアルビオンの貴族派なのですかな?」
「さてな、その辺りのことはわしは知らんよ。
 わしが知っておるのはたとえどんな相手だろうと、
 ミス・ヴァリエールは任務を成功させるということだけじゃ」

なにしろ、と老人は面白そうに目を細め、悪戯小僧のような笑みでこう告げた。

「ミス・ヴァリエールには猫の神様が味方についておるからの」



/*/



これよりしばらくの後、マザリーニ枢機卿による綱紀粛正の嵐がトリステイン王宮を中心に吹き荒れることになる。
その嵐は苛烈を極め、モット伯やチュレンヌ徴税官を初めとする多くの貴族がその職を失い、、
最後にはリッシュモン高等法院長の更迭さえも伴った一大事件に発展した。
なお一連の事件の発端となったモット伯は終始ラ・ロシェールに現れた仮面の貴族との繋がりを否定し続けたが、
マザリーニ枢機卿がその弁を認めることは最後までなかった。





544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:52:45 ID:BUIIwtGn
遅ればせながら支援

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:53:36 ID:JWT95rj3
支援。

それにしても、デルフが光翼かよ!
オリジン/ファイターで幻獣:魔剣の伝説の剣か。
才人の特技構成が大体見えた俺自重。



546 :「究極超人るいず」の人:2007/09/06(木) 01:53:51 ID:fNBFcLud
お前の選択は二つに一つ!
書き込んでから支援するか、
支援するために書き込むかだ!


547 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:54:11 ID:QWn7Onkp
/*/



「部屋は二つ取ったわ。わたしとキュルケ、タバサで一部屋。ワルドとギーシュで一部屋よ」

婚約者から言い渡され、ワルドは困ったように頭をかいた。

「そうか、出来ればルイズと一緒のほうが良かったんだがな。話したいこともあったし」
「あら、そんなの昼間でも出来るでしょう?
 それにわたしたち、まだ結婚してるわけでもないじゃない」
「それはそうだが……」

食い下がるワルドを見かねてか、ギーシュが止めに入る。
それを見ながらキュルケが猫のようなニヤニヤ笑いを頬に浮かべた。

「ワルド子爵、十年ぶりに会えた婚約者との久闊を叙したい気持ちはわかりますが、
 相手の気持ちも考えねば嫌われてしまうと思いますよ」
「なるほど、さすがはグラモン元帥の息子殿だ。
 どうやらその道ではぼくよりも上を行っているようだね」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。
 子爵とは違い未だ婚約者の一人もおらぬ身ですから、
 いざそのような令嬢と巡り会えた際に不快な思いをさせたくない一心でして」

さっそく少女を除け者にして言い争う二人の男を見ながらルイズが頬を膨らませた。
第一印象がよくなかったか、この二人、とてつもなく仲が悪い。
 
「やっぱり、『風』と『土』だからかしらね?」
「馬鹿ね、ルイズ。そんなこと関係ないわよ。
 学院でだって、ミセス・シュヴルーズはミスタ・ギトーに気があるって噂があるくらいなのよ?」

告げられた名前に、ルイズばかりでなくタバサさえも目を見開いた。
それは、確かにギトーは黙ってさえいれば若くていい男だが、しかし、

「ミセス・シュヴルーズ、結婚してる」
「あら、寡婦が恋愛してはいけないって法なんてないし、
 わたし的には人妻だって愛を語ってもかまわないと思うわ」
「ツェルプストーが言うと、物凄く説得力があるわねぇ」



後年、ルイズは何度となくこの日の夜の情景を思い出しては懐かしがることになる。
言い争うギーシュとワルド、夜を徹して恋愛話で盛り上がったキュルケとタバサ。
それは彼女の若葉の時代。情熱さえも青臭く、まだ若々しかった頃の物語。
彼女がまだ少女だった時代の輝かしい思い出だった。


548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:55:37 ID:OXEw8vQ1
支援
関係ないが猫の真価はお腹から喉の撫で心地にある支援

549 :ゼロのガンパレード:2007/09/06(木) 01:56:09 ID:QWn7Onkp
以上です。
なにかワルドが好青年化してますな。

あじゅじゅしたー

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:56:57 ID:Mbkwuga/
あじゅじゅしたー

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:57:01 ID:3iaTfT1D
ガンプもカオスフレアもかっこよすぎるぜ。

よし、誰かその内カオスフレアのオンセしようぜw

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 01:58:29 ID:BUIIwtGn
あじゅじゅしたー……ガンパレの雰囲気良いなぁ。

>>551
卓ゲ板に行けいw

553 :夜明け ◆94YaowOotw :2007/09/06(木) 01:59:53 ID:pWBcNC9g
ガンパレさんは卑怯だ。日常での描写が熱すぎる……!
全体的に身もだえしそうでもう本当に……!

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:01:38 ID:pWBcNC9g
あ、だめだやっちゃったごめんなさい見なかったことにしてください!
名前とトリップ付けたまま書き込むとか本当にもう……

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:01:55 ID:Te5rZQD9
ガンパレの人、GJでしたー!
それにしても・・・

>「娘さんが立派なら、父親もご立派なのに違いねぇ」

・・・そうか・・・ヴァリエール公は「ご立派」なのか・・・

556 :「究極超人るいず」の人:2007/09/06(木) 02:02:50 ID:fNBFcLud
それでは、イカせていただきます

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:03:21 ID:1uNB/DV2
マザリーニから新城のにほひがする
前は笹島中佐だったのに
ともかくGJ

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:03:33 ID:BUIIwtGn
>>554
ミタヨー

>>555
そりゃあ娘さんが三人も居るんだぜ。

559 :「究極超人るいず」5-11:2007/09/06(木) 02:05:10 ID:fNBFcLud
第5話.ウケるが勝ち!の巻(後編)


 それは、突然の出来事でした。

 平凡な魔法学院の2年生だった私が召喚したゴーレム、R・田中一郎との出会い。
 ”アンドロイド”だと名乗る彼を使い魔にした日から始まる、騒がしいけれど楽しい毎日。
 でも、そんなある日、あ〜るをつけ狙う悪のメイジが現われたのです。

 ――究極超人るいず、始まります。

「ちょっと、ルイズ、何どっかで見たような前フリしてんのよ! しかも微妙に事実と違うし」

「ううう、うるさいわね! ノリよ、ノリ!!」

 *  *  *

「諸君、決闘だ!」

 ギーシュが、高らかに死亡フラグないし敗北フラグのスイッチを押す宣言をする。
 ……まぁ、この作品はギャグなので、最悪でも死ぬことはあるまい。ポイントは吹き飛ばされるときに「あ〜れ〜」とか「ぶべらっ!」とかの奇声を発すること。
 反対に「バカな、このボクがっ!」とか「すまない、モンモランシー……」とかシリアスに叫ぶと生還率が下がるので注意されたい。

 ふわさっ、と髪をかきあげながら、気取った仕草でクルクルと薔薇の花を象った杖を弄ぶギーシュ。


560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:06:54 ID:JWT95rj3
>ガンパレ
このワルド、土壇場で改心しそうなしなさそうな……


>夜明け
卓ゲ板で募集できるぜ?

才人はフォーリナー/協力者で
勇気ある誓い・捨て身の覚悟・空白の時間・刻の結晶
金色の魔法・心の支え・光を呼ぶもの ぽいなぁ。

……ところでフーケは死亡確認ですか?


561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:07:50 ID:RzK+R6ps
乙である。今なら小ネタにあるがごとく
「こ、これは乙じゃなくてアイスラッガーなんだから、変な勘違いしないでよねっ!」
と言うべきか。あれは良い物であった。

なお、次回はぬこ分とシエスタ分を増量キボンヌ。ルイズとフーケがヒーローなら、シエスタとティファはヒロイン。


と言いつつ、究極部活支援。ワルド先輩の前に敵は無い。ワルド先輩の後に敵はできる。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:08:50 ID:3iaTfT1D
>>552
常駐してるぜw


>>560
いや、夏休みに実家にルルブを忘れておいてきてしまってなorz

フーケは7番になりました。信じてる。

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:09:50 ID:XqXTQk31
支援

>>555
カリン様とは昼夜で力関係逆転と申したか



564 :「究極超人るいず」5-12:2007/09/06(木) 02:10:18 ID:fNBFcLud
「ボクはメイジなので魔法でお相手……」

 カラコロカラコロカラコロ、ドカーーン!

 言い終わる前に、あ〜るの走り寄ってのウェスタンラリアートがギーシュの喉元にまともに決まる。

「ゴホッ、ゴホッ、ガハッ……な、何を……」

 地面に這いつくばり、喉を押さえて咳込むギーシュを見下ろしながら、あ〜るはビシッと指を突きつける。

「愚か者め、戦場に立ったときから、すでに戦いは始まっているのだ」

 普通なら、卑怯者だと言うブーイングが観客から飛びそうなものだが、シリアスモードに入っているあ〜るは、普段の数倍カッコよく、また妙な威圧感がある。
 そのため、「そうだなー、油断していたギーシュが悪いよな」的な雰囲気が生まれつつあった。

 しかし……。

「わたしのギーシュに何するのよッ!」

 周囲の空気を読まずに走り寄り、いきなりあ〜るに四の字固めをかける女傑が登場。

 言うまでもなく、次期生徒会長(候補)モンモランシーである。
 地面に転がりながらも、ギーシュは「わたしのギーシュ」という台詞に感動していた。
しかし……。

「ちょっ、アンタ、神聖な決闘を!」

 ”ま、あ〜るの怪力ならギーシュのワルキューレごとき瞬殺だろう”と高見の見物モードに入っていた虚無部の面々のうち、もっとも沸点の低いルイズがたちまちプランチャーで場外から乱入。くんずほぐれつ、女どうしのキャットファイトへと発展。さらに……。

「うむ、私は誰の挑戦でも受ける!」

 いつの間にやら現われたワルドが、中指を突きたてた下品なポーズで周囲を挑発したものだから、たちまち、あたりに場外乱闘の嵐が広がる。

 結局、決闘の行方はうやむやになり、後日の生徒会長選挙でケリをつけよう、ということになった。

 *  *  *

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:11:02 ID:JWT95rj3
そういえばあ〜るの声はかの塩沢さんであった……支援

566 :「究極超人るいず」5-13:2007/09/06(木) 02:13:02 ID:fNBFcLud
――みなさま、モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシです、お気軽に”モンモン”とお呼びください

――みんなのモンモン、明るいモンモン、学院の明日を考えるモンモンです……

――この学院は、いつだって『こんなはずじゃない』事ばかりです。こんなはずじゃない現実から逃げるか立ち向かうかは個人の自由です。 ですが、自分の勝手な楽しみに無関係な人間まで巻き込んでいい権利は、どこの誰にもありはしません!!

 中庭での決闘(乱闘?)騒ぎの一件以降、リベンジに燃えるモンモランシー一党は、これまで以上に選挙活動に力を入れ始めた。
 昼休みにも、「生徒会長候補」のたすきをかけて、各教室を遊説して歩く熱心さだ。
 何より、自らは嫌っていた”モンモン”と言うニックネームを、覚えやすいだろうと言う理由で受け入れたことからも、その本気具合がうかがえる。

 一方、あ〜るを擁する虚無部のメンバーはと言うと……。

「む、これはいけない!」

 突然、部室の中で仁王立ちになるワルド。
 ……本当に、いつ働いているのだろう。

「このままでは、あのモンモンとか言う娘に、生徒会長の座を奪われてしまう!」

「いや、奪うも何も、元々あ〜るのものじゃないですけどね」

 キュルケは苦笑しつつ、なだめる。

「それに、増設したあ〜る像や、無料配布した小冊子の効果も、少しずつ現われてきたみたいですよ」

 あれから、再びミス・ロングビルをおがみ倒して、さらに12の土像を作ってもらったのだ。
 また、コルベール謹製の”ぷりんと蛇くん”というガリ版装置を、おっかなびっくり使って(幸い爆発はしなかった。あたりまえだが)、あ〜るの魅力(?)をアピールするためのパンフレットを作成し、各教室に播いたりもした。

 ただ、虚無部員たちが一丸となって頑張っているなか、肝心のあ〜るはと言えば……。

「もぐもぐ…今日も、ごはんがおいしひ……」

 すっかり修理される前のゆる〜い人格に戻ってしまっていた。
 どうも、モンモンの関節技がいい具合に入って、頭脳部のネジをまた緩めてしまったらしい。

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:13:04 ID:BUIIwtGn
なんという大乱闘w

>>560
カオスフレアには元貴族の娘さんだったが今はグレズの端末というクリスタルレディさんが居るじゃないか。

568 :「究極超人るいず」5-14:2007/09/06(木) 02:14:20 ID:fNBFcLud
「この大バカものーーっ!」

 神速のハリセンさばきを見せるルイズ。
さすがに、この時期に壊してしまうのはマズいと考えたのか、以前のような全力ではないが、普通の人間ならうずくまってしまってもおかしくないほどの威力だ。

「い、痛いぢゃないですか、ルイズさん」

 痛覚があるのかないのかよくわからないあ〜るも、涙目で抗議してくるくらいだ。

「だーいじょうぶ! 痛いような気がするだけで、ホントは痛くないのよ!!」

「そんなものですか……」

「―騙されてる……」

 タバサがポツリと指摘するものの、気にするようなヤワな神経の持ち主はココにはいない。

「……そんなことよりも、モンモンの選挙活動に対抗する方策を考えないと」

 諸々のやりとりを”そんなこと”の一言で切って捨てて、ワルドが考え込む。
 釣られて、ほかの部員たちも何かよい案はないかと、考え始める。

「まぐまぐまぐ……ゴックン!」

 ――あ〜るだけは、いまだひとりでごはんを食べていたが。
 そう言えば、コヤツはどこからお米を手に入れて来るのだろうか?

569 :「究極超人るいず」5-15:2007/09/06(木) 02:15:24 ID:fNBFcLud
「む、キタ! あ〜る君、本校舎の横にある塔に行くぞ!」

 唐突にワルドの脳裏に何か閃いたらしく、慌ただしくあ〜るを連れて走り出す。

 外に出てすぐフライの魔法で塔のてっぺんへと飛んだ面々(ルイズはワルドが抱え、あ〜るは、轟天号で壁面を駆け登った)。
 一同が揃うと、ワルドは何か風系統らしい魔法をかける。

「サイレンスの逆魔法で、声を拡散させるようにした。さぁ、あ〜る君、キミの抱負をここから大声で叫びたまえ」

 ワルドに言われ、しばし考え込んだのち、あ〜るは両手を口元に当てて叫ぶ。

「わたしはがっかいにふくしゅうしてやるんだ〜〜」

「違うでしょ!!」 スパーン! 

 勿論、瞬時にルイズのツッコミが入る。

「いえ、おとーさんが昔、こう叫んでいたのを思い出しまして……」

「だいたい、どんな父親なのよ、それ!?」

 「復習(ふくしゅう);習った事を自分でもう一度勉強すること。おさらい」

「僕のお兄さんお姉さんを作ってくれた人です」

「そりゃあ、そーかもしれないがね……」

 「副集(ふくしゅう);本題となる書物に添付される副読本。サブテキスト」

「ちなみに、妹はR・高峰秀子と言います」

「そんなのことは聞いとらん!」 スパン!

 「服従(ふくじゅう);素直で命令をよく聞くこと」

「……いや、タバサ、それはもういいから」

 とまあ、結局、いつも通りのグダグダな流れになってしまう虚無部だった。

 *  *  *

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:16:38 ID:XOWBJE72
ワルド先輩素敵 支援

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:17:01 ID:JWT95rj3
このあ〜る、本編終了後から来たのか支援

572 :「究極超人るいず」5-16:2007/09/06(木) 02:18:05 ID:fNBFcLud
 そして、ついに迎えた生徒会長選挙の日。

 ――開票結果。ミス・モンモランシ、483票。ミスタ・タナカイチロー、482票。無効票1。よって、生徒会長はミス・モンモランシに決定しました!

「クッ、あと1票あれば……」

「無効票の1票がこっちに入ってれば、再勝負に持ち込めたのに……」

 壇上で選挙管理委員が読み上げた結果に悔しがる虚無部のメンバー。
もっとも、勝負には敗れたものの、精一杯頑張ったという自覚があるので、意外に落ち込まず、サバサバしてるようだ。
 せっかくだから残念会でもと考えている虚無部に、新生徒会の3人が近付いて来た。

「ハッ、やはり正義は勝つ! ですわ」

「ふん、たったの一票差だったクセに!」

 睨みあうモンモンとルイズだったが、どちらからともなく、フッと視線を和らげた。

「それでも勝ちは勝ちよ。……まぁ、善戦したことは認めてあげてもよろしいですけれど」

「そっちこそ、会長になって早々にリコールなんてされたら許さないからね」

「当然です! まあ、今日のところは、好敵手として、祝勝会に特別にご招待してさしあげます」

「随分偉そうね。ま、折角だから、今日だけはお呼ばれしてあげる」

 口は悪いものの、死力を尽くして戦ったライバルどうし(本当か?)が、互いの健闘を称える様子に、周囲の雰囲気が和む。

 ……と、ココで終われば、「ちょっといい話」だったのだが。

「えーと……ルイズさんに投票してはいけなかったのでしょーか?」

「「「「「「「!」」」」」」」

 あ〜るが爆弾発言をしたため、空気が一気に凍りつく。

「アンタか!? アンタのせーか!?」

「わ、わたしはこんなヤツあいてにいっぴょうさでしかかてなかったの……」

 ――その後の祝勝&残念会という名の憂さ晴らしの場は、大いに荒れたと言う。

〜「第6話.さすらいの虚無部の巻」につづく〜

573 :「究極超人るいず」5end:2007/09/06(木) 02:19:28 ID:fNBFcLud
以上、予想外にダラダラ長くなった5話でした。
ガンパレの素晴らしいSSに感想を言う流れをブッたぎってしまい、申し訳ありませぬ。
途中で気づいたが、止めるのもアレだったのでそそくさと投下しました。

ギーシュ戦は、こんな感じに無理矢理落ち着きました。
あと、言うまでもないかもしれませんが、後編冒頭は、某魔砲少女アニメのパロ。モンモンの演説もそうですが、声優ネタというヤツですね。
以前告知していたのとは異なりますが、6話ではいきなり虚無部のメンツがピンチです。

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:19:32 ID:BUIIwtGn
乙ー。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:20:33 ID:BUIIwtGn
って、えぇー!?>虚無部のメンツがピンチ

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:21:49 ID:JWT95rj3
部室がなくなるとみたぜ!<ピンチ

577 :エデンの中の人:2007/09/06(木) 02:23:48 ID:sKtb2w8K
GJでした。

次は私ですか?

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:25:19 ID:BUIIwtGn
>>577
だと思いますよ。

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:25:20 ID:IpLvFL1v
乙です

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:26:31 ID:XOWBJE72
YES!そして支援

581 :醜いアヒルの子 1/2:2007/09/06(木) 02:29:52 ID:sKtb2w8K
じゃあいくね〜

ランランル〜


『醜いアヒルの子』


 本日何度目かの失敗、ゼロのルイズは春の召喚の儀式で周りから笑われながらも再度爆発を引き起こす。
 他の生徒たちが飽きてあくびをし始めたころ、ルイズはとうとう召喚に成功した。

 煙の中から現れたのは、思わす同情してしまいそうなほどみすぼらしい魚だった。

「あっはっは! 何だよあのしょぼいのは!」
「さすがゼロのルイズ、お似合いだぜ!」

 ルイズは周りの声が気にならなかった。
 いいじゃないか、見た目がボロボロでもこんなに珍しい生き物はそういない。
 何よりどう見ても魚なのに地上で平気そうにしている。

 ルイズは静かに、その醜い魚に口付けをした。


 ボロボロの醜いその魚は、とにかくのんびりしていた。
 水に浸かっても陸に上がってもとにかくボーっとしている。
 渋いものが好きなのか、ハシバミ草の抽出液を与えるときだけ目を輝かせていた。

 手入れをしていてわかったことは、この魚はボロボロなのではなく初めからこういう見た目だということ。
 ぼろい見た目のくせにかなりしっかりした甲羅のようなうろこは非常に頑強で、意外にスベスベしていた。

 それを毎日毎日磨きながら、ルイズはそのボロボロの魚を撫でる。
 まるで今の自分のような、ボロボロの醜い魚。

「大丈夫よブリジット、いつか一緒にきれいな人魚になるんだもん、ね」

 答えるようにピチピチと、そのボロボロの魚はひれを動かした。


 ブリジットは今日もハシバミ草の抽出液を飲み、ハシバミ草を固めたものを食べ、ハシバミ草のサラダをむさぼる。
 その目をむかんばかりの渋い液体をおいしそうに飲むブリジットを、ルイズは今日もキレイに磨いていた。
 青い髪の少女が己の使い魔に押し付けているハシバミ草まで横取りし、渋いサラダと渋いジュースをブリジットは今日もむさぼっていた。

 少なくともこのとき、ルイズは幸せだった。
 醜くも愛らしい己の使い魔を愛でながら、ルイズは一人微笑んでいた。

 使い魔としての役割を果たすことはできないだろう、そう思いながらも、ルイズは己の使い魔をかわいがっていた。
 視界の共有をすれば驚くほどにごった白黒の映像が映る。
 魔法の秘薬の材料を探すといってもそもそも行動範囲は狭そうだ。
 主を守ることなどどうあってもできはしないだろう。むしろこちらが守る側だ。
 それでもルイズにとってブリジットは、何より愛しい存在だった。

 だから彼女を侮辱されることは、ルイズにとって己を侮辱されるより響いたのだ。

 その魚を笑いながら蹴飛ばしたのは、三年の生徒だった。
 平民どころか生徒と教師にまで嫌われている、いわゆるダメなエリートだった。
 選民意識ばかりが高く、三年も学んだのにぎりぎりラインメイジ、努力を嫌い血筋だけで威張る典型的なダメ息子だった。

 その男はルイズの目の前でブリジットを蹴り飛ばしたのだ。
 だからルイズはその少年に杖を突きつけた。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:32:05 ID:BUIIwtGn
支援

583 :醜いアヒルの子 2/2:2007/09/06(木) 02:32:14 ID:sKtb2w8K
 だが悲しいかなたとえライン崩れ、1.5程度のメイジでもゼロよりは上だった。
 ルイズは数体の土のゴーレムに殴られ、ひざを突いた。
 それでも杖は手放さなかった。
 左手の痛みは折れていなくても間違いなくヒビが入っているだろう。
 口の中が切れているし、舌の上を転がる異物は自分の歯だろう。
 初歩的な水の魔法も使えない自分ではそれらの傷を治せなくても、ルイズはただ前をにらみつけた。

 男は本当にダメな男だった。
 強いものには影でつばを吐きながら頭を下げ、弱いものにはとことん尊大になる。
 本当にダメな、長男なのに跡目争いから真っ先に外されるほどダメな男だった。

 だから回りのものが止めても嬉々としてゴーレムの拳を振り上げたし、ルイズがじっと自分をにらみつけていてもゴーレムの拳を振り下ろした。

 だからこそそれは、聞こえるはずの無い音だった。
 骨が立てる人を殴った音ではなく、何か非常に硬いものに土の塊をぶつけた音。
 殴ったゴーレムの拳が砕けるほど硬いうろこを持った、ルイズの使い魔がそこにいた。
 ルイズが声をかけるより早く、男が再びゴーレムを動かすより早く、使い魔はただ一度、ぴょんと跳ねた。

 その強靭なうろこに包まれた体が、術者の集中が途切れてもろくなっていたゴーレムを打ち砕いた。

【ブリジットは52の経験値を得た!】
【おや、ブリジットの様子が……】

 ブリジットが光に包まれる。
 思わず顔を覆うほどまばゆい光、その光の中で、あらゆる物理法則を無視してそれの持つ因子が全身の構成情報を書き換える。
 ボロボロのうろこもひれも姿を消し、その体がありえない速度で成長する。
 艶やかな体色に彩られ、鮮やかないろどりのひれが生成される。

 光が納まったとき、そこには美の女神の化身がいた。

 美そのものがそこにはあった。
 しなやかな強さがそこにはあった。
 太陽のごとき晴れやかさがそこにはあった。
 美の女神の名に恥じぬ美しさを持って、ブリジットはそこにあった。

 そしてその眼光は、確固たる強さに彩られていた。

 大きく開かれたその口の中、真っ白な何かが凝固し始める。
 『水・風・風』というトライアングル・メイジでしか行使できないはずの冷気がその口内を満たす。
 男が慌てて動かしたゴーレムは、眼前に展開された光の壁にさえぎられた。
 周囲の熱を奪い吐息を白くしていたそれが、その口の中収束される。

 シリモチを突く男に、彼女は少しも遠慮することなくその押し固められた冷気を放った。
 放たれた冷気はゴーレムを消し飛ばし、その下の地面を抉り取り、外壁をやすやすと穿ちぬき、固定化のかけられた防壁をいとも簡単に打ち砕き、男をその天井に氷付けにしてようやく収まった。

 呆然とするルイズに向かって、ブリジットはまるで天使のように美しい鳴き声とともにキラキラ光る光の粉を振りまく。
 それはルイズの傷を、疲労を、まるで元から無かったかのように癒してしまう。
 自分の体をしげしげと見つめるルイズにブリジットは優しく巻きつくと、そのほほにやわらかく口付けた。

 ルイズはただ喜びにむせび泣いた。


 後の世に名を残すことになる虚無の担い手ルイズ。
 その傍らには生涯、どんなものでもその前では光を失うとまで言われた美しき使い魔がいた。
 かつての世界でミロカロスと呼ばれた使い魔はルイズが年老いて亡くなるまでそのそばに控え、彼女の死と同時にその姿を消したという。

 その後にはただ、美しき守り神の伝説だけが残されていた。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:32:46 ID:OXEw8vQ1
まさかヒンバスか
あのタイプ一致充電スパークですら落としきれない化物に進化する

585 :醜いアヒルの子 3/2:2007/09/06(木) 02:34:32 ID:sKtb2w8K
おしまい。
短くて失礼。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:35:22 ID:OXEw8vQ1
あれ支援抜けてた
と思ったら終ってた
抜けてたのは俺の頭か
GJ!
ヒンバス釣れないよヒンバス


587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 02:48:33 ID:26u6zUkm

ポケモン系を召喚したルイズは精神的に強いな

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 03:05:43 ID:FrQN2ld/
ポケモンマスター召喚
な ん と パルキア を 所 持 し て い た!
あっさり帰られてルイズ涙目 とか想像した俺はダメポ

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 03:19:40 ID:b27a0k26
>>585

ヒンバスを呼ぶなんてルイズ運がいいなぁ

>>584
ミロカロスを確定一発でやれるのは
電気球持たせて努力値を攻撃に最大振りしたボルテッカピカチュウぐらいじゃなかったか?

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 03:20:44 ID:tl0kOXMM

まあポケモンは可愛いからな
守るものが出来ると強くなるさ


>>560
俺は
勇気ある誓い、捨て身の覚悟、
刻の結晶、刻の螺旋、空白の時間、ラファエル、エロアイオス
だと思うぜ

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 03:34:44 ID:CfGe5+RF
そういや意外と格ゲーキャラの召喚ものって少ないのね。
ナコルルとお種くらい?
やっぱりゲームにしてもRPGとかSLGみたいにある程度のストーリー性があるものでないと
キャラの把握とかが難しいんだろうか。

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 03:59:55 ID:ILKMQ5FC
>>591
シリーズモノは完結してないのも多いからな。KOFとかギルティとか。
SFのリュウ辺り出しても、「俺より強い奴に会いに行く」って出てった挙句にサバイバル始めそうだし……。

投下祭りも終わったようだし、RPG系から漏れも一発ネタ投下して寝る。

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 04:00:10 ID:ILKMQ5FC
その少女の魔法は例外なく爆発する。例外がないということはつまり今回も、だ。
しかし少女の瞳はあきらめていない。今度こそ成功したと言う実感が(例えそれが数秒後に消えるものだとしても)あったし、それが気のせいだと思いたくはなかった。

そしてその声は、聞こえた。
『おいそこの女、我の声が聞こえるか』

ゼロと運命の剣/1:物言う剣

「成功した!」
 少女は煙の中を駆け出した。念願の使い魔だ。契約さえ済めば、これでゼロと馬鹿にされる事もなくなる。
 しかし少女の希望は、一瞬の後に疑問に変わり、直後に落胆に変わる事になる。

「…………剣?」

 そこにあったのは、確かに剣であった。大地に突き立っている。
 やや刀身の長く、刃が広い長剣で、柄に奇妙な装飾がついていた。あまり実用的な剣とも思えないし、それにしては装飾が真新しいわけでもない、古びた剣に見えた。

「おい、見ろよアレ…生き物じゃなくて剣だぞ」
「ルイズの奴が召還したのか?」
「失敗したんじゃねーの? 生き物じゃないなら使い魔になれないじゃん」
「でもさっき声がしなかったか?」

 周囲の生徒達が口々に囃し立てる。
 ルイズは落胆した。声が聞こえた気がしたが、それも幻聴だったようだ。剣では使い魔になれないし、自分が剣術に長けているわけでもない。
「何よ、ただの古い剣じゃない」
 だがその剣には唯一の例外があった。
『古いのは確かだが、ただの剣とは心外だな』
「……しゃべった!?」
 ルイズはぺたんとしりもちをつく。しかし驚いたのは何もルイズだけではなかった。

「おい、今あの剣がしゃべったのか?」
「確かにあの剣の声だぜ、今のは」
「ありゃインテリジェンスソードだ!」
 蜂の巣をつついたような騒ぎであった。ゼロのルイズがインテリジェンスソードを召還したというのはそれ程の驚きをもって迎えられたのである。

『参ったな、我の声が聞こえる者が多いと言うのは意外だが……だが我を呼んだのはお前だな女』
「そ、そうよ。私は、ルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
『ならばルイズ。我を手に取り、我が名を呼べ。我が名はディムロス。ソーディアン=ディムロスだ』
「でぃ……ディムロス。それが貴方の名前」
 ルイズはいわれるままに剣を抜いて、そうつぶやいた。とはいえあまりの驚きに放心状態に近いものがあったわけだが。
 次の言葉でルイズは我に返った。
『契約は完了した。これでお前は我の新しいマスターとなった』
「……って、完了してないわよ!」
 ガシャーン。大地に投げつけられたしゃべる剣、ディムロス。
『な、何をする!?』
「使い魔の契約ってのはそういうのじゃなくて、ええと、その」
 コントラクト・サーヴァント。使い魔との契約は口付けにより完了する。のだが。
「……どこに口付けりゃいいのよこれ」
『おい、ルイズ、この扱いはどういうことだ!』
 その後大変な紆余曲折を経つつ、ルイズは剣にキスしたメイジと言う二つ名を頂戴することになるのだが、ルイズ、ディムロスともその件に関して詳しく語る事はなかったと言う。
 つまるところ、この二者第一の共通点は、極めてテレ屋であったと言う事だ。

余談:
デルフ「俺の立場は? っってーか俺の使い手は?」


594 :Yoshiの使い魔:2007/09/06(木) 04:00:47 ID:9K6x2Jy5
「ギャ!グッワ!待ってくれ!待ってくれ!」
サイトは、叫んだ。
「許してくれよ!モミたかっただけなんだから」
「バキッ!ボコッ!」
ルイズはかまわず殴り続ける。
「ヒッー!助けてー!助けてー!」
サイトが悲鳴に近い叫び声をあげた。
「お前みたいな奴がいるからいけないんだ!」
ルイズが叫びながら殴り続ける。
「ギャー」
サイトの血があたりに飛び散った。ルイズのコブシも血で染まっている。
「テファの胸!狂ってんだよ!狂ってんだよ!」
ルイズの形相は、もうフツウではなかった。その様子を見ていた、シエスタもギーシュも言葉を失ってしまっていた。
思わずシエスタが言った。
「ミス・ヴァリエール!それ以上やったら死んじゃう!」
「ガッシ!ボカ!」
ルイズには、まったく聞こえていない。サイトも失神したのか動かなくなった。
「キャー、やめて!」
シエスタが叫んだ。
「あっ……はい」
ギーシュが後ろからルイズを押さえた。


つい書いてしまった。
反省はしてる。


595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 04:02:19 ID:GS5UuM9C
笑ってしまったw

YOSHIの文章力ってマジそんなもんだよなwww

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 04:02:50 ID:ILKMQ5FC
投下終了。書いてる最中は楽しかったが割とションボリな出来のような気がする。

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 04:13:22 ID:8cQq1oRA
テイルズオブゼロなわけか乙。
てゆうか唐突にYOSHIが挟まれててびびった。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 04:19:19 ID:Q08mVIcX
リュウはどんな世界からでも徒歩で帰れるからな
月からでも徒歩で地球へ帰る男だぜ

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 05:17:18 ID:ALJg3DBT
ソーディアンって自分の手と一体化したように持ちやすいらしいな。

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 05:36:39 ID:9CoGbEB/
そろそろあの人が召還されるころあいだと思うな

「こ、コントラクト・サーヴァントの儀式を……」
「知るか馬鹿! そんなことよりオナニーだ!」

「け、決闘だ! 貴族に対する侮辱だぞ、貴様ッ!」
「自殺オナニーか。……懐かしい。だが初心者にお勧めはできない」
「なにをっ!」

「火のトカゲに、カエルに、モグラに、龍か……」
「どう? さすがのアンタでも、これじゃあ――」
「キュイキュイならいけるッ!」

「待て、ワルド……ッ!」
「君は――そうか、ルイズの使い魔だったね。
 結婚に異議あり、というわけかい?」
「逃げて! ワルドには――ワルドには勝てないッ!」
「ビデオを回せッ!最高のオナニーを見せてやる!」

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 05:42:02 ID:izABde3g
ふたばのクリボーじゃないかw
そういう原作と別物に変化したネタはどうなのかね?

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 06:02:33 ID:9CoGbEB/
>>601
スパイダーマとかもいたから問題なくねえか?w

「おったてたからぶっこく!それだけの事よ!」

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 06:22:17 ID:Q08mVIcX
人、それを二次創作という
そしてそれを題材にすれば三次創作だわな

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 07:12:30 ID:Mbkwuga/
さらにそれを題材に四次創作を(ry

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 07:41:17 ID:2n4SEnZX
ところでガンパレ氏のワルドはいいワルドなのか?
裏でなんかやってはいるが、レコンキスタとのつながりをあんまり感じられない……。

606 :サムスピ:2007/09/06(木) 09:14:52 ID:oHQtYKFw
おはようございます、皆さん。
東では台風に、西では快晴の日に、朝の部分が描かれた第二話投下いたしますね。
では二十分から。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:18:42 ID:J6bBwi4c
支援

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:20:54 ID:7fEF9oER
支援
アンヌムツベとレラムツベで飛び回った日々が懐かしい…。
主に紫の方使ってたけどな!

609 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:21:08 ID:oHQtYKFw
本文長すぎって怒られたよ。六十行未満にはしてたのに。
ので半分にして投稿
――――

章之弐 『起』



『微熱の』キュルケの朝は気だるい雰囲気を残す。
微妙に篭った体温が、薄着である彼女の肌にうっすらと汗を浮かばせる。
とはいえ、窓さえ開けてしまえば、春のうっすらと冷たい空気が全てを吹き飛ばしてしまう。
それをしないのは、やはり余韻というもの味わう為というものが大きかった。
腰に手を当て、唸るように背を伸ばし、酷使した体を休ませる。
二時間ほどの睡眠ではあったが、しかし毎度のことなので疲れは残らない。
先ほどまで共にベッドにいた男は既に自室へ帰ったのだろうか。

しかし、キュルケにとっては最早どうでもいいことだった。
恋多きツェルプストー家において、
軽くあくびをする口に手を当て、もう一度背伸びをした。

さて、そのような事をしていると、ベッドの下でもぞもぞと動く音がした。
はて、男が潜んでいたか、と思ったキュルケだが、働きづらい頭を動かすと、ああ、と合点がいく。
果たしてそこに現れたのは、立派な尾を持つサラマンダーであった。
寝不足なのか、頭をプルプルと振り、大きく欠伸をする。
その体温の高さを示すように、欠伸をした口からは陽炎が揺らめいていた。
キュルケはクスリと笑い、サラマンダーを撫でる。
ベッドの下で寝ていたのであれば、さぞや寝苦しかったであろうに。
腹をすりつけ、空腹を主張するサラマンダーは、確かに子供のような仕草ではあった。
その愛しい使い魔を見ると、学院での日常――魔法の鍛錬――が始まったのだとキュルケには感じられたのだ。
学生の本分は勉強である。ゲルマニアより飛び出すように留学したキュルケではあるが、生徒である以上勉強をしなくてはならないのだ。
とはいえ、既にトライアングルであるキュルケには、大半の授業は退屈なだけの復習である。

さて、それでは着替えを始めなければならないだろう、とも思うのだが、少し湿ったベッドと枕からは二度寝のお誘いがかかってきた。
元より誘惑する方のキュルケではあるのだが、誘惑されるのもまた、乙なものであると感じている。
その中でこのお誘いはとてもありがたいものだ。眠気の海に沈んでしまおうかとも思い、もう一度ベッドに体を横たわろうとして――

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:21:57 ID:OM6qX8Yp
支援

611 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:23:03 ID:oHQtYKFw
――サラマンダーが、素晴らしいタイミングで学院の制服をその間に滑り込ませた。
キュルケは全く以って優秀なる使い魔にため息と苦笑を報酬として与えた。
ならば着替えなくてはならないだろう、どうやらこの使い魔は執事としても優秀なようだ。メスならばメイドなのだろうが、別段オスでもメスでも自分の欲求の対象になる事はあるまい。
流石に恋多きキュルケといえど、そこまで危険な思考を持ち合わせてはいないのだ。
仕方なくネグリジェを脱ぎ、寝起きの体を軽くぬらしたタオルで拭いて、汗を拭う。
朝から風呂などという事は出来ないが、それでも寝汗をかいたまま制服に身を通すのは気分の良いものではないのだ。

体の隅々を拭き終った後、サラマンダーにタオルを乾かしてもらい、乾拭きする。
準備は万端とばかりに香水を体に拭きつけ、シャツを着込み、スカートに足を通した。
そしてふと、からかい相手であるルイズの事が頭に浮かんだのだ。
尤も、それがどうした、という意味がある事ではない。
よくある、本当に唐突に物事が頭に浮かぶ、という奴であろう。
無論、そういった事が人生において何かの影響を与えぬ、という訳ではないし、それらが偉大な発明を及ぼす事もあろう。
このキュルケの思い付きが異界におけるニュートンのような役割を果たさぬ、とは言い切れぬ可能性ではあるのだが
しかし誠に残念ながらここでのキュルケは、単に何時ものからかいをどうしようか、と悩むだけのものであったのだ。

そうなると気になるものである。
ブーツをはき、杖を持ち、髪を整え、さて、出陣といったところで、しかし待てよ、と思い直す。
昨夜、ルイズが呼び出した使い魔は結構な美少女だったはずだ。
自分よりは劣る、といいたいが、流石にあれは方向性が違いすぎる。
あれをルイズが呼び出したとなると、なんとも面白いではないか。
流石に髪の色が違いすぎて姉妹には見えないだろうが、背丈もスタイルも同じ――いや、キュルケの眼力を持ってすれば、少女の方が子供のようだ、というのは見抜けていた。

しかしそうなると、少し寂しい気もする。
少年や動物であればルイズはあのプライドの高さが出るだろうが、しかし同じような背の少女となれば、あの子も高慢さばかりが出る事もないだろう。
ゼロのルイズなどと呼ばれ、友の少ないルイズには良い友人になるのではないだろうか、などとキュルケが思うと、一抹の寂しさが去来するのだ。

(私がルイズを独占してるなんて、馬鹿な考えだったのかしらね)

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:23:35 ID:OM6qX8Yp
支援

613 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:24:24 ID:oHQtYKFw
――そのベッドの上は、宝箱にある宝石の如き煌きを演出していた。
ブリミルの伝えるルビーを集めたとしても、その二つの宝石をあわせた輝きにはかなわないだろう。
ベッドの上で絡み合うネグリジェ姿の美少女二人。

だが、大自然の巫女の朝というのは早いのだ。
時刻は陽の光りが地平線に見えようかという時刻、未だ夜と判定されてもおかしくない時間である。
宝石の如き美しさをもつ一つが、もぞもぞと動き始めた。
むくりと起き上がったナコルルは、しかし自分の衣服がまるで頼りない絹よりも薄手のものだと思い返し、顔を真っ赤にした。
抱きつき、ネグリジェをはぐような結果になっているルイズにも驚きを隠せない。
急ぎ、ネグリジェを脱ぎたたむと、すぐさま自分の衣服を身につけた。
やはりこの姿の方が落ち着く、とため息をつくナコルル。

はて、しかしどうしたものか。
何時もの習慣で早く起きたはいいものの、今までの日々と違い、戦いはないのだ。といって、旅をする訳でもない。
故郷のカムイコタンに帰りたいとは思うが、元より旅路でもあったため、寄り道もいいだろう、と昨夜ルイズと話すうちに思っていた。
そして何より、恐らくは大自然の中に身を捧げた自分がここにいるというのも、大自然の導きなのだろう。
ならば暫くはここに居るべきではないだろうか。
何より、ここの空気は嫌いではないのだ。

そんな事を考えていると、コツコツと窓が叩かれる音がした。
はて、なんだろうかとベッドの横の窓をあけると、そこには守護鳥、ママハハがいるではないか。
一体どうしたのだと尋ねると、シクルゥが帰ってきたとの報告を受けた。
これは嬉しい報告だ。二人がいるといないとでは、ナコルルの安心感は全く段違いなのだ。
そして、護衛にも心強い。シカンナカムイ流刀舞術という物を修めたナコルルではあるが、女の力である事には変わりない。
そのような自分が、様々な剣士や魔族とわたりあえて来たのは偏にママハハやシクルゥといった心強い味方がいたからなのだ。
しかしながら、ママハハだけでは陸を駆けるに不便であり、シクルゥだけでは空に対応出来ぬ。
二人がいてこそ、アイヌの巫女としての自分は完成するのだ、そうナコルルは感じている。

はて、そうなると今どこに居るのか尋ねたくなるのは人の性というよりも、当然の事だっただろう。
するとママハハは、現在森で捕まえた朝食を食べているところだ、と言った。よくよく見れば、ママハハの嘴にも血の痕がある。
残さないように、命を大事にいただきなさい、とナコルルが伝えると、ママハハは当然だ、と言うように翼を広げて外へと戻っていった。
大自然の内で生きるものは、そもそも命を無駄にする事は無い。
ナコルルはママハハ達がこれほどまでにのびのびとしているのをみて胸を押さえ、嬉しくなった。
戦いの連続なのだから、こういったのんびりとした朝を迎えられるだけでも、ここに居る価値はあるだろう。

すると、何やら気分も高揚するというものだ。
何かしら出来る事はないかと見回すと、床に昨夜ルイズが脱いだ下着が放られていた。
下着という存在をよく知らないナコルルではあったが、かつての戦友が一人、下着を履いていたことがあるし、男性用のものは何度か見た。
これを洗っておいてあげようか、とも思ったのだが、換えの下着はあるのだろうか、と悩む。
男性用はほとんど一品もので、女性用も換えこそあったが、戦いの連続では余り気にする様子はなかった。
自分としても、着物は毎日洗う訳ではないし、どうしたものか、と悩むナコルルであった。

しかし、どちらにせよ使い魔――という概念がよくわからないのだが、少なくとも雇用主という事だろう――になってしまったのなら
のんびりするくらいの期間で、ここに居るのも悪くない。
となると、一宿一飯の義理という訳でもないのだが、勝手に部屋を抜け出す訳にもいかないだろう。
リボンを髪に結わえると、ナコルルはとりあえず、瞑想をする事にした。
自然に力を借りる為には、自然と心を通わせる事こそが肝要なのだ。
陽の光りを浴びる中、ナコルルは大自然の巫女としての勤めをハルケギニアで行い始めていた。
全く以って、平和な一日の始まりであった。

614 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:25:47 ID:oHQtYKFw
暗い、冷たい、鳥肌が立つ。
雨垂れのような音がして、耳が壊れたかのようだ。
夢かとも思ったが、頬の感触は何時ものそば殻枕ではなく、時折枕にするタオルケットのような柔らかさでもなかった。
まるで運動部の連中の拳のような、いや、もっと簡単に言えば岩肌のような。
そこまで考えて、平賀才人は目を開けた。
自分は本当に不運だと思う。
まさか二連続で訳のわからない場所に拉致されるとは思いもしなかった。

きょろきょろと辺りを見回せば、やっぱり岩肌だらけで、まるで映画で見た牢屋のようであった。
手錠や足かせはないようだったが、しかし体が痛む。
これはどうした事かと思い、光りのある方向を向くと、鉄格子のようなものがあり、やっぱり牢屋かよ、とため息をついた。
狼に追いかけられるだけでも災難だというのに、今度は牢屋とは。
最近の自分の運はマイナスにまで落ち込んでるのではなかろうか。もしかしてノーパソ修理が最後の運だったのか。

と、考えて、そうだ、ノーパソはどうした、と思い出す。
手元には無いという事は、拉致された時に取られたのか。
それは困る、あの中には見られて困る画像が入ってるのだ。
データが吹っ飛んだとはいえ、一部は店で既に入れなおしたのだ。あの中には人格全否定される画像が結構。
そんな事を思い、頭を抱えていると、ふと、足音が聞こえた気がした。
ゴトン、ゴトンと、足音かと悩むような音であったが、水音だけの現状よりはよっぽどいい。

才人は鉄格子に掴みかかり、どうにかして足音の主を見ようと首をグリグリと鉄格子の間へ押し込む。
そしてようやくみれた時に、才人は驚いた。
そこに居たのは茶色のローブに身を包んだ眼鏡美人だったからだ。
思わず口笛を吹きそうになるが、その艶かしさは唾液を嚥下させる方が早かった。
紅を引いた唇といい、理知的な印象を与える眼鏡と良い、年上美人としては最上級であるといえよう。

しかし待てよ、さてそうするとあの足音はなんだったのか、と才人は思った。
そして、はて、しかし先ほどまでは光りが漏れていたのに、何故今は暗いのか、と思い至った。
顔を上げると、その驚きは仰天と納得に塗りつぶされる事となったのだ。
そこにあったのは、巨大なロボットのようなものであった。
否、これは才人の知識が足りぬだけであって、ハルケギニアの人間であればゴーレムだと叫んだ事だろう。
十メートル――否、ハルケギニアでいえば十メイルにもなろうかという巨大なゴーレムは、洞窟なのだろう牢屋の天井まで届いていた。
成る程、確かにこれが動けば女性の足音など掻き消えてしまうだろうし、足音かと悩む音も納得できるというものだ。

ふむ、そうするとこの女が自分を拉致した本人なのだろうか。
さてはこの女、自分が余りにも良い男だから拉致してツバメにして色々な事をしようと!
そんな妄想を才人が頭の中に思い描いていると、不意に女がニヤリと口をゆがめた。

しかし、才人には何を言っているのかわからない。
そうか、しまったな、外国語か。俺英語わかんねぇんだよな。等と才人は思う。
それは果たして、ハルケギニアの言語であり、使い魔のルーンがあったならば瞬時に才人には日本語に変換された事だろうが
生憎と、この才人には使い魔のルーンなど存在しない。
全く未知の言語で喋られたとしても、理解出来よう筈もないのだ。

自分の言葉を全く理解していない事に気付いたのか、女性が首を傾げる。
耳が聞こえないのか、と耳に指をあてる仕草をしたので、才人は手で口から何かを出すような仕草をして、×の字を大きく手で作った。
言葉がわからない、というジェスチャーだ。

果たしてそれは成功したようで、女性は舌打ちをした。
しかしながらどうしようもないのか、女性はその場でとどまり、後ろのロボット――ゴーレムなのだが――に指示を出した。
それに従い、またもゴトン、ゴトンと足音を立てて外へと出て行った。
手持ち無沙汰なのか、女性が岩に座って暫くすると、ゴーレムが戻ってくる。

美女と二人っきりだというのに何も話せない自分のチキンさが嫌になってくる才人であったが、しかし現れたものを見てそんな気分は吹き飛んでしまった。
そこにいたのは、まるで光の怨霊のような姿、魔方陣に乗り、緑色の玉を中心に浮かぶ男の亡霊であったからだ。
如何に電子機器に囲まれた生活を送ってきた科学万能の世に生まれし少年といえど、幽霊は怖い。
特にこの洞窟は雰囲気がこれでもかというほどに詰め込まれているのだ。

615 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:27:26 ID:oHQtYKFw
「話にもならぬか。
たかだか二百年で日の本も堕落したものよの。
貴様、名を何と申す?」

女のような男のような、高音が洞窟に響いた。
その言葉は古臭く、発音も微妙に違ってはいたが、才人にも理解出来た。

それは、日本語だったのだから。
はて、そうすると今ここで意思疎通できるのはこの幽霊だけという事になる。
ならば、怖がっていても仕方あるまい。いい加減喋れなくて寂しかったという訳では、決して無いだろう。
無いという事に、この才人の名誉のためにしてあげるのが良いと思われる。

平賀才人だ、と名乗ると、かのえれきてるの末裔かえ、などと訪ねられたが、はて、そんな事を言われてもわかるはずが無い。
元より余り頭はよくないのだ。
何やらぼそぼそと幽霊と女性が話しているのを見ていた才人だが、不意に女性がこちらを向いたのに驚いた。

余り機嫌が良いとはいえない顔をしているが、一体なんだろうと思いつつ、じっとその顔を見ていると
不意に、女性が才人の頬を両手で掴んだ。
一体何事かと思うと、女性がぶつぶつとつぶやき、次の瞬間には、その唇が才人の唇と重ねられていたのだ。

正に夢心地。今までありそうでなかった女性の柔らかい唇。
最早才人の頭の中はキスという事実だけで頭が一杯になっていた。
柔らかい、ヤワラカイ、やわらかい! なんて暖かいんだ!
恐る恐る舌でも伸ばしてみようかと考えた才人だったが、伸ばしかけたそのときに唇を離されてしまい、その目論見は崩れ去った。
舌を突き出そうとした蛸口という間抜けな顔をさらす才人に嫌悪感を露にする女性だったが――それを才人が確認する事はなかった。

それより先に、腕に痛みが走ったからだ。
ギリギリギリと、身を引きちぎられ、アイロンがあたったかのような痛みが才人の意識を切り替える。
慌てて頭を引こうとしたが、ねじって通した鉄格子は、引っ張るだけで牢屋に戻る事を許さず、顎と頭蓋骨に致命的なダメージを与える。
腕の痛みと頭の痛みにもだえる才人だったが、しかし痛くとも腕を抑えることも出来ないし、二箇所の痛みが混乱を引き起こしていた。

「ふん、使い魔のルーン刻み如きでそんなになるとはね。
あまりおふざけるんじゃないよ」

はて、と才人は不思議に思う。
言葉が聞こえているのだ。いや、言葉自体は聞こえていたが、理解が出来る。
いきなり日本語を喋ったようだが、先ほどのキスに関係があるのだろうか。
痛む頭でそれだけ考えると、その女性が不意に

「しかし、理解出来たようだね。
使い魔のルーンってのはこんなに便利なものなのかい」

そして、痛みで意識が途絶えそうになる瞬間、最後に才人が聞いた言葉は

「天草様、ご命令どおり、『土くれの』フーケ。
天草様の世界の人間を使い魔にいたしました」

――そして、再び才人は眠りへと強制的にいざなわれた。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:29:40 ID:OM6qX8Yp
支援

617 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:31:32 ID:oHQtYKFw
さて、ルイズが起きたのはナコルルが瞑想をしてから数時間も経った頃だった。
カーテンをあけていたので、流石に日光がまぶしくなってきたのだろう。
おはようございます、と語りかけるナコルルに、おはようと微笑み返すルイズの顔は、本当にほほえましいものだったという。
着替えさせてもらおうと思ったらしいのだが、ナコルルの服装を考えるに、東方出身ではこちらの服装はわからないだろう――下着も無かった事だし――と考え、ルイズは一人で着替えた。
ナコルルが体を拭く為に汲んでいた水で、まだ使ってないものがあったため、少しぬるくなった水で顔を洗い、口をゆすぐ。

昨夜ナコルルが聞いた話では、ここは魔法という物を学ぶ為の寺子屋なのだという。
魔法というものがよくわからなかったナコルルではあったのだが、恐らく陰陽術などの異国版なのだろうと考え
時間は大丈夫なのか、とルイズに尋ねた。
寺子屋でも寺の修行でも、朝というものは結構早いのだ。
ならばルイズがこのような時間に起きているのは遅刻なのではないのか、とナコルルは心配したのだ。

しかしながら、朝起きたルイズの頭は早々働いている訳ではない。
ぼやけた会話を何とか解読すると、なんでも、ルイズのこの時間は朝食に間に合うような時間なのだという。
朝食まで出るのか、と驚いたナコルルだったが、そういえば貴女の分の食事はどうしようか、とルイズが尋ね返したので困ったものだ。

元よりナコルルはママハハやシクルゥ達が取ってきた獲物のおこぼれや、木の実、自分の狩りや、山菜取りで過ごしていたのである。
旅に出てからは宿屋や飯屋で食べる事も多かったが、さて、食べられるというのなら、異国の食事も興味深い。
学生の人数は決まっているが、一人分程度なら賄えるが、どうせなら厨房に行ってみてはどうか、とルイズが提案した。
この国では階級制度というものが大きく、東方出身といえど、平民扱いであるナコルルが貴族の中に入っては良い顔をしないものもいるのだ、とルイズは申し訳なさそうに説明した。

どういえばいいものか、ナコルルのように純粋な人間を見ていると、自分の発言をどうしても鑑みたくなってしまうものだ。
例えば、鏡を見ながら自分の姿をチェックすると、何も見ていないときでは平気だった粗が目に付いたりする。
会話でもそうだろう。
その場その場で話した事はいいかもしれないが、後になって聞き返したり読み返したりすると、後悔する事がしきりなのだ。
そのような状況では、貴族制度が当然と思っているルイズといえど、流石に悪い気がしてくるのだ。
他の理由としては、わざわざ東方から来ているのだから、余り物を食べさせるよりは厨房で一から作って欲しいという気持ちも大きかったのだが。

618 :サムライスピリッツ・ゼロ 章之弐:2007/09/06(木) 09:33:23 ID:oHQtYKFw
どうせならママハハやシクルゥの分もどうかとルイズはいってきたが、既に二人は食事を済ませたのだという。
恐らくどこかの動物を取ってきたのだろう、とナコルルは話した。
一瞬顔をしかめ、野蛮だと思ったらルイズではあったが、よくよく思い返せば、如何に使い魔の従者といえど、獣は獣だ。
人間の道理を当てはめるのは傲慢というものだろう。
ルイズは一人で少し反省し、しかしはて、このあたりには早々森などないはずなのだが、と思い返した。

――余談ではあるが、この週の虚無の曜日に二名の生徒が使い魔召喚をやり直す事になった。
名誉の為にもう一名は伏せておく事にするが、もう一名は、『僕のクヴァーシルが食べられた』と嘆いていたと言うが、教師以外は誰も知らない事である。

さて、そのような余談を放り投げるとするが、ナコルルは改めてルイズの服装をしげしげと見ていた。
何か興味があるのか、と聞くと、異国ではそのように短い袴を着るのか、と尋ねてきたのだ。
ルイズが聞くところによれば、東方では女性はむやみに肌をさらすものではないし、そのような姿は恥ずかしくてとても出来ないのだという。

しかしルイズにしてみれば、ナコルルのような綺麗な肌をしているのならば、余計にその脚線美などを見せるべきだと思うのだが、これもまた価値観なのだろう。
確かにナコルルの服装は、腕こそ出ているものの、足はくるぶしあたりまでズボンのようなもので覆われている。
ハルケギニアではむしろ、そのような下半身は男性の格好なのだ、とルイズは伝えた。

これが異文化なのだな、と一頻り二人が感心すると、どちらからともなくクスリと笑いあった。
成る程、このようなところで異国とのめぐり合わせを理解できるなど、ほとほと自分たちは少女なのだな、と理解できるのだ。
考えても見れば、ルイズは魔法の使えぬという重圧から、笑いあう余裕などなかったし、ナコルルは少女である前に大自然の巫女だったのだ。

とまれ、朝の異文化交流を済ませ、ルイズはナコルルに厨房まで案内する事にした。
ナコルル一人を行かせるよりは、貴族である自分が言った方が筋が通るだろう、との事だったのだ。
しかし、ふと、料理長のマルトーは貴族嫌いではなかったか、と思い直す。

――ま、尤も、彼の嫌う大きな理由である、魔法が使えるだけで大きい顔をする、というのは自分にはあてはまらないか、とルイズは自嘲の表情を浮かべた。
何はともあれ、今日からは使い魔である――というより、半分客人扱いなのだが――ナコルルとの生活が始まるのだ。
恐らく、今までとは違った日々が始まるはずだ。
そう考えると、ルイズは嬉しくてたまらない。
ようやく、自分の魔法使いとしての悪夢から目が覚めた。そんな気分に――なったのだった。


真説サムライスピリッツ・ゼロ  章之弐 『起』・終

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二度目の本文が長すぎます! を喰らって分割投下したところで
本日のサムスピお開き。また来週のお楽しみ。
尚、このナコルル、真サムED時点での召喚です。

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:37:37 ID:7fEF9oER
ぐっじょじょっしたー
おけ、レラじゃなくて紫ナコだな!

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:39:25 ID:/A6qJI43
サイトどうなっちゃんだ。
ナコルルとルイズの異文化交流いいねー

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:54:10 ID:wxqRJR6k
「絶対可憐チルドレン」三人娘&皆元召喚って結構いい感じなりませんか?

しかしサイト捨てゴマか−
ナコルルに「君のせいで・・・君のせいで僕はぁ!」とかなるのかな?

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 09:57:55 ID:BhexrxYJ
天草か、サムスピでは肉体は服部半蔵の息子、武器はパレンケストーン使ってたが
ゼロ魔だとフーケが部下なら体はワルド、武器は始祖シリーズのどれかあたりか?

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:03:32 ID:jdKVzZf+
朝からGJ!
そして五分後に新作を投下させていただく…!
クロス先はこのスレ三作目となるダイの大冒険、タイトルは『ゼロの大魔道士』です。
タイトルで誰が召喚されるかはバレバレですが、これからよろしくです。

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:07:03 ID:7fEF9oER
まぞっほだな!支援

625 :ドラゴンクエスト異伝『ゼロの大魔道士』:2007/09/06(木) 10:09:03 ID:jdKVzZf+

ある洞窟の最深部。
暗闇の中、一匹の竜が眠っていた。
その皮膚からは淡い光がこぼれるようにぼんやりと輝いている。
竜自身の美しさも手伝ってか、その光景は見るものに神秘的な印象を与える。

「やっと…やっと見つけたぞ!」

震える声を押さえつけるように口から漏らす一人の人間がいた。
人間――少年は十代後半といったところの年齢を思わせる風貌だった。
少年と青年の境目に立っていると思われるその顔は可もなく不可もなくといった普通の造形。
頭にはバンダナを巻き、背にはマントをたなびかせ、右手には黒いリストバンドのようなものが身につけられている。
杖こそ持ってはいないが、パッと見はいわゆる魔法使いの格好だった。

「はっ…はははっ!」

少年の両目からは涙が滝のように流れ落ちていた。
歓喜にほころんだ顔はクシャクシャに歪み、不細工な表情を作り出す。
だが、この場にいる人間が少年一人である以上それを笑うものはいなかった。
いや、仮に誰かが――少年の仲間がいたとしても、彼を笑う者はいなかっただろう。
何故ならば、少年が今までどんな想いでいたのかを彼の仲間たちはよく知っていたからだ。

「間違いない。この竜は…マザードラゴン!」

マザードラゴン。
聖母竜と呼ばれるその存在はすぐ傍で興奮する人間に気付いていないのか、目を閉じたまま眠り続けていた。
その丸まった体の中央部、両手の中には直径二メートルくらいの光の珠が大事そうに抱きかかえられている。

「ダイ…!」

光球を目に映した少年は感極まったように叫んだ。
球の中で蹲るように眠り続けている少年。
その少年こそが彼が捜し求めていた人物だったのだ。


626 :ドラゴンクエスト異伝『ゼロの大魔道士』:2007/09/06(木) 10:11:28 ID:jdKVzZf+

「…っと、いけねぇ。早いトコ戻ってマァムとメルルに、そんでもって皆にこのことを伝えないと!」

涙を両手でぐしぐしとぬぐいながら少年はその場を離れようと一歩後退する。
本当ならば今すぐにでも光球から親友を引っ張り出したいところだが、詳しい状況もわからないまま迂闊なマネは出来ない。
下手なことをしてマザードラゴンが逃げ出したり、光球の中の少年に悪影響が起きては元も子もないのだから。

「うっし、ちょっと待っててくれよダイ。今……っな!?」

少年が名残惜しげに出口に向かうべく後ろを向こうとしたその瞬間に異変は起こった。
突然、竜の頭上に鏡が出現したのである。
それだけではない。
鏡は光を放ったかと思うとその面の中にマザードラゴンを引きずりこみ始めたのだ。

「ダ、ダイ!」

鏡に飲み込まれるようにしてその巨体が目の前から消え去っていく光景に少年は呆然とする。
が、それも数瞬のことだった。
少年はすぐさま正気に戻ると一目散に駆け出した。
出口へ、ではない。
進路は前、親友のいる場所へだった。

「待てよ、ダイを…何処へ連れて行く気だよ…!」

この瞬間、少年の思考には前に向かうという選択肢以外は存在しなかった。
今までの人生、彼は逃げることばかりだった。
人に臆病者、卑怯者と呼ばれ、蔑まれる自分。
そんな自分を変えたいと願い、故郷を家出同然に飛び出し、勇者と呼ばれる男に押しかけ弟子になったあともそれは変わらなかった。
悔しかった、情けなかった。
だが、彼は光に出会った。
その少年――ダイは彼よりも幼く、純粋だった。
彼はダイと親友になった。
そして師である勇者が死んだ(と思われた)後、彼らは二人で魔王を倒すべく冒険に出発した。


627 :ドラゴンクエスト異伝『ゼロの大魔道士』:2007/09/06(木) 10:13:15 ID:jdKVzZf+

数多の出来事があった。
数々の敵との遭遇。
新たな仲間たちとの出会い、そして別れ。
少年はその最中でも幾度となく逃げ出し、そして後悔を重ねた。
しかし、そんな彼の傍にはいつもダイがいた。
なんのとりえもない自分を友と呼び、ついには大魔王を倒すところまで共に歩んできてくれたのがダイだったのだ。

「届けぇーっ!!」

そんな親友が今目の前で消え去ろうとしている。
少年は必死に手を伸ばし、ダイの眠る光球へと追いすがる。
二度目はない。
伸ばした手が届かないということは二度とあってはいけない。
そう固く誓った少年の手は――



ぶんっ…
鏡が跡形もなくその場から消え去った。
暗闇に包まれたそこには、竜の姿も勇者の姿も、そして魔法使いの少年の姿もなかった。



かくして、二人の少年と一匹の竜が大魔王なき世界より消え去った。
消え去った少年の片方の名はダイ。
竜の騎士、勇者、英雄と呼ばれた少年。
そしてもう一人は

「し、仕方ないわね! アンタで我慢してあげるわ!」

資質と能力を持ちながらも、師匠と同じく生涯賢者を名乗らなかった少年。
世界最高の魔法使いと呼ばれたその少年の名はポップ。
後にハルケギニアにおいてその自称『大魔道士』という異名を轟かせることになる――メイジの名である。



――The second large adventure starts!


628 :ドラゴンクエスト異伝『ゼロの大魔道士』:2007/09/06(木) 10:14:50 ID:jdKVzZf+
プロローグ投下終了。
ゼロサイドが全くといっていいほど描かれていませんが、次から本編開始です。
補足しますと、ダイの大冒険サイドは原作終了から二年後設定です。
原作においてマザードラゴンは確かダイに命あげてたはずですが、まあ彼女は二代目ってことで一つ。

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:21:29 ID:kPaW+PPT
GJ!
メガンテの時のポップはかっこよかったなぁ

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:35:31 ID:/A6qJI43
ポップも来たのか
クロコダイル、アバン先生、ダイと続いてついに大魔導師、これはワクワクするのう

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:44:07 ID:Q08mVIcX
おっさんの名前を間違えやがってェー!

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:47:31 ID:/A6qJI43
やべ、これじゃ砂になっちゃう
ゴメン

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:52:27 ID:XRQP8TRs
ポップよりダイとマザードラゴンがどうなるか気になるところ
ポップだと魔王クラスが相手じゃないと何の心配もないしな

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 10:57:35 ID:UU+LUEUj
どれぐらいの強さのポップなんだろ?
作者によってはポップは大魔王級だったりするからなぁ……

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:07:38 ID:wD34+E1Q
おっさんの扱いなんてそんなもん

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:09:12 ID:hyxfdakj
原作終了から二年だから、バーンと戦ってた時よりある程度は落ちてるだろうな
それでもメドローアは撃てそうだが

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:12:03 ID:npIbRpEw
ダイを探して西へ東へなラストのようだったし、むしろ上がってそうな気もしないでもない。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:16:32 ID:/cSgGlj8
ダイの大冒険か、ふと思ったのですが、ヒュンケルやラーハルトみたいな魔装使いって、
このゼロ魔世界じゃ天敵じゃなかろうか。

639 :ゼロの大魔道士の人:2007/09/06(木) 11:16:42 ID:jdKVzZf+
ポップの力量は一応原作終了時(バーン撃破後)です。
二年経ってるので応用力がそれなりに身についてますが。
まあマトリフによってほぼ全ての呪文契約は済ましてあると原作でも述べられていたので
賢者改め大魔道士の彼は現在ほぼ全ての呪文を使いこなせます。
流石にデイン系やドラゴラム、ザオラルにザオリクあたりは使えませんが。
でまあ原作準拠である以上身体能力は一般人よかちょっと高い程度。
魔法なしの素手でやりあえばそこらへんの門番にも敵わないでしょう。
魔法ありなら…ゼロ世界とダイ世界の魔法の設定を考えれば明らかかと、その辺は作中でぼちぼち書いていく予定ですが。

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:18:04 ID:OeIre0Ca
>>636
戦闘力は下がっても、探査や移動系の補助は異常に上がっている恐れあり。
って言うか、いくら戦闘力が下がってもポップならロリド位まとめてイオ一発で倒せると思う。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:18:30 ID:3iaTfT1D
そういえばザオリクって堂なんだろうね。
ザオリク級とか賢者……大魔道師になったときに言われていたが。
ウェールズも蘇らせられるのだろうか?

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:25:27 ID:OeIre0Ca
>>639
そう言えば蘇生系ってミナカトールの時メルルに使ってなかったっけ。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:26:52 ID:Ii40gBoh
まぁ言いたい事は作品内で語るのが波風立たないはず。

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:33:15 ID:kk4Oq3ff
ポップ召喚って外部にこのスレがたつ前ぐらいからあるけどあれ完全に止まってるな

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:50:14 ID:armGfA/W
サイト違いで光彩斗(ロックマンEXE)召喚
アニメ版のようにHPと引き換えに実体化可能にすれば問題なし


646 :ゼロの大魔道士の人:2007/09/06(木) 11:58:13 ID:jdKVzZf+
ちょっと投下してみてゼロスレなのに流石にこれだけじゃあまずいかなと思い一気に一話を書き上げてみた。
大丈夫そうなら見直しの終わる十分後くらいに投下しようと思うのですが、どうでしょう?

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 11:59:35 ID:ua0lRPeh
ポップって、ダイと一緒にアバンに鍛えられてた時ですら、巨岩を軽々持ち上げてたぞ。

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:02:12 ID:IgQQk/Vp
トベルーラとかで空を飛びながらでも他の魔法が使えるのが
ゼロ魔との一番の違いかな

649 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 12:06:12 ID:gmdZHdkG
りりかるまじかる リリカルルイズ 始まっていいですか?
何もなければ10分から投下します

650 :ゼロの大魔道士の人:2007/09/06(木) 12:07:11 ID:jdKVzZf+
あら、予告が着ましたね。
じゃあ私はリリカルの次で…

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:07:30 ID:4pY0LJ9E
予約 ポップ→リリカル

ポップの人は予約でいいんだよね?

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:09:17 ID:4pY0LJ9E
リロードし忘れorz連投すいません支援

653 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 12:09:47 ID:gmdZHdkG
おっと
予約順にしましょう
ポップの人が先ってことで

ちと忙しくなったので、投下は後にします。

654 :ゼロの大魔道士の人:2007/09/06(木) 12:17:04 ID:jdKVzZf+
了解です。
んでは一話を投下します。

>まぁ言いたい事は作品内で語るのが波風立たないはず。
忠告感謝、できるだけ作品内で語るようにします。

655 :ゼロの大魔道士(1/5):2007/09/06(木) 12:18:45 ID:jdKVzZf+

その日、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはいつになく硬い表情をしていた。
サモン・サーヴァント。
それが本日行われるメインイベントにしてメイジの今後が決まるといっても過言ではない儀式だった。
召喚の魔法を唱え、ゲートから現れた生物を使い魔にする。
言葉にすれば僅かこれだけの作業である。
だが、たったそれだけの作業がルイズにとっては重大だった。
無能、落ちこぼれ、劣等生、そしてゼロ。
それがルイズの評価にして絶対の事実だった。
魔法が使えない。
ただその一点が彼女を苛み、心の奥底で淀みとなって沈殿し続けていたのである。

(絶対、絶対成功させて見せる!)

メイジの力を見るにはその使い魔を見よと言う。
つまり、ここで絶大な能力を持った使い魔を召喚することが出来れば自分の評価はガラリと変わるのだ。
仮に平凡な能力しか持たない生物を召喚したとしても、召喚自体は成功なのだからそれはそれで自信の源にすることが出来る。
召喚される使い魔はどうあれ、まずは召喚そのものの成功。
自分はゼロではない、それを真実とするための一歩。
それがルイズの本日の、いや現時点における人生一番の目標だった。

(行くわよ!)

手を大きく振り上げる。
高らかに宣言するように伸び上がった腕は蒼天を貫き、ピンと垂直に静止する。
ルイズは召喚の詠唱を口にし、詠う。
己の全てと誇りを賭けて。

「――我が導きに応えなさい!」

振り下ろされる手。
次の瞬間、爆音と共にその場にいる全ての者は立ち込めた土煙に視界をふさがれた。


656 :ゼロの大魔道士(2/5):2007/09/06(木) 12:20:59 ID:jdKVzZf+

「けほっ、けほっ」
「あー、やっぱり失敗かよ。流石はゼロのルイズ!」
「ったく、失敗しかありえないんだからやるだけむ…だ?」
「ん、どうしたんだよ?」
「あ…あれ…」

煙が晴れていく。
一人、また一人と視界が蘇る中、ある生徒が最初に『ソレ』に気がついた。
彼の名はマリコルヌ・ド・グランドプレ。
風上の二つ名を持つぽっちゃり系の男子学生である。

「んなっ…ななななななな!?」
「ちょ、ちょっとまて、俺は目がおかしくなったのか!?」
「落ち着け、こういうときは素数を数えるんだと神父様から聞いた覚えがあるぞ!」
「っていうか、あれは…」
『り、竜ーっ!?』

一人の少女を除いて、その場にいた全ての人間の声がハモった。
彼らの目に映ったのは一匹の竜。
神々しい輝きを放ち、両手を隠すようにして鎮座するその竜はその場の人間の度肝を抜いた。
サモン・サーヴァントにおいて竜が召喚されることは少ない。
それは竜という種族自体の絶対数が少ないということもあるのだが、
何よりも彼らは生物の頂点に立っているといっても良いくらいの能力を持っているのだ。
故に、彼らを召喚するということは並大抵の能力ではおぼつかないのである。
今年度の儀式においては、唯一青髪の少女が風竜の召喚に成功しているが、それでさえ規格外といって差し支えはない。
にもかかわらずルイズも竜の召喚に成功した。
いや、竜としての格でいえば外見からしてタバサの風竜を上回っている。
メイジの力を見るにはその使い魔を見よ。
この言に従ってルイズを判断するならば、正に彼女は始祖ブリミル並。
下手すればそれすら超える空前絶後の才を持つメイジということになるのだ。

「あ、あは…あはははは…」

唯一声を上げなかった少女――ルイズが壊れた蓄音機のような声で笑いを上げる。
それは呆然と驚愕、そして歓喜が織り交ざった笑いだった。


657 :ゼロの大魔道士(3/5):2007/09/06(木) 12:22:16 ID:jdKVzZf+

マザードラゴン。
その竜の種族名をルイズが知る由もないが、詮索するまでもなく目の前の竜は最上級の生物であることは間違いない。
正直、彼女は召喚の成功すら半信半疑だった。
強く自分を信じていても、これまでがこれまでだったので、根の部分では「でも…」と言い続けていたのだ。
それが蓋を開けてみたらどうだろう。
なんと現れたのは竜、しかも物凄い神々しい。

(わ、私ってひょっとして凄い!?)

混乱する周囲と思考の中、ルイズは感涙にむせんでいた。
思えばつらい人生だった。
ゼロと蔑まれ、バカにされる日々。
だが、その苦難の人生は今この瞬間のためにあったのだ。
これからは輝ける栄光の未来が待っている。
今までは興味なんてなかったけど、今日から日記をつけよう。
記念すべき第一文目はこうだ。

『…傷つき迷える者たちへ…
 敗北とは 傷つき倒れることではありません。そうした時に自分を見失った時のことを言うのです。
 強く心を持ちなさい。あせらずにもう一度じっくりと自分の使命と力量を考えなおしてみなさい。
 自分にできることはいくつもない。一人一人が持てる最善の力を尽くす時たとえ状況が絶望の淵でも必ずや勝利への光明が見えるでしょう…!』

なんと感動的で素晴らしい文なのだろう。
この文を読めば魔王に立ち向かうなんて無謀な挑戦をする人間ですら感涙にむせぶに違いない。
思わず自分の才能に酔ってしまいそうだ。
ルイズは人には見せられないほどのニヤけた表情でえへらえへらと妄想に耽っていた。

「ミ、ミス・ヴァリエール? 感動に打ち震える気持ちはよくわかりますが…」

恐る恐る、といった風体でルイズに近づいたのは教師のコルベールだった。
彼とて突然の竜召喚に狼狽しないでもなかったのだが、この場の責任者としての義務が彼を後押しする。

「ミス・ヴァリエール?」
「ふふふ…そして伝説へ……はっ!? な、なんでしょうか!?」
「いや、コントラクト・サーヴァントを行ってください」
「あ…」


658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:22:53 ID:TmhqgZtT
支援
二代目マザドラと聞いて何故かダイを背おって過ごすきゅいきゅい想像した

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:23:02 ID:uP/UHX+p
>>639
あの連中の戦いについていってる時点で一般人とか比較にならなす支援

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:24:43 ID:25efKrYv
近接戦闘タイプ相手にベホマがあるとはいえ長時間戦えるしな

661 :ゼロの大魔道士(4/5):2007/09/06(木) 12:25:02 ID:jdKVzZf+

今頃そのことに気がついたとばかりにハッとなるルイズ。
そうなのだ、召喚に成功すればそれで終わりというわけではない。
召喚した使い魔と契約――つまりコントラクト・サーヴァントをかわさなければならないのだ。
だが

「…届きません」

ルイズの声が虚しく場に響いた。
マザードラゴンは状況を把握するかのようにキョロキョロと周囲を見回している。
そのため、首は伸び上がり、口はルイズの身長ではとても届くような場所にはない。
コントラクト・サーヴァントにおいて必要な口付けを行うためにはいささか問題のある状況だった。

「ええと…」

未だ混乱する生徒たちを余所に、コルベールはでっかい汗を一つ頬に流した。
通常、サモン・サーヴァントによって呼び出された生物はゲートを潜った段階で九割方使い魔になっているといえる。
何故ならばゲートを潜るまでの段階でその生物は召喚したメイジ専用に自動的に教育、悪い言い方をすれば洗脳、改造されている。
ひらたく言えば、意思の疎通やある程度の忠誠心や友愛心。
そういった主人にとって都合がよいようなものが自動的に備え付けられるようになっているのである。
ぶっちゃけ、召喚される側からすれば非道極まりない魔法といえよう。

それはさておき。
本来ならば召喚魔法の効果でマザードラゴンもルイズに対してある程度の友愛を感じているはずである。
であるならば、ルイズの意図を汲んで首を下げるというのが自然というものだ。
にもかかわらず、目の前の竜は首を下げる様子はない。
というか、ルイズを無視すらしている。

(ま、まあそれだけ能力が高いということなんだろう)

この段階でコルベールはきな臭いものを感じたのだが、言わぬが華とばかりに沈黙を保った。
仮に自分の推測が――実は洗脳効果が発揮されてないということが当たっていたら、下手すればこの場は大惨事になる。
となれば一番の解決法はとっととルイズとこの竜の間に契約を発生させることだ。
幸い、竜は関心こそ向けてこないが、同時に敵意も向けてきていないのだから。


662 :ゼロの大魔道士(5/5):2007/09/06(木) 12:26:27 ID:jdKVzZf+

「……え?」

仕方なく、コルベールがフライを唱えてルイズを口元まで運ぼうと考えたその時。
竜が、マザードラゴンが動いた。
大きく翼を広げ、雄々しさと神々しさを兼ね備えた動きでふわりと浮き上がったのである。

「ちょっ…きゃあああ!?」
「うわっ!?」

至近距離にいたルイズとコルベールが羽ばたきによって起こった風に吹っ飛ばされる。
が、ルイズはすぐに何かに引っかかりなんとか吹き飛ばされるのを耐えた。
ちなみに、コルベールは赤い髪のある生徒のボインな胸元に受け止められ、後にラッキースケベの異名を得ることになる。

「ま、待ちなさい! まだ契約が! コントラクト・サーヴァントが…!」

幸せの絶頂から一転。
ルイズは焦りと混乱の中手を伸ばす。
だが、既に空に舞い上がった竜にその手が届くことはない。
マザードラゴンはルイズを、厳密にはルイズの後ろを僅かに一瞥すると、そのまま飛び去っていた。

「ね、ねえ。これって…どうなるの? 私の栄光の未来は? 輝かしい英雄への道は?」

呆然と呟くルイズ。
普通に現実逃避だった。
それはそうだろう。
召喚した生物が逃げ出すなど前代未聞の出来事である。
はっきりいって、これならまだ召喚自体を失敗した方がマシ。

「あ、あは…あはははは…」

再び笑い声をあげるルイズ。
だがそれは最初の笑いとは違い、正真正銘壊れた笑いだった。



故に彼女は気がつかなかった。
自分のお尻にしかれている――少年の存在に。


663 :ポップの人:2007/09/06(木) 12:28:22 ID:jdKVzZf+
投下終了。
主人公なのに出番が最後だけなポップ君に万歳。
そらマザードラゴンが現れれば誰も彼には気がつきません。
ちなみにマザードラゴンとダイはしばらく出番なし、これはあくまでポップの話なので。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:28:27 ID:uP/UHX+p
>>654
できるだけもなにも全部語るべきだぞ、設定資料や後書きで説明はアリエナス。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:36:27 ID:/qt0+1b7
>>663おつじゅしたー
でもあとがき的なのはネタバレっぽくていらないぜ

666 :ゼロのアトリエ:2007/09/06(木) 12:50:07 ID:MRq3222r
とうかするぜあ

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:50:26 ID:GS5UuM9C
しなせあ

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:50:53 ID:6LT3i9Kj
アトリエの人待ってましあ

669 :ゼロのアトリエ(1/5):2007/09/06(木) 12:51:24 ID:MRq3222r
倒れ伏した少女二人を、見つめるものが二人。
「わが娘がまさか、虚無の担い手とは…」
高貴さを身に纏った紳士が、深い動揺を強い意志で覆い隠して呟く。
倒れ伏したうちの一人、黒髪の少女の手を取り、『固定化』のルーンを唱え、発現する。
「財務監督官殿、これは…」
心配そうな声で話す老齢の剣士に、財務監督官と呼ばれた男は動揺のかけらさえも見せずに説明した。
「『固定化』の応用です。これで全てを…そう、全てをなかった事にできるでしょう」
そう言った彼の視線と、剣士の視線が絡まり合い、無限とも思えるほどの時が流れ…
やがて、剣士は黒髪の少女を背負うと、財務監督官の脇を通って、ゆっくりと歩き出した。
「ミセス・エスメラルダ」
その背中に、声がかかる。
「願わくは…願わくは、娘達の『虚無』の力が振るわれることの無い様、願っております」
エスメラルダは歩を止めることなく、確かな声で答えた。
「願わくは、娘達の生涯が平和のうちに過ぎ去るよう…」
大国の財務監督官と、外国の剣士。二人の生涯は二度と交わることなく過ぎ去ることになる。
だが、その娘達は。娘達の生涯は今まさに交錯し、物語の幕を開ける。
それは誰もが知り、誰も信じない。
ハルケギニアの正義、愛、友情…全てを表す、そんな物語。


ゼロのアトリエ 32 〜イーヴァルディの勇者〜

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:52:24 ID:yO8UfR2h
ポップは騎士シグマを倒してるぞ。
最後に策を使ったにせよそれまで魔法無に粘っていたのは事実。
シグマ相手なら一般人どころか一般兵士でも瞬殺されているはずだから、少なくとも一流戦士ぐらいは強いんじゃないかな。


671 :ゼロのアトリエ(2/5):2007/09/06(木) 12:52:28 ID:MRq3222r
南の森に逃げれば安全だ。タルブの村人誰もがそう考えていたが、その希望は儚くも打ち砕かれた。
略奪に乗り遅れたアルビオン兵が隊伍を組んで、南の森に向かうのを見たものがいたのだ。
村人は一気に恐慌状態となり、なりふりかまわず自分が安全と思う場所、自分だけが見つけていた最後の場所に向かう。
普段人の入らぬ森の中、村人達はたやすく互いを見失い、また、互いの立てる音に対して疑心暗鬼に陥り…
一人、また一人と孤立して、悲鳴だけを残して消息を絶つ。
混乱の中、家族とはぐれてしまったシエスタは、やはり自分が考えていた最後の隠れ場所…
祖母の使った廃屋へと足を向ける。確実に隠れられるという合理性よりも、
何だか安心できるという非合理の方が、今のシエスタには必要だったから。
「ここなら絶対大丈夫…大丈夫だから…」
自らに言い聞かせるようにそう呟いて、廃屋に足を踏み入れたシエスタが見たのは、あまりにも意外な客。
そこにいるはずのない人外の存在が、部屋の片隅に鎮座している。

「よう」
ヴィオラートの背にあるはずのデルフリンガーが、状況と比べるとあまりにも軽すぎる挨拶を発した。

「相棒を『忘れて』いくなんてひどいと思わねえか?」
ちっとも深刻に聞こえない、演技臭い調子でうそぶくデルフリンガーに、
シエスタは思わずいつもの調子で問いかける。
「あ、あの…ここで、何をしてらっしゃるんですか?まさか本当に、忘れられて…」
「あいつはよお、何考えてんだかわかんねえが、俺様を本気で忘れるほど間抜けだとも思えねえ」
「だから、何か意味があるんだろうよ。俺様が今ここにあることによ」
それだけ言うとデルフリンガーにしては珍しく、黙り込んだ。
シエスタはデルフリンガーと話したことで少し冷静になり、デルフリンガーの脇に座り込むと、
自分の果たすべき役割について思いを巡らせた。自分には魔法など使えないし、祖母のような強さもない。
ただ、メイドとして学院にいただけで、できることといえばヴィオラートに教わった錬金術、
それも何時間もかけてようやく魔法のケーキを作り出せるだけ。今ここでシエスタにできることは…多分ない。
大切な家族の命を守ることさえできない、無力な平民。それがシエスタの全てだ。

でも、こんな自分でも、デルフリンガーを確保して略奪から守ることぐらいはできるかもしれない。
ほんの少しの善意から、シエスタは何気なく、本当に何気なくデルフリンガーに手を伸ばし、掴む。
緊張が抜けていなかったのか、弾みで、勢いよくデルフリンガーが抜き放たれた瞬間――

シエスタの左手が輝き、何かが…手の甲を覆っていた何かが吹き飛ぶ。
その下には、虚無のルーンが。虚無の使い魔たる証の、ガンダールヴのルーンが描かれていた。
柄の部分を、おそらくはあんぐりと開けて、デルフリンガーは思わず叫んだ。
「これは…そうか、『固定化』か!それに…もう一つ虚無の…」
デルフリンガーは少し間をおくと、ようやく思い当たってもう一度、叫ぶ。
「『忘却』だな!おでれーた!全部忘れてたってわけだ!」
ようやく本来の『使い手』を見つけたデルフリンガーはおおはしゃぎでシエスタを煽る。
「そうか、あいつはこれを見越してたってわけか!とんだ策士だ!いや、錬金術師か?どっちでもいいけどな!
嬢ちゃん!お前さんには戦う力がある!さあ、俺を使いな!ガンダールヴ!あいつらやっちまおうぜ!」
しかし。しかしシエスタはそれには答えず、デルフリンガーを抱えて、震え始めた。
「嬢ちゃん?」
「私…戦いなんてできません!な、何かの間違いなんです、こんな私が、伝説の使い魔だなんて…」
それだけ言うと、シエスタは廃屋の隅にちぢこまって、あたりの木片や枯れ草で自分を覆い始めた。
「そうか。手前が戦わねえってんなら仕方ねえ、このまま隠れるとするさ。何しろほれ、
いくら伝説って言っても俺様しょせん剣だからな。『使い手』様には逆らえんよな」

672 :ゼロのアトリエ(3/5):2007/09/06(木) 12:54:06 ID:MRq3222r
二人の会話はそこで途切れ、静まり返った廃屋に、外からの微かな音が容赦なく響き渡る。
幼い子供のかすかな悲鳴。どこかの民家が消失し、崩れ去る音。
アルビオン兵の下卑た歓声と、村人の慟哭。
何かを懇願する泣き声と、それに続く断末魔の叫び―――
「いや…いや…」
シエスタは悲惨な現実から逃げるように頭を振りながら、顔を伏せた。
廃屋の隅に丸まってすすり泣くシエスタに、デルフリンガーは淡々と、穏やかな声で語りかける。
「なあ嬢ちゃん。逃げたって変わんねえのさ。いや、逃げたら最悪の結果が出るのを待つだけになるぜ」
シエスタはゆっくりと顔を上げて、泣きはらした目をデルフリンガーに向けた。
「ぶっちゃけ、あいつらは村の奴らの命なんてどうも思ってねえからな。やべえって言やあ、村人全員だな。
最悪全滅だ。もちろん、嬢ちゃんも含めての話ね、これ」
シエスタの顔が、絶望に覆われて深く沈みこむ。しかし、デルフリンガーは構わずに先を続ける。
「そりゃ恐えよな、命張るんだからよ。できりゃ戦いたくねえってなあそりゃ真理だ」
シエスタは暗い顔をしたまま、しかし、デルフリンガーの話の続きを待って、わずかに顔を上げた。
「俺の昔の相棒だって、そりゃ逃げたこともあったよ。かなわねえ相手に考えもなく突っかかるなんざ、
馬鹿のする事だってさんざん愚痴こぼしてたのは俺自身だよ。逃げるのは、悪いことじゃねえと俺も思うよ」
デルフリンガーはそこで間をおくと、声のトーンを徐々に上げる。
「でもな。馬鹿がいねえと何も始まらんのさ。ただ強え奴が、好き勝手するだけになっちまう」
シエスタの顔が徐々に上を向いて、その瞳に、わずかな光がともりはじめた。
ついに大声になって、デルフリンガーは叫ぶ。
それは彼とその相棒が、場所を変え、時を変え、役者を変え…繰り返し見てきたこと。
長い時を過ごしたデルフリンガーが悟った、彼の真理。
「戦える奴の後ろには、いつだって守りたい奴がいるんだよ!」
「!」
「手前には、守りたい奴はいねえのか!?命賭けても守りてえ、命賭けるに値する、大切な奴は!
それとも、命を賭けるに値しねえか?手前の命の方が価値が高いか?手前の育った、村の全てよりよ!!」
その説教が。デルフリンガーの、全てを賭けた説得が、ようやくシエスタの心に変化をもたらした。
シエスタは立ち上がり、自分を覆っていたみじめな木片と枯れ草を振り払うと、凛とした顔で言い放つ。
「…私なら、勝てるんですね?祖母のように戦って、村を救えるんですね?」
「そうだ、戦に勝つのはあの錬金術師がやってくれる。でもな、今この村を守れるのは、手前ぇだけしかいねえ」
シエスタは決意を込めて立ち上がり、窓から漏れる怒号、叫び、悲鳴…全てを跳ね返すような強靭な声で誓う。
「村の全て…それで私は命を賭けます、賭けられます!」

シエスタは廃屋に駆け込んだ時とは様変わりした足取りで扉の前に立つと、デルフリンガーを一閃し、
閉じられた扉を切り放った。外に出て、素早く辺りを見回す。
一、二、三…ちらりと確認しただけで、森の中に十を超えるアルビオン兵が見える。
シエスタは怯え、思わず震えを抑えきれなくなるが…村の人の、家族の、そして…祖母の笑顔を想い、
その震えを無理矢理に押さえ込むと、動揺を隠した声でデルフリンガーに尋ねた。
「デルフリンガーさん。信じて…いいんですね?」
「おう、俺にまかせときな。何しろほれ、俺様伝説だしな。最初はほれ…あいつらなんてどうでえ?」
その先には、『戦利品』片手に談笑しているアルビオン兵三人が見える。
「三人…いえ、その、最初はもっとその…お手軽なところから行ったほうがいいんじゃないかと…」
伝説といえど、さすがに三人のメイジを相手にするのはきついんじゃなかろうか?
シエスタの不安を、デルフリンガーは軽く笑い飛ばすと、自信を持って予言した。
「でえーじょうぶだって。何、お前さんなら一瞬でカタぁつけられるぜ?ほれ、あるだろ?
ガキの頃憧れてたあの技やらその技やらなんかよ?」
「…使えるんですか?」
憧れて見ていただけなのに、この剣は、シエスタにもその技が使えると言ってのけたのだ。
「え?ああ、そうだぜ、どんな技でも、俺様が使えるように補助してやるぜ?」
実は、デルフリンガーは適当に、シエスタに自信を付けさせようとほらを吹いただけなのだが…
その嘘が、シエスタに絶対的な自信を与えた。あの技が…自分に使えるなら。

祖母の技が使えるのなら、兵士の十や二十はものの数ではない。

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:55:25 ID:OeIre0Ca
ポップって冒険の途中で召喚されたから、あの世界の常識的に考えてフル装備だよな。
貴族ではないかもしれないって考えすら出ないかもしれない。

しかし、ゲルマニアって大国が隣にあるのに、何故メイジではない=平民なのだろう。
原作でもそこら辺が気になる。

674 :ゼロのアトリエ(4/5):2007/09/06(木) 12:55:38 ID:MRq3222r
「…おい、嬢ちゃん?」
シエスタの異変に気付いたデルフリンガーは、思わずそう問うたが…
その時既に、シエスタはデルフリンガーを上段に構え、人間を超越した迅さで駆け出していた。

アルビオン兵三人は、そんなシエスタを見ても真剣に反応せず、ただの村娘と侮り、
適当に魔法を詠唱して黙らせようとした。
しかし。その魔法は全てシエスタの構えた剣に打ち消される。
そこまで来て彼らは初めて不可解な顔を浮かべ、次いで真剣さを取り戻して距離をとろうと試みたが…
全ては手遅れだった。

見える。三人をつなぐ線、全てをなぎ倒す多対一の間合い…
「メル…ブリッツ!」
まさに迅雷、そう表現するしかない剣閃が通り抜けた後に。
あわれなアルビオン兵三人が、同時にくず折れる。
太陽は既に傾き始め、森の中は午後の日差しに覆われていた。

その森を見下ろす岩棚に、ただじっと辺りを見やる人影が二つ。
アルビオン軍から隠れながら移動を続け、今ようやくタルブに到着したルイズとヴィオラートがいた。
「ねえ、ヴィオラート。こんな所で何をしようって言うの?」
「まだ…もう少し。ルイズちゃんが全てを決める時が、必ず来るから」
何度も繰り返されたヴィオラートの曖昧な説明にルイズは不承不承頷き、
即席のテーブルに置かれた『始祖のオルゴール』と『カリヨンオルゴル』を撫で回す。
その二人はただそこで、その時が来るのを待ちつづける。

マチルダ・オブ・サウスゴータが森の中で目にしたものは、
左手を光らせた剣士が、一人、また一人とアルビオン兵を屠る姿だった。
(お友達は、左手にルーンが…)
平民、黒髪、そして左手に描かれたルーン。
こんな偶然があるものか、助けようと思っていた平民の中にティファニアの『お友達』がいて、
その『お友達』が目にも止まらぬ速さでメイジたちを倒し続けて…
シエスタの動きを追ったマチルダの視界の隅に、銃を構える兵士の姿が映る。
貴族のプライドを捨ててでもシエスタを仕留めるつもりか。…今さら。
マチルダは反射的に『錬金』を唱え、シエスタを狙う銃を土くれに変成させた。
「ミス…?」
シエスタは訝しげに振り返り、その瞳にかつての知己『ミス・ロングビル』の姿を映す。
フーケ騒動の後、いつのまにか消えていた…
後になって噂を聞いただけのシエスタにはそうとしか感じられなかった『ミス・ロングビル』が、
何故こんな所で錬金を唱えているのだろうか?
「ああもう!もっと派手に登場するつもりが…習慣ってのは怖いもんだね」
マチルダはそれだけ言って、シエスタの死角をカバーするように背を合わせた。
「とりあえず、今は味方だ!いいね!」
「はい!」
たしかに、シエスタも「フーケ」の噂は聞いたが、
シエスタにとって、それはまるで絵空事のような出来事であった。
シエスタが接したのは、『ミス・ロングビル』の姿だけ。「フーケ」を確認した事は、一度もない。
だから、シエスタはフーケに対してのわだかまりを全く持っておらず、
持っていなかったので、あっさりと共闘に同意した。
最強の前衛、ガンダールヴの力を限界以上に引き出したシエスタと、
それを補佐する後衛、まがりなりにもトライアングルのマチルダ・オブ・サウスゴータ。
二人はがっちりと絡み合い、タルブの森を駆ける。
その前には常に敵を捉え、捉えられた敵は数瞬を置かずに倒れ伏し、
シエスタを捉えようとした兵器は一瞬にして土くれへと変わる。

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:55:49 ID:Q1goI+hL
支援

676 :ゼロのアトリエ(5/5):2007/09/06(木) 12:56:44 ID:MRq3222r
一人を墜とす度にその精度は完成形を超え、やがてそれは事実上の戦線となってアルビオン兵を食い止める。
散り散りになっていた村人たちが、始めは恐る恐る、やがて堂々とシエスタの後に集い出した。

「いいぞ!いいぞ相棒!そう!その調子だ!思い出したぜ!」
村を守りたい。自分の血が沸き立つのを感じる。
「俺の知ってる『ガンダールヴ』もそうやって力を溜めてた!いいか相棒!」
左手の虚無のルーンが、歓喜に打ち震えるように輝きを増した。
「『ガンダールヴ』の強さは心の震えで決まる!怒り!悲しみ!愛!喜び!」
まるで生まれる前から知っていたように、体が動く。
「なんだっていい!とにかく心を震わせな、俺のガンダールヴ!」
習った事のない…受け継がなかったはずの剣技が、シエスタを導き。
「忘れるな!戦うのは俺じゃねえ!俺はただの道具に過ぎねえ!」
封印された、いや、使われなかった血の記憶が解き放たれる。
「戦うのはお前だ!ガンダールヴ!お前の心の震えが、俺を振る!」
森の木々の間を抜けて、空に、巨大なグリフォンが舞い上がった。
ワルドより下賜された…ワルドのグリフォンに乗った兵士が、空からの奇襲を試みたのだ。
だが。この期に及んで彼は、貴族と平民という概念に囚われていたのであろう。
平民は貴族にかなわない…その根拠のない傲慢な判断が致命的ミスとなった。
シエスタを敵と認めていれば、正面から突っ込むという愚策をとることはなかったろうに。

シエスタは横薙ぎに剣を構え、遥か過去の記憶を呼び覚ます。
祖母がシエスタの前で一度だけ見せた必殺剣。いつか使えたらいいと、幼き心に刻み込んだ憧憬。

剣聖グレイデルグが編み出せし究極の剣技、その子孫の血の中に眠る―――


「アイン、ツェル…カンプ!!」


交錯。
そして。

巨大なグリフォンが、轟音と共にシエスタの背後に墜落した。
木々を巻き込み、無謀なる騎乗者と共に迎えたその最後の戦いはあまりにも哀れで、滑稽で、

そして、美しかった。


その光景を目の当たりにした村人たちの間に、ある一つの幻想が浮かぶ。
誰もが知り、そして誰もが信じない。ありえないはずの奇跡。

「……イーヴァルディ……」
誰かが、そう囁いた。
「イーヴァルディの、勇者だ」
そう呟いた。

幻想は燎原の炎となり、それを信じたい者達の間を駆け巡る。
新たなるイーヴァルディの伝説が、生まれようとしていた。

677 :ゼロのアトリエ:2007/09/06(木) 12:57:48 ID:MRq3222r
投下終了

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:57:55 ID:uP/UHX+p
>>670
その一流戦士たちは親衛隊に瞬殺でしたね支援

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:57:58 ID:ZhpHoQTs
支援

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 12:58:30 ID:DK27/JSs
し、シエスタさーん!?


681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:01:23 ID:QzvKiQO8
シエスタTUEEEEEEEEEEEE!

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:06:10 ID:6LT3i9Kj
GJです
まさかのシエスタ覚醒…燃える展開だ

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:06:58 ID:GS5UuM9C
シエスタつええええええええええ
gJ!

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:08:22 ID:7fEF9oER
というかデルフとの会話が格好良すぎてもうどうしたらいいのか…
ああそうか、こう言えばいいんだ

GJ!

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:08:51 ID:O4SeTzYc
ルーン発動状態とはいえ、アインツェルカンプ使えるんか……すげえ。
GJしたー。

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:10:55 ID:tl0kOXMM
普通に初期のサイトより強いなw
GJ!!

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:12:54 ID:Qz5Vr8TX
>>俺のダンダールヴ

良いフレーズだ。

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:14:11 ID:/A6qJI43
シエスタかっKEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:20:40 ID:OeIre0Ca
>>677
強いなぁシエスタ。 
GJ!

>>687
『ダ』になってるよ。



690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:27:18 ID:1uNB/DV2
GJ!
男塾といいモンハンといい戦うシエスタはかっこいいな

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 13:32:42 ID:jdKVzZf+
GJ!
シエスタに萌えるのではなく燃える

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 14:53:33 ID:sEc4mmz/
たまに部下に負けたりする騎士団長か乙

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:23:43 ID:V2tw87YN
中古屋に行こうにも台風で外に出れん……orz

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:33:02 ID:GS5UuM9C
めっちゃ晴れてるのにすさまじい豪雨と風が。でれねー。

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:34:21 ID:yzckDmBS
こちらはまだ雨が降るか降らないかって感じ……明日辺り死ねそうだ。

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:46:08 ID:hLXtLhXx
>>630
クロコダイン召喚なんてあったっけ?
まとめにもないんだけど

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:48:34 ID:a4un3Wwa
>>694
晴れつつ豪雨!?

狐の嫁入り・・・いや狐の夫婦喧嘩・修羅場か!

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 16:55:34 ID:GS5UuM9C
>>697
ずごい不思議な天気だった。
狐の嫁入りって言ったらぬ〜べ〜を思い出す俺は異端。

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:04:16 ID:XqXTQk31
俺は百鬼夜行抄だなー

あ、ところで聞きたいんだが

@アナピヤによるサクセスストーリー
Aニドヴォルグ嬢によるゴーイングマイウェイストーリー
Bバモーゾ様による濃厚なラブストーリー
C裏暗黒魔法少女ジャベイガによるファンシーストーリー

どれが読みたい?

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:05:40 ID:vMwe6/xa
雨が豪雨のようにと無理矢理キリンジに結びつける俺

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:06:05 ID:pxil6C46
書きたいものを書けばよかろうなのだっ!

台風俺のとこはまだ影響ないなー
今夜来るらしいけど

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:06:54 ID:arvF8275
>>673
なまじ三王家の内の一つという箔があるんで、伝統に固執しての時代遅れの価値観と
そのことに気付いてない為、由緒正しい歴史「だけ」の弱小国になっているのではない
かと思われ。


703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:12:12 ID:JGmDXwlI
>>699
4しかあるまい

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:12:57 ID:DIVZaGcj
>>696
よく見ろ、クロコダイルだ
砂になる海賊とごっちゃになって間違えてると思われ

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:12:57 ID:a4un3Wwa
そういう国に新たな思想が流入すると、革命が起きるわけだな

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:13:26 ID:TfP0Wmdf
>>702
そこまで難しく考えず「物語の都合上」でいいんじゃないの?

707 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 17:13:34 ID:gmdZHdkG
時間が空いたので
りりかるまじかる リリカルルイズ 始まりめていいでしょうか

20分投下予定ってことで

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:15:18 ID:vMwe6/xa
マルクス主義とかで民を煽動するサイト

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:16:19 ID:a4un3Wwa
>>704しかしクロコダインも小ネタで召喚されていた罠

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:19:37 ID:1icipfZA
>>708
ファンタジー世界の赤い勇者になるサイトの話は読んでみてぇw
けどスレ違いかな

711 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 17:22:09 ID:gmdZHdkG
ルイズの生活で変わったのは早朝の練習だけではない。
放課後も少し変わってしまった。
今までのように宿題に予習、復習をすませてしまった後はユーノが言うところのミッドチルダ式の魔法を使うために必要な勉強が待っている。
ユーノが先生になっての1対1の授業にルイズは1つの感想を持っていた。
「ユーノを甘く見てたわ」
ユーノは幼い見かけによらず先生としてはかなり厳しいのだ。
別に手をあげたり、怒鳴ったりするわけではないがとにかく手をゆるめない。
しかも
「学院でいつか勉強するんならいいんだけど、そうじゃないみたいだから」
と言って今まで聞いたこともないようなことまで勉強することになっていた。
「ユーノ、ここはこれでいいのね」
今日も人間の姿のユーノが口頭で伝えることを羊皮紙に書いていく。
ユーノがまだ読み書きを覚えていないので教えられたことをまとめているのだ。
今書いていっているのは、なんでもモノが動くときの法則らしい。
ルイズがいきなり空を飛ぶようになったので、安全に飛ぶためにはこれを覚えないといけないそうだ。
「それでいいよ。それで次は・・・」
ユーノが新しい羊皮紙を出して、それに図を書いていく。
今夜はもう少し続けるみたいだ。

扉のノブを回す音が聞こえた。
近頃この音には敏感になっている。
今はユーノは人間の姿をしている。
この方がルイズがその気になるからだ。
フェレットが先生というのはルイズのプライドに関わるようなのだ。
ユーノとルイズは目をあわせる。
その途端、扉が勢いをつけて開けられる。
ユーノは素早く変身。
人間の姿からフェレットの姿に変わる。
「ルイズー、いる?」
ノックもせずに入ってきたのはキュルケだ。
「いるわよ。で、なんの用?」
キュルケはルイズの部屋をじっくり物色。
「別にないわよ。あなたの部屋から声がしたから男でも来てるのかと思ったのよ」
「来るわけないでしょ!」
「ホントに?」
「ホントよ!」
「隠さずに教えなさいよ」
「いないって言ってるでしょ!」
近頃キュルケはルイズの部屋に奇襲をかけてくる。
どうやら、ルイズが謎の少年を隠していると考えて、それを暴こうとしているらしい。
「それにしても・・・」
キュルケはゆっくり床を見回す。
「ルイズ、あなた、部屋を散らかしすぎよ」
ルイズの部屋は羊皮紙で溢れていた。
今まで学んだことの証なのだが、まだそれらは整理できていない。
「一体、近頃何を書いているのよ」
キュルケが床に落ちている羊皮紙を一枚取ろうとする。
「止めて、キュルケ!動かさないで!」
「なに言ってるのよ。こんなに散らかっているのよ。一枚くらい動かしてもいいじゃない」
「私にはわかるように置いてあるの!!!」
必死である。
今動かされてはページのつながりが何が何だかわからなくなってしまう。
ルイズの血走りそうな目を見てキュルケは後ずさる。
「わ、わかったわよ。まあ、今夜はこれでいいわ。じゃあね」
来たときと同様キュルケは唐突に部屋を出て行った。
「ふー」「ふー」
ほっと一息つく二人。今夜もユーノのことはばれずにすんだ。
「でも・・・」
ルイズは部屋の床を見回す。
「やっぱり、そろそろ整理しないといけないわね」

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:24:12 ID:gmdZHdkG
「それで私が呼ばれたのですね」
「そーよ」
ルイズの部屋に呼ばれたシエスタは針と糸で丁寧に重ねられた羊皮紙を縫い綴じていく。
床にそのまま起きっぱなしでは読み返すこともできないので本にして綴じてしまうことにしたのだ。
「シエスタさん、上手ですね」
「あ、はい。糸と針を使うのには慣れていますから」
作業を効率的に進めるためにシエスタとユーノが並んでいるのがなにか気になった。
ああやって、仲が良さそうに話しているのもなにか気になる。
「それにしてもユーノさんって物知りですね。本の作り方まで知ってるなんて」
製本の方法を教えたのはユーノだ。
おまけに装丁まで綺麗にしている。
「古文書の修復をしたときに教えてもらったんだ」
ルイズはユーノの知識に度々驚かされていた。
自分よりずっと小さいはずのユーノが、ずっとたくさんの知識を覚えることのできるフェレットの世界について気になることもしばしばだ。
が、今はそれより気になることがあった。
メイドとユーノが近寄っている気がした。
もう少し私の方にも近寄りなさいよ!
とは言えない。
なんか知らないが言えない。
別のことを言うことにした。
「そこっ、口じゃなくて手を動かしなさい!まだこーーんなにあるのよ」
「はいっ」
「はい」
二人が手に集中するようになってもルイズはまだイライラしていた。

キュルケはちょっと頼みたいことがあってタバサの部屋の前まで来た。
扉をノック。
返事はない。
いつも通りだ。
もう一回叩く。
今度はノックといえるようなコンコンという音が出るような叩き方ではない。
ドンドンという音である。
これもいつも通り。
それならばとキュルケもいつもと同じ手段に出る。
扉にアンロック。
鍵はかけられてしまう。
そして、今度は扉を開ける。
「ちょっと、タバサ!」
が、部屋の主はいない。
いつもなら、ここにいるはずなのにいない。
「タバサ、どこに行ったのかしら」
少し考えると心当たりがあった。
近頃あそこに行っていることが多い。

心当たりの場所に行っていると同級生の声がちょっと聞こえてきた。
「よかったわね。あなたの使い魔、帰ってきたのね」
「ええ。でも、火傷みたいな怪我をしているんです。戻ってきたときには誰かが手当てしてくれてたみたいなんですけど」
「まあ、その親切な方にお礼を言わねばなりませんね」
先日、ある生徒の使い魔の猫が行方不明になっているという小さな事件があった。
使い魔をなくした生徒は一日中泣いて悲しんでいた。
気まぐれでキュルケもないしょで探してみたが、やっぱり見つけることはできなかった。
その猫が戻ってきたらしい。
それならもう気にする必要はないだろう。
キュルケはそのまま素通りした。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:24:21 ID:a4un3Wwa
リリカル支援!

714 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 17:26:19 ID:gmdZHdkG
キュルケがタバサの居場所として当たりをつけたのはここ、図書室だ。
タバサは自分が読む本は買って部屋に置いておくタイプだが、ときどき図書室に足を運ぶこともある。
ちょっと探してみると案の定、本を読んでいるタバサを見つけた。
「見つけた、見つけた。タバサー」
トリステインでも図書室では静かにするものだが、そんなのお構いなし。
自分の用事の方が大切なのだ。
タバサのいる机まで走って横の椅子に手をかける。
「ちょっと、いい?」
「だめ」
「なんでよ」
タバサがキュルケの言うことをこうもあっさり切り捨てることはない。
「友達がいる」
「・・・タバサ、あなた新しい友達ができたの?」
タバサはこくりとうなずく。
そういえばタバサの隣の椅子の前には本が何冊か置かれている。
タバサが持ってきた本ではないとすると、タバサの友達が持ってきた本かも知れない。
そうなると、その隣の椅子にはタバサの友達が座っていたことになる。
今いないのは本を探しに行っているのだろうか。
「ねえ、誰よ。その友達って」
キュルケはこの変わりものの新しい友達というのが少し気になった。
「そこにいる」
タバサはキュルケが座ろうとした椅子を指さす。
誰もいない。
「どこにいるのよ」
「もう少し前」
視線を前の方に動かす。
やっぱり誰もいない。
前に動かしすぎた視線を元に戻る。
そこで気づいた。
机の上になにかが立てられていた。
いや、立っている。
風変わりな文鎮か筆立てかと思っていたそれはよくみるとそれは動物だった。
さらによく観てみる。
間違いない。ルイズの使い魔のフェレットだ。名前はユーノといったはずだ。
「ねえ・・・この子が・・・新しい友達?」
タバサがこくりとうなずく。
どうやら冗談ではないようだ。
タバサが冗談を言う方が驚異ではあるが。
本のページをめくる音がした。
「!!!」
目をみはる。フェレットのユーノが本のページをめくっているのだ。
しかも視線の動きを追っていると本を読んでいる。
フェレットが本を!!
本を読み進めていたユーノは視線を止めた。
首をちょこんとかしげる。
他人の使い魔が何を考えているのかなんてわからない。
動物の考えを理解するのと同じだからだ。
だがキュルケにはわかった。フェレットのユーノは悩んでいる。
タバサもそれを理解したらしい。
横に重ねられていた国語辞典を広げてユーノの前に持って行き、重要そうな記述の行を指でユーノに示す。
ユーノは2回うなずく。
タバサも2回うなずき自分の本を再び読み始める。
その間にユーノは自分と同じくらいのペンを抱えて、横に置いてある羊皮紙になにやら書いている。
「使い魔が・・・読書・・・」
キュルケは頭がくらくらしてきた。
そのメモを見てみるとトリステインで使われている文字で単語が書かれている。

715 :魔法少女リリカルルイズ:2007/09/06(木) 17:27:47 ID:gmdZHdkG
単語の横には見たことはないが文字とわかるもので単語が書かれている。
ゲルマニア出身のキュルケはその形式に見覚えがあった。
「ねえ、ユーノ。これってもしかして、単語帳?」
振り向いたユーノが2回うなずく。
「そ、そう・・・がんばってね」
キュルケは振り向いて図書館の外へ歩く。
タバサに頼もうとしていた用事は忘れてしまっていた。
図書館から出るとフレイムが待っていた。
キュルケを見上げている。
「ねえ、フレイム。あなたも本を読んでみる?」
フレイムはあくびをしながら炎を吐いた。
ぶはっ。ぶはっ。


***************************************
今回はここまでです。
話がなかなか進みません。

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:28:54 ID:a4un3Wwa
GJ!

バレるまでそう時間はかからないだろうな・・・

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:30:26 ID:S6UigToq
GJ〜。キュルケに何時ばれるのかドキドキしてるぜ。

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:40:17 ID:U81yJFEQ
でも後100年か200年もすれば革命が発生しそうだけどな、トリステイン

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:44:40 ID:kSV7JQis
リリカルマジカルGJ!
旅行中の親のとこに台風直撃くさいので心配。おいらも来週旅行なのに…。

ところで、これより3レスほど使って小ネタ書く。
BGMは“真赤な誓い”の燃えルイズだ! 暑苦しくてすまない。



720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:45:30 ID:a4un3Wwa
来いやッ!

721 :真赤な使い魔 1/3:2007/09/06(木) 17:47:43 ID:kSV7JQis
濃霧が辺りに立ち込めていた。
地面に仰向けに倒れた、白いマントの老人。
立派な口髭を生やしているが、エレガントな服装は爆炎に破れて煤け、
胸には穴が空き、両腕も喪われていた。全身から煙が立ち昇り始め、体が気化していく。
それでも老人は自嘲気味に笑い、そばに立つ自分の子孫に語りかける。
「“蛾”は“蛾”なりに…光の周りを飛べて満足したぞ…」
「その程度で満足するから、貴様は“蝶”になれなかったんだよ」
老人と子孫は、似て非なる存在であった。たった今、子孫は老人を倒したのだ。

「…最期に一つだけ、教えてやる…貴様が蝶として、より高みへ翔ぶためのヒント…」
薄れ行く視界。自分を超えた子孫を愛おしむように、彼は遺言を残す。
「今から起こるであろう“彼”とあの少年戦士の、戦いを見逃すな…
 どうやら…この百年の間に、私の…知らない…動きが…あった…様だ……」
ボシュウウウウと老人の体は、周囲の白い霧と同化するように煙となる。

屋内。廊下を一組の少年少女が疾走している。少女はなぜか学ランを纏い、
ボロボロになった少年は闘志を瞳に宿し、背丈ほどもある奇怪な大槍を持っていた。
「どこへ行くカズキ!」
「ここだ!」
少年はダンと床を踏みしめ、天井に槍の穂先を向けた。
「ここ?」
「エネルギー、全・開ッ!!」
彼が叫ぶや、槍の飾り布は山吹色の光となり、激しいエネルギーの奔流と化す。
そして少年は天井を突き破り、建物の屋上に鎮座する機械へ突進した!!
「貫けェェエエッ!!!」
「!」
「!!」
「!?!」
だがそこには、銀色に輝く“鏡”があった―――――!!!


722 :真赤な使い魔 2/3:2007/09/06(木) 17:50:15 ID:kSV7JQis
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!
 神聖で、美しく、生命力に満ち、そして強力な使い魔よ!
 私は心より求め、訴えるわ! 今度こそ、わが導きに応えなさい!」
ルイズの召喚はもはや七十回目に到達していた。激しい土煙の中、
彼女は自分の起こす爆発に倒れ伏しても、いつまでも諦めずに立ち上がり、挑戦し続けた。
「大きな力の壁にぶつかっても、絶対に負けない者を…“貴族”と呼ぶのよッ!!」
その叫びは、人々の魂を揺さぶった。

そんな彼女に、いつしか観衆の生徒たちから大声援が湧き起こる。
「今の、ちょっとカッコ良かったよ―――!」
「ごめんなさい! 私、あなたを見下してた! 本当にごめんなさい!」
「頑張れ“ゼロ”…じゃなくてルイズ・フランソワーズ――――!」
「俺たちみんなが、“お前の味方”だぜ!」
コルベール先生も感激の涙を流している。こんなに一致団結して彼女を応援するなんて、いままで考えられなかった。

(大丈夫! なんだか私、今までで一番、力が湧いてきている!!)
「エネルギー、全・開ッ!!」
ルイズの雄叫びとともに、何もない空間で爆発が起こり…その爆煙の中に、黒い人影が現れた。
「だ…誰!? 何者なの!?!」


723 :真赤な使い魔 3/3:2007/09/06(木) 17:52:58 ID:kSV7JQis
それは、長身長髪の、人間の男らしかった。
しかし、帯びる雰囲気は明らかに異質だ。亜人であろう。
爆煙が晴れて、男が姿を現す。

上半身は裸で、下は素足。腰に蛮族のような布の褌を締め、袴に似た長ズボンを履いてはいたが、
内腿まで裁ち開かれ、褌を締めた尻が見える異常なデザイン。
リストバンドとズボンの裾、それに褌の前面には、豹の斑紋か薔薇のような模様があしらってあった。

淡く光る蛍火の髪! 熱を帯びた赤銅の肌!
筋肉で固めた二メイル超の巨躯!
コイツが―――――私の呼び出した、“使い魔”!?

「おはよう…キミは誰だ?」

彼、“ヴィクター・パワード”は、どこか懐かしい声で、ルイズに挨拶をした――――
その周りでは、観衆たちが“力を吸い取られた”かのように、倒れ出していた。

(つづきません)


724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 17:55:43 ID:kSV7JQis
以上、投下終わりー。スレ汚しすまない。
『武装錬金』より“ヴィクター・パワード”でした。ちなみに娘のヴィクトリアが釘宮ヴォイス。
バタフライ涙目。そしてハルケギニアオワタ。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:04:39 ID:yzckDmBS
>>699
されど〜か。どうしても鬱になりそうだが……というかキャラの名前なんて忘れちまったよ。
アナピヤが鬱ヒロイン、ニドヴォルグが一巻の龍、ジャベイガがあの商売仲間の女だっけか。バモーゾは居た気がするが誰だったかさっぱり。
そして支援。

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:10:33 ID:yzckDmBS
乙ー……色んな意味で大惨事さね。

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:17:44 ID:6JyWnbW/
>>699
アヤピナ呼ぶんなら幸せになってほしいもんだが…
あ、でも読みたいのは愛しのバモーゾかなw

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:43:51 ID:+lhBARVK
リクエストっていいのかな?
もしよかったらだれか銀魂のさっちゃんを召還してくれ

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:45:35 ID:uBIK56O5
>>728
残念だがリクエストはトップクラスに嫌われる行為だ。
理想の物語はあんたの頭の中にある、自分で書くんだな。

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:56:44 ID:+lhBARVK
>>729
わかった、スレ汚しをしてわるかった。
ゼロの使い魔の世界観をあまり詳しく知らないから、
ちゃんとROMって作ってくるよ。

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 18:58:48 ID:G7g0aZPv
>>730
その前に原作買って読め。

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:00:09 ID:YWn98BRa

不死身のボディに生命力奪取、巨大化なんでもござれの重力斧男がきたw

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:10:35 ID:GS5UuM9C
>>730
熱意はわかった。原作を熟知しておくれ

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:17:46 ID:IMi4vRl5
>>670
つーか真バーンに肉弾戦挑んで、一発きついの貰ってもまだ戦闘続行してたぞポップ。
たびびとのふくさえ装備してないのに凄まじいタフさだ、竜魔人の攻撃をかわしたりとか
要所要所で人間じゃないw

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:18:54 ID:CmgjEyrK
>>56
あれってビジュアルがピエロなのは日本語版だけらしいけどな。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:21:37 ID:2n4SEnZX
>>725
バモーゾはアナピヤの時に出てきた蟲野郎だな。あの話の浅井ラボはいろんな意味で神だった。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:28:42 ID:J2Y6jsQC
され竜だと消耗品の弾丸ないからハードだな
必要の無い龍とかだと強すぎるし

738 :ゼロのイチコ:2007/09/06(木) 19:28:55 ID:SuFditPk
投下いきます
進路は空いてますか?

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:29:32 ID:XqXTQk31
きみょうなけもの だったしな。末弥純氏が初めて道化の形を与えたんだったか?

しかし色々練ってるんだがアナピヤがなかなか幸せになってくれない……

選択肢追加
Dアインフュンフとのどきどき同棲生活
Eイムクァインのツンデレストーリー

支援


740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:31:55 ID:xDHLiSIE
>>738
グリーンだよ

741 :ゼロのイチコ:2007/09/06(木) 19:33:03 ID:SuFditPk
「うぎぎぎぎ・・・たぁ!」
気合の入った声と共に、剣先が握りこぶし一個分ぐらい浮いた。
そして重力に引っ張られて剣が落ちる、その勢いでイチコが地面に埋まった。
学院の中庭に剣を握った手が生えている。
シュールだ。
一旦剣を離すとイチコがヨロヨロと地面から浮き出てくる。
「やりました、ご主人様! ちょっとだけ浮きました」
「振れるようになるまで何年かかるのよ」
ため息が出る。剣を買ったのは無駄な出費だっただろうか?
まだ買ってから一日だから分からないが、そもそも剣を振り回す筋力がない。
幽霊とは鍛えれば筋力は上がるんだろうか。
一般的に強力なゴーストやスプライトはその想いの力によって力も変わると言う。
それが憎しみでも愛情でもなんでも構わない。
彼女の場合は『お姉さま』に再び会いたいがために幽霊をやっているわけだ。
しかし、落ち着きの無い彼女を見るとそう強力な想いを募らせてそうには見えない。
思い込んだら一直線な節はあるけれど。
「もうそろそろ授業なんだけど」
「あ、すいません。もうちょっとで出来そうなので練習してても良いでしょうか?」
「いいけど、学院の外にでるんじゃないわよ」
「はい!」
本人はコツを掴んだと思っているようだが、あれはまだまだ先が長そうだ。


午後はコルベール先生の授業だった。
相変わらず話が少々脱線する事が多い、しかもその話を興味ありそうに聞いてる生徒は一人も居ない。
私もその一人で、何か必死に語りだしたコルベール先生の話を右から左に受け流していた。
ふと考えるのは使い魔のイチコの事。
お姉さまと再び会いたいというだけで幽霊になった女の子。
そんなに何度も話を聞いたわけじゃないけど、彼女がどれだけお姉さまを好きだったかはなんとなく分かる。
すぐにとは言えないが。まあそれなりに使い魔として仕事をすればお姉さまを探してやっても良いかもしれない。
ドジは多いけれど基本的に上下関係を理解して尽くそうとしてくれている。
ちゃんと働くものにはちゃんとした褒美を与えないといけない。
今のところ先日のイタズラでマイナス評価なのだけど。

探すと言えば、彼女がどこの国の出身なのか聞いたことが無かった。
顔つきが大分違うし、かなり遠い国なのかもしれない。
確か「セイオウジョ学院」と言っていただろうか。トリステインにある学院ならさほど時間は掛からないと思うのだが。
もし東方だとするならかなり無理がある、そうで無いことを祈ろう。
しかし、そのお姉さまに会ったとたんに成仏してしまわないだろうか。
イロイロと考えた。

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:34:39 ID:SLv/kj3W
>>736
あー、なんか思い出したような。悲惨だけど棺の人たちも居たわな……複数の系統を使う。
アレを見たらスクウェアって事になるんだろうか。

そして幽霊支援

743 :ゼロのイチコ:2007/09/06(木) 19:35:03 ID:SuFditPk
わたし、高島一子はただいま猛特訓中です。
というのも昨日ご主人様から剣を頂いたからです。
どうも使い魔というのはイザと言う時はご主人様を守らなければならないらしいです。
確かに、フレイムさんやシルフィードさんを見ると私ってば頼りないなぁとは思います。
しかし、私には他の方々には無い二足歩行、武器を握れる手があります!
いえ、歩けませんけど……
ともかく、その利点を十分に活かしていきたいと考える次第です!
「たぁ!」
掛け声一閃、剣先が地面からこぶし二つ分ぐらい浮き上がりました。
「デルフさん、今けっこう浮きませんでした?!」
「ぉお、最高記録の二倍はいったな」
「大分感覚が分かってきました」
剣を振ると言うと、腰を落として重心を低くして。とかイロイロあると思われます。
しかし私は重心がありません。いやあるにはあるのですが地面に対して踏ん張ることが出来ません。
ですから宙に浮こうとする力と剣を振り上げるタイミングでなんとか持ち上げるわけです。
そして、こう見えても幽霊ですから疲れたりはしないんです。
「はぁ、はぁ……」
「相棒、休憩にしたらどうだ?」
と思ってたんですけど結構疲労します。それに夜になると眠くなります。
私って本当に幽霊なのでしょうか?
火の玉も飛ばせませんし、ラップ音も鳴らせません。幽霊としてのアイデンティティーが揺らぎそうです。
デルフさんを芝の上に横たえると、私は手足を投げ出しました。
「デルフさん、何か良いアドバイスは無いですか?」
「ねぇなあ。なんせ俺も幽霊を相棒にするのは初めてだからよ」
「ですよねぇ」
一応上達はしてる、と思いたいです。

小休止し、再びデルフさんを持ち上げようと手を伸ばしました。
すると人影が見えたので顔を上げると、そこにメガネをかけた女性の方が立っていました。
「こんにちは」
とニッコリ微笑まれました。長い髪をした綺麗な方です。
「ごきげんよう、どうかされました?」
「あなたが噂の幽霊の使い魔さん、よね?」
「はい、高島一子……ではなく、イチコ・タカシマと言います」
「私はロングビル。ここの学院長の秘書をやらせてもらってるわ」
さすが秘書の方というか、とても上品な物腰です。笑顔もとても穏やかですし。こういうのが本当の淑女という方なのでしょう。
よく暴走してしまう私としては見習いたいと思います。
「それで、ご用件は?」
と聞くとロングビルさんは少し顔を曇らせてこう言いました。
「実は、少し頼みたいことがあってね。少し時間をいただけるかしら?」
「構いませんけど、どうしたんです?」
「ちょっと付いてきて貰えるかしら」
そう言って建物のほうへと歩いていきます。
私は慌ててデルフさんを持ち上げ、地面に突き刺しました。
「すいませんデルフさん、ちょっと待ってて貰えます?」
「ぉう、早くしてくれよ。あんまりなげぇと錆びちまう」

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:36:46 ID:/6TOg/b6
sien

745 :ゼロのイチコ:2007/09/06(木) 19:36:56 ID:SuFditPk
途中何人かの先生方とすれ違い、挨拶しつつ私たちは薄暗い塔へと入りました。
そこは入ったらいきなり右方向に折れて螺旋階段が続いています。
わたしはその後ろをふわふわと浮きながら付いていきました。
そこは窓も無く明かりもロングビルさんが出した灯りの魔法だけが頼りでした。
その灯りも蛍光灯のような明るさは無く、ふらふらと揺れるランタンのよう。怖い雰囲気が出ています。
こんな所で幽霊でも出たら思わず叫んでしまいそうです。
「付いたわ」
と階段の先にあったのは大きな鉄扉。
大きな魔方陣が描かれています。
「実はね、私はこの宝物庫の管理を任されているのだけれど……」
ロングビルさんの話によると鍵のような物を紛失してしまい、一度魔法を解いて鍵を掛けなおさないと防犯上危ない。
だけど予備の鍵も無いため困っていた。
しかし中に入って内側にどんな文字が書かれているかさえ分かれば熟練の魔法使いになら簡単に開けることができる。
それで私の壁抜けで中に入って文字を教えて欲しいという事だそうです。
「なるほど、分かりました」
「文字は分かる?」
「いえ、その……ごめんなさい」
この世界は私の住んでいた世界とはまるで違う文字が使われている。
もしかしたら何処かの国の文字かもしれないけど私には分からなかった。
「いいのよ、それじゃあ意味が分からなくても良いから丸暗記してきて」
「はい、いってきます」
もしかしたら魔法ですり抜けられないんじゃないかと思いましたが。
案外あっさりと抜けることが出来ました、ご主人様の話では私のような幽霊が他にも居るという事ですが、防犯上大丈夫なのでしょうか。
使役できる魔法使いがほとんど居ないとか?
部屋の中は薄暗い、字は読めないけど足元が分かる程度の照明で照らされていました。
宝物庫の中は金銀財宝、と思ってましたが兜や鎧や剣、杖に書物がほとんどで指輪などもありましたが宝石類が多いというわけではありませんでした。
表面に複雑な文字が書かれているものが多いので何かの魔法が掛かっているのだと思います。
魔方陣はドアの裏側に書かれており、外と同じ円陣なのですがかなりの量の文字が書き込まれていました。薄暗い部屋なので文字がよく見えません。
四苦八苦しながらギリギリの光源で文字を凝視し、覚えて、外で言葉と空書きで中に書かれている魔方陣を伝える、そしてまた中に入る。これを繰り返しました。
文字が多くて何十往復もする事になってしまいましたけど。
時間が結構たってしまいましたがデルフさんは大丈夫でしょうか?

「これで間違い無い?」
「はい、こんな感じだったと思います」
最後の確認を二回ほどして、いよいよ開錠になりました。
ロングビルさんが杖を振り私には意味がわからない呪文を唱えます。するとドアからカチリと音がして音も無くドアが開きました。
「ありがとう、助かったわ」
「いえいえ、どういたしまして」
苦労したけど無事に開くことが出来て良かった。
もし私が魔方陣の文字を間違って爆発でも起こしたらどうしようかと思ってました。
「今はちょっとお礼になるものを持ってないのだけど、また後でお礼に伺うわね」
「いえいえ、本当に気にしないで下さい。そんな大したことはしてないので」
「奥ゆかしいのね」
と微笑まれた。私もとっさに微笑み返した。ちょっと顔がぎこちなかった気もします。
淑女の道は果てしなく遠いです。
「それでは、デルフさんを待たせているので失礼します」
「ぇえ、本当にありがとう」
そう言ってロングビルさんと別れた。帰り道は建物の壁を突き抜けて一直線で戻りました。



次の日、宝物庫から破壊の杖が盗まれた事が判り。
犯人は生徒やメイドの証言により学院長の書記、ミス・ロングビルであることが判明した。

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:38:19 ID:xDHLiSIE
>>745
ちょww一子共犯かよwwww

747 :ゼロのイチコ:2007/09/06(木) 19:39:03 ID:SuFditPk
以上で投下終了です
別に百合フラグは立ってません

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:42:26 ID:SLv/kj3W
乙ー。騙されやすい娘さんでこんな特技持ってたらそうするな。帰還しない事は前提で。
しかし取り返しに向かう前からバレるとは珍しい。

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:53:12 ID:eItPYoKd
初めてなのですが、投下よろしいでしょうか?

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:53:42 ID:GS5UuM9C
かむなう

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:53:45 ID:XQiFwYDv
召喚とは少し違うけど、
ルイズ、才人、タバサ、ギーシュ、ティファニアが
ノドスと契約というのを見てみたい。

あとはアクエリオンに乗るとか。

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:54:25 ID:muUT8qFL
>>751
合体って気持ちいい!

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:56:39 ID:SLv/kj3W
>>749
空いてるな……。

>>751
キュルケをディスってないか?

754 :くろいあくま(仮):2007/09/06(木) 19:56:46 ID:eItPYoKd
では、お言葉に甘えて、失礼します。

 ―――

人間が投げた棒をくわえて戻ってくるのは命令されたからじゃない。
ぼくらがそうしたかったからだ。

  ―――

気が付けば、彼は闇の中に居た。
感じるのは、暖かな物が自分から流れ出していくという感覚だけ。
それが流れ出た分だけ、体温が下がっていく。自分から何かが欠落していく。
彼は、流れ出ているものが、自らの血液だと気が付いていない。

――寒い。何時の間に俺は寝転んだんだ?

――起きなければ。
何故?
――起きて、行かなければ。
何処へ?
――起きて、行かなければ。大聖堂に、あの納骨堂に。あいつに渡す物があるんだ。
あいつって誰? 渡すものって何処にあるの? そもそも……

君は、何?

――俺……俺は?

鼻の頭の辺りに何か暖かいものを感じる。

「……ミ…ス……ミスタ…た……けて! 使い魔が……わ、わたしの使い魔が死んじゃうっ!
 助けて下さい、早く助けて!」

若い、いや、まだ幼いと言っていい女の、泣き声混じりの悲鳴が聞こえた。
薄く目を開けると、淡い色の髪の少女が、顔をくしゃくしゃに歪めてこちらを覗きこんでいた。
驚くほど大きな瞳から、とめどなく涙が零れ落ちてくる。
冷えていく感覚の中で、その一粒一粒が暖かい。


755 :くろいあくま 2/4:2007/09/06(木) 19:57:57 ID:eItPYoKd
本人の意思とはまた別に、鈍った思考がとめどなく流れ続ける。
人間の年を計るのは昔から苦手なのだが、こいつは多分まだ大人にはなっていないと思う。
膨らみの乏しい胸の辺りに視線を落として、そんな事を考える。
彼が知っている大人は、皆それよりも胸が大きかったし、子供は、同じように小さかったから。
いや、彼とて何時までも胸が小さな女性が居る事は知識として知っていたが、
朦朧とした意識の中では、本能が経験の判断を最優先させた。
そして、当然の事のように、理屈ではなく本能が先に気づいた。

――待て。何故人間が居る?
それが何処かおかしい?
――おかしいだろ!

何かが間違っている。どこかがおかしい。
俺の身体は何故目の前の人間に反応しない?
いや待て、そもそもおれの身体は……。
……まあ、どうでも良い。寒いし、だるい。
納骨堂へは、一休みしてから行く事にしよう。

賦活しかけた思考が、再び泥沼のような闇に絡め取られる。
思考の速度が鈍っていく。掴みかけた答えがすり抜けていく。
薄れゆく意識の片隅を、人間たちが交わす会話が掠めていく。

会話に集中しろ、情報を集めろと、高知性化処理を施された理性が囁くが、
聞き耳を立てる、ただそれだけの事が辛い。
相当脳の処理能力が低下しているらしく、苦労して聞き取った会話も、
片端からゲシュタルト崩壊を起こして単語へとばらけていく。
単語一つ一つの意味は理解できても、一塊の文章として、どうしても理解できない。
夢の中で全力疾走するような、そんなもどかしさがある。

「落ち着きなさい、ミス・ヴァリエール。大丈夫、治療を施せばまだ十分に間に合う傷だよ。
 今は『コントラクト・サーヴァント』を成功させる事だけに集中しなさい」

「でも……えっぐ……でも……」

「ミス・ヴァリエール。春の使い魔召喚は、神聖な儀式であり、
 また、二年生への進級を決定するという意味でも、重要な行事なんだ。
 先延ばしにする事は出来ない。分かるね?」

「ぐす………はい」

「まずは『コントラクト・サーヴァント』を。それが終わったら、すぐに保健室に運ぼう。
 大丈夫、君ならば出来る。この日のために、誰よりも努力していたのだろう、君は」

「は、はい! …………わ、我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」

口に暖かで柔らかい何かが触れる。
目を開けるまでも無い。
涙で少し塩辛い、先ほどの少女の……ルイズの、唇の感触だった。
何よりも、涙の味が記憶を引き戻した。
――そうだ……おれは怖がる顔じゃなくて、笑顔が見たかったんだ。

唇がそっと離れると同時に、左前脚の先に熱を感じたが、意識レベルの低下した脳に、
痛みなどという余分な感覚を処理する余裕は既になく、ただ淡々とそれを受け入れるに任せる。
その熱の感覚を最後に、今度こそ彼は意識を失った。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 19:58:55 ID:SLv/kj3W
支援

757 :くろいあくま(仮) 3/4:2007/09/06(木) 19:59:07 ID:eItPYoKd

結論から言えば、二十数回の失敗の末に、
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの呼び出した使い魔は、
瀕死の重傷を負った一匹の黒犬だった。


最初の数回の失敗は、常日頃からルイズをゼロと馬鹿にする同級生たちから散々野次られたものの、
皆、途中で飽きてしまい、失敗が十回を越える辺りから、
担当教員のコルベールを除いて、目も向けなくなっていた。
春のうららかな陽気の中、気怠い雰囲気の漂う草原で、独り延々と召喚失敗を繰り返す美少女。
よほど真剣なのだろう、軽く汗ばみ、頬は紅潮している。まあ、春だしね。マントなんて着てるし。
部外者が見る分には、中々見応えのある見世物かもしれない。
が、同級生たちにとっては見慣れた風景に過ぎない。
ルイズが魔法に失敗するのも、彼女が決して諦めようとしない事も。
なので、ようやくルイズが召喚に成功した時は、皆ほっと安堵の溜息をついた。
やれやれ、これでようやく帰れる、と。
だが、その溜息はすぐに悲鳴に取って代わられる事になる。


誰よりも使い魔の召喚の成功を喜び、そして、現れた使い魔の状態に驚いたのは、
当たり前の話だが、他ならぬルイズ本人だった。

ルイズはこの日を迎えるにあたって、背水の陣を敷く覚悟で望んだ。
何しろ今までとは違い、この春の使い魔召喚に失敗するという事はつまり、
2年に進級できないということであり、プライドの高いルイズにとって、それは受け入れ難い屈辱を意味した。
役に立つと思った文献は片端から漁り、疑問があればどんな些細なものでも教師に質問をした。
出来れば上級生にも体験談を聞いて回りたかったのだが、その名も高いゼロのルイズの質問に、
まともに答えてくれる者はいなかった。
更に一週間前からは体調管理に万全を期し、三日前からは毎日召喚の儀式の舞台となる校外の草原を下見した。
それでも、それでもルイズの不安が拭われる事はなかった。
何しろゼロのルイズだ。魔法成功確率ゼロの女。
16年の人生において、何度期待を込めて杖を振ったことだろうか。
何度始祖ブリミルに祈った事だろうか。
だが、系統魔法の奇跡は起こらず、無常にも杖の示す先が爆発するようになっただけ。
一人、また一人と同年代の知人や友人が魔法の発動に成功するたびに、ルイズを見る周りの目は冷めていった。

唱えたはずの呪文が、無残にも失敗するたびに、唇をかみ締めた。
何度嘲られ、からかわれても、決して諦めなかった。
わたしの名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
ヴァリエールの名を冠する者が、身に降りかかる苦難を前に膝を屈するなどあってはならない。
だからずっと耐えてきた。だからずっと戦ってきた。
だから、だから、始祖ブリミルよ、お願いです、わたしに確信を下さい。
わたしは魔法が使えるのだという確信を。
一つでも示してくれるのでしたら、わたしはそれだけで一生を耐えられます。

もし仮に、ミズやおけらや果てはセミの幼虫が召喚されたとしても、
この時のルイズならば、喜んで使い魔として契約しただろう。

758 :くろいあくま(仮) 4/4:2007/09/06(木) 20:00:31 ID:eItPYoKd

そんな訳で、光り輝く『門』の構築に成功した時、ルイズは安堵のあまり腰が抜けるかと思った。
極度の緊張状態から急激に解放されたため、ちょっとした宗教的絶頂さえ感じている。
膝の辺りががくがくする、太股に力が入らない。
脳内に幸福物質がドバドバ分泌され、多幸感が全身を支配する。
気分はもう法悦境。
ママ見て! わたし、魔法が使えるようになったのよ?
ママ見て! もうゼロのルイズなんて呼ばれる理由はないの!
だから、わたしを見て、ママ! てなもんである。
まだコントラクト・サーヴァントを済ませていないのだが、この時点で綺麗さっぱり思考から消え去っていた。
そんなちょっと背中を押せばあっさり彼岸に旅立ちそうなルイズを現実に引き戻したのは、現れた使い魔の姿だった。

使い魔は大きな黒い犬だ。
素晴らしい。
本当に大きい。立つと頭がルイズの胸辺りまで届くんじゃないだろうか。
素晴らしい。
長い脚、がっしりとした胸。皮膚の上からでも力強く筋肉が盛り上がっているのが分かる。
素晴らしい。
黒い体毛は短く、つややかに光を反射している。漆黒というのだろうか? メタリックな印象さえ与える。
素晴らしい。
だが、せっかくの美しい身体も何かどす黒い物で汚れて台無しになっている。
え?
所々覗く傷口は深く、中には骨まで達しているものさえあるようだ。
何、これ?
ただでさえ切れ切れの呼吸は浅く、また短い。
嘘……やだ……やだ、こんなの!
弱々しい呼吸を繰り返すたびに、傷口から、何処にそんな量があるのかと驚くほど血が噴出している。
いやぁあぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!

「ミ、ミスタ……ミスタ・コルベール、助けて! 使い魔が……わ、わたしの使い魔が死んじゃうっ!
 助けて下さい、早く助けて!」

  ―――

コントラクト・サーヴァントが終わった瞬間、ルイズは完全に虚脱した。
短時間に感情が極端から極端に振れたため、一時的に精神のブレーカーが落ちたのだろう。
そんなルイズを尻目にコルベールはテキパキと生徒たちに指示を出し始める。

「移送の準備が終わるまで、水系統の生徒はミス・ヴァリエールの使い魔に治癒の呪文をかけ続けて欲しい。
 ああ、確かに水の秘薬がなければただの気休めだよ、君。しかし、その気休めが生死を分ける状況だ」

「フライに自信のある生徒は? ふむ、君か、ミス・タバサ。
 では、ミス・ヴァリエールの使い魔は僕が背負うから、君は補助を頼む」

さて、それじゃ、と使い魔に近づくコルベールのマントの裾を、くいっと何者かが掴んだ。
軽くつんのめったコルベールが視線を向けた先には、力無く座り込むルイズの姿があった。
まるで、二の腕から先だけが意志を持つように、マントの裾を握り締めている。
奇妙に表情の欠落した顔が、コルベールに空虚な瞳を向けた。
情動を伺えないその表情から、しかし、コルベールはルイズの問いを正確に読み取った。

「大丈夫。安心しなさい、ミス・ヴァリエール。
 僕を信用しろとは言わない。君が呼んだ、君の使い魔の力を信じれば良い
 君は落ち着いてから、保健室に来なさい……」

コルベールの顔をじっと見つめた後、ルイズはこくりと頷くと手を離す。
一つ一つの動作が妙に幼い。
コルベールは、そんなルイズにゆっくりと言い聞かせるように言葉を付け足した。

「良い使い魔じゃないか。心からおめでとうを言わせて貰おう、ミス・ヴァリエール」

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:01:40 ID:SLv/kj3W
むぅ……元ネタさっぱりだ。

760 :くろいあくま(仮):2007/09/06(木) 20:03:01 ID:eItPYoKd
以上で第一話投下終了です。
ルイズが召喚したのは、電撃文庫版の鉄コミュニケイションからバンパイア・ナイトです。
あまり長い話にはならないと思いますが、暫くの間よろしくお願いします。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:03:53 ID:OXEw8vQ1
犬とか死にかけとかでパトラッシュがよぎった
元ネタなんだろ

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:04:51 ID:+Jb+tFQw
乙。
あなたがアスカ好きなのはわかった。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:05:13 ID:2/J2N1M0
>>760
電撃文庫版鉄コミ?ま、まさか飛車丸?!

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:10:28 ID:OaR0XO6e
ナイトって言ってるべ。駒之守のほうだ。

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:12:55 ID:/gdoXxpP
やべぇ、鉄コミわからん


766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:15:49 ID:SLv/kj3W
乙。けど出来れば最初の話というのは読者をひきつける為の肝心要の所でもあるので、
元ネタ知らない人にも出来ればわかるようにして欲しかったと言ってみる。すまん。

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:17:10 ID:fkLocRRX
説明的過ぎるのもどーかと思うけど。
作者の方次第だけど、徐々に明かしてっても良いと思うし。

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:17:57 ID:oy8JuoIH
最強の犬キタコレ
死にかけってことは最後の戦いの後か・・・脳みそダダモレじゃなかったかあのとき
この話のナイトには犬の幸せをつかんで欲しいなぁ

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:20:15 ID:SLv/kj3W
>>767
まぁそうなんだが……。>説明的過ぎるのもどーか

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:24:38 ID:ZCtJD+gq
投下予約はありませんか?
なければ3分後に投下させてもらいます。

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:26:28 ID:+jiEThz+
歩道が(ry

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:27:56 ID:xGAgh1jx
>>769
つうかこれまでのスレでは元ネタを伏せる場合は
話の前後にでも注釈いれとけよーてことになってたから
後書きで書かれてるんだし問題ないでしょ。


773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:28:53 ID:j0H6f1im
黒犬でエセルドレーダかと思った俺には
SAN値チェックが必要みたいです


774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:29:33 ID:SLv/kj3W
>>772
……すまんorz

775 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン1:2007/09/06(木) 20:31:29 ID:ZCtJD+gq

 その日は平凡な一日のはずだった。いや、少なくとも夜まではそうであった。
 朝に起き、洗濯を済ませ食事を作り子供たちを寝かしつける。いつもと変わらず、けれども飽きる
ことのない平凡で平穏な行い。姉であるマチルダの不在が寂しくはあるが、必ず帰ってくることが分
かっているから耐えられる。

 耐えられる。だが、やはり寂しい。そんな夜は、姉が贈ってくれたオルゴールをよく鳴らす。寝か
しつけた子供たちには聞こえぬよう静かに、虫の歌に響かせるように。
 もう記憶にしかいない母の顔が薄れてしまうことを自分は恐れる。だが、このオルゴールの音色を
聞く間は、忘却の速度を留めておける、そんな子供じみた考えが浮かぶ。
 安っぽい音色。懐かしくなる音色。うとうとと、目蓋が重くなる。その忘我の中で、彼女は、彼女
が知るはずのない呪文を唱えていた。

 唇が自然と動く。彼女、ティファニアの人生の中で一度として耳にしたことのない呪文を虚無の血
が唱えさせた。
光に輝く門が出現する。争いを望まぬ彼女の意志を嘲笑うかのように、過去の血脈が蠢き、運命が口を

「……あー、ここどこ?」

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:32:38 ID:esjU9Hfu
グロ魔術士支援

777 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン2:2007/09/06(木) 20:32:55 ID:ZCtJD+gq

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

 突然謝り倒す耳の長い少女に対して、オーフェンは混乱した。率直に言って訳が分からない。なん
だかピカピカ光ったと思ったら民家の中で、耳が長くて胸の大きい少女がひたすら謝っている。いや、
すごい状況だなおい。
 てなわけで全く分からないので、とりあえず落ち着くことにする。少女のことは置いておいて、部
屋の隅にあった粗末な椅子をガラガラと引きずり出す。腰を下ろして懐から保存用の干し肉を二切れ
つまみ、水筒に口を付けて胃に流し込む。落ち着いた。

「めんなさいごめんなさいごめ」
「いや、それはもういいから。正直現状が掴めんので説明してくれんかな?」

 なんとか平静を取り戻した少女(ティファニアというらしい)から聞いた話の概要はこうだ。
 私はティファニアといいますごめんなさい。魔法の使える貴族と使えない平民がいます。貴族は使
い魔を呼んで召使いにするそうですひどいですね。でも私は貴族じゃありませんがうっかり使い魔を
呼んでしまったようですごめんなさい。使い魔とはあなたのことですごめんなさい。さらにあなたを
帰す方法も分かりませんごめんなさい。
 ごめんなさいを30回ほどカウントした時点でオーフェンが思ったのは、彼女はどこの病室から脱
走したのだろうということと、どうすれば関わらずにこの場を脱することができるのだろうかという
ことだった。
 しばらく思案して、あっさりと結論を出す。触らぬ神に祟りなし。

「人の家でこんなことを聞くのは恥ずかしいんだが、トイレはどこにある?」
「え? は、はあ、ええと外に……」
「そっか。ありがとう本当にありがとう。それじゃあお元気でお大事に」

 ティファニアにしてみればかなり意味不明な言葉とともに、オーフェンは室外へ逃亡した。

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:33:11 ID:muUT8qFL
これで3人目のオーフェンか支援

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:33:47 ID:SLv/kj3W
ようこそ、The third……君が3人目だ支援

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:34:33 ID:muUT8qFL
>>779
ネクサスファンは同志支援

781 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン3:2007/09/06(木) 20:35:18 ID:ZCtJD+gq

「まずい。やばい。本気で訳が分からんな」

 ばりばりと頭を掻きながら歩く。日没からかなり経っているようだが、月が出ているせいか鬼火を
生まなくとも充分に明るい。しばらく道なりに進み、村でもあれば話が聞けるだろう。現在位置が分
かればなんとでもなる。
 それにしても、と顎に左手を当てて考え込む。ここへ来る前に何があったのか、正確に思い出せな
い。一瞬、記憶喪失かと肝が冷えたが、牙の塔のこと、トトカンタのこと、聖地での『彼女』との別
離もはっきりと記憶している。つまり、この場所へ転移される直前のことのみ、抜け落ちているよう
だ。……転移?

「そうか。擬似じゃない完全な転移だ。天人の遺跡にでも近づいたのかね」

 だとすれば、五体があり命があるだけ幸運だったのだろう。電波少女に謝り倒される程度の恐怖は
消し飛ぶ幸運だ。疫病神の地人兄弟と離れたのはやはり正解だった。
(……にしても、ちょっと明るすぎないか?)
 満月にはまだ早かったはずだが、と夜空を仰ぎ見て、オーフェンは驚愕に身を凍らせる。
 あり得ぬ光景。童話のような景色。星の輝きを圧する、双つの月が矮小な人の存在を照らしていた。
「結界を……解除した……影響、か? いや、」
 思い起こされる。教師たちが最終拝謁と呼んだ情景。眼下に広がっていた無数の大陸の姿が再び脳
裏に浮かんだ。

「まさ、か、ここは、キエサルヒマ大陸じゃない、外の大陸か……!?」

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:36:42 ID:dPEV6/qq
しえーん

783 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン4:2007/09/06(木) 20:36:59 ID:ZCtJD+gq

 夜空に輝く双月にひとしきり驚いた後、オーフェンは慌ててティファニアの下へ戻った。胸中で電
波呼ばわりしたことを密かに詫びながら話を聞く。都市名、国名、近隣国のこと。また、文字を知る
ために数冊ある本にも目を走らせる。当然のように、それら全てに聞き覚えはなく見覚えもなかった。
これにはさすがに呆然とする。そういえば、帰す方法が分からないとか言ってなかったか?

「あー……」

 半分脳みそが死んだような状態で、オーフェンは呻く。いままでも色々あったが、これはちょっと
反則だろう。
 再び謝り始めたティファニアを適当に手を振りながら抑えて、少しだけ自身のことも話す。電波扱
いは嫌なので、別世界、別大陸が云々は伏せて、名前と遠い異国から来たとだけ伝えておく。
 互いに話し終えた後、最終確認とばかりにオーフェンは口を開いた。

「それで、ティファニア。俺を帰す方法は全く思いつかない?」
「はい。その、全くわからないんです」

 心の底から申し訳なさそうな顔をする少女に、オーフェンは思わず君のせいではないと言いかけて、
寸前で言葉を飲み込んだ。いやだって、100パーこの子のせいだよな?

 まあ、あれだ。何か貴族に召喚されたら召使いにされるらしいし。それに比べればだいぶ条件恵ま
れているし。色々あったごだごだが全て片づいた状態で呼ばれたんだからまだマシだし。聖地に乗り
込むぞーてな瞬間に呼ばれてたら俺ちょっと真剣に暴れてたかもしれないし。

 とりあえず良かった探しをしながら毛布を借りて廊下で寝た。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:37:50 ID:SLv/kj3W
>>780 まさかこのフレーズだけでぴんと来るとはなぁ……。そして支援

785 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン:2007/09/06(木) 20:39:58 ID:ZCtJD+gq
投下終了です。全7話程度の予定。
ルイズたちの動向を完全に傍観者として見るのも面白いかと思い
このような立ち位置に配役していました。

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:40:04 ID:UpDocPJA
三人目だけどこれから私もこっちで書こう支援

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:40:04 ID:SLv/kj3W
……支援?

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:42:08 ID:SLv/kj3W
乙。確かにルイズたちと無関係な場所からっていうのは初めてか……。
その口調からすると既に終わりまで決まってるんだろうし、次回も期待してみる。

>>786
アニメ版のナレーションがアナゴさんの人かい?

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:45:35 ID:j0CthED0
尾ツー

俺ちょっと真剣に暴れてたかも、が妙にツボったw

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:46:12 ID:UpDocPJA
>>788
そです。

ああ、テファに呼ばすネタもありなんだ、と何故思いつかなかったんだろう私
楽しみに待っております

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 20:50:05 ID:aPOJjAgd
かなり斬新な切り口かも!

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:02:26 ID:up+Zlv1C
鉄コミのひと、おりゃまたてっきり『犬神』かと思ったよ

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:08:30 ID:w/hwPsoK
最近はスレタイに反して次姉やら半エルフやら性悪王女が召喚するのも増えてきたと思う
面白ければそれでいいが

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:10:40 ID:a4un3Wwa
スレタイはあくまで看板にすぎない。

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:12:43 ID:QY5EOlH0
予約とかないよね?
15分から小ネタ投稿します。

796 :天才と何とかは紙一重というか完全にハルケギニアに行きました:2007/09/06(木) 21:17:05 ID:QY5EOlH0
 ルイズはあの日から散々精神を擦り切らせている。
きっと今の彼女が”エクスプロージョン”を使っても爆竹程度の威力しかでないだろう。
そして、そんな彼女の耳に不吉な声が届いてしまった。
「ギーシュが決闘をやるぞー。相手はゼロのルイズが召喚した使い魔だー!!」
 ルイズはその一言を聞いたせいで、地面に頭から突っ伏しSAN値は残り3になった。
「ったく、あんの■■■■は〜!!何度わたしに心労を掛けさせれば気が済むのよ!!」

 ヴェストリの広場には、近年稀に見る人だかりが出来ていた。
娯楽の少ない学院という閉鎖空間の中では、ケンカじみた決闘もイベントになるのだ。
「諸君!これは決闘だ!!」
『青銅』の二つ名を持つ少年、ギーシュ・グラモンが高らかに宣言し、杖を掲げた。
「ヤツはこの僕を侮辱した!よって、それ相応の「ギーシュ!!」」
ギーシュは自分の宣言を途中で遮った声の主、ルイズのほうに目を向けた。
「あいつと決闘するって本当なの?」
ルイズはギーシュの肩を掴みながら静かで、それでいて威圧感バリバリに質問した。
ギーシュの掴まれた肩には万力で挟まれたかのような圧力が掛かり始めている。
「あ、あぁ、本当だとも。あいつは平民の癖に貴族であるこの僕を侮辱したからね。って、痛いからこの手放して!!」
ギーシュはルイズの雰囲気に呑まれながらも決闘することを肯定すると、肩に更なる圧力が掛かった。
「も、もしかして止めようと思っているのかい?」
「まさか?その逆よ。徹底的に、還付なきままにボコボコにしなさい。なんなら不慮の事故も問わないわ。このわたしが許可する」
 ルイズはまるで、修羅の如きの顔つきでギーシュに釘を刺していると、広場に件の使い魔が姿を現した。

797 :天才と何とかは紙一重というか完全にハルケギニアに行きました :2007/09/06(木) 21:19:24 ID:QY5EOlH0
「ぬあーはっはっはっはっはっはっ!!げひゃーはっはっはっはっはっはっ!!」
 実に下品な笑い声とエレキギターの音が広場に響き渡った。
「この大宇宙に一人いるかいないかと聞かれたら一人しかいない大・天・才!!ドクタァァァァァァアアアアア!!ウェェェェェッストォォォォオオオオ!!
との決闘からよくぞ逃げずに来たであるな、ギーシュ・グラモン」
実に電波受信率400%でオレンジ色の液体に溶けてしまいそうなルイズの使い魔の男が、白衣をはためかせながら広場に現れた。

「いいわねギーシュ。絶対に手加減なんてするんじゃないわよ!!」
 ルイズはギーシュに更なる釘を刺すと観客の方へと離れていった。
「う〜む、これが今時流行りの女の子とも言うべきツンデレであるか。
人目がある所では『貴様を倒すのはこの俺だ。ニンジン男』とツンツンしながらも、その裏では長年のカップルの仲を引き裂きその彼女を寝取って逆玉になるのであった。
あれ?これってもしかしてかませ犬?」
■■■■は自分の言った解説に実に感慨深そうな表情をしている。
「えぇ〜い、なにをワケの分からんことをゴチャゴチャと!!いいだろう、徹底的にやってやる!!
僕は二つ名は『青銅』。そして僕の使う魔法はこれだ。来い『ワルキューレ』!」
 ギーシュはやけくそ気味に青銅のゴーレム『ワルキューレ』を7体全て作り出した。
普段なら一体しか出さないのだが、後ろにいるルイズのプレッシャーがそれを許さなかったからだ。
「OH!!本気と書いてマジと読む気合の入りっぷりであるな。
ならば、我輩は獅子は兎を狩るのに全力出しすぎて死にかけるも、サイボーグとなり勇気でなんでも乗り越えたという故事に習うことにするのであ〜る」
 ウェストのそのセリフと共に辺りが揺れ始めた。
「ぬあーはっはっはっはっ!!出でませい!!スーパーウェスト無敵ロボ28號+(プラス)〜リミッター解除は友のため〜!!」
そして地面から巨大なドリルを載せた80メイル以上ある巨大なロボットがハルケギニアの空の下に姿を現すのであった。

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:19:31 ID:OXEw8vQ1
天才で■■■■というとウエストかな支援

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:20:25 ID:oeesDqRa
ドクタァァァァァウェェェェェストォ!

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:20:28 ID:muUT8qFL
>>798
思いっきり自分で自己紹介してるがなw支援

801 :天才と何とかは紙一重というか完全にハルケギニアに行きました :2007/09/06(木) 21:20:47 ID:QY5EOlH0
以上です。
西博士のセリフを考えるのは楽しいけど、正直なところ体力とSAN値がガツガツ削れるわ・・・。

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:20:59 ID:LBlieOj8
>80メイル以上

でけぇwww

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:26:54 ID:OXEw8vQ1
>>800
いや書き込んでからリロードして気付いた
GJ!
ウエストの台詞回しは簡単なのか難しいのかよくわからんね
電波に走り過ぎても会話が繋がらないし
まともに話すとウエストじゃないし

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:27:51 ID:5Z+Pjuhv
クロノサーバント・ゼロ(魔王編)を帰ってきたら投下するかもしれないです支援。
間が空いたので、wikiに載ってないのも纏めて乗せます

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:28:23 ID:+Jb+tFQw
魔改造されるゼロ戦を幻視した

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:30:06 ID:X4M0qIIa
ウェストを書くには相当なセンスが必要だと思うのだよ。
いや、割とマジに。

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:30:51 ID:oeesDqRa
ゼロ戦にドリルが付きます。
むしろドリルにゼロ戦が付きます。

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:32:45 ID:V2tw87YN
いやもうドリルだけで飛びそうだ。

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:33:21 ID:gmdZHdkG
ルイズの髪型が縦巻きドリルに
しかも回転する。

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:34:04 ID:ZIhSpDsh
アルビオンが空飛ぶドリルに・・・・

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:35:32 ID:SuFditPk
素でエルザ二号機を作りそうだ

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:35:51 ID:Bui110zV
腹一杯の所おかみさんの鉄拳食らって嘔吐寸前な鬼丸美輝召喚、
FIRSTKISSから始まる地獄絵図。
題名はゲロの使い魔。

ってな電波を受信した。
実家からムテ看の単行本取って来ようかなぁ。

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:36:35 ID:OBMY5YAY
博士なら、小瓶よりモンモンの縦ロールを真っ先に褒めたたえてそっからvsギーシュだろう、JK……

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:39:09 ID:OXEw8vQ1
おまえらコッパゲわざと忘れてないか
確実に影響受けるぞ
下手したらコッパゲがヘソ出しでマッチョになるぞ

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:50:35 ID:ZIhSpDsh
時が・・・

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:54:42 ID:JGmDXwlI
影響受けたコッパゲの王女が来るときのカツラは必ずドリル型

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:55:28 ID:ZVhB6WZ2
エルザ召喚…は難しそうだなぁ
トンファー銃とか我埋葬にあたわずとか、素の身体能力とか
性格もかなり問題あるし

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 21:57:25 ID:GzEn3E8P
西博士無しだと維持も難しいんじゃないだろうか

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:00:06 ID:WikY/qmS
ドクターメフィスト召喚
ギーシュとの決闘は美しさで勝利
フーケ戦は針金細工と美しさで勝利
ワルド戦は美しさと光速のメスが唸って勝利
タバサの母親は3秒で完治
東條する女性キャラはみんな一目惚れ
まさに完璧な俺TUEEEEEEEEEEEEEEEEE

でもドクターが気に入ってアプローチを仕掛ける相手はコッパゲ

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:01:49 ID:AOKHnvBA
菊地氏の作品は読んだことないんだが、
話だけ聞くに人外の美貌の持ち主ばかりのような気が……気のせい?

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:02:09 ID:XOWBJE72
外見っていうか耳でエルフ認定されそうだけど
博士と一緒ならエルザを最優先で契約する事を主張しそう

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:03:27 ID:/A6qJI43
魔王様来たこれ期待しつつ支援

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:04:41 ID:WikY/qmS
>>820
基本的に菊池作品における美形は兵器
ピンボケ写真を見た女が発狂しかけるから写真が載った雑誌が回収処分になったり
見つめてたら頭に霧がかかったり、微笑まれたら腰が抜けるくらいは当たり前
Dとかドクターとかになると美しすぎて霧が避けたり
美しすぎて機械の反応が遅れたり
美しすぎて月がビーム撃ったりする

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:05:39 ID:AOKHnvBA
>>823

(フリーズしました。Ctrl+Alt+Deleteを押して再起動して下さい)

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:06:15 ID:OXEw8vQ1
>>820
顔を思い出しただけでも一時間ばかり呆然とさせる効果があります


826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:07:19 ID:GzEn3E8P
何そのパラダイスフリート

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:12:26 ID:JGmDXwlI
ちなみにカオスフレアの一部のNPCは菊池作品のキャラをも凌駕する性能持ち

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:18:02 ID:9x2G+Mwf
流れブッた斬って悪いが。
「ヘッポコ」最高だ!大好きだ!・・・読んでいて楽しいぞ!

作者に感謝をささげさせてくれぇ〜〜〜〜!!!

829 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:19:21 ID:kiFqKPNB
進路オールグリーンですか?
ちょっと短いですが、きりのいいところまで行ったので投下したいのですが

830 :支援:2007/09/06(木) 22:20:51 ID:NYcJZq5v
男塾の行く手に遮る物など無し

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:21:12 ID:SLv/kj3W
あ、アレはーっ!?
知っているのか雷電!?
あれこそかつて中国で使われたという大流愚理印!

という事で空いてるかと。

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:21:34 ID:esjU9Hfu
男塾名物直進投下支援

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:21:49 ID:WikY/qmS
来る者は拒まず去る者は地獄の底まで追っていく
それがこのスレですよ支援

834 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:22:02 ID:kiFqKPNB
それでは投下!

朝日もささぬような時間帯に、学院を出ようとしている者達がいた。
ルイズたち一行である。

昨日、王女アンリエッタから密命を受けたルイズは、
誰にも見咎められることなく学院を出るべく、この時間を選んだのだ。

人数は五人。こういう時勢に旅をする人間としては、多くもなく少なくもない人数だろう。
ルイズ、ギーシュ、J、桃、虎丸、そしてシエスタの六人であった。どうやらJは、桃と虎丸に同行を頼んだようだ。
その選択を、ルイズは黙っている。
内心多少の不満はある。虎丸より役に立ちそうなやつは他にもいっぱいいるのに。
そうルイズは考えていたが、自分よりも付き合いの長いJが虎丸を選んだのには理由があるのだろうと納得していた。
それよりも不思議なのはシエスタである。
どうして自分がアルビオンに出かけることを知ったのか不思議に思ったルイズはシエスタに尋ねた。
すると

「オールド・オスマンに教えていただきました。それに、私ではお役に立てないでしょうか。」

そう逆に聞き返されたルイズは言葉につまる。
シエスタ自身の戦闘力もさることながら、一向に女性が一人だけ、というのは少し嫌だったのだ。
ルイズとて、年頃の女性であることに変わりはないのだ。
それに、ちらりとシエスタを見て思う。
何も見返りを求めることなく自分を慕ってくれるシエスタの気持ちはほんとうにうれしかったのだ。

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:23:09 ID:AOKHnvBA
それなんて楽園パレード支援
(いや微妙に違うか)

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:23:32 ID:WikY/qmS
虎丸は火がついたガソリンのプールを泳ぎきるんだぜ支援

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:23:33 ID:SLv/kj3W
……うむ、ルイズ抜いて5人だから遍在と一対一がきそうだ支援

838 :支援:2007/09/06(木) 22:23:48 ID:NYcJZq5v
ロリドの風を吹き飛ばす大放屁支援

839 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:24:50 ID:kiFqKPNB
ようやく準備が終わったころ、ギーシュが声をかけてきた。

「さて、みんな!ぼくの使い魔を紹介しよう!」

その声に、全員の注目が集まる。

「あんた、使い魔いたの?」

というかいるならどこにいるのよ。そうルイズは続けた。
自分の予想通りの反応が返ってきたことにギーシュは気を良くした。
この中でギーシュの使い魔を知らないのは、実はルイズだけなのだ。
他のものたちには、実はルイズのいない時に「新男根寮」で紹介していたのだ。

「それでは紹介しよう!ぼくの使い魔ヴェルダンテだ!」

その掛け声とともに、地面が大きく盛り上がり、巨大なモグラが飛び出してきた。
ジャイアントモールのヴェルダンテである。

その登場姿に思わずルイズはおどろく。ルイズの記憶が確かなら、ジャイアントモールはもっとおとなしい生き物のはずだ。

「ああ!堂々とするようになった君はほんとうに立派だね。」

どうやらギーシュが仕込んでいたようだ。
ふと脳裏にその光景が浮かんだ。感極まったかのように泣いて抱きしめるギーシュの姿に刺激を受けたようだ。

夕日を背景に、殴りあうギーシュとヴェルダンテ。
そして二人はついに和解して、抱き合い、夕日を見上げる。

(……忘れよう。)

思わず変な方向に考えが進んでしまったルイズは、思わず自分を恥じた。
どうやら、最近使い魔に毒されているようだ。

そのとき、一陣の風が舞った。
ルイズが気づいた時、自分の前にはシエスタが立っていた。
桃もJも虎丸も戦闘体勢に入っていた。

「待ってくれ!僕は敵じゃない。」

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:24:52 ID:JWT95rj3
桃が居る時点でワルド涙目確定。
偏在を『以前習得していた』事にされないことを祈っとくぜ。


841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:24:58 ID:SIJ8X+QB
メンツを見ただけで解る
ワルドオワタww支援

842 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:26:17 ID:kiFqKPNB
また、シエスタの紹介のところで、思わず不審な目をしてしまった。
どうしてメイドが?言葉に出さずとも顔に表れていた。

そんな様子を気にする素振りも見せずにシエスタはいう。

「失礼ながら、貴族の方々とルイズ様の使い魔方だけで、満足にルイズ様のお世話ができましょうか。
 わたくしめは、そのことを心配なされたオールド・オスマンに付けられた一介のメイドです。
 どうぞお気にせずご出立下さい。足手まといになるようなまねはいたしません。」

普段のシエスタを知っている人間からすると、明らかに外向けの仮面を被ったシエスタが言った。

あまりに堂々と自分に意見するメイドに、ワルドは少しペースを崩されたが、気にしないことにした。

一方、シエスタは感じていた。
彼がルイズにとってはプラスになりそうにないことを。
それは、女の勘とでも言うべきものであった。
ちらりとルイズの方を見やると、シエスタは覚悟した。

(もし、この男がルイズ様に何かするようなら、その時は私が。)



そうしてそれぞれの紹介を終えた六人は旅立つことになった。
向かう先はアルビオン。黒雲渦巻く天空大陸だ。

その様子を、窓の中からオールド・オスマンとアンリエッタは見つめていた。

(異世界から来たという使い魔の方々。どうかルイズを守ってください。)

アンリエッタは親友の無事を祈り続けていた。
いつまでも……。

男達の使い魔 第七話 完

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:26:51 ID:WikY/qmS
>>837
分身技はJとおっそろしく噛み合う相手だぜ
F・P・M・P支援

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:27:09 ID:9TQKlB3k
このメンバーなら5万でも戦うだろう。
何か起こって聞き煮立たされても、残り全員が助けに来てくれるだろうし。支援

845 :支援:2007/09/06(木) 22:27:22 ID:NYcJZq5v
あれ? キングクリムゾン?

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:27:47 ID:AOKHnvBA
乙したー。
虎丸……確かにナゾ。

847 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:27:53 ID:kiFqKPNB
NGシーン 外伝

雷電「ま、まさかアレは!」

虎丸「知っているのか雷電!」

雷電「あれこそまさしく、古代より中国に伝わるという蛇威暗斗猛瑠(じゃいあんともうる)!」

ハルケギニアの代表的生物の一つ、ジャイアントモールの起源を知るものは少ない。
かつて黄帝の御世、ある化け物が黄河の上流で猛威を振るっていた。
体は竜(古代中国では蛇も同等とみなされる)よりも大きく、暗闇を好み、
人を襲い、瑠璃などの財宝を奪っていくというその化け物は、周辺住民から大変おそれられていたという。
しかし、いかなる軍であろうともその化け物を倒すことはできなかった。
当時の軍では、空を飛び地に潜るその化け物を打ち倒すことは不可能だったのだ。

そうして絶望していたという住民達のところに天の使いが現れた。
当時、仏教などまだ存在しなかったはずだというのに、神拳寺という寺の僧侶と男は名乗ったのだ。
その男は、村人達の嘆きを聞くと、単身化け物に挑んだ。

戦闘は苛烈を極めたという。
ついに己の不利を悟った化け物は空を飛んで逃げ出した。
人は空を飛べない、そう思って後ろを振り返ったその化け物はぎょっとした。
なんとその僧侶は、持っていた棒のようなものを頭上でまわして空を飛んでいたのだ。
慌てて速度を上げようとした化け物だったが、時既に遅し。
追いついた僧侶に、その羽を切り落とされ地に落とされた化け物は最後の力を振り絞って地にのがれた。
その潜った後を追いかけた僧侶だが、穴の先には何もいなかった。
ただ、不思議な光だけがあったという。

そう、諸君らの想像の通り、ハルケギニアにやってきたのだ。
こうしてハルケギニアに訪れたこの生き物は、極度に大人しく地底に住む種族となったのだ。
なお、かつての中国での名は、蛇威暗斗猛瑠がどうしてかハルケギニアに伝わり、ジャイアントモールに
なったのは有名な話である。

最後に一言だけ付け加えよう。この蛇威暗斗猛瑠を打ち倒した男は、王大人と名乗ったそうだ。

民明書房刊「蛇威暗斗猛瑠の全て」(ギーシュ・ド・グラモン著)


ギーシュ「という本を今度発行することになったんだが、読んでみての感想はどうだい?」

ルイズ「……ギーシュ。あんた文才ないわねぇ。」

ケティ(ああ。そんなギーシュ様もす・て・き)

その様子を、モンモランシーは柱の影から見つめていた。
なぜか涙が止まらなかった。
いつまでも……

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:28:22 ID:SIJ8X+QB
途中ぬけかな?支援

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:28:53 ID:aYnc+1EJ
まずい、知恵袋役が桃ぐらいしかいないじゃないか支援

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:28:57 ID:OXEw8vQ1
もろに警戒されてるワルド涙目
エアマスター並に全部ぶっ飛ばす様が目に浮かぶ

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:30:14 ID:SIJ8X+QB
ギーシュ・・・ご立派になって・・・www

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:30:23 ID:mM/2BmfJ
ちょwwwwwww
ギーシュお前何やってるのw

853 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:30:24 ID:kiFqKPNB
ということで投下終了です!
今回は、シーンがシーンなので、一号生たちは空気になってしまいました。
山なし谷なしでさびしい限りでした。
次回か次々回で一気にアルビオン編のカタを付けるつもりなので、ご勘弁ください。

しかし、最近サイトを書くのが一番楽しいと感じる今日この頃です。

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:31:32 ID:WikY/qmS
>>853

しかし途中跳んでない?

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:31:33 ID:dWA9j2GI
シェスタに骨にされてしまうのか、ワルド!!?
ともあれGJ!!

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:31:44 ID:XOWBJE72
ケティが、ケティがどんどん遠い世界に……!
乙でしたー

857 :男達の使い魔:2007/09/06(木) 22:32:36 ID:kiFqKPNB
とんでました。orz
ワルドの台詞の後に次のシーンがあります


そう言って、ゆっくりと姿をあらわした男は説明した。
自分は姫殿下より頼まれてきたのだと。そう言って長身の男は帽子を取ると優雅に一礼をして名乗った。

「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ。」

そんなワルドの様子に、ルイズは懐かしい光景を思い浮かべた。
しかし、

「お久しぶりですわ。ワルド様。」

そんな様子を微塵も見せずに、優雅に一礼する。
今のルイズは、昔のルイズではない。さらに今は、親友アンの思いをその小さいに背中に負っているのだ。
しかし、ワルドはそんなルイズの様子を微塵も気にすることなく、話を続けようとする。

婚約者だという彼にはその資格があるかもしれない、桃はそう思わなくもない。
しかし、今の自分はこの誇り高い少女の使い魔であるのだ。
そう考えた桃は、ワルドを止めに入る。

ルイズとの間に割り込まれたワルドは、一瞬目を吊り上げるがすぐにもとの表情に戻る。
そうしてルイズに向き直ると、彼らを紹介してくれるように言った。

「こちらの三人がわたしの使い魔です。」

その台詞に思わずルイズを凝視してしまう。
ルイズが人間の使い魔を呼んでいたのは知っていたが、複数だとは思ってもみなかったのだ。

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:34:54 ID:LhXNCeij
ガンガンギギ〜ンギンガマ〜ン〜♪
ガンガンギギ〜ンギンガマ〜ン〜♪

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:35:40 ID:/gdoXxpP
ギンガマンナツカシス

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:35:50 ID:SIJ8X+QB
あ、やっぱり抜けてたか

それにしても、このメンツ+更にキュルケ&タバサ+α(男塾に助っ人は王道)の可能性もあるわけで・・・
やっぱり5万の兵力を正面から叩きのめしそうだ

GJ!

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:36:34 ID:FrQN2ld/
ワルド「フハハハハハーッ! どうだ、遍在だ! 凄いだろ!!」
J「フラッシュ・ピストン・マッハ・パンチ」
ワルドは死ぬ

こんなありきたりな展開しか予想できないが作者の事だからきっと斜め上を逝ってくれると信じて!

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:37:29 ID:WikY/qmS
>>858
「銀河を貫く伝説の刃!!」の指差しでたじろぐギーシュ&ワルキューレとか
ワルド遍在とかが一瞬見えた

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:40:18 ID:r9chUgv+
Fateのギルガメッシュがカンダールヴとして召喚されたら『担い手じゃない』って弱点も解消だな。

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:42:23 ID:fqjh1UZ6
だめだ。
ギンガマンと聞くとどうしてもメカジマ姉をおもいだしちまう。
あんなもんみるんじゃなかった。

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:42:36 ID:GzEn3E8P
武器として使いこなせる=真名解放できるではないと思うけどその話題は危険だ!

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:43:56 ID:SLv/kj3W
>>864
……リリカルなのはってA’sまでしかないよね?

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:44:42 ID:PuWiMZXK
>>863

テンプレ読め…。
または型月厨を装った荒らしか?
定期的に沸くし。

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:45:44 ID:AOKHnvBA
>>866
戦わなきゃ、現実と。

869 :クロノサーバント・ゼロ(魔王編):2007/09/06(木) 22:46:16 ID:5Z+Pjuhv
ストライカーズというのもあるんだぜ…

と、投下してもいいのかな?

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:46:45 ID:1uNB/DV2
>>866
現実を見ようよ

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:49:30 ID:j0H6f1im
そこで、古龍と戦っている最中のハンターを召喚ですよ。
弱っている最中の古龍なら、契約結ぶ事も出来るだろうし。
古龍とガチれるハンターなら、ワルド様にも勝てるかもしれないし。

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:49:33 ID:SLv/kj3W
>>868,>>870
無情だなアンタら……orz

そして道は空いてるらしいよ

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:50:44 ID:fqjh1UZ6
ジャキ支援

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:51:15 ID:1uNB/DV2
>>871
無個性だからオリキャラ…いや小説版あったっけ
支援

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:51:48 ID:oeesDqRa
MHは小説漫画ともにあるな、。
進路よーし

876 :クロノサーバント・ゼロ(魔王編):2007/09/06(木) 22:54:26 ID:5Z+Pjuhv
「…呼んだ、ということは目的があって呼んだのだろう」
「ま、まあそうよね」

ここはトリスティン学院のルイズの部屋。だが、彼女に安らぎが訪れることは無い。
目の前には得体の知れない男。ローブに身を包んでいるが、どう見てもエルフ。
故に彼女はどうしたものか困っていた。仔細を説明すれば怒ることくらいは想像ができるからだ。

「いや、ええと…」
「どうした」
「…わかったわ。覚悟を決めた!」

――単なる状況説明だと思えばいい。
そう自分に言い聞かせて彼女は使い魔の役目を丁寧に説明することに決めた。

「…って訳で、主の耳となり、目となってもらうのよ」
「できてないようだが」
「う…まあ、エルフだからかもね…次に、私が望むものを見つけてきてもらうのよ。文字通り『使い』ね」
「わざわざ使い魔を呼ばなくても何とかできるだろう」
「ま、まあそうだけど…普通の使い魔なら、面倒な採集とか人間じゃいけないような場所にも行けるから…」

ふむ、と魔王は唸る。この時になり、自分の出現はあくまで予定外であり、本来は『そういうもの』を
呼び出すのだと理解したからである。道理で言いにくい素振りを見せるのだと納得もした。

「最後に…これが一番重要な役目ね。『主を守ること』。これに尽きるわ」
「ガードか」
「そ。その能力で主人を敵から守るのが一般的な使い魔の存在意義ね」
「わかった」
「エルフじゃなければ掃除洗濯、その他雑用でも押し付けようと思ったけど…」
「断る」
「そうよね…まあ、なんていうか、そんなところよ。いけない、もうこんな時間。道理で眠いわけだわ」

ルイズは欠伸をかみ殺していた。時間を考えればなるほど、確かにもう眠る時間だ。
魔王がきびすを返すと、ルイズは大変なことを失念していたことに気づき、慌てた。

「あ、寝床…」
「かまわん、外で寝る。」
「え」

この魔王、野宿には慣れているので躊躇いは無かった。
それに調べたいこともあった。つまり、ゲートの痕跡である。

館を離れ、滑るように移動して昼間に呼び出された場所の前まで辿り着く。
そこには何箇所かの抉れた地面以外には、何も存在しなかった。

「完全に消えている…」

むしろ、その方が自然なのだと考える魔王は、残念に思うと同時に安心もしていた。
それは繋がり続ける必要性…つまりラヴォスの存在…を否定している証明なのだ。
冷静な思考の末、魔王はこれから成すべきことを纏めると、そのまま樹にもたれかかり、寝た。

魔王は夢を見た。全てが停止した世界の中で、幼い自分は姉へと駆け寄っていく。
忌々しいラヴォスの前で、サラは女神像のように虚空を見つめてじっと立っているだけだった。
走る。走る。どれだけ走っても、その場所まで辿り着けない。
辿り着けない。そして、抗えぬうねりの中に放り込まれ、時の彼方へ飛ばされる。
そこで目が覚めた。黎明の森の中で一人。そのまま体を動かして全身をほぐすと、校舎に向かった。

877 :支援:2007/09/06(木) 22:56:02 ID:NYcJZq5v
支援

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:56:22 ID:5Z+Pjuhv
新しい更新は以上です…すいません、順番間違えました。>>876の方が後です。
-----------------------------------------------

――次に意識を取り戻したとき最初に目に飛び込んできたのは、あの桃色の髪だった。
そのまま上体を起こして、次に立ち上がる。何の異常も無い。むしろ疲れがとれたくらいである。
所持品もそのままだ。生憎と鎌は失われてしまったが、魔力も衰えてないのならば特に不自由は無いだろう。

「質問がある」
「何y…な、なんでしょう…?」

ビクッとする目の前の娘に何点か質問をした。正直なところ、怒りよりも混乱のほうが大きい。
目の前の娘を殺して立ち去るには、現状、あまりにも情報が少なすぎた。

「――つまり、ここは異世界で、お前がゲートを作り、私を使い魔として召喚したというわけか」
「そうよ。だから貴方には私の使い魔になって欲しいのよ!というか、なったの!」

ダメカナ?といわんばかりの視線を飛ばしてくるので、ダメ、と答える代わりに顔をしかめる。
軽く落ち込んでいるようだが同情する気には全くならなかった。
取り立てて深い恨みを感じるわけでもなく、至って冷静である。
常識というものがいかに頼りないか、この男は時を越えて戦ってきた経験から知っていた。
ついでに、目の前の少女の態度が明らかに対等な者を見る目になっている事も知っていた。
だが咎めるつもりは無い。そんなことは大事の前の小事。些細なことである。

「使い魔のフリならしても構わない。この面妖な紋章も、ゲートの事も気になるからな」
「??よくわからないけど、とにかくいいのね?」

姉を蘇らせる方法を目指して幾星霜を越えてきた男にとって、この機会は願っても無い変化だった。
神を信じたことは無いが、それでもこの巡り合わせには感謝していた。
たとえルーンの影響が無くとも協労的に振舞うだろう。敵対する理由は、ほぼ皆無なのだ。

魔王は限界を感じていた。個人の力のみでは到達することの叶わない領域がある。
何かを成し遂げる為には何かを諦めねばならない。クロノと呼ばれた少年が仲間を助けたように。
サイラスと呼ばれた騎士が従者グレンを助けたように、姉が自分を助けたように、だ。
時の卵、あるいは蘇生を可能にする『何か』、そして復讐の為に魔王と呼ばれる存在になったのだ。

「手段と目的を間違えるような真似はしない…こんな世界だからこそ、手に入るものもあるだろう」
「そう…これからよろしくしてあげるわ!ご主人様としてね!」
「……。」

ルイズは内心で万歳三唱していた。実力の程は知らないが、強そうなエルフが使い魔となったのだ。
魔法も成功した。『ゼロ』と呼ばれなくなる日も近いだろう。今日を記念日にしようと思ったほどである。
使い魔は主の鏡である。使い魔を見て2年生は今後の属性を決め、より能力を高めていくのだ。
自覚は無いにせよ彼は彼女の才能に見合った使い魔であった。その男が使う魔法もまた、虚無であるが故に。

「――ところで、使い魔は何の為にいる?」
「ゑ゛」

エルフ相手にどう説明したものかと頭を抱えるルイズであった。
遠くのおばけより近くの先住魔法である。

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:56:57 ID:kPaW+PPT
宝物庫にあるのは魔神の下着と予想

880 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 22:57:26 ID:9z30wXBv
ダークマター支援!
ついで投下予約でお願いします。

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:57:48 ID:YWn98BRa
冥王なのはによる支援

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:57:52 ID:5Z+Pjuhv
以上でChapter 1 『召喚!夢見る新学期』が終わりです。
大体本編準拠な流れにしようと思ったので…
次に投下するときはChapter 2ですね。

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 22:58:28 ID:AOKHnvBA
乙したー。

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:01:07 ID:eBJe18Of
ステエキもギン姉もナンバーズも皆愛せるが脚本書いた奴と19歳なのはだけは全否定な俺

885 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:04:07 ID:9z30wXBv
風龍に乗って城から離れていく俺たちの遥か後ろでは、砲撃の音が鳴り始めている。
どれだけ粘れるものやら―――まぁ、俺の知ったことじゃないな。
あぁ、無駄に疲れた―――本気で畳が恋しい。


宵闇の使い魔
第拾伍話:サウスゴータの恩讐


「重過ぎる。少し休まないと駄目―――」

《レコン・キスタ》の偵察を警戒してシルフィードを出来る限り低空で飛行させていると、タバサが口を開いた。
風龍の表情を読み取ることは出来ないが、確かにスピードが落ちてきている。
しかし、それも仕方の無いことではあるのだ。
シルフィードは巨大な風龍とはいえ、まだ幼体である。
そのため通常は乗せるとしても四人程度。
そこに六人+一匹も乗せていれば、その重量はかなりの体力を奪っていく。

「これだけ乗ってれば仕方ないわよねぇ―――適当に森の中にでも降りて休みましょ」
「―――此処でかい?」
「街からも離れてるし、丁度良いじゃない。ねぇ?」

なぜかちらちらと眼下の森を眺めていたマチルダが問う。
あまり乗り気ではないようだが、キュルケの言う事はもっともである。
キュルケに話を振られた虎蔵は「お任せ」と言って肩を竦めた。
タバサは反対がない事を確認すると、シルフィードをゆっくりと森の中へとおろした。

全員が背中から降りると、シルフィードはぐったり――とまで言うほどではないが、その身体を大地に横たえた。
タバサがよしよしと言った感じで撫でている。

「この先のロサイスは奴等の占領下だからね。下手に動き回るんじゃないよ?」
「うーん―――水場でも探したい所だけど、仕方がないわね」

マチルダは辺りを見回すと、地面に腰を下ろす彼女たちに向かったそう声をかけた。
それには流石に全員が素直に頷いた。
虎蔵が居る以上、ちょっとした斥候程度なら口封じも可能だろうが、此処に来て厄介事は避けたい。
一行はシルフィードの身体に背を預けて、静かに休息を取ることにした。

「じゃ、アタシはちょっと周りを見てくるとするよ―――」

マチルダはそう言い残すと、足音を残さず森の中へと消えていった。
流石に協力してワルドを倒しただけあって、もはやネガティブな想像をしている者は居ない。
樹に背中を預けていた虎蔵だけがやや目を細めてその背中を見送る。
彼は僅かに何か考え込んだ様子を見せると、面倒そうに肩を竦めて森の中へと足を向ける。

「あら、何処へ?」
「花摘みだ」
「―――花?」

キュルケがそれに気づき、問う。
虎蔵は何時もの調子で答えるのだが、流石に通じない。
当たり前だが。

「あぁ。トイレだよ、トイレ」
「あら、ごめんなさい」

説明されると、キュルケは僅かに顔を赤くして視線を逸らす。
ギーシュが何で花?と言った感じで首をかしげているが、虎蔵は気にせず森へと入っていった。

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:05:21 ID:1uNB/DV2
GJ

19才フェイトはエロ気が三倍増した
なのはは……

887 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:07:16 ID:9z30wXBv
暫く歩くと、マチルダはすぐに見つかった。
先程の虎蔵がしていたように、樹に背中を預けてはぼーっと空を見上げている。
彼女は虎蔵に気づくと、複雑な表情で笑みを浮かべた。
少し苦しげなと言っても良いかもしれない。
虎蔵は彼女の隣に立って、同じように樹に背中を預けた。

「―――アイツを殺しに戻るとでも思ったのかい?」
「真逆。そもそも、もう死んでるだろうさ―――」
「だろうね」

マチルダは自嘲気味に笑うと、凡そ10サント程高い虎蔵をちらりと見上げる。
アレだけだだ漏れの殺気をウェールズにぶつけていて、虎蔵が気づかない筈はない。

「理由、聞かないんだ」
「聞いて如何にか出来る事だとは思えないんでな―――まぁ、あそこで手を出さなかった事は感謝してるさ」
「流石に、連続で裏切るわけには行かないだろ?」

笑みを浮かべて肩を揺らすマチルダ。
虎蔵は虎蔵で、お気遣いどうも、などと言っては肩を竦めた。
そして訪れる、静寂。
彼女はゆっくりと口を開いた。

「――――良いかな」
「慰めが得意に見えるか?」
「真逆。ただ、そう――――誰かに聞いて欲しいのさ。果たせなくなっちゃった、復讐をさ―――」


マチルダ・オブ・サウスゴータ。
彼女は昔、ここアルビオンの貴族であった。
現在地も含むサウスゴータ地方を治める太守の娘である。
だが今から四年前、ある事件が起こった。

マチルダの父が使えていたアルビオンの王弟で財務監督官でもあった大公が、
エルフの女性を妾としていた事が発覚したのだ。
無論その王弟は投獄されたのだが、大公家へ強い忠誠心を持っていたマチルダの父はそのエルフと彼女の娘を匿った。
しかしそうそう隠し通せるものではなく、サウスゴータの屋敷は、アルビオン国王―――
即ちウェールズの父であるジェームズ一世によって派遣された騎士や兵隊によって襲撃を受ける。
その結果、マチルダの父は殺され、マチルダにも良くしてくれた執事やメイド達も殺され――家名は取り潰された。
唯一救いがあるとすれば、王弟とエルフの間に出来た娘、ティファニアだけは救えたことである。
父の行為が完全に無駄になることだけは、防げた。


「親の敵の息子―――か」
「そういうこと―――まぁ、良いのさ。ほっといても殺されるのは間違いない。
 下手したら、奴らの命令でアタシの家を襲撃した騎士に、奴らが殺されてる可能性だってあるんだ。
 そうなってくれたらお笑いだろ?」

そこまで言い切って、マチルダは笑みを浮かべた。
自嘲と、悲しみと、怒りの混ざった――――なんとも悲しい笑みだ。
虎蔵は何も口にしない。


888 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:09:04 ID:9z30wXBv
「―――笑ってよ――――ねぇ」
「――――あぁ、ま、悪かったな」

かみ合ってない会話だと、マチルダはそう言おうとして口を開き――――嗚咽が漏れ出してしまった。
慌てて口元を押さえるが、涙がぽろぽろと流れ出てくる。
止まらない。
四年間、たった一人で抱えてきた物が溢れ出してくる。
虎蔵の胸にもたれかかる様に顔を押し付けた。
涙を見られるのは、避けたかったのだ。

虎蔵はマチルダに胸を貸しながら、片手で器用にポケットから煙草を取り出して咥えた。
やはり片手でライターを使い、火をつける。
どちらもこの世界では貴重品だが、こういう時くらいは良いだろう。
マチルダに灰が落ちない様に明後日の方向を向きながら、ゆっくりと煙を吸い込んだ。

暫くして落ち着いたのか、彼女はゆっくりと離れる。
復讐を誓ったあの日に封印した筈の涙を流したことが大きいのか、果たせなくなったことが大きいのかは解らない。
だが―――思っていた以上に、あの暗い思いは重かったらしい。
少しだけ軽くなった。そんな気がする。
もちろんまだ貴族は憎い。アルビオン王家に自ら引導を渡せなかったことは悔しい。
だがこれからはもう少しだけ、自分やティファニアの事を考えられる。
そんな事を感じながら、涙の後を手で拭う。
流石に涙を見せてしまったことは恥ずかしいらしく、僅かに頬に朱がさしていた。

「ねぇ―――それ、アタシにも一本頂戴」
「女が煙草呑むのは関心せんがな―――」
「良いじゃないか―――こういう時くらいさ」

頬の色をごまかすかのように、彼女は虎蔵の咥えている物を指差した。
肩を竦め、ポケットから改めて煙草を取り出す虎蔵。
パッケージから一本だけ飛び出させて、マチルダへと差し出す。
彼女はすらりとした綺麗な指でそれを摘み、口元へと運んだ。
空になったそれをクシャっと潰してポイ捨てすると、今度は火を出そうと再度ポケットに手を突っ込むのだが―――

「――これで良いよ」

マチルダはそう言うと、風に揺れる髪を手で押さえながら顔を近づけてきた。
煙草を咥える唇と、涙の後が僅かに残る目元がいやに映える。
彼女はそのまま顔を近づけて、虎蔵の煙草から直接火を受け取った。
傍から見れば、まるでキスシーンだったかもしれない。
他の四人から離れていたのは幸いである。

「―――口の中で溜めて、ゆっくりと吸い込め」

顔が離れると、吸い方を知らないであろうマチルダにアドバイスを出す。
互いに照れるような柄ではない。年齢的にも。
彼女は最初の数回こそ咽はしたが、すぐにコツを掴んだようである。

「あぁ、こいつは悪くないね―――」
「そいつぁ重畳」

マチルダがほんのりと恍惚にも似た笑みを浮かべて煙を吐く。
二人は暫くの間、無言のまま紫煙を燻らせていた。


889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:10:39 ID:kPaW+PPT
支援

890 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:10:44 ID:9z30wXBv


その後、煙草を消して皆のところに戻ろうかと言うところで、虎蔵が急に木々の間に視線を向けた。

「―――誰だ?」
「敵!?」

かなり気を抜いていたマチルダも、慌てて自らの杖に手を伸ばす。
だが、敵意を感じないどころか、虎蔵に気づかれたことに「ひっ」と短い悲鳴が聞こえたほどである。
随分遠くからだ。
よく気付いたもんだ、と虎蔵をちらりと見るマチルダ。
だが彼女には、その悲鳴にわずかながら聞き覚えがあった。

「おい、とって喰いやしねえよ。出てきな」

虎蔵が一言そういうと、樹の影からおずおずと一人の少女が出てきた。
美しい金髪の、作り物めいた可憐さを持つ少女だ。
粗末で丈の短い、草色のワンピースを纏い、耳まですっぽりと隠れるような帽子を被っている。

「ティファニア―――」
「マチルダ姉さん―――なの?」

マチルダが軽く後悔したような口調で呟き、その少女は驚きに目を見開いていた。
ティファニア。
先程聞いたばかりの、エルフの血を引くと言う娘。
だとすれば、あの帽子は耳を隠すためのものだろう。

「姉さん。マチルダ姉さんよね?」
「ああ―――久しぶりだね」

久しぶりの再開なのか、躓きそうになりながらもマチルダに駆け寄るティファニア。
飛び込むように抱きついては、ぎゅっと抱きしめる。
マチルダは困ったように笑いながら、軽く抱き返した。

「もう、こっちに来るならなんで連絡してくれなかったの?」
「いや、急ぎの仕事でね―――本当は寄るつもりは無かったんだよ」
「もう―――」

「―――あー、先戻ってるぜ?」

仲良し姉妹っぷり全開の様子に、マチルダの調子がある程度戻ったことを感じると、
虎蔵はそう言ってその場を後にしようとする。
だが、その一言で虎蔵の存在を思い出してティファニアは、びくっと驚いて、マチルダの背後に逃げ込んだ。
マチルダはその反応に苦笑しながら、虎蔵を同僚みたいなものだと紹介する。

「大丈夫だよ。アイツには、ま、全部話しちまったからね」
「え、本当に―――?」
「あぁ、まぁ―――色々あってね。悪いけど、そこは聞かないでおくれ」

マチルダの背中からわずかに顔を覗かせて視線を向けてくるティファニア。
子供の相手が得意ではない虎蔵としては、肩を竦めて見せるしかない。
強面とまでは言わないが、やはり眼帯を付けた黒尽くめの格好はそれなりに怖いらしく、
マチルダの後ろから出てくることは無い。
怯えているといった感じは無いのだが。

891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:11:13 ID:AOKHnvBA
おとなだー支援

892 :支援:2007/09/06(木) 23:11:58 ID:NYcJZq5v
支援た

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:12:32 ID:kPaW+PPT
支援

894 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:12:33 ID:4Ts2yqdJ
投下予約そして、魔法で支援(ZAPZAPZAP)。

895 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:13:21 ID:9z30wXBv
「けど、なんでまたこんな所に居るんだい?孤児院からは結構離れている筈だよ?」
「あ、うん―――それは―――」

ティファニアの話を聞けば、彼女は薬草を摘みにきたところにドラゴンが降りてきて、
怖くなって隠れていたそうだ。
そこに誰かがやって来たので、じっと立ち去るのを待っていた。
だが暫くして話し声が聞こえてきて、それが聞き覚えのある声だと思って覗いてみれば―――
と、そこで顔を赤くして黙ってしまう。
マチルダはその反応を見て、ひくっと頬を引きつらせた。

「ちょっと待ちな、ティファニア。何か勘違いしてないかい?」
「勘違い?」
「何を見たって言うのさ。ほら、言ってみな」

マチルダが肘でティファニアを突付く。
ティファニアは赤くなったままでうーっと小さくうなり、上目遣いで虎蔵とマチルダを見た。

「――――キス」

マチルダが額を押さえて呻いた。
なるほど、そうきたか、と。
ルイズ達からには見られなかったが、予想外の伏兵だ。

「違うよ。アレはただ火を貰ってただけ。ねぇ?」
「―――ま、そういう事だな」
「火って?あ、でもほら。マチルダ姉さんだってもういい歳なんだ―――しッ」

マチルダは肩を竦めて虎蔵に同意を求めるのだが、続くティファニアの言葉にギロリと視線を向けた。
ティファニアは思わず舌を噛みそうな勢いで口を閉じる。
やはり年の事はタブーらしい。
あぅあぅと視線をそらすティファニアを見ながら、虎蔵は気をつけるべきだと心に刻んだ。

「まぁ、とにかく――――今日は仕事できているだけだから、そろそろ行くよ。
 まだ暫くこの辺りはごたごたするだろうから。気をつけるんだよ?」
「え、もうですか?」
「戦争中だからね。孤児院だって長くあけとく訳にはいかないだろ?―――落ち着いたらまた来るよ」
「そうですね――――はい、待ってます」

ティファニアは頭を撫でるマチルダが浮かべていたのは、
先程からは考えられない、穏やかな笑みだった。
きっと、このティファニアの存在が彼女を支えていたのだろう。
マチルダ自身がどの程度まで自覚しているのかはわからないが。

「いざ何かあったら、トリステイン魔法学園に来るんだ。今は、そこが職場だからね」
「―――解りました」

恐らくは迫害の事があるからだろうが、ティファニアには少し抵抗があるようだ。
マチルダも自ら口にはしたが、何も無いことを祈ってるけどね、と付け加える。
そして彼女たちは最後に軽く抱き合い、マチルダの方から踵を返して歩き出した。


896 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:14:44 ID:OM6qX8Yp
投下予約&支援

897 :宵闇の使い魔:2007/09/06(木) 23:16:04 ID:9z30wXBv
「ま、邪魔したな」
「いえ。あ、その―――トラゾウさん」

虎蔵もその後を追おうと、一言だけ告げて歩き出したのだが、背後からの声に引き止められる。
あん?と振り返ると、ティファニアがしっかりと自分を見ていた。
まだ多少は恐怖があるようだが―――

「マチルダ姉さんが何をやっているのかは聞きません。
 ただ、私の恩人で、とても大切な人なんです―――だから―――お願いします」
「あぁ―――ま、適当に上手くやるさ」

虎蔵は何をとは聞かずに短く答えると、軽く後ろに手を振りながらのんびりと歩いていく。
その後姿を見るティファニアには、何故かそう遠くないうちにまた会うことになる予感を感じていた。

----------------------------------
以上、第拾伍話でした。
《レコン・キスタ》に入らなかったマチルダは、間接的にすら敵を討つ事が出来ませんでした。
原作では色々とついてない(出番とかね)マチルダですが、
こと復讐の件に限っては原作展開のが幸せだったのかもしれません。


898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:20:15 ID:1uNB/DV2
GJ!!

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:20:33 ID:QY5EOlH0
うおぉぉ・・・マチルダさんがルイズそっちのけでヒロインやってる。
まさにGJとしか言えんな。

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:21:20 ID:6JyWnbW/
馬鹿な!? お花を摘みにが通用しない婦女子なんて!?

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:22:42 ID:oeesDqRa
GJ!
タバコからのもらい火は大人だぜぇっ!

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:23:05 ID:Z2EMmfyU
>>894
それは魔法やない!レーザーや!市民!

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:24:51 ID:OXEw8vQ1
はい、私は幸福です支援

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:24:54 ID:CdACIc7e
ロではない俺はどんななのはさんでも大丈夫だ支援

905 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:25:31 ID:4Ts2yqdJ
それでは投下をば。
 
 

 
 トリステイン魔法学院。未来の支配階級たる少年少女たちを育て上げる伝統ある学び舎―――そして君の当座の居場所。
 この学院は、天に突きつけられた巨大な指を思わせる本塔と、その周囲に配置された四つの塔、そして男女別の寄宿舎や倉庫、厩舎などの
さまざまな付属施設からなる。
 君はいま、四つの塔のうちのひとつである≪風の塔≫のなかの一室、広々とした教室のなかに居て、『ご主人様』である貴族の少女、
ルイズの隣の席に座り、自前の羽ペンと羊皮紙で黙々とメモをとっている。
 講師をつとめる魔法使いは≪疾風のギトー≫と名乗る、黒く長い髪と青白い肌が目立つ、ひどく鬱屈とした男だ。
 ギトーは、自らが得意とする≪風≫系統の魔法こそ最強であるという持論を展開し、聞き取りづらい声で長広舌を振るっている。
 話に興味の湧かぬ君は羽ペンを持つ手を休め、ここ数日のあいだ、頭を悩ませている様々な事柄について考える。
 
 死んだはずの月大蛇と土大蛇の出現から一週間以上が経過したが、君が危惧していた、残りの大蛇が自身と仲間の復讐を果たすべく
学院に来襲するような事態は、いまだ起こっていない。
 張り詰めていた緊張の糸をゆるめつつある君だが、七大蛇が君の前に現れぬということは、より悪い事態の前触れではないのか
という考えも捨てきれない。
 七大蛇は、君に対する復讐よりもずっと重要な陰謀―――このハルゲキニア全土を揺るがすほどの、恐るべき邪悪な計画を
練っているのではないだろうか?
 
 君がもと居た世界からこのハルゲキニアへとやって来たのは、君や七大蛇だけではない。
 オスマン学院長や教師のコルベールによれば、未知の種の幻獣や亜人を目撃したという報告が、トリステイン王国全土から
毎日のように寄せられているそうだが、その怪物どもはいずれも、あの暗黒の大地カーカバードからの来訪者なのだ。
 スナタ猫、スカンク熊、火狐といった猛獣だけではなく、オーク(ハルゲキニアにも同名の怪物が存在するが、ずっと大柄らしい)やゴブリン、
黒エルフ、鳥人といった人間型種族までが、このトリステインの地に出没しているのだ。
 悪意に満ちた何者かが、トリステイン王国に混乱をもたらすため次々と怪物どもを召喚し、あちらこちらにばらまいているではとも考えたが、
それではあまりにも効率が悪い。
 やはり、次々と≪門≫が現れてはすぐに消えるという、およそありえぬほどに奇妙な自然現象なのだろうか?
 そのような≪門≫のひとつが眼前に現れてくれれば、簡単に帰ることができると考える君だが、≪門≫は一方通行かもしれぬと思い直す。
 それに、行き先がイルクララ湖の真ん中や、ザメン高地の断崖だったならば、たちまち死んでしまうことだろう。
 
 ぼんやりとそのようなことを考える君を、ルイズがちらちらと横目で見る。
 視線に気づいて向き直ると、彼女はあわてて視線を逸らす。
 ルイズになにか用かと尋ねようとした瞬間、教室の扉が開き、派手な長衣をまとった金髪の男が入ってくる。一七八へ。

906 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:27:47 ID:4Ts2yqdJ
一七八
 
 教室に現れた男をよく見てみると、それがコルベールであることに気づく。
 禿があがった頭を金色のかつらで覆い、装飾だらけの長衣をまとったその姿は、普段の物静かな彼とは似ても似つかぬものであり、
滑稽でさえある。
 いつもの倍も不機嫌な顔をして抗議するギトーをよそに、コルベールは本日の授業はすべて中止であると告げる。
「本日はこのトリステイン魔法学院にとって、記念すべき日であります。畏れ多くも、先の国王陛下の忘れ形見、トリステインの麗しき誇り、
アンリエッタ姫殿下が当学院に行啓なされます」
 異邦人である君にはなんの感慨も湧かぬことだが、大半がトリステインの貴族である教師や生徒たちにとって、これは一大事であるらしい。
 生徒たちはざわめき、ルイズもぴんと背筋を伸ばしてコルベールの話を聞いている。
 王女の歓迎式典の準備のために授業は中止となり、生徒たちは正装で門に整列せよとの旨を伝えたコルベールは、
「それでは、くれぐれも姫殿下の前で粗相のないように!身だしなみには万全を期すること!」と話を締めくくる。
 あの道化た扮装が、彼の言う『万全』だとは!
 
 寄宿舎の自室に戻ったルイズは早速、服装を整えるが、寝起きのときのように君の手を借りようとすることはない。
 君は、なにか自分がやることはあるのかとルイズに尋ねるが、
「平民や使い魔まで、生徒と一緒に並ぶ必要はないわよ。そもそも、ボロ服姿のあんたなんかを姫さまの前に出せるわけないでしょ」という
答えが返ってくる。
 この少女も少しは丸くなったと思っていた君だが、考えが甘かったようだ。
 
 ルイズから『自由行動・ただし歓迎式典の邪魔にならぬように』と言いつけられた君は、どこで時間を潰そうかと考える。
 どこへ行く?
 
 マルトー料理長の居るであろう調理場・二二五へ
 ≪使い魔≫たちが主人の帰りを待つ中庭・五九へ
 歓迎式典を見物できる見晴らしのいい場所を探す・三六へ

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:30:28 ID:Z2EMmfyU
かつら支援

908 :支援:2007/09/06(木) 23:30:34 ID:NYcJZq5v
しえん

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:30:37 ID:OXEw8vQ1
支援

910 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:30:49 ID:4Ts2yqdJ
五九
 
 広場には種々雑多な獣や怪物が居て、寝転がったり、その辺をうろついたり、それぞれが思い思いの方法で主人の帰りを待っている。
 君にとっては、何度見てもなじめぬ異様な光景だ。
 ≪使い魔≫は、主人に命令されぬ限り人間に危害を加えることはないとわかってはいるのだが、無意識のうちに、怪物どもを刺激せぬよう
ひっそりと忍び足で動いてしまう。
 かつてトレパニの洞窟で闘ったものと同じくらい、凶暴そうなマンティコアのもの問いたげな視線を避け、空に浮かぶ血走った目玉に
ぶつからぬよう、首をすくめる。
 ここに来たのは失敗だったと考え広場を離れようとするが、他の≪使い魔≫たちから距離をとって広場の端にうずくまる青く巨大な姿を目にし、
ふと足を止める。
 あの青い鱗と大きな翼をもつ竜は確か、タバサの≪使い魔≫であり、名はシルフィードといったはずだ。
 フーケの一件以来見かけなかったが、どうやら普段は自由に大空を飛び回っているため、あまり人目につくことがないらしい。
 この広場で羽根を休めているところを偶然、目撃したようだ。
 君はこの竜に近づいてみてもいいし(二五四へ)、わざわざ危険を冒さずこの場を離れてもいい(二九一へ)。

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:32:38 ID:AOKHnvBA
二五四支援

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:32:42 ID:OXEw8vQ1
支援

913 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:33:02 ID:4Ts2yqdJ
二五四
 
 君の足音―――ほとんど立てなかったはずなのだが―――に気づいた竜は、長い首をもたげてじっと見つめてくる。
 その大きな瞳はあきらかに冷血の爬虫類のものではなく、どちらかといえば犬や馬など、人間のよき友として飼い馴らされた獣を連想させる。
 竜の瞳の輝きに、秘められた知性さえ感じられるのは、君の考えすぎだろうか?
 君は、なにか竜の興味を惹くような物はないかと背嚢をさぐるか(三二〇へ)? 
 やはりこの場を離れるか(二九一へ)?
 それとも術を使うか?
 
 HOW・四五六へ
 LOW・三五一へ
 MAG・三七五へ
 YAP・四七〇へ
 JIG・三三八へ

914 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:35:06 ID:4Ts2yqdJ
今回はここまでです。
ギーシュ先生の唯一の見せ場や、姫様のおなりを描写しなかったことに他意はありません。
あしからず。
さて、きゅいきゅい相手に何をしますか?

915 :ソーサリー・ゼロ:2007/09/06(木) 23:38:19 ID:4Ts2yqdJ
>>914
ギトーとギーシュの区別もつかぬほど疲れているのかなぁ…一四へ行け。

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:39:03 ID:/A6qJI43
三二〇!三二〇!

917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:39:15 ID:Z2EMmfyU
きゅいきゅいダンスだ!JIG!

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:40:00 ID:hlTbiacG
>914
乙です!

きゅいきゅいが興味を示すものといっら食べ物なんだろうか?
このままきゅいきゅいと仲良くなって、主人公とタバサとの絡みを増やして欲しい

919 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:40:17 ID:OM6qX8Yp
乙じゅしたー。

五分後に投下します。

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:40:24 ID:bNbA3z+B
投下乙でありGJと言わせてもらいたい、今君は新たなページをひもとき始めたのだ。

会話のためにYAPと言うのも良いが敢えてJIGで騒ぎを……起こしたら大変じゃのう。
でも騙し選択肢無い辺りがえらい良心的な魔法ですな――あ!それともまさか、例のルーンの効果に絡むのか?

921 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:45:22 ID:OM6qX8Yp
そいじゃま、そろそろ行きます。


 レッドドラゴンとブラックドラゴン、その戦いは熾烈を極めている。
 持ち得る武器は、互いにほぼ同じ性質のもの。それを熟知している二頭の戦いは自然拮抗したものとなった。
 ブレスがブレスを打ち消し合い、必殺の威力を持つ、灼熱を秘めた尻尾の一撃は、紙一重にて避けられる。
 優劣があるとすれば、先ほどの肉弾戦にて警戒心を持ったアンヘルの動きに精彩が欠けているという事だろうか。だが、それがあっても戦闘の大局には今のところ影響は現れていない。

「愚かな……死の理を違えたか、おぬし」
「ふん、おまえに遅れを取ったままで逝けたものかよ」
「――抜かせっ!」

 ブレスと共に、言葉を交わしあいながら二頭のドラゴンは超高速での空中戦を展開する。
 地上では、カイムとワルドが火の出る様な剣戟をぶつけ合っていた。
 その攻防は、剣に於いて一日の長があるカイムが有利と言えた筈だが、感情の爆発がその剣を僅かながらに単調なものへとさせている。
 ブラックドラゴンの遺体のすぐ傍で発見されたイウヴァルトの長剣を握るワルドは、それを油断無く冷静にいなしながら、決定的な隙を窺う。
 この剣の持ち主が以前彼の友人であり、仇敵であった事はブラックドラゴンの口から伝えられている。激しやすいカイムが相手であれば、それを持つだけで効果があると言うのは、まさに言葉通りであった。
 真っ向から剣を振りかぶり突進してきたカイムに、ワルドは長剣が秘めし魔法、ファングオブシヴァを解き放った。
 鋭い冷気の牙が、扇状に広がって目前のカイムを襲う。
 咄嗟に跳躍してそれを避けようとするカイムであったが、予想以上の冷気の広がりの速さにその足を絡め取られ、そのまま地面へと転倒してしまった。
 その機を見逃すワルドではない。

「…………!」

 びっしりと張った足の霜が、カイムに立ち上がる事を許さない。倒れ伏した彼に対し、今度はワルドが剣を振りかぶりながら突進する。
 振り下ろされた剣を、不安定な体勢で受け止めるカイム。
 互いに歯を食い縛りながら、火花を散らす鍔迫り合いを展開する。
 契約者としての力を得たワルドと、現在のカイムではその膂力はほぼ互角であった。体勢の不利が災いし、カイムの刃はワルドのそれによってどんどんと肩口にまで追いやられていく。

「させないわよ!」
「…………ッ」

 ようやく強力な魔法が使えるまでに回復したキュルケが、ワルドとカイムの間を奔る様に炎を放った。

922 :支援:2007/09/06(木) 23:46:12 ID:NYcJZq5v
支援

923 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:47:09 ID:OM6qX8Yp
 大きく跳びずさり、ワルドは炎に焼かれぬ様それを回避する。そして、カイムの足元に目をやり、チッと舌を打った。
 キュルケの狙いはカイムからワルドを引き剥がそうとするだけではなかったのだ。彼女が放った火によって、カイムの足に張った霜が溶け出していた。
 念を放ってキュルケに礼を言うと、カイムは再びワルドと切り結び始める。
 金属のぶつかり合う高音が、絶え間なく辺りに響く。
 カイムの剣が火を吹き、ワルドの剣が冷気を生み出す。互いにぶつかり合うその余波が、平原に大きな爪跡を刻み込んだ。

「……くっ、もどかしい……」

 カイムとワルドのあまりにも激しい動きの為、キュルケは迂闊に呪文が放てずに臍を噛んでいた。最早、人と人との戦いではない。積極的に介入するには、今の自分ではまだ力不足であった。
 亡き友の剣を振るう怨敵を再び地獄に叩き落そうと、カイムは暴風と熱風を巻き起こす剣を振るい、己の計画を邪魔し、あまつさえこの命を一度奪った仇敵に一矢報いんと、ワルドは冷気を伴う刃でカイムのそれを受け止めた。
 そんな最中の事である。不意に足元に大きな影が映ったのを目にし、カイムとワルドは大きくバックステップした。程なくして墜落して来た影に、キュルケとカイムはその目を見開いた。
 アンヘルである。全身を炎で焼かれたアンヘルが地面に激突したのだった。

「アンヘル!?」
「…………ッ!!」

 上空に目をやると、誇らしげに翼を広げるブラックドラゴンの姿と、その後方に並ぶ艦隊の姿が映った。
 確かめずとも分かる。あれがアルビオンの所有する艦隊であると言う事。そして、不可侵の条約を侵した奴等に、まんまとはめられてしまったのだと。
 アンヘルの背中にはただブレスを受けただけはない、砲弾を受けた跡がまざまざと残されていた。

「らしくもないな。アンヘル。その契約者と過ごしている内に腑抜けたか?」
「くっ……! そちらは以前と同じだな……またも人間に言いように使われるか、レグナ!」
「ハッ、お互い言えた立場ではないだろう?」

 激痛にくぐもった声で、ブラックドラゴンの言葉にアンヘルは答える。互いに名前を知り合っているのは、同種かつただならぬ因縁がある為か。奇しくもアンヘルとレグナ、その名の綴りは正反対にすると互いに同一のものである。
 地に横たわるアンヘルを守るようにして立ち塞がったカイムとキュルケに対して、ワルドは余裕の笑みを浮かべてその剣を収めた。
 上空のブラックドラゴンが地上に降り立ち、そのワルドを背に乗せた。

「横槍が入ったこのまま状態では、決着を付けてもつまらんな。前哨戦としては悪くはなかったが」
「…………おぬし…………」

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:47:28 ID:SLv/kj3W
支援

925 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:48:36 ID:OM6qX8Yp
 ワルドを乗せて飛び上がったブラックドラゴン、レグナは、そのまま上空に佇む艦隊へと引き返していった。
 入れ違いに、地に降下していた艦隊から、武装した兵隊達が大挙を為して村の方角へと進軍し始める。トリステイン侵攻の足がかりにこのタルブを狙っているらしい。
 傷付いたアンヘルは、歯を噛み鳴らしながら言う。

「あの様な奴等に好き勝手させてなるものか……!」
「アンヘル、もう少しだけ頑張れる?」
「無論だ……村へと急ぐぞ」
「ええ。皆に避難の勧告しなくっちゃ」
「…………!」

 言葉を交わすアンヘルとキュルケを尻目に、進軍する兵を前に、カイムは厳しい表情を見せた。
 これから始まる戦争の気配に、彼の心は今までになく昂ぶっていた。

 レキシントン号へと引き返す最中、ブラックドラゴンはため息を吐いてワルドに語りかけていた。

「……あれの動きを止める為に儂等は利用されたと言うのか」
「…………」
「まぁ、あのまま深追いをしていたら如何な後ろ盾があろうと、儂とて無傷ではいられなかっただろうがな。おまえとてそうであろう?」
「…………」

 レグナの言葉通りである。今になって、ワルドは剣すら握れぬ程に腕が痺れている事に気付いた。
 そうして、自嘲気味の笑みを浮かべる。もう少しこの力の扱いに慣れねばならぬと。

「次の機会はそう遠くあるまい。気負うなよ」
「…………」

 ニューカッスルで火竜とその竜騎士が与えた貴族派への損害は、上層部のみならず一般兵達の間でも語り草となっていた。
 そして、その所在をワルドとレグナの口から明らかにされた軍は、同等の力を持つという彼等にレッドドラゴンの動きを押し留める役を命じたのであった。万が一の可能性も摘み取っておかねばならない。
 タルブへの侵攻の予定時刻が押し迫った為、一旦の帰還を余儀なくされたが、実際の所ワルドとレグナにとって、それは楽しみの機会が増えたという事実に過ぎない。

「…………」
「随分と嬉しそうだな、ワルド。奴等の顔がそれ程に愉快だったか?」

 レグナの言葉に、ワルドはにぃっと笑って頷いた。
 アンヘルの傷付いた姿を目にしたカイムとキュルケの表情は、レグナの言う通り愉快極まりないものだった。
 この調子で、いずれはカイムとキュルケ、そしてガンダールヴに屈辱にまみれた死を与える。それが今の彼を突き動かす全てであった。

926 :支援:2007/09/06(木) 23:48:46 ID:NYcJZq5v
しえ

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:50:06 ID:/A6qJI43
ワルド怖すぎる

928 :DOD&M:2007/09/06(木) 23:50:23 ID:OM6qX8Yp
相も変わらず短い文、お許しあれ。ここまでにござる。

あじゅじゃしたー。

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/06(木) 23:52:41 ID:SLv/kj3W
あじゅじゅしたー。強敵だな。

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:08:23 ID:dAahk+b2
すごいなこのスレwww
ちょっと見ない間に52ってwww

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:09:32 ID:9RuarPlt
あじゃしゃしゃたー

932 :「究極超人るいず」の人:2007/09/07(金) 00:12:15 ID:AsuBfjCg
一休みの小ネタ、OK?

933 :支援:2007/09/07(金) 00:14:00 ID:d1/YzGE1
OK

934 :「究極超人るいず」の人:2007/09/07(金) 00:15:09 ID:AsuBfjCg
ではでは失礼して。
※今回のは、外伝というか番外編と言うかNG集みたいなものです。

『ゼロのルイズの独白』

 私の使い魔はゴーレムだ。
 ……いや、本人はアンドロイドだと主張しているのだが。きっと前にいたところでの高等なゴーレムを表す言葉なのだろう。
 こだわる気持ちは、まぁ、何となくわからないでもない。私だって、メイジのことを「やぁ、すごい呪い師ですね」とか言われたら、思わず反論しちゃうだろうし。

 もっとも、この使い魔に関して、最初はてっきりただの平民を召喚してしまったのかと思った。
 何しろ、外見的にはほとんど人間と見分けがつかない。見かけはもちろん、動作も人形っぽいところなんて全然ないし、何より人間同様ごはんを食べて動いているのだから。
 話によると、お腹が空くと力が出ないらしい。どんだけ人間らしいのよ!
 ただ、ものすごい怪力だ。身長の何倍もありそうなガレキを持ち上げたときは、さすがに驚いた。おまけにすごく頑丈。私の失敗魔法の爆発に巻き込まれても、ケロッとしてるくらい。
 性格は、ちょっと……いや、かなり天然ボケなところもあるけど、じつはお人好しで優しいということも、わかってきた。
 いつもニコニコしてて、怒ったり泣いたりしたところを見たことがないくらい能天気だけど、それもまたポジティブで明るいと言えないこともない。何かと振り回されることも多いけど、いっしょにいると楽しいし。

 感覚の共有も、秘薬の原料の採集もできないが、じつはけっこう”当たり”の使い魔を引いたんじゃないか……と、最近は思うようになった。
――まぁ、こんなこと、絶対、口に出しては言えないけどね。

 バタバタバタ……

 あ、あの子が部屋に帰って来たみたい。

「ルイズさ〜ん、ユーリィお腹が空いたですぅ」

「もうっ、ユーリィ、アンタ一日何回食べたら気がすむのよ!」

 〜終わり〜

935 :「究極超人るいず」の人:2007/09/07(金) 00:16:56 ID:AsuBfjCg
以上、「銀嬢伝」より、美少女型ポケポケユニット、ユーリィ・キューブのネタでした。
バレバレ?

936 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:29:07 ID:WW5AH/Z3
普通にだまされたwww

937 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン:2007/09/07(金) 00:30:30 ID:tZQbkzIf
投下予約。2話目です。
3分後に。

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:31:47 ID:suACbDPh
sienn


939 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:33:24 ID:suACbDPh
sienn

940 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン1:2007/09/07(金) 00:33:52 ID:tZQbkzIf

 使い魔オーフェンの朝は早い。まず薪を割ることから始まる。

「ヤクザ死ねヤクザ死ねヤクザ死ねー!」
「使い魔ー使い魔ー、火ぃ吹いて、火ぃー」
「うああーん怖いー! 目が怖いー! 斜めー! 30度と150度ー!」

 だが、ガキに蹴られたり袖を引っ張られたり号泣されるのは使い魔の仕事じゃないんじゃねえか?
眠そうで嫌そうな顔を隠そうともせず、オーフェンは機械的に薪を割り続けた。


 こちらにやって来て、すでに半月ほど経っていた。タダ飯食いはさすがに居心地が悪いので、
できる範囲で手を貸すことにする。
 薪割りなどの力仕事や菜園の手伝い。また、食事の足しに鳥や魚を捕まえてきたときは、妙に喜ば
れたりもした。これは単に、オーフェン自身が肉を食べたかっただけなのだか。
 夜はティファニアからこの国の話を聞く。意外と彼女の知識量は多く(姉から教わったらしい。
優しい姉が実在するとはさすが異世界)参考になる。

 実際のところ、すでにオーフェンは危機感を失くしていた。屋根のあるところで3食毛布つき。
毎日行う適度な労働。なんとも平和で真人間な生活ではないか。いや俺はもともと真人間だから別に
感慨に耽る必要はないのだが。

 現状、気になる点は二つだけだ。一点は左手の甲に浮かぶ鉤傷。白い裂傷のようなものが召喚され
てから浮かんでいる。今にも消えそうな薄いものだが、何かの模様に見えなくもない。不気味である。

 そしてもう一点。

「ティファニア。ガキの子守がうっとおしいという本音を隠して言うが、村に行ってもいいか?」

 げしげしこちらの脛を蹴ってくる小僧に拳骨を落としてから、オーフェンが言う。

「それは、別に構わないけど……暗くなる前に帰ってきてね。あと、あんまり子供たちをいじめな
いでね?」
「…………」

 いじめているつもりはないとか、それ以前に、
(普通だ。すごく普通で真人間な答えだ)
 思わず目頭が熱くなる。こんなまともな応答をする人は、いったい何年ぶりだろうか。ああ、心が
洗われる。

「そんなに遠くでもないんだろ? なら大丈夫さ」

 請け負って笑顔で頷く。だが、対してティファニアの表情には妙な曇りがあった。
 首をかしげ視線で問うと、

「やっぱり、私と毎日一緒にいると、怖いよね?」
「……? よく意味が分からない」

 少女の眼の奥にある陰りが、不用意に茶化すことをオーフェンに禁じた。
 長髪に指を絡め、長く鋭利な耳を覗かせる。視線を落としティファニアが続ける。

「私は、その、半分だけだけど、エルフの血が混じってるから。村の人たちに怖がられたりするのも
しかたがないって分かってるの。でも、オーフェン。あなたを傷つけるようなことは決してしないか
ら。絶対しないから。それだけは、信じてほしいの」

 訥々と語る。瞳に涙は浮かんでいない。それは、恐れられることになれ、信じられないことにも慣
れてしまっている、一人の少女の傷であった。
 だからオーフェンは、ひどくすまなく思いながらも、その言葉を苦痛をもって告げた。

「……ごめん、エルフって何?」

941 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:34:27 ID:suACbDPh
sienn

942 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン2:2007/09/07(金) 00:34:54 ID:tZQbkzIf

 かなり勇気を出しての発言だったのだろう。拗ねてしまったティファニアを宥めてからの出発は、
正午前となってしまった。
 エルフについては、天人種族のようなものかといい加減な納得の仕方をする。まあ、言葉が通じて
意思の疎通ができるのであれば、特に問題ではない。今オーフェンが必要としているものは地図で
あった。

 当面帰られないことへの危機感は去った。身一つで生きていく自信もある。ただ、元の世界への
未練はいまだにあった。もう一人だけとなってしまった姉や、唯一の生徒。また長い間一緒に旅をし
た妹のような……いや、あんな妹はごめんだが、とにかくまあそんな少女。数多くの知人ともう二度
と会えないのは、やはりつらい。硬くて死なない兄弟はどうでもいいが。

 ティファニアを頼れば、生活することについて心配はないだろうが、残りの一生を面倒見てもらう
わけにもいかないだろう。また、あの場に留まっていて帰る手段が見つかるとも思えない。
 再びはぐれ旅に出る。のであれば、やはり地図は必要である。

「ま、せっかく異世界に来たんだ。物見遊山でもせにゃ元がとれんしな」

 小声で嘯きながら、歩を早めた。


 物思いに耽りながら歩いていたせいか、村へは太陽が頂点にある時刻についた。そこでオーフェン
はやや落胆する。本当に、ただの村だった。寒村である。店があるかも疑わしい。
 足を踏み入れ、人がいないかと視線を巡らす。一番目に付いたのは、家々の粗末さだった。薄々
思っていたことだが、この世界の文明レベルはあまり高くないかもしれない。測量技術が確立してい
なければ、地図を求めてもあまり意味がないのでは――

 ふと気配を感じ、振り向く。首が太く、農耕でよく鍛えられた男たちが、こちらに向かって歩いて
いた。三人いる。日に焼けた真っ黒な顔を険悪に尖らせていた。

「よう!」
「? 俺か?」
「てめー以外にどこにいるんだよ。頭におが屑でもつまってんのかてめえ」

 ここしばらく耳にしていなかった口調に、反応が遅れた。
 構わずリーダー格と思われる男が顎をしゃくる。

「てめー向こうから来やがったな。まさかあのエルフのガキの知り合いか?」
「……いや、ただの旅のもんだが」

 やや視線を細めてオーフェンが答える。特に凄んだ覚えはないのだが、三人組が若干身を竦めた。
だがすぐに自分たちの人数を思い出したのだろう。仲間同士で視線を交わし、にやにやと笑い出す。

「そうかそうか、旅のもんか。なら悪りいこと言っちまったな。この村は初めてだろう? 来な。
案内してやるぜ」

 なんというか、実に分かりやすい連中だった。ティファニアのような控えめな善人よりも、こちら
のほうがよほどやりやすい。なのだが、妙に物足りなさを感じてしまう。
(なんつうか、普通なんだよな。このチンピラ連中も)
 なんだろうか。一味足りない感じがする。ああ、トトカンタにいた連中は善人にしろ悪党にしろ
変態にしろもっと個性が――
 そこまで考えて正気に返った。いや、あれを懐かしがったら俺もうだめだろ。

「ああん。どうしたびびってんのか? いいから来いよ」

 溜息を堪えて、オーフェンは肩をすくめながら頷いた。人目につかぬ所へ行くことについて異論は
ない。

943 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン3:2007/09/07(金) 00:36:15 ID:tZQbkzIf

 三人組の後姿を見ながら、オーフェンは適当に名前をつける。リーダー格の男がA。両隣の連中を
BとCにする。
 とりあえず、せっかく背中を向けてくれているので、好意に甘えることにした。
 ざくざくと無造作に間合いを詰めて、Cの首後ろを打ち抜く。完全に不意打ちのため一撃で昏倒さ
せることに成功。
 続いてB。突然の展開に混乱しているので、再び無造作に間合いを詰める。
 動く標的を殺さずに、気絶だけさせることは中々に難しい。戦闘力を削ぐことだけを考え、足元の
小石をつま先で軽く蹴る。飛んできた小石から反射的に顔を庇おうとしたB(あれ? こっちがC
だったか?)の鳩尾を同じく打ち抜いた。肺の空気を残らず絞られ、すとんとBかCの腰が落ちる。
意識はあるが、しばらく身動きができないだろう。

 さて、残るAである。
 おあ、え、あ、などと奇妙な声を上げた後、てめえと怒鳴りながら殴りかかってきた。本当に普通
だなあ物足りない思いを抱えたまま、当たり前のようにオーフェンは迎撃した。

「で、だ」

 周りでうめき声を上げる三人を見下ろしながら、悩む。さて、どう始末をつけたものか。あ、そう
いえば俺、こっちの通貨持ってないよな。

「なあ、お前ら金ある?」
「へ、ふざけ」

 みなまで言わせず、ガスガスとヤクザキックをかましてから、同じ口調で聞く。

「なあ、お前ら金ある?」
「すんませんごめんなさい勘弁してください……」

 説得を開始する。怯えさせないように微笑みかけながら、

「ひいっ!」
「……いきなりあげたその悲鳴が気になるが、今はよしとしよう。なーなー、俺ちょっと金に困って
てさあ、ちっと分けてくれるだけでいいんだってマジでマジで」
「あの、僕、いま財布持ってなくて」
「あー家に忘れちまったのか。よくあるよなー」
「そ、そうなんです! よくありますよね!」
「あるある。はははは」

 笑いながらたぶんAである男の懐に腕を突っ込む。じゃり、という硬い音と感触。

「あぁぁぁぁるじゃねぇぇかぁぁぁぁ」
「うあああヤクザだあああ」

 臨時収入×3ゲット。正当な労働への報酬である。

944 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:36:19 ID:YUCjqZPI
普通でないのに慣れきったら人間、終わっていると思う。 支援

945 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:36:53 ID:suACbDPh
sienn

946 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン4:2007/09/07(金) 00:37:17 ID:tZQbkzIf

 まあ無駄足にはならなかったなと、一人納得顔でオーフェンは帰宅する。
 大した額ではないだろうが、有って困るものでもない。ティファニアから一番近い街でも訊ね、
行ってみるのもいいだろう。
 そうすると、食料が必要となる。干し肉、干し魚でも作るべきか。こんなところで牙の塔時代の
サバイバル知識や、トトカンタ時代の赤貧生活が役に立つとは。……後者については、あまり嬉しく
ないが。

「……うん?」

 ティファニアの家の玄関前。見慣れぬ人影が立っていた。フードを目深に被っている。体系からし
て女だろうか。
 長い耳の少女と談笑している。彼女の知り合いであることは間違いないが、ひょっとしたら、話に
あった少女の姉であるかもしれない。
 二人を驚かせないように、足音を立てながら近づくことにする。耳をピクリと動かし、最初に気づ
いたのは、やはりと言うべきかティファニアだった。

「オーフェンさん、お帰りなさい!」
「ああ、ただいま」

 いつもより声に張りがある。恐らく、目の前の女性のせいだろう。対照的に胡乱かつ警戒を隠す気
もない視線をフードの女性は向けてきていた。

「あんたが、件の使い魔かい」
「そうらしいな。オーフェンだ。で、君はティファニアの姉でいいのかな」

 フードの女性はかすかに顎を引く。頷いて見せたらしい。そして、決闘を挑むかのような口調で、
自らの名を名乗った。

「マチルダだ。忘れてくれても構わない」

947 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:37:48 ID:i1sY0RQa
あぁ、これは立派なグロ魔術師殿だと思ってしまった支援

948 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:38:08 ID:suACbDPh
sienn


949 :眼つきの悪いゼロの使い魔 オーフェン:2007/09/07(金) 00:38:47 ID:tZQbkzIf
投下終了です。ヒロイン登場。マジで。

950 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:39:30 ID:a0M3pU5B
ぼるかの・ぼるかん支援

951 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:39:34 ID:I4+w/Fxx
おマチさんがヒロインとな

952 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:39:56 ID:HHdH+1p5
ハルケギニアにもヤクザがいるのだろうかというどうでもいい事を考えてしまった

953 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:40:13 ID:I3BE1ikI
モグリさんマジチンピラ以上にチンピラ

954 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:40:21 ID:WW5AH/Z3
支援

955 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:40:44 ID:cREPg+BI
オーフェンって孤児って意味の名前だったけ?


956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:42:13 ID:muh25kvo
支援

957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:44:02 ID:YUCjqZPI
乙じゅじゅしたー
>>950
次スレ頼む

958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:45:11 ID:8HYwjoUg
>>955
そだーよ

959 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:45:13 ID:I4+w/Fxx
>>955
そうだよ、断じて姉キラーって意味ではない

960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:46:00 ID:MYdWMoeU
>>955
 そう。

 優しい姉が存在するとはさすが異世界、に笑った。

961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:46:53 ID:cREPg+BI
ここの住人は優しいな。

962 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:48:56 ID:a0M3pU5B
うおっまぶし!?
スレ立てしたこと無いんだが・・・大丈夫だろうか、不安だ

963 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:52:12 ID:dpvfK9Pd
誰もが一度は経験する事さ、頑張れ

964 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:53:29 ID:cREPg+BI
>>962がんばれ。
眼つきの悪いゼロの使い魔読んで思ったが
ティファニアの召喚物で孤児院つながりでウルフウッド召喚とかいいかもな。


965 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:53:36 ID:I4+w/Fxx
>>962
最初は痛いかもしれないけど我慢してくれよな

966 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:53:37 ID:a0M3pU5B
ギャース!
ホスト規制でスレ立てられないorz

>>970頼む、仇をとってくれ!

967 :早漏:2007/09/07(金) 00:56:28 ID:d1/YzGE1
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part53
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1189094163/


立てた。

968 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:56:50 ID:muh25kvo
ちょ…>>967GJすぐる…w

969 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:58:45 ID:x03Ripza
信じられるかい?
これでも昔は純粋だったんだぜ
実にグロ魔術師殿でした。

970 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:58:59 ID:YUCjqZPI
>>967
GJ!!

971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 00:59:48 ID:ayGZq2IC
>>967
そして>>1000取り合戦スタート

972 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:00:11 ID:I4+w/Fxx
スレ建て乙

>>964
ウルフウッドにとっちゃテファん所は理想の場所だろうなぁ
資金源が盗みと知らなければ

973 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:00:20 ID:jh8cMYSD
>>967GJ

百鬼夜行をぶった切る地獄の番犬召喚とか。
自前の剣持ちだから間違いなくデルフ要らない子だが。

974 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:00:59 ID:a0M3pU5B
>>967
ありがとう!
良い仕事してるぜ!

さぁ、埋めついでにふがいない俺をののしろっt…罵るんだ!

975 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:01:27 ID:muh25kvo
この豚野郎!>>974

976 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:01:27 ID:InaMeajL
このオーフェン実に外道である。
無謀編テイストで普通に面白いじゃないか。
無能部下殴り機ボンバー君思い出した

オーフェンは年上キラーだから、おマチさんがヒロインなのは納得さー

977 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:03:20 ID:I4+w/Fxx
>>973
地獄の番犬繋がりでハーメルンからギータさん召喚とか。
これまた自前の剣持ちだけどコレクションにはしてもらえるぞ>オデレータ

>>974
この豚野郎!

978 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:03:20 ID:HHdH+1p5
>>1000取りに参加したいがネタが思いつかん…

979 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:04:17 ID:cREPg+BI
>>972
逆にマチ子さんの行動に共感してともに行動しそうだな。
もともと孤児院のために自分の手を汚し続けていたし。


980 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:05:33 ID:34nuPmI0
>>1000
なら台風9号召喚

981 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:07:23 ID:cREPg+BI
>>1000
なら武蔵伝のムサシ君を

982 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:07:25 ID:P1oFbbBS
1000なら、アンジェリークを召喚、しかしすぐに帰る!

983 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:07:55 ID:d1/YzGE1
>>1000なら台風の卵からフー子誕生。

984 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:08:20 ID:Q6XqLcZi
>>1000ならUCAT開発部主任の馬鹿親召喚

985 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:08:39 ID:HIOOKTLy
>>1000なら風見志郎召喚。

986 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:08:43 ID:Ohuafn3K
>>1000なら次回はイルルヤンカシュ様含むドラゴン軍団襲来

987 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:09:18 ID:IfkHTucA
1000なら何かまずい物を召還

988 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:09:44 ID:pbSnlKBb
>>1000なら橘さんを召喚

……ルイズが危ないっ!


989 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:10:02 ID:I4+w/Fxx
1000ならこのスレの住民全員召喚、ただし俺以外

990 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:10:30 ID:UrcZnKvR
990ならタバサはセティ直系

991 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:10:40 ID:7+xLKKN1
>>1000なら今日こそSS書き終わる。


おやすみなさい。

992 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:05 ID:a0M3pU5B
>>1000ならサイトを筆頭としたM男軍団召喚、ルイズは女王様として君臨する

993 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:05 ID:S9eLoI6b
1000だったらアンとくねくね

994 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:15 ID:7+xLKKN1
>>1000なら今日こそSS書き終わる。

995 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:20 ID:IfkHTucA
1000ならメタルスライム召還

996 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:21 ID:vsszMib+
>>1000なら俺もSS書きに。

997 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:27 ID:ayGZq2IC
>>1000なら連載停滞中の作品の中から5作だけ復活する。

998 :スタースクリーム:2007/09/07(金) 01:12:33 ID:orpDABZy
>>1000なら次スレからスレッドのリーダーはこの俺様だ!


999 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:33 ID:Pj8P7jVx
1000ならサモン・サーヴァントが原因ではなく、『偶々発動した』ロストテクノロジーでエンジェル隊登場

1000 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:36 ID:muh25kvo
1000なら毎日エロ会話の激しい作家専用チャットが、
これからも今日みたいにずっとずっと平和でありますように。

1001 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/07(金) 01:12:36 ID:ROjjoeU5
1000なら三つ目がとおるの写楽召喚する

1002 :1001:Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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